JP4579593B2 - 標的物質認識素子、検出方法及び装置 - Google Patents

標的物質認識素子、検出方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、検体中の標的物質を高感度に認識するための素子、検出装置および検出方法に関する。
近年、健康問題や環境問題、更には安全性の問題に対する意識の高まりと共に、これらの問題に関与する生物学的、化学的物質の微量検出手法が望まれるようになってきた。
しかし、これらの物質(以降標的物質と記載する場合もある)が含まれている試料の採取量は限られており、かつ標的物質は様々な物質が複雑に混在した中に微量しか含まれていないことが多いため、測定は高い精度(再現性)と感度とが要求されると共に、信頼度の高い分析結果を正確に得ることが求められている。
さらに、上記に用いる検体は、生物由来の試料であることが多く、試料の取得の困難性から、より少量の検体量での検出に対する要望がある。この少量検体への要望は、生物由来の試料であるために、廃棄まで含めた際に感染源となりうる可能性を持っていることにも起因している。
また、ヒトの健康問題に応えるための臨床検査機器として使用する際の用途から考えると、検体取得から、検出結果の出力までの時間いわゆるTurn Around Timeを短縮することが強く求められている。
このような要求に応えるための手法の一つとして、標的物質を捕捉するための反応領域を微小空間とし、前記反応領域を単位体積あたりの表面積の大きな、微小構造体を用いることで反応効率を高める方法が開発されてきている。
特開平3−223674号公報には、生体内微量物質の測定を簡便に実施する反応容器であって、流体を流す通路中に設けられた試薬固定部分および/または前記試薬付着部分が凹部および/または小突起集合体であるような反応容器が開示されている。
特開平9−196920号公報には、体液成分分析器具であって、試料受容口、ポンプ接続口、標識物質で標識された標識体が配置された試料処理領域と共に、特異的結合対の一方が固定化された多孔性材料が配置された試料処理兼測光領域を有する体液成分分析器具が開示されている。
特表2003−514221号公報には、流体を輸送するためのマイクロチャネルを含み、かつ該マイクロチャネルが、多孔質ポリマー上、ビーズ上、または該マイクロチャネル中に加工されたミクロ構造物上に固定された特異的結合対メンバーの空間的に分離された画定領域を含有する、ミクロ流体デバイスが開示されている。
一方、検出方法自体においても、前記の要求項目を満たすために従来とは異なった方法が提案され始めている。即ち、以下に示す金属含有微粒子を具備する検出方法である。金属元素含有微粒子は表面に隣接する媒質のわずかな変化に対し、その光学的特性は非常に敏感であるため、微量な標識物質の存在による物理化学的変化を鋭敏に捕らえることが可能である。
特開2000−356587号公報には、任意の基板と、前記基板の表面に膜状に固定された金属微粒子とを有して構成されるセンサー・ユニットを有し、前記センサー・ユニットに対して光を照射し、前記基板に固定された前記金属微粒子を透過した光の吸光度を測定することにより、前記基板に固定された前記金属微粒子近傍の媒質の屈折率を検出するものである局在プラズモン共鳴センサが開示されている。
特開2002−365210号公報には、基板、貴金属薄膜、誘電体微粒子、貴金属微粒子から構成された光学多層膜の光学特性を利用した光学式分子吸着検出装置において、光学多層膜に分子吸着が生じた際には光学多層膜の反射スペクトルの吸収極大波長がシフトするが、光学多層膜が浸されている液体の屈折率変動に対しては反射スペクトルの吸収極大波長が屈折率1ユニットあたり1000nm以下で、分子吸着を検出することを特徴とする生体分子検出方法が開示されている。
特開2003−268592号公報には、層面に対して略垂直方向に複数の独立細孔を形成した層状の陽極酸化アルミナと、前記陽極酸化アルミナの独立細孔のそれぞれに充填され、互いに孤立して形成した金属粒子と、を一体に備えたことを特徴とする構造体、及び前記構造体に対して光を照射し、前記構造体中の金属粒子から反射又は透過した光の吸光度を測定することにより、前記基板に固定された前記金属粒子近傍の媒質の屈折率を検出することを特徴とするセンサが開示されている。
特開平3−223674号公報 特開平9−196920号公報 特表2003−514221号公報 特開2000−356587号公報 特開2002−365210号公報 特開2003−268592号公報
微量な標的物質を検出するためにさまざまな検出素子や装置が開発されつつある。しかしながら、更なる微量成分を、短時間にかつ、少量検体から検出する必要が生じることは言を待たない。また、臨床検査機器として考えた際には、上記の微量成分の高感度検出と同時に、検体を希釈することなしに、高濃度の成分をも定量計測できることも望まれている。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究の結果、以下の発明に至った。
本発明は、が1nm乃至10μmの貫通孔を流路として有する微小構造体と、該微小構造体の貫通孔の表面に標的物質と接触することで物性が変化する金属元素を含む微粒子を複数備えた基体と、
前記標的物質と前記金属元素を含む微粒子とを接触させるための手段と、
前記標的物質と前記金属元素を含む微粒子とが接触したときに生じる前記金属元素を含む微粒子の物性の変化を、前記金属元素を含む微粒子に光を照射したときに、前記基体を透過した光に基づき検出するための手段とを備え、前記金属元素を含む微粒子は、基体に照射される入射光の方向に複数位置し、
前記検出手段は、光が照射されることで前記複数の金属元素を含む微粒子から出力される光の総和に基づき、前記金属元素を含む微粒子の物性が変化したことを検出するための手段であることを特徴とする検出装置に関する。
また、本発明は、が1nm乃至10μmの貫通孔を流路として有する微小構造体と、該微小構造体の貫通孔の表面に標的物質と接触することで物性が変化する金属元素を含む微粒子を複数備えた基体を用意する工程と、
前記標的物質と前記金属元素を含む微粒子とを接触させる工程と、
前記接触工程により前記標的物質が前記金属元素を含む微粒子と接触したときに前記金属元素を含む微粒子の物性が変化したことを、前記金属元素を含む微粒子に光を照射したときに、前記基体を透過した光に基づき検出する工程とを有し、
前記検出工程は、基体に照射する入射光の進行方向に位置する複数の金属元素を含む微粒子から出力された光の総和に基づき検出することを特徴とする検出方法に関する。
また、本発明は、が1nm乃至10μmの貫通孔を流路として有する微小構造体と、該微小構造体の貫通孔の表面に標的物質と接触することで物性が変化する金属元素を含む微粒子を複数備えた基体と、
前記標的物質と前記金属元素を含む微粒子とを接触させるための手段とを備え、
前記標的物質と前記金属元素を含む微粒子とが接触したときに生じる前記金属元素を含む微粒子の物性の変化は、前記金属元素を含む微粒子に光を照射したときに、前記基体を透過した光に基づき検出され、かつ、前記金属元素を含む微粒子は、基体に照射される前記光の進行方向に対して複数位置していることを特徴とする検出素子に関する。
単位体積あたりの表面積の大きな微小構造体を用いることによって、反応領域を微小空間で実現することができる。微小構造体を用いることによって、微細で短い反応流路を並列した構成と同等の効果を得ることができるようになり、反応領域に流体を送液する際の圧力を著しく上げる必要がなくなる。さらには、微小構造体によって、構造体の空隙が狭くなることによって、拡散距離を小さくなり、反応に要する時間を削減することができる。また、前記の微小構造体に金属元素を含有した微粒子を固定することによって、光学検出する際の単位投影面積あたりの微粒子数を多くすることができ、感度向上を図ることができる。単位体積あたりの表面積が多いことから、単位体積あたりの金属元素を含有した微粒子量が多くなるため、標的物質が高濃度で存在している場合にも、金属元素を含有する微粒子は標的物質を余すところなく認識することが可能となり、結果として検出濃度のダイナミックレンジが広くすることが可能となる。
本発明は、検体中の標的物質を認識するための素子であって、微小構造体と、前記微小構造体の少なくとも表面に位置する金属元素を含有する微粒子とを備え、前記微粒子と前記検体とを接触させたときに、前記標的物質が認識されることを特徴とする標的物質認識素子に関する。更には、検出素子は、微粒子が、標的物質を捕捉するための捕捉体との結合能を有し、微粒子に検体を接触させたときに、捕捉体に標的物質が捕捉されることにより認識され、さらに、微小構造体を備えた標的物質を認識するための領域を複数有することが好ましく、検体を搬送するための流路を更に有することが好ましい。
更に、本発明の標的物質を認識する検出装置は、微小構造体と微小構造体の少なくとも表面に位置する金属元素を含有する微粒子とを備えた標的物質を認識するための検出素子と、検出素子に検体を導入する導入手段と、導入された検体と微粒子とを接触させるための接触手段と、検体と前記微粒子とを接触により生じる、物理的または化学的変化を検出するための手段とを有している。この場合、微粒子と前記検体との接触させることにより生じる、物理的または化学的変化を検出するための検出手段が光学的に検出する光学検出手段であることが好ましく、光学検出手段は、少なくとも検出素子に光を照射する光照射手段と検出素子からの光を受光する受光手段とからなることが好ましい。受光手段が受光する光が、蛍光、電気化学ルミネッセンスまたはプラズモン共鳴現象の影響を受けた光であることが、更に、好ましい。
本発明はまた、微小構造体と微小構造体の少なくとも表面に金属元素を含有する微粒子とを備えた領域に検体を導入する工程と、検体と微粒子とを接触させることにより生じる、物理的または化学的変化を検出する工程とを有することを特徴とする標的物質の検出方法である。
以下、本発明に係る最良の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
反応領域となる微小構造体とは、任意の材質から構成される空隙が数百μm程度あるいはそれ以下のサイズの構造のことを言い、その種類としては中空状構造体(図1(a))や、多孔質構造体(図2(a))、オパール構造体(図2(b))、逆オパール構造体(図2(c))、微粒子集合構造体(オパール構造体の各微粒子が不規則に並んでいる状態)(不図示)、柱状構造体(図2(d))、凸状構造体(図2(e))、凹状構造体(図2(f))、突起状構造体(図2(g))、繊維状構造体(図2(h))などが挙げられる。本実施の形態として、中空状構造体を微小構造体に用いた標的物質の検出について説明する。
本実施の形態では、基板上に反応領域である微小構造体と金属元素を含有する微粒子(以下、金属元素含有微粒子とする)の複合体が配置されている。金属元素含有微粒子には標的物質の捕捉体が固定化されていてもよい。標的物質に相補的に結合する機能を持った、捕捉体を、金属元素含有微粒子に固定することによって、標的物質を微粒子近傍に固定することが可能となり、再現性の高い検出が可能となる。
また、必ずしも捕捉体が固定化されている必要はなく、金属元素含有微粒子が検体中の標的物質を認識するような性質を有していればよい。ここで認識とは、例えば金属元素含有微粒子近傍の標的物質を検知することを意味する。標的物質が金属元素含有微粒子の近傍に存在すると、金属元素含有微粒子近傍の屈折率が変化する。その屈折率変化が吸収及び散乱スペクトル等に表れるので標的物質を検知できる。また、このような場合、例えば、流体の屈折率等(種類や濃度)を検知するセンサに用いられる。
さらに、測定に必要な光源と光検出器が標的物質を認識する反応領域を挟むように配置されている。この場合、基板は光源からの光に対して透明な材質のものが好ましく、ガラスなどが好ましい。また、微小構造体が中空状構造体や多孔質構造体の場合は、その孔径は数十nm〜数十μmのものが好ましい。
図1(a)は、検出装置の概略全体構成図を示し、図1(b)は、検出素子となる中空状構造体の上面を示し、図1(c)は、中空状構造体の側断面を示す。
測定系は、光源101と素子中の反応領域(中空状構造体)103と光検出器107とから成り立っている。光源101が発した光は、素子中の反応領域103の入射光102となり、素子中の反応領域103に入射される。素子中の反応領域103には、複数の貫通孔104が形成され、貫通孔104の内側の表面に金属元素含有微粒子105が吸着している。素子中の反応領域103から出射する透過光106を光検出器107で検出する。
図1(b)および図1(c)は、素子中の反応領域103の上面図と断面図で、109、110はそれぞれ素子中の反応領域103となる基板上に形成された基板を貫通する貫通孔109と、貫通孔104の内側の表面に吸着する金属元素含有微粒子110である。
金属元素含有微粒子105は互いに凝集していても、離れていてもよく、所望の反応に十分な空間を有している。
図1(a)では、光源101からの入射光102を、素子中の反応領域103の上面に入射させ、素子中の反応領域103からの透過光106を光検出器107で検出している。
貫通孔104内部に吸着している金属元素含有微粒子105の局在プラズモン共鳴に起因するスペクトル特性は、光検出器107で吸収及び/或いは散乱スペクトルを測定することで得られる。該吸収及び/或いは散乱スペクトルは、金属元素含有微粒子105の表面に接する媒質(より詳しくは、金属元素含有微粒子の近接場領域に存在する媒質)が変わったり、予め金属元素含有微粒子に固定化していた捕捉体と標的物質が結合したりすることにより、吸収及び/或いは散乱スペクトルが変化し、この吸収及び/或いは散乱スペクトルの変化を検出することにより、測定することが可能となる。
このような、金属元素含有微粒子の局在プラズモン共鳴に基づく検出手法を用いる場合の金属元素含有微粒子に含有される金属元素は、局在プラズモン共鳴現象が生じうる金属元素であれば如何なる金属元素でも良いが、その中でも金や銀、銅、白金、アルミニウム、亜鉛、カリウム、などが好ましい。一方、後述する蛍光法、電気化学ルミネッセンス法に基づく検出手法を採用する場合には、各手法に適した任意の金属元素を選択することが可能である。
中空状構造体や多孔質構造体のような微小構造体の材質は、検出手法や前記標的物質の捕捉効率が最適になるよう任意の材料から選択することが可能であるが、より好ましくは入射光及び検出を行う光の波長に対して透明な材質が好ましい。
検体と金属元素含有微粒子とを接触させたときに生じる、物理的または化学的変化を検出するための手段を備えることにより、さらには、金属元素含有微粒子が、単位体積あたりに多く存在するため、標的物質の存在に起因する物理的あるいは化学的変化が、反応領域に高値に現れるため、検出感度の向上が可能となる。
光学的に検出することによって、反応領域である微小構造体内部で発生する、物理的/化学的な変化を捉える場合、該物理的/化学的な変化を、直接に検出する構造を検出素子の反応領域に作りこむ必要がないため、素子構造が単純となり、素子の製造工程を短くすることができる。また、反応領域と検出部との間隔を長くすることができるため、検出装置の設計製造が容易となる。
光学的に検出する方法は、蛍光法、電気化学ルミネッセンス法及びプラズモン共鳴法を用いることが好ましい。蛍光法、電気化学ルミネッセンス法は、光量値をもとに標的物質濃度を求めることができるため、検出機構を簡易なものとすることが可能となる。また、プラズモン共鳴法を用いる場合、反応中の物理的変化を検出することができるため、反応過程の進行状況をも標的物質濃度をもとめるパラメータとすることが可能となる。また、標識が不要であるため、反応領域での反応工程が低減し、検出までに要する時間をより短時間とすることが可能となる。
(微小構造体)
微小構造体は、単位体積中の構造体の表面積(比表面積)が大きくなるよう構造物体中に空隙を設けた構造である。微小構造体は、所望の比表面積になるように前記空隙の容積と間隔を設計して用いるものである。微小構造体は、捕捉素子、検出素子、検出装置の一構成材料であり、空隙中に少なくとも本発明の構成材料である金属元素含有微粒子が配置できるものであり、更には標的物質を含んだ検体の特性(例えば、標的物質量や粘度等の液特性)を考慮の上で空隙形状を選択することができる。また、前記空隙は前記構造体を貫通するものであることが好ましい。空隙径としては、1nm乃至10μmが好適であるが、より好ましくは、最小寸法が流路抵抗の観点により、50nm以上であり、最大寸法が、空隙内での拡散時間によって、1000nm以下が好適であることがわかっている。
本発明に用いる微小構造体の材質は、本発明の構造体を形成しうるものであればいかなる材質でもよく、金属、金属酸化物、無機半導体、有機半導体、ガラス類およびセラミクスなどの無機系固形物材料、天然高分子、合成高分子、プラスチックから選ばれる何れか1以上或いはその複合体を含んだ材質である。
微小構造体の形状は、多孔質構造体、オパール構造体、逆オパール構造体、微粒子集合構造体、柱状構造体、中空状構造体、凸状構造体、凹状構造体、突起状構造体、繊維状構造体から選ばれる何れか1以上の形状を含んでなる形状である。本発明では、中空状構造体が用いられる。
微小構造体の形状については、それぞれ以下のような説明のものと定義する。
多孔質構造体 : 任意の形状の穴がランダムに多数あいている構造体(図2(a)) オパール構造体: 球状のものが最密に堆積した構造体(図2(b))
逆オパール構造体: オパール構造体の空間部分の方に物質が詰まっている構造体(図2(c))
微粒子集合構造体: 球状のものが最密ではないように堆積した構造体(不図示)
柱状構造体: 任意の形状をした柱が多数並んでいる構造体(図2(d))
中空状構造体: 複数の貫通孔が形成された構造体(図1)
凸状構造体: 基板から複数の凸状の突起物が存在している構造体であり、その凸状の突起物の形状は任意である(図2(e)、ここでは凸レンズのような形状をしている)
凹状構造体: 基板に複数の凹状の穴が存在している構造体であり、その凹状の穴の形状は任意である(図2(f)ここでは凹レンズのような形状をしている)
突起状構造体: 針状の突起物が多数存在し、絡まっている構造体(図2(g))
繊維状構造体: 繊維状のものが多数、複雑に絡まっている構造体(図2(h))
プラスチックの主成分となる有機高分子化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2、4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンなどのスチレン系重合性モノマー、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートなどのアクリル系重合性モノマー、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートなどのメタクリル系重合性モノマー、メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルなどのビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトン等のビニルケトン類などのビニル系重合性モノマー、からなる群より選択された1種以上の重合性モノマーを重合させて製造された有機高分子化合物を挙げることができる。
また、無機系固形物材料の例としては、カオリナイト、ベントナイト、タルク、雲母等の粘土鉱物;アルミナ、二酸化チタン、酸化亜鉛、マグネタイト、フェライト、NbTa複合酸化物、WO3、In23、MoO3、V25、SnO2、等の金属酸化物;シリカゲル、ヒドロキシアパタイト、リン酸カルシウムゲル等の不溶性無機塩;金、銀、プラチナ、銅等の金属;GaAs,GaP,ZnS、CdS、CdSe、等の半導体化合物、ガラス、シリコン、或いはこれらの複合体などを用いることができるが、勿論、これらに限定されるものではない。
微小構造体は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ジアセテート、トリセテート、セロハン、セルロイド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライド、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどのプラスチックからなるフィルム、ポリビニルクロライド、ポリビニルアルコール、アセチルセルロース、ポリカーボネート、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、テフロン等からなる多孔性高分子膜、木板、ガラス板、シリコン基板、木綿、レーヨン、アクリル、絹、ポリエステルなどの布、上質紙、中質紙、アート紙、ボンド紙、再生紙、バライタ紙、キャストコート紙、ダンボール紙、レジンコート紙などの紙を用いて、膜状やシート状とすることもできるが、勿論、これらに限定されるものではない。なお、これら膜状やシート状の材料は、滑らかなものであっても、凹凸のついたものであっても良い。
微小構造体の例としては、シリコンやシリカ、ガラス、石英ガラス等の基板及びそれらの基板にフォトリソグラフィーやエッチング、サンドブラスト等の手法で施された微小溝やホール(孔)、柱状構造体、突起状構造体、凹型構造体、凸型構造体、ドーム型構造体、或いはそれらの表面に金や銀、白金の薄膜が施されたもの、PDMS(ポリジメチルシロキサン)やPMMA(ポリメチルメタクリレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)PC(ポリカーボネート)PS(ポリスチレン)等の基板及び成型技術により施された微小溝やホール(孔)、柱状構造体、突起状構造体、凹型構造体、凸型構造体、ドーム型構造体、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、フラーレンダイアモンド或いはそれらの集合体、アルミナ、カーボン、フラーレン、ZnO等からなるナノウイスカー、SiO2、アルミノシリケート、その他のメタロシリケート、TiO2、SnO2、Ta25等からなるメソポーラス薄膜、微粒子、及びモノリス構造体、金、銀、銅、白金等の微粒子、マグネタイト、フェライト、ヘマタイト、ガンマ・ヘマタイト、マグヘマイト等の鉄酸化物微粒子、アルミニウムシリコン混合膜及びそれを陽極酸化したシリコン酸化物ナノ構造体、ポーラスアルミナ薄膜、アルミナナノホール構造体、シリコンナノワイヤー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
尚、微小構造体は、上記の構造・材質に限られるものではない。
(標的物質と接触することで物性が変化する物体)
標的物質と接触することで物性が変化する物体として、金属元素を含有する微粒子が用いられる。金属元素含有微粒子には金や銀、銅、白金、亜鉛、アルミニウム、リチウム、アルミニウムなどのアルカリ金属元素、ベリリウム、マグネシウム、カリウムなどのアルカリ土類金属元素、鉄、コバルト、ニッケルなどの磁性を帯びる金属、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、ガリウム、ゲルマニウムなどの半導体元素、など任意の金属元素を含む金属元素含有微粒子でよい。好ましくはプラズモン共鳴が起こりやすい金や銀、銅、アルミニウム、亜鉛、カリウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(標的物質/標的物質捕捉体)
検体中に含まれる標的物質は、非生体物質と生体物質に大別される。
非生体物質として産業上利用価値の大きいものとしては、環境汚染物質としての塩素置換数/位置の異なるPCB類、同じく塩素置換数/位置の異なるダイオキシン類、いわゆる環境ホルモンと呼ばれる内分泌撹乱物質(例:ヘキサクロロベンゼン、ペンタクロロフェノール、2,4,5−トリクロロ酢酸、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、アミトロール、アトラジン、アラクロール、ヘキサクロロシクロヘキサン、エチルパラチオン、クロルデン、オキシクロルデン、ノナクロル、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、DDT、ケルセン、アルドリン、エンドリン、ディルドリン、エンドスルファン(ベンゾエピン)、ヘプタクロル、ヘプタクロルエポキサイド、マラチオン、メソミル、メトキシクロル、マイレックス、ニトロフェン、トキサフェン、トリフルラリン、アルキルフェノール(炭素数5〜9)、ノニルフェノール、オクチノニルフェノール、4−オクチルフェノール、ビスフェノールA、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジエチル、ベンゾ(a)ピレン、2,4ージクロロフェノール、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、ベンゾフェノン、4−ニトロトルエン、オクタクロロスチレン、アルディカーブ、ベノミル、キーポン(クロルデコン)、マンゼブ(マンコゼブ) 、マンネブ、メチラム、メトリブジン、シペルメトリン、エスフェンバレレート、フェンバレレート、ペルメトリン、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、フタル酸ジペンチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジプロピル)等が挙げられる。
生体物質としては、核酸、タンパク質、糖鎖、脂質及びそれらの複合体から選択される生体物質が含まれ、更に詳しくは、核酸、タンパク質、糖鎖、脂質から選択される生体分子を含んでなるものであり、具体的には、DNA、RNA、アプタマー、遺伝子、染色体、細胞膜、ウイルス、抗原、抗体、レクチン、ハプテン、ホルモン、レセプタ、酵素、ペプチド、スフィンゴ糖、スフィンゴ脂質の何れかから選択された物質を含むものであれば、如何なる物質にも本発明を適用することができる。更には、前記の「生体物質」を産生する細菌や細胞そのものも、本発明が対象とする「生体物質」として標的物質となり得る。
具体的なタンパク質としては、いわゆる疾病マーカーが挙げられる。
例としては、胎児期に肝細胞で産生され胎児血中に存在する酸性糖蛋白であり、肝細胞癌(原発性肝癌)、肝芽腫、転移性肝癌、ヨークサック腫瘍のマーカーとなるα−フェトプロテイン(AFP)、肝実質障害時に出現する異常プロトロンビンであり、肝細胞癌で特異的に出現することが確認されるPIVKA−II、免疫組織化学的に乳癌特異抗原である糖蛋白で、原発性進行乳癌、再発・転移乳癌のマーカーとなるBCA225、ヒト胎児の血清、腸および脳組織抽出液に発見された塩基性胎児蛋白であり、卵巣癌、睾丸腫瘍、前立腺癌、膵癌、胆道癌、肝細胞癌、腎臓癌、肺癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌のマーカーである塩基性フェトプロテイン(BFP)、進行乳癌、再発乳癌、原発性乳癌、卵巣癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA15−3、膵癌、胆道癌、胃癌、肝癌、大腸癌、卵巣癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA19−9、卵巣癌、乳癌、結腸・直腸癌、胃癌、膵癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA72−4、卵巣癌(特に漿液性嚢胞腺癌)、子宮体部腺癌、卵管癌、子宮頸部腺癌、膵癌、肺癌、大腸癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA125、上皮性卵巣癌、卵管癌、肺癌、肝細胞癌、膵癌マーカーとなる糖蛋白であるCA130、卵巣癌(特に漿液性嚢胞腺癌)、子宮体部腺癌、子宮頸部腺癌のマーカーとなるコア蛋白抗原であるCA602、卵巣癌(特に粘液性嚢胞腺癌)、子宮頸部腺癌、子宮体部腺癌のマーカーとなる母核糖鎖関連抗原であるCA54/61(CA546)、大腸癌、胃癌、直腸癌、胆道癌、膵癌、肺癌、乳癌、子宮癌、尿路系癌等の腫瘍関連のマーカー抗原として現在、癌診断の補助に最も広く利用されている癌胎児性抗原(CEA)、膵癌、胆道癌、肝細胞癌、胃癌、卵巣癌、大腸癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるDUPAN−2、膵臓に存在し、結合組織の弾性線維エラスチン(動脈壁や腱などを構成する)を 特異的に加水分解する膵外分泌蛋白分解酵素であり、膵癌、膵嚢癌、胆道癌のマーカーとなるエラスターゼ1、ヒト癌患者の腹水や血清中に高濃度に存在する糖蛋白であり、肺癌、白血病、食道癌、膵癌、卵巣癌、腎癌、胆管癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、甲状腺癌、悪性リンパ腫のマーカーとなる免疫抑制酸性蛋白(IAP)、膵癌、胆道癌、乳癌、大腸癌、肝細胞癌、肺腺癌、胃癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるNCC−ST−439、前立腺癌のマーカーとなる糖蛋白質であるγ−セミノプロテイン(γ−Sm)、ヒト前立腺組織から抽出された糖蛋白であり、前立腺組織のみに存在し、それゆえ前立腺癌のマーカーとなる前立腺特異抗原(PSA)、前立腺から分泌される酸性pH下でリン酸エステルを水解する酵素であり、前立腺癌の腫瘍マーカーとして用いられる前立腺酸性フォスファターゼ(PAP)、神経組織及び神経内分泌細胞に特異的に存在する解糖系酵素であり、肺癌(特に肺小細胞癌)、神経芽細胞腫、神経系腫瘍、膵小島癌、食道小細胞癌、胃癌、腎臓癌、乳癌のマーカーとなる神経特異エノラーゼ(NSE)、子宮頸部扁平上皮癌の肝転移巣から抽出・精製された蛋白質であり、子宮癌(頸部扁平上皮癌)、肺癌、食道癌、頭頸部癌、皮膚癌のマーカーとなる扁平上皮癌関連抗原(SCC抗原)、肺腺癌、食道癌、胃癌、大腸癌、直腸癌、膵癌、卵巣癌、子宮癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるシアリルLeX−i抗原(SLX)、膵癌、胆道癌、肝癌、胃癌、大腸癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるSPan−1、食道癌、胃癌、直腸・結腸癌、乳癌、肝細胞癌、胆道癌、膵癌、肺癌、子宮癌のマーカーであり、特に他の腫瘍マーカーと組み合わせて進行癌を推測し、再発予知・治療経過観察として有用である単鎖ポリペプチドである組織ポリペプタイド抗原(TPA)、卵巣癌、転移性卵巣癌、胃癌、大腸癌、胆道系癌、膵癌、肺癌のマーカーとなる母核糖鎖抗原であるシアリルTn抗原(STN)、肺の非小細胞癌、特に肺の扁平上皮癌の検出に有効な腫瘍マーカーであるシフラ(cytokeratin;CYFRA)、胃液中に分泌される蛋白消化酵素であるペプシンの2種(PG I・PG II )の不活性型前駆体であり、胃潰瘍(特に低位胃潰瘍)、十二指腸潰瘍(特に再発、難治例)、ブルンネル腺腫、ゾーリンガーエリソン症候群、急性胃炎のマーカーとなるペプシノゲン(PG)、組織障害や感染により、血漿中で変化する急性相反応蛋白であり、急性心筋梗塞等により心筋に壊死が起こると、高値を示すC−反応性蛋白(CRP)、組織障害や感染により、血漿中で変化する急性相反応蛋白である血清アミロイドA蛋白(SAA)、主に心筋や骨格筋に存在する分子量約17500のヘム蛋白であり、急性心筋梗塞、筋ジストロフィー、多発性筋炎、皮膚筋炎のマーカーとなるミオグロビン、骨格筋,心筋の可溶性分画を中心に存在し、細胞の損傷によって血液中に遊出する酵素であって、急性心筋梗塞、甲状腺機能低下症、進行性筋ジストロフィー症、多発性筋炎のマーカーとなるクレアチンキナーゼ(CK)(骨格筋由来のCK−MM型,脳,平滑筋由来のCK−BB型,心筋由来のCK−MB型の3種のアイソザイム及びミトコンドリア・アイソザイムや免疫グロブリンとの結合型CK(マクロCK))、横紋筋の薄いフィラメント上でトロポニンI,Cとともにトロポニン複合体を形成し,筋収縮の調節に関与している分子量39,000の蛋白であり、横紋筋融解症、心筋炎、心筋梗塞、腎不全のマーカーとなるトロポニンT、骨格筋・心筋いずれの細胞にも含まれる蛋白であり,測定結果の上昇は骨格筋,心筋の障害や壊死を意味するため、急性心筋梗塞症、筋ジストロフィー、腎不全のマーカーとなる心室筋ミオシン軽鎖I、また、近年ストレスマーカーとして注目されてきているクロモグラニンA、チオレドキシン、8−OHdG、コルチゾール等も含まれる。
本発明における捕捉体の一種である「抗体」とは、自然界の生物体内で産生される、あるいは遺伝子組み替え技術やタンパク工学技術、更には有機反応等により全体的または部分的に合成された免疫グロブリンを意味する。特異的結合能を保持するその全ての誘導体もまた、本発明における「抗体」に含まれる。この用語はまた、免疫グロブリンの結合ドメインに相同か、または高度に相同な結合ドメインを有する任意のタンパク質を含む(キメラ抗体およびヒト化抗体を含む)。これらの「抗体」、或いは「免疫グロブリン」は、自然界の生物体内で産生せしめる、あるいは全体的または部分的に合成、修飾される。
「抗体」、或いは「免疫グロブリン」は、標的物質に対して特異的なモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体であり得る。
「抗体」、或いは「免疫グロブリン」は、任意の免疫グロブリンクラスのメンバーであり得、任意のヒトのクラス(IgG、IgM、IgA、IgDおよびIgE)を含み、本発明においては、IgGクラスの誘導体がより好ましい。
本発明における「抗体フラグメント」或いは「抗体断片」とは、前記抗体或いは免疫グロブリンの全長に満たない抗体の任意の分子或いは複合体をいう。好ましくは、抗体フラグメントは、少なくとも、全長抗体の特異的結合能力の重要な部分を保持する。抗体フラグメントの例としては、Fab、Fab'、F(ab')2、scFv、Fv、ディアボディー、およびFdフラグメントが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
抗体フラグメントは、任意の手段によって産生され得る。例えば、抗体フラグメントは、酵素的または化学的に、インタクトな抗体のフラグメント化によって産生され得るか、あるいは部分抗体配列をコードする遺伝子より組換え的に産生され得る。あるいは、抗体フラグメントは、全体的にまたは部分的に合成的に産生され得る。抗体フラグメントは、必要に応じて、一本鎖抗体フラグメントとすることもできる。あるいは、フラグメントは、例えば、ジスルフィド(−S−S−)結合によって連結される複数の鎖を含み得る。フラグメントはまた、必要に応じて、複数の分子の複合体でも良い。機能的な抗体フラグメントは、代表的には、少なくとも約50のアミノ酸を含み、より代表的には少なくとも、約200のアミノ酸を含む。
本発明における「可変ドメイン」とは、標的物質(抗原)の種類により特異的な結合/捕捉機能を発揮するために抗原毎に異なるアミノ酸配列部分を有する、免疫グロブリンの先端のドメインであり、通常Fvと記される。
前記Fvはまた、「重鎖の可変ドメイン(以下VHと記す場合もある)」、及び「軽鎖の可変ドメイン(以下VLと記す場合もある)」から成り、免疫グロブリンGではVH、VLドメインを通常それぞれ2ずつ含む。
本発明における「免疫グロブリン重鎖或いは軽鎖の可変ドメインの機能部分(以下単に「機能部分」と記す場合もある)」とは、前記可変ドメインのなかで標的物質(抗原)との間の特異性を実際に担っている部分であり、学術的にCDR(complementarity determining region:超可変領域)と呼ばれる部分、及びその中でも特に標的物質(抗原)との間の特異性を実際に担っている部分という意味においても用いている。
これら標的物質と捕捉体との相互作用は、本発明の素子により結合前後の物理的/化学的変化量が検出可能であればいかなる相互作用でもよいが、より好ましくは、「抗原−抗体反応」、「抗原−アプタマー(特定構造を有するRNA断片)」「リガンド−レセプター相互作用」、「DNAハイブリダイゼーション」「DNA−タンパク質(転写因子等)相互作用」、「レクチン−糖鎖相互作用」等が挙げられる。
(微小流路)
本発明の素子の反応領域は、バッチ系の反応でそれ自体単体として用いることが可能であるが、標的物質捕捉反応の促進や定量性・再現性の確保、更には人的操作の煩雑さ低減等の意味から前記反応領域が、微小流路に連結している構成、及び/或いは前記反応領域が、微小流路中に配置されている構成をとることが可能である。
微小流路は、基体に微小溝として加工されていても良いし、キャピラリ構造をとっていても良い。
微小流路を構成する材料は、微小流路の加工が可能で、標的物質捕捉反応領域に検体を導入可能であり、且つ検出系を阻害しない材料であれば如何なる材料も使用可能であるが、通常ガラス、石英ガラス、シリコンといった無機材料、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PDMS(ポリジメチルシロキサン)といった樹脂を加工し、必要に応じて接合したもの、或いはガラスやポリイミド、ヒューズドシリカ等をキャピラリとして加工したもの等を用いることが出来る。
以下では、その他の実施例をもって本発明を説明するが、これらは本発明の範囲をなんら限定するものではない。
(実施例1)
まず、実施例1の構成を、図3を用いて説明する。
<構成>
図3は、本実施例の概念構成図である。図3の検体中の標的物質を検出する検出装置は、タングステンランプ301、コリメータレンズ303、素子中の反応領域304および分光光度計308とからなっている。この実施例では、白色光を発生する、タングステンランプ301を用いているが、レーザー光を用いてもかまわない。タングステンランプ301の発する入射光302は、コリメータレンズ303により平行光になり、基板に複数の貫通孔305が形成された中空状構造体である素子中の反応領域304に入射される。
中空状構造体である素子中の反応領域304に形成された、貫通孔305の孔内に金微粒子306が固定されている。入射光302は、中空状構造体である素子中の反応領域304を透過し、出射光307として素子中の反応領域304から出射される。この出射光307は、分光光度計308に入射される。
ここで、検出素子部の構成の詳細を、図4を用いて説明する。
図4の(a)は、検出素子部を構成する部品に分解した分解図である。検出素子部は、トップカバー401、微小孔をもったメンブレン406、パッキング材404、パッキング材407、Oリング405およびボトムカバー408とで形成されている。トップカバー401およびボトムカバー408は、光学的に透明であり、流体の透過性がなく、成型が容易な材質であれば、特に材質の制限はない。トップカバー401には、検体を導入するための導入口402および反応後の検体を導出するための導出口403が形成されている。パッキング材404および407は、反応領域のみ流体の透過性を持たせるためのものである。素材は、柔軟性に富み、成型が容易で、流体の透過性が無い素材であれば材質の制限はない。Oリング405は、メンブレン406からの流体の漏れを防ぐためのものであり、シリコンゴム、フッ素ゴム製のものが望ましい。多孔質のメンブレン406は、本実施例では、膜の平面方向に対して垂直な貫通孔を持った、中空状構造のアルミナナノホールメンブレンを用いている。
本実施例では、トップカバー401およびボトムカバー408は、PMMA樹脂を、パッキング材404、407は、PMMA樹脂を用い、モールド成型により形成している。また、多孔質のメンブレン406は、ワットマン社製のアルミナナノホールメンブレンである、ナノディスクメンブレンを用いている。
図4(b)は、図4(a)の部品を上下組み合わせ、ここでは図示していないが、ボルトによって、縦方向に一定以上の力で固定し組み立てた図である。
トップカバー401およびボトムカバー408に形成された凹凸部により検体の流路が形成され、微小孔をもったメンブレン406、パッキング材404、パッキング材407およびOリング405により流路中に、微小孔が形成される。
トップカバー401およびボトムカバー408に形成された凹凸部により検体の流路が形成され、微小孔をもったメンブレン406、パッキング材404、パッキング材407およびOリング405により流路中に、微小孔が形成される。
図4(c)は、検出素子部を上面から見た図で、測定サイト409は流路に形成されたメンブレンの流路に露出した微小孔の位置に対応する。
微小孔の径は、0.2μmで、密度は、約8ヶ/μm2、深さ、60μmである。<反応領域の作製法>
反応領域の作製方法であるが、アルミナナノホールメンブレン全体を反応領域とする必要はないため、アルミナメンブレンの反応領域以外が処理されないように、パッキング材404および407で挟んだ状態で処理する。
まず、本実施例では金微粒子を用いた。金微粒子の固定方法は、反応領域のアルミナ表面に、金属酸化物と結合するチオール基を持つ、アミノエタンチオールのエタノール溶液にパッキング材で挟んだアルミナナノホールメンブレンを浸漬する。次に、粒径が20〜40nm金微粒子水溶液(田中貴金属工業社製)に浸漬することにより、中空カラム内に金微粒子が吸着する。
続いて、金微粒子上に捕捉体として、抗体を固定する。固定方法は、金微粒子を固定したアルミナナノホールメンブレンに金と親和性の高いチオール基を持つ、11−Mercaptoundecanoic acidのエタノール溶液で金微粒子を表面修飾する。この際に、反応領域についてのみスポッタ等を用いて規定量の溶液を滴下する。これにより、金微粒子表面にカルボキシル基が露出される。その状態で、N−Hydroxysulfosuccinimide(同仁化学研究所社製)水溶液と1−Ethyl−3−[3−dimethylamino]propyl]carbodiimide hydrochloride(同仁化学研究所社製)水溶液を同様にスポッタにて反応領域に滴下する。これにより、金微粒子表面にスクシンイミド基が露出される。続いて、固定化する抗体として、標的物質に特異的なウサギ抗マウスIgG抗体/リン酸緩衝液(pH8.0)に前記中空カラムを浸漬する。金表面上に配置された前記スクシンイミド基とウサギ抗マウスIgG抗体のアミノ基を反応させることにより、ウサギ抗マウスIgG抗体を金表面上に固定化する。ここでは、1種の抗体のみを固定する方法を記載したが、反応領域毎に異なる抗体を固定する際には、対象とする反応領域以外のところをマスクし、固定化する抗体を換えて、同様の処理を繰り返すことにより、複数抗体を固定した素子のための反応領域が作製できる。
<検出方法>
以上で作製した素子を用いた検出方法を説明する。図5に本素子を用いた装置および素子のブロック図を示している。本図では、簡易化のために反応領域は一つとしている。
流入口501と流出口502を検出素子に結合する。また、分光光度計503と光源504との光軸上に反応領域が来るように検出素子(以下、チップと称する場合がある)の位置を調整する。この状態であらかじめ、反応前のスペクトルを、分光光度計503を用いて検出する。その後に505のポンプを駆動し、検体を既定量検出素子の反応領域506に供給し、抗原抗体反応により標的物質を、抗体を介して金微粒子に捕捉させる。反応後、分光光度計503により、スペクトルを測定する。この際のスペクトルと反応前のスペクトルを比較する。この差が、金微粒子近傍に標的物質が捉えられたことによる、金微粒子の局在プラズモン共鳴状態の変化となっている。スペクトルの変化度合いに応じた標的物質の濃度を求め、表示ユニット507に表示する。
ここでスペクトルの変化と標的物質濃度の関係については、あらかじめ、既知の複数濃度の標準検体を用いて、スペクトル変化と濃度の関係を取得しておく。この関係をもとに検量線をもとめスペクトル変化と濃度の関数を求めておく。この関数を用いて、実際の計測時には、スペクトル変化をもとに濃度が未知の標的物質の濃度をもとめることができる。なお、ここではスペクトルの変化と記載したが、このスペクトル変化は、最大値をもつ、波長での、スペクトルピークの変化でもよいし、スペクトルの波形のピークの半値幅等のピーク形状の変化をもちいてもよい、さらには、一つあるいは、複数の波長点での光強度をもちいても構わない。
参考例1
次に参考例1として、ZnOからなる突起状構造体に金微粒子が吸着された複合体からなる検出素子を用いた電気ケミルミネッセンス現象による発光により標的物質を検出する検出装置について説明する。
図6は、本参考例の概念図である。
検出素子は、ガラス基板に透明導電膜ITOを積層し形成した、作動電極601、白金からなるカウンター電極602およびZnOからなる突起状構造体603と金微粒子604で構成される複合体から形成され、作動電極601とカウンター電極602との間に液体を充填可能な構造によって各反応領域が必要に応じて独立して形成されている。光電子増倍管(PMT)605により検出される。
ここで、流路に反応領域が配置されている構成について図7及び図9に示す。
図9(a)は検出素子部を上面から見た図であり、図9(b)は側面図である。反応領域901が、流路903中に複数配置されている。反応領域901には、突起状構造体と金微粒子とで構成される複合体902が形成されている反応領域が形成されており、突起状構造体の底面にはカウンター電極が形成されている。流入口905より導入された検体904は複数の反応領域901を通過し、流出口906より導出される。図9(c)は検出装置914と検出素子915を組み合わせたときの側面図であり、流入口、流出口には検体導入コネクタ912、検体導出コネクタ913が接続されており、各コネクタより検体904が導入、導出される。各反応領域からの電気化学ルミネッセンスによる発光910が光電子増倍管908により検出される。
反応領域を素子中に複数持つことによって、同一検体より複数の検出対象物質を同時に捕捉、検出を行うことが可能となる。また、微小構造体を用いている反応領域に検体あるいは、検出のための試薬、洗浄液を導入する際に、流路を用いることにより、定量性、再現性の面でより確実に安定した条件での反応処理、検出処理、洗浄処理が可能となる。
<標的物質捕捉素子作製方法>
まず、ZnOからなる突起状構造体は、特開2002−167300に開示されている方法を用いて作製する。尚、突起状構造体を固定化する基板はガラス板に透明導電膜である、ITOを積層させたものを用いる。ZnOからなる突起状構造体と金微粒子の結合方法は、金属酸化物と結合するチオール基を持つ、アミノエタンチオールのエタノール溶液にZnOからなる突起状構造体を浸漬する。続いて、粒径が20〜40nm金微粒子水溶液(田中貴金属工業社製)にZnOからなる突起状構造体を浸漬することにより図6にあるような突起状構造体604表面に金微粒子が吸着した複合体が作製される。
次に、本参考例で用いる標的物質捕捉体である抗AFP(a−fetoprotein)抗体を金微粒子表面に固定する方法を示す。前記突起状構造体と金微粒子の複合体を金と親和性の高いチオール基を持つ、11−Mercaptoundecanoic acidのエタノール溶液で金微粒子を表面修飾する。この際に、反応領域についてのみスポッタ等を用いて規定量の溶液を滴下する。これにより、金微粒子表面にカルボキシル基が露出される。その状態で、N−Hydroxysulfosuccinimide(同仁化学研究所社製)水溶液と1−Ethyl−3−[3−dimethylamino]propyl]carbodiimide hydrochloride(同仁化学研究所社製)水溶液を同様にスポッタにて反応領域に滴下する。これにより、金微粒子表面にスクシンイミド基が露出される。さらに、ストレプトアビジンを結合させることにより、金微粒子表面がストレプトアビジンで修飾される。この金微粒子にビオチン化した抗AFP抗体を固定させる。
複数の反応領域それぞれを異なる抗体を固定させ、異なる標的物質を同一素子にて検出するようにする構成をとることも、もちろん可能であり、異なる抗体を用いて上述の方法と同様の操作を行うことで達成される。
<検出方法>
以下の工程を経ると、電気ケミルミネッセンス現象による発光が確認される。
(1)作製した素子に標的物質であるAFPを含んだ検体を流し、AFPを金微粒子上に捕捉させる。
(2)検体を抜き取り、リン酸緩衝液で洗浄する。
(3)Ru(II)(bpy)3 2+で標識化した抗AFPモノクローナル抗体を吸着させる。
(4)標識抗体溶液を抜き取り、リン酸緩衝液で洗浄する。
これで、金微粒子上に、抗原であるAFPとRu(II)(bpy)3 2+で標識化した抗AFPモノクロナール抗体が捕捉されたことになる。ここへ、電気ケミルミネッセンス反応を引き起こすため、電子供与物質となるTPA(Tripropylamine)溶液で作用、カウンター電極間を満たし、電極に電荷を与えることにより、電極表面上に結合した固相上のルテニウムとセル中のTPAによる電気ケミルミネッセンスが生じ、PMT605でその発光が計測される。この発光強度は、捕捉されているRu(II)(bpy)3 2+ の量に依存する。すなわち、捕捉されたAFPの量に依存するため、AFPの濃度を求めることができる。発光強度と検体中のAFP濃度との関係については、あらかじめ既知の濃度のAFPコントロール溶液を用いることにより求められる。
参考例2
参考例2として、凸状構造体を微小構造体に用いた蛍光による検出装置を、図8を参照し、以下に説明する。
<構成>
参考例の検出装置はレーザーダイオード光源801、コリメータレンズ802、凸状構造体と金微粒子805の複合体からなる検出素子804、コリメータレンズ807、フィルター808、光電子増倍管809から構成されている。
<標的物質捕捉素子作製方法>
ここで、凸状構造体の製造方法については特開2000−263556公報に開示されている手法を採用する。この方法により、図2(e)にある形状のようなSiO2からなるマイクロレンズアレイが製造される。このマイクロレンズアレイ表面に金微粒子を吸着させるため、まず、アミノシランカップリング剤(チッソ社製)でレンズ表面にアミノ基が現れるように処理をする。このマイクロアレイレンズを粒径20〜40nmの金微粒子溶液(田中貴金属工業社製)に浸漬することにより、表面に金微粒子が吸着した複合体が得られる。続いて、金微粒子表面にストレプトアビジンを付着させるため、参考例1と同様の方法を用いる。最後にビオチン修飾した抗CEA抗体,抗AFP抗体,抗PSA抗体,抗PAP抗体を吸着させることにより、標的物質捕捉素子が出来る。
<検出方法>
図8においてレーザーダイオード光源801からの光はコリメートレンズ802で平行光803にされる。この平行光803が凸状構造体と金微粒子805との複合体804上に照射される。複合体804からの反射光806を検出するのを防ぐため、入射光の波長帯の光を遮断するフィルター807を光電子増倍管809直前に入れる。尚、金微粒子805上に固定化された蛍光色素から発光させる蛍光はフィルター807を通して光電子増倍管809で検出される。
実際の測定において、癌のマーカーとして知られているCEA,AFP,PSA,PAPの各種抗原について検出を試みる。次の手順で各種抗原を特異的に結合させる。
(1)CEA抗原,AFP抗原,PSA抗原,PAP抗原溶液が混入している検体を流路に導入し、5分間インキュベートする。
(2)抗原溶液を抜き取り、リン酸緩衝液で洗浄する。
(3)Cy5色素で蛍光標識した抗CEA抗体,抗AFP抗体,抗PSA抗体,抗PAP抗体をそれぞれ流路に導入し、5分間インキュベートする。
(4)標識抗体を抜き取り、リン酸緩衝液で洗浄する。
(5)リン酸緩衝液を流路に充填する。
この工程を経て、レーザー光を導入することにより、マイクロレンズアレイ上の金微粒子から蛍光が観測できる。この蛍光の強度は蛍光色素の濃度により強度が異なるので、標的物質の濃度依存性も検出できる。
参考例3
参考例3として、参考例2の凸状構造体に換えて柱状構造体を微小構造体として用いた検出装置について、図10を参照し説明する。
参考例の、柱状構造体による、検出素子は、同一の寸法で作った、中空状構造体と比較して、中空状構造体は、孔径によって、反応に要する時間が決まるのに対して、柱状構造体は、柱の間隔によって反応に要する時間が決まる。また、検体を導入する際の流路断面積は、中空状構造体の場合、孔断面部のみであるが、柱状構造体の場合、柱間の隙間となり、流路抵抗を考慮した設計が容易となる。
参考例の検出装置は、参考例2にあるものと同様である。即ち、図10のようなレーザーダイオード光源1、コリメータレンズ2、柱状構造体4と金微粒子5の複合体からなる検出素子、コリメータレンズ7、フィルター8、光電子増倍管9から構成されている。
図10においてレーザーダイオード光源1からの光はコリメートレンズ2で平行光3にされる。この平行光3が流路10中に形成された柱状構造体4と金微粒子5との複合体上に照射される。複合体からの反射光が光電増倍管9で検出されるのを防ぐため、入射光の波長帯の光を遮断するフィルターが光電子増倍管9の直前に挿入されている。尚、金微粒子5上に固定化された蛍光色素からの発光である蛍光6は入射光3とは異なる波長であるのでフィルター8を通して光電子増倍管9で検出される。
流路10および流路10中に形成された微小構造体としの柱状構造体は、図11に示すように、シリコン基板をドライエッチングすることで溝と溝の中に柱状の微小構造体とが形成されたシリコン基板1が得られる。シリコン基板をドライエッチングして柱状の微小構造を得る製造方法は、米国特許第6,531,068号に開示されている、堆積とエッチングを繰り返し行うことで深いエッチングが可能となる高真空プラズマエッチング法をもちいた。これによりシリコン基板11に、溝と溝の中に、任意の形状・配置の柱状構造体からなる微小構造を形成することができる。後述するように、柱状構造体表面に標的物質補足体を固定化した後、シリコン基板1とPDMS樹脂基板12とを接着し検体を流すための流路が形成できる。
尚、エッチングは、通常のフォトリソ法を用いて形成したフォトレジストをマスクとして下記の条件を用い、幅100μm深さ20μmの溝を形成し、溝中に1cm長さの領域の円柱を1群として溝中に等間隔で形成した。円柱は、直径3μm、高さ20μmで、相互の間隔が1μmとなっている。円柱の高さは溝の深さとほぼ同一の寸法となる。円柱の直径および溝中での配置は、マスクパターンの設計により任意の形状および配置を選択することができる。
エッチング条件
堆積条件
圧力 0.133Pa
100sccm C48
800W 13.56MHz
5秒
エッチング条件
圧力 0.266Pa
130sccm 高周波100sccm C48
13.56MHz
9秒
柱状構造体の流路中での配置により、1つの素子内で複数の検出対象物質を同時に補足、検出を行うことが可能である。例えば、図12にあるように3つの柱状構造体の領域を形成し、異なる3つの標的物質捕捉体をそれぞれの領域に固定化すれば、異なる3種類の検出対象物質を同時に補足、検出を行うことができる。検出対象物質により、寸法や配置を適宜設計することができることは言うまでもない。
流路中の柱状構造体への金微粒子の固定化は、参考例2にあるように、アミノシランカップリング剤(チッソ社製)で柱状構造体表面にアミノ基を露出させ、粒系20〜40nmの金微粒子溶液(田中貴金属工業社製)と反応させることで、表面に金微粒子が固定化された複合体を得る。次に、金微粒子表面に参考例1と同様の方法により、チオールを介してストレプトアビジンを修飾する。この金微粒子表面にビオチン化抗PSA抗体を反応させ標的物質捕捉体である抗体を固定化する。
次に、図12に示す検出素子を用いて測定を行った。
図12の検出素子13は、流路10となる溝中に柱状構造体4が形成されたシリコン基板上11に上述のPDMS樹脂基板12が貼り合わされている。PDMS樹脂基板12には、シリコン基板に形成された溝の一端に対応する部分にはインレット14が、溝の他端に対応する位置にはアウトレット15となる開口が形成されている。
急性心筋梗塞のマーカーとして知られているトロポニンTについての検出を一例として示す。次の手順で抗原であるトロポニンTを特異的に結合させる。
(1)トロポニンT抗原溶液を図12のインレット14より流路へ導入し、5分間インキュベートする。
(2)抗原溶液を抜き取り、リン酸緩衝液で洗浄する。
(3)Cy5色素で蛍光標識した抗トロポニンT抗体をインレット10より流路に導入し、5分間インキュベートする。
(4)標識抗体を抜き取り、リン酸緩衝液で洗浄する。
(5)リン酸緩衝液を流路に充填する。
この工程を経て、前記反応領域に対し図10におけるレーザーダイオード光源1からの励起光を照射することにより、金微粒子表面からの蛍光が観測できる。この蛍光強度は蛍光色素の濃度により強度が異なるので、標的物質の濃度依存性を定量できる。
参考例4
参考例は、細孔径が10nmのシリカ多孔質薄膜をガラス基板上に作製し、該細孔中に金微粒子を形成して、対象物質捕捉体を細孔内に安定化して保持し、対象物質を検出した例である。
図13は本参考例に用いた検出素子13の概略の構造を示す図である。図13に示すように、流路10となる溝が形成されたPDMS基板と流路10を覆うPDMS基板18とを貼り合わせて形成されている。流路10を覆うPDMS基板18には、流路10となる溝の一端に対応する部分にはインレット14が、溝の他端に対応する位置にはアウトレット15となる開口が形成されている。
流路10となる溝の底面には、表面に金微粒子5を担持した多孔質薄膜16が形成されたガラス基板17が配置されている。
以下に、表面に多孔質薄膜16が形成されたガラス基板17の製造方法と多孔質薄膜16に金微粒子5を担持させる方法を説明する。
まず、ガラス基板17の表面をイソプロピルアルコール及び純水で洗浄し、オゾン発生装置中でUV照射し表面をクリーニングした。
次に、エタノール20gにトリブロックコポリマーF127(HO(CH2CH2O)106(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2O)106H)(BASF社製)0.5gを溶解した。その後、テトラエトキシシラン(TEOS)4.16g、水1.0g、0.1Mの塩酸0.81gを添加し、室温下で2時間撹拌し、反応溶液を作製した。
この反応溶液をディップコート法により前記ガラス基板上に塗布し、25℃、相対湿度50%の雰囲気で24時間乾燥させた。引き上げ速度は3cm/minであった。
その後、該基板をマッフル炉に入れ、450℃まで昇温し、空気中で5時間焼成した。焼成後に該基板を観察すると、均一かつ、連続な薄膜が形成されていることが確認された。
次に、前記薄膜の表面及び、断面に対してSEM観察を行ったところ、表面観察からは直径10nmの球状の細孔が存在することが確認された。断面観察からは膜厚方向に縮んだ楕円形状の細孔が存在する様子が観察され、長軸方向の直径は12nm、短軸方向の直径は5nmであった。
次に、X線回折分析を行ったところ、面間隔7.5nmに相当する角度に、キュービック細孔構造に帰属される明確な回折ピークが観測された。ただし、断面のSEM観察等から、実際は膜厚方向に縮んだキュービック構造であることがわかった。
以上の結果より、ガラス基板上に細孔径が10nmの多孔質薄膜が形成されたことを確認した。
次に、該多孔質薄膜の細孔内に金微粒子を担持した。
まず、テトラクロロ金(III)酸三水和物水溶液(0.1g/20ml)に、該多孔質薄膜が形成された基板を浸漬し、24h静置した。その後ジクロロメタンに10分間浸漬し、さらにジクロロメタンで表面を洗浄して、室温で乾燥させた。その後、還元処理を行った。還元処理は、管状炉内に多孔質薄膜を形成したガラス基板を保持し、水素濃度2%の水素/ヘリウム混合ガスを50ml/分で流して、120℃、3時間加熱することで行った。
還元処理後のTEM観察を行ったところ、細孔構造が維持されていることと、細孔内に金微粒子が形成されていることが確認された。
次に、金微粒子表面に参考例1と同様の方法により、チオールを介してストレプトアビジンを修飾する。この金微粒子表面にビオチン化抗PSA抗体を反応させ標的物質捕捉体である抗体を固定化する。
図13の検出素子を用いた前立腺癌のマーカーとして知られているPSAについての検出を一例として示す。次の手順で抗原であるPSAを特異的に結合させる。検出のための光学系は参考例1及び2に於ける図8及び図9と同じものを使うことができる。
(1)PSA抗原溶液をインレット14より流路に導入し、5分間インキュベートする。
(2)抗原溶液を抜き取り、リン酸緩衝液で洗浄する。
(3)Cy5色素で蛍光標識した抗PSA抗体を図13においてインレット14より流路に導入し、5分間インキュベートする。
(4)標識抗体を抜き取り、リン酸緩衝液で洗浄する。
(5)リン酸緩衝液を流路に充填する。
この工程を経て、前記反応領域に対しレーザーダイオード光源からの励起光を導入することにより、金微粒子表面からの蛍光が観測できる。この蛍光強度は蛍光色素の濃度により強度が異なるので、標的物質の濃度依存性を定量できる。
本発明は、上記実施例に限られるものではなく、これらの実施例の組み合わせ、さらに本発明の思想の中で改良を加えることができることは言うまでもない。
中空状構造体を用いた測定方法を表す一つの形態の全体図である。 微小構造体。 本発明の実施例1に関する検出装置の構成図である。 本発明の実施例1に関する検出素子の構成図である。 本発明の標的物質捕捉素子を用いた装置のブロック図である。 参考例1に関する検出装置の構成図である。 参考例1に関する検出装置の構成図である。 参考例2に関する検出装置の構成図である。 参考例1に関する検出装置の構成図である。 参考例3に関する検出装置の構成図である。 参考例3に関する検出装置の構成図である。 参考例3に関する検出装置の構成図である。 参考例4に関する検出装置の構成図である。
符号の説明
1 レーザーダイオード
2 コリメータ
3 平行光
4 柱状構造体
5 金微粒子
6 蛍光
7 コリメータ
8 フィルター
9 光電子倍増管
10 流路
11 シリコン基板
12 PDMS樹脂基板
13 検出素子
14 インレット
15 アウトレット
16 多孔質膜
17 ガラス基板
18 PDMS樹脂基板
101 光源
102 入射光
103 素子中の反応領域
104 貫通孔
105 金属元素含有微粒子
106 透過光
107 光検出器
301 タングステンランプ
302 入射光
303 コリメータレンズ
304 素子中の反応領域
305 貫通孔
306 金微粒子
307 透過光
308 分光光度計
401 トップカバー
402 検体導入のための導入口
403 反応後の検体を導出するための導出口
404 パッキング材
405 Oリング
406 中空状構造体からなる多孔質メンブレン
407 パッキング材
408 ボトムカバー
409 測定サイト
501 流入口
502 流出口
503 分光光度計
504 光源ユニット
505 送液ポンプ
506 反応領域
507 表示ユニット
601 作動電極
602 カウンター電極
603 突起状構造体
604 金微粒子
605 光電子増倍管(PMT)
701 反応領域
702 反応領域の一部
703 流路
704 標的物質を含む検体
801 光源(レーザダイオード)
802 コリメータレンズ
803 平行光
804 検出素子
805 金微粒子
806 反射光
807 コリメータレンズ
808 入射光の波長帯の光を遮蔽するフィルター
809 光電子増倍管(PMT)
901 反応領域
902 金属元素含有微粒子
903 流路
904 検体
905 流入口
906 流出口
907 レーザーダイオード
908 光電子増倍管(PMT)
909 励起光
910 蛍光
911 フィルター
912 検体導入コネクタ
913 検体導出コネクタ
914 検出装置
915 検出素子

Claims (5)

  1. が1nm乃至10μmの貫通孔を流路として有する微小構造体と、該微小構造体の貫通孔の表面に標的物質と接触することで物性が変化する金属元素を含む微粒子を複数備えた基体と、
    前記標的物質と前記金属元素を含む微粒子とを接触させるための手段と、
    前記標的物質と前記金属元素を含む微粒子とが接触したときに生じる前記金属元素を含む微粒子の物性の変化を、前記金属元素を含む微粒子に光を照射したときに、前記基体を透過した光に基づき検出するための手段とを備え、前記金属元素を含む微粒子は、基体に照射される入射光の方向に複数位置し、
    前記検出手段は、光が照射されることで前記複数の金属元素を含む微粒子から出力される光の総和に基づき、前記金属元素を含む微粒子の物性が変化したことを検出するための手段であることを特徴とする検出装置。
  2. 前記金属元素を含む微粒子の表面に、前記標的物質を捕捉するための捕捉体を更に備え、
    前記捕捉体に前記標的物質が捕捉されることを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記検出手段は、プラズモン共鳴法であることを特徴とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の検出装置。
  4. が1nm乃至10μmの貫通孔を流路として有する微小構造体と、該微小構造体の貫通孔の表面に標的物質と接触することで物性が変化する金属元素を含む微粒子を複数備えた基体を用意する工程と、
    前記標的物質と前記金属元素を含む微粒子とを接触させる工程と、
    前記接触工程により前記標的物質が前記金属元素を含む微粒子と接触したときに前記金属元素を含む微粒子の物性が変化したことを、前記金属元素を含む微粒子に光を照射したときに、前記基体を透過した光に基づき検出する工程とを有し、
    前記検出工程は、基体に照射する入射光の進行方向に位置する複数の金属元素を含む微粒子から出力された光の総和に基づき検出することを特徴とする検出方法。
  5. が1nm乃至10μmの貫通孔を流路として有する微小構造体と、該微小構造体の貫通孔の表面に標的物質と接触することで物性が変化する金属元素を含む微粒子を複数備えた基体と、
    前記標的物質と前記金属元素を含む微粒子とを接触させるための手段とを備え、
    前記標的物質と前記金属元素を含む微粒子とが接触したときに生じる前記金属元素を含む微粒子の物性の変化は、前記金属元素を含む微粒子に光を照射したときに、前記基体を透過した光に基づき検出され、かつ、前記金属元素を含む微粒子は、基体に照射される前記光の進行方向に対して複数位置していることを特徴とする検出素子。
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