JP2007218900A - 標的物質検出用の素子 - Google Patents

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    • G01N21/55Specular reflectivity
    • G01N21/552Attenuated total reflection
    • G01N21/553Attenuated total reflection and using surface plasmons
    • G01N21/554Attenuated total reflection and using surface plasmons detecting the surface plasmon resonance of nanostructured metals, e.g. localised surface plasmon resonance

Abstract

【課題】標的物質を捕捉する化学センサの更なる性能向上を図ること。
【解決手段】検体中の標的物質を、表面局在プラズモン共鳴を利用して検出するために用いられる素子を、支持体上に、複数の金属ナノドットを光照射時の電界方向に所定のギャップを介して連結した群として設けることで形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、金属ナノ粒子による局在表面プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を高感度に検出するための検出素子及びそれを得るための基板、並びにこの検出素子を用いたキットならびに検出装置及び検出方法に関する。
<標的物質センサ>
血液中には、ガン、肝炎、糖尿病、骨粗しょう症など特定の疾患に対するマーカーが複数存在している。罹患した際には、平時より特定のタンパク質の濃度が増加する。これらを平時からモニタしておくことで、重大な病気を早期に発見することが出来る。そのため、これらのマーカーをモニタリングするための装置や方法に関する技術は、医療分野における次世代技術として期待されている。また、腫瘍除去後の予後をマーカーを利用してモニタすることで、転移を早期に発見することができると考えられており、マーカーのモニタリングに関る技術は医療の質向上にも大きな貢献をすると期待されている。
未加工で未精製のタンパク質を分析するための方法の1つは、生物学的なリガンド−アナライト相互作用を利用して特定の化合物を識別するセンサを基本としたものである。代表的なセンサの方式として、蛍光免疫法、プラズモン共鳴法、光干渉法などがあげられる。いずれの方法においても、リガンドをセンサ表面に固定し、検体中のアナライトを選択性よく選別してリガンドに結合させることにより夾雑物を排除し、目的とするタンパク質のみを高効率に基板表面で反応させて、そこに吸着させることが共通のステップとなる。
<局在表面プラズモン共鳴(LSPR:Localized Surface Plasmon Sensor)>
局在表面プラズモン共鳴法を利用したセンサは、金属プラズモンが界面物質の屈折率変化に高感度に反応することを利用している。このセンサを用いた分析では、金属薄膜や金属の微粒子の上に、アナライトと特異的に結合するリガンドを固定し、リガンドとアナライトの結合により生じた屈折率変化を局在表面プラズモン共鳴を利用して、光学的に検出する。そして得られたスペクトルを解析することにより、アナライトの濃度を求めることが出来る。リガンドの固定は、化学的または物理的な手法を用いておこなわれる。当該技術を用いることで、リガント−アナライト間の反応の時間変化(kinetics)についての情報を得ることも可能である。この点は、標識が不要であるという特徴とあわせてLSPRの利点であると考えられている。
LSPRセンサの特性は、リガンドに結合したアナライトの検出限界(Detection Limit)を感度として評価することが出来る点にある。しかし、リガンドとアナライトの種類ごとに結合定数が異なるため、あるリガンドとアナライトの組み合わせに対して測定した感度は、異なるリガンドアナライト間の反応については、測定の感度が異なってくる。
一方、LSPRセンサは、金属微粒子周囲の屈折率が変化すると金属プラズモンの共鳴条件が変化することを利用してセンシングしているので、屈折率変化に対する応答性がセンサの特性指標となる。即ち、屈折率応答性が大きいものが、感度が高いということができる。
特許文献1には、アミノ基で表面修飾されたガラス基板に金属微粒子を自己組織的に単
分散させ固定化することで、局在表面プラズモン(LSPR:Localized Surface Plasmon Sensor)センサを作製する技術が開示されている。同文献には、更にこのセンサの基礎特性について記述されている。また、同文献には、吸光スペクトルの強度変化を検出することで、標的物質の濃度やkineticsを測定する手法について記述されている。
非特許文献1に開示してある技術は、特許文献1と同様に金属微粒子を化学的に修飾されたガラス基板に固定化させたLSPRセンサに関するものである。同文献には、ストレプトアビジンとビオチンの反応を、吸光スペクトルの強度変化から観測できることも開示されている。また、同文献には、周囲の媒体を変化させたときの屈折率応答性は、76.4nm/indexと報告されている。
また、非特許文献2にはナノスフィアリソグラフィ(ポリスチレンナノノビーズを用いたリソグラフィ手法)を用い、Agのドットを並べてLSPRセンサを作製する技術が開示されている。同文献には、周囲の媒体を変化させたときの屈折率応答性は、200nm/indexと報告されている。
特許3452837号明細書 Anal. Chem. 2002, 74, 504-509, A Colorimetric Gold Nanoparticle Sensor To Interrogate Biomolecular Interactions in Real Time on a Surface J. Phys. Chem.B 1999, 103, 9846-9853, Nanosphere Lithography :Effect of External Dielectric Medium on the Surface Plasmon Resonance Spectrum of a Periodic Array of Silver Nanoparticle
しかし、上記に開示されている技術では、標的物質が捕捉分子によりセンサ表面に捕捉されたときのスペクトルのシフト量が十分でなく、アナライト濃度の検出限界が下げられない場合があるという課題がある。臨床検査に当該技術を応用する場合、標的物質を検出する化学物質センサとしては、さらなる性能向上が望まれている。
本発明の目的は、標的物質を捕捉する化学センサの更なる性能向上を図ることにある。
本発明の標的物質検出素子用の基板は、
検体中の標的物質を、局在表面プラズモン共鳴を利用して検知するための標的物質検出素子用の基板であって、
支持体と、該支持体上に設けられた金属ナノドット群と、を有し、
前記金属ナノドット群が、30nm以下のギャップ間隔をもって配置された複数の金属ナノドットからなる
ことを特徴とする標的物質検出素子用の基板である。
前記ギャップ間隔は20nm以下(金属ナノドット同士が接触している場合を除く)である、すなわち20nmを超えないものであることが好ましい。
本発明の標的物質検出用の素子は、検体中の標的物質を、局在表面プラズモン共鳴を利用して検知するための標的物質検出用の素子であって、上記の基板の有する金属ナノドットに標的物質捕捉体を固定化してなることを特徴とする標的物質検出用の素子である。
本発明の標的物質検出装置は、検体中の標的物質を、局在表面プラズモン共鳴を利用して検出するための装置において、
上記の標的物質検出用の素子の保持手段と、
前記素子に局在表面プラズモン共鳴を利用した前記標的物質の検出のための光を照射する光照射手段と、
前記光の照射により生じる素子からの透過光または反射光を、出射光として受光する受光手段と、
前記素子の有する捕捉体への標的物質の結合に伴う前記出射光の変化を取り込んで記録する検出データ記録手段と、
を有することを特徴とする標的物質検出装置である。
本発明の標的物質検出用キットは、検体中における標的物質の有無または前記標的物質の量を検出するためのキットであって、上記の基板または上記の標的物質検出用の素子と、上記の検出装置と、標的物質の前記素子への捕捉に必要な試薬と、を有することを特徴とする標的物質検出用キットである。
本発明の標的物質の検出方法は、検体中の標的物質を検出するための検出方法において、
上記の標的物質検出用の素子に検体を接触させる工程と、
前記検体と接触させた後に素子に局在表面プラズモン共鳴を利用した前記標的物質の検出のための光を照射する工程と、
前記光の照射により生じる素子からの透過光または反射光を、出射光として受光する工程と、
前記素子の有する捕捉体への標的物質の結合に伴う前記出射光の変化に基づいて前記検体における標的物質の量を検出する工程と、
を有することを特徴とする標的物質検出方法である。
本発明の標的物質検出用の素子では、標的物質の捕捉体を有する金属ナノドットの複数が、入射光の電界方向に沿って所定のギャップ(空隙)を介して連結した金属ナノドット群を支持体表面に設けた構造を有するように配置することができる。しかも、隣接する金属ナノドット間のギャップは、ギャップ内で発生する電場の強度の向上が達成できる長さに調整されており、この素子をセンサとして用いることで、検体中の標的物質の検出感度の向上が達成可能となる。本発明によれば、屈折率応答性の高いLSPRセンサを提供することが可能となる。また、本発明によれば、標的物質に対しても感度の高いセンサを提供することが可能となる。
以下、図を参照しながら本発明にかかる標的物質検出用の素子などの好ましい実施態様について説明する。
<標的物質検出素子用の基板及び標的物質検出素子用>
本発明の標的物質検出用の素子及びそのための基板の構成の一例を、図2(a)及び(b)を参照しながら説明する。図示した例では、支持体202の表面に、所定の平面形状の金属ナノドット201を規則的に配置することで素子形成用の基板が構成されている。更に、この基板202の有する金属ナノドット201に標的物質の捕捉体203を固定することで、標的物質検出用の素子となる。この素子形成用の基板と、捕捉体203と、を少なくとも有し、必要に応じて捕捉体203を金属ナノドット201に固定するための試薬を組み合わせて標的物質検出用の素子を作製するためのキットを構成することができる。
金属ナノドット201の形状(パターン)は、検体や緩衝溶液との界面で、プラズモンが生ずる形状であれば特に制限はない。平面形状としては、三角形、円形、正方形などの四角形が好ましい。
金属ナノドットを二つ以上隣接させて、一つのユニット(金属ナノドット群)を形成して、支持体上に配置する。平面形状に角部(エッジ部)を有する金属ナノドットを隣接させる場合は、互いの角(頂点)が対向するようにこれらを配置することが好ましい。例えば、2つの三角形の金属ナノドットを隣接させる場合は、図2(b)に示すように、2つの三角形状の金属ナノドットがボウタイ形状を形成するように配置する。更に、円形の金属ナノドットを連結する場合、正方形の金属ナノドットを連結する場合の好ましい例を図3(a)〜(c)に示す。更に、形状の異なる金属ナノドットを組み合わせて連結する場合の好ましい例を図4(a)及び(b)に示す。また、図11に示すように、円形の場合でも、配列方向の軸(X)上に中心が位置するように2つの円形の金属ナノドットを配置すると、各円形が軸Xに直行する軸Yとの接点を有し、この形状により三角形や四角形におけるようなエッジ部を有する場合と同じ効果が期待できる。なお、円形は楕円形でもよい。
また、図12に示すとおり、各ユニットの全体としての平面形状が、配列方向の軸(X)(直線方向)を中心線とする線対称または概ね線対称である形状の組合せからなるものが好ましい。
また、複数のユニットを配置する場合には、正方格子配置、千鳥格子配置、三角格子配置、六方格子配置、回転対象配置、準周期型の配置などの規則的な連続繰り返し配置のように、本発明における目的、効果が得られるものであれば特に制限はない。ここでは、LSPRセンサとして十分測定可能な吸光度が得るという観点からは、図2〜4に示すような千鳥格子配置、が好ましい。この千鳥格子配置では、各ユニットの中心が千鳥格子の格子点に配置される。すなわち、ユニットの複数を有する列が所定間隔をもって平行に配列されており、かつ隣接する列では、一方の列の隣接する金属ナノドット間に他方の列の金属ナノドットが位置するように互い違いに各金属ナノドットが配置される。
金属ナノドットの材料としては、Au、Ag、Cu、Ptなど貴金属を用いることが好ましい。金属ドットの大きさは、n角形であれば一辺が20〜700nmの大きさであることが好ましく、また、円形であれば直径が20〜700nmの大きさであることが好ましい。
また、膜厚(金属ナノドットの高さ)は10〜200nmの範囲が好ましく、照射光の波長帯域で適宜選択して用いられる。例えばAuの場合では、20〜100nm程度が好ましい。
ユニットを構成する複数の金属ナノドットは電界方向に所定の間隔(ギャップ)で近接配置されている。隣接する2つの金属ナノドット間にギャップが存在することで、検出測定のための光照射時にギャップ内に電場が発生し、ギャップの値を調整することで電場の強度を上げることができる。従って、ギャップの間隔は、そこでの強電場の発生が可能となるように30nm以下、好ましくは20nm以下に設定される。下限値も考慮した場合、2nm〜30nmの範囲とすることが好ましく、2nm〜30nmの範囲とすることがより好ましい。また、3以上の金属ナノドットからユニットを構成した場合には、ユニット中に複数のギャップが設けられることになる。この場合の各ギャップはそれぞれ独立して上記の範囲となることが好ましいが、金属ナノドットを支持体上に配置する際の製造工程上の観点からは各ギャップを揃えることが好ましい。
また、ユニットを複数支持体上に設ける場合における各ユニットの間隔(隣り合うユニット間の最短距離)は、本発明の目的、効果が得られるように設定すればよく、20〜2000nmの範囲から選択することができる。
検体中での検出対象としての標的物質の捕捉体203は、標的物質と特異的な結合対を形成でき、金属ナノドットに固定化可能なものであれば、特に制約はない。ここでは抗体や核酸を用いることが好ましい。
検出対象としての標的物質は、金属ナノドットに固定する捕捉体に応じて設定できる。具体的には、非生体物質と生体物質に大別される。非生体物質として産業上利用価値の大きいものとしては、環境汚染物質としての塩素置換数/位置の異なるPCB類、同じく塩素置換数/位置の異なるダイオキシン類、いわゆる環境ホルモンと呼ばれる内分泌撹乱物質等が挙げられる。
生体物質としては、核酸、タンパク質、糖鎖、脂質及びそれらの複合体を挙げることができる。これらの具体例としては、DNA、RNA、アプタマー、遺伝子、染色体、細胞膜、ウイルス、抗原、抗体、レクチン、ハプテン、ホルモン、レセプター、酵素、ペプチド、スフィンゴ糖、スフィンゴ脂質などを挙げることができる。
更に、上記のような「生体物質」を産生する細菌や細胞そのものも標的物質となり得る。
また、標的物質検出用の素子と反応させる検体は、水溶液や各種緩衝液の形態として検出操作に提供することができる。
<センサの動作原理>
次に、本発明にかかる標的物質検出用の素子(センサ)の動作原理につき、図2(a)を用いて説明する。まず、図2(a)において、図中、上方向から下方向(+z方向)に向かって入射光204を入射させる。入射光204の電界のうち、図中のy方向に偏光した成分がボウタイ形状の金属ナノドットユニット(二量体)中の自由電子と強く相互作用し、ユニット中の近接する金属ナノドット間のギャップに強い電場が生じる。ギャップ内に生じた強い電場により、屈折率応答性が高められ高感度なセンサが実現される。
<標的物質検出装置>
本発明にかかる透過光を利用する標的物質検出装置の一例を、図1を参照しながら説明する。光源101としては、局在表面プラズモン共鳴を利用した検出に必要な光照射が可能である安定した光源であれば特に制限なく利用できる。なかでも、光源として、ハロゲンランプを用いることが好ましい。この例では、コリメートレンズ115を介して光照射が行われる。受光手段102としては、1nm程度の波長分解能をもった分光計測装置が望ましい。例えば、マルチチャネル検出器や分光光度計を用いることが好ましい。
検体リザーバー103としては、標的物質の非特異吸着が少ない材料で構成させたリザーバーが好適である。例えば、非特異吸着防止コーティングしたエッペンドルフチューブを用いることが好ましい。また、チップ114中にリザーバーを作りこんでもかまわない。
洗浄液リザーバー104としては特に制限はない。ここでは、生化学用のガラスもしくはプラスチックチューブを用いることが好ましい。
流路切り替えバルブ105は、チップ114へ各ステップで必要な液体を選択的に供給可能とするもので、図示した例では三方向バルブが用いられている。送液手段106としては、シリンジポンプやチューブポンプ、ダイヤフラムポンプなどを適宜選択して用いることができる。廃液タンク107としては、ポンプにシリンジポンプを使用した場合、シリンジがそのまま廃液タンクになる。チューブポンプやダイヤフラムポンプを用いた場合は、ビーカーや瓶を廃液タンクとして用いることができる。また、検体が少量しかない場合は廃液にせず、循環用の流路やチューブを用い検体をチップ114に対して循環させてやってもよい。送液および廃液チューブ108、109としては、標的物質の吸着ができる限り少ない材質のチューブが好ましい。標的物質検出素子110としては、図2〜4に示す金属ナノドットの配置を有する素子から適宜選択したものを使用する。流路111としては、検体量ができる限り減らすことができるよう微小なものであることが好ましい。また、流路表面に標的物質ができる限り吸着しないようコーティングが施されていることが好ましい。カバー112としては、透明な材料でかつ、基板113とともに流路を形成でき得る材料であることが好ましい。
受光素子102で受光したチップ114からの出射光の捕捉体への標的物質の結合に基づく変化を検出することで、検体中での標的物質の有無及び含有量(濃度)の検出を行うことができる。この出射光の変化は、分光計測装置などの受光手段のモニターなどの表示手段上で目視で確認してもよいし、データとして取り込んでメモリーに記録して、これを解析することで確認してもよい。また、このデータの解析を、予め設定したコンピュータプログラムに基づいて行い、その結果をディスプレイなどに表示あるいはメモリーに記録させてもよい。
出射光の解析による捕捉体への標的物質の結合の有無などの判定方法としては、出射光の吸光スペクトルを測定し、そのピーク強度から捕捉体への標的物質の結合の有無などを判定する方法を挙げることができる。更に、反応前後のスペクトルについて、差分を取り、その差分スペクトルに基づいて捕捉体への標的物質の結合の有無などを判定する方法を挙げることができる。
以上説明した標的物質検出素子用の基板または標的物質検出用の素子と、上述した検出装置と、標的物質の前記素子への捕捉に必要な試薬と、を少なくとも用いて標的物質検出用キットを構成することができる。試薬としては、キットが基板を有する場合は、基板の金属ナノドットに固定化する標的物質捕捉体とその固定化に必要な試薬が含まれる。更に、試薬としては、標的物質の含有を検査する監査対象としての試料を調製するための緩衝液などの各種試薬や、試料を素子と反応させて試料中に標的物質が含まれている場合に金属ナノドット上の標的捕捉体にこれを捕捉させ、その状態を光学的に検出するために必要な各種試薬などが含まれる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
<1.標的物質検出素子>
図2を参照しながら本実施例にかかる標的物質検出用の素子を得るための基板の製造について説明する。支持体202としては、厚み525μmの石英ウェハーを用い、金属ドット201の材料としては金を用い、捕捉体203としては、抗体を用いる。
金属ナノドットとしては、図5に示すように、三角形ドットを対にしてボウタイ形状としたものを千鳥格子で配置したものを用いる。三角形は、底辺200nm、高さ200nmの二等辺三角形である。1つのユニット(2量体)を構成する2つの三角形間のギャップ(間隔)は50nmとする。またドットの厚みは50nmとする。また、千鳥格子の一辺の長さは、450nmとする。
図6を用いて、素子作製方法の一例を示す。支持体としての石英基板601に接着(バインダ)層として、Ti層(不図示)を5nm成膜した後、連続してAu層(602)を50nm成膜する。次に、ネガ型レジスト(シプレイファーイースト社、SAL601)をスピンコートしてレジスト層603を設ける。プリベークした後、これを、電子線描画装置のチャンバーに導入し所望のパターンをレジスト層603上から描画する。描画終了後、ポストエクスポージャーベークをおこない、急冷する。その後、現像液で現像し、レジスト層603のパターニングをおこなう。パターニングされたレジスト層をマスクとして、ドライエッチングをおこない、金層にパターンを転写して、ナノドットを得る。金がパターニングされたら、最後に、リムーバー等の処理をおこないナノドット上のレジスト層を除去する。以上のプロセスを経ることにより、図7のAFM像に示すような金のドットパターンを形成することが可能となる。
<2.標的物質検出装置>
図1を参照しながら、本実施例にかかる標的物質検出装置について説明する。光源101としては、ハロゲンランプを用い、分光器102としては、マルチチャネル検出器(浜松フォトニクス)を用いる。検体リザーバー103としては、エッペンドルフチューブを用い、洗浄液リザーバー104としては、生化学用のガラスボトルを用いる。流路切り替えバルブ105としては、三方向バルブ(GLサイエンス)を用い、送液手段106としては、シリンジポンプ(kd Scientific KDS200)を用い、廃液タンク107としては、シリンジを用いる。送液および廃液チューブ108、109としては、テフロンチューブを用いる。標的物質検出素子110としては、上記の1の工程で作製した素子を用いる。流路111としては、カバー(PDMS基板)112に形成した1mm幅、100μm幅、40mm長のものを用い、基板113としては、石英ガラスを用い、コリメートレンズ115としては、平凸シリンダーレンズ(シグマ光機、20mm×40mm)を用いる。
<3.屈折率応答性の評価>
上記1の工程で作製した基板の有する金ナノドットに捕捉体を固定化することで、局在表面プラズモン(LSPR)センサを構成することができる。すなわち、検出対象としての抗原と特異的に反応する捕捉体を金ナノドット上に固定化し、その抗体により標的物質としての抗原を捕捉させる。水溶性の物質の場合、可視光領域における屈折率に関しては、一般的に、その溶液の屈折率よりも、この物質が吸着あるいは固定された固体表面での屈折率は高くなる。従って、金ナノドット表面と接触する水溶性に溶解している標的物質が金ナノドット表面に捕捉体を介して捕捉されることにより金ドット表面の屈折率が高くなる。そして、その屈折率変化を、LSPRでセンシングする。そのため、屈折率に対する応答性を評価すれば、センサの感度を評価することが可能となる。実際には、出射光(チップを透過した光あるいはチップを反射した光)の吸光スペクトルを介して屈折率変化を測定することができる。
一方、素子の機能は屈折率応答性(RIU:Refractive Index Unit)により評価することができる。参考として、図8に大気中に素子を有するチップを置いて測定した場合と、純水中に素子を有するチップを配置して測定した場合の吸光スペクトルを示す。なお、これらの場合はいずれも捕捉体に標的物質を結合させてない状態での結果である。
図8に示すとおり、大気中で測定した場合の共鳴ピークの波長は818.4nm、また純水中で測定した場合のそれは933.3nmである。屈折率は大気の場合、n=1.000である。純水は、アッベの屈折率計で屈折率n=1.333と確認したものを用いている。これらより、屈折率応答性(RIU:Refractive Index Unit)は次のように計算することが出来る。
(実施例2)
<1.標的物質検出素子>
実施例1で作製した素子用の基板を4つ用意し、後述する標的物質捕捉用の4種の捕捉体ごとに基板の有する金ナノドットに固定化して4種の素子を得る。
<2.標的物質検出装置>
図9を参照しながら本実施例の標的物質検出装置を説明する。光源901としてはハロゲンランプを用い、分光器902としては4ch同時測定が可能なマルチチャネル検出器を用いる。検体リザーバー903としてはエッペンドルフチューブを用い、洗浄液リザーバー904としては、生化学用のガラスボトルを用いる。流路切り替えバルブ905としては、三方向バルブ(GLサイエンス)を用い、ポンプ906としては、シリンジポンプ(kd Scientific KDS200)を用いる。廃液タンク907としては、シリンジを用い、送液および廃液チューブ908、909としては、テフロンチューブを用いる。標的物質検出素子914としては、上述の実施例1で作製した4種の素子を用い、流路に対して4個直列に並べて配置する。流路911としては、PDMS基板912の表面に形成した、1mm幅、100μm深さ、40mm長の溝を基板913の表面で覆うことで形成したものを用いる。流路には送液および廃液チューブ908、909との接続口を更に設けた。基板913としては、石英ガラスを用いる。コリメートレンズ915としては、平凸シリンダーレンズ(シグマ光機、20mm×40mm)を用いる。光ファイバー916としては、光源からの光量が各波長帯域で充分とれれば特に制限はない。ここでは、可視光波長帯域のファイバーを用いることが好ましい。
<3.標的物質の測定>
図9の装置に示す4種の素子にはそれぞれ、抗CEA抗体、抗AFP抗体、抗PSA抗体及び抗PAP抗体が個々に固定化されている。こうして標的物質検出素子をセットした装置に対して以下のプロトコールをおこなう。
三方バルブを洗浄液側に切り替え、pHを7.4に調整したバッファー溶液を0.1(ml/min.)の流速で10分間流し、各素子をよく洗浄する。バルブを検体側に切り替え、検体を0.1(ml/min.)の流速で10分間流し抗原抗体反応をおこす。検体を送液しながら、一定時間ごとに反射スペクトルを測定する。再び、バルブを洗浄液側に切り替え、バッファー溶液を流速0.1(ml/min.)で10分間流し、非特異的に吸着した抗原を洗い流す。
上記プロトコールにより、各素子ごとに図13に示す吸光度のスペクトルを得る。このスペクトルをグラフソフトにより関数フィッティングし、スペクトルのピーク値を求めることにより、図10に示すようにそれぞれのマーカータンパク質について、反応のkinetics測定が可能となる。以上のように、複数の疾病マーカータンパク質とその抗体の反応プロファイルを測定することにより、一つのタンパク質の測定より高精度に疾病の要因を調べることが可能になる。
(実施例3)
<1.標的物質検出素子>
図2及び3を参照しながら、本発明の別の実施例について説明する。支持体202としては、厚み525μmの石英ウェハーを用い、金属ドット201の材料としては金を用い、アレイ形状としては図3(b)に示すような形状を用い、捕捉体203として抗体を用いることで、特定の物質と特異的に反応する標的物質検出素子となる。
図14は、本実施例で用いた金属ドットアレイの二次電子像であるが、正方形の頂角が向かい合ったような二量体を一つのユニットとする構造を用いた。正方形の対角線長さは、150nm、膜厚は55nm、ナノギャップの間隔はそれぞれ5、10、20、30nmとした。またアレイは、千鳥配置されている。すなわち、x,y方向のピッチはそれぞれ600nmであり、それらが半周期(x,y=300nm)ずつずれた配置とした。
<2.二量体ナノドットの光学特性評価>
図14に示したギャップ間隔が異なる二量体の光学特性について、説明する。大気中において、二量体が連なる方向に、入射光が偏光する(入射光の電界ベクトルが二量体の連なる方向に向く)ように光を照射すると、図15(a)のような吸収スペクトルが得られる。図15(a)の波長700nmでは、吸光度はギャップ5nmが一番高く、その次にギャップ10nmが高く、更にギャップ20nm及び30nmが同程度で低くなっている。二量体のギャップ間隔を大きくすると、スペクトルが短波長側にシフトすることが確認できる。
次に、二量体が連なっている方向と垂直な方向に偏光を入射させると、図15(b)のような吸収スペクトルが得られる。二量体のギャップ間隔とは関係なく、ほぼ同じ吸収スペクトルが得られていることが確認できる。
以上のように、図14に示す二量体は、入射光の偏光方向により、大きな異方的性質を持つことが確認された。
<3.屈折率応答性の評価>
実施例1でも示したとおり、素子の機能は、屈折率応答性(RIU:Refractive Index Unit)により評価することができる。
図16は、ギャップ間隔5nmの正方形二量体につき、屈折率の異なる溶液に浸して吸光スペクトルを測定した結果である。屈折率の高い溶液ほど、共鳴ピークが長波長側に現れていることが確認できる。例えば、図16の波長800nm付近では、吸光度は、nの値と比例して高くなっている。図より、各屈折率の溶液に対する共鳴ピーク波長が決まり、RIUを求めることが出来る。
図17(a)は、横軸に金ナノドットの共鳴波長(純水中;n=1.333)、縦軸にRIUを取った図である。ナノギャップの間隔が、5,10,20,30nmの場合について、その共鳴波長とRIU値の関係を示してある。
図17(a)中のL modeは、二量体が連なる方向に、入射光が偏光した場合であり、T modeは、二量体が連なる方向と垂直な方向に入射光が偏光した場合の測定である。
図より、L modeでは、ギャップ間隔が小さいほどRIUが大きく、素子性能がよくなっていることが確認できる。例えば、ギャップ10nmでは、RIU値が230程度であるが、ギャップが5nmになると、RIU値はより大きくなり、245程度に改善していることが確認できる。一方、ギャップが大きくなると、例えばギャップ間隔20nm,や30nmでは、RIUは210程度と素子性能が悪くなっているということが確認できる。また、ギャップが20nmや30nmに広がってくると、RIUの変化率は小さくなり、ギャップ間隔の影響を受けにくくなることが確認できる。
T modeでは、ギャップ間隔はRIU特性に大きな影響を及ぼさず、RIU値は200程度であり、ほぼ一定であることが確認できる。
図17(b)は、横軸に二量体のギャップ間隔を、縦軸に大気中での二量体の共鳴波長を示した図である。T modeはギャップ間隔を変化させても、共鳴波長はほとんど変化しないが、L modeではギャップ間隔が小さいときは、RIUが大きく変化していることが確認できる。図17(a)と合わせて考えると、共鳴波長が大きく変化している領域程度(ギャップ間隔30nm以下で特に顕著)にギャップ間隔を設定すれば、RIU値の向上(すなわちセンサの性能向上)に、より大きく寄与することが可能となる。
図18は、二量体ドット(図14に示した構造体、L mode)と同じサイズの単量体ドットについて、屈折率応答性と吸収スペクトルを比較した結果である。図18(a)は、横軸に金属ドットの共鳴波長(純水中)を、縦軸にRIUを取った図である。二量体構造は、図17(a)で示したものと同一であり、単量体構造は、ピッチサイズが350nm、400nm、450nmの3種類の金属ナノドットアレイについて特性データを示したものである。図を見ると、上述したように、二量体構造はギャップ間隔が狭くなるほどRIU値が大きくなっていることが分かる。一方、単量体構造については、ピッチサイズが大きいほどRIU値は大きくなっていることが確認できる。両者のRIU値について比較してみると、二量体のギャップ間隔が30nm程度の場合は、ピッチが450nmの単量体ドットと同程度である。しかし、ギャップ間隔が30nm以下の場合には、二量体構造のほうがRIU値は総じて大きく、性能がよいことを示している。とりわけ、ギャップ間隔を20nm以下とした場合には、性能がよい。
図18(b)は、横軸に純水中での共鳴波長を、縦軸にはピーク時の吸収スペクトル強度をプロットした図である。図より、二量体構造では、ギャップ間隔が小さくなるほどピーク強度は大きくなる傾向があることが確認できる。一方、単量体構造では、ピッチを広げると、単位面積あたりのドットの密度が減少するので、ピーク強度が小さくなっていることが確認できる(図19は、純水中における単量体ドットの吸光スペクトルであるが、ピッチ間隔が広くなると徐々に吸光度が小さくなり、スペクトルのSNが悪くなっていることが確認できる)。よってスペクトルのSNの観点からも、単量体構造よりも二量体構造はセンシングに優位である。
(実施例4)
<1.標的物質検出素子>
図2及び3を参照しながら、本発明の別の実施例について説明する。支持体202としては、厚み525μmの石英ウェハーを用い、金属ドット201の材料としては金を用い、アレイ形状としては図3(b)に示すような形状を用い、捕捉体203として抗体を用いることで、特定の物質と特異的に反応する標的物質検出素子となる。
図20は検討した金属ドットアレイの概略図であるが、三角形の頂角が向かい合ったような二量体を一つのユニットとする構造を用いた。三角形の底辺は150nm、高さは150nm、膜厚は20nm、ナノギャップの間隔は30,40,70,100nmとした。また、単一の三角形についても検討をおこなった。x,y方向のピッチはそれぞれ500nmとした。
<2.素子特性の評価>
FDTD(Finite Difference Time Domain)法により、図20に示した二量体構造体について、電磁界計算をおこなった。図21に得られた透過スペクトルを示す。
図21に示したスペクトルは、図20に示した金属ドットアレイの表面に、仮想の抗体層として10nmの誘電体(屈折率は1.57)を配置した場合の透過スペクトルを計算した図である(図20(b)参照)。入射光の偏光方向は、二量体のギャップ方向とした。図より、ギャップ間隔が大きいほど短波長側にディップがあることが確認できる。また、単一の三角形は、さらに短波長側にディップが存在し、またディップの半値幅は二量体と比較すると、小さくなっていることが分かる。
図22に示したスペクトルは、図20(a)に示した金属ドットアレイの表面で、仮想の抗体層と仮想の抗原層(屈折率は1.57として計算)が反応した場合のスペクトルの変化を計算した図である(図20(c)参照)。横軸は波長、縦軸は抗原層がついている場合(抗原抗体反応後)と抗原層がついていない場合(反応前)のスペクトルの差分値を示している(すなわち縦軸は、センサの性能指数に相当する)。図より、ギャップ間隔が狭いほど差分値が大きくなる傾向を読み取ることが出来、センサの性能が向上していることが確認できる。一方、ギャップ間隔が広い場合は、差分値は小さくなる傾向にあるが、変化の割合は減っていることが確認できる。
またさらに、ピッチ間隔500nmで配置された単一のドットにすると、ギャップ間隔が70や100nmの場合と比較すると、差分値が大きくなっていることを確認することが出来る。
本発明の一実施形態を説明するための図である。 本発明の標的物質検出素子の例を説明するための図である。 本発明の標的物質検出素子(別構成)の例を説明するための図である。 本発明の実施形態を説明するための図である。 本発明の実施例1を説明するための図である。 本発明の実施例1を説明するための図である。 本発明の実施例1を説明するための図である。 本発明の実施例1を説明するための図である。 本発明の実施例2を説明するための図である。 本発明の実施例2を説明するための図である。 円形ドットによる効果を説明するための図である。 ユニットの全体形状について説明するための図である。 本発明の実施例2を説明するための図である。 本発明の実施例3を説明するための図である。 本発明の実施例3を説明するための図である。 本発明の実施例3を説明するための図である。 本発明の実施例3を説明するための図である。 本発明の実施例3を説明するための図である。 本発明の実施例3を説明するための図である。 本発明の実施例4を説明するための図である。 本発明の実施例4を説明するための図である。 本発明の実施例4を説明するための図である。
符号の説明
101光源
102分光器
103検体リザーバー
104洗浄液リザーバー
105流路切り替えバルブ
106送液手段
107廃液タンク
108送液チューブ
109廃液チューブ
110標的物質検出素子
111流路
112カバー
113基板
114標的物質検出チップ
115コリメートレンズ
201金属パターン
202基板
203捕捉体
204入射光
205透過光
901光源
902分光器
903検体リザーバー
904洗浄液リザーバー
905流路切り替えバルブ
906ポンプ
907廃液タンク
908送液チューブ
909廃液チューブ
910標的物質検出素子
911流路
912カバー
913基板
914標的物質検出チップ
915カプラー
916光ファイバー
2001:抗体
2002:抗原
2003:金
2004:SiO2

Claims (12)

  1. 検体中の標的物質を、局在表面プラズモン共鳴を利用して検知するための標的物質検出素子用の基板であって、
    支持体と、該支持体上に設けられた金属ナノドット群と、を有し、
    前記金属ナノドット群が、30nm以下のギャップ間隔をもって配置された複数の金属ナノドットからなる
    ことを特徴とする標的物質検出素子用の基板。
  2. 前記ギャップ間隔が20nmを超えないことを特徴とする標的物質検出素子用の基板。
  3. 前記金属ナノドット群が、2つの金属ナノドットからなる請求項1または2に記載の基板。
  4. 前記金属ナノドット群の複数が前記支持体上に配置されている請求項1乃至3のいずれかに記載の基板。
  5. 前記金属ナノドット群が、千鳥格子配置に並べられている請求項4に記載の基板。
  6. 前記金属ナノドットの平面形状が三角形であり、2つの金属ナノドットがお互いの頂点が対向する位置で前記ギャップを介して隣接している請求項1乃至5のいずれに記載の基板。
  7. 前記金属ナノドットの平面形状が四角形である請求項1乃至5のいずれかに記載の基板。
  8. 検体中の標的物質を、局在表面プラズモン共鳴を利用して検知するための標的物質検出用の素子であって、
    請求項1から7のいずれかに記載の基板の有する金属ナノドットに標的物質捕捉体を固定化してなることを特徴とする標的物質検出用の素子。
  9. 検体中の標的物質を、局在表面プラズモン共鳴を利用して検出するための装置において、
    請求項8に記載の標的物質検出用の素子の保持手段と、
    前記素子に局在表面プラズモン共鳴を利用した前記標的物質の検出のための光を照射する光照射手段と、
    前記光の照射により生じる素子からの透過光または反射光を、出射光として受光する受光手段と、
    前記素子の有する捕捉体への標的物質の結合に伴う前記出射光の変化を取り込んで記録する検出データ記録手段と、
    を有することを特徴とする標的物質検出装置。
  10. 前記出射光の変化に基づいて前記検体中の標的物質の量を分析する分析手段を更に有する請求項8に記載の標的物質検出装置。
  11. 検体中における標的物質の有無または前記標的物質の量を検出するためのキットであって、請求項1乃至7のいずれかに記載の基板または請求項7に記載の標的物質検出用の素子と、請求項8または9に記載の検出装置と、標的物質の前記素子への捕捉に必要な試薬と、を有することを特徴とする標的物質検出用キット。
  12. 検体中の標的物質を検出するための検出方法において、
    請求項8に記載の標的物質検出用の素子に検体を接触させる工程と、
    前記検体と接触させた後に素子に局在表面プラズモン共鳴を利用した前記標的物質の検出のための光を照射する工程と、
    前記光の照射により生じる素子からの透過光または反射光を、出射光として受光する工程と、
    前記素子の有する捕捉体への標的物質の結合に伴う前記出射光の変化に基づいて前記検体における標的物質の量を検出する工程と、
    を有することを特徴とする標的物質検出方法。
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