JP2005315726A - 検出試薬、検出装置、検出方法およびその検出キット - Google Patents

検出試薬、検出装置、検出方法およびその検出キット Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、抗原抗体反応を用いた、免疫法による抗原あるいは抗体の検出、あるいは、相補的な塩基配列のハイブリダイゼーションによる、核酸の検出において、微量物質を検出するための高感度を保ちつつ、結果出力までの時間を短縮する課題を解決する。
【解決手段】 検体中の標的物質を検出するための検出試薬であって、金属元素を含有する層によって外面を被覆された磁性体微粒子と、前記標的物質を捕捉するための標的物質捕捉体とを有し、前記標的物質捕捉体は、前記金属元素を含有する層の表面に固定化されていることを特徴とする検出試薬。
【選択図】 図1

Description

本発明は、検体中の標的物質を検出する検出試薬、検出装置,検出方法およびその検出試薬に関連する。
近年、健康問題や環境問題、更には安全性の問題に対する意識の高まりと共に、これらの問題に関与する生物学的、化学的物質の微量検出手法が望まれるようになってきた。
しかし、これらの物質(以降標的物質と記載する場合もある)が含まれている試料の採取量は限られており、かつ標的物質は様々な物質が複雑に混在した中に微量しか含まれていないことが多いため、測定は高い精度(再現性)と感度とが要求されると共に、信頼度の高い分析結果を正確に得ることが求められている。
また、ヒトの健康問題に応えるための臨床検査機器として使用する際の用途から考えると、検体取得から、検出結果の出力までの時間いわゆるTurnaround Timeを短縮することが強く求められている。
このような検体中の抗原抗体反応を用いた、免疫法による検出手法が多数提案されている。そのなかでも、標的物質に特異的に結合する抗体を微粒子表面に固定した、ビーズ法によるものも多数提案されている。
微粒子に磁性体微粒子を用いているものとして、特許第3128541号に提案されているような、磁性体微粒子を用いた電気化学ルミネッセンスによるものが開示されている。
特開2000−356587号公報には、任意の基板と、前記基板の表面に膜状に固定された金属微粒子とを有して構成されるセンサー・ユニットを有し、前記センサー・ユニットに対して光を照射し、前記基板に固定された前記金属微粒子を透過した光の吸光度を測定することにより、前記基板に固定された前記金属微粒子近傍の媒質の屈折率を測定するものである局在プラズモン共鳴センサが開示されている。
また、ラテックス等の微粒子に抗体を固定し、免疫反応による微粒子の凝集反応による比濁法での検出手法については、特開2003−4745公報等に提案されている。
Langmuir;2004;ASAP Web Release Data、20(6)pp2472−2477には、本発明で用いるのと同様の金(Au)で覆われた磁性体微粒子の作製方法および、磁気的特性について記載されている。また、日本化学会、第84春季年会講演予稿集I(2004)、P420、
3H2−17にも同様に金(Au)と酸化鉄の複合微粒子の作製方法について記載されている。
特許第3128541号 特開2000−356587号公報 特開2003−4745号公報 Langmuir;2004;ASAP Web Release Data、20(6)pp2472−2477 日本化学会、第84春季年会講演予稿集I(2004)、3H2−17、P420、
微量な標的物質を検出するためにさまざまな検出素子、検出装置が開発されつつある。微量な標的物質を検出するために高感度であることは当然であることながら、結果出力までに要する時間を短縮することが強く求められている。本発明では、特に、抗原抗体反応を用いた、免疫法による抗原あるいは抗体の検出、あるいは、相補的な塩基配列のハイブリダイゼーションによる、核酸の検出において、微量物質を検出するための高感度を保ちつつ、結果出力までの時間を短縮する課題を解決する。
本発明は、検体中の標的物質を検出するための検出試薬であって、金属元素を含有する層によって外面を被覆された磁性体微粒子と、前記標的物質を捕捉するための標的物質捕捉体とを有し、前記標的物質捕捉体は、前記金属元素を含有する層の表面に固定化されていることを特徴とする検出試薬に関する。
また、本発明は、検体中の標的物質を検出するための装置であって、本発明の検出試薬と前記標的物質との接触を行うための容器と、前記磁性微粒子に捕捉された前記標的物質を検出するための手段とを有することを特徴とする検出装置に関する。
また、本発明は、磁性体微粒子の表面に標的物質と特異的に結合する標的物質補足体が形成された標的物質捕捉微粒子を含む検出試薬と検体とを容器中で混合する工程と、前記標的物質捕捉体と標的物質との複合体を形成する工程と、前記標的物質捕捉微粒子を捕集する工程と、前記容器に洗浄液を注入し、前記容器を洗浄する工程と、前記捕集された前記標的物質捕捉微粒子に捕捉された標的物質の検出を行う工程とを有することを特徴とする標的物質の検出方法に関する。
また、本発明は、検体中の標的物質を検出するためのキットであって、前記キットは、金属元素を含有する層によって外面を被覆された磁性体微粒子と、前記標的物質を捕捉するための標的物質捕捉体とを有することを特徴とする標的物質検出用キットに関する。
本発明の効果としては、2次標識捕捉体を用いていないため、標的物質捕捉体と検体中の標的物質との結合反応の回数が1回のみで済むことがあげられる。また、前記1回の結合反応が、液中に分散した微粒子表面の標的物質捕捉体と検体中の標的物質との結合反応となるため、基板表面等に固定した標的物質捕捉体を用いることと比較して、反応効率が高いことがあげられる。すなわち、検体中の標的物質濃度を求めるまでに要する時間を短縮することが可能となる。また、磁性を持った微粒子を用いることによって、微粒子上の標的物質捕捉体に捕捉されない共雑物を洗浄によって排除することができるため、磁性を持たない微粒子を用いた反応系と異なり、より高精度な検出を行うことが可能となっている。
本発明は、金属層にて磁性体微粒子を覆い、金属表面に標的物質と特異的に結合する結合対の一方を固定した微粒子を含んだ試薬を用いることにより実現する。本試薬と、標的物質を含んだ検体液を反応させることによって、微粒子と標的物質の複合体を形成させる。前記複合体形成後に磁気により微粒子を捕集する。捕集した状態で、検体中の標的物質以外の共雑物を洗浄し除去する。除去した後に、光学的手法により、微粒子表面に標的物質が捕捉されたことによる、微粒子の光学特性変化を計測し、その変化量に基づいて、検体中に含まれていた標的物質量を求める。
磁性体微粒子は、強磁性体であることが好ましく、超常磁性を有することがより好ましい。磁性体微粒子のサイズは、微粒子が超常磁性特性を持つレベルに微小化していることが望ましい。
本発明の前標的物質捕捉微粒子は、磁性体の表面が表面プラズモン共鳴現象が生じうる金属元素により覆われていることが好ましく、表面プラズモン共鳴現象が生じうる金属元素は、金属の複素誘電率をε=ε1+iε2としたとき、|ε1|≫ε2であることが好ましい。更に、局在プラズモン共鳴現象が生じうる金属元素は、金、銀、銅、白金、アルミニウム、亜鉛およびカリウムからなる群から選ばれた少なくとも1以上の金属であることがより好ましい。
本発明の検出試薬を用いて標的物質の検出を行う検出装置は、標的物質捕捉微粒子を含む検出試薬と検体と洗浄液を注入する注入口と前記洗浄液を排出する排出口とを有する容器と、標的物質捕捉微粒子を捕集する捕集手段と、標的物質捕捉微粒子に捕捉された標的物質を検出する検出手段とを有している。
注入口と排出口とは、カップ状の容器の開口部であっても、容器に形成された溶液を容器に流入および排出する流入口と流出口であっても良い。
標的物質捕捉微粒子を捕捉する手段は電磁石または永久磁石であることが好ましい。電磁石の場合電磁石に電流を印加することで標的物質捕捉微粒子を捕捉し固定することができる。捕捉された標的物質捕捉微粒子は、電磁石への電流の供給を停止することで容器中の溶液に分散される。
標的物質捕捉微粒子を捕捉する手段が永久磁石を用いた場合は、容器の近傍に永久磁石を近づけることで標的物質捕捉微粒子を捕捉し固定することができる。永久磁石を容器から遠ざけることで捕捉された標的物質捕捉微粒子は、容器中の溶液に分散される。
標的物質を検出する検出手段は、光学的な検出手段であり、プラズモン共鳴に起因する、光学特性変化を検出するものであっても良い。
本発明の、標的物質の検出方法は、磁性体微粒子の表面に標的物質と特異的に結合する標的物質補足体が形成された標的物質捕捉微粒子を含む検出試薬と検体とを容器中で混合する工程と、標的物質捕捉体と標的物質との複合体を形成する工程と、標的物質捕捉微粒子を捕集する工程と、容器に洗浄液を注入し、容器を洗浄する工程と、その後、前記捕集された標的物質捕捉微粒子に捕捉された標的物質の検出を行う工程とを有することを特徴とする標的物質の検出方法である。容器を洗浄した後、捕集された標的物質捕捉微粒子を容器中に分散させ、分散された標的物質捕捉微粒子を検出しても良い。
本実施の形態を図面を用いてより詳細に説明する。
<標的物質検出用の試薬>
標的物質検出用の試薬を、図1を用いて説明する。標的物質検出用の試薬は、磁性体微粒子101を金属層102で覆った、コア・シェル構造をとっていることが望ましい。
図1に示されるように、コアとなる磁性体微粒子101を金属層102が覆うように形成され、さらに、標的物質捕捉体103が金属層102上に固定されている。ここで、磁性体微粒子101の材料としては、鉄、コバルト、ニッケル等またはこれらの合金である強磁性体が好ましく、超常磁性を持つことが好ましい。一般に、強磁性体材料の粒径が数100〜数10nm以下になると低い磁界で飽和を示すにもかかわらず、ヒステリシスを示さず、残留磁化もない超常磁性を示す。そのため、磁性体微粒子101のサイズは前述の超常磁性特性が現れるサイズであることが望ましい。
金属層102の素材としては、局在プラズモン共鳴による検出に適していればよい。すなわち局在プラズモン共鳴現象が生じうる金属元素であれば、制約はないが、その中でも、金、銀、銅、白金、アルミニウム、亜鉛、カリウムなど金属の複素誘電率をε=ε1+iε2としたとき、|ε1|≫ε2となる金属が好ましい。
金属層102の膜厚は、金属層を介しても中の磁気によって捕捉微粒子を捕集可能であれば特に制約はないが、金属層102を含んだ微粒子の寸法が、4nm〜300nmの範囲にあることが好ましい。図1では単一の微粒子が、コアを形成している状態を図示しているが、寸法が超常磁性を示す磁性微粒子を樹脂等の非磁性材料中に複数分散したものでコアを形成しても構わない。
金属層102の表面に固定された、標的物質捕捉体103は、標的物質と特異的な結合対を形成するものであれば、特に制約はない。このようにして、溶液中に試薬となる標的物質を補足する捕捉微粒子を含んだ試薬溶液が作製できる。
具体的には、検体中に含まれる標的物質は、非生体物質と生体物質に大別される。
非生体物質として産業上利用価値の大きいものとしては、環境汚染物質としての塩素置換数/位置の異なるPCB類、同じく塩素置換数/位置の異なるダイオキシン類、いわゆる環境ホルモンと呼ばれる内分泌撹乱物質(例:ヘキサクロロベンゼン、ペンタクロロフェノール、2,4,5−トリクロロ酢酸、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、アミトロール、アトラジン、アラクロール、ヘキサクロロシクロヘキサン、エチルパラチオン、クロルデン、オキシクロルデン、ノナクロル、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、DDT、ケルセン、アルドリン、エンドリン、ディルドリン、エンドスルファン(ベンゾエピン)、ヘプタクロル、ヘプタクロルエポキサイド、マラチオン、メソミル、メトキシクロル、マイレックス、ニトロフェン、トキサフェン、トリフルラリン、アルキルフェノール(炭素数5〜9)、ノニルフェノール、オクチノニルフェノール、4−オクチルフェノール、ビスフェノールA、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジエチル、ベンゾ(a)ピレン、2,4ージクロロフェノール、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、ベンゾフェノン、4−ニトロトルエン、オクタクロロスチレン、アルディカーブ、ベノミル、キーポン(クロルデコン)、マンゼブ(マンコゼブ) 、マンネブ、メチラム、メトリブジン、シペルメトリン、エスフェンバレレート、フェンバレレート、ペルメトリン、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、フタル酸ジペンチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジプロピル)等が挙げられる。
生体物質としては、核酸、タンパク質、糖鎖、脂質及びそれらの複合体から選択される生体物質が含まれ、更に詳しくは、核酸、タンパク質、糖鎖、脂質から選択される生体分子を含んでなるものであり、具体的には、DNA、RNA、アプタマー、遺伝子、染色体、細胞膜、ウイルス、抗原、抗体、レクチン、ハプテン、ホルモン、レセプター、酵素、ペプチド、スフィンゴ糖、スフィンゴ脂質の何れかから選択された物質を含むものであれば、如何なる物質にも本発明を適用することができる。更には、前記の「生体物質」を産生する細菌や細胞そのものも、本発明が対象とする「生体物質」として標的物質となり得る。
具体的なタンパク質としては、いわゆる疾病マーカーが挙げられる。
例としては、胎児期に肝細胞で産生され胎児血中に存在する酸性糖蛋白であり、肝細胞癌(原発性肝癌)、肝芽腫、転移性肝癌、ヨークサック腫瘍のマーカーとなるα−フェトプロテイン(AFP)、肝実質障害時に出現する異常プロトロンビンであり、肝細胞癌で特異的に出現することが確認されるPIVKA−II、免疫組織化学的に乳癌特異抗原である糖蛋白で、原発性進行乳癌、再発・転移乳癌のマーカーとなるBCA225、ヒト胎児の血清、腸および脳組織流出液に発見された塩基性胎児蛋白であり、卵巣癌、睾丸腫瘍、前立腺癌、膵癌、胆道癌、肝細胞癌、腎臓癌、肺癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌のマーカーである塩基性フェトプロテイン(BFP)、進行乳癌、再発乳癌、原発性乳癌、卵巣癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA15−3、膵癌、胆道癌、胃癌、肝癌、大腸癌、卵巣癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA19−9、卵巣癌、乳癌、結腸・直腸癌、胃癌、膵癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA72−4、卵巣癌(特に漿液性嚢胞腺癌)、子宮体部腺癌、卵管癌、子宮頸部腺癌、膵癌、肺癌、大腸癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA125、上皮性卵巣癌、卵管癌、肺癌、肝細胞癌、膵癌マーカーとなる糖蛋白であるCA130、卵巣癌(特に漿液性嚢胞腺癌)、子宮体部腺癌、子宮頸部腺癌のマーカーとなるコア蛋白抗原であるCA602、卵巣癌(特に粘液性嚢胞腺癌)、子宮頸部腺癌、子宮体部腺癌のマーカーとなる母核糖鎖関連抗原であるCA54/61(CA546)、大腸癌、胃癌、直腸癌、胆道癌、膵癌、肺癌、乳癌、子宮癌、尿路系癌等の腫瘍関連のマーカー抗原として現在、癌診断の補助に最も広く利用されている癌胎児性抗原(CEA)、膵癌、胆道癌、肝細胞癌、胃癌、卵巣癌、大腸癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるDUPAN−2、膵臓に存在し、結合組織の弾性線維エラスチン(動脈壁や腱などを構成する)を 特異的に加水分解する膵外分泌蛋白分解酵素であり、膵癌、膵嚢癌、胆道癌のマーカーとなるエラスターゼ1、ヒト癌患者の腹水や血清中に高濃度に存在する糖蛋白であり、肺癌、白血病、食道癌、膵癌、卵巣癌、腎癌、胆管癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、甲状腺癌、悪性リンパ腫のマーカーとなる免疫抑制酸性蛋白(IAP)、膵癌、胆道癌、乳癌、大腸癌、肝細胞癌、肺腺癌、胃癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるNCC−ST−439、前立腺癌のマーカーとなる糖蛋白質であるγ−セミノプロテイン(γ−Sm)、ヒト前立腺組織から流出された糖蛋白であり、前立腺組織のみに存在し、それゆえ前立腺癌のマーカーとなる前立腺特異抗原(PSA)、前立腺から分泌される酸性pH下でリン酸エステルを水解する酵素であり、前立腺癌の腫瘍マーカーとして用いられる前立腺酸性フォスファターゼ(PAP)、神経組織及び神経内分泌細胞に特異的に存在する解糖系酵素であり、肺癌(特に肺小細胞癌)、神経芽細胞腫、神経系腫瘍、膵小島癌、食道小細胞癌、胃癌、腎臓癌、乳癌のマーカーとなる神経特異エノラーゼ(NSE)、子宮頸部扁平上皮癌の肝転移巣から流出・精製された蛋白質であり、子宮癌(頸部扁平上皮癌)、肺癌、食道癌、頭頸部癌、皮膚癌のマーカーとなる扁平上皮癌関連抗原(SCC抗原)、肺腺癌、食道癌、胃癌、大腸癌、直腸癌、膵癌、卵巣癌、子宮癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるシアリルLeX−i抗原(SLX)、膵癌、胆道癌、肝癌、胃癌、大腸癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるSPan−1、食道癌、胃癌、直腸・結腸癌、乳癌、肝細胞癌、胆道癌、膵癌、肺癌、子宮癌のマーカーであり、特に他の腫瘍マーカーと組み合わせて進行癌を推測し、再発予知・治療経過観察として有用である単鎖ポリペプチドである組織ポリペプタイド抗原(TPA)、卵巣癌、転移性卵巣癌、胃癌、大腸癌、胆道系癌、膵癌、肺癌のマーカーとなる母核糖鎖抗原であるシアリルTn抗原(STN)、肺の非小細胞癌、特に肺の扁平上皮癌の検出に有効な腫瘍マーカーであるシフラ(cytokeratin;CYFRA)、胃液中に分泌される蛋白消化酵素であるペプシンの2種(PG I・PG II)の不活性型前駆体であり、胃潰瘍(特に低位胃潰瘍)、十二指腸潰瘍(特に再発、難治例)、ブルンネル腺腫、ゾーリンガーエリソン症候群、急性胃炎のマーカーとなるペプシノゲン(PG)、組織障害や感染により、血漿中で変化する急性相反応蛋白であり、急性心筋梗塞等により心筋に壊死が起こると、高値を示すC−反応性蛋白(CRP)、組織障害や感染により、血漿中で変化する急性相反応蛋白である血清アミロイドA蛋白(SAA)、主に心筋や骨格筋に存在する分子量約17500のヘム蛋白であり、急性心筋梗塞、筋ジストロフィー、多発性筋炎、皮膚筋炎のマーカーとなるミオグロビン、心不全の病態把握に有用である、32のアミノ酸からなる心室由来の脳性利尿性ペプチドであるBNP、同様に、心房由来の利尿性ペプチドであるANP、骨格筋,心筋の可溶性分画を中心に存在し、細胞の損傷によって血液中に遊出する酵素であって、急性心筋梗塞、甲状腺機能低下症、進行性筋ジストロフィー症、多発性筋炎のマーカーとなるクレアチンキナーゼ(CK)(骨格筋由来のCK−MM型,脳,平滑筋由来のCK−BB型,心筋由来のCK−MB型の3種のアイソザイム及びミトコンドリア・アイソザイムや免疫グロブリンとの結合型CK(マクロCK))、横紋筋の薄いフィラメント上でトロポニンI,Cとともにトロポニン複合体を形成し,筋収縮の調節に関与している分子量39,000の蛋白であり、横紋筋融解症、心筋炎、心筋梗塞、腎不全のマーカーとなるトロポニンT、骨格筋・心筋いずれの細胞にも含まれる蛋白であり,測定結果の上昇は骨格筋,心筋の障害や壊死を意味するため、急性心筋梗塞症、筋ジストロフィー、腎不全のマーカーとなる心室筋ミオシン軽鎖I、また、近年ストレスマーカーとして注目されてきているクロモグラニンA、チオレドキシン、8−OHdG、コルチゾール等も含まれる。
本発明における捕捉体の一種である「抗体」とは、自然界の生物体内で産生される、あるいは遺伝子組み替え技術やタンパク工学技術、更には有機反応等により全体的または部分的に合成された免疫グロブリンを意味する。特異的結合能を保持するその全ての誘導体もまた、本発明における「抗体」に含まれる。この用語はまた、免疫グロブリンの結合ドメインに相同か、または高度に相同な結合ドメインを有する任意のタンパク質を含む(キメラ抗体およびヒト化抗体を含む)。これらの「抗体」、或いは「免疫グロブリン」は、自然界の生物体内で産生せしめる、あるいは全体的または部分的に合成、修飾される。
「抗体」、或いは「免疫グロブリン」は、標的物質に対して特異的なモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体であり得る。
「抗体」、或いは「免疫グロブリン」は、任意の免疫グロブリンクラスのメンバーであり得、任意のヒトのクラス(IgG、IgM、IgA、IgDおよびIgE)を含み、本発明においては、IgGクラスの誘導体がより好ましい。
本発明における「抗体フラグメント」或いは「抗体断片」とは、前記抗体或いは免疫グロブリンの全長に満たない抗体の任意の分子或いは複合体をいう。好ましくは、抗体フラグメントは、少なくとも、全長抗体の特異的結合能力の重要な部分を保持する。抗体フラグメントの例としては、Fab、Fab’、F(ab’)2、scFv、Fv、ディアボディー、およびFdフラグメントが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
抗体フラグメントは、任意の手段によって産生され得る。例えば、抗体フラグメントは、酵素的または化学的に、インタクトな抗体のフラグメント化によって産生され得るか、あるいは部分抗体配列をコードする遺伝子より組換え的に産生され得る。あるいは、抗体フラグメントは、全体的にまたは部分的に合成的に産生され得る。抗体フラグメントは、必要に応じて、一本鎖抗体フラグメントとすることもできる。あるいは、フラグメントは、例えば、ジスルフィド(−S−S−)結合によって連結される複数の鎖を含み得る。フラグメントはまた、必要に応じて、複数の分子の複合体でも良い。機能的な抗体フラグメントは、代表的には、少なくとも約50のアミノ酸を含み、より代表的には少なくとも、約200のアミノ酸を含む。
本発明における「可変ドメイン」とは、標的物質(抗原)の種類により特異的な結合/捕捉機能を発揮するために抗原毎に異なるアミノ酸配列部分を有する、免疫グロブリンの先端のドメインであり、通常Fvと記される。
前記Fvはまた、「重鎖の可変ドメイン(以下VHと記す場合もある)」、及び「軽鎖の可変ドメイン(以下VLと記す場合もある)」から成り、免疫グロブリンGではVH、VLドメインを通常それぞれ2ずつ含む。
本発明における「免疫グロブリン重鎖或いは軽鎖の可変ドメインの機能部分(以下単に「機能部分」と記す場合もある)」とは、前記可変ドメインのなかで標的物質(抗原)との間の特異性を実際に担っている部分であり、学術的にCDR(complementarity determining region:超可変領域)と呼ばれる部分、及びその中でも特に標的物質(抗原)との間の特異性を実際に担っている部分という意味においても用いている。
これら標的物質と捕捉体との相互作用は、本発明の試薬および装置により結合前後の物理的/化学的変化量が検出可能であればいかなる相互作用でもよいが、より好ましくは、「抗原−抗体反応」、「抗原−アプタマー(特定構造を有するRNA断片)」「リガンド−レセプター相互作用」、「DNAハイブリダイゼーション」「DNA−タンパク質(転写因子等)相互作用」、「レクチン−糖鎖相互作用」等が挙げられる。
<検出装置>
本発明を実現するにあたり、標的物質を捕捉する捕捉微粒子に検体を接触させた上で、標的物質を検出する検出装置の構成を、図2を用いて記載する。
図2に示される、反応セル201で、検体と図1記載の標的物質を捕捉する捕捉微粒子の反応を行うためのセルである。
反応セル201には、検体、試薬、洗浄液、検出用バッファ液を注入するための流入口202と検体、試薬、洗浄液、検出用バッファ液を廃液として排出するための流出口203とが形成されている。
図2では、反応セル201に流入口202および流出口203を固定した反応セルを図示しているが、上面が開いたカップ状形状を持った反応セルに試薬を注入する構造であっても構わない。
図2では、反応セル201の下部には、コイルに電流を流し磁界を発生させ捕捉微粒子を捕集する電磁石204が配されている。反応セル201内の捕捉微粒子を、捕集する能力を有していれば、電磁石204は、永久磁石であっても良い。電磁石204を用いる場合は、捕捉微粒子を、捕集するときに電流を印加すればよく、永久磁石を用いる場合は、捕捉微粒子を、捕集する際に、永久磁石を反応セルに近接させることで実施することができる。
反応セルの素材としては、磁気により反応セル201中の捕捉粒子を捕集するためには、磁気透過性に優れた材料であれば良い。標的物質の検出を光学的に行う場合は、光学的に透明な素材であることが好ましく、磁気透過性と光学的に透明な素材としては、通常ガラス、石英ガラス、シリコンといった無機材料、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PDMS(ポリジメチルシロキサン)といった樹脂を加工し、必要に応じて接合したもの、或いはガラスやポリイミド、ヒューズドシリカ等を用いることが出来る。
尚、上部が開いたカップ状形状で、上部開放部位から光学的に検出する場合には、光学的に透明である必要性もなく、機械的な強度が保てており、かつ、磁気透過性に優れていれば素材の制約はなく、高分子樹脂であれば磁気透過性は高いので光学的に透過性を持っていなくとも使用できる。
検出用光源ユニット205については、検出用受光ユニット206の受光部で必要となる特性を満たしていれば構わない。光源の波長帯と各波長帯での強度分布が特性にあたる。206の検出用受光ユニットは、単純な光強度を計測してもよいし、波長スペクトルを計測してもよい、もしくは、単一波長のみの光強度の計測でもよいし、複数波長のそれぞれの光強度を計測しても構わない。以上の受光ユニットでの検出機能の実現について、波長のコントロールを検出用受光ユニットで行っても構わないが、検出用光源ユニットで入射波長のコントロールを実施しても構わない。なお、図2では反応セルを透過してきた光を検出する構成をとっているが、反応セル内からの散乱光もしくは反射光を検出する構成をとっても構わない。
尚、図2では光学的な検出を行うため、検出用光源ユニット205および検出用受光ユニット206を用いているが、捕捉粒子の磁性体による磁気的な変化を利用して検出を行う場合には、コイルと磁気的変化を測定する磁気センサを用いることができることはいうまでもない。当然ながら、磁気的変化の検出と光学的検出を組み合わせることによって検出しても構わない。
本発明は、2次標識捕捉体を用いていないため、標的物質捕捉体と検体中の標的物質との結合反応の回数が1回のみで済む。また、前記1回の結合反応が、液中に分散した微粒子表面の標的物質捕捉体と検体中の標的物質との結合反応となるため、基板表面等に固定した標的物質捕捉体を用いることと比較して、反応効率が高いことがあげられる。すなわち、検体中の標的物質濃度を求めるまでに要する時間を短縮することが可能となる。また、磁性を持った微粒子を用いることによって、微粒子上の標的物質捕捉体に捕捉されない共雑物を洗浄によって排除することができるため、磁性を持たない微粒子を用いた反応系と異なり、より高精度な検出を行うことが可能となっている。
以下、図を用いて本発明の実施例について詳細に説明するが、実施例は、本発明の範囲をなんら限定するものではない。
(第1の実施例)
まず第1の実施例を構成する試薬を、図1を用いて説明する。
<試薬作成方法>
本実施例では、図1のコア・シェル構造の微粒子として、磁性体微粒子101として酸化鉄を、金属層102として金を用いた例で示す。本微粒子の作製方法は、非特許文献1に記載された方法で作製することが可能である。
本製法で作製したコア・シェル構造の微粒子溶液に、金と親和性の高いチオール基を持つ、11−Mercaptoundecanoic acidのエタノール溶液を加え微粒子を表面修飾する。その状態で、N−Hydroxysulfosuccinimide(同仁化学研究所社製)水溶液と1−Ethyl−3−[3−dimethylamino]propyl]carbodiimide hydrochloride(同仁化学研究所社製)水溶液を加え、室温で15分間インキュベートする。これにより、微粒子表面にスクシンイミド基が露出される。続いて、固定化する抗体として、標的物質に特異的な抗ヒトインスリンモノクローナル抗体/2−[N−morpholino]ethane sulfonic acid緩衝液(pH6.0)を加え、室温で2時間インキュベートする。金表面上に配置された前記スクシンイミド基と抗ヒトインスリンモノクローナル抗体のアミノ基を反応させることにより、抗ヒトインスリンモノクローナル抗体を微粒子表面上に固定化する。微粒子表面上の未反応のスクシンイミド基は、Hydroxylamine Hydrochlorideを添加して脱離させる。
以上の工程によって、溶液中にこのようにして、溶液中に試薬となる標的物質を補足する捕捉微粒子を含んだ試薬溶液が作製できる。
<検出装置構成>
図2を用いて、検出装置の構成を説明する。反応セル201の素材は、本実施例では、光学的に透明なポリカーボネート樹脂を用いている。反応セル201には、流入口202および流出口203が形成されている。更に、捕捉微粒子を捕集するための電磁石204、検出用光源ユニット205および検出用受光ユニット206が反応セル201の周囲に配置されている。
検出用光源ユニット205は、可視光範囲で安定したスペクトルを持っているキセノンランプが用いられ、検出用受光ユニット206は、反応セルを透過した光の分光特性を検出するために分光器が用いられている。
<検出工程>
上記で記載した、試薬および、装置を用いた検出工程を、図3を用いて説明する。図3(a)にて、反応セルに標的物質を含んだ検体溶液および試薬溶液を流入口より反応セルに導入する。反応セル201中の溶液には、捕捉微粒子301、共雑物302および標的物質303が混在し、捕捉微粒子301によって、標的物質303が捕捉されると、図3(b)の状態となる。
図3(b)で、捕捉微粒子に標的物質が捕捉されている状態304は、標的物質303と捕捉微粒子との複合体である。続いて、図3(c)にて、電磁石204に捕捉微粒子を捕集するために電流を流し、磁界305を発生させる。標的物質304と捕捉微粒子301との複合体304が磁界によって、反応セル底部に捕集される。
図3(d)は、この状態(磁界305を掛けた状態)で、流入口202より、洗浄用液306を流入する。
本実施例では、洗浄溶液として、0.1%のTween20(界面活性剤)を含んだ、リン酸バッファ溶液を用いている。この洗浄工程によって、共雑物302を廃液307とともに排出する。
図3(e)は、洗浄工程が終了後、検出用のバッファ溶液308を導入した図である。ただし、検出用のバッファ溶液308は、必ずしも洗浄用液306と異なった組成である必要はなく、光学的な特性に問題がなければ、検出用のバッファ溶液308と検出用のバッファ溶液308とは同一のものを使用しても良い。
検出用のバッファ溶液308を導入後、電磁石204に流していた電流を停止し、捕捉微粒子を液中に分散させる。この時に反応セル中の溶液を攪拌しても良い。この状態で、検出用光源ユニット205より、入射光309を反応セルの試薬に照射し、検出用受光ユニット206で、反応セルの透過光310を受光し、透過光のスペクトルを取得する。
透過光のスペクトルから、捕捉微粒子表面の金(Au)層のプラズモン共鳴による吸収スペクトルが取得できる。これをあらかじめ求めておいた、試薬単体での吸収スペクトルおよび既知の標的物質濃度のコントロール液と反応させた際の吸収スペクトルと比較することによって、スペクトルの変化量から、検体中の標的物質の量を求めることができる。
尚、本実施例では、磁性体微粒子の表面を金の膜で覆いて、金層のプラズモン共鳴による吸収スペクトルを用いたが、標的物質の蛍光・燐光等の発光を用いることができることはいうまでもない。
(第2の実施例)
まず第2の実施例を構成する試薬については、第1の実施例と同一の微粒子を用いるため説明を省く。
<検出装置構成>
図4を用いて、検出装置の構成を説明する。反応セル201の素材は、本実施例では、光学的に透明なポリカーボネート樹脂を用いている。反応セル201には、流入口202および流出口203が形成されている。更に、捕捉微粒子を捕集するための電磁石204、検出用光源ユニット205および検出用受光ユニット206が反応セル201の周囲に配置されている。
検出用光源ユニット205は、可視光範囲で安定したスペクトルを持っているキセノンランプが用いられ、検出用受光ユニット206は、反応セルを透過した光の分光特性を検出するために分光器が用いられている。
ここで、第1の実施例とことなり、検出用光源205および受光ユニット206が、反応セルに埋め込まれ、反応セル底部に捕集した捕捉微粒子からの反射光を検出可能になっている。反応セル201の底部は、検出光を反射しないよう、反射防止処理を実施している。ここでの反射防止処理は、検出光を吸収するよう反射率の少ないコーティング処理を実施している。
<検出工程>
実施例2の検出工程を、図5を用いて説明する。図5(a)は、反応セルに、標的物質303および共雑物302を含んだ検体溶液および捕捉微粒子301を含んだ試薬溶液を流入口より反応セルに導入する。
図5(b)は、捕捉微粒子301によって、標的物質303が捕捉された状態を示す。標的物質と捕捉微粒子との複合体304は、捕捉微粒子301に標的物質303が捕捉されている状態を示している。
続いて、図5(c)は、電磁石204に捕捉微粒子を捕集するために電流を流し、磁界305を発生させた状態を示す。標的物質と捕捉微粒子との複合体304は、磁界305によって、反応セル底部に、捕集される。
図5(d)は、磁界305を掛けた状態で、流入口202より、洗浄用液306を反応セル201に流入口202から流入する。本実施例では、洗浄溶液として、0.1%のTween20(界面活性剤)を含んだ、リン酸バッファ溶液を用いている。この洗浄工程によって、共雑物302を廃液307とともに流出口203から排出する。
洗浄工程が終了後、図5(e)で示すように、検出用のバッファ溶液308を流入口202から導入する。ただし、必ずしも、洗浄用液306と異なる溶液である必要はなく、光学的な特性に問題がなければ、洗浄用液306と同一の溶液を導入すればよい。
導入後、捕捉微粒子を反応セル底部に捕集したままの状態で、検出用光源ユニット205より、入射光309を反応セル底部に捕集した微粒子に照射し、検出用受光ユニット206で、捕捉微粒子からの散乱光を含む反射光310を受光し、反射光のスペクトルを取得する。
スペクトルを取得することによって、捕捉微粒子表面の金(Au)層のプラズモン共鳴による影響を受けたスペクトルが取得できる。これをあらかじめ求めておいた、試薬単体での受光スペクトルおよび既知の標的物質濃度のコントロール液と反応させた際のスペクトルと比較することによって、スペクトルの変化量から、検体中の標的物質の量を求めることができる。
本発明の検出試薬を構成する磁性体微粒子の概略図。 本発明の実施例1を構成する検出装置の断面図。 本発明の実施例1の処理工程を示す工程図。 本発明の実施例2を構成する検出装置の断面図。 本発明の実施例2の処理工程を示す工程図。
符号の説明
101 磁性体コア
102 金属層シェル
103 標的物質捕捉体(抗体)
201 反応セル
202 流入口
203 流出口
204 磁性体捕捉用電磁石
205 検出用光源ユニット
206 検出用受光ユニット
301 捕捉微粒子
302 検体中の共雑物
303 標的物質
304 標的物質、捕捉微粒子複合体
305 電磁石による微粒子捕集磁界
306 洗浄液
307 洗浄後廃液
308 検出用バッファ液
309 光源からの入射光
310 微粒子溶液透過光
311 微粒子反射光

Claims (11)

  1. 検体中の標的物質を検出するための検出試薬であって、
    金属元素を含有する層によって外面を被覆された磁性体微粒子と、
    前記標的物質を捕捉するための標的物質捕捉体とを有し、
    前記標的物質捕捉体は、前記金属元素を含有する層の表面に固定化されていることを特徴とする検出試薬。
  2. 検体中の標的物質を検出するための装置であって、
    請求項1記載の検出試薬と前記標的物質との接触を行うための容器と、
    前記磁性微粒子に捕捉された前記標的物質を検出するための手段とを有することを特徴とする検出装置。
  3. 前記検出試薬を磁気により捕集するための捕集手段を更に有することを特徴とする請求項2記載の検出装置。
  4. 前記容器は入口と出口とを備え、
    前記標的物質を前記捕集手段により捕集された状態で、前記入口から洗浄液を導入し、前記出口から排出することにより、前記容器内を洗浄するための手段を更に有することを特徴とする請求項2または3記載の検出装置。
  5. 前記洗浄後に、前記標的物質を捕捉した磁性体微粒子を分散し、前記標的物質の検出を行うための手段を更に有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の検出装置。
  6. 前記洗浄後に、前記標的物質を捕捉した磁性体微粒子を固定化した状態で、前記標的物質の検出を行うための手段を更に有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の検出装置。
  7. 前記検出手段が、光学的な検出手段であることを特徴とする請求項5または6記載の検出装置。
  8. 前記光学的な検出手段が、プラズモン共鳴に起因する光学特性の変化を検出する手段であることを特徴とする請求項7記載の検出装置。
  9. 磁性体微粒子の表面に標的物質と特異的に結合する標的物質補足体が形成された標的物質捕捉微粒子を含む検出試薬と検体とを容器中で混合する工程と、
    前記標的物質捕捉体と標的物質との複合体を形成する工程と、
    前記標的物質捕捉微粒子を捕集する工程と、
    前記容器に洗浄液を注入し、前記容器を洗浄する工程と、
    前記捕集された前記標的物質捕捉微粒子に捕捉された標的物質の検出を行う工程とを有することを特徴とする標的物質の検出方法。
  10. 前記容器を洗浄した後、前記捕集された前記標的物質捕捉微粒子を前記容器中に分散させ、前記分散された前記標的物質捕捉微粒子を検出する工程を更に有することを特徴とする請求項9記載の検出方法。
  11. 検体中の標的物質を検出するためのキットであって、
    前記キットは、金属元素を含有する層によって外面を被覆された磁性体微粒子と、
    前記標的物質を捕捉するための標的物質捕捉体とを有することを特徴とする標的物質検出用キット。
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