JP4539282B2 - 垂直磁気記録媒体用ディスク基板及びそれを用いた垂直磁気記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、垂直磁気記録媒体用ディスク基板及びそれを用いた垂直磁気記録媒体に関し、コンピュータの外部記憶装置を初めとする各種磁気記録装置に搭載され、特にハードディスク装置(HDD)に搭載して好適な垂直磁気記録媒体と、それに用いられる垂直磁気記録媒体用ディスク基板に関する。
磁気記録の高密度化を実現する技術として、従来の長手磁気記録方式に代えて、垂直磁気記録方式が注目されつつある。
特に、特許文献1に示されるように、情報を記録する役割を担う磁気記録層の下側に、磁気ヘッドから発生する磁束を通しやすく、かつ飽和磁束密度Bsの高い軟磁性裏打ち層と呼ばれる軟磁性膜を付与した二層垂直磁気記録媒体は、磁気ヘッドの発生磁界強度とその磁界勾配を増加させ、記録分解能を向上させるとともに媒体からの漏洩磁束も増加させうることから、高密度記録が可能な垂直磁気記録媒体として好適であることが知られている。
この軟磁性裏打ち層としては、スパッタリング法により形成した200nmから500nm程度の膜厚を有するNi−Fe合金膜やFe−Si−Al合金膜、あるいはCoを主体とするアモルファス合金膜等が一般的に用いられている。しかしながら、スパッタリング法によってこれらの比較的厚い膜を形成することは、生産コストや大量生産性の観点から好ましくない。
このような問題を解決するために、無電解めっき法により形成された軟磁性膜を、軟磁性裏打ち層として用いることが提案されている。たとえば特許文献2では、非磁性NiPめっき膜が付与されたAl合金ディスク基板上にNiFeP膜をめっき法で作製し、軟磁性裏打ち層として使用することが提案されている。
また、非特許文献1ではガラス基板上に形成されたCoNiFePめっき膜が、同じく非特許文献2では非磁性NiPめっき膜が付与されたAl合金ディスク基板上に形成された軟磁性NiPめっき膜が提案されている。
ここで、軟磁性裏打ち層が磁区構造を形成し、磁壁とよばれる磁化遷移領域が生じると、この磁壁から発生するスパイクノイズと呼ばれるノイズが垂直磁気記録媒体としての性能を劣化させることが知られている。したがって軟磁性裏打ち層としては磁壁の形成が抑制されていることが必要である。
前述のNiFePめっき膜では、磁壁が形成されやすいため、めっき膜上にMnIr合金薄膜をスパッタリング法により形成することで磁壁形成を抑制する必要のあることが、非特許文献3に記載されている。また、前述のCoNiFePめっき膜では、磁場中でめっきを行なうことで磁壁形成が抑制されると記載されており、軟磁性NiPめっき膜では、スパイクノイズは発生しないとされている。
特許文献3では、保磁力Hcが30〜300OeのCo又はCoNi合金からなる裏打ち層を、ディスク基板の円周方向に磁気異方性を有するように形成することで、スパイクノイズの発生が抑制できることも提案されている。この例では、裏打ち層の形成はスパッタリング法や蒸着法等の乾式成膜であるが、特許文献4にはHcを30Oe以上としてスパイクノイズの抑制が可能なCo−B膜をめっき法によって形成する方法が提案され、軟磁性裏打ち層としての使用可能性が示唆されている。
一方、ハードディスク装置に搭載される磁気記録媒体用のディスク基板としては、非磁性NiPめっき膜が付与されたAl合金基板の他に、結晶化ガラス又は化学強化ガラスを用いたガラスディスク基板も用いられている。ガラスディスク基板は、強度が高いことから、主として耐衝撃性が高いことが要求される持ち運び可能なハードディスク装置用の磁気記録媒体に使用されている。ガラスディスク基板を垂直磁気記録媒体用のディスク基板として用いる場合にも、上述のめっき法による軟磁性層の形成は生産性の向上のために有効である。
特公昭58−91号公報 特開平7−66034号公報 特開平2−18710号公報 特開平5−1384号公報 第9回 ジョイント スリーエム/インターマグ コンファレンスの抄録(Digest of 9th Joint MMM/Intermag Conference), EP-12, P.259 (2004) 第9回 ジョイント スリーエム/インターマグ コンファレンスの抄録(Digest of 9th Joint MMM/Intermag Conference), GD-13, P.368 (2004) 日本応用磁気学会誌, Vol.28, No.3, P.289-294 (2004)
発明者らの検討によれば、上述の軟磁性NiPめっき膜をガラスディスク基板上に付与した場合、NiPめっき膜の磁化が膜面垂直方向に向き易くなり、非常に大きなノイズを発生するため、軟磁性裏打ち層として使用することができないことが明らかとなった。すなわち、同一の材料であってもAl合金ディスク基板上に付与した場合とガラスディスク基板上に付与した場合で全く異なる磁気特性及びノイズ特性となる場合があり、ガラスディスク基板上に軟磁性裏打ち層として使用する材料を選択するためには、Al合金ディスク基板上とは異なる材料選択を行なう必要がある。
一方、上述のNiFePめっき膜では、スパイクノイズ抑制のために、めっき膜上にMnIr合金薄膜をスパッタリング法により形成することで磁壁形成を抑制する必要があるが、磁壁形成抑制のためにスパッタリング法により新たな膜の付与が必要であることは、生産コストや大量生産性におけるめっき法の利点を損なうものであり、好ましくない。
また、上述のCoNiFePめっき膜においても、実際の量産工程においては、めっき浴中の基板に均一な磁界を印加することは困難である上、やはり大量生産性を損ねる可能性が高い。さらに、Feを含むめっき膜は、高いBsが得られるため軟磁性裏打ち層としては好適であるが、Feは二価のイオンと三価のイオンが共に安定に存在するため、一般にめっき浴の安定性を確保するのが困難であることが知られており、大量生産性に劣る面がある。
さらに、めっき法で作製した軟磁性下地層の保磁力と磁壁の形成について発明者らで検討を行なった結果、めっき膜の保磁力を30Oe以上としただけでは、磁壁の形成は抑制される傾向にあるものの完全に抑止することはできないこと、及び保磁力を増大させることで記録再生特性が劣化することが明らかとなった。
以上述べたとおり、従来技術を用いた場合には、高密度記録が可能で、かつスパイクノイズが抑制できる垂直磁気記録媒体の裏打ち層を、ガラスディスク基板上に低生産コストや大量生産性を兼ね備えて実現することが困難であった。
本発明は、上述の点に鑑み、量産性に優れ、かつ垂直磁気記録媒体の軟磁性裏打ち層としても機能し、発生するノイズが少ない垂直磁気記録媒体用ディスク基板及びそれを用いた垂直磁気記録媒体を提供することを目的とする。
上述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、発明者らは、軟磁性下地層の熱膨張係数が、非磁性ディスク状基体の熱膨張係数よりも大きく、かつ軟磁性下地層の飽和磁歪定数λsが、λs≧−1×10-5の関係を満たすような非磁性ディスク状基体と軟磁性下地層の組み合わせとすることで、量産性に優れ、かつ垂直磁気記録媒体の軟磁性裏打ち層としても機能し、発生するノイズが少ない垂直磁気記録媒体用ディスク基板が実現できることを見出した。
なお、熱膨張係数は測定する温度範囲により変化する物性値であるが、本発明で述べる熱膨張係数の測定温度領域は、磁気記録媒体用ディスク基板の使用温度領域に鑑み、おおよそ20℃以上200℃以下である。
一般に無電解めっきは80℃以上の温度のめっき浴で行われるが、非磁性ディスク状基体とめっき膜の熱膨張係数が大きく異なる場合、めっき終了後に室温まで冷却される際にめっき膜に応力が生じる。この応力の大きさと向き(圧縮又は引っ張り)、及び形成されるめっき膜の飽和磁歪の大きさに依存して、めっき膜には磁気異方性が誘導されることが知られている。例えば、ディスク状基体を強化ガラスや結晶化ガラス(共に熱膨張係数は10×10-6/℃以下)とし、めっき膜をCo,Ni,Fe又はそれらの合金(いずれも熱膨張係数は12×10-6/℃程度以上)とした場合、めっき終了後室温まで冷却される際に膜面内方向に引っ張り応力が発生する。このとき、めっき膜の飽和磁歪定数が負でその絶対値が大きい場合、めっき膜には膜面垂直方向が磁化容易軸となる磁気異方性が誘導され、磁化は膜面垂直方向に向き易くなる。
発明者らの検討によると、膜面垂直方向に磁化が向きやすくなることで大きなノイズが発生することを抑制するためには、上述の通りの熱膨張係数の関係及び飽和磁歪定数の値を満たすような非磁性ディスク状基体と軟磁性下地層の組み合わせとすることが必要である。
この場合、非磁性ディスク基体としては、従来からハードディスク用の非磁性ディスク基板として用いられている化学強化ガラス又は結晶化ガラスを好適に用いることができる他、熱膨張係数が比較的小さなシリコン等も使用することができる。
軟磁性下地層としては、無電解めっき法により形成され、少なくとも3at%以上20at%以下のPと、CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))で45at%以上のCoを含むCo−Ni−P合金、かつその膜厚が0.2μm以上3μm以下であることが望ましい。
ここで、上述のCo−Ni−P合金のめっき膜に2at%以下のWまたはMnを添加させることは、軟磁性裏打ち層としての機能を損なうことはなく、耐食性の向上が認められるためさらに望ましい。また、めっき液の安定化の目的で数%以下のGeやPdを添加することは、本発明の効果をなんら損なうものではない。
そして、高密度記録が可能な垂直磁気記録媒体用の軟磁性裏打ち層として機能させるためには、軟磁性下地層の膜厚が0.2μm以上であることが必要であり、生産性を考慮した場合、膜厚が3μm以下であることが望ましい。
さらに、軟磁性下地層の組成については、P濃度が3at%未満では安定な無電解めっき膜を形成することが困難であり、またP濃度が20at%を超える場合、Bs値が低下しすぎて軟磁性裏打ち層としての機能を果たさない。
Co濃度に関しては、CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))で45at%未満ではBs値が十分に高く維持できないことと、飽和磁歪定数が負で絶対値の大きな値になることから望ましくない。
一方、Co濃度の上限は特に規定されないが、CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))で90at%を超えると、CoNi合金は結晶磁気異方性定数の大きなhcp構造を形成し易くなり、保磁力が増大する可能性があることから望ましくない。すなわち、CoとNiの原子数比率(Ni/(Co+Ni))で10at%以上のNiを含有させ、fcc構造を安定に形成しやすい組成にすることが望ましい。
さらに、非磁性ディスク基体と軟磁性下地層の間に密着性を向上させるための密着層を形成した場合でも、本発明の効果は維持される。
また、軟磁性下地層の形成後に加熱処理を行なっても良い。本発明のめっき膜においては加熱処理を行なわなくとも所望の特性を得ることができるが、加熱処理を行なった場合でも、非磁性ディスク基体と軟磁性下地層の熱膨張係数の関係及び軟磁性下地層の飽和磁歪定数が上述の通りであれば、両者の熱膨張の差により誘導される磁気異方性が軟磁性下地層の磁気特性やノイズ特性を悪化させることはほとんど無い。
一方、このようなCoNiPめっき軟磁性下地層における磁壁の形成抑制について鋭意検討した結果、軟磁性下地層の、ディスク基板円周方向に磁場を印加して測定した磁化曲線から得られる膜厚・残留磁化積Mrcδとディスク基板半径方向に磁場を印加して測定した磁化曲線から得られる膜厚・残留磁化積Mrrδの比、Mrrδ/Mrcδを0.33から3.00の間に制御することが必要であることが明らかとなった。
Mrrδ/Mrcδが0.33未満ではディスク円周方向に、3.00を超える場合にはディスク半径方向に磁化が向き易くなるため、その方向に沿った磁壁が形成し易くなり、スパイクノイズが発生するため望ましくない。
この際、Hc値は磁壁形成と強い相関がみられず、上述の特許文献3,4にあるようにHcが30Oe以上であるよりはむしろ、Hcが20Oe程度以下であるほうが、記録再生特性を向上できることも明らかとなった。
さらに、以上説明した本発明による垂直磁気記録媒体用ディスク基板を用い、その上に少なくとも非磁性シード層、磁気記録層及び保護層を順次形成した垂直磁気記録媒体は、発明者らの検討によれば、ディスク基板最表面の軟磁性下地層が軟磁性裏打ち層として機能することから、二層垂直磁気記録媒体としての良好な記録再生特性を有しており、かつ、軟磁性裏打ち層が量産性の高い無電解めっき法により形成されていることから、これらの層を例えばスパッタリング法で形成する必要がないために非常に安価に製造することができる。
また、ディスク基板最表面の軟磁性下地層と非磁性シード層の間に、膜厚と飽和磁束密度の積が150G・μm以上、かつ膜厚50nm以下の軟磁性補助層を少なくとも付与した場合、この軟磁性補助層と軟磁性下地層が共に軟磁性裏打ち層として働くことで更に二層垂直磁気記録媒体としての性能が向上し、かつ軟磁性下地層から発生するランダムなノイズを低減する効果をも発揮する。
軟磁性補助層としては、膜厚と飽和磁束密度の積が150G・μm以上であることが、軟磁性裏打ち層としての性能を向上させるためには好適である。また、膜厚を50nmより厚くした場合には軟磁性補助層に磁壁が形成されやすくなり、スパイクノイズが発生すること、及び生産性が劣化することから好ましくない。
本発明によれば、量産性に優れ、垂直磁気記録媒体の軟磁性裏打ち層としても機能し、かつスパイクノイズの少ない垂直磁気記録媒体用ディスク基板が、非磁性ディスク基体として強化ガラスや結晶化ガラスを用いて実現することができる。
さらに、本発明による垂直磁気記録媒体用ディスク基板を用いた、本発明による垂直磁気記録媒体は、良好な記録再生特性を有しており、かつ、軟磁性裏打ち層が量産性の高い無電解めっき法により形成されていることから、これらの厚膜を例えばスパッタリング法で形成する必要がないために非常に安価に製造することができる。

以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。
(基板の実施形態)
図1に、本発明に係る垂直磁気記録媒体用基板の実施形態の構成を示す。この図に示す実施形態の垂直磁気記録媒体用ディスク基板10は、非磁性ディスク状基体1と、その上の軟磁性下地層2とから構成されている。図示はしていないが、軟磁性下地層2は、非磁性ディスク状基体1の他面側にも同様に設けることができる。
非磁性ディスク状基体1としては、熱膨張係数が、軟磁性下地層2の熱膨張係数より小さい材料を用いることが必要である。軟磁性下地層2の熱膨張係数は、CoNi合金を主体とする材料であれば12×10-6/℃程度以上であることから、非磁性ディスク状基体1としては、結晶化ガラスや強化ガラス、又はシリコン等を好適に用いることができる。
軟磁性下地層2としては、熱膨張係数が、非磁性ディスク状基体1の熱膨張係数より大きく、かつその飽和磁歪定数λsが、λs≧−1×10-5の関係を満たす材料を用いることが必要である。飽和磁歪定数がλs<−1×10-5、すなわち負で絶対値の大きな材料である場合には、めっき膜中に生じる引っ張り応力によって膜面垂直方向の磁気異方性が発生し、大きなノイズの原因となるため、垂直磁気記録媒体用ディスク基板としては不適である。
なお、飽和磁歪定数λsの測定は、例えば以下のような方法で行なうことができる。例えば20mm×5mm×厚さ0.15mmといった短冊状でかつそのヤング率Eが既知の材料、例えばフロートガラス基板の片面にめっき膜を形成し、短冊の一端を保持した状態で短冊の膜面に平行な磁界を回転させながら印加し、その際の基板の反り量を、保持しているのとは反対側の端に照射したレーザー反射光の位置変位によって測定することにより、短冊の長軸方向と短軸方向にそれぞれ磁界が印加された状態での反り量の変化から算出することができる(片持ち梁法)。
このような軟磁性下地層2としては、無電解めっき法により形成した、膜厚0.2μm以上3μm以下のCo−Ni−P合金からなる軟磁性下地層が好適である。高密度記録が可能な垂直磁気記録媒体用の軟磁性裏打ち層として機能させるためには、軟磁性下地層の膜厚が0.2μm以上であることが必要であり、また生産性を考慮した場合、膜厚が3μm以下であることが望ましい。
さらに、その組成については、P濃度が3at%未満では安定な無電解めっき膜を形成することが困難であり、またP濃度が20at%を超える場合、Bs値が低下しすぎて軟磁性裏打ち層としての機能を果たさない。
Co濃度に関しては、CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))で45at%未満ではBs値が十分に高く維持できないことと、飽和磁歪定数が負で絶対値の大きな値になることから望ましくない。
一方、Co濃度の上限は特に規定されないが、CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))で90at%を超えると、CoNi合金は結晶磁気異方性定数の大きなhcp構造を形成し易くなり、保磁力が増大する可能性があることから望ましくない。すなわち、CoとNiの原子数比率(Ni/(Co+Ni))で10at%以上のNiを含有させ、fcc構造を安定に形成しやすい組成にすることが望ましい。
ここで、上述のCo−Ni−P合金のめっき膜に2at%以下のWまたはMnを添加させることは、軟磁性裏打ち層としての機能を損なうことはなく、耐食性の向上が認められるためさらに望ましい。また、めっき液の安定化の目的で数%以下のGeやPdを添加することは、本発明の効果をなんら損なうものではない。
以上述べたようなCo−Ni−P合金、Co−Ni−W−P合金、Co−Ni−Mn−P合金のめっき膜は、従来から知られているような、次亜リン酸ナトリウムを還元剤とする通称カニゼンめっき法を用い、めっき浴組成、温度、pHを適切に制御することによって形成できる。
また、非磁性ディスク状基体とめっき膜との密着性を確保し、かつ、めっきの初期反応を促進するためには、例えば、非磁性ディスク基体をシランカップリング剤溶液(例えば、3−アミノプロピルエトキシシラン)に浸漬した後、塩化パラジウム溶液等に浸漬するという前処理を行ない、引き続いて無電解めっきを行なうことなどが効果的である。
なお、非磁性ディスク基体と軟磁性下地層の間に、更に密着性を向上させるための、例えば非磁性のNiP膜などからなる密着層を形成した場合でも、本発明の効果は維持される。
また、軟磁性下地層の形成後に加熱処理を行なっても良い。本発明のめっき膜においては加熱処理を行なわなくとも所望の特性を得ることができるが、加熱処理を行なった場合でも、非磁性ディスク基体と軟磁性下地層の熱膨張係数の関係及び軟磁性下地層の飽和磁歪定数が上述の通りであれば、両者の熱膨張の差により誘導される磁気異方性が軟磁性下地層の磁気特性やノイズ特性を悪化させることはほとんど無い。
無電解めっき法による軟磁性下地層の形成後、あるいは上述の加熱処理後に、軟磁性下地層の表面を平滑化するためにポリッシング処理を行なっても良い。この場合、軟磁性下地層の表面を、遊離砥粒を用いたポリッシングにより平滑化することが有効である。ポリッシング処理は、例えば、発泡ウレタン性のポリッシングパッドを貼った両面研磨盤を用いて、酸化アルミニウムあるいはコロイダルシリカの縣濁液を研磨剤として供給しながら、研摩することによって行なうことができる。ポリッシング処理後に加熱処理を行なうことも可能である。
一方、このようなCo−Ni−P、Co−Ni−W−P、Co−Ni−Mn−Pめっき軟磁性下地層における磁壁の形成抑制については、軟磁性下地層の、ディスク基板円周方向に磁場を印加して測定した磁化曲線から得られる膜厚・残留磁化積Mrcδとディスク基板半径方向に磁場を印加して測定した磁化曲線から得られる膜厚・残留磁化積Mrrδの比、Mrrδ/Mrcδを0.33から3.00の間に制御することが必要である。
Mrrδ/Mrcδが0.33未満ではディスク円周方向に、3.00を超える場合にはディスク半径方向に磁化が向き易くなるため、その方向に沿った磁壁が形成し易くなり、スパイクノイズが発生するため、Mrrδ/Mrcδの値は0.33から3.00の間に制御することが好ましい。
この際、Hc値は磁壁形成と強い相関がみられず、上述の特許文献3,4にあるようにHcが30Oe以上であるよりはむしろ、Hcが20Oe程度以下であるほうが、記録再生特性を向上できるために望ましい。
Mrrδ/Mrcδの値は、めっき浴中での非磁性基体の回転速度とめっき浴組成を適切に調整することで制御することができる。めっき中の非磁性基体に磁場を印加してもMrrδ/Mrcδの値は制御可能だが、実際の量産工程においては、めっき浴中の基板に均一な磁界を印加することは困難である上、大量生産性を損ねる可能性が高いことから望ましくない。
(媒体の実施形態)
次に、本発明に係る垂直磁気記録媒体の実施形態の構成を図2に示す。この図に示す実施形態の垂直磁気記録媒体は、図1に示す垂直磁気記録媒体用基板10上に、少なくとも非磁性シード層20、磁気記録層30及び保護層40が順次形成された構造を有している。
図示はしていないが、非磁性シード層20、磁気記録層30及び保護層40は、基板10の他面側にも同様に設けることができる。
非磁性シード層20には、磁気記録層30の結晶配向や結晶粒径等を好ましく制御するための材料を、特に制限なく用いることができる。例えば、磁気記録層30がCoCrPt系合金からなる垂直磁化膜であれば、非磁性シード層20としてはCoCr系合金やTi、あるいはTi系合金、Ruやその合金等を使用することができ、磁気記録層30がCo系合金等とPtあるいはPd等を積層した、いわゆる積層垂直磁化膜である場合には、非磁性シード層20としてPtやPd等を用いることができる。また、非磁性下地層20の上や下に更にプレシード層や中間層等を設けることも、本発明の効果を妨げるものではない。
磁気記録層30としては、垂直磁気記録媒体としての記録再生を担うことができるいかなる材料をも用いることができる。すなわち、上述のCoCrPt系合金や酸化物を添加したCoCrPt系合金、Co系合金等とPtあるいはPd等を積層した膜等のいわゆる垂直磁化膜を用いることができる。
保護層40としては、例えばカーボンを主体とする薄膜が用いられる。また、そのカーボンを主体とする薄膜と、その上に例えばパーフルオロポリエーテル等の液体潤滑剤を塗布してなる液体潤滑剤層とからなるものとすることもできる。
なお、これらの非磁性シード層20、磁気記録層30、保護層40はスパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、めっき法などのいずれの薄膜形成方式でも形成することが可能である。
このように形成された垂直磁気記録媒体は、ディスク基板10の軟磁性下地層2(図1)が軟磁性裏打ち層として機能することから、二層垂直磁気記録媒体としての良好な記録再生特性を有しており、かつ、軟磁性裏打ち層が量産性の高い無電解めっき法により形成されていることから、これらの層を例えばスパッタリング法で形成する必要がないために非常に安価に製造することができる。
(軟磁性補助層を付与した媒体の実施形態)
図3に、本発明に係る垂直磁気記録媒体の軟磁性補助層を付与した実施形態の構成を示す。この図に示す実施形態の垂直磁気記録媒体は、図1に示す垂直磁気記録媒体用基板10上に、少なくとも軟磁性補助層100、非磁性シード層20、磁気記録層30及び保護層40が順次形成された構造を有している。図示はしていないが、軟磁性補助層100、非磁性シード層20、磁気記録層30及び保護層40は、基板10の他面側にも同様に設けることができる。
ここで、非磁性シード層20、磁気記録層30及び保護層40については、図2に示した垂直磁気記録媒体と同様な材料を適宜使用することができる。軟磁性補助層100は、膜厚と飽和磁束密度の積が150G・μm以上、かつ膜厚50nm以下であることが望ましく、例えば飽和磁束密度が10,000GのCoZrNbアモルファス軟磁性層15〜50nm、あるいは、同じく15,000GのFeTaC軟磁性層10〜50nmなどを用いることができる。
このように軟磁性補助層100を付与した場合、この軟磁性補助層100と軟磁性下地層2(図1)が共に軟磁性裏打ち層として働くことで更に二層垂直磁気記録媒体としての性能が向上し、かつ軟磁性下地層2から発生するランダムなノイズを低減する効果をも発揮する。
軟磁性補助層100としては、膜厚と飽和磁束密度の積が150G・μm以上であることが、軟磁性裏打ち層としての性能を向上させるためには好適である。この際、膜厚を50nm以下とすることが好ましく、50nmより厚くした場合には軟磁性補助層100に磁壁が形成されやすくなり、スパイクノイズが発生すること、及び生産性が劣化することから好ましくない。
図1に示すディスク基板10が、非磁性ディスク状基体1の表裏両面に軟磁性下地層2をそれぞれ備える場合の本発明の基板の実施例と、そのディスク基板10の両面に図2又は図3に示す磁気記録層30等の各層をそれぞれ備える場合の本発明の媒体の実施例について以下に記す。
(図1に示す基板の作製)
非磁性ディスク状基体1としてHOYA社製強化ガラス基板(商品名N5、熱膨張係数7.1×10-6/℃)を用い、これをアルカリ洗浄及び酸エッチングによって表面を清浄化したのち、初期反応層及びガラスディスクとめっき膜との密着層を形成するため、3−アミノプロピルエトキシシランからなるシランカップリング剤溶液に浸漬し、引き続き塩化パラジウム溶液に浸漬した。
引き続いて、表1に示すめっき浴(1)を用いて、膜厚を0.5から5μmまで変化させたCo−Ni−P合金からなる軟磁性下地層2を形成した。めっき浴中の基板は10rpmの速度で回転させた。形成された軟磁性下地層2中の平均P濃度は15at%、CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度は71at%であった。
さらに、軟磁性下地層2の表面を平均粒径60nmのコロイダルシリカと発泡ウレタン製研摩パッドを用いてポリッシングし、表面粗さRaが0.3nmである、図1に示す垂直磁気記録媒体用ディスク基板10を作製した。ポリッシングによる研磨量は膜厚に換算して0.5μm程度であり、以下の全ての記述では、ポリッシング後の軟磁性下地層2の膜厚について記してある。
(図2に示す媒体の作製)
さらに、この垂直磁気記録媒体用ディスク基板10を洗浄後、スパッタリング装置内に導入し、ランプヒータを用いて基板表面温度が200℃になるように10秒間加熱を行なった後、Tiターゲットを用いてTiシード層10nm、引き続きCo70Cr20Pt10ターゲットを用いてCoCrPt合金からなる磁気記録層30nmを成膜し、最後にカーボンターゲットを用いてカーボンからなる保護層8nmを成膜後、真空装置から取り出した。これらのスパッタリング成膜はすべてArガス圧5mTorr下でDCマグネトロンスパッタリング法により行なった。その後、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑剤層2nmをディップ法により形成し、図2に示す垂直磁気記録媒体とした。
(評価)
このようにして作製した垂直磁気記録媒体に対し、スピンスタンドテスターを用いて垂直磁気記録媒体用の単磁極型磁気ヘッドによる記録再生特性の測定を行なった。
図4に、300kFCI(Flux Change per Inch)の記録密度における信号再生出力の、磁気ヘッドの書きこみ電流依存性を示す。
軟磁性下地層の膜厚が0すなわち軟磁性下地層がない場合には、再生出力はほとんど得られない。また、軟磁性下地層の膜厚が0.2μmより薄い場合には、再生出力が比較的低く、また再生出力が書きこみ電流に対して飽和しないことがわかる。
このように、書きこみ電流に対する再生出力の飽和が遅い場合、高い出力を得るために大きな電流値が必要となる上、再生出力が飽和していない領域では、書きこみ電流の変動に対して再生出力が大きく変化してしまうため、実用上好ましくない。
一方、軟磁性下地層の膜厚が0.2μm以上の場合には、十分な再生出力が得られ、かつ低い電流値で再生出力が飽和するため、実用的に優れた媒体であることがわかる。
(図1の基板及び図2の媒体の実施例)
軟磁性下地層2の膜厚を1.5μmとし、軟磁性下地層2中の平均P濃度を、表2に示す範囲でめっき浴(2)の条件を変更することによって3at%から24at%まで変化させた以外は実施例1と同様にして、図1に示す垂直磁気記録媒体用ディスク基板10を作製した。
このとき、軟磁性下地層2中のCoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度は、67at%から72at%の範囲であった。
さらに、実施例1と同様にして図2に示す垂直磁気記録媒体を作製した。
ここで、P濃度が3at%以下の場合には、めっき浴が非常に不安定であり、量産に耐えられるものではないことが判明した。
これらの媒体に対し、実施例1と同様に記録再生特性の測定を行なった。
図5に、300kFCIの記録密度における信号再生出力の、磁気ヘッドの書きこみ電流依存性を示す。
軟磁性下地層中の平均P濃度が20at%以下の場合には、十分な再生出力が得られているが、22at%以上では再生出力が低下すると共にその飽和が遅くなり、軟磁性裏打ち層としての機能が十分ではない。
(図1の基板及び図2の媒体の実施例)
軟磁性下地層2の膜厚を1.5μmとし、軟磁性下地層2中のCoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度を、表3に示す範囲でめっき浴(3)の条件を変更することによって17.5at%から92.0at%まで変化させた以外は実施例1と同様にして、図1に示す垂直磁気記録媒体用ディスク基板10を作製した。
さらに、基板として20mm×5mm×厚さ0.15mmの短冊状フロートガラスを用いて同様に無電解めっきを行なうことにより、飽和磁歪測定用のサンプルも作製した。
このとき、軟磁性下地層2中の平均P濃度は12at%から20at%の範囲であった。
さらに、実施例1と同様にして図2に示す垂直磁気記録媒体を作製した。
(比較例)
また、比較例として、表4に示すめっき浴(4)を用いて、軟磁性下地層2として軟磁性NiPめっき膜を1.5μm形成した他は実施例1と同様にしてディスク基板を作製するとともに、上述したものと同様に飽和磁歪測定用のサンプルも作製した。軟磁性NiPめっき膜中の平均P濃度は7at%であった。さらに、このディスク基板を用い、実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体を作製した。
(評価)
これらの媒体に対し、スピンスタンドテスターを用いて垂直磁気記録媒体用の単磁極型磁気ヘッドにより、軟磁性下地層から発生するノイズの測定を行なった。
図6に、媒体を書きこみ電流50mAで直流消磁したのち、検出される再生出力の、軟磁性下地層中のCoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度に対する変化を示す。
なお、比較例として作製した軟磁性NiPめっき膜を付与した媒体から検出された再生出力は、平均Co濃度0at%として図中に記載した。この測定で検出される再生出力は、磁気記録層の磁化を直流消磁すなわち一方向に向けた状態で検出されているため、ほぼ軟磁性下地層(軟磁性裏打ち層)から発生するノイズを検出していることになる。
CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度が43.4at%及びそれ以下の場合、並びに軟磁性NiPめっき膜を付与した媒体(平均Co濃度0at%)においては、直流消磁状態であるにもかかわらず非常に大きな再生出力が検出されており、垂直磁気記録媒体として使用するには不適当であった。
一方、CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度が48.2at%及びそれ以上の場合には、検出される再生出力は小さいことがわかる。
次に、飽和磁歪測定用サンプルを用い、片持ち梁法によって飽和磁歪定数λsを測定した。
図7に、飽和磁歪定数λsの軟磁性下地層中のCoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度に対する変化を示す。なお、比較として作製した軟磁性NiPめっき膜を付与したサンプルの飽和磁歪定数λsは、平均Co濃度0at%として図中に記載した。
λsは軟磁性NiPめっき膜(平均Co濃度0at%)では負の値を示し、平均Co濃度の増加に伴いその絶対値が減少する。平均Co濃度45at%付近で−1×10-5となった後、平均Co濃度50at%程度で0となり、その後符号が正となる。
ここで、図7と図6を比較すると、λs<−1×10-5の領域ではノイズが大きく、λs≧−1×10-5の領域ではノイズが小さいことがわかる。
さらに、上述の測定で直流消磁状態での再生出力が小さかった、CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度が48.2at%及びそれ以上の媒体に対して、実施例1と同様に記録再生特性の測定を行なった。
図8に、300kFCIの記録密度における信号再生出力の、磁気ヘッドの書きこみ電流依存性を示す。軟磁性下地層中のCoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度が48.2at%から79.1at%の範囲では、高い信号再生出力が得られ、かつ再生出力の飽和が早いことがわかる。
一方、CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度が92.0at%の場合には、再生出力が低下すると共にその飽和が遅くなり、軟磁性裏打ち層としての機能が十分ではないことが示唆される。
(図1の基板及び図2の媒体の実施例)
軟磁性下地層2の膜厚を1.5μmとし、めっき浴中での基板の回転数を0〜20rpmまで変更させると共に、めっき液温を変化させることで軟磁性下地層2のめっきによる堆積速度を変更した以外は実施例1と同様にして、図1に示す垂直磁気記録媒体用ディスク基板10を作製した。
このときの軟磁性下地層中の平均P濃度は10at%から20at%、CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度は67at%から72at%の範囲であった。
この基板を8mm角の大きさに切断し、片面側のめっき膜を研磨して除去したのち、振動試料型磁力計(VSM)を用いてディスク半径方向とディスク円周方向のそれぞれの磁化曲線を測定し、それぞれの残留磁化MrrとMrc、及び保磁力HcrとHccを測定した。
図9には、典型的な磁化曲線と、残留磁化及び保磁力の定義を示す。作製した軟磁性下地層のMrrδ/Mrcδ値は0.05から12の間であった。
さらに、切断していないディスク基板を用い、実施例1と同様にして図2に示す垂直磁気記録媒体を作製した。
これらの垂直磁気記録媒体に対し、スピンスタンドテスターを用いて垂直磁気記録媒体用の単磁極型磁気ヘッドによるスパイクノイズの測定を行なった。測定は、まず磁気ヘッドの書きこみ素子に50mAの直流電流を印加して垂直磁気記録媒体を直流消磁したのち、書きこみ素子の電流を0にして、書きこみを行なわずに垂直磁気記録媒体から発生する信号を読み出した。
表5に、それぞれの垂直磁気記録媒体におけるスパイクノイズの発生の有無と、対応する基板の磁化曲線から得られたMrrδ/Mrcδ値及びHcrとHccの平均値Hcの関係を示す。
Mrrδ/Mrcδ値が0.33から3.0の間である垂直磁気記録媒体からはスパイクノイズの発生がみられないことがわかる。また、スパイクノイズの発生が見られない媒体のHcは20Oe以下であった。
(図1の基板及び図3の媒体の実施例)
軟磁性下地層2の膜厚を1.5μmとした以外は実施例1と同様にして、図1に示す垂直磁気記録媒体用ディスク基板10を作製した。この基板を実施例4に記載の方法でVSMにより測定したMrrδ/Mrcδ値は1.5であった。
さらに、この垂直磁気記録媒体用ディスク基板10を洗浄後、スパッタリング装置内に導入し、Ni80Fe20ターゲットを用いてNiFe合金からなる軟磁性補助層100を、0〜100nmまで膜厚を変更して形成した後、引き続いて基板加熱以降は実施例1と同様にして、図3に示す垂直磁気記録媒体を作成した。なお、このようにして形成した軟磁性補助層100の飽和磁束密度は10,000Gであった。
これらの垂直磁気記録媒体に対し、スピンスタンドテスターを用いて垂直磁気記録媒体用の単磁極型磁気ヘッドによる記録再生特性の測定を行なった。
図10に、370kFCI(Flux Change per Inch)の記録密度における対信号雑音比SNRの軟磁性補助層膜厚依存性を示す。
軟磁性補助層の膜厚が15nmより薄い場合、すなわち膜厚と飽和磁束密度の積が150G・μm以下の場合には、SNR値の向上の効果が乏しい。15nm以上の軟磁性補助層を形成することで、軟磁性補助層のない場合に比べて0.5dBないし1dBのSNR改善がみられることがわかる。
一方、膜厚が15nm以上の領域ではSNRはほぼ一定であるが、50nmより厚い軟磁性補助層を形成した媒体では、軟磁性補助層から発生したと思われるスパイクノイズが検出され、垂直磁気記録媒体としては不適当であった。
(図1の基板及び図2の媒体の実施例)
表6に示すめっき浴(5)以外は実施例1と同様にして、図1に示す垂直磁気記録媒体用ディスク基板10を作製した。
さらに、基板として20mm×5mm×厚さ0.15mmの短冊状フロートガラスを用いて同様に無電解めっきを行なうことにより、飽和磁歪測定用のサンプルも作製した。
このとき、軟磁性下地層2中のCoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度が68at%から72at%であり、平均P濃度は5at%から13at%であった。そして、平均W濃度は0.1at%から2at%であり、めっき浴中のタングステン酸ナトリウムの量をさらに増やしてもめっき膜中の平均W濃度は2at%で頭打ちとなった。
また、作製した垂直磁気記録媒体用ディスク基板サンプルを実施例1と同様にして、図2に示す垂直磁気記録媒体とした。この垂直磁気記録媒体サンプル1枚を、温度80℃、湿度85%の環境下に96時間放置した。放置後に垂直磁気記録媒体サンプルを超純水50mlに浸透させ、シェイカー3分により純水抽出し、ICP−MS(パーキンエルマー社製、製品名ELAN−DRCII)にて測定した。
図11に、このときのCo溶出量の測定結果を示す。Wを2at%以下添加することによって、Co溶出量は減少する。このことからCo−Ni−P合金の軟磁性下地層2に比べ、Wを2at%以下添加したCo−Ni−W−P合金の軟磁性下地層2は耐食性に優れていることがわかる。
次に、飽和磁歪測定用サンプルを用い、片持ち梁法によって飽和磁歪定数λsを測定した結果、飽和磁歪定数の大きさはλs≧−1×10-5の範囲にあることがわかった。
(図1の基板及び図2の媒体の実施例)
表6に示すめっき浴(6)以外は実施例1と同様にして、図1に示す垂直磁気記録媒体用ディスク基板10を作製した。
このとき、軟磁性下地層2中のCoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度が55at%から60at%であり、平均P濃度は8at%から13at%であった。そして、平均Mn濃度は0.3at%から2at%であり、2at%以上のMnの含有はめっき膜表面がざらつくため望ましくない。
また、作製した垂直磁気記録媒体用ディスク基板サンプルを実施例1と同様にして、図2に示す垂直磁気記録媒体10とした。
図12に、実施例6と同様にしてCo溶出量の測定した結果を示す。Mnを2%at以下添加することによって、Co溶出量は減少する。このことからCo−Ni−P合金の軟磁性下地層2に比べ、Mnを2at%以下添加したCo−Ni−Mn−P合金の軟磁性下地層2は耐食性に優れていることがわかる。
本発明に係る垂直磁気記録媒体用ディスク基板の実施形態の構成を示す断面模式図である。 本発明に係る垂直磁気記録媒体の実施形態の構成を示す断面模式図である。 本発明に係る垂直磁気記録媒体の軟磁性補助層を付与したの実施形態の構成を示す断面模式図である。 軟磁性下地層膜厚の異なる垂直磁気記録媒体の300kFCIの記録密度における信号再生出力の、磁気ヘッドの書きこみ電流依存性を示す図である。 軟磁性下地層中の平均P濃度の異なる垂直磁気記録媒体の300kFCIの記録密度における信号再生出力の、磁気ヘッドの書きこみ電流依存性を示す図である。 媒体を書きこみ電流50mAで直流消磁したのち、検出される再生出力の、軟磁性下地層中のCoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度に対する変化を示す図である。 飽和磁歪定数λsの軟磁性下地層中のCoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度に対する変化を示す図である。 軟磁性下地層中のCoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))での平均Co濃度の異なる垂直磁気記録媒体の300kFCIの記録密度における信号再生出力の、磁気ヘッドの書きこみ電流依存性を示す図である。 軟磁性下地層の典型的な磁化曲線と、残留磁化及び保磁力の定義を示す図で、(a)はディスク半径方向、(b)はディスク円周方向のものである。 370kFCIの記録密度における対信号雑音比SNRの軟磁性補助層膜厚依存性を示す図である。 Co溶出量のWの原子数比率依存性を示す図である。 Co溶出量のMnの原子数比率依存性を示す図である。
符号の説明
1 非磁性ディスク状基体
2 軟磁性下地層
10 ディスク基板
20 非磁性シード層
30 磁気記録層
40 保護層
100 軟磁性補助層

Claims (5)

  1. 非磁性ディスク状基体上に、少なくとも無電解めっき法により軟磁性下地層が形成されてなる垂直磁気記録媒体用ディスク基板において、
    前記軟磁性下地層の熱膨張係数が、前記非磁性ディスク状基体の熱膨張係数よりも大きく、かつ前記軟磁性下地層の飽和磁歪定数λsが、λs≧−1×10-5の関係を満たし、
    前記非磁性ディスク状基体が、化学強化ガラス又は結晶化ガラスからなり、
    前記軟磁性下地層が、3at%以上20at%以下のPと、CoとNiの原子数比率(Co/(Co+Ni))で45at%以上のCoを含むCo−Ni−P合金からなり、かつその膜厚が0.2μm以上3μm以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体用ディスク基板。
  2. 前記軟磁性下地層に、2at%以下のWまたはMnを添加したことを特徴とする請求に記載の垂直磁気記録媒体用ディスク基板。
  3. 前記軟磁性下地層の、ディスク基板円周方向に磁場を印加して測定した磁化曲線から得られる膜厚・残留磁化積Mrcδとディスク基板半径方向に磁場を印加して測定した磁化曲線から得られる膜厚・残留磁化積Mrrδの比、Mrrδ/Mrcδが0.33から3.00の間にあることを特徴とする請求項1または2に記載の垂直磁気記録媒体用ディスク基板。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の垂直磁気記録媒体用ディスク基板上に、少なくとも非磁性シード層、磁気記録層及び保護層を順次形成し、当該ディスク基板の前記軟磁性下地層を、当該磁気記録層のための軟磁性裏打ち層の少なくとも一部として利用することを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  5. 前記軟磁性下地層と前記非磁性シード層の間に、膜厚と飽和磁束密度の積が150G・μm以上、かつ膜厚50nm以下の軟磁性補助層を少なくとも付与したことを特徴とする請求項に記載の垂直磁気記録媒体。
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