JP2001101643A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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Abstract
媒体を提供する。 【解決手段】 基板1上に、第1下地膜2、第1垂直磁
性膜3、第2下地膜4、非磁性中間膜5、第2垂直磁性
膜6、保護膜7が形成され、第1垂直磁性膜3の磁気異
方性エネルギーが、第2垂直磁性膜6の磁気異方性エネ
ルギーよりも高く設定されている。
Description
などに用いられる磁気記録媒体に関するものである。
容易軸が主に基板に対し水平に配向した面内磁気記録媒
体が広く用いられているが、面内磁気記録媒体では、高
記録密度化するとビット体積が小さくなりすぎ、再生特
性が悪化する問題がある。これに対し、磁性膜内の磁化
容易軸が主に基板に対し垂直に配向した、いわゆる垂直
磁気記録媒体は、再生特性を悪化させることなく高記録
密度化が可能であることから近年大きな注目を集めてお
り、垂直磁気記録に適した磁気記録媒体の構造などが提
案されている。例えば、特開昭58−77025号公
報、特開昭58−141435号公報には、Co合金材
料からなる垂直磁性膜の下地層の材料としてTiを用い
ることが開示されている。また特開平8−180360
号公報には、上記下地層の材料として、CoとRuから
なる合金を用いることが開示されている。
体の更なる高記録密度化が要望されており、これに伴い
ノイズ特性の向上が要求されているが、従来の磁気記録
媒体は、ノイズ特性の点で決して満足できるものでな
く、よりノイズ特性に優れた磁気記録媒体が要望されて
いた。また従来の磁気記録媒体では、特に高記録密度化
した場合に、熱揺らぎ現象が問題となることがあった。
熱揺らぎ現象とは、記録ビットが不安定となり記録した
データの熱消失が起こる現象をいい、この現象が起こっ
た場合には、磁気記録装置において記録したデータの再
生出力が経時的に減衰することがある。本発明は、上記
事情に鑑みてなされたもので、ノイズ特性に優れ、かつ
熱揺らぎ現象が起こりにくい磁気記録媒体を提供するこ
とを目的とする。
は、基板上に第1垂直磁性膜が設けられ、その上に第2
垂直磁性膜が設けられ、第1垂直磁性膜の磁気異方性エ
ネルギーが、第2垂直磁性膜の磁気異方性エネルギーよ
りも高く設定されていることを特徴とする。第1垂直磁
性膜は、5×106erg/cc以上の磁気異方性エネ
ルギーを有するものとするのが好ましい。第1垂直磁性
膜の残留磁化/飽和磁化は0.9以上とするのが好まし
い。第1垂直磁性膜は、Co系材料からなる層と、Pt
系材料またはPd系材料からなる層とを多数回にわたっ
て積層した多層構造膜、または希土類元素を含む非晶質
構造膜とすることができる。第1垂直磁性膜の厚さは1
〜100Åとするのが好ましい。第2垂直磁性膜は、C
oCrPt系、CoCrTa系、CoCrPtX系
(X:Ta、Zr、Cu、Re、Nb、Si、Ge、お
よびBのうち1種または2種以上)のうちいずれかの合
金からなるものとするのが好ましい。本発明の磁気記録
媒体では、第2垂直磁性膜の下に、hcp構造を有する
非磁性中間膜が設けられた構造を採用することができ
る。
一実施形態を示すもので、ここに示す磁気記録媒体は、
基板1上に、第1下地膜2、第1垂直磁性膜3、第2下
地膜4、非磁性中間膜5、第2垂直磁性膜6、および保
護膜7を順次形成してなるものである。
て一般に用いられるNiPメッキ膜が形成されたアルミ
ニウム合金基板、ガラス基板、セラミック基板、カーボ
ン基板、可撓性樹脂基板、またはこれらの基板にNiP
膜をメッキ法やスパッタ法により形成した基板などを用
いることができる。
磁気異方性を向上させるためのもので、その材料として
は、SiN、Pt、C、Cu、Pd等を用いることがで
きる。 第1下地膜2の厚さは、1000Å以下とする
ことができる。なお、本発明では第1下地膜を設けない
構成も可能である。
対し主に垂直方向に配向した磁性材料からなる膜であ
る。第1垂直磁性膜3としては、Co系材料からなる層
と、Pt系材料またはPd系材料からなる層とを多数回
にわたって積層した多層構造膜を用いることができる。
Co系材料としては、Co、CoCr系合金、CoCr
Pt系合金、CoCrTa系合金、CoCrPtX’系
(X’:Ta、Zr、Nb、Cu、Re、Ni、および
Bのうち1種または2種以上)合金を用いることができ
る。Pt系材料としてはPt、Pt合金を用いることが
できる。Pd系材料としてはPd、Pd合金を用いるこ
とができる。また第1垂直磁性膜3としては、希土類元
素を含む非晶質構造膜、例えばTbFeCo、GdC
o、NdDyFeCoなどからなる非晶質膜を用いるこ
ともできる。
(以下、Mr/Msという)は0.9以上とするのが好
ましい。Mr/Msを上記範囲とすることによって、ヒ
ステリシスループにおいて残留磁化付近での傾きが小さ
くなり、消磁が起こりにくくなる。
とするのが好ましい。この厚さが上記範囲未満である
と、十分な磁束が得られず、再生出力が低下し、SNR
などのノイズ特性が低下する。またこの厚さが上記範囲
を越えると、第1垂直磁性膜3内の交換結合により媒体
ノイズが増大する。
垂直磁性膜3は、第2垂直磁性膜6よりも磁気異方性エ
ネルギーが高く設定された高磁気異方性膜である。第1
垂直磁性膜3の磁気異方性エネルギーは、5×106e
rg/cc以上(好ましくは1×107erg/cc以
上)とするのが望ましい。この磁気異方性エネルギーが
上記範囲未満であると、第2垂直磁性膜6表面に磁気揺
らぎが起こりやすくなりノイズ増加を招くとともに、保
磁力(Hc)、磁気異方性磁界(Hk)が低くなり熱揺
らぎ耐性が低下する。
直磁性膜6の結晶配向性を高め、第2垂直磁性膜6内の
垂直磁気異方性を高めるためのもので、hcp構造をな
す材料を用いるのが好ましい。第2下地膜4の構成材料
としては、Ru、Ti、Zr、C、Re、Y、Gd、お
よびTbのうち1種または2種以上を主成分とする材料
を挙げることができる。この材料としては、Ru、T
i、Zr、C、Re、Y、Gd、およびTbのうちいず
れかを単体として用いることもできるし、隣接する膜
(第1垂直磁性膜3、第2下地膜4)に対する格子の整
合性を考慮してこれら材料にCr、Co、Fe、Ni等
を添加した合金を用いることもできる。
するのが好ましい。この厚さが上記範囲を越えると、第
2下地膜4内で結晶粒子の粗大化が起こり、非磁性中間
膜5、第2垂直磁性膜6における結晶粒子粗大化を招
き、ノイズ特性が低下する。なお、本発明では第2下地
膜を設けない構成も可能である。
垂直磁性膜6の結晶配向性を高め、第2垂直磁性膜6内
の垂直磁気異方性を高めるためのもので、hcp構造を
有する非磁性材料からなるものを用いるのが好ましい。
非磁性中間膜5の材料としては、CoCr系、CoCr
Pt系、CoCrTa系、CoCrPtX’系(X’:
Ta、Zr、Nb、Cu、Re、Ni、およびBのうち
1種または2種以上)のうちいずれかの合金を用いるの
が好適である。特に、Crの含有率が25〜50at
%、Ptの含有率が0〜15at%、X’の含有率が0
〜10at%、残部がCoからなるCo合金を主成分と
するものを用いるのが好ましい。非磁性中間膜5は、単
層構造をなすものとしてもよいし、多層構造をなすもの
としてもよい。多層構造とする場合には、上記材料から
選ばれた互いに同一または異なる複数の材料からなる層
を積層したものとすることができる。
するのが好ましい。この厚さが500Åを越えると、非
磁性中間膜5内において結晶粒子の粗大化が起きやすく
なり、第2垂直磁性膜6内の磁性粒子粗大化によるノイ
ズ特性の低下が起こりやすくなる。非磁性中間膜5の厚
さは50〜200Åとするのがより好ましい。非磁性中
間膜5を多層にする場合においても、その厚さは、全体
で500Å以下、好ましくは50〜200Åとするのが
望ましい。なお、本発明では非磁性中間膜を設けない構
成も可能である。
対し主に垂直方向に配向した磁性材料からなる膜であ
り、その材料としては、CoCrPt系、CoCrTa
系、CoCrPtX系(X:Ta、Zr、Cu、Re、
Nb、Si、Ge、およびBのうち1種または2種以
上)のうちいずれかの合金を用いるのが好ましい。特
に、Crの含有率が13〜25at%、Ptの含有率が
0〜15at%、Xの含有率が0〜5at%、残部がC
oからなるCo合金を用いるのが好ましい。上記各成分
の含有率が上記範囲を外れると、ノイズ特性または再生
出力が低下するため好ましくない。
00Åとするのが好ましい。第2垂直磁性膜6の厚さが
100Å未満であると、十分な磁束が得られず、再生出
力が低下し、SNRなどのノイズ特性が低下する。また
第2垂直磁性膜6の厚さが1000Åを越えると、第2
垂直磁性膜6内の磁性粒子の粗大化が起き、ノイズ特性
が低下するため好ましくない。第2垂直磁性膜6の厚さ
は、200〜700Åとするのがさらに好ましい。これ
は、第2垂直磁性膜6の厚さをこの範囲とすると、再生
出力を向上させるとともに、第2垂直磁性膜6内の磁性
粒子の粗大化を防ぎ、ノイズ特性をより高めることがで
きるためである。
垂直磁性膜6は、磁気異方性エネルギーが第1垂直磁性
膜の磁気異方性エネルギーよりも低く設定された低磁気
異方性膜である。この磁気異方性エネルギーが上記範囲
を越える場合(すなわちこの磁気異方性エネルギーが第
1垂直磁性膜の磁気異方性エネルギー以上に設定された
場合)には、記録磁区の境界が非直線的になる、すなわ
ち境界がジグザグ状に形成されやすくなり、記録密度を
高めたときに磁区境界から発生するノイズの影響が大き
くなり、磁気記録媒体のノイズ特性が悪化する。
ぐとともに、ヘッドが媒体に接触したときに媒体表面の
損傷を防ぎ、かつヘッドと媒体の間の潤滑特性を高める
ためのもので、従来公知の材料を使用でき、例えばC、
SiO2、ZrO2の単一組成、またはこれらを主成分と
し他元素を含むものが使用可能である。保護膜7の厚さ
は、10〜100Åが望ましい。また、保護膜7上に
は、パーフルオロポリエーテル、フッ素化アルコール、
フッ素化カルボン酸などからなる潤滑膜を設けるのが好
ましい。
基板1上に、第1下地膜2、第1垂直磁性膜3、第2下
地膜4、非磁性中間膜5、第2垂直磁性膜6を順次をス
パッタリング、真空蒸着、イオンプレーティングなどの
手法により形成し、次いで保護膜7を、プラズマCVD
法、イオンビーム法、スパッタリング法により形成する
方法を採用することができる。また、潤滑膜を形成する
には、ディッピング法、スピンコート法などの従来公知
の方法を採用することができる。
方性の第1垂直磁性膜3上に、低磁気異方性の第2垂直
磁性膜6が設けられているので、ノイズ特性の向上が可
能となる。上記構成によってノイズ特性の向上が可能と
なるのは、次の理由によるものであると考えられる。一
般に、磁気異方性が高い磁性膜を有する磁気記録媒体
は、高保磁力となるため再生出力を向上させることがで
きる反面、記録磁区の境界が非直線的になる、すなわち
境界がジグザグ状に形成されやすくなり、記録密度を高
めたときに磁区境界付近の磁化反転により境界が不鮮明
となりノイズが増加しやすくなる傾向がある。逆に、磁
気異方性が低い磁性膜を有する磁気記録媒体では、直線
的な境界を有する記録磁区が形成されやすくノイズの原
因となりにくい反面、高磁気異方性膜を有する媒体に比
べ再生出力を高めるのが難しい。
方性の第1垂直磁性膜3が、低磁気異方性の第2垂直磁
性膜6の下方に設けられているので、再生時において、
第1垂直磁性膜3と磁気ヘッドとの距離が大きくなる。
このため、高磁気異方性の第1垂直磁性膜3において記
録磁区境界が非直線的となり磁化反転が起こりやすい状
態となった場合でも、ノイズが検出されにくくなり、ノ
イズレベルを低く抑えることができる。また第2垂直磁
性膜6は再生時において磁気ヘッドに近くなるためノイ
ズが検出されやすくなるが、高磁気異方性の第1垂直磁
性膜3を設けたことで磁性膜3、6間の磁気的結合によ
り第2垂直磁性膜6における磁化揺らぎを防ぐことがで
きるため、ノイズ増加を防ぐことができる。また第2垂
直磁性膜6の磁気異方性を低く設定したため、第2垂直
磁性膜6内の記録磁区の境界が直線的なものとなり、第
2垂直磁性膜6を原因とするノイズが低く抑えられる。
高い第1垂直磁性膜3により、再生出力を高めることが
できる。また再生時において磁気ヘッドとの距離が小さ
くなる第2垂直磁性膜6により、記録密度を高めた場合
でも間隔損失を小さくし、再生出力をさらに高めること
ができる。このように、本実施形態の磁気記録媒体で
は、ノイズを低く抑え、かつ再生出力のレベルを高め、
SNRなどのノイズ特性を向上させることができる。従
って、記録密度の向上が可能となる。
c)、磁気異方性磁界(Hk)が大きい媒体において良
好となる。これは、保磁力(Hc)、磁気異方性磁界
(Hk)が大きいと、ヒステリシスループにおいて残留
磁化付近での傾きが小さくなり、消磁が起こりにくくな
るためである。本実施形態の磁気記録媒体では、高磁気
異方性の第1垂直磁性膜3によって、保磁力(Hc)、
磁気異方性磁界(Hk)が向上することから、熱揺らぎ
耐性が高められる。なお、熱揺らぎとは、記録ビットが
不安定となり記録したデータの熱消失が起こる現象をい
い、この現象が起きると、記録したデータの再生出力が
経時的に減衰する。
の間に、hcp構造を有する非磁性中間膜5を設けるこ
とによって、第2垂直磁性膜6の初期成長時における結
晶配向性の乱れを防ぎ、第2垂直磁性膜6の結晶配向
性、磁気異方性を向上させ、保磁力、磁気異方性磁界を
所望の値に設定しやすくし、ノイズ特性、熱揺らぎ耐性
を確実に向上させることができる。この結晶配向性向上
効果は、非磁性中間膜5をhcp構造とすることによっ
て、第2垂直磁性膜6との間の格子の整合性が向上する
ことにより得られると考えられる。また、非磁性中間膜
5を設けることによって、第1垂直磁性膜3と第2垂直
磁性膜6との間の距離を大きくし、これにより再生時に
おいて磁気ヘッドと第1垂直磁性膜3との距離を大きく
し、ノイズレベルを低くすることができる。
p構造を有する材料からなる非磁性中間膜5を設けた
が、本発明の磁気記録媒体はこれに限らず、非磁性中間
膜5を設けなくてもよい。非磁性中間膜5を設けない場
合の磁気記録媒体を図2に示す。 また上記磁気記録媒
体では第1下地膜2を設けたが、本発明では第1下地膜
2を設けなくてもよい。第1下地膜2を設けない場合の
磁気記録媒体を図3に示す。また本明細書において主成
分とは当該成分を50at%を越えて含むことを指す。
確にする。図1、図2、または図3に示す磁気記録媒体
を次のようにして作製した。
m、厚さ0.8mm)をDCマグネトロンスパッタ装置
(アネルバ社製3010)のチャンバ内にセットし、チ
ャンバ内を真空到達度2×10-7Paとなるまで排気す
るとともに、基板1を200℃まで加熱した後、この基
板1上に、SiNからなる第1下地膜2、TbFeCo
からなる第1垂直磁性膜3、Ruからなる第2下地膜
4、Co−35at%Cr−5at%Pt(Co35C
r5Pt)からなる非磁性中間膜5、Co−20at%
Cr−10at%Pt−3at%Ta(Co20Cr1
0Pt3Ta)からなる第2垂直磁性膜6を順次スパッ
タリングにより形成した。第2垂直磁性膜6上には、プ
ラズマCVD法により厚さ70Åのカーボン保護膜7を
形成した。カーボン保護膜7上にはパーフルオロエーテ
ルからなる潤滑膜(厚さ20Å)をディッピング法によ
り形成した。この磁気記録媒体では、第1垂直磁性膜3
の磁気異方性エネルギーを、第2垂直磁性膜6の磁気異
方性エネルギーよりも高く設定した。
膜3を設けないこと以外は試験例1と同様にして磁気記
録媒体を作製した。
垂直磁性膜3の材料を変えたこと以外は試験例1と同様
にして磁気記録媒体を作製した。
を変えたこと以外は試験例1と同様にして磁気記録媒体
を作製した。
材料を変えたこと以外は試験例1と同様にして磁気記録
媒体を作製した。
を変えたこと以外は試験例1と同様にして磁気記録媒体
を作製した。
さを変えたこと以外は試験例1と同様にして磁気記録媒
体を作製した。
組成を変えたこと以外は試験例1と同様にして磁気記録
媒体を作製した。
厚さを変えたこと以外は試験例1と同様にして磁気記録
媒体を作製した。
たこと以外は試験例1と同様にして磁気記録媒体を作製
した。
ったこと以外は試験例1と同様にして磁気記録媒体を作
製した。
性膜3を設けなかったこと以外は試験例1と同様にして
磁気記録媒体を作製した。垂直磁性膜6の磁気異方性エ
ネルギーは、7×106erg/ccとした。
性膜3を設けなかったこと以外は試験例1と同様にして
磁気記録媒体を作製した。垂直磁性膜6の磁気異方性エ
ネルギーは、1×106erg/ccとした。
をKerr効果測定装置を用いて測定した。またこれら
磁気記録媒体の電磁変換特性を、GURIK社製リード
ライトアナライザRWA1632、およびスピンスタン
ドS1701MPを用いて測定した。電磁変換特性の評
価には、磁気ヘッドとして、再生部に巨大磁気抵抗(G
MR)素子を有する複合型薄膜磁気記録ヘッドを用い、
記録条件を線記録密度150kFCIとして測定した。
上記試験例の磁気記録媒体の静磁気特性、電磁変換特性
の測定結果を表1に示す。また熱揺らぎ耐性について
は、磁気ヘッドとして上記複合型薄膜磁気記録ヘッドを
用い、線記録密度150kFCI、温度25℃の条件
で、記録直後の出力に対する出力の低下率(%/dec
ade)を、log{(S0−S)×100/S0}/3
に基づいて算出した。結果を表1に併せて示す。なお、
S0は磁気記録媒体に信号を書き込んだ直後の出力を示
し、Sは1000秒後の出力を示す。表中、A/BはA
とBとを交互に多数回にわたり積層した多層構造膜を指
す。
直磁性膜3を設けた試験例1、3〜5の磁気記録媒体
は、第1垂直磁性膜3を設けなかった試験例2の磁気記
録媒体に比べ、優れたノイズ特性を有するものとなった
ことがわかる。試験例1、7〜9の比較より、第1垂直
磁性膜3の厚さを1〜100Åの範囲とした試験例1、
7、8の磁気記録媒体は、第1垂直磁性膜3の厚さを上
記範囲外に設定した試験例9の磁気記録媒体に比べ、優
れたノイズ特性を有するものとなったことがわかる。試
験例1、10、11の比較より、第1垂直磁性膜3を表
中に示す材料からなるものとした場合でもノイズ特性に
優れた磁気記録媒体が得られたことがわかる。試験例
1、12〜14の比較より、第2下地膜4を表中に示す
材料からなるものとした場合でもノイズ特性に優れた磁
気記録媒体が得られたことがわかる。試験例1、15〜
17の比較より、非磁性中間膜5の厚さを500Å以下
(非磁性中間膜5を設けない構成も含む)の範囲とした
試験例1、15、16の磁気記録媒体は、非磁性中間膜
5の厚さを上記範囲外に設定した試験例17の磁気記録
媒体に比べ、優れたノイズ特性を有するものとなったこ
とがわかる。試験例1、18〜20の比較より、第2垂
直磁性膜6の組成を上記範囲内で変化させても、優れた
ノイズ特性を得ることができたことがわかる。試験例
1、21〜24の比較より、第2垂直磁性膜6の厚さを
100〜1000Åの範囲とした試験例1、22、23
の磁気記録媒体は、第2垂直磁性膜6の厚さを上記範囲
外に設定した試験例21、24の磁気記録媒体に比べ、
優れたノイズ特性を得ることができたことがわかる。試
験例1と試験例25の比較より、第1下地膜2を設けな
い場合でも高いノイズ特性を得ることができるが、第1
下地膜2を設けた方が、より優れたノイズ特性を得られ
ることがわかる。試験例1と試験例26の比較より、非
磁性中間膜5を設けない場合でも高いノイズ特性を得る
ことができるが、非磁性中間膜5を設けた方が、より優
れたノイズ特性を得られることがわかる。試験例1と試
験例27、28の比較より、第1垂直磁性膜3を設けな
い場合にはノイズ特性、熱揺らぎ耐性のうちいずれかが
悪化するのに対し、第1垂直磁性膜3と第2垂直磁性膜
6を備え、第1垂直磁性膜3の磁気異方性エネルギー
が、第2垂直磁性膜6の磁気異方性エネルギーよりも高
く設定された試験例1の磁気記録媒体は、これらノイズ
特性、熱揺らぎ耐性がいずれも優れていることがわか
る。
媒体は、基板上に第1垂直磁性膜が設けられ、その上に
第2垂直磁性膜が設けられ、第1垂直磁性膜の磁気異方
性が、第2垂直磁性膜の磁気異方性よりも高く設定され
ているので、ノイズを低く抑え、かつ再生出力のレベル
を高め、SNRなどのノイズ特性を向上させることがで
きる。従って、記録密度の向上が可能となる。また高磁
気異方性の第1垂直磁性膜によって、保磁力、磁気異方
性磁界を向上させ、熱揺らぎ耐性を高めることができ
る。
部断面図である。
一部断面図である。
を示す一部断面図である。
4・・・第2下地膜、5・・・非磁性中間膜、6・・・第2垂直
磁性膜
Claims (7)
- 【請求項1】 基板上に第1垂直磁性膜が設けられ、そ
の上に第2垂直磁性膜が設けられ、第1垂直磁性膜の磁
気異方性エネルギーが、第2垂直磁性膜の磁気異方性エ
ネルギーよりも高く設定されていることを特徴とする磁
気記録媒体。 - 【請求項2】 請求項1記載の磁気記録媒体において、
第1垂直磁性膜は、5×106erg/cc以上の磁気
異方性エネルギーを有することを特徴とする磁気記録媒
体。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の磁気記録媒体に
おいて、第1垂直磁性膜の残留磁化/飽和磁化が0.9
以上とされていることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項4】 請求項1〜3のうちいずれか1項記載の
磁気記録媒体において、第1垂直磁性膜は、Co系材料
からなる層と、Pt系材料またはPd系材料からなる層
とを多数回にわたって積層した多層構造膜、または希土
類元素を含む非晶質構造膜であることを特徴とする磁気
記録媒体。 - 【請求項5】 請求項1〜4のうちいずれか1項記載の
磁気記録媒体において、第1垂直磁性膜は、厚さが1〜
100Åであることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項6】 請求項1〜5のうちいずれか1項記載の
磁気記録媒体において、第2垂直磁性膜が、CoCrP
t系、CoCrTa系、CoCrPtX系(X:Ta、
Zr、Cu、Re、Nb、Si、Ge、およびBのうち
1種または2種以上)のうちいずれかの合金からなるも
のであることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項7】 請求項1〜6のうちいずれか1項記載の
磁気記録媒体において、第2垂直磁性膜の下に、hcp
構造を有する非磁性中間膜が設けられていることを特徴
とする磁気記録媒体。
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WO2003017258A1 (fr) * | 2001-08-17 | 2003-02-27 | Showa Denko K.K. | Support d'enregistrement magnetique, procede permettant de le produire et dispositif magnetique d'enregistrement/de reproduction |
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