JP4534402B2 - 垂直磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直磁気記録媒体及びその製造方法に関し、より詳細には、種々の磁気記録装置に搭載される垂直磁気記録媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の磁気ディスク記録装置の大容量化に伴い、磁気記録媒体の高記録密度化の要求が高まってきており、この要求を実現するために、従来主流であった長手磁気記録方式に替わり、垂直磁気記録方式が注目されてきている。
【0003】
垂直磁気記録媒体は、その構成要素として、硬質磁性材料からなる磁気記録層と、軟磁性材料からなる軟磁性裏打ち層とを含み、磁気記録層材料としては、主にCoCr系合金結晶質膜が用いられる。また、軟磁性裏打ち層は、磁気ヘッドが発生する磁束を磁気記録層に集中させて磁気記録させるためのものである。
【0004】
一方、光磁気記録材料として使用されている希土類−遷移金属合金非晶質膜は、垂直磁気異方性定数Kuが大きいため、垂直磁気記録媒体の磁気記録層を構成する材料として有望であるが、光磁気記録用として用いられる希土類−遷移金属合金非晶質膜はその組成が補償点近傍にあるため、膜の保磁率(Hc)は垂直磁気記録材料として要求されるHcよりも大きく、そのままの組成での垂直磁気記録媒体としての利用は難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
CoCr系合金結晶質磁気記録材料の場合、今後の高記録密度化において求められる磁気記録媒体としての低ノイズ化に対応するために、磁気記録層の薄膜化、CoCr系結晶粒径の微細化、並びに、不純物の粒界偏析促進等が検討されている。しかし、これらの手法を用いて形成された磁気記録層では、既に記録された信号の熱安定性に欠け、極端な場合には記録された信号が消失してしまうという、いわゆる「熱揺らぎ」の問題が新たに発生する。
【0006】
また、希土類−遷移金属合金非晶質膜からなる磁気記録層では、膜の結晶状態が非晶質であるために結晶粒界が存在せず、書き込まれた信号を記録場所に留めておくための「核」が存在せず、そのため、信号がシフトしたり消失してしまう現象が起こり得る。特に、この現象は高い周波数で磁気記録した場合に発生し易いため、このままでは、高記録密度化に対応可能な垂直磁気記録材料とすることはできないという問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、高記録密度条件下でも書込信号のシフトや消滅がなく、かつ、生産性に優れた、希土類−遷移金属合金非晶質膜からなる磁気記録層を有する垂直磁気記録媒体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、非磁性基体上に、少なくとも軟磁性裏打ち層と中間層と磁気記録層と保護層及び液体潤滑剤層が順次積層されてなる垂直磁気記録媒体であって、前記磁気記録層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Bの窒化物のうち少なくとも1種類の窒化物を含有する、希土類−遷移金属合金非晶質膜により構成され、前記窒化物は、前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中に分散していることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中の窒化物濃度が、1%以上20%以下であることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記非磁性基体と前記軟磁性裏打ち層との間には、前記非磁性基体上に設けられた少なくとも1層からなる下地層と、該下地層の上に設けられた磁区制御層とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、非磁性基体上に、少なくとも軟磁性裏打ち層と中間層と磁気記録層と保護層及び液体潤滑剤層が順次積層され、前記磁気記録層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Bの窒化物のうち少なくとも1種類の窒化物を含有する、希土類−遷移金属合金非晶質膜により構成され、前記窒化物は、前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中に分散していることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法であって、予め所望の窒化物を添加したターゲット、又は、ターゲット上に所望の窒化物を載置してなる複合ターゲットを用いて前記磁気記録層を成膜することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、非磁性基体上に、少なくとも軟磁性裏打ち層と中間層と磁気記録層と保護層及び液体潤滑剤層が順次積層され、前記磁気記録層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Bの窒化物のうち少なくとも1種類の窒化物を含有する、希土類−遷移金属合金非晶質膜により構成され、前記窒化物は、前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中に分散しており、前記窒化物の濃度が1%以上20%以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法であって、予め所望の窒化物を添加したターゲット、又は、ターゲット上に所望の窒化物を載置してなる複合ターゲットを用いて前記磁気記録層を成膜することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、非磁性基体上に、少なくとも軟磁性裏打ち層と中間層と磁気記録層と保護層及び液体潤滑剤層が順次積層され、前記非磁性基体と前記軟磁性裏打ち層との間には、前記非磁性基体上に設けられた少なくとも1層からなる下地層と、該下地層の上に設けられた磁区制御層とを備え、前記磁気記録層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Bの窒化物のうち少なくとも1種類の窒化物を含有する、希土類−遷移金属合金非晶質膜により構成され、前記窒化物は、前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中に分散していることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法であって、予め所望の窒化物を添加したターゲット、又は、ターゲット上に所望の窒化物を載置してなる複合ターゲットを用いて前記磁気記録層を成膜することを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、非磁性基体上に、少なくとも軟磁性裏打ち層と中間層と磁気記録層と保護層及び液体潤滑剤層が順次積層され、前記非磁性基体と前記軟磁性裏打ち層との間には、前記非磁性基体上に設けられた少なくとも1層からなる下地層と、該下地層の上に設けられた磁区制御層とを備え、前記磁気記録層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Bの窒化物のうち少なくとも1種類の窒化物を含有する、希土類−遷移金属合金非晶質膜により構成され、前記窒化物は、前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中に分散しており、前記窒化物の濃度が1%以上20%以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法であって、予め所望の窒化物を添加したターゲット、又は、ターゲット上に所望の窒化物を載置してなる複合ターゲットを用いて前記磁気記録層を成膜することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の具体的な実施例について説明するが、これらの実施例は、本発明の垂直磁気記録媒体を好適に説明するための例示に過ぎず、本発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
【0016】
(実施例1)
図1は、本発明の垂直磁性媒体の1の実施例の構造を説明するための図で、非磁性の基体である非磁性基板1上に、軟磁性裏打ち層4と、中間層5と、磁気記録層6及び保護層7がこの順に積層されており、保護層7の上には液体潤滑剤層8が形成されている。
【0017】
本発明の垂直磁気記録媒体の非磁性基板1としては、通常の磁気記録媒体の基板として用いられる、NiPメッキを施したAl合金基板や、強化ガラス、結晶化ガラス等のガラス基板を用いることができる。
【0018】
軟磁性裏打ち層4としては、NiFe合金やセンダスト(FeSiAl)合金等を用いることができるが、例えばCoNbZr、CoTaZrなどの非晶質Co合金を用いることとすれば、より良好な電磁変換特性を得ることができる。なお、軟磁性裏打ち層4の最適膜厚は、磁気記録に用いるヘッドの構造や特性に依存するが、生産性向上の観点からは、10nm以上300nm以下であることが望ましい。
【0019】
中間層5は、軟磁性裏打ち層4と磁気記録層6とを磁気的に分離し、かつ、磁気記録層6の特性を制御するために用いられる。中間層5の材料としては、TiやRu等の非磁性元素、あるいは、TiCrやCoCr等の非磁性合金が適宜用いられ、膜厚は5〜30nmとすることが好ましい。
【0020】
磁気記録層6は、希土類−遷移金属合金非晶質膜からなり、材料に対する制限は特にはないが、TbCo又はTbFeCoであることが好ましい。
【0021】
この希土類−遷移金属合金非晶質膜中には、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Al、Siの窒化物のうち少なくとも1種類の微細な窒化物が膜中に均一に分散して含有されている。窒化物が非晶質膜中に均一に分散して存在することにより、磁気記録されたビット間に形成された磁化遷移領域が、空間的に固定され、高密度に磁気記録した場合にも、記録信号のシフトや消失現象が抑制されることとなる。
【0022】
微細な窒化物を希土類−遷移金属合金非晶質膜中に均一に分散させるための窒化物添加方法としては、予め所望の窒化物を添加したターゲットを用いて、希土類−遷移金属合金と共に成膜する方法や、希土類−遷移金属合金非晶ターゲット上に所望の窒化物のチップを置いて成膜する方法等がとられる。
【0023】
ここで、高磁気記録密度化に対応可能な垂直磁気記録媒体を得るためには、窒化物の膜中濃度は、1%以上20%以下であることが必要である。添加物の濃度が1%未満の場合には、磁壁を充分に固定することができず、20%より高い場合には、垂直磁気記録媒体の磁気記録層としての充分な磁気特性が得られないからである。
【0024】
磁気記録層6は、Arガス圧力10mTorr以上200mTorr以下で成膜することが望ましく、その膜厚は、5nmから100nm、好ましくは10nmから50nmである。
【0025】
保護層7は、例えば、カーボンを主体とする保護膜等の、従来から使用されている保護膜を用いることができ、膜厚等の諸条件も、通常の磁気記録媒体で用いられるものをそのまま用いることができる。
【0026】
液体潤滑剤層8も、例えば、パーフルオロポリエーテル系の潤滑剤等の、従来から使用されている材料を用いることができ、膜厚等の諸条件も、通常の磁気記録媒体で用いられるものをそのまま用いることができる。
【0027】
以下に、本実施例の垂直磁気記録媒体の製造工程について説明する。
【0028】
非磁性基板1として、表面が平滑な化学強化ガラス基板(例えばHOYA社製N−5ガラス基板)を用い、これを洗浄した後、スパッタ装置内に導入し、膜厚200nmのCoZrNb非晶質の軟磁性裏打ち層4と、膜厚15nmのTiCrの中間膜5とを、この順序で成膜した。
【0029】
これに続いて、種々の複合ターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法による磁気記録層6の成膜を行なった。この成膜時のArガス圧は20mTorrである。ここで、複合ターゲットとは、TbCoターゲット上に、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Al、又はSiのいずれかの窒化物からなる窒化物チップを載置してなるスパッタ用ターゲットを意味し、磁気記録層6へ添加される窒化物の種類は、窒化物チップの種類により決定し、窒化物添加量の制御は、載置する窒化物のチップ数を加減することにより行われる。なお、成膜された磁気記録層6の膜厚は、30nmで一定とした。
【0030】
その後、磁気記録層6上にカーボンからなる膜厚5nmの保護層7を成膜して、スパッタ装置から取り出した。
【0031】
なお、磁気記録層6以外の成膜は、すべてArガス圧5mTorr下のDCマグネトロンスパッタリング法により行なった。
【0032】
最後に、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑剤層8を、保護層7上にディップ法により厚み2nmで形成して垂直磁気記録媒体とした。
【0033】
表1は、上述した方法により、磁気記録層6の添加窒化物の種類を種々変化させて作製した垂直磁気記録媒体の、保磁力(Hc)、並びに、線記録密度350kFCIでのSNR(電磁変換特性の信号とノイズの比)を、磁気記録層6の組成ごとに纏めた結果である。この評価に用いた垂直磁気記録媒体の磁気記録層6は、希土類−遷移金属合金非晶質膜であるTbCo膜中へ、それぞれTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Al、Siの窒化物を約5%添加して作製したものであり、振動試料型磁力計にて磁化曲線を測定して磁気特性を評価している。なお、電磁変換特性は、スピンスタンドテスターを用いGMRヘッドにより測定を行なった。また、表1には、比較例として、窒化物添加を行なわずに作製した垂直磁気記録媒体のHcとSNRの値も併せて示してある。
【0034】
窒化物添加の磁気記録層6を有するいずれの試料においても、窒化物添加なしの試料に比較してHcの僅かな低下が認められるものの、Hc=3000Oe以上の比較的高いHcが得られている。
【0035】
また、記録密度350kFCI時のSNR値は、窒化物添加なしの場合には13.8dB程度であるのに対して、窒化物を添加することにより、8.7〜12.5dB程度の特性向上が認められている。
【0036】
なお、これらの窒素添加物を2種類以上組み合わせて添加した場合においても、良好な磁気特性と電磁変換特性とを得ることができる。
【0037】
【表1】
【0038】
(実施例2)
複合ターゲットのTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Al、又はSiの窒化物のチップ数を変更したことを除き、実施例1と同様の条件で垂直磁気記録媒体を作製した。
【0039】
表2は、このようにして作製した垂直磁気記録媒体の、窒化物の種類と濃度、および、これらの垂直磁気記録媒体の線記録密度350kFCIでのSNR値を纏めたものである。
【0040】
窒化物を添加した試料では、添加した窒化物の種類によらず、1%以上20%以下の添加量においてSNRの値が15dB以上という良好な値を示す。しかし、窒化物添加量が20%を超えると、SNR値は急激に低下している。このように、高いSNR値を得るためには、窒化物添加量は1%以上20%以下である必要がある。
【0041】
なお、これらの窒化物を2種類以上組み合わせて添加した場合においても、窒化物の総添加量が1%以上20%以下の範囲において、良好な磁気特性と電磁変換特性を得ることができることを確認済みである。
【0042】
【表2】
【0043】
(実施例3)
図2は、本発明の垂直磁気記録媒体の他の実施例の構造を説明するための図で、非磁性基板1上に、多層下地層2と、磁区制御層3と、軟磁性裏打ち層4と、中間層5と、磁気記録層6と、保護層7がこの順に積層されており、保護層7の上には液体潤滑剤層8が形成されている。
【0044】
本発明の垂直磁気記録媒体の非磁性基板1としては、通常の磁気記録媒体の基板として用いられる、NiPメッキを施したAl合金基板や、強化ガラス、結晶化ガラス等のガラス基板を用いることができる。
【0045】
磁区制御層3としては、Mnを含む合金系からなるPtMn、IrMn等の反強磁性膜や、非磁性基体1の半径方向に磁化配向させたCoCrTa、CoCrPt、CoCrPtB膜等の硬質磁性膜を用いることができる。なお、この磁区制御層3の膜厚は、5〜300nm程度とすることが好ましい。
【0046】
磁区制御層3としてMn合金系の反強磁性膜を用いる場合には、多層下地層2として、面心立方構造を有するCu、Ir等の非磁性単金属、あるいは、NiFeCr等の非磁性合金などを用いることが望ましい。また、磁区制御層3として硬質磁性膜を用いる場合には、多層下地層2として、CrMo、CrW等のCr合金などを用いることができる。
【0047】
また、多層下地層2の非磁性基板1側に、膜厚3〜30nmの、Ta、Zr、又は、Nbからなる層を別途設けて、上述の非磁性単金属膜、非磁性合金膜、あるいは、Cr合金膜の微細構造を制御することとしてもよい。
【0048】
軟磁性裏打ち層4としては、NiFe合金やセンダスト(FeSiAl)合金等を用いることができるが、例えばCoNbZr、CoTaZrなどの非晶質Co合金を用いることとすれば、より良好な電磁変換特性を得ることができる。なお、軟磁性裏打ち層4の最適膜厚は、磁気記録に用いるヘッドの構造や特性に依存するが、生産性向上の観点からは、10nm以上300nm以下であることが望ましい。
【0049】
中間層5は、軟磁性裏打ち層4と磁気記録層6とを磁気的に分離し、かつ、磁気記録層6の特性を制御するために用いられる。中間層5の材料としては、TiやRu等の非磁性元素、あるいは、TiCrやCoCr等の非磁性合金が適宜用いられ、膜厚は5〜30nmとすることが好ましい。
【0050】
磁気記録層6は、希土類−遷移金属合金非晶質膜からなり、材料に対する制限は特にはないが、TbCo又はTbFeCoであることが好ましい。
【0051】
この希土類−遷移金属合金非晶質膜中には、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Al、Siの窒化物のうち少なくとも1種類の微細な窒化物が膜中に均一に分散して含有されている。窒化物が非晶質膜中に均一に分散して存在することにより、磁気記録されたビット間に形成された磁化遷移領域が、空間的に固定され、高密度に磁気記録した場合にも、記録信号のシフトや消失現象が抑制されることとなる。
【0052】
微細な窒化物を希土類−遷移金属合金非晶質膜中に均一に分散させるための窒化物添加方法としては、予め窒化物を添加したターゲットを用いて、希土類−遷移金属合金と共に成膜する方法や、希土類−遷移金属合金非晶ターゲット上に窒化物のチップを置いて成膜する方法等がとられる。
【0053】
ここで、高磁気記録密度化に対応可能な垂直磁気記録媒体を得るためには、窒化物の膜中濃度は、1%以上20%以下であることが必要である。添加物の濃度が1%未満の場合には、磁壁を充分に固定することができず、20%より高い場合には、垂直磁気記録媒体の磁気記録層としての充分な磁気特性が得られないからである。
【0054】
磁気記録層6は、Arガス圧力10mTorr以上200mTorr以下で成膜することが望ましく、その膜厚は、5nmから100nm、好ましくは10nmから50nmである。
【0055】
保護層7は、例えば、カーボンを主体とする保護膜等の、従来から使用されている保護膜を用いることができ、膜厚等の諸条件も、通常の磁気記録媒体で用いられるものをそのまま用いることができる。
【0056】
液体潤滑剤層8も、例えば、パーフルオロポリエーテル系の潤滑剤等の、従来から使用されている材料を用いることができ、膜厚等の諸条件も、通常の磁気記録媒体で用いられるものをそのまま用いることができる。
【0057】
以下に、本実施例の垂直磁気記録媒体の製造工程について説明する。
非磁性基板1として、表面が平滑な化学強化ガラス基板(例えばHOYA社製N−5ガラス基板)を用い、これを洗浄した後、スパッタ装置内に導入し、膜厚5nmのTa層と膜厚5nmのNiFeCr層とからなる多層下地層2、膜厚10nmのIrMnの磁区制御層3、膜厚200nmのCoZrNb非晶質の軟磁性裏打ち層4、膜厚15nmのTiCrの中間膜5をこの順で成膜して積層させた。
【0058】
これに続いて、種々の複合ターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法による磁気記録層6の成膜を行なった。この成膜時のArガス圧は20mTorrである。なお、成膜された磁気記録層6の膜厚は、30nmで一定とした。
【0059】
その後、磁気記録層6上にカーボンからなる膜厚5nmの保護層7を成膜後、スパッタ装置から取り出した。
【0060】
なお、スパッタ装置内での磁気記録層6以外の成膜は、すべてガス圧5mTorr下のDCマグネトロンスパッタリング法により行なった。
【0061】
最後に、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑剤層8を、保護層7上にディップ法により厚み2nmで形成して垂直磁気記録媒体とした。
【0062】
上述した方法により、磁気記録層6の添加窒化物の種類を種々変化させて垂直磁気記録媒体を作製し、保磁力(Hc)と線記録密度350kFCIでのSNR(電磁変換特性の信号とノイズの比)を評価したが、実施例1の方法で作製した垂直磁気記録媒体の磁気特性と特に顕著な差異は認められなかった。なお、この場合のHcとSNRの測定条件は、実施例1に示したものと同様である。
【0063】
図3は、本実施例に示した垂直磁気記録媒体の、スピンスタンドテスターによる1周分の出力波形を説明するための図で、比較のため、多層下地層2、及び、磁区制御層3を設けない構造の実施例1に示した垂直磁気記録媒体の出力波形も併せて示した。
【0064】
多層下地層2、及び、磁区制御層3を設けない構造の垂直磁気記録媒体は、全周に渡り不均一なスパイクノイズが発生しているのに対し、多層下地層2、及び、磁区制御層3を設ける構造の垂直磁気記録媒体では、スパイクノイズの発生が抑制されている。これは、多層下地層2、並びに、磁区制御層3の存在により、軟磁性裏打ち層4に磁壁が形成されないためである。
【0065】
なお、本実施例では、下地層をTa層とNiFeCr層とからなる多層下地層2としたが、このNiFeCr層は、磁区制御層3としてNiFeCr等の非磁性合金を用いた場合の結晶配向制御層として作用するものであって、かかる効果を必要としない場合には、単層の下地層としてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、磁気記録層を構成する希土類−遷移金属合金非晶質膜中に、少なくとも1種類のTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Al、又はSiの窒化物を、濃度1%以上20%以下で膜中に均一に分散させ含ませるようにしたので、高磁気記録密度条件下において良好な特性を得ることが可能となる。
【0067】
また、非磁性基体と軟磁性裏打ち層の間に、1層あるいは複数層の下地層、及び、軟磁性裏打ち層の磁区制御を目的とした磁区制御層を付与することにより、軟磁性裏打ち層の磁壁形成に起因するスパイクノイズを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の垂直磁気記録媒体の1の構成を説明するための図である。
【図2】本発明の垂直磁気記録媒体の他の構成を説明するための図である。
【図3】実施例1および実施例3の垂直磁気記録媒体から求めた、スピンスタンドテスターによる1周分の出力波形を説明する図である。
【符号の説明】
1 非磁性基板
2 多層下地層
3 磁区制御層
4 軟磁性裏打ち層
5 中間層
6 磁気記録層
7 保護層
8 液体潤滑剤層
Claims (7)
- 非磁性基体上に、少なくとも軟磁性裏打ち層と中間層と磁気記録層と保護層及び液体潤滑剤層が順次積層されてなる垂直磁気記録媒体であって、
前記磁気記録層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Bの窒化物のうち少なくとも1種類の窒化物を含有する、希土類−遷移金属合金非晶質膜により構成され、
前記窒化物は、前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中に分散していることを特徴とする垂直磁気記録媒体。 - 前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中の窒化物濃度が、1%以上20%以下であることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記非磁性基体と前記軟磁性裏打ち層との間には、前記非磁性基体上に設けられた少なくとも1層からなる下地層と、該下地層の上に設けられた磁区制御層とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の垂直磁気記録媒体。
- 非磁性基体上に、少なくとも軟磁性裏打ち層と中間層と磁気記録層と保護層及び液体潤滑剤層が順次積層され、
前記磁気記録層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Bの窒化物のうち少なくとも1種類の窒化物を含有する、希土類−遷移金属合金非晶質膜により構成され、
前記窒化物は、前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中に分散していることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法であって、
予め所望の窒化物を添加したターゲット、又は、ターゲット上に所望の窒化物を載置してなる複合ターゲットを用いて前記磁気記録層を成膜することを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。 - 非磁性基体上に、少なくとも軟磁性裏打ち層と中間層と磁気記録層と保護層及び液体潤滑剤層が順次積層され、
前記磁気記録層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Bの窒化物のうち少なくとも1種類の窒化物を含有する、希土類−遷移金属合金非晶質膜により構成され、
前記窒化物は、前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中に分散しており、
前記窒化物の濃度が1%以上20%以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法であって、
予め所望の窒化物を添加したターゲット、又は、ターゲット上に所望の窒化物を載置してなる複合ターゲットを用いて前記磁気記録層を成膜することを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。 - 非磁性基体上に、少なくとも軟磁性裏打ち層と中間層と磁気記録層と保護層及び液体潤滑剤層が順次積層され、
前記非磁性基体と前記軟磁性裏打ち層との間には、前記非磁性基体上に設けられた少なくとも1層からなる下地層と、該下地層の上に設けられた磁区制御層とを備え、
前記磁気記録層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Bの窒化物のうち少なくとも1種類の窒化物を含有する、希土類−遷移金属合金非晶質膜により構成され、
前記窒化物は、前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中に分散していることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法であって、
予め所望の窒化物を添加したターゲット、又は、ターゲット上に所望の窒化物を載置してなる複合ターゲットを用いて前記磁気記録層を成膜することを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。 - 非磁性基体上に、少なくとも軟磁性裏打ち層と中間層と磁気記録層と保護層及び液体潤滑剤層が順次積層され、
前記非磁性基体と前記軟磁性裏打ち層との間には、前記非磁性基体上に設けられた少なくとも1層からなる下地層と、該下地層の上に設けられた磁区制御層とを備え、
前記磁気記録層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Bの窒化物のうち少なくとも1種類の窒化物を含有する、希土類−遷移金属合金非晶質膜により構成され、
前記窒化物は、前記希土類−遷移金属合金非晶質膜中に分散しており、
前記窒化物の濃度が1%以上20%以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法であって、
予め所望の窒化物を添加したターゲット、又は、ターゲット上に所望の窒化物を載置してなる複合ターゲットを用いて前記磁気記録層を成膜することを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
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