JP4475744B2 - 電動ゴルフカート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゴルフ場でゴルフバック等を運搬する電動ゴルフカートに関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴルフ場のゴルフカートとしては、従来から種々のタイプのものが提供されている。例えば、手押しタイプから電動タイプあるいはエンジンを駆動力とした非乗用タイプと乗用タイプのものが多用されている。そして、電動ゴルフカートは他の電動車とは異なり、コースに沿って走行するとはいえ、路面状態の不安定な広いエリアを、時にはリモコン操作により無人で運転されるものである。
【0003】
図1には本出願人が開発した2人乗りタイプの電動乗用ゴルフカートの外観図を示す。この電動ゴルフカートは自動、手動の切り替え手段のある電動駆動タイプであって、後部にゴルフバツクを積載でき、上部には日除け、雨よけのためのルーフが設置されている。
【0004】
ゴルフカ−ト1は、左右一対の前輪2及び後輪3により支持された車体フレーム4の上部を、フロントカウル4a及びリアカウル4bにより覆うと共に、リアカウル4bの前側に着座の座席5aとステップ5bとを設置して乗車部5を構成し、前記座席5aの前部に支持されたステアリングコラム6aの上部に突出するステアリングシャフト6bの先端部に、座席5aへの着座姿勢での操作可能にステアリングホイール6を取り付けて構成されている。車体前部には、地下に埋設された誘導線8の誘導電流を検出するセンサ7が取り付けられている。
【0005】
電動ゴルフカートの制御系統は、概略的に、コントロールボックスのマイコンと、操作部、ステアリング部、センサー部、電源部、モータ部、パーキング部およびメインブレーキ部等から構成される。
【0006】
このような構成の電動ゴルフカートを手動運転を行う場合には自動運転切替レバーを「手動」にすると、手動走行モードになり、通常の乗用カートと同じようにハンドル(ステアリング)の操作とアクセル、ブレーキの操作によって、プレイヤー自身による操作で前進、後進の運転ができる。
【0007】
次に、自動走行する場合は、自動運転切替レバーを「自動」にすると、自動操向モードとなる。そのとき、カート道(走行路)に沿って埋設されたループ線に流れる誘導電流を検知して左右の走行方向の操縦を行ない、同様に埋設されたマグネット配列による速度、停止等の情報を読み取ることにより、自動操縦と自動増・減速、自動停止を行いながらカート道を走行する。そして、リモコンまたは発進/停止ボタンで任意の場所で発進、停止することもできる。
【0008】
また、自動走行する場合、前方方向の障害物や停止あるいは走行中のゴルフカ−トのカートガードアンテナからの出力をカートガード検出手段により検出したら衝突を防止するために自動的にブレーキをかけて停止する等、各種安全装置により危険を察知すると緊急停止する。
【0009】
これら従来の電動ゴルフカートは、電源としてはバッテリーのみであって、自己充電装置を有しないものであった。そのため、長時間プレーや特殊な走行運転時には電源容量に不足が生じることもあるが、コースにはプレー中に動力源であるバッテリーに充電する場所は設置されていないのが普通であり、電源容量不足で立ち往生を起こす可能性があった。そこで、バッテリー電源より動力を継続的に補給し走行をさせるために、ゴルフ場において1ラウンド終了時に一旦カートハウスに帰り必ず充電する必要があった。
【0010】
また、カートハウスで充電するとしても、通常、カートハウスにはゴルフカートに充電するための1台1台毎のステーションを設ける必要があり、ゴルフ場が保有するゴルフカートの全台数分のステーションを設置するには広い場所を必要とした。そこで、本出願人は、走行中、停止中にかかわらず、動力源である電源(バッテリー)の放電電流と充電電流を常に監視し、バッテリーの充電をゴルフ場のカートハウスで行なうことなく、ゴルフカートに搭載の発電機と充電装置よりなる発電・充電装置によってプレイ中のコースにて随時充電を行なうことにより、プレイ中の電源容量不足を防止すると共に、ゴルフ場での省力化と合理化を図ることができる電動ゴルフカートを提案している。
【0011】
【発明が解決しようする課題】
このように、ゴルフカートに搭載の発電装置と充電装置よりなる発電・充電装置によってプレイ中のコースにて随時充電を行なうことができる電動ゴルフカートは極めて利便性、合理性の面で有用なものであるが、集中力を要求されるゴルフプレイヤーにとっては、ティーグランド又はグリーン近傍での発電装置のエンジン運転音は非常に気掛かりになるものである。また、カートハウス内に電動ゴルフカートを収納中に、複数のゴルフカートがバッテリーの充電を開始するとかなりの騒音となる。
【0012】
そこで、本発明は、ティーグランド又はグリーン近傍あるいはカートハウス内等での発電機停止、或いは発電量減少のマグネット情報を検出したら、原則としてバッテリーの充電動作を停止、或いは減少し、発電装置のエンジン運転音による騒音を防止することができる電動ゴルフカートを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の請求項1に係る電動ゴルフカートは、所定の走行路に沿って自動操向可能で、電動ゴルフカートのバッテリー電源を充電するための発電装置と充電装置とからなる発電・充電装置をゴルフカートの本体部に具備する電動ゴルフカートにおいて、発電装置の動作を走行路に埋められたマグネット情報にて制御する構成とした。
【0014】
こうして、ゴルフカートに搭載の発電装置と充電装置よりなる発電・充電装置によってプレイ中のコースにて随時自己充電を行なうことにより、長時間プレーや特殊な走行運転時の電源容量の不足による走行不能を防止し、また、カートハウスの大容量の充電装置を省略できると共に、発電装置の起動、停止、或いは発電量の増減を走行路に埋められたマグネット情報にて制御するので、不都合な場所での発電機のエンジンを騒音を防止できる。
【0015】
本発明の請求項2に係る電動ゴルフカートは、所定の走行路に沿って自動操向可能で、電動ゴルフカートのバッテリー電源を充電するための発電装置と充電装置とからなる発電・充電装置をゴルフカートの本体部に具備する電動ゴルフカートにおいて、発電装置の起動、停止を走行路に埋められたマグネット情報にてティーグランド又はグリーン近傍では発電装置を停止制御する構成とした。
【0016】
本発明の請求項3に係る電動ゴルフカートは、所定の走行路に沿って自動操向可能で、電動ゴルフカートのバッテリー電源を充電するための発電装置と充電装置とからなる発電・充電装置をゴルフカートの本体部に具備する電動ゴルフカートにおいて、発電装置の起動、停止を走行路に埋められたマグネット情報にてカートハウス内では発電装置を停止制御する構成とした。
【0017】
こうして、集中力を要求されるゴルフプレイヤーにとっては、ティーグランド又はグリーン近傍での発電装置のエンジン運転音は非常に気掛かりになり、また、カートハウス内に電動ゴルフカートを収納中に、複数のゴルフカートがバッテリーの充電を開始するとかなりの騒音となるので、発電機停止のマグネット情報を検出したら発電装置のエンジン騒音を防止することができる。
【0018】
本発明の請求項4に係る電動ゴルフカートは、所定の走行路に沿って自動操向可能で、電動ゴルフカートのバッテリー電源を充電するための発電装置と充電装置とからなる発電・充電装置をゴルフカートの本体部に具備する電動ゴルフカートにおいて、発電装置の起動、停止を走行路に埋められた速度制御等のマグネット情報とは異なるマグネット情報にて制御する構成とした。
【0019】
こうして、走行路に埋められる発電機停止のマグネット情報を速度制御等のマグネット情報とは異なるものとしたため、制御モードを明確に区別できて、確実な制御がなされる。
【0020】
本発明の請求項5に係る電動ゴルフカートは、所定の走行路に沿って自動操向可能で、電動ゴルフカートのバッテリー電源を充電するための発電装置と充電装置とからなる発電・充電装置をゴルフカートの本体部に具備する電動ゴルフカートにおいて、発電装置の動作を制御する走行路に埋められたマグネット情報を走行中のみ受け付け、このマグネット情報にて制御する構成とした。
【0021】
こうして、発電装置の動作の制御を行うマグネット情報は走行中のみ受け付ける構成とすることにより、ゴルフカートの停止中の制御ルーチンに発電機制御マグネット情報の有無を判定するステップを用意する必要がないので、制御系が複雑になることを回避できる。
【0022】
本発明の請求項6に係る電動ゴルフカートは、所定の走行路に沿って自動操向可能で、電動ゴルフカートのバッテリー電源を充電するための発電装置と充電装置とからなる発電・充電装置をゴルフカートの本体部に具備する電動ゴルフカートにおいて、発電装置の動作を走行路に埋められたマグネット情報にて制御し、マグネット情報により発電装置の充電動作を停止中で、かつバッテリーの蓄電量が所定値以下である場合は、充電動作を開始しバッテリーが満充電に達しなくても充電電流が所定値になったらエンジンを停止する構成とした。
【0023】
こうして、発電機停止マグネット情報を検知して発電装置の充電動作を停止中であっても、バッテリーの蓄電量が所定値以下であることが検知された場合は、ゴルフカートの運転再開に支障がないように、充電動作を開始しバッテリーが満充電に達しなくても充電電流が走行再開に必要な所定値になったら、エンジンを停止し、それ以上のエンジン騒音を発生を防止することができる。
【0024】
更に、本発明の請求項7に係る電動ゴルフカートは、ティーグランド又はグリーン近傍では発電装置の発電量を減少する構成とした。
【0025】
こうして、ティーグランド又はグリーン近傍ではマグネット情報により、発電装置の発電量を減少して不都合な場所での発電機のエンジンを騒音を防止できる。
【0026】
また、本発明の請求項8に係る電動ゴルフカートは、マグネット情報によりカートハウス内では発電装置の発電量を減少する構成とし、カートハウス内では発電装置の発電量を減少して不都合な場所での発電機のエンジンを騒音を防止できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明は、主に自動操向可能なゴルフカートを適用対象とするものであるが、ここでは自動操向及び手動運転が選択可能な電動乗用ゴルフカートに適用した例を示す。図1は、本発明に係るゴルフカートの外観を示す側面図、図2は同じく内部の構成を示す平面図であり、図3は制御系構成を示す。
【0028】
以下、本発明をその実施例を図面に沿って記述する。図1の電動ゴルフカートの外観の側面は上記の通り説明したので省略する。図2において、車体フレーム4には、走行モータ13その他のモータ用の電源(バッテリー)11が複数個取り付けられている。後輪3の車軸には、ミッション12に走行モータ13を取り付けた構成としている。
【0029】
また、発明の特徴として、従来の電動ゴルフカートにはなかった新規な構成である、走行モータ13とその他のモータ動力源である電源(バッテリー)11の充電用の発電・充電装置10を搭載している。そして、全体の制御を行う制御回路部9を車体フレーム4上に配置している。
【0030】
電動乗用ゴルフカートの制御系構成を図3により説明する。動力部であるモータ部は、走行モータ13、メインブレーキ(MB)モータ14、パーキングブレーキ用(PB)モータ15、自動/手動切り替え用(HM)モータ16、ステアリング制御用(SM)モータ17で構成している。
【0031】
走行モータ13には、モータ制御部18を設け電流検出回路を配置している。また、メインブレーキモータ14には、メインブレーキモータ制御回路部19を設け電流検出回路とブレーキ位置センサを配置している。パーキングブレーキモータ15の制御部20を設け電流検出回路を配置している。自動/手動切り替えモータ16の制御部21には検出回路を配置している。ステアリング制御用モータ17には制御部22が設られ、各モータはメインCPU23(マイコン)により制御を行なっている。
【0032】
動力部の電源(バッテリー)11は電流検出回路24を介して動力系に接続されている。電源(バッテリー)11の充電電流、放電電流のいずれかを電流検出回路24で検出し、メインCPU23の指令により発電・充電装置10の発電機10aを発電機制御回路25で制御を行っている。
【0033】
発電・充電装置10は、動力源であるエンジンの出力軸に発電機10aを取り付けた構成であり、動力源のエンジンを起動するセルモータとチョーク制御部で構成している。発電機10aから交流電圧から直流電圧に変換したのち充電器10bの端子に接続されている。また、メインCPU23には、電流検出回路24で周期的に検出した充電電流値、放電電流値を記憶するためのメモリ26が配置されている。
【0034】
ステアリング部の制御系は、誘導センサー、ハンドルに連動されたトルクセンサー、図示はしていないが、ステアリングモータを有し、トルクセンサーはステアリングの操作量を検出する手段として配置されている。
【0035】
このような構成の乗用ゴルフカートを手動運転を行う場合には、自動運転切替レバーを「手動」にすると、手動走行モードになり、通常の乗用ゴルフカートと同じようにハンドルを操作することにより、ハンドルの左方向または右方向への回転に応動するトルクセンサーのステアリングの操作量を検出する手段が作動し、メインCPU23を介してステアリングモータを左方向に回転させる。そして、ハンドル(ステアリング)の操作とアクセル、ブレーキの操作によって、プレイヤー自身による操作で前進、後進の運転ができる。
【0036】
次に、自動操向する場合は、自動運転切替レバーを「自動」にすると、自動操向モードとなる。そのとき、カート道(走行路)に沿って埋設されたループ線に流れる誘導電流を誘導信号として左右の誘導センサーで検出し、増幅、検波した後、差動増幅器を通し、差動出力を得て、メインCPU23にアナログ入力され、左右の走行方向の操縦を行なう。
【0037】
また、カート道(走行路)に埋設されたマグネットの配列による速度、停止等の情報を読み取ることにより、メインCPU23の指令により自動操縦と自動増・減速、自動停止を行いながらカート道を走行する。さらに、リモコンまたは発進/停止ボタンの操作で任意の場所で発進、停止することもできる。また、カートガード検知手段等の各種安全装置により危険を察知すると緊急停止する。特に、カートガード検知手段による場合は、自動的に停止動作となるため、前車との間隔がある一定以上を保って停止することになる。
【0038】
本発明では、更に、カート道(走行路)に埋設されたマグネット情報として、通常運転の速度、停止等の情報とは別に、ティーグランド又はグリーン近傍あるいはカートハウス内等のように、バッテリーの充電動作を規制する、即ち、発電機駆動用のエンジンの始動を防止して騒音の発生を未然に防ぐことができるように、マグネットの配列を組合わせた発電機停止マグネット情報を埋設する。
【0039】
以上の構成において、本発明のゴルフカートは、走行中(下り坂も含む)、停止中にかかわらず、動力源である電源(バッテリー)11の放電電流値と充電電流値を電流検出回路24で常に監視すると共に、検出した充電電流値、放電電流値をメモリ26に周期的に記憶する。ここで、充電電流値、放電電流値に着目するのは、負荷の変動等の外乱に対しても安定したバッテリー充電、放電状態が検出されることと、バッテリーの過充電を監視し防止できるからである。
【0040】
そして、ゴルフカートが走行中において、電流検出回路24で放電電流値が増加して大となりバッテリーの充電量が減少してきたとメインCPU23で判断されると、発電・充電装置10の発電機10aを駆動するエンジンを始動(ON)し、充電器10bを介してバッテリー24を充電する。その後、充電電流値を電流検出回路24でチェックし、放電電流値が減少して所定以下の小になるとエンジンを停止して充電動作を終了する。こうしてゴルフカートの走行が開始される毎に、放電電流値を電流検出回路24でチェックして同様な充電動作を行なう。
【0041】
ゴルフカートが停止中であれば発電・充電装置10の発電機10aを駆動するエンジンを始動し、エンジン起動が確定した後、充電電流値を電流検出回路24でチェックし、充電電流値が所定以上であれば、発電機10a、充電器10bを介してバッテリー24を充電し、所定以下の充電電流値になるまで充電動作を継続する。また、電流検出回路24でチェックして所定以下の充電電流値であればエンジンを停止(OFF)としてゴルフカートは停止の状態で待機する。次に再度走行が開始されれば、放電電流値を電流検出回路24でチェックする。
【0042】
更に、電源(バッテリー)11の放電電流値と充電電流値を電流検出回路24で常に監視すると共に、検出した充電電流値、放電電流値をメモリ26に周期的に記憶しておくので、ゴルフカートの走行中、停止中にかかわらずバッテリー充電状態が把握でき、充電時期になったら確実に補充充電を可能にする。特に、ゴルフカートが停止中に、充電電流値を検出してバッテリーの充電量を確認するためにわざわざエンジンを始動する必要がないので、余計な騒音を生じることがない。
【0043】
また、発電・充電装置10のエンジンは駆動中において騒音を発生するので、プレイ中のゴルファーが精神を集中するような場所(例えばティーグランド、グリーン付近)、あるいは集中的に騒音が発生しては不都合なカートハウス内では、騒音の発生を抑制することが求められるので、コースのカート道に、速度制御用のマグネットとは異なる、予めエンジン始動禁止域を示すためのマグネット情報を埋設しているので、その区間にゴルフカートが進入したら、その情報を読み取り発電・充電装置10の充電動作を鎖錠することができる。
【0044】
そして、発電機停止マグネット情報を検知して発電装置の充電動作を停止中であっても、バッテリーの蓄電量が所定値以下であることが検知された場合は、ゴルフカートの運転再開に支障がないように、充電動作を開始しバッテリーが満充電に達しなくても充電電流が走行再開に必要な所定値になったら、それ以上の騒音を発生させないようにエンジンを停止する。
【0045】
発電装置の起動又は停止の発電機停止マグネット情報は走行中のみ受け付ける構成とすることにより、ゴルフカートの停止中の制御ルーチンに発電機停止マグネット情報の有無を判定するステップを用意する必要がないので、制御系が複雑になることを回避できる。
【0046】
尚、バッテリーの充電は、発電・充電装置10によること以外にも、ゴルフカートのブレーキ時での走行モータ13の回生制動によっても幾分かは行なわれる。このように本発明は、バッテリー11の充電をゴルフ場のカートハウスで行なうことなく、発電・充電装置25によってコースにて随時行なうことができるものである。また、発電・充電装置としては小型の燃料電池を利用することもできる。
【0047】
次に、図4の発電・充電制御シーケンスのフローに従って、本発明の電動ゴルフカートの発電・充電制御を説明する。同図において、ステップS0の発電・充電制御の開始により、ステップS1で、ゴルフカートが走行中かどうかの判定を行なう。
【0048】
もし、走行中の場合はステップS2に至り、発電機停止マグネット情報を受け付け、ステップS3において、発電機停止マグネット情報が検知されたかどうかを判定する。もし、発電機停止マグネット情報が検知されたら、ステップS4で、発電機の再スタート指令があるまで発電機を停止する。
【0049】
もし、ステップS3において、発電機停止マグネット情報が検知されなかったら、次段のステップS5において、放電電流(放電量)の大小の判定を行なう。もし、放電電流の小の場合は放電量が小であり補充充電は必要ないと判断して、同様に放電電流の大小の判定を繰り返す。放電電流の大の場合は放電量が大であると判断して、ステップS6に至り、発電機駆動用のエンジンを始動(0N)する。
【0050】
次に、ステップS7において、エンジンが始動したかどうかの判定を行なう。もし、始動しなかった(NG)場合は、再度、ステップS6に至り、発電機駆動用のエンジンを始動(0N)を試みる。もし、エンジンが始動したと判定されたら、次のステップS8に至り、放電電流(放電量)の大小の判定を行なう。
【0051】
もし、放電電流の大の場合は放電量が依然として大であると判断して、同様に放電電流の大小の判定を繰り返す。放電電流の小の場合は放電量が小であり補充充電はこれ以上は必要ないと判断して、ステップS9に至り、発電機駆動用のエンジンを停止(0FF)する。そして、ステップS1に戻り同様の制御動作を繰り返す。
【0052】
もし、ステップS1において、ゴルフカートが停止中と判定されたらステップS10に至り、発電機駆動用のエンジンを始動(0N)する。ステップS11において、エンジンが始動したかどうかの判定を行なう。もし、始動しなかった(NG)場合は、再度、ステップS10に至り、発電機駆動用のエンジンを始動(0N)を試みる。もし、エンジンが始動したと判定されたら、次のステップS12に至り、充電電流(充電量)の大小の判定を行なう。
【0053】
もし、充電電流の大の場合は充電量が依然として小であると判断して、同様に放電電流の大小の判定を繰り返す。充電電流の小の場合は充電量が大であり補充充電はこれ以上は必要ないと判断して、ステップS13に至り、発電機駆動用のエンジンを停止(0FF)する。
【0054】
発電機駆動用のエンジンを停止後、ステップS14でゴルフカートが走行中かどうかを判定する。もし、ゴルフカートが停止中と判定されたら、同様の判定動作を繰り返す。ステップS14での判定中にゴルフカートの走行が開始されたらステップS2に至り、上述した走行中の制御モードを繰り返す。
【0055】
次に、他の実施例の発電・充電制御シーケンスのフローに従って、図5に基づき説明する。
【0056】
同図において、ステップS0の発電・充電制御の開始により、ステップS1で、ゴルフカートが走行中かどうかの判定を行なう。
【0057】
もし、走行中の場合はステップS2に至り、発電機停止マグネット情報を受け付け、ステップS3において、発電機停止マグネット情報が検知されたかどうかを判定する。もし、発電機停止マグネット情報が検知されたら、ステップS4で、発電機の再スタート指令があるまで発電機を停止する。
【0058】
もし、ステップS3において、発電機停止マグネット情報が検知されなかったら、次のステップS5において発電機出力減少のマグネット情報を受け付け、ステップ6において発電機出力減少のマグネット情報が検知されたかどうかを判定する。発電機出力減少のマグネットが検知されるとステップ8において発電機の発電量が50%になるように設定され、ステップ6において発電機出力減少のマグネットが検知されない場合は、ステップ7において発電機の発電量が100%になるように設定され、次段のステップS9において、放電電流(放電量)の大小の判定を行なう。もし、放電電流の小の場合は放電量が小であり補充充電は必要ないと判断して、同様に放電電流の大小の判定を繰り返す。放電電流の大の場合は放電量が大であると判断して、ステップS10に至り、発電機駆動用のエンジンを始動(0N)する。
【0059】
次に、ステップS11において、エンジンが始動したかどうかの判定を行なう。もし、始動しなかった(NG)場合は、再度、ステップS10に至り、発電機駆動用のエンジンを始動(0N)を試みる。もし、エンジンが始動したと判定されたら、次のステップS12に至り、放電電流(放電量)の大小の判定を行なう。
【0060】
もし、放電電流の大の場合は放電量が依然として大であると判断して、同様に放電電流の大小の判定を繰り返す。放電電流の小の場合は放電量が小であり補充充電はこれ以上は必要ないと判断して、ステップS13に至り、発電機駆動用のエンジンを停止(0FF)する。そして、ステップS1に戻り同様の制御動作を繰り返す。
【0061】
もし、ステップS1において、ゴルフカートが停止中と判定されたらステップS14に至り、発電機駆動用のエンジンを始動(0N)する。ステップS15において、エンジンが始動したかどうかの判定を行なう。もし、始動しなかった(NG)場合は、再度、ステップS14に至り、発電機駆動用のエンジンを始動(0N)を試みる。もし、エンジンが始動したと判定されたら、次のステップS16に至り、充電電流(充電量)の大小の判定を行なう。
【0062】
もし、充電電流の大の場合は充電量が依然として小であると判断して、同様に放電電流の大小の判定を繰り返す。充電電流の小の場合は充電量が大であり補充充電はこれ以上は必要ないと判断して、ステップS17に至り、発電機駆動用のエンジンを停止(0FF)する。
【0063】
発電機駆動用のエンジンを停止後、ステップS18でゴルフカートが走行中かどうかを判定する。もし、ゴルフカートが停止中と判定されたら、同様の判定動作を繰り返す。ステップS18での判定中にゴルフカートの走行が開始されたらステップS2に至り、上述した走行中の制御モードを繰り返す。
【0064】
また、本実施例では、発電機の制御量を50%と100%の二通りにして示したが、3段階、4段階に細かく制御し、ゴルフコースの場所に応じて発電量を制御して、騒音を調節しても構わないことは言うまでもない。また、発電機を停止させないでアイドリング状態などで動作させることによって、始動時の制御が不要となり、簡単な制御で発電量を増大することができるという効果がある。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、本発明のゴルフカートは、ゴルフカートに搭載の発電装置と充電装置よりなる発電・充電装置によってプレイ中のコースにて随時自己充電を行なうことにより、長時間プレーや特殊な走行運転時の電源容量の不足による走行不能を防止し、また、カートハウスの大容量の充電装置を省略できると共に、発電装置の動作を走行路に埋められたマグネット情報にて制御するので、不都合な場所での発電機のエンジンを騒音を防止できる。
【0066】
また、集中力を要求されるゴルフプレイヤーにとっては、ティーグランド又はグリーン近傍での発電装置のエンジン運転音は非常に気掛かりになり、また、カートハウス内に電動ゴルフカートを収納中に、複数のゴルフカートがバッテリーの充電を開始するとかなりの騒音となるので、発電機停止、或いは発電量の減少のマグネット情報を検出したら発電装置のエンジン騒音を防止、或いは低減することができる。
【0067】
また、発電機停止マグネット情報を検知して発電装置の充電動作を停止中であっても、バッテリーの蓄電量が所定値以下であることが検知された場合は、ゴルフカートの運転再開に支障がないように、充電動作を開始しバッテリーが満充電に達しなくても充電電流が走行再開に必要な所定値になったら、エンジンを停止し、それ以上のエンジン騒音を発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動ゴルフカートの外観側面図。
【図2】電動ゴルフカートの平面図。
【図3】電動ゴルフカートの制御系構成図。
【図4】発電・充電制御シーケンスの実施例。
【図5】発電・充電制御シーケンスの他の実施例。
【符号の説明】
1 電動ゴルフカート
2,3 前・後輪
4 車体フレーム
5 乗車部
6 ステアリグホイール
7 誘導センサ
8 誘導線
9 制御回路部
10 発電・充電装置
11 電源(バッテリー)
12 ミッション
13 走行モータ
14〜17 各部制御用モータ
18 モータ制御部
19 メインブレーキモータ制御回路部
20 パーキングブレーキモータ制御部
21 自動/手動切り替えモータ制御部
22 ステアリング制御用モータ制御部
23 メインCPU(マイコン)
24 電流検出回路
25 発電・充電装置
26 発電機制御回路

Claims (8)

  1. 所定の走行路に沿って自動操向可能で、電動ゴルフカートのバッテリー電源を充電するための発電装置と充電装置とからなる発電・充電装置をゴルフカートの本体部に具備する電動ゴルフカートにおいて、発電装置の動作を走行路に埋められたマグネット情報にて制御することを特徴とする電動ゴルフカート。
  2. ティーグランド又はグリーン近傍では発電装置を停止することを特徴とする請求項1記載の電動ゴルフカート。
  3. カートハウス内では発電装置を停止することを特徴とする請求項1記載の電動ゴルフカート。
  4. マグネット情報は速度制御等のマグネット情報とは異なることを特徴とする請求項1記載の電動ゴルフカート。
  5. 発電装置の動作を制御するマグネット情報は走行中のみ受け付けることを特徴とする請求項1記載の電動ゴルフカート。
  6. マグネット情報により発電装置の充電動作を停止中で、かつバッテリーの蓄電量が所定値以下である場合は、充電動作を開始しバッテリーが満充電に達しなくても充電電流が所定値になったらエンジンを停止することを特徴とする請求項1記載の電動ゴルフカート。
  7. ティーグランド又はグリーン近傍では発電装置の発電量を減少することを特徴とする請求項1記載の電動ゴルフカート。
  8. カートハウス内では発電装置の発電量を減少することを特徴とする請求項1記載の電動ゴルフカート。
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