JP4425416B2 - 印刷装置 - Google Patents

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JP4425416B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インキの滲み出しを許容するスクリーンが外周に設けられた版胴と、この版胴に接離されるプレスローラ等の押圧部材とを備えた印刷装置がある。この印刷装置は、穿孔により画像が形成されたマスタを版胴の外周に巻き付けた後に版胴を回転させ、版胴の回転運動に同期させて所定のタイミングをもって転写用紙を版胴と押圧部材との間に搬送し、転写用紙を押圧部材により版胴上のマスタに圧接し、版胴内に供給したインキをスクリーン及びマスタの穿孔から滲み出させて転写用紙に転写することにより印刷物を得るものである。また、マスタは一般的にはインキが浸透可能な支持シートに加熱溶融可能なフィルムをラミネートしたマスタ原紙により製版されるものが多い。この場合、数十μmの支持シート(和紙ベース)に貼り合わせたフィルムは1〜2μm程度と薄いため、フィルムは大事に扱わないと損傷し易いものである。
【0003】
このような印刷装置において、転写用紙上での転写画像の位置を調整するための提案がなされている。例えば、特開平9−202032号公報に記載されているように、転写用紙の先端を銜え爪によって銜えてその転写用紙を版胴に圧接する押圧部材としての圧胴を備え、この圧胴の版胴に対する回転方向の位置を変える等の方法により版胴に対する転写用紙の天地調整を行う提案がある。
【0004】
また、特開平9−104159公報に記載されているように、版胴を軸方向に移動させることにより、版胴に対する転写用紙の左右方向の位置を調整する提案がある。
【0005】
上記のように転写用紙の位置調整は、印刷の始めに行うもので一度調整した後は変更するまで一定である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一方、転写用紙には曲がりにくい硬質の転写用紙と曲がり易い軟質の転写用紙とがある。硬質の転写用紙としては画用紙等の厚いものや、紙質は柔らかでも糊付けにより周縁が硬い封筒などがある。硬質の転写用紙を用い一枚のマスタで多数枚の印刷物を得る場合には、硬質の転写用紙の圧力がマスタの一定位置に集中して繰り返して作用するため、マスタに孔が開き、画像品質を損なうとともにその孔からインキが洩れ周囲を汚してしまう問題がある。
【0007】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、マスタの損傷を防止し得る印刷装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、穿孔製版されたマスタが表面に巻きつけられ内面にインキが供給される回転駆動可能な版胴と、前記版胴に巻き付けられた前記マスタに転写用紙を圧接する回転自在の押圧部材と、印刷する転写用紙をその紙質の硬軟別に設定する用紙種類設定部と、硬質の転写用紙が設定された場合に定められた単位枚数の印刷の度に前記版胴上の前記マスタに対する前記転写用紙の相対位置を微調整する転写用紙位置微調整手段と、を備える。
【0009】
したがって、硬質の転写用紙を用いる場合には、定められた単位枚数の印刷の度に、マスタに対する転写用紙の相対位置が微調整されるため、マスタに作用する転写用紙の圧力作用位置が分散される。
【0010】
請求項2記載の発明は、穿孔製版されたマスタが表面に巻きつけられ内面にインキが供給される回転駆動可能な版胴と、前記版胴に巻き付けられた前記マスタに転写用紙を圧接する回転自在の押圧部材と、印刷する用紙枚数を設定する用紙枚数設定部と、印刷する用紙枚数が所定枚数以上に設定された場合に定められた単位枚数の印刷の度に前記版胴上の前記マスタに対する前記転写用紙の相対位置を微調整する転写用紙位置微調整手段と、を備える。
【0011】
したがって、印刷する用紙枚数が所定枚数以上に設定された場合には、定められた単位枚数の印刷の度に、マスタに対する転写用紙の相対位置が微調整されるため、マスタに作用する転写用紙の圧力作用位置が分散される。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記転写用紙位置微調整手段は、前記転写用紙の搬送方向に沿う天地位置を微調整する。
【0013】
したがって、定められた単位枚数の印刷の度に、マスタに対する転写用紙の天地位置が微調整される。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記転写用紙位置微調整手段は、前記版胴の軸方向に沿う前記転写用紙の左右位置を微調整する。
【0015】
したがって、定められた単位枚数の印刷の度に、マスタに対する転写用紙の左右位置が微調整される。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記転写用紙位置微調整手段は、前記転写用紙の搬送方向に沿う天地位置と、前記版胴の軸方向に沿う前記転写用紙の左右位置とを微調整する。
【0017】
したがって、定められた単位枚数の印刷の度に、マスタに対する転写用紙の天地位置と左右位置とが微調整される。これにより、転写用紙の天地位置と左右位置との調整幅が小さくても、転写用紙の角部における位置調整幅を広げることが可能となる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項3又は5記載の発明において、前記転写用紙位置微調整手段による前記転写用紙の天地位置の微調整は、版胴の回転運動に同期して前記転写用紙を給紙するタイミングを変更することにより行う。
【0019】
したがって、給紙のタイミングを変更することで転写用紙の天地位置の微調整が可能となる。
【0020】
請求項7記載の発明は、請求項3,5又は6記載の発明において、給紙される前記転写用紙をクランプする銜え爪を外周に有する圧胴を前記押圧部材として用い、前記転写用紙位置微調整手段による前記転写用紙の天地位置の微調整は、前記版胴に対する前記圧胴の回転方向の位置を変更する。
【0021】
したがって、圧胴の回転方向の位置を変更することで転写用紙の天地位置の微調整が可能となる。
【0022】
請求項8記載の発明は、請求項4又は5記載の発明において、前記転写用紙位置微調整手段による前記転写用紙の左右位置の微調整は、給紙台での前記転写用紙の位置を変更することにより行う。
【0023】
したがって、給紙台での転写用紙の位置を変更することで転写用紙の左右位置の微調整が可能となる。
【0024】
請求項9記載の発明は、請求項4又は5記載の発明において、前記転写用紙位置微調整手段による前記転写用紙の左右位置の微調整は、前記版胴の軸方向における位置を変更することにより行う。
【0025】
したがって、版胴の軸方向における位置を変更することで転写用紙の左右位置の微調整が可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図5に基いて説明する。図1は印刷装置の主要構成を示す縦断正面図、図2は印刷装置の概略的な構成を示す平面図、図3はマスタと転写用紙との関係を示す平面図、図4は転写用紙の種類の違いに対応する印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【0027】
1は版胴である。版胴1の周囲には、版胴1に巻き付けられた使用済みのマスタを剥がして回収する排版装置(図示せず)と、製版装置2とが設けられている。
【0028】
製版装置2は、ロール状に巻かれた未使用のマスタ原紙3の巻芯3aを保持するホルダ(図示せず)と、回転駆動されるプラテン4と、スプリング(図示せず)の付勢力によりプラテン4に接離可能に圧接されたサーマルヘッド5と、製版済みのマスタ3bを切断するカッタ6と、マスタ3bを版胴1に向けて搬送する対の搬送ローラ7と、マスタ3bを版胴1に向けて案内するガイド板8とを備える。プラテン4は図示しないステッピングモータに連結されている。カッタ6はギロチンタイプを用いているが、例えばロータリータイプを用いる等、限定されるものではない。
【0029】
搬送ローラ7の周速度は、搬送中にマスタ3bに所望の張力が付与されるように、プラテン4の周速度より僅かに速い周速度に定められている。
【0030】
マスタ3bは、本実施の形態では、和紙繊維とか合成繊維、或いは両者を混ぜた多孔質の支持シートに熱可塑性樹脂のフィルムをラミネート構造に積層することにより形成されている。
【0031】
版胴1は、詳しくは図示しないが、多孔質円筒体の外周に樹脂或いは金属製のメッシュスクリーンを複数枚巻き付け、多孔質円筒体の両端にフランジを固定することにより形成され、ギヤ列を介してモータ(図示せず)に連結された公知の構造である。この版胴1は孔版印刷機のフレーム(図示せず)に回転自在に支持されている。
【0032】
また、版胴1の内部には、版胴1の内周面との間に微小な隙間をもって版胴1と同方向に回転するインキローラ9と、このインキローラ9とは反対方向に回転するドクターローラ10とが設けられている。これらのインキローラ9とドクターローラ10とは僅かの隙間をあけて平行に配列され、両者により楔状に形成される空間はインキ溜め11である。版胴1の内部にはインキ溜め11にインキを供給するインキ供給装置(図示せず)が設けられている。
【0033】
さらに、版胴1におけるメッシュスクリーン以外の非開口部1aの表面には、磁性材により形成されたステージ12と、このステージ12との間でマスタ3bの先端を挟持するクランパ13とが版胴1の母線に沿って設けられている。このクランパ13は図示しない開閉駆動部により駆動されて軸14を中心に回動するように構成されている。
【0034】
版胴1の下方には押圧部材であるプレスローラ15が設けられている。このプレスローラ15は軸16を中心に回動するローラアーム17の自由端に回転自在に支持され、このローラアーム17を接離機構(図示せず)により回動させることにより、プレスローラ15が版胴1に対して接離し得るように構成されている。
【0035】
さらに、ローラアーム17の上流側には、給紙部(図示せず)により給紙される転写用紙の先端を揃え、版胴1の回転運動に同期して回転駆動される一対のレジストローラ18が設けられている。
【0036】
図2において、Uは前述した版胴1を備えたユニットである。このユニットUの一側には給紙する転写用紙Sを積層状態で載置する給紙台19が設けられ、この給紙台19の上部には転写用紙Sを一枚ずつ分離して版胴1に給紙する分離給紙ローラ(図示せず)が設けられている。また、ユニットUの他側には印刷された転写用紙Sを載置状態で載置する排紙台20が設けられている。
【0037】
なお、上記の印刷装置は操作パネル(図示せず)を備えている。この操作パネルには、印刷する転写用紙Sの種類(紙質の硬軟)を設定する釦などの用紙種類設定部、印刷枚数をテンキーなどにより設定する印刷枚数設定部、製版スタートキーなどを備えている。
【0038】
次に、印刷装置における動作の概略について説明する。スキャナ(図示せず)に原稿をセットし、操作パネル(図示せず)上の製版スタートキーを押すと、スキャナは原稿の読み取りを開始する。この間、版胴1が回転駆動され、この過程で版胴1上の使用済みのマスタ3bが排版装置により剥離されて回収される。使用済みのマスタ3bの回収が終るとクランパ13がガイド板8の真下となる位置まで版胴1が回転駆動され、クランパ13が開かれ、給版待機状態に維持される。
【0039】
一方、製版装置2は、スキャナにより読み取られた画像データに基づいてサーマルヘッド5の発熱素子を発熱させマスタ原紙3に穿孔によるドットを形成する。このドットの形成はマスタ3bをプラテン4と搬送ローラ7とで1ライン送る度に行われる。製版されたマスタ3bはガイド板8により版胴1のステージ12とクランパ13との間に導かれ、プラテン4を駆動するステッピングモータの駆動パルスをカウントする等の手段によりマスタ3bの先端がクランパ13に届いたものと認識したときに、クランパ13が閉じられる。すなわち、マスタ3bの先端がステージ12とクランパ13との間で挟持される。この時点で版胴1がマスタ3bの搬送速度と等しい速度で時計方向に回転駆動され、これによりマスタ3bが版胴1に巻き付けられる。
【0040】
プラテン4を駆動するステッピングモータの駆動パルスをカウントする等の手段により製版を終了したものと認識すると、マスタ3bがカッタ6により切断され、切断されたマスタ3bの後端部は版胴1の回転により版胴1に巻き付けられ、ここにマスタ3bの巻き付けが終了する。
【0041】
続いて、給紙台19上の転写用紙Sが分離給紙ローラによりレジストローラ18に向けて送り出され、停止状態に維持されたレジストローラ18のニップ部に当接されて先端縁が揃えられる。
【0042】
図示しない搬送駆動部の制御のもとに、版胴1の回転運動に同期してレジストローラ18が回転すると、転写用紙Sは版胴1に向けて送り出される。その転写用紙Sが版胴1とプレスローラ15との間を通過すると、その通過経路中に設けた図示しないセンサが通過検出信号を出力するので、その信号をトリガとしてローラアーム17が接離機構によって駆動され軸16を中心に時計方向に回動する。これにより、プレスローラ15が版胴1上のマスタ3bに転写用紙Sを圧接する。プレスローラ15は版胴1の回転に追従して回転するため、版胴1のインキがマスタ3bの穿孔から滲み出され転写用紙Sに転写される。すなわち印刷がなされる。
【0043】
ここで、給紙台19上の転写用紙Sは、図2(a)に矢印をもって示すように版胴1の軸方向に沿う左右位置が微調整可能である。そのための一つの構成として、給紙台19の転写用紙Sの両側を案内するサイドフェンス(図示せず)又は給紙台19自体がモータ(図示せず)などの駆動部により微動可能に設けられている。
【0044】
或いは、他の構成として、版胴1自体又はユニットUが図2(b)に矢印をもって示すように、モータ(図示せず)などの駆動部により微動可能に設けられている。
【0045】
このように、給紙台19、給紙台19上のサイドフェンス、版胴1、ユニットUの何れかを版胴1の軸方向に少しずつ移動させることにより、図3(a)に示すように、版胴1に巻き付けられたマスタ3bに対する転写用紙Sの左右位置がイ、ロ、ハ…の順に微調整が可能であるように構成されている。
【0046】
また、版胴1の回転運動に同期してレジストローラ18を回転させるタイミングを少しずつ変えることにより、図3(b)に示すように、版胴1に巻き付けられたマスタ3bに対する転写用紙Sの天地位置をイ、ロ、ハ…の順に微調整することも可能である。
【0047】
ここで、転写用紙Sの種類の違いによる印刷処理の流れを図4に示すフローチャートに基いて説明する。印刷の詳細なプロセスについては前述した通りであるので省略する。
【0048】
まず、印刷する用紙枚数が設定されているか否かを判断する(S1−1)。用紙枚数が設定されている場合は(S1−1のY)、その用紙枚数は枚数カウンタ(図示せず)に保存される。続いて、用紙種類設定部の入力状態から転写用紙Sの種類が設定されているか否かを判断する(S1−2)。転写用紙Sの種類が設定されている場合(S1−2のY)には、設定されている転写用紙Sが厚紙か否かを判断する(S1−3)。厚紙の場合(S1−3のY)は、一枚の印刷を実行し(S1−4)、印刷位置を微動させ(S1−5)、枚数カウンタに設定されている用紙枚数をデクリメントする(S1−6)。続いて、枚数カウンタの状態を判断し(S1−7)、枚数カウンタが0でない場合は(S1−7のN)、ステップS1−4に移行して残りの用紙枚数分の印刷を継続し、枚数カウンタが0である場合は(S1−7のY)は印刷処理を終了する(S1−8)。
【0049】
ステップS1−3において厚紙でないと判断したときは(S1−3のN)、一枚の印刷を実行し(S1−9)、枚数カウンタ(図示せず)に設定されている用紙枚数をデクリメントする(S1−10)。続いて、枚数カウンタの状態を判断し(S1−11)、枚数カウンタが0でない場合は(S1−11のN)、ステップS1−9に移行して残りの用紙枚数分の印刷を継続し、枚数カウンタが0である場合は(S1−11のY)は印刷処理を終了する(S1−8)。
【0050】
ここで、転写用紙Sが厚紙であるということは、封筒や画用紙など曲がりにくい硬質の転写用紙Sであることを意味するので、この硬質の転写用紙Sが設定されている場合には、予め設定されている単位枚数(この例では一枚)の印刷を実行し(S1−4)、ステップS1−5において、印刷位置を微動させる。この印字位置を微動させる処理とは、版胴1上のマスタ3bに対する転写用紙Sの位置を微調整する転写用紙位置微調整手段として機能する。
【0051】
転写用紙Sの位置の微調整は、図2(a)を用いて既に述べた方法で転写用紙Sの位置を矢印方向に移動させ、或いは、図2(b)を用いて既に述べた方法で版胴1又はユニットUを矢印方向に移動させることにより、図3(a)に示すように版胴1上のマスタ3bに対して転写用紙Sを相対的にイ、ロ、ハ…の順に移動させる(左右位置の微調整)ことである。或いは既に述べたように、レジストローラ18を回転させるタイミングをずらすことで、図3(b)に示すように版胴1上のマスタ3bに対して転写用紙Sを相対的にイ、ロ、ハ…の順に移動させる(天地位置の微調整)ことである。
【0052】
このように、硬質の転写用紙Sが設定された場合には、一枚印刷の度にマスタ3bに対して転写用紙Sの左右位置又は天地位置を相対的に微調整することにより、マスタ3bに作用する転写用紙Sの圧力作用位置が分散される。これにより、多数枚の印刷物を得る場合におけるマスタ3bの損傷を防止できる。この場合、印刷物は何枚目かによって転写用紙S上での印刷位置が変化するが、単位枚数毎の調整量が微量であるので違和感はない。
【0053】
上記の例では、一枚印刷する度にマスタ3bに対する転写用紙Sの相対的な位置を微調整する状態で説明したが、例えば100枚の印刷物を得る場合に、5枚単位とか、10枚単位とかの単位枚数の印刷を終えたときに、マスタ3bに対する転写用紙Sの相対的な位置を微調整するようにしてもよい。
【0054】
また、硬質の転写用紙Sは特に角部が鋭くマスタ3bを傷つけ易いので、上記の方法でマスタ3bに対する転写用紙Sの左右位置と天地位置との両方向の位置を微調整するようにしてもよい。このようにすると、転写用紙Sの辺のずれ量を微量に設定しても角部の移動量は大きくなる。これにより、転写用紙Sの角部によるマスタ3bの損傷をより有効に防止することができる。
【0055】
次に、本発明の第二の実施の形態を図1ないし図3及び図5に基いて説明する。前記実施の形態と同一部分は同一符号を用い説明も省略する。
【0056】
本実施の形態は、印刷する用紙枚数Sを設定する用紙枚数設定部を備える。この用紙枚数設定部については前述の通りである。そして、印刷する用紙枚数が所定枚数以上に設定された場合に定められた単位枚数の印刷の度に版胴1上のマスタ3bに対する転写用紙の相対位置を微調整する転写用紙位置微調整手段を備える。以下、図5に示すように、印刷枚数の違いに対応する印刷処理の流れを示すフローチャートを参照して説明する。なお、図5のフローチャートにおいて、前述の図4のフローチャートと同様の処理を行うステップについては同一のステップ番号を付して説明する。
【0057】
まず、印刷する用紙枚数が設定されているか否かを判断する(S2−1)。用紙枚数が設定されている場合は(S2−1のY)、その用紙枚数は枚数カウンタ(図示せず)に保存される。続いて、用紙枚数設定部の入力状態から用紙枚数がN枚以上であるか否かを判断する(S2−2)。N枚以上の枚数が設定されている場合(S2−2のY)には、一枚の印刷を実行し(S1−4)、印刷位置を微動させ(S1−5)、枚数カウンタに設定されている用紙枚数をデクリメントする(S1−6)。続いて、枚数カウンタの状態を判断し(S1−7)、枚数カウンタが0でない場合は(S1−7のN)、ステップS1−4に移行して残りの用紙枚数分の印刷を継続し、枚数カウンタが0である場合は(S1−7のY)は印刷処理を終了する(S1−8)。
【0058】
ステップS2−2においてN枚未満と判断したときは(S2−2のN)、一枚の印刷を実行し(S1−9)、枚数カウンタ(図示せず)に設定されている用紙枚数をデクリメントする(S1−10)。続いて、枚数カウンタの状態を判断し(S1−11)、枚数カウンタが0でない場合は(S1−11のN)、ステップS1−9に移行して残りの用紙枚数分の印刷を継続し、枚数カウンタが0である場合は(S1−11のY)は印刷処理を終了する(S1−8)。
【0059】
以上のように、設定された用紙枚数がN枚以上、すなわち大量の印刷物を得る場合には、予め設定されている単位枚数(この例では一枚)の印刷を実行し(S1−4)、ステップS1−5において、印刷位置を微動させる。この印字位置を微動させる処理とは、版胴1上のマスタ3bに対する転写用紙Sの位置を微調整する転写用紙位置微調整手段として機能する。
【0060】
転写用紙Sの位置の微調整は、図2(a)(b)及び図3(a)(b)を用いて既に述べた方法により行うもので、ここでは説明を省略する。
【0061】
このように、大量の印刷物を得る場合には、一枚印刷の度にマスタ3bに対して転写用紙Sの左右位置又は天地位置、或いは左右及び天地の両方の位置を相対的に微調整することにより、マスタ3bに作用する転写用紙Sの圧力作用位置が分散される。これにより、多数枚の印刷物を得る場合におけるマスタ3bの損傷を防止できる。
【0062】
次に、本発明の第三の実施の形態を図6に基いて説明する。前記実施の形態と同一部分は同一符号を用い説明も省略する。本実施の形態は版胴1に対向する押圧部材として支軸21を中心に反時計方向に駆動される圧胴22を用いている。この圧胴22は外周の一部に版胴1のクランパ13との干渉を避ける凹部23が形成され、この凹部23の回転方向遅れ側の縁には給紙される転写用紙Sを銜える銜え爪24が設けられている。この銜え爪24は図示しないソレノイドなどにより開閉可能である。
【0063】
上記の圧胴22は、図示しないが動力伝達部材を介してモータに連結され、給紙された転写用紙Sの先端縁を銜え爪24で保持した状態で反時計方向に回転し、その転写用紙Sを版胴1上のマスタに圧接し、マスタ上の画像を転写用紙Sに転写させ、この転写後に転写用紙Sを排紙台20に向けて排紙させるために、転写用紙Sの先端が版胴1から離れた位置で銜え爪24を開き転写用紙Sを解放するものである。
【0064】
本実施の形態では、圧胴22を版胴1の下方に退避可能に支持し、圧胴22を版胴1の下方に退避させた状態で、圧胴22をモータにより駆動して版胴1に対する圧胴22の回転方向の位置を変更し得るように構成されている。
【0065】
このような構成においては、硬質の転写用紙Sを用いる場合、用紙枚数がN枚以上の場合に、版胴1に対する圧胴22の回転方向の位置を変更することにより、図3(b)に示すように、マスタ3bに対する転写用紙Sの天地位置をイ、ロ、ハ…の順に微調整することができる。
【0066】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、硬質の転写用紙が設定された場合に定められた単位枚数の印刷の度に版胴上のマスタに対する転写用紙の相対位置を転写用紙位置微調整手段により微調整するように構成したので、マスタに作用する転写用紙の圧力作用位置を分散し、多数枚の印刷物を得る場合におけるマスタの損傷を防止できる。
【0067】
請求項2記載の発明によれば、印刷する用紙枚数が所定枚数以上に設定された場合に定められた単位枚数の印刷の度に版胴上のマスタに対する転写用紙の相対位置を転写用紙位置微調整手段により微調整するように構成したので、マスタに作用する転写用紙の圧力作用位置を分散し、多数枚の印刷物を得る場合におけるマスタの損傷を防止できる。
【0068】
請求項3記載の発明によれば、転写用紙の搬送方向に沿う天地位置を微調整することができる。
【0069】
請求項4記載の発明によれば、版胴の軸方向に沿う転写用紙の左右位置を微調整することができる。
【0070】
請求項5記載の発明によれば、転写用紙の搬送方向に沿う天地位置と、版胴の軸方向に沿う前記転写用紙の左右位置との両方の位置を微調整することができる。これにより、転写用紙の天地位置と左右位置との調整幅が小さくても、転写用紙の角部における位置調整幅を広げることができ、したがって、転写用紙の角部によるマスタの損傷をより効果的に防止することができる。
【0071】
請求項6記載の発明によれば、給紙のタイミングを変更することで転写用紙の天地位置の微調整を行うことができる。
【0072】
請求項7記載の発明によれば、圧胴の回転方向の位置を変更することで転写用紙の天地位置の微調整を行うことができる。
【0073】
請求項8記載の発明によれば、給紙台での転写用紙の位置を変更することで転写用紙の左右位置の微調整を行うことができる。
【0074】
請求項9記載の発明によれば、版胴の軸方向における位置を変更することで転写用紙の左右位置の微調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一及び第二の実施の形態における印刷装置の主要構成を示す縦断正面図である。
【図2】印刷装置の概略的な構成を示す平面図である。
【図3】マスタと転写用紙との関係を示す平面図である。
【図4】転写用紙の種類の違いに対応する印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第二の実施の形態における印刷枚数の違いに対応する印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第三の実施の形態における印刷装置の主要構成を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1 版胴
15,22 押圧部材
19 給紙台
24 銜え爪
S 転写用紙
S1−5 転写用紙位置微調整手段

Claims (9)

  1. 穿孔製版されたマスタが表面に巻きつけられ内面にインキが供給される回転駆動可能な版胴と、
    前記版胴に巻き付けられた前記マスタに転写用紙を圧接する回転自在の押圧部材と、
    印刷する転写用紙の紙質の硬軟を設定する用紙種類設定部と、
    硬質の転写用紙が設定された場合に定められた単位枚数の印刷の度に前記版胴上の前記マスタに対する前記転写用紙の相対位置を微調整する転写用紙位置微調整手段と、
    を備える印刷装置。
  2. 穿孔製版されたマスタが表面に巻きつけられ内面にインキが供給される回転駆動可能な版胴と、
    前記版胴に巻き付けられた前記マスタに転写用紙を圧接する回転自在の押圧部材と、
    印刷する用紙枚数を設定する用紙枚数設定部と、
    印刷する用紙枚数が所定枚数以上に設定された場合に定められた単位枚数の印刷の度に前記版胴上の前記マスタに対する前記転写用紙の相対位置を微調整する転写用紙位置微調整手段と、
    を備える印刷装置。
  3. 前記転写用紙位置微調整手段は、前記転写用紙の搬送方向に沿う天地位置を微調整する請求項1又は2記載の印刷装置。
  4. 前記転写用紙位置微調整手段は、前記版胴の軸方向に沿う前記転写用紙の左右位置を微調整する請求項1又は2記載の印刷装置。
  5. 前記転写用紙位置微調整手段は、前記転写用紙の搬送方向に沿う天地位置と、前記版胴の軸方向に沿う前記転写用紙の左右位置とを微調整する請求項1又は2記載の印刷装置。
  6. 前記転写用紙位置微調整手段による前記転写用紙の天地位置の微調整は、版胴の回転運動に同期して前記転写用紙を給紙するタイミングを変更することにより行う請求項3又は5記載の印刷装置。
  7. 給紙される前記転写用紙をクランプする銜え爪を外周に有する圧胴を前記押圧部材として用い、前記転写用紙位置微調整手段による前記転写用紙の天地位置の微調整は、前記版胴に対する前記圧胴の回転方向の位置を変更することにより行う請求項3,5又は6記載の印刷装置。
  8. 前記転写用紙位置微調整手段による前記転写用紙の左右位置の微調整は、給紙台での前記転写用紙の位置を変更することにより行う請求項4又は5記載の印刷装置。
  9. 前記転写用紙位置微調整手段による前記転写用紙の左右位置の微調整は、前記版胴の軸方向における位置を変更することにより行う請求項4又は5記載の印刷装置。
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