JP3801238B2 - 印刷装置の天地位置調整装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は印刷装置の天地位置調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の印刷装置の天地位置調整装置として、ギヤの組合せによって天地位置調整を行うものが特公昭55-7833号公報に開示されている。それは、図9に示すようであって、調整用軸71に止着したつまみ72を左右回転すると、スプロケット73及びチェーン74を介して雄ねじ67に止着した被動輪75が回わる。被動輪75が左右回転すると、雄ねじ67が雌ねじ68に沿って回り、この雄ねじ67に止着したピン67′で貫通する回転ピン69が出入りする。回転ピン69は、ギヤ64に止着した円筒61の切込部61aと、ギヤ65に止着した円筒62の斜め切込部62aとに貫通したから、回転ピン69が出入りすると、切込部61aと斜め切込部62aとからなる交点の位置が変わる。交点の位置が変わると、ギヤ64に止着した円筒61と、ギヤ65に止着した円筒62の相対位置角度が変わる。ギヤ63、ギヤ64、ギヤ65、ギヤ66は、すべて同歯数にしたから、ギヤ64とギヤ65の相対位置角度が変わると同時に、版胴駆動軸9に止着したギヤ66と、給紙軸16に止着したギヤ63の相対位置角度も変わる。給紙軸16には、給紙のための一連の機構が関連されているから、給紙軸16に止着したギヤ63と、版胴駆動軸9に止着したギヤ66を介して、これに止着した版胴3との相対位置角度が変わると、版胴3の回転と給紙機構によって版胴3と圧胴70とからなる印刷部へ用紙を送るタイミングがずれることになり、したがって印刷物の天地位置調整が可能となるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来の天地位置調整装置は、位置調整機構のギヤのバックラッシュや部品の嵌合部のがた等によって天地位置の調整精度が悪いという問題がある。
【0004】
そこでこの発明の目的は、前記のような従来の天地位置調整装置のもつ問題を解消し、ギヤのバックラッシュや部品の嵌合部のがた等の影響がなくて天地位置を高精度に調整でき、良好な印刷物を得ることができる印刷装置の天地位置調整装置を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記のような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、製版されたマスタを外周に巻き付けた版胴と、版胴の版胴駆動軸に設けられた第1プーリと、この第1プーリをベルトによって駆動して版胴を回転させる駆動手段に設けられた駆動プーリと、版胴の回転に同期して給紙する給紙手段とを有し、印刷用紙を版胴とプレスローラとからなる印刷部に給紙してマスタ上の画像を印刷用紙に転写するようにした印刷装置において、給紙手段の給紙部材の給紙軸を駆動する中間駆動軸に第2プーリを設け、印刷装置に中間駆動軸を中心とした円周上に一対の第3プーリを設けて中間駆動軸の中心と第3プーリの中心とを結ぶ線によって所定の第1角度を形成し、中間駆動軸に回動可能に支持してブラケットを設け、このブラケットに、中間駆動軸を中心とした、第3プーリを含む円周の半径より小さい半径の円周上に一対の第4プーリを設けて中間駆動軸の中心と第4プーリの中心とを結ぶ線によって第1角度より小さい所定の第2角度を形成するとともに、ブラケットは中間駆動軸を中心として第4プーリの中心が第1角度の範囲を越えないように任意の角度で回動可能であり、駆動プーリ、第1プーリ、第3プーリ、第4プーリ、及び第2プーリに係合して駆動プーリの回転を伝達するベルトを設け、ブラケットを回動させて版胴駆動軸に対する中間駆動軸の回転角位相を変化させて給紙手段の給紙タイミングを調整して印刷位置の天地を調整することを特徴とするものである。請求項2に記載の発明は、前記のような印刷装置において、給紙手段の給紙部材の給紙軸を駆動する中間駆動軸に第2プーリを設け、印刷装置に中間駆動軸を中心とした円周上に一対の第3プーリを設けて中間駆動軸の中心と第3プーリの中心とを結ぶ線によって所定の第1角度を形成し、中間駆動軸に回動可能に支持してブラケットを設け、このブラケットに、中間駆動軸を中心とした、第3プーリを含む円周の半径より小さい半径の円周上に一対の第4プーリを設けて中間駆動軸の中心と第4プーリの中心とを結ぶ線によって第1角度より小さい所定の第2角度を形成するとともに、ブラケットは中間駆動軸を中心として第4プーリの中心が第1角度の範囲を越えないように任意の角度で回動可能であり、駆動プーリ、第3プーリ、第4プーリ、及び第2プーリに係合させて駆動プーリの回転を伝達するベルトを設けるとともに、駆動プーリと第1プーリとに係合させて駆動プーリの回転を伝達する他のベルトを設け、ブラケットを回動させて版胴駆動軸に対する中間駆動軸の回転角位相を変化させて給紙手段の給紙タイミングを調整して印刷位置の天地を調整することを特徴とするものである。請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、ベルトは非伸長無端有歯ベルトからなることを特徴とするものである。請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、ベルトの弛みを吸収する手段を設けたことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明の第1実施例は図1〜4に示すようであって、図1において、4は図示しない印刷装置のフレーム(以下フレームという)に取付けられた駆動モータから図示しない減速部を経て回転される駆動手段の歯付駆動プーリ4(以下駆動プーリ4という)であり、駆動プーリ4は、フレームに軸支されて版胴3を回転可能保持する版胴駆動軸9に取付けられた歯付版胴駆動プーリ10(以下第1プーリ10という)を非伸長性を有する無端有歯ベルト14によって駆動して版胴3を回転させる。ここに駆動プーリ4と第1プーリ10と無端有歯ベルト14との歯のピッチは同一に設定されている。また、1は印刷装置、15は用紙、15′はフレームに取付けられた給紙トレイ、20はフレームに設けられ、版胴3の回転と同期して、版胴3へ押圧、従動及び押圧の解除を繰り返すように構成されたプレスローラ、27は版胴3内に設置された図示しない補助フレームに支持され版胴3内に位置して設けられたインキ供給ローラ、28はインキ供給ローラ上に形成されるインキ溜り、29は前記補助フレームに支持され版胴3内に位置して、インキ供給ローラ27に所定の間隙を有して設置され、インキ供給ローラ27の表面に一定の膜厚のインキを供給するドクタローラをそれぞれ示す。
【0007】
天地位置調整装置2は、給紙手段6の給紙部材である第1給紙ローラ16の給紙軸16a、版胴3の回転に同期して用紙15を版胴3及びプレスローラ20からなる印刷部へ搬送するレジストローラ18をそれぞれ駆動する第1偏心カム40及び第2偏心カム30を介して駆動し、フレームに軸支された中間駆動軸7に取付けられた歯付給紙駆動プーリ8(以下第2プーリ8という)と、フレームに設けられた一対の歯付プーリ11,11′(以下第3プーリ11,11′という)と、中間駆動軸7に回動可能に支持して設けられたブラケット13と、このブラケット13に設けられた一対のプーリ12,12′(以下第4プーリ12,12′という)とを具えたものである。なお、第2プーリ8、第3プーリ11,11′の歯のピッチは無端有歯ベルト14の歯のピッチと同一にし、また第2プーリ8と前記第1プーリ10との歯数は同一にする。
【0008】
第3プーリ11,11′は、フレームに固定された支軸11a,11a′によってそれぞれ回転自在に軸支されており、中間駆動軸7を中心とした円周A上に、中間駆動軸7の中心と第3プーリ11,11′の中心とを結ぶ線によって図3に示すように所定の第1角度αを形成して設けられている。そして第3プーリ11,11′はその歯数と直径とを同一にしてあり、また円周Aの半径は、第4プーリ12,12′が無端有歯ベルト14によって相互に連結された状態で回転されて、第4プーリ12,12′が中間駆動軸7を中心として回動した時に、第2プーリ8と、第3プーリ11,11′との間をすり抜けることが可能な寸法に設定されている。
【0009】
第4プーリ12,12′は、中間駆動軸7に回動可能に支持して設けられたブラケット13に、円周Aの半径より小さい半径で中間駆動軸7を中心とした円周B上に支軸12a,12a′によってそれぞれ回転自在にを設けられている。そして、中間駆動軸7の中心と第4プーリ12,12′の中心とを結ぶ線によって第1角度αよりも小さい第2角度βを形成する。また、ブラケット13の上端部には、中間駆動軸7を中心とするギヤ13′を設けて、図示しない回転手段によってピニオン26を回転させてブラケット13を第4プーリ12,12′が第1角度αの範囲を越えない角度内で任意に中間駆動軸7を中心として回動するように構成する。そして、第4プーリ12,12′のピッチ直径はこの実施例では第3プーリ11,11′のものと同じに構成され、それらは無端有歯ベルト14によって駆動される。また、円周Bは第4プーリ12,12′が中間駆動軸7の回りに回動した時に、第2プーリ8と、第3プーリ11,11′の間をすり抜けることが可能なように設定されている。
【0010】
上記のものにおいて、無端有歯ベルト14を駆動プーリ4から、第1プーリ10、プーリ11′、プーリ12′、第2プーリ8、プーリ12、プーリ11を順次経由して駆動プーリ4に架けわたしていて、駆動プーリ4の回転がそれらに伝達される。
【0011】
給紙手段6は、中間駆動軸7に第1偏心カム40及び第2偏心カム30を取付け、中間に第1カムフォロワ32を有する第1レバー31の一端を枢軸31aによってフレームに回動自在に取付け、第1レバー31の他端には、フレームに給紙軸16aによって軸支された第1給紙ローラ16の歯車33に噛合する第1ギヤ34を設け、第1偏心カム40の作動面と第1カムフォロワ32とを係合させる。同様に、一端に第2カムフォロワ42を有する第2レバー41の中間を枢軸41aによってフレームに回動自在に取付け、第2レバー41の他端に、フレームにレジストローラ軸18aによって軸支されたレジストローラ18の歯車18′に噛合する第2ギヤ44を設け、第2偏心カム30の作動面と第2カムフォロワ42とを係合させ、さらに第1偏心カム40と第2偏心カム30との作動開始点g,hの位置を用紙15の先端が第1給紙ローラ16からレジストローラ18に達してからさらに第1給紙ローラ16とレジストローラ18との間で、用紙15の先端をその幅方向で正確にレジストローラ18のニップ部につきあてるための所定のたわみができるまで搬送される時間差に対応して相対的に偏移させたものであって、第1偏心カム40及び第2偏心カム30はその位置関係を維持したまま中間駆動軸7を軸にして反時計方向に回転する。また、給紙手段6は第1給紙ローラ16の他に、図示しない本体フレームに支持され、第1給紙ローラ16の給紙軸16aを中心として回動するように構成されたブラケット56の一部に軸支された第2給紙ローラ17を有しており、給紙軸16aのプーリ16bと第2給紙ローラ17の第2給紙ローラ軸17aのプーリ17bとがベルト17′によって連結されていて、第2給紙ローラ17は第1給紙ローラ16に従動する。
【0012】
そして、第1ギヤ34のストロークは用紙15の先端がレジストローラ18のニップ部に達してから、さらに第1給紙ローラ16とレジストローラ18との間で、前記所定のたわみができるまで第1給紙ローラ16が回転している長さのものでよく、また第2ギヤ44のストロークは、用紙15の先端が版胴3とプレスローラ20とのニップ部に達してから、さらに所定の距離を搬送し、上側のレジストローラ19が図示しないリフト機構によってわずかに上方に上昇するまでレジストローラ18が回転している長さのものでよい。この時点でレジストローラ18の用紙15搬送力は消滅するが、すでに用紙15の先端が版胴3とプレスローラ20とのニップ部に達していて、その後は版胴3に押圧するプレスローラ20によって用紙15が搬送されるからである。そして第1カムフォロワ32及び第2カムフォロワ42がそれぞれ第1偏心カム40及び第2偏心カム30に、図示しないばね等の付勢手段によって当接しながら、凹部から凸部に移行する過程で第1レバー31は矢印Dの方向、第2レバー41は矢印Eの方向に回動する。
【0013】
また、第1給紙ローラ16の回転軸と、レジストローラ18の回転軸とには図示しないワンウエイクラッチが設けられていて、第1レバー31が矢印Dの方向、第2レバー41が矢印Eの方向に回動したとき、第1給紙ローラ16を矢印D′の方向に、レジストローラ18を矢印E′の方向にそれぞれ回転させ、回動が終了して第1偏心カム40及び第2偏心カム30がそれぞれ凹部から凸部に移行する過程で、第1レバー31と第2レバー41とが図示しないばね等の付勢手段によって逆方向に回動されて戻るときには、それぞれのワンウエイクラッチが不作動となって第1給紙ローラ16とレジストローラ18には駆動力が伝達しないようになっている。
【0014】
このようなものにあって、ブラケット13がその回動振幅の中央位置あるとき印刷位置がオリジナル原稿と同じになるように給紙手段6が構成されており、天地位置調整はピニオン26を時計、反時計方向に回転させて行なうが、例えば印刷位置をオリジナル原稿に対して下に下げたい場合、図4に示すように、ピニオン26を矢印C′の方向に回転させてブラケット13を矢印Cの方向に、第4プーリ12,12′いずれのプーリの中心も第1角度αを越えない範囲で回動させると、第4プーリ12,12′は第2角度βを保ったまま中間駆動軸7を中心として回動する。この回動によって、非伸長無端有歯ベルト14が固定長であるため、第3プーリ11,11′と第2プーリ8との間において、プーリ12が回転(矢印C2の方向)を伴って非伸長無端有歯ベルト14を引っ張る方向に、また同時に、プーリ12′が回転(矢印C1の方向)を伴って非伸長無端有歯ベルト14を弛ませる方向に偏移(矢印C3の方向)させ、この偏移によって第2プーリ8が矢印C″の方向に回転する。第2プーリ8はこの回転によって第1プーリ10に対する回転角位相が変化し、第2プーリ8の中間駆動軸7に連結された第1偏心カム40及び第2偏心カム30も第1プーリ10に対して回動されて第1偏心カム40及び第2偏心カム30は前記回転角位相だけ第1プーリ10に対して変位することとなり、版胴3の回転開始とともに第2プーリ8も回転を開始する際、給紙のタイミングが進み方向に変化していて、紙送りのタイミングが早まり、版胴3に巻き付けたマスタの画像に対してブラケット13の回動角度、すなわち所望の印刷画像位置に対応する回動角度に対応して印刷される画像の位置がオリジナル原稿に対して下がる。また、印刷画像位置をオリジナル原稿に対して上に上げたい場合には、前記とは逆に、ピニオン26を前記と逆方向に回転して、ブラケット13が中心点より前記とは逆方向に回動させ、前記とは逆方向の回転角位相の遅れ方向の変位を生じさせて紙送りのタイミングを遅れさせて印刷された画像の位置がブラケット13が逆方向に回動された角度に対応して上に上がる。このようにして天地位置が調整されて給紙手段は、第2プーリ8と第1プーリ10との歯数を同一にしたから、版胴3が1回転した時に、給紙動作の1サイクルを終了させて版胴3の1回転毎に1枚の給紙を行う。
【0015】
この進み遅れのタイミングのタイムチャートは図5に示すようであって、給紙ローラ16,17の回転開始のタイミングは全回転の中央点を標準▲1▼(±0)として、図4に示す矢印Cの方向に中央点よりブラケット13が回動すると進み▲2▼となり、逆に中央点より逆方向に回動すると遅れ▲3▼となる。レジストローラ18の回転は、給紙ローラ16とレジストローラ18との間で、用紙15が所定のたわみができるまでタイミングの遅れを有してシフトしている。そしてこの実施例においては、天地位置の調整量は標準位置を±0として±20mm程度であって、この種の印刷装置で要求されている前記の天地位置調整量を満足している。さらに使用する部品点数が従来のものに比べて少なくてすみ、ギヤのバックラッシュや部品の嵌合部のがた等の影響がなくて所定の天地調整量を高精度で確保できる。
【0016】
図6に示す第2実施例は、第1実施例において、ブラケット13を第1角度αを越えない範囲で最大限中央点より時計、反時計方向に回動させた際、非伸長無端有歯ベルト14の所要長(経路長)に対する非伸長無端有歯ベルト14の実際長の長さが0.1mm程度長くなり、伸張度合いにわずかな弛みを生じるので、この弛みを吸収する手段50を設けたものである。この弛み吸収手段50は、アーム51と、アイドラプーリ52と、スプリング53とを有し、アーム51の一端はフレームに設けられた支軸54で回動可能に軸支され、アーム51の他端にはアイドラプーリ52を支軸55によって回転自在に軸支し、さらにアーム51の中間に位置して引張りスプリング53の一端を係止し、引張りスプリング53の他端をフレームに固定して、アイドラプーリ52を常に矢印Fの方向に付勢して、ブラケット13が第1角度αを越えない範囲で大きく回動されたときに変化する非伸長無端有歯ベルト14の所要長さと実際長との差分の弛みを吸収して非伸長無端有歯ベルト14に弛みが生じないので、印刷画像位置が天地方向でばらつかない。
【0017】
図7,8に示す第3実施例は、第1実施例において、駆動プーリ4に2本の非伸長無端有歯ベルト14,14′を用いて、そのうちの1本のベルト14を、駆動プーリ4、第3プーリ11,11′、第4プーリ12,12′、及び第2プーリ8に架けわたしてそれらを回転させるとともに、他のベルト14′を駆動プーリ4及び第1プーリ10に架けわたして版胴3を回転させるものである。また、非伸長無端有歯ベルト14に第2実施例と同様の図示しない弛みを吸収する手段を設けてもよい。このようであるから、駆動プーリ4には、非伸長無端有歯ベルトが2本(14,14′)掛けられるが、この駆動プーリ4では互いのベルトは同位相で駆動され、かつ、2本に分けたことで1本当たりの負荷が軽減されることにより、各ベルト14,14′の劣化が少なくなり天地位置調整の精度を向上させるとともにその寿命が長くなり、また、給紙部と版胴部とを別々に組み立てることが可能となって組立の生産性が向上する。
【0018】
【発明の効果】
この発明は、前記のようであって、請求項1に記載の発明は、製版されたマスタを外周に巻き付けた版胴と、版胴の版胴駆動軸に設けられた第1プーリと、この第1プーリをベルトによって駆動して版胴を回転させる駆動手段に設けられた駆動プーリと、版胴の回転に同期して給紙する給紙手段とを有し、印刷用紙を版胴とプレスローラとからなる印刷部に給紙してマスタ上の画像を印刷用紙に転写するようにした印刷装置において、給紙手段の給紙部材の給紙軸を駆動する中間駆動軸に第2プーリを設け、印刷装置に中間駆動軸を中心とした円周上に一対の第3プーリを設けて中間駆動軸の中心と第3プーリの中心とを結ぶ線によって所定の第1角度を形成し、中間駆動軸に回動可能に支持してブラケットを設け、このブラケットに、中間駆動軸を中心とした、第3プーリを含む円周の半径より小さい半径の円周上に一対の第4プーリを設けて中間駆動軸の中心と第4プーリの中心とを結ぶ線によって第1角度より小さい所定の第2角度を形成するとともに、ブラケットは中間駆動軸を中心として第4プーリの中心が第1角度の範囲を越えないように任意の角度で回動可能であり、駆動プーリ、第1プーリ、第3プーリ、第4プーリ、及び第2プーリに係合して駆動プーリの回転を伝達するベルトを設け、ブラケットを回動させて版胴駆動軸に対する中間駆動軸の回転角位相を変化させて給紙手段の給紙タイミングを調整して印刷位置の天地を調整するので、省スペースで安価であり、ギヤを用いなくともよくてギヤのバックラッシュや部品の嵌合部のがた等の影響がなくて天地位置を高精度に調整でき、良好な印刷物を得ることができるという効果がある。請求項2に記載の発明は、前記のような印刷装置において、給紙手段の給紙部材の給紙軸を駆動する中間駆動軸に第2プーリを設け、印刷装置に中間駆動軸を中心とした円周上に一対の第3プーリを設けて中間駆動軸の中心と第3プーリの中心とを結ぶ線によって所定の第1角度を形成し、中間駆動軸に回動可能に支持してブラケットを設け、このブラケットに、中間駆動軸を中心とした、第3プーリを含む円周の半径より小さい半径の円周上に一対の第4プーリを設けて中間駆動軸の中心と第4プーリの中心とを結ぶ線によって第1角度より小さい所定の第2角度を形成するとともに、ブラケットは中間駆動軸を中心として第4プーリの中心が第1角度の範囲を越えないように任意の角度で回動可能であり、駆動プーリ、第3プーリ、第4プーリ、及び第2プーリに係合させて駆動プーリの回転を伝達するベルトを設けるとともに、駆動プーリと第1プーリとに係合させて駆動プーリの回転を伝達する他のベルトを設け、ブラケットを回動させて版胴駆動軸に対する中間駆動軸の回転角位相を変化させて給紙手段の給紙タイミングを調整して印刷位置の天地を調整するので、ギヤを用いなくともよくてギヤのバックラッシュや部品の嵌合部のがた等の影響がなくて天地位置を高精度に調整でき、良好な印刷物を得ることができるうえ、ベルトの耐久性が向上し、かつ、給紙駆動部と版胴駆動部との組立の作業性が向上するという効果がある。請求項3に記載の発明は、ベルトは非伸長無端有歯ベルトからなるので、各プーリにおいてスリップが生じることなく、天地位置調整の精度を高く維持することができるという効果がある。請求項4に記載の発明は、ベルトの弛みを吸収する手段を設けたので、天地位置調整巾を大きく設定してもベルトのわずかな弛みを吸収することができて、天地位置調整の精度を一段と良好に保つことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の概略縦断面図である。
【図2】第1図の線X−X′からみたカム部分の側面図である。
【図3】この発明の天地位置調整装置の部分の概略縦断面図である。
【図4】同上の天地位置調整装置の動作説明図である。
【図5】同上の天地位置調整のタイミングのタイムチャートである。
【図6】この発明の第2実施例の要部概略縦断面図である。
【図7】この発明の第3実施例の要部概略縦断面図である。
【図8】同上の駆動プーリ部の要部概略側面図である。
【図9】従来の天地位置調整装置の概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 印刷装置
2 天地位置調整装置
3 版胴
4 駆動プーリ
5 駆動手段
6 給紙手段
7 中間駆動軸
8 第2プーリ
9 版胴駆動軸
10 第1プーリ
11,11′ 第3プーリ
12,12′ 第4プーリ
13 ブラケット
14,14′ ベルト
50 弛み吸収手段
51 アーム
52 アイドラプーリ
53 スプリング
A 円周
B 円周
α 第1角度
β 第2角度
Claims (4)
- 製版されたマスタを外周に巻き付けた版胴と、版胴の版胴駆動軸に設けられた第1プーリと、この第1プーリをベルトによって駆動して版胴を回転させる駆動手段に設けられた駆動プーリと、版胴の回転に同期して給紙する給紙手段とを有し、印刷用紙を版胴とプレスローラとからなる印刷部に給紙してマスタ上の画像を印刷用紙に転写するようにした印刷装置において、
給紙手段の給紙部材の給紙軸を駆動する中間駆動軸に第2プーリを設け、印刷装置に中間駆動軸を中心とした円周上に一対の第3プーリを設けて中間駆動軸の中心と第3プーリの中心とを結ぶ線によって所定の第1角度を形成し、中間駆動軸に回動可能に支持してブラケットを設け、このブラケットに、中間駆動軸を中心とした、第3プーリを含む円周の半径より小さい半径の円周上に一対の第4プーリを設けて中間駆動軸の中心と第4プーリの中心とを結ぶ線によって第1角度より小さい所定の第2角度を形成するとともに、ブラケットは中間駆動軸を中心として第4プーリの中心が第1角度の範囲を越えないように任意の角度で回動可能であり、駆動プーリ、第1プーリ、第3プーリ、第4プーリ、及び第2プーリに係合して駆動プーリの回転を伝達するベルトを設け、ブラケットを回動させて版胴駆動軸に対する中間駆動軸の回転角位相を変化させて給紙手段の給紙タイミングを調整して印刷位置の天地を調整することを特徴とする天地位置調整装置。 - 製版されたマスタを外周に巻き付けた版胴と、版胴の版胴駆動軸に設けられた第1プーリと、この第1プーリをベルトによって駆動して版胴を回転させる駆動手段に設けられた駆動プーリと、版胴の回転に同期して給紙する給紙手段とを有し、印刷用紙を版胴とプレスローラとからなる印刷部に給紙してマスタ上の画像を印刷用紙に転写するようにした印刷装置において、
給紙手段の給紙部材の給紙軸を駆動する中間駆動軸に第2プーリを設け、印刷装置に中間駆動軸を中心とした円周上に一対の第3プーリを設けて中間駆動軸の中心と第3プーリの中心とを結ぶ線によって所定の第1角度を形成し、中間駆動軸に回動可能に支持してブラケットを設け、このブラケットに、中間駆動軸を中心とした、第3プーリを含む円周の半径より小さい半径の円周上に一対の第4プーリを設けて中間駆動軸の中心と第4プーリの中心とを結ぶ線によって第1角度より小さい所定の第2角度を形成するとともに、ブラケットは中間駆動軸を中心として第4プーリの中心が第1角度の範囲を越えないように任意の角度で回動可能であり、駆動プーリ、第3プーリ、第4プーリ、及び第2プーリに係合させて駆動プーリの回転を伝達するベルトを設けるとともに、駆動プーリと第1プーリとに係合させて駆動プーリの回転を伝達する他のベルトを設け、ブラケットを回動させて版胴駆動軸に対する中間駆動軸の回転角位相を変化させて給紙手段の給紙タイミングを調整して印刷位置の天地を調整することを特徴とする天地位置調整装置。 - ベルトは非伸長無端有歯ベルトからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の天地位置調整装置。
- ベルトの弛みを吸収する手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の天地位置調整装置。
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