JP2001315294A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JP2001315294A
JP2001315294A JP2000352617A JP2000352617A JP2001315294A JP 2001315294 A JP2001315294 A JP 2001315294A JP 2000352617 A JP2000352617 A JP 2000352617A JP 2000352617 A JP2000352617 A JP 2000352617A JP 2001315294 A JP2001315294 A JP 2001315294A
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JP
Japan
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timing belt
drum
printing
pulley
pulleys
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Application number
JP2000352617A
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English (en)
Inventor
Keiichi Chiba
敬一 千葉
Koshu Takazawa
弘修 高澤
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41LAPPARATUS OR DEVICES FOR MANIFOLDING, DUPLICATING OR PRINTING FOR OFFICE OR OTHER COMMERCIAL PURPOSES; ADDRESSING MACHINES OR LIKE SERIES-PRINTING MACHINES
    • B41L13/00Stencilling apparatus for office or other commercial use
    • B41L13/04Stencilling apparatus for office or other commercial use with curved or rotary stencil carriers

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  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
  • Rotary Presses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイミングベルトの背面に当接して回転する
回転部材を介して発現するタイミングベルトの厚み不均
一による回転部材間の位相ずれやオフセットゴーストの
発生を、タイミングベルト連結方式の低コスト化を維持
しながら抑制する。 【解決手段】 印刷ドラム308のドラム駆動プーリ3
36と、印刷ドラム310のドラム駆動プーリ338間
に、ドラム間位相調整手段322及びタイミングベルト
320の背面に当接して回転する回転部材としての偏向
プーリ344を介して掛け回されたタイミングベルト3
20の背面を研磨してベルト厚みを均一にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、孔版印刷装置等の印刷装置に関
し、詳しくは、タイミングベルトによる連結構成で回転
部材間の同期回転を得るようにした印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷装置では、インキの色が異なる
印刷ドラムを複数本印刷用紙の搬送方向に並置し、印刷
用紙を搬送しながら上流側から順に1色目、2色
目...と転写し、いわゆる1パス(1回の通紙)で多
色印刷を行なうことが行われている。この1パス方式
は、色毎に印刷ドラムを交換して再給紙する方式に比べ
作業能率が非常に良いが、1パス故の印刷間隔の短さに
起因した問題がある。すなわち、上流の印刷ドラム(例
えば1色目の印刷ドラム)で印刷された画像のインキが
未乾燥状態で下流の印刷ドラム(例えば2色目の印刷ド
ラム)のニップ部へ進入するために、下流の印刷ドラム
に巻装されている孔版原紙としてのマスタへそのインキ
が転移し、マスタへ転移したインキが次の印刷用紙に転
移する現象が起こる。
【0003】最初の1枚目の印刷用紙では、1色目の未
乾燥インキは2色目の印刷ドラムのマスタに転移するだ
けに終わるので問題はないが、2枚目の印刷用紙では1
色目の印刷ドラムで印刷された画像上に、1枚目の印刷
において2色目の印刷ドラムのマスタに転移した1色目
のインキが転移する。これは再転写と呼ばれている。再
転写は同色インキの重なり現象であるので、本来の印刷
画像との間に位置ずれがなければ画像品質上の問題は生
じない。しかしながら、再転写が本来の印刷画像に対し
てずれると、影のように見えるいわゆるオフセットゴー
ストとなる。オフセットゴーストでは、ずれ量が同じで
も太い線はにじみに見え、細い線はダブリに見えるた
め、画像品質が著しく低下する。
【0004】1パス方式の多色印刷では再転写現象は避
けられないが、オフセットゴーストは再転写位置の位置
ずれによるものであるので、上流の印刷ドラムと下流の
印刷ドラムの同期回転精度が高精度に保たれ、印刷用紙
の搬送精度が高精度に保たれれば、オフセットゴースト
の発生を高精度に抑制することができる。従来、オフセ
ットゴーストを抑制するために、上流の印刷ドラムと下
流の印刷ドラムを連結駆動する構成が採用されており、
この連結駆動の方式としては、例えば特開平4−329
175号公報に開示されるように、印刷ドラムの回転駆
動軸を複数のギアで連結する方式と、例えば特開平7−
17121号公報に開示されるように、タイミングプー
リとタイミングベルトで連結する方式がある。
【0005】タイミングベルト連結方式の一例を図12
に示す。印刷用紙Pの搬送方向に間隔をおいて配置され
た2つの印刷ドラム100(上流側),102(下流
側)にそれぞれタイミングプーリとしての歯付きのドラ
ム駆動プーリ104,106が取り付けられており、こ
れらのドラム駆動プーリ104,106間にタイミング
ベルト108が掛け渡されて印刷ドラム100,102
が連結駆動可能となっている。印刷ドラム100,10
2間には、印刷ドラム100,102間の位相を調整す
る画像天地位置調整手段としてのドラム間位相調整手段
110(印刷用紙の搬送方向である天地方向の1色目と
2色目の色ずれ調整手段)が設けられている。
【0006】ドラム間位相調整手段110は、図示しな
い駆動手段により上下方向に移動するフレーム112
と、このフレーム112の上下端部に回転自在に支持さ
れた歯付きの調整用プーリ114a,114b(以下、
適宜に、単に調整用プーリ114と呼ぶときがある)等
を有しており、各調整用プーリ114はタイミングベル
ト108に噛み合っている。調整用プーリ114と印刷
ドラム100,102との間には、タイミングベルト1
08を偏向させる4個の偏向プーリ116が位置固定さ
れて設けられており、ドラム間位相調整手段110の上
下変位による位相調整が短距離変位で効率的になされる
ようになっている。偏向プーリ116はタイミングベル
ト108の裏面に接触して回転するため、平プーリが用
いられている。図12において符号118,120は印
刷ドラム100,102に対して接離自在なプレスロー
ラを示す。図示しないが、印刷ドラム100は減速部を
有するメイン駆動モータにタイミングベルトで連結され
ており、回転駆動されるようになっている。
【0007】フレーム112が上方に移動して調整用プ
ーリ114a,114bが上方に変位すると、印刷ドラ
ム100はメイン駆動モータとの連結による負荷によっ
て回転しないが、印刷ドラム102は矢印b方向に回転
し、これによって印刷ドラム100,102の位相が変
化する。フレーム112が下方に移動すると逆方向の位
相変化を得ることができる。ドラム間位相調整手段11
0は、印刷用紙Pの搬送方向の印刷位置のずれを修正す
るもので、印刷速度の変化による位置ずれ修正等が可能
であり、実際上不可欠なものとなっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、タイミング
ベルト108に噛み合うドラム駆動プーリ104,10
6及び調整用プーリ114は、加工精度、組付精度など
により少なからず偏心することを避けられない。また、
無視できないのが、タイミングベルト108自身もその
心線位置精度による偏心成分を有していることである。
さらには、前述のドラム間位相調整手段110が設けら
れていることを考慮すると、タイミングベルト108の
裏面に当接する偏向プーリ116の存在によってタイミ
ングベルト108の全周長における厚みの不均一さも偏
心成分として加算されることになる。
【0009】ドラム駆動プーリ104,106について
はそれぞれが偏心していても、オフセットゴーストの発
生は印刷ドラム100,102が1回転に1回、すなわ
ち、ドラム駆動プーリ104,106が1回転に1回の
現象であるので、印刷ドラム100と印刷ドラム102
との間には同期回転のずれは生じない。しかしながら、
調整用プーリ114が偏心している場合には、調整用プ
ーリ114が回転する毎に、また、タイミングベルト1
08が偏心成分を有している場合には、ドラム駆動プー
リ104,106が回転する毎に印刷ドラム100と印
刷ドラム102の位相をずらしていることになる。
【0010】調整用プーリ114が偏心している場合に
オフセットゴーストが発生する理由を図13及び図14
に基づいて説明する。図13は、ドラム駆動プーリ(1
04,106)の歯数:調整用プーリ114の歯数=
4.3:1の場合、換言すれば、ドラム駆動プーリ(1
04,106)の歯数が調整用プーリ114の非整数倍
である場合のドラム駆動プーリ(104,106)と調
整用プーリ114に偏心があった場合の速度変動を示す
波形図である。なお、図13は代表的に、ドラム駆動プ
ーリ104と調整用プーリ114aについてのみ図示し
てあり、ドラム駆動プーリ106と、調整用プーリ11
4bの波形図は省略してある。
【0011】つまり、図13において、実線S1はドラ
ム駆動プーリ104の速度変動を、実線S2はドラム駆
動プーリ104の速度変動波形の原点と調整用プーリ1
14aの速度変動波形の原点とをわかりやすいように一
致させて示した、調整用プーリ114aの速度変動を、
破線S3はドラム駆動プーリ104と調整用プーリ11
4aとの偏心位置に差があった場合の調整用プーリ11
4aの速度変動を示している。ここで、通常は、破線S
3で示すように、ドラム駆動プーリ104の速度波形の
原点と調整用プーリ114aの速度波形の原点とはずれ
ていることが多い。
【0012】図14は、合成速度変動を示す波形図で、
実線C1は図13における実線S1と実線S2の合成速
度変動を、破線C2は実線S1と破線S3の合成速度変
動を示している。図14から明らかなように、ドラム1
周期をどこから始めても、毎周期で速度変動の形が異な
る。従って、印刷ドラム100と印刷ドラム102との
ずれ方が毎周期で異なるのでオフセットゴーストが発生
する。
【0013】次に、タイミングベルト108が偏心して
いる場合にオフセットゴーストが発生する理由を図1
5、図16及び図17に基づいて説明する。図15は、
ドラム駆動プーリ(104,106)の歯数:タイミン
グベルト108の歯数=1:2.5の場合、換言すれ
ば、タイミングベルト108の歯数がドラム駆動プーリ
(104,106)の歯数の非整数倍である場合のドラ
ム駆動プーリ(104,106)とタイミングベルト1
08に偏心があった場合の速度変動を示す波形図であ
る。なお、図15は代表的に下流のドラム駆動プーリ1
06とタイミングベルト108についてのみ図示してあ
り、上流のドラム駆動プーリ104の波形図は省略して
ある。
【0014】つまり、図15において、実線S4はドラ
ム駆動プーリ106の速度変動を、実線S5はドラム駆
動プーリ106の速度変動波形の原点とタイミングベル
ト108の速度変動波形の原点とをわかりやすいように
一致させて示した、タイミングベルト108の速度変動
を、破線S6はドラム駆動プーリ106とタイミングベ
ルト108との偏心位置に差があった場合のドラム駆動
プーリ106の速度変動を示している。ここで、通常
は、破線S6で示すように、ドラム駆動プーリ106の
速度波形の原点とタイミングベルト108の速度波形の
原点とはずれていることが多い。
【0015】図16は、合成速度変動を示す波形図で、
実線C3は図15における実線S4と実線S5の合成速
度変動を、破線C4は実線S5と破線S6の合成速度変
動を示している。図16から明らかなように、どこから
始めても、毎周期で速度変動の形が異なる。但し、ドラ
ム駆動プーリ106の歯数:タイミングベルト108の
歯数=1:2.5の設定であることから、タイミングベ
ルト108が2周期でドラム駆動プーリ106が5周期
の関係が保たれ、実線C3はドラム駆動プーリ106が
5周期する毎に同じ波形を繰り返している。図17は、
図16における実線C3の、ドラム駆動プーリ106が
1周期する毎の波形の斜線部の面積の和をプロットした
もので、面積の和の大小がすなわち、ドラム駆動プーリ
106の同期ずれ量である。ドラム駆動プーリ106の
周期毎の回転同期ずれ量もタイミングベルト108が2
周期する毎に同じずれ量が繰り返し発生することがわか
る。
【0016】印刷ドラム同士を連結駆動するためのギア
やタイミングベルト等の回転部材は加工により少なから
ず偏心成分が生じるので、1回転中の速度変動は避けら
れない。印刷ドラムの回転駆動軸をギアで連結する方式
では、ギア列による高剛性のためにギアの精度を高くす
ることでオフセットゴーストのずれ量を小さくすること
ができるが、精度の高いギアを複数使用しなければなら
ない構成であるため、製造コストが高くなるという問題
があった。一方、タイミングベルトで連結する方式で
は、射出成形等による量産が可能なタイミングプーリ等
の製造コストの低い部品を使用できるため、全体として
コスト低下を実現できるが、上述のようにタイミングベ
ルトやタイミングプーリの偏心成分によってオフセット
ゴーストのずれ量が大きいという問題があった。
【0017】上述のように様々な回転部材の偏心がオフ
セットゴーストの要因となっているのであるが、タイミ
ングベルトの偏心について考えてみた場合、心線の位置
精度が高くても、タイミングベルトの厚みが不均一であ
るときは、上述のようにタイミングベルトの背面に当接
する偏向プーリ116等の回転部材が存在する場合に
は、厚みの変動がタイミングベルトの偏心成分として発
現し、オフセットゴーストを生じることになる。従っ
て、タイミングベルトの厚みの変動を抑制することは、
タイミングベルトに起因するオフセットゴーストの抑制
に極めて有効である。
【0018】なお、上述のように、オフセットゴースト
の発生は印刷ドラムが1回転に1回の現象であるので、
印刷ドラムとタイミングベルトの周期を1:1にすれば
オフセットゴーストの発生はないが、印刷ドラムとタイ
ミングベルトの周期を1:1にする構成では高精度なギ
ヤを併用する等の構成が必要となるため、タイミングベ
ルトで連結する方式の利点である低コスト化を維持でき
ない。印刷ドラムとタイミングベルトの周期を1:1に
する構成は、例えば図18に示すようなものとなる。上
流の印刷ドラム200のドラム駆動ギア202にタイミ
ングプーリ204を一体に有する中継ギア206が噛み
合っており、下流の印刷ドラム208のドラム駆動ギア
210にタイミングプーリ212を一体に有する中継ギ
ア214が噛み合っている。タイミングプーリ204と
タイミングプーリ212間にはドラム間位相調整手段2
16を介してタイミングベルト218が掛け渡されてお
り、印刷ドラム200と印刷ドラム208が連結駆動可
能となっている。符号220,222は調整用プーリを
示し、符号224は偏向プーリを示す。このように、印
刷ドラムとタイミングベルトの周期を1:1にする構成
では、複数のギア、すなわち、ドラム駆動ギア202,
210、中継ギア206,214が必要であり、1:1
の周期条件を実現するにはこれらのギアを高精度に仕上
げなければならず、コストアップを避けられない。
【0019】なお、これまでは、印刷用紙の搬送方向に
複数の印刷ドラムが配置された多色印刷構成におけるオ
フセットゴーストの問題を採り上げたが、印刷ドラム
と、印刷用紙の搬送方向における画像の位置ずれを調整
する画像天地位置調整手段との間におけるタイミングベ
ルト連結構成(例えば特開平8−216381号公報に
おける図5、図6の構成)、印刷ドラムと圧胴との間に
おけるタイミングベルト連結構成、第1の印刷ドラムと
これに対向する第2の印刷ドラムとの間におけるタイミ
ングベルト連結構成(例えば特開平8−216381号
公報における図9、図10の構成)、印刷ドラムと給紙
手段との間におけるタイミングベルト連結構成(例えば
特開平9−66657号公報)等においても上記と同様
の問題が起こる。また、オフセットゴーストの問題に限
らず、駆動部材と従動部材間におけるタイミングベルト
の偏心成分に起因した同期精度の低下による画像位置の
ずれ等の種々の問題が生じる。
【0020】すなわち、タイミングベルトの背面に当接
して回転するアイドルプーリ等の回転部材が存在する場
合、タイミングベルトに偏心成分があると、タイミング
ベルトが1回転する間に駆動、従動のアイドルプーリは
複数回の回転(すなわち複数回の印刷)をするので、複
数回の印刷中にタイミングベルトの偏心成分が影響し、
例えば印刷ドラムと画像天地位置調整手段との間に位相
ずれが生じ、画像天地位置が印刷毎にずれるという不具
合が生じる。
【0021】そこで、本発明は、タイミングベルトで連
結して同期回転を得る方式において、タイミングベルト
の厚みに係る偏心成分を小さくできてオフセットゴース
トや画像天地位置のずれ等を抑制でき、低コストの利点
を十分に活かせる印刷装置の提供を、その目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、駆動部材と従動部材を有
し、該駆動部材と従動部材は片面に歯を有するタイミン
グベルトにより同期回転可能に連結され、且つ、該タイ
ミングベルトの背面に当接して回転する回転部材を有し
ている印刷装置において、上記タイミングベルトが、そ
の背面を研磨したものである、という構成を採ってい
る。
【0023】請求項2記載の発明では、印刷用紙の搬送
方向に間隔をおいて配置された複数の印刷ドラムを有
し、隣合う印刷ドラム同士がタイミングベルトで連結さ
れ、該タイミングベルトの背面に当接して回転する回転
部材を有し、上流の印刷ドラムによる画像に下流の印刷
ドラムによる画像を重ね合わせる印刷装置において、上
記タイミングベルトが、その背面を研磨したものであ
る、という構成を採っている。
【0024】請求項3記載の発明では、請求項1又は2
記載の印刷装置において、上記タイミングベルトが、歯
部を成形する金型に直接心線を巻き付けた状態で合成樹
脂を充填して製造したものである、という構成を採って
いる。
【0025】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
印刷装置において、上記合成樹脂がポリウレタン樹脂で
ある、という構成を採っている。
【0026】請求項5記載の発明では、請求項1乃至4
のうちの一つに記載の印刷装置において、上記研磨が、
歯付きプーリを使用した歯元基準でなされている、とい
う構成を採っている。
【0027】請求項6記載の発明では、請求項1乃至4
のうちの一つに記載の印刷装置において、上記研磨が、
平プーリを使用した歯先基準でなされている、という構
成を採っている。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。図1に示すように、印刷装置としての
孔版印刷装置302は、給紙手段304と、レジストロ
ーラ対306と、給紙手段304から供給される印刷用
紙Pの搬送方向に間隔をおいて配置された2つの印刷ド
ラム308,310と、図示しない接離機構により上流
の印刷ドラム308に対して接離自在なプレスローラ3
12と、印刷ドラム308,310間の印刷用紙Pの搬
送を行なうエアー吸着ベルト方式の中間搬送手段314
と、図示しない接離機構により下流の印刷ドラム310
に対して接離自在なプレスローラ316と、下流の印刷
ドラム310から分離した印刷用紙Pを図示しない排紙
トレイに排出するエアー吸着ベルト方式の排紙搬送手段
318と、印刷ドラム308,310を連結駆動するた
めのタイミングベルト320と、印刷ドラム308,3
10間の位相を調整するためのドラム間位相調整手段3
22等を有している。駆動部材としての上流の印刷ドラ
ム308はメイン駆動ベルト323を介してメイン駆動
モータ325により回転駆動され、この回転駆動力がタ
イミングベルト320により従動部材としての下流の印
刷ドラム310に伝達される。メイン駆動ベルト323
はプーリ327によりテンションを付与されている。
【0029】給紙手段304では図示しないモータ装置
により間欠的に上昇する給紙台324に複数の印刷用紙
Pが積載されており、給紙ローラ326、分離ローラ3
28、分離パッド330等により最上の印刷用紙Pから
順に一枚ずつ分離されてレジストローラ対306へ送ら
れる。印刷用紙Pはレジストローラ対306で斜めずれ
等を修正された後、印刷ドラム308の画像先端と印刷
用紙Pの先端部の所定位置とが一致するタイミングでレ
ジストローラ対306により印刷ドラム308へ向けて
送られる。このタイミングに合わせてプレスローラ31
2が印刷ドラム308に押圧される。プレスローラ31
2によって印刷用紙Pが印刷ドラム308に押圧される
と、印刷ドラム308に内蔵された図示しないインキ供
給手段により供給された1色目のインキが印刷ドラム3
08の外周面に巻装された図示しない製版済みのマスタ
の穿孔部から滲み出て印刷用紙Pに転移する。これによ
り印刷用紙Pに1色目の画像が印刷される。プレスロー
ラ312は印刷ドラム308の外周面に設けられたマス
タクランパ332との干渉を避けるように間欠的に押圧
される。
【0030】印刷がなされた印刷用紙Pは印刷ドラム3
08から図示しない分離手段により分離され、中間搬送
手段314により搬送される。中間搬送手段314には
図示しないファンが設けられており、エアー吸引によっ
てベルト上に印刷用紙Pを吸着しながら搬送する。中間
搬送手段314の搬送線速度は印刷用紙Pの線速度の所
定倍に設定されている。中間搬送手段314で搬送され
た印刷用紙Pは下流の印刷ドラム310とプレスローラ
316のニップ部に進入する。プレスローラ316によ
って印刷用紙Pが印刷ドラム310に押圧されると、印
刷ドラム310に内蔵された図示しないインキ供給手段
により供給された2色目のインキが印刷ドラム310の
外周面に巻装された図示しない製版済みのマスタの穿孔
部から滲み出て印刷用紙Pに転移する。これにより印刷
用紙Pに2色目の画像が印刷される。プレスローラ31
6は印刷ドラム310の外周面に設けられたマスタクラ
ンパ334との干渉を避けるように間欠的に押圧され
る。
【0031】2色目の印刷がなされた印刷用紙Pは印刷
ドラム310から図示しない分離手段により分離され、
排紙搬送手段318により搬送される。排紙搬送手段3
18には図示しないファンが設けられており、エアー吸
引によってベルト上に印刷用紙Pを吸着しながら搬送す
る。排紙搬送手段318により搬送された印刷用紙Pは
図示しない排紙トレイに排出されてスタックされる。
【0032】印刷ドラム308,310の回転軸35
0,352(図2)の奥側(図2で手前側)にはそれぞ
れタイミングプーリとしての歯付きのドラム駆動プーリ
336,338が印刷ドラム308,310を交換可能
に取り付けられており、このドラム駆動プーリ336,
338間にタイミングベルト320が掛け渡されてい
る。ドラム間位相調整手段322には2つのタイミング
プーリとしての調整用プーリ340,342が設けられ
ており、調整用プーリ340,342とドラム駆動プー
リ336,338間にはドラム間位相調整手段322の
上下変位による位相調整を短距離変位で効率的に行なう
ための4つの偏向プーリ344が位置固定されて設けら
れている。各偏向プーリ344は、タイミングベルト3
20の背面(歯面と反対側の面)に当接して回転する回
転部材であり、テンションプーリとしても機能する。
【0033】ドラム間位相調整手段322は、図2に示
すように、上下方向に延びるフレーム354と、フレー
ム354の上下端部に回転自在に支持された調整用プー
リ340,342と、フレーム354に形成されたラッ
ク部354aに噛み合う図示しないピニオンと、このピ
ニオンを駆動する図示しないモータ等を有している。フ
レーム354の上半部と下半部にはそれぞれ上下に延び
る長孔354b,354cが形成されており、長孔35
4b,354cには図示しない装置本体側板に固定され
たガイドピン356,358が係合している。フレーム
354はガイドピン356,358と図示しない装置本
体側板に固定されたガイド部材によりガイドされながら
上下に移動する。平プーリとしての各偏向プーリ344
は、図示しない装置本体側板に固定された軸360に回
転自在に支持されており、調整用プーリ340,342
とドラム駆動プーリ336,338間においてタイミン
グベルト320を絞り込むように配置され、タイミング
ベルト320の背面に当接している(請求項2)。
【0034】図示しないピニオンが回転駆動され、フレ
ーム354が上方向(矢印X方向)に移動すると、調整
用プーリ340,342が共に上方に変位する。これに
より、印刷ドラム308はメイン駆動モータ325の回
転停止負荷により回転しないが、印刷ドラム310は矢
印b方向に回転する。これにより印刷ドラム308,3
10間の位相が変化し、位相調整(色ずれ調整)が可能
となる。上記と逆方向の位相調整をする場合には、図示
しないピニオンを逆回転させ、フレーム354を下方向
(矢印Y方向)に移動させればよい。ドラム駆動プーリ
336,338の歯数は互いに同じであり、ドラム間位
相調整手段322における調整用プーリ340,342
よりも歯数は多い。調整用プーリ340,342の歯数
も互いに同じである。
【0035】本実施形態におけるタイミングベルト32
0は、材質的には一般的なもので、図3に示すように、
クロロプレンゴムからなる歯部320aと、同じくクロ
ロプレンゴムからなる背部320bと、歯部320aと
背部320bの間に配されたグラスファイバーやアラミ
ドコード等からなる心線320cと、歯部320aの表
面を覆うナイロンからなるカバークロス320dを有し
ている。タイミングベルト320はこれらの要素を重ね
接合して製造したものである。
【0036】材質的には一般的なものであるが、本実施
形態におけるタイミングベルト320は、その背面(背
部320bの背面でもある)320eを研磨し、ベルト
の厚みmを均一にしている(請求項1)。符号320f
は研磨前の背面を示し、分かり易いように誇張表示して
いる。背面320eの研磨の方式としては、平プーリ間
にタイミングベルト320を掛け回して回転させながら
グラインダで背面320eを研磨する歯先基準方式(請
求項6)と、歯付きプーリ間にタイミングベルト320
を掛け回して回転させながらグラインダで背面320e
を研磨する歯元基準方式とがあるが、いずれの方式でも
よい。但し、背面研磨を高精度に仕上げる場合又は上記
のようなゴムベルトの場合には、荷重を歯面全体で受け
る歯元基準方式が望ましい(請求項5)。
【0037】図4は、研磨前と研磨後におけるタイミン
グベルト320の全周の厚みの変動を測定したグラフで
ある。図4から明らかなように、研磨前は厚みの変動幅
が最大0.1mm近くにもなるが、研磨後はほとんど無
くなることがわかる。従って、タイミングベルト320
の厚みの不均一による偏心成分がタイミングベルト32
0の背面に当接する偏向プーリ344を介して発現し、
それがオフセットゴーストの発生に反映されるのが防止
される。実験の結果、背面320eを研磨しないタイミ
ングベルト320を用いた場合より、背面320eを研
磨したたタイミングベルト320を用いた方がオフセッ
トゴーストの抑制作用が著しいことが確認された。ゴム
の収縮特性等によりタイミングベルト320の厚みを製
造段階で均一にすることは困難であるが、上記のように
製造後の背面研磨によれば、容易にベルト厚みの不均一
を修正できる。
【0038】次に、タイミングベルト320以外の回転
部材が偏心している場合のオフセットゴースト抑制手法
について述べる。上記構成の下、本実施形態では、調整
用プーリ340,342の歯数をドラム駆動プーリ33
6,338の歯数の1/整数に設定している。換言すれ
ば、ドラム駆動プーリ336,338の歯数を調整用プ
ーリ340,342の歯数の整数倍としている。例え
ば、ドラム駆動プーリ(336,338)の歯数144
に対して調整用プーリ(340,342)の歯数を36
に設定するものである。このようにすれば、調整用プー
リ340,342が偏心していても歯数比の関係によっ
て印刷ドラム308,310間の位相ずれ(同期回転ず
れ)は生じず、オフセットゴーストの発生も抑制され
る。
【0039】その理由を図5及び図6に基づいて説明す
る。図5は、ドラム駆動プーリ(336,338)と調
整用プーリ(340,342)に偏心があった場合の速
度変動を示す波形図で、ドラム駆動プーリ(336,3
38)の歯数:調整用プーリ(340,342)の歯数
=4:1の場合である。なお、図5は代表的に、ドラム
駆動プーリ336と調整用プーリ340についてのみ図
示しており、ドラム駆動プーリ338、調整用プーリ3
42の波形図は省略してある。つまり、図5において、
実線S7はドラム駆動プーリ336の速度変動を、実線
S8はドラム駆動プーリ336の速度変動の波形の原点
と、調整用プーリ340の速度変動の波形の原点とをわ
かりやすいように一致させて示した、調整用プーリ34
0の速度変動を、破線S9はドラム駆動プーリ336と
調整用プーリ340との偏心位置に差があった場合の調
整用プーリ340の速度変動を示している。偏心位置に
差が無い場合には、ドラム駆動プーリ(336,33
8)の1周期の中に調整用プーリ(340,342)の
4周期が丁度入る。
【0040】図6は、合成速度変動を示す波形図で、実
線C5は図5における実線S7と実線S8の合成速度変
動を、破線C6は実線S7と破線S9の合成速度変動を
示している。図6から明らかなように、ドラム1周期を
どこから始めても、毎周期で速度変動の形は同じであ
る。すなわち、実線C5でも破線C6でも速度変動の形
は同じである。従って、印刷ドラム308と印刷ドラム
310とのずれ方が毎周期同じであるのでオフセットゴ
ーストの発生がない。
【0041】上記のように偏向プーリ344を有する構
成において、調整用プーリ340,342の歯数をドラ
ム駆動プーリ336,338の歯数の1/整数に設定す
ることに加え、偏向プーリ344のピッチ円直径をドラ
ム駆動プーリ336,338のピッチ円直径の1/整数
に設定してもよい。換言すれば、ドラム駆動プーリ33
6,338のピッチ円直径を偏向プーリ344のピッチ
円直径の整数倍としてもよい。例えば、ドラム駆動プー
リ336,338のピッチ円直径:偏向プーリ344の
ピッチ円直径=5:1に設定するものである。各偏向プ
ーリ344のピッチ円直径は互いに同じである。この場
合の偏向プーリ344のピッチ円直径d1は、図7に示
すように、タイミングベルト320のピッチ線(ベルト
心線の位置)tまでの距離である。
【0042】ドラム間位相調整手段322の調整用プー
リ340,342の偏心が無く、偏向プーリ344のみ
偏心がある場合には、偏向プーリ344のピッチ円直径
をドラム駆動プーリ336,338のピッチ円直径の1
/整数に設定する対策のみでオフセットゴーストの発生
を抑制できる。
【0043】ところで、上記実施形態では、例えばドラ
ム駆動プーリ(336,338)の歯数144に対して
調整用プーリ(340,342)の歯数を36としてお
り、ドラム駆動プーリ(336,338)の歯数と調整
用プーリ(340,342)の歯数の比を4:1に設定
する場合の好ましい例である。この他の歯数で整数比
4:1、又は3:1、又は5:1を、精度とコストのバ
ランスを考慮して設定するなら、ドラム駆動プーリ(3
36,338)の歯数が108〜180であることが望
ましい。
【0044】本実施形態のドラム連結駆動構成は、図1
に示すように、高精度なギヤを使用せずに、ドラム駆動
プーリ336,338と調整用プーリ340,342及
び、偏向プーリ344で構成する回転部材にタイミング
ベルト320が掛け渡されているだけの極めてシンプル
な駆動方式を採っている。従って、上記回転部材に偏心
があってもそれぞれのピッチ円直径がドラム駆動プーリ
336,338のピッチ円直径と1/整数の関係が保た
れることによって印刷ドラム308,310の間の位相
ずれは生じないが、極めてシンプルな構成上、タイミン
グベルト320とドラム駆動プーリ336,338の歯
数を1:1とすることができないため、タイミングベル
ト320自身の持つ偏心量だけが位相ずれの発生源とな
り得る。
【0045】しかしながら、タイミングベルト320の
偏心成分は、上述のようにその背面320eを研磨する
ことによって低減されているので、上記回転部材の偏心
成分キャンセル構成と、タイミングベルト320の偏心
成分低減構成との組み合わせにより、装置全体としては
オフセットゴーストを高精度に抑制することができる。
【0046】次に、図8及び図9に基づいて他の実施形
態を説明する。図8に示すように、本実施形態における
タイミングベルト321は、ポリウレタン樹脂で一体成
形された歯部321a、背部321bと、歯部321a
と背部321bの間にインサートされたグラスファイバ
ーやアラミドコード等からなる心線321cを有してい
る。タイミングベルト321は、図9に示すように、金
型323の、歯みぞを形成するためのコア323aの頂
面に形成された突起323bに予め心線321cを巻き
付け、その状態でキャビティ323cにポリウレタン樹
脂を充填して一体成形している(請求項3,4)。
【0047】また、上記実施形態と同様に、本実施形態
におけるタイミングベルト321は、その背面(背部3
21bの背面でもある)321eを研磨し、ベルトの厚
みmを均一にしている。符号321fは研磨前の背面を
示し、分かり易いように誇張表示している。ポリウレタ
ン製のタイミングベルト321は上記実施形態における
クロロプレンゴム製のベルトより硬度が高いため、歯先
基準方式の研磨でも十分な研磨精度が得られるが、さら
に厚み均一の精度を高くするために、歯元基準方式で研
磨した。
【0048】予め心線321cを金型323内に位置決
めした状態でポリウレタン樹脂を充填して一体成形した
ので、高い心線位置精度が得られ、タイミングベルト3
21の心線位置精度に起因したオフセットゴーストを抑
制することができる。本実施形態ではこれに加えて、タ
イミングベルト321の背面321eを研磨してベルト
厚みを均一にしたことによるオフセットゴースト抑制機
能が得られるので、全体としては、タイミングベルト3
21の偏心成分に起因するオフセットゴーストの発生を
高精度に抑制することができる。本実施形態では、タイ
ミングベルト321の一体成形の合成樹脂として、ポリ
ウレタン樹脂を採用したが、これに限定される趣旨では
なく、タイミングベルト321の使用特性を満足する他
の樹脂でもよい。
【0049】上記各実施形態では、2色印刷装置におけ
るオフセットゴーストの抑制での適用を例示したが、印
刷装置における、同期回転精度が必要とされる他の「駆
動部材と従動部材のタイミングベルト連結構成」におい
ても同様に実施することができる。その一例を図10及
び図11に基づいて説明する。本実施形態における印刷
装置は、図10に示すように、駆動部材としての印刷ド
ラム401と、該印刷ドラム401に対向して配置され
印刷ドラム401に対して接離自在に設けられた従動部
材としての印刷ドラム402を有し、両面印刷可能な構
成となっている。印刷ドラム401,402の構成及び
インキ供給構成等は上記実施形態における印刷ドラム3
08,310と同様であり、周知の構成であるので説明
を省略する。
【0050】印刷ドラム402の回転支軸403(イン
キ供給パイプを兼ねる)の一端には、支持板404がそ
の中間部をもって回動自在に支持されており、支持板4
04の一端部は支持軸405に回動自在に支持されてい
る。これにより、支持板404は支持軸405を中心と
して上下方向に変位可能となっている。支持板404の
他端部にはカムローラ406が回転自在に支持されてい
る。カムローラ406はカム軸407に取り付けられた
カム408に図示しない付勢部材により常時当接するよ
うになっており、カム408の回動により印刷ドラム4
02が印刷ドラム401に接離するようになっている。
【0051】印刷ドラム402の回転支軸403にはド
ラムギヤ409が取り付けられており、該ドラムギヤ4
09に噛み合う駆動ギヤ410と歯付きの駆動プーリ4
11が駆動軸412に取り付けられている。駆動ギヤ4
10と駆動プーリ411は印刷ドラム401,402と
同期して矢印方向に回転するようになっている。図11
に示すように、駆動軸412には支持板413が回動自
在に支持されており、駆動プーリ411を挟んで2対の
アイドルプーリ414,415が支持板413に支持さ
れている。一方、印刷ドラム401の回転支軸416の
一端部には、印刷ドラム401と同期回転する歯付きの
従動プーリ417が取り付けられている。駆動プーリ4
11、外側のアイドルプーリ414、従動プーリ417
間には片面に歯を有するタイミングベルト418が掛け
回されている。内方に位置する回転部材としてのアイド
ルプーリ415はタイミングベルト418の背面に接し
て回転するようになっている。
【0052】支持板413の一端には、移動モータ41
9の回転軸に設けた雄ネジ420が螺合する雌ネジ(図
示せず)が形成されている。印刷ドラム401の天地方
向の位置調整を行う場合、移動モータ419を回転させ
る。例えば支持板413が時計回り方向に回動するよう
に移動モータ419を回転させると、図中、左側のアイ
ドルプーリ414,415は引っ張り側となり、右側の
アイドルプーリ414,415は送り出し側となる。こ
れにより、従動プーリ416は時計回り方向に回転す
る。これにより印刷ドラム401と印刷ドラム402間
の位相ずれを調整することができる。
【0053】本実施形態においてもタイミングベルト4
18の厚みの不均一による偏心成分がタイミングベルト
418の背面に当接するアイドルプーリ415を介して
発現し、印刷毎に印刷ドラム401、402間の位相ず
れが生じるが、上記実施形態と同様にタイミングベルト
418の背面を研磨することによりこれを抑制すること
ができる。研磨方式、タイミングベルト418の製造方
法等も上記実施形態と同様に実施できる。また、印刷ド
ラムと圧胴との間におけるタイミングベルト連結構成、
特開平8−216381号公報における図5,図6に示
すような印刷ドラムと画像天地位置調整手段との間のタ
イミングベルト連結構成、特開平9−66657号公報
における印刷ドラムと給紙手段間のタイミングベルト連
結構成等においても同様に実施することができる。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、タイミン
グベルトの背面を研磨してベルト厚みを均一にしたの
で、タイミングベルトの全周における厚み変動に起因し
た回転部材間の位相ずれを抑制することができ、タイミ
ングベルトで連結する方式の利点である低コスト化を十
分に活かすことができる。
【0055】請求項2記載の発明によれば、1パス方式
の多色印刷構成において、タイミングベルトの背面を研
磨してベルト厚みを均一にしたので、タイミングベルト
の全周における厚み変動に起因したオフセットゴースト
の発生を抑制することができ、タイミングベルトで連結
する方式の利点である低コスト化を十分に活かすことが
できる。
【0056】請求項3記載の発明によれば、心線を金型
に巻き付けた状態で一体成形したタイミングベルトを用
いる構成としたので、高い心線位置精度による回転部材
間の位相ずれ抑制機能あるいはオフセットゴースト抑制
機能と、背面研磨による回転部材間の位相ずれ抑制機能
あるいはオフセットゴースト抑制機能が同時に得られ、
タイミングベルトの偏心成分による回転部材間の位相ず
れあるいはオフセットゴーストを高精度に抑制すること
ができる。
【0057】請求項4記載の発明によれば、ポリウレタ
ン樹脂の材質特性によって高い寸法精度が得られ、回転
部材間の位相ずれあるいはオフセットゴーストの発生を
さらに高精度に抑制することができる。
【0058】請求項5記載の発明によれば、タイミング
ベルトの背面研磨を歯元基準方式で行うこととしたの
で、高い研磨精度を得ることができ、回転部材間の位相
ずれあるいはオフセットゴーストの発生をさらに高精度
に抑制することができる。
【0059】請求項6記載の発明によれば、タイミング
ベルトの背面研磨を歯先基準方式で行うこととしたの
で、高い研磨精度を得ることができ、回転部材間の位相
ずれあるいはオフセットゴーストの発生をさらに高精度
に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る印刷装置としての孔
版印刷装置の概要正面図である。
【図2】ドラム間位相調整手段の斜視図である。
【図3】タイミングベルトの要部断面図である。
【図4】タイミングベルト全周における研磨前と研磨後
のベルト厚みの変動を示すグラフである。
【図5】調整用プーリ等に偏心があった場合の速度変動
の波形図である。
【図6】合成速度変動の波形図である。
【図7】偏向プーリのピッチ円直径の概念を示す図であ
る。
【図8】他の実施形態におけるタイミングベルトの要部
断面図である。
【図9】図8で示したタイミングベルトを製造するため
の金型を示す要部断面図である。
【図10】両面印刷構成の実施形態における概要正面図
である。
【図11】図10で示した実施形態におけるタイミング
ベルト連結構成の詳細図である。
【図12】従来における孔版印刷装置の概要正面図であ
る。
【図13】従来の装置において調整用プーリ等に偏心が
あった場合の速度の変動を示す波形図である。
【図14】従来の装置において調整用プーリ等に偏心が
あった場合の合成速度変動を示す波形図である。
【図15】従来の装置においてドラム駆動プーリとタイ
ミングベルトに偏心があった場合の速度の変動を示す波
形図である。
【図16】従来の装置においてドラム駆動プーリとタイ
ミングベルトに偏心があった場合の合成速度変動を示す
波形図である。
【図17】図16に示した合成速度変動の波形からドラ
ム1周期毎の面積を計算して得られるドラムの回転ずれ
量を示す図である。
【図18】印刷ドラムとタイミングベルトの周期を1:
1にする構成の一例を示す概要正面図である。
【符号の説明】
308,402 駆動部材としての印刷ドラム 310,401 従動部材としての印刷ドラム 320,321,418 タイミングベルト 320e,321e 背面 344 回転部材としての偏向プーリ 415 回転部材としてのアイドルプーリ P 印刷用紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 7/18 F16H 7/18 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動部材と従動部材を有し、該駆動部材と
    従動部材は片面に歯を有するタイミングベルトにより同
    期回転可能に連結され、且つ、該タイミングベルトの背
    面に当接して回転する回転部材を有している印刷装置に
    おいて、 上記タイミングベルトが、その背面を研磨したものであ
    ることを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】印刷用紙の搬送方向に間隔をおいて配置さ
    れた複数の印刷ドラムを有し、隣合う印刷ドラム同士が
    タイミングベルトで連結され、該タイミングベルトの背
    面に当接して回転する回転部材を有し、上流の印刷ドラ
    ムによる画像に下流の印刷ドラムによる画像を重ね合わ
    せる印刷装置において、 上記タイミングベルトが、その背面を研磨したものであ
    ることを特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の印刷装置において、 上記タイミングベルトが、歯部を成形する金型に直接心
    線を巻き付けた状態で合成樹脂を充填して製造したもの
    であることを特徴とする印刷装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の印刷装置において、 上記合成樹脂がポリウレタン樹脂であることを特徴とす
    る印刷装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のうちの一つに記載の印刷
    装置において、 上記研磨が、歯付きプーリを使用した歯元基準でなされ
    ていることを特徴とする印刷装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至4のうちの一つに記載の印刷
    装置において、 上記研磨が、平プーリを使用した歯先基準でなされてい
    ることを特徴とする印刷装置。
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