JP4149622B2 - 孔版印刷機の用紙搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、孔版印刷機の用紙搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多孔質の支持円筒体に樹脂製又は金属製のメッシュスクリーンを複数枚巻き付けた版胴の外周に製版済のマスタを供給し、版胴の外周に設けたクランプによりマスタの先端を挟持状態で支持し、この後に版胴を回転させることにより版胴の外周にマスタを巻き付け、給紙台に積載した用紙を最上位のものから順次給紙ローラにより版胴に向けて給紙し、給紙された用紙をプレスローラ或いは圧胴により版胴に圧接し、版胴の内部からマスタの穿孔を通して滲み出させたインキを用紙に転写することにより画像を印刷するようにした孔版印刷機がある。
【0003】
このような孔版印刷機では、例えば特開平9−20436号公報に記載されているように、給紙ローラの下流側に分離ローラとこの分離ローラに圧接された分離パッドとよりなる用紙分離手段を設け、この用紙分離手段により給紙時における用紙の重送を防止し、さらに用紙分離手段の下流側に配置したレジストローラのニップ部に用紙の先端を当接させることで用紙の斜行を防止するとともに、用紙の先端の位置を定め、版胴の回転運動に同期させてレジストローラを回転させることにより、版胴に巻き付けられたマスタの画像を用紙の定められた位置に印刷するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、給紙のためには給紙台上の用紙を所定の給紙圧で給紙ローラに接触させる必要がある。また、用紙の重送防止のためには分離ローラに分離パッドを所定の分離圧で圧接する必要がある。これらの給紙圧や分離圧は、版胴とプレスローラ或いは圧胴とで用紙を搬送するときに版胴に対する負荷となる。
【0005】
一方、マスタは厚みが1〜2μm程度の熱可塑性樹脂フィルムに和紙繊維とか合成繊維、或いは両者を混抄した多孔質のシートをラミネート構造に積層することにより形成されているため伸び易く、また皺になり易い性質をもっている。このため、回転中の版胴に用紙をプレスローラや圧胴で圧接したときに、給紙圧や分離圧による大きな負荷が版胴に作用すると、マスタは回転方向とは反対方向の力を用紙から受ける。これにより、マスタが伸び、或いはマスタの先端がクランプから外れて画像の位置ずれの原因或いはマスタの斜行の原因になる。
【0006】
このようなことから、版胴と等しい周速度で回転する圧胴を用いて用紙を版胴上のマスタに圧接させ、この圧接の時点で分離ローラに対する分離パッドの分離圧をキャンセルする試みがなされているが、版胴と圧胴との周速度を厳密に一致させることは困難であり、両者の間に僅かでも速度差があると、マスタが擦られて皺が寄る問題がある。
【0007】
このため、用紙搬送時の負荷を下げるために、用紙への給紙ローラの給紙圧を下げると用紙の送りが不十分となり不送りが発生し、給紙圧を高めると重送の原因になる。分離ローラへの分離パッドの分離圧を下げると重送の原因となる。
【0008】
本発明の目的は、用紙の不送りの発生を防止した上で、用紙と給紙ローラとの接触圧(給紙圧)に基づいて発生する負荷により版胴上のマスタの伸び等を防止することである。
【0009】
本発明の目的は、用紙の不送りや重送の発生を防止した上で、分離ローラと分離摩擦部材との接触圧(分離圧)に基づいて発生する負荷により版胴上のマスタの伸び等を防止することである。
【0010】
本発明の目的は、レジストローラと版胴との速度差に基づいて発生する負荷により版胴上のマスタの伸び等を防止することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、製版されたマスタが巻き付けられる回転駆動可能な版胴と、前記版胴に対して接離可能で回転可能なプレス部材と、多数枚の用紙を積載状態で支持する昇降自在の給紙台と、前記給紙台上の最上位の前記用紙を間歇的に送り出す回転駆動可能な給紙ローラと、前記給紙ローラにより送り出される前記用紙の重送を阻止する用紙分離手段と、前記版胴と前記用紙分離手段との間に配置されて前記版胴の回転に同期して回転駆動される対のレジストローラと、前記給紙台上の前記用紙に対する前記給紙ローラの給紙圧を初期値に保持する給紙圧保持手段と、前記給紙圧保持手段により初期値に保持された前記給紙圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙がレジストローラにより前記版胴に向けて送り出された時点から前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前記給紙ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に前記給紙圧を前記初期値に戻す給紙圧減圧手段と、を備える。
【0012】
したがって、用紙をレジストローラに受け渡すまでの期間中は、初期値として定めた適正な給紙圧をもって給紙ローラを用紙に接触させることが可能となる。用紙がレジストローラにより版胴に向けて送り出された時点から版胴とプレス部材とに受け渡される直前までの期間中に給紙圧が減圧されるため、版胴に作用する給紙圧による負荷が軽減される。
【0013】
請求項2記載の発明は、製版されたマスタが巻き付けられる回転駆動可能な版胴と、前記版胴に対して接離可能で回転可能なプレス部材と、多数枚の用紙を積載状態で支持する昇降自在の給紙台と、前記給紙台上の最上位の前記用紙を間歇的に送り出す回転駆動可能な給紙ローラと、前記給紙ローラにより送り出される前記用紙を給紙方向に送り出す分離ローラとこの分離ローラに圧接可能に支持された分離摩擦部材との間で前記用紙の重送を阻止する用紙分離手段と、前記版胴と前記用紙分離手段との間に配置されて前記版胴の回転に同期して回転駆動される対のレジストローラと、前記分離ローラに対する前記分離摩擦部材の分離圧を初期値に保持する分離圧保持手段と、前記分離圧保持手段により初期値に保持された前記分離圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙がレジストローラにより前記版胴に向けて送り出された時点から前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前記分離ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に前記分離圧を前記初期値に戻す分離圧減圧手段と、を備える。
【0014】
したがって、用紙をレジストローラに受け渡すまでの期間中は、初期値として定めた適正な分離圧をもって分離ローラに分離摩擦部材を接触させることが可能となる。用紙がレジストローラにより版胴に向けて送り出された時点から版胴とプレス部材とに受け渡される直前までの期間中は分離圧が減圧されるため、版胴に作用する分離圧による負荷が軽減される。
【0015】
請求項3記載の発明は、製版されたマスタが巻き付けられる回転駆動可能な版胴と、前記版胴に対して接離可能で回転可能なプレス部材と、多数枚の用紙を積載状態で支持する昇降自在の給紙台と、前記給紙台上の最上位の前記用紙を間歇的に送り出す回転駆動可能な給紙ローラと、前記給紙ローラにより送り出される前記用紙を給紙方向に送り出す分離ローラとこの分離ローラに圧接可能に支持された分離摩擦部材との間で前記用紙の重送を阻止する用紙分離手段と、前記版胴と前記用紙分離手段との間に配置されて前記版胴の回転に同期して回転駆動される対のレジストローラと、前記給紙台上の前記用紙に対する前記給紙ローラの給紙圧を初期値に保持する給紙圧保持手段と、前記給紙圧保持手段により初期値に保持された前記給紙圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙が前記レジストローラにより前記版胴に向けて送り出された時点から前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前記給紙ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に前記給紙圧を前記初期値に戻す給紙圧減圧手段と、前記分離ローラに対する前記分離摩擦部材の分離圧を初期値に保持する分離圧保持手段と、前記分離圧保持手段により初期値に保持された前記分離圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙がレジストローラにより前記版胴に向けて送り出された時点から前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前記分離ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に前記分離圧を前記初期値に戻す分離圧減圧手段と、を備える。
【0016】
したがって、用紙をレジストローラに受け渡すまでの期間中は、初期値として定めた適正な給紙圧をもって給紙ローラを用紙に接触させるとともに、初期値として定めた適正な分離圧をもって分離ローラに分離摩擦部材を接触させることが可能となる。用紙がレジストローラにより送り出された時点から版胴とプレス部材とに受け渡される直前までの期間中は給紙圧及び分離圧が減圧されるため、版胴に作用する給紙圧、分離圧による負荷が軽減される。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1又は3記載の発明において、前記給紙圧減圧手段は、前記給紙台上の前記用紙から前記給紙ローラを離反させることにより前記給紙圧を減圧するように構成されている。
【0018】
したがって、給紙圧をゼロに減圧した状態で用紙を版胴とプレス部材とで搬送することができるので、版胴に作用する負荷が著しく軽減される。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項2又は3記載の発明において、前記分離圧減圧手段は、前記分離ローラから前記分離摩擦部材を離反させることにより前記分離圧を減圧するように構成されている。
【0020】
したがって、分離圧をゼロに減圧した状態で用紙を版胴とプレス部材とで搬送することができるので、版胴に作用する負荷が著しく軽減される。
【0021】
請求項6記載の発明は、請求項2,3又は5記載の発明において、前記分離圧減圧手段の実行可否を選択する切替手段を備える。
【0022】
したがって、給紙ローラにより給紙された用紙が、レジストローラに受け渡されたときに後端が用紙分離手段を離れるほどの短い用紙を用いるときには、用紙分離手段の分離圧を減圧しなくても版胴に作用する負荷を著しく軽減できるため、分離圧減圧手段の実行を停止するモードの選択が可能となる。
【0023】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一記載の発明において、前記レジストローラにより搬送された前記用紙が前記版胴と前記プレス部材とに受け渡された時点から一枚分の給紙が終了するまでの期間中に前記レジストローラを離反させるレジストローラ離反手段を備える。
【0024】
したがって、製造上のばらつきにより版胴の周速度よりレジストローラの周速度が遅い場合でも、版胴に与える負荷をなくすことが可能となる。
【0025】
請求項8記載の発明は、請求項1,3,4の何れか一記載の発明において、前記給紙圧減圧手段は、減圧した給紙圧を初期値に戻すタイミングを変更可能に設定するように構成されている。
【0026】
したがって、給紙直後に後端が給紙ローラから直ぐに離れるような短い用紙の場合には、減圧した給紙圧を初期値に戻すタイミングを早めて次の用紙に給紙ローラを高い給紙圧(初期値)をもって圧接させることにより、給紙ローラの支持構造から振動が発生する時間を短くすることが可能となる。
【0027】
請求項9記載の発明は、請求項2,3,5,6の何れか一記載の発明において、前記分離圧減圧手段は、減圧した分離圧を初期値に戻すタイミングを変更可能に設定するように構成されている。
【0028】
したがって、給紙直後に後端が分離ローラから直ぐに離れるような短い用紙の場合には、減圧した分離圧を初期値に戻すタイミングを早めて分離ローラに分離摩擦部材を高い分離圧(初期値)をもって圧接させることにより、分離摩擦部材の支持構造から振動が発生する時間を短くすることが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。図1及び図3において、1は版胴である。版胴1の周囲には、版胴1に巻き付けられた使用済のマスタ2を剥がして回収する排版装置(図示せず)と、製版装置3とが設けられている。製版装置3は、ロール状に巻かれた未使用のマスタ2の巻芯2aを保持するホルダ(図示せず)と、回転駆動されるプラテン4と、スプリング(図示せず)の付勢力によりプラテン4に接離可能に圧接されたサーマルヘッド5と、製版済のマスタ2を切断するカッタ6と、マスタ2を版胴1に向けて搬送する対の搬送ローラ7と、マスタ2を版胴1に向けて案内するガイド板8とを備える。プラテン4は図示しないステッピングモータに連結されている。カッタ6はギロチンタイプを用いているが、例えばロータリータイプを用いる等、限定されるものではない。
【0030】
搬送ローラ7の周速度は、搬送中にマスタ2に所望の張力が付与されるように、プラテン4の周速度より僅かに速い周速度に定められている。マスタは厚みが1〜2μm程度の熱可塑性樹脂フィルムに和紙繊維とか合成繊維、或いは両者を混抄した多孔質のシートをラミネート構造に積層することにより形成されている。
【0031】
版胴1は、詳しくは図示しないが、多孔質円筒体の外周に樹脂或いは金属製のメッシュスクリーンを複数枚巻き付け、多孔質円筒体の両端にフランジを固定することにより形成され、ギヤ列を介してモータに連結された公知の構造である。この版胴1のフランジは、両端が側板(図示せず)により固定的に支持されたインキ供給軸9によって回転自在に支持されている。このインキ供給軸9は図示しないインキ供給装置に接続されている。
【0032】
また、版胴1の内部には、インキ供給軸9に固定されて対向する対の側板(図示せず)が設けられ、これらの側板には、インキローラ10とドクターローラ11とが回転自在に支持されている。これらのインキローラ10とドクターローラ11とは僅かの隙間をあけて平行に配列され、両者により楔状に形成される空間はインキ供給軸9に形成されたインキ適下孔12から滴下されるインキを受けるインキ溜め13である。さらに、版胴1のメッシュスクリーン以外の非開口部の表面には、磁性材により形成されたステージ14と、このステージ14との間でマスタ2の先端を挟持するクランパ15とが版胴1の母線に沿って設けられている。このクランパ15は図示しない開閉駆動部により駆動されるように構成されている。
【0033】
さらに、版胴1の下方にはプレス部材としてのプレスローラ16が設けられている。このプレスローラ16は図示しないローラアームにより回転自在に支持されている。また、プレスローラ16を支持するローラアームは、スプリングにより版胴1の方向に付勢されているが、通常は版胴1から離反され、給紙のタイミングに合わせて版胴1側に回動し、プレスローラ16を版胴1上の用紙Sに圧接するように構成されている。
【0034】
さらに、版胴1の下方には、図示しない開閉駆動部により駆動されて版胴1から用紙Sを剥がす剥がし爪17が設けられている。プレスローラ16の下流側には、剥がし爪17により版胴1から剥がされた用紙Sを排紙する図示しない排紙トレイが設けられ、プレスローラ16の上流側には多数の用紙Sを積載する給紙台18が設けられている。この給紙台18は、最上位の用紙Sが規定範囲のレベルに位置するように、図示しないモータにより駆動されて昇降駆動される。
【0035】
給紙台18の上方には、図示しないモータにより駆動されて用紙Sを一枚ずつ送り出す給紙ローラ19と、この給紙ローラ19により送り出された用紙Sを一枚ずつ分離して重送を防止する用紙分離手段20とが設けられている。この用紙分離手段20は、図示しないモータにより駆動される分離ローラ21と、この分離ローラ21に圧接される分離摩擦部材としての分離パッド22とにより形成されている。分離ローラ21の下流側には対のレジストローラ23,24が設けられている。
【0036】
次に、本発明の特徴部分について説明する。まず、給紙ローラ19は一端を支点として上下方向に揺動する図示しないスイングアームの自由端側に回転自在に軸支されている。そして、このスイングアームを下方に付勢する図示しない付勢部材は、給紙台18上の用紙Sに対する給紙ローラ19の給紙圧を初期値に保持する給紙圧保持手段として機能する。
【0037】
また、給紙ローラ19を軸支するスイングアームには連結アーム25が連結され、この連結アーム25を下から支える突部26を有する給紙ローラカム27が図示しないモータに連結されて回転自在に設けられている。
【0038】
ここで、給紙ローラ19、分離ローラ21、レジストローラ23は版胴1の回転運動に同期して回転するように構成されているが、給紙ローラカム27は、給紙ローラ19の動作に同期して回転駆動されることにより突部26で連結アーム25を押し上げ、給紙ローラ19を用紙Sから離反させる。すなわち、給紙ローラカム27は、上記の給紙圧保持手段(スイングアームを付勢する付勢部材)により初期値に保持された給紙圧を、給紙ローラ19により給紙された用紙Sがレジストローラ23,24により版胴1に向けて送り出された時点から版胴1とプレスローラ16とに受け渡される直前までの期間中に所定値(この例ではゼロ)まで減圧し、用紙Sの後端が給紙ローラ19から離れた時点から一枚分の給紙が終了するまでの期間中に給紙圧を初期値に戻す給紙圧減圧手段として機能する。
【0039】
さらに、分離パッド22は伸縮自在の加圧部材28の上端により支持され、この加圧部材28の下端は回転自在に支持された分離カム29の突部30に当接されている。この分離カム29は、給紙ローラ19の動作に同期して回転駆動され、突部30で加圧部材28を押圧したときに分離パッド22を分離ローラ21に一定の分離圧(初期値)で圧接させ、突部30が加圧部材28の下端から外れたときに加圧部材28の伸張動作を許容して分離ローラ21に対する分離パッド22の分離圧を減圧する。
【0040】
すなわち、加圧部材28と分離カム29とは、分離ローラ21に対する分離パッド22の分離圧を初期値に保持する分離圧保持手段として機能するとともに、初期値に保持された分離圧を、給紙ローラ19により給紙された用紙Sがレジストローラ23,24により送り出された時点から版胴1とプレスローラ16とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、用紙Sの後端が給紙ローラ19から離れた時点から一枚分の給紙が終了するまでの期間中に分離圧を初期値に戻す分離圧減圧手段として機能する。
【0041】
図2に示すように、下方のレジストローラ23には、反時計方向への駆動力を伝達する図示しないワンウェイクラッチを内蔵したピニオンギヤ31が同軸上で連結され、このピニオンギヤ31には支軸32を中心に回動可能な扇形ギヤ33が噛合されている。この扇形ギヤ33は図示しないスプリングにより時計方向に付勢され、上端には版胴1の回転運動に同期して回転する扇形ギヤカム34が当接されている。この扇形ギヤカム34は、給紙された用紙Sがレジストローラ23,24のニップ部に達するまでは、スプリングの付勢力による扇形ギヤ33の時計方向の回動運動を阻止するが、所定のタイミングでスプリングの付勢力による扇形ギヤ33の時計方向の回動運動を許容し、このときにピニオンギヤ31をレジストローラ23とともに反時計方向(給紙方向)に回転させる。これにより、用紙Sがレジストローラ23,24により版胴1に向けて送り出される。
【0042】
図2に示すように、上方のレジストローラ24は、支軸35を中心に回動可能なレジストアーム36の下端に回転自在に軸支されている。このレジストアーム36は図示しないスプリングにより時計方向に付勢され、これにより上方のレジストローラ24が下方のレジストローラ23に圧接されるように構成されている。そして、版胴1の回転運動に同期して回転するレジストアームカム37が設けられている。
【0043】
すなわち、レジストアームカム37は、外周に形成された図示しない突部でレジストアーム36を反時計方向に押圧することにより、レジストローラ23,24により搬送された用紙Sが版胴1とプレスローラ16とに受け渡された時点から一枚分の給紙が終了するまでの期間中にレジストローラ23,24を離反させるレジストローラ離反手段として機能する。
【0044】
なお、上記の給紙圧及び分離圧を減圧し始めるために、用紙Sがレジストローラ23,24により送り出された時点での用紙Sの先端の位置を検出する手段を必要とする。また、給紙圧及び分離圧を減圧し終える(減圧した給紙圧及び分離圧を初期値に戻す)ために、用紙Sの後端が給紙ローラ19或いは用紙分離手段20から離れた時点での用紙Sの後端の位置を検出する手段を必要とする。この場合の用紙位置を検出する用紙位置検出手段としては、用紙搬送路中に設けたセンサ(図示せず)の検出信号により検出する方法、版胴1や給紙ローラ19を始動させたときを基準とするモータの駆動パルスをカウントする方法、等により実現できるがこれに限定されるものではない。
【0045】
このような構成において、図示しない原稿読取装置に原稿をセットし、図示しない操作パネル上のスタートボタンを押すと、原稿の読み取り、マスタ2の製版、印刷の一連の動作が始まる。まず、版胴1に巻き付けられていた使用済のマスタ2が排版装置により剥離され回収される。その後、版胴1は図1に示すようにクランパ15がガイド板8の真下となる位置で停止され、クランパ15が開放された給版待機状態に維持される。
【0046】
原稿読取装置は原稿画像を走査してCCDにより電気信号として変換して出力する。そのアナログ出力はデジタル信号に変換され、種々の画像処理を経た後に画像データとして製版装置3に送られる。
【0047】
製版装置3は、画像データに基づいてサーマルヘッド5の発熱素子を発熱させマスタ2に穿孔によるドットを形成する。このドットの形成はマスタ2をプラテン4と搬送ローラ7とで1ライン送る度に行われる。製版されたマスタ2はガイド板8により版胴1のステージ14とクランパ15との間に導かれ、プラテン4を駆動するステッピングモータの駆動パルスをカウントする等の手段によりマスタ2の先端がクランパ15に届いたものと認識したときに、クランパ15が閉じられる。すなわち、マスタ2の先端がステージ14とクランパ15との間で挟持される。この時点で版胴1がマスタ2の搬送速度と等しい速度で時計方向に回転駆動され、これによりマスタ2が版胴1に巻き付けられる。プラテン4を駆動する図示しないステッピングモータの駆動パルスをカウントする等の手段により製版を終了したものと認識すると、マスタ2がカッタ6により切断され、切断されたマスタ2の後端部は版胴1の回転により版胴1に巻き付けられ、ここにマスタ2の巻き付けが終了する。
【0048】
続いて、給紙ローラ19と分離ローラ21とが時計方向に駆動される。これにより、給紙台18上の最上位の用紙Sは給紙ローラ19により送り出され、分離ローラ21と分離パッド22との間を通過するときに重送が防止されて停止状態に維持されたレジストローラ23,24のニップ部に当接する。用紙Sはなおも給紙ローラ19により送り出されるが先端がレジストローラ23,24のニップに当接するため湾曲するように撓み、これにより用紙Sの先端縁が揃えられる。
【0049】
これまでの過程で、扇形ギヤ33は扇形ギヤカム34により反時計方向への動きを阻止されているが、扇形ギヤカム34の回転運動の進行に伴い扇形ギヤカム34から解放されるため、スプリングの付勢力により時計方向に回動し、ピニオンギヤ31を下方のレジストローラ23とともに反時計方向に回転させる。すなわち、対のレジストローラ23,24が用紙Sを版胴1に向けて送り出す。
【0050】
これまでの給紙の初期の期間中、連結アーム25が給紙ローラカム27により持ち上げられていないため、給紙ローラ19はスプリングの付勢力と自重とにより初期値として適正に高い値に定められた分離圧をもって用紙Sに接触して回転する。これにより、用紙Sを確実に送り出す。また、加圧部材28が分離カム29の突部30により押圧されるため、分離パッド22は用紙Sを初期値として適正に高い値に定められた分離圧をもって分離ローラ21に圧接するため、用紙Sの重送を確実に阻止する。
【0051】
上記のように、対のレジストローラ23,24が用紙Sを版胴1に向けて送り出した直後のタイミングでは給紙ローラカム27と分離カム29とが回転する。これにより、図3に示すように、連結アーム25が給紙ローラカム27の突部26により押し上げられ、給紙ローラ19が用紙Sから離れ、給紙圧がゼロに減圧される。また、この時点では図3に示すように、分離カム29の回転により加圧部材28の下端から分離カム29の突部30から外れるため、加圧部材28は分離カム29の加圧状態から解放される。これにより、分離ローラ21に対する分離パッド22の分離圧が初期値から所定値まで減圧される。
【0052】
続いて、レジストローラ23,24により送り出された用紙Sが版胴1とプレスローラ16との間を通過すると、その通過経路中に設けた図示しないセンサが通過検出信号を出力するので、その信号をトリガとしてプレスローラ16が版胴1上のマスタ2に用紙Sを圧接して版胴1の回転に追従して回転する。すなわち用紙Sが版胴1とプレスローラ16とに受け渡される。これにより、版胴1のインキがマスタ2の穿孔から滲み出され用紙Sに転写される。すなわち印刷がなされる。印刷された用紙Sは、開閉駆動部により駆動されて待機する剥がし爪17により版胴1から剥がされ、排紙トレイに排出される。この後、版胴1は次の印刷のために定位置で停止され、プレスローラ16は版胴1から離反される。
【0053】
上記のように、版胴1とプレスローラ16とに用紙Sが受け渡され、版胴1上のマスタ2に用紙Sを圧接したタイミングでは、レジストアーム36が回転するレジストアームカム37に押されて反時計方向に回動するため、図3に示すように、上方のレジストローラ24が下方のレジストローラ23から離反する。
【0054】
このように、給紙台18上の用紙Sが排紙トレイに搬送されるが、給紙されている用紙Sの後端が給紙ローラ19から離れた時点から一枚分の給紙が終了するまでの期間中に、図1に示すように、給紙ローラカム27が連結アーム25を解放するため、給紙ローラ19は次の給紙のために初期値として定められた給紙圧をもって用紙Sに接触する。
【0055】
また、給紙されている用紙Sの後端が用紙分離手段20から離れた時点から一枚分の給紙が終了するまでの期間中に、図1に示すように、分離カム29が突部30で加圧部材28を押圧するため、分離パッド22は次の用紙Sの分離のために初期値として定められた分離圧をもって分離ローラ21に接触する。
【0056】
下方のレジストローラ23から離反された上方のレジストローラ24は、一枚分の給紙が終了するまで期間中に前述した動作の逆の動作により下方のレジストローラ24に接触される。
【0057】
以上のように、用紙Sがレジストローラ23,24により版胴1に向けて送り出された時点から版胴1とプレスローラ16とに受け渡される直前までの期間中は、用紙Sに対する給紙ローラ19の給紙圧が減圧されるので、給紙圧によって版胴1に与える負荷を軽減することができる。本実施の形態では、用紙Sから給紙ローラ19を離して給紙圧をゼロに減圧するため、負荷を著しく軽減することができる。さらに同期間中は、分離ローラ21に対する分離パッド22の分離圧が減圧されるので、分離圧によって版胴1に与える負荷を軽減することができる。
【0058】
さらに、用紙Sが版胴1とプレスローラ16とに受け渡された時点から一枚分の給紙が終了するまでの期間中にレジストローラ23,24を離反させることができるので、製作上の誤差により版胴1の周速度よりレジストローラ23,24の周速度が遅い場合でも、版胴1に与える負荷をなくすことができる。
【0059】
このように、版胴1とプレスローラ16とで用紙Sを搬送して印刷する期間中は版胴1に与える負荷を小さくすることができるため、版胴1上のマスタ2が用紙Sから受ける抵抗も小さくなる。これにより、マスタ2が用紙Sにより引っ張られてクランパ15から外れたり、マスタ2が伸びたりすることはない。
【0060】
本実施の形態では、給紙圧及び分離圧を減圧するタイミングを、レジストローラ23,24により用紙Sが送り出された時点として定めたが、版胴1とプレスローラ16とに用紙Sが受け渡される直前の時点に定めても、版胴1への負荷を軽減することができる。
【0061】
減圧した給紙圧を初期値に戻すタイミングは、給紙している用紙Sの後端が給紙ローラ19から離れるときから一枚分の給紙が終了するまでの任意の時点であるが、このタイミングを変更できるようにしてもよい。このようにすることにより、給紙直後に後端が給紙ローラ19から直ぐに離れるような短い用紙Sの場合には、次の用紙Sに給紙ローラ19を高い給紙圧(初期値)をもって圧接させることにより、連結アーム25や給紙ローラ19を軸支するスイングアームを浮かしておくことによる振動の発生時間を短くすることができる。
【0062】
同様に、減圧した分離圧を初期値に戻すタイミングは、給紙している用紙Sの後端が用紙分離手段20から離れたときから一枚分の給紙が終了するまでの任意の時点であるが、このタイミングを変更できるようにしてもよい。このようにすることにより、給紙直後に後端が分離ローラ21から直ぐに離れるような短い用紙Sの場合には、分離ローラ21に分離パッド22を高い分離圧(初期値)をもって圧接させることにより、分離ローラ21に分離パッド22を弱い分離圧で接触させたり、分離ローラ21から分離パッド22を離しておくことによる振動の発生時間を短くすることができる。
【0063】
次に、図1ないし図3を参照して本発明の第二の実施の形態について説明する。前記実施の形態と同一部分は同一符号を用いて説明する。本実施の形態は、加圧部材28と分離カム29とにより機能する分離圧減圧手段の実行可否を選択する切替手段を備える。
【0064】
この切替手段は、図示しないが操作パネル上に切替スイッチを設け、この切替スイッチのオン、オフの状態により実行可否の判断をすることにより実現できる。
【0065】
分離圧を減圧する目的は、用紙Sを版胴1とプレスローラ16とで搬送している期間中に、用紙Sの後端がまだ分離ローラ21と分離パッド22とに挟持されているときに版胴1に与える負荷を軽減することである。したがって、給紙ローラ19により給紙された用紙Sが、レジストローラ23,24に受け渡されたときに後端が用紙分離手段20を離れるほどの短い用紙Sを用いるときには、用紙分離手段20の分離圧を減圧しなくても版胴1に作用する負荷を著しく軽減できる。このような場合に分離圧減圧手段の実行を停止するモードの選択する。本実施の形態では分離カム29を停止状態にするモードが分離圧減圧手段の停止モードに相当する。これにより、分離カム29の回転音、加圧部材28の動作音等を含む騒音の発生を防止できる。
【0066】
次に、本発明の第三の実施の形態を図4に基づいて説明する。前記実施の形態と同一部分は同一符号を用い説明も省略する。
【0067】
本実施の形態では、連結アーム25は給紙ローラソレノイド38に連結されている。この給紙ローラソレノイド38、給紙ローラ19が用紙Sに接触している状態で励磁することにより、連結アーム25を引き上げて給紙ローラ19を用紙Sから離反させることにより、給紙圧をゼロに減圧する給紙圧減圧手段として機能する。この給紙ローラソレノイド38は、非励磁状態で連結アーム25の下方への復帰を許容する。これにより、給紙ローラ19は前記実施の形態で示したようにスプリングにより初期値として定められた給紙圧をもって給紙圧で用紙Sする。給紙圧を減圧するタイミング、減圧した給紙圧を元の初期値に戻すタイミングは前記実施の形態と同様である。
【0068】
また、分離パッド22を支持する伸縮可能な加圧部材28は分離ソレノイド39に連結されている。この分離ソレノイド39は、非励磁状態のときに加圧部材28を押圧して分離パッド22を分離ローラ21に一定の分離圧(初期値)で圧接させ、励磁したときに加圧部材28の伸張動作を許容して分離ローラ21に対する分離パッド22の分離圧を減圧する。すなわち、加圧部材28と分離カム29とは、分離ローラ21に対する分離パッド22の分離圧を初期値に保持する分離圧保持手段として機能するとともに、初期値に保持された分離圧を初期値に戻す分離圧減圧手段として機能する。分離圧を減圧するタイミング、減圧した分離圧を元の初期値に戻すタイミングは前記実施の形態と同様である。
【0069】
【発明の効果】
請求項1及び3記載の発明によれば、給紙台上の用紙に対する給紙ローラの給紙圧を初期値に保持する給紙圧保持手段を備え、初期値に保持された給紙圧を、給紙ローラにより給紙された用紙がレジストローラにより版胴に向けて送り出された時点から版胴とプレス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、用紙の後端が給紙ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に給紙圧を初期値に戻す給紙圧減圧手段を備えるので、用紙をレジストローラに受け渡すまでの期間中は、初期値として定めた適正な給紙圧をもって給紙ローラを用紙に接触させて高い給紙精度を維持できる。用紙が版胴とプレス部材とに受け渡される直前までの期間中に給紙圧が減圧されるため、版胴に作用する給紙圧による負荷を軽減し、版胴上のマスタが版胴から外れたり伸びたりする状態を防止して画像品質を高めることができる。
【0070】
請求項2記載及び3記載の発明によれば、分離ローラに対する分離摩擦部材の分離圧を初期値に保持する分離圧保持手段を備え、初期値に保持された分離圧を、給紙ローラにより給紙された用紙がレジストローラにより版胴に向けて送り出された時点から版胴とプレス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、用紙の後端が分離ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に分離圧を初期値に戻す分離圧減圧手段を備えるので、用紙をレジストローラに受け渡すまでの期間中は、初期値として定めた適正な分離圧をもって分離ローラに分離摩擦部材を接触させ、高い用紙分離精度を維持できる。用紙が版胴とプレス部材とに受け渡される直前までの期間中は分離圧を減圧し、版胴上のマスタが版胴から外れたり伸びたりする状態を防止して画像品質を高めることができる。
【0071】
請求項4記載の発明によれば、給紙圧減圧手段は、給紙台上の用紙から給紙ローラを離反させることにより給紙圧を減圧するように構成されているので、給紙圧をゼロに減圧した状態で用紙を版胴とプレス部材とで搬送することができる。したがって、版胴に作用する負荷を著しく軽減できる。
【0072】
請求項5記載の発明によれば、分離圧減圧手段は、分離ローラから分離摩擦部材を離反させることにより分離圧を減圧するように構成されているので、分離圧をゼロに減圧した状態で用紙を版胴とプレス部材とで搬送することができる。したがって、版胴に作用する負荷を著しく軽減できる。
【0073】
請求項6記載の発明によれば、分離圧減圧手段の実行可否を選択する切替手段を備えるので、給紙ローラにより給紙された用紙が、レジストローラに受け渡されたときに後端が用紙分離手段を離れるほどの短い用紙を用いるときには、用紙分離手段の分離圧を減圧しなくても版胴に作用する負荷を著しく軽減できるため、分離圧減圧手段の実行を停止するモードを選択することにより、分離圧減圧手段を停止状態にして騒音の発生を防止できる。
【0074】
請求項7記載の発明によれば、レジストローラにより搬送された用紙が版胴と前記プレス部材とに受け渡された時点から一枚分の給紙が終了するまでの期間中にレジストローラを離反させるレジストローラ離反手段を備えるので、製造上のばらつきにより版胴の周速度よりレジストローラの周速度が遅い場合でも版胴に与える負荷をなくし、版胴上のマスタが版胴から外れたり伸びたりする状態を防止して画像品質を高めることができる。
【0075】
請求項8記載の発明によれば、給紙圧減圧手段は、減圧した給紙圧を初期値に戻すタイミングを変更可能に設定するように構成されているので、給紙直後に後端が給紙ローラから直ぐに離れるような短い用紙の場合には、減圧した給紙圧を初期値に戻すタイミングを早めて次の用紙に給紙ローラを高い給紙圧(初期値)をもって圧接させることにより、給紙ローラの支持構造から振動が発生する時間を短くすることができる。
【0076】
請求項9記載の発明の発明によれば、分離圧減圧手段は、減圧した分離圧を初期値に戻すタイミングを変更可能に設定するように構成されているので、給紙直後に後端が分離ローラから直ぐに離れるような短い用紙の場合には、減圧した分離圧を初期値に戻すタイミングを早めて分離ローラに分離摩擦部材を高い分離圧(初期値)をもって圧接させることにより、分離摩擦部材の支持構造から振動が発生する時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態における孔版印刷機の一部を示す縦断側面図である。
【図2】レジストローラの駆動構造及びレジストローラの接離構造を示す側面図である。
【図3】印刷状態における孔版印刷機の一部を示す縦断側面図である。
【図4】本発明の第三の実施の形態における孔版印刷機の一部を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
S 用紙
1 版胴
2 マスタ
16 プレス部材
18 給紙台
19 給紙ローラ
20 用紙分離手段
21 分離ローラ
22 分離パッド
23,24 レジストローラ
27 給紙圧減圧手段
28,29 分離圧保持手段、分離圧減圧手段
37 レジストローラ離反手段
Claims (9)
- 製版されたマスタが巻き付けられる回転駆動可能な版胴と、
前記版胴に対して接離可能で回転可能なプレス部材と、
多数枚の用紙を積載状態で支持する昇降自在の給紙台と、
前記給紙台上の最上位の前記用紙を間歇的に送り出す回転駆動可能な給紙ローラと、
前記給紙ローラにより送り出される前記用紙の重送を阻止する用紙分離手段と、
前記版胴と前記用紙分離手段との間に配置されて前記版胴の回転に同期して回転駆動される対のレジストローラと、
前記給紙台上の前記用紙に対する前記給紙ローラの給紙圧を初期値に保持する給紙圧保持手段と、
前記給紙圧保持手段により初期値に保持された前記給紙圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙が前記レジストローラにより前記版胴に向けて送り出された時点から前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前記給紙ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に前記給紙圧を前記初期値に戻す給紙圧減圧手段と、
を備える孔版印刷機の用紙搬送装置。 - 製版されたマスタが巻き付けられる回転駆動可能な版胴と、
前記版胴に対して接離可能で回転可能なプレス部材と、
多数枚の用紙を積載状態で支持する昇降自在の給紙台と、
前記給紙台上の最上位の前記用紙を間歇的に送り出す回転駆動可能な給紙ローラと、
前記給紙ローラにより送り出される前記用紙を給紙方向に送り出す分離ローラとこの分離ローラに圧接可能に支持された分離摩擦部材との間で前記用紙の重送を阻止する用紙分離手段と、
前記版胴と前記用紙分離手段との間に配置されて前記版胴の回転に同期して回転駆動される対のレジストローラと、
前記分離ローラに対する前記分離摩擦部材の分離圧を初期値に保持する分離圧保持手段と、
前記分離圧保持手段により初期値に保持された前記分離圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙がレジストローラにより前記版胴に向けて送り出された時点から前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前記分離ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に前記分離圧を前記初期値に戻す分離圧減圧手段と、
を備える孔版印刷機の用紙搬送装置。 - 製版されたマスタが巻き付けられる回転駆動可能な版胴と、
前記版胴に対して接離可能で回転可能なプレス部材と、
多数枚の用紙を積載状態で支持する昇降自在の給紙台と、
前記給紙台上の最上位の前記用紙を間歇的に送り出す回転駆動可能な給紙ローラと、
前記給紙ローラにより送り出される前記用紙を給紙方向に送り出す分離ローラとこの分離ローラに圧接可能に支持された分離摩擦部材との間で前記用紙の重送を阻止する用紙分離手段と、
前記版胴と前記用紙分離手段との間に配置されて前記版胴の回転に同期して回転駆動される対のレジストローラと、
前記給紙台上の前記用紙に対する前記給紙ローラの給紙圧を初期値に保持する給紙圧保持手段と、
前記給紙圧保持手段により初期値に保持された前記給紙圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙が前記レジストローラにより前記版胴に向けて送り出された時点から前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前記給紙ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に前記給紙圧を前記初期値に戻す給紙圧減圧手段と、
前記分離ローラに対する前記分離摩擦部材の分離圧を初期値に保持する分離圧保持手段と、
前記分離圧保持手段により初期値に保持された前記分離圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙がレジストローラにより前記版胴に向けて送り出された時点から前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前記分離ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に前記分離圧を前記初期値に戻す分離圧減圧手段と、
を備える孔版印刷機の用紙搬送装置。 - 前記給紙圧減圧手段は、前記給紙台上の前記用紙から前記給紙ローラを離反させることにより前記給紙圧を減圧するように構成されている請求項1又は3記載の孔版印刷機の用紙搬送装置。
- 前記分離圧減圧手段は、前記分離ローラから前記分離摩擦部材を離反させることにより前記分離圧を減圧するように構成されている請求項2又は3記載の孔版印刷機の用紙搬送装置。
- 前記分離圧減圧手段の実行可否を選択する切替手段を備える請求項2,3又は5記載の孔版印刷機の用紙搬送装置。
- 前記レジストローラにより搬送された前記用紙が前記版胴と前記プレス部材とに受け渡された時点から一枚分の給紙が終了するまでの期間中に前記レジストローラを離反させるレジストローラ離反手段を備える請求項1ないし6の何れか一記載の孔版印刷機の用紙搬送装置。
- 前記給紙圧減圧手段は、減圧した給紙圧を初期値に戻すタイミングを変更可能に設定するように構成されている請求項1,3又は4の何れか一記載の孔版印刷機の用紙搬送装置。
- 前記分離圧減圧手段は、減圧した分離圧を初期値に戻すタイミングを変更可能に設定するように構成されている請求項2,3,5又は6の何れか一記載の孔版印刷機の用紙搬送装置。
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