JP2001088956A - 孔版印刷機の用紙搬送装置 - Google Patents

孔版印刷機の用紙搬送装置

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JP2001088956A
JP2001088956A JP26360799A JP26360799A JP2001088956A JP 2001088956 A JP2001088956 A JP 2001088956A JP 26360799 A JP26360799 A JP 26360799A JP 26360799 A JP26360799 A JP 26360799A JP 2001088956 A JP2001088956 A JP 2001088956A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 版胴に作用する用紙搬送時の負荷を軽減し、
版胴上のマスタが用紙の抵抗により版胴から外れたり伸
びたりする状態を防止して画像品質を高める。 【解決手段】 用紙Sをレジストローラ23,24に受
け渡すまでの期間中は、初期値として定めた適正な給紙
圧をもって給紙ローラ19を用紙Sに接触させ、高い給
紙精度を維持できるようにする。用紙Sが版胴1とプレ
ス部材16とに受け渡される直前までの期間中は給紙圧
を減圧するように構成する。これにより、版胴1に作用
する給紙圧による負荷を軽減し、版胴1上のマスタが用
紙の抵抗により版胴1から外れたり伸びたりする状態を
防止して画像品質を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、孔版印刷機の用紙
搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多孔質の支持円筒体に樹脂製又は
金属製のメッシュスクリーンを複数枚巻き付けた版胴の
外周に製版済のマスタを供給し、版胴の外周に設けたク
ランプによりマスタの先端を挟持状態で支持し、この後
に版胴を回転させることにより版胴の外周にマスタを巻
き付け、給紙台に積載した用紙を最上位のものから順次
給紙ローラにより版胴に向けて給紙し、給紙された用紙
をプレスローラ或いは圧胴により版胴に圧接し、版胴の
内部からマスタの穿孔を通して滲み出させたインキを用
紙に転写することにより画像を印刷するようにした孔版
印刷機がある。
【0003】このような孔版印刷機では、例えば特開平
9−20436号公報に記載されているように、給紙ロ
ーラの下流側に分離ローラとこの分離ローラに圧接され
た分離パッドとよりなる用紙分離手段を設け、この用紙
分離手段により給紙時における用紙の重送を防止し、さ
らに用紙分離手段の下流側に配置したレジストローラの
ニップ部に用紙の先端を当接させることで用紙の斜行を
防止するとともに、用紙の先端の位置を定め、版胴の回
転運動に同期させてレジストローラを回転させることに
より、版胴に巻き付けられたマスタの画像を用紙の定め
られた位置に印刷するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、給紙のため
には給紙台上の用紙を所定の給紙圧で給紙ローラに接触
させる必要がある。また、用紙の重送防止のためには分
離ローラに分離パッドを所定の分離圧で圧接する必要が
ある。これらの給紙圧や分離圧は、版胴とプレスローラ
或いは圧胴とで用紙を搬送するときに版胴に対する負荷
となる。
【0005】一方、マスタは厚みが1〜2μm程度の熱
可塑性樹脂フィルムに和紙繊維とか合成繊維、或いは両
者を混抄した多孔質のシートをラミネート構造に積層す
ることにより形成されているため伸び易く、また皺にな
り易い性質をもっている。このため、回転中の版胴に用
紙をプレスローラや圧胴で圧接したときに、給紙圧や分
離圧による大きな負荷が版胴に作用すると、マスタは回
転方向とは反対方向の力を用紙から受ける。これによ
り、マスタが伸び、或いはマスタの先端がクランプから
外れて画像の位置ずれの原因或いはマスタの斜行の原因
になる。
【0006】このようなことから、版胴と等しい周速度
で回転する圧胴を用いて用紙を版胴上のマスタに圧接さ
せ、この圧接の時点で分離ローラに対する分離パッドの
分離圧をキャンセルする試みがなされているが、版胴と
圧胴との周速度を厳密に一致させることは困難であり、
両者の間に僅かでも速度差があると、マスタが擦られて
皺が寄る問題がある。
【0007】このため、用紙搬送時の負荷を下げるため
に、用紙への給紙ローラの給紙圧を下げると用紙の送り
が不十分となり不送りが発生し、給紙圧を高めると重送
の原因になる。分離ローラへの分離パッドの分離圧を下
げると重送の原因となる。
【0008】本発明の目的は、用紙の不送りの発生を防
止した上で、用紙と給紙ローラとの接触圧(給紙圧)に
基づいて発生する負荷により版胴上のマスタの伸び等を
防止することである。
【0009】本発明の目的は、用紙の不送りや重送の発
生を防止した上で、分離ローラと分離摩擦部材との接触
圧(分離圧)に基づいて発生する負荷により版胴上のマ
スタの伸び等を防止することである。
【0010】本発明の目的は、レジストローラと版胴と
の速度差に基づいて発生する負荷により版胴上のマスタ
の伸び等を防止することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
製版されたマスタが巻き付けられる回転駆動可能な版胴
と、前記版胴に対して接離可能で回転可能なプレス部材
と、多数枚の用紙を積載状態で支持する昇降自在の給紙
台と、前記給紙台上の最上位の前記用紙を間歇的に送り
出す回転駆動可能な給紙ローラと、前記給紙ローラによ
り送り出される前記用紙の重送を阻止する用紙分離手段
と、前記版胴と前記用紙分離手段との間に配置されて前
記版胴の回転に同期して回転駆動される対のレジストロ
ーラと、前記給紙台上の前記用紙に対する前記給紙ロー
ラの給紙圧を初期値に保持する給紙圧保持手段と、前記
給紙圧保持手段により初期値に保持された前記給紙圧
を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙がレジス
トローラにより前記版胴に向けて送り出された時点から
前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前までの
期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前記給紙
ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時点
までの期間中に前記給紙圧を前記初期値に戻す給紙圧減
圧手段と、を備える。
【0012】したがって、用紙をレジストローラに受け
渡すまでの期間中は、初期値として定めた適正な給紙圧
をもって給紙ローラを用紙に接触させることが可能とな
る。用紙がレジストローラにより版胴に向けて送り出さ
れた時点から版胴とプレス部材とに受け渡される直前ま
での期間中に給紙圧が減圧されるため、版胴に作用する
給紙圧による負荷が軽減される。
【0013】請求項2記載の発明は、製版されたマスタ
が巻き付けられる回転駆動可能な版胴と、前記版胴に対
して接離可能で回転可能なプレス部材と、多数枚の用紙
を積載状態で支持する昇降自在の給紙台と、前記給紙台
上の最上位の前記用紙を間歇的に送り出す回転駆動可能
な給紙ローラと、前記給紙ローラにより送り出される前
記用紙を給紙方向に送り出す分離ローラとこの分離ロー
ラに圧接可能に支持された分離摩擦部材との間で前記用
紙の重送を阻止する用紙分離手段と、前記版胴と前記用
紙分離手段との間に配置されて前記版胴の回転に同期し
て回転駆動される対のレジストローラと、前記分離ロー
ラに対する前記分離摩擦部材の分離圧を初期値に保持す
る分離圧保持手段と、前記分離圧保持手段により初期値
に保持された前記分離圧を、前記給紙ローラにより給紙
された前記用紙がレジストローラにより前記版胴に向け
て送り出された時点から前記版胴と前記プレス部材とに
受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、前
記用紙の後端が前記分離ローラから離れた時点から一枚
分の給紙が終了する時点までの期間中に前記分離圧を前
記初期値に戻す分離圧減圧手段と、を備える。
【0014】したがって、用紙をレジストローラに受け
渡すまでの期間中は、初期値として定めた適正な分離圧
をもって分離ローラに分離摩擦部材を接触させることが
可能となる。用紙がレジストローラにより版胴に向けて
送り出された時点から版胴とプレス部材とに受け渡され
る直前までの期間中は分離圧が減圧されるため、版胴に
作用する分離圧による負荷が軽減される。
【0015】請求項3記載の発明は、製版されたマスタ
が巻き付けられる回転駆動可能な版胴と、前記版胴に対
して接離可能で回転可能なプレス部材と、多数枚の用紙
を積載状態で支持する昇降自在の給紙台と、前記給紙台
上の最上位の前記用紙を間歇的に送り出す回転駆動可能
な給紙ローラと、前記給紙ローラにより送り出される前
記用紙を給紙方向に送り出す分離ローラとこの分離ロー
ラに圧接可能に支持された分離摩擦部材との間で前記用
紙の重送を阻止する用紙分離手段と、前記版胴と前記用
紙分離手段との間に配置されて前記版胴の回転に同期し
て回転駆動される対のレジストローラと、前記給紙台上
の前記用紙に対する前記給紙ローラの給紙圧を初期値に
保持する給紙圧保持手段と、前記給紙圧保持手段により
初期値に保持された前記給紙圧を、前記給紙ローラによ
り給紙された前記用紙が前記レジストローラにより前記
版胴に向けて送り出された時点から前記版胴と前記プレ
ス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで
減圧し、前記用紙の後端が前記給紙ローラから離れた時
点から一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に前記
給紙圧を前記初期値に戻す給紙圧減圧手段と、前記分離
ローラに対する前記分離摩擦部材の分離圧を初期値に保
持する分離圧保持手段と、前記分離圧保持手段により初
期値に保持された前記分離圧を、前記給紙ローラにより
給紙された前記用紙がレジストローラにより前記版胴に
向けて送り出された時点から前記版胴と前記プレス部材
とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧
し、前記用紙の後端が前記分離ローラから離れた時点か
ら一枚分の給紙が終了する時点までの期間中に前記分離
圧を前記初期値に戻す分離圧減圧手段と、を備える。
【0016】したがって、用紙をレジストローラに受け
渡すまでの期間中は、初期値として定めた適正な給紙圧
をもって給紙ローラを用紙に接触させるとともに、初期
値として定めた適正な分離圧をもって分離ローラに分離
摩擦部材を接触させることが可能となる。用紙がレジス
トローラにより送り出された時点から版胴とプレス部材
とに受け渡される直前までの期間中は給紙圧及び分離圧
が減圧されるため、版胴に作用する給紙圧、分離圧によ
る負荷が軽減される。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1又は3記
載の発明において、前記給紙圧減圧手段は、前記給紙台
上の前記用紙から前記給紙ローラを離反させることによ
り前記給紙圧を減圧するように構成されている。
【0018】したがって、給紙圧をゼロに減圧した状態
で用紙を版胴とプレス部材とで搬送することができるの
で、版胴に作用する負荷が著しく軽減される。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項2又は3記
載の発明において、前記分離圧減圧手段は、前記分離ロ
ーラから前記分離摩擦部材を離反させることにより前記
分離圧を減圧するように構成されている。
【0020】したがって、分離圧をゼロに減圧した状態
で用紙を版胴とプレス部材とで搬送することができるの
で、版胴に作用する負荷が著しく軽減される。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項2,3又は
5記載の発明において、前記分離圧減圧手段の実行可否
を選択する切替手段を備える。
【0022】したがって、給紙ローラにより給紙された
用紙が、レジストローラに受け渡されたときに後端が用
紙分離手段を離れるほどの短い用紙を用いるときには、
用紙分離手段の分離圧を減圧しなくても版胴に作用する
負荷を著しく軽減できるため、分離圧減圧手段の実行を
停止するモードの選択が可能となる。
【0023】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一記載の発明において、前記レジストローラに
より搬送された前記用紙が前記版胴と前記プレス部材と
に受け渡された時点から一枚分の給紙が終了するまでの
期間中に前記レジストローラを離反させるレジストロー
ラ離反手段を備える。
【0024】したがって、製造上のばらつきにより版胴
の周速度よりレジストローラの周速度が遅い場合でも、
版胴に与える負荷をなくすことが可能となる。
【0025】請求項8記載の発明は、請求項1,3,4
の何れか一記載の発明において、前記給紙圧減圧手段
は、減圧した給紙圧を初期値に戻すタイミングを変更可
能に設定するように構成されている。
【0026】したがって、給紙直後に後端が給紙ローラ
から直ぐに離れるような短い用紙の場合には、減圧した
給紙圧を初期値に戻すタイミングを早めて次の用紙に給
紙ローラを高い給紙圧(初期値)をもって圧接させるこ
とにより、給紙ローラの支持構造から振動が発生する時
間を短くすることが可能となる。
【0027】請求項9記載の発明は、請求項2,3,
5,6の何れか一記載の発明において、前記分離圧減圧
手段は、減圧した分離圧を初期値に戻すタイミングを変
更可能に設定するように構成されている。
【0028】したがって、給紙直後に後端が分離ローラ
から直ぐに離れるような短い用紙の場合には、減圧した
分離圧を初期値に戻すタイミングを早めて分離ローラに
分離摩擦部材を高い分離圧(初期値)をもって圧接させ
ることにより、分離摩擦部材の支持構造から振動が発生
する時間を短くすることが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図3に基づいて説明する。図1及び図3におい
て、1は版胴である。版胴1の周囲には、版胴1に巻き
付けられた使用済のマスタ2を剥がして回収する排版装
置(図示せず)と、製版装置3とが設けられている。製
版装置3は、ロール状に巻かれた未使用のマスタ2の巻
芯2aを保持するホルダ(図示せず)と、回転駆動され
るプラテン4と、スプリング(図示せず)の付勢力によ
りプラテン4に接離可能に圧接されたサーマルヘッド5
と、製版済のマスタ2を切断するカッタ6と、マスタ2
を版胴1に向けて搬送する対の搬送ローラ7と、マスタ
2を版胴1に向けて案内するガイド板8とを備える。プ
ラテン4は図示しないステッピングモータに連結されて
いる。カッタ6はギロチンタイプを用いているが、例え
ばロータリータイプを用いる等、限定されるものではな
い。
【0030】搬送ローラ7の周速度は、搬送中にマスタ
2に所望の張力が付与されるように、プラテン4の周速
度より僅かに速い周速度に定められている。マスタは厚
みが1〜2μm程度の熱可塑性樹脂フィルムに和紙繊維
とか合成繊維、或いは両者を混抄した多孔質のシートを
ラミネート構造に積層することにより形成されている。
【0031】版胴1は、詳しくは図示しないが、多孔質
円筒体の外周に樹脂或いは金属製のメッシュスクリーン
を複数枚巻き付け、多孔質円筒体の両端にフランジを固
定することにより形成され、ギヤ列を介してモータに連
結された公知の構造である。この版胴1のフランジは、
両端が側板(図示せず)により固定的に支持されたイン
キ供給軸9によって回転自在に支持されている。このイ
ンキ供給軸9は図示しないインキ供給装置に接続されて
いる。
【0032】また、版胴1の内部には、インキ供給軸9
に固定されて対向する対の側板(図示せず)が設けら
れ、これらの側板には、インキローラ10とドクターロ
ーラ11とが回転自在に支持されている。これらのイン
キローラ10とドクターローラ11とは僅かの隙間をあ
けて平行に配列され、両者により楔状に形成される空間
はインキ供給軸9に形成されたインキ適下孔12から滴
下されるインキを受けるインキ溜め13である。さら
に、版胴1のメッシュスクリーン以外の非開口部の表面
には、磁性材により形成されたステージ14と、このス
テージ14との間でマスタ2の先端を挟持するクランパ
15とが版胴1の母線に沿って設けられている。このク
ランパ15は図示しない開閉駆動部により駆動されるよ
うに構成されている。
【0033】さらに、版胴1の下方にはプレス部材とし
てのプレスローラ16が設けられている。このプレスロ
ーラ16は図示しないローラアームにより回転自在に支
持されている。また、プレスローラ16を支持するロー
ラアームは、スプリングにより版胴1の方向に付勢され
ているが、通常は版胴1から離反され、給紙のタイミン
グに合わせて版胴1側に回動し、プレスローラ16を版
胴1上の用紙Sに圧接するように構成されている。
【0034】さらに、版胴1の下方には、図示しない開
閉駆動部により駆動されて版胴1から用紙Sを剥がす剥
がし爪17が設けられている。プレスローラ16の下流
側には、剥がし爪17により版胴1から剥がされた用紙
Sを排紙する図示しない排紙トレイが設けられ、プレス
ローラ16の上流側には多数の用紙Sを積載する給紙台
18が設けられている。この給紙台18は、最上位の用
紙Sが規定範囲のレベルに位置するように、図示しない
モータにより駆動されて昇降駆動される。
【0035】給紙台18の上方には、図示しないモータ
により駆動されて用紙Sを一枚ずつ送り出す給紙ローラ
19と、この給紙ローラ19により送り出された用紙S
を一枚ずつ分離して重送を防止する用紙分離手段20と
が設けられている。この用紙分離手段20は、図示しな
いモータにより駆動される分離ローラ21と、この分離
ローラ21に圧接される分離摩擦部材としての分離パッ
ド22とにより形成されている。分離ローラ21の下流
側には対のレジストローラ23,24が設けられてい
る。
【0036】次に、本発明の特徴部分について説明す
る。まず、給紙ローラ19は一端を支点として上下方向
に揺動する図示しないスイングアームの自由端側に回転
自在に軸支されている。そして、このスイングアームを
下方に付勢する図示しない付勢部材は、給紙台18上の
用紙Sに対する給紙ローラ19の給紙圧を初期値に保持
する給紙圧保持手段として機能する。
【0037】また、給紙ローラ19を軸支するスイング
アームには連結アーム25が連結され、この連結アーム
25を下から支える突部26を有する給紙ローラカム2
7が図示しないモータに連結されて回転自在に設けられ
ている。
【0038】ここで、給紙ローラ19、分離ローラ2
1、レジストローラ23は版胴1の回転運動に同期して
回転するように構成されているが、給紙ローラカム27
は、給紙ローラ19の動作に同期して回転駆動されるこ
とにより突部26で連結アーム25を押し上げ、給紙ロ
ーラ19を用紙Sから離反させる。すなわち、給紙ロー
ラカム27は、上記の給紙圧保持手段(スイングアーム
を付勢する付勢部材)により初期値に保持された給紙圧
を、給紙ローラ19により給紙された用紙Sがレジスト
ローラ23,24により版胴1に向けて送り出された時
点から版胴1とプレスローラ16とに受け渡される直前
までの期間中に所定値(この例ではゼロ)まで減圧し、
用紙Sの後端が給紙ローラ19から離れた時点から一枚
分の給紙が終了するまでの期間中に給紙圧を初期値に戻
す給紙圧減圧手段として機能する。
【0039】さらに、分離パッド22は伸縮自在の加圧
部材28の上端により支持され、この加圧部材28の下
端は回転自在に支持された分離カム29の突部30に当
接されている。この分離カム29は、給紙ローラ19の
動作に同期して回転駆動され、突部30で加圧部材28
を押圧したときに分離パッド22を分離ローラ21に一
定の分離圧(初期値)で圧接させ、突部30が加圧部材
28の下端から外れたときに加圧部材28の伸張動作を
許容して分離ローラ21に対する分離パッド22の分離
圧を減圧する。
【0040】すなわち、加圧部材28と分離カム29と
は、分離ローラ21に対する分離パッド22の分離圧を
初期値に保持する分離圧保持手段として機能するととも
に、初期値に保持された分離圧を、給紙ローラ19によ
り給紙された用紙Sがレジストローラ23,24により
送り出された時点から版胴1とプレスローラ16とに受
け渡される直前までの期間中に所定値まで減圧し、用紙
Sの後端が給紙ローラ19から離れた時点から一枚分の
給紙が終了するまでの期間中に分離圧を初期値に戻す分
離圧減圧手段として機能する。
【0041】図2に示すように、下方のレジストローラ
23には、反時計方向への駆動力を伝達する図示しない
ワンウェイクラッチを内蔵したピニオンギヤ31が同軸
上で連結され、このピニオンギヤ31には支軸32を中
心に回動可能な扇形ギヤ33が噛合されている。この扇
形ギヤ33は図示しないスプリングにより時計方向に付
勢され、上端には版胴1の回転運動に同期して回転する
扇形ギヤカム34が当接されている。この扇形ギヤカム
34は、給紙された用紙Sがレジストローラ23,24
のニップ部に達するまでは、スプリングの付勢力による
扇形ギヤ33の時計方向の回動運動を阻止するが、所定
のタイミングでスプリングの付勢力による扇形ギヤ33
の時計方向の回動運動を許容し、このときにピニオンギ
ヤ31をレジストローラ23とともに反時計方向(給紙
方向)に回転させる。これにより、用紙Sがレジストロ
ーラ23,24により版胴1に向けて送り出される。
【0042】図2に示すように、上方のレジストローラ
24は、支軸35を中心に回動可能なレジストアーム3
6の下端に回転自在に軸支されている。このレジストア
ーム36は図示しないスプリングにより時計方向に付勢
され、これにより上方のレジストローラ24が下方のレ
ジストローラ23に圧接されるように構成されている。
そして、版胴1の回転運動に同期して回転するレジスト
アームカム37が設けられている。
【0043】すなわち、レジストアームカム37は、外
周に形成された図示しない突部でレジストアーム36を
反時計方向に押圧することにより、レジストローラ2
3,24により搬送された用紙Sが版胴1とプレスロー
ラ16とに受け渡された時点から一枚分の給紙が終了す
るまでの期間中にレジストローラ23,24を離反させ
るレジストローラ離反手段として機能する。
【0044】なお、上記の給紙圧及び分離圧を減圧し始
めるために、用紙Sがレジストローラ23,24により
送り出された時点での用紙Sの先端の位置を検出する手
段を必要とする。また、給紙圧及び分離圧を減圧し終え
る(減圧した給紙圧及び分離圧を初期値に戻す)ため
に、用紙Sの後端が給紙ローラ19或いは用紙分離手段
20から離れた時点での用紙Sの後端の位置を検出する
手段を必要とする。この場合の用紙位置を検出する用紙
位置検出手段としては、用紙搬送路中に設けたセンサ
(図示せず)の検出信号により検出する方法、版胴1や
給紙ローラ19を始動させたときを基準とするモータの
駆動パルスをカウントする方法、等により実現できるが
これに限定されるものではない。
【0045】このような構成において、図示しない原稿
読取装置に原稿をセットし、図示しない操作パネル上の
スタートボタンを押すと、原稿の読み取り、マスタ2の
製版、印刷の一連の動作が始まる。まず、版胴1に巻き
付けられていた使用済のマスタ2が排版装置により剥離
され回収される。その後、版胴1は図1に示すようにク
ランパ15がガイド板8の真下となる位置で停止され、
クランパ15が開放された給版待機状態に維持される。
【0046】原稿読取装置は原稿画像を走査してCCD
により電気信号として変換して出力する。そのアナログ
出力はデジタル信号に変換され、種々の画像処理を経た
後に画像データとして製版装置3に送られる。
【0047】製版装置3は、画像データに基づいてサー
マルヘッド5の発熱素子を発熱させマスタ2に穿孔によ
るドットを形成する。このドットの形成はマスタ2をプ
ラテン4と搬送ローラ7とで1ライン送る度に行われ
る。製版されたマスタ2はガイド板8により版胴1のス
テージ14とクランパ15との間に導かれ、プラテン4
を駆動するステッピングモータの駆動パルスをカウント
する等の手段によりマスタ2の先端がクランパ15に届
いたものと認識したときに、クランパ15が閉じられ
る。すなわち、マスタ2の先端がステージ14とクラン
パ15との間で挟持される。この時点で版胴1がマスタ
2の搬送速度と等しい速度で時計方向に回転駆動され、
これによりマスタ2が版胴1に巻き付けられる。プラテ
ン4を駆動する図示しないステッピングモータの駆動パ
ルスをカウントする等の手段により製版を終了したもの
と認識すると、マスタ2がカッタ6により切断され、切
断されたマスタ2の後端部は版胴1の回転により版胴1
に巻き付けられ、ここにマスタ2の巻き付けが終了す
る。
【0048】続いて、給紙ローラ19と分離ローラ21
とが時計方向に駆動される。これにより、給紙台18上
の最上位の用紙Sは給紙ローラ19により送り出され、
分離ローラ21と分離パッド22との間を通過するとき
に重送が防止されて停止状態に維持されたレジストロー
ラ23,24のニップ部に当接する。用紙Sはなおも給
紙ローラ19により送り出されるが先端がレジストロー
ラ23,24のニップに当接するため湾曲するように撓
み、これにより用紙Sの先端縁が揃えられる。
【0049】これまでの過程で、扇形ギヤ33は扇形ギ
ヤカム34により反時計方向への動きを阻止されている
が、扇形ギヤカム34の回転運動の進行に伴い扇形ギヤ
カム34から解放されるため、スプリングの付勢力によ
り時計方向に回動し、ピニオンギヤ31を下方のレジス
トローラ23とともに反時計方向に回転させる。すなわ
ち、対のレジストローラ23,24が用紙Sを版胴1に
向けて送り出す。
【0050】これまでの給紙の初期の期間中、連結アー
ム25が給紙ローラカム27により持ち上げられていな
いため、給紙ローラ19はスプリングの付勢力と自重と
により初期値として適正に高い値に定められた分離圧を
もって用紙Sに接触して回転する。これにより、用紙S
を確実に送り出す。また、加圧部材28が分離カム29
の突部30により押圧されるため、分離パッド22は用
紙Sを初期値として適正に高い値に定められた分離圧を
もって分離ローラ21に圧接するため、用紙Sの重送を
確実に阻止する。
【0051】上記のように、対のレジストローラ23,
24が用紙Sを版胴1に向けて送り出した直後のタイミ
ングでは給紙ローラカム27と分離カム29とが回転す
る。これにより、図3に示すように、連結アーム25が
給紙ローラカム27の突部26により押し上げられ、給
紙ローラ19が用紙Sから離れ、給紙圧がゼロに減圧さ
れる。また、この時点では図3に示すように、分離カム
29の回転により加圧部材28の下端から分離カム29
の突部30から外れるため、加圧部材28は分離カム2
9の加圧状態から解放される。これにより、分離ローラ
21に対する分離パッド22の分離圧が初期値から所定
値まで減圧される。
【0052】続いて、レジストローラ23,24により
送り出された用紙Sが版胴1とプレスローラ16との間
を通過すると、その通過経路中に設けた図示しないセン
サが通過検出信号を出力するので、その信号をトリガと
してプレスローラ16が版胴1上のマスタ2に用紙Sを
圧接して版胴1の回転に追従して回転する。すなわち用
紙Sが版胴1とプレスローラ16とに受け渡される。こ
れにより、版胴1のインキがマスタ2の穿孔から滲み出
され用紙Sに転写される。すなわち印刷がなされる。印
刷された用紙Sは、開閉駆動部により駆動されて待機す
る剥がし爪17により版胴1から剥がされ、排紙トレイ
に排出される。この後、版胴1は次の印刷のために定位
置で停止され、プレスローラ16は版胴1から離反され
る。
【0053】上記のように、版胴1とプレスローラ16
とに用紙Sが受け渡され、版胴1上のマスタ2に用紙S
を圧接したタイミングでは、レジストアーム36が回転
するレジストアームカム37に押されて反時計方向に回
動するため、図3に示すように、上方のレジストローラ
24が下方のレジストローラ23から離反する。
【0054】このように、給紙台18上の用紙Sが排紙
トレイに搬送されるが、給紙されている用紙Sの後端が
給紙ローラ19から離れた時点から一枚分の給紙が終了
するまでの期間中に、図1に示すように、給紙ローラカ
ム27が連結アーム25を解放するため、給紙ローラ1
9は次の給紙のために初期値として定められた給紙圧を
もって用紙Sに接触する。
【0055】また、給紙されている用紙Sの後端が用紙
分離手段20から離れた時点から一枚分の給紙が終了す
るまでの期間中に、図1に示すように、分離カム29が
突部30で加圧部材28を押圧するため、分離パッド2
2は次の用紙Sの分離のために初期値として定められた
分離圧をもって分離ローラ21に接触する。
【0056】下方のレジストローラ23から離反された
上方のレジストローラ24は、一枚分の給紙が終了する
まで期間中に前述した動作の逆の動作により下方のレジ
ストローラ24に接触される。
【0057】以上のように、用紙Sがレジストローラ2
3,24により版胴1に向けて送り出された時点から版
胴1とプレスローラ16とに受け渡される直前までの期
間中は、用紙Sに対する給紙ローラ19の給紙圧が減圧
されるので、給紙圧によって版胴1に与える負荷を軽減
することができる。本実施の形態では、用紙Sから給紙
ローラ19を離して給紙圧をゼロに減圧するため、負荷
を著しく軽減することができる。さらに同期間中は、分
離ローラ21に対する分離パッド22の分離圧が減圧さ
れるので、分離圧によって版胴1に与える負荷を軽減す
ることができる。
【0058】さらに、用紙Sが版胴1とプレスローラ1
6とに受け渡された時点から一枚分の給紙が終了するま
での期間中にレジストローラ23,24を離反させるこ
とができるので、製作上の誤差により版胴1の周速度よ
りレジストローラ23,24の周速度が遅い場合でも、
版胴1に与える負荷をなくすことができる。
【0059】このように、版胴1とプレスローラ16と
で用紙Sを搬送して印刷する期間中は版胴1に与える負
荷を小さくすることができるため、版胴1上のマスタ2
が用紙Sから受ける抵抗も小さくなる。これにより、マ
スタ2が用紙Sにより引っ張られてクランパ15から外
れたり、マスタ2が伸びたりすることはない。
【0060】本実施の形態では、給紙圧及び分離圧を減
圧するタイミングを、レジストローラ23,24により
用紙Sが送り出された時点として定めたが、版胴1とプ
レスローラ16とに用紙Sが受け渡される直前の時点に
定めても、版胴1への負荷を軽減することができる。
【0061】減圧した給紙圧を初期値に戻すタイミング
は、給紙している用紙Sの後端が給紙ローラ19から離
れるときから一枚分の給紙が終了するまでの任意の時点
であるが、このタイミングを変更できるようにしてもよ
い。このようにすることにより、給紙直後に後端が給紙
ローラ19から直ぐに離れるような短い用紙Sの場合に
は、次の用紙Sに給紙ローラ19を高い給紙圧(初期
値)をもって圧接させることにより、連結アーム25や
給紙ローラ19を軸支するスイングアームを浮かしてお
くことによる振動の発生時間を短くすることができる。
【0062】同様に、減圧した分離圧を初期値に戻すタ
イミングは、給紙している用紙Sの後端が用紙分離手段
20から離れたときから一枚分の給紙が終了するまでの
任意の時点であるが、このタイミングを変更できるよう
にしてもよい。このようにすることにより、給紙直後に
後端が分離ローラ21から直ぐに離れるような短い用紙
Sの場合には、分離ローラ21に分離パッド22を高い
分離圧(初期値)をもって圧接させることにより、分離
ローラ21に分離パッド22を弱い分離圧で接触させた
り、分離ローラ21から分離パッド22を離しておくこ
とによる振動の発生時間を短くすることができる。
【0063】次に、図1ないし図3を参照して本発明の
第二の実施の形態について説明する。前記実施の形態と
同一部分は同一符号を用いて説明する。本実施の形態
は、加圧部材28と分離カム29とにより機能する分離
圧減圧手段の実行可否を選択する切替手段を備える。
【0064】この切替手段は、図示しないが操作パネル
上に切替スイッチを設け、この切替スイッチのオン、オ
フの状態により実行可否の判断をすることにより実現で
きる。
【0065】分離圧を減圧する目的は、用紙Sを版胴1
とプレスローラ16とで搬送している期間中に、用紙S
の後端がまだ分離ローラ21と分離パッド22とに挟持
されているときに版胴1に与える負荷を軽減することで
ある。したがって、給紙ローラ19により給紙された用
紙Sが、レジストローラ23,24に受け渡されたとき
に後端が用紙分離手段20を離れるほどの短い用紙Sを
用いるときには、用紙分離手段20の分離圧を減圧しな
くても版胴1に作用する負荷を著しく軽減できる。この
ような場合に分離圧減圧手段の実行を停止するモードの
選択する。本実施の形態では分離カム29を停止状態に
するモードが分離圧減圧手段の停止モードに相当する。
これにより、分離カム29の回転音、加圧部材28の動
作音等を含む騒音の発生を防止できる。
【0066】次に、本発明の第三の実施の形態を図4に
基づいて説明する。前記実施の形態と同一部分は同一符
号を用い説明も省略する。
【0067】本実施の形態では、連結アーム25は給紙
ローラソレノイド38に連結されている。この給紙ロー
ラソレノイド38、給紙ローラ19が用紙Sに接触して
いる状態で励磁することにより、連結アーム25を引き
上げて給紙ローラ19を用紙Sから離反させることによ
り、給紙圧をゼロに減圧する給紙圧減圧手段として機能
する。この給紙ローラソレノイド38は、非励磁状態で
連結アーム25の下方への復帰を許容する。これによ
り、給紙ローラ19は前記実施の形態で示したようにス
プリングにより初期値として定められた給紙圧をもって
給紙圧で用紙Sする。給紙圧を減圧するタイミング、減
圧した給紙圧を元の初期値に戻すタイミングは前記実施
の形態と同様である。
【0068】また、分離パッド22を支持する伸縮可能
な加圧部材28は分離ソレノイド39に連結されてい
る。この分離ソレノイド39は、非励磁状態のときに加
圧部材28を押圧して分離パッド22を分離ローラ21
に一定の分離圧(初期値)で圧接させ、励磁したときに
加圧部材28の伸張動作を許容して分離ローラ21に対
する分離パッド22の分離圧を減圧する。すなわち、加
圧部材28と分離カム29とは、分離ローラ21に対す
る分離パッド22の分離圧を初期値に保持する分離圧保
持手段として機能するとともに、初期値に保持された分
離圧を初期値に戻す分離圧減圧手段として機能する。分
離圧を減圧するタイミング、減圧した分離圧を元の初期
値に戻すタイミングは前記実施の形態と同様である。
【0069】
【発明の効果】請求項1及び3記載の発明によれば、給
紙台上の用紙に対する給紙ローラの給紙圧を初期値に保
持する給紙圧保持手段を備え、初期値に保持された給紙
圧を、給紙ローラにより給紙された用紙がレジストロー
ラにより版胴に向けて送り出された時点から版胴とプレ
ス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで
減圧し、用紙の後端が給紙ローラから離れた時点から一
枚分の給紙が終了する時点までの期間中に給紙圧を初期
値に戻す給紙圧減圧手段を備えるので、用紙をレジスト
ローラに受け渡すまでの期間中は、初期値として定めた
適正な給紙圧をもって給紙ローラを用紙に接触させて高
い給紙精度を維持できる。用紙が版胴とプレス部材とに
受け渡される直前までの期間中に給紙圧が減圧されるた
め、版胴に作用する給紙圧による負荷を軽減し、版胴上
のマスタが版胴から外れたり伸びたりする状態を防止し
て画像品質を高めることができる。
【0070】請求項2記載及び3記載の発明によれば、
分離ローラに対する分離摩擦部材の分離圧を初期値に保
持する分離圧保持手段を備え、初期値に保持された分離
圧を、給紙ローラにより給紙された用紙がレジストロー
ラにより版胴に向けて送り出された時点から版胴とプレ
ス部材とに受け渡される直前までの期間中に所定値まで
減圧し、用紙の後端が分離ローラから離れた時点から一
枚分の給紙が終了する時点までの期間中に分離圧を初期
値に戻す分離圧減圧手段を備えるので、用紙をレジスト
ローラに受け渡すまでの期間中は、初期値として定めた
適正な分離圧をもって分離ローラに分離摩擦部材を接触
させ、高い用紙分離精度を維持できる。用紙が版胴とプ
レス部材とに受け渡される直前までの期間中は分離圧を
減圧し、版胴上のマスタが版胴から外れたり伸びたりす
る状態を防止して画像品質を高めることができる。
【0071】請求項4記載の発明によれば、給紙圧減圧
手段は、給紙台上の用紙から給紙ローラを離反させるこ
とにより給紙圧を減圧するように構成されているので、
給紙圧をゼロに減圧した状態で用紙を版胴とプレス部材
とで搬送することができる。したがって、版胴に作用す
る負荷を著しく軽減できる。
【0072】請求項5記載の発明によれば、分離圧減圧
手段は、分離ローラから分離摩擦部材を離反させること
により分離圧を減圧するように構成されているので、分
離圧をゼロに減圧した状態で用紙を版胴とプレス部材と
で搬送することができる。したがって、版胴に作用する
負荷を著しく軽減できる。
【0073】請求項6記載の発明によれば、分離圧減圧
手段の実行可否を選択する切替手段を備えるので、給紙
ローラにより給紙された用紙が、レジストローラに受け
渡されたときに後端が用紙分離手段を離れるほどの短い
用紙を用いるときには、用紙分離手段の分離圧を減圧し
なくても版胴に作用する負荷を著しく軽減できるため、
分離圧減圧手段の実行を停止するモードを選択すること
により、分離圧減圧手段を停止状態にして騒音の発生を
防止できる。
【0074】請求項7記載の発明によれば、レジストロ
ーラにより搬送された用紙が版胴と前記プレス部材とに
受け渡された時点から一枚分の給紙が終了するまでの期
間中にレジストローラを離反させるレジストローラ離反
手段を備えるので、製造上のばらつきにより版胴の周速
度よりレジストローラの周速度が遅い場合でも版胴に与
える負荷をなくし、版胴上のマスタが版胴から外れたり
伸びたりする状態を防止して画像品質を高めることがで
きる。
【0075】請求項8記載の発明によれば、給紙圧減圧
手段は、減圧した給紙圧を初期値に戻すタイミングを変
更可能に設定するように構成されているので、給紙直後
に後端が給紙ローラから直ぐに離れるような短い用紙の
場合には、減圧した給紙圧を初期値に戻すタイミングを
早めて次の用紙に給紙ローラを高い給紙圧(初期値)を
もって圧接させることにより、給紙ローラの支持構造か
ら振動が発生する時間を短くすることができる。
【0076】請求項9記載の発明の発明によれば、分離
圧減圧手段は、減圧した分離圧を初期値に戻すタイミン
グを変更可能に設定するように構成されているので、給
紙直後に後端が分離ローラから直ぐに離れるような短い
用紙の場合には、減圧した分離圧を初期値に戻すタイミ
ングを早めて分離ローラに分離摩擦部材を高い分離圧
(初期値)をもって圧接させることにより、分離摩擦部
材の支持構造から振動が発生する時間を短くすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態における孔版印刷機
の一部を示す縦断側面図である。
【図2】レジストローラの駆動構造及びレジストローラ
の接離構造を示す側面図である。
【図3】印刷状態における孔版印刷機の一部を示す縦断
側面図である。
【図4】本発明の第三の実施の形態における孔版印刷機
の一部を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
S 用紙 1 版胴 2 マスタ 16 プレス部材 18 給紙台 19 給紙ローラ 20 用紙分離手段 21 分離ローラ 22 分離パッド 23,24 レジストローラ 27 給紙圧減圧手段 28,29 分離圧保持手段、分離圧減圧手段 37 レジストローラ離反手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F049 AA01 DA12 DA19 LA06 LB03 3F343 FA02 FB05 FC01 FC03 GA01 GB01 GC01 GD01 HA12 HB04 HC30 JA18 JD03 JD08 JD33 JD35 LA04 LA14 LC07 LD06 LD26 MB04 MB09 MB14 MC12 MC21 MC23

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製版されたマスタが巻き付けられる回転
    駆動可能な版胴と、前記版胴に対して接離可能で回転可
    能なプレス部材と、 多数枚の用紙を積載状態で支持する昇降自在の給紙台
    と、 前記給紙台上の最上位の前記用紙を間歇的に送り出す回
    転駆動可能な給紙ローラと、 前記給紙ローラにより送り出される前記用紙の重送を阻
    止する用紙分離手段と、前記版胴と前記用紙分離手段と
    の間に配置されて前記版胴の回転に同期して回 転駆動される対のレジストローラと、 前記給紙台上の前記用紙に対する前記給紙ローラの給紙
    圧を初期値に保持する給紙圧保持手段と、 前記給紙圧保持手段により初期値に保持された前記給紙
    圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙が前記
    レジストローラにより前記版胴に向けて送り出された時
    点から前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前
    までの期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前
    記給紙ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了す
    る時点までの期間中に前記給紙圧を前記初期値に戻す給
    紙圧減圧手段と、を備える孔版印刷機の用紙搬送装置。
  2. 【請求項2】 製版されたマスタが巻き付けられる回転
    駆動可能な版胴と、 前記版胴に対して接離可能で回転可能なプレス部材と、 多数枚の用紙を積載状態で支持する昇降自在の給紙台
    と、 前記給紙台上の最上位の前記用紙を間歇的に送り出す回
    転駆動可能な給紙ローラと、 前記給紙ローラにより送り出される前記用紙を給紙方向
    に送り出す分離ローラとこの分離ローラに圧接可能に支
    持された分離摩擦部材との間で前記用紙の重送を阻止す
    る用紙分離手段と、 前記版胴と前記用紙分離手段との間に配置されて前記版
    胴の回転に同期して回転駆動される対のレジストローラ
    と、 前記分離ローラに対する前記分離摩擦部材の分離圧を初
    期値に保持する分離圧保持手段と、 前記分離圧保持手段により初期値に保持された前記分離
    圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙がレジ
    ストローラにより前記版胴に向けて送り出された時点か
    ら前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前まで
    の期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前記分
    離ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時
    点までの期間中に前記分離圧を前記初期値に戻す分離圧
    減圧手段と、を備える孔版印刷機の用紙搬送装置。
  3. 【請求項3】 製版されたマスタが巻き付けられる回転
    駆動可能な版胴と、 前記版胴に対して接離可能で回転可能なプレス部材と、 多数枚の用紙を積載状態で支持する昇降自在の給紙台
    と、 前記給紙台上の最上位の前記用紙を間歇的に送り出す回
    転駆動可能な給紙ローラと、 前記給紙ローラにより送り出される前記用紙を給紙方向
    に送り出す分離ローラとこの分離ローラに圧接可能に支
    持された分離摩擦部材との間で前記用紙の重送を阻止す
    る用紙分離手段と、 前記版胴と前記用紙分離手段との間に配置されて前記版
    胴の回転に同期して回転駆動される対のレジストローラ
    と、 前記給紙台上の前記用紙に対する前記給紙ローラの給紙
    圧を初期値に保持する給紙圧保持手段と、 前記給紙圧保持手段により初期値に保持された前記給紙
    圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙が前記
    レジストローラにより前記版胴に向けて送り出された時
    点から前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前
    までの期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前
    記給紙ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了す
    る時点までの期間中に前記給紙圧を前記初期値に戻す給
    紙圧減圧手段と、 前記分離ローラに対する前記分離摩擦部材の分離圧を初
    期値に保持する分離圧保持手段と、 前記分離圧保持手段により初期値に保持された前記分離
    圧を、前記給紙ローラにより給紙された前記用紙がレジ
    ストローラにより前記版胴に向けて送り出された時点か
    ら前記版胴と前記プレス部材とに受け渡される直前まで
    の期間中に所定値まで減圧し、前記用紙の後端が前記分
    離ローラから離れた時点から一枚分の給紙が終了する時
    点までの期間中に前記分離圧を前記初期値に戻す分離圧
    減圧手段と、を備える孔版印刷機の用紙搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記給紙圧減圧手段は、前記給紙台上の
    前記用紙から前記給紙ローラを離反させることにより前
    記給紙圧を減圧するように構成されている請求項1又は
    3記載の孔版印刷機の用紙搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記分離圧減圧手段は、前記分離ローラ
    から前記分離摩擦部材を離反させることにより前記分離
    圧を減圧するように構成されている請求項2又は3記載
    の孔版印刷機の用紙搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記分離圧減圧手段の実行可否を選択す
    る切替手段を備える請求項2,3又は5記載の孔版印刷
    機の用紙搬送装置。
  7. 【請求項7】 前記レジストローラにより搬送された前
    記用紙が前記版胴と前記プレス部材とに受け渡された時
    点から一枚分の給紙が終了するまでの期間中に前記レジ
    ストローラを離反させるレジストローラ離反手段を備え
    る請求項1ないし6の何れか一記載の孔版印刷機の用紙
    搬送装置。
  8. 【請求項8】 前記給紙圧減圧手段は、減圧した給紙圧
    を初期値に戻すタイミングを変更可能に設定するように
    構成されている請求項1,3又は4の何れか一記載の孔
    版印刷機の用紙搬送装置。
  9. 【請求項9】 前記分離圧減圧手段は、減圧した分離圧
    を初期値に戻すタイミングを変更可能に設定するように
    構成されている請求項2,3,5又は6の何れか一記載
    の孔版印刷機の用紙搬送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101528260B1 (ko) * 2014-03-06 2015-06-11 와이제이링크 주식회사 인쇄회로기판 낱장 분리 시스템 및 그 제어방법

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KR101528260B1 (ko) * 2014-03-06 2015-06-11 와이제이링크 주식회사 인쇄회로기판 낱장 분리 시스템 및 그 제어방법

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