JP2004148586A - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Kazuyoshi Kobayashi
一喜 小林
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Abstract

【課題】多孔性支持体が薄く強度が低いマスタを用いた場合であっても、マスタへのしわの発生を防止して良好な印刷を継続して行うことが可能な孔版印刷装置を提供する。
【解決手段】版胴5と、用紙Pを分離給送する給紙部4と、用紙Pを版胴5に押圧するプレスローラ6とを有する孔版印刷装置1において、給紙部4は版胴5とプレスローラ6との間に向けて用紙Pを所定のタイミングで給送するレジストローラ対26を有し、レジストローラ対26による用紙Pの給送を、プレスローラ6による用紙Pの版胴5への押圧距離が100mm以上となる位置まで継続する構成とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、版胴の外周面にマスタを巻装して印刷を行う孔版印刷装置に関し、詳しくは印刷部へ用紙を給送する給紙機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
多孔性の支持円筒体からなる版胴と、熱可塑性樹脂フィルムに多孔性支持体を貼り合わせたラミネート構造のマスタとを用い、マスタの熱可塑性樹脂フィルム面をサーマルヘッドで加熱溶融穿孔製版した後に版胴に巻装し、版胴内部に設けられたインキ供給手段で版胴の内周面に適量のインキを供給して、プレスローラや圧胴等の押圧部材で印刷用紙を版胴に押圧することにより、版胴開孔部、マスタ穿孔部より滲出したインキを印刷用紙に転写させて印刷を行うデジタル式感熱孔版印刷装置がよく知られている。
【0003】
この孔版印刷装置では、押圧部材として一般的にプレスローラが用いられており、版胴上に巻装されたマスタの製版領域と合致する所定のタイミングで用紙を版胴に押圧することにより、用紙上に製版画像が転写される。この所定のタイミングで用紙をプレスローラと版胴との間に給送する手段として、通常はレジストローラ対が用いられている。このレジストローラ対は版胴の回転周期に合わせて回転駆動され、版胴1回転ごとに通常は1枚の用紙を所定のタイミングで版胴とプレスローラとの間に向けて給送する。このようなレジストローラ対を有する孔版印刷装置が、例えば「特許文献1」に記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−40232号公報 (第4頁、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この孔版印刷では、印刷に使用されるインキはマスタを構成する多孔性支持体の隙間及び熱可塑性樹脂フィルムの穿孔部を通過して用紙に転移される。ここで、多孔性支持体が厚い場合には、支持体内部に入り込んだまま廃棄されるインキ量が多くなりコストアップしてしまうという問題点や、支持体繊維が複雑に絡み合っている部分あるいは太い繊維が穿孔部を横切っている部分では画像のべた部が抜けたり画像が切れたりかすれたりする一般的に繊維目と呼ばれる現象が発生するという問題点があった。そこで、廃棄インキの低減及び繊維目の発生防止のため、多孔性支持体を薄くしたり繊維自体を細くしたりする試みがなされている。
【0006】
しかし、マスタの強度を受け持っている多孔性支持体が薄くなったりその密度が低下したりすると、マスタ自体の強度が低下して通常のマスタに比して伸び易くなってしまう。特に、印刷時においてプレスローラにより版胴に圧接され、版胴回転力によって用紙が搬送される際に用紙の後端は給紙部に残っているため、分離給送部材間での挟持による負荷、呼び出しローラとの接触による摩擦負荷、呼び出しローラの回転負荷等の負荷が用紙後端に掛かることにより、用紙と接触している版胴上のマスタが徐々に用紙搬送方向後方に向けて伸ばされ、マスタ後半部にしわが発生したり穿孔部分から破れたりしてしまうという問題点がある。
【0007】
上述した孔版印刷装置では、プレスローラが版胴外周面に接触してからすぐにレジストローラ対による用紙の搬送が終了してしまうため、上述した問題点が発生していた。特に、版胴の非開口部分は開口部分と異なり、インキによるマスタの版胴への粘着力が発生しないためにマスタが移動し易く、この部分の伸びを基点としてマスタが徐々に用紙搬送方向後方に移動してしわとなる、あるいは画像が伸びて寸法再現性が悪化するといった問題点、用紙の後端が給紙部を抜けるまでの負荷と給紙部を抜けた後での負荷とが大きく異なるために、マスタの伸びがある部分で急激に減少して先端部は伸ばされ後端部は伸びにくくなり、負荷がなくなる境界部分にマスタの伸びが蓄積されて横筋状のしわが発生してしまうといった問題点も発生する。
【0008】
本発明は上記各問題点を解決し、多孔性支持体が薄く強度が低いマスタを用いた場合であっても、マスタへのしわの発生を防止して良好な印刷を継続して行うことが可能な孔版印刷装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、版胴と、用紙を分離給送する給紙部と、前記用紙を前記版胴に押圧するプレスローラとを有する孔版印刷装置において、前記給紙部は、前記版胴と前記プレスローラとの間に向けて前記用紙を所定のタイミングで給送するレジストローラ対を有し、該レジストローラ対による前記用紙の給送を、前記プレスローラによる前記用紙の前記版胴への押圧距離が100mm以上となる位置まで継続することを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置において、さらに前記給紙部は前記用紙を分離給送する分離給送手段を有し、前記レジストローラ対による前記用紙の給送を、前記用紙の後端が前記分離給送手段を抜ける位置まで継続することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の孔版印刷装置において、さらに前記レジストローラ対を構成する各ローラが接離自在であることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の孔版印刷装置において、さらに前記版胴が所定位置において装置本体に対して着脱自在であり、前記版胴が所定位置を占めたときに前記各ローラが互いに離間することを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、版胴と、用紙を積載する給紙トレイと、前記給紙トレイ上の前記用紙に接触して前記用紙を送り出す呼び出しローラと、前記呼び出しローラによって送り出された前記用紙を互いに挟持して分離給送する分離ローラ及び分離部材と、前記用紙を前記版胴に押圧するプレスローラと、前記版胴と前記プレスローラとの間に向けて前記用紙を所定のタイミングで給送するレジストローラ対とを有する孔版印刷装置において、前記呼び出しローラが前記給紙トレイ上の前記用紙に対して接離可能であると共に前記分離ローラ及び前記分離部材が互いに接離可能であり、分離給送された前記用紙が前記レジストローラ対のニップ部に接触した後、前記呼び出しローラを前記用紙から離間させると共に前記用紙を挟持している前記分離ローラ及び前記分離部材を離間させることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の孔版印刷装置において、さらに前記レジストローラ対により前記用紙が給送され、前記用紙の後端が前記呼び出しローラと前記給紙トレイ上の用紙との接触部を通過した後に前記呼び出しローラを前記給紙トレイ上の用紙に接触させると共に、前記用紙の後端が前記分離ローラと前記分離部材との接触部を通過した後に前記分離ローラと前記分離部材とを互いに接触させることを特徴とする。
【0015】
【実施例】
図1は、本発明の第1の実施例を採用した孔版印刷装置の要部概略正面図である。同図において孔版印刷装置1は、印刷部2、製版部3、給紙部4を有している。
【0016】
印刷部2は、図示しない装置本体のほぼ中央部に位置し図示しない版胴駆動手段によって図1において時計回り方向に回転駆動される版胴5と、版胴5の外周面に対して接離自在に設けられたプレスローラ6とを有している。
【0017】
版胴5は、その両側縁部を図示しない一対のフランジの各周面にそれぞれ取り付けられた多孔性支持板5aと、多孔性支持板5aの外周に複数層巻装された図示しないメッシュスクリーンとを有しており、多孔性支持板5aには複数の開孔5bを有する開孔部が形成されている。多孔性支持板5aの非開孔部には、版胴5の一母線に沿った平面をなすステージ部7が設けられており、ステージ部7上には支軸8aによって回動自在に支持されたクランパ8が配設されている。クランパ8は、版胴5が所定位置を占めたときに図示しない開閉手段によって開閉される。
【0018】
版胴5の内部にはインキ供給手段9が配設されている。インキ供給手段9は、版胴5の支軸を兼用するインキ供給パイプ10、インキローラ11、ドクターローラ12等を有している。
【0019】
インキ供給パイプ10は図示しない一対のフランジ間に設けられており、図示しない軸受を介して各フランジをそれぞれ回転自在に支持している。インキ供給パイプ10には図示しないインキポンプ及びインキパックが接続されており、インキポンプの作動によりインキパック内のインキがインキ供給パイプ10に複数設けられたインキ供給孔10aから版胴5の内部に供給される。
【0020】
インキローラ11は、図示しない一対のフランジ間に配設されそれぞれインキ供給パイプ10に固設された図示しない一対の側板間に回転自在に支持されており、図示しない回転駆動手段によって版胴5と同期して同方向に回転駆動される。インキローラ11は、その周面と版胴5の内周面との間に僅かな隙間が生じる位置に配設されている。
【0021】
インキローラ11の近傍にはドクターローラ12が配設されている。ドクターローラ12もインキローラ11と同じ図示しない側板間に回転自在に支持されており、図示しない回転駆動手段によってインキローラ11と同期して逆方向に回転駆動される。ドクターローラ12は、その周面とインキローラ11の周面との間に僅かな隙間が生じる位置に配設されている。
【0022】
インキローラ11とドクターローラ12との近接部には断面楔形状の空間が形成され、この空間にインキ供給孔10aから供給されたインキが溜まることによりインキ溜まり13が形成される。インキ溜まり13のインキは、インキローラ11とドクターローラ12との近接部を通過する際にインキローラ11の周面上に薄層状に供給され、後述するプレスローラ6によって版胴5が押圧された際にインキローラ11の周面と版胴5の内周面とが接触することにより版胴5の内周面に供給される。
【0023】
版胴5の下方にはプレスローラ6が配設されている。版胴5の軸方向長さとほぼ同じ長さを有し、芯部6aの周囲にゴム等の弾性体を巻成してなるプレスローラ6は、芯部6aの両端を一対のプレスローラアーム14の一端間にそれぞれ回転自在に支持されている。板状部材である一対のプレスローラアーム14は、図示しない装置本体に回動自在に支持されたプレスローラ軸15にそれぞれの他端を固着されており、図示しないプレスローラ揺動手段によってそれぞれ一体的に揺動される。この揺動によりプレスローラ6は、その周面を版胴5の外周面から離間させる図1に示す離間位置と、その周面を所定の押圧力で版胴5の外周面に圧接させる押圧位置とを選択的に占める。
【0024】
印刷部2の右上方には製版部3が配設されている。製版部3は、図示しないマスタ貯容部材、プラテンローラ16、サーマルヘッド17、切断手段18、マスタ搬送ローラ対19、マスタガイド板20等を有している。
【0025】
図示しないマスタ貯容部材は製版部3の図示しない一対の側板にそれぞれ設けられており、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを貼り合わせてなるマスタ21をロール状に巻成したマスタロール21aの芯部21bを回転自在かつ着脱自在に支持する。
【0026】
マスタロール21aの配設位置の左方にはプラテンローラ16が配設されている。プラテンローラ16はその軸方向長さがマスタ21の幅とほぼ同じ長さに形成されており、装置本体の図示しない側板間に回転自在に支持されている。プラテンローラ16はステッピングモータ22から駆動力を伝達され、図1において時計回り方向に回転駆動される。
【0027】
プラテンローラ16の下方にはサーマルヘッド17が配設されている。サーマルヘッド17は、その幅がプラテンローラ16の軸方向長さよりも大きく形成され、その上面には複数の発熱素子が配設されており、その発熱素子面をプラテンローラ16に圧接させるように図示しない付勢手段によって付勢されている。各発熱素子は図示しないサーマルヘッドドライバによってその作動を個々に制御され、このサーマルヘッドドライバには、装置本体の上部に設けられた図示しない画像読取部からの画像情報に応じた作動信号が送られる。
【0028】
プラテンローラ16及びサーマルヘッド17の左方には切断手段18が配設されている。切断手段18は、図示しない装置本体に固定されその幅がマスタ21の幅よりも大きく形成された下刃18aを有する図示しない下刃ホルダと、下刃18a上をマスタ21の幅方向に移動する回転自在な上刃18bを有する図示しない上刃ホルダとからなる周知の構成である。
【0029】
切断手段18の左方にはマスタ搬送ローラ対19が配設されている。マスタ搬送ローラ対19は、共に図示しない側板間に回転自在に支持された駆動ローラ19a及び従動ローラ19bを有しており、図示しない駆動手段により回転駆動される駆動ローラ19aとこれに圧接された従動ローラ19bとによってマスタ21を挟持して搬送する。マスタ搬送ローラ対19の左方には、図示しない側板間に固定されマスタ搬送ローラ対19によって搬送されるマスタ21を版胴5へと案内するマスタガイド板20が配設されている。
【0030】
版胴5の右下方には給紙部4が配設されている。給紙部4は、給紙トレイ23、呼び出しローラ24、分離給送手段25、レジストローラ対26等を有している。
【0031】
その上面に多量の用紙Pを積載可能な給紙トレイ23は、図示しない装置本体に昇降自在に支持されており、図示しないトレイ昇降手段の作動によって昇降される。
【0032】
給紙トレイ23の上方には呼び出しローラ24が配設されている。周面に高摩擦抵抗部材を有する呼び出しローラ24は、装置本体の図示しない側板間に揺動自在に支持された図示しないブラケットに回転自在に支持されている。この図示しないブラケットには図示しない付勢手段が設けられており、呼び出しローラ24は、給紙トレイ23が給紙位置まで上昇したときに、給紙トレイ23上の最上位の用紙Pに所定の圧接力で圧接される。呼び出しローラ24には図示しない給紙モータが接続されており、この給紙モータの作動により呼び出しローラ24は所定のタイミングで図1において時計回り方向に回転駆動される。
【0033】
呼び出しローラ24の左方には、分離ローラ25aと分離部材25bとを有する分離給送手段25が配設されている。周面に高摩擦抵抗部材を有する分離ローラ25aは上述した図示しないブラケットに回転自在に支持されており、この図示しないブラケットは分離ローラ25aの支軸25cを中心として揺動自在に支持されている。分離ローラ25aはベルトあるいはチェーン等の駆動力伝達部材を介して呼び出しローラ24に接続されており、上述した図示しない給紙モータの作動により呼び出しローラ24と同期して同方向に回転駆動される。
【0034】
分離ローラ25aの下方には、高摩擦抵抗部材からなる分離部材25bが配設されている。分離部材25bは装置本体の図示しない側板間に上下動自在に支持されており、図示しない付勢手段によって所定の圧接力で分離ローラ25aに圧接されている。
【0035】
呼び出しローラ24及び分離給送手段25よりも用紙搬送方向下流側には、駆動ローラ26aと従動ローラ26bとを有するレジストローラ対26が配設されている。駆動ローラ26aは装置本体の図示しない側板間に回転自在に支持されており、図示しないステッピングモータによって、所定タイミングで停止状態から徐々に版胴5の周速度に合わせて加速して回転駆動される。図示しないステッピングモータは、後述する構成によって駆動ローラ26aと従動ローラ26bとが離間した際にその作動を停止される。
【0036】
従動ローラ26bは、一端を支軸27によって揺動自在に支持された支持アーム28の他端に回転自在に支持されており、支持アーム28の一端には、図2に示すように、一端に回転自在なカムフォロア29aを有する上下アーム29の他端が固着されている。上下アーム29には、一端を装置本体に固着された引張ばね30の他端が取り付けられており、支持アーム28は従動ローラ26bの周面を駆動ローラ26aの周面に当接させる向きに付勢されている。
【0037】
カムフォロア29aの図2において左方には、カムフォロア29aに接触して従動ローラ26bを駆動ローラ26aに対して接離させる接離カム31が配設されている。接離カム31は、版胴5を構成する図示しない一対のフランジのうちの一方の外面に固定されており、版胴5と一体的に回転駆動される。接離カム31は、カムフォロア29aに接触する凸部とカムフォロア29aから離間する凹部とを有しており、図2に示すように凸部とカムフォロア29aとの接触が解除された際に引張ばね30の付勢力によって従動ローラ26bと駆動ローラ26aとが接触し、図3に示すように凸部とカムフォロア29aとが接触した際に従動ローラ26bと駆動ローラ26aとが離間する。接離カム31の形状については後述する。
【0038】
分離ローラ25aと従動ローラ26bとの間の位置には用紙ガイド板32が、また駆動ローラ26aよりも用紙搬送方向下流側には用紙ガイド板33がそれぞれ配設されている。各用紙ガイド板32,33は、装置本体の図示しない側板間にそれぞれ固設されている。
【0039】
図1において版胴5の左方には、版胴5の外周面に対して接離自在に設けられ、版胴5の外周面から使用済みのマスタを剥離する図示しない排版手段が配設されている。この図示しない排版手段には、使用済みのマスタを貯容する排版ボックスが含まれており、この排版ボックスは装置本体に対して着脱可能である。
【0040】
図示しない排版手段の下方には、版胴5の外周面に対して近接離間自在であり、版胴5に近接してその表面から印刷済みの用紙Pを剥離する図示しない剥離爪と、この剥離爪によって剥離された印刷済みの用紙Pを搬送する図示しない用紙搬送部材と、用紙搬送部材によって搬送された印刷済みの用紙Pを積載する図示しない排紙トレイとが配設されている。
【0041】
上述の構成に基づき、以下に孔版印刷装置1の動作を説明する。図示しない画像読取部に原稿がセットされ、オペレータにより図示しない製版スタートキーが押下されると、版胴5が回転すると共に図示しない排版手段が作動して排版動作が行われる。排版完了後、版胴5はクランパ8がほぼ右真横に位置する給版待機位置まで回転して停止し、図示しない開閉手段が作動してクランパ8が開放され、孔版印刷装置1は給版待機状態となる。
【0042】
クランパ8が開放されると、プラテンローラ16及びマスタ搬送ローラ対19が作動し、マスタロール21aからマスタ21が送り出される。送り出されたマスタ21はサーマルヘッド17によって製版され、製版後のマスタ21はマスタガイド板20に案内されて開放されたクランパ8とステージ部7との間に向けて搬送される。そして、ステッピングモータ22のステップ数より、マスタ21の先端がステージ部7とクランパ8との間の所定位置まで搬送されたと判断されると、図示しない開閉手段が作動してクランパ8が閉じられる。
【0043】
クランパ8が閉じられると、版胴5がマスタ21の搬送速度と同じ周速度で回転駆動され、版胴5へのマスタ21の巻装動作が行われる。そして、ステッピングモータ22のステップ数より、1版分のマスタ21が搬送されたと判断されると、切断手段18が作動してマスタ21が切断されると共に、プラテンローラ16及びマスタ搬送ローラ対19の作動が停止される。切断されたマスタ21は版胴5の回転によって製版部3より引き出され、版胴5へのマスタ21の巻装動作が完了する。
【0044】
巻装動作完了後、呼び出しローラ24及び分離ローラ25aが回転駆動され、給紙トレイ23上より1枚の用紙Pが給送される。呼び出しローラ24により引き出された用紙Pは、分離ローラ25aと分離部材25bとによって分離給送され、所定のタイミングで接離されるレジストローラ対26に向けて送られる。用紙Pが送られたときに駆動ローラ26aと従動ローラ26bとは当接を開始しており、用紙Pはレジストローラ対26のニップ部で一時停止される。
【0045】
巻装動作完了後、印刷部2では版胴5が低速で回転駆動される。そして、版胴5に巻装されたマスタ21の製版画像先端部がプレスローラ6と対応する位置に到達するよりも若干早い所定のタイミングで駆動ローラ26aが回転駆動され、用紙Pが版胴5とプレスローラ6との間に向けて送出される。レジストローラ対26による用紙Pの送出とほぼ同時にプレスローラ揺動手段が作動し、用紙Pはプレスローラ6によって版胴5の外周面に押圧されることで画像を転写される。駆動ローラ26aはカムフォロア29aが接離カム31の凸部に接触するまで回転を継続し、カムフォロア29aが接離カム31の凸部に接触すると駆動ローラ26aの回転が停止されると共に駆動ローラ26aから従動ローラ26bが離間して図4に示す状態となる。
【0046】
プレスローラ6により版胴5に押圧された用紙Pは、版胴5の回転によって搬送されつつ画像を転写され、その先端部から図示しない剥離爪によって版胴5の外周面上より剥離される。剥離された印刷済みの用紙Pは図示しない用紙搬送部材によって搬送され、図示しない排紙トレイ上に排出されて版付け動作が完了する。版付け動作後、オペレータにより印刷条件が入力された後に図示しない印刷スタートキーが押下されると、版胴5が高速で回転すると共に給紙部4より用紙Pが連続的に給送され、版付け時と同様に印刷動作が行われる。
【0047】
上述した版付け時及び印刷時において、「発明が解決しようとする課題」の欄でも述べたように、プレスローラ6により版胴5に圧接された用紙Pの後端が給紙部4内に残っているため、分離給送手段25での挟持による負荷、呼び出しローラ24との接触による摩擦負荷、呼び出しローラ24の回転負荷等によって版胴5上のマスタ21が用紙搬送方向上流側に向かって伸ばされ、マスタ後半部にしわが発生してしまう。そこで本発明者は、レジストローラ対26による用紙Pの給送距離(プレスローラ6が用紙Pを版胴5に押圧した後の距離)を変化させて印刷動作を行い、各印刷動作時における、版胴5上に巻装されたマスタ21のしわの状況を観察した。以下にその結果を示す。
【0048】
【表1】
Figure 2004148586
【0049】
実験の結果、通常の孔版印刷装置と同様にレジストローラ対26による用紙Pの給送距離を50mmとするとしわの発生が多く、給送距離を80mmとしてもしわの発生を抑えることはできなかった。しかし、給送距離を100mm以上とするとしわの発生が抑えられ、図5に示すように用紙Pの後端が給紙部4を抜ける(分離給送手段25を抜ける)位置までレジストローラ対26による用紙Pの給送を継続すると、しわの発生を完全に防止することができた。
【0050】
上記結果より、図2及び図3に示した接離カム31の形状を、レジストローラ対26による用紙Pの給送距離が100mm以上、望ましくは用紙Pの後端が給紙部4を抜けるまでとなるようにその凸部及び凹部の形状を決定することにより、版胴5上でのマスタ21へのしわの発生を抑えることができ、良好な印刷物を得ることができる。
【0051】
図6は、第1の実施例の変形例を示している。この変形例は第1の実施例と比較すると、版胴5に代えて、複数の開孔34bからなる開孔部を有する多孔性支持板34aを具備し、装置本体に対して着脱自在に構成された版胴34を用いる点と、接離カム31の形状が異なる点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
【0052】
版胴34は、その外周面上に設けられたステージ部7及びクランパ8がほぼ真上に位置する、図6に示す所定位置としてのホームポジションにおいてのみ、装置本体に対して着脱可能に構成されている。版胴34がホームポジションを占めたときに従動ローラ26bが駆動ローラ26aから離間するように接離カム31の形状を設定することにより、版胴34の着脱操作時において常にレジストローラ対26を開放状態とすることができ、例え給紙部4より用紙Pが途中まで搬送された状態であっても版胴34の着脱動作及び用紙Pの除去動作を容易に行うことができる。
【0053】
図7は、本発明の第2の実施例を採用した孔版印刷装置を示している。この孔版印刷装置35は、孔版印刷装置1と比較すると、呼び出しローラ24に代えて呼び出しローラ36を用いる点、分離給送手段25に代えて分離給送手段37を用いる点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
【0054】
周面に高摩擦抵抗部材を有する呼び出しローラ36は、装置本体の図示しない側板間に揺動自在に支持された図示しないラケットにその支軸36aを回転自在に支持されている。図示しないブラケットには図示しない付勢手段が設けられており、給紙トレイ23が給紙位置まで上昇したときに呼び出しローラ36が給紙トレイ23上の最上位の用紙Pに所定の圧接力で圧接される。呼び出しローラ36には図示しない給紙モータが接続されており、この給紙モータの作動により呼び出しローラ36は所定のタイミングで図7において時計回り方向に回転駆動される。
【0055】
支軸36aには移動板38の一端が回転自在に取り付けられており、移動板38の他端は装置本体に取り付けられたソレノイド39のプランジャ39aに回転自在に取り付けられている。この構成より呼び出しローラ36は、ソレノイド39の非作動時には図示しない付勢手段の付勢力によって給紙トレイ23上の最上位の用紙Pに所定の圧接力で圧接されて図の実線位置を占め、ソレノイド39の作動時には図示しない付勢手段の付勢力に抗して上方へと移動されて用紙Pから離間された図の破線位置を占める。ソレノイド39の作動は図示しない制御手段によって制御される。
【0056】
呼び出しローラ36の左方に配設された分離給送手段37は、分離ローラ37aと分離部材37bとを有している。周面に高摩擦抵抗部材を有する分離ローラ37aは上述した図示しないブラケットに回転自在に支持されており、この図示しないブラケットは分離ローラ37aの支軸37cを中心として揺動自在に支持されている。分離ローラ37aはベルトあるいはチェーン等の駆動力伝達部材を介して呼び出しローラ36に接続されており、上述した図示しない給紙モータの作動により呼び出しローラ36と同期して同方向に回転駆動される。
【0057】
高摩擦抵抗部材からなる分離部材37bは装置本体の図示しない側板間に上下動自在に支持されており、図示しない付勢手段によって所定の圧接力で分離ローラ37aに圧接されている。分離部材37bには移動ブラケット40が取り付けられており、この移動ブラケット40には装置本体に取り付けられたソレノイド41のプランジャ41aが回転自在に取り付けられている。この構成より分離部材37bは、ソレノイド41の非作動時には図示しない付勢手段の付勢力によって分離ローラ37aの周面に所定の圧接力で圧接された図の実線位置を占め、ソレノイド41の作動時には図示しない付勢手段の付勢力に抗して下方へと移動されて分離ローラ37aから離間された図の破線位置を占める。ソレノイド41の作動は図示しない制御手段によって制御される。
【0058】
上述の構成より、呼び出しローラ36及び分離ローラ37aによって給紙トレイ23上より用紙Pが分離給送され、用紙Pの先端がレジストローラ対26のニップ部に接触した後、レジストローラ対26の作動と同時に各ソレノイド39,41を作動させて呼び出しローラ36及び分離ローラ37aを移動させることにより、用紙Pへの負荷をなくすことができるので版胴5上のマスタ21には用紙搬送方向上流側への力が作用せず、版胴5上でのマスタ21へのしわの発生を防止することができ、良好な印刷物を得ることができる。
【0059】
用紙Pの後端が呼び出しローラ36と給紙トレイ23上の用紙Pとの接触部を通過するとソレノイド39の作動が解除され、呼び出しローラ36は再び給紙トレイ23上の用紙Pに接触される。また、用紙Pの後端が分離ローラ37aと分離部材37bとの接触部を通過するとソレノイド41の作動が解除され、分離部材37bは再び分離ローラ37aの周面に接触される。この作動を繰り返すことにより、良好な印刷が継続して行われる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、プレスローラによる用紙の版胴への押圧距離が100mm以上となる位置までレジストローラ対による用紙の給送を継続することにより給紙部における用紙への負荷を大幅に軽減することができ、版胴上に巻装されたマスタが用紙との摩擦によって用紙搬送方向上流側へと伸ばされることにより引き起こされるしわの発生を抑制することができ、良好な印刷物を得ることができる。
【0061】
また、レジストローラ対による用紙の給送を、用紙の後端が給紙部を抜ける位置まで継続することにより、給紙部における用紙への負荷をなくすことができ、版胴上に巻装されたマスタへのしわの発生を完全に防止することができ、さらに良好な印刷物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を採用した孔版印刷装置の概略正面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に用いられるレジストローラ対の接触状態を示す概略図である。
【図3】本発明の第1の実施例に用いられるレジストローラ対の離間状態を示す概略図である。
【図4】本発明の第1の実施例におけるプレスローラによる用紙の押圧距離とレジストローラ対の動作とを説明する概略図である。
【図5】本発明の第1の実施例におけるプレスローラによる用紙の押圧距離とレジストローラ対の動作とを説明する概略図である。
【図6】本発明の第1の実施例の変形例に用いられる版胴を説明する概略図である。
【図7】本発明の第2の実施例を採用した孔版印刷装置の概略正面図である。
【符号の説明】
1,35 孔版印刷装置
4 給紙部
5,34 版胴
6 プレスローラ
23 給紙トレイ
25,37 分離給送手段
26 レジストローラ対
28 画像読取手段(読取ユニット)
36 呼び出しローラ
37a 分離ローラ
37b 分離部材
P 用紙

Claims (6)

  1. 版胴と、用紙を分離給送する給紙部と、前記用紙を前記版胴に押圧するプレスローラとを有する孔版印刷装置において、
    前記給紙部は、前記版胴と前記プレスローラとの間に向けて前記用紙を所定のタイミングで給送するレジストローラ対を有し、該レジストローラ対による前記用紙の給送を、前記プレスローラによる前記用紙の前記版胴への押圧距離が100mm以上となる位置まで継続することを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 請求項1記載の孔版印刷装置において、
    前記給紙部は前記用紙を分離給送する分離給送手段を有し、前記レジストローラ対による前記用紙の給送を、前記用紙の後端が前記分離給送手段を抜ける位置まで継続することを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の孔版印刷装置において、
    前記レジストローラ対を構成する各ローラが接離自在であることを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 請求項3記載の孔版印刷装置において、
    前記版胴が所定位置において装置本体に対して着脱自在であり、前記版胴が所定位置を占めたときに前記各ローラが互いに離間することを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 版胴と、用紙を積載する給紙トレイと、前記給紙トレイ上の前記用紙に接触して前記用紙を送り出す呼び出しローラと、前記呼び出しローラによって送り出された前記用紙を互いに挟持して分離給送する分離ローラ及び分離部材と、前記用紙を前記版胴に押圧するプレスローラと、前記版胴と前記プレスローラとの間に向けて前記用紙を所定のタイミングで給送するレジストローラ対とを有する孔版印刷装置において、
    前記呼び出しローラが前記給紙トレイ上の前記用紙に対して接離可能であると共に前記分離ローラ及び前記分離部材が互いに接離可能であり、分離給送された前記用紙が前記レジストローラ対のニップ部に接触した後、前記呼び出しローラを前記用紙から離間させると共に前記用紙を挟持している前記分離ローラ及び前記分離部材を離間させることを特徴とする孔版印刷装置。
  6. 請求項5記載の孔版印刷装置において、
    前記レジストローラ対により前記用紙が給送され、前記用紙の後端が前記呼び出しローラと前記給紙トレイ上の用紙との接触部を通過した後に前記呼び出しローラを前記給紙トレイ上の用紙に接触させると共に、前記用紙の後端が前記分離ローラと前記分離部材との接触部を通過した後に前記分離ローラと前記分離部材とを互いに接触させることを特徴とする孔版印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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