JP2015077717A - 孔版印刷装置及び孔版印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジャム処理時に、ジャム用紙に続いて給送された後続の未印刷用紙を除去することなく、該未印刷用紙を印刷再開時に使用することができる孔版印刷装置を提供する。【解決手段】1版分のマスタに対し複数の製版画像を並べて製版可能な製版部15と、製版済みマスタが巻装された版胴1と押圧手段21を有し給送された用紙Pに印刷画像を形成する印刷部16と、印刷部16を通過した用紙を排紙部19または再給紙部48に案内する切替手段46と、排紙部19における用紙ジャムを検知可能な検知手段180と、を備え、高速印刷モードと、両面印刷モードと、を有する孔版印刷装置において、前記高速印刷モード実行時に排紙部19で用紙ジャムが発生したとき、押圧手段21を版胴1から離間し、切替手段46を切り替え、ジャム用紙P1に続いて給送された後続の未印刷用紙P2を再給紙部48へ搬送する孔版印刷装置。【選択図】図3

Description

本発明は、孔版印刷装置及び孔版印刷方法に関する。
原稿の画像データに基づいて製版されたマスタ(孔版原紙)を円筒状の版胴の外周に巻着し、1枚ずつ分離給送された印刷用紙を版胴(印刷ドラム)の外周に押圧手段(プレスローラ)により押し当て、孔版原紙の孔を通過したインキを印刷用紙に転移させて印刷(画像形成)を行う孔版印刷装置が知られている。従来の孔版印刷装置は、版胴1回転で印刷用紙1枚の給紙搬送が行われ、1枚の印刷物が形成されるため、印刷速度は一律に版胴の回転速度で決定される。
これに対し、1版のマスタに複数の画像を並べて製版し、版胴1回転あたり複数枚の印刷用紙を給紙し、複数枚の画像の印刷を可能とした高速印刷(倍速印刷)技術や、版胴1回転で表面画像の印刷と裏面画像の印刷とを連続的に実施することにより、従来の2倍のページ印刷速度で両面印刷することができる両面印刷技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
従来の孔版印刷装置では、版胴の回転と同期して回転する印圧カムを用い、版胴1回転につき版胴の開口部の全域をプレスローラが押圧する。この構成において上述の高速印刷(倍速印刷)を実施した場合、連続して送られる用紙にジャムや搬送ミスが生じた際にプレスローラの押圧解除ができず、用紙が無い状態で押圧することにより、プレスローラがインキ等で汚染されたり、版胴上のマスタにプレスローラ表面のインキが再転移して汚染されたりする問題があった。
これに対し、特許文献3には、プレスローラの版胴に対する押圧を緊急的に解除するための解除カムおよびこの解除カムを駆動する解除カム駆動手段を備えた緊急押圧解除手段と、送り出された用紙を版胴に向けてタイミングを取って給送するレジスト手段を備え、レジスト手段が複数の製版画像の位置ごとにタイミングを合わせて複数枚の用紙を連続的に順次給送するように制御し、かつ、検知手段により用紙の先端が検知されないときその出力信号に基づいて、緊急押圧解除手段の解除カム駆動手段を作動させる装置が開示されている。特許文献3の装置によれば、版胴1回転中に複数枚の用紙を連続して給送した場合に、搬送ミス等が発生してもプレスローラ等の押圧手段がインキ等で汚れてしまう問題が解消できることが記載されている。
一方、高速印刷(倍速印刷)を行う孔版印刷装置において、高速印刷時に用紙の排紙地点でジャムが発生した場合、次に印刷されるはずだった後続の用紙は未印刷のまま搬送路上で停止することになる。従来のジャム処理では、ジャム紙とともに装置内の搬送途中で留まっている後続の用紙も取り除く処理が行われるため、未印刷の用紙を無駄にしてしまうという問題があった。
また、高速印刷における複数の製版画像がそれぞれ別画像だった場合、ジャム処理後に印刷を再開したとき、いずれか一方の画像の印刷物が不足してしまう問題や、交互に排紙されていた印刷済み用紙のソートがずれてしまうという問題があった。
そこで、本発明は上記課題を鑑み、ジャム処理時に、ジャム用紙に続いて給送された後続の未印刷用紙を除去することなく、該未印刷用紙を印刷再開時に使用することができる孔版印刷装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る孔版印刷装置は、円筒状の版胴に巻装される1版分のマスタに対し、前記版胴の回転方向に沿って複数枚の原稿に対応する複数の製版画像を並べて製版可能な製版部と、製版済みマスタが巻装された版胴、及び該版胴に対して相対的に接離自在な押圧手段を有し、給送された用紙を前記押圧手段により前記版胴に押し付けて印刷画像を形成する印刷部と、前記印刷部を通過した用紙を前記版胴から剥離して排紙台へ搬送する排紙部と、前記印刷部を通過した用紙を一時的に保持した後、前記印刷部に向けて再給紙する再給紙部と、前記印刷部を通過した用紙を、排紙部または再給紙部に案内する切替手段と、前記排紙部における用紙ジャムを検知可能な検知手段と、を備え、前記版胴の1回転中に、前記マスタの複数の製版画像に対応した複数枚の用紙を順次給送して印刷画像を形成する高速印刷モードと、表面に一の製版画像に対応した印刷画像を形成した後、前記再給紙部から再給紙して裏面に他の製版画像に対応した印刷画像を形成する両面印刷モードと、を有する孔版印刷装置において、前記高速印刷モード実行時に前記排紙部で用紙ジャムが発生したとき、前記押圧手段を前記版胴から離間し、前記切替手段を切替え、前記ジャム用紙に続いて給送された後続の未印刷用紙を前記再給紙部へ搬送することを特徴とする孔版印刷装置である。
本発明の孔版印刷装置によれば、ジャム処理時に、ジャム用紙に続いて給送された後続の未印刷用紙を除去することなく、該未印刷用紙を印刷再開時に使用することができる孔版印刷装置を提供することができる。
本実施形態の孔版印刷装置の構成の一例を示す断面図である。 本実施形態の孔版印刷方法の流れの一例を示すフローチャートである。 本実施形態の孔版印刷装置の要部構成と用紙の搬送の例を示す説明図である。 本実施形態の孔版印刷装置の要部構成と用紙の搬送の例を示す説明図である。 本実施形態の孔版印刷装置の要部構成と用紙の搬送の例を示す説明図である。 本実施形態の孔版印刷装置の要部構成と用紙の搬送の例を示す説明図である。 本実施形態の孔版印刷装置の要部構成と用紙の搬送の例を示す説明図である。 本実施形態の孔版印刷装置のセンサの配置位置を示す説明図である。 本実施形態の孔版印刷装置の要部構成と用紙の搬送の例を示す説明図である。 マスタ上の製版画像と、対応する印刷物との関係を示す説明図である。
以下、本発明に係る孔版印刷装置及び孔版印刷方法について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施例の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明の孔版印刷装置は、円筒状の版胴に巻装される1版分のマスタに対し、前記版胴の回転方向に沿って複数枚の原稿に対応する複数の製版画像を並べて製版可能な製版部と、製版済みマスタが巻装された版胴、及び該版胴に対して相対的に接離自在な押圧手段を有し、給送された用紙を前記押圧手段により前記版胴に押し付けて印刷画像を形成する印刷部と、前記印刷部を通過した用紙を前記版胴から剥離して排紙台へ搬送する排紙部と、前記印刷部を通過した用紙を一時的に保持した後、前記印刷部に向けて再給紙する再給紙部と、前記印刷部を通過した用紙を、排紙部または再給紙部に案内する切替手段と、前記排紙部における用紙ジャムを検知可能な検知手段と、を備え、前記版胴の1回転中に、前記マスタの複数の製版画像に対応した複数枚の用紙を順次給送して印刷画像を形成する高速印刷モードと、表面に一の製版画像に対応した印刷画像を形成した後、前記再給紙部から再給紙して裏面に他の製版画像に対応した印刷画像を形成する両面印刷モードと、を有する孔版印刷装置であって、前記高速印刷モード実行時に前記排紙部で用紙ジャムが発生したとき、前記押圧手段を前記版胴から離間し、前記切替手段を切替え、前記ジャム用紙に続いて給送された後続の未印刷用紙を前記再給紙部へ搬送する。そして、ジャム処理後に印刷を再開するとき、前記再給紙部に保持されている未印刷用紙を前記印刷部へ搬送して使用する。
本実施形態の孔版印刷装置の概略構成の一例を図1に示す。
図1に示すように、孔版印刷装置300は、図の左側上方に配置されロール状に巻かれたマスタ8を製版する製版部15と、図のほぼ中央部に配置され製版済みマスタを外周面に巻装する版胴1、版胴1上の製版済みマスタにインキを供給する後述するインキ供給手段および版胴1の外周面に対して接離自在であり該版胴1上の製版済みマスタに用紙P(シート状録媒体の一例)を押し付ける押圧手段としてのプレスローラ21等を有する印刷部16と、版胴1を挟んで製版部15に対向して配置され版胴1上の使用済みマスタを剥離・排版する排版部17と、この排版部17の下方に配置され給紙台としての給紙トレイ35上の用紙Pを印刷部16に向けて給送する給紙部30と、この給紙部30に対向して製版部15の下方に配置され印刷された用紙Pを版胴1から剥離して排紙台としての排紙トレイ172に排出する排紙部19と、原稿の画像を読み取る図示しない画像読取部とを備えている。
さらに、印刷部16を通過した用紙Pを一時的に保持した後、該用紙Pをプレスローラ21に向けて送り出しプレスローラ21で反転させて印刷部16に向けて再給紙する再給紙部48と、印刷部16を通過した用紙を再給紙部48または排紙部19に案内する切替手段(以下、「切替ガイド」ともいう)46等を備えている。
製版部15は、画像情報に基づいてマスタ8に製版を行う。
図10に、本実施形態の孔版印刷装置300で用いられるマスタ8を展開した図と、それを用いて印刷された用紙(印刷物)Pの態様を示す。マスタ8には、版胴1の外周面上に先端部を保持させるクランパ7をあわせて示しており、クランパ7は回転方向の先頭側に位置している。
図10(A)は両面印刷モードで使用される孔版原紙としてのマスタ8Xを示し、第1製版画像のAが印刷用紙Pの表面に印刷され、第2製版画像のBが同じ印刷用紙Pの裏面に印刷されて、印刷物Paを構成している。版胴1回転で1枚の両面印刷物が排出される。図10(B)は同一画像高速印刷モードで使用されるマスタ8Xを示し、同一の製版画像Aが搬送方向となるドラム周方向に2面並んで繰り返し製版されたものである。そして、第1製版画像のAが奇数枚目印刷用紙Pの表面に印刷されて印刷部Pbを構成し、第2製版画像のAが偶数目印刷用紙Pの表面に印刷されて印刷物Pcを構成している。版胴1回転で2枚の同一画像印刷物が排出される。図10(C)は連続ページ高速印刷モードで使用されるマスタ8Xを示し、第1製版画像のAが奇数枚目印刷用紙Pの表面に印刷されて印刷物Pdを構成し、第2製版画像のBが偶数枚目印刷用紙Pの表面に印刷されて印刷物Peを構成している。版胴1回転で2枚のそれぞれ異なる画像の印刷物が排出される。図10(D)は、従来知られている通常印刷モードで使用される一の製版画像Cが製版されたマスタ8Yを示し、製版画像Cが表面に印刷されて印刷物Pfを構成する。版胴1回転で1枚の片面印刷物が排出される。
本実施形態の孔版印刷方法は、図10(B)または図10(C)に示される高速印刷(倍速印刷)の態様に適用されるものである。
図1に示すように、製版部15は、マスタ8をマスタ搬送方向X1に繰り出し可能に支持するマスタ支持手段としてのマスタ支持部材8cと、繰り出されたマスタ8を画像情報に応じて加熱製版するサーマルヘッド11と、サーマルヘッド11にマスタ8を押圧しながらマスタ搬送方向X1下流側にマスタ8を回転しながら搬送するマスタ搬送手段としてのプラテンローラ9と、プラテンローラ9により搬送されて来たマスタ8を適度の張力を付与しながらさらにマスタ搬送方向X1下流側に搬送するマスタ搬送手段としての搬送ローラ対13と、プラテンローラ9と搬送ローラ対13との間に配設され製版済みのマスタ8または未製版のマスタ8を所定の長さに切断するカッタ12と、プラテンローラ9および搬送ローラ対13により搬送されてきたマスタ8の先端を後述するように版胴1上の拡開したクランパ7に案内するマスタガイド板14等とを具備する。
マスタ8は、連続シート状をなし、ロール芯8bに巻き付けられてマスタロール8aが形成される。マスタロール8aは、両端側のロール芯8bがマスタ支持部材8cにより反時計回りに回転自在に支持されていて、マスタ支持部材8cに対して着脱自在となっている。両端側のマスタ支持部材8cは、製版部15におけるマスタ搬送方向X1に沿ってその左右両側に配設されている図示しない製版側板対に取り付け固定されている。従って、マスタ8は、マスタ支持部材8cによって、マスタロール8aからマスタ搬送方向X1に繰り出し可能に支持されている。
サーマルヘッド11は、プラテンローラ9のプラテンローラ軸と図1の紙面の手前側および奥側に平行に延在して設けられていて、図示しないカムおよびばね部材等を備えた接離機構により、マスタ8を介してプラテンローラ9に接離自在となっている。サーマルヘッド11は、前記ばね部材によりプラテンローラ9に接触する向きに付勢されている。サーマルヘッド11の主走査方向には、プラテンローラ9にマスタ8を介して当接する部位に多数の発熱素子(図示せず)が配設されている。サーマルヘッド11は、共に図示しないA/D変換部および画像信号処理部等を経て、製版制御装置およびサーマルヘッド駆動回路(共に図示せず)で処理されて送出されるデジタル画像信号に基づき前記発熱素子を選択的に加熱することにより、マスタ8を選択的に加熱溶融穿孔・製版する製版手段としての周知の機能を有する。
プラテンローラ9は、プラテンローラ軸と一体的に形成されていて、プラテンローラ軸の両端部が前記製版側板対に回転可能に支持されていることにより、時計回りに回転自在となっている。プラテンローラ9は、タイミングベルトやギヤ等の回転伝達部材(図示せず)を介してマスタ搬送駆動手段としてのマスタ搬送モータ10に連結され、これにより時計回りに回転駆動される。マスタ搬送モータ10は、例えばステッピングモータからなる。前記構成のとおり、プラテンローラ9がマスタ搬送モータ10により時計回りに回転駆動されることにより、マスタ8はマスタロール8aから引き出されることとなる。
搬送ローラ対13は、ばね等の付勢手段により適度な押圧力を与えられて互いに圧接して設けられていて、各ローラ軸の両端部が前記製版側板対に回転自在に支持されていることにより互いに反対方向に回転自在となっている。搬送ローラ対13は、マスタ搬送モータ10を含む前記回転伝達部材によって、プラテンローラ9の周速度(搬送速度)よりもわずかに速い周速度(搬送速度)で回転するように設定されていて、マスタ8との間で滑りながら適度のフロントテンションをマスタ8に付与するようになっている。
カッタ12は、固定刃12bおよび可動刃12aを備えたギロチンタイプの公知のものである。カッタ12は、前記ギロチンタイプに限らず、可動刃がマスタ搬送方向X1と直交するマスタ幅方向に回転しながら移動する回転刃移動タイプのものを用いてもよい。
製版部15は、製版済みのマスタ8を版胴1に搬送して巻装することが可能な給版手段を構成する構成要素を含んでいる。給版手段としては、製版部15のプラテンローラ9、搬送ローラ対13、マスタガイド板14、後述する版胴1のクランパ7、このクランパ7を開閉駆動する図示しない開閉手段としての開閉装置および版胴1を回転駆動するメインモータ20等が含まれる。
版胴1は、多孔性で円筒状の支持円筒体と、その支持円筒体の外周を覆うように複数層巻き付けられた樹脂あるいは金属網体製のメッシュスクリーン(図示せず)との2層構造からなる。版胴1は、インキ通過性の多数の開孔が開けられた印刷可能な開孔部1a(以下、「画像形成領域」というときがある)と、クランパ7等が設けられていて印刷不能な非開孔部(以下、「非画像形成領域」というときがある)とが、図1中矢印で示す版胴1の回転方向に沿って形成されている。
前記画像形成領域は、図1中の版胴1における第1画像領域1Aと、中間領域1Cと、第2画像領域1Bとを少なくとも含む領域である。
版胴1は、図示しない端板フランジの外周部に巻着・固設されていて、後述するインキパイプ5を兼ねる支軸の周りに回転自在に支持されている。版胴1の大きさは、例えば、片面印刷時において最大でA3サイズの用紙Pに印刷を行ってA3サイズの印刷物を得ることが可能な大きさ、すなわちA3サイズの1版のマスタ8を巻装可能な大きさを有している。
版胴1は、図示しないギヤやベルト等の駆動伝達手段を介して版胴駆動手段としてのメインモータ20に連結されていて、メインモータ20により図1中矢印方向(時計回り)に回転駆動される。メインモータ20としては、例えば制御用のDCモータが使用されている。メインモータ20の出力軸には、光学式のロータリエンコーダ(図示せず)とこれを挟み付けて該ロータリエンコーダとの協働作用によりパルスを発生する版胴センサ(図示せず)が設けられている。この版胴センサは、発光部および受光部を具備する透過型の光学センサ(以下、単に「透過型の光学センサ」という)からなり、版胴1の回転速度(印刷速度)の制御や回転位置の割り出し等のために用いられる。
版胴1の内部には、図示しない側板に回転自在に支持されていて、図示しないギヤ等の駆動伝達手段によりメインモータ20の回転駆動力が伝達されて版胴1の回転と同期して図中矢印方向(時計回り)に回転駆動され、版胴1の内周面に接触してインキを供給するインキローラ2と、インキローラ2とわずかな間隙を置いて平行に配置されインキローラ2との間に断面楔状のインキ溜まり4を形成するドクターローラ3と、インキ溜まり4へインキを供給するインキパイプ5とが配置されている。インキローラ2、ドクターローラ3およびインキパイプ5が版胴1上の製版済みマスタ8Xにインキを供給するインキ供給手段を構成している。
インキ溜まり4のインキは、版胴1の外部に設けられた図示しないインキパック等より図示しないインキポンプで吸引され、インキパイプ5の供給孔より供給されて混練される。インキ溜まり4のインキは、ドクターローラ3により計量されながらインキローラ2の外周面上に薄膜状に供給され、さらにインキローラ2の外周面が版胴1の前記支持円筒体内周面に接触することにより版胴1の開孔部1a部分に供給される。
版胴1の前記非開孔部外周面上の一部分には、版胴1の一つの母線に沿って設けられた強磁性体製のステージ6と、このステージ6の両側端に設けられたクランパ軸に回動自在に取り付けられ、ステージ6の平面部に対して開閉自在なゴム磁石を有するクランパ7とがそれぞれ設けられている。クランパ7は、本体フレーム側に設けられた開閉装置(図示せず)により所定位置において開閉される。版胴1は、クランパ7が図1に示すほぼ真上に位置する状態、すなわち給版待機位置において停止されるようになっている。版胴1は、前記インキパックや前記インキポンプ等と一体的になされた版胴ユニットとして構成されており、孔版印刷装置300の本体フレームに対してインキパイプ5の軸線方向に挿脱(着脱)自在になっている。
インキローラ2に対向する版胴1の外周面の下方近傍には、押圧手段であるプレスローラ21が配設されている。プレスローラ21は、プレスローラ軸21aに弾性体を一体的に固着して構成されており、版胴1の軸方向に延在して設けられている。プレスローラ21は、その横幅が版胴1の横幅とほぼ同じ長さとなるように形成されている。プレスローラ21は、プレスローラ軸21aの両端部を介して、紙面の手前側および奥側に配設された押圧手段支持部材としての図示しない一対の印圧アームによって回転自在に支持されている。
なお、版胴1の大きさ・サイズは、プレスローラ21のそれと比べて大きく誇張して図示しており、プレスローラの直径と版胴の直径との比は1:2または1:3が望ましい。また、プレスローラ21としてその周面の円周方向長さが単に版胴1の外周面上における第1画像領域1Aまたは第2画像領域1Bの円周方向長さよりも長いものを用いてもよい。
プレスローラ21は、版胴1上の製版済みマスタ8Xに用紙Pを押し付ける印刷位置と、この印刷位置から離れた図1に示す初期位置を含む非印刷位置との間で変位自在に構成されている。前記一対の印圧アームは、プレスローラ21を回転自在に支持し、かつ、プレスローラ21を版胴1に対して接離自在とすべく変位可能に構成されている。
再給紙部48は、印刷部16から送り出された用紙Pの先端を含む先端部を印刷部16のニップ部N近傍の位置で保持・挟持し、該位置よりも低い再給紙手段45の上流側近傍の位置で用紙Pの先端を開放する用紙保持手段としてのクランプガイド81とを備える。
また、クランプガイド81から受け渡される用紙Pを一時的に保持し、その後に該表面印刷済み用紙をプレスローラ21に向けて送り出しプレスローラ21で反転させて印刷部16に向けて再給紙する再給紙手段45を備える。
クランプガイド81は、用紙Pの先端部を挟持・載置する挟持台81fと、ニップ部Nから送り出された用紙Pの用紙進行方向下流側の挟持台81fに一体的に形成され用紙Pの先端を当接させる用紙当接面を備えたエンドフェンス81dと、挟持台81fにおける紙面の手前側および奥側の両側端に一対ならびに往復移動方向に一体的に形成された図示しない被案内部と、用紙Pの先端部を挟持する挟持台81fに対して開閉自在な挟持部材としてのクランプ爪81bと、クランプ爪81bの基端部を取付け・固定する揺動自在(所定角度回動自在)なクランプ軸81aと、クランプ軸81aを所定角度回動自在に支持するための、挟持台81fの両側端に一体的に取り付けられた図示しない軸受ブラケットと、クランプ爪81bの自由端を挟持台81fの上面に押し付ける図示しない付勢手段と、クランプ軸81aの紙面の奥側に取付け・固定された図示しない上下一対の解除レバーとから主に構成されている。
クランプガイド81は、挟持台81fおよびエンドフェンス81dにより、断面ほぼL字形状に形成されている。
クランプ爪81bは、ニップ部Nから送り出された用紙Pの用紙進行方向(搬送方向)に対して鋭角の立ち上がり角度をもって傾斜してその基端部がクランプ軸81aに取付け・固定されており、その自由端部が鋭角状に形成されている。クランプ爪81bは、ニップ部Nから送り出された用紙Pの先端を挟持すべくクランプ軸81aにおける用紙幅方向Yに延在して固定されている金属製または樹脂製の薄板状部材からなる。
再給紙手段45は、クランプガイド81から受け渡される用紙Pを一時的に保持してプレスローラ21と再給紙ローラ51との間に向けて所定のタイミングを取って搬送する再給紙搬送手段としての再給紙搬送装置104と、再給紙搬送装置104により搬送されてきた用紙Pをプレスローラ21に当接させる再給紙当接手段としての再給紙ローラ51と、プレスローラ21の右側においてプレスローラ21外周面に近接して設けられ、再給紙ローラ51によりプレスローラ21外周面に当接された用紙Pを印刷部16に案内する再給紙案内手段としてのローラガイド板50とから主に構成される。
再給紙搬送装置104は、クランプガイド81の往復動する軌跡下方であって再給紙ローラ51の左側近傍に延在して配置されている。再給紙搬送装置104は、搬送ローラ対106,107の間に巻き掛け・張設され、クランプガイド81より受け渡される用紙Pを保持して搬送する無端ベルトとしての空気吸引用の複数の孔(図示せず)が形成された搬送ベルト108と、搬送ベルト108を回転駆動するベルト駆動手段としてのベルト駆動モータ105と、クランプガイド81より受け渡される用紙Pを前記複数の孔から空気を吸引することにより搬送ベルト108の上面側に吸着・保持させるための吸引ファン109とから主に構成されている。
再給紙ローラ51は、プレスローラ21の下側においてその外周面がプレスローラ21の外周面に圧接した状態で配置されており、軸51aの両端部が各印圧アーム22間に回転自在に支持されていることにより、プレスローラ21の回転力を受けてプレスローラ21の回転方向(反時計回り)と反対方向(時計回り)に従動回転する。
ローラガイド板50は、用紙Pをプレスローラ21の外周面に沿わせて案内するためにプレスローラ軸21aを中心とした湾曲した部分円筒形状をなし、プレスローラ21の外周面と所定の隙間を開けて図示しない印圧アーム間に固着されている。
排紙部19は、版胴1の外周面に近接自在に設けられ、印刷済み用紙Pを版胴1上の製版済みマスタ8Xから剥離する剥離爪170と、剥離爪170で剥離された印刷済み用紙Pの先端部と版胴1との間に送風して剥離爪170による剥離作用を助勢するための剥離ファン171と、剥離爪170および剥離ファン171で剥離された印刷済み用紙Pを吸引しつつ搬送する排紙搬送装置152と、排紙搬送装置152の上流側に配置され印刷済み用紙Pの搬送異常(ジャム)を検知する検知手段と、排紙トレイ172とから主に構成されている。なお、検知手段は図3〜図9において符号180(180a〜180c)で示している。
剥離爪170は、版胴1の外周面にプレスローラ21が圧接することにより形成されるニップ部における下流近傍に設けられている。剥離爪170は、版胴1の回転と同期して回転駆動されるカムおよびばね等を具備した剥離爪変位手段(図示せず)により、版胴1の外周面に近接して版胴1上の製版済みマスタ8Yから片面印刷済み用紙Pcを強制的に剥離する剥離位置と、この剥離位置から離間して版胴1の外周面から突出したクランパ7配置部との接触を避ける非剥離位置との間で変位自在に構成されている。剥離ファン171は、該剥離ファンを回転駆動するファン駆動モータを内蔵している。
排紙搬送装置152は、剥離爪170の下方であって切替ガイド46の左方に配設されており、駆動ローラとしての排紙ローラ154、従動ローラとしての排紙ローラ156、無端ベルトである排紙ベルト158、吸引ファン159等を備えている。排紙ベルト158は、排紙ベルト駆動モータ153によって図中の矢印方向(反時計回り)に回転駆動される。
排紙ローラ154,156、排紙ベルト158の下方には、吸引ファン159が配設されている。吸引ファン159は、該吸引ファンを回転駆動するファン駆動モータを内蔵している。排紙搬送装置152は、吸引ファン159の吸引力によって各排紙ベルト158上に印刷済み用紙Pを吸引し、排紙ローラ154の回転によって図1の矢印方向に搬送する。
切替ガイド46は、版胴1に対してプレスローラ21が押圧されることにより形成される印刷部16における印刷画像形成部としてのニップ部Nと排紙搬送装置152との間の排紙経路上に配設されている。切替ガイド46は、版胴1およびプレスローラ21とほぼ同じ幅を有する板材からなり、その基端部(用紙搬送方向の下流側端部)を所定角度回動自在に支持された軸46aに固着されていて、その自由端部(用紙搬送方向の上流側端部)が軸46aを中心として揺動自在になっている。
切替ガイド46は、第1の変位位置を占めたときにその先端がプレスローラ21の外周面に近接すると共に版胴1上のクランパ7と干渉しない位置に置かれ、第2の変位位置を占めたときにその先端が版胴1の周面に近接する位置に置かれる。
本実施形態においては、版胴1とプレスローラ21との間を通過した印刷済み用紙Pは、切替ガイド46が第1の変位位置を占めたときに排紙部19へと案内され、ジャム用紙の後続の未印刷用紙Pは切替ガイド46が第2の変位位置を占めたときに切替ガイド46に案内されつつクランプガイド81へ受け渡される。
給紙部30は、用紙Pを繰り出し可能に積載して昇降自在な前記した給紙トレイ35と、給紙トレイ35上の用紙Pに接触してレジストローラ対31a,31b(以下、「レジストローラ対31」と略称する)のニップ部に向けて用紙Pを1枚ずつ分離して搬送する給紙手段としての給紙ローラ33および分離部材34と、版胴1の外周面とプレスローラ21との間に所定のタイミングを取って用紙Pを給送するレジスト手段としてのレジストローラ対31とを備えている。
版胴1とプレスローラ21との間からレジストローラ対31のニップ部までの用紙搬送経路XAには、レジストローラ対31から送り出された用紙Pの先端および後端を検知する用紙検知手段としての用紙検知センサ32が配設されている。用紙検知センサ32は、該用紙検知センサ32の配置位置(用紙Pの先端を検知できる位置)よりも上流側の用紙搬送経路XAに用紙Pが留まっていること(ジャム等を生じていること)を検知する機能も有する。用紙検知センサ32は、反射型の光学センサである。
本実施形態の孔版印刷方法は、例えば、上述の図1に示した孔版印刷装置を使用した印刷方法であって、排紙部19で用紙ジャムが発生したとき、押圧手段(プレスローラ)21を版胴1から離間させ、切替ガイド46を切替え、ジャム用紙に続いて給送された後続の未印刷用紙Pを再給紙部48へ搬送し、ジャム処理後に印刷を再開するとき、該未印刷用紙Pを使用する方法である。
また、本実施形態の孔版印刷方法では、版胴1の回転方向に沿って第1の製版画像と第2の製版画像が形成された製版済みマスタ8Xが巻装された版胴1を備える孔版印刷装置を使用したとき、用紙ジャム発生前に正常に形成された最後の印刷画像が第1の製版画像に対応した画像である場合、再給紙部48に保持された未印刷用紙Pに第2の製版画像に対応した印刷画像を形成し、用紙ジャム発生前の正常に形成された最後の印刷画像が第2の製版画像に対応した画像である場合、再給紙部48に保持された未印刷用紙Pに第1の製版画像に対応した印刷画像を形成する。
本実施形態の孔版印刷方法の流れを図2に示す。図2は、第1製版画像と第2製版画像が形成された製版済みマスタ8Xを用いた高速印刷(倍速印刷)の実施時における孔版印刷方法の例である。
排紙部19において用紙ジャムの発生を検知したとき(S001)、後続の用紙Pが給紙部30から給紙されているか否かを判断する(S002)。後続の用紙Pが給紙されている場合、該用紙Pが印刷部16に到達しているかを判断する(S003)。
後続の用紙Pが印刷部に到達する前の搬送路上にある場合、版胴1とプレスローラ21を離間し、圧を解除する(S004)。そして、切替ガイド46を再給紙部48の方向へ案内するように切り替え、後続の未印刷の用紙Pをレジストローラ対31を回転駆動して搬送し、印刷部16を通過させ、再給紙部48へ搬送する(S005)。
ジャム処理後、印刷を再開するとき、再給紙部48に保持された未印刷の用紙Pを印刷部16へ搬送する(S006)。
ここで、マスタ上の第1製版画像と第2製版画像とが同一の画像であるかを判断する(S010)。第1製版画像と第2製版画像とが異なる画像である場合は、さらに用紙ジャム発生前、最後に正常印刷された画像が第1製版画像であるか否かを判断する(S012)。最後に正常印刷された画像が第1製版画像である場合、再給紙部48から印刷部16に搬送された未印刷用紙Pには、第2製版画像に対応した印刷画像が形成される(S012)。
一方、最後に正常印刷された画像が第1製版画像ではない場合、または第1製版画像と第2製版画像とが同一の画像である場合、再給紙部48から印刷部16に搬送された未印刷用紙Pには、第1の製版画像に対応した印刷画像が形成される(S013)。
なお、ステップS002において、後続の用紙が給紙されていないと判断された場合、排紙部19のジャム用紙の除去を行う(S007)。また、ステップS003において、後続の用紙Pが既に印刷部に到達していると判断された場合は、排紙部19のジャム用紙とともに、後続の用紙Pも除去する(S008)。そして、印刷再開時には給紙部30から未印刷用紙を印刷部16へ搬送する。
従来の一般的なジャム処理プロセスは、ジャムを検知した時点で機械動作を停止させ、ユーザの手によって装置内に残留しているジャム紙を全て取り除くというものである。そして、印刷再開時には、給紙部30から印刷部16へ搬送された未印刷用紙Pを使用して印刷を行う。
高速印刷(倍速印刷)時に同様のジャム処理プロセスを適用すると、ジャム紙とともに後続の未印刷用紙も取り除かれることとなる。このような処理は用紙の無駄につながり、またユーザに煩雑な処理を求めることにもなっている。
そこで、図2に示すステップS004からS006の処理を行うことで、ジャム処理のプロセスを簡略化すると共に、未印刷用紙の無駄を抑制することができる。
以下、図3〜図9は、本実施形態の孔版印刷装置300の要部の構成を示す説明図である。
図2に示したステップS001〜S006の処理が行われる態様を図3及び図4により説明する。
図3に示すように、排紙部19において検知手段180(180a、180b、180c)により用紙P1のジャムの発生を検知されたとき、後続の用紙P2が給紙されている場合、版胴1とプレスローラ21を離間し、圧を解除する。そして、切替ガイド46を再給紙部48の方向へ案内するように切り替え、後続の未印刷の用紙P2をレジストローラ対31を回転駆動して搬送し、印刷部16を印刷処理を行うことなく通過させ、再給紙部48へ搬送する。用紙P2は再給紙部48において、クランプガイド81により81aで示す位置へ挟持搬送される。
ジャム処理により用紙P1が除去された後、印刷を再開する場合、図4に示すように、再給紙搬送装置104により搬送されてきた用紙P2は、再給紙ローラ51によりプレスローラ21に当接するように搬送され、ローラガイド板50に案内され、印刷部16に送られる。
なお、両面印刷用の機構である再給紙部48を利用することにより、搬送された用紙の表裏が反転してしまう。このため、片面印刷の高速印刷(倍速印刷)においては、ジャム処理後に印刷を再開するときは、図9に示すように、再給紙部48に保持されている未印刷用紙P2を再び再給紙部48へ搬送した後、印刷部16へ搬送して使用する。
図9に示すように、プレスローラ21の圧を解除し、切替ガイド46を再給紙部48方向に切り替える。そして、再給紙部48から再給紙ローラ51によって挟持搬送された未印刷用紙P2をクランプガイド81にて再度再給紙部48側へ挟持搬送する。
その後、図4に示すように、プレスローラ21の圧を印加し、切替ガイド46を排紙部19方向に切り替え、未印刷用紙P2を再給紙ローラ51によって印刷部16へ搬送して再利用する。これにより、本来の印刷面に印刷画像が形成される。
排紙部19における用紙ジャムを検知可能な検知手段180は、図3及び図4に示したように、排紙部19の搬送路上に複数配置された用紙を検知するセンサ(180a、180b、180c)からなることが好ましい。
後続の印刷用紙P2が印刷部16に到達した後に先行の用紙P1のジャムを検知し、用紙P1とともに用紙P2もジャム紙として取り除かなければならない状況を回避するためである。複数のセンサにより検知することにより、用紙ジャム発生の検知を従来よりも早く行うことができる。
単一の検知手段180による用紙ジャムの検知を図5及び図6により説明する。
検知手段180は、排紙部19に用紙Pが到達したこと、及び適正なタイミングで用紙Pが通過しているかを検知している。よって、用紙ジャムの検知タイミングは、用紙Pが排紙部19に到達しなかった場合、すなわち検知手段180が所定のタイミングでONしなかった場合(図5に示すケース)と、本来用紙Pが排紙部19を通過する(抜け切る)タイミングで用紙が通過していない場合、すなわち検知手段180が所定のタイミングでOFFしなかった場合(図6に示すケース)の二通りである。
図5に示すケースでは、後続の用紙P2は印刷部16に到達していないため、図2のステップS004からS006に示した本実施形態の処理を行うことができ、ジャム処理のプロセスを簡略化すると共に、未印刷用紙の無駄を抑制することができる。
一方、図6に示すケースでは、後続の用紙P2が印刷部16に到達してしまうことがあり、図2のステップS004からS006に示した本実施形態の処理を行うことができない場合がある。
そこで、検知手段180は、排紙部19の搬送路上に複数配置された用紙を検知するセンサ(180a、180b、180c)で構成する。各センサ(180a、180b、180c)により用紙の到達の有無を確認することができ、所定のタイミングでONとなることを検知するセンサの数が増えるため、従来よりも早いタイミングで用紙ジャムの発生を検知することができる。
例えば、図7に示す例では、センサ180bが所定のタイミングでONしなかったことにより用紙ジャムの発生を検知しているため、後続の用紙P2が図6に示すケースよりも早い段階で停止する。このように、複数のセンサで検知することにより、検知手段180からの信号に基づき、後続の未印刷用紙P2が印刷部16に到達する前に用紙P1のジャムを検知することができる。すなわち、P1のジャム検知時に後続の用紙P2がすでに印刷部16に到達してしまっている状況を回避することができる。
上述の目的を達成するための複数のセンサ180a、180b、180cは、適切な位置に配置される必要がある。センサの配置位置の設定を図8に基づき説明する。
図8に示すように、連続して搬送される2枚の用紙(用紙P1と用紙P2)間の距離をL1、搬送される用紙の長さをL2、検知手段を構成する複数のセンサのうち搬送路上の最も下流側のセンサ180cと、印刷部16の印刷開始地点との距離をL3とする。
搬送方向の最も下流側のセンサ180cは、当該センサ180cによるジャムの検知時に後続の用紙P2が印刷部16の印刷開始部に到達している状況を回避する目的で設置するものである。そこで、用紙の長さL2と用紙間距離L1の合計の長さよりも下流側の位置に配置された場合は、期待する効果が得られない。そこで、センサ180cと印刷部16の印刷開始地点との距離をL3は、下記式(1)を満たすことが好ましい。
L3<(L2+L1)・・・式(1)
なお、印刷に用いられる用紙Pのサイズは、印刷ジョブごとに異なることが予想されるが、一般的に倍速印刷時には版胴1上に2版分の画像が存在しているため、L2+L1の値は、版胴の周囲長(円周長さ)の1/2以上にはならない。よって、センサ180cと印刷部16の印刷開始地点との距離をL3は、下記式(2)も同時に満たすこととなる。
L3<(ドラム円周長さ/2)・・・式(2)
1 版胴
7 クランパ
8 マスタ
15 製版部
16 印刷部
19 排紙部
21 プレスローラ(押圧手段)
30 給紙部
46 切替ガイド(切替手段)
48 再給紙部
81 クランプガイド
152 排紙搬送装置
180 検知手段
300 孔版印刷装置
P 用紙
特許5055618号公報 特開2008−6656号公報 特許4219599号公報

Claims (8)

  1. 円筒状の版胴に巻装される1版分のマスタに対し、前記版胴の回転方向に沿って複数枚の原稿に対応する複数の製版画像を並べて製版可能な製版部と、
    製版済みマスタが巻装された版胴、及び該版胴に対して相対的に接離自在な押圧手段を有し、給送された用紙を前記押圧手段により前記版胴に押し付けて印刷画像を形成する印刷部と、
    前記印刷部を通過した用紙を前記版胴から剥離して排紙台へ搬送する排紙部と、
    前記印刷部を通過した用紙を一時的に保持した後、前記印刷部に向けて再給紙する再給紙部と、
    前記印刷部を通過した用紙を、排紙部または再給紙部に案内する切替手段と、
    前記排紙部における用紙ジャムを検知可能な検知手段と、を備え、
    前記版胴の1回転中に、前記マスタの複数の製版画像に対応した複数枚の用紙を順次給送して印刷画像を形成する高速印刷モードと、表面に一の製版画像に対応した印刷画像を形成した後、前記再給紙部から再給紙して裏面に他の製版画像に対応した印刷画像を形成する両面印刷モードと、を有する孔版印刷装置において、
    前記高速印刷モード実行時に前記排紙部で用紙ジャムが発生したとき、前記押圧手段を前記版胴から離間し、前記切替手段を切替え、前記ジャム用紙に続いて給送された後続の未印刷用紙を前記再給紙部へ搬送することを特徴とする孔版印刷装置。
  2. ジャム処理後に印刷を再開するとき、前記再給紙部に保持されている未印刷用紙を前記印刷部へ搬送して使用することを特徴とする請求項1に記載の孔版印刷装置。
  3. ジャム処理後に印刷を再開するとき、前記再給紙部に保持されている未印刷用紙を、再び前記再給紙部へ搬送した後、前記印刷部へ搬送して使用することを特徴とする請求項1または2に記載の孔版印刷装置。
  4. 前記版胴の回転方向に沿って第1の製版画像と第2の製版画像が形成された製版済みマスタが巻装された版胴を備え、
    用紙ジャム発生前に正常に形成された最後の印刷画像が第1の製版画像に対応した画像である場合、前記再給紙部に保持された未印刷用紙に第2の製版画像に対応した印刷画像を形成し、
    用紙ジャム発生前の正常に形成された最後の印刷画像が第2の製版画像に対応した画像である場合、前記再給紙部に保持された未印刷用紙に第1の製版画像に対応した印刷画像を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の孔版印刷装置。
  5. 前記排紙部における用紙ジャムを検知可能な前記検知手段が、排紙部の搬送路上に複数配置された用紙を検知するセンサからなり、
    前記検知手段からの信号に基づき、後続の未印刷用紙が前記印刷部に到達する前にジャムを検知することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の孔版印刷装置。
  6. 前記検知手段を構成する複数のセンサのうち搬送路上の最も下流側のセンサと、印刷部の印刷開始地点との距離をL3、搬送される用紙の長さをL2、連続して搬送される2枚の用紙間の距離をL1としたとき、
    L3<(L2+L1)
    を満たすことを特徴とする請求項5に記載の孔版印刷装置。
  7. 円筒状の版胴に巻装される1版分のマスタに対し、前記版胴の回転方向に沿って複数枚の原稿に対応する複数の製版画像を並べて製版可能な製版部と、
    製版済みマスタが巻装された版胴、及び該版胴に対して相対的に接離自在な押圧手段を有し、給送された用紙を前記押圧手段により前記版胴に押し付けて印刷画像を形成する印刷部と、
    前記印刷部を通過した用紙を前記版胴から剥離して排紙台へ搬送する排紙部と、
    前記印刷部を通過した用紙を一時的に保持した後、前記印刷部に向けて再給紙する再給紙部と、
    前記印刷部を通過した用紙を、排紙部または再給紙部に案内する切替手段と、
    前記排紙部における用紙ジャムを検知可能な検知手段と、を備え、
    前記版胴の1回転中に、前記マスタの複数の製版画像に対応した複数枚の用紙を順次給送して印刷画像を形成する高速印刷モードと、表面に一の製版画像に対応した印刷画像を形成した後、前記再給紙部から再給紙して裏面に他の製版画像に対応した印刷画像を形成する両面印刷モードと、を有する孔版印刷装置を使用する高速印刷方法において、
    前記排紙部で用紙ジャムが発生したとき、前記押圧手段を前記版胴から離間させ、前記切替手段を切替え、前記ジャム用紙に続いて給送された後続の未印刷用紙を前記再給紙部へ搬送し、ジャム処理後に印刷を再開するとき、該未印刷用紙を使用することを特徴とする孔版印刷方法。
  8. 前記版胴の回転方向に沿って第1の製版画像と第2の製版画像が形成された製版済みマスタが巻装された版胴を備える孔版印刷装置を使用し、
    用紙ジャム発生前に正常に形成された最後の印刷画像が第1の製版画像に対応した画像である場合、前記再給紙部に保持された未印刷用紙に第2の製版画像に対応した印刷画像を形成し、
    用紙ジャム発生前の正常に形成された最後の印刷画像が第2の製版画像に対応した画像である場合、前記再給紙部に保持された未印刷用紙に第1の製版画像に対応した印刷画像を形成することを特徴とする請求項7に記載の孔版印刷方法。
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JP2020131569A (ja) * 2019-02-20 2020-08-31 デュプロ精工株式会社 孔版印刷装置

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