JP3761921B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、マスタを版胴に巻装し、用紙を圧胴で版胴に押し付けて印刷を行う孔版印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
孔版印刷装置は、サーマルヘッドの発熱体素子によって、感熱孔版用のマスタに穿孔製版を行い、マスタを搬送して多孔性の支持体と樹脂あるいは金属網体のメッシュスクリーンとからなる円筒状の版胴の外周面に巻装し、インキ供給部材で版胴の内周面よりインキを供給し、マスタに対してプレスローラ等の押圧手段で印刷用紙を連続的に押し付けて、版胴の開孔部、メッシュスクリーン、マスタの穿孔部よりインキを滲出させて印刷を行っている。
【0003】
このような孔版印刷装置での版胴からの用紙の剥離は、用紙自体の腰を利用して、版胴表面より浮き上がらせ、排紙爪と呼ばれる剥離手段を版胴と用紙との間にできた隙間に挿入することで行なわれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、上記装置は、用紙の腰による浮き上がりでできる用紙と版胴との隙間に排紙爪を挿入して剥離を行なっているので、上記装置には、用紙先端にベタ画像が多い原稿での印刷の場合などに、用紙先端が版胴に貼り付いたまま剥離爪で剥離できずジャムになる、俗に言う排紙の巻き上がりが発生するという問題がある。この巻き上がりは、印刷速度が低速の場合や、インキの流動性が良くなる高温環境下において、インキが版胴より大量に滲み出し、インキの粘性により用紙が版胴に貼り付きやすくなり、特に発生し易かった。
【0005】
そこでこの巻き上がりを防止するために、プレスローラに代えて版胴と同径(同周速)で、用紙の先端を挾持しながら版胴と反対方向に回転する圧胴を用いて、用紙の先端を強制的に版胴より剥離しながら印刷を行なう方法が試されている。
【0006】
圧胴を用いて、用紙に対する画像位置を変える(天地移動操作をする)には、版胴と圧胴との位相を変えて、版胴に対する圧胴の当接開始点を移動させていた。例えば、画像を後にする場合には、圧胴に相対的に版胴を後側に移動させ、一方画像を前にする場合には、版胴を圧胴に相対的に前側に移動させていた。
【0007】
図12に示すように、圧胴114には用紙の先端を挾持する挾持部Kが設けられているので、圧胴114の外周面と挾持部Kとの境には、エッジEが形成されることになる。圧胴114が天地移動操作により、版胴100の開口部100aから当接が開始されると、エッジEから版胴100と当接が開始し始め、同図に示すように、エッジEにより版胴100からインキ133が押し出され、インキが溜ってまう。
【0008】
大量に印刷を行なう場合に、インキの溜り量も多くなり、マスタと共にこの大量のインキも廃棄されるので、圧胴方式には、インキの無駄が発生すると言う問題がある。また、大量に溜ったインキを次の着版時に圧胴で押圧すると、インキが版胴とマスタとの間を広がって押し出され、印刷物とか圧胴の表面、或いは、版胴回転時に飛散し装置内を汚損すると言う問題もあった。また、装置内を汚染しないまでも、インキが局部的に溜っているので、押圧時にインキ量がその部分だけ多くなり画像濃度むらが発生すると言う問題もあった。
【0009】
従って、本発明は上述したような問題点を解決するためになされたものであり、巻き上がりがなくしかもインキの無駄のない、画像濃度むらのない良好な画像の得られる、孔版印刷装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、マスタを加熱穿孔する製版手段と、中心軸の回りに回転し、開口部を有する版胴と、上記版胴の内周面にインキを供給するインキ供給手段と、上記マスタに用紙を押し付ける、回転する圧胴と、上記版胴を上記圧胴に対して接離させる接離手段とを有する孔版印刷装置において、上記圧胴は、上記版胴に当接する当接部と、上記当接部に続いて上記圧胴の内方に向かって漸次傾斜した傾斜部と、この傾斜部との間で上記用紙を挟持するクワエ爪と、上記傾斜部よりくぼんだ凹部とを有し、上記接離手段は、上記版胴を、この版胴の回転方向の上記開口部の下流側から、上記圧胴の回転方向の上記傾斜部の上流側に当接させることを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、マスタを加熱穿孔する製版手段と、中心軸の回りに回転し、開口部を有する版胴と、上記版胴の内周面にインキを供給するインキ供給手段と、上記マスタに用紙を押し付ける、回転する圧胴と、上記版胴を上記圧胴に対して接離させる接離手段とを有する孔版印刷装置において、上記圧胴は、上記用紙を挟持する挟持位置と上記用紙を開放する開放位置とに選択的に揺動されるクワエ爪と、上記クワエ爪が上記挟持位置を占めたときに上記クワエ爪の上記版胴と対向する面に設けられ上記圧胴の外周面とほぼ同じ位置から上記圧胴の内方に向かって漸次変位した変位部とを有し、上記変位部に弾性部材を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、マスタを加熱穿孔する製版手段と、中心軸の回りに回転し、開口部を有する版胴と、上記版胴の内周面にインキを供給するインキ供給手段と、上記マスタに用紙を押し付ける、回転する圧胴と、上記版胴を上記圧胴に対して接離させる接離手段とを有する孔版印刷装置において、上記圧胴は、上記版胴に当接する当接部と、上記当接部に続いて上記圧胴の内方に向かって漸次傾斜した傾斜部と、この傾斜部との間で上記用紙を挟持する挟持位置と上記用紙を開放する開放位置とに選択的に揺動されるクワエ爪と、このクワエ爪に連動し、上記傾斜部を覆う閉位置と上記閉位置から離間した開位置とに揺動されるカバーとを有し、上記カバーが上記閉位置を占めたときに、上記カバーの上記版胴と対向する面を、上記当接部の外径と同じ外径となるように形成したことを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の孔版印刷装置において、さらに上記カバーに弾性部材を配置したことを特徴とする。
【0016】
【作用】
請求項1記載の発明では、接離手段が版胴を、版胴の回転方向の開口部の下流側から、圧胴の回転方向の傾斜部の上流側に当接させるので、インキが、版胴と圧胴とが当接する部分よりも版胴の回転方向の下流側に溜らなくなる。
【0017】
請求項2記載の発明では、クワエ爪が版胴と対向する面に、圧胴の内方に向かって漸次変位した変位部を有するので、インキが、版胴と圧胴とが当接する部分よりも版胴の回転方向の下流側に溜らなくなる。また、クワエ爪が版胴と対向する面に弾性部材を有するので、マスタが破れなくなる。
【0018】
請求項3記載の発明では、カバーが版胴と対向する面を、当接部の外径と同じ外径となるように形成したので、インキが、版胴と圧胴とが当接する部分よりも版胴の回転方向の下流側に溜らなくなる。
【0019】
請求項4記載の発明では、カバーが版胴と対向する面に弾性部材を有するので、マスタが破れなくなる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の第1の実施例について図面を参照して説明する。
図1に示す孔版印刷装置は、円筒状の版胴1と、版胴1の右上方に配設された製版装置40と、版胴1の右下方に配設された排紙装置60と、版胴1の下方に配設された圧胴14と、版胴1の内部に配置されたインキ供給手段50と、図3に示すように、版胴1を圧胴14に対して接離させる接離手段70とを具備している。
【0023】
版胴1は、内周面を形成する支持体とその外周面に巻装された複数層の、樹脂あるいは金属網体のメッシュスクリーンとを有し、後述する中心軸5の周りに回転可能に支持された端板に固定されていて、図5に示すように、モータ41により天地移動装置38を介して駆動力を伝達され回転される。版胴1は、クランプ手段35及びその周辺部と両側縁部とを除く他の部分に、インキを通過させるための開孔部1aが設けられている。
【0024】
クランプ手段35は、支持体の外周面の母線に沿って設けられた磁性体よりなるステージ6と、このステージ6に対向する部位に配置され、クランパ軸により回動可能に支持され、ステージ6と対向する面に磁石を貼着されたクランパ7とにより構成されている。
【0025】
製版装置40は、ロール芯8bにロール状に巻かれたマスタ8を繰り出し可能に支持するマスタ支持手段8aと、マスタ8を搬送するプラテンローラ10と、プラテンローラ10に対して接離自在に設けられた製版手段としてのサーマルヘッド9と、プラテンローラ10の下流側に設けられ、マスタ8を切断する上下一対のカッタ部材11と、マスタ8をクランプ手段35へ向けて案内するガイド板12とから主に構成されている。
【0026】
プラテンローラ10はその軸を回転自在に支持されており、図示しないステッピングモータにより所定の周速度で回転駆動され、マスタ8をサーマルヘッド9に押圧しながら搬送する。
【0027】
サーマルヘッド9は、マスタ8の幅方向に1列に配列された複数の発熱体素子を有し、図示しない周知の接離機構によって、プラテンローラ10に接離自在に設けられている。サーマルヘッド9は、図示しない原稿を読み取る原稿読み取り部のA/D変換部及び製版制御部で処理されて送出されるデジタル画像信号に基づきマスタ8を選択的に加熱穿孔し、穿孔画像を形成する機能を有する。
【0028】
インキ供給手段50は、版胴1の内周面にインキを供給するインキローラ2と、インキローラ2と僅かな間隙を置いて平行に配置され、インキローラ2との間にインキ溜り4を形成するドクターローラ3と、インキ溜り4へインキを供給する中心軸5とを有している。インキローラ2、ドクターローラ3は、中心軸5に固定された側板にそれぞれ回転自在に支持されている。
【0029】
インキは、適宜の位置に配置されたインキパックからインキポンプにより圧送され、中心軸5の供給穴よりインキ溜り4へ供給される。
【0030】
圧胴14は、その直径を版胴1の直径と略等しく形成され、圧胴軸14aに固設されていて、矢印方向に版胴1の周速度と同じ周速度でモータ41で回転される。圧胴14は、版胴1に当接する当接部14bと、当接部14bに続いて圧胴14の内方に向かって漸次傾斜した傾斜部14cと、傾斜部14cよりくぼんだ凹部14dとを有している。凹部14dには、傾斜部14cとの間で用紙30を挾持するクワエ爪29が設けられている。
【0031】
クワエ爪29は凹部14dに配置された軸29aにその基端部を固着されていて、常時スプリングにより閉じる向きに付勢されていて、所定の位置で開閉される。クワエ爪29の自由端部には、2又に分かれた分岐部29bが形成されていて、後述するレジストローラ対13により用紙30が分岐部29bに挿入される。所定の位置でクワエ爪29が開放されると、分岐部29bが用紙30の先端を図2に示すように、圧胴14から押し出す。
【0032】
接離手段70は、図3に示すように、中心軸5を、軸22aを中心として搖動する左右一対のアーム22と、アーム22の動きを規制する規制手段36と、アーム22を圧胴14に向けて付勢するスプリング27と、アーム22に植設されたピン23aに回転自在に支持されたコロ23と、コロ23に当接するカム24とから主になる。
【0033】
カム24は軸24aに固定されていて、軸24aは圧胴14の回転と同期して回転される。規制手段36は、アーム22の一端に係合するストッパ25と、ストッパ25を軸25aを中心として搖動するソレノイド26とからなる。ソレノイド26は、印刷時に励磁され、ストッパ25を軸25aを中心として反時計回り方向に回転させ、アーム22とストッパ25との係合を断ち、版胴1をカム24の形状に沿って下降させて、図4に示すように、圧胴14の傾斜部14cと外周面との境のエッジEが、版胴1の回転方向における開口部1aより距離Bだけ下流側の位置から、圧胴14の回転方向における傾斜部14cの上流側に当接させる。ソレノイド25は、一方印刷時以外には消磁され、版胴1を圧胴14から離間した状態を保持する。
【0034】
天地移動装置38は、印刷画像と原稿画像との位置がずれている場合に、図5に示すように、操作パネル37より指令が出されて、版胴1或いは圧胴14を回転させ、両者の位相を変化させる。この両者の位相変化量は、図1に示す角度Aの範囲内に設定されている。
【0035】
版胴1の回転方向の開口部1aの上流側端部には、インキが開口部1aの上流側から漏れだすのを防止する堰要素42が設けられている。上述した、版胴1と圧胴14との位相が角度Aの範囲内で変化しても圧胴14の回転方向の外周面41bの下流側端が堰要素42から外れないように、圧胴14の当接部14bの長さは、角度Aに等しい角度Cに対応する長さが開口部1aの長さより長く設定されている。
【0036】
圧胴11の左方には、給紙装置39(図5参照)から送られてくる用紙30を、圧胴14の外周面とクワエ爪29との間へ所定のタイミングで送るレジストローラ対13が配置されている。
【0037】
圧胴14の図において右側近傍には、排紙装置60が配置されている。排紙装置60は、印刷された用紙30を剥離ガイドする排紙爪15と、剥離爪15で剥離ガイドされた用紙30を搬送する、搬送ローラ前17、搬送ローラ後18との間に張設された搬送ベルト19及び吸着ファン20から構成されている。搬送ベルト19は、モータ等により版胴1の周速度よりも速い搬送速度で駆動されるように設定されている。
【0038】
排紙装置60のさらに右側には、排出された用紙30を積載するトレイ21が設けられている。
【0039】
上述のように構成された孔版印刷装置の動作について説明する。
原稿読み取り部に原稿がセットされ、スタートボタンが押されることにより、版胴1が回転し、使用済みのマスタが版胴1の外周面から図示しない排版装置により剥離され廃棄される。その後、版胴1は、クランプ手段35が略真上になる所定位置で停止し、クランパ軸7aが回動されて、クランパ7が開かれ、給版待機状態となる。
【0040】
ステッピングモータが駆動されることにより、プラテンローラ10が回転され始め、マスタ8がマスタ支持手段8bより繰り出されつつ搬送される。
【0041】
一方、A/D変換部及び製版制御部で処理されて送出されるデジタル画像信号によって、サーマルヘッド9の発熱体素子が選択的に発熱され、マスタ8が画像情報に応じて選択的に加熱穿孔され始める。
【0042】
マスタ8が、プラテンローラ10の回転により搬送され、ガイド板12上を通過して、マスタ8の先端部が、給版待機状態で拡開しているクランプ手段35へ向けて送出される。ステッピングモータのステップ数がある設定値に達すると、クランパ軸7aが回動させられ、クランパ7が閉じられて、製版済みのマスタ8の先端部がステージ6とクランパ7との間に挾持される。
【0043】
このクランプ動作と同時に版胴1、圧胴14とがマスタ8の搬送速度と略同じ速度で回転され、版胴1の外周面に製版済みのマスタ8が巻装されていく。版胴1の外周面に製版済みのマスタ8が所定長さ巻装されると、版胴1、圧胴14、プラテンローラ10の回転が停止する。この停止動作と同時に、カッタ部材11により、マスタ8が切断される。そして版胴1が再び時計回り方向に回転され、切断されたマスタ8の後端(図示せず)が、製版装置40から引き出され、版胴1の外周面に製版済のマスタ8が完全に巻き取られる。
【0044】
製版済のマスタ8が版胴1の外周面に巻装された後、版胴1が反時計回り方向に回転されると共に、給紙装置39により1枚の用紙30がレジストローラ対13に給送され、レジストローラ対13により版胴1の回転と同期した所定のタイミングで圧胴14の外周面とクワエ爪29との間へ挿入される。用紙30の先端がクワエ爪29に挾持されて、用紙30は版胴1の外周面と圧胴14の外周面との間に搬送される。
【0045】
ここで、用紙30の搬送が検知されると、ソレノイド25が励磁され、ストッパ25を軸25aを中心として反時計回り方向に回転させ、アーム22とストッパ25との係合を断ち、版胴1を、カム24の形状に沿って下降させて図4に示すように、圧胴14の傾斜部14cと外周面14bとの境のエッジEが、版胴1の回転方向における開口部1aより距離Bだけ下流側の位置から、圧胴14の回転方向における傾斜部14cの上流側に当接させる。
【0046】
圧胴14の当接部14bにより回転する版胴1の外周面に巻装された製版済のマスタ8に用紙30が連続的に押圧されることにより、製版済のマスタ8が版胴1の外周面に密着すると共に、製版済のマスタ8の穿孔部分からインキが用紙30の表面に転移される。
【0047】
このとき、インキローラ2も版胴1の回転方向と同一方向に回転する。インキ溜り4のインキは、インキローラ2の回転によりインキローラ2の表面に付着され、インキローラ2とドクターローラ3との間隙を通過する際にその量を規制され、版胴1の内周面に供給される。
【0048】
所定位置でクワエ爪29が開放されることで、図2に示すように、印刷された用紙30は、分岐部29bで押し出され、排紙爪15で剥離され、搬送ベルト19で搬送されて排紙トレイに排出積載される。こうして、製版済のマスタ8にインキを充填するいわゆる版付けが行われると共に、版胴1が圧胴14から離間して初期状態に復帰し、印刷待機状態となる。
【0049】
この後、印刷画像位置と原稿画像位置とをチェックして位置がずれている場合には、操作パネル37から天地移動装置38に指令を出し、版胴1と圧胴14との位相を角度Aの範囲内で変化させて、所定の印刷位置になるように調節し、上記動作と同様の動作により所定枚数の印刷が順次連続的に行われる。
【0050】
本例によれば、版胴1を圧胴14のエッジEが、版胴1の回転方向における開口部1aより距離Bだけ下流側の位置から、圧胴14の回転方向における傾斜部14cの上流側に当接させるので、版胴1と圧胴14とのニップ部の幅が広くなり、不要なインキの溜りを防止できる。
【0051】
図6、図7に別の実施例を示す。この実施例は、上述の実施例に対して、クワエ爪32が用紙30を挟持する挟持位置を占めた時に、クワエ爪32の版胴1と対向する面に、圧胴14の内方に向かって漸次変位した変位部43を設けた点のみが相違する。変位部43は、圧胴14の当接部14bから距離Eだけ内方に向かって変位している。なお、変位部43の圧胴14の回転方向の上流側の端部を当接面14bよりも、用紙30の厚さ程度(0.05〜0.2mm程度)高くしても良い。同図において、符号32aはクワエ爪32が固着されている軸を、符号32bは分岐部を表している。
【0052】
本例によれば、版胴1と圧胴14とのニップ部の幅が広くなり、不要なインキの溜りを防止できる。また、版胴1と圧胴14との当接点開口部1aの下流側にする必要が無くなり、用紙30の先端の余白がクワエ爪32で挟持される部分だけになり、先端部の余白が大きくなることがない。
【0053】
図8に示すように、クワエ爪32の版胴1と対向する面に弾性部材32c貼着して、クワエ爪32とマスタ8との接触によるマスタ8の破損を防止しても良い。弾性部材32cとしては、軟質のゴムや樹脂等が用いられる。また、クワエ爪32をゴムや樹脂等の弾性部材で一体に形成しても良い。
【0054】
図9、図10にさらに別の実施例を示す。この実施例は、図1〜図5に示す実施例に対して、クワエ爪29に連動し、傾斜部14cを覆う閉位置(図9、図10に示す位置)と、閉位置から離間した開位置とに搖動されるカバー34を設け、このカバー34が閉位置を占めた時に、カバー34の版胴1と対向する面44を、圧胴14の当接部14bの外径と同じ外径になるように形成した点のみが相違する。
【0055】
カバー34は、軸34aを中心としてクワエ爪29と連動して搖動される。カバー34の外面44の長さは、天地移動装置38によって版胴1と圧胴14との位相が変化しても面44の版胴14の回転方向における端部44aが開口部1aに入り込まない長さに設定されている。
【0056】
カバー34の圧胴14の回転方向の上流側の端部を当接面14bよりも、用紙30の厚さ程度(0.05〜0.2mm程度)高くしても良い。また、図7、8に示した実施例の如く、外面44を、圧胴14の内方に向かって漸次変位させてもよい。
【0057】
本例によれば、版胴1と圧胴14とのニップ部の幅が広くなり、不要なインキの溜りを防止できる。また、版胴1と圧胴14との当接点開口部1aの下流側にする必要が無くなり、用紙30の先端の余白がクワエ爪29で挟持される部分だけになり、先端部の余白が大きくなることがない。
【0058】
図11に示すように、カバー34の版胴1と対向する面44に弾性部材34aを貼着して、カバー34とマスタ8との接触によるマスタ8の破損を防止しても良い。弾性部材34aとしては、軟質のゴムや樹脂等が用いられる。また、カバー34をゴムや樹脂等の弾性部材で一体に形成しても良い。
【0059】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、接離手段が版胴を、版胴の回転方向の開口部の下流側から、圧胴の回転方向の傾斜部の上流側に当接させるので、インキが、版胴と圧胴とが当接する部分よりも版胴の回転方向の下流側に溜らなくなり、画像濃度むらのない良好な画像が得られる。
【0060】
請求項2記載の発明では、クワエ爪が版胴と対向する面に、圧胴の内方に向かって漸次変位した変位部を有するので、インキが、版胴と圧胴とが当接する部分よりも版胴の回転方向の下流側に溜らなくなり、画像濃度むらのない良好な画像が得られる。また、版胴と圧胴との当接点を開口部の下流側にする必要がなくなり、用紙の先端の余白がクワエ爪で挟持される部分だけになり、先端部の余白が大きくなることがない。さらにクワエ爪が版胴と対向する面に弾性部材を有するので、マスタが破れなくなる。
【0061】
請求項3記載の発明では、カバーが版胴と対向する面を、当接部の外径と同じ外径となるように形成したので、インキが、版胴と圧胴とが当接する部分よりも版胴の回転方向の下流側に溜らなくなり、画像濃度むらのない良好な画像が得られる。また、版胴と圧胴との当接点を開口部の下流側にする必要がなくなり、用紙の先端の余白がクワエ爪で挟持される部分だけになり、先端部の余白が大きくなることがない。
【0062】
請求項4記載の発明では、カバーが版胴と対向する面に弾性部材を有するので、マスタが破れなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す孔版印刷装置の側面図である。
【図2】圧胴の部分側面図である。
【図3】接離手段を示す側面図である。
【図4】版胴と圧胴とが当接状態にあるときの部分側面図である。
【図5】孔版印刷装置の駆動径のブロック図である。
【図6】本発明の別の実施例を示す孔版印刷装置の部分側面図である。
【図7】版胴と圧胴とが当接状態にあるときの部分側面図である。
【図8】別のクワエ爪を示す部分側面図である。
【図9】本発明のさらに別の実施例を示す孔版印刷装置の部分側面図である。
【図10】版胴と圧胴とが当接状態にあるときの部分側面図である。
【図11】別のカバーを示す部分側面図である。
【図12】従来の孔版印刷装置の問題を説明する図である。
【符号の説明】
1 版胴
2 インキローラ
3 ドクタローラ
5 中心軸
6 ステージ
7 クランパ
8 マスタ
9 サーマルヘッド
10 プラテンローラ
14 圧胴
30 用紙
35 クランプ手段
70 接離手段

Claims (4)

  1. マスタを加熱穿孔する製版手段と、中心軸の回りに回転し、開口部を有する版胴と、上記版胴の内周面にインキを供給するインキ供給手段と、上記マスタに用紙を押し付ける、回転する圧胴と、上記版胴を上記圧胴に対して接離させる接離手段とを有する孔版印刷装置において、
    上記圧胴は、上記版胴に当接する当接部と、上記当接部に続いて上記圧胴の内方に向かって漸次傾斜した傾斜部と、この傾斜部との間で上記用紙を挟持するクワエ爪と、上記傾斜部よりくぼんだ凹部とを有し、
    上記接離手段は、上記版胴を、この版胴の回転方向の上記開口部の下流側から、上記圧胴の回転方向の上記傾斜部の上流側に当接させることを特徴とする孔版印刷装置。
  2. マスタを加熱穿孔する製版手段と、中心軸の回りに回転し、開口部を有する版胴と、上記版胴の内周面にインキを供給するインキ供給手段と、上記マスタに用紙を押し付ける、回転する圧胴と、上記版胴を上記圧胴に対して接離させる接離手段とを有する孔版印刷装置において、
    上記圧胴は、上記用紙を挟持する挟持位置と上記用紙を開放する開放位置とに選択的に揺動されるクワエ爪と、上記クワエ爪が上記挟持位置を占めたときに上記クワエ爪の上記版胴と対向する面に設けられ上記圧胴の外周面とほぼ同じ位置から上記圧胴の内方に向かって漸次変位した変位部とを有し、上記変位部に弾性部材を有することを特徴とする孔版印刷装置。
  3. マスタを加熱穿孔する製版手段と、中心軸の回りに回転し、開口部を有する版胴と、上記版胴の内周面にインキを供給するインキ供給手段と、上記マスタに用紙を押し付ける、回転する圧胴と、上記版胴を上記圧胴に対して接離させる接離手段とを有する孔版印刷装置において、
    上記圧胴は、上記版胴に当接する当接部と、上記当接部に続いて上記圧胴の内方に向かって漸次傾斜した傾斜部と、この傾斜部との間で上記用紙を挟持する挟持位置と上記用紙を開放する開放位置とに選択的に揺動されるクワエ爪と、このクワエ爪に連動し、上記傾斜部を覆う閉位置と上記閉位置から離間した開位置とに揺動されるカバーとを有し、
    上記カバーが上記閉位置を占めたときに、上記カバーの上記版胴と対向する面を、上記当接部の外径と同じ外径となるように形成したことを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 請求項3記載の孔版印刷装置において、
    上記カバーに弾性部材を配置したことを特徴とする孔版印刷装置。
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