JP3605213B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、孔版印刷装置等の印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
孔版印刷装置は、回転自在に設けられて内部にインキが供給される版胴に加熱穿孔製版されたマスタを巻き付け、そのマスタに位置を合わせて印刷用紙を給紙部から給紙する。そして、マスタを介して印刷用紙を版胴に押し付け、版胴内のインキを版胴の孔及びマスタの穿孔から滲み出させてインキを印刷用紙に転移させることにより印刷用紙に画像を印刷する。画像が印刷された印刷用紙を排紙部に排紙する。
【0003】
このような孔版印刷装置では、画像が印刷された印刷用紙を版胴から剥離する剥離爪が設けられている。この剥離爪は、版胴の外周面に接近させて設けられている。この剥離爪は、印刷用紙の腰により印刷用紙の先端が版胴から浮き上がった際に印刷用紙と版胴との間の隙間に剥離爪の先端を挿入して印刷用紙を版胴から剥離する。
【0004】
ところが、孔版印刷装置では、印刷用紙に画像を印刷する際にマスタ全体に形成された穿孔の面積が大きいと、印刷用紙に転移するインキの量が多くなるため、インキの粘性により印刷用紙の先端が版胴から浮き上がらなくなる。特に画像の先端にベタ画像があるときには、印刷用紙の先端が版胴から浮き上がらずに版胴に貼り付いてしまう。また、高温環境の下では、インキの流動性が良好になるので、インキが版胴の孔及びマスタの穿孔から滲み出しやすくなる。従って、印刷用紙に転移するインキの量が多くなる。このため、印刷用紙の先端が版胴から浮き上がらなくなる。さらに、印刷速度が速く、版胴の回転速度が速い場合には、印刷用紙の先端が版胴に押し付けられてから剥離爪に到達するまでの時間が短いため、印刷用紙の先端が版胴から浮き上がらなくなる。このようなことから印刷用紙の先端が版胴から浮き上がらなくなると、剥離爪により印刷用紙を版胴から剥離することができなくなるため、印刷用紙が版胴に貼り付いて排紙されない、俗に巻き上がりと呼ばれる問題が生じる。
【0005】
また、剥離爪により印刷用紙を版胴から剥離する際に、印刷用紙に印刷された画像に剥離爪が接触すると、印刷用紙に印刷された画像が剥離爪により擦られて汚れてしまう。さらに、剥離爪により印刷用紙を版胴から剥離する際には、剥離爪に対応する印刷用紙の部分のみが強制的に版胴から剥離されるので、剥離爪に対応する印刷用紙の部分に遅れて剥離爪に対応していない印刷用紙の部分が徐々に剥離される。このため、剥離爪に対応していない印刷用紙の部分が版胴に接触している時間が長くなり、剥離爪に対応する印刷用紙の部分に比べて剥離爪に対応していない印刷用紙の部分にインキがより多く転移してしまうので、印刷用紙に印刷された画像に濃度ムラが生じてしまう。
【0006】
さらに、マスタは、熱可塑性樹脂フィルムに多孔性支持体を貼り合わせたものである。多孔性支持体は、和紙繊維又は合成繊維により形成されている。熱可塑性樹脂フィルムは、ポリエステルやPET樹脂により形成されており、高絶縁体である。従って、静電気が逃げにくい低温環境の下では、熱可塑性樹脂フィルムと印刷用紙とが接触し、擦られて静電気が発生すると、静電気が蓄積されてしまうため、印刷用紙が版胴に貼り付きやすくなり、巻き上がりが生じてしまう。
【0007】
それに対して、画像が印刷された印刷用紙を確実に版胴から剥離することのできる孔版印刷装置が考えられ、特開昭62−142677号公報及び特開昭63−272579号公報に記載されている。特開昭62−142677号公報に記載されている孔版印刷装置では、版胴の下端でこの版胴に対して当接及び離反するプレスローラの下方に吸引装置を設け、プレスローラにより版胴に押し付けらる印刷用紙を吸引装置により吸引して版胴から離す。さらに、プレスローラよりも印刷用紙の搬送方向下流側で剥離爪の先端に向かって空気を吹き付ける空気吐出装置を配置し、この空気吐出装置により印刷用紙と版胴との間に送風して印刷用紙の先端を版胴から浮き上がらせる。そして、剥離爪により印刷用紙を版胴から剥離する。このとき、空気吐出装置により印刷用紙と版胴との間に送風することにより、印刷用紙に印刷された画像が剥離爪に接触することなく、印刷用紙が均一に版胴から剥離される。
【0008】
また、特開昭63−272579号公報に記載されている孔版印刷装置では、画像が印刷された印刷用紙の搬送方向下流側で剥離爪の後方から剥離爪の先端に向けて送風する送風装置を設け、この送風装置により印刷用紙と版胴との間に送風し、印刷用紙の先端を版胴から浮き上がらせて剥離爪により印刷用紙を版胴から剥離する。このとき、送風装置により印刷用紙と版胴との間に送風することにより、印刷用紙に印刷された画像が剥離爪に接触することなく、印刷用紙が均一に版胴から剥離される。
【0009】
ところで、前述の特開昭62−142677号公報及び特開昭63−272579号公報に記載されている孔版印刷装置では、印刷用紙と版胴との間に送風される送風量が常に一定である。しかも、巻き上がりが最も発生しやすい最悪の条件の下でも印刷用紙の先端を版胴から浮き上がらせることができように送風量が設定されている。このため、特開昭62−1426778号公報記載の孔版印刷装置における空気吐出装置及び特開昭63−272579号公報記載の孔版印刷装置における送風装置が作動している時に生じる動作音や送風音が常に大きいという問題がある。また、印刷用紙を版胴から剥離しやすい条件の下でも必要以上の送風量で送風されるため、運転コストが増加してしまう。
【0010】
それに対して、動作音や送風音を小さくすることのできる孔版印刷装置が考えられ、特開平4−307285号公報に記載されている。この孔版印刷装置では、剥離爪の先端に送風口を形成し、この送風口に連結されたシリンダとこのシリンダ内で版胴に同期して往復移動するピストンとを設け、シリンダ内でピストンを移動させることにより送風口から印刷用紙と版胴との間に送風する。さらに、版胴の回転や印刷用紙に印刷される画像の位置に応じてピストンの移動距離を調整して送風口から印刷用紙と版胴との間に送風する送風量を調整する。これにより、印刷用紙を版胴から剥離しやすい条件の下では、送風量を多くして版胴の先端を版胴から浮き上がらせることができるため、印刷用紙が版胴から確実に剥離される。また、印刷用紙が版胴から剥離しやすい条件の下では、送風量を少なくすることができるため、送風音が小さくなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特開平4−307285号公報記載の孔版印刷装置は、剥離爪の先端からのみ印刷用紙と版胴との間に送風して剥離爪に対応する部分のみを強制的に剥離するため、剥離爪に対応する印刷用紙の部分に遅れて剥離爪に対応していない印刷用紙の部分が徐々に剥離され、剥離爪に対応していない印刷用紙の部分が版胴に接触している時間が長くなるので、印刷用紙に印刷された画像に濃度ムラが生じるという問題がある。また、印刷用紙を版胴から剥離する際に、印刷用紙に形成された画像に剥離爪が接触し、印刷用紙に印刷された画像が剥離爪に擦られて汚れるという問題がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、回転自在に設けられてマスタが巻き付く版胴を備え、前記版胴に巻き付いた前記マスタに位置を合わせて印刷用紙を給紙し、前記印刷用紙を前記マスタを介して前記版胴に押し付け、前記印刷用紙にインキを転移させることにより前記印刷用紙に画像を印刷する印刷装置において、画像が印刷された前記印刷用紙の搬送方向下流側で前記印刷用紙と前記版胴との間に送風して前記印刷用紙を前記版胴から浮き上がらせる剥離ファンと、前記剥離ファンから送風される送風量を調整する送風量調整手段と、前記剥離ファンにより前記版胴から浮き上がった前記印刷用紙を前記版胴から剥離する剥離部材と、印刷用紙に印刷される画像の画像量を検出する画像量検出手段と、前記画像量検出手段により検出された画像量に基づいて剥離ファンから送風される送風量を設定して送風量調整手段に送風量を調整させる送風量設定手段と、を備える。従って、送風量調整手段で剥離ファンから送風される送風量を調整して剥離ファンで印刷用紙と版胴との間に送風することにより印刷用紙を版胴から浮き上がらせ、剥離部材で印刷用紙を版胴から剥離することにより、巻き上がりが発生しやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を多くすることで、印刷用紙を版胴から確実に浮き上がらせることができるため、印刷用紙が確実に版胴から剥離される。また、印刷用紙を版胴から剥離しやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を少なくすることがで、動作音や送風音が小さくなる。さらに、剥離ファンにより印刷用紙と版胴との間に送風することにより、印刷用紙を均一に版胴から剥離することができるため、印刷用紙に印刷された画像に濃度ムラが生じるのが防止される。また、画像量検出手段により画像量を検出し、検出された画像量に基づいて剥離ファンから送風される送風量を送風量設定手段により設定して送風量調整手段に送風量を調整させることにより、検出された画像量が多くて巻き上がりが発生しやすい場合には送風量設定手段により送風量を多く設定して送風量調整手段に送風量が多くなるように調整させることができるため、印刷された画像の画像量が多い場合にも印刷用紙が確実に版胴から剥離される。また、検出された画像量が少なくて印刷用紙が版胴から剥離されやすい場合には送風量設定手段により送風量を少なく設定して送風量調整手段に送風量が少なくなるように調整させることができるため、動作音や送風音が小さくなる。
【0013】
請求項2記載の発明は、回転自在で双方が当接離反自在に設けられてマスタが巻き付く第一及び第二の版胴を備え、前記第一及び第二の版胴に巻き付いたマスタに位置を合わせて前記第一及び第二の版胴の間に印刷用紙を給紙し、前記マスタ及び前記印刷用紙を介して前記第一の版胴と前記第二の版胴とを当接させ、前記印刷用紙にインキを転移させることにより前記印刷用紙の両面に画像を同時に印刷する印刷装置において、画像が印刷された前記印刷用紙の搬送方向下流側に設けられて少なくとも一方の前記版胴と前記印刷用紙との間に送風して前記印刷用紙をその版胴から浮き上がらせる剥離ファンと、前記剥離ファンから送風される送風量を調整する送風量調整手段と、少なくとも前記剥離ファンにより前記版胴から浮き上がった前記印刷用紙をその版胴から剥離する剥離部材と、印刷用紙に印刷される画像の画像量を検出する画像量検出手段と、前記画像量検出手段により検出された画像量に基づいて剥離ファンから送風される送風量を設定して送風量調整手段に送風量を調整させる送風量設定手段と、を備える。従って、送風量調整手段で剥離ファンから送風される送風量を調整して剥離ファンで二つの版胴の少なくとも一方の版胴と印刷用紙との間に送風することにより印刷用紙を二つの版胴の少なくとも一方の版胴から浮き上がらせ、剥離部材で印刷用紙を二つの版胴の少なくとも一方の版胴から剥離することにより、巻き上がりが発生しやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を多くすることで、印刷用紙を二つの版胴の少なくとも一方の版胴から確実に浮き上がらせることができるため、二つの版胴の少なくとも一方の版胴から印刷用紙が剥離部材により確実に剥離される。また、印刷用紙が版胴から剥離されやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を少なくするとことで、動作音や送風音が小さくなる。さらに、二つの版胴の少なくとも一方の版胴と印刷用紙との間に剥離ファンにより送風することにより、二つの版胴の少なくとも一方の版胴から印刷用紙を均一に剥離することができるため、印刷用紙の少なくとも一方の面に印刷された画像にムラが生じるのが防止される。また、画像量検出手段により画像量を検出し、検出された画像量に基づいて剥離ファンから送風される送風量を送風量設定手段により設定して送風量調整手段に送風量を調整させることにより、検出された画像量が多くて巻き上がりが発生しやすい場合には送風量設定手段により送風量を多く設定して送風量調整手段に送風量が多くなるように調整させることができるため、印刷された画像の画像量が多い場合にも印刷用紙が確実に版胴から剥離される。また、検出された画像量が少なくて印刷用紙が版胴から剥離されやすい場合には送風量設定手段により送風量を少なく設定して送風量調整手段に送風量が少なくなるように調整させることができるため、動作音や送風音が小さくなる。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の印刷装置における第一の版胴が可動的で回転自在に設けられ、第二の版胴が固定的で回転自在に設けられ、剥離ファンが前記第一の版胴と印刷用紙との間に送風する状態で設けられ、剥離部材が前記第一及び第二の版胴に対して個別に設けられている。従って、送風量調整手段で剥離ファンから送風される送風量を調整して剥離ファンで印刷用紙と第一の版胴との間に送風することにより印刷用紙を第一の版胴から浮き上がらせ、第一の剥離部材で印刷用紙を第一の版胴から剥離し、第二の剥離部材で印刷用紙を第二の版胴から剥離することにより、巻き上がりが発生しやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を多くすることで、印刷用紙を第一の版胴から確実に浮き上がらせることができるため、第一の剥離部材により印刷用紙が確実に第一の版胴から剥離される。また、第二の版胴を固定的で回転自在に設けることにより、第二の剥離部材と第二の版胴との間に印刷用紙が潜り込まないように第二の剥離部材を第二の版胴に近接させて精度良く配置することができるため、第二の剥離部材により印刷用紙が確実に第二の版胴から剥離される。さらに、印刷用紙が版胴から剥離されやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を少なくするとことで、動作音や送風音が小さくなる。また、剥離ファンにより印刷用紙と第一の版胴との間に送風することにより、印刷用紙を均一に第一の版胴から剥離することができるため、印刷用紙の第一の版胴側の面に印刷された画像にムラが生じるのが防止される。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の印刷装置における剥離ファンが第一の版胴と印刷用紙との間及び第二の版胴と前記印刷用紙との間に送風する状態で設けられ、剥離部材が前記第一及び第二の版胴に対して個別に設けられている。従って、送風量調整手段で第一及び第二の剥離ファンから送風される送風量を調整し、第一の剥離ファンで印刷用紙と第一の版胴との間に送風することにより印刷用紙を第一の版胴から浮き上がらせて第一の剥離部材で印刷用紙を第一の版胴から剥離し、第二の剥離ファンで印刷用紙と第二の版胴との間に送風することにより印刷用紙を第二の版胴から浮き上がらせて第一の剥離部材で印刷用紙を第二の版胴から剥離することにより、巻き上がりが発生しやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を多くすることで、印刷用紙を第一及び第二の版胴から確実に浮き上がらせることができるため、第一及び第二の剥離部材により印刷用紙が確実に第一及び第二の版胴から剥離される。また、印刷用紙が版胴から剥離されやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を少なくするとことで、動作音や送風音が小さくなる。また、第一及び第二の剥離ファンにより印刷用紙と第一及び第二の版胴との間に送風することにより、印刷用紙を均一に第一及び第二の版胴から剥離することができるため、印刷用紙の両面に印刷された画像にムラが生じるのが防止される。
【0022】
【発明の実施の形態】
発明の実施の一形態の印刷装置を図1ないし図3に基づいて説明する。本実施の形態の印刷装置を備えた孔版印刷装置を図2に示す。この孔版印刷装置1には、版胴2が着脱自在で回転自在に設けられている。前記版胴2の周囲には、熱可塑性樹脂フィルムを有するマスタ3を加熱穿孔して製版する製版部4と、この製版部4により製版されて前記版胴2に巻き付いた前記マスタ3に位置を合わせて印刷用紙5を給紙する給紙部6と、この給紙部6から給紙された印刷用紙5を前記マスタ3を介して前記版胴2に押し付けるプレスローラ7と、このプレスローラ7により前記版胴2に押し付けられて画像が印刷された印刷用紙5を排紙する排紙部8とが設けられている。
【0023】
前記版胴2は、開口部と非開口部とからなる多孔性支持円筒体にメッシュスクリーンを複数層巻き付けたものである。前述のメッシュスクリーンは、樹脂又は金属の網体である。前記版胴2は、この版胴2の内部にインキを供給するインキパイプ9を中心に回転自在に支持されている。前記インキパイプ9の下面には、このインキパイプ9の内部から前記版胴2の内部にインキを供給する供給孔10が形成されている。前記インキパイプ9は、版胴の外部に設けられたインキパック(図示せず)よりインキを吸引し、吸引したインキを前記供給孔10を通して前記版胴2の内部に供給する。
【0024】
前記版胴2の内部には、前記インキパイプ9の下方でこのインキパイプ9から供給されたインキを前記版胴2の内周面に供給するインキ供給部11が設けられている。前記インキ供給部11には、前記インキパイプ9から供給されたインキを保持して前記版胴2の内周面にインキを供給するインキローラ12が回転自在に設けられている。前記インキローラ12に対向する位置には、そのインキローラ12の外周面と僅かに隙間を開けてドクタローラ13が回転自在に設けられている。前記インキローラ12と前記ドクタローラ13とにより形成された楔状空間には、前記インキパイプ9から供給されたインキが溜ってインキ溜り14が形成されている。
【0025】
前記版胴2の外周面には、前記製版部4により製版されて給版された前記マスタ3の先端を挟持するステージ15とクランパ16とが配置されている。前記ステージ15は、磁性体により形成されており、前記版胴2の外周面にその版胴2の軸心方向に沿って形成されている。前記クランパ16は、前記ステージの長手方向に沿って配置されたクランパ軸17を支軸として回転自在に設けられている。前記クランパ16には、前記ステージ15に対応する位置に磁石が配置されている。
【0026】
前記製版部4には、前記マスタ3がロール状に巻き付けられたマスタロール18が着脱自在で回転自在に設けられており、前記マスタロール18から前記版胴2に向けて前記マスタ3が搬送されるマスタ搬送経路19が形成されている。前記マスタ搬送経路19には、前記マスタ3を加熱穿孔するサーマルヘッド20と、前記マスタロール18から前記マスタ3を引き出して前記サーマルヘッド20に前記マスタ3を押し付けるプラテンローラ21とよりなる加熱穿孔部22が配置されている。前記加熱穿孔部22よりも前記マスタ搬送経路19の下流側には、前記マスタ3を所定の長さで切断するカッタ部23及び前記マスタ3を搬送する一対の搬送ローラ24が順に配置されている。前記サーマルヘッド20は、無数の発熱体(図示せず)を有しており、スプリング等の付勢部材(図示せず)により前記プラテンローラ21に押し付けられている。前記プラテンローラ21及び前記搬送ローラ24には、ステッピングモータ(図示せず)が連結されている。前記搬送ローラ24は、この搬送ローラ24と前記加熱穿孔部22との間で前記マスタ3に所定の張力が作用するように前記プラテンローラ21よりも僅かに速い周速度で回転する。前記カッタ部23は、上下一対のカッタ刃により形成されている。
【0027】
前記給紙部6は、給紙トレイ(図示せず)に積載された印刷用紙5を一枚ずつ前記版胴2と前記プレスローラ7との間に給紙する。前記給紙部6には、前記印刷用紙5の搬送経路に沿って厚さ検知手段である用紙センサ25と、回転自在に設けられた一対のレジストローラ26とが順に配置されている。前記用紙センサ25は、前記印刷用紙5の搬送経路の上方に配置された発光素子27と、この発光素子27に対向して前記印刷用紙5の搬送経路の下方に配置された受光素子28とからなる。前記用紙センサ25は、前記発光素子27と前記受光素子28との間が遮られていない時に前記受光素子28から検出される基準光量を予め設定しておき、前記印刷用紙5が前記発光素子27と前記受光素子28との間を通過する時に前記受光素子28から検出される光量と前述の基準光量とを比較し、前記印刷用紙5により遮断された光量を求め、求められた光量に基づいて前記印刷用紙5の厚さを検知する。前記レジストローラ26は、互いに押圧し合う状態で配置されており、前記版胴2に巻き付いた前記マスタ3に位置を合わせて前記版胴2と前記プレスローラ7との間に前記印刷用紙5を搬送する。
【0028】
前記プレスローラ7は、弾性体であるニトリルゴムやクロロプレンゴムを芯金の外周に円筒状に形成したものである。前記プレスローラ7は、プレスローラアーム29の一端に回転自在に支持されている。前記プレスローラアーム29の他端には、プレスローラアーム軸30が固定されている。前記プレスローラアーム29は、前記プレスローラアーム軸30を支軸として回転自在に支持されている。前記プレスローラアーム29には、このプレスローラアーム29を時計回り方向に回転させるスプリング(図示せず)が取り付けられている。前記プレストローラアーム軸30には、カムフォロア(図示せず)が設けられている。そのカムフォロアに対向する位置には、前記版胴2に同期して回転するカム(図示せず)が配置されている。前記プレスローラ7は、前述のカムの回転に伴い前記版胴2に対して当接と離間とを繰り返す。前記プレスローラ7は、このプレスローラ7と前記版胴2との間に印刷用紙5が給紙されていないとき、係止部材(図示せず)により前記版胴2から離間した状態で保持されている。
【0029】
前記排紙部8には、画像が印刷された印刷用紙5と前記版胴2との間に送風して印刷用紙5を前記版胴2から浮き上がらせる剥離ファン31と、この剥離ファン31により前記版胴2から浮き上がった印刷用紙5を前記版胴2から剥離する剥離部材である剥離爪32と、この剥離爪32により前記版胴2から剥離された印刷用紙5が積載される排紙トレイ34とが設けられている。
【0030】
前記剥離ファン31は、この剥離ファン31の送風口が前記版胴2の外周面上に向けて形成されており、前記版胴2の外周面上で軸心方向に平行な直線上の各点に向けて均一に送風する。
【0031】
前記剥離爪32は、剥離爪軸33を支軸として回転自在に支持されてその剥離爪32の先端が前記版胴2に接近離反自在に設けられており、その剥離爪32の先端を印刷用紙5と前記版胴2との間に挿入して印刷用紙5を版胴2から剥離する。
【0032】
次に、前記孔版印刷装置1の電気的なハードウェア構成について説明する。図3に示すように、前記孔版印刷装置1には、前述の版胴2、製版部4、給紙部6、プレスローラ7及び排紙部8の動作を制御するCPU35が設けられている。前記CPU35には、I/Oインターフェース36を介して前記製版部4を駆動する製版駆動部37、前記剥離ファン31を駆動する剥離ファン駆動部38、原稿の画像を読み取る画像読取部39、印刷速度や印刷枚数等の情報が入力される入力部40、前記孔版印刷装置1における内部の温度と外部の温度とを検知する温度検知手段である温度センサ41及び前記用紙センサ25が接続されている。前記CPU35には、前述の画像読取部39、入力部40、用紙センサ25及び温度センサ41から入力された各種の情報が記憶されるRAM42と、前述の各部の制御等に関する情報が記憶されているROM43とが接続されている。前記剥離ファン駆動部38により剥離ファン31から送風される送風量を調整する送風量調整手段が構成されている。前記画像読取部39により印刷用紙5に印刷される画像の画像量を検出する画像量検出手段が構成されている。前記入力部40により前記版胴2の回転速度を検出する回転速度検出手段が構成されている。前述の画像読取部39、入力部40、用紙センサ25及び温度センサ41から入力されて前記RAM42に記憶される各種の情報と前記ROM43に記憶されている情報の内で前記剥離ファン31から送風される送風量を設定する制御に関する情報と前記CPU35とにより送風量設定手段が構成されている。
【0033】
このような構成において、図1に基づいて孔版印刷装置1の印刷動作を説明する。まず、印刷速度が入力部40から入力され、画像読取部39に原稿がセットされて製版スタートキー(図示せず)が押されると、版胴2が回転し始め、クランパ16が略真上の位置に到達したところで版胴2が停止し、クランパ16が回動してクランパ16とステージ15との間が開放される。そして、画像読取部39により原稿の画像が読み取られる。この時、画像読取部39において、読み取られた画像情報から一版分のマスタ3全体を加熱穿孔するために必要な発熱素子の数に対する実際にマスタ3を加熱穿孔するために使用する発熱素子の数の比率が求められる。この求められた比率から印刷用紙5に印刷される画像の画像量が検出されてRAM42に記憶される(ステップSt.1)。このSt.1において、画像量を検出する動作が画像量検出手段の動作として行なわれる。
【0034】
そして、製版駆動部37により製版部4が駆動され、前述のSt.1において読み取られた画像情報に基づいてサーマルヘッド20の各発熱素子が駆動されてマスタ3が加熱穿孔されると共に、プラテンローラ21及び搬送ローラ24によりマスタ3が搬送される。このとき、プラテンローラ21及び搬送ローラ24を駆動するステッピングモータの駆動ステップ数をカウントし、カウントされた駆動ステップ数からマスタ3の先端がクランパ16に到達したと判断されると、クランパ16とステージ15との間が閉じられてマスタ3の先端が挟持され、版胴2が回転してマスタ3が少しずつ版胴2に巻き付いていく。そして、カウントされた駆動ステップ数からマスタ3が所定の距離搬送されたと判断されると、カッタ部23によりマスタ3が切断され、プラテンローラ21及び搬送ローラ24が停止して製版部4が停止する。その後、切断された製版済みのマスタ3が版胴2の回転により引き出されて版胴2に巻き付く(ステップSt.2)。
【0035】
その後、給紙部6の給紙トレイから印刷用紙5が一枚給紙される(ステップSt.3)。そして、用紙センサ25により印刷用紙5の厚さが検知される。この時、入力部40から入力された印刷速度に基づいて版胴2の回転速度が検出される。また、温度センサ41により孔版印刷装置1の内部の温度と外部の温度とが検知される(ステップSt.4)。このSt.4において、印刷用紙5の厚さを検知する動作が印刷用紙厚さ検知手段の動作として行なわれる。また、前述のSt.4において、版胴2の回転速度を検出する動作が回転速度検出手段の動作として行なわれる。さらに、前述のSt.4において、孔版印刷装置1の内部の温度と外部の温度とを検知する動作が温度検知手段の動作として行なわれる。
【0036】
そして、前述のSt.1及びSt.4において得られた画像量、印刷用紙5の厚さ、版胴2の回転速度、孔版印刷装置1の内部の温度及び外部の温度に基づいて剥離ファン31から送風される送風量が設定される(ステップSt.5)。例えば、画像量が多い場合、版胴2の回転速度が速い場合、孔版印刷装置1の内部の温度と外部の温度とが高い場合、孔版印刷装置1の内部の温度と外部の温度とが低くて静電気が発生しやすい場合又は印刷用紙5の厚さが薄い場合には、送風量を多く設定する。また、画像量が少ない場合、版胴2の回転速度が遅い場合、孔版印刷装置1の内部及び外部の温度が高くも低くもなくて静電気が発生しにくい場合又は印刷用紙5の厚さが厚い場合には、送風量を少なく設定する。
【0037】
前述のSt.5において設定された送風量に基づいて剥離ファン駆動部38により送風量が調整されて剥離ファン31が駆動されることにより剥離ファン31が送風を開始する(ステップSt.6)。前述のSt.5及びSt.6において、送風量を設定して剥離ファン駆動部38に送風量を調整させる動作が送風量設定手段の動作として行なわれる。また、前述のSt.6において、剥離ファン駆動部38が送風量を調整して剥離ファン31を駆動する動作が送風量調整手段の動作として行なわれる。
【0038】
そして、版胴2に巻き付いたマスタ3に位置を合わせて版胴2とプレスローラ7との間に印刷用紙5がレジストローラ26により搬送される。このとき、レジストローラ26から版胴2とプレスローラ7との間に搬送される印刷用紙5がセンサ(図示せず)により検知されると、版胴2から離間した状態でプレスローラ7を保持する係止手段が解除され、版胴2に同期して回転するカムに沿ってプレスローラ7が上昇し、印刷用紙5とマスタ3とを介してプレスローラ7が版胴2に当接して印刷用紙5を版胴2に押し付けることにより版胴2に巻き付いたマスタ3を版胴2に密着させる版付けが行なわれる(ステップSt.7)。このSt.5において版付けが行なわれる際に、版胴2内のインキが版胴2の孔及びマスタ3の穿孔から滲み出して印刷用紙5に転移することにより印刷用紙5に画像が印刷される。
【0039】
その後、印刷用紙5が版胴2の回転に伴って搬送されると、剥離ファン31により印刷用紙5と版胴2との間に送風されて印刷用紙5の先端が版胴2から浮き上り、印刷用紙5と版胴2との間に剥離爪32の先端が挿入されて印刷用紙5が均一に版胴2から剥離される。版胴2から剥離された印刷用紙5は、排紙トレイ34へ排紙されて積載される(ステップSt.8)。このSt.8において、印刷用紙5が排紙トレイ34へ排紙されて積載されると、印刷待機状態となる。
【0040】
この印刷待機状態において、印刷枚数が入力部40から入力されて印刷スタートキー(図示せず)が押されると、入力部40から入力された印刷枚数分の印刷用紙5が給紙部6の給紙トレイから一枚ずつ給紙される。そして、版胴2に巻き付いたマスタ3に位置を合わせて版胴2とプレスローラ7との間に印刷用紙5がレジストローラ26により一枚ずつ搬送される(ステップSt.9)。
【0041】
その後、前述のSt.7における版付け動作と同様にしてプレスローラ7によりマスタ3を介して印刷用紙5を版胴2に押し付ける。そして、版胴2内のインキを版胴2の孔及びマスタ3の穿孔から滲み出させて印刷用紙5に転移させることにより印刷用紙5に画像を印刷する(ステップSt.10)。
【0042】
このSt.10において画像が印刷された印刷用紙5が版胴2の回転に伴って搬送されると、剥離ファン31により印刷用紙5と版胴2との間に送風されて印刷用紙5の先端が版胴2から浮き上がり、印刷用紙5と版胴2との間に剥離爪32の先端が挿入されて印刷用紙5が均一に版胴2から剥離される。版胴2から剥離された印刷用紙5は、排紙トレイ34へ排紙されて積載される(ステップSt.11)。このSt.11において、全ての印刷用紙5が排紙トレイ34へ排紙されて積載されると、剥離ファン31が停止して送風を終了する(ステップSt.12)。そして、印刷動作が終了する。
【0043】
このように、剥離ファン駆動部38で剥離ファン31から送風される送風量を調整して剥離ファン31で印刷用紙5と版胴2との間に送風することにより印刷用紙5を版胴2から浮き上がらせ、剥離爪32で印刷用紙5を版胴2から剥離することにより、巻き上がりが発生しやすい条件の下では剥離ファン駆動部38により送風量を多くすることができ、印刷用紙5を版胴2から確実に浮き上がらせることができるため、印刷用紙5が確実に版胴2から剥離され、また、印刷用紙5を版胴2から剥離しやすい条件の下では剥離ファン駆動部38により送風量を少なくすることができるため、動作音や送風音が小さくなる。また、画像読取部39により画像量を検出し、検出された画像量に基づいて剥離ファン31から送風される送風量を設定して剥離ファン駆動部38に送風量を調整させることにより、検出された画像量が多くて巻き上がりが発生しやすい場合には送風量を多く設定して剥離ファン駆動部38に送風量が多くなるように調整させることができるため、印刷された画像の画像量が多い場合にも印刷用紙5が確実に版胴2から剥離され、また、検出された画像量が少なくて印刷用紙5が版胴2から剥離されやすい場合には送風量を少なく設定して剥離ファン駆動部38に送風量が少なくなるように調整させることができるため、動作音や送風音が小さくなる。さらに、印刷速度に基づいて版胴2の回転速度を検出し、検出された版胴2の回転速度に基づいて剥離ファン31から送風される送風量を設定して剥離ファン駆動部38に送風量を調整させることにより、検出された版胴2の回転速度が速くて巻き上がりが発生しやすい場合には送風量を多く設定して剥離ファン駆動部38に送風量が多くなるように調整させることができるため、印刷速度が速く、版胴2の回転速度が速い場合にも印刷用紙5が確実に版胴2から剥離され、また、版胴2の回転速度が遅くて印刷用紙5が版胴2から剥離されやすい場合には送風量を少なく設定して剥離ファン駆動部38に送風量が少なくなるように調整させることができるため、動作音や送風音が小さくなる。また、温度センサ41で孔版印刷装置1本体の内部の温度と外部の温度とを検知し、検知された温度に基づいて剥離ファン31から送風される送風量を設定して剥離ファン駆動部38に送風量を調整させることにより、温度が高くてインキの流動性が良好で巻き上がりが発生しやすい場合や、温度が低くて静電気が発生しやすいため巻き上がりが発生しやすい場合には送風量を多く設定して剥離ファン駆動部38に送風量が多くなるように調整させることができるため、温度が高くてインキの流動性が良好な場合や、温度が低くて静電気が発生しやすい場合にも印刷用紙5が確実に版胴2から剥離され、また、それ以外の温度のときで印刷用紙5が版胴2から剥離されやすい場合には送風量を少なく設定して剥離ファン駆動部38に送風量が少なくなるように調整させることができるため、動作音や送風音が小さくなる。さらに、用紙センサ25で印刷用紙5の厚さを検知し、検知された印刷用紙5の厚さに基づいて剥離ファン31から送風される送風量を設定して剥離ファン駆動部38で送風量を調整することにより、印刷用紙5の厚さが薄くて印刷用紙5の腰が弱いため巻き上がりが発生しやすい場合には送風量を多く設定して剥離ファン駆動部38に送風量が多くなるように調整させることができるため、印刷用紙5の厚さが薄くて印刷用紙5の腰が弱い場合にも印刷用紙5が確実に版胴2から剥離され、また、印刷用紙5の厚さが厚くて印刷用紙5の腰が強いため印刷用紙5が版胴2から剥離されやすい場合には送風量を少なく設定して剥離ファン駆動部38に送風量が少なくなるように調整させることができるため、動作音や送風音が小さくなる。また、剥離ファン31により印刷用紙5と版胴2との間に送風することにより、印刷用紙5を均一に版胴2から剥離することができるため、印刷用紙5に印刷された画像に濃度ムラが生じるのが防止される。また、印刷用紙5の幅方向の両端のみを剥離爪32により剥離することで印刷用紙5が版胴2から剥離されるので、印刷用紙5に印刷された画像が剥離爪32により擦られて汚れるのが防止される。
【0044】
参考例である印刷装置を図4ないし図10に基づいて説明する。図4に示すように本参考例は、両面印刷可能な孔版印刷装置44に適用した例である。前記孔版印刷装置44には、第一及び第二の版胴45,46が回転自在で当接離反自在に設けられている。前記第一及び第二の版胴45,46の周囲には、マスタ47を加熱穿孔して製版する製版部48と、この製版部48により製版されて前記第一及び第二の版胴45,46のそれぞれに巻き付くマスタ47に位置を合わせて印刷用紙49を給紙する給紙部50と、前記印刷用紙49及び前記マスタ47を介して前記第一の版胴45を前記第二の版胴46に当接させて前記マスタ47を介して前記印刷用紙49を前記第一及び第二の版胴45,46の押し付けることにより画像が印刷された前記印刷用紙49を前記第一及び第二の版胴45,46から剥離して排紙する排紙部51とが設けられている。
【0045】
前記第一及び前記第二の版胴45,46には、モータ(図示せず)が接続されている。前記第一及び第二の版胴45,46は同期して回転する。
【0046】
前記第一の版胴45は、開口部と非開口部とからなる多孔性支持円筒体の外周にメッシュスクリーンを複数層巻き付けたものである。前述のメッシュスクリーンは、樹脂又は金属の網体である。前記第一の版胴45は、この第一の版胴45の内部にインキを供給するインキパイプ52を中心に回転自在に支持されており、時計回り方向に回転する。前記インキパイプ52の下面には、このインキパイプ52の内部から前記第一の版胴45の内部にインキを供給する供給孔53が形成されている。前記インキパイプ52は、版胴の外部に設けられたインキパック(図示せず)よりインキを吸引し、吸引したインキを前記供給孔53を通して前記第一の版胴45内へ供給する。
【0047】
前記第一の版胴45の内部には、前記インキパイプ52の下方でこのインキパイプ52から供給されたインキを前記第一の版胴45の内周面に供給するインキ供給部54が設けられている。前記インキ供給部54には、前記インキパイプ52から供給されたインキを保持して前記第一の版胴45の内周面に供給するインキを供給するインキローラ55が回転自在に設けられている。前記インキローラ55は、当接時の騒音や振動を低減するように外周面が耐油性弾性体により形成されているものである。前述の耐油性弾性体としては、高ニトリルゴムやフッ素ゴムが用いられる。前記インキローラ55に対向する位置には、そのインキローラ55の外周面と僅かに間隔を開けてドクタローラ56が回転自在に設けられている。前記インキローラ12と前記ドクタローラ13とにより形成された楔状空間には、前記インキパイプ52から供給されたインキが溜ってインキ溜り57が形成されている。
【0048】
前記第一の版胴45の外周面には、前記製版部48により製版されて給版された前記マスタ47の先端を挟持するステージ58とクランパ59とが配置されている。前記ステージ58は、磁性体により形成されており、前記第一の版胴45の外周面にその第一の版胴45の軸心方向に沿って形成されている。前記クランパ59は、前記ステージ58の長手方向に沿って配置されたクランパ軸60を支軸として回転自在に設けられている。前記クランパ59には、前記ステージ58に対応する位置に磁石が配置されている。
【0049】
前記インキパイプ52には、図5に示すように前記第一の版胴45を挾んで一対の版胴アーム61が固定されている。前記版胴アーム61は、この版胴アーム61の一端に形成された版胴アーム軸62を支軸として回転自在に支持されている。前記版胴アーム61には、この版胴アーム61を時計回り方向に回転させるスプリング(図示せず)が取り付けられている。前記版胴アーム61には、カムフォロア63が回転自在に支持されている。前記カムフォロア63に対応する位置には、前記第一及び第二の版胴45,46と同期して回転し、前記版胴アーム61を反時計回り方向に回転させるカム64が配置されている。前記版胴アーム61の他端には、切欠き部65が形成されている。前記切欠き部65に対応する位置には、その切欠き部65に係合して前記版胴アーム61を係止するストッパ66が配置されている。前記ストッパ66は、このストッパ66の一端に設けられたストッパ軸67を支軸として回転自在に支持されている。前記ストッパ66には、このストッパ66を時計回り方向に回転させるスプリング(図示せず)と、そのストッパ66を反時計回り方向に回転させるストッパソレノイド68が取り付けられている。
【0050】
前記第二の版胴46は、図4に示すように開口部と凹形状の非開口部69とからなる剛性の高い多孔性支持円筒体の開口部にメッシュスクリーンを複数層巻き付けたものである。前述のメッシュスクリーンは、樹脂又は金属の網体である。前記第二の版胴46は、この第二の版胴46の内部にインキを供給する凹版胴軸70を中心に位置固定的で回転自在に支持されており、反時計回り方向に前記第一の版胴45に同期して回転する。前記凹版胴軸70には、この凹版胴軸70の内部から前記第二の版胴46の内部にインキを供給する供給孔71が形成されている。前記第二の版胴46の内部には、前記凹版胴軸70から供給されたインキを前記第二の版胴46の内周面に供給するインキ供給部(図示せず)と、このインキ供給部に前記凹版胴軸70の前記供給孔71からインキ供給するインキ供給部材(図示せず)とが設けられている。そのインキ供給部で前記凹版胴軸70の略真上には、インキ供給部材により供給されたインキを保持して前記第二の版胴46の内周面にインキを供給するインキローラ(図示せず)が設けられている。このインキローラは、前記第二の版胴46が回転して前記非開口部69が近づくと前記第二の版胴46から離れ、前記非開口部69が通過すると前記第二の版胴46の内周面に当接するように設けられている。
【0051】
前記非開口部69には、前記第二の版胴46の軸心方向の両端に側壁72が形成されている。前記側壁72には、前記製版部48により製版されて給版された製版済みの前記マスタ47の先端を前記非開口部69の斜面に押し付けるマスタ押え板73と、前記給紙部50から給紙されて前記排紙部51へ搬送された印刷用紙49の先端を前記第二の版胴46から離す押出し板74とが回転自在に支持されている。前記マスタ押え板73は、このマスタ押え板73の一端に形成されたマスタ押え板軸75を支軸として回転自在に支持されている。前記押出し板74は、この押出し板74の一端に形成された押出し板軸76を支軸として回転自在に支持されている。
【0052】
前記押出し板軸76の軸端には、図6に示すように押出し板アーム77が固定されている。前記押出し板アーム77の一端には、押出し板アームコロ78が回転自在に支持されている。前記マスタ押え板軸75には、マスタ押え板アーム79が固定されている。前記マスタ押え板アーム79の一端には、前記マスタ押え板アームコロ80が回転自在に支持されている。前記マスタ押えアームコロ80は、前記押出し板アーム77が反時計回り方向に回転した際にその押出し板アーム77に当接するように配置されている。前記押出し板アーム77には、この押出し板アーム77を時計回り方向に回転させるスプリング(図示せず)が取り付けられている。前記マスタ押え板アーム79には、このマスタ押え板アームを時計回り方向に回転させるスプリング(図示せず)が取り付けられている。前記第二の版胴46の周囲には、この第二の版胴46の回転に伴って略下部に到達した前記押出し板アームコロ78に対して当接離反自在にL字形の開閉板81が配置されている。前記開閉板81には、この開閉板81の長手方向に沿って長孔82が形成されている。前記長孔82には、段付きピン83が挿入されている。前記段付きピン83は、前記孔版印刷装置44本体の側壁(図示せず)に固定されている。前記開閉板81の上端には、開閉ソレノイド84が取り付けられている。前記第二の版胴46の周囲には、この第二の版胴46の回転に伴って前記押出し板74が前記排紙部51に対応する位置に到達した際に前記押出し板アームコロ78に当接して前記押出し板アーム77のみを反時計回り方向に回転させ、押出し板74で印刷用紙49を第二の版胴46から離す印刷用紙押出し部(図示せず)が設けられている。
【0053】
前記製版部48は、前記マスタ47を製版して第一の版胴45に給版する第一の製版部85と、前記マスタ47を製版して第二の版胴46に給版する第二の製版部86とからなる。前記第一の製版部85には、前記マスタ47がロール状に巻き付けられたマスタロール87が着脱自在で回転自在に設けられており、前記マスタロール87から前記第一の版胴45に向けて前記マスタ47が搬送されるマスタ搬送経路88が形成されている。前記マスタ搬送経路88には、前記マスタ47を加熱穿孔するサーマルヘッド89と前記マスタロール87から前記マスタ47を引き出して前記サーマルヘッド89に押し付けるプラテンローラ90とよりなる加熱穿孔部91が配置されている。前記加熱穿孔部91よりも前記マスタ搬送経路88の下流側には、前記マスタ47を所定の長さで切断するカッタ部92及び前記マスタ47を搬送する一対の搬送ローラ93が順に配置されている。前記サーマルヘッド89は、無数の発熱体を有しており、スプリング等の付勢部材(図示せず)により前記プラテンローラ90に押し付けられている。前記プラテンローラ90及び前記搬送ローラ93には、ステッピングモータ(図示せず)が連結されている。前記搬送ローラ93は、この搬送ローラ93と前記加熱穿孔部91との間で前記マスタ47に所定の張力が作用するように前記プラテンローラ90よりも僅かに速い周速度で回転する。前記カッタ部92は、上下一対のカッタ刃により形成されている。
【0054】
前記第二の製版部86は、前記第一の製版部85を上下逆さにしたように前記第一の製版部85と対称的に各部が設けられている。前記第二の製版部86には、前記マスタロール87が着脱自在で回転自在に設けられており、前記マスタロール87から前記第二の版胴46に向けて前記マスタ47が搬送されるマスタ搬送経路94が形成されている。前記マスタ搬送経路88には、このマスタ搬送経路88に沿って前記加熱穿孔部91、前記カッタ部92及び前記搬送ローラ93が順に配置されている。
【0055】
前記給紙部50は、給紙トレイ(図示せず)に積載された印刷用紙49を一枚ずつ給紙する。前記給紙部50には、前記印刷用紙49の搬送経路に沿って厚さ検知手段である用紙センサ95と、回転自在に設けられた一対のレジストローラ96とが順に配置されている。前記用紙センサ95は、前記印刷用紙49の搬送経路の上方に配置された発光素子97と、この発光素子97に対向して前記印刷用紙49の搬送経路の下方に配置された受光素子98とからなる。前記用紙センサ95は、前記発光素子97と前記受光素子98との間が遮られていない時に前記受光素子98から検出される基準光量を設定しておき、前記印刷用紙49が前記発光素子97と前記受光素子98との間を通過する時に前記受光素子98から検出される光量と前述の基準光量とを比較し、前記印刷用紙49により遮断された光量を求め、求められた光量に基づいて前記印刷用紙49の厚さを検知する。前記レジストローラ96は、互いに押圧し合う状態で配置されており、前記第一及び第二の版胴45,46に巻き付いた前記マスタ47に位置を合わせて前記第一及び第二の版胴45,46の間に前記印刷用紙49を搬送する。
【0056】
前記排紙部51には、画像が印刷された印刷用紙49と前記第一の版胴45との間に送風して印刷用紙49を前記第一の版胴45から浮き上がらせる剥離ファン99と、この剥離ファン99により前記第一の版胴45から浮き上がった印刷用紙49を前記第一の版胴45から剥離する第一の剥離部材である第一の剥離爪100と、画像が印刷された印刷用紙49を前記第二の版胴46から剥離する第二の剥離爪101と、前記第一及び第二の剥離爪100,101により前記第一及び第二の版胴45,46から剥離された印刷用紙49を搬送する排紙コロ102と、この排紙コロ102により搬送された印刷用紙49が積載される排紙トレイ103とが設けられている。
【0057】
前記剥離ファン99は、この剥離ファン99の送風口が前記第一の版胴45の外周面上に向けて形成されており、前記第一の版胴45の外周面上で軸心方向に平行な直線上の各点に向けて均一に送風する。
【0058】
前記第一の剥離爪100は、第一の剥離爪軸104を支軸として回転自在に支持されてその第一の剥離爪100の先端が前記第一の版胴45に接近離反自在に設けられており、その第一の剥離爪100の先端を印刷用紙49と前記第一の版胴100との間に挿入して印刷用紙49を前記第一の版胴100から剥離する。
【0059】
前記第二の剥離爪101は、前記第二の版胴46の外周面に接近して精度良く配置されている。前記第二の剥離爪101には、図7に示すように前記孔版印刷装置44本体の側壁(図示せず)に回転自在に支持された移動ネジ105が螺合されている。前記第二の剥離爪101は、前記移動ネジ105を回転させて前記第二の剥離爪101をその移動ネジ105の軸心方向に移動させることにより印刷用紙の幅方向の左右両端に合わせて配置される。
【0060】
前記排紙コロ102は、前記第二の剥離爪101に回転自在に支持された断面D形の排紙コロ軸106に嵌合して回転自在に支持されている。前記排紙コロ102は、円錐形をしており、前記第一及び第二の版胴45,46から剥離された印刷用紙49にU字形の腰付けを行なう。前記排紙コロ102は、前記第一及び第二の版胴45,46よりも速い周速度で回転し、印刷用紙49を前記第一及び第二の版胴45,46から引き出すようにして印刷用紙49に弛みが発生するのを防止している。
【0061】
次に、前記孔版印刷装置44の電気的なハードウェア構成について説明する。図8に示すように、前記孔版印刷装置44には、前述の第一及び第二の版胴45,46、製版部48、給紙部50及び排紙部51の動作を制御するCPU107が設けられている。前記CPU107には、I/Oインターフェース108を介して前記第一の製版部85を駆動する第一の製版駆動部109、前記第二の製版部86を駆動する第二の製版駆動部110及び前記剥離ファン99を駆動する剥離ファン駆動部111が接続されている。前記CPU107には、I/Oインターフェース108を介して原稿の画像を読み取る画像読取部112、印刷速度や印刷枚数等の情報情報が入力される入力部113、印刷用紙の厚さを検知する用紙センサ95及び前記孔版印刷装置44における内部の温度と外部の温度とを検知する温度センサ114が接続されている。前記CPU107には、前述の画像読取部112、入力部113、用紙センサ95及び温度センサ114から入力された各種の情報が記憶されるRAM115と、前述の各部の制御等に関する情報が記憶されているROM116とが接続されている。前記第一の製版駆動部109により画像量の少ない画像の画像情報に基づいて製版された前記マスタ47を前記第一の版胴45に給版させ、前記第二の製版駆動部110により画像量の多い画像の画像情報に基づいて製版された前記マスタ47を前記第二の版胴46に給版させる製版部制御手段が構成されている。前記剥離ファン駆動部111により剥離ファン99から送風される送風量を調整する送風量調整手段が構成されている。前記画像読取部112により印刷用紙44に印刷される画像の画像量を検出する画像量検出手段が構成されている。前記入力部113により前記第一及び第二の版胴45,46の回転速度を検出する回転速度検出手段が構成されている。画像読取部112から入力され前記RAM115に記憶される情報、前記ROM116に記憶されている情報の内で画像量を比較する制御に関する情報及び前記CPU107により二つの画像の画像量を比較する画像量比較手段が構成されている。
【0062】
このような構成において、原稿の両面の画像を印刷用紙の両面に印刷する両面−両面印刷モードにおける孔版印刷装置44の印刷動作を図9に基づいて説明する。まず、印刷速度が入力部113から入力され、画像読取部112に原稿がセットされて製版スタートキー(図示せず)が押されると、画像読取部112により原稿の両面の画像が片面毎に読み取られる。このとき、画像読取部112において、読み取られた片面毎の画像情報から一版分のマスタ47全体を加熱穿孔するために必要な発熱素子の数に対する実際にマスタ47を加熱穿孔するために使用する発熱素子の数の比率が求められる。これらの求められた比率から印刷用紙49の表裏それぞれの面に印刷される画像の画像量が検出されてRAM115に記憶される(ステップSt.13)。このSt.13において、画像量を検出する動作が画像量検出手段の動作として行なわれる。
【0063】
次に、前述のSt.13においてRAM115に記憶された二つの画像の画像量がRAM115から読み出されて比較される(ステップSt.14)。このSt.14において、二つの画像量を比較する動作が画像量比較手段の動作として行なわれる。
【0064】
その後、第一の版胴45が回転し始め、クランパ59が略真上の位置に到達したところで第一の版胴45が停止し、クランパ59とステージ58との間が開放される。そして、第一の製版駆動部109により第一の製版部85が駆動され、前述のSt.14において比較された二つの画像の内で画像量が少ないと判断された画像の画像情報に基づいて第一の製版部85におけるサーマルヘッド89の各発熱素子が駆動されてマスタ47が加熱穿孔されると共に、プラテンローラ90及び搬送ローラ93によりマスタ47が搬送される。このとき、プラテンローラ90及び搬送ローラ93を駆動するステッピングモータの駆動ステップ数をカウントし、カウントされた駆動ステップ数からマスタ47の先端がクランパ59に到達したと判断されると、クランパ59とステージ58との間が閉じられてマスタ47の先端が挟持され、第一の版胴45が回転してマスタ47が少しずつ第一の版胴45に巻き付いていく。そして、カウントされた駆動ステップ数からマスタ47が所定の距離搬送されたと判断されると、カッタ部92によりマスタ47が切断され、プラテンローラ90及び搬送ローラ93が停止して第一の製版部85が停止する。その後、切断された製版済みのマスタ47が第一の版胴45の回転により引き出されて第一の版胴45に巻き付く(ステップSt.15)。
【0065】
これに並行して、マスタ押え板73が第二の製版部86に対応すると共に、押出し板アームコロ78が開閉板81に対応する位置に到達したところで第二の版胴46が停止する。すると、図10に示すように開閉ソレノイド84が駆動されて開閉板81が上方へ移動し、開閉板81の下端に形成されたL曲げ部が押出し板アームコロ78に当接して押出し板アーム77が反時計回り方向に回転し、押出し板74が回転して開放される。開閉板81がさらに上方へ移動して押出し板アーム77がさらに反時計回りに回転すると、押出し板アーム77がマスタ押え板アームコロ80に当接してマスタ押え板アーム79が反時計回りに回転し、マスタ押え板73が回動して開放される。そして、第二の製版駆動部110により第二の製版部86が駆動され、前述のSt.14において比較された二つの画像の内で画像量が多いと判断された画像の画像情報に基づいて第二の製版部86におけるサーマルヘッド89の各発光素子が駆動されてマスタ47が加熱穿孔されると共に、プラテンローラ90及び搬送ローラ93によりマスタ47が搬送される。このとき、プラテンローラ90及び搬送ローラ93を駆動するステッピングモータの駆動ステップ数をカウントし、カウントされた駆動ステップ数からマスタ47の先端がマスタ押え板73に到達したと判断されると、開閉ソレノイド84が停止してマスタ押え板アーム79及び押出し板アーム77が時計回り方向に回転し、マスタ押え板73及び押出し板74が時計回り方向に回転してマスタ押え板73が非開口部69の斜面に当接することによりマスタ押え板73と非開口部69の斜面とによりマスタ47が挟持される。すると、第二の版胴46が回転してマスタ47が少しずつ第二の版胴46に巻き付く。そして、カウントされた駆動ステップ数からマスタ47が所定の距離搬送されたと判断されると、カッタ部92によりマスタ47が切断され、プラテンローラ90及び搬送ローラ93が停止して第二の製版部86が停止する。その後、切断された製版済みのマスタ47が第二の版胴46の回転により引き出されて第二の版胴46に巻き付く(ステップSt.16)。前述のSt.15及びSt.16において、二つの画像の内で画像量が少ないと判断された画像の画像情報に基づいて第一の製版部85で製版されたマスタ47を第一の版胴45に給版させ、二つの画像の内で画像量が多いと判断された画像の画像情報に基づいて第二の製版部86で製版されたマスタ47を第二の版胴46に給版させる動作が製版部制御手段として行なわれる。
【0066】
その後、給紙部50の給紙トレイから印刷用紙49が給紙される(ステップSt.17)。そして、用紙センサ95により印刷用紙49の厚さが検知される。この時、入力部113から入力された印刷速度に基づいて第一及び第二の版胴45,46の回転速度が検出される。また、温度センサ114により孔版印刷装置44の内部の温度と外部の温度とが検知される。(ステップSt.18)。
【0067】
そして、前述のSt.15おいて第一の版胴85に巻き付いたマスタ47の穿孔から第一の版胴85内のインキを滲み出させて印刷用紙49に転移させることにより印刷用紙49の第一の版胴85側の面に印刷される画像の画像量、前述のSt.18において得られた印刷用紙49の厚さ、第一及び第二の版胴45,46の回転速度、孔版印刷装置44の内部の温度及び外部の温度に基づいて剥離ファン99から送風される送風量が設定される(ステップSt.19)。
【0068】
このSt.19において設定された送風量に基づいて剥離ファン駆動部111により送風量が調整されて剥離ファン99が駆動されることにより剥離ファン99が送風を開始する(ステップSt.20)。前述のSt.19及びSt.20において、送風量を設定して剥離ファン駆動部111に送風量を調整させる動作が送風量設定手段の動作として行なわれる。前述のSt.20において、剥離ファン駆動部111が送風量を調整して剥離ファン99をい駆動する動作が送風量調整手段の動作として行なわれる。
【0069】
そして、第一及び第二の版胴45,46に巻き付いたマスタ47に位置を合わせて第一及び第二の版胴45,46の間に印刷用紙49がレジストローラ96により搬送される。このとき、レジストローラ96から第一及び第二の版胴45,46の間に搬送される印刷用紙49がセンサ(図示せず)により検知されると、ストッパソレノイド68が駆動されてストッパ66が切欠き部65から離れ、カムフォロア63がカム64に当接して第二の版胴46がカム64の回転に伴って下降する。そして、印刷用紙49とマスタ47を介して第二の版胴46が第一の版胴に当接して印刷用紙49を第一及び第二の版胴45,46に押し付けることにより第一及び第二の版胴45,46のそれぞれに巻き付いたマスタ47を第一及び第二の版胴45,46のそれぞれに密着させる版付けが行なわれる(ステップSt.21)。このSt.21において版付けが行なわれる際に、第一及び第二の版胴45,46内のインキが第一及び第二の版胴45,46の孔及びマスタ47の穿孔から滲み出して印刷用紙49の両面に転移することにより印刷用紙49の両面に画像が同時に印刷される。
【0070】
その後、印刷用紙49が第一及び第二の版胴45,46の回転に伴って搬送されると、剥離ファン99により印刷用紙49と第一の版胴45との間に送風されて印刷用紙49の先端が第一の版胴45から浮き上がり、印刷用紙49と第一の版胴45との間に第一の剥離爪100の先端が挿入されて印刷用紙49が均一に第一の版胴45から剥離される。そして、印刷用紙49の先端が第二の剥離爪101に接近すると、押出し板アームコロ78が印刷用紙押出し部(図示せず)に当接して押出し板アーム77が反時計回り方向に回転し、押出し板74が第二の版胴46から突出して印刷用紙49の先端が第二の版胴46から離れる。このとき、印刷用紙49と第二の版胴46との間に第二の剥離爪101の先端が挿入されて印刷用紙49が第二の版胴46から離される。第一及び第二の版胴45,46から剥離された印刷用紙49が搬送されて印刷用紙49の先端が排紙コロ102に当接すると、排紙コロ102により印刷用紙49にU字形の腰付けが行なわれて第一及び第二の版胴45,46から引き出すように印刷用紙49が排紙コロ102により搬送される。そして、印刷用紙49が排紙トレイ103へ排紙されて積載される(ステップSt.22)。このSt.22において、印刷用紙49が排紙トレイ103へ排紙されて積載されると、印刷待機状態となる。
【0071】
この印刷待機状態において、印刷枚数が入力部113から入力されて印刷スタートキー(図示せず)が押されると、入力部113から入力された印刷枚数分の印刷用紙49が給紙部50の給紙トレイから一枚ずつ給紙される。そして、第一及び第二の版胴45,46にに巻き付いたマスタ47に位置を合わせて第一及び第二の版胴45,46の間に印刷用紙49がレジストローラ96により一枚ずつ搬送される(ステップSt.23)。
【0072】
その後、前述のSt.21における版付け動作と同様にして第一の版胴45によりマスタ47を介して印刷用紙49を第一及び第二の版胴45,46に押し付ける。そして、第一及び第二の版胴45,46内のインキを第一及び第二の版胴45,46の孔及びマスタ47の穿孔から滲み出させて印刷用紙49に転移させることにより印刷用紙49に画像を印刷する(ステップSt.24)。
【0073】
このSt.24において両面に画像が印刷された印刷用紙49が第一及び第二の版胴45,46の回転に伴って搬送されると、前述のSt.22と同様にして印刷用紙49が第一及び第二の版胴45,46から剥離される。そして、排紙コロ102により印刷用紙49にU字形の腰付けが行なわれて第一及び第二の版胴45,46から引き出すように印刷用紙49が排紙コロ102により搬送され、印刷用紙49が排紙トレイ103へ排紙されて積載される(ステップSt.25)。このSt.25において、全ての印刷用紙49が排紙トレイ103へ排紙されて積載されると、剥離ファン99が停止して送風を終了する(ステップSt.26)。そして、印刷動作が終了する。
【0074】
このように、剥離ファン駆動部111で剥離ファン99から送風される送風量を調整して剥離ファン99で印刷用紙49と第一の版胴45との間に送風することにより印刷用紙49を第一の版胴45から浮き上がらせ、第一の剥離爪100で印刷用紙49を第一の版胴45から剥離し、第二の剥離爪101で印刷用紙49を第二の版胴46から剥離することにより、巻き上がりが発生しやすい条件の下では剥離ファン駆動部111により送風量を多くすることができ、印刷用紙49を第一の版胴45から確実に浮き上がらせることができるため、第一の剥離爪100により印刷用紙49が確実に第一の版胴45から剥離され、また、第二の版胴46を固定的で回転自在に設けることにより、第二の剥離爪101と第二の版胴46との間に印刷用紙49が潜り込まないように第二の剥離爪101を第二の版胴46に近接させて精度良く配置することができるため、第二の剥離爪101により印刷用紙49が第二の版胴46から剥離される。このため、印刷用紙49が第一及び第二の版胴45,46から確実に剥離される。また、印刷用紙49が第一及び第二の版胴45,46から剥離されやすい条件の下では剥離ファン駆動部111により送風量を少なくするとことができるため、動作音や送風音が小さくなる。さらに、画像読取部112により読み取られた画像情報から印刷用紙49の表裏それぞれの面に印刷される画像の画像量を画像読取部112で検出し、検出された二つの画像量を比較し、二つの画像の内で画像量が少ないと判断された画像の画像情報に基づいて第一の製版部85でマスタ47を製版して第一の版胴45に給版し、二つの画像の内で画像量が多いと判断された画像の画像情報に基づいて第二の製版部86でマスタ47を製版して第二の版胴46に給版することにより、印刷用紙49の第一の版胴45側に印刷される画像の画像量が印刷用紙49の第二の版胴46側に印刷される画像の画像量に比べて少なくなり、インキの粘性により印刷用紙49が第一の版胴45よりも第二の版胴46に貼り付きやすくなるので、印刷用紙49を第一の版胴45から浮き上がらせることができるため、印刷用紙49が確実に第一の版胴45から剥離される。また、第一の版胴45に給版されたマスタ47の穿孔から第一の版胴45内のインキを滲み出させて印刷用紙49に転移させることにより印刷用紙49の第一の版胴45側の面に印刷される画像の画像量に基づいて剥離ファン99から送風される送風量を設定して剥離ファン駆動部111に送風量を調整させることにより、印刷用紙49の第一の版胴45側に印刷される画像の画像量が多くて巻き上がりが発生しやすい場合には送風量を多く設定して剥離ファン駆動部111に送風量が多くなるように調整させることができるため、印刷用紙49の第一の版胴45側に印刷される画像の画像量が多い場合にも印刷用紙49が確実に第一の版胴45から剥離される。さらに、印刷用紙49の第一の版胴45側に印刷される画像量が少なくて印刷用紙49が第一の版胴45から剥離されやすい場合には送風量を少なく設定して剥離ファン駆動部111に送風量が少なくなるように調整させることができるため、動作音や送風音が小さくなる。また、剥離ファン99により印刷用紙49と第一の版胴45との間に送風することにより、印刷用紙49を均一に第一の版胴45から剥離することができるため、第一の版胴45側の印刷用紙49の片面に印刷された画像にムラが生じるのが防止される。また、印刷用紙49の幅方向の両端のみを第一の剥離爪100により剥離することで印刷用紙49が第一の版胴45から剥離されるので、印刷用紙49に印刷された画像が第一の剥離爪100により擦られて汚れるのが防止される。
【0075】
なお、本実施の形態においては、画像読取部112において原稿の両面の画像を読み取り、読み取られた画像情報に基づいて印刷用紙49の両面に画像を印刷する両面−両面印刷モードについて説明したが、画像読取部112において二枚の原稿の画像を読み取り、読み取られた画像情報に基づいて印刷用紙49の両面に画像を印刷する片面−両面印刷モードにおいても画像読取部112において二枚の原稿の画像からそれぞれの画像の画像量を検出することにより本実施の形態と同様に実施することができる。
【0076】
また、本実施の形態においては、第一の版胴45と印刷用紙49との間に送風する送風ファン99について説明したが、送風ファン99が第一の版胴45と印刷用紙49との間に送風するものに限定される訳ではなく、送風ファン99の送風口を第二の版胴46の外周面上に向けて形成して第二の版胴46と印刷用紙49との間に送風するように配置しても良い。さらに、孔版印刷装置44に設けられる送風ファン99が一つに限定される訳でもなく、送風ファン99を二つ設けても良い。送風ファン99を二つ設ける場合には、第一の版胴45と印刷用紙49との間に送風するように一方の送風ファン99を配置し、第二の版胴46と印刷用紙49との間に送風するように他の送風ファン99を配置するようにする。また、二つの送風口が形成された送風ファン99を用いても良い。二つの送風口が形成された送風ファン99を用いる場合には、第一の版胴45と印刷用紙49との間に送風するように一方の送風口を形成し、第二の版胴46と印刷用紙49との間に送風するように他の送風口を形成するようにする。
【0077】
なお、本実施の形態においては、第二の版胴46を固定的で回転自在に設け、第一の版胴45を第二の版胴46に対して当接離反自在に可動的で回転自在に設けた孔版印刷装置44について説明したが、第一及び第二の版胴45,46が前述した形態に限定される訳ではなく、第一及び第二の版胴45,46の両方を固定的で回転自在に設けても良い。また、第一の版胴45を固定的で回転自在に設け、第二の版胴46を第一の版胴45に対して当接離反自在に可動的で回転自在に設けても良い。
【0078】
また、本発明の実施の形態においては、印刷用紙の厚さを検知する厚さ検知手段として用紙センサ25,95を用いたが、厚さ検知手段が用紙センサ25,95に限られる訳ではなく、図11に示す用紙センサ117を厚さ検知手段として用いても良い。用紙センサ117は、給紙部6,50の給紙トレイから給紙された印刷用紙5,49の搬送経路中に一対の給紙ローラ118,119を設け、前記下側の給紙ローラ119に対して当接離間自在で回転自在に前記上側の給紙ローラ118を支持する給紙ローラアーム120を設け、この給紙ローラアーム120の支軸にポテンションメータ121を設けたものである。用紙センサ117では、一対の給紙ローラ118,119の間を印刷用紙5,49が通過する際に印刷用紙5,49の厚さにより上側の給紙ローラ118が下側の給紙ローラ119から離間される。このとき、給紙ローラアーム120が時計回り方向に回転するので、給紙ローラアーム120が回転した角度をポテンションメータ121で検出し、検出された角度から印刷用紙5,49の厚さを検知する。
【0079】
なお、本発明の実施の形態においては、印刷用紙5,49を版胴2,45,46に押し付け、版胴2,45,46の内部からインキを滲み出させてこのインキを印刷用紙5,49に転移させることにより画像を印刷する孔版印刷装置1,44について説明してきたが、例えば、特開平7−17013号公報に記載されている印刷装置のように、版胴の外周面に対向する位置でマスタにインキを供給するインキ供給部を設け、版胴に巻き付いたマスタに版胴の外部からインキを供給する印刷装置に適用しても良い。
【0080】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、送風量調整手段で剥離ファンから送風される送風量を調整して剥離ファンで印刷用紙と版胴との間に送風することにより印刷用紙を版胴から浮き上がらせ、剥離部材で印刷用紙を版胴から剥離することにより、巻き上がりが発生しやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を多くすることで、印刷用紙を版胴から確実に浮き上がらせることができるため、印刷用紙を版胴から確実に剥離することができる。また、印刷用紙を版胴から剥離しやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を少なくすることで、動作音や送風音を小さくすることができる。さらに、剥離ファンにより印刷用紙と版胴との間に送風することにより、印刷用紙を均一に版胴から剥離することができるため、印刷用紙に印刷された画像に濃度ムラが生じるのを防止できる。また、画像量検出手段により画像量を検出し、検出された画像量に基づいて剥離ファンから送風される送風量を送風量設定手段により設定して送風量調整手段に送風量を調整させることにより、検出された画像量が多くて巻き上がりが発生しやすい場合には送風量設定手段により送風量を多く設定して送風量調整手段に送風量が多くなるように調整させることができるため、印刷された画像の画像量が多い場合にも印刷用紙を版胴から確実に剥離することができる。また、検出された画像量が少なくて印刷用紙が版胴から剥離されやすい場合には送風量設定手段により送風量を少なく設定して送風量調整手段に送風量が少なくなるように調整させることができるため、動作音や送風音を小さくすることができる。
【0081】
請求項2記載の発明によれば、送風量調整手段で剥離ファンから送風される送風量を調整して剥離ファンで二つの版胴の少なくとも一方の版胴と印刷用紙との間に送風することにより印刷用紙を二つの版胴の少なくとも一方の版胴から浮き上がらせ、剥離部材で印刷用紙を二つの版胴の少なくとも一方の版胴から剥離することにより、巻き上がりが発生しやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を多くすることで、印刷用紙を二つの版胴の少なくとも一方の版胴から確実に浮き上がらせることができるため、二つの版胴の少なくとも一方の版胴から印刷用紙を剥離部材により確実に剥離することができる。また、印刷用紙が版胴から剥離されやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を少なくするとことで、動作音や送風音を小さくすることができる。さらに、二つの版胴の少なくとも一方の版胴と印刷用紙との間に剥離ファンにより送風することにより、二つの版胴の少なくとも一方の版胴から印刷用紙を均一に剥離することができるため、印刷用紙の少なくとも一方の面に印刷された画像にムラが生じるのを防止できる。また、画像量検出手段により画像量を検出し、検出された画像量に基づいて剥離ファンから送風される送風量を送風量設定手段により設定して送風量調整手段に送風量を調整させることにより、検出された画像量が多くて巻き上がりが発生しやすい場合には送風量設定手段により送風量を多く設定して送風量調整手段に送風量が多くなるように調整させることができるため、印刷された画像の画像量が多い場合にも印刷用紙を版胴から確実に剥離することができる。また、検出された画像量が少なくて印刷用紙が版胴から剥離されやすい場合には送風量設定手段により送風量を少なく設定して送風量調整手段に送風量が少なくなるように調整させることができるため、動作音や送風音を小さくすることができる。
請求項3記載の発明によれば、送風量調整手段で剥離ファンから送風される送風量を調整して剥離ファンで印刷用紙と第一の版胴との間に送風することにより印刷用紙を第一の版胴から浮き上がらせ、第一の剥離部材で印刷用紙を第一の版胴から剥離し、第二の剥離部材で印刷用紙を第二の版胴から剥離することにより、巻き上がりが発生しやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を多くすることで、印刷用紙を第一の版胴から確実に浮き上がらせることができるため、第一の剥離部材により印刷用紙を第一の版胴から確実に剥離することができる。また、第二の版胴を固定的で回転自在に設けることにより、第二の剥離部材と第二の版胴との間に印刷用紙が潜り込まないように第二の剥離部材を第二の版胴に近接させて精度良く配置することができるため、第二の剥離部材により印刷用紙を第二の版胴から確実に剥離することができる。さらに、印刷用紙が版胴から剥離されやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を少なくすることで、動作音や送風音を小さくすることができる。また、剥離ファンにより印刷用紙と第一の版胴との間に送風することにより、印刷用紙を均一に第一の版胴から剥離することができるため、第一の版胴側の印刷用紙の片面に印刷された画像にムラが生じるのを防止できる。
【0082】
請求項4記載の発明によれば、送風量調整手段で第一及び第二の剥離ファンから送風される送風量を調整し、第一の剥離ファンで印刷用紙と第一の版胴との間に送風することにより印刷用紙を第一の版胴から浮き上がらせて第一の剥離部材で印刷用紙を第一の版胴から剥離し、第二の剥離ファンで印刷用紙と第二の版胴との間に送風することにより印刷用紙を第二の版胴から浮き上がらせて第一の剥離部材で印刷用紙を第二の版胴から剥離することにより、巻き上がりが発生しやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を多くすることで、印刷用紙を第一及び第二の版胴から確実に浮き上がらせることができるため、第一及び第二の剥離部材により印刷用紙を確実に第一及び第二の版胴から剥離することができる。また、印刷用紙が版胴から剥離されやすい条件の下では送風量調整手段により送風量を少なくするとことで、動作音や送風音を小さくすることができる。また、第一及び第二の剥離ファンにより印刷用紙と第一及び第二の版胴との間に送風することにより、印刷用紙を均一に第一及び第二の版胴から剥離することができるため、印刷用紙の両面に印刷された画像にムラが生じるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の孔版印刷装置の動作を示すフローチャートである。
【図2】孔版印刷装置を示す縦断正面図である。
【図3】電気的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】参考例である孔版印刷装置を示す縦断正面図である。
【図5】第二の剥離爪と排紙コロを示す水平断面図である。
【図6】第一の版胴を示す縦断正面図である。
【図7】マスタ押え板及び押出し板の駆動部を示す正面図である。
【図8】電気的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【図9】孔版印刷装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】第二の製版部から第二の版胴にマスタを給版する際の第二の製版部及び第二の版胴を示す縦断正面図である。
【図11】他の例の用紙センサを示す正面図である。
【符号の説明】
2 版胴
3 マスタ
5 印刷用紙
25 厚さ検知手段
31 剥離ファン
32 剥離部材
38 送風量調整手段
39 画像量検出手段
40 回転速度検出手段
41 温度検知手段
45 第一の版胴
46 第二の版胴
47 マスタ
49 印刷用紙
85,86 製版部
95 厚さ検知手段
99 剥離ファン
100 第一の剥離部材
101 第二の剥離部材
109,110 製版部制御手段
111 送風量調整手段
112 画像量検出手段
113 回転速度検出手段
114 温度検知手段
117 厚さ検知手段

Claims (4)

  1. 回転自在に設けられてマスタが巻き付く版胴を備え、前記版胴に巻き付いた前記マスタに位置を合わせて印刷用紙を給紙し、前記印刷用紙を前記マスタを介して前記版胴に押し付け、前記印刷用紙にインキを転移させることにより前記印刷用紙に画像を印刷する印刷装置において、
    画像が印刷された前記印刷用紙の搬送方向下流側で前記印刷用紙と前記版胴との間に送風して前記印刷用紙を前記版胴から浮き上がらせる剥離ファンと、
    前記剥離ファンから送風される送風量を調整する送風量調整手段と、
    前記剥離ファンにより前記版胴から浮き上がった前記印刷用紙を前記版胴から剥離する剥離部材と、
    印刷用紙に印刷される画像の画像量を検出する画像量検出手段と、
    前記画像量検出手段により検出された画像量に基づいて剥離ファンから送風される送風量を設定して送風量調整手段に送風量を調整させる送風量設定手段と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  2. 回転自在で双方が当接離反自在に設けられてマスタが巻き付く第一及び第二の版胴を備え、前記第一及び第二の版胴に巻き付いたマスタに位置を合わせて前記第一及び第二の版胴の間に印刷用紙を給紙し、前記マスタ及び前記印刷用紙を介して前記第一の版胴と前記第二の版胴とを当接させ、前記印刷用紙にインキを転移させることにより前記印刷用紙の両面に画像を同時に印刷する印刷装置において、
    画像が印刷された前記印刷用紙の搬送方向下流側に設けられて少なくとも一方の前記版胴と前記印刷用紙との間に送風して前記印刷用紙をその版胴から浮き上がらせる剥離ファンと、
    前記剥離ファンから送風される送風量を調整する送風量調整手段と、
    少なくとも前記剥離ファンにより前記版胴から浮き上がった前記印刷用紙をその版胴から剥離する剥離部材と、
    印刷用紙に印刷される画像の画像量を検出する画像量検出手段と、
    前記画像量検出手段により検出された画像量に基づいて剥離ファンから送風される送風量を設定して送風量調整手段に送風量を調整させる送風量設定手段と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  3. 第一の版胴が、可動的で回転自在に設けられ、
    第二の版胴が、固定的で回転自在に設けられ、
    剥離ファンが、前記第一の版胴と印刷用紙との間に送風する状態で設けられ、
    剥離部材が、前記第一及び第二の版胴に対して個別に設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載の印刷装置。
  4. 剥離ファンが、第一の版胴と印刷用紙との間及び第二の版胴と前記印刷用紙との間に送風する状態で設けられ、
    剥離部材が、前記第一及び第二の版胴に対して個別に設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載の印刷装置。
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