JP4328436B2 - 脱脂洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、水溶性油及び非水系油などが付着したアルミニウム合金等の被処理物における表面周辺に対して、所要の機能を賦与するためにおこなわれる、めっきや塗装のための脱脂洗浄方法およびその洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、めっきや塗装を行なうための被処理物の表面には、水溶性油及び非水系油などの付着物が存在するため、めっきや塗装を行う前の前処理として脱脂洗浄処理を行う必要がある。この種の洗浄処理においては、トリクロロエチレン等の塩素系有機溶剤を洗浄溶剤に用いた脱脂洗浄が従来広く行なわれていた。しかしながら、この洗浄溶剤は環境に対して悪影響を及ぼす可能性のある有害な物質を含んでおり、洗浄液が地下に浸透して土壌や地下水などを汚染しないように、あるいは空気中に拡散して大気を汚染しないように慎重に管理して洗浄処理を行う必要があり、また環境問題の観点からも使用の廃止が望まれていた。
【0003】
このために、近年この種の洗浄処理では、トリクロロエチレン等の塩素系有機溶剤に代わる脱脂洗浄溶剤として、例えばパラフィン系の炭化水素(例えば組成式C12.224.4)のような炭化水素系溶剤が用いられている。この溶剤を用いた脱脂洗浄処理では、先ず水溶性油中に存在する防腐剤や界面活性剤等の水溶性成分を水溶性洗浄剤で取り除き、次いで炭化水素系溶剤によって水分を除去した後、最後に水溶性油に含まれる油分と非水系の油分を除去する方法が採られていた。
【0004】
図5は、炭化水素系溶剤を用いた従来のアルミニウム合金に対する洗浄処理からめっき処理までの表面処理における概略工程を示す図である。
図5において、油分を除去する洗浄装置1bでは、水溶性洗浄剤を満たした第一の洗浄槽2で被処理物の表面に存在する水溶性成分の防腐剤や界面活性剤等を除去し、炭化水素系溶剤を満たした第二の洗浄槽3で被処理物の表面に残る水分を除去し、炭化水素系溶剤を満たした第三の洗浄槽4で油分を除去する。次に、油分を除去した被処理物は、常法によるアルカリ脱脂槽5で動植物油を除去され、水洗を経て酸洗い槽6で被処理物の表面が活性化され、さらに水洗を経てめっき槽7でめっき処理される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来の洗浄装置1bは、水溶性洗浄剤を満たした第一の洗浄槽2、炭化水素系溶剤を満たした第二の洗浄槽3及び第三の洗浄槽4とで構成された三槽から成る脱脂洗浄槽を備え、第二の洗浄槽3と第三の洗浄槽4に炭化水素系溶剤を要するため、洗浄装置1bを設置するスペースや消防法による保管容量に関する制限規定の関係上、1槽当りの容量が小さくなり、したがって被処理物の対象品も寸法上の制限を受けざるを得なかった。
【0006】
一方、被処理物の寸法上の制限を避けるために炭化水素系溶剤を満たした槽を1槽化した場合、例えばアルミニウム合金を炭化水素系溶剤で洗浄した後に、アルカリ脱脂槽5で常法によるアルカリ脱脂を行ない、水洗を経て酸洗い槽6で酸洗いし、水洗を経てめっき槽7でめっきを行うときに、水溶性油の成分である防腐剤や界面活性剤がアルカリ脱脂槽5及び酸洗い槽6で除去出来ず、その結果外観を損なったり、耐蝕性や密着性の劣っためっきとなるなどの欠陥が生じた。
【0007】
この発明は、かかる問題を解決するために成されたものであり、水溶性油、非水系油がなどが付着した被処理物について脱脂が確実に行なわれ、外観や耐蝕性、密着性に優れためっき膜及び塗膜を提供する、脱脂洗浄方法および洗浄装置を得ることを目的としたものである。
【0008】
また、この発明は、炭化水素系溶剤によって油を除去する洗浄槽の大型化と、十分な安全性の確保を図り、被処理物の寸法上の制限を緩和して脱脂を行なうとともに脱脂洗浄後の乾燥を短時間で行うことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明による脱脂洗浄方法は、水溶性油及び非水系油などが付着した被洗浄物を炭化水素系溶剤に浸漬して脱脂した後、酸性溶液で水溶性油の成分を除去するものである。
【0010】
また、第2の発明による脱脂洗浄方法は、水溶性油及び非水系油などが付着した被洗浄物を炭化水素系溶剤に浸漬して脱脂した後、動植物油を除去するためのアルカリ脱脂を得ることなく酸性溶液に浸漬することによって水溶性油の成分を除去し、しかるべき後に動植物油を除去するアルカリ脱脂と被洗浄物を化学的に活性化する酸洗いを行なうものである。
【0011】
また、第3の発明による脱脂洗浄方法は、上記酸性溶液が、0.267モル乃至2.670モルの硫酸と0.56モル以下のアルミニウムを成分とする洗浄液から成るものである。
【0012】
また、第4の発明による脱脂洗浄方法は、上記酸性溶液が、0.206モル乃至0.412モルの硝酸と0.05モル乃至0.10モルのフッ酸と0.15モル乃至0.30モルの塩化第二鉄を成分とする洗浄液から成るものである。
【0013】
また、第5の発明による脱脂洗浄方法は、5.03乃至6.70モルの硝酸と、3.35乃至4.46モルの硫酸と、0.18乃至0.37モルのりん酸と、1.58乃至2.10モルの酸性弗化アンモニウムとを成分とする洗浄液から成るものである。
【0014】
また、第6の発明による脱脂洗浄方法は、被洗浄物を炭化水素系溶剤に浸漬する第1の工程と、上記炭化水素系溶剤に浸漬された被洗浄物を酸性溶液に浸漬する第2の工程と、上記酸性溶液に浸漬された被洗浄物をアルカリ脱脂する第3の工程と、上記アルカリ脱脂された被洗浄物を化学的に活性化する酸洗いを行う第4の工程とを備えたものである。
【0015】
また、第7の発明による脱脂洗浄方法は、上記第4の工程として、上記第3の工程でアルカリ脱脂された被洗浄物を後工程でめっきもしくは塗装するための酸洗いを行うものである。
【0016】
また、第8の発明による脱脂洗浄方法は、気密形成可能な炭化水素洗浄槽に水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物を収容し内部を気密形成する準備工程と、上記炭化水素洗浄槽に設けた複数のノズルから炭化水素系溶剤をシャワー水として供給し上記被洗浄物をシャワー洗浄するとともに、上記炭化水素洗浄槽に上記炭化水素系溶剤を溜める第1のシャワー洗浄工程と、上記シャワー水を継続して供給させて溜められた炭化水素系溶剤を攪拌させるとともに、上記被洗浄物から取り出された水溶性油及び非水系油を上記炭化水素系溶剤とともに回収する第2のシャワー洗浄工程とを備えたものである。
【0017】
また、第9の発明による脱脂洗浄方法は、気密形成可能な炭化水素洗浄槽に水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物を収容し内部を気密形成する準備工程と、上記炭化水素洗浄槽に設けた複数のノズルから炭化水素系溶剤をシャワー水として供給し上記被洗浄物をシャワー洗浄するとともに、上記炭化水素洗浄槽に上記炭化水素系溶剤を溜める第1のシャワー洗浄工程と、上記第1のシャワー洗浄工程終了後上記炭化水素洗浄槽に大量且つ高速に上記炭化水素系溶剤を供給し噴流水を発生させるとともに回収し、上記炭化水素系溶剤を循環させる噴流水循環工程とを備えたものである
【0018】
また、第10の発明による脱脂洗浄方法は、気密形成可能な炭化水素洗浄槽に水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物を収容し内部を気密形成する準備工程と、上記炭化水素洗浄槽に設けた複数のノズルから炭化水素系溶剤をシャワー水として供給し上記被洗浄物をシャワー洗浄する第1のシャワー洗浄工程と、上記第1のシャワー洗浄工程終了後上記炭化水素系溶剤を回収する第1の回収工程と、上記第1の回収工程終了後清浄な炭化水素系溶剤を被洗浄物に供給しリンスするリンス工程と、上記リンス工程終了後リンス後の上記炭化水素系溶剤を回収する第2の回収工程と、上記第2の回収工程終了後上記炭化水素洗浄槽に加熱した窒素ガスを供給して、上記炭化水素洗浄槽内を窒素ガスに置換する第1の窒素ガス置換工程と、上記第1の窒素ガス置換工程終了後上記炭化水素洗浄槽を減圧する減圧乾燥工程とを備えたものである。
【0019】
また、第11の発明による脱脂洗浄方法は、気密形成可能な炭化水素洗浄槽に水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物を収容し内部を気密形成する準備工程と、上記炭化水素洗浄槽に設けた複数のノズルから炭化水素系溶剤をシャワー水として供給し上記被洗浄物をシャワー洗浄するとともに、上記炭化水素洗浄槽に上記炭化水素系溶剤を溜める第1のシャワー洗浄工程と、上記第1のシャワー洗浄工程終了後上記炭化水素洗浄槽に大量且つ高速に上記炭化水素系溶剤を供給し噴流水を発生させるとともに回収し、上記炭化水素系溶剤を循環させる噴流水循環工程と、上記噴流水循環工程終了後上記炭化水素系溶剤を回収する第1の回収工程と、上記第1の回収工程終了後清浄な炭化水素系溶剤を被洗浄物に供給しリンスするリンス工程と、上記リンス工程終了後上記リンス後の炭化水素系溶剤を回収する第2の回収工程と、上記第2の回収工程終了後上記炭化水素洗浄槽に加熱した窒素ガスを供給して、上記炭化水素洗浄槽内を窒素ガスに置換する第1の窒素ガス置換工程と、上記第1の窒素ガス置換工程終了後上記炭化水素洗浄槽を減圧する減圧乾燥工程とを備えたものである。
【0020】
また、第12の発明による脱脂洗浄方法は、上記窒素ガス置換工程終了後に、上記炭化水素洗浄槽内にエアーを供給し、窒素ガスからエアーに置換する第1の混合置換工程を備えたものである。
【0021】
また、第13の発明による脱脂洗浄方法は、上記減圧乾燥工程終了後に、上記炭化水素洗浄槽に加熱した窒素ガスを供給して、上記炭化水素洗浄槽内を窒素ガスに置換する第2の窒素ガス置換工程と、上記炭化水素洗浄槽内にエアーを供給し、窒素ガスからエアーに置換する第2の混合置換工程を備えたものである。
【0022】
また、第14の発明による洗浄装置は、水溶性油及び非水系油などが付着した被洗浄物を炭化水素系溶剤によって脱脂洗浄する洗浄装置において、炭化水素系溶剤を注入するための1槽から成る炭化水素洗浄槽と、水溶性油の成分を除去する酸性溶液を注入するための酸洗い槽とを備えたものである。
【0023】
また、第15の発明による洗浄装置は、水溶性油及び非水系油などが付着した被洗浄物を炭化水素系溶剤によって脱脂洗浄する洗浄装置において、炭化水素系溶剤を注入するための1槽から成る炭化水素洗浄槽と、上記炭化水素洗浄槽で洗浄される被洗浄物を、上記炭化水素洗浄槽から酸性溶液を注入するための酸洗い槽へ向かう搬送経路へ搬送するための移送手段とを備えたものである。
【0024】
また、第16の発明による洗浄装置は、上面に開口部を有する槽とこの槽の開口部を塞ぐあるいは開くための開閉自在な蓋とを有し、この槽に水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物を収容し炭化水素系溶剤による洗浄を行う気密形成可能な炭化水素洗浄槽であって、上記蓋の下面に互いに離間して配置され炭化水素系溶剤を噴出する複数のノズルと、上記それぞれのノズルから噴出された炭化水素系溶剤が重なりを有する高さの近傍に設けられ、上記炭化水素系溶剤を槽内から排出する排水口とを有した炭化水素洗浄槽を備えたものである。
【0025】
また、第17の発明による洗浄装置は、第1の開口部とこの開口部を開閉するための第1の開閉手段を有し、水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物を収容し炭化水素系溶剤による洗浄を行う気密形成可能な炭化水素洗浄槽と、上記炭化水素洗浄槽から洗浄後の炭化水素系溶剤を回収する排液回収手段と、上記炭化水素洗浄槽内のガス又は水分を外部に排気する第1の排気手段とを備え、上記炭化水素洗浄槽は、第2の開口部、この開口部を開閉するための第2の開閉手段、および内部の空気を上記外部に排出する第2の排気手段とを有して気密形成可能なコテージ内に収容されるように設置されるものである。
【0026】
また、第18の発明による洗浄装置は、水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物を収容し炭化水素系溶剤による洗浄と乾燥を行う気密形成可能な炭化水素洗浄槽と、上記炭化水素系溶剤を収容するリザーブタンクと、上記炭化水素系溶剤を蒸留再生させた清浄な炭化水素系溶剤を収容するリンス液タンクと、上記リザーブタンク内の上記炭化水素系溶剤を取り入れ、上記炭化水素洗浄槽に供給する洗浄用ポンプと、上記リンス液タンク内の上記清浄な炭化水素系溶剤を取り入れ、上記炭化水素洗浄槽に供給するリンス液用ポンプとが、気密形成可能なコテージにより収容されているものである。
【0027】
また、第19の発明による洗浄装置は、水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物を収容し炭化水素系溶剤による洗浄と乾燥を行う気密形成可能な炭化水素洗浄槽と、上記炭化水素洗浄槽から洗浄後の炭化水素系溶剤を回収する排液回収手段と、上記炭化水素洗浄槽内のガス又は水分を外部に排出する真空ポンプと、窒素ガスを発生させる窒素ガス発生装置と、上記窒素ガスを上記炭化水素洗浄槽に供給し窒素ガスに置換する置換乾燥系と、上記窒素ガス置換終了後に、上記炭化水素洗浄槽内にエアーを供給し、窒素ガスからエアーに置換する混合置換系とを備えたものである。
【0028】
また、第20の発明による洗浄装置は、水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物を収容し炭化水素系溶剤による洗浄と乾燥を行う気密形成可能な炭化水素洗浄槽と、上記炭化水素系溶剤を収容するリザーブタンクと、上記炭化水素系溶剤を蒸留再生させた清浄な炭化水素系溶剤を収容するリンス液タンクと、上記リザーブタンク内の上記炭化水素系溶剤を取り入れ、上記炭化水素洗浄槽に供給する洗浄用ポンプと、上記リンス液タンク内の上記清浄な炭化水素系溶剤を取り入れ、上記炭化水素洗浄槽に供給するリンス液用ポンプと、上記炭化水素洗浄槽内のガス又は水分を外部に排出する真空ポンプと、窒素ガスを発生させる窒素ガス発生装置と、上記窒素ガスを上記炭化水素洗浄槽に供給し窒素ガスに置換する置換乾燥系とを備えたものである。
【0029】
また、第21の発明による洗浄装置は、上記置換乾燥系に水分とガスとを分離させ乾燥させる乾燥器と、ガスを加熱する加熱器とを備えたものである。
【0030】
また、第22の発明による洗浄装置は、上記洗浄用ポンプから上記炭化水素洗浄槽に設けられた複数のノズルに上記炭化水素系溶剤を送出し、上記ノズルからシャワー水を供給するシャワー水供給機構と、上記洗浄用ポンプから上記炭化水素洗浄槽に大量かつ高速に上記炭化水素系溶剤を供給する噴流水供給機構と、上記シャワー水供給機構と上記噴流水供給機構とを切換指令する切換指令装置とを備えたものである。
【0031】
また、第23の発明による洗浄装置は、上記炭化水素洗浄槽が、開口する上部と、側部から内部に向かって下がる勾配を有し、その中央部が下に深淵をなす底部とを有する洗浄部と、上記洗浄部の開口を覆いふさぐ蓋とを有し気密状態を形成可能な洗浄槽であり、両側に伸張し、中央部が深淵をなして上記炭化水素洗浄槽に収容されるバスケットとの組合せを備えたものである。
【0032】
さらにまた、第24の発明による洗浄装置は、水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物を収容し炭化水素系溶剤による洗浄と乾燥を行う気密形成可能な炭化水素洗浄槽と、上記炭化水素系溶剤を収容するリザーブタンクと、上記リザーブタンク内の上記炭化水素系溶剤を取り入れ、上記炭化水素洗浄槽に供給する洗浄用ポンプと、上記リザーブタンク内の炭化水素系溶剤が所定の液面レベルより低下したとき上記洗浄用ポンプの動作の停止指令を行う液面プロテクタとを備えたものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による各処理槽およびその表面処理工程を示すものである。
【0034】
図1において、1aは炭化水素系溶剤が注入され、概略寸法が例えば長さ3500mm×幅800mm×深さ700mmのように、消防法で規制される最大容量を満足する大きさ(容量2000リットル未満)を有した1槽構造の炭化水素洗浄槽を示し、この槽では炭化水素系溶剤によって、例えばアルミニウム合金のような被処理物を脱脂する洗浄工程を行い、水溶性油に含まれる油及び非水系油を除去する。
【0035】
次に、0.267モル乃至2.670モルの硫酸と0.56モル以下のアルミニウムとを成分とする酸洗液、又は0.206モル乃至0.412モルの硝酸と0.05モル乃至0.10モルのフッ酸と0.15モル乃至0.30モルの塩化第二鉄とを成分とする酸洗液、又は5.03乃至6.70モルの硝酸と3.35乃至4.46モルの硫酸と0.18乃至0.37モルのりん酸と1.58乃至2.10モルの酸性弗化アンモニウムとを成分とする酸洗液を内含した酸洗い槽6で被処理物を洗浄することによって、水溶性油中の防腐剤や界面活性剤等の水溶性成分を除去する。
なお、この酸洗液の濃度については、ここで規定した範囲外のモル数を用いた場合に水溶性成分の除去効果が低減し、この後工程でめっき処理を行う際に耐食性や密着性の劣っためっきになり得る。
【0036】
以上のように洗浄処理することにより、水溶性油中の防腐剤や界面活性剤等の水溶性成分の除去に優れた効果を発揮し、従来は3槽で行っていた水溶性洗剤(第一の洗浄槽2に内含)と炭化水素系溶剤(第二、第三の洗浄槽3、4に内含)による脱脂洗浄処理を、炭化水素系溶剤を内含する1槽の洗浄槽(炭化水素洗浄槽1a)と酸洗い槽6で行うことができ、洗浄工程がより短縮される。また、洗浄装置を1槽の炭化水素洗浄槽1aと酸洗い槽6とで構成することによって、洗浄装置の大型化を図ることが可能となり、したがって、例えば炭化水素洗浄槽1a内に目一杯入るような大物の被処理物の洗浄や、一般の小物被処理物の大量洗浄が可能となり、洗浄作業のコスト低減につながる。
なお、この洗浄装置では、被洗浄物としてアルミニウム合金以外の合金の洗浄を行っても良い。また、炭化水素洗浄槽1aの最大容量が、消防法で規定されている最大容量を満足する大きさであれば、上述した槽の寸法以外の大きさであっても良く、被洗浄物の最大寸法や形状、あるいは炭化水素洗浄槽1a内で被洗浄物を納めるバスケットの大きさなどに合わせて槽の寸法をきめれば良い。
さらに、炭化水素洗浄槽1aと酸洗い槽6は、被洗浄物を炭化水素洗浄槽1aから酸洗い槽6へ移送する作業効率を著しく妨げない範囲において、離間した異なるスペースに分離して配置しても良い。この場合、炭化水素洗浄槽1aから酸洗い槽6への移送手段として、炭化水素洗浄槽1a中の被洗浄物を吊り上げて引き出し、酸洗い槽6近辺あるいはその搬送経路上に向けて搬送するためにクレーンのような搬送装置を備えるのが、移送効率をあげる点で望ましい。
【0037】
実施の形態2.
この実施の形態では、図1に示す炭化水素洗浄槽1aにおいて油分を除去し、酸洗い液槽6で水溶性油中の防腐剤や界面活性剤等の水溶性成分を除去して水洗を経た後に、この実施の形態では酸洗い槽6近辺に配置されるめっき槽にてめっき処理を行う。
【0038】
このめっき処理では、まず常法によるアルカリ脱脂液槽5で動植物油を除去し水洗を行った後、実施の形態1で示した酸洗い液槽6を再び用いて酸洗いを行い被処理物を活性化し、水洗を経てめっき液槽7でめっき処理を行う。
【0039】
図2において、25mm×100mm×1mmの厚さを有する、6061材、5052材などのアルミニウム合金片に水溶性油を塗布し、所定時間放置後に水溶性油の塗布されたアルミニウム合金片を炭化水素洗浄槽1aにて洗浄後、めっき処理した場合の、従来の手法(従来法A)とこの実施の形態による手法(本方法B)とのめっきの出来栄えを比較した結果を示す。ここにおいて、水溶性油中の防腐剤や界面活性剤等の水溶性成分の除去度合いに応じて、めっきの出来栄えが異なってくる。図において、従来法Aでは、5つのアルミニウム合金片をそれぞれ6h,12h,24h,48h,96hの各時間放置後、各時間放置されたアルミニウム合金片をそれぞれ炭化水素洗浄槽1aにて洗浄し、アルカリ脱脂槽5でアルカリ脱脂を行った後に、酸洗い槽6にて活性化のための酸洗いをしてから、めっき槽7にてアルミニウム化学皮膜処理または無電解ニッケルめっきを行った。また、本方法Bでは、5つのアルミニウム合金片をそれぞれ6h,12h,24h,48h,96hの各時間放置後、各時間放置されたアルミニウム合金片をそれぞれ炭化水素洗浄槽1aにて洗浄し、0.267モル乃至2.670モルの硫酸と0.56モル以下のアルミニウムとを成分とする酸洗液、又は0.206モル乃至0.412モルの硝酸と0.05モル乃至0.10モルのフッ酸と0.15モル乃至0.30モルの塩化第二鉄とを成分とする酸洗液、又は1.33モル乃至13.3モルの硝酸もしくは5.03乃至6.70モルの硝酸と3.35乃至4.46モルの硫酸と0.18乃至0.37モルのりん酸と1.58乃至2.10モルの酸性弗化アンモニウムとを成分とする酸洗液の含有された酸洗い槽6にて洗浄する。その後、このアルミニウム合金片をアルカリ脱脂槽5でアルカリ脱脂を行い、再び酸洗い槽6に入れて活性化のためにの酸洗いをしてから、めっき槽7にてアルミニウム化学皮膜処理または無電解ニッケルめっきを行った。これによれば、本方法Bのように、炭化水素系溶剤で洗浄後、アルカリ洗浄の前に上記成分の酸洗液で洗浄を行なうことにより、アルミニウム合金への化学皮膜処理後に膜の外観が優れ、かつ耐蝕性が向上し、無電解ニッケルにおいても膜の密着性が向上すると言う優れた効果を得られることが判る。またこの結果により、本方法Bを採用することによって水溶性油中の防腐剤や界面活性剤等の水溶性成分が十分に除去されることが判る。
【0040】
以上のように、実施の形態2による炭化水素洗浄槽1aおよび酸洗い槽6での洗浄処理後に、このめっき処理を行うことにより、従来の炭化水素系溶剤による脱脂洗浄処理後のめっき処理と比べて、外観に優れ、耐蝕性、密着性に優れためっき膜や塗膜を得る事が出来る。また、このめっきの前処理として酸洗いを行う酸洗い槽6を、脱脂洗浄処理とめっき処理の両方に兼用することによって、洗浄装置およびめっき処理のための設備が簡潔になる。
【0041】
なおこのめっき処理では、酸洗い槽6以外の、所定の酸洗液が内含された他の酸洗い槽を使って活性化のための酸洗いを行っても良いことは言うまでもない。また、めっき処理の工程においては、めっきの代わりに塗装処理を行っても良い。
【0042】
実施の形態3.
つぎに、図1に示す炭化水素洗浄槽1aを用いた洗浄装置の具体的な実施の形態を図3により説明する。図において10は炭化水素洗浄槽であり、これは図1の炭化水素洗浄槽1aに当たる。炭化水素洗浄槽10は、上部が開口する洗浄部10aと、洗浄部10aの開口を覆いふさぐ開閉可能な蓋10bにより構成されている。洗浄部10aは、側部10cと、側部10cの下部から内部に向かって2〜10度の角度で下がる勾配を有する第1の底部10dと、この第1の底部10dの中央が下に深淵を成す第2の底部10eとを有し全体が逆凸型の構造となっており、上述したように概略寸法が例えば長さ3500mm×幅800mm×深さ700mmのように、消防法で規制される最大容量を満足する大きさ(容量2000リットル未満)を有している。
【0043】
12は洗浄部10aに収容される大きさを有するバスケットであり、このバスケット12内に図示しない水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物が収容される。このバスケット12は、大型の被洗浄物を収容して第2の底部10eを跨ぎ、第1の底部10dにのみ置かれて洗浄するためのものや、小物の被洗浄物を収容して第2の底部10eに置かれて洗浄するためのものや、下部の中央が窪みこの窪みに小物の被洗浄物を収容し、上部が両端に伸びこの上部に大型の被洗浄物を収容して洗浄するものであってもよい。
【0044】
14はリザーブタンクで、炭化水素系溶剤15を収容し、後述するように炭化水素系溶剤15が容易に送出されるために、外部と通気可能な小さな通気孔を有し大気圧を受けている。この通気孔は屋外に連通され、洗浄装置が停止しているときには屋外とも遮蔽されていることが安全上望ましい。リザーブタンク14の一部には、他の部分の炭化水素系溶剤より清浄な炭化水素系溶剤15aを収容するリンス液タンク14aが設けられている。リンス液タンク14aはリザーブタンク14の底部近傍が水平方向に伸び、その先端が高さhの段差14bを有しており、その段差14bの外側壁面とリザーブタンク14の側壁面との間に小容量の液面検出部14cを有している。24は蒸留器で、リザーブタンク14内の下部の炭化水素系溶剤15がバルブ40fを介して取り入れられ、加熱蒸留後冷却されて清浄な炭化水素系溶剤15aとして再生され、リンス液タンク14aに回収される。清浄な炭化水素系溶剤15aがリンス液タンク14aの容量より多くなると、オーバフローしてリザーブタンク14内に収容され、炭化水素系溶剤15が徐々に清浄化されていく。なお、上記リンス液タンク14aはリザーブタンク14内に設けられているが、リザーブタンク14と分割されていても良い。
【0045】
上記炭化水素洗浄槽10の第2の底部10eには排水管42aが設けられバルブ40aを介してリザーブタンク14に接続され、炭化水素洗浄槽10にある洗浄液の炭化水素系溶剤がリザーブタンク14に戻される。
【0046】
上記炭化水素洗浄槽10には、蓋10bの内側に複数のノズル22a1、22a2が設けられ、側部10cに複数のノズル22bが設けられ、第1の底部10dに複数のノズル22cが設けられ、第2の底部10eに複数のノズル22dが設けられている。16は洗浄用ポンプで、液面検出部14cに設けられた液面レベル検出器44より下側のリザーブタンク14の下部から炭化水素系溶剤15が取り入れられ、バルブ40b、バルブ40c、シャワー水供給管42bを介して、ノズル22a1、22a2、ノズル22b、ノズル22c、ノズル22dに送出され、ノズル22a1、22a2、ノズル22b、ノズル22c、ノズル22dから炭化水素系溶剤がシヤワー水として炭化水素洗浄槽10に送り込まれる。特に、蓋10bに設けられた複数のノズル22a1、22a2から送り出されるシャワー水は60〜150度の角度を有して噴出され、隣り合うノズルから送出されたシャワー水がバスケット12までに重なり合い、洗浄液の炭化水素系溶剤がバスケット12内の被洗浄物に必ず当たる構造となっている。
【0047】
40dはバルブ40cと並列に設けられたバルブで、洗浄用ポンプ16から送出された炭化水素系溶剤がバルブ40d、噴流水供給管42cから噴流水として炭化水素洗浄槽10の第2の底部10eに供給される。この噴流水はシャワー水よりも流量が多く高速で供給される。第2の底部10eは洗浄部10aの上部よりも小容量のため、供給される炭化水素系溶剤が第2の底部10eの側壁面に当たり回転して上部に盛り上がるように供給される。
【0048】
18はリンス液用ポンプで、リンス液タンク14aの下部から清浄な炭化水素系溶剤15aが取り入れられバルブ40eを介して送出される。そして、バルブ40eを介して送出された炭化水素系溶剤は、上述のバルブ40cを介して炭化水素洗浄槽10に清浄なシャワー水として供給される。
【0049】
20は洗浄用ポンプ16から送り出される炭化水素系溶剤の流量をシャワー水用と噴流水用に切換指令する流量切換指令装置である。
【0050】
42dは排水排気管で、シャワー水及び噴流水が供給されたとき、炭化水素洗浄槽10の洗浄部10aの上部、例えば炭化水素系溶剤が炭化水素洗浄槽10に、例えば1400リットル程度溜められてバスケット12の上部が水没する前後で、炭化水素洗浄槽10からオーバフローする高さにあり、炭化水素系溶剤が排水排気管42d、バルブ40gを介してリザーブタンク14に回収される。
【0051】
28は真空ポンプで、炭化水素洗浄槽10内部の炭化水素系溶剤のガス、エアー又は後述する窒素ガスを上記排水排気管42d、バルブ40hを介して外部に排気する。26は乾燥器で炭化水素洗浄槽10から排水排気管42d、バルブ40hを介して取り入れられた水分を含むガスを、水分とガスを分離させ乾燥させるものであり、その一部は真空ポンプから外部に排気される。34は窒素ガス発生器で、窒素ガス発生器34から送出された窒素ガスがバルブ40i、バルブ40hを介して乾燥器26に取り込まれる。30はファンで乾燥器26から送出されたガスを吸入し、加熱器32に送出させる。加熱器32に送出されたガス又はエアーが加熱器32により加熱され、バルブ40j、窒素ガス供給管42eを介して炭化水素洗浄槽10に供給される。
【0052】
なお、46は液面プロテクタで、リザーブタンク14から炭化水素洗浄槽10に送られる炭化水素系溶剤15の量が、排水排気管42dからリザーブタンク14に回収される量より多くなり、リザーブタンク14内の炭化水素系溶剤15が液面検出部14cに設けられた液面レベル検出器44より下側になると、洗浄用ポンプ16及び蒸留器24の動作の停止を指令する。これにより、洗浄用ポンプ16及び蒸留器24が無負荷運転をすることがなく、焼損することがない。
【0053】
また、36は第2の底部10eに設けられた超音波振動子で、炭化水素洗浄槽10に炭化水素系溶剤が溜まった後、超音波発振器38からの電気エネルギーによって超音波振動させられて、被洗浄物の洗浄効果を高めるために設けられている。この超音波振動子36は図3では第2の底部10eの底に配置されているが、第2の底部10eの側部に配置されてもよい。また、40kは外部のエアーを取り入れるバルブである。
【0054】
バルブ40a〜k、洗浄用ポンプ16、リンス液用ポンプ18、真空ポンプ28、ファン30、窒素ガス発生器34,超音波発振器38への動作指令及び停止指令は、図示しない制御装置、例えばCPUを用いたプログラマブルコントローラ等によって行われる。
【0055】
そして、炭化水素洗浄槽10、リザーブタンク14、リンス液タンク14a
、液面検出部14c、洗浄用ポンプ16、リンス液用ポンプ18,蒸留器24、乾燥器26、真空ポンプ28、ファン30、加熱器32、窒素ガス発生器34、超音波振動子36、液面プロテクタ46及びバルブ40a〜kを含めた洗浄装置は、掘られたピット内に収容され、全体が気密構成可能なコテージ48により囲まれている。このコテージ48の上部近傍にはダクト50が設けられ、コテージ内のガス及びエアーがダクト50から屋外に排出される。また、コテージ48には開口部が有って通常は開閉可能な扉48bで塞がれており、図4に示す乾燥期間Eが終了し、炭化水素洗浄槽10の蓋10bが開いてから所定時間経過した後、この扉48bが(図3の矢印方向に移動して)開いて、この開口部を通じて炭化水素洗浄槽10からバスケット12が取り出される。これによって、乾燥期間Eにおける排気工程の異常や炭化水素洗浄槽内の残留ガスなどにより、炭化水素系溶剤の気化したガスがコテージ内に漏れても、コテージ内のガス及びエアーが屋外に排出されるので、炭化水素系溶剤がコテージ外の、例えば洗浄装置を設置した建物内に漏れて床面付近に滞留するようなことはない。なお、このコテージ48は、ダクト50からの排気によって内部を負圧にし、コテージ内に漏れたガスを排出可能な程度に気密すれば良い。
【0056】
上記洗浄装置を図4に示すタイムチャートを用いてその動作を説明する。図4において、期間Cは洗浄前の準備期間を、期間Dは洗浄期間を、また、期間Eは乾燥期間を示す。図4(a)〜(k)はそれぞれバルブ40a〜kの動作を示し、また、0ラインの期間はバルブが閉じた状態を示し、0ラインより上の期間はバルブが開いた状態を示している。また、同図(l)〜(p)はそれぞれ洗浄用ポンプ16,リンス液用ポンプ18、真空ポンプ28、ファン30,窒素ガス発生器34の各装置の動作で0ラインの期間は当該装置が停止している状態を示し、0ラインより上の期間は当該装置が動作している状態を示している。
【0057】
今、準備期間Cの時刻t0より前の期間は全てのバルブ40a〜kが閉塞されており、炭化水素洗浄槽10の蓋10bが開かれ、コテージ48の扉48bが開かれて被洗浄物を収容したバスケット12が洗浄部10a内に収容された後、蓋10bおよび扉48bが閉じられ炭化水素洗浄槽10は気密状態となる。
【0058】
いま、準備期間中の時刻t0で、バルブ40a、40f、40h、40i、40jはそれぞれ図4(a)、(f)、(h)、(i)、(j)に示すように開放され、バルブ40b、40c、40d、40e、40g、40kはそれぞれ図4(b)、(c)、(d)、(e)、(g)、(k)に示すように閉塞を継続している。もし、炭化水素洗浄槽10に炭化水素系溶剤が残っているときはバルブ40aを介してリザーブタンクに回収される。
【0059】
さらに、時刻t0で真空ポンプ28,ファン30、窒素ガス発生器34をそれぞれ図4(n)、(o)、(p)に示すように動作させると、炭化水素洗浄槽10内の炭化水素系溶剤のガス及びエアーが排水排気管42d、バルブ40hから取り出されるとともに、窒素ガス発生器34から送り出された窒素ガスが、バルブ40hを介して乾燥器26に取り込まれる。乾燥器26から送出されて乾燥したガス及びエアーの一部は、真空ポンプ28を介して外部に排出される。乾燥器26から送出されて乾燥したガス及びエアーの他の一部は、ファン30を介して加熱器32に送り込まれて加熱される。加熱器32により加熱されたガス及びエアーはバルブ40j、窒素ガス供給管42eを介して炭化水素洗浄槽10内に供給され、窒素ガス及びエアーが循環して炭化水素洗浄槽10内がエアーから窒素ガスに置換されていく。
【0060】
そして、炭化水素洗浄槽10内の窒素ガスが所定量になる時刻t1において真空ポンプ28,ファン30、窒素ガス発生器34をそれぞれ図4(n)、(o)、(p)に示すように停止させ、バルブ40a、40h、40i、40jをそれぞれ図4(a)、(h)、(i)、(j)に示すように閉塞させて、洗浄期間Dへの待機状態となる。
【0061】
時刻t0からの準備期間Cを終えて時刻t2になると、バルブ40b、40c、40gがそれぞれ図4(b)、(c)、(g)に示すように開放され、洗浄用ポンプ16は図4(l)に示すように動作を開始する。洗浄用ポンプ16が動作を開始すると、リザーブタンク14の炭化水素系溶剤15は洗浄用ポンプ16に取り込まれ、洗浄用ポンプ16から送出される。送出された炭化水素系溶剤は、バルブ40b、バルブ40c、シャワー水供給管42bを介してノズル22a1、22a2、22b、22c、22dから炭化水素洗浄槽10送出されてバスケット12に収容されている被洗浄物を第1のシャワー洗浄するとともに、炭化水素洗浄槽10内に炭化水素系溶剤を溜めていく。
【0062】
被洗浄物が炭化水素系溶剤に水没しても、ノズル22a1、22a2に加えてノズル22b、22c、22dから炭化水素系溶剤がシャワー水として供給されるため、炭化水素洗浄槽10内に溜められた炭化水素系溶剤は攪拌されて、被洗浄物は洗浄される。そして、被洗浄物に付着した水溶性油又は非水系油は炭化水素系溶剤内に取り出され排水排気管42d、バルブ40gを介してリザーブタンク14に回収される。第1のシャワー洗浄と、シャワー水による炭化水素系溶剤の攪拌と洗浄後の回収を行なう第2のシャワー洗浄は小物の被洗浄物の洗浄に適する。なお、炭化水素洗浄槽10内に溜められた炭化水素系溶剤を抜くために、バルブ40aを開放する場合にもノズル22a1、22a2から炭化水素系溶剤をシャワー水として送り込み、シャワー洗浄をしてもよい。
【0063】
上記時刻t2からの第1のシャワー洗浄工程で炭化水素洗浄槽10に炭化水素系溶剤が所定量溜まった時刻t3において、バルブ40cを図4(c)に示すように閉塞し、バルブ40hを図4(h)に示すように開放する。同時に、真空ポンプ28を図4(n)に示すように動作させて、シャワー洗浄時に発生した炭化水素洗浄槽10内及び炭化水素系溶剤中の泡を除く。
【0064】
なお、泡を除いた後、超音波振動子36を動作させると、炭化水素系溶剤の洗浄と超音波のキャビテーションにより洗浄効果が高められる。
【0065】
上記超音波照射による洗浄後、時刻t4においてバルブ40dを図4(d)に示すように開放して、さらに流量切換指令装置20により洗浄用ポンプ16から送出される炭化水素系溶剤を大量且つ高速にすると、炭化水素系溶剤は洗浄用ポンプ16、バルブ40b、バルブ40d、噴流水供給管42cを介して炭化水素洗浄槽10に送り込まれる。炭化水素洗浄槽10に送り込まれた炭化水素系溶剤は、小容量の第2の底部10eから第1の底部10dまで盛り上がり噴流水となってバスケット12内に収容されている大型の被洗浄物を洗浄する。洗浄後の炭化水素系溶剤は排水排気管42dからオーバフローし、バルブ40gを介してリザーブタンク14に回収される。そして、炭化水素系溶剤は洗浄用ポンプ16、バルブ40b、バルブ40d、噴流水供給管42c、炭化水素洗浄槽10、排水排気管42d、バルブ40g、リザーブタンク14の経路を循環し、大型の被洗浄物を炭化水素系溶剤により循環洗浄する。
なお、この噴流水により洗浄する場合、リザーブタンク14内のエアーが噴流水とともに炭化水素洗浄槽10に送り込まれるため、バルブ40h、40i、40jを図4(h)、(i)、(j)に示すように開放し、さらに真空ポンプ28、ファン30、窒素ガス発生器34を図4(n)、(o)、(p)に示すように動作させて、炭化水素洗浄槽10内を排気と窒素ガスに置換することが、安全上望ましい。
【0066】
時刻t4からの噴流水循環工程による噴流洗浄終えた時刻t5になると、バルブ40h、40i、40jを図4(h)、(i)、(j)に示すように閉塞し、さらに洗浄用ポンプ16、真空ポンプ28、ファン30、窒素ガス発生器34を図4(l)、(n)、(o)、(p)に示すように動作を停止させるとともに、噴流洗浄時に閉塞していたバルブ40aを図4(a)に示すように開放し、さらに、バルブ40b及びバルブ40dを図4(b)及び(d)に示すように閉塞させる。これにより炭化水素洗浄槽10の炭化水素系溶剤は開放されたバルブ40aを介してリザーブタンク14に回収される。
【0067】
時刻t5からの第1の回収工程を終えて時刻t6になると、バルブ40c、40eが図4(c)、(e)に示すように開放され、リンス液用ポンプ18が図4(m)に示すように動作を開始する。リンス液用ポンプ18が動作を開始すると、リンス液タンク14aの下部から清浄なリンス用の炭化水素系溶剤15aが取り込まれ送出される。リンス液用ポンプ18により送出された清浄な炭化水素系溶剤は、バルブ40e、バルブ40c、シャワー水供給管42bを介してノズル22a1、22a2、22b、22c、22dから炭化水素洗浄槽10送出されてバスケット12に収容されている被洗浄物をシャワーリンスする。リンス後の炭化水素系溶剤はバルブ40aを介してリザーブタンク14に回収される。
【0068】
時刻t6からのリンス工程を終えて時刻t7になるとバルブ40c、バルブ40eがそれぞれ図4(c)、(e)に示すように閉塞されとともに、リンス液用ポンプ18が図4(m)に示すように動作を停止する。これにより、炭化水素洗浄槽10に残ったリンス後の炭化水素系溶剤は第2の底部10eから排水管42a、バルブ40aを介してリザーブタンク14に回収されて時刻t2から始まった洗浄期間Dは終了する。
【0069】
時刻t7からの第2の回収工程を終えて時刻t8になると、バルブ40a、バルブ40gはそれぞれ図4(a)、(g)に示すように閉塞され、バルブ40h、バルブ40i、バルブ40jがそれぞれ図4(h)、(i)、(j)に示すように開放される。同時に、真空ポンプ28,ファン30、窒素ガス発生器34をそれぞれ図4(n)、(o)、(p)に示すように動作させると、炭化水素洗浄槽10内の炭化水素系溶剤のガスが排水排気管42d、バルブ40hから取り出され乾燥器26に取り込まれるとともに、窒素ガス発生器34から送り出された窒素ガスが、バルブ40i、40hから乾燥器26に取り込まれる。
【0070】
乾燥器26から送出された乾燥したガスの一部は、真空ポンプ28により外部に排出される。乾燥器26から送出された乾燥したガスの他の一部は、ファン30を介して加熱器32に送り込まれて加熱される。加熱器32により加熱されたガスはバルブ40j、窒素ガス供給管42eを介して炭化水素洗浄槽10内に供給され、窒素ガスが循環して炭化水素洗浄槽10内が炭化水素系溶剤のガスから窒素ガスに置換されていく。この窒素ガスは水分が乾燥器26により分離されているため、炭化水素洗浄槽10内の水分も減少し、被洗浄物も乾燥されていく。
【0071】
時刻t9になるとバルブ40kを図4(k)に示すように開放し、窒素ガスとともに外部のエアーが乾燥器28、ファン30、加熱器32、バルブ40j、窒素ガス供給管42eを介して炭化水素洗浄槽10内に送り込まれる。加熱器32により加熱された窒素ガスとエアーの混合ガスにより被洗浄物が加熱乾燥される。
【0072】
時刻t10になるとバルブ40i、40jをそれぞれ図4(i)、(j)に示すように閉塞し、窒素ガス発生器34を図4(p)に示すようにその動作を停止させる。炭化水素洗浄槽10内には加熱されたエアーが送り込まれて、被洗浄物が加熱乾燥される。
【0073】
時刻t8からの第1の置換乾燥工程を終えて時刻t11になるとバルブ40kを図4(k)に示すように閉塞させ、ファン30を図4(o)に示すように停止させる。これにより、炭化水素洗浄槽10内のエアーは排水排気管42d、バルブ40h、乾燥器26、真空ポンプ28を介して全て外部に排出され、炭化水素洗浄槽10内は減圧していく。減圧が大気圧より更に進むと炭化水素洗浄槽10内の水分は気化し、真空ポンプ28を介して全て外部に排出されて、被洗浄物は乾燥され減圧乾燥による減圧乾燥工程が進む。
【0074】
時刻t11からの減圧乾燥工程を終えたとき、炭化水素洗浄槽10内は0度程度の低温になっており、この状態で減圧から復圧した場合、炭化水素洗浄槽10の蓋10bに水滴が発生することがある。このため、時刻t12においてバルブ40j、40kをそれぞれ図4(j)、(k)に示すように開放させ、同時に、ファン30を図4(o)に示すように動作させると、炭化水素洗浄槽10外のエアーがファン30、加熱器32、バルブ40j、窒素ガス供給管42eを介して炭化水素洗浄槽10に供給される。加熱器32により加熱されたエアーにより炭化水素洗浄槽10内の水分が除かれていく。
【0075】
そして、時刻t13になると、バルブ40kを図4(k)に示すように閉塞させ、バルブ40iを図4(i)に示すように開放させる。同時に、窒素ガス発生器34を図4(p)に示すように動作させると、炭化水素洗浄槽10内に窒素ガス発生器34からの窒素ガスが取り込まれる。この窒素ガスは乾燥器26により加熱され炭化水素洗浄槽10を加熱し水分をさらに取り除く。
【0076】
時刻t14になると、バルブ40kを図4(k)に示すように開放させる。これにより窒素ガスとともに外部のエアーが再度乾燥器28、ファン30、加熱器32、バルブ40j、窒素ガス供給管42eを介して炭化水素洗浄槽10内に送り込まれる。加熱器32により加熱された窒素ガスとエアーの混合ガスにより炭化水素洗浄槽10が加熱されて水分をさらに取り除かれる。
【0077】
時刻t15になるとバルブ40i、40jをそれぞれ図4(i)、(j)に示すように閉塞し、窒素ガス発生器34を図4(p)に示すようにその動作を停止させる。これにより炭化水素洗浄槽10内には加熱されたエアーのみが送り込まれて、炭化水素洗浄槽10が加熱され水分が除かれる。このとき、炭化水素洗浄槽10の蓋10bを少し開けて、炭化水素洗浄槽10外のを炭化水素洗浄槽10内に入れて、炭化水素洗浄槽10内を復圧していく。
【0078】
時刻t16になり炭化水素洗浄槽10内が完全に復圧するとバルブ40h、40kを図4(h)、(k)に示すように閉塞し、真空ポンプ28、ファン30を図4(n)、(o)に示すように動作を停止させ、時刻t8から始まった乾燥期間Eは終了する。同時に、蒸留器24を停止させる。そして、炭化水素洗浄槽10の蓋10bが開かれ、さらに所定時間経過後に扉48bが開いて、被洗浄物を収容したバスケット12が取り出される。
【0079】
上記洗浄装置では、従来炭化水素系溶剤を含む炭化水素洗浄槽として2槽又は3槽のものを使用していたが、これを1槽の炭化水素洗浄槽で、洗浄と乾燥を行うことができ、可燃性の炭化水素系溶剤を少なくすることができる。これにより、洗浄装置を大型にすることができ、それに伴い大型の被洗浄物を洗浄することができる。また、洗浄された被洗浄物が清浄な炭化水素系溶剤によりリンスされ、リンス後の炭化水素系溶剤が回収された後、炭化水素洗浄槽内の水分を含んだ炭化水素系溶剤のガスが窒素ガスに置換されるので水分が除かれ乾燥を早めることができるとともに、可燃の危険性を除くことができる。また、炭化水素系溶剤のガスが窒素ガスに置換した後、さらに、炭化水素洗浄槽10内をエアーに置換することにより、洗浄後の乾燥工程に要する窒素ガスの量を低減することができる。さらに、真空ポンプで炭化水素洗浄槽を減圧することにより、炭化水素洗浄槽内の水分が気化し外部に排出されるので、短時間で乾燥することができる。
【0080】
上記実施の形態ではシャワー洗浄後に超音波照射による洗浄し、超音波洗浄の後に、噴流水により洗浄する場合について説明したが、被洗浄物が小物の場合、バルブ40aを閉塞することなくシャワー洗浄を行い、洗浄を終えることもでき、また、シャワー洗浄後に超音波照射して超音波洗浄後に全洗浄を終える場合も選択できる。さらに、被洗浄物が大型の場合、超音波洗浄を除きシャワー洗浄後に噴流水洗浄する洗浄の場合も選択できる。
【0081】
【発明の効果】
この発明によれば,以下に記載するような効果を奏する。
【0082】
第1から第6、および第14、15の発明によれば、従来の炭化水素系溶剤の洗浄槽を構成する水溶性成分除去槽が不要となり、更には炭化水素系溶剤による水切り槽が不要になるので、洗浄工程が短縮されると同時に、炭化水素系溶剤の内含槽も2槽から1槽になるため、洗浄装置を大型化でき、より大きな被洗浄物や大量の小物の洗浄を行なうことが可能となる。
【0083】
また、第7の発明によれば、従来の炭化水素系溶剤による脱脂洗浄処理後のめっき処理と比べて、外観に優れ、耐蝕性、密着性に優れためっき膜や塗膜を得る事が出来る。また、このめっきの前処理として酸洗いを行う酸洗い槽を、脱脂洗浄処理とめっき処理の両方に兼用することによって、洗浄装置およびめっき処理のための設備が簡潔になる。
【0084】
また、第8の発明によれば、被洗浄物を収容し気密形成された炭化水素洗浄槽に炭化水素系溶剤をシャワー水として供給し、被洗浄物を洗浄させるとともに、炭化水素系溶剤を炭化水素洗浄槽に溜め、この後シャワー水を継続して供給させて溜められた炭化水素系溶剤を攪拌させることにより、小物又は大型の被洗浄物に付着した水溶性油及び非水系油等を高速かつ確実に除去させることができる。また、洗浄を行う炭化水素洗浄槽は1槽で行われるので、可燃性の炭化水素系溶剤を少なくすることができる。
【0085】
また、第9の発明によれば、被洗浄物を収容し気密形成された炭化水素洗浄槽に炭化水素系溶剤をシャワー水として供給し、被洗浄物を洗浄させるとともに、炭化水素系溶剤を炭化水素洗浄槽に溜めることにより、この後大量且つ高速に上記炭化水素系溶剤を供給すると、炭化水素洗浄槽内に噴流水が発生し、特に大型の被洗浄物に付着した水溶性油及び非水系油等が高速かつ確実に除去されることができる。また、洗浄を行う炭化水素洗浄槽は1槽で行われるので、可燃性の炭化水素系溶剤を少なくすることができる。
【0086】
また、第10の発明によれば、被洗浄物を収容し気密形成された炭化水素洗浄槽に炭化水素系溶剤をシャワー水として供給すると、小容量の炭化水素系溶剤で被洗浄物に付着した水溶性油及び非水系油等が確実に除去され、また、洗浄された被洗浄物が清浄な炭化水素系溶剤によりリンスされ、そのリンス後の炭化水素系溶剤が回収された後、炭化水素洗浄槽内の水分を含んだ炭化水素系溶剤のガスが加熱された窒素ガスに置換されて、水分が除かれ乾燥を早めることができるとともに、可燃の危険性を除くことができる。さらに、炭化水素洗浄槽を減圧することにより、炭化水素洗浄槽内の水分が気化し外部に排出されるので、短時間で乾燥することができる。
【0087】
また、第11の発明によれば、被洗浄物を収容し気密形成された炭化水素洗浄槽に炭化水素系溶剤をシャワー水として供給すると、被洗浄物が洗浄されるとともに、炭化水素系溶剤が炭化水素洗浄槽に溜められ、この後大量且つ高速に上記炭化水素系溶剤を供給すると、炭化水素洗浄槽内に噴流水が発生し、大型の被洗浄物に付着した水溶性油及び非水系油等を高速かつ確実に除去する。また、洗浄を行う炭化水素洗浄槽は1槽で行われるので、可燃性の炭化水素系溶剤を少なくすることができる。そして、洗浄された被洗浄物が清浄な炭化水素系溶剤によりリンスされ、そのリンス後の炭化水素系溶剤が回収された後、炭化水素洗浄槽内の水分を含んだ炭化水素系溶剤のガスが加熱した窒素ガスに置換されて、水分が除かれ乾燥を早めることができるとともに、可燃の危険性を除くことができる。さらに、炭化水素洗浄槽を減圧することにより、炭化水素洗浄槽内の水分が気化し外部に排出されるので、短時間で乾燥することができる。
【0088】
また、第12の発明によれば、供給する窒素ガスにより安全性を確保するとともに、その窒素ガスも最小限の量で乾燥を行うことができる。
【0089】
また、第13の発明によれば、減圧乾燥時に冷却されてできる水滴を加熱された窒素ガスにより安全に乾燥させるとともに、その窒素ガスも最小限の量で乾燥を行うことができる。さらに、炭化水素洗浄槽を確実に復圧させることができる。
【0090】
また、第16の発明によれば、被洗浄物を収容し気密形成された炭化水素洗浄槽内の上部から炭化水素系溶剤を噴出させ、その噴流を被洗浄物に当てて洗浄を行うことにより、被洗浄物に付着していた水溶性油及び非水系油等を、炭化水素洗浄槽に溜まった炭化水素系溶剤とともに確実に排水することができる。
【0091】
また、第17、18の発明によれば、気密形成された1槽の炭化水素洗浄槽が気密構成可能なコテージに収容されているため、もし炭化水素洗浄槽から炭化水素系溶剤が漏れてもコテージ内に収容され、屋外に排出されるので、安全性が十分確保されるとともに衛生上良い。
【0092】
また、第19の発明によれば、窒素ガスを最小限の量で乾燥を行うことができ、炭化水素洗浄槽を確実に復圧させることができる。
【0093】
また、第20の発明によれば、被洗浄物を収容し気密形成された1槽の炭化水素洗浄槽で、洗浄用ポンプにより供給される炭化水素系溶剤により被洗浄物が洗浄され、リンス液用ポンプにより供給される清浄な炭化水素系溶剤により被洗浄物がリンスされる。さらに、真空ポンプと炭化水素洗浄槽に窒素ガスを供給し置換する置換乾燥系とにより洗浄後の被洗浄物を乾燥させることができる。このため、可燃性の炭化水素系溶剤を少なくすることができる。また、洗浄された被洗浄物をリンスした清浄な炭化水素系溶剤が回収された後、炭化水素洗浄槽内の水分を含んだ炭化水素系溶剤のガスを窒素ガスに置換されて、水分が除かれ乾燥を早めることができるとともに、可燃の危険性を除くことができる。さらに、真空ポンプで炭化水素洗浄槽を減圧することにより、炭化水素洗浄槽内の水分が気化し外部に排出されるので、短時間で乾燥することができる。
【0094】
また、第21の発明によれば、洗浄後の炭化水素洗浄槽内の水分を加熱して水分の気化を促進することができ、短時間で乾燥することができる。
【0095】
また、第22の発明によれば、シャワー水供給機構と噴流水供給機構とを切換することにより小物の被洗浄物を大量に洗浄することができ、また大型の被洗浄物をも洗浄することができる。
【0096】
また、第23の発明によれば、バスケットには小物の被洗浄物を大量に収容でき、さらに大型の被洗浄物も収容できる。また、小物又は大型の被洗浄物を選択して洗浄と乾燥ができ、更に小物の被洗浄物と大型の被洗浄物とを同時に洗浄と乾燥を行うことができる。
【0097】
さらにまた、第24の発明によれば、リザーブタンクから炭化水素洗浄槽10に送られる炭化水素系溶剤の量が多くなり、リザーブタンク内の炭化水素系溶剤が低下しても、液面プロテクタが動作して、洗浄用ポンプの動作の停止を指令する。これにより、洗浄用ポンプが無負荷運転をすることがなく、焼損することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1および2による表面処理工程図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による表面処理工程を行った場合のめっきの出来栄えを示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による洗浄装置の概略構成図である。
【図4】 図3の洗浄装置における各部のタイムチャート図である。
【図5】 従来の炭化水素を使った表面処理工程図である。
【符号の説明】
1a 炭化水素洗浄槽
1b 洗浄装置
2 第一の洗浄槽
3 第二の洗浄槽
4 第三の洗浄槽
5 アルカリ脱脂槽
6 酸洗い槽
7 めっき槽
10 炭化水素洗浄槽
10a 洗浄部
10b 蓋
10d 第1の底部
10e 第2の底部
12 バスケット
14 リザーブタンク
14a リンス液タンク
14b 段差
14c 液面検出部
15 炭化水素系溶剤
15a 清浄な炭化水素系溶剤
16 洗浄用ポンプ
18 リンス液用ポンプ
20 流量切換指令装置
22a1、22a2、22b、22c、22d ノズル
24 蒸留器
26 乾燥器
28 真空ポンプ
30 ファン
32 加熱器
34 窒素ガス発生器
36 超音波振動子
40a、40b、40c、40d、40e、40f、40g、40h、40i、40j、40k バルブ
42a 排水管
42b シャワー水供給管
42c 噴流水供給管
42d 排水排気管
42e 窒素ガス供給管
44 液面レベル検出器
46 液面プロテクタ
48 コテージ
48b 扉
50 ダクト

Claims (15)

  1. めっき処理前にアルミニウム合金の被洗浄物についてアルカリ脱脂を行うアルカリ脱脂工程の前工程として、水溶性油及び非水系油が付着した上記被洗浄物を炭化水素系溶剤に浸漬して非水系油を脱脂する第1の工程と、上記第1の工程により脱脂した被洗浄物を酸性溶液に浸漬することによって水溶性油の成分を除去する第2の工程とを備え、上記酸性溶液として、0.267モル乃至2.670モルの硫酸と0.56モル以下のアルミニウムを成分とする洗浄液を用いた脱脂洗浄方法。
  2. めっき処理前にアルミニウム合金の被洗浄物についてアルカリ脱脂を行うアルカリ脱脂工程の前工程として、水溶性油及び非水系油が付着した上記被洗浄物を炭化水素系溶剤に浸漬して非水系油を脱脂する第1の工程と、上記第1の工程により脱脂した被洗浄物を酸性溶液に浸漬することによって水溶性油の成分を除去する第2の工程とを備え、上記酸性溶液として、0.206モル乃至0.412モルの硝酸と0.05モル乃至0.10モルのフッ酸と0.15モル乃至0.30モルの塩化第二鉄を成分とする洗浄液を用いた脱脂洗浄方法。
  3. めっき処理前にアルミニウム合金の被洗浄物についてアルカリ脱脂を行うアルカリ脱脂工程の前工程として、水溶性油及び非水系油が付着した上記被洗浄物を炭化水素系溶剤に浸漬して非水系油を脱脂する第1の工程と、上記第1の工程により脱脂した被洗浄物を酸性溶液に浸漬することによって水溶性油の成分を除去する第2の工程とを備え、上記酸性溶液として、5.03乃至6.70モルの硝酸と、3.35乃至4.46モルの硫酸と、0.18乃至0.37モルのりん酸と、1.58乃至2.10モルの酸性弗化アンモニウムとを成分とする洗浄液を用いた脱脂洗浄方法。
  4. アルミニウム合金の被洗浄物を炭化水素系溶剤に浸漬する第1の工程と、上記炭化水素系溶剤に浸漬された被洗浄物を酸性溶液に浸漬する第2の工程と、上記酸性溶液に浸漬された被洗浄物をアルカリ脱脂する第3の工程と、上記アルカリ脱脂された被洗浄物を化学的に活性化する酸洗いを行う第4の工程とを備え、上記酸性溶液として、0.267モル乃至2.670モルの硫酸と0.56モル以下のアルミニウムを成分とする洗浄液を用いた脱脂洗浄方法。
  5. アルミニウム合金の被洗浄物を炭化水素系溶剤に浸漬する第1の工程と、上記炭化水素系溶剤に浸漬された被洗浄物を酸性溶液に浸漬する第2の工程と、上記酸性溶液に浸漬された被洗浄物をアルカリ脱脂する第3の工程と、上記アルカリ脱脂された被洗浄物を化学的に活性化する酸洗いを行う第4の工程とを備え、上記酸性溶液として、0.206モル乃至0.412モルの硝酸と0.05モル乃至0.10モルのフッ酸と0.15モル乃至0.30モルの塩化第二鉄を成分とする洗浄液を用いた脱脂洗浄方法。
  6. アルミニウム合金の被洗浄物を炭化水素系溶剤に浸漬する第1の工程と、上記炭化水素系溶剤に浸漬された被洗浄物を酸性溶液に浸漬する第2の工程と、上記酸性溶液に浸漬された被洗浄物をアルカリ脱脂する第3の工程と、上記アルカリ脱脂された被洗浄物を化学的に活性化する酸洗いを行う第4の工程とを備え、上記酸性溶液として、5.03乃至6.70モルの硝酸と、3.35乃至4.46モルの硫酸と、0.18乃至0.37モルのりん酸と、1.58乃至2.10モルの酸性弗化アンモニウムとを成分とする洗浄液を用いた脱脂洗浄方法。
  7. 上記第4の工程は、上記第3の工程でアルカリ脱脂された被洗浄物を後工程でめっきもしくは塗装するための酸洗いを行うことを特徴とする請求項4から請求項6の何れか1項に記載の脱脂洗浄方法。
  8. 水溶性油及び非水系油などが付着したアルミニウム合金の被洗浄物を炭化水素系溶剤によって脱脂洗浄する洗浄装置において、炭化水素系溶剤を注入し、被洗浄物を浸漬するための気密形成可能な1槽構成の炭化水素洗浄槽と、上記1槽構成の炭化水素洗浄槽で洗浄された被洗浄物を酸性溶液に浸漬する酸洗い槽と、上記酸洗い槽に浸漬された被洗浄物をアルカリ脱脂するアルカリ脱脂液槽とを備え、
    上記酸性溶液として、0.267モル乃至2.670モルの硫酸と0.56モル以下のアルミニウムを成分とする洗浄液を用いた洗浄装置。
  9. 水溶性油及び非水系油などが付着したアルミニウム合金の被洗浄物を炭化水素系溶剤によって脱脂洗浄する洗浄装置において、炭化水素系溶剤を注入し、被洗浄物を浸漬するための気密形成可能な1槽構成の炭化水素洗浄槽と、上記1槽構成の炭化水素洗浄槽で洗浄された被洗浄物を酸性溶液に浸漬する酸洗い槽と、上記酸洗い槽に浸漬された被洗浄物をアルカリ脱脂するアルカリ脱脂液槽とを備え、
    上記酸性溶液として、0.206モル乃至0.412モルの硝酸と0.05モル乃至0.10モルのフッ酸と0.15モル乃至0.30モルの塩化第二鉄を成分とする洗浄液を用いた洗浄装置。
  10. 水溶性油及び非水系油などが付着したアルミニウム合金の被洗浄物を炭化水素系溶剤によって脱脂洗浄する洗浄装置において、炭化水素系溶剤を注入し、被洗浄物を浸漬するための気密形成可能な1槽構成の炭化水素洗浄槽と、上記1槽構成の炭化水素洗浄槽で洗浄された被洗浄物を酸性溶液に浸漬する酸洗い槽と、上記酸洗い槽に浸漬された被洗浄物をアルカリ脱脂するアルカリ脱脂液槽とを備え、
    上記酸性溶液として、5.03乃至6.70モルの硝酸と、3.35乃至4.46モルの硫酸と、0.18乃至0.37モルのりん酸と、1.58乃至2.10モルの酸性弗化アンモニウムとを成分とする洗浄液を用いた洗浄装置。
  11. 上記炭化水素洗浄槽は、水溶性油及び非水系油等が付着した被洗浄物を収容し炭化水素系溶剤による洗浄と乾燥を行う気密形成可能に構成され、
    上記炭化水素系溶剤を収容するリザーブタンクと、上記炭化水素系溶剤を蒸留再生させた清浄な炭化水素系溶剤を収容するリンス液タンクと、上記リザーブタンク内の上記炭化水素系溶剤を取り入れ、上記炭化水素洗浄槽に供給する洗浄用ポンプと、上記リンス液タンク内の上記清浄な炭化水素系溶剤を取り入れ、上記炭化水素洗浄槽に供給するリンス液用ポンプと、上記炭化水素洗浄槽内のガス又は水分を外部に排出する真空ポンプと、窒素ガスを発生させる窒素ガス発生装置と、上記窒素ガスを上記炭化水素洗浄槽に供給し窒素ガスに置換する置換乾燥系とを備えたことを特徴とする請求項8から請求項10の何れか1項に記載の洗浄装置。
  12. 上記置換乾燥系に水分とガスとを分離させ乾燥させる乾燥器と、ガスを加熱する加熱器とを備えたことを特徴とする請求項11記載の洗浄装置。
  13. 上記洗浄用ポンプから上記炭化水素洗浄槽に設けられた複数のノズルに上記炭化水素系溶剤を送出し、上記ノズルからシャワー水を供給するシャワー水供給機構と、上記洗浄用ポンプから上記炭化水素洗浄槽に大量かつ高速に上記炭化水素系溶剤を供給する噴流水供給機構と、上記シャワー水供給機構と上記噴流水供給機構とを切換指令する切換指令装置とを備えたことを特徴とする請求項11記載の洗浄装置。
  14. 上記炭化水素洗浄槽が、開口する上部と、側部から内部に向かって下がる勾配を有し、その中央部が下に深淵をなす底部とを有する洗浄部と、上記洗浄部の開口を覆いふさぐ蓋とを有し気密状態を形成可能な洗浄槽であり、両側に伸張し、中央部が深淵をなし上記炭化水素洗浄槽に収容されるバスケットとの組合せを備えたことを特徴とする請求項11記載の洗浄装置。
  15. 上記炭化水素洗浄槽は、ガス及びエアーを外部に排出するダクトが設けられた気密形成可能なコテージ内に収容されたことを特徴とする請求項11記載の洗浄装置。
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