JP4275852B2 - カッパ受容体オピオイドペプチド - Google Patents
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Description
本発明は概して合成オピオイドペプチドに関し、詳細には高選択的カッパ受容体ゴニストであるオピオイドペプチドに関し、より詳細には(a)脳に浸透せず、(b)生体内で長期持続性の抗侵害受容活性(antinociceptive activity)を示す前記アゴニストに関する。
【0002】
(発明の背景)
カッパオピオイド受容体(KOR)は、免疫細胞上のみならず、脳内、脊髄内、一次感覚求心路(primary sensory afferents)(体性および臓性)の中枢および末梢末端ならびに細胞体上に存在する。KORを活性化する分子は、通例カッパアゴニストと呼ばれる。
【0003】
脳内に位置するKORの活性化によって、鎮痛効果が生じることが示されてきた。この発見が、ミューオピオイド受容体(MOR)に作用するモルヒネアナログの好ましくない副作用(便秘、呼吸低下、依存症、および嗜癖)を持たない独創的な鎮痛薬として用いる、脳浸透性、非ペプチドカッパアゴニストを開発する試みへとつながった。この種の化合物の鎮痛活性、ならびに「ミューオピオイド様」副作用の欠如は、動物とヒトの両方において確証されてきた。しかしながら、全身性カッパアゴニストが脳に位置するカッパ受容体に仲介されて、利尿、鎮静、および不快気分などの特有の副作用を誘発することも示されたために、全身性カッパアゴニストの開発は中断された。
【0004】
さらに、脊柱上KOR、末梢または脊髄のいずれかに位置するKORも痛覚欠如を引き起こす可能性がある。しかしながら、末梢KORと脊髄KORのいずれも、全身性カッパアゴニストのいずれの副作用とも関連していなかった。したがって、(末梢または脊髄投与に続き)脳に入らないカッパ受容体オピオイドアゴニストを作ることが可能であれば、安全で独創的な鎮痛薬を得ることができるはずである。
【0005】
カッパアゴニストは、軽度の局部炎症により誘発される腸管ならびに結腸痛覚過敏モデルにおいて末梢性抗侵害受容を生み出し、また局部炎症と関連している可能性のある内臓過敏症による肥大内臓痛を含む過敏性大腸症候群(IBS)も末梢カッパアゴニストの標的である。胃腸管に加えて、一次感覚求心路の活性化および/または感作(すなわち局部炎症)を含む病的状況を示す他の内臓もまた、そのようなカッパ受容体オピオイドに適した標的であると考えられる。カッパアゴニストはまた、一次感覚求心路からのサブスタンスPの放出を阻害することによって、体組織において神経性炎症を遮断し、さらにカッパアゴニストは免疫機構に作用し、免疫細胞上で主として抑制的役割を有することも知られている。
【0006】
脳に入らず、MORに比べてKORに対して高い親和性を示し、高い効力および効能を有し、生体内で長い作用持続時間を示すペプチドが特に望ましい。米国特許第5610271号は、KORに結合する、4個のD異性体アミノ酸残基を含むテトラペプチドを開示しているが、そのようなペプチドは前に述べた望ましい特性のすべてを示すものではない。
【0007】
(発明の概要)
KORに対して高い選択性を示し、生体内で長い作用持続時間を示し、著しい脳への浸透を示さない、ペプチドの一属(genus)が発見された。これらのペプチドは、一、または二置換アミドであるC末端を有する4個のD異性体アミノ酸の配列を含む。これらの化合物は下記の一般式を有し、
H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−置換アミド
上式で、Xaa1は(A)D−Phe、(CαMe)D−Phe、D−Tyr、D−Tic、またはD−Ala(シクロペンチル、またはチエニル)であって、AはH、NO2、F、Cl、またはCH3であり;Xaa2は(A’)D−Phe、D−1Nal、D−2Nal、D−Tyr、またはD−Trpであって、A’はA、または3,4Cl2であり;Xaa3はD−Nle、(B)D−Leu、D−Hle、D−Met、D−Val、D−Phe、またはD−Ala(シクロペンチル)であって、BはH、またはCαMeであり;Xaa4はD−Arg、D−Har、D−nArg、D−Lys、D−Ily、D−Arg(Et2)、D−Har(Et2)、D−Amf、D−Gmf、D−Dbu、D−Orn、またはD−Iorである。好ましいアミドには、エチルアミド、モルホリド、チオモルホリド、4−ピコリルアミド、ピペラジド、プロピルアミド、シクロプロピルアミド、ジエチルアミド、および置換ベンジルアミドが含まれる。
【0008】
特定の一態様において、本発明は、ミューオピオイド受容体に対する親和力の少なくとも1000倍の親和力をカッパオピオイド受容体に対して有し、in vivoで投与されたときに長い作用持続時間を示す、合成オピオイドペプチドアミド、または薬剤として許容されるそれらの塩を提供し、そのペプチドは以下の式を有し、
H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Q
上式で、Xaa1は(A)D−Phe、(CαMe)D−Phe、D−Tyr、D−Tic、またはD−Ala(シクロペンチル、またはチエニル)であって、AはH、NO2、F、Cl、またはCH3であり;Xaa2は(A’)D−Phe、D−1Nal、D−2Nal、D−Tyr、またはD−Trpであって、A’はA、または3,4Cl2であり;Xaa3はD−Nle、(B)D−Leu、D−Hle、D−Met、D−Val、D−Phe、またはD−Ala(シクロペンチル)であって、BはH、またはCαMeであり;Xaa4はD−Arg、D−Har、D−nArg、D−Lys、D−Ily、D−Arg(Et2)、D−Har(Et2)、D−Amf、D−Gmf、D−Dbu、D−Orn、またはD−Iorであり;QはNR1R2、モルホリニル、チオモルホリニル、(C)ピペリジニル、ピペラジニル、4−一置換、もしくは4,4−二置換ピペラジニル、またはε−リシルであって、R1は低級アルキル、置換低級アルキル、ベンジル、置換ベンジル、アミノシクロヘキシル、2−チアゾリル、2−ピコリル、3−ピコリル、4−ピコリル、ω−(アシルアミノ)−ポリメチレン、またはポリ(オキシエチレン)基であり、R2はH、または低級アルキルであり、CはH、4−ヒドロキシ、または4−オキソである。
【0009】
他の態様において、本発明は、内臓痛および同種のもの、不安定膀胱または同種のもの、またはIBDもしくは自己免疫疾患に罹患しているヒトの患者の治療、ならびにヒト以外の哺乳動物における同様の治療において、これらの化合物を使用することを含む。
【0010】
(好ましい実施形態の簡単な説明)
ペプチドを定義するために用いた命名法は、SchroderとLubke著「The Peptides」、Academic Press、1965年に規定されたもので、通常の表示のとおりに、N末端が左に、C末端が右に示される。アミノ酸残基が異性体形を有する場合には、特に指示のない限り、本明細書ではアミノ酸のL異性体形を表す。
【0011】
前述のとおり、本発明はKORに対して選択的であり、KORに対して強い親和性を示すだけでなく、in vivoで長い生物活性持続時間を示すペプチドを提供する。これらのカッパ選択的オピオイドペプチドは、MORに比べてKORに対して、少なくとも1000倍高い結合親和力を有し、多くの化合物は少なくとも10000倍高い親和力を有し、いくつかの化合物は20000倍以上高い親和力を示す。しかしながら、多くの適応症にとって重要なのは、そのような高い選択性に加えて、カッパアゴニストが脳への浸透の著しい欠如およびin vivoでの長期の抗侵害受容活性持続時間の両方を示さなければならないことである。したがって、上述の選択性に加えて、好ましい化合物は脳への著しい浸透を示さないと同時に、少なくとも約1時間実質的な活性が持続し、より好ましい化合物では少なくとも約2時間実質的に活性なままであり、もっとも好ましい化合物ではそのような実質的な活性を3時間以上示す。
【0012】
本明細書全体を通して以下に述べる省略形を用いる。D−NleはD−ノルロイシンを意味し、D−HleはD−ホモロイシンを表す。D−HarはD−ホモアルギニンを表し、D−nArgはD−Argより炭素が1つ短いD−ノルアルギニンを表す。D−Nalはβ炭素がナフチルで置換されたアラニンのD異性体を意味する。好ましくは、D−2Nal、すわなち環構造の2位でナフタレンに結合しているものを用いるが、D−1Nalを用いることもできる。D−Cpa、およびD−Fpaはそれぞれ、クロロ−D−Phe、およびフルオロ−D−Pheを表すために用いられ、D−4Cpa、D−2Fpa、D−3Fpa、およびD−4Fpaが好ましい。D−Npaはニトロ−D−Pheを意味し、D−Mpaはメチル−D−Pheを表すために用いる。D−3,4Cpaは3,4−ジクロロ−D−Pheを意味する。D−AcpはD−Ala(シクロペンチル)である。D−OrnはD−オルニチンを表し、D−Dbuはα,γ−ジアミノ酪酸を表す。CMLはCαメチルLeuを表し、CMPはCαMePheを表す。D−4AmfはD−4(NH2CH2)Pheを意味し、D−Gmfは4位がCH2NHC(NH)NH2で置換されたD−Pheを表すD−Amf(アミジノ)を意味する。D−TicはD−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸を意味する。Ala(Thi)において、Thiはチエニル基を表し、好ましくはその2位でアラニンに結合しているが、3−チエニルも同等物である。Ily、およびIorはそれぞれ、側鎖アミノ基がイソプロピルでアルキル化されたイソプロピルLys、およびイソプロピルOrnを意味する。
【0013】
低級アルキルとはC1からC6を意味し、シクロアルキルを含み、シクロプロピルおよびシクロブチルを含むC1〜C4が好ましい。Me、Et、Pr、Ipr、Bu、Pn、およびBzlは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、およびベンジルを表すために用いる。Cypはシクロプロピルを意味し、Cybはシクロブチルを意味する。結合は、好ましくはアルキル鎖の一端であるが、鎖の他の位置でもよい。たとえばエチルプロピルと呼ぶこともできる3−ペンチル。Ahxは6−アミノ−ヘキシル、すなわち(CH2)6−NH2である。4Acxは4−アミノシクロヘキシルを表すために用い、hEtはヒドロキシエチル、すなわち−CH2CH2OHを表すために用いる。置換ベンジルは4Nbz、および4Abzを含み、これらは4−ニトロベンジル、および4−アミノベンジルを表し、Aebは4−(2−アミノ−2−カルボキシエチル)ベンジル、すなわち
【0014】
【化1】
【0015】
を表すために用いる。2−、3−、および4−ピコリル(2Pic、3Pic、および4Pic)は2位、3位、または4位のメチレンを介して結合しているメチルピリジン基を意味する。Morはモルホリニル、すなわち
【0016】
【化2】
【0017】
を意味し、Tmoはチオモルホリニル
【0018】
【化3】
【0019】
を意味する。Pipはピペリジニル(ピペリジル)を意味し、4−HyP、およびOxPは4−ヒドロキシピペリジン−1−イル、および4−オキソ−ピペリジン−1−イルを意味する。Ppzはピペラジニルを意味する。Ecpは4−エチルカルバモイル−ピペラジン−1−イルを表し、Pcpは4−フェニルカルバモイルピペラジン−1−イルを表す。4級アンモニウム部分、たとえば4,4−ジメチルピペラジン−1−イル(Dmp)、または他のジ−低級アルキル置換なども用いることができる。2−Tzlは2−チアゾリル、すなわち
【0020】
【化4】
【0021】
を意味する。ElyはL−リシンの側鎖アミノ基がアミド結合によってC末端に結合しているε−リシルを意味する。
【0022】
前述のとおり、R1はω(アシルアミノ)ポリメチレン基、またはポリ(オキシエチレン)基、たとえばAao、Aoo、Hoh、Ghx、またはGaoなどであることができる。Aaoは8−(アセチルアミノ)−3,6−ジオキサオクタ−1−イル、すなわちCH2CH2−O−CH2CH2−O−CH2CH2−NH−Acを表す。Aooは8−アミノ−3,6−ジオキサオクタ−1−イル、すなわちCH2CH2−O−CH2CH2−O−CH2CH2−NH2である。Hohは6−(L−ヒドロオロチルアミノ)−ヘキサ−1−イル、すなわち(CH2)6−NH−(L−ヒドロオロチル)を表し、L−ヒドロオロチン酸はC4N2H5(O)2−COOHである。Ghxは6−(D−グルコニルアミノ)−ヘキシル、すなわち(CH2)6−NH−CO−(CHOH)4−CH2OHを表す。Gaoは6−(D−グルコニルアミノ)−3,6−ジオキサオクタ−1−イル、すなわちCH2CH2−O−CH2CH2−O−CH2CH2−NH−CO(CHOH)4−CH2OHを表す。
【0023】
D−Pheまたは置換D−Pheは1位であることが好ましい。フェニル環は2位、3位、および/または4位で置換されることができるが、通例2位または4位での塩素またはフッ素による置換が好ましい。α炭素原子はメチル化されてもよい。D−Pheに類似している他の同等の残基も用いることができ、これにはD−Ala(チエニル)、D−Ala(シクロペンチル)、D−Tyr、およびD−Ticが含まれる。さらに2位残基は、好ましくはD−Phe、または置換D−Pheで、そのような置換には、好ましくはフェニル環の4位炭素、または3位と4位の置換基を含む。あるいは、ナフチルで置換されたD−アラニン、ならびにD−Trp、およびD−Tyrを用いることができる。3位は、好ましくはたとえばD−Nle、D−Leu、D−CML、D−Hle、D−Met、またはD−Valなどの残基で占められる。しかしながら、D−Ala(シクロペンチル)またはD−Pheも用いることができる。D−Arg(ジエチルで置換されていてもよい)およびD−Orn(デルタ−アミノ基が、イソプロピルのようなものでアルキル化されていてもよい)が一般に4位として好ましい。しかしながら、D−nArg、および他の同等の残基、たとえばD−Lys(イプシロン−アミノ基をアルキル化することができる)およびD−Har(ジエチルで置換されていてもよい)なども用いることができる。さらに、D−Gmf、D−Dbu、D−4Amf、およびD−Hisも用いることができる。
【0024】
4個のD異性体アミノ酸配列を用いることで、生物学的作用の持続時間が良好となることが期待されるかもしれないが、驚くことに非置換アミドに関しては一般に作用持続時間がかなり短いこと、長い作用持続時間はC末端に置換アミドを組み込むことによってのみ得られることがわかった。単一置換はエチル、メチル、プロピル、シクロプロピル、およびピコリルの形であることができ、ならびに他の同等の残基、たとえばヒドロキシエチル、チアゾリル、アミノシクロヘキシル、ベンジル、および置換ベンジルなどであることもできる。一般に、低級アルキルまたはピコリル置換基が単一置換アミドに関して好ましい。単一置換アミドの代わりに、ジアルキル置換、たとえばジエチルアミノが代替となる。しかしながら好ましくは、そのような二置換C末端はモルホリニル、チオモルホリニル、またはピペリジニル部分で占められ、後者は非置換、または4−ヒドロキシもしくは4−オキソで置換されている。ピペラジニル、4−一置換、または4,4−二置換ピペラジニル部分を用いてもよく、ε−リシルも用いることができる。
【0025】
結合は一般にテトラペプチドのアミノ酸配列の属性であることがわかっており、好ましくは、選択的カッパ受容体オピオイドペプチドはカッパ受容体に対しKiが約2nM以下であるような結合親和性を示さなければならない。長期の作用持続時間は、主としてC末端に結合しているアミドの構造の属性であると考えられており、以下に述べる抗侵害受容アッセイによって有効に試験することができ、もっとも好ましいペプチドは実質的な生物活性を2時間、または3時間示し、脳に著しい作用を及ぼさない。
【0026】
これまでに述べたオピオイドペプチド一属の好ましい亜属は以下の式を有し、
H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Q
上式で、Xaa1はD−Phe(非置換、またはCαMe、2F、4F、もしくは4Clで置換)、またはD−Ala(シクロペンチル、またはチエニル)であり;Xaa2は(A’)D−Phe、D−1Nal、D−2Nal、またはD−Trpであって、A’はH、4F、4Cl、4NO2、または3,4Cl2であり;Xaa3はD−Nle、D−Leu、D−CML、D−Met、またはD−Acpであり;Xaa4はD−Arg、D−Arg(Et2)、D−Lys、D−Ily、D−Har、D−Har(Et2)、D−nArg、D−Orn、D−Ior、D−Dbu、D−Amf、およびD−Gmfであり;QはNR1R2、Mor、Tmo、Pip、4−HyP、OxP、またはPpzであって、R1はMe、Et、Pr、Bu、hEt、Cyp、Bzl、または4−ピコリルであり、R2はH、またはEtである。
【0027】
さらにカッパオピオイドペプチドの好ましい亜属は次式を有し、
H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Q
上式で、Xaa1はD−Phe、D−4Fpa、D−2Fpa、D−4Cpa、D−Acp、またはD−Ala(Thi)であり;Xaa2はD−Phe、D−4Fpa、D−4Cpa、D−3,4Cpa、D−1Nal、D−2Nal、またはD−Trpであり;Xaa3はD−Nle、D−Met、D−CML、またはD−Leuであり;Xaa4はD−Arg、D−Lys、D−Har、D−nArg、D−Ornであり;QはNR1R2、Mor、Tmo、Pip、4−HyP、またはPpzであって、R1はEt、Pr、Bu、Cyp、hEt、Bzl、または4−Pic、R2はH、またはEtである。
【0028】
カッパオピオイドペプチドのさらなる好ましい亜属は次式を有し、
H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Q
上式で、Xaa1はD−Phe、D−4Fpa、D−2Fpa、D−Acp、またはD−Ala(2Thi)であり;Xaa2は(A)D−Phe、D−1Nal、D−2Nal、またはD−Trpであって、Aは4F、または4Clであり;Xaa3はD−Nle、D−Met、またはD−Leuあり、Xaa4はD−Arg、D−Har、D−nArg、D−Lys、D−Orn、またはD−Gmfであり;QはNHR1、Mor、Tmo、Pip、またはPpzであって、R1はEt、Pr、または4−Picである。
【0029】
カッパオピオイドペプチドの他の好ましい亜属は次式を有し、
H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Q
上式で、Xaa1はD−Phe、D−4Fpa、D−2Fpa、またはD−Ala(2Thi)であり;Xaa2は(A)D−Phe、D−1Nal、D−2Nal、またはD−Trpであって、Aは3,4Cl2、または4Clであり;Xaa3はD−Nle、またはD−Leuであり;Xaa4はD−Arg、D−Orn、またはD−Gmfであり;QはNHR1、Mor、Tmo、Pcp、Ppz、またはN(Et)2であって、R1はEt、Pr、Cyp、4Pic、Aeb、またはHohである。
【0030】
オピオイドペプチドの前述の属および亜属は、位置4のアミノ酸残基のC末端に置換アミドが組み込まれた結果、in vivoでの抗侵害受容活性の持続時間が延長されたことがわかった。そのようなペプチドのいくつかはin vivoで3時間およびそれ以上の時間活性なままであり、この予期しない特有の属性によりそのようなペプチドはとりわけ有用となる。前述の配列を有するが、単純なC末端アミドを有するいくつかのテトラペプチドは、MORに比べてKORに対して高い選択性を示す。しかしながら、それらは一般に短時間の作用持続時間しか示さない。そのようなオピオイドペプチドは、C末端に、たとえばモルホリドなどの置換アミドを有するように合成すると、持続時間が延長されるであろうことが十分に予期される。テトラペプチドの第一アミドがKORに対して高く選択的な結合を示すとき、対応する置換アミド、たとえばエチルアミドおよびモルホリドなどは、合成されたとき、脳に著しく浸透することなく、時間単位で測定される延長された時間、すなわち少なくとも1時間、抗侵害受容活性を示すことが矛盾なく見出された。
【0031】
好ましいアミノ酸配列は前述の式で説明したとおりであるが、列挙したアミノ酸残基の1つまたは複数が、保存的アミノ酸置換によって置換、たとえば、ある塩基性アミノ酸が別のものに、ある疎水性アミノ酸が別のものに、たとえばD−IleをD−Leuに置換されうることは、ペプチド化学分野の技術者に理解されるはずである。同様に、種々の残基は当該技術分野で一般に知られているように変性することもできる。たとえば、(前に述べたように)D−Pheは、通例は3位または4位、またはその両方にハロゲンまたはニトロ基を組み込むことによって変性することができ、アルファ−炭素はメチル化することができる。そのような変性によっても同等のカッパ受容体オピオイドペプチドが生成されると考えられる。
【0032】
このペプチドは、固相法のみもしくは古典的溶液添加によって、または代替的に部分固相法またはフラグメント縮合法によってなど、適切ないかなる方法によっても合成できる。たとえば、固相ペプチド合成(SPPS)のみによる手法は、StewartとYoung著「Solid−Phase Peptide Synthesis」、第2版、Pierce Chemical Company、Rockford、Illinois、1984年の教科書に説明されており、米国特許第4105603号の開示によって例示されている。フラグメント縮合の合成方法は米国特許第3972859号に例示されており、他の利用可能な合成は米国特許第3842067号および第3862925号に例示されている。古典的溶液添加合成は、Bodanzsky等著「Peptide Synthesis」、第2版、John Wiley & Sons、New York、1976年に詳しく記載されている。
【0033】
ペプチドのカップリング型化学合成に共通なのは、カップリングするアミノ酸のあらゆる不安定な側鎖の保護であり、通例はα−アミノ基も保護され、そのため付加される個々のアミノ酸、またはジペプチド、トリペプチドのカルボキシル基で付加が起こる。そのような保護基は当該技術分野でよく知られており、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Z)、および9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)が、SPPSまたは古典的溶液合成において好ましいα−アミノ保護基としてしばしば用いられるが、他の多種多様なα−アミノ保護基を別法として用いることができる。
【0034】
SPPSを用いるとき、C末端アミノ酸残基を、たとえばO−CH2−ポリスチレン支持体、O−CH2−ベンジル−ポリアミド樹脂支持体、−NH−ベンズヒドリルアミン(BHA)樹脂支持体、または−NH−パラメチルベンズヒドリルアミン(MBHA)樹脂支持体などの、固体樹脂支持体にカップリングする。非置換アミドが所望であるときは、開裂によって直接にC末端アミドが与えられるので、多くの場合BHAまたはMBHA樹脂の使用が好ましい。N−メチルアミドが所望であるときは、N−メチルBHA樹脂から生成できる。他の単一置換アミドは、W.Kornreich等の「Int.J.Peptide Protein Res.」、25:414〜420、1985年、および米国特許第4701499号に記載の手順で合成できる。C末端に二置換アミドを有するペプチド、たとえばN−モルホリニル、またはN−ピペリジニルなどは、好ましくは古典的溶液合成を経由し、または溶液中のフラグメント縮合により調整される。
【0035】
ひとたび合成されると、これらのテトラペプチドは、短鎖ペプチドの精製としてよく知られる現況技術の方法、たとえば逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)、または他の適切な方法を用いて、容易に精製される。そのような精製については、J.Rivier等の「J.Chromatography」、288:303〜328、1984年、およびC.MillerとJ.Rivierの「Peptide Science、Biopolymers」、40:265〜317、1996年に詳しく述べられており、固相合成などによる精製の特定の例は米国特許第5098995号に示されている。
【0036】
テトラペプチドが、KORに対する高い選択性、強い抗侵害受容生物活性、in vivoでの長い生物活性持続時間、および脳への浸透の欠如を示すかどうかを試験するために、種々のアッセイを用いることができる。受容体アッセイは当該技術分野でよく知られており、マウス、ラット、モルモット、およびヒトのKORが最近クローン化された。gp(モルモット)KORを除いて、クローン化KORは非常に類似しており、いずれも約380のアミノ酸を含有している。h(ヒト)KORのアミノ酸配列は、r(ラット)KOR、およびm(マウス)KORとそれぞれ、93.9%、および93.4%の相同性を有している。対照的に、hKORは、hMORおよびヒトデルタオピオイド受容体(hDOR)と著しく異なっており、アミノ酸配列の同一性はそれぞれ60.2%、および59.1%にすぎない。KORならびに他のオピオイド受容体は、古典的な、7膜内外にわたる(seven-transmembrane spanning)、Gタンパク質共役受容体(Gi)である。これらのクローン化受容体は、特定の候補ペプチドを容易にスクリーニングすることを可能にし、たとえば、選択性を判定するためにKORとMORとの両方に対してスクリーニングを行うことができる。ヒトKOR、MOR、およびDORは、海馬神経芽細胞腫由来のマウス癌細胞系(HN.9.10)に安定に発現し、in vitroのスクリーニングで用いるために利用できる。一般にオピオイド化合物の抗侵害受容活性を判定する標準となってきた、十分に認められている多くのin vivo試験もある。これらの試験は一般にマウスを使い、テールフリック試験、足圧迫(paw−pressure)試験、酢酸ライジング試験、テールピンチ試験、テール浸漬(tail−immersion)試験が含まれる。オピオイド化合物に関するいくつかのそのような試験は、P.F.Vonvoigtlander等の「J.Pharm.Exper.Therapeutics」、224:7〜12、1983年に記載されている。
【0037】
結合親和力とは、リガンドと受容体との間の、相互作用の強さを言う。オピオイド受容体の結合親和力を実証するために、競合結合試験を用いて本発明のペプチドを評価した。これらの試験は、安定にトランスフェクトされた細胞系(HN.9.10、マウス海馬神経芽細胞腫由来)に発現した、クローン化ヒトカッパオピオイド受容体(hKOR)およびミューオピオイド受容体(hMOR)を用いて行った。これらの試験において、試験化合物(非標識またはコールドリガンド)は増加濃度で用いられ、試験対象の受容体に対して高親和性と選択性を有する放射性標識リガンドの特定結合に置換する。3H−U−69,593、および3H−DAMGOを、hKOR、およびhMORの試験にそれぞれリガンドとして用いた。このリガンドは共に市販されている(NEN−Dupont)。DAMGOは[D−Ala2、MePhe4、Gly−ol5]−エンケファリンの頭字語である。放射性リガンドの親和力は、飽和試験において半−最大特定結合となる放射性リガンドの濃度(KD)によって定義する。hKORでの3H−U−69,593のKD、およびhMORでの3H−DAMGOのKDは、それぞれ約0.3nM、3.0nMである。試験化合物(非標識またはコールドリガンド)の親和力は、競合結合試験において、次式に従って阻害定数(Ki)を算出することによって求める。
Ki=IC50/1+(F/KD)
上式で、
IC50=放射性リガンドの特定結合の50%を阻害するコールドリガンドの濃度であり、
F=遊離放射性リガンドの濃度であり、
KD=飽和試験において求められた放射性リガンドの親和力である。
【0038】
これらのアッセイが特定の条件下で比較的低濃度の受容体を用いて実施されるとき、試験化合物に関して算出されたKiは、結合部位の二分の一(50%)を占めるために必要なリガンドの濃度を表す解離定数KDの良好な近似となる。ナノモル、およびナノモル以下の範囲の低いKi値は、オピオイド分野において高い親和性のリガンドを同定するものであるとみなされる。好ましいアナログは、KORに関して約2ナノモル(nM)以下のKiを有し、より好ましいアナログは約1nM以下のKiを有する。KOR受容体は身体全体に広く分布するので、カッパ受容体オピオイドペプチドは多くの末梢作用の変調に著しい影響を及ぼし、高いKOR選択性があれば、副作用は最小となり、生理学的に良好な薬剤となるはずである。
【0039】
KORおよびMORを用いるこれらの結合アッセイは実施が容易であり、そのようなペプチドがKOR選択性であるか、高い親和力を有するかどうか判定するために、初めに同定または合成されたペプチドを用いてすぐに実施することができる。そのような結合アッセイは当分野の技術者によく知られている種々の方法で行うことができ、この一般的なタイプのアッセイに関する1つの詳細な例が、M.Perrin等の「Endocrinology」、118:1171〜1179、1986年に説明されている。
【0040】
本発明は以下の実施例によってさらに記述される。しかしながら、そのような実施例は、本明細書の請求の範囲によって記述される本発明の精神および範囲をいかなる点においても制限するよう解釈してはならない。
【0041】
(実施例1)
以下の式を有するペプチド
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−NHEtをペプチド合成分野でよく知られているように適切に合成する。たとえば、トリペプチド、(α−アミノ保護基)D−Phe−D−Phe−D−Nle(カルボキシル保護基)を古典的な溶液化学を用いて初めに合成する。たとえば、H−D−Nle−OMeをDMFに溶解し、N−エチルモルホリン(NEM)などを添加してpHを調節することによって、トリペプチドを調整することができる。次にこの溶液を、NEMを含有するDMF中のBoc保護D−Phe−OH溶液と化合させる。この反応混合物に、たとえばベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロ−ホスフェート(BOP)、またはN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)とN−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)との混合物などの、活性化剤またはカップリング剤を添加する。反応の完了に続いて、媒質を蒸発して乾燥させ、その生成物を適切に精製、再結晶する。次にトリフルオロ酢酸(TFA)を用いてBoc保護基を除去し、そのジペプチドをDMFに再び溶解する。NEMを含むDMFにBoc保護D−Pheを溶解した溶液を添加する。上述したとおりに、BOPを用いてこの反応を繰り返し、トリペプチドを生成し、溶液を蒸発して乾燥させたのち、精製、再結晶する。結果として得られる生成物はBoc−D−Phe−D−Phe−D−Nle−OCH3である。次にこのメチルエステルを、ジオキサンまたはDMSOと水との混合物に溶解し、水酸化ナトリウムを添加することによって、適切に遊離酸に変える。反応の完了に続いて、分離、精製、再結晶により、トリペプチドBoc−D−Phe−D−Phe−D−Nle−OHを得る。
【0042】
このトリペプチドを、NEMを含有するDMFに溶解し、再びカップリング剤としてBOPを用いて、D−Arg(Tos)−NHEtと反応させる。別法として、所望であれば、トリペプチドメチルエステルをヒドラジン水化物の80%溶液で処理して、ヒドラジドを生成し、それを単離し、次にDMF中の亜硝酸ナトリウムおよび鉱酸で処理することによりアジドに変換することもできる。このアジドを直ちに、トリエチルアミンを含む、D−Arg(Tos)−NHEtのDMF溶液と反応させる。反応の完了に続いて、その混合物を蒸発させて乾燥し、次に適切に精製、再結晶する。N末端およびD−Argの側鎖を次に脱保護し、再び精製、再結晶を行い、所望のテトラペプチドエチルアミド(ペプチド番号1)を生成する。
【0043】
このペプチドは、2種の異なる移動相、0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水中アセトニトリルのグラジエント、およびpH7のトリエチルアミンリン酸緩衝液中アセトニトリルのグラジエントを用いる逆相HPLCによって、さらにpH2.5のリン酸緩衝液を用いる石英ガラス、キャピラリー電気泳動によって均質性を測定する。これらの方法によってペプチドの純度は>98%であると評価される。エレクトロスプレーイオン化およびイオントラップ分析を用いる質量分析では、m/z609.4で擬分子イオン[MH]+を示したが、これは、このテトラペプチドの算出された質量m/z609.5と一致する。擬分子イオンのフラグメンテーション分析では、調製された構造に期待されるアミノ酸配列に一致するm/z比で一連のイオンを示した。
【0044】
ヒトKORおよびMORを発現している細胞を用いた結合アッセイを、本明細書に前述したとおりに実施する。マウス海馬神経芽細胞腫(HN.9.10)セルに安定に発現したhKORおよびhMORに対する試験ペプチドの親和力を、前述のとおり、hKORに対する3H−U−69,593、またはhMORに対する3H−DAMGOの競合置換によって測定する。少なくとも3回の実験データをプールして、たとえばMunsonとRodbardのLIGANDプログラム、「Anal.Biochem」、107:220〜239、1980年などの適切なプログラムを用いて阻害解離定数(Ki)値(信頼限界95%)を算出する。クローン化KORは、結合放射性リガンドの競合置換によって求められたとおり、ペプチド番号1に高い親和力で結合し、Kiは約0.05±0.02nMであると求められる。親和力の相違は、Kiが1890±990nMであるヒトMORを発現している安定にトランスフェクトされた類似の癌細胞と比べて劇的である。このように、ペプチド番号1はhMORに比べてhKORに対して、約38000倍、より強く結合する。
【0045】
マウスの酢酸ライジングアッセイ(以下に記載)によるペプチド試験は、ED50が約0.09mg/kgであることを示し、このペプチドが3時間後に50%を超える抗侵害受容を示し続けていることがわかる。したがって、ペプチド番号1は非常に長い作用持続時間を示すとみなされる。
【0046】
(実施例2)
表Aに示すとおり、一般式H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−Qを有するオピオイドペプチドを合成し、実施例1に記載のとおり試験をする。
【0047】
【表1】
【0048】
ペプチド2から15は、長い抗侵害受容生物活性持続時間を示すとみなされる。
【0049】
(実施例3)
表Bに示すとおり、一般式H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Qを有するオピオイドペプチドを合成し、実施例1に記載のとおり試験をする。
【0050】
【表2】
【0051】
ペプチド16から39は、長い抗侵害受容生物活性持続時間を示すとみなされる。
【0052】
(実施例4)
表Cに示すとおり、一般式H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Qを有するオピオイドペプチドを合成し、実施例1に記載のとおり試験をする。
【0053】
【表3】
【0054】
ペプチド40から53は、長い抗侵害受容生物活性持続時間を示すとみなされる。
【0055】
(実施例5)
表Dに示すとおり、一般式H−D−Phe−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Qを有するオピオイドペプチドを合成し、実施例1に記載のとおり試験をする。
【0056】
【表4】
【0057】
ペプチド54から58は、長い抗侵害受容生物活性持続時間を示すとみなされる。
【0058】
(実施例6)
表Eに示すとおり、一般式H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−D−Arg−Qを有するオピオイドペプチドを合成し、実施例1に記載のとおり試験をする。
【0059】
【表5】
【0060】
ペプチド59から65は、長い抗侵害受容生物活性持続時間を示すとみなされる。
【0061】
(実施例7)
表Fに示すとおり、一般式H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Qを有するオピオイドペプチドを合成し、実施例1に記載のとおり試験をする。
【0062】
【表6】
【0063】
表Fのオピオイドペプチドは、MORに比べてKORに対して高い選択性を示し、in vivoで抗侵害受容生物活性を示すとみなされる。
【0064】
(実施例8)
表Gに示すとおり、一般式H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Qを有するオピオイドペプチドを合成し、実施例1に記載のとおり試験をする。
【0065】
【表7】
【0066】
ペプチド88から108は、長い抗侵害受容生物活性持続時間を示すとみなされる。
【0067】
(実施例9)
表A〜Gで特定したペプチドを選択し、オピオイド特性の作用持続時間を測定するために、さらにそれらを特にin vivo試験にかけ、その結果を以下の表Hに示す。ペプチドの番号は前出の表の番号に対応しており、μ/κ比に関する数値は参照の目的でそのまま移した。このin vivo試験は、抗侵害受容生物活性の持続時間の長さを測定するのに適しているマウスライジング試験(WT)を用いて行う。この試験はG.A.Bentley等による論文「Br.J.Pharmac.」、73:325〜332、1981年に詳しく記載されているが、この試験では、Harlanより購入し、体重が20gから30gの間の、意識のある雄のICRマウスを用いる。マウスは試験開始前、12時間から16時間絶食させる。観察する侵害受容行動、すなわちライジングを、希酢酸を腹腔内(i.p.)に投与することにより誘発する。体重1kg当たり、0.6%酢酸水溶液10mlを用いる。酢酸を投与した後、15分間ライジングを記録する。第1段階では、化合物を静脈内経路により3回から4回の増量投与で、ある決まった処置前時間(酢酸注入前、−5分)に試験する。この段階は、効力(WT−ED50)、ならびに最大未満(submaximal)有効量(抗侵害受容約80〜90%)を求めるために用いる。第2段階では、作用の持続時間を測定するために、酢酸の投与に先立ってさまざまな処置前時間(すなわち、−5分、−60分、−120分、および−180分)に、特定のペプチドそれぞれの最大未満有効量を投与する。この試験を通じてマウスの対照群を用い、それらには候補ペプチドなしにビヒクルのみを投与する。ライジングの回数を、酢酸を注入した時間から開始して15分にわたって数え、生物活性、すなわち抗侵害受容をパーセントで表し、次のように算出する。
100×(対照群のライジング−処置群のライジング)/対照群のライジング
【0068】
各最大未満量は直接に比較できないほど多様である可能性が高いので、比較できる数値を得るために、当該技術分野で知られているとおりに結果を数学的に正規化し、それを表Hに示す。表Hでは、1、2、および3時間後に残存している抗侵害受容活性を、−5分で得られた活性のパーセントとして表す。100%より高い数値は、実験の開始時点よりも抗侵害受容が高いことを示している。オピオイドペプチドがin vivoで長い作用持続時間を有するとみなされるためには、1時間において少なくとも約25%ライジングを減じる効果がなければならないと思われる。
【0069】
抗侵害受容活性の持続時間を求めるためにこの試験を用いることに加えて、この試験はペプチドのin vivo生物作用能(短期)を測定するためにも用いられる。その値は表中のWT−ED50の項目に、体重1kg当たりのmgで示す。数値は、試験されるマウスの15分間のライジングの回数を50%減少させる(対照マウスと比べて)ために必要な投与量である。
【0070】
【表8】
【0071】
【表9】
【0072】
このオピオイドペプチドは、KOR系に関わる病変を治療するために、鎮痛薬としてまたは他の薬理学的適用に有用である。これらは、μアゴニスト鎮痛剤、たとえば、便秘、呼吸低下、かゆみなどの望ましくない作用を有するモルヒネ、に対して利点を示す。これらのオピオイドペプチドが著しく血液脳関門を越えず、結果として生じる可能性のある副作用を防ぐことは非常に望ましい。脳への浸透に関するこれらの化合物の安全性は、末梢効果を引き出す効力と、中枢効果を引き出す効力を比較することによって評価する。末梢効果は前述のマウスのライジング試験(WT)を用いて測定する。脳に位置するカッパ受容体への作用による中枢効果は、マウステールフリック試験(TF)を用いて測定する。
【0073】
テールフリック試験は、中枢作用鎮痛薬の効力および作用持続時間を評価するために設計された、急性体性痛のアッセイである。温水(52℃)に尾を浸漬することによって誘発される侵害受容により、尾が迅速に引っ込められるが、これはテールフリックとも呼ばれる。中枢作用鎮痛化合物は、尾を引っ込めることに関する刺激潜伏性を投与量と相関的に増大させると期待される。この試験はT.W.Vanderah等の「J.Pharm.Exper.Therapeutics」、262:190〜197、1992年に記載されている。
【0074】
安全性は脳浸透指数(BPI)を用いて評価するが、BPIは以下のように定義され、
BPI=(TF−ED50)/(WT−ED50)
上式で、ED50値はそれぞれ、静脈内経路で投与されたときに、マウスライジング試験(WT−ED50)およびマウステールフリック試験(TF−ED50)において半−最大効果を生じる投与量である。高いBPI値は脳への浸透が少ないことを示し、その化合物を本明細書に記載した目的に使用したとき、化合物が広い安全限界(脳への副作用の欠如)を示すであろうことを示唆している。好ましいオピオイドペプチドは100以上のBPI値を有し、より好ましいオピオイドペプチドは300を超えるBPI値を有する。全身性非ペプチドカッパアゴニスト(たとえば、Enadoline、およびU−69,593)は5未満のBPI値を有し、臨床的に使用されたときに生じる副作用(利尿、不快気分、および鎮静)によっても明証されているように、著しい脳への浸透が起こっていることを示している。いくつかの代表的なオピオイドペプチドのBPI値を以下の表Iに示す。
【0075】
【表10】
【0076】
これらのペプチドはKORに強く結合するので、受容体の研究や、ある特定の組織試料にどの受容体が存在しうるのかを判断するためのin vitroアッセイにも有用である。したがって、この点において診断に有用であり、さらに潜在的にin vivoの診断にも有用である。
【0077】
一般に、これらのオピオイドペプチドは、内臓痛の治療において抗侵害受容を得るために、さらには慢性関節リウマチの治療のために用いることができる。これらのオピオイドペプチドは、腹部術後症状、たとえば消化障害および痛みなどの治療に特に有用である。さらに、IBS、不安定膀胱、失禁、および局部炎症によって消化管や他の内臓器官に疼痛状態が起こる他の適応症、たとえば炎症性腸疾患(IBD)および月経困難症の治療に有効であると考えられる。免疫応答を低下させるこのオピオイドペプチドの能力は、IBD、および他の適応症、たとえば自己免疫疾患などとの闘いにおいて有利であるかもしれない。このペプチドの投与は、急性および慢性の炎症状態に関して、局所鎮痛活性を引き起こすために用いることができる。このペプチドは、たとえば鼓脹、悪心、または痛みに関連する腸管通過阻害、たとえば痙攣性収縮が原因でありうる腸管閉塞などの症状を有する消化性イレウスの治療に用いることができる。このオピオイドペプチドはさらに末梢痛覚欠如を生じさせるのに効果的であり、また手術後の痛みやたとえば胃腸組織および内臓組織の炎症などが原因で起こる慢性痛を軽減すること、さらに薬物嗜癖からの禁断症状中に苦痛を緩和することを目標とすることもできる。
【0078】
本発明の化合物は、当該技術分野でよく知られているとおり、薬剤として許容される無毒性塩、たとえば酸付加塩などの形で投与することができる。そのような酸付加塩の例には、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、タンニン酸塩、パモエート、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、アルギン酸塩、リンゴ酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩などがある。この有効成分を錠剤の形で投与する場合には、錠剤は、たとえばトラガカント、コーンスターチ、またはゼラチンなどの結合剤を含む、薬剤として許容される無毒性希釈剤を含有することができる。等張食塩水、リン酸緩衝液、マンニトールまたはグルコース溶液中の静脈内投与も行うことができる。
【0079】
この薬剤組成物は通例、薬剤として許容される通常の担体または希釈剤と共に、有効量のペプチドを含む。一般に、この組成物は抗侵害受容量、すなわち痛みを遮断する効果のある量を含む。通例、用量は、静脈内に与えられるとき、宿主の体重1kg当たりペプチド約1μgから約10mgである。この組成物は必要に応じて投与することができ、たとえば、3〜6時間の間隔で繰り返し投与できる。これらの化合物の特質により有効な経口投与を行える可能性があるが、しかしながら経口用量は高くなるかもしれない。オピオイドペプチドを長時間、たとえば単回投与で1週間またはそれ以上の期間に渡って送達することが望ましいならば、徐放剤形、デポー剤形またはインプラント剤形を用いることができる。たとえば、注射に適した徐放性デポー処方には、分解の遅い無毒性または非抗原性のポリマー、たとえば米国特許第3773919号に記載のポリ酢酸/ポリグリコール酸ポリマーなどに、分散または被包されたペプチドまたはそれらの塩を含むことができる。徐放性投与は、シラスティックインプラントを介して達成できることも知られている。
【0080】
これらの化合物は、ヒトを含む哺乳動物に、静脈内、皮下、筋肉内、経皮、鼻腔内、肺内、経口、局所、直腸内、膣内に、または脊髄投薬によって、抗侵害受容を達成するために、たとえば腹膜刺激によって誘発された胃腸通過阻害をくつがえすために投与できる。これらの化合物は術後の痛みを軽減するために用いることもできる。有効用量は、投与の形態、および処置される哺乳動物の種によって異なる。ある典型的な投薬形態の例は、ペプチドを含むpH約3から8、たとえば6の静菌性水溶液で、この水溶液を非経口的に、1日当たり、体重1kg当たり約0.3μgから3mgの範囲の用量を供給するように連続して投与する。これらの化合物はin vivoで十分に耐性であると考えられ、特に静菌性水溶液中などの皮下注射による投与に十分に適していると考えられる。
【0081】
本発明を好ましい実施形態に関して述べてきたが、当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲に述べる本発明の範囲から逸脱することなく変更および修正を加えられることを理解されたい。たとえば、このペプチドの有効性を著しく損なわない、当該技術分野で知られる他の置換を、本発明のペプチド内に用いることができる。他の置換D−Phe残基、たとえば(4Br)D−Phe、または(2,4Cl2)D−Pheなどを2位に用いることができる。D−Lys(Bu)とD−Lys(Et2)は共に、D−IlyおよびD−Arg(Et2)の等価物であるとみなされる。テトラペプチドのN末端は、所望であれば、当該技術分野で知られているとおり過メチル化することができる。2つのテトラペプチドアミドのダイマーを作るためにジアミノ化合物をリンカーとして用いることができる。首尾よく用いられてきたリンカーには、1,6−ジアミノヘキサン、1,5−ジアミノ−3−オキサペンタン、および1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタンが含まれる。結果として生じるダイマーは、それぞれのモノマーの等価物であるとみなされる。
Claims (22)
- ミューオピオイド受容体に対する親和力の少なくとも1000倍の親和力をカッパオピオイド受容体に対して有し、in vivoで投与されたときに長い作用持続時間を示す合成オピオイドペプチドアミド、または薬剤として許容されるそれらの塩であって、前記ペプチドは次式を有し、
H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Q
上式で、Xaa1は(A)D−Phe、(CαMe)D−Phe、D−Tyr、D−Tic、またはD−Ala(シクロペンチル、またはチエニル)であって、AはH、NO2、F、Cl、またはCH3であり;Xaa2は(A’)D−Phe、D−1Nal、D−2Nal、D−Tyr、またはD−Trpであって、A’はA、または3,4Cl2であり;Xaa3はD−Nle、(B)D−Leu、D−Hle、D−Met、D−Val、D−Phe、またはD−Ala(シクロペンチル)であって、BはH、またはCαMeであり;Xaa4はD−Arg、D−Har、D−nArg、D−Lys、D−Ily、D−Arg(Et2)、D−Har(Et2)、D−Amf、D−Gmf、D−Dbu、D−Orn、またはD−Iorであり;QはNR1R2、モルホリニル、チオモルホリニル、(C)ピペリジニル、ピペラジニル、4−一置換、もしくは4,4−二置換ピペラジニル、またはε−リシルであって、R1は低級アルキル、置換低級アルキル、ベンジル、置換ベンジル、アミノシクロヘキシル、2−チアゾリル、2−ピコリル、3−ピコリル、4−ピコリル、ω−(アシルアミノ)ポリメチレン、またはポリ(オキシエチレン)基であり、R2はH、または低級アルキルであり、CはH、4−ヒドロキシ、または4−オキソであることを特徴とする合成オピオイドペプチドアミド、または薬剤として許容されるそれらの塩。 - Xaa2がD−Pheであり、Xaa3がD−Leu、またはD−Nleであり、Xaa4がD−Arg、またはD−Ornであることを特徴とする請求項1に記載の合成ペプチド。
- QがNHR1、R1がエチル、プロピル、ブチル、シクロプロピル、またはシクロブチルであることを特徴とする請求項1または2に記載の合成ペプチド。
- Qがモルホリニル、またはチオモルホリニルであることを特徴とする請求項1または2に記載の合成ペプチド。
- QがNHR1であり、R1が4−ピコリルであることを特徴とする請求項1または2に記載の合成ペプチド。
- QがN(Et)2、NH(Aeb)、Ppz、またはPcpであることを特徴とする請求項1または2に記載の合成ペプチド。
- QがNHR1であり、R1がAao、Aoo、Hoh、Ghx、またはGaoであることを特徴とする請求項1または2に記載の合成ペプチド。
- Xaa1がD−Phe、D−Ala(2−チエニル)、またはD−4Fpaであることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の合成ペプチド。
- Xaa4がD−Gmfであることを特徴とする請求項1に記載の合成ペプチド。
- Xaa2がD−4Cpa、またはD−3,4Cpaであることを特徴とする請求項1に記載の合成ぺプチド。
- 抗侵害受容量の請求項1から10のいずれか一項に記載の合成ペプチドと、薬剤として許容される液体または固体のその担体とを含む医薬組成物。
- 0.5mg/kg以下のWT−ED50を有する合成オピオイドペプチドであって、前記ペプチドは次式を有し、
H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Q
上式で、Xaa1はD−Phe(非置換、またはCαMe、2F、4F、もしくは4Clで置換)またはD−Ala(シクロペンチル、またはチエニル)であり;Xaa2は(A’)D−Phe、D−1Nal、D−2Nal、またはD−Trpであって、A’はH、4F、4Cl、4NO2、または3,4Cl2であり;Xaa3はD−Nle、D−Leu、D−CML、D−Met、またはD−Acpであり;Xaa4はD−Arg、D−Arg(Et2)、D−Lys、D−Ily、D−Har、D−Har(Et2)、D−nArg、D−Orn、D−Ior、D−Dbu、D−Amf、およびD−Gmfであり;QはNR1R2、Mor、Tmo、Pip、4−Hyp、OxP、またはPpzであって、R1はMe、Et、Pr、Bu、hEt、Cyp、Bzl、または4−ピコリルであり、R2はH、またはEtであることを特徴とする請求項1に記載の合成オピオイドペプチド。 - Xaa2がD−Phe、D−4Cpa、またはD−3,4Cpaであり;Xaa3がD−Leu、またはD−Nleであり;Xaa4がD−Arg、D−Orn、またはD−Gmfであることを特徴とする請求項12に記載の合成ペプチド。
- QがNHR1であり、R1がEt、hEt、Pr、または4−ピコリルであることを特徴とする請求項12または13に記載の合成ペプチド。
- QがN(Et2)、またはNH(Aeb)であることを特徴とする請求項12または13に記載の合成ペプチド。
- Qがモルホリニル、またはチオモルホリニルであることを特徴とする請求項12または13に記載の合成ペプチド。
- QがNHR1、R1がエチル、または4−ピコリルであることを特徴とする請求項12または13に記載の合成ペプチド。
- QがPpz、Pcp、またはNH(Hoh)であることを特徴とする請求項12または13に記載の合成ペプチド。
- Xaa1がD−Phe、またはD−Ala(2−チエニル)、またはD−Fpaであることを特徴とする請求項12から18のいずれか一項に記載の合成ペプチド。
- 次式、
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−NHEt、
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−モルホリニル、
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−NH−4−ピコリル、
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−NHPr、
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−チオモルホリニル、
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−NEt2、
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−NHMe、
H−D−Phe−D−Phe−D−Leu−D−Orn−モルホリニル、
H−D−4Fpa−D−Phe−D−Nle−D−Arg−NH−4−ピコリル、
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−NH−シクロプロピル、
H−D−Ala(2Thi)−D−3,4Cpa−D−Leu−D−Arg−モルホリニル、
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Gmf−モルホリニル、
H−D−Phe−D−Phe−D−Leu−D−Orn−NH(Aeb)、
H−D−Phe−D−Phe−D−Leu−D−Lys−モルホリニル、
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−ピペラジニル、および
H−D−Phe−D−Phe−D−Nle−D−Arg−NH(Hoh)
のうちの一式を有する請求項1に記載の合成ペプチド。 - 0.5mg/kg以下のED50を有する合成オピオイドペプチドであって、前記ペプチドは次式を有し、
H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Q
上式で、Xaa1はD−Phe、D−4Fpa、D−2Fpa、D−Acp、またはD−Ala(2Thi)であり;Xaa2は(A)D−Phe、D−1Nal、D−2Nal、またはD−Trpであって、Aは4F、または4Clであり;Xaa3はD−Nle、D−Met、またはD−Leuであり;Xaa4はD−Arg、D−Har、D−nArg、D−Lys、D−Orn、またはD−Gmfであり;QはNHR1、Mor、Tmo、Pip、またはPpzであって、R1はEt、Pr、または4Picであることを特徴とする請求項1に記載の合成オピオイドペプチド。 - 0.5mg/kg以下のED50を有する合成オピオイドペプチドであって、前記ペプチドは次式を有し、
H−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Q
上式で、Xaa1はD−Phe、D−4Fpa、D−2Fpa、またはD−Ala(2Thi)であり;Xaa2は(A)D−Phe、D−1Nal、D−2Nal、またはD−Trpであって、Aは3,4Cl2、または4Clであり;Xaa3はD−Nle、またはD−Leuであり;Xaa4はD−Arg、D−Orn、またはD−Gmfであり;QはNHR1、Mor、Tmo、Pcp、Ppz、またはN(Et)2であって、R1はEt、Pr、Cyp、4Pic、Aeb、またはHohであることを特徴とする請求項1に記載の合成オピオイドペプチド。
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- 2006-10-05 IL IL178471A patent/IL178471A0/en unknown
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