JP4208831B2 - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、固体電解コンデンサおよびその製造方法に関するものであり、さらに詳細には、表面に形成絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体に、固体高分子電解質層および導電体層が、順次、形成された固体電解コンデンサであって、インピーダンスを低減することができ、また静電容量が大きくすることが可能な固体電解コンデンサおよびその製造方法に関するものである。
従来の技術
電解コンデンサは、絶縁性酸化皮膜形成能力を有するアルミニウム、チタン、真鍮、ニッケル、タンタルなどの金属、いわゆる弁金属を陽極に用い、この弁金属の表面を陽極酸化して、絶縁性酸化皮膜を形成した後、実質的に陰極として機能する電解質層を形成し、さらに、グラファイトや銀などの導電層を陰極として設けることによって、形成されている。
たとえば、アルミニウム電解コンデンサは、エッチング処理によって、比表面積を増大させた多孔質アルミニウム箔を陽極とし、この陽極表面に形成した酸化アルミニウム層と陰極箔との間に、電解液を含浸させた隔離紙を設けて、構成されている。
一般に、絶縁性酸化皮膜と陰極との間の電解質層に、電解液を利用する電解コンデンサは、シーリング部分からの液漏れや、電解液の蒸発によって、その寿命が決定されるという問題を有しているのに対し、金属酸化物や有機化合物からなる固体電解質を用いた固体電解コンデンサは、かかる問題を有しておらず、好ましいものである。
固体電解コンデンサに用いられる金属酸化物からなる代表的な固体電解質としては、二酸化マンガンが挙げられ、一方、固体電解コンデンサに用いられる有機化合物からなる固体電解質としては、たとえば、特開昭52−79255号公報や特開昭58−191414号公報に開示された7,7,8,8−テトラシアノキシジメタン(TCNQ)錯塩が挙げられる。
近年、電子機器の電源回路の高周波化にともない、使用されるコンデンサに対しても、それに対応した性能が求められるようになっているが、二酸化マンガンあるいはTCNQ錯塩からなる固体電解質層を用いた固体電解コンデンサは、以下のような問題を有していた。
二酸化マンガンからなる固体電解質層は、一般に、硝酸マンガンの熱分解を繰り返すことによって形成されるが、熱分解の際に加えられる熱によって、あるいは、熱分解の際に発生するNOxガスの酸化作用によって、誘電体である絶縁性酸化皮膜が損傷し、あるいは、劣化するため、固体電解質層を二酸化マンガンによって形成する場合には,漏れ電流値が大きくなるなど、最終的に得られる固体電解コンデンサの諸特性が低くなりやすいという問題があった。また、二酸化マンガンを固体電解質として用いるときは、高周波領域において、固体電解コンデンサのインピーダンスが高くなってしまうという問題もあった。
一方、TCNQ錯塩は、電導度が、1S/cm程度以下であるため、現在の電解コンデンサに対する低インピーダンス化の要求に対して、十分に応えることができないという問題を有していた。さらに、TCNQ錯塩は、絶縁性酸化皮膜との密着性が低く,また、ハンダ固定時の熱的安定性や経時的な熱的安定性が低いなどの理由から、TCNQ錯塩を固体電解質として用いた固体電解コンデンサは、十分な信頼性が得られないということが指摘されている。加えて、TCNQ錯塩は高価であり、TCNQ錯塩を固体電解質として用いた固体電解コンデンサはコストが高いという問題も有していた。
二酸化マンガンあるいはTCNQ錯塩を、固体電解質として用いる場合のこれらの問題点を解消し、より優れた特性を有する固体電解コンデンサを得るため、製造コストが比較的低く、また、絶縁性酸化皮膜との付着性が比較的良好で、熱的な安定性にも優れた高導電性の高分子化合物を固体電解質として利用することが提案されている。
たとえば、特許第2725553号には、陽極表面の絶縁性酸化皮膜上に、化学酸化重合によって、ポリアニリンを形成した固体電解コンデンサが開示されている。
また、特公平8−31400号公報は、化学酸化重合法のみによっては、陽極表面の絶縁性酸化皮膜上に、強度の高い導電性高分子膜を形成することは困難であり、また、陽極表面の絶縁性酸化皮膜が電気導体であるため、電解重合法により、陽極表面の絶縁性酸化皮膜上に、直接、電解重合膜を形成することは不可能か、きわめて困難であるという理由から、絶縁性酸化皮膜上に、金属あるいは二酸化マンガンの薄膜を形成し、金属あるいは二酸化マンガンの薄膜上に、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフランなどの導電性高分子膜を電解重合法によって形成した固体電解コンデンサを提案している。
さらに、特公平4−74853号公報には、絶縁性酸化皮膜上に、化学酸化重合によって、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフランなどの導電性高分子膜を形成した固体電解コンデンサが開示されている。
一方、電子機器の小型化、薄型化の要求により、電子部品には、より一層の小型化、高性能化が要求され、回路基板には、薄層化、多層化による高機能化が要求されている。ことに、ICカードの厚みは、1mm以下、携帯型パーソナルコンピュータの厚みは、20mm以下と、きわめて薄くなりつつあるため、これらに搭載される電子部品や、電子部品を実装した配線基板は、数mmないし数百ミクロンの厚みで形成することが要求されるようになっている。
しかしながら、上述した固体電解コンデンサは、いずれも、単体の部品として製造され、配線基板に、ハンダ層を介して、実装されるものであるため、電子部品を十分に高集積化、高密度化することができないという問題があった。
そこで、特開平2−54510号公報および特許第2950587号は、固体電解コンデンサを、配線基板の抵抗機能や導電パターンと同様に、あらかじめ、基板と一体的に形成し、複数の固体電解コンデンサが1枚の基板上に形成された回路基板によって、電子部品の高密度化、回路基板の薄型化を図ることを提案している。
すなわち、特開平2−54510号公報は、絶縁基板上に、電気導体および絶縁性酸化皮膜形成能力を有するアルミニウム箔などの箔状の弁金属基体のパターンを形成し、この弁金属基体のパターンの表面の1箇所あるいは数箇所に、絶縁性酸化皮膜層、複素環式化合物の導電性ポリマー層および導電体層を、順次、形成して、固体電解コンデンサ内蔵基板を作製する方法を開示するとともに、絶縁基板の両面に、電気導体および絶縁性酸化皮膜形成能力を有する弁金属基体のパターンを形成し、この弁金属基体のパターンの表面の1箇所あるいは数箇所に、絶縁性酸化皮膜層、複素環式化合物の導電性ポリマー層および導電体層を、順次、形成して、固体電解コンデンサ内蔵基板を作製した後、固体電解コンデンサ内蔵基板を積層して、多層構造とした固体電解コンデンサ内蔵基板を開示している。特開平2−54510号公報によれば、導電性高分子を用いた固体電解コンデンサを、回路基板の抵抗体層や導電パターンと同様に、あらかじめ、基板と一体的に形成しておくことによって、個々のコンデンサを回路基板上に実装する必要がなく、電子部品の高密度化が実現されるとともに、ノイズの低減など、電気的特性をも向上させることができるとされている。
一方、特許第2950587号は、板状の陽極体、すなわち、板状の弁金属基体の両面に、誘電体層、電解質層および導電体層を、順次、形成し、各導電体層を介して、陰極端子を設けて、コンデンサ素子を形成し、こうして形成したコンデンサ素子の両面に、所望の配線パターンを備えたプリント基板を、樹脂層を介して、接合して、作製した固体電解コンデンサを開示している。特許第2950587号によれば、機械的に脆弱な固体電解質であっても、両面に配置されるプリント基板によって保護されるから、信頼性の高い固体電解コンデンサを得ることが可能になり、また、プリント基板に、あらかじめ、所望の配線パターンを形成しておくことにより、他の電子部品を、プリント基板に容易に実装することが可能になるとされている。
上述した低インピーダンス化を図るためには、使用されるコンデンサの等価直列インダクタンス(ESL)や等価直列抵抗(ESR)を低くする必要があり、特に高周波の場合にはESLを十分に低くすることが必要とされている。一般に、低ESL化を図る方法としては、第1に、電流経路の長さを極力短くする方法、第2に、電流経路によって形成される磁場を別の電流経路によって形成される磁場により相殺する方法、第3に、電流経路をn個に分割して実効的なESLを1/nにする方法が知られている。例えば、特開2000−311832号公報に開示された発明は、第1および第3の方法を採用するものであり、また特開平06−267802号公報に開示された発明は、第2および第3の方法を採用するものであり、また特開平06−267801号公報、および特開平11−288846号公報に開示された発明は、第3の方法を採用するものである。
上述したように、電子機器の電源回路の高周波化にともない、使用されるコンデンサの等価直列インダクタンス(ESLや)コンデンサの等価直列抵抗(ESR)が低いことが併せて必要とされている。したがって、ESRやESLの初期特性値が非常に小さな固体電解コンデンサが要求されている。
発明の開示
したがって、本発明の目的は、表面に絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体に、少なくとも、固体高分子電解質層および導電体層が、順次、形成された固体電解コンデンサであって、ESLやESRを低減することができ、小型でありながら静電容量が大きくすることが可能な固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の前記目的は、表面に絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体と、前記弁金属箔基体の対向する2つの端部それぞれに、その一端部が、弁金属間が電気的に接続されるように、接合された、弁金属体と、前記弁金属体それぞれの他端部に、その一端部が、金属間が電気的に接続されるように、接合された、導電性金属基体と、前記弁金属箔基体の表面に、少なくとも、固体高分子電解質層および導電体層が、順次、形成されてなる陰極電極を有する固体電解コンデンサ素子を少なくとも1つ備え、前記陰極電極から前記弁金属箔基体の主面に対し垂直方向に陰極リード電極が引き出されていることを特徴とする固体電解コンデンサによって達成される。
本発明によれば、特に、3端子型の固体電解コンデンサが構成されることにより、電流経路の分割によってESLを低減させることができ、さらに、陰極リード電極のリード長が短縮化されるため、ESLを大幅に低減させることが可能になる。
本発明の前記目的はまた、表面に絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体と、前記弁金属箔基体の一端部に、その一端部が、弁金属間が電気的に接続されるように、接合された、弁金属体と、前記弁金属体の他端部に、その一端部が、金属間が電気的に接続されるように、接合された、導電性金属基体と、前記弁金属箔基体の表面に、少なくとも、固体高分子電解質層および導電体層が、順次、形成されてなる陰極電極を有する固体電解コンデンサ素子を少なくとも2つ備え、前記少なくとも2つの固体電解コンデンサ素子が、前記導電体層どうしが互いに電気的に接続されるように、部分的に重なり合って、固体電解コンデンサ素子の積層体が構成されており、前記固体電解コンデンサ素子の積層体に形成されている前記陰極電極の一方の面から前記弁金属箔基体の主面に対し垂直方向に陰極リード電極が引き出されていることを特徴とする固体電解コンデンサによって達成される。
本発明によれば、特に、少なくとも擬似的な3端子型の固体電解コンデンサが構成されることにより、電流経路の分割によってESLを低減させることができ、さらに、陰極リード電極のリード長が短縮化されるため、ESLを大幅に低減させることが可能になる共に、複数の固体電解コンデンサ素子の積層によって静電容量の大きくすることが可能となる。
本発明の好ましい実施態様においては、2つの前記固体電解コンデンサ素子が、180度の回転角度で、向き合って配置されている。
本発明の好ましい実施態様によれば、特に、擬似的な3端子型の固体電解コンデンサが構成されることにより、電流経路のさらなる分割によってESLを一層低減させることができ、さらに、陰極リード電極のリード長が短縮化されるため、ESLを大幅に低減させることが可能になる共に、2つの固体電解コンデンサ素子の積層によって静電容量のさらに大きくすることが可能となる。
本発明の好ましい実施態様においてはまた、4つの前記固体電解コンデンサ素子が、90度の回転角度で、向き合って配置されている。
本発明の好ましい実施態様によれば、特に、擬似的な5端子型の固体電解コンデンサが構成されることにより、電流経路のさらなる分割によってESLを一層低減させることができ、さらに、陰極リード電極のリード長が短縮化されるため、ESLを大幅に低減させることが可能になる共に、4つの固体電解コンデンサ素子の積層によって静電容量のさらに大きくすることが可能となる。
本発明の前記目的はまた、表面に絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体の対向する2つの端部それぞれに、弁金属体の一端部を、弁金属間が電気的に接続されるように、接合して、固体電解コンデンサ素子用電極体を形成する工程と、前記電極体の一方に設けられた、前記弁金属体の一部をマスキングする工程と、前記電極体のうち、前記弁金属箔基体全体と、前記マスキング処理された部分全体と、前記マスキング処理が施されていない前記弁金属体の一部が化成溶液に浸されるように、前記化成溶液に浸し、前記電極体に電圧を印加して、陽極酸化処理を施し、前記弁金属箔基体の少なくともエッジ部分に、絶縁性酸化皮膜を形成する工程と、陽極酸化処理が施された前記弁金属箔基体の略全表面上に、固体高分子電解質層を形成する工程と、前記固体高分子電解質層上に、導電性ペーストを塗布し、乾燥して、導電体層を形成する工程と、前記弁金属体の前記マスクを除去する工程と、前記各工程を経て得られる少なくとも1つの固体電解コンデンサ素子を、リードフレーム上に搭載し、前記弁金属体それぞれの他端部に、前記リードフレーム中に予め作製しておいた陽極リード部の一端部を、接合して、陽極リード電極を形成するとともに、前記導電体層に、前記リードフレーム中に予め作製しておいた陰極リード部を接続して、前記導電体層から前記弁金属箔基体の主面に対し垂直方向に引き出されている陰極リード電極を形成する工程と、前記リードフレーム上に固定された前記固定電解コンデンサ素子を樹脂モールドする工程を備えたことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法によって達成される。
本発明によれば、特に、電流経路の分割によってESLを低減させることができ、さらに、陰極リード電極のリード長の短縮化によってESLを大幅に低減させることが可能な、3端子型の固体電解コンデンサを製造することができる。
本発明の前記目的はまた、表面に絶縁性酸化皮膜が形成された前記弁金属箔基体の一端部に、弁金属体の一端部を、弁金属間が電気的に接続されるように、接合して、固体電解コンデンサ素子用電極体を形成する工程と、前記電極体を、前記弁金属箔基体全体が化成溶液に浸されるように、前記化成溶液に浸し、前記電極体に電圧を印加して、陽極酸化処理を施し、前記弁金属箔基体の少なくともエッジ部分に、絶縁性酸化皮膜を形成する工程と、陽極酸化処理が施された前記弁金属箔基体の全表面上に、固体高分子電解質層を形成する工程と、前記固体高分子電解質層上に、導電性ペーストを塗布し、乾燥して、導電体層を形成する工程と、前記弁金属箔基体の前記マスクを除去する工程と、前記各工程を繰り返して、少なくとも2つの固体電解コンデンサ素子を作製する工程と、少なくとも2つの前記固体電解コンデンサ素子を、前記導電体層どうしが電気的に接続されるように、部分的に重ね合わせて、固体電解コンデンサ素子の積層体を作製する工程と、少なくとも1つの前記固体電解コンデンサ素子の積層体を、リードフレーム上に搭載し、前記弁金属体それぞれの他端部に、前記リードフレーム中に予め作製しておいた陽極リード部の一端部を、接合して、陽極リード電極を形成するとともに、前記導電体層に、前記リードフレーム中に予め作製しておいた陰極リード部を接続して、前記導電体層から前記弁金属箔基体の主面に対し垂直方向に引き出されている陰極リード電極を形成する工程と、前記リードフレーム上に固定された前記固体電解コンデンサ素子の積層体を樹脂モールドする工程を備えたことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法によって達成される。
本発明によれば、特に、電流経路の分割によってESLを低減させることができ、さらに、陰極リード電極のリード長の短縮化によってESLを大幅に低減させることが可能になる共に、複数の固体電解コンデンサ素子の積層によって静電容量の大きくすることが可能な、少なくとも擬似的な多端子型の固体電解コンデンサを製造することができる。
本発明において、弁金属基体は、絶縁性酸化皮膜形成能力を有する金属およびその合金よりなる群から選ばれる金属または合金によって形成される。好ましい弁金属としては、アルミニウム、タンタル、チタン、ニオブおよびジルコニウムよりなる群から選ばれる1種の金属または2種以上の金属の合金が挙げられ、これらの中でも、アルミニウムおよびタンタルが、とくに好ましい。陽極電極は、これらの金属あるいは合金を、箔状に加工して、形成される。
本発明において、導電性金属の材料は、導電性を有する金属または合金であればよく、とくに限定されるものではないが、好ましくは、ハンダ接続が可能であり、とくに、銅、真鍮、ニッケル、亜鉛およびクロムよりなる群から選ばれる1種の金属または2種以上の金属の合金から選択されることが好ましく、これらの中では、電気的特性、後工程での加工性、コストなどの観点から、銅が最も好ましく使用される。
本発明において、固体高分子電解質層は、導電性高分子化合物を含有し、好ましくは、化学酸化重合あるいは電解酸化重合によって、表面が粗面化され、絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体上に、形成される。
化学酸化重合によって、固体高分子電解質層を形成する場合、具体的には、固体高分子電解質層は、たとえば、以下のようにして、表面が粗面化され、絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体上に、形成される。
まず、表面が粗面化され、絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体上のみに、0.001ないし2.0モル/リットルの酸化剤を含む溶液、あるいは、さらに、ドーパント種を与える化合物を添加した溶液を、塗布、噴霧などの方法によって、均一に付着させる。
次いで、好ましくは、少なくとも0.01モル/リットルの導電性高分子化合物の原料モノマーを含む溶液あるいは導電性高分子化合物の原料モノマー自体を、弁金属箔基体の表面に形成された絶縁性酸化皮膜に、直接接触させる。これによって、原料モノマーが重合し、導電性高分子化合物が合成され、弁金属箔基体の表面に形成された絶縁性酸化皮膜上に、導電性高分子化合物よりなる固体高分子電解質層が形成される。
本発明において、固体高分子電解質層に含まれる導電性高分子化合物としては、置換または非置換のπ共役系複素環式化合物、共役系芳香族化合物およびヘテロ原子含有共役系芳香族化合物よりなる群から選ばれる化合物を、原料モノマーとするものが好ましく、これらのうちでは、置換または非置換のπ共役系複素環式化合物を、原料モノマーとする導電性高分子化合物が好ましく、さらに、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフランおよびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる導電性高分子化合物、とくに、ポリアニリン、ポリピロール、ポリエチレンジオキシチオフェンが好ましく使用される。
本発明において、固体高分子電解質層に好ましく使用される導電性高分子化合物の原料モノマーの具体例としては、未置換アニリン、アルキルアニリン類、アルコキシアニリン類、ハロアニリン類、o−フェニレンジアミン類、2,6−ジアルキルアニリン類、2,5−ジアルコキシアニリン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−プロピルピロール、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェンなどを挙げることができる。
本発明において、化学酸化重合に使用される酸化剤は、とくに限定されるものではないが、たとえば、塩化第2鉄、硫化第2鉄、フェリシアン化鉄といったFe3+塩や、硫酸セリウム、硝酸アンモニウムセリウムといったCe4+の塩、ヨウ素、臭素、ヨウ化臭素などのハロゲン化物、五フッ化珪素、五フッ化アンチモン、四フッ化珪素、五塩化リン、五フッ化リン、塩化アルミニウム、塩化モリブデンなどの金属ハロゲン化物、硫酸、硝酸、フルオロ硫酸、トリフルオロメタン硫酸、クロロ硫酸などのプロトン酸、三酸化イオウ、二酸化窒素などの酸素化合物、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、過酸化水素、過マンガン酸カリウム、過酢酸、ジフルオロスルホニルパーオキサイドなどの過酸化物が、酸化剤として使用される。
本発明において、必要に応じて、酸化剤に添加されるドーパント種を与える化合物としては、たとえば、LiPF、LiAsF、NaPF、KPF、KAsFなどの陰イオンがヘキサフロロリンアニオン、ヘキサフロロ砒素アニオンであり、陽イオンがリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属カチオンである塩、LiBF、NaBF、NHBF、(CHNBF、(n−CNBFなどの四フッ過ホウ素塩化合物、p−トルエンスルホン酸、p−エチルベンゼンスルホン酸、P−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メチルスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、β−ナフタレンスルホン酸などのスルホン酸またはその誘導体、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、2,6−ナフタレンジスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸テトラブチルアンモニウムなどのスルホン酸またはその誘導体の塩、塩化第二鉄、臭化第二鉄、塩化第二銅、集荷第二銅などの金属ハロゲン化物、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、リン酸、硝酸あるいはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩もしくはアンモニウム塩、過塩素酸、過塩素酸ナトリウムなどの過ハロゲン酸もしくはその塩などのハロゲン化水素酸、無機酸またはその塩、酢酸、シュウ酸、蟻酸、酪酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、フタル酸、マレイン酸、安息香酸、サリチル酸、ニコチン酸などのモノもしくはジカルボン酸、芳香族複素環式カルボン酸、トリフルオロ酢酸などのハロゲン化されたカルボン酸およびこれらの塩などのカルボン酸類を挙げることができる。
本発明において、これらの酸化剤およびドーパント種を与えることのできる化合物は、水や有機溶媒などに溶解させた適当な溶液の形で使用される。溶媒は、単独で使用しても、2種以上を混合して、使用してもよい。混合溶媒は、ドーパント種を与える化合物の溶解度を高める上でも有効である。混合溶媒としては、溶媒間に相溶性を有するものおよび酸化剤およびドーパント種を与えることのできる化合物と相溶性を有するものが好ましい。溶媒の具体例としては、有機アミド類、含硫化合物、エステル類、アルコール類が挙げられる。
一方、電解酸化重合によって、固体高分子電解質層を、表面が粗面化され、絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体上に形成する場合には、公知のように、導電性下地層を作用極として、対向電極とともに、導電性高分子化合物の原料モノマーと支持電解質を含んだ電解液中に浸漬し、電流を供給することによって、固体高分子電解質層が形成される。
具体的には、表面が粗面化され、絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体上に、好ましくは、化学酸化重合によって、まず、薄層の導電性下地層が形成される。導電性下地層の厚さは、一定の重合条件のもとで、重合回数を制御することによって、制御される。重合回数は、原料モノマーの種類によって決定される。
導電性下地層は、金属、導電性を有する金属酸化物、導電性高分子化合物のいずれから構成してもよいが、導電性高分子化合物から構成することが好ましい。導電性下地層を構成するための原料モノマーとしては、化学酸化重合に用いられる原料モノマーを用いることができ、導電性下地層に含まれる導電性高分子化合物は、化学酸化重合によって形成される固体高分子電解質層に含まれる導電性高分子化合物と同様である。
導電性下地層を構成するための原料モノマーとして、エチレンジオキシチオフェン、ピロールを用いる場合は、化学酸化重合のみで高分子固体電解質層を形成する場合に生成される導電性高分子の全量の10%〜30%(重量比)程度の導電性高分子が生成する条件になるように重合回数を換算して、導電性下地層が形成すればよい。
その後、導電性下地層を作用極として、対向電極とともに、導電性高分子化合物の原料モノマーと支持電解質を含んだ電解液中に浸漬し、電流を供給することによって、導電性下地層上に、固体高分子電解質層が形成される。
電解液には、必要に応じて、導電性高分子化合物の原料モノマーおよび支持電解質に加えて、種々の添加剤を添加することができる。
固体高分子電解質層に使用することのできる導電性高分子化合物は、導電性下地層に使用される導電性高分子化合物、したがって、化学酸化重合に用いられる導電性高分子化合物と同様であり、置換または非置換のπ共役系複素環式化合物、共役系芳香族化合物およびヘテロ原子含有共役系芳香族化合物よりなる群から選ばれる化合物を、原料モノマーとする導電性高分子化合物が好ましく、これらのうちでは、置換または非置換のπ共役系複素環式化合物を、原料モノマーとする導電性高分子化合物が好ましく、さらに、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフランおよびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる導電性高分子化合物、とくに、ポリアニリン、ポリピロール、ポリエチレンジオキシチオフェンが好ましく使用される。
支持電解質は、組み合わせるモノマーおよび溶媒に応じて、選択されるが、支持電解質の具体例としては、たとえば、塩基性の化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどが、酸性の化合物としては、硫酸、塩酸、硝酸、臭化水素、過塩素酸、トリフルオロ酢酸、スルホン酸などが、塩としては、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化カリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム、過ヨウ酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、ヨウ化アンモニウム、塩化アンモニウム、四フッ化ホウ素塩化合物、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムパークロライド、テトラブチルアンモニウムパークロライド、テトラメチルアンモニウム、D−トルエンスルホン酸クロライド、ポリジサリチル酸トリエチルアミン、10−カンファースルホン酸ナトリウムなどが、それぞれ、挙げられる。
本発明において、支持電解質の溶解濃度は、所望の電流密度が得られるように設定すればよく、とくに限定されないが、一般的には、0.05ないし1.0モル/リットルの範囲内に設定される。
本発明において、電解酸化重合で用いられる溶媒は、とくに限定されるものではなく、たとえば、水、プロトン性溶媒、非プロトン性溶媒またはこれらの溶媒を2種以上混合した混合溶媒から、適宜選択することができる。混合溶媒としては、溶媒間に相溶性を有するものならびにモノマーおよび支持電解質と相溶性を有するものが好ましく使用できる。
本発明において使用されるプロトン性溶媒の具体例としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、tert−ブチルアルコール、メチルセロソルブ、ジエチルアミン、エチレンジアミンなどを挙げることができる。
また、非プロトン性溶媒の具体例としては、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、二硫化炭素、アセトニトリル、アセトン、プロピレンカーボネート、ニトロメタン、ニトロベンゼン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
本発明において、電解酸化重合によって、固体高分子電解質層を形成する場合には、定電圧法、定電流法、電位掃引法のいずれを用いてもよい。また、電解酸化重合の過程で、定電圧法と定電流法を組み合わせて、導電性高分子化合物を重合することもできる。電流密度は、とくに限定されないが、最大で、500mA/cm程度である。
本発明において、化学酸化重合時あるいは電解酸化重合時に、特開2000−100665号公報に開示されるように、超音波を照射しつつ、導電性高分子化合物を重合することもできる。超音波を照射しつつ、導電性高分子化合物を重合する場合には、得られる固体高分子電解質層の膜質を改善することが可能になる。
本発明において、固体高分子電解質層の最大厚さは、エッチングなどによって形成された陽極電極表面の凹凸を完全に埋めることができるような厚さであればよく、とくに限定されないが、一般に、5ないし100μm程度である。
本発明において、固体電解コンデンサは、さらに、固体高分子電解質層上に、陰極として機能する導電体層を備えており、導電体層としては、グラファイトペースト層および銀ペースト層を設けることができ、グラファイトペースト層および銀ペースト層は、スクリーン印刷法、スプレー塗布法などによって形成することができる。銀ペースト層のみによって、固体電解コンデンサの陰極を形成することもできるが、グラファイトペースト層を形成する場合には、銀ペースト層のみによって、固体電解コンデンサの陰極を形成する場合に比して、銀のマイグレーションを防止することができる。
陰極として、グラファイトペースト層および銀ペースト層を形成するにあたっては、メタルマスクなどによって、粗面化処理が施され、絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体に対応する部分を除いた部分がマスクされ、粗面化処理が施され、絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体に対応する部分にのみ、グラファイトペースト層および銀ペースト層が形成される。
発明の実施の形態
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
第1図は、本発明の好ましい実施態様にかかる固体電解コンデンサに用いられる固体電解コンデンサ素子用電極体(以下、単に電極体ということがある)の略斜視図であり、第2図は、第1図に示した固体電解コンデンサ素子用電極体のA−A線に沿った略断面図である。
本実施態様においては、絶縁性酸化皮膜形成能力を有する弁金属として、アルミニウムが用いられ、第1図および第2図に示されるように、本実施態様にかかる固体電解コンデンサの電極体1は、表面が粗面化(拡面化)され、表面に、絶縁性酸化皮膜である酸化アルミニウム皮膜2xが形成されたアルミニウム箔基体2と、表面が粗面化されていない2つのアルミニウム箔基体3a,3bを備えている。
表面が粗面化され、表面に、酸化アルミニウム皮膜2xが形成されたアルミニウム箔基体2の一端部には、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3aの一端部が、超音波溶接によって、弁金属間が電気的に接続されるように、接合されている。また、表面が粗面化され、表面に、酸化アルミニウム皮膜2xが形成されたアルミニウム箔基体2の他端部には、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3bの一端部が、超音波溶接によって、弁金属間が電気的に接続されるように、接合されている。
電極体1の形成にあたっては、まず、表面が粗面化され、表面に酸化アルミニウム皮膜が形成されているアルミニウム箔シートから、アルミニウム箔基体2が所定寸法に切り出される。また、表面が粗面化されていないアルミニウム箔シートから、2つのアルミニウム箔基体3a,3bが所定寸法に切り出される。
そして、表面が粗面化され、酸化アルミニウム皮膜が形成されているアルミニウム箔基体2の両端部に、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの一端部が、それぞれ、所定面積の端部が互いに重なり合うように、重ね合わされる。
次いで、互いに重ね合わされている表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2の端部と、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの端部とが、超音波溶接によって、接合されて、溶接接合部4a,4bが生成される。ここに、超音波溶接によって、接合することによって、アルミニウム箔基体2の表面に形成されている酸化アルミニウム皮膜2xが除去され、アルミニウム金属間が電気的に接続されるように、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの端部と、表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2の端部とが接合される。ここに、互いに重なり合うアルミニウム箔基体3a,3bの端部およびアルミニウム箔基体2の端部の面積は、接合部が、所定の強度を有するように決定される。
こうして形成された電極体1は、表面が粗面化され、表面に酸化アルミニウム皮膜2xが形成されたアルミニウム箔基体2が、アルミニウム箔シートから切り出されたものであるため、そのエッジ部には、酸化アルミニウム皮膜が形成されてはおらず、固体電解コンデンサの陽極電極として用いるためには、表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2のエッジ部に、陽極酸化によって、酸化アルミニウム皮膜を形成することが必要である。
第3図は、表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2のエッジ部に、酸化アルミニウム皮膜を形成する陽極酸化方法を示す略断面図である。
第3図に示されるように、まず、電極体1は、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3aのうち、表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2と重なっていない部分の一部が、熱硬化型レジスト8xによってマスクされる。次いで、ステンレスビーカー7中に収容されたアジピン酸アンモニウム水溶液よりなる化成溶液8中に、表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2の全体と、マスク処理されたアルミニウム箔基体3aの全体と、マスク処理されていないアルミニウム箔基体3bの一部が浸漬されるように、電極体1がセットされ、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3bがプラスに、ステンレスビーカー7がマイナスになるように、電圧が印加される。
使用電圧は、形成すべき酸化アルミニウム皮膜の膜厚に応じて、適宜決定することができ、10nmないし1μmの膜厚を有する酸化アルミニウム皮膜を形成するときは、通常、数ボルトないし20ボルト程度に設定される。
その結果、陽極酸化が開始され、化成溶液8は、アルミニウム箔基体2の表面が粗面化されているため、毛細管現象によって上昇するが、アルミニウム箔基体3bの表面は粗面化されていないため、表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2と、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3bの接合部を越えて、上昇することはなく、また、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3aの一部は、熱硬化型レジスト8xによってマスクされているので、化成溶液8と接触することはない。
したがって、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの先端部に化成溶液8が接触することが確実に防止され、エッジ部を含む表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2の全表面およびこれに接合された表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの一部の領域のみに、酸化アルミニウム皮膜が形成される。
こうして作製された電極体1には、表面が粗面化され、酸化アルミニウム皮膜が形成されているアルミニウム箔基体2の略全表面上に、公知の方法で、導電性高分子などからなる陰極電極が形成され、固体電解コンデンサ素子が作製される。
第4図は、固体電解コンデンサ素子の略断面図である。
第4図に示されるように、固体電解コンデンサ素子10は、表面が粗面化され、酸化アルミニウム皮膜9が形成されているアルミニウム箔基体2の略全表面上に、固体高分子電解質層11、グラファイトペースト層12および銀ペースト層13からなる陰極電極14を備えている。
導電性高分子化合物を含む固体高分子電解質層11は、表面が粗面化され、酸化アルミニウム皮膜9が形成されているアルミニウム箔基体2の略全表面上に、化学酸化重合あるいは電解酸化重合によって形成され、グラファイトペースト層12および銀ペースト層(導電体層)13は、固体高分子電解質層11上に、スクリーン印刷法あるいはスプレー塗布法によって形成される。
こうして作製された固体電解コンデンサ素子10は、熱硬化型レジスト8xによるマスクが除去され、リードフレーム上に搭載され、リードフレーム中に予め作製された陽極リード電極および陰極リード電極と接続された後、モールドされ、ディスクリート型の3端子型固体電解コンデンサとされる。
第5図は、リードフレームの構成を示す略斜視図である。また、第6図は、リードフレームに搭載された固体電解コンデンサ素子の略斜視図である。
第5図および第6図に示されるように、リードフレーム15は、りん青銅製の基体が所定の形状に打ち抜き加工されたものである。リードフレーム15の中央部には、下方に向けて突出した陰極リード部15cが設けられ、陰極リード部15cは、サイドフレーム15eの中央に設けられたセンターフレーム15dと一体的に形成される。また、センターフレーム15cとの直交方向には、サイドフレーム15eから中央部に向けて突出した2つの陽極リード部15a,15bが設けられる。
固体電解コンデンサ素子10は、リードフレーム15のセンターフレーム15dの中央に搭載され、センターフレーム15dと固体電解コンデンサ素子10の下面にある導電体層13とを、銀系の導電性接着剤を用いて接着して、固定される。粗面化処理が施されていないアルミニウム箔3a,3bの端部は、リードフレーム中に予め作製された2つの陽極リード部15a,15bの端部に、それぞれ重ね合わされ、それぞれレーザスポット溶接機で溶接して、陽極リード部15a,15bと接合される。
さらに、固体電解コンデンサ素子10は、リードフレーム上に固定された後に、インジェクションまたはトランスファモールドによって、エポキシ樹脂でモールドされるが、陰極リード部15cの一部をモールドの底面から露出させて、陰極リード電極とする。
第7図は、モールド後の固体電解コンデンサを示す略斜視図であって、固体電解コンデンサ素子10の図示は省略されている。
第7図に示されるように、エポキシ樹脂16によってモールドされた固体電解コンデンサ素子は、リードフレームから切り離され、陽極リード部15a,15bを折り曲げて、陽極リード電極が構成される。また、陰極リード部15cの一部をモールドの底面から露出させて、陰極リード電極が構成される。
第8図は、第7図に示した固体電解コンデンサのB−B線に沿った略断面図である。
第8図に示されるように、モールド16内の表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2には、絶縁性酸化皮膜、固体高分子電解質層および導電体層が、順次、形成された陰極電極14が設けられている。表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2の両端部には、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの一端部が、弁金属間が電気的に接続されるように、接合されている。表面が粗面化されていない前記アルミニウム箔基体3a,3bの他端部には、リードフレームから切り離された箔状の銅基体15a,15bの一端部が、金属間が電気的に接続されるように、接合されることによって、陽極リード電極が構成される。表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2に形成された陰極電極14の導電体層からアルミニウム箔基体2の主面に対し垂直方向に陰極リード電極15cが引き出されている。ここで、アルミニウム箔基体2の主面とは、アルミニウム箔基体2を構成する面のうち主要な面を意味し、アルミニウム箔基体2のエッジ面を意味するものではない。
以上説明したように、本実施態様によれば、表面が粗面化され、酸化アルミニウム皮膜で覆われたアルミニウム箔基体2の対向する2つの端部それぞれに、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの一端部が接合され、さらにその他端部に、リードフレームよりなる陽極リード電極15a,15bが接合されているので、電気的特性に優れた固体電解コンデンサ素子10を得ることができる。
また、3端子型の固体電解コンデンサ素子として構成されているので、電流経路の分割によってESLを低減することができ、しかも初期特性値のみならず、ほとんど特性変化のない良好な電気的特性を有する電解コンデンサを得ることができる。
さらにまた、陰極リード電極15cが、固体電解コンデンサ素子の底面に形成された陰極電極をなす導電体層から下方へ垂直に引き出されているので、電流経路の短縮化によってESLの一層の低減を図ることができる。
第9図は、本発明の他の好ましい実施態様にかかる固体電解コンデンサ素子の略斜視図であり、第10図は、第9図に示した固体電解コンデンサ素子のC−C線に沿った略断面図である。
第9図および第10図に示されるように、本実施態様にかかる固体電解コンデンサ素子10Xは、2つの2端子型固体電解コンデンサ素子10a,10bの積層体からなる。
固体電解コンデンサ素子10aは、表面が粗面化(拡面化)され、表面に、絶縁性酸化皮膜である酸化アルミニウム皮膜が形成されたアルミニウム箔基体2aと、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3aを備え、表面が粗面化され、酸化アルミニウム皮膜が形成されたアルミニウム箔基体2aには、固体高分子電解質層、グラファイトペースト層および銀ペースト層からなる陰極電極14aが形成されている。表面が粗面化され、表面に、酸化アルミニウム皮膜が形成されたアルミニウム箔基体2aの一端部には、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3aの一端部が、超音波溶接によって、弁金属間が電気的に接続されるように、接合される。
固体電解コンデンサ素子10bも同様の構成であり、表面が粗面化され、表面に、絶縁性酸化皮膜である酸化アルミニウム皮膜が形成されたアルミニウム箔基体2bと、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3bを備え、アルミニウム箔基体2bには陰極電極14bが形成され、表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2bの一端部には、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3bの一端部が、超音波溶接によって、弁金属間が電気的に接続されるように、接合される。
2つの2端子型固体電解コンデンサ素子10a,10bは、陰極電極を形成する導電体層どうしが電気的に接続されるように、向かい合い、端部どうしが互いに重なり合って、固体電解コンデンサ素子の積層体を構成している。
固体電解コンデンサ素子用電極体の作製にあたっては、まず、表面が粗面化されていないアルミニウム箔シートから、2つのアルミニウム箔基体3a,3bが所定寸法に切り出される。
次いで、表面が粗面化され、表面に酸化アルミニウム皮膜が形成されているアルミニウム箔シートから、アルミニウム箔基体2a,2bが所定寸法に切り出される。
そして、表面が粗面化され、表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2a,2bの一端部に、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの一端部を、それぞれ、所定面積の端部が互いに重なり合うように、重ね合わされる。
次いで、互いに重ね合わされている表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2a,2bの端部と、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの端部とが、超音波溶接によって、接合されて、溶接接合部4a,4bが生成される。ここに、超音波溶接によって、接合することによって、アルミニウム箔基体2a,2bの表面に形成されている酸化アルミニウム皮膜が除去され、アルミニウム金属間が電気的に接続されるように、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの端部と、表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2a,2bの端部とが接合される。ここに、互いに重なり合うアルミニウム箔基体3a,3bの端部およびアルミニウム箔基体2a,2bの端部の面積は、接合部が、所定の強度を有するように決定される。
こうして作製された2つの電極体は、表面が粗面化され、表面に酸化アルミニウム皮膜が形成されたアルミニウム箔基体2a,2bが、アルミニウム箔シートから切り出されたものであるため、そのエッジ部には、酸化アルミニウム皮膜が形成されてはおらず、固体電解コンデンサの陽極電極として用いるためには、表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2のエッジ部に、陽極酸化によって、酸化アルミニウム皮膜を形成することが必要である。
第11図は、表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2のエッジ部に、酸化アルミニウム皮膜を形成する陽極酸化方法を示す略断面図である。
第11図に示されるように、まず、ステンレスビーカー7中に収容されたアジピン酸アンモニウム水溶液よりなる化成溶液8中に、表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2の全体と、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3のうち表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2と重なっている部分を含んで一部が浸漬されるように、電極体がセットされ、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3がプラスに、ステンレスビーカー7がマイナスになるように、電圧が印加される。
使用電圧は、形成すべき酸化アルミニウム皮膜の膜厚に応じて、適宜決定することができ、10nmないし1μmの膜厚を有する酸化アルミニウム皮膜を形成するときは、通常、数ボルトないし20ボルト程度に設定される。
その結果、陽極酸化が開始され、化成溶液8は、アルミニウム箔基体2の表面が粗面化されているため、毛細管現象によって上昇するが、アルミニウム箔基体3の表面は粗面化されていないため、表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2と、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3の接合部を越えて、上昇することはない。
したがって、エッジ部を含む表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2の全表面およびこれに接合された表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3の一部の領域のみに、酸化アルミニウム皮膜が形成される。
こうして作製された電極体には、表面が粗面化され、酸化アルミニウム皮膜が形成されているアルミニウム箔基体2の略全表面上に、公知の方法で、導電性高分子などからなる陰極電極が形成され、上述した固体電解コンデンサ素子10a,10bが作製される。
さらに、固体電解コンデンサ素子10a,10bは、上述したように部分的に重ね合わされ、一体化された後、モールドされ、ディスクリート型の擬似的な3端子型固体電解コンデンサ素子10Xとされる。
第12図は、リードフレームに搭載された固体電解コンデンサ素子10Xの略斜視図である。
第12図に示されるように、リードフレーム15は、第5図に示したリードフレームと略同様の構成である。固体電解コンデンサ10は、リードフレーム15のセンターフレーム15dの中央に搭載され、銀系の導電性接着剤を用いてリードフレーム上に接着して、固定される。粗面化処理が施されていないアルミニウム箔3a,3bの端部は、2つの陽極リード部15a,15bの端部に、それぞれ重なるように配置され、それぞれレーザスポット溶接機で溶接して、リードフレームの陽極リード部15a,15bと一体化される。
さらに、固体電解コンデンサ素子10Xは、リードフレーム上に固定された後に、インジェクションまたはトランスファモールドによって、エポキシ樹脂でモールドする。
モールド後の固体電解コンデンサは、上述した第7図と略同様の構成となり、リードフレームから切り離され、陽極リード部15a,15bを折り曲げて、陽極リード電極が構成され、また陰極リード部15cの一部をモールドの底面から露出させて、陰極リード電極が構成される。
第13図は、第7図のB−B線に沿った略断面図である。第13図に示されるように、2つの固体電解コンデンサ素子10a,10bからなり、表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2a,2bには、絶縁性酸化皮膜、固体高分子電解質層および導電体層が、順次、形成された陰極電極14a,14bが設けられている。表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2a,2bの一端部には、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの一端部が、弁金属間が電気的に接続されるように、接合される。表面が粗面化されていない前記アルミニウム箔基体3a,3bの他端部には、リードフレームから切り離された箔状の銅基体15a,15bの一端部が、金属間が電気的に接続されるように、接合されることによって、陽極リード電極が構成される。2つの固体電解コンデンサ素子10a,10bは、導電体層どうしが電気的に接続されるように、端部どうしが互いに重なり合って、固体電解コンデンサ素子の積層体10Xが構成され、表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2aに形成された陰極電極14aからアルミニウム箔基体2aの主面に対し垂直方向に陰極リード電極15cが引き出されている。ここで、アルミニウム箔基体2aの主面とは、アルミニウム箔基体2を構成する主要な面を意味し、アルミニウム箔基体2のエッジ面を意味するものではない。また、外部に露出している面を意味し、アルミニウム箔基体2bと接している面は主面ではない。
以上説明したように、本実施態様によれば、表面が粗面化され、酸化アルミニウム皮膜で覆われたアルミニウム箔基体2a,2bの一端部に、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bの一端部がそれぞれ接合され、さらにその他端部に、銅基体よりなる陽極リード電極15a,15bが接合されているので、電気的特性に優れた固体電解コンデンサ素子10を得ることができる。
また、2つの2端子型固体電解コンデンサ素子の積層体からなる、3端子型の固体電解コンデンサ素子として構成されているので、電流経路の分割によってESLを低減することができ、しかも初期特性値のみならず、ほとんど特性変化のない良好な電気的特性を有する電解コンデンサを得ることができる。
また、陰極リード電極15cが、固体電解コンデンサ素子の底面に形成された陰極電極をなす導電体層から下方へ垂直に引き出されているので、電流経路の短縮化によってESLの一層の低減を図ることができる。
さらには、等価回路的に考えると、2つの2端子型固体電解コンデンサ素子が並列に接続されているので、ESRを低減することができる。
第14図は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる固体電解コンデンサ素子の略断面図である。
第14図に示されるように、この固体電解コンデンサ素子10Zは、第9図に示した2つの2端子型固体電解コンデンサ素子の積層体からなる固体電解コンデンサ素子10Xを、2個積み重ねて構成したものであり、各固体電解コンデンサ素子の積層体10xおよび10yの陰極電極14どうしを向き合わせて、電気的に接続されるように、重ね合わせて、導電性接着剤によって接着される。陽極電極どうしは、リードフレームに搭載された後に、陽極リード部とともに、超音波溶接によって、一括して接合される。
このような固体電解コンデンサ素子は、わずかに厚みが増すものの、第9図に示した固体電解コンデンサに比べて略2倍の静電容量を有するため、大容量化を図るうえで極めて有効である。なお、本実施態様では固体電解コンデンサ素子を2個重ねた場合を説明したが、これに限定されるものではなく、静電容量と低背化の要求との兼ね合いに応じて、積層枚数は自由に決めることが可能である。
第15図は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる固体電解コンデンサならびにこれが搭載されるリードフレームの構成を示す略斜視図である。
第15図に示されるように、本実施態様にかかる固体電解コンデンサは、4つの2端子型固体電解コンデンサ素子10a,10b,10a’および10b’の積層体からなる。
これらの固体電解コンデンサ素子は、第9図に示した2端子型の固体電解コンデンサ素子と同様の構成であり、このような構成を有する4つの2端子型固体電解コンデンサ素子は、90度おきに配置され、陰極電極14を形成する導電体層どうしが電気的に接続されるように、端部どうしが互いに重なり合って、固体電解コンデンサ素子の積層体17を構成している。
固体電解コンデンサ素子10a,10b,10a’および10b’は、端部どうしが互いに重なり合って、一体化された後、モールドされ、ディスクリート型5端子固体電解コンデンサとされる。
リードフレーム15は、第5図や第8図に示したリードフレームの構成とやや異なり、陰極リード部15cは、四方を囲むサイドフレーム15eの四隅から延びる4つのサブフレーム15fと一体的に形成され、4つの陽極リード部15a,15b,15a’および15b’が設けられている。固体電解コンデンサ1は、リードフレーム15の陰極リード部15c上に搭載され、銀系の導電性接着剤を用いてリードフレーム上に接着して、固定される。粗面化処理が施されていないアルミニウム箔3a,3b,3a’および3b’の端部は、陽極リード部15a,15b,15a’および15b’の端部に、それぞれ重なるように配置され、それぞれレーザスポット溶接機で溶接して、リードフレームの各陽極リード部と一体化される。
さらに、リードフレーム上に固体電解コンデンサが固定された後に、インジェクションまたはトランスファモールドによって、エポキシ樹脂でモールドするが、陰極リード部15cは、モールドの底面から一部露出させて、陰極リード電極とする。
モールド後の固体電解コンデンサは、第16図のようになり、リードフレームから切り離され、陽極リード部15a,15b,15a’および15b’を折り曲げて、4つの陽極リード電極が構成され、また陰極リード部をモールド16の底面から一部露出させて、陰極リード電極15cが構成される。
したがって、この固体電解コンデンサは、4つの固体電解コンデンサ素子10a,10a’,10b,10b’からなり、表面が粗面化されたアルミニウム箔基体には、絶縁性酸化皮膜、固体高分子電解質層および導電体層が、順次、形成され、陰極電極を形成する導電体層どうしが電気的に接続されるように、4つの2端子型固体電解コンデンサ素子が90度おきに配置され、端部どうしが互いに重なり合って、固体電解コンデンサ素子の積層体を構成し、表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2の底面に形成された導電体層から垂直に陰極リード電極15cが引き出されている。
以上説明したように、本実施態様によれば、表面が粗面化され、酸化アルミニウム皮膜で覆われたアルミニウム箔基体2の一端部に、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3の一端部が接合され、さらにその他端部に、銅基体よりなる陽極リード電極15が接合されているので、電気的特性に優れた固体電解コンデンサ素子10を得ることができる。
また、4つの2端子型固体電解コンデンサ素子の積層体からなる、5端子型の固体電解コンデンサ素子として構成されているので、電流経路の分割によってESLを低減することができ、しかも初期特性値のみならず、ほとんど特性変化のない良好な電気的特性を有する電解コンデンサを得ることができる。
さらにまた、陰極リード電極15cが、固体電解コンデンサの底面に形成された陰極電極をなす導電体層から下方へ垂直に引き出されているので、電流経路の短縮化によってESLの一層の低減を図ることができる。
さらには、4つの2端子型固体電解コンデンサ素子の積層によって構成されているので、静電容量をさらに大きくすることができる。また、等価回路的に考えると、4つの2端子型固体電解コンデンサ素子が並列に接続されているので、ESRを低減することができる。
以下、本発明の効果をより一層明らかなものとするため、実施例および比較例を掲げる。
実施例1
第1の実施態様にかかる固体電解コンデンサを、以下のようにして、作製した。
まず、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されている厚さ100μmのアルミニウム箔シートから、5mm×4mmの寸法で、アルミニウム箔を切り出した。また、粗面化処理が施されていない厚さ60μmのアルミニウム箔シートから、2mm×4mmの寸法で、アルミニウム箔を2枚切り出した。
次いで、粗面化処理が施されているアルミニウム箔に、粗面化処理が施されていないアルミニウム箔を、その一端部が0.5mmだけ重なり合うように、重ね合わせ、それぞれの端部が重なり合った部分を、超音波溶接機によって、接合するとともに、電気的に接続して、粗面化処理が施されていないアルミニウム箔および粗面化処理が施されているアルミニウム箔の接合体を作製した。
さらに、粗面化処理が施されているアルミニウム箔のもう一端部に、粗面化処理が施されているもう1枚のアルミニウム箔を、その一端部が0.5mmだけ重なり合うように、重ね合わせ、それぞれの端部が重なり合った部分を、超音波溶接機によって、接合するとともに、電気的に接続して、粗面化処理が施されていない2枚のアルミニウム箔および粗面化処理が施されているアルミニウム箔の接合体を作製した。
以上の処理によって、粗面化処理が施されていないアルミニウム箔、粗面化処理が施されているアルミニウム箔、粗面化処理が施されていないアルミニウム箔の順に接合されている3端子固体電解コンデンサ素子用電極体を作製した。
こうして作製された電極体において、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されているアルミニウム箔の両端部に形成されている、粗面化処理が施されていない2つのアルミニウム箔部分のうち、一方のアルミニウム箔の一端部分のみレジストを塗布してコーティングした。ただし、もう一方の粗面化処理が施されていないアルミニウム箔にはレジストを塗布していない。
さらに、こうして得られた電極体を、3重量%の濃度で、6.0のpHに調整されたアジピン酸アンモニウム水溶液中に、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されているアルミニウム箔と、レジストを塗布してマスキング処理した部分全体が、第3図のように、完全に浸漬されるように、アジピン酸アンモニウム水溶液中にセットした。この際、粗面化処理が施されていない2つのアルミニウム箔のうちマスキングされていない方のアルミニウム箔の一部も、アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸されたが、その先端部はアジピン酸アンモニウム水溶液と接触させなかった。
次いで、レジスト処理されておらず、粗面化処理が施されていないアルミニウム箔側を陽極とし、化成電流密度が50ないし100mA/cm、化成電圧が35ボルトの条件下で、アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬されているアルミニウム箔の切断部端面を酸化させ、酸化アルミニウム皮膜を形成した。
その後、電極体をアジピン酸アンモニウム水溶液から引き上げ、粗面化処理が施されているアルミニウム箔の表面上に、化学酸化重合によって、ポリピロールからなる固体高分子電解質層を形成した。
ここに、ポリピロールからなる固体高分子電解質層は、精製した0.1モル/リットルのピロールモノマー、0.1モル/リットルのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムおよび0.05モル/リットルの硫酸鉄(III)を含むエタノール水混合溶液セル中に、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されたアルミニウム箔のみが浸漬されるように、電極体をセットし、30分間にわたって、攪拌し、化学酸化重合を進行させ、同じ操作を3回にわたって、繰り返して、生成した。その結果、最大厚さが、約50μmの固体高分子電解質層が形成された。
さらに、こうして得られた固体高分子電解質層の表面に、カーボンペーストを塗布し、さらに、カーボンペーストの表面に、銀ペーストを塗布して、導電体層を形成し、ペースト層が形成された後、前記塗布したレジスト層を有機溶媒にて溶解させ、レジストを除去し、粗面化処理が施されていないアルミニウム箔部分を露出させた。以上の処理によって、3端子型の固体電解コンデンサ素子を作製した。
さらに、こうして作製された固体電解コンデンサ素子を、第5図に示した所定の形状に加工されたリードフレーム上に搭載した。固体電解コンデンサ素子のペースト層が塗布された部分は、銀系の導電性接着剤を用いてリードフレーム上に接着した。粗面化されていない2つのアルミニウム箔部分は、それぞれNEC製YAGレーザスポット溶接機で溶接して、リードフレームの陽極リード部分と一体化した。
リードフレーム上に固体電解コンデンサ素子が固定された後に、インジェクションまたはトランスファモールドによって、エポキシ樹脂でモールドした。
モールド後の固体電解コンデンサ素子を、リードフレームから切り離し、陽極リード電極を折り曲げて、第7図に示すようなディスクリート型の固体電解コンデンサのサンプル#1を得た。その後、既知の方法にて、固体電解コンデンサに一定の電圧を印加して、エージング処理を行い、漏れ電流を十分に低減させて、完成させた。
こうして得られた3端子型固体電解コンデンサ#1の電気的特性について、アジレントテクノロジー社製インピーダンスアナライザー4194A、ネットワークアナライザー8753Dを用いて、静電容量およびS21特性を測定し、得られたS21特性をもとにして等価回路シミュレーションを行い、ESR、ESL値を決定した。
その結果、120Hzでの静電容量は109.0μFであり、100kHzでのESRは15mΩであり、ESLは18pHであった。
実施例2
第2の実施態様にかかる固体電解コンデンサを、以下のようにして、作製した。
まず、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されている厚さ100μmのアルミニウム箔シートから、5mm×4mmの寸法で、アルミニウム箔を切り出し、また粗面化処理が施されていない厚さ60μmのアルミニウム箔シートから、2mm×4mmの寸法でアルミニウム箔を切り出し、それぞれの一端部が0.5mmだけ重なり合うように、重ね合わせ、それぞれの一端部が重なり合った部分を、日本エマソン株式会社ブランソン事業本部製の40kHz−超音波溶接機によって、接合するとともに、電気的に接続して、粗面化処理が施されていないアルミニウム箔および粗面化処理が施されているアルミニウム箔の接合体を形成した。
以上の処理によって、粗面化処理が施されていないアルミニウム箔、酸化アルミニウム皮膜が形成され、粗面化処理が施されているアルミニウム箔の順に接合されている2端子型固体電解コンデンサ素子用電極体を作製した。
さらに、こうして得られた電極体を、3重量%の濃度で、6.0のpHに調整されたアジピン酸アンモニウム水溶液中に、酸化アルミニウム皮膜が形成され、粗面化処理が施されているアルミニウム箔が、第11図に示すように、完全に浸漬されるように、アジピン酸アンモニウム水溶液中にセットした。この際、粗面化処理が施されていないアルミニウム箔の一部も、アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸された。
次いで、粗面化処理が施されていないアルミニウム箔側を陽極とし、化成電流密度が50ないし100mA/cm、化成電圧が12ボルトの条件下で、アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬されているアルミニウム箔の切断部端面を酸化させ、酸化アルミニウム皮膜を形成した。
その後、電極体をアジピン酸アンモニウム水溶液から引き上げ、粗面化処理が施されているアルミニウム箔の表面上に、化学酸化重合によって、ポリピロールからなる固体高分子電解質層を形成した。
ここに、ポリピロールからなる固体高分子電解質層は、蒸留精製した0.1モル/リットルのピロールモノマー、0.1モル/リットルのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムおよび0.05モル/リットルの硫酸鉄(III)を含むエタノール水混合溶液セル中に、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されたアルミニウム箔のみが浸漬されるように、電極体をセットし、30分間にわたって、攪拌し、化学酸化重合を進行させ、同じ操作を3回にわたって、繰り返して、生成した。その結果、最大厚さが、約50μmの固体高分子電解質層が形成された。
さらに、こうして得られた固体高分子電解質層の表面に、カーボンペーストを塗布し、さらに、カーボンペーストの表面に、銀ペーストを塗布して、導電体層を形成し、2端子型の固体電解コンデンサ素子を作製した。
上記の作業を繰り返して、このような固体電解コンデンサ素子を4個用意した。
そのうち、2つの固体電解コンデンサ素子を、第9図に示したように、180度対向するように並べて、ペースト層どうしが重なり合うように積層し、互いのペースト層間を導電性接着剤で接着し、一体化した。
このようにして、2つの固体電解コンデンサ素子が一体化された固体電解コンデンサ素子の積層体を2個作製した。さらに、固体電解コンデンサ素子の積層体を、第14図に示すように、ペースト層が形成された導電体層どうしが互いに向き合うように積層し、導電体層どうしを銀系の導電性接着剤で固定し、一体化した。このとき、陽極電極どうしは接合しない。
上記のように形成された、固体電解コンデンサ素子の積層体のさらなる積層体を、第5図に示した所定の形状に加工されたリードフレーム上に搭載した。積層体のペースト層が塗布された部分は、銀系の導電性接着剤を用いてリードフレーム上に接着した。粗面化されていない2つのアルミニウム箔部分は、それぞれNEC製YAGレーザスポット溶接機で溶接して、リードフレームの陽極リード部分と一体化した。
リードフレーム上に固体電解コンデンサ素子のさらなる積層体が固定された後に、この積層体を、インジェクションまたはトランスファモールドによって、エポキシ樹脂でモールドした。
モールド後の固体電解コンデンサ素子の積層体を、リードフレームから切り離し、陽極リード電極を折り曲げて、第7図に示すようなディスクリート型固体電解コンデンサのサンプル#2を得た。その後、既知の方法にて、固体電解コンデンサに一定の電圧を印加して、エージング処理を行い、漏れ電流を十分に低減させて、完成させた。
こうして作製された3端子型固体電解コンデンサ#2の電気的特性を、実施例1と同様の手法で評価した。
その結果、120Hzでの静電容量は105.0μFであり、100kHzでのESRは8mΩであり、ESLは20pHであった。
実施例3
第3の実施態様にかかる固体電解コンデンサを、以下のようにして、作製した。
まず、実施例2と同様にして、2端子型の固体電解コンデンサ素子を4個用意した。
これら4つの固体電解コンデンサ素子を、第15図に示したように、90°ごとに配置して、ペースト層どうしが重なり合うように積層し、互いのペースト層間を銀系の導電性接着剤で接着し、一体化した。
上記のように形成された、固体電解コンデンサ素子の積層体を、第14図に示した所定の形状に加工されたリードフレーム上に搭載した。固体電解コンデンサ素子のペースト層が形成された部分は、銀系の導電性接着剤を用いてリードフレーム上に接着した。粗面化されていない4つのアルミニウム箔部分は、それぞれNEC製YAGレーザスポット溶接機で溶接して、リードフレームの陽極リード部分と一体化した。
リードフレーム上に固体電解コンデンサ素子の積層体が固定された後に、この積層体を、インジェクションまたはトランスファモールドによって、エポキシ樹脂でモールドした。
モールド後の固体電解コンデンサ素子の積層体を、リードフレームから切り離し、陽極リード電極を折り曲げて、第16図に示すようなディスクリート型固体電解コンデンサのサンプル#3を得た。その後、既知の方法にて、固体電解コンデンサに一定の電圧を印加してエージング処理を行い、漏れ電流を十分に低減させて完成させた。
こうして作製された5端子型固体電解コンデンサ#3の電気的特性を、実施例1と同様の手法で評価した。
その結果、120Hzでの静電容量は110.0μFであり、100kHzでのESRは5mΩであり、ESLは18pHであった。
比較例1
酸化アルミニウム皮膜が形成され、粗面化処理が施されている厚さ100μmのアルミニウム箔シートから、アルミニウム箔を7mm×4mmの寸法で切り出し、粗面化処理が施されていない厚さ60μmのアルミニウム箔を2mm×4mmの寸法で切り出し、それぞれの一端部が0.5mmだけ重なり合うように、重ね合わせ、それぞれの端部が重なり合った部分を、日本エマソン株式会社ブランソン事業本部製の40kHz−超音波溶接機によって、接合するとともに、電気的に接続して、粗面化処理が施されたアルミニウム箔と粗面化処理が施されていないアルミニウム箔の接合体を形成した。
以上の処理によって、粗面化処理が施されていないアルミニウム箔、酸化アルミニウム皮膜が形成され、粗面化処理が施されているアルミニウム箔の順に接合されている2端子型固体電解コンデンサ素子用電極体を作製した。
このようにして得られた2端子型固体電解コンデンサ素子用電極体を、実施例1と略同様に加工し、第17図に示したようなリードフレーム15上に設置して、第18図に示すようなディスクリート型の2端子型固体電解コンデンサのサンプル#4を作製した。
こうして得られた固体電解コンデンサ#4の電気的特性を、実施例1と同様の手法で評価した。
その結果、120Hzでの静電容量は100μFであり、100kHzでのESRは45mΩ、ESLは1500pHであった。
実施例1ないし3、ならびに比較例1から、本発明にかかる固体電解コンデンサのサンプル#1ないし#3は、箔間の接合方法、電気導体の材質および使用する固体高分子化合物の種類のいかんにかかわらず、静電容量特性、ESR特性およびESL特性のいずれも良好であり、一方、比較例1にかかる固体電解コンデンサのサンプル#4にあっては、ESR特性およびESL特性が劣っており、特にESL特性が著しく劣っていることが判明した。
本発明は、以上の実施態様および実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
たとえば、前記実施態様においては、2つの固体電解コンデンサ素子、あるいは4つの固体電解コンデンサ素子が重なり合って、固体電解コンデンサの積層体が構成された場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、2つ以上の固体電解コンデンサ素子が用いられていれば、いくつであっても構わない。
また、例えば、前記実施態様においては、2つの固体電解コンデンサ素子が180度の回転角度で向き合って配置された場合や、4つの固体電解コンデンサが90度の回転角度で向き合って配置された場合を例に説明したが、これらの回転角度はどのような角度であってもよく、固体電解コンデンサ素子にそれぞれ設けられた導電体層が、互いに電気的に接続されるように、重なり合って、一体化されるように、各固体電解コンデンサ素子が所定の角度で向き合って配置されて、固体電解コンデンサ素子の積層体が構成されていればよい。
さらにまた、前記実施態様においては、2つの固体電解コンデンサ素子が180度の回転角度で向き合って配置された場合を説明しているが、3つ以上の固体電解コンデンサ素子が、180度の回転角度で向き合って配置されていても構わない。例えば3つの固体電解コンデンサが、180度の回転角度で向き合って配置されるように構成するには、一方に2つの固体電解コンデンサ素子が、他方に1つの固体電解コンデンサ素子が配置されるように、導電体層どうしを重ね合わせ、積層すればよい。
また、前記実施態様においては、弁金属基体2、3として、アルミニウムが用いられているが、アルミニウムに代えて、アルミニウム合金、または、タンタル、チタン、ニオブ、ジルコニウムもしくはこれらの合金などによって、弁金属基体2、3を形成することもできる。
また、前記実施態様においては、リード電極を構成すべき金属導体として、箔状の銅が用いられているが、銅に代えて、銅合金、または、真鍮、ニッケル、亜鉛、クロムもしくはこれらの合金によって、金属導体を形成することもできる。
さらに、前記実施態様においては、表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2と、表面が粗面化されていないアルミニウム基体3とを、超音波溶接によって、接合するとともに、表面が粗面化されていないアルミニウム基体3と、箔状の銅基体4とを、超音波溶接によって、接合しているが、これらの接合部の双方を、あるいは、一方を、超音波溶接に代えて、コールドウェルディング(冷間圧接)によって、接合し、接合部を形成するようにしてもよい。
また、前記実施態様においては、アルミニウム基体2の比表面積を増大させるべく、その表面が粗面化される場合を例に説明したが、本発明においてアルミニウム基体2が粗面化されていることは必ずしも必要ではない。
また、前記実施態様においては、表面が粗面化されたアルミニウム箔基体2に、表面が粗面化されていないアルミニウム箔基体3a,3bが接合される場合を例に説明したが、本発明においてこれらは箔状でなくても構わない。すなわち、より厚みのあるフレーム状、ブロック状のものであってもよい。さらには、銅基体についても箔状に限られるものではなく、フレーム状やブロック状であってもよい。
本発明によれば、表面が粗面化され、絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体と、弁金属箔基体に、絶縁性酸化皮膜、固体高分子電解質層および導電体層が、順次、形成された固体電解コンデンサであって、インピーダンスを低減することができ、また静電容量を大きくすることが可能な固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の好ましい実施態様にかかる固体電解コンデンサに用いられる固体電解コンデンサ素子用電極体の略斜視図である。
第2図は、第1図に示した固体電解コンデンサ素子用電極体のA−A線に沿った略断面図である。
第3図は、表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2のエッジ部に、酸化アルミニウム皮膜を形成する陽極酸化方法を示す略断面図である。
第4図は、固体電解コンデンサ素子の略断面図である。
第5図は、リードフレームの構成を示す略斜視図である。
第6図は、リードフレームに搭載された固体電解コンデンサ素子の略斜視図である。
第7図は、モールド後の固体電解コンデンサを示す略斜視図である。
第8図は、第7図に示した固体電解コンデンサのB−B線に沿った略断面図である。
第9図は、本発明の他の好ましい実施態様にかかる固体電解コンデンサの略斜視図である。
第10図は、第9図に示した固体電解コンデンサのC−C線に沿った略断面図である。
第11図は、表面が粗面化されているアルミニウム箔基体2のエッジ部に、酸化アルミニウム皮膜を形成する陽極酸化方法を示す略断面図である。
第12図は、リードフレームに搭載された固体電解コンデンサの略斜視図である。
第13図は、第7図のB−B線に沿った略断面図である。
第14図は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる固体電解コンデンサの略断面図である。
第15図は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる固体電解コンデンサならびにこれが搭載されるリードフレームの構成を示す略斜視図である。
第16図は、モールド後の5端子型固体電解コンデンサを示す略斜視図である。
第17図は、比較例にかかる、リードフレームに搭載された2端子型固体電解コンデンサ素子を示す略斜視図である。
第18図は、比較例にかかる、ディスクリート型の2端子型固体電解コンデンサの略斜視図である。

Claims (6)

  1. 表面に絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体と、前記弁金属箔基体の対向する2つの端部それぞれに、その一端部が、弁金属間が電気的に接続されるように、接合された、弁金属体と、前記弁金属体それぞれの他端部に、その一端部が、金属間が電気的に接続されるように、接合された、導電性金属基体と、前記弁金属箔基体の表面に、少なくとも、固体高分子電解質層および導電体層が、順次、形成されてなる陰極電極を有する固体電解コンデンサ素子を少なくとも1つ備え、前記陰極電極から前記弁金属箔基体の主面に対し垂直方向に陰極リード電極が引き出されていることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 表面に絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体と、前記弁金属箔基体の一端部に、その一端部が、弁金属間が電気的に接続されるように、接合された、弁金属体と、前記弁金属体の他端部に、その一端部が、金属間が電気的に接続されるように、接合された、導電性金属基体と、前記弁金属箔基体の表面に、少なくとも、固体高分子電解質層および導電体層が、順次、形成されてなる陰極電極を有する固体電解コンデンサ素子を少なくとも2つ備え、前記少なくとも2つの固体電解コンデンサ素子が、前記導電体層どうしが互いに電気的に接続されるように、部分的に重なり合って、固体電解コンデンサ素子の積層体が構成されており、前記固体電解コンデンサ素子の積層体に形成されている前記陰極電極の一方の面から前記弁金属箔基体の主面に対し垂直方向に陰極リード電極が引き出されていることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  3. 2つの前記固体電解コンデンサ素子が、180度の回転角度で、向き合って配置されていることを特徴とする請求の範囲2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 4つの前記固体電解コンデンサ素子が、90度の回転角度で、向き合って配置されていることを特徴とする請求の範囲2に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 表面に絶縁性酸化皮膜が形成された弁金属箔基体の対向する2つの端部それぞれに、弁金属体の一端部を、弁金属間が電気的に接続されるように、接合して、固体電解コンデンサ素子用電極体を形成する工程と、前記電極体の一方に設けられた、前記弁金属体の一部をマスキングする工程と、前記電極体のうち、前記弁金属箔基体全体と、前記マスキング処理された部分全体と、前記マスキング処理が施されていない前記弁金属体の一部が化成溶液に浸されるように、前記化成溶液に浸し、前記電極体に電圧を印加して、陽極酸化処理を施し、前記弁金属箔基体の少なくともエッジ部分に、絶縁性酸化皮膜を形成する工程と、陽極酸化処理が施された前記弁金属箔基体の略全表面上に、固体高分子電解質層を形成する工程と、前記固体高分子電解質層上に、導電性ペーストを塗布し、乾燥して、導電体層を形成する工程と、前記弁金属体の前記マスクを除去する工程と、前記各工程を経て得られる少なくとも1つの固体電解コンデンサ素子を、リードフレーム上に搭載し、前記弁金属体それぞれの他端部に、前記リードフレーム中に予め作製しておいた陽極リード部の一端部を、接合して、陽極リード電極を形成するとともに、前記導電体層に、前記リードフレーム中に予め作製しておいた陰極リード部を接続して、前記導電体層から前記弁金属箔基体の主面に対し垂直方向に引き出されている陰極リード電極を形成する工程と、前記リードフレーム上に固定された前記固定電解コンデンサ素子を樹脂モールドする工程を備えたことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 表面に絶縁性酸化皮膜が形成された前記弁金属箔基体の一端部に、弁金属体の一端部を、弁金属間が電気的に接続されるように、接合して、固体電解コンデンサ素子用電極体を形成する工程と、前記電極体を、前記弁金属箔基体全体が化成溶液に浸されるように、前記化成溶液に浸し、前記電極体に電圧を印加して、陽極酸化処理を施し、前記弁金属箔基体の少なくともエッジ部分に、絶縁性酸化皮膜を形成する工程と、陽極酸化処理が施された前記弁金属箔基体の全表面上に、固体高分子電解質層を形成する工程と、前記固体高分子電解質層上に、導電性ペーストを塗布し、乾燥して、導電体層を形成する工程と、前記弁金属箔基体の前記マスクを除去する工程と、前記各工程を繰り返して、少なくとも2つの固体電解コンデンサ素子を作製する工程と、少なくとも2つの前記固体電解コンデンサ素子を、前記導電体層どうしが電気的に接続されるように、部分的に重ね合わせて、固体電解コンデンサ素子の積層体を作製する工程と、少なくとも1つの前記固体電解コンデンサ素子の積層体を、リードフレーム上に搭載し、前記弁金属体それぞれの他端部に、前記リードフレーム中に予め作製しておいた陽極リード部の一端部を、接合して、陽極リード電極を形成するとともに、前記導電体層に、前記リードフレーム中に予め作製しておいた陰極リード部を接続して、前記導電体層から前記弁金属箔基体の主面に対し垂直方向に引き出されている陰極リード電極を形成する工程と、前記リードフレーム上に固定された前記固体電解コンデンサ素子の積層体を樹脂モールドする工程を備えたことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
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