JP4164519B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録ヘッドとインクタンクを搭載可能なキャリッジを用い、そのキャリッジの移動を伴って画像を記録するインクジェット記録装置関するものである。
顔料インクは、染料インクよりも耐候性に優れているため、近年ではインクジェット記録装置にも用いられ始めている。耐候性としては、耐光性、耐オゾン性、耐水性等が挙げられる。顔料インクに含まれる顔料粒子は、光やオゾンによって分解されても発色を失いづらいため、長期間に渡って光が当てられたりオゾンにさらされたりしても退色しない。そのため顔料インクは、例えば、長期間掲示するための屋外広告や展示物、あるいは長期間保存される写真等の記録において、特に優れた性能を発揮する。また顔料粒子は、そもそも水溶性ではないため、耐水性が染料インクよりも良好である。このような理由から、一般の印刷物にも油性顔料インクが広く使用されている。
一般に、インクジェット記録装置では水性インクを用いることが多い。顔料のように水に対して不溶性の色材を水性インク化するためには、顔料粒子を高分子樹脂あるいは界面活性剤等で親水性化して、水やその他の溶剤成分中に分散させる。
しかしながら、インクの色素として顔料を使用し、そのインクをインクタンク等に収容したまま放置した場合には、その顔料がインクタンク等の底部に沈降して、インク濃度が変化して不均一になることが避けられない。顔料のような固体微粒子は、微粒子として液体中に浮遊しているため、その比重が溶媒液体(媒質)より大きければ、その粒子が沈降することは下式(1)によって知られている。
u=2r2(ρ2−ρ1)g/9η …(1)
uは粒子の沈降速度、rは顔料粒子を球と仮定したときの粒子半径、ρ1は媒質(溶剤)の密度,ρ2は粒子の密度、gは重力加速度、ηは媒質の粘性係数である。上式(1)は、ストークスの式と呼ばれている。媒質として水が主成分である水性顔料インクは、油性顔料インクに比べて、粒子の沈降速度が速いことも上式(1)から分かる。ただし顔料粒子は、重力による沈降作用を受けている他に、媒質分子の熱運動の影響を受けて、絶え間なくブラウン運動を続けている。このブラウン運動により、顔料粒子には沈降作用と反対の作用である拡散が起こり、一様な粒子分布を実現しようとする。そのため、必ずしも顔料粒子は上式(1)にしたがって沈降するわけではない。また、顔料の親水化の程度、すなわち溶剤に対する分散性を改善することにより、顔料粒子が沈降しにくい顔料インクとすることができる。しかし、それでも顔料粒子がわずかずつ沈降していくことには変わりはない。
このように顔料粒子の沈降が生じた場合には、顔料インクの色材濃度、粘度、および比重などの物性が変化する。インクジェット記録装置において、顔料インクの色材濃度の変化は画像の色身の変化に直結し、インクの粘度や比重の変化は、そのインクの吐出量や吐出速度に影響する。
したがって、顔料インクを用いるインクジェット記録装置においては、インクタンク内の顔料インク濃度を均一化することが重要となる。
インクタンク内の顔料インクを均一化するための方法としては、インクタンク内のインクを直接的に攪拌する方法が知られている。例えば、特許文献1には、往復移動可能なキャリッジに記録ヘッドとインクタンクを搭載し、記録動作前もしくは所定時間間隔毎にキャリッジを移動させることにより、インクタンク内のインクを攪拌する方法が記載されている。また特許文献2には、モータによってインクタンクを回転または反転させることにより、インクタンクにおける重力方向を変えて、顔料粒子の沈降を解消する方法が記載されている。また、インクの攪拌の効果を確実に発揮するために、特許文献3および4には、インクタンク内に配した剛球を利用して、インクの攪拌を促進する方法が記載されている。また、特許文献5には、キャリッジの移動と記録ヘッドからのインクの吐出を伴う記録動作の後からの経過時間を計測し、その経過時間に応じて、攪拌動作を変更する方法が記載されている。
実開平4−087250号公報 特開平5−338195号公報 特開平4−169240号公報 特開平9−309212号公報 特開2004−001411号公報
インクジェット記録装置において使用するインクは、長時間使用されずに放置された場合には、インク内の色材が沈降し、インクタンク内の上部の濃度は薄く、その下部の濃度は高くなり、インクタンク内のインクが不均質なものとなってしまう。このようなインクタンクの下部に接続されている記録ヘッドから、画像の記録に寄与しないインクを排出して、その記録ヘッドにおけるインクの吐出性能を良好に維持するための回復処理を行った場合には、インクタンク内の高濃度のインクが排出されてしまう。その結果、インクタンク内の色材濃度が徐々に低下し、記録画像に濃度ムラが生じて画像弊害につながるおそれがある。
特許文献1から5に記載されているような撹拌動作を行うことによって、インクタンク内やインク供給路内におけるインクの濃度変化は緩和できる。しかし、記録動作の前にインクの撹拌動作を行った場合には、記録動作を開始するまでに時間が掛かってしまう。そのため、適当なタイミングに、必要量の撹拌動作を行うことが好ましい。
特開2004−001411号公報に記載の方法の場合には、前回の記録動作後からの経過時間に応じて、撹拌動作の種類を変更する。この方法においては、記録動作が短い時間間隔で断続的に繰り返された場合に、先の記録動作から次の記録動作までの経過時間が短いために、攪拌動作が行なわれなかったり、攪拌の程度が小さい攪拌動作しか行なわない状態が続くことになる。このような場合、顔料インクの種類によっては、顔料成分が沈降して充分な撹拌ができなくなるおそれがある。
本発明の目的は、記録動作時を除く非記録動作時に、インクタンク内のインクの状況に応じて、必要な時に必要な量だけインクを撹拌することができるインクジェット記録装置提供することにある。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出可能な吐出部に供給されるインクを収納するためのインクタンクが搭載されたキャリッジの往復移動中に前記吐出部からインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置において、記録動作時に前記キャリッジを往復移動させることにより、前記キャリッジに搭載されたインクタンク内のインクを攪拌する攪拌動作を実行するための攪拌モードを設定するモード設定手段備え、前記モード設定手段は、前記インクタンクのインク使用量が多い場合は少ない場合に比べて前記キャリッジの移動回数が多い攪拌モードを設定することを特徴とする。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出可能な吐出部に供給されるインクを収納するためのインクタンクが搭載されたキャリッジの往復移動中に前記吐出部からインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置において、記録動作時に前記キャリッジを往復移動させることにより、前記キャリッジに搭載されたインクタンク内のインクを攪拌する攪拌動作を実行するための攪拌モードを設定するモード設定手段を備え、前記モード設定手段は、前回の攪拌動作からの経過時間が所定の時間範囲の場合において、前記インクタンクのインク使用量が多い場合は少ない場合に比べて前記キャリッジの移動回数が多い攪拌モードを設定することを特徴とする。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出可能な吐出部に供給されるインクを収納するためのインクタンクが搭載されたキャリッジの往復移動中に前記吐出部からインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置において、非記録動作時に前記キャリッジを往復移動させることにより、前記キャリッジに搭載されたインクタンク内のインクを攪拌する攪拌動作を実行するための攪拌モードを設定するモード設定手段を備え、前記モード設定手段は、前記インクタンクのインク使用量が多い場合は少ない場合に比べて前記キャリッジの移動回数が多くなるように且つ前回の攪拌動作からの経過時間が長い場合は短い場合に比べて前記キャリッジの移動回数が多くなるように、前記キャリッジの往復移動の回数が異なる複数の異なる攪拌モードの中から1つの攪拌モードを設定することを特徴とする。
本発明によれば、記録動作時を除く非記録動作時に、インクタンク内のインクの状況に応じた攪拌モードにしたがってキャリッジを往復移動させることにより、必要な時に、必要な量だけの撹拌を行なうことができる。この結果、インクタンク内の顔料インクなどのインクを均質化して、常に良好な画像を記録することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお本発明で「空スキャン」とは、記録ヘッドから記録のためのインクを吐出させずに、記録ヘッドを走査させる動作を言うこととする。
1.基本構成
1.1 記録システムの概要
図1は、本発明の一実施形態にて適用する記録システムにおける画像データ処理の流れを説明するための図である。この記録システムJ0011は、ホスト装置J0012と記録装置J0013とを含む。ホスト装置J0012は、記録すべき画像を示す画像データの生成や、そのデータ生成のためのUI(ユーザインタフェース)の設定等を行う。記録装置J0013は、ホスト装置J0012にて生成された画像データに基づいて、記録媒体に記録を行う。
本例の記録装置は、シアン(C)、ライトシアン(Lc)、マゼンタ(M)、ライトマゼンタ(Lm)、イエロー(Y)、レッド(R)、グリーン(G)、第1ブラック(K1)、第2ブラック(K2)、グレー(Gray)の10色インクによって記録を行う。そのために、これら10色のインクを吐出する記録ヘッドH1001が用いられる。これら10色のインクは、色材として顔料を含む顔料インクである。
ホスト装置J0012のオペレーティングシステムにて動作するプログラムとしては、アプリケーションやプリンタドライバがある。アプリケーションJ0001は、記録装置にて記録するための画像データの作成処理を実行する。この画像データ、もしくはその編集等がなされる前のデータは、種々の媒体を介してホスト装置(PC)J0012に取り込むことができる。本例のホスト装置は、デジタルカメラによって撮像した例えばJPEG形式の画像データを、CFカードを介して取り込むことができる。またホスト装置は、スキャナによって読み取った例えばTIFF形式の画像データ、およびCD−ROMに格納される画像データを取り込むことができる。さらにホスト装置は、インターネットを介してウェブ上のデータを取り込むことができる。これらの取り込まれたデータは、ホスト装置のモニタに表示され、そしてアプリケーションJ0001を介した編集、加工等の処理がなされて、例えばsRGB規格の画像データR、G、Bが作成される。ホスト装置J0012のモニタに表示されるUI画面において、ユーザは、記録に使用する記録媒体の種類や記録の品位等の設定を行うと共に、記録指示を出す。この記録指示に応じて、画像データR、G、Bがプリンタドライバに渡される。
プリンタドライバは、その処理として、前段処理J0002、後段処理J0003、γ補正J0004、ハーフトーニングJ0005および記録データ作成J0006を含む。以下、プリンタドライバにて行われる各処理J0002〜J0006について簡単に説明する。
(A)前段処理
前段処理J0002では色域(Gamut)のマッピングを行う。本例では、sRGB規格の画像データR、G、Bによって再現される色域を、記録装置J0013によって再現される色域内に写像するためのデータ変換を行う。具体的には、R、G、Bのそれぞれが8ビットで表現された256階調の画像データR、G、Bを、3次元LUTを用いることにより、記録装置J0013の色域内の8ビットデータR、G、Bに変換する。
(B)後段処理
処後段処理J0003では、色域のマッピングがなされた8ビットデータR、G、Bに基づき、このデータが表す色を再現するインクの組み合わせに対応した8ビット・10色の色分解データY、M、Lm、C、Lc、K1、K2、R、G、Grayを求める。本例の処後段処理J0003では、前段処理J0002と同様に、3次元LUTに補間演算を併用して行う。
(C)γ処理
γ補正J0004は、後段処理J0003によって求められた色分解データの各色のデータ毎に、その濃度値(階調値)変換を行う。具体的には、記録装置J0013における各色インクの階調特性に応じた1次元LUTを用いることにより、色分解データがプリンタの階調特性に線形的に対応付けられるような変換を行う。
(D)ハーフトーニング
ハーフトーニングJ0005は、γ補正がなされた8ビットの色分解データY、M、Lm、C、Lc、K1、K2、R、G、Grayのそれぞれについて、4ビットのデータに変換する量子化を行う。本例では、誤差拡散法を用いて256階調の8ビットデータを9階調の4ビットデータに変換する。この4ビットデータは、記録装置におけるドット配置のパターン化処理において、配置パターンを示すためのインデックスとなるデータである。
(E)記録データの作成処理
プリンタドライバで行う処理の最後には、記録データ作成処理J0006によって、上記4ビットのインデックスデータを内容とする記録画像データに、記録制御情報を加えた記録データを作成する。
図2は、かかる記録データの構成例を示した図である。記録データは、記録の制御を司る記録制御情報、および記録すべき画像を示す記録画像データ(上述の4ビットのインデックスデータ)によって構成される。記録制御情報は、「記録媒体情報」、「記録品位情報」、および給紙方法等のような「その他制御情報」から構成されている。記録媒体情報には、記録の対象となる記録媒体の種類が記述されており、普通紙、光沢紙、はがき、プリンタブルディスクなどの内、いずれか1種類の記録媒体が規定されている。記録品位情報には、記録の品位が記述されており、「きれい」、「標準」、「はやい」等の内、いずれか1種の品位が規定されている。これらの記録制御情報は、ホスト装置J0012のモニタおけるUI画面にて、ユーザが指定した内容に基づいて形成されるものである。また、記録画像データは、前述のハーフトーン処理J0005によって生成された画像データが記述さているものとする。以上のようにして生成された記録データは、記録装置J0013へ供給される。
記録装置J0013は、ホスト装置J0012から供給された記録データに対して、次に述べるドット配置パターン化処理J0007およびマスクデータ変換処理J0008を行う。
(F)ドット配置パターン化処理
上述したハーフトーン処理J0005では、256値の多値濃度情報(8ビットデータ)を9値の階調値情報(4ビットデータ)まで階調レベル数を下げている。しかし、実際に記録装置J0013が記録できるデータは、インクドットを記録するか否かの2値データ(1ビットデータ)である。そこで、ドット配置パターン化処理J0007では、ハーフトーン処理J0005からの出力値である階調レベル0〜8の4ビットデータで表現される各画素毎に、その画素の階調値(レベル0〜8)に対応したドット配置パターンを割当てる。これにより、1画素内の複数のエリア各々にインクドットの記録の有無(ドットのオン・オフ)を定義し、1画素内の各エリア毎に、「1」または「0」の1ビットの2値データを配置する。ここで、「1」はドットの記録を示す2値データであり、「0」は非記録を示す2値データである。
図3は、本例のドット配置パターン化処理にて変換する、入力レベル0〜8に対する出力パターンを示している。図の左に示した各レベル値は、ホスト装置側のハーフトーン処理部からの出力値であるレベル0〜レベル8に相当する。右側に配列した縦2エリア×横4エリアで構成される領域は、ハーフトーン処理で出力される1画素の領域に対応するものである。また、1画素内の各エリアは、ドットのオン・オフが定義される最小単位に相当するものである。なお、本明細書において「画素」とは、階調表現可能な最小単位のことであり、複数ビットの多値データの画像処理(上記前段、後段、γ補正、ハーフトーニング等の処理)の対象となる最小単位である。
図において、丸印を記入したエリアがドットの記録を行うエリアを示しており、レベル数が上がるにしたがって、記録するドット数も1つずつ増加している。本例においては、最終的に、このような形でオリジナル画像の濃度情報が反映されることになる。
(4n)〜(4n+3)は、nに1以上の整数を代入することにより、記録すべき画像データの左端からの横方向の画素位置を示す。その(4n)〜(4n+3)の下に示した各パターンは、同一の入力レベルにおいても画素位置に応じて互いに異なる複数のパターンが用意されていることを示す。すなわち、同一のレベルが入力された場合にも、記録媒体上では、(4n)〜(4n+3)に示した4種類のドット配置パターンが巡回されて割当てられる。
図3においては、縦方向を記録ヘッドの吐出口が配列する方向、横方向を記録ヘッドの走査方向としている。このように同一レベルに対して、複数の異なるドット配置を用いて記録する構成は、ドット配置パターンの上段に位置するノズルと、その下段に位置するノズルと、において、インクの吐出回数を分散させる効果がある。さらに、記録装置特有の様々なノイズを分散させるという効果もある。
以上説明したドット配置パターン化処理を終了した段階において、記録媒体に対するドットの配置パターンが全て決定される。
(G)マスクデータ変換処理
上述したドット配置パターン化処理J0007により、記録媒体上の各エリアに対するドットの有無は決定される。したがって、そのドットの配置を示す2値データを記録ヘッドH1001の駆動回路J0009に入力すれば、所望の画像を記録することができる。この場合、記録媒体上の同一の走査領域に対する記録を1回の走査によって完成させる、いわゆる1パス記録が実行することができる。しかし、ここでは、記録媒体上の同一の走査領域に対する記録を複数回の走査によって完成させる、いわゆるマルチパス記録の例をとって説明する。
図4は、マルチパス記録方法を説明するために、記録ヘッドおよび記録パターンを模式的に示したものである。本例に適用される記録ヘッドH10001は、実際には768個のノズルを有するが、ここでは説明の簡略化のために、16個のノズルを有するものとして説明する。ノズルは、図4のように第1〜第4の4つのノズル群に分割され、各ノズル群には、4つずつのノズルが含まれている。マスクパターンP0002は、第1〜第4のマスクパターンP0002(a)〜P0002(d)で構成される。第1〜第4のマスクパターンP0002(a)〜P0002(d)は、それぞれ、第1〜第4のノズル群が記録可能なエリアを定義している。マスクパターンにおける黒塗りエリアは記録許容エリアを示し、白塗りエリアは非記録エリアを示している。第1〜第4のマスクパターンP0002(a)〜P0002(d)は互いに補完の関係にあり、これら4つのマスクパターンを重ね合わせると、4×4のエリアに対応した領域の記録が完成される。
P0003〜P0006で示した各パターンは、記録走査を重ねていくことによって画像が完成されていく様子を示したものである。各記録走査が終了する度に、記録媒体は、図の矢印方向にノズル群の幅分(この図では4ノズル分)ずつ搬送される。よって、記録媒体の同一領域(各ノズル群の幅に対応する領域)は、4回の記録走査によって初めて画像が完成される。以上のように、記録媒体の各同一領域を複数回の走査でかつ複数のノズル群によって形成することは、ノズル特有のばらつきや記録媒体の搬送精度のばらつき等を低減させる効果がある。
図5は、本例において実際に適用可能なマスクパターンの一例を示したものである。本例において適用する記録ヘッドH1001は768個のノズルを有しており、4つのノズル群には、それぞれ192個ずつのノズルが属している。マスクパターンの大きさは、縦方向がノズル数と同等の768エリア、横方向は256エリアとなっており、4つのノズル群それぞれに対応する4つのマスクパターンで互いに補完の関係を保つような構成となっている。
ところで、インクジェット記録ヘッドから多数の小液滴を高周波数で吐出するには、記録動作時に記録部近傍に気流が生じ、それが特に記録ヘッドの端部に位置するノズルにおけるインクの吐出方向に影響を与えることが確認されている。よって、本実施形態のマスクパターンにおいては、図5からも分かるように、各ノズル群また同一のノズル群の中でも領域によっては、記録許容率の分布に偏りを持たせている。図5に示すように、端部のノズルの記録許容率を中央部の記録許容率よりも小さくした構成のマスクパターンを適用することにより、端部のノズルにより吐出されるインク滴の着弾位置ずれによる弊害を目立たなくすることが可能となる。
マスクパターンで定められる記録許容率は、記録許容エリア(図4のマスクパターンP0002の黒塗りエリア)と非記録許容エリア(図4のマスクパターンP0002の白塗りエリア)とによって表わされる。すなわち記録許容率は、マスクパターンを構成する記録許容エリアと非記録許容エリアの合計数に対する記録許容エリアの数の割合を、百分率で表したものである。より具体的には、マスクパターンの記録許容エリアをM個、非記録許容エリアをN個とすると、そのマスクパターンの記録許容率(%)は、M÷(M+N)×100となる。
本実施形態においては、図5に示したマスクデータが記録装置本体内のメモリに格納されている。マスクデータ変換処理J0008においては、そのマスクデータと、上述したドット配置パターン化処理で得られた2値データと、の間にてAND処理をかけることにより、各記録走査での記録対象となる2値データが決定される。そして、その2値データが駆動回路J0009へ送られる。これにより、記録ヘッドH1001が駆動され、2値データにしたがってインクが吐出される。
なお図1においては、前段処理J0002、後段処理J0003、γ処理J0004、ハーフトーニングJ0005および記録データ作成処理J0006がホスト装置J0012で実行される。また、ドット配置パターン化処理J0007およびマスクデータ変換処理J0008が記録装置J0013で実行される。しかし本発明は、このような形態に限られるものではない。例えば、ホスト装置J0012で実行している処理J0002〜J0005の一部を記録装置J0013にて実行する形態であってもよいし、全てをホスト装置J0012にて実行する形態であってもよい。あるいは、処理J0002〜J0008を記録装置J0013にて実行する形態であってもよい。
1.2 機構部の構成
本実施形態で適用する記録装置における各機構部の構成を説明する。本実施形態における記録装置本体は、各機構部の役割から、概して、給紙部、用紙搬送部、排紙部、キャリッジ部、フラットパス記録部、およびクリーニング部等に分類することができ、これらは外装部に収納されている。
図6、図7、図8、図12および図13は、本実施形態において適用する記録装置の外観を示す斜視図である。図6は、記録装置の非使用時における前面から見た状態、図7は、記録装置の非使用時における背面から見た状態、図8は、記録装置の使用時における前面から見た状態をそれぞれ示す。また図12は、フラットパス記録時における前面から見た状態、図13は、フラットパス記録時における背面から見た状態をそれぞれ示す。また、図9〜図11および図14〜図16は、記録装置本体の内部機構を説明するための図である。ここで、図9は右上部からの斜視図、図10は左上部からの斜視図、図11は記録装置本体の側断面図、図14はフラットパス記録時の断面図である。また、図15はクリーニング部の斜視図、図16は、クリーニング部におけるワイピング機構の構成および動作を説明するための断面図、図17は、クリーニング部におけるウエット液転写部の断面図である。
以下、これらの図面を適宜参照しながら、各部を順次説明する。
(A)外装部(図6、図7)
外装部は、給紙部、用紙搬送部、排紙部、キャリッジ部、クリーニング部、フラットパス部およびウエット液転写部の回りを覆うように取り付けられている。外装部は主に、下ケースM7080、上ケースM7040、アクセスカバーM7030、コネクタカバーおよびフロントカバーM7010から構成されている。
下ケースM7080の下部には、不図示の排紙トレイレールが設けられており、分割された排紙トレイM3160が収納可能に構成されている。また、フロントカバーM7010は、非使用時に排紙口を塞ぐ構成になっている。
上ケースM7040には、アクセスカバーM7030が取り付けられており、それは回動可能に構成されている。上ケースの上面の一部は開口部を有しており、この開口部の位置において、インクタンクH1900および記録ヘッドH1001(図21)が交換可能となるように構成されている。本実施形態の記録装置において、記録ヘッドH1001は、1色のインクを吐出可能な吐出部を複数色分、一体的に構成したユニットの形態であり、インクタンクH1900が色毎に独立に着脱可能な記録ヘッドカートリッジH1000として構成されている。上ケースには、アクセスカバーM7030の開閉を検知するための不図示のドアスイッチレバー、LEDの光を伝達・表示するLEDガイドM7060、電源キーE0018、リジュームキーE0019およびフラットパスキーE3004等が設けられている。また、多段式の給紙トレイM2060が回動可能に取り付けられており、給紙部が使われない時は、給紙トレイM2060を収納することにより、給紙部のカバーにもなるように構成されている。
上ケースM7040と下ケースM7080は、弾性を持った勘合爪で取り付けられており、それの間のコネクタ部分が設けられている部分は、不図示のコネクタカバーによって覆われている。
(B)給紙部(図8、図11)
給紙部においては、記録媒体を積載する圧板M2010、記録媒体を1枚ずつ給紙する給紙ローラM2080、記録媒体を分離する分離ローラM2041、記録媒体を積載位置に戻すための戻しレバーM2020等がベースM2000に取り付けられている。
(C)用紙搬送部(図8〜図11)
曲げ起こした板金からなるシャーシM1010には、記録媒体を搬送する搬送ローラM3060とペーパエンドセンサ(以下PEセンサと称す)E0007が回動可能に取り付けられている。搬送ローラM3060は、金属軸の表面にセラミックの微小粒がコーティングされた構成となっており、両軸の金属部分を不図示の軸受けが受ける状態で、シャーシM1010に取り付けられている。搬送ローラM3060にはローラテンションバネ(不図示)が設けられており、搬送ローラM3060を付勢することにより、回転時に適量の負荷を与えて安定した搬送が行えるようになっている。
搬送ローラM3060には、従動する複数のピンチローラM3070が当接して設けられている。ピンチローラM3070は、ピンチローラホルダM3000に保持されているが、不図示のピンチローラバネによって付勢されることで、搬送ローラM3060に圧接し、ここで記録媒体の搬送力を生み出している。この時、ピンチローラホルダM3000の回転軸は、シャーシM1010の軸受けに取り付けられ、この位置を中心に回転する。
記録媒体が搬送されてくる入口には、記録媒体をガイドするためのペーパガイドフラッパM3030およびプラテンM3040が配設されている。また、ピンチローラホルダM3000には、PEセンサレバーM3021が設けられており、そのPEセンサレバーM3021は、記録媒体の先端および後端の検出をPEセンサE0007に伝える役割を果たす。プラテンM3040は、シャーシM1010に取り付けられて、位置決めされている。ペーパガイドフラッパM3030は、不図示の軸受け部を中心に回転可能であり、シャーシM1010に当接することで位置決めされる。
搬送ローラM3060の記録媒体搬送方向における下流側には、記録ヘッドH1001(図21)が設けられている。
上記構成における搬送の過程を説明する。用紙搬送部に送られた記録媒体は、ピンチローラーホルダM3000およびペーパガイドフラッパM3030に案内されて、搬送ローラM3060とピンチローラM3070とのローラ対に送られる。この時、PEセンサレバ−M3021が記録媒体の先端を検知し、これにより記録媒体に対する記録位置が求められている。搬送ローラM3060とピンチローラM3070とからなるローラ対は、LFモータE0002の駆動により回転され、この回転により記録媒体がプラテンM3040上を搬送される。プラテンM3040には搬送基準面となるリブが形成されており、このリブにより、記録ヘッドH1001と記録媒体表面との間のギャップが管理されている。また同時に、そのリブが、後述する排紙部と合わせて、記録媒体の波打ちを抑制する役割も果たしている。
搬送ローラM3060が回転するための駆動力は、例えば、DCモータからなるLFモータE0002の回転力が、不図示のタイミングベルトを介して、搬送ローラM3060の軸上に配設されたプーリM3061に伝達されることによって得られる。搬送ローラM3060の軸上には、搬送ローラM3060による搬送量を検出するためのコードホイールM3062が設けられている。また、隣接するシャーシM1010には、コードホイールM3062に形成されたマーキングを読み取るためのエンコードセンサM3090が配設されている。なお、コードホイールM3062に形成されたマーキングは、150〜300lpi(ライン/インチ;参考値)のピッチで形成されているものとする。
(D)排紙部(図8〜図11)
排紙部は、第1の排紙ローラM3100および第2の排紙ローラM3110、複数の拍車M3120およびギア列などから構成されている。
第1の排紙ローラM3100は、金属軸に複数のゴム部を設けて構成されている。第1の排紙ローラM3100の駆動は、搬送ローラM3060の駆動が、アイドラギアを介して第1の排紙ローラM3100まで伝達されることによって行われている。
第2の排紙ローラM3110は、樹脂の軸にエラストマの弾性体M3111を複数取り付けた構成になっている。第2の排紙ローラM3110の駆動は、第1の排紙ローラM3100の駆動が、アイドラギアを介して伝達されることによって行われる。
拍車M3120は、周囲に凸形状を複数設けた例えばSUSでなる円形の薄板を樹脂部と一体としたものであり、拍車ホルダM3130に複数取り付けられている。この取り付けは、コイルバネを棒状に設けた拍車バネによって行われているが、同時に拍車バネのばね力は、拍車M3120を排紙ローラM3100およびM3110に対して所定圧で当接させる。この構成によって拍車M3120は、2つの排紙ローラM3100およびM3110に従動して回転可能となっている。拍車M3120のいくつかは、第1の排紙ローラM3100のゴム部、あるいは第2の排紙ローラM3110の弾性体M3111の位置に設けられており、主に記録媒体の搬送力を生み出す役割を果たしている。また、その他のいくつかは、ゴム部あるいは弾性体M3111が無い位置に設けられ、主に記録時の記録媒体の浮き上がりを抑える役割を果たしている。
また、ギア列は、搬送ローラM3060の駆動を排紙ローラM3100およびM3110に伝達する役割を果たしている。
以上の構成によって、画像形成された記録媒体は、第1の排紙ローラM3110と拍車M3120とのニップに挟まれ、そして搬送されて排紙トレイM3160に排出される。排紙トレイM3160は複数に分割され、後述する下ケースM7080の下部に収納できる構成になっている。排紙トレイM3160は、図8のように引出して使用する。また排紙トレイM3160は、先端に向けて高さが上がり、更にその両端は高い位置に保持されるように設計されており、排出された記録媒体の積載性を向上し、記録面の擦れなどを防止している。
(E)キャリッジ部(図9〜図11)
キャリッジ部は、記録ヘッドH1001を取り付けるためのキャリッジM4000を有しており、そのキャリッジM4000は、ガイドシャフトM4020およびガイドレールM1011によって支持されている。ガイドシャフトM4020は、シャーシM1010に取り付けられており、記録媒体の搬送方向に対して直角方向にキャリッジM4000を往復走査させるように案内支持している。ガイドレールM1011は、シャーシM1010に一体に形成されており、キャリッジM4000の後端を保持して記録ヘッドH1001と記録媒体との隙間を維持する役割を果たしている。また、ガイドレールM1011のキャリッジM4000との摺動側には、ステンレス等の薄板からなる摺動シートM4030が張設され、記録装置の摺動音の低減化を図っている。
キャリッジM4000は、シャーシM1010に取り付けられたキャリッジモータE0001によりタイミングベルトM4041を介して駆動される。また、タイミングベルトM4041は、アイドルプーリM4042によって張設、支持されている。さらに、タイミングベルトM4041は、キャリッジM4000とゴム等からなるキャリッジダンパを介して結合されており、キャリッジモータE0001等の振動を減衰することにより、記録される画像のむら等を低減している。
キャリッジM4000の位置を検出するためのエンコーダスケールE0005(図18について後述)は、タイミングベルトM4041と平行に設けられている。エンコーダスケールE0005上には、150lpi〜300lpiのピッチでマーキングが形成されている。そのマーキングを読み取るためのエンコーダセンサE0004(図18について後述)は、キャリッジM4000に搭載されたキャリッジ基板E0013(図18について後述)に設けられている。キャリッジ基板E0013には、記録ヘッドH1001と電気的な接続を行うためのヘッドコンタクトE0101も設けられている。また、キャリッジM4000には、電気基板E0014から記録ヘッドH1001へ駆動信号を伝えるために、不図示のフレキシブルケーブルE0012(図18について後述)が接続されている。
記録ヘッドH1001をキャリッジM4000に固定するための構成として、キャリッジM4000上に、不図示の突き当て部と不図示の押圧手段が設けられている。前者の突き当て部は、記録ヘッドH1001をキャリッジM4000に押し付けながら位置決めするための突き当て部であり、後者の押圧手段は、記録ヘッドH1001を所定の位置に固定するための押圧手段である。押圧手段は、ヘッドセットレバーM4010に搭載されており、記録ヘッドH1001をセットする際に、ヘッドセットレバーM4010を回転支点を中心に回して、記録ヘッドH1001に作用する構成になっている。
さらにキャリッジM4000には、反射型の光センサからなる位置検出センサM4090が取り付けられており、それは、CD−R等の特殊メディアへ記録を行う際や、記録結果や用紙端部等の位置を検出する際に用いられる。位置検出センサM4090は、発光素子より発光し、その反射光を受光することによって、キャリッジM4000の現在位置を検出することができる。
上記構成において記録媒体に画像形成する場合、行位置に対しては、搬送ローラM3060およびピンチローラM3070からなるローラ対が、記録媒体を搬送して位置決めする。また、列位置に対しては、キャリッジモータE0001によりキャリッジM4000を上記搬送方向と垂直な方向に移動させて、記録ヘッドH1001を目的の画像形成位置に配置させる。位置決めされた記録ヘッドH1001は、電気基板E0014からの信号に従って、記録媒体に対してインクを吐出する。記録ヘッドH1001についての詳細な構成および記録システムは、後述する。本実施形態の記録装置は、記録主走査と副走査とを交互に繰り返すことにより、記録媒体上に画像を形成する構成となっている。前者の記録主走査においては、記録ヘッドH1001により記録を行いながらキャリッジM4000が列方向に走査し、後者の副走査においては、搬送ローラM3060により記録媒体が行方向に搬送される。
(F)フラットパス記録部(図12〜図14)
給紙部からの給紙は、図11に示したように、記録媒体が通る経路がピンチローラに達するまで曲がっているため、記録媒体を曲げた状態で行われることになる。従って、例えば0.5mm程度以上の厚い記録媒体等を給紙部から給紙しようとすると、曲げられた記録媒体の反力が発生し、給紙抵抗が増えて給紙が行えない場合がある。また、給紙が可能であっても、排紙後の記録媒体が曲がったままとなったり、折れたりするおそれもある。
厚い記録媒体等、曲げたくない記録媒体や、CD−R等、曲げることのできない記録媒体に対して記録を行う方式がフラットパス記録である。
ここでフラットパス記録には、本体背面のスリット上の開口部から(給紙装置の下)、手差し給紙の態様で記録媒体を本体のピンチローラにニップさせて、記録を行うタイプがある。しかし本実施形態のフラットパス記録は、記録媒体を本体手前の排紙口から記録位置まで給紙し、スイッチバックしてから記録を行う形態である。
フロントカバーM7010は、通常記録した記録媒体を数十枚程度積載しておくためのトレイを兼ねるために、排紙部より下方にある(図8)。フラットパス記録時には、記録媒体を排紙口から水平に、通常の搬送方向とは反対方向に給紙するために、フロントトレイM7010を排紙口の位置まで上げる(図12)。フロントトレイM7010には不図示のフック等が設けられており、フラットパス給紙位置にフロントトレイを固定可能である。フロントトレイM7010がフラットパス記録位置にあることはセンサによって検知可能であり、その検知に応じてフラットパス記録モードと判断することができる。
フラットパス記録モードでは、記録媒体をフロントトレイM7010に載せて、その記録媒体を排紙口から挿入する。そのために、まずは、フラットパスキーE3004を操作することにより、想定している記録媒体の厚みよりも高い位置まで、拍車ホルダM3130とピンチローラホルダM3000とを不図示の機構により持ち上げる。また、リアトレイボタンM7110を押すことによりリアトレイM7090を開き、さらにリアサブトレイM7091をV字に開くことも可能である(図13)。長い記録媒体を本体前面から挿入した場合には、それが本体背面から突出することがあり、リアトレイM7090およびリアサブトレイM7091は、そのような長い記録媒体を本体背面でも支えるためのトレイである。厚い記録媒体は、記録中にフラットな姿勢を保たないとヘッドフェイス面と擦れたり、搬送負荷が変化したりして、記録品位に影響を及ぼすおそれがあるため、これらのトレイの配設は有効である。しかし、本体背面からはみ出ない程度の長さの記録媒体を用いる場合には、それらのリアトレイM7090等を開く必要はない。
このようにして、記録媒体を排紙口から本体内に挿入可能となる。記録媒体の後端部(ユーザに最も近く位置する手前側の端部)と右端部とをフロントトレイM7010のマーカ位置に揃えて、フロントトレイM7010に載せる。
ここで再度フラットパスキーE3004を操作すると、拍車ホルダ3130が降りて、排紙ローラM3100およびM3110と拍車3120とが記録媒体をニップする。その後、排紙ローラM3100,M3110によって、記録媒体を所定量本体内に引き込む(通常記録時の搬送方向とは逆方向)。最初に記録媒体をセットした際に、記録媒体の手前側の端部(後端部)を揃えているため、短い記録媒体の前端部(ユーザから見て最も奥側の端部)は、搬送ローラM3060まで届いていないことがある。したがって、記録媒体を本体内に引き込む所定量は、想定している一番短い記録媒体の後端が搬送ローラM3060に届くまでの距離とする。所定量送られた記録媒体は、搬送ローラM3060にまで届いているため、その位置にピンチローラホルダM3000を降ろして、搬送ローラM3060とピンチローラM3070によって記録媒体をニップする。そして、記録媒体をさらに送り、その後端部が搬送ローラM3060とピンチローラM3070とでニップされるようにする。これにより、記録媒体のフラットパス記録のための給紙が終了したことになる(記録待機位置)。
排紙ローラM3100およびM3110と拍車M3120とのニップ力は、通常記録の排紙時に形成画像に影響を与えないよう、比較的小さく設定されている。従って、フラットパス記録時には、記録を行うまでに記録媒体の位置がずれてしまうおそれがある。しかし本実施形態では、ニップ力が比較的強い搬送ローラM3060とピンチローラM3070とによって記録媒体をニップするため、記録媒体のセット位置が確保されたことになる。また、記録媒体を上記所定量だけ本体内に送るときには、プラテンM3040と拍車ホルダM3130の間にあるフラットパス紙検知センサM3170によって、記録媒体の後端位置(記録時の前端位置となる)を検知することができる。
記録媒体が上記の記録待機位置に設定されると、記録コマンドを実行する。すなわち、記録ヘッドH1001による記録位置まで、搬送ローラM3060によって記録媒体を搬送し、その後は、通常の記録動作と同じように記録を行い、その記録後はフロントトレイM7010に排紙することになる。
フラットパス記録をさらに行いたい場合は、記録した記録媒体をフロントトレイM7010から取り出して、次の記録媒体をセットし、その後は前述した処理を繰り返せばよい。具体的には、フラットパスキーE3004を押すことによって、拍車ホルダM3130とピンチローラホルダM3000とを持ち上げて、記録媒体をセットすることから始まる。
一方、フラットパス記録を終了する場合は、フロントトレイM7010を通常記録位置に戻すことによって通常記録モードに戻すことができる。
(G)クリーニング部(図15、図16)
クリーニング部は、記録ヘッドH1001のクリーニングを行うための機構である。このクリーニング部は、ポンプM5000、記録ヘッドH1001の乾燥を抑えるためのキャップM5010、記録ヘッドH1001の吐出口形成面をクリーニングするためのブレードM5020などから構成されている。
クリーニング部には、専用のクリーニングモータE0003が配されている。クリーニングモータE0003には、不図示のワンウェイクラッチが設けられており、一方向の回転でポンプM5000を作動させ、もう一方向の回転では、ブレードM5020の移動およびキャップM5010の昇降を行わせるようになっている。
キャップM5010は、モータE0003により不図示の昇降機構を介して昇降可能に駆動され、上昇位置では、記録ヘッドH1500に設けた数個の吐出部のフェイス面毎にキャッピングを施す。そのキャッピングにより、非記録動作時等において、フェイス面を保護したり、吸引回復を行なうことが可能である。その吸引回復においては、画像の記録に寄与しないインクが記録ヘッドからキャップM5010内に吸引排出される。また、画像の記録に寄与しないインクを記録ヘッドからキャップM5010内に加圧排出(加圧回復)させることも可能である。キャップM5010は、記録動作時には、記録ヘッド9との干渉を避ける下降位置に設定され、その下降位置においては、フェイス面と対向して予備吐出を受けることが可能である。その予備吐出においては、画像の記録に寄与しないインクが記録ヘッドからキャップM5010内に向かって吐出される。記録ヘッドH1001に10個の吐出部が設けられている場合には、例えば、5個の吐出部のフェイス面毎に一括してキャッピングを施すことが可能となるように、図のようにキャップM5010は2つ設けられる。
ゴム等の弾性部材でなるワイパ部H5020は、ワイパホルダH5021に固定されている。ワイパホルダH5021は、図16中の+Yおよび−Y方向(吐出部における吐出口の配列方向)に移動可能である。そして、記録ヘッドH1001がホームポジションに到達したときに、矢印−Y方向にワイパホルダ25が移動することによって、ワイピングが可能である。ワイピング動作が終了すると、キャリッジをワイピング領域の外に退避させてから、ワイパをフェイス面等と干渉しない位置に戻す。本例のワイパ部M5020には、ワイパブレードM5020A、M5020B、およびM5020Cが設けられている。ワイパブレードM5020Aは、全吐出部のフェイス面を含む記録ヘッドH1001の面全体をワイピングする。ワイパブレードM5020B,M5020Cは、5つの吐出部のフェイス面毎に、ノズル近傍をするワイピングする。
そしてワイピング後には、ワイパ部M5020がブレードクリーナM5060に当接することにより、ワイパブレードM5020A〜M5020C自身へ付着したインクなども除去することができる。また、ワイピングに先立って、ワイパブレードM5020A〜M5020Cにウエット液を転写させておくことにより、ワイピングによるクリーニング性を向上させるための構成(ウエット液転写部)が設けられている。このウエット液転写部の構成およびワイピング動作については、後述する。
吸引ポンプM5000は、キャップM5010がフェイス面に接合して、その内部に密閉空間が形成された状態のときに、そのキャップM5010内に負圧を発生させることが可能である。これにより、インクタンクH1900から吐出部内にインクを充填させたり、吐出口もしくはその内方のインク路に存在する塵埃、固着物、気泡等を吸引除去したりすることができる。
吸引ポンプM5000としては、例えば、チューブポンプ形態のものが用いられる。これは、可撓性を有するチューブと、そのチューブの少なくとも一部を沿わせて保持する曲面が形成された部材と、この部材に向けて可撓性チューブを押圧可能なローラと、このローラを支持して回転可能なローラ支持部と、を有するものとすることができる。すなわち、ローラ支持部を所定方向に回転させることにより、ローラが曲面形成部材上において可撓性チューブを押し潰しながら転動する。これに伴い、キャップM5010が形成する密閉空間に負圧が生じて、インクが吐出口より吸引され、そのインクは、キャップM5010からチューブないし吸引ポンプに引き込まれる。そこに引き込まれるインクは、さらに下ケースM7080に設けた適宜の部材(廃インク吸収体)に向けて移送される。
なお、キャップM5010の内側部分には、吸引後の記録ヘッドH1001のフェイス面に残るインクを削減するために、吸収体M5011が設けられている。また、キャップM5010を開放した状態で、キャップM5010ないし吸収体M5011に残っているインクを吸引することにより、残インクによる固着およびその後の弊害が起こらないように配慮されている。ここで、インク吸引経路の途中に大気開放弁(不図示)を設けて、キャップM5010をフェイス面から離脱させる際に、予め、この大気解放弁を開放しておいて、フェイス面に急激な負圧が作用しないようにしておくことが好ましい。
また吸引ポンプM5000は、吸引回復だけではなく、予備吐出動作などによってキャップM5010に受容されたインクを排出するためにも作動させることができる。すなわち、予備吐出されてキャップM5010に保持されたインクが所定量に達したときに、吸引ポンプM5000を作動させることにより、キャップM5010内に保持されていたインクをチューブを介して廃インク吸収体に移送することができる。予備吐出動作は、キャップM5010がフェイス面に対向した状態で行われる。
以上のワイパ部M5020の動作、キャップM5010の昇降および弁の開閉などの連続して行われる一連の動作は、モータE0003の出力軸上に設けた不図示のメインカムおよびこれに従動する複数のカム,アーム等によって制御可能である。すなわち、モータE0003の回転方向に応じたメインカムの回動によって、それぞれのカムの部位のカム部およびアーム等が作動することにより、所定の動作を行うことが可能である。メインカムの位置は、フォトインタラプタ等の位置検出センサによって検出することができる。
(H)ウエット液転写部(図17、図16)
最近では、記録物の記録濃度、耐水性および耐光性等の向上のために、色材として顔料成分を含有するインク(以下、「顔料インク」という)が使用されることが多くなってきている。顔料インクは、元来固体である色材を、分散剤や、顔料表面に官能基を導入するなどして、水中に分散させてなるものである。従って、フェイス面上においてインク中の水分が蒸発して乾燥した顔料インクの乾燥物は、色材自体が分子レベルで溶解している染料系インクの乾燥固着物と比べ、フェイス面に与えるダメージが大きい。また、また顔料を溶剤中に分散させるために用いている高分子化合物には、吐出面に対して吸着されやすいという性質が見られる。このような問題は、インクの粘度調整や耐光性向上などを目的としてインクに反応液を添加する結果、インク中に高分子化合物が存在する場合には、顔料インク以外でも生じる。
このような課題に対し、本実施形態では、ブレードM5020に液体を転写・付着させることにより、濡れたブレードM5020でワイピングを行う。これにより、顔料インクによるフェイス面の劣化を防ぎ、かつワイパの磨耗を軽減し、さらにはフェイス面に蓄積したインク残渣を溶解させることによって、蓄積物を除去することができる。かかる液体は、その機能から本明細書ではウエット液と称し、これを用いるワイピングをウエットワイピングと称する。
本実施形態では、ウエット液を記録装置本体内部に貯蔵する構成が採られている。M5090はウエット液タンクであり、ウエット液としてグリセリン溶液等を収納している。M5100はウエット液保持部材であり、ウエット液がウエット液タンクM5090から漏れないように、適度な表面張力を有する繊維質部材等であり、ウエット液を含浸保持している。M5080はウエット液転写部材であり、例えば、多孔質であって適度な毛管力を備えた材質でなり、ワイパブレードと接触するウエット液転写部M5081を有している。ウエット液転写部材M5080は、ウエット液が染み込んだウエット液保持部材M5090とも接しており、そのためウエット液転写部材M5080にもウエット液が染み込むことになる。ウエット液転写部材M5080は、ウエット液が残り少なくなっても、ウエット液転写部M5081へウエット液を供給できるだけの毛管力を有する材質である。
かかるウエット液転写部およびワイパ部の動作を説明する。
まず、キャップM5010を下降位置に設定し、キャリッジM4000をブレードM5020A〜M5020Cに触れない位置に退避させる。この状態において、ワイパ部M5020を−Y方向に移動させ、ブレードクリーナM5060の部位を通過させて、ウエット液転写部M5081に接触させる(図17)。そして、適切な時間だけ接触状態を維持することにより、ブレードM5020にウエット液が適量転写される。
次に、ワイパ部M5020を+Y方向に移動させる。ブレードがブレードクリーナM5060に触れる部分は、ウエット液が付着していない面であるため、ウエット液はブレードに保持されたままになる。
ブレードをワイピング開始位置まで戻した後、キャリッジM4000をワイピング位置まで移動させる。再度、ワイパ部M5020を−Y方向に移動させることにより、ウエット液が付いた面によって記録ヘッドH1001のフェイス面をワイピングすることが可能となる。
1.3 電気回路構成
次に、本実施形態における電気的回路の構成を説明する。
図18は、記録装置J0013における電気的回路の全体構成を概略的に説明するためのブロック図である。本実施形態において適用する記録装置の電気的回路は、主に、キャリッジ基板E0013、メイン基板E0014、電源ユニットE0015、およびフロントパネルE0106等によって構成されている。
電源ユニットE0015は、メイン基板E0014に接続されて、各種駆動電源を供給するものである。
キャリッジ基板E0013は、キャリッジM4000に搭載されたプリント基板ユニットであり、ヘッドコネクタE0101を通じて記録ヘッドH1001との信号の授受、およびヘッド駆動電源の供給を行うインターフェースとして機能する。ヘッド駆動電源の制御に供する部分として、記録ヘッドH1001の各色吐出部に対する複数チャネルのヘッド駆動電圧変調回路E3001を有する。そのヘッド駆動電圧変調回路E3001は、フレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメイン基板E0014から指定された条件に従って、ヘッド駆動電源電圧を発生する。また、キャリッジM4000の移動に伴ってエンコーダセンサE0004から出力されるパルス信号に基づいて、エンコーダスケールE0005とエンコーダセンサE0004との位置関係の変化を検出する。さらに、その出力信号をフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメイン基板E0014へと出力する。
キャリッジ基板E0013には、図20に示すように、光学センサ、および周囲温度を検出するためのサーミスタが接続されている(以下、これらのセンサを「マルチセンサE3000」として参照する)。マルチセンサE3000により得られる情報は、フレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメイン基板E0014へと出力される。
メイン基板E0014は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の各部の駆動制御を司るプリント基板ユニットである。その基板上は、ホストインタフェース(ホストI/F)E0017を有しており、不図示のホストコンピュータからの受信データに基づいて、記録動作の制御を行う。またメイン基板E0014は、キャリッジモータE0001、LFモータE0002、APモータE3005、およびPRモータE3006など各種モータに接続されて、各機能の駆動を制御する。キャリッジモータE0001は、キャリッジM4000を主走査させるための駆動源となるモータであり、LFモータE0002は、記録媒体を搬送するための駆動源となるモータである。またAPモータE3005は、記録ヘッドH1001の回復動作および記録媒体の給紙動作の駆動源となるモータであり、PRモータE3006は、フラットパス記録動作の駆動源となるモータである。さらにメイン基板E0014は、プリンタ各部の動作状態を検出するPEセンサ、CRリフトセンサ、LFエンコーダセンサ、PGセンサなどの様々なセンサに対し、センサ信号E0104によって制御信号および検出信号の送受信を行う。またメイン基板E0014は、CRFFC E0012および電源ユニットE0015のそれぞれに接続されると共に、パネル信号E0107を介してフロントパネルE0106との間にて情報の授受を行うためのインターフェースを有している。
フロントパネルE0106は、ユーザ操作の利便性のために、記録装置本体の正面に設けられたユニットであり、リジュームキーE0019、LED E0020、電源キーE0018、およびフラットパスキーE3004を有する(図6)。さらにフロントパネルE0106は、デジタルカメラ等の周辺デバイスとの接続に用いるデバイスI/F E0100を有している。
図19は、メイン基板E1004の内部構成を示すブロック図である。
図19において、E1102はASIC(Application Specific Integrated Circuit)であり、制御バスE1014を通じてROM E1004に接続される。ASIC E1102は、ROM E1004に格納されたプログラムに従って各種制御を行う。例えば、各種センサに関連するセンサ信号E0104、およびマルチセンサE3000に関連するマルチセンサ信号E4003の送受信を行なう。さらにASIC E1102は、エンコーダ信号E1020の出力状態、およびフロントパネルE0106上の電源キーE0018、リジュームキーE0019、フラットパスキーE3004から出力状態を検出する。またASIC E1102は、ホストI/F E0017、フロントパネル上のデバイスI/F E0100の接続およびデータ入力状態に応じて、各種論理演算や条件判断等を行い、各構成要素を制御してインクジェット記録装置の駆動制御を司る。
E1103はドライバ・リセット回路であって、ASIC E1102からのモータ制御信号E1106に従って、CRモータ駆動信号E1037、LFモータ駆動信号E1035、APモータ駆動信号E4001およびPRモータ駆動信号E4002を生成する。これらの駆動信号に基づいて各モータが駆動される。ドライバ・リセット回路E1103は電源回路を有しており、メイン基板E0014、キャリッジ基板E0013、フロントパネルE0106などの各部に必要な電源を供給し、さらに電源電圧の低下を検出して、リセット信号E1015の発生および初期化を行う。
E1010は電源制御回路であり、ASIC E1102からの電源制御信号E1024に従って、発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御する。ホストI/F E0017は、ASIC E1102からのホストI/F信号E1028を、外部に接続されるホストI/FケーブルE1029に伝達し、また、このケーブルE1029からの信号をASIC E1102に伝達する。
一方、電源ユニットE0015からは電力が供給される。供給された電力は、メイン基板E0014内外の各部に対して、必要に応じて電圧変換された上で供給される。また、ASIC E1102からの電源ユニット制御信号E4000が電源ユニットE0015に入力されることにより、記録装置本体の低消費電力モード等が制御される。
ASIC E1102は、1チップの演算処理装置内蔵の半導体集積回路であり、前述したモータ制御信号E1106、電源制御信号E1024、および電源ユニット制御信号E4000等を出力する。そしてASIC E1102は、ホストI/F E0017との信号の授受を行うと共に、パネル信号E0107を通じて、フロントパネル上のデバイスI/F E0100との信号の授受を行う。さらにASIC E1102は、センサ信号E0104を通じてPEセンサ、ASFセンサ等の各部センサ類を制御すると共に状態を検知し、またマルチセンサ信号E4003を通じてマルチセンサE3000を制御すると共に状態を検知する。さらにASIC E1102は、パネル信号E0107の状態を検知し、パネル信号E0107の駆動を制御して、フロントパネル上のLED E0020を点滅させる。
さらにASIC E1102は、エンコーダ信号(ENC)E1020の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド制御信号E1021によって記録ヘッドH1001とのインターフェースをとることにより、記録動作を制御する。エンコーダ信号(ENC)E1020は、CRFFC E0012を通じて入力されるエンコーダセンサE0004の出力信号である。また、ヘッド制御信号E1021は、フレキシブルフラットケーブルE0012を通じてキャリッジ基板E0013に入力され、前述のヘッド駆動電圧変調回路E3001およびヘッドコネクタE0101を経て記録ヘッドH1001に供給される。また、記録ヘッドH1001からの各種情報はASIC E1102に伝達される。それらの情報の内、吐出部毎のヘッド温度情報については、メイン基板上のヘッド温度検出回路E3002にて信号増幅された後、ASIC E1102に入力されることにより各種制御の判断に用いられる。
図19中、E3007はDRAMであり、記録用のデータバッファ、ホストコンピュータからの受信データバッファ等として利用され、さらに、各種制御動作に必要なワーク領域しても使用される。
1.4 記録ヘッド構成
次に、本実施形態において適用するヘッドカートリッジH1000の構成について説明する。
本実施形態におけるヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、インクタンクH1900を搭載する手段と、インクタンクH1900から記録ヘッドH1001にインクを供給するための手段と、を有している。このようなヘッドカートリッジH1000は、キャリッジM4000に対して着脱可能に搭載される。
図21は、本実施形態において適用するヘッドカートリッジH1000に対して、インクタンクH1900を装着する様子を示す図である。本実施形態の記録装置は、10色の顔料インクによって画像を形成する。それらの顔料インクは、シアン(C)、ライトシアン(Lc)、マゼンタ(M)、ライトマゼンタ(Lm)、イエロー(Y)、第1ブラック(K1)、第2ブラック(K2)、レッド(R)、グリーン(G)、およびグレー(Gray)の10色のインクである。そのため、インクタンクT0001は10色分が独立に用意されている。そして、図に示すように、インクタンクT0001のそれぞれがヘッドカートリッジH1000に対して着脱自在となっている。なお、インクタンクH1900の着脱は、キャリッジM4000にヘッドカートリッジH1000が搭載された状態で行えるようになっている。
1.5 インク構成
次に、本実施形態において使用する10色のインクについて説明する。
本実施形態において用いられる10色のインクとは、前述したように、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタ、イエロー、第一ブラック、第二ブラック、グレー、レッドおよびグリーンである。各色のインクに用いられる色材は、全てが顔料であることが好ましい。本発明の主旨にあえば、少なくとも一部の色に用いられる色材が染料であってもよい。また、少なくとも一部の色に用いられる色材が顔料と染料とを調色したものであってもよく、顔料を複数種含んでいてもよい。また、これらの10色のインクには、本発明の主旨にある範疇において、水溶性有機溶剤・添加剤・界面活性剤・バインダー・防腐剤から選ばれる少なくとも1種以上が含まれてもよい。
次に、本実施形態において使用する10色のインクの好ましい構成材料について、具体的に説明する。
(顔料について)
カラー顔料としては、有機顔料を挙げることができる。具体的には、酸性染料系レーキ、塩基性染料系レーキのような染付けレーキ系顔料、モノアゾイエロー、ジスアゾイエロー、β−ナフトール系、ナフトールAS系、ピラゾロン系、ベンズイミダゾロン系のような不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ顔料、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ペリレン系、インジゴ系、ジオキサジン系、キノフタロン系、イソインドリノン系、ジケトピロロピロール系のような縮合多環系顔料などを挙げることができる。勿論、カラー顔料はこれらに限定されず、その他の有機顔料であってもよい。
ブラック顔料に使用される顔料としては、カーボンブラックが好適である。例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックのいずれも使用することができる。また、本発明のために別途新たに調製されたカーボンブラックを使用することもできる。しかし本発明は、これらに限定されるものではなく、従来公知のカーボンブラックをいずれも使用することができる。また、カーボンブラックに限定されず、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子、またはチタンブラック等を黒色顔料として用いてもよい。
顔料の分散を行うためには公知一般の分散剤を用いてもよく、または公知一般の方法により顔料表面を改質して、自己分散性を付与してもよい。
また、インクには水溶性有機溶剤、添加剤、界面活性剤、防腐剤を添加することができ、それらの材料としては、公知一般の材料をそれぞれ用いることができる。
2.特徴構成
以下、本発明の特徴的な構成部分の具体的な形態について説明する。
(第1の実施形態)
図22は、本発明の第1の実施形態における攪拌シーケンスを説明するためのフローチャートである。
インクタンク内のインクを攪拌するための動作は、記録動作の開始前、吸引回復動作の開始前などの様々な時点において行なう。すなわち、インクの攪拌が必要と判断されたときに出力される後述の開始信号を受信したときに、記録ヘッドとインクタンクを搭載したキャリッジM4000を主走査方向に往復移動させ、そのときの加速度によってインクタンク内のインクを攪拌する。このようにインクを攪拌するときのキャリッジM4000の往復移動は、画像の記録動作時におけるキャリッジM4000の往復移動とは別の動作である。以下においては、インクを攪拌するためにキャリッジM4000を往復移動させる動作を「攪拌動作」または「空スキャン」ともいう。
図22の攪拌シーケンスにおいては、まず、攪拌動作を実行するための開始信号を受信する(ステップS1)。その後、前回の撹拌動作後からの経過時間Tを計測する(ステップS2)。つまり、前回の攪拌動作を行なったときの時刻T(n−1)と、今回の攪拌動作を行なう時刻T(n)と、の差{T(n−1)−T(n)}を経過時刻Tとして計測する。
次に、経過時間と判定基準時間S1,S2とを比較する(ステップS3)。時間S1,S2は、S1<S2の関係にある。そして、その比較結果に応じて、後述する攪拌モードA,B,Cのいずれかを攪拌動作のモードとして選択する(ステップS4,S5,S6)。すなわち、0<T≦S1のときには撹拌モードAを選択し(ステップS4)、S1<T≦S2のときには撹拌モードBを選択し(ステップS5)、S2<Tのときには撹拌モードCを選択する(ステップS6)。
その後、このように選択された撹拌モードにしたがって攪拌動作を実行する(ステップS7)。そして、その攪拌動作の終了後に、その終了した時刻を時刻T(n−1)として不図示のEEPROMに記憶させる(ステップS8)。そのEEPROMは、インクタンク側または記録装置側のいずれに設けてもよい。EEPROMをインクタンクに設けた場合には、記録装置に装着可能なインクタンク毎の攪拌時刻を考慮して、最適な攪拌モードを選択することができる。
本例においては、基準時間S1を120時間、基準時間S2を240時間に設定した。また攪拌モードA,B,Cは、図26のように、攪拌動作におけるキャリッジの移動回数(空スキャン回数)が異なるモードとした。すなわち、攪拌モードA,B,Cにおける空スキャン回数は、20往復、60往復、120往復とした。したがって、前回の攪拌動作からの経過時間Tが120時間以下のときには、キャリッジを20往復させる攪拌動作を行なう。また、経過時間Tが120時間を越えかつ240時間以下のときには、キャリッジを60往復させる攪拌動作を行ない、経過時間Tが240時間を越えたときには、キャリッジを120往復させる攪拌動作を行なう。
このように、経過時間Tが短いとき、つまりインク中の顔料成分の沈降の程度が小さいときには、キャリッジの往復移動による撹拌回数を少なくする。一方、経過時間が長いとき、つまりインク中の顔料成分の沈降の程度が大きいときには、キャリッジの往復移動による攪拌回数を多くする。このように攪拌回数を変更することにより、顔料成分の沈降の程度に応じて必要充分な攪拌動作を実行して、インク濃度を均一化することができる。攪拌回数が少ないときには、当然、攪拌動作に掛かる時間も少なくなる。例えば、記録動作の前に攪拌動作を実行する場合には、攪拌回数を必要最小限に設定して、記録動作の開始までの待ち時間を短縮することができる。
攪拌モードの数は3つのみに特定されず任意であり、さらに多く設定することにより、攪拌回数をより多段階に変更することができる。また時刻T(n−1)は攪拌動作の終了時刻のみに特定されず、攪拌動作の開始前または開始中などにおける規定の時刻であってもよい。要は、攪拌動作に関連付けられた時刻であればよい。
また、インクタンクが交換されてから初めて撹拌動作を行なう場合などにおいては、前回の攪拌動作の時刻T(n−1)が記憶されていない。このような場合には、インク中の顔料成分の沈降の程度が不明であるため、攪拌回数が最も多い攪拌モードを選択することが好ましい。
このように本実施形態によれば、前回の撹拌動作からの経過時間に応じて攪拌モードを選択することにより、必要な時必要な量だけインクの撹拌動作を行うことができる。また、このような構成により、インク濃度を均一化させ画像弊害のない記録を実施することができる。
(第2の実施形態)
攪拌されるインクを収容するインクタンク内には、従来から知られている攪拌手段を備えて、撹拌効率を上げることが好ましい。具体的には、インクタンク内に剛球を入れて、その剛球が攪拌動作時にインクタンクの底面上にて移動するように構成したり、あるいは、インクタンク内に吊るされた撹拌板がキャリッジの空スキャン時の加速度によって揺動するような構成としてもよい。
このように攪拌手段を備えた場合には、インクタンク内のインク残量が変化するにつれて、攪拌手段によるインクの攪拌の形態が変化する。例えば、インクタンク内に撹拌板を吊るした場合には、インクタンク内のインクが少なくなるにつれて、そのインク中における攪拌板の移動範囲、つまりインクの撹拌範囲が狭くなって、撹拌効果が低下することがある。本実施形態においては、このような観点から、インク残量に応じて攪拌動作を変更する。
図22は、本発明の第2の実施形態における攪拌シーケンスを説明するためのフローチャートである。
本実施形態においても前述した実施形態と同様に、記録動作の開始前や吸引回復動作の開始前などの様々な時点にて攪拌動作を行なう。まず、撹拌動作の開始信号を受信(ステップS11)した後に、後述するように初期の撹拌モードを設定する(ステップS12)。次に、キャリッジに搭載されているインクタンク(本例の場合は、10色の顔料インクを収容する計10個のインクタンク)のそれぞれについて、現在までのインクの使用量Dを計測する(ステップS13)。
使用量Dは、インクドットの形成数のカウント値(ドットカウント数)と、1つのインクドットを形成するためのインクの吐出量と、を乗算することによって、求めることができる。その場合、ドットカウント数は、記録データに基づいてカウントすることができる。また、使用量Dの計測方法は任意であり、記録ヘッドから吐出および排出されるインク量を直接的に計測したり、またインクタンク内のインク残量を検出あるいは推定したりしてもよい。要は、それぞれのインクタンク毎に、インク残量が認識できればよい。
次に、それぞれのインクタンク毎のインクの使用量Dと、比較基準使用量S3,S4と、を比較する。使用量S3,S4は、S3<S4の関係にある。そして、その比較結果に応じて、後述する攪拌モードX,Y,Zのいずれかを攪拌動作のモードとして選択する(ステップS15,S16,S17)。すなわち、0<D≦S3のときには撹拌モードXを選択し(ステップS15)、S3<D≦S4のときには撹拌モードYを選択し(ステップS16)、S4<Dのときには撹拌モードZを選択する(ステップS17)。
その後、それぞれのインクタンク毎に選択された攪拌モードの中から最も攪拌の程度が高いモードを選択する(ステップS18)。それから、その選択したモードと、先のステップS12にて設定した初期の攪拌モードと、に基づいて、後述するように最終攪拌モードを設定する(ステップS19)。次に、このように設定された最終撹拌モードにしたがって攪拌動作を実行する(ステップS20)。
本例においては、基準使用量S3を7g、基準使用量S4を10gに設定した。また攪拌モードX,Y,Zは、図27のように、攪拌動作におけるキャリッジの移動回数(空スキャン回数)が異なるモードとした。すなわち、攪拌モードX,Y,Zにおける空スキャン回数は、0往復、30往復、60往復とした。したがって、インクの使用量が7g以下のインクタンクに関しては、キャリッジを往復させない(0往復)攪拌モードXが選択される。また、インクの使用量が7gを越えかつ10g以下のインクタンクに関しては、キャリッジを30往復させる攪拌モードYが選択される。また、インクの使用量が10gを越えたインクタンクに関しては、キャリッジを60往復させる攪拌モードZが選択される。このようにインクの使用量が増えるにしたがって、つまりインクタンク内のインク残量が少なくなるにしたがって、キャリッジの移動回数が増えて攪拌の程度が高まる。
本例の場合は、図21のように、10色の顔料インクを収容する計10個のインクタンクがキャリッジに搭載されており、それぞれのインクタンク毎に攪拌モードが選択される。それぞれのインクタンク内におけるインクは記録画像に応じて使用されるため、それぞれの使用量には差が生じる。ステップS18においては、それらのインクタンク毎に選択された攪拌モードの中から、攪拌の程度が最も高い攪拌モードを選択する。
初期の攪拌モードとしては、キャリッジを所定回数往復移動させるモードが設定され、本例においては、キャリッジを往復移動させる回数(空スキャン回数)が50回のモードを設定した。全てのインクタンクにおけるインクの使用量Dが0g<D≦7gのときには、空スキャン回数が50回(=50回+0回)の攪拌モードが最終撹拌モードとして設定される。また、1つのインクタンクでもインクの使用量Dが7g<D≦10gのときには、空スキャン回数が80回(=50回+30回)の攪拌モードが最終撹拌モードとして設定される。また、1つのインクタンクでもインクの使用量D10g<Dのときには、110回(=50回+60回)の攪拌モードが最終撹拌モードとして設定される。攪拌動作(ステップS20)においては、このように設定された最終攪拌モードの空スキャン回数だけ、キャリッジを往復移動させる。
本例においては、インクの使用量が多くなるにつれて、つまりインクタンク内のインク残量が少なくなるにつれて、インクの撹拌量を増やすことにより、インク残量の如何に拘わらず、インク濃度を均一化させることができる。また、インクタンク内に剛球を入れて、その剛球をインクタンクの底面上にて移動可能とするような攪拌手段を備えた場合には、インク残量が少なくなるにしたがって、インクの攪拌量も減らすことができる。このような場合には、インクの使用量が多くになるにつれて、インクの攪拌量を減らすように設定してもよい。
このように本実施形態によれば、インクの使用量あるいはインクの残量に応じて攪拌モードを選択することにより、必要な時に、必要な量だけインクの撹拌動作を行うことができる。また、このような構成により、インク濃度を均一化させ、画像弊害のない記録を実施することができる。なお、攪拌モードの数は3つのみに特定されずさらに多く設定することにより、攪拌回数をより多段階に変更することができる。
(第3の実施形態)
図24は、本発明の第3の実施形態における攪拌シーケンスを説明するためのフローチャートである。本実施形態は、前述した第1および第2の実施形態を組み合わせたものであり、それらの実施形態と同様の処理ステップについては、同一のステップ番号を付して詳細な説明は省略する。
本実施形態においては、まず、前述した第1の実施形態と同様に、前回の攪拌動作後からの経過時間Tに基づいて攪拌モードA,B,Cのいずれかを選択する(ステップS1からS6)。そして、その選択した攪拌モードを初期の攪拌モードとして設定する(ステップS12)。その後、前述した第2の実施形態と同様に、その初期の攪拌モードと、キャリッジに搭載される10個のインクタンクのそれぞれのインクの使用量Dと、基づいて最終攪拌モードを設定する(ステップS13からS19)。そして、その最終攪拌モードにしたがって攪拌動作を実行する(ステップS20)。その後は、前述した第1の実施形態と同様に、攪拌動作の終了時刻を時刻T(n−1)としてEEPROMに記憶させる(ステップS8)。
また、インクタンクが交換されてから初めて撹拌動作を行なう場合などにおいては、前回の攪拌動作の時刻T(n−1)が記憶されていない。このような場合には、インク中の顔料成分の沈降の程度が不明であるため、前述した第1の実施形態と同様に、最も攪拌作用の強い攪拌モードを選択することが好ましい。この場合、その選択された最も攪拌作用の強い攪拌モードは、ステップS12において初期の攪拌モードとして設定されることになる。
このように本実施形態によれば、前回の撹拌動作からの経過時間と、インクの使用量と、に基づいて攪拌モードを設定することにより、必要な時に、必要な量だけインクの撹拌動作を行うことができる。これにより、画像弊害のない記録を実施することができる。
図25は、本発明の第の実施形態における撹拌シーケンスを説明するためのフローチャートである。図25において、前述した第1および第2の実施形態と同様の処理ステップについては、同一のステップ番号を付して詳細な説明は省略する。
まずは、ステップS1において撹拌動作の開始信号を受信した後、前述した第1の実施形態と同様に、前回の撹拌動作からの経過時間Tを計測する(ステップS2)。次に、前述した第2の実施形態と同様に、キャリッジに搭載される複数のインクタンクのそれぞれについて、インクの使用量Dを計測する(ステップS13)。その後、それぞれのインクタンク毎において、経過時間Tとインクの使用量Dとの組み合わせに対応する攪拌モードを選択する(ステップS31)。図28は、これらの経過時間T、使用量D、および攪拌モードとの関係の一例であり、このような関係に基づいて、経過時間Tと使用量Dとの組み合わせに対応する攪拌モードを選択する。例えば、経過時間Tが120時間以上かつ250時間未満であって、使用量Dが7gを越えかつ10g以下であるときには、攪拌モードBが選択されることになる。
このようにして、それぞれのインクタンク毎の攪拌モードを選択した後は、それらの選択モードの中から、最も強い攪拌モードを選択して設定する(ステップS32)。そして、その設定した攪拌モードにしたがって攪拌動作を実行する(ステップS7)。その後は、前述した第1の実施形態と同様に、攪拌動作の終了時刻を時刻T(n−1)としてEEPROMに記憶させる(ステップS8)。
また、インクタンクが交換されてから初めて撹拌動作を行なう場合などにおいては、前回の攪拌動作の時刻T(n−1)が記憶されていない。このような場合には、インク中の顔料成分の沈降の程度が不明であるため、ステップS32においては、最も攪拌作用の強い攪拌モードを設定することが好ましい。
このように、前回の撹拌動作からの経過時間と、インクの使用量と、を図28のように関係付けたマトリクスを用意しておくことにより、そのマトリクスに基づいて、攪拌モードをより簡単に設定することができる。本実施形態も前述した実施形態と同様に、必要な時に、必要な量だけインクの撹拌動作を行って、常に、インク濃度をより均一化させて、画像弊害のない記録を実施することができる。
また、それぞれのインクタンクにEEPROMを備えることにより、インクタンク毎に、経過時間Tとインクの使用量Dとに対応する攪拌モードを選択することができる。
(他の実施形態)
攪拌モードとしては、攪拌回数(空スキャン回数)が異なるモードのみならず、攪拌のためにキャリッジを往復移動させる速度、加速度、および移動距離などの内の少なくとも1つが異なるモードを設定してもよい。要は、インクタンク内のインクの状況に応じて、最適な攪拌動作が実行できる攪拌モードであればよい。
またインクタンク内には、攪拌動作時におけるキャリッジの移動力によってインクタンク内のインクを攪拌するための攪拌手段を備えることが好ましい。その攪拌手段としては、インクタンク内において移動可能または揺動可能な種々の撹拌部材を用いることができる。しかし、必ずしもインクタンク内に攪拌手段を備える必要はない。
また、攪拌動作を制御するための制御機能の少なくとも一部は、記録装置に記録信号を送信するホスト装置に備えてもよい。
また、記録ヘッドとインクタンクは必ずしも別体に構成する必要はなく、それらを一体化して、ヘッド・タンク一体型の形態としてもよい。
本発明を適用可能な記録システムにおける画像データ処理の流れを説明するための図である。 図1の記録システムにおいて、ホスト装置のプリンタドライバが記録装置に渡す記録データの構成例の説明図である。 図1のドット配列パターン化処理における入力レベルと出力パターンとの関係の説明図である。 本発明を適用可能な記録装置において実行可能なマルチパス記録方法を説明するための模式図である。 図4のマルチパス記録方法に適用可能なマスクパターンの一例の説明図である。 本発明を適用可能な記録装置を非使用時に前面から見た斜視図である。 図6の記録装置を非使用時に背面から見た斜視図である。 図6の記録装置を使用時に前面から見た斜視図である。 図6の記録装置の内部機構を右上部から見た斜視図である。 図6の記録装置の内部機構を左上部から見た斜視図である。 図6の記録装置の内部機構の側断面図である。 図6の記録装置をフラットパス記録時に前面から見た斜視図である。 図6の記録装置をフラットパス記録時に背面から見た斜視図である。 図6の記録装置におけるフラットパス記録を説明するための模式的側断面図である。 図6の記録装置におけるクリーニング部の斜視図である。 図15のクリーニング部におけるワイパ部の断面図である。 図15のクリーニング部におけるウエット液転写部の断面図である。 図6の記録装置における電気的回路のブロック図である。 図18におけるメイン基板のブロック構成図である。 図18におけるキャリッジ基板に実装されるマルチセンサの構成図である。 図6の記録装置に用いられるヘッドカートリッジとインクタンクの斜視図である。 本発明の第1の実施形態における記録シーケンスを説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における記録シーケンスを説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態における記録シーケンスを説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態における記録シーケンスを説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態において選定される攪拌モードの説明図である。 本発明の第2の実施形態において選定される攪拌モードの説明図である。 本発明の第4の実施形態において選定される攪拌モードの説明図である。
符号の説明
H1001 記録ヘッド
J0012 ホスト装置
J0013 記録装置
M4000 キャリッジ
E1102 ASIC
H1000 ヘッドカートリッジ
H1900 インクタンク

Claims (11)

  1. インクを吐出可能な吐出部に供給されるインクを収納するためのインクタンクが搭載されたキャリッジの往復移動中に前記吐出部からインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置において、
    記録動作時に前記キャリッジを往復移動させることにより、前記キャリッジに搭載されたインクタンク内のインクを攪拌する攪拌動作を実行するための攪拌モードを設定するモード設定手段備え、
    前記モード設定手段は、前記インクタンクのインク使用量が多い場合は少ない場合に比べて前記キャリッジの移動回数が多い攪拌モードを設定することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記キャリッジは、前記インクタンクを複数搭載可能であり、
    前記モード設定手段は、前記複数のインクタンク毎に前記インクタンクのインク使用量に応じた1つの攪拌モードを選択し、その後、前記複数のインクタンク毎に選択した攪拌モードの中で前記キャリッジの移動回数が最も多い攪拌モードを設定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記モード設定手段は、前回の攪拌動作からの経過時間に関わらず、前記インクタンクのインク使用量が多い場合は少ない場合に比べて前記キャリッジの移動回数が多い攪拌モードを設定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記モード設定手段は、前回の攪拌動作からの経過時間が所定の時間範囲内の場合において、前記インクタンクのインク使用量が多い場合は少ない場合に比べて前記キャリッジの移動回数が多い攪拌モードを設定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  5. インクを吐出可能な吐出部に供給されるインクを収納するためのインクタンクが搭載されたキャリッジの往復移動中に前記吐出部からインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置において、
    記録動作時に前記キャリッジを往復移動させることにより、前記キャリッジに搭載されたインクタンク内のインクを攪拌する攪拌動作を実行するための攪拌モードを設定するモード設定手段を備え、
    前記モード設定手段は、前回の攪拌動作からの経過時間が所定の時間範囲の場合において、前記インクタンクのインク使用量が多い場合は少ない場合に比べて前記キャリッジの移動回数が多い攪拌モードを設定することを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 前記キャリッジは、前記インクタンクを複数搭載可能であり、
    前記モード設定手段は、前記複数のインクタンク毎に、前記インクタンクのインク使用量に応じた1つの攪拌モードを選択し、その後、前記複数のインクタンク毎に選択した攪拌モードの中で前記キャリッジの移動回数が最も多い攪拌モードを設定することを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. インクを吐出可能な吐出部に供給されるインクを収納するためのインクタンクが搭載されたキャリッジの往復移動中に前記吐出部からインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置において、
    記録動作時に前記キャリッジを往復移動させることにより、前記キャリッジに搭載されたインクタンク内のインクを攪拌する攪拌動作を実行するための攪拌モードを設定するモード設定手段を備え、
    前記モード設定手段は、前記インクタンクのインク使用量が多い場合は少ない場合に比べて前記キャリッジの移動回数が多くなるように且つ前回の攪拌動作からの経過時間が長い場合は短い場合に比べて前記キャリッジの移動回数が多くなるように、前記キャリッジの往復移動の回数が異なる複数の異なる攪拌モードの中から1つの攪拌モードを設定することを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 前記キャリッジは、前記インクタンクを複数搭載可能であり、
    前記モード設定手段は、前記複数のインクタンク毎に前記前回の攪拌動作からの経過時間および前記インクタンクのインク使用量に応じた1つの攪拌モードを選択し、その後、前記複数のインクタンク毎に選択した攪拌モードの中で前記キャリッジの移動回数が最も多い攪拌モードを設定することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記インクタンクは、前記攪拌動作時における前記キャリッジの移動によって動く攪拌部材を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記インクタンク内のインクは顔料インクであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記インク使用量は、前記記録媒体に形成されるインクドットの数をカウントした値に基づき算出されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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