JP2007069578A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンパクトディスク等の非可撓性の記録材を含む種々の記録材に対して、高品質の画像を記録可能な記録装置および記録方法を提供すること。
【解決手段】 手差し用の給送トレイと排出トレイとを兼ねる兼用トレイとして、フロントトレイM7010とトレイベースM7100とを用い、それらを記録材の種類に応じ使い分けると共に、使用する兼用トレイの種類に応じて拍車M3120の位置を変更する。
【選択図】 図28

Description

本発明は、種々の記録材に対して画像を記録可能な記録装置に関するものである。
プリンタ、画像形成装置、ファクシミリ、複写機等の記録装置によって画像が記録される記録材としては、様々なものが提案されており、その中には、CD−R、DVD、およびカードのように小型で厚みのあるCD(コンパクトディスク)等の記録材がある。このように厚くて曲げ剛性の高い記録材に対して記録を行うために、いくつかの方式が実施あるいは提案されている。
厚くて剛性の高い記録材は、通常の薄くて剛性が低い記録材の搬送経路を同様に利用することは困難であるため、略直線状の搬送パスを設けている。そして、通常の厚さの記録材を搬送するための搬送ローラと同じものを用いて、その略直線状の搬送パスを通して、厚くて剛性の高い記録材を搬送する。また、厚い記録材のセットのしやすさ(セット性)や記録中の搬送安定性を良好なものとするために、厚紙、CD、およびDVD等を搭載可能なトレイと、そのトレイを記録装置の前面に案内するためのトレイベースと、が設けられている。トレイベースとしては、装置本体に着脱可能なもの、あるいは装置本体に係合されたまま折り畳んだり収納したりして形態が変更可能なものなどがある。
特許文献1には、コンパクトディスク、装飾用途に用いられるボード紙、およびボール紙等の非可撓性の記録材を搭載可能な給排紙トレイと、それらの記録材のための給排紙経路が記載されている。給排紙トレイは、装置本体の前面側に着脱可能に備えられている。また給排紙経路は、記録材を記録装置の前方から略水平に給送し、それを記録装置の前方へ略水平に排出する直線状の給排紙経路である。コンパクトディスクに対する記録に際しては、情報の読み出し面の傷付きを防止するために、それを板状のCDトレイ(搬送補助トレイともいう)に装着し、そのCDトレイと共に搬送してラベル面に記録をする。また、記録直後の未乾燥状態のラベル面に、排紙従動ローラが接触した場合には、ほんの僅かな跡が残るおそれがある。そのため、ユーザーがレバーを操作することによって、排紙従動ローラをラベル面から離間させることができるようになっている。このように排紙従動ローラを離間させた場合には、記録ヘッドによる記録位置よりも搬送方向の上流側に配置されている搬送ローラと搬送従動ローラのニップ力のみによって、CDトレイが搬送されることになる。
特開2003−104590号公報
しかし、上記のように給排紙トレイを着脱可能に備えた場合には、それを使用しないときの収納が煩わしかった。また、コンパクトディスクへの記録に際しては、搬送ローラと搬送従動ローラのみによってCDトレイを搬送するため、ユーザーは、それらのローラのニップ部の位置までCDトレイの先端部を差込む必要があり、CDトレイのサイズも大きくなる。したがって、使用しないときのCDトレイの収納性が悪く、またコストアップを招くことにもなる。また、コンパクトディスク以外の装飾用途に用いられるボード紙やボール紙等の非可撓性の記録材に画像を記録する際に、コンパクトディスクの場合と同様に排紙従動ローラを離間させた場合には、その記録材の後端部の記録可能領域が大幅に少なくなってしまう。
一方、記録する非可撓性の記録材の種類に応じて、レバー操作によって排紙従動ローラを作動させることはユーザーにとって面倒であり、また操作ミスも懸念される。
特願2004−222728号には、非可撓性の記録材を搬送するための開閉可能なトレイベースを記録装置に内蔵する構成が提案されている。本提案においては、特許文献1の構成では課題になっていた給排紙トレイの収納の問題、CDトレイサイズが大きくなってしまう問題が解決される。本提案では、非可撓性の記録材を搬送するときに、トレイベースの排紙ローラ側の2箇所に配置された押圧コロによって非可撓性記録材を排紙ローラに押圧する。これにより、搬送ローラと搬送従動ローラ(ピンチローラ)との間に後端がニップされていない状態において、記録材の搬送力を得る。しかし、非可撓性の記録材をCDトレイ等の板状のトレイにセットするのではなく、そのまま直接搬送して縁なし記録を行う場合には、その後端が搬送ローラと搬送従動ローラとの間のニップ部を抜けた後の搬送力が十分に得られなくなるおそれがある。また、記録材の後端が浮き上がった場合には、その記録材が記録ヘッドと接触して汚れるおそれがある。特に、トレイベースの搬送方向の長さに対して、記録材の長さが長い場合に、このようなことが懸念される。
また、フロントトレイ(記録後に排出されてきた記録材を載置するトレイ。排紙トレイともいう。)側から厚紙等を挿入して、スイッチバック記録する方法も実施されている。その際においては、フロントトレイをリフトアップして水平パスを形成するなどの対応が採られることが多い。フロントトレイをリフトアップした際には、記録材がフロントトレイに引っ掛ることなく、スムーズに排出されなければならに。
本発明の目的は、コンパクトディスク等の非可撓性の記録材を含む種々の記録材に対して、高品質の画像を記録可能な記録装置および記録方法を提供することにある。
本発明の記録装置は、記録材を手差し給送するための給送トレイと、画像が記録されて排出される前記記録材を受ける排出トレイと、を兼ねる兼用トレイを備え、前記兼用トレイから手差し給送された記録材を記録位置に給送する給送経路と、前記記録位置にて画像が記録された前記記録材を前記兼用トレイに排出する排出経路と、が前記記録材をスイッチバックさせる略直線状の搬送経路を形成する記録装置において、前記兼用トレイとして、異種の記録材を載置可能な複数の兼用トレイを備え、前記搬送経路は、使用される前記兼用トレイの種類に応じて前記記録材の搬送形態が変更可能であることを特徴とする。
本発明の記録方法は、記録材を手差し給送するための給送トレイと、画像が記録されて排出される前記記録材を受ける排出トレイと、を兼ねる兼用トレイを用い、前記兼用トレイから手差し給送された記録材を記録位置に給送する給送経路と、前記記録位置にて画像が記録された前記記録材を前記兼用トレイに排出する排出経路と、によって形成される略直線状の搬送経路を通して、前記記録材をスイッチバックさせる記録方法において、前記兼用トレイとして、異種の記録材を載置可能な複数の兼用トレイを用い、使用される前記兼用トレイの種類に応じて、前記搬送経路における前記記録材の搬送形態を変更することを特徴とする。
本発明によれば、手差し用の給送トレイと排出トレイとを兼ねる兼用トレイを複数用い、それらを記録材の種類に応じ使い分けると共に、使用する兼用トレイの種類に応じて記録材の搬送形態を変更する。この結果、記録材を適確に搬送して高品質の画像を記録することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
1.基本構成
1.1 記録システムの概要
図1は、本発明の一実施形態で適用する記録システムにおける画像データ処理の流れを説明するための図である。この記録システムJ0011は、ホスト装置J0012と記録装置J0013とで構成される。ホスト装置J0012は、記録すべき画像を示す画像データの生成やそのデータ生成のためのUI(ユーザインタフェース)の設定等を行い、記録装置J0013は、このホスト装置J0012で生成された画像データに基づいて記録材に記録を行う。記録装置J0013は、シアン(C)、ライトシアン(Lc)、マゼンタ(M)、ライトマゼンタ(Lm)、イエロー(Y)、レッド(R)、グリーン(G)、第1ブラック(K1)、第2ブラック(K2)、グレー(Gray)の10色インクによって記録を行う。そのために、これら10色のインクを吐出する記録ヘッドH1001が用いられる。これら10色のインクは、色材として顔料を含む顔料インクである。
ホスト装置J0012のオペレーティングシステムで動作するプログラムとしてアプリケーションやプリンタドライバがある。アプリケーションJ0001は記録装置で記録するための画像データを作成する処理を実行する。この画像データもしくはその編集等がなされる前のデータは種々の媒体を介してPCに取り込むことができる。本実施形態のホスト装置は、まずデジタルカメラで撮像した例えばJPEG形式の画像データをCFカードによって取り込むことができる。また、スキャナで読み取った例えばTIFF形式の画像データやCD−ROMに格納される画像データをも取り込むことができる。さらには、インターネットを介してウェブ上のデータを取り込むことができる。これらの取り込まれたデータは、ホスト装置のモニタに表示されてアプリケーションJ0001を介した編集、加工等がなされ、例えばsRGB規格の画像データR、G、Bが作成される。ホスト装置J0012のモニタに表示されるUI画面において、ユーザは、記録に使用する記録材の種類や記録の品位等の設定を行うと共に記録指示を出す。この記録指示に応じて画像データR、G、Bがプリンタドライバに渡される。
プリンタドライバはその処理として、前段処理J0002、後段処理J0003、γ補正J0004、ハーフトーニングJ0005および記録データ作成J0006を有している。以下、プリンタドライバで行われる各処理J0002〜J0006について簡単に説明する。
(A)前段処理
前段処理J0002は色域(Gamut)のマッピングを行う。本実施形態では、sRGB規格の画像データR、G、Bによって再現される色域を、記録装置J0013によって再現される色域内に写像するためのデータ変換を行う。具体的には、R、G、Bのそれぞれが8ビットで表現された256階調の画像データR、G、Bを、3次元LUTを用いることにより、記録装置J0013の色域内の8ビットデータR、G、Bに変換する。
(B)後段処理
後段処理J0003は、上記色域のマッピングがなされた8ビットデータR、G、Bに基づき、このデータが表す色を再現するインクの組み合わせに対応した8ビット・10色の色分解データY、M、Lm、C、Lc、K1、K2、R、G、Grayを求める。本実施形態では、この処理は前段処理と同様3次元LUTに補間演算を併用して行う。
(C)γ処理
γ補正J0004は、後段処理J0003によって求められた色分解データの各色のデータごとにその濃度値(階調値)変換を行う。具体的には、記録装置J0013の各色インクの階調特性に応じた1次元LUTを用いることにより、上記色分解データがプリンタの階調特性に線形的に対応づけられるような変換を行う。
(D)ハーフトーニング
ハーフトーニングJ0005は、γ補正がなされた8ビットの色分解データY、M、Lm、C、Lc、K1、K2、R、G、Grayそれぞれについて4ビットのデータに変換する量子化を行う。本実施形態では、誤差拡散法を用いて256階調の8ビットデータを9階調の4ビットデータに変換する。この4ビットデータは、記録装置におけるドット配置のパターン化処理における配置パターンを示すためのインデックスとなるデータである。
(E)記録データの作成処理
プリンタドライバで行う処理の最後には、記録データ作成処理J0006によって、上記4ビットのインデックスデータを内容とする記録画像データに記録制御情報を加えた記録データを作成する。
図2はかかる記録データの構成例を示した図である。記録データは、記録の制御を司る記録制御情報および記録すべき画像を示す記録画像データ(上述の4ビットのインデックスデータ)で構成されている。記録制御情報は、「記録材情報」、「記録品位情報」、および給紙方法等のような「その他制御情報」から構成されている。記録材情報には、記録の対象となる記録材の種類が記述されており、普通紙、光沢紙、はがき、プリンタブルディスクなどのうち、いずれか1種類の記録材が規定されている。記録品位情報には、記録の品位が記述されており、「きれい」、「標準」、「はやい」等のうち、いずれか1種の品位が規定されている。なお、これらの記録制御情報は、ホスト装置J0012のモニタおけるUI画面にてユーザが指定した内容に基づいて形成されるものである。また、記録画像データは、前述のハーフトーン処理J0005によって生成された画像データが記述さているものとする。以上のようにして生成された記録データは、記録装置J0013へ供給される。
記録装置J0013は、ホスト装置J0012から供給された当該記録データに対して、次に述べるドット配置パターン化処理J0007およびマスクデータ変換処理J0008を行う。
(F)ドット配置パターン化処理
上述したハーフトーン処理J0005では、256値の多値濃度情報(8ビットデータ)を9値の階調値情報(4ビットデータ)まで階調レベル数を下げている。しかし、実際に記録装置J0013が記録できるデータは、インクドットを記録するか否かの2値データ(1ビットデータ)である。そこで、ドット配置パターン化処理J0007では、ハーフトーン処理J0005からの出力値である階調レベル0〜8の4ビットデータで表現される各画素ごとに、その画素の階調値(レベル0〜8)に対応したドット配置パターンを割当てる。これにより1画素内の複数のエリア各々にインクドットの記録の有無(ドットのオン・オフ)を定義し、1画素内の各エリアごとに「1」または「0」の1ビットの2値データを配置する。ここで、「1」はドットの記録を示す2値データであり、「0」は非記録を示す2値データである。
図3は、本実施形態のドット配置パターン化処理で変換する、入力レベル0〜8に対する出力パターンを示している。図の左に示した各レベル値は、ホスト装置側のハーフトーン処理部からの出力値であるレベル0〜レベル8に相当している。右側に配列した縦2エリア×横4エリアで構成される領域は、ハーフトーン処理で出力される1画素の領域に対応するものである。また、1画素内の各エリアは、ドットのオン・オフが定義される最小単位に相当するものである。なお、本明細書において「画素」とは、階調表現可能な最小単位のことであり、複数ビットの多値データの画像処理(上記前段、後段、γ補正、ハーフトーニング等の処理)の対象となる最小単位である。
図において、丸印を記入したエリアがドットの記録を行うエリアを示しており、レベル数が上がるに従って、記録するドット数も1つずつ増加している。本実施形態においては、最終的にこのような形でオリジナル画像の濃度情報が反映されていることになる。
(4n)〜(4n+3)は、nに1以上の整数を代入することにより、記録すべき画像データの左端からの横方向の画素位置を示している。その下に示した各パターンは、同一の入力レベルにおいても画素位置に応じて互いに異なる複数のパターンが用意されていることを示している。すなわち、同一のレベルが入力された場合にも、記録材上では(4n)〜(4n+3)に示した4種類のドット配置パターンが巡回されて割当てられる構成となっているのである。
図3においては、縦方向を記録ヘッドの吐出口が配列する方向、横方向を記録ヘッドの走査方向としている。このように同一レベルに対して複数の異なるドット配置で記録できる構成にしておくことは、ドット配置パターンの上段に位置するノズルと下段に位置するノズルとで吐出回数を分散させたり、記録装置特有の様々なノイズを分散させるという効果がある。
以上説明したドット配置パターン化処理を終了した段階で、記録材に対するドットの配置パターンが全て決定される。
(G)マスクデータ変換処理
上述したドット配置パターン化処理J0007により、記録材上の各エリアに対するドットの有無は決定されたので、このドット配置を示す2値データを記録ヘッドH1001の駆動回路J0009に入力すれば、所望の画像を記録することが可能である。この場合、記録材上の同一の走査領域に対する記録を1回の走査によって完成させる、いわゆる1パス記録が実行される。しかし、ここでは、記録材上の同一の走査領域に対する記録を複数回の走査によって完成させる、いわゆるマルチパス記録の例をとって説明する。
図4は、マルチパス記録方法を説明するために、記録ヘッドおよび記録パターンを模式的に示したものである。本実施形態に適用される記録ヘッドH10001は実際には768個のノズルを有するが、ここでは簡単のため16個のノズルを有するものとして説明する。ノズルは、図のように第1〜第4の4つのノズル群に分割され、各ノズル群には4つずつのノズルが含まれている。マスクパターンP0002は、第1〜第4のマスクパターンP0002(a)〜P0002(d)で構成される。第1〜第4のマスクパターンP0002(a)〜P0002(d)は、それぞれ、第1〜第4のノズル群が記録可能なエリアを定義している。マスクパターンにおける黒塗りエリアは記録許容エリアを示し、白塗りエリアは非記録エリアを示している。第1〜第4のマスクパターンP0002(a)〜P0002(d)は互いに補完の関係にあり、これら4つのマスクパターンを重ね合わせると4×4のエリアに対応した領域の記録が完成される構成となっている。
P0003〜P0006で示した各パターンは、記録走査を重ねていくことによって画像が完成されていく様子を示したものである。各記録走査が終了するたびに、記録材は図の矢印の方向にノズル群の幅分(この図では4ノズル分)ずつ搬送される。よって、記録材の同一領域(各ノズル群の幅に対応する領域)は4回の記録走査によって初めて画像が完成される構成となっている。以上のように、記録材の各同一領域が複数回の走査で複数のノズル群によって形成されることは、ノズル特有のばらつきや記録材の搬送精度のばらつき等を低減させる効果がある。
図5は、本実施形態で実際に適用可能なマスクパターンの一例を示したものである。本実施形態で適用する記録ヘッドH1001は768個のノズルを有しており、4つのノズル群にはそれぞれ192個ずつのノズルが属している。マスクパターン大きさは、縦方向がノズル数と同等の768エリア、横方向は256エリアとなっており、4つのノズル群それぞれに対応する4つのマスクパターンで互いに補完の関係を保つような構成となっている。
ところで、本実施形態で適用するような、多数の小液滴を高周波数で吐出するインクジェット記録ヘッドにおいては、記録動作時に記録部近傍に気流が生じ、この気流が特に記録ヘッドの端部に位置するノズルの吐出方向に影響を与えることが確認されている。よって、本実施形態のマスクパターンにおいては、図5からも判るように、各ノズル群また同一のノズル群の中でも、領域によって記録許容率の分布に偏りを持たせている。図5で示すように、端部のノズルの記録許容率を中央部の記録許容率よりも小さくした構成のマスクパターンを適用することにより、端部のノズルにより吐出されるインク滴の着弾位置ずれによる弊害を目立たなくすることが可能となるのである。
なお、マスクパターンで定められる記録許容率とは、記録許容エリアと非記録許容エリア(図4のマスクパターンP0002の白塗りエリア)の合計数に対する記録許容エリアの数の割合を百分率で表したものである。記録許容エリアは、マスクパターンを構成する記録許容エリア(図4のマスクパターンP0002の黒塗りエリア)である。すなわち、マスクパターンの記録許容エリアをM個、非記録許容エリアをN個とすると、そのマスクパターンの記録許容率(%)は、M÷(M+N)×100となる。
本実施形態においては、図5で示したマスクデータが記録装置本体内のメモリに格納してある。マスクデータ変換処理J0008において、当該マスクデータと上述したドット配置パターン化処理で得られた2値データとの間でAND処理をかけることにより、各記録走査での記録対象となる2値データが決定され、その2値データを駆動回路J0009へ送る。これにより、記録ヘッドH1001が駆動されて2値データに従ってインクが吐出される。
なお、図1では、前段処理J0002、後段処理J0003、γ処理J0004、ハーフトーニングJ0005および記録データ作成処理J0006がホスト装置J0012で実行される。また、ドット配置パターン化処理J0007およびマスクデータ変換処理J0008が記録装置J0013で実行される。しかし、本発明はこの形態に限られるものではない。例えば、ホスト装置J0012で実行している処理J0002〜J0005の一部を記録装置J0013にて実行する形態であってもよいし、すべてをホスト装置J0012にて実行する形態であってもよい。あるいは、処理J0002〜J0008を記録装置J0013にて実行する形態であってもよい。
1.2 機構部の構成
本実施形態で適用する記録装置における各機構部の構成を説明する。本実施形態における記録装置本体は、各機構部の役割から、概して、給紙部、用紙搬送部、排紙部、キャリッジ部、フラットパス記録部、およびクリーニング部等に分類することができ、これらは外装部に収納されている。
図6、図7、図8、図12および図13は、本実施形態で適用する記録装置の外観を示す斜視図である。ここで、図6は記録装置の非使用時における前面から見た状態、図7は記録装置の非使用時における背面から見た状態、図8は記録装置の使用時における前面から見た状態である。また、図12はフラットパス記録時における前面から見た状態、図13はフラットパス記録時における背面から見た状態をそれぞれ示している。また、図9〜図11および図14〜図16は、記録装置本体の内部機構を説明するための図である。ここで、図9は右上部からの斜視図、図10は左上部からの斜視図、図11は記録装置本体の側断面図である。また、図14はフラットパス記録時の断面図、図15はクリーニング部の斜視図、図16はクリーニング部におけるワイピング機構の構成および動作を説明するための断面図、図17はクリーニング部におけるウエット液転写部の断面図である。
以下、これらの図面を適宜参照しながら、各部を順次説明する。
(A)外装部(図6、図7)
外装部は、給紙部、用紙搬送部、排紙部、キャリッジ部、クリーニング部、フラットパス部およびウエット液転写部の回りを覆うように取り付けられている。外装部は主に、下ケースM7080、上ケースM7040、アクセスカバーM7030、コネクタカバーおよびフロントカバーM7010(フロントトレイともいう)から構成されている。
下ケースM7080の下部には、不図示の排紙トレイレールが設けられており、分割された排紙トレイM3160が収納可能に構成されている。また、フロントカバーM7010は、非使用時に排紙口を塞ぐ構成になっている。
上ケースM7040には、アクセスカバーM7030が取り付けられており、回動可能に構成されている。上ケースの上面の一部は開口部を有しており、この位置で、インクタンクH1900および記録ヘッドH1001(図21)が交換可能となるように構成されている。本実施形態の記録装置においては、記録ヘッドH1001は、1色のインクを吐出可能な吐出部を複数色分、一体的に構成したユニットの形態であり、インクタンクH1900が色毎に独立に着脱可能な記録ヘッドカートリッジH1000として構成されている。上ケースM7040には、アクセスカバーM7030の開閉を検知するための不図示のドアスイッチレバー、LEDの光を伝達・表示するLEDガイドM7060、電源キーE0018、リジュームキーE0019、フラットパスキーE3004等が設けられている。また、多段式の給紙トレイM2060が回動可能に取り付けられており、給紙部が使われない時は、給紙トレイM2060を収納することにより、給紙部のカバーにもなるように構成されている。
上ケースM7040と下ケースM7080は、弾性を持った勘合爪で取り付けられており、その間のコネクタ部分が設けられている部分を、不図示のコネクタカバーが覆っている。
(B)給紙部(図8、図11)
図8および図11を参照するに、給紙部は、圧板M2010、給紙ローラM2080、分離ローラM2041、および戻しレバーM2020等がベースM2000に取り付けられることで構成されている。圧板M2010は記録材を積載し、給紙ローラM2080は記録材を1枚ずつ給紙し、分離ローラM2041は記録材を分離し、戻しレバーM2020は記録材を積載位置に戻すためのものである。
(C)用紙搬送部(図8〜図11)
曲げ起こした板金からなるシャーシM1010には、記録材を搬送する搬送ローラM3060とペーパエンドセンサ(以下PEセンサと称す)E0007が回動可能に取り付けられている。搬送ローラM3060は、金属軸の表面にセラミックの微小粒がコーティングされた構成となっており、両軸の金属部分を不図示の軸受けが受ける状態で、シャーシM1010に取り付けられている。搬送ローラM3060にはローラテンションバネ(不図示)が設けられており、搬送ローラM3060を付勢することにより、回転時に適量の負荷を与えて安定した搬送が行えるようになっている。
搬送ローラM3060には、従動する複数のピンチローラM3070が当接して設けられている。ピンチローラM3070は、ピンチローラホルダM3000に保持されているが、不図示のピンチローラバネによって付勢されることで、搬送ローラM3060に圧接し、ここで記録材の搬送力を生み出している。この時、ピンチローラホルダM3000の回転軸は、シャーシM1010の軸受けに取り付けられ、この位置を中心に回転する。
記録材が搬送されてくる入口には、記録材をガイドするためのペーパガイドフラッパM3030およびプラテンM3040が配設されている。また、ピンチローラホルダM3000には、PEセンサレバーM3021が設けられており、PEセンサレバーM3021は、記録材の先端および後端の検出をPEセンサE0007に伝える役割を果たす。プラテンM3040は、シャーシM1010に取り付けられ、位置決めされている。ペーパガイドフラッパM3030は、不図示の軸受け部を中心に回転可能で、シャーシM1010に当接することで位置決めされる。
搬送ローラM3060の記録材搬送方向における下流側には、記録ヘッドH1001(図21)が設けられている。
上記構成における搬送の過程を説明する。用紙搬送部に送られた記録材は、ピンチローラーホルダM3000およびペーパガイドフラッパM3030に案内されて、搬送ローラM3060とピンチローラM3070とのローラ対に送られる。この時、PEセンサレバ−M3021が、記録材の先端を検知して、これにより記録材に対する記録位置が求められている。搬送ローラM3060とピンチローラM3070とからなるローラ対は、LFモータE0002の駆動により回転され、この回転により記録材がプラテンM3040上を搬送される。プラテンM3040には、搬送基準面となるリブが形成されており、このリブにより、記録ヘッドH1001と記録材表面との間のギャップが管理されている。また同時に、当該リブが、後述する排紙部と合わせて、記録材の波打ちを抑制する役割も果たしている。
搬送ローラM3060が回転するための駆動力は、例えばDCモータからなるLFモータE0002の回転力が、不図示のタイミングベルトを介して、搬送ローラM3060の軸上に配設されたプーリM3061に伝達されることによって得られている。搬送ローラM3060の軸上には、搬送ローラM3060による搬送量を検出するためのコードホイールM3062が設けられている。また隣接するシャーシM1010には、コードホイールM3062に形成されたマーキングを読み取るためのエンコードセンサM3090が配設されている。なお、コードホイールM3062に形成されたマーキングは、150〜300lpi(ライン/インチ;参考値)のピッチで形成されているものとする。
(D)排紙部(図8〜図11)
排紙部は、第1の排紙ローラM3100および第2の排紙ローラM3110、複数の拍車M3120およびギア列などから構成されている。
第1の排紙ローラM3100は、金属軸に複数のゴム部を設けて構成されている。第1の排紙ローラM3100の駆動は、搬送ローラM3060の駆動が、アイドラギアを介して第1の排紙ローラM3100まで伝達されることによって行われている。
第2の排紙ローラM3110は、樹脂の軸にエラストマの弾性体M3111を複数取り付けた構成になっている。第2の排紙ローラM3110の駆動は、第1の排紙ローラM3100の駆動が、アイドラギアを介して伝達すること行われる。
拍車M3120は、周囲に凸形状を複数設けた例えばSUSでなる円形の薄板を樹脂部と一体としたもので、拍車ホルダM3130に複数取り付けられている。この取り付けは、コイルバネを棒状に設けた拍車バネによって行われているが、同時に拍車バネのばね力は、拍車M3120を排紙ローラM3100およびM3110に対し所定圧で当接させている。この構成によって拍車M3120は、2つの排紙ローラM3100およびM3110に従動して回転可能となっている。拍車M3120のいくつかは、第1の排紙ローラM3100のゴム部、あるいは第2の排紙ローラM3110の弾性体M3111の位置に設けられており、主に記録材の搬送力を生み出す役割を果たしている。また、その他のいくつかは、ゴム部あるいは弾性体M3111が無い位置に設けられ、主に記録時の記録材の浮き上がりを抑える役割を果たしている。
また、ギア列は、搬送ローラM3060の駆動を排紙ローラM3100およびM3110に伝達する役割を果たしている。
以上の構成によって、画像形成された記録材は、第1の排紙ローラM3110と拍車M3120とのニップに挟まれ、搬送されて排紙トレイM3160に排出される。排紙トレイM3160は、複数に分割され、後述するフロントトレイM7010の内部に収納できる構成になっている。使用時は、引出して使用する。
(E)キャリッジ部(図9〜図11)
キャリッジ部は、記録ヘッドH1001を取り付けるためのキャリッジM4000を有しており、キャリッジM4000は、ガイドシャフトM4020およびガイドレールM1011によって支持されている。ガイドシャフトM4020は、シャーシM1010に取り付けられており、記録材の搬送方向に対して直角方向にキャリッジM4000を往復走査させるように案内支持している。ガイドレールM1011は、シャーシM1010に一体に形成されており、キャリッジM4000の後端を保持して記録ヘッドH1001と記録材との隙間を維持する役割を果たしている。また、ガイドレールM1011のキャリッジM4000との摺動側には、ステンレス等の薄板からなる摺動シートM4030が張設され、記録装置の摺動音の低減化を図っている。
キャリッジM4000は、シャーシM1010に取り付けられたキャリッジモータE0001によりタイミングベルトM4041を介して駆動される。また、タイミングベルトM4041は、アイドルプーリM4042によって張設、支持されている。さらに、タイミングベルトM4041は、キャリッジM4000とゴム等からなるキャリッジダンパを介して結合されており、キャリッジモータE0001等の振動を減衰することで、記録される画像のむら等を低減している。
キャリッジM4000の位置を検出するためのエンコーダスケールE0005(図18について後述)が、タイミングベルトM4041と平行に設けられている。エンコーダスケールE0005上には、150lpi〜300lpiのピッチでマーキングが形成されている。そして、そのマーキングを読み取るためのエンコーダセンサE0004(図18について後述)が、キャリッジM4000に搭載されたキャリッジ基板E0013(図18について後述)に設けられている。キャリッジ基板E0013には、記録ヘッドH1001と電気的な接続を行うためのヘッドコンタクトE0101も設けられている。また、キャリッジM4000には、電気基板E0014から記録ヘッドH1001へ、駆動信号を伝えるための不図示のフレキシブルケーブルE0012(図18について後述)が接続されている。
記録ヘッドH1001をキャリッジM4000に固定するための構成として、不図示の突き当て部と、不図示の押圧手段が、キャリッジM4000上に設けられている。突き当て部は、記録ヘッドH1001をキャリッジM4000に押し付けながら位置決めし、押圧手段は、それを所定の位置に固定する。押圧手段は、ヘッドセットレイバーM4010に搭載され、記録ヘッドH1001をセットする際に、ヘッドセットレイバーM4010を回転支点を中心に回して、記録ヘッドH1001に作用する構成になっている。
さらに、キャリッジM4000には、CD−R等の特殊メディアへ記録を行う際や、記録結果や用紙端部等の位置検出用として、反射型の光センサからなる位置検出センサM4090が取り付けられている。位置検出センサM4090は、発光素子より発光し、その反射光を受光することで、キャリッジM4000の現在位置を検出することができる。
上記構成において記録材に画像形成する場合、行位置に対しては、搬送ローラM3060およびピンチローラM3070からなるローラ対が、記録材を搬送して位置決めする。また、列位置に対しては、キャリッジモータE0001によりキャリッジM4000を上記搬送方向と垂直な方向に移動させて、記録ヘッドH1001を目的の画像形成位置に配置させる。位置決めされた記録ヘッドH1001は、電気基板E0014からの信号に従って、記録材に対しインクを吐出する。記録ヘッドH1001についての詳細な構成および記録システムは後述するが、本実施形態の記録装置においては、記録主走査と副走査とを交互に繰り返すことにより、記録材上に画像を形成していく構成となっている。記録主走査においては、記録ヘッドH1001により記録を行いながらキャリッジM4000が列方向に走査し、副走査においては、搬送ローラM3060により記録材が行方向に搬送される。
(F)フラットパス記録部(図12〜図14)
給紙部からの給紙は、図11に示したように記録材が通る経路がピンチローラに達するまで曲がっているため、記録材を曲げた状態で行われることになる。従って、例えば0.5mm程度以上の厚い記録材等を給紙部から給紙しようとすると、曲げられた記録材の反力が発生し、給紙抵抗が増えて給紙が行えない場合がある。また、給紙が可能であっても、排紙後の記録材が曲がったままとなったり、折れたりすることもある。
厚い記録材等、曲げたくない記録材や、CD−R等、曲げることのできない記録材に対して記録を行うのがフラットパス記録である。
ここで、フラットパス記録には本体背面のスリット上の開口部から(給紙装置の下)、手差し給紙の態様で記録材を本体のピンチローラにニップさせ、記録を行うタイプがある。しかし本実施形態のフラットパス記録は、記録材を本体手前の排紙口から記録位置まで給紙し、スイッチバックしてから記録を行う形態のものである。
フロントカバーM7010は、通常記録した記録材を数十枚程度積載しておくためのトレイを兼ねるために排紙部より下方にある(図8)。フラットパス記録時には、記録材を排紙口から水平に、通常の搬送方向とは反対方向に給紙するために、フロントトレイM7010を排紙口の位置まで上げる(図12)。フロントトレイM7010には不図示のフック等が設けられており、フラットパス給紙位置にフロントトレイを固定可能である。フロントトレイM7010がフラットパス記録位置にあることはセンサで検知可能であり、当該検知に応じてフラットパス記録モードと判断することができる。
フラットパス記録モードでは、記録材をフロントトレイM7010に載せて排紙口から記録材を挿入する。そのために、まずフラットパスキーE3004を操作することによって、想定している記録材の厚みより高い位置まで、拍車ホルダM3130とピンチローラホルダM3000とを不図示の機構により持ち上げる。またリアトレイボタンM7110を押すことによってリアトレイM7090を開き、さらにリアサブトレイM7091をV字に開くことも可能である(図13)。リアトレイM7090およびリアサブトレイM7091は、長い記録材を本体前面から挿入した場合は本体背面から突出するので、長い記録材を本体背面でも支えるためのトレイである。厚い記録材は記録中にフラットな姿勢を保たないとヘッドフェイス面と擦れたり、搬送負荷が変化したりすることから記録品位に影響を及ぼすおそれがあるので、これらのトレイの配設は有効である。しかし本体背面からはみ出ない程度の長さの記録材であれば、リアトレイM7090等を開く必要はない。
以上によって、記録材を排紙口から本体内に挿入可能となる。記録材の後端部(ユーザに最も近く位置する手前側の端部)と右端部とをフロントトレイM7010のマーカ位置に揃えて、フロントトレイM7010に載せる。
ここで再度フラットパスキーE3004を操作すると、拍車ホルダ3130が降りて排紙ローラM3100およびM3110と拍車3120とで記録材をニップする。その後、排紙ローラM3100,M3110で記録材を所定量本体内に引き込む(通常記録時の搬送方向とは逆方向)。最初に記録材をセットした際に記録材の手前側の端部(後端部)を揃えているので、短い記録材の前端部(ユーザから見て最も奥側の端部)は搬送ローラM3060まで届いていないことがある。従って所定量とは、想定している一番短い記録材の後端が搬送ローラM3060に届くまでの距離とする。所定量送られた記録材は搬送ローラM3060に届いているので、その位置でピンチローラホルダM3000を降ろして、搬送ローラM3060とピンチローラM3070とで記録材をニップさせる。そして記録材をさらに送り、その後端部が搬送ローラM3060とピンチローラM3070とでニップされるようにする。これで記録材のフラットパス記録のための給紙が終了したことになる(記録待機位置)。
排紙ローラM3100およびM3110と拍車M3120とのニップ力は、通常記録時の排紙時に形成画像に影響を与えないよう、比較的低く設定されている。従って、フラットパス記録時には記録を行うまでに記録材の位置がずれてしまうおそれがある。しかし本実施形態では、ニップ力が比較的高い搬送ローラM3060とピンチローラM3070とによって記録材をニップさせるので、記録材のセット位置が確保されたことになる。また、記録材を上記所定量だけ本体内に送るとき、プラテンM3040と拍車ホルダM3130の間にあるフラットパス紙検知センサM3170で記録材の後端位置(記録時の前端位置となる)を検知することができる。
記録材が上記記録待機位置に設定されると、記録コマンドを実行する。すなわち、記録ヘッドH1001による記録位置まで搬送ローラM3060で記録材を搬送し、後は通常の記録動作と同じように記録を行い、記録後フロントトレイM7010に排紙することになる。
フラットパス記録をさらに行いたい場合は、記録した記録材をフロントトレイM7010から取り出し、次の記録材をセットして、後は前述した処理を繰り返せばよい。具体的には、フラットパスキーE3004を押すことによって、拍車ホルダM3130とピンチローラホルダM3000とを持ち上げて、記録材をセットすることから始まる。
一方、フラットパス記録を終了する場合は、フロントトレイM7010を通常記録位置に戻すことによって通常記録モードに戻すことができる。
(G)クリーニング部(図15、図16)
クリーニング部は記録ヘッドH1001のクリーニングを行うための機構である。そのために、ポンプM5000、記録ヘッドH1001の乾燥を抑えるためのキャップM5010、記録ヘッドH1001の吐出口形成面をクリーニングするためのブレードM5020などから構成されている。
本実施形態では、クリーニング部の主な駆動力は、不図示のAPモータE3005から伝達される。そして不図示のワンウェイクラッチにより、一方向の回転でポンプM5000を作動させ、もう一方向の回転ではブレードM5020の移動およびキャップM5010の昇降を行わせるようになっている。なお、APモータE3005は記録媒体の給紙動作の駆動源にも用いられるものであるが、クリーニング部の動作を行うための専用のモータが設けられていてもよい。
キャップM5010は、モータE3005から不図示の昇降機構を介して昇降可能に駆動される。その上昇位置では、記録ヘッドH1500に設けた数個の吐出部のフェイス面毎にキャッピングを施し、非記録動作時等においてその保護を行ったり、あるいは吸引回復を行うことが可能である。また、記録動作時には記録ヘッド9との干渉を避ける下降位置に設定され、またフェイス面との対向によって予備吐出を受けることが可能である。例えば記録ヘッドH1001に10個の吐出部が設けられ、5個の吐出部のフェイス面毎に一括してキャッピングを施すことが可能となるよう、図示の例ではキャップM5010は2つ設けられている。
ゴム等の弾性部材でなるワイパ部M5020は不図示のワイパホルダに固定されている。ワイパホルダは図16の+Yおよび−Y方向(吐出部における吐出口の配列方向)に移動可能である。そして、記録ヘッドH1001がホームポジションに到達したときに、矢印−Y方向にワイパホルダが移動することによって、ワイピングが可能である。ワイピング動作が終了すると、キャリッジをワイピング領域の外に退避させてから、ワイパがフェイス面等と干渉しない位置に戻す。本例のワイパ部M5020には、ワイパブレードM5020Aと、2つのワイパブレードM5020B,M5020Cとが設けられている。ワイパブレードM5020Aは、全吐出部のフェイス面を含む記録ヘッドH1001の面全体をワイピングし、2つのワイパブレードM5020B,M5020Cは、5つの吐出部のフェイス面毎に、ノズル近傍をするワイピングする。
そして、ワイピング後には、ワイパ部M5020がブレードクリーナM5060に当接することにより、ワイパブレードM5020A〜M5020C自身へ付着したインクなども除去することができる構成になっている。また、ワイピングに先立ってワイパブレードM5020A〜M5020Cにウエット液を転写させておくことによりワイピングによるクリーニング性を向上する構成(ウエット液転写部)が設けられている。このウエット液転写部の構成およびワイピング動作については後述する。
吸引ポンプM5000は、キャップM5010をフェイス面に接合させてその内部に密閉空間を形成した状態で負圧を発生させることが可能である。これにより、インクタンクH1900から吐出部内にインクを充填させたり、吐出口もしくはその内方のインク路に存在する塵埃、固着物、気泡等を吸引除去したりすることができる。
吸引ポンプM5000としては、例えばチューブポンプ形態のものが用いられる。これは、可撓性を有するものとしたチューブの少なくとも一部を沿わせて保持する曲面が形成された部材と、これに向けて可撓性チューブを押圧可能なローラと、このローラを支持して回転可能なローラ支持部とを有するものとすることができる。すなわち、ローラ支持部を所定方向に回転させることで、ローラは曲面形成部材上で可撓性チューブを押しつぶしながら転動する。これに伴い、キャップM5010が形成する密閉空間に負圧が生じてインクが吐出口より吸引され、キャップM5010からチューブないし吸引ポンプに引き込まれる。一方、引き込まれているインクはさらに下ケースM7080に設けた適宜の部材(廃インク吸収体)に向けて移送される。
なお、キャップM5010の内側部分には、吸引後の記録ヘッドH1001のフェイス面に残るインクを削減するために、吸収体M5011が設けられている。また、キャップM5010を開放した状態で、キャップM5010ないし吸収体M5011に残っているインクを吸引することにより、残インクによる固着およびその後の弊害が起こらないように配慮されている。ここで、インク吸引経路の途中に大気開放弁(不図示)を設け、キャップM5010をフェイス面から離脱させる際に予めこれを開放しておくことで、フェイス面に急激な負圧が作用しないようにしておくことが好ましい。
また、吸引ポンプM5000は、吸引回復だけでなく、キャップM5010がフェイス面に対向した状態で行われる予備吐出動作によってキャップM5010に受容されたインクを排出するためにも作動させることができる。すなわち、予備吐出されてキャップM5010に保持されたインクが所定量に達したときに吸引ポンプM5000を作動させることで、キャップM5010内に保持されていたインクをチューブを介して廃インク吸収体に移送することができる。
以上のワイパ部M5020の動作、キャップM5010の昇降および弁の開閉など、連続して行われる一連の動作は、モータE0003の出力軸上に設けた不図示のメインカムおよびこれに従動する複数のカム,アーム等によって制御可能である。すなわち、モータE0003の回転方向に応じたメインカムの回動によってそれぞれの部位のカム部,アーム等が作動することで、所定の動作を行うことが可能である。メインカムの位置はフォトインタラプタ等の位置検出センサで検出することができる。
(H)ウエット液転写部(図17、図16)
最近では、記録物の記録濃度、耐水性および耐光性等を向上する目的で、色材として顔料成分を含有するインク(以下、顔料インクという)が使用されることが多くなってきている。顔料インクは、元来固体である色材を、分散剤や、顔料表面に官能基を導入するなどして水中に分散させてなるものである。従って、フェイス面上でインク中の水分が蒸発し乾燥した顔料インクの乾燥物は、色材自体が分子レベルで溶解している染料系インクの乾燥固着物と比べ、フェイス面に与えるダメージが大きい。また、また顔料を溶剤中に分散させるために用いている高分子化合物が吐出面に対して吸着されやすいという性質が見られる。これは、インクの粘度調整や、耐光性向上その他の目的でインクに反応液を添加する結果インク中に高分子化合物が存在する場合には、顔料インク以外でも生じる問題である。
この課題に対し、本実施形態では、ブレードM5020に液体を転写・付着させる。これによって、濡れたブレードM5020でワイピングを行い、顔料インクによるフェイス面の劣化を防ぎ、かつワイパの磨耗を軽減する。さらには、フェイス面に蓄積したインク残渣を溶解させることによって蓄積物を除去するようにしている。かかる液体をその機能から本明細書ではウエット液と称し、これを用いるワイピングをウエットワイピングと称する。
本実施形態では、ウエット液を記録装置本体内部に貯蔵する構成がとられている。M5090はウエット液タンクであり、ウエット液としてグリセリン溶液等を収納している。M5100はウエット液保持部材で、ウエット液がウエット液タンクM5090から漏れないように適度な表面張力を有する繊維質部材等であり、ウエット液を含浸保持している。M5080はウエット液転写部材であり、例えば、多孔質であって適度な毛管力を備えた材質でなり、ワイパブレードと接触するウエット液転写部M5081を有している。ウエット液転写部材M5080はウエット液が染み込んだウエット液保持部材M5090とも接しており、従ってウエット液転写部材M5080もウエット液が染み込むことになる。ウエット液転写部材M5080は、ウエット液が残り少なくなってもウエット液転写部M5081へウエット液を供給できるだけの毛管力を有した材質である。
かかるウエット液転写部およびワイパ部の動作を説明する。
まず、キャップM5010を下降位置に設定し、キャリッジM4000がブレードM5020A〜M5020Cに触れない位置に退避させる。この状態で、ワイパ部M5020を−Y方向に移動させ、ブレードクリーナM5060の部位を通過させて、ウエット液転写部M5081に接触させる(図17)。適切な時間だけ接触状態を維持することで、ブレードM5020にウエット液が適量転写される。
次にワイパ部M5020を+Y方向に移動させるが、ブレードがブレードクリーナM5060に触れるのはウエット液が付着していない面であるので、ウエット液はブレードに保持されたままになる。
ブレードをワイピング開始位置まで戻した後、キャリッジM4000をワイピング位置まで移動させる。再度、ワイパ部M5020を−Y方向に移動させることによって、ウエット液が付いた面で記録ヘッドH1001のフェイス面をワイピングすることが可能となる。
1.3 電気回路構成
次に本実施形態における電気的回路の構成を説明する。
図18は、記録装置J0013における電気的回路の全体構成を概略的に説明するためのブロック図である。本実施形態で適用する記録装置では、主にキャリッジ基板E0013、メイン基板E0014、電源ユニットE0015およびフロントパネルE0106等によって構成されている。
ここで、電源ユニットE0015は、メイン基板E0014と接続され、各種駆動電源を供給するものとなっている。
キャリッジ基板E0013は、キャリッジM4000に搭載されたプリント基板ユニットであり、ヘッドコネクタE0101を通じて記録ヘッドH1001との信号の授受、ヘッド駆動電源の供給を行うインターフェースとして機能する。ヘッド駆動電源の制御に供する部分として、記録ヘッドH1001の各色吐出部に対する複数チャネルのヘッド駆動電圧変調回路E3001を有する。そして、フレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメイン基板E0014から指定された条件に従って、ヘッド駆動電源電圧を発生する。また、キャリッジM4000の移動に伴ってエンコーダセンサE0004から出力されるパルス信号に基づいて、エンコーダスケールE0005とエンコーダセンサE0004との位置関係の変化を検出する。更に、その出力信号をフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメイン基板E0014へと出力する。
キャリッジ基板E0013には、図20に示すように、光学センサおよび周囲温度を検出するためのサーミスタが接続されている(以下、これらのセンサをマルチセンサE3000として参照する)。マルチセンサE3000により得られる情報は、フレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメイン基板E0014へと出力される。
メイン基板E0014は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の各部の駆動制御を司るプリント基板ユニットである。その基板上にホストインタフェース(ホストI/F)E0017を有しており、不図示のホストコンピュータからの受信データをもとに記録動作の制御を行う。また、キャリッジモータE0001、LFモータE0002、APモータE3005、PRモータE3006など、各種モータと接続されて各機能の駆動を制御している。キャリッジモータE0001は、キャリッジM4000を主走査させるための駆動源となり、LFモータE0002は、記録材を搬送するための駆動源となる。またAPモータE3005は、記録ヘッドH1001の回復動作および記録材の給紙動作の駆動源となり、PRモータE3006は、フラットパス記録動作の駆動源となる。さらに、PEセンサ、CRリフトセンサ、LFエンコーダセンサ、PGセンサのような、プリンタ各部の動作状態を検出する様々なセンサに対して、制御信号および検出信号の送受信を行うためのセンサ信号E0104に接続される。また、メイン基板E0014は、CRFFC E0012および電源ユニットE0015にそれぞれ接続されるとともに、さらにパネル信号E0107を介してフロントパネルE0106と情報の授受を行うためのインターフェースを有している。
フロントパネルE0106は、ユーザー操作の利便性のために、記録装置本体の正面に設けたユニットであり、リジュームキーE0019、LED E0020、電源キーE0018およびフラットパスキーE3004を有する(図6)。さらに、デジタルカメラ等の周辺デバイスとの接続に用いるデバイスI/F E0100を有している。
図19は、メイン基板E1004の内部構成を示すブロック図である。
E1102はASIC(Application Specific Integrated Circuit)であり、制御バスE1014を通じてROM E1004に接続され、ROM E1004に格納されたプログラムに従って、各種制御を行う。例えば、各種センサに関連するセンサ信号E0104や、マルチセンサE3000に関連するマルチセンサ信号E4003の送受信を行う。さらに、エンコーダ信号E1020、フロントパネルE0106上の電源キーE0018、リジュームキーE0019およびフラットパスキーE3004からの出力の状態を検出している。また、ホストI/F E0017、フロントパネル上のデバイスI/F E0100の接続およびデータ入力状態に応じて、各種論理演算や条件判断等を行い、各構成要素を制御し、インクジェット記録装置の駆動制御を司っている。
E1103はドライバ・リセット回路であって、ASIC E1102からのモータ制御信号E1106に従って、CRモータ駆動信号E1037、LFモータ駆動信号E1035、APモータ駆動信号E4001、PRモータ駆動信号E4002を生成する。そして各モータを駆動する。ドライバ・リセット回路E1103は、電源回路を有しており、メイン基板E0014、キャリッジ基板E0013、フロントパネルE0106など各部に必要な電源を供給し、さらに電源電圧の低下を検出してリセット信号E1015を発生および初期化を行う。
E1010は電源制御回路であり、ASIC E1102からの電源制御信号E1024に従って発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御する。
ホストI/F E0017は、ASIC E1102からのホストI/F信号E1028を、外部に接続されるホストI/FケーブルE1029に伝達し、またこのケーブルE1029からの信号をASIC E1102に伝達する。
一方、電源ユニットE0015からは電力が供給される。供給された電力は、メイン基板E0014内外の各部へ、必要に応じて電圧変換された上で供給される。また、ASIC E1102からの電源ユニット制御信号E4000が電源ユニットE0015に接続され、記録装置本体の低消費電力モード等を制御する。
ASIC E1102は1チップの演算処理装置内蔵半導体集積回路であり、前述したモータ制御信号E1106、電源制御信号E1024および電源ユニット制御信号E4000等を出力する。そして、ホストI/F E0017との信号の授受を行うとともに、パネル信号E0107を通じて、フロントパネル上のデバイスI/F E0100との信号の授受を行う。さらに、センサ信号E0104を通じてPEセンサ、ASFセンサ等各部センサ類を、およびマルチセンサ信号E4003を通じてマルチセンサE3000を制御するとともに状態を検知する。また、パネル信号E0107の状態を検知して、パネル信号E0107の駆動を制御してフロントパネル上のLED E0020の点滅を行う。
さらにASIC E1102は、エンコーダ信号(ENC)E1020の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド制御信号E1021で記録ヘッドH1001とのインターフェースをとり記録動作を制御する。ここにおいて、エンコーダ信号(ENC)E1020はCRFFC E0012を通じて入力されるエンコーダセンサE0004の出力信号である。ヘッド制御信号E1021は、フレキシブルフラットケーブルE0012を通じてキャリッジ基板E0013に接続され、前述のヘッド駆動電圧変調回路E3001およびヘッドコネクタE0101を経て記録ヘッドH1001に供給される。また、記録ヘッドH1001からの各種情報をASIC E1102に伝達する。このうち吐出部毎のヘッド温度情報については、メイン基板上のヘッド温度検出回路E3002で信号増幅された後、ASIC E1102に入力され、各種制御判断に用いられる。
図中、E3007はDRAMであり、記録用のデータバッファ、ホストコンピュータからの受信データバッファ等として、また各種制御動作に必要なワーク領域しても使用されている。
1.4 記録ヘッド構成
以下に本実施形態で適用するヘッドカートリッジH1000の構成について説明する。本実施形態におけるヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、インクタンクH1900を搭載する手段およびインクタンクH1900から記録ヘッドにインクを供給するための手段を有している。また、キャリッジM4000に対して着脱可能に搭載される。
図21は、本実施形態で適用するヘッドカートリッジH1000に対し、インクタンクH1900を装着する様子を示した図である。本例の記録装置は、シアン(C)、ライトシアン(Lc)、マゼンタ(M)、ライトマゼンタ(Lm)、イエロー(Y)、第1ブラック(K1)、第2ブラック(K2)、レッド(R)、グリーン(G)およびグレー(Gray)の10色の顔料インクを用いる。従って、インクタンクT0001も10色分が独立に用意されている。そして、図に示すように、インクタンクそれぞれがヘッドカートリッジH1000に対して着脱自在となっている。なお、インクタンクH1900の着脱は、キャリッジM4000にヘッドカートリッジH1000が搭載された状態で行えるようになっている。
1.5 インク構成
以下に本発明で使用する10色のインクについて説明する。
本発明に用いられる10色とは、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタ、イエロー、第一ブラック、第二ブラック、グレー、レッドおよびグリーンである。各色に用いられる着色剤は全てが顔料であることが好ましい。本発明の主旨にあえば、少なくとも一部の色に用いられる着色剤が染料であってもよい。また、少なくとも一部の色に用いられるの着色剤が顔料と染料を調色した形でもよく、顔料を複数種ふくんでもよい。また本発明に用いられる10色インクには、本発明の主旨にある範疇で、水溶性有機溶剤・添加剤・界面活性剤・バインダー・防腐剤から選ばれる少なくとも1種以上が含まれてもよい。
2.特徴構成
以下、本発明の特徴的な構成について説明する。
本実施形態におけるフラットパス記録部(図12〜図14、図22〜図29)は、CDやDVD等の記録材Wに記録する際(以下、CD記録ともいう)には、その記録材を以下のように搬送する。
本例の記録装置は、図23のように、CD等の記録材Wを搭載したCDトレイM8000を挿入することにより、その記録材Wに画像を記録可能である。記録装置の前寄りの位置には、CDトレイM8000を搬送するフラットパスを形成するためのトレイベースM7100が内蔵されている。トレイベースM7100は装置本体に対して開閉可能に装着され、CDトレイM8000の搬送に使用されるときには図22および図23に示すように開かれ、その搬送に使用されないときには図8に示すように閉じられる。トレイベースM7100は、その両側端面に設けられた回動軸M7110(図24)を中心軸として、装置本体に回動可能(開閉可能)に軸支されている。トレイベースM7100の回動中心寄りの位置の左右2箇所には、押圧コロM7120が回動自在に軸支されており、その押圧コロM7120は、CD記録時には不図示のコロバネによって排紙ローラM3110に向けて付勢される。押圧コロM7120は、上記のコロバネの付勢力により、CDトレイM8000を排紙ローラM3110に押し付ける。これにより、挿入されたCDトレイM8000を装置本体内へ送り込むための搬送力を発生させる。
トレイベースM7100がCDの記録位置にあることは、不図示のセンサによって検知可能であり、それが検知されたときはCD記録モードのときである。
まず、トレイベースM7100が開かれることによりCD記録モードと判断され、図28のように、想定している記録材の厚みよりも高い位置まで拍車ホルダM3130とピンチローラホルダM3000を不図示の機構により持ち上げる。これによって、CDトレイM8000が排紙口から本体内に挿入可能となる。そして図23のように、CDトレイM8000をトレイベースM7100に沿わせて挿入し、CDトレイM8000の位置あわせマークM8010をトレイベースM7100のマーカ位置M7130に合わせる。
ここでホスト装置が操作されて、そのホスト装置から記録装置に記録指令が送られてくると、排紙ローラM3110、M3100と押圧コロM7120とがCDトレイM8000を装置本体内に所定量引き込む(通常記録時の搬送方向とは逆方向)。最初にCDトレイM8000をセットした際には、CDトレイM8000の前端部(ユーザーから見て最も奥側の端部)は搬送ローラM3060(図14)まで届いていない。したがって、CDトレイM8000を引き込む所定量とは、CDトレイM8000の後端が搬送ローラM3060に届くまでの距離とする。CDトレイM8000の前端部が搬送ローラM3060に届いてから、ピンチローラホルダM3000(図14)を降ろして、搬送ローラM3060とピンチローラM3070とによってCDトレイM8000をニップする。そして、CDトレイM8000をさらに引き込み、スイッチバックしてから記録を行う。
このように本例では、手差しフラットパス記録に用いる給排紙トレイ(フロントトレイM7010とトレイベースM7100)を2つ設け、記録材の種類に応じて、それらの給排紙トレイを選択的に使用する。
つまり、一方の給排紙トレイ(フロントトレイM7010)が選択されたときには、拍車(排出従動ローラ)M3120を記録材に押圧した状態で記録材を搬送する。このような構成により、記録材の後端が搬送ローラM3060とピンチローラ(搬送従動ローラ)M3070との間のニップ部を外れた後の記録時においても、記録材が排紙ローラ(排出ローラ)M3110、M3100と拍車M3120とによってニップされる。この結果、十分な搬送力を得て高品質の記録を行うことができる。
また、他方の給排紙トレイ(トレイベースM7100)が選択されたときには、拍車M3120を記録材から離間させた状態で記録材を搬送する。CDなどのように、その表面から光学情報を読み出したり記録したりし、その裏面(ラベル面)に記録装置によって記録をするような記録材としては、その裏面が傷付くことによって、光学情報の読み出しや記録に悪影響が生じるおそれのあるものもある。本例のように、拍車M3120を記録材から離間させた状態で記録材を搬送することにより、このような傷付きに弱い記録材にも問題なく記録をすることができる。
また、このような2つの給排紙トレイ(フロントトレイM7010とトレイベースM7100)に対して、それらを使用可能な記録材の種類を割り振ることによって、ユーザーの操作ミスを未然に防ぐこともできる。
図25〜29は、各々の給排紙トレイ(フロントトレイM7010とトレイベースM7100)の位置と、その使用時の状態を説明するための概略断面図である。以下、これらの図を参照して、各々の給排紙トレイと排紙ガイド部材について説明する。
図25は、記録装置が使用されない収納状態にあるときの断面図である。このような収納状態では、トレイベースM7100とフロントトレイM7010は共に閉じられた状態になっている。フロントトレイM7010において、手差しされる記録材の搬送方向の上流側(記録部が位置する側)にはボスM7011が設けられており、そのボスM7011に、排紙ガイド部材M9000が回動可能に取り付けられている。排紙ガイド部材M9000の先端のカムフォロワーM9001は下ケースM7080のカム面M7081に当接しており、排紙ガイド部材M9000は、折りたたまれるようにして記録装置内部にコンパクトに収納されている。このような収納状態において、フロントトレイM7010における記録材の積載面に対して、排紙ガイド部材M9000の上面(記録材側に面した面)がなす角度α1は、略75°に設定されている。
図26は、前述した給紙部から給紙された記録材に、画像を記録する際の状態を示している。この状態において、フロントトレイM7010は通常の排紙トレイとしてのみ使用されるように、下方に位置している。
フロントトレイM7010を図25の収納状態から図26の状態に開くときには、下ケースM7080に形成されている左右のガイド溝M7082に沿って、フロントトレイM7010に取付けられているシャフトM7013の両端部を下方にスライドさせる。左右のガイド溝M7082には、シャフトM7013の両端に固定されたピニオンと噛合するラックが設けられている。これによりフロントトレイM7010は、左右方向において傾くことなくガイド溝M7082に沿って下方向に移動され、また、このような移動と共に、シャフトM7013を中心として開き方向に回動される。そして、フロントトレイM7010における不図示の第1リブが下ケースM7080の下側第1ストッパM7083(図25)の下面に当接することによって、フロントトレイM7010が図26のような開き位置に規制される。さらに、フロントトレイM7010には、シャフトM7013よりも図26中の右側に位置する不図示の第2リブが形成されており、また下ケースM7080には、ガイド溝M7082よりも図26中の右側に位置する不図示の下側第2ストッパが設けられている。そして、第2リブが後者の下側第2ストッパの上面に当接することによって、フロントトレイM7010が図26のような開き位置に安定的に規制される。
このようにフロントトレイM7010が開かれるとき、排紙ガイド部材M9000は、その先端のカムフォロワーM9001が下ケースM7080のカム面M7081にガイドされつつ、ボスM7011を中心として回動する。そして排紙ガイド部材M9000の上面は、図26のように、フロントトレイM7010における記録材の積載面と略一致する平面H1を形成する。つまり、フロントトレイM7010における記録材の積載面に対して、排紙ガイド部材M9000の上面がなす角度α2は、略180°に設定されている。このように構成することにより、画像が記録されて排出されてくる記録材を積載するための懐(スペース)を十分に確保することができる。
図27は、フロントトレイM7010を上方に移動させて、それを記録材の手差し時における給排紙トレイとして使用する際の状態を示している。
フロントトレイM7010を図26の位置から図27の位置に移動させるときには、一旦、図29のようにフロントトレイM7010を立てる。これにより、下ケースM7080側の下側第1ストッパM7083および不図示の下側第2ストッパから、フロントトレイM7010側の不図示の第1および第2リブを離す。その後、フロントトレイM7010をガイド溝M7082に沿って上方に移動させつつ、シャフトM7013を中心として開き方向に回動させる。そして、下ケースM7080側の上側第1ストッパM7084の下面にフロントトレイM7010の第1リブを当接させると共に、下ケースM7080側の上側第2ストッパM7085(図26)の上面にフロントトレイM7010の第1リブを当接させる。これにより、フロントトレイM7010は図27のような開き位置に安定的に規制される。
このような図27の開き位置において、フロントトレイM7010における記録材の載置面は、略水平な平面H2によってフラットパスを形成する。この時、排紙ガイド部材M9000の先端のカムフォロワーM9001は、下ケースM7080のカム面M7081から離間する。排紙ガイド部材M9000の回動位置はフロントトレイM7010に設けられた不図示のストッパー形状によって規制されており、排紙ガイド部材M9000は、その先端がフラットパス面から少し下がった状態で位置決めされる。本例においては、フロントトレイM7010における記録材の積載面に対して、ガイド部材M9000の上面がなす角度α3、略185°に設定されている。フラットパス記録時に、記録材は、排紙ローラ(排出ローラ)M3110と拍車(排出従動ローラ)M3120とのニップ部から搬送ラインLに沿って排出されてくる。このとき、排紙ガイド部材M9000は、記録材の先端を救い上げるようにしてガイドし、その記録材をフロントトレイM7010の上面にスムーズに導いて排出させる。
また、このときには、フロントトレイM7010の回動規制部M7012がトレイベースM7100の凸形状部M7101に近接する。回動規制部M7012は、フロントトレイM7010における搬送方向の上流側に設けられている。
仮に、フロントトレイM7010が図27のようなフラットパス記録モード位置にあるときに、トレイベースM7100を図28のようなCD記録モード位置に移動させようとした場合には、そのトレイベースM7100の回動が規制される。すなわち、回動規制部M7012がトレイベースM7100の凸形状部M7101と干渉して、トレイベースM7100の回動が規制されることになる。このような構成により、2つの給排紙トレイ(フロントトレイM7010とトレイベースM7100)が共に使用位置に移動することが阻止される。このような構成は、ユーザーへのフールプルーフとして機能すると共に、それらの給排紙トレイの破損をも防止する。
図28は、トレイベースM7100を開いて、CD記録を行う際の状態を示している。この図28の状態におけるトレイベースM7100は、付勢ばねM7200により引っ張られて、回転軸M7110(図24)を中心として開き方向に回動する力を受けている。トレイベースM7100が図28のようなCD記録モード位置にあるときに、フロントトレイM7010を図27のようなフラットパス記録モード位置に移動させようとした場合には、トレイベースM7100が自動的に格納位置に移動する。すなわち、フロントトレイM7010を図26の位置から図27のフラットパス記録モード位置に移動させるときには、図29のように、それを一旦起立させるような姿勢としなければならない。その際に、フロントトレイM7010における記録紙の積載面がトレイベースM7100の端部に接触して、そのトレイベースM7100を押し上げる。トレイベースM7100は、図28のような開位置から、ある程度以上閉じ方向に回動されたときに、付勢ばねM7200によって回転軸M7110(図24)と中心として閉じ方向に引っ張られて、閉位置に移動する。したがって、2つの給排紙トレイ(フロントトレイM7010とトレイベースM7100)を同時に使用位置に移動させることはできない。このような構成は、ユーザーへのフールプルーフとして機能すると共に、それらの給排紙トレイの破損を防止することになる。
本発明の一実施形態で適用する記録システムにおける画像データ処理の流れを説明するための図である。 図1の記録システムにおいて、ホスト装置のプリンタドライバが記録装置に渡す記録データの構成例を示す説明図である。 実施形態で用いられる記録装置がドット配列パターン化処理で変換する入力レベルに対する出力パターンを示した図である。 実施形態で用いられる記録装置が実行するマルチパス記録方法を説明するための模式図である。 実施形態で用いられる記録装置が実行するマルチパス記録方法に適用されるマスクパターンの一例を示す説明図である。 実施形態で用いられる記録装置の斜視図であり、非使用時における前面から見た状態を示している。 実施形態で用いられる記録装置の斜視図であり、非使用時における背面から見た状態を示している。 実施形態で用いられる記録装置の斜視図であり、使用時における前面から見た状態を示している。 実施形態で用いられる記録装置本体の内部機構を説明するための図であり、右上部からの斜視図である。 実施形態で用いられる記録装置本体の内部機構を説明するための図であり、左上部からの斜視図である。 実施形態で用いられる記録装置本体の内部機構を説明するための側断面図である。 実施形態で用いられる記録装置の斜視図であり、フラットパス記録時における前面から見た状態を示している。 実施形態で用いられる記録装置の斜視図であり、フラットパス記録時における背面から見た状態を示している。 実施形態で行われるフラットパス記録を説明するための模式的側断面図である。 実施形態で用いられる記録装置本体におけるクリーニング部を示す斜視図である。 図15のクリーニング部におけるワイパ部の構成および動作を説明するための断面図である。 図15のクリーニング部におけるウエット液転写部の構成および動作を説明するための断面図である。 本発明の実施形態における電気的回路の全体構成を概略的に示すブロック図である。 図18におけるメイン基板の内部構成例を示すブロック図である。 図18におけるキャリッジ基板に実装されるマルチセンサの構成例を示す図である。 実施形態で適用したヘッドカートリッジにインクタンクを装着する状態示した斜視図である。 本発明の実施形態においてトレイベースを開いた状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態にけるCD記録の操作を説明するための斜視図である。 図22におけるトレイベースの斜視図である。 図22におけるトレイベースとフロントトレイが閉じられた状態を説明するための断面図である。 図22におけるトレイベースが閉じられ、かつフロントトレイが下方位置で開かれた状態を説明するための断面図である。 図22におけるフロントトレイをフラットパスの給排紙トレイとして使用する状態を説明するための断面図である。 図22におけるトレイベースを使用してCD記録をする状態を説明するための断面図である。 図22におけるトレイベースを開いたままフロントトレイを閉じたときの状態を説明するための断面図である。
符号の説明
M2060 給紙トレイ
M2061 給紙サブトレイ
M3100 第1の排紙ローラ
M3110 第2の排紙ローラ
M3120 拍車
M3130 拍車ホルダ
M3160 排紙トレイ
M4000 キャリッジ
M7010 フロントガバー(フロントトレイ)
M7011 ボス
M7012 回動規制部
M7030 アクセスカバー
M7040 上ケース
M7080 下ケース
M7081 カム面
M7090 リアトレイ
M7091 リアサブトレイ
M7100 トレイベース
M7101 凸形状部
M7110 回転軸
M7120 コロ
M7200 付勢ばね
M8000 CDトレイ
M9000 排紙ガイド部材
M9001 カムフォロワー

Claims (12)

  1. 記録材を手差し給送するための給送トレイと、画像が記録されて排出される前記記録材を受ける排出トレイと、を兼ねる兼用トレイを備え、前記兼用トレイから手差し給送された記録材を記録位置に給送する給送経路と、前記記録位置にて画像が記録された前記記録材を前記兼用トレイに排出する排出経路と、が前記記録材をスイッチバックさせる略直線状の搬送経路を形成する記録装置において、
    前記兼用トレイとして、異種の記録材を載置可能な複数の兼用トレイを備え、
    前記搬送経路は、使用される前記兼用トレイの種類に応じて前記記録材の搬送形態が変更可能である
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 前記搬送経路は、使用される前記兼用トレイの種類に応じて、前記記録材を搬送可能なローラの位置を変更することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記搬送経路は、所定の位置から手差しされた前記記録材を前記記録位置に給送し、かつ前記記録位置にて画像が記録された前記記録材を前記所定の位置に排出可能であり、
    前記複数の兼用トレイは、前記所定の位置に択一的に移動可能である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記複数の兼用トレイの内の少なくとも1つは、前記所定の位置に対して上下方向から移動可能であり、前記所定の位置に移動したときに、前記搬送経路と略同一平面上に位置することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記複数の兼用トレイの内の少なくとも1つは、回動を伴って前記所定の位置に移動可能であり、前記所定の位置に移動したときに前記搬送経路と略同一平面上に位置することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  6. 前記複数の兼用トレイの内の1つが前記所定の位置に移動しているときに、前記所定の位置への他の兼用トレイの移動を規制するための規制手段を備えることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の記録装置。
  7. 前記複数の兼用トレイの内の1つが前記所定の位置に移動しているときに、他の兼用トレイの前記所定の位置への移動に連動して、前記1つの兼用トレイを前記所定の位置から離間移動させる移動手段を備えることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の記録装置。
  8. 前記複数の兼用トレイの内の少なくとも1つは、前記所定の位置に移動したときに前記記録材をガイドするためのガイド部材を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の記録装置。
  9. 前記ガイド部材は、前記兼用トレイに回動可能に備えられ、前記兼用トレイが前記所定の位置に移動したときに前記搬送経路と略同一平面上の位置に回動することを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
  10. 前記ガイド部材は、前記兼用トレイに回動可能に備えられ、前記兼用トレイが前記所定の位置から離間移動したときに折り畳み位置に回動することを特徴とする請求項8または9に記載の記録装置。
  11. 前記複数の兼用トレイは、コンパクトディスクを載置可能な兼用トレイと、用紙を載置可能な兼用トレイと、を含むことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の記録装置。
  12. 記録材を手差し給送するための給送トレイと、画像が記録されて排出される前記記録材を受ける排出トレイと、を兼ねる兼用トレイを用い、前記兼用トレイから手差し給送された記録材を記録位置に給送する給送経路と、前記記録位置にて画像が記録された前記記録材を前記兼用トレイに排出する排出経路と、によって形成される略直線状の搬送経路を通して、前記記録材をスイッチバックさせる記録方法において、
    前記兼用トレイとして、異種の記録材を載置可能な複数の兼用トレイを用い、
    使用される前記兼用トレイの種類に応じて、前記搬送経路における前記記録材の搬送形態を変更する
    ことを特徴とする記録方法。
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