JP5932473B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクタンク内のインクの攪拌を行うインクジェット記録装置に関する。
記録装置としては、記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置が多く採用されている。そのようなインクジェット記録装置に用いられるインクとしては、色材として染料を用いた染料インクが用いられる場合と、顔料を用いた顔料インクが用いられる場合が多い。これらのうち、顔料インクでは、長時間使用されずに放置されたときに、インク内で顔料成分が沈降して凝集することがある。これにより、インクが記録媒体上に吐出されたときに、吐出されたインク滴の濃度が着弾位置によって異なり、濃度の偏りが生じる場合がある。そのため、記録画像上に色ムラ等が生じ、これが記録画像に影響を及ぼす場合がある。
従って、インクタンク内で顔料の偏りが生じないように、インクタンク内で定期的にインクの攪拌の行われるインクジェット記録装置が提案されている。このようなインクジェット記録装置として、例えば、前回の攪拌動作からの経過時間及びインクタンク内のインク残量に応じて、攪拌の程度を調節するインクジェット記録装置が特許文献1に開示されている。
特開2007−331307号公報
特許文献1に記載のインクジェット記録装置では、記録ヘッド及びインクタンクを搭載したキャリッジがガイドシャフトに沿って記録を伴わずに往復移動することによってインクタンク内のインクの攪拌が行われている。特許文献1では、攪拌動作の行われる位置については言及されていない。通常、キャリッジが予め定められた所定位置に移動したところで、インクタンク内におけるインクの攪拌動作が行われる。しかしながら、決まった同じ位置で攪拌動作が行われる場合、攪拌動作の行われる位置とその他の位置との間で部材同士の摺動の頻度が異なり、これに伴いキャリッジとガイドシャフトとの間の摩耗の程度に差が生じる。
キャリッジとガイドシャフトとの間の一部のみで摩耗が進むと、摩耗の程度の比較的大きな部分とそれ以外の部分との間で、それぞれの部材の間での摩擦の大きさが異なる。そのため、キャリッジがガイドシャフトに沿って移動する際に、摩耗の程度が変わる部分で振動が大きくなり、記録媒体へのインク滴の着弾精度が低下する可能性がある。これにより、記録画像の品質が低下する可能性がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、キャリッジとガイド部材との間の摩耗の程度が偏らずに振動が少なく抑えられたインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明は、インクジェット記録装置において、インクを吐出する記録ヘッド及びインクタンクを保持し、ガイドシャフトに沿って往復移動させるキャリッジと、前記記録ヘッドで記録を行うシートを支持するプラテンと前記プラテンから前記記録ヘッドまでの距離を変えるように前記キャリッジの高さを変える変更手段と前記ガイドシャフトと平行に延び、且つ、前記ガイドシャフトを中心とした前記キャリッジの回転を抑制するため前記キャリッジに設けられた摺動面が当接して摺動するサポート部材と前記記録ヘッドのインクの吐出を伴わずに、限られた範囲で前記キャリッジを往復移動させることによって前記インクタンク内のインクを攪拌する撹拌動作を行なう制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記限られた範囲を互いに異なる第1範囲と第2範囲に変えるように前記キャリッジの移動を制御するとともに、前記サポート部材が当接する前記摺動面の位置を互いに異なる第1位置と第2位置に変えるように前記変更手段を制御するものであり前記第1位置を維持して前記第1範囲で前記キャリッジが往復移動する第1撹拌モード、前記第1位置を維持して前記第2範囲で前記キャリッジが往復移動する第2撹拌モード、前記第2位置を維持して前記第1範囲で前記キャリッジが往復移動する第3撹拌モード、前記第2位置を維持して前記第2範囲で前記キャリッジが往復移動する第4撹拌モードから選択して前記撹拌動作を行うことが可能であることを特徴とする。
本発明によれば、キャリッジとガイド部材との間の摩耗が分散されるので、摩耗が一部に集中することでそこで摺動性が大きく変化することを抑えることができる。従って、これらの間で摺動性が大きく変化することが抑えられるので、キャリッジが走査を行う際に、振動が生じることを抑えることができる。これにより、記録におけるインクの着弾精度が低下し、記録画像に濃度ムラが生じることを抑えることができる。
本発明の第一実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図である。 図1のインクジェット記録装置における内部の構成を示すために上ケースが取り外された状態を示した斜視図である。 図1のインクジェット記録装置における制御系のブロック図である。 図1のインクジェット記録装置におけるガイドシャフト、サポートレール、記録ヘッド、インクタンク及びキャリッジの部分についてのみ示した模式的な正面図である。 図1のインクジェット記録装置におけるガイドシャフト、サポートレール、記録ヘッド、インクタンク及びキャリッジの部分についてのみ示した模式的な斜視図である。 図1のインクジェット記録装置におけるガイドシャフト、ガイドシャフトカム、及びこれらの取り付けられたインクジェット記録装置本体側におけるシャーシの一部について示した斜視図である。 図1のインクジェット記録装置において、ガイドシャフト、ガイドシャフトカムが回転角度を変化させたときのそれぞれの角度のときについて示したガイドシャフト、ガイドシャフトカム及びシャフト支持板の断面図である。 図1のインクジェット記録装置において、ガイドシャフトが回転角度を変化させたときのそれぞれの角度のときについて示したガイドシャフト及びキャリッジ軸受の断面図である。 図1のインクジェット記録装置において、ガイドシャフト及びキャリッジが高さを変化させたときのそれぞれの高さのときについて示したキャリッジ及びサポートレールの側面図である。 図1のインクジェット記録装置において、それぞれの攪拌モードに対応するガイドシャフトカム半径、キャリッジの位置、ガイドシャフトの回転角、キャリッジの高さについて示したテーブルである。 図1のインクジェット記録装置において、それぞれの攪拌のタイミングに対応する攪拌モードについて示したテーブルである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置1について説明する。図1は、本実施形態に係るインクジェット記録装置1の斜視図である。本実施形態のインクジェット記録装置1は、記録ヘッド700及びインクタンク602を搭載したキャリッジが筐体100の内部に収納されて構成されている。筐体100は、主に上ケース101及び下ベース102によって構成されている。
インクジェット記録装置1の筐体100には、アクセスカバー103が、上ケース101に対して端部が回転可能に設けられている。このアクセスカバー103を開くことにより、記録装置本体100内部に収納されている記録ヘッド700やインクタンク602などの部品に対して外部からアクセスすることができ、これらの部品を交換することが可能となる。
インクジェット記録装置1における筐体100の正面には、電源キー104、レジュームキー105が押動可能に設けられている。また、電源キー104、レジュームキー105から延びるように、筐体100には、ライトガイド106が設けられている。ライトガイド106は、操作基盤上に配設された発光ダイオード(以下、LED)によって照射された光を、ユーザに対して通知できるように外部に導き、拡散させることが可能に配置されている。LEDは、点灯、点滅により、インクジェット記録装置1による電源のオン、オフ等の様々な状態をユーザに対して通知する。このように、インクジェット記録装置1は、LEDからの光を、ライトガイド106を介してユーザに伝達することで、インクジェット記録装置1の状態を表示する表示機能を備えている。
図2は、内部の構成を示すために、上ケース101が取り外された際の、本実施形態のインクジェット記録装置1にについて示した斜視図である。インクジェット記録装置1は、ヘッド回復部200、給紙部300、搬送部400、排紙部500、及び記録部600を有している。これらのヘッド回復部200、給紙部300、搬送部400、排紙部500、及び記録部600は、下ベース102上に配置されている。
記録部600は、インクを吐出可能な記録ヘッド700と、インクを貯留可能なインクタンク602と、記録ヘッド700及びインクタンク602を搭載可能なキャリッジ601を有して構成されている。キャリッジ601は、記録ヘッド700及びインクタンク602を搭載した状態で、記録シートの搬送方向(Y方向)と交差する方向(X方向)に往復移動を行うことが可能である。
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置における制御系のブロック構成図である。CPU1000は、ホスト装置2000からの入力に応じて各種の動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM1010は、それらの処理手順等のプログラムが格納され、またRAM1020は、それらの処理を実行するためのワークエリアなどとして用いられる。記録ヘッド102からのインクの吐出は、CPU1000が記録素子を駆動させるための駆動データ(画像データ)及び駆動制御信号をヘッドドライバ1030に供給することにより行われる。CPU1000は、キャリッジを主走査方向に駆動するためのキャリッジモータ604をモータドライバ1050を介して制御し、また記録媒体を搬送するための搬送モータ1060を、モータドライバ1070を介して制御する。本実施形態では、ROM1010、RAM1020、CPU1000が、記録の制御を行う記録制御手段として機能している。
インクジェット記録装置1による記録の際には、まず、ホスト装置2000からインクジェット記録装置1のCPU1000に記録データが送られ、そのデータが制御基板上のROM1010、RAM1020といった制御部に一旦格納される。それから、制御部から記録動作開始命令が出されて、インクジェット記録装置1による記録動作が開始される。
図2に示されるように、記録ヘッド700及びインクタンク602は、それぞれの色に対応して、キャリッジ601に搭載されている。インクタンク602に収容されたインクは、記録ヘッド700に形成されたインク供給口を通してそれぞれのインク流路に供給される。インク供給口を介してそれぞれのインク流路に供給されたインクは、インク流路の先端の吐出口にてメニスカスを形成することにより安定に保持される。本実施形態では、インク流路のそれぞれには、発熱素子(電気熱変換体)が備えられている。発熱素子を選択的に通電させ、その発熱素子から熱エネルギーを発生させることにより、インク流路内のインクが加熱されて膜沸騰により発泡し、そのときの発泡エネルギーによって吐出口からインク滴が吐出される。
なお、本実施形態では、発熱素子の駆動によってインク内で発泡させてこのときの発泡エネルギーによって吐出口からインク滴を吐出することとしたが、本発明はこれに限定されない。インクを吐出するための方式は、ヒータを用いる方式の他に、ピエゾ素子を用いる方式、静電素子を用いる方式、MEMS素子を用いる方式などの方式を用いても良い。
ヘッド回復部200は、記録ヘッド700の吐出状態を良好に保つための回復処理を行うために設けられている。ヘッド回復部200はキャップを有しており、キャリッジに搭載される記録ヘッドの吐出口のキャッピングをそのキャップによって行う。吐出口がキャッピングされて密封された状態でキャップ内部を減圧し、吐出口からインクを吸引する。これにより、吐出口周辺の増粘したインクや、インク内に含まれるゴミ等が回収されて吐出口からのインクの吐出状態を正常に回復させるものである。
記録が行われる際には、まず、給紙部300に記録媒体としての記録シート(不図示)が積載される。記録シートは、インクジェット記録装置に設けられた給紙部300で給紙され、搬送ローラによって図2に示される矢印Y方向の副走査方向に搬送される。給紙トレイ301に積載された記録シートは、給紙口302から給送された記録シートは搬送部400に配設された搬送ローラ401とピンチローラ402のニップ部に向けて搬送される。記録シートが搬送ローラ401とピンチローラとの間に到達すると、給紙ローラ303の駆動が停止され、記録シートと連れ回りするようになる。この時点で、シートは搬送ローラ401とピンチローラ402のみで搬送されるようになる。
記録シートが搬送部400を経由して、記録ヘッド700と対向する位置へ搬送されると、インクジェット記録装置1は、記録シートへの記録を開始する。記録シートへの記録においては、記録ヘッド700を主走査方向に移動させつつ、プラテン上の記録シートの記録領域に向かってインクを吐出させる記録動作と、その記録幅に対応する距離だけ記録シートを副走査方向に搬送する搬送動作とが繰り返される。これらの記録動作と搬送動作とが繰り返されることによって、記録シート上に順次画像が記録される。このとき、記録シートは、所定改行量ごとに、プラテンに設けられたリブに沿って搬送される。記録シートの先端は、漸次第一排紙ローラ501及び第一拍車列のニップ部にかかるが、第一排紙ローラ501は搬送ローラ401と同期して回動することになり、そのため、記録シートは適切な張力が保たれながら搬送される。このように、記録が行なわれた記録シートは、排紙部500に搬送されて、記録装置の外部へ排出される。
プラテン403は、その支持面で記録の際に記録シートを支持する。プラテン403の支持面は、キャリッジ601による往復移動する記録ヘッド700における吐出口の形成された面に対し、Z方向に所定の間隔が形成された状態で対向している。キャリッジ601は、ガイドシャフト(ガイド部材)108と、シャーシ110の上部に固定されたサポートレール(サポート部材)107とによって案内支持されている。ガイドシャフト108は、インクジェット記録装置1における筐体100の下ベース102から延びたシャーシ110に支持されている。キャリッジ601には、キャリッジ601を主走査方向に貫通するように貫通孔701が形成されている。ガイドシャフト108は、貫通孔701の内部を通過してキャリッジ601を貫通するように配置されている。また、貫通孔701の内側には、キャリッジ軸受606が配置されている。キャリッジ601は、キャリッジ軸受606を介して、ガイドシャフト108によって支持されている。キャリッジ軸受606は、ガイドシャフト108に対して摺動することが可能に構成されている。
本実施形態では、キャリッジ601によるガイドシャフト108を中心とした回転を抑制するために、ガイドシャフト108の延びる方向に平行に延びたサポートレール107がインクジェット記録装置1の本体側のシャーシ110に取り付けられている。すなわち、キャリッジ601は、サポートレール107と摺動することで姿勢が保持されている。後述するように、ガイドシャフト108は、ガイドシャフトカム109によってインクジェット記録装置1の本体に対して相対的に移動することが可能に取り付けられている。しかしながら、サポートレール107は本体側のシャーシ110に固定的に取り付けられている。従って、本実施形態では、サポートレール107は、インクジェット記録装置1の本体に対して相対的に移動することができない。
図9に示されるように、キャリッジ601におけるサポートレール107に対応した位置には、上面から突出した突出部702がY方向に沿って二つ形成されている。キャリッジ601は、サポートレール107がこれらの二つの突出部702の間に挟まれるように配置される。本実施形態では、サポートレール107は、記録シートの搬送方向の上流側に形成された第2摺動面607と当接するように構成されている。キャリッジ601が第2摺動面607と当接することにより、キャリッジ601がガイドシャフト108を中心に回転することが抑制される。キャリッジ601とサポートレール107との間の摺動面での摺動を良好に行わせるために、突出部702の摺動面には、固体潤滑剤がコーティングされていても良い。また、本実施形態では、キャリッジ601における記録シートの搬送方向上流側の突出部702のみにサポートレール107と当接する当接面を形成させることとしたが、本発明はこれに限定されない。キャリッジ601における記録シートの搬送方向上流側及び下流側の両方の突出部702に当接面を形成させることとしても良い。
また、インクジェット記録装置1では、キャリッジモータ604とアイドラプーリ608とが、筐体100の下ベース102に取り付けられている。これらのキャリッジモータ604とアイドラプーリ608との間には、キャリッジベルト609が張架されて配置されると共に、キャリッジベルト609の一部にキャリッジ601が取り付けられている。これにより、キャリッジモータ604が駆動されると、キャリッジベルト609によって駆動力がキャリッジ601に伝達され、ガイドシャフト108に沿ってキャリッジ601が往復移動する。
本実施形態のインクジェット記録装置1のインクタンクの内部には、顔料インクが収容されている。インクタンク602の内部には、後述するインクタンク内のインクの攪拌動作の際に、インクタンク602内に収容されたインクを攪拌するための攪拌手段が取り付けられている。攪拌手段としては、インクタンク602内に揺動可能に吊り下げられた攪拌板や、インクタンク602の底面に移動可能に配置された剛球等が使用される。このような攪拌手段を用いてインクを攪拌させることで、インクタンク602内のインクに流れを生じさせることができ、インクタンク602内のインクをより効率的に攪拌することができる。なお、本実施形態では、インクタンクの内部に攪拌手段が取り付けられ、攪拌手段を用いてインクタンク内に収容されたインクを攪拌することとしたが、本発明はこれに限定されない。キャリッジが往復移動を行う際のキャリッジの加減速による加速度の変化によるインクの攪拌で十分であれば、必ずしもインクタンクに攪拌手段が取り付けられなくても良い。
次に、インクタンク内でのインクの攪拌動作について説明する。本実施形態では、記録ヘッドから吐出されるインクとして顔料成分の含まれた顔料インクが用いられている。そのため、インクが長時間使用されずに放置された場合には、インク内で顔料成分が沈降する場合がある。インク内で顔料成分が沈降した結果、インクの濃度に吐出されるインク滴ごとに偏りが生じると、記録画像において領域ごとに濃度に偏りが生じ、記録画像に色ムラ、濃度ムラが生じて記録画像の品質が低下する場合がある。従って、インクタンク602内で、顔料インクの濃度を均一に保つ必要がある。そのため、本実施形態では、インクの吐出を伴わずに、所定の範囲に亘って所定の速度、加速度でキャリッジ601をガイドシャフト108の延びる方向に往復移動させ、インクタンク内のインクを攪拌させる攪拌動作を行っている。このように、定期的に、キャリッジの往復移動によってインクタンク内のインクの攪拌動作が行われることで、インクタンク内でインクの濃度が均一に保たれる。従って、吐出されるインク滴において、記録画像の領域ごとのインク濃度の偏りが生じることが抑えられ、記録画像の品質が高く維持される。特に、本実施形態では、インクタンク内に攪拌板や、剛球等の攪拌手段が設けられているので、攪拌が効率的に行われる。
本実施形態では、この攪拌動作を行う位置を、キャリッジ601の移動可能な範囲の内部に複数設けている。すなわち、キャリッジ601の移動可能な範囲のうち、複数の位置で攪拌動作が行われる。従って、キャリッジ601の移動可能な範囲内で、攪拌動作の行われる位置が複数の位置に分散される。このように、攪拌動作の行われる位置が、キャリッジ601の移動可能な範囲内に複数存在するようにキャリッジ601の移動が制御されている。本実施形態では、CPU1000が、キャリッジ601の移動を制御する制御手段として機能している。そのため、攪拌動作が特定の位置で繰り返し行われることによる摩耗の偏りが抑えられ、ガイドシャフト108及びサポートレール107における攪拌による摩耗の程度がキャリッジ601の移動可能な範囲内に亘って均一に分散される。これにより、ガイドシャフト108及びサポートレール107において、摩耗の程度が急激に変化する位置が生じることを抑えることができると共に、摺動性が大きく変化する位置が生じることを抑えることができる。ガイドシャフト108及びサポートレール107において、摺動性の大きな変化が抑えられるので、キャリッジ601が走査を行う際に、振動が生じることを抑えることができる。キャリッジ601の走査の際に振動の発生が抑えられるので、記録ヘッドにおける吐出口の形成された面と記録シートとの間の距離が変化することが抑えられる。これにより、着弾精度が変化し、記録画像に濃度ムラが生じることを抑えることができる。
攪拌動作では、キャリッジ601が、一定範囲内において同一箇所で往復移動を行う。そのため、仮に攪拌動作がキャリッジ601の移動可能な範囲のうちの所定位置の一箇所のみで行われる場合には、ガイドシャフト108及びサポートレール107におけるキャリッジ601と摺動する箇所が偏って摩耗する。特に、一回当たりの往復動作の回数が多くなると、そこでの摩耗がさらに大きくなる。摺動面の摩耗が偏ってしまうと、キャリッジ601とガイドシャフト108あるいはサポートレール107との間の摺動性が変化してしまうため、そこでキャリッジ601の移動時の振動が大きくなる。これにより、インクの記録シートへの着弾精度が影響を受け、記録画像の品質が低下する可能性がある。
ガイドシャフト108におけるX方向について、攪拌動作の行われる位置の分散について具体的に説明する。図4に、ガイドシャフト108の軸方向に沿った攪拌動作の行われる攪拌位置を示したキャリッジ601、インクタンク602及び記録ヘッド700についての正面図を示す。
攪拌動作ではキャリッジ601の往復動作中の反転時に所定の加速度が必要となるため、この加速度が得られる範囲内で攪拌距離lを設定する。攪拌の強度は、撹拌動作の往復動作回数で調整される。本実施形態では、攪拌動作位置は、X方向に沿って左右に2つ設けられ、攪拌位置XRは図4における向って右側の撹拌動作開始位置を示し、攪拌動作XLは図4における向って左側の撹拌動作開始位置を示している。XRとXLはX方向の基準位置X0からの距離を表している。攪拌位置XRはキャリッジ601の基準位置X0からXRだけ移動した距離から距離lの範囲で撹拌動作を行い、攪拌位置XLはキャリッジ601の基準位置X0からXL移動した距離から距離lの範囲で撹拌動作を行う。それぞれの攪拌距離l同士が重ならないのであれば、設定される攪拌位置は図示されているような2つの攪拌位置に限らず、3つ以上の攪拌位置が存在しても構わない。また、攪拌距離lは、攪拌位置によって変動させても良いし、常に一定に固定されていても構わない。このように、攪拌位置をX方向に複数持つことで、ガイドシャフト108の摩耗の偏りを低減させることができる。
図5、図6に示されるように、ガイドシャフト108の両端部には、ガイドシャフトカム109が取り付けられている。図5には、ガイドシャフト108、サポートレール107、キャリッジ601、記録ヘッド700及びインクタンク602についての斜視図が示されている。また、図6には、ガイドシャフト108の、インクジェット記録装置1における本体側のシャーシ110への取り付け部周辺についての斜視図が示されている。ガイドシャフト108を回転させてガイドシャフトカム109を回転させることにより、ガイドシャフト108の高さを変化させることができる。すなわち、Z方向に沿ったガイドシャフト108の位置を変化させることができる。ガイドシャフト108がZ方向に移動した場合は、それに伴ってキャリッジ601も同様の方向に移動することになる。ガイドシャフトカム109には、ガイドシャフト108及びガイドシャフトカム109の回転軸と同軸の歯車が取り付けられている。また、その歯車には、伝達歯車を介して、姿勢切換モータ(不図示)が接続されている。そのため、姿勢切換モータが駆動されるとガイドシャフトカム109に取り付けられた歯車が回転し、歯車の回転に伴ってガイドシャフト109が回転する。このように、ガイドシャフトカム109は、姿勢切換モータによる回転駆動に伴って、回転動作を行う。
また、ガイドシャフト108には「D」形状の軸が形成され、ガイドシャフトカム109には「D」形状の穴が形成されている。ガイドシャフト108に形成された軸がガイドカムシャフト109に形成された穴に挿入されてこれらが嵌め合わされることで、ガイドカムシャフト109がガイドシャフト108に取り付けられている。このようにガイドシャフト108がガイドカムシャフト109に取り付けられているので、これらがお互いに相対的に移動することができず、ガイドシャフトカム109がガイドシャフト108と共に回転する。すなわち、ガイドシャフト108に、ガイドシャフトカム109が固定されて取り付けられている。
図6には、ガイドシャフト108及びガイドシャフトカム109の一端について示されている。なお、ガイドシャフト108の他端についても図6に示されたものと同様の形状である。また、インクジェット記録装置1における本体には、ガイドシャフトカム109を支持するシャフト支持板(支持台)111が設けられている。ガイドシャフトカム109は、シャフト支持板111上に支持される。ガイドシャフトカム109は、外縁において角度の異なる位置ごとに回転中心からの半径の異なるカム面を有しているため、ガイドシャフトカム109が回転すると、回転中心とシャフト支持板111との間の距離が変化する。
図7(a)〜(c)には、ガイドシャフト108の角度を変化させたときの、それぞれの角度のときについての、ガイドシャフト108、ガイドシャフトカム109及びシャフト支持板111について示した模式的な断面図が示されている。図5、図7に示されるように、ガイドシャフト108におけるガイドシャフトカム109よりも軸方向の外側の位置には、ガイドシャフト108から外側に突出した突起703が形成されている。また、ガイドシャフト108は、突起703が筐体100におけるシャーシ110に形成されたガイドスリット112に挿入された状態でシャーシ110によって支持されている。そのため、ガイドシャフト108は、ガイドスリット112に沿って、Z方向に移動可能である。すなわち、ガイドシャフト108は、回転したときにガイドシャフトカム109によってシャフト支持板111からの距離が変化することで、ガイドシャフト108とプラテン403における支持面との間の距離を変化させることが可能である。従って、ガイドシャフト108は、回転することによってガイドシャフトカム109の回転中心とシャフト支持板111との間の距離を変化させながら、ガイドスリット112に沿ってZ方向に移動する。そのため、ガイドシャフト108の回転に伴いガイドシャフトカム109の回転中心からの半径Rが変化すると、ガイドシャフト108のZ方向に沿う位置が変化し、ガイドシャフト108を保持するキャリッジ601もZ方向に移動する。これにより、記録ヘッド700における吐出口の形成された面とプラテン403との間のZ方向に沿った距離が変動する。
図7(a)〜(c)に、ガイドシャフトカム109の回転中心からシャフト支持板111との当接面までの半径Rの変化について示す。半径Rが短い程、ガイドシャフト108の位置が低く、記録ヘッド700における吐出口の形成された面と記録シートとの間の距離が短い。図7(a)は、図7(a)〜(c)の三つのパターンのうち、最もガイドシャフトカム109の回転中心からシャフト支持板111との当接面までの半径Rが短いときの半径R1を示している。このときのキャリッジ601のポジションは、写真などの高精度の記録を行うのに適している。図7(b)は、三つのパターンのうち、記録ガイドシャフトカム109の回転中心からシャフト支持板111との当接面までの半径Rが中程度のときの半径R2を示している。このときのキャリッジ601のポジションは、文章等の高精細ではない記録を行うときに用いられる。また、図7(c)は、三つのパターンのうち、記録ガイドシャフトカム109の回転中心からシャフト支持板111との当接面までの半径Rが最も長いときの半径R3を示している。このときのキャリッジ601のポジションは、厚紙への記録の際や、インクタンク602の交換を行うとき等に用いられる。
このように、上記の半径Rは、そのときの用途に応じて適宜変えることが可能である。すなわち、ガイドシャフト108は、プラテン403における記録シートを支持する支持面との間の距離を変化させることが可能である。そして、攪拌動作の行われる際の、ガイドシャフト108と支持面との間の距離が複数存在するようにガイドシャフト108の位置が制御される。本実施形態では、CPU1000が、ガイドシャフト108のZ方向への位置を制御する。なお、本実施形態では、キャリッジ601のポジションについて、半径Rの異なる3つのポジションが設定されているが、本発明はこれに限定されない。半径Rの異なる4つ以上のポジションが設定されていても良い。
また、本実施形態では、ガイドシャフト108を回転させることにより、ガイドシャフト108における設置されている際の角度を攪拌動作ごとに変化させることで、ガイドシャフト108とキャリッジ601との間の摺動部の位置を変化させることができる。これにより、攪拌動作ごとに、ガイドシャフト108とキャリッジ601とが摺動する位置を分散させている。
ガイドシャフト108の回転によるガイドシャフト108とキャリッジ軸受け606の内面との摺動面の分散について具体的に述べる。図8(a)〜(c)に、ガイドシャフト108が角度を変化させたときの、それぞれのガイドシャフト108の角度におけるガイドシャフト108及びキャリッジ軸受606の模式的な断面図を示す。キャリッジ軸受606の内面の、軸に直交する面による断面は、ほぼ円周状に形成されている。また、キャリッジ軸受606の内面には、部分的に直線状の弦が形成され、そこの部分でガイドシャフト108の中心からキャリッジ軸受606の内面までの距離が短く形成されている。そのため、キャリッジ軸受606の内面は、直線状の弦となる部分で、ガイドシャフト108の外周面と接触して摺動する。本実施形態では、キャリッジ軸受606の内面には、3箇所の直線状の弦となる部分が形成されている。
ガイドシャフト108は、キャリッジ601のキャリッジ軸受606に対して相対的に回転することが可能に形成されている。そのため、ガイドシャフト108がキャリッジ軸受606に対して相対的に回転することで、ガイドシャフト108の外周におけるキャリッジ軸受606の内面と摺動する摺動面の位置が変わる。すなわち、攪拌動作の行われる際の、ガイドシャフト108の、キャリッジ601におけるキャリッジ軸受606に対する相対的な回転角度が複数存在するように、ガイドシャフト108の回転が制御されている。本実施形態では、CPU1000が、ガイドシャフト108の回転を制御している。
図8(a)〜(c)では、基準となる位置からのガイドシャフト108の回転方向への角度をθとして、それぞれの状態でのガイドシャフト108の回転角を示している。ガイドシャフトカム109における回転中心からの半径がR1であるときのガイドシャフト108の角度をθ1、半径がR2のときのガイドシャフト108の角度をθ2半径がR3のときのガイドシャフト108の角度をθ3とする。また、基準となる位置から、ガイドシャフト108が回転するに従って到達する摺動面を摺動面A、B、Cとする。
図8(a)は、ガイドシャフト108における摺動面Iが、基準となる位置から、ガイドシャフト108の角度θ1の回転によってガイドシャフト108と軸受606との一つ目の接触部Aに到達したときの状態を示した図である。図8(a)のときに摺動面A、Bと摺動するガイドシャフト108の摺動面を摺動面Iとする。図8(b)は、ガイドシャフト108における摺動面Iが、基準となる位置から、ガイドシャフト108の角度θ2の回転によって、二つ目のガイドシャフト108と軸受606との接触部Bを通過したときの状態を示した図である。図8(b)のときに摺動面A、Bと摺動するガイドシャフト108の摺動面を摺動面IIとする。図8(c)は、ガイドシャフト108における摺動面Iが、基準となる位置から、ガイドシャフト108の角度θ3の回転によって、三つ目のガイドシャフト108とキャリッジ軸受606との接触部Cを通過したときの状態を示した図である。図8(c)のときに摺動面A、Bと摺動するガイドシャフト108の摺動面を摺動面IIIとする。
ガイドシャフト108を回転させ、回転角をθ1〜3へ変化させることによって、ガイドシャフト108の外周におけるキャリッジ軸受606と接触する部分を移動させている。この回転角θについては、いくつ設けられても良い。このように、ガイドシャフト108を回転させることで回転角を変化させ、ガイドシャフト108の外周面における摺動する部分の位置を分散させることが可能となる。
次に、サポートレール107とキャリッジ601と間の摺動面について、Z方向への分散について図9(a)〜(c)を参照して説明する。図9(a)〜(c)は、キャリッジ601とサポートレール107との間でZ方向に関する位置関係を変化させた場合の、それぞれの状態について示したサポートレール107及びキャリッジ601の摺動面について示した側面図である。本実施形態では、キャリッジ601における上面から突出した二つの突出部702がサポートレール107を挟み込んだ状態で、キャリッジ601の回転を抑えるように、サポートレール107によってキャリッジ601の姿勢を保持している。本実施形態では、Y方向に並べられた二つの突出部702がサポートレール107を挟み込んでいるので、キャリッジ601のZ方向への移動が妨げられず、キャリッジ601はZ方向に移動することが可能である。従って、ガイドシャフト108をZ方向に移動させることでキャリッジ601をZ方向に移動させ、これによってキャリッジ601の突出部702におけるサポートレール107との間の摺動部分の位置(摺動部)を移動させて分散させることができる。これにより、キャリッジ601における第2摺動面607の摩耗を分散させることができる。
ガイドシャフトカム109が回転することで、ガイドシャフトカム109の回転中心のZ方向に関する位置が移動し、これに応じてキャリッジ601がZ方向に移動する。このとき、キャリッジ601の高さの変動に合わせて、サポートレール107とキャリッジ601との間で摺動する部分(摺動部)が第2摺動面607内で移動する。
図7(a)に示されるガイドシャフト108の回転中心から、ガイドシャフトカム109とシャフト支持板111との当接面までの半径RがR1であるときのキャリッジ601のZ方向に関する位置をZ1とする。また、図7(b)に示される半径RがR2であるときのキャリッジ601のZ方向に関する位置をZ2とし、図7(c)に示される半径RがR3であるときのキャリッジ601のZ方向に関する位置をZ3とする。このとき、図9(a)に示される状態でのキャリッジ601のZ方向に関する位置がZ1であり、図9(b)の状態でのキャリッジ601のZ方向に関する位置がZ2であり、図9(c)の状態でのキャリッジ601のZ方向に関する位置がZ3である。このように、本実施形態では、シャーシ110に固定されたサポートレール107に対し、キャリッジ601がZ方向に相対的に移動することによって、サポートレール107と第2摺動面607との摺動する位置を変動させている。
このように、ガイドシャフト108が、プラテン403における支持面との間の距離を変化させるように移動することによって、キャリッジ601が支持面との間の距離を変化させるように移動する。このとき、キャリッジ601は、サポートレールと摺動することで、キャリッジ軸受606でガイドシャフト108を中心に回転しないように、姿勢が保持されている。このとき、キャリッジ601における、サポートレール107と摺動する摺動部が第2摺動面607内で複数存在するように、ガイドシャフト108の位置を制御している。ガイドシャフト108のZ方向への位置を変化させることで、キャリッジ601のZ方向への位置が変化し、これに伴ってキャリッジ601におけるサポートレール107と摺動する摺動部が第2摺動面607内で変化する。このとき、CPU1000が、攪拌動作の際のキャリッジ601におけるサポートレール107と摺動する摺動部の位置を制御している。
なお、キャリッジ601のZ方向への位置は、上記の3つに限定されるものではなく、キャリッジ601の移動可能な範囲において、いくつ設けられても構わない。
このように、本実施形態では、ガイドシャフト108の延びる方向に沿った攪拌動作を行う際のキャリッジ601の位置、ガイドシャフト108の回転角度がそれぞれ複数設定されている。また、ガイドシャフト108の回転角度が変動することで、キャリッジ軸受606とガイドシャフト108の間の摺動する部分及びキャリッジ601のZ方向に沿った位置がそれぞれ変動する。本実施形態では、それぞれが組み合わせられた状態で複数の攪拌モードが設定され、設定された攪拌モードからそれぞれの状況に応じて攪拌モードが選択される。
すなわち、本実施形態では、攪拌動作の行われる位置が予め複数設定され、攪拌モードが選択されることで、攪拌動作が行われるごとに、ガイドシャフト108の延びる主走査方向に沿った攪拌動作の行われる位置が、複数設定された位置から選択される。また、攪拌動作の行われる際のガイドシャフト108のキャリッジ601に対する相対的な回転角度が予め複数設定されている。そこで、攪拌モードが選択されることで、攪拌動作が行われるごとに、ガイドシャフトのキャリッジ601に対する相対的な回転角度を、複数設定された回転角度から選択される。また、攪拌動作の行われる際のガイドシャフト108とプラテン403における支持面との間の距離が予め複数設定されている。そして、攪拌モードが選択されることで、攪拌動作が行われるごとに、ガイドシャフト108とプラテン403における支持面との間の距離が、複数設定された距離から選択される。また、攪拌動作の行われる際の、キャリッジ601における、サポートレール107と摺動する摺動部が第2の摺動面607内で予め複数設定されている。そして、攪拌モードが選択されることで、攪拌動作が行われるごとに、キャリッジ601における、サポートレールと摺動する摺動部が、複数設定された摺動部から選択される。
以下、それぞれの場合に選択される攪拌モードについて説明する。なお、写真等の高精度の記録精度が求められる記録に使用するためのキャリッジ601ポジションでは、攪拌は行われないこととする。そのため、キャリッジカム109の回転中心からの半径R1の時のポジションについては使用されない。そこで、それぞれの場合に応じて、図10に示されるように、半径R2と半径R3、攪拌位置Rと攪拌位置Lを用いた、攪拌モードTypeA、TypeB、TypeC及びTypeDを設定する。
図10には、それぞれの攪拌モードにおける、ガイドシャフト108及びキャリッジ601の位置、状態について示されている。具体的には、攪拌動作の行われる際の、ガイドシャフトカム109におけるシャフト支持板111との当接面までの半径R、キャリッジ601のX方向に沿う位置、基準位置からのガイドシャフト108の回転角及びキャリッジのZ方向に沿う位置が示されている。
TypeAでは、半径R2−攪拌位置XR―回転角θ2−Z2が組合せられている。TypeBは、半径R2−攪拌位置XL―回転角θ2−Z2が組合せられている。TypeCは、半径R3−攪拌位置XR―回転角θ3−Z3が組合せられている。TypeDは、半径R3−攪拌位置XL―回転角θ3−Z3が組み合わせられている。
攪拌動作を行うタイミングは、インクタンク内の顔料成分の沈降による吐出されるインクの濃度変化を防ぐために、前回の攪拌動作からの経過時間に応じて行われる。また、それと共に、インクタンクの交換や記録ヘッドの回復の行われる際に、これらの工程と並行して行われる。それぞれの攪拌動作では、そのときの状態に応じて、最適な撹拌動作の往復回数を選択する。
また、攪拌動作の行われるタイミングは、記録動作を妨げないように、なるべく記録命令のデータが入力される間や、特定の動作を行うときに、これらの動作と並行に行われることが好ましい。これにより、攪拌のために時間を割く必要がなくなるので、ユーザに対して攪拌動作のために必要とされる待ち時間を少なくしている。
攪拌動作の行われるタイミングとしては、本実施形態では、例えば、ユーザが攪拌動作を行いたいときに任意で行うマニュアル攪拌がある。また、インクタンク内のインクが無くなった場合に新しいインクタンク602に交換した直後に行う、インクタンク交換時の攪拌動作がある。また、記録ヘッドのインク吐出を良好な状態に保つために行われる回復動作の際の、記録ヘッド回復時の攪拌動作がある。また、インクジェット記録装置1における電源がONの状態で、ある一定時間に何も指令がない場合に、インクタンク内のインクの品質を維持することを目的として行う、タイマ割り込み時の攪拌動作がある。また、電源キー104を押して、記録装置に電源が入った直後の初期動作中に行う、電源ON時の攪拌動作がある。これらの攪拌タイミング1.マニュアル攪拌時、2.アクセスカバーCLOSE時、3.記録ヘッドキャッピング時、4.タイマ割り込み時及び5.電源ON時の5つの状態と、それぞれの際の攪拌モードとの組合せを、図11に示す。
本実施形態では、攪拌動作の行われるタイミングごとにそれぞれ決まった攪拌モードが設定されている。図11には、基本的な場合の攪拌タイミングと、それぞれの攪拌タイミングごとに設定された攪拌モードとの組合せを示すテーブルが示されている。攪拌タイミングとして、マニュアル攪拌が行われる際には、攪拌モードとして、TypeDが選択される。また、攪拌タイミングとして、インクタンク交換と並行して攪拌が行われる際には、攪拌モードとして、TypeCが選択される。また、攪拌タイミングとして、記録ヘッドにおける吐出状態の回復動作と並行して攪拌が行われる際には、攪拌モードとして、TypeAが選択される。また、攪拌タイミングとして、タイマ割り込み時に攪拌が行われる際には、攪拌モードとして、TypeBが選択される。また、攪拌タイミングとして、指令が出されずに電源のONの状態が一定期間続いたときに攪拌が行われる際には、攪拌モードとして、TypeAが選択される。
これらの組合せでは、記録ヘッドの状態、インク残量、経過時間やヘッド回復タイミングに応じて、選択する攪拌モードが変えられても良い。また、攪拌モードは、常に攪拌タイミングと一対一の関係を取らなくても良い。攪拌動作を行うキャリッジ601のポジションでの往復動作をカウントしておくことで、攪拌タイミングが同じであっても、摺動面を分散させるために攪拌モードを順繰りに変えたり、乱数を用いてランダムに攪拌モードを選択させたりしても良い。
以上の実施形態によれば、攪拌動作を行う攪拌モードを複数設けることで、複数の攪拌モードからそれぞれのタイミングごとに設定された攪拌モードを選択することができる。これにより、キャリッジ601とガイドシャフト108との摺動面、キャリッジ601とサポートレール107との摺動面、ガイドシャフト108のX方向の摺動箇所を分散させることで摺動面の摩耗が平均化される。これによって、キャリッジ601の往復動作が安定するため着弾精度の低下を抑えることができる。
なお、本明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わずに用いられる。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または記録媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録装置」は、シングルファンクションプリンタのみならず、記録機能にコピー機能、ファクシミリ機能などを付加した複合機にも適用することができる。「記録装置」は、プリンタ、プリンタ複合機、複写機、ファクシミリ装置などのプリント機能を有する装置、ならびにインクジェット技術を用いて物品の製造を行なう製造装置を含む。
また、「記録シート」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものを表すものとする。
1 インクジェット記録装置
108 ガイドシャフト
601 キャリッジ
602 インクタンク
700 記録ヘッド

Claims (5)

  1. インクを吐出する記録ヘッド及びインクタンクを保持し、ガイドシャフトに沿って往復移動させるキャリッジと、
    前記記録ヘッドで記録を行うシートを支持するプラテンと
    前記プラテンから前記記録ヘッドまでの距離を変えるように前記キャリッジの高さを変える変更手段と
    前記ガイドシャフトと平行に延び、且つ、前記ガイドシャフトを中心とした前記キャリッジの回転を抑制するため前記キャリッジに設けられた摺動面が当接して摺動するサポート部材と
    前記記録ヘッドのインクの吐出を伴わずに、限られた範囲で前記キャリッジを往復移動させることによって前記インクタンク内のインクを攪拌する撹拌動作を行なう制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記限られた範囲を互いに異なる第1範囲と第2範囲に変えるように前記キャリッジの移動を制御するとともに、前記サポート部材が当接する前記摺動面の位置を互いに異なる第1位置と第2位置に変えるように前記変更手段を制御するものであり
    前記第1位置を維持して前記第1範囲で前記キャリッジが往復移動する第1撹拌モード、前記第1位置を維持して前記第2範囲で前記キャリッジが往復移動する第2撹拌モード、前記第2位置を維持して前記第1範囲で前記キャリッジが往復移動する第3撹拌モード、前記第2位置を維持して前記第2範囲で前記キャリッジが往復移動する第4撹拌モードから選択して前記撹拌動作を行うことが可能であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記キャリッジは、前記変更手段により、前記第1位置および前記第2位置よりも前記記録ヘッドが前記プラテンに近づく第3位置をとることが可能であり、
    前記制御手段は、前記第3位置においては前記撹拌動作を行なわないことを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記変更手段は、前記ガイドシャフトを回転させる駆動源と、前記ガイドシャフトの回転に伴って前記ガイドシャフトの高さが変わるカム機構とを備え、
    前記制御手段は、前記ガイドシャフトが第1回転角度のときに前記サポート部材は前記摺動面の前記第1位置に当接して前記第1撹拌モードまたは前記第2撹拌モードを実行し、前記ガイドシャフトが第2回転角度のときに前記サポート部材は前記摺動面の前記第2位置に当接して前記第3撹拌モードまたは前記第4撹拌モードを実行することを特徴とする、請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記ガイドシャフトが前記第1回転角度のときと前記第2回転角度のときとでは、前記ガイドシャフトの表面が前記ガイドシャフトの軸受に当接する位置が異なることを特徴とする、請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インクタンクは顔料インクを貯留することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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