JP4115207B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4115207B2
JP4115207B2 JP2002255903A JP2002255903A JP4115207B2 JP 4115207 B2 JP4115207 B2 JP 4115207B2 JP 2002255903 A JP2002255903 A JP 2002255903A JP 2002255903 A JP2002255903 A JP 2002255903A JP 4115207 B2 JP4115207 B2 JP 4115207B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carriage
recording
tray
roller
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002255903A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004090461A (ja
Inventor
誠二 高橋
靖彦 池田
幸太 内田
裕之 新村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002255903A priority Critical patent/JP4115207B2/ja
Priority to US10/649,658 priority patent/US7044570B2/en
Priority to CNB031561284A priority patent/CN1234538C/zh
Publication of JP2004090461A publication Critical patent/JP2004090461A/ja
Priority to US11/130,260 priority patent/US7059697B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4115207B2 publication Critical patent/JP4115207B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/304Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface
    • B41J25/308Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print gap adjustment mechanisms
    • B41J25/3088Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print gap adjustment mechanisms with print gap adjustment means on the printer frame, e.g. for rotation of an eccentric carriage guide shaft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/304Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface
    • B41J25/308Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print gap adjustment mechanisms

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Common Mechanisms (AREA)
  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させることによって記録画像を形成するようにした記録技術に関し、特に、コンパクトディスクを搭載するトレイのような比較的厚みのある被記録材を使用することが可能なインクジェット記録装置、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、インクジェット記録装置は、直方体あるいは帯状をなす用紙などへの記録だけでなく、様々な平面形状や厚さを有する被記録材への記録に適用されている。例えば、CD−R、DVD、及びカード等のように小型で厚みのあるものであっても、その表面にインクジェット記録に適する記録材を設け、ここに種々の画像や文字を記録することが行われている(以下、これらの被記録材を、コンパクトディスク(CD)等と総称する)。
【0003】
従来の汎用インクジェット記録装置において、前述のCD等の被記録材に記録を行う場合には、一般的な用紙の搬送経路を使うと、その高い剛性により搬送性が良くない、傷の発生、搬送ローラ間距離の関係で搬送できない、等の問題が発生する。そこで、トレイを用い、一般的な用紙の搬送経路とは異なる経路を用いて対応している。
【0004】
これらトレイなどを搬送するための搬送経路としては、トレイの厚みが一般的な用紙などに比べて厚いことから略水平に搬送する経路を持ち、またユーザーの操作性を良くするという観点から用紙等のセット方向とは逆の、記録装置の正面側からトレイなどをセットする構成が用いられることが多い。このような場合には搬送路にトレイ等が挿入されているかどうかを、センサーなどによって直接的に検出しないような構成を採ることが多い。これは逆方向から挿入されるトレイ等の検出を可能に構成すると装置の小型化やコストの低減が困難になるためである。
【0005】
一方、CD等の記録材への記録を可能とするインクジェット記録装置においては、インクを吐出する記録ヘッドをキャリッジなどに搭載して、キャリッジと共に記録ヘッドを走査させながら記録を行うインクジェット記録方式も広く採用されている。特に、インクジェット記録装置は、カラー化や高解像度化の容易性、及び動作音の静粛性などのさまざまな利点を有しているため、広く普及している。
【0006】
このようなインクジェット記録装置においては、記録ヘッドに設けられたインクの吐出口からCDなどの記録媒体までの距離(ギャップともいう)を最適な設定とすることが、高精彩な画像を形成する上で重要な要素となっている。特にCD等の被記録材は、紙やフィルムなどの通常の記録媒体に比べて厚さが厚いため、通常の記録媒体を用いる場合よりも記録ヘッドを記録媒体の支持面より離間させて、ギャップの最適化を図る必要がある。
【0007】
記録媒体と記録ヘッドもしくは記録ヘッドのインク吐出口までのギャップを最適化するためには、記録媒体の厚みに応じて例えば記録ヘッドを搭載するキャリッジを案内、支持するシャフトの位置を、シャフトに設けた駆動機構や偏心カムなどを動作させることによって変化させることが広く行われている。この場合、駆動機構や偏心カムの駆動源であるパルススモータあるいはDCモータの駆動軸にロータリーエンコーダ等を設け、ここで検出した駆動軸の回転量に基づき、モータの駆動を制御して記録ヘッドと記録媒体との間隔(ギャップ)を制御することが一般的に行われている。また記録ヘッドと記録媒体との間隔を検出する光学的あるいは磁気的センサーを設け、このセンサーの検出状態によってギャップを制御することも行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては次のような課題がある。
(1)CDやトレイなどの記録媒体と記録ヘッドとの距離(ギャップ)を制御するために、その駆動機構の駆動量を検出するためのセンサーや上記ギャップ量を検出するためのセンサーなどを設けた場合、インクジェット記録装置を安価に構成することが困難になる。
(2)上記のようなセンサーなどを設けた場合には、そのセンサーを取り付けるためのスペースが必要になり、インクジェット記録装置の小型化やこれらセンサーを取り付けるための部材やセンサーとの電気的接続のためのリード線などが必要になり、記録装置本体1の内部構成が複雑になる。
(3)上記の課題を解決するため、専用のセンサーを設けない場合には、上記のようなギャップの制御機構が正常に動作しているかどうかを検出できないという課題がある。
【0009】
本発明は、このような従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、安価かつ簡単な構成によって、記録媒体とキャリッジに搭載された記録ヘッドと間のギャップを高い信頼性をもって検出できるインクジェット記録装置、インクジェット記録方法及びインクジェット記録システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するため、本発明は次のような構成を備える。
すなわち、本発明は、記録ヘッドを搭載したキャリッジを走査して該記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドと対向する位置で記録媒体をガイドするプラテンと、前記キャリッジの走査を案内するガイドシャフトと、前記ガイドシャフトに配され該ガイドシャフトと一体的に回転するカムと、モータの駆動を前記カムに伝達することにより、前記キャリッジを前記プラテンとの距離が第1の距離である第1の位置と、前記プラテンとの距離が前記第1の距離と異なる第2の距離である第2の位置と、に昇降可能とするキャリッジ昇降機構と、前記カムに配され、前記キャリッジが前記第2の位置にあるときに該キャリッジと当接することにより該キャリッジが前記第1の位置にあるときと該キャリッジの移動範囲を変更する規制部と、を備え、初期化処理において、前記キャリッジを昇降させるために前記モータを駆動し前記キャリッジの移動範囲を検出することにより前記キャリッジ昇降機構が正常に動作するか否かを確認することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を図1〜図29と共に説明する。なお、図1及び図2は本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置の斜視図、図3及び図4は本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置の機構部の斜視図、図5はインクジェット記録装置の機構部の断面図、図6はインクジェット記録装置の記録部であるキャリッジの説明図、図7〜図17はCD記録に関する図、図18〜図29は本実施形態に係るキャリッジや、キャリッジに装着される記録ヘッドと記録媒体とのギャップを変更するギャップ変更手段としてのキャリッジの昇降機構を示す説明図である。
【0014】
本発明の記録装置1は、給紙部2、送紙部3、排紙部4、キャリッジ部5、クリーニング部6、記録ヘッド7、CD−R搬送部8、及び電気部9から構成されている。そこで、これらを項目に分けて概略を順次述べていく。
【0015】
(A)給紙部
給紙部2は、主として、図5に示したように多数枚のシート材Pが積載される圧板21、シート材Pを記録ヘッドへ向けて給送する給紙ローラ28、シート材Pを分離する分離ローラ241、及びシート材Pを積載位置に戻すための戻しレバー22等がベース20に取り付けられる構成となっている。
【0016】
また、図2に示したように積載されたシート材Pを保持するための給紙トレイ26が、ベース20または外装に取り付けられている。この給紙トレイ26は複数枚の板材によって伸縮可能に構成されており、使用時には各板材を引出し、シート材Pの指示面積を拡大して用いる。
給紙ローラ28は断面円形の棒状材によって構成されており、この給紙ローラ28には、分離ローラゴムが設けられており、これによってシート材を給紙するようなっている。給紙ローラ28への駆動力は、給紙部2に設けられた専用給紙モータ273(図3参照)から不図示の駆動伝達ギア、遊星ギアを介して伝達される。
【0017】
前記圧板21には可動サイドガイド23が移動可能に設けられ、シート材Pの幅方向(搬送方向と直交する方向)における積載位置を規制している。圧板21はベース20に結合された回転軸を中心に回転可能で、圧板バネ212により給紙ローラ28に向けて付勢される。圧板21における給紙ローラ28との対向箇所には、積載されたシートの中の最終近く(最下位近く)のシート材Pの重送を防止するために人工皮革等の摩擦係数の大きい材質からなる不図示の分離シート213が設けられている。圧板21は不図示の圧板カムによって、給紙ローラ28に当接、離間できるように構成されている。
【0018】
さらに、ベース20には、シート材Pを一枚ずつ分離するための分離ローラ241を取り付けた分離ローラホルダー24が分離ベース20に設けられた回転軸を中心に回転可能に支持されており、不図示の分離ローラバネによって常に給紙ローラ28に向かって付勢されている。この分離ローラ241には、不図示のクラッチバネが取り付けられており、分離ローラ241に対し回転方向において所定以上の負荷がかかると、分離ローラ241が支持されている部分が回転し、課題な不可がかかるのを防止し得る構成となっている。分離ローラ241は不図示の分離ローラリリースシャフトとコントロールカムによって、給紙ローラ28に、当接、離間できるように構成されている。これらの圧板21、戻しレバー22、分離ローラ241の位置は不図示のASFセンサーによって検出されている。
【0019】
また、シート材Pを積載位置に戻すための戻しレバー22は、回動可能にベース20に取り付けられ、解除方向に不図示の戻しレバーバネで付勢されている。シート材Pを戻す時は、戻しレバー22は前記コントロールカムによって戻しレバーバネに抗して回転させられ、それによってシート材Pを積載位置へと戻すように構成されている。
【0020】
以上の構成を用いて給紙する状態を以下に説明する。
【0021】
通常の待機状態では、圧板21は圧板カムによって給紙ローラ28から離間する方向に付勢されて積載された用紙が給紙ローラから離間し(リリースされ)、分離ローラ241はコントロールカムによって給紙ローラ28から離間する方向に付勢される(リリースされる)。この戻しレバー22はその回転によってシート材Pを戻し、かつ積載時にシート材Pが移動経路の奥へと進入しないように、積載口を塞ぐような積載位置に回転移動するように設けられている。
【0022】
この待機状態から、給紙が指示されると、モータ駆動によって、まず、分離ローラ241が給紙ローラ28に当接する。そして、戻しレバー22がリリースされ、圧板21が給紙ローラ28に向けて移動し、圧板21に積載されたシート材Pが当接する。この状態で、シート材Pの給紙が開始される。このとき、複数マイのシート材Pが送り出される可能性があるが、これらのシート材Pはベース20に設けられた不図示の前段分離部201で制限され、所定枚数のみが給紙ローラ28と分離ローラ241のニップ部に送られる。送られたシート材Pはこのニップ部で分離され、最上位のシート材Pのみが搬送される。
【0023】
シート材Pが、後述の搬送ローラ36、ピンチローラ37まで到達すると、圧板21は圧板カム214によって、分離ローラ28はコントロールカムによって、リリース位置に復帰される。戻しレバー22はコントロールカムによって、積載位置に戻る。この時、給紙ローラ28と分離ローラ241から構成されるニップ部に到達していたシート材Pは積載位置まで戻されるようになっている。
【0024】
(B)送紙部
前述の給紙部によって給送された記録紙などのシート材Pは、図3及び図4に示す送紙部3によって搬送経路に沿って記録ヘッドへと搬送される。この送紙部3は、板金からなるシャーシ11に取り付けられており、シート材Pを搬送する搬送ローラ36を有している。搬送ローラ36は金属軸の表面にセラミックの微小粒をコーティングした高摩擦構造を有するものとなっており、その両端部がシャーシ11に固定された軸受け38によって支持されている。この搬送ローラ36と軸受け38との間には、搬送ローラの回転時に所定の負荷を与える搬送ローラテンションバネ381が設けられており、これによって、安定した搬送が行えるようになっている。
【0025】
搬送ローラ36には、これに従動する複数のピンチローラ37が搬送ローラ36の周面に当接した状態で設けられている。ピンチローラ37はシャーシ11に回転軸によって回動可能に支持されたピンチローラホルダ30に軸着されており、ピンチローラホルダを付勢する不図示のピンチローラバネの付勢力によって搬送ローラ36の周面に圧接している。これにより、前記給紙部2によって搬送されて来たシート材Pは、搬送ローラ36との間で挟持され、搬送ローラ36の回転力によって搬送されるようになっている。ピンチローラホルダ30は回転軸によってシャーシ11の軸受けによって回動自在に支持されている。さらに、シート材Pが搬送されてくる送紙部3の入口にはシート材Pをガイドするペーパーガイドフラッパー33(図5参照)及びプラテン34が配設されている。
【0026】
また、ピンチローラホルダ30にはシートPの存否によって移動するPEセンサレバー321が設けられており、このセンサレバー321(図5参照)の移動位置をPEセンサにて検出することにより記録紙の先端、後端の位置を検出し得るようになっている。なお、プラテン34はシャーシ11に取り付けられ、ペーパーガイドフラッパー33は、その一端部が搬送ローラ36に回転可能に支持されて嵌合しており、シャーシ11に当接することで位置決めされる。
また、搬送ローラ36のシート材搬送方向(Y方向)における下流側には、画像情報に基づいて画像を形成する記録ヘッド7が設けられている。
【0027】
上記構成において、図5に示したように前述の給紙部2から送紙部3に送られたシート材Pはピンチローラホルダ30及びペーパーガイドフラッパー33に案内されて、搬送ローラ36とピンチローラ37とのローラ対に送られる。この時、PEセンサレバ−321まで搬送されて来たシート材Pの先端をPEセンサ32が検出し、これによってシート材Pの記録位置を求めている。また、シート材Pは搬送モータ35によりローラ対36、37が回転することでプラテン34上に搬送される。プラテン34上には、図3や図4に示したように搬送基準面となるリブが形成されており、記録ヘッド7とのギャップを管理すると共に、後述の排紙部と合わせて、シート材Pにインクが付着されシート材Pが伸びることなどによって発生する波打ち現象を制御することで、波打ちが大きくならないように構成されている。
【0028】
搬送ローラ36の駆動は、DCモータからなる搬送モータ35の回転力をタイミングベルト561で搬送ローラ36の軸上に設けたプーリー542に伝達している。また、搬送ローラ36の軸には、搬送ローラ36による搬送量を検出するための150〜300lpiなどの所定ピッチでマーキングを形成したコードホイール361が設けられており、そのマーキングを読み取るエンコーダーセンサ363がコードホイール362の隣接する位置のシャーシ11に取り付けられている。
【0029】
なお、記録ヘッドに接続されるインクタンク71としては、各色のインクタンク部を個別に交換可能とするものが用いられている。また、記録ヘッド7としては、各ノズル内に設けたインク吐出駆動素子としての電気熱変換体(ヒータ)を備え、前記電気熱変換体を駆動し、各ノズル内のインクに熱を与えることによってインクに膜沸騰を発生させ、その膜沸騰による気泡の成長または収縮によって生じる圧力変化によってインク滴を吐出口から吐出させるようになっている。
【0030】
(C)キャリッジ部
キャリッジ部5は、記録ヘッド7を搭載するキャリッジ50を有している。このキャリッジ50には、図3及び4に示すようにシート材Pの搬送方向(図中のY方向)に対して交差する方向に往復走査させるためのガイドシャフト52との摺動部50b及びキャリッジ50の上端部に設けられたガイドレール111との摺動部50a(図6参照)が設けられており、ガイドレール111とガイドシャフト52とによって、記録ヘッド7とシート材Pとの隙間が決定されるように支持されている。なお、このガイドシャフト52及びガイドレール111はシャーシ11に固定されている。また、ガイドレール111のキャリッジ50との摺動部分には、ステンレス鋼等の薄板の摺動シート53が張設され、これによって摺動音の低減を図っている。
【0031】
また、キャリッジ50はシャーシ11に取り付けられたキャリッジモータ54によりタイミングベルト541を介して駆動される。このタイミングベルト541は、アイドルプーリー542によって張架されている。タイミングベルト541はゴム等からなるダンパー55を介してキャリッジ50に結合されており、キャリッジモータ54等の回転に伴い発生する振動を減衰することで、キャリッジ50の安定的な走行性能を実現している。
【0032】
そして、キャリッジ50の位置を検出するための150〜300lpi等の所定ピッチでマーキングを形成したコードストリップ561がタイミングベルト541と平行に設けられている。さらに、それを読み取る不図示のエンコーダーセンサーがキャリッジ50に搭載されているキャリッジ基板に設けられている。この不図示のキャリッジ基板には、記録ヘッド7と電気的な接続を行うためのコンタクトも設けられている。また、キャリッジ50には、電気基板(ここではメイン基板)91から記録ヘッド7に対してヘッド信号を伝えるためのフレキシブル基板57を備えている。ここでキャリッジ50は、図3、及び図4に示したシャーシ11に突き当たった位置を基準とし、この後コードストリップ561を検出するエンコーダセンサから出力される位置信号によって、キャリッジ50の位置が随時検出されるように構成されている。
【0033】
また、記録ヘッド7は、キャリッジ50に対して着脱可能に搭載されるようになっている。すなわち、キャリッジ50には、記録ヘッド7を固定するためのタンクカバー502が設けられており、キャリッジ7は、キャリッジ50とタンクカバー502とで構成された空間に着脱可能に搭載される。さらに、キャリッジ50には、記録ヘッド7をキャリッジ50の所定の位置に位置決めするための突き当て部、及び押圧、固定するための不図示の押圧手段等も設けられている。この不図示の押圧手段は、ヘッドセットレバー51に搭載され、ヘッドセットレバー51を回転支点中心に回してセットすることにより、記録ヘッド7をキャリッジ7内に固定するよう作用するものとなっている。
【0034】
このようにして記録ヘッド7がキャリッジ50に搭載された状態を図6に示した。記録ヘッド7はキャリッジ50に搭載されると、インク吐出部701を搬送部に対向して設けられると共にインク吐出部701の近傍がタンクカバー502によって覆われる。インク吐出部701の近傍がタンクカバー502によって覆われることで、記録時にシート材などの記録媒体にカールが発生した場合に、キャリッジ50がシート材を引っ掛ける等の現象が防止される構成となっている。
【0035】
また、後述するガイドシャフト52の両端には図7、図19に示したように左側偏心カム521と右側偏心カム(図示せず)とが設けられており、キャリッジ昇降モータ58の駆動により、ギア列581を介し、左側偏心カム521までモータ58の駆動力が伝達されるようになっており、これによってガイドシャフト52が昇降する。このガイドシャフト52の昇降によって、キャリッジ50が昇降し、厚みの異なるシート材Pに対しても最適なギャップを保つことができる。
【0036】
さらに、キャリッジ50には、後述するCD記録用トレイ83の位置検出用のマーク82を検出用の反射型の光センサーからなるトレイ位置検出センサー59が取り付けられている。発光素子より発光し、その反射光を受光することで、トレイ83の位置を検出することができる。
【0037】
上記構成において、シート材Pに画像を形成する時は、シート材Pの搬送方向Yに向けて、ローラ対36、37がシート材Pを間欠的に搬送すると共に、キャリッジモータ54によりキャリッジ50をシート材Pの搬送方向と交差する方向Xに移動させる。この間、記録ヘッド7には、メイン基板91から記録信号が送られ、その記録信号に従って記録ヘッド7からシート材Pに向けてインク滴が吐出され、画像が形成されて行く。
【0038】
(D)排紙部
排紙部4は、図3及び図4に示したように2本の排紙ローラ40、41と、この排紙ローラ40、41に所定圧で当接、従動して回転可能に構成された拍車42、及び搬送ローラの駆動を排紙ローラ40、41伝達するための不図示のギア列等から構成されている。
【0039】
排紙ローラ40、41はプラテン34に取り付けられている。シート材Pの搬送方向上流側(以下、単に上流側と称す)の排紙ローラ40は、金属軸に複数のゴム部を設けた構成を有している。そして、搬送ローラ40からの駆動力がアイドラギアを介して伝達されることにより、排紙ローラ40は回転駆動される。また、排紙ローラ41は樹脂の軸にエラストマー等の弾性体を複数個取り付けた構成を有している。この排紙ローラ41への駆動は、排紙ローラ40からアイドラギアを介して伝達される。
【0040】
拍車42はステンレス鋼の略円形状の薄板の周囲に凸形状を複数個設け、その周面に樹脂部を一体的に固定したものであり、拍車ホルダー43に回動自在に取り付けられている。コイルバネを棒状に設けた拍車バネ44によって、拍車42は拍車ホルダー43へ取付けられるとともに、排紙ローラ40、41等への押圧を行っている。拍車42は前記排紙ローラ40、41のゴム部、弾性体部に対応する位置に設けられ、主にシート材Pの搬送力を発生させる機能のものと、その搬送力を発生させる機能の部分の間、つまり、前記排紙ローラ40、41のゴム部401、及び弾性体部411が無い位置に設けられ、主にシート材Pが記録される時の浮き上がりを抑える役割のものがある。
【0041】
前記排紙ローラ40、41の間には、シート材Pの両端を持ち上げ、前記排紙ローラ40、41の先でシート材Pを保持し、先に排出されたシート材P上の記録面を擦ることで画像にダメージを与えないように、不図示の紙端サポートが設けられている。この紙端サポートは、先端にコロが設けられた樹脂部材が紙端サポートバネによって付勢され、このコロを所定圧で、排紙されるシート材Pの非記録面に押し付けることで、シート材Pの両端を持ち上げ、こしを作ることで、保持できるように構成されている。
【0042】
以上の構成によって、キャリッジ部5で画像形成されたシート材Pは、前記排紙ローラ40、41と拍車42とのニップに挟まれ、搬送されて排紙トレイ46に排出される。排紙トレイ46は、複数枚(ここでは3枚)の板材によって分割形成され、後述の下ケース99の下部に収納できる構成になっている。使用時は、各板材を各引出して使用する。排紙トレイ46は先端に向けて高さが上昇し、かつその両端の高さが最も高くなるよう構成されており、排出されたシート材Pの積載性向上、及び記録面の摺擦による画像劣化を防止し得るものとなっている。
【0043】
(E)クリ−ニング部
クリーニング部6は、図3及び図4に示したように記録ヘッド7のクリーニングを行うポンプ60、記録ヘッド7の乾燥を抑えるためのキャップ61、及び記録ヘッド7のノズル周辺のフェース面をクリーニングするブレード62、及びポンプ60を駆動する専用モータ(クリーニングモータ(図7参照))などから構成されている。
【0044】
この専用のクリーニングモータ69(図7参照)は、一方向への回転によってポンプが作動し、他方向の回転では、ブレード62、及びキャップ61の昇降動作が作用するように不図示のワンウエイクラッチが設けられている。
ポンプ60は不図示の2本の可撓性部材からなるチューブをポンプコロ68でしごくことによって負圧を発生させるように構成されており、弁などを介してキャップ61に接続されている。キャップ61は昇降可能となっており、その昇降動作によって記録ヘッド7に対して密着、開放可能になっている。また、記録ヘッドに密着させた状態でポンプ60を作用させることにより、記録ヘッド7からは不要なインク等を吸引して排出するよう構成されている。また、キャップ61には、吸引後、記録ヘッド7のフェース面に生じるインク残りを削減するために、キャップ吸収体711が設けられている。また、この実施形態では、キャップ吸収体711にインクが残り固着するという弊害が発生しないように、キャップ61を開放した状態でポンプ60を駆動させ、キャップ61に残っているインクを吸引するようになっている。そして、前記ポンプ60で吸引された廃インクは後述の下ケース99に設けられた不図示の廃インク吸収体に吸収・保持されるように構成されている。
【0045】
このようなキャップ61の昇降動作、ブレード63の動作等の一連の動作は、軸上に複数のカムを設けた不図示のメインカム63で制御される。この制御動作は、メインカムに設けられている各カムとこれに当接する不図示の各アームが作用し、所定の動作を行うことにより行う。メインカム63の位置は、フォトインタラプタ等の位置検出センサー64で検出することができる。キャップ61の下降時(開放時)に、ブレード62がキャリッジ5走査方向に対し垂直に移動し、記録ヘッド7のフェース面をクリーニングする。ブレード62は、記録ヘッド7のノズル近傍をクリーニングするものと、フェース面全体をクリーニングするものとが設けられている。そして、ブレード62は、一番奥に移動した際に、ブレードクリーナー66へ当接することで、ブレード62自身へ付着したインクなどを、除去することができる。
【0046】
(F)外装部
前述までの各ユニットはシャーシ11に組み込まれ、インクジェット記録装置の機構部分を形成している。この機構部分の周囲を覆うよう図1及び図2に示すような外装部を設けている。外装部は、主に、下ケース99、上ケース98、アクセスカバー97、不図示のコネクタカバー、フロントカバー95から構成されている。
【0047】
下ケース99の下部には、排紙トレイレールとともに、複数の板材によって多段式に構成された排紙トレイ46が収納可能に設けられている。また、フロントカバー95は収納時などにシート材Pの排紙口を塞ぐことが可能な構成になっている。
【0048】
上ケース98には、アクセスカバー97が取り付けられ、回動可能に構成されている。上ケース98の上面の一部は不図示の開口部を有しており、この開口部に対応した位置にキャリッジ50が移動することで、インクタンク71、および記録ヘッド7をキャリッジ50より着脱し交換可能に構成されている。さらに、アクセスカバーの開閉を検知するための、ドアスイッチレバー、LEDの光を伝達・表示するLEDガイド982、基板のSWに作用するキースイッチ983a、983b等が上ケース98に設けられている。ここでアクセスカバー97が回動されると先のドアスイッチレバーが作動しアクセスカバー97が開けられたことを認識できる構成となっている。さらに、上ケース98には、多段式の給紙トレイ26が回動可能に取り付けられており、給紙部2が使われない時は、給紙トレイ26は収納すれば、給紙部のカバーにもなるように構成されている。なお、図9には説明のためアクセスカバーを省略して示した。
【0049】
また、上ケース98と下ケース99は、弾性を持った嵌合爪によって取り付けられている。またPCなどの電気的接続を行う不図示のコネクタ部は、不図示のコネクタカバー96が覆っている。
【0050】
次にCD搬送部8とこれを用いた場合のCD記録について図8〜図17を用いて説明する。なお、図8はCD搬送部8の斜視図、図9はCD搬送部8の内部を示した説明斜視図、図10は記録装置本体1にCD搬送部8を装着操作を示す説明斜視図、図11は下ケース99に設けられたCD搬送部8の装着部991及び装着検出部の構成を示す斜視図、図12は記録装置本体1にCD搬送部8を装着する際のCD搬送部8及び装着部991を示す説明側面図であり、(a)はCD搬送部8に設けられたアームの進出前の状態を、(b)はアームの進出後の状態をそれぞれ示している。また、図13はCD搬送部8を記録装置本体1から取り外す際のCD搬送部8及び装着部991を示す説明側面図、図14はCD搬送部8に挿入され、CDなどの記録媒体を装着して搬送するためのトレイ83の平面図、図15は図14に示すトレイの位置検出部分の凹部形状を示す説明断面図、図16は記録装置本体1にCD搬送部8を装着し、スライドカバー81をスライドさせてトレイ83をセットした状態を示す斜視図、図17はトレイとキャリッジ50に設けられたトレイ位置検出センサー59との相対位置を示す説明平面図である。
【0051】
各図において、CD搬送部8には、図14に示したCDなどを搭載するトレイ83が支持されている。また、CD搬送部8には、記録装置本体1の装着部991に向けて移動可能に案内されるトレイガイド82と、このトレイガイド82にトレイ83を挿入するための開口部を形成するスライドカバー81と、下ケース99に設けられ下ケース99とCD搬送部8とを係合するためのフック84と、記録装置本体1への装着時において記録装置本体1に設けられた後述の拍車ホルダー43を上方にスライドさせるための左右一対のアーム85等を備えている。
【0052】
またCD搬送部8内のトレイ挿入部801には、トレイ83の挿入位置の基準となる基準壁823が形成されるとともに、その基準壁823と対向する壁面部には、不図示のコロバネによって前記壁面部より突出するよう付勢された側圧コロ824が設けられている。この側圧コロ824は、前記トレイ挿入部801に挿入されたトレイ83を前記基準壁823に押付け、トレイの左右方向(トレイ挿入方向と直交する方向)における位置決めを行うようになっている。また、側圧コロ824は、トレイ83が所定のセット位置へと挿入されるまでは、トレイ83の外側面837aに圧接して作用するが、トレイ83が記録装置本体1に設けられた前述の搬送ローラ36、ピンチローラ37によって搬送し得る位置まで挿入されると、前記外側面837aより内方に凹状に逃げた逃げ部837bが側圧コロ824に対向するため、側圧コロ824はトレイ83に圧接せず、側方への押圧力は解除される。このため、トレイ搬送動作時において、側圧コロ824がトレイ83に対して余計なバックテンションを加えることはなくなり、トレイ83の搬送精度が低下するのを回避することができるようになっている。
【0053】
また、CD搬送部8のスライドカバー81のトレイ挿入部には左右一対の押圧コロ811が上下動可能に軸着されている。この押圧コロ811は、不図示のコロばねによって上方へと付勢されており、記録装置本体1のトレイ挿入部801に挿入されたCD搬送部8を前記コロばねの付勢力によって弾性的に支持する。そして、CD搬送部8が記録装置本体1の装着部991に装着された時、CD搬送部8に支持されたトレイ83を記録装置本体1の排紙ローラ40,41に押付け、トレイ83の搬送力を発生させ、その搬送力によってトレイ83をセット位置から搬送ローラ36、ピンチローラ37のニップ部まで搬送することができる。その後、両ローラ36,37まで搬送されたトレイ83は、キャリッジ5の走査方向への移動に応じて間欠的に搬送され、これによってトレイ83に保持されたCDへの画像の記録が行われる。
【0054】
また、記録終了時に、操作者が取り出す所定位置までトレイ83を搬送することも可能となっている。この場合も、前記位置検出マーク834と押圧コロ811とを異なる位置に配置した構成となっている。従って、前記位置検出マーク834が押圧コロ811と当接して、表面に傷を付けることを避けるようにしている。
【0055】
図10は、上記CD搬送部8を記録装置本体1に装着する状態を示す図である。図10に示すように、装着時には、まず、CD搬送部8を記録装置本体1の装着部991に向けて保持し、図中の矢印Y方向に沿って真っ直ぐに移動させて行き、下ケース99にの装着部991の開口部に挿入する。この時、図11に示した下ケース99の両側に設けたガイドレール993に沿って、トレイガイド82の両端の嵌合部822を挿入させることによって、CD搬送部8の上下左右の位置決めを容易に行うことができ、スムーズに挿入することができる。トレイガイド82の両側にはフック84が回動可能に取り付けられ、ばねによって一定の回転方向に付勢されている。CD搬送部8を所定位置までスライドさせるとこれ以上スライド不能となる位置に達する。このとき、フック84がガイドレール993のストッパーに作用し、スライドしてきた方向にも戻らないようにロックがかかる。記録装置本体1のプラテン34には、トレイガイド82が装着された状態を検出するための機械的構成を有するトレイガイド検出センサー344が設けられており、このトレイガイド82が記録装置本体1における装着部991の適正位置まで挿入されると、トレイガイド82の一部がトレイガイド検出センサー344を押圧し、センサ344から所定の検出信号が出力されるため、これに基づき装着状態が適正であるか否かが判別される。
【0056】
また、上記の状態において、スライドカバー81を記録装置本体1方向へ移動させると、図8(b)に示すようにスライドカバー81と連動して、アーム85が記録装置本体1方向へ突出する。一方、拍車42が軸着された拍車ホルダー43はプラテン34に対して上下にスライド可能に支持され、所定圧のバネで下方へと付勢されている。従って、アーム85が拍車ホルダー43とプラテン34の間に入り込むことで、拍車ホルダー43を前記ばねの付勢力に抗して上方へと所定量だけ押し上げる。
【0057】
この状態を図12に示した。図12(a)は、アーム85が突出する前の状態を示しており、同図(b)はアーム85が突出し拍車ホルダー43を上方にスライドさせた状態を示している。この際、アーム85の先端に形成された傾斜部851によってアーム85はスムーズにプラテン34と拍車ホルダー43との間に入り込むことができ、それによって、プラテン34と拍車ホルダー43との間にトレイ83を通過させることが可能なスペースを形成することができる。また、アーム85はプラテン34と拍車ホルダー43との間に進入した状態でその進入位置が決まるようになっており、トレイガイド82へ収納された状態ではトレイガイド82に対しガタを持つ構成となっている。
【0058】
また、当初、スライドカバー81を記録装置本体1方向へ移動させない状態では、図10(b)に示す開口部821は閉ざされているため、トレイ83は挿入できないようになっている。そして、スライドカバー81を記録装置本体1方向へ移動さると、スライドカバー81は斜め上方向に移動する構成になっているため、トレイガイド82との間に開口部821が現れる。この状態で、CDを装填したトレイ83をこの開口部821から挿入し、所定位置にセットすることができる。この際、スライドカバー81のアームによって拍車ホルダー43は上昇した状態になっているため、挿入されたトレイ83と拍車42とが干渉してトレイ83先端のトレイシート831や拍車42が破損する虞はない。
【0059】
次にCD搬送部8を記録装置本体1から外す場合について説明する。図13に示すように、トレイガイド82のスライドカバー81を本体から引出す方向、すなわち図13のY方向と逆の方向にスライドさせた場合、スライドカバー81に連動して、アーム85が拍車ホルダー43から退避し、拍車ホルダー43、拍車42が所定の初期位置まで下降する。この時、記録装置本体1にトレイ83が装着されたままの状態であると、スライドカバー81とトレイガイド82との開口部821にトレイ83が挟まり、スライドカバー81をそれ以上引けなくなるようになっている。このため、CDが記録装置本体1に残ったまま、拍車42が下がりCDにダメージを与えるのを防止することができる。また、CD搬送部8からトレイ83を取り出した状態であると、スライドカバー81を初期の後退位置まで引くと、その途中でスライドカバー81がフック84に作用し、フック84が下ケース99のガイドレール993から外れるため、CD搬送部8の記録装置本体1への装着が解除される。
【0060】
次にトレイ83の構成について説明する。トレイ83は、図14に示すように板厚2〜3mm程度の樹脂板に、CD取り付け部832、トレイの出し入れ操作時にユーザが把持する操作部833、位置検出マーク834(834a,834b,834c)、CD取り出し用孔835、挿入位置合わせマーク836、側圧コロ逃げ部837b、メディア有無検知マーク838が設けられている。さらに、トレイ83の先端には、搬送ローラ36、ピンチローラ37へのトレイ83の噛み込みを確実にするための、トレイシート831がトレイ83よりも搬送方向に突出して取り付けられている。
【0061】
トレイシート831は、トレイ83の先端部に形成された斜面部830のCDを取り付ける面とは逆の平面部83aに両面テープなどにより固着されている。トレイシート831の厚みはトレイ83の先端部の厚さよりも薄いシート状のフィルムで構成されており、厚さ0.1〜0.3mm程度のPET等を基材とし、その基材に所定の摩擦係数と所定の硬度が得られるようその一方の表面に所定のコーティング材をコーティングするなどして構成されている。特に本実施形態の場合、ゴム材やウレタン材などのように一般的に相手材と密着しやすいコーティング材料ではなく、所定の表面粗さとゴム材やウレタン材よりも高い硬度を有したコーティング材料を使用している。これは、上記のゴム材やウレタン材などを使用した場合には、トレイ83の搬送経路に設けられた樹脂製のペーパーガイドフラッパー33等の部材と当接した際、このコーティング材と密着し搬送負荷が著しく増大することを防止するためである。
【0062】
またこのトレイシート831上に構成されているコーティング面は、搬送ローラ36と当接する面に設けられており、搬送ローラ36との当接状態においてトレイ83を搬送するに十分な搬送力が発生するようになっている。トレイシート831は図14に示したように略台形の形状に構成され、短辺側がトレイ83より外方へと突出するようにトレイ83の先端部に固着されている。本実施形態の場合、この突出量Aは搬送方向側約3mmである。この突出量Aは、トレイシート831の先端部が搬送ローラ36とピンチローラ37により構成されるニップ部に到達した場合に、トレイ83の先端部が前記ニップ部に届かない長さとなっている。すなわち、トレイシート831の先端部が前記ニップ部にかみこむ際にトレイ83の先端部によって抵抗を受けないように構成されている。
一方、トレイ83自身も先端の斜面部830を有している。まず、トレイシート831が搬送ローラ36とピンチローラ37とに噛み込まれることで、搬送力が生じ、トレイ83の先端のテーパー部830をピンチローラ37が持ち上げることで、比較的大きな厚さを有するトレイ83を搬送ローラ36とピンチローラ37とによって挟持でき、トレイ83の搬送が可能になる。
【0063】
トレイ83に設けられた前記位置検出マーク834は、トレイ83のCD取り付け部分の先端側に設けられた2個の位置検出マーク834a,834bと、反対側に設けられた1個の位置検出マーク834cとからなる。各位置検出マーク834は本実施形態の場合、5mmの正方形をなす反射性能の高い部材によって構成されている。ここでは、ホットスタンプを用いて形成している。この位置検出マーク834の周囲には凹部839が設けられており、これによって樹脂部品の位置検出マーク834による光の反射範囲を明確に規定し得るようになっている。すなわち、凹部839の底面は、図15に示すように高い表面性を有すると共に、位置検出マーク834cの表面に対して所定角度の傾斜を持って形成されているので、キャリッジ50に設けたトレイ位置検出センサー59の発光が位置検出マーク834以外で反射されても受光部に戻らないため、誤検知するのを防ぐことができる構成となっている。
【0064】
以上のように、トレイ83上の位置検出マーク834の光反射率が高いため、高性能のセンサーを搭載する必要がなく、補正などの処理を少なくできるので、コストアップや記録時間の増大を避けることができる。また、CDの記録領域のエッジを直接読み取る方式に比べて、色付きのCD、一度記録したものへの再記録を行う場合にも正確に検出を行うことができる。
【0065】
また、CDをトレイ83に取り付ける場合には、CD中央の穴をCD取り付け部832に合わせて挿入することにより取り付ける。また、CDの取り外しに際しては、2箇所のCD取り出し用孔835を利用し、ユーザーがCDの外周エッジを持って取り外せるように構成されている。また、CD取り付け部832には、複数のモールド爪が設けられており、これが、CD等を取り付けるときのCD等の位置決めとがたつきの除去を行うようになっている。また、CD取り付け部はそれ以外のトレイ83の面より一段低くなっており、その低い面にメディア有無検知マーク838が設けられている。これは、所定幅のホットスタンプの中に所定幅の穴を設け、この穴幅が検知された場合に、メディア無しと判断するように構成されている。
【0066】
なお、前記各位置検出マーク834はピンチローラ37の間に設けられており、各位置検出マーク834がピンチローラ37に当接して、表面に傷が付くのを避けるようになっている。
【0067】
一方、所定位置に搬送されたトレイ83を引出すことで、トレイガイド82からトレイ83を取り出すことができる。さらに、2箇所のCD取り出し用孔835を利用し、操作者はCD等の外周エッジを持って外すことができる。
【0068】
次に、上記構成を有するインクジェット記録装置を用いて、CDの表面に設けられた記録領域への記録動作を説明する。
【0069】
まず、CD搬送部8を本体に向けて直線的にスライドさせて下ケース99に装着する。この時、トレイガイド82が記録装置本体1に装着されれば、トレイガイド検出センサー344によって検出される。
【0070】
ここで、スライドカバー81を記録装置本体1方向へ移動させると、スライドカバー81に連動して、アーム85が記録装置本体1方向へ突出する。そして、アーム85が拍車ホルダー43とプラテン34との間に入り込むことで、拍車ホルダー43を上方へと所定量だけ持ち上げる。
【0071】
このように、スライドカバー81を記録装置本体1方向へ移動させると、スライドカバー81は斜め上方向に移動する構成になっているのでトレイガイド82との間に開口部821が現れる。そして、CDをトレイ83のCD取り付け部832に装着する。操作者は操作部833を持って、CDを装填したトレイ83を上記の開口部821から挿入し、位置検出マーク834がトレイガイド82のトレイセットマーク826と一致するところまでトレイ83を挿入する。このようにしてセットした状態を図16に示す。
【0072】
この状態で、ホストから記録信号を送ると、記録動作を開始する。まず搬送ローラ36及び排紙ローラ40,41が逆転する。不図示のコロバネ812を介して押圧コロ811によってトレイ83は所定圧で排紙ローラ40,41に押し付けられるため、各排紙ローラの回転力によってトレイ83は逆方向、すなわち記録装置内部へと搬送される。この後、トレイシート83が搬送ローラ36、ピンチローラ37に噛み込まれることによって所定の搬送力が生まれ、トレイ83の先端の斜面部830にピンチローラ37が乗り上げ、トレイ83が搬送ローラ36、ピンチローラ37に挟持される。
【0073】
次に、キャリッジ50がトレイ83を検出するために、ホームポジションから記録領域へと移動する。キャリッジ50、ガイドシャフト52の昇降動作については後述するが、この時に、図7(b)に示すように、キャリッジ昇降モータ58が駆動し、ガイドシャフト52を上昇させて、トレイ83に対し最適なギャップを形成することができる。
【0074】
次に、図17(a),(b)に示すように、キャリッジ50はトレイ位置検出センサー59をトレイ83の位置検出マーク834aの位置に合わせて停止させる。そして、トレイ83を搬送し、位置検出マーク834a上端のエッジ位置を検出し(図17(a)参照)、さらに搬送動作を行い、マーク834aの下端エッジを検出する(図17(b)参照)。次に、トレイ位置検出センサー59が位置検出マーク834aの略中央に来るようにトレイ83を戻し、キャリッジ50を左右に移動させ、位置検出マーク834a右端のエッジ位置、左端のエッジ位置を検出する(図14(c)参照)。こうして位置検出マーク834aの中心位置834acを算出することができ、その中心位置834acに基づきトレイ83に搭載したCDの記録位置を求めることができる。
【0075】
以上のように、この実施形態ではトレイ自身の位置検出を行うので、検出を行わずに機械的な精度のみに依存して記録を行う場合に比べ、部品精度のバラツキ、トレイの状態などに起因する記録位置のずれを低減することができる。
【0076】
位置検出マーク834aの位置を検出した後、キャリッジ50は図17(d)に示すように、位置検出マーク834bの検出位置へと移動する。ここで位置検出マーク834bの両端のエッジを検出することで、先程検出した位置検出マーク834aの検出位置が間違いないことを確認する。これは、トレイ83が正規のセット位置よりも奥に挿入された場合に、図17(e)に示すように、位置検出マーク834c位置を検出しても位置検出マーク834bを検出するために移動する動作によって、位置検出マーク834cが位置検出マーク834aでは無いことを検知することができる構成になっている。
【0077】
ここで位置検出マークが834aでなく位置検出マーク834cであると判断された場合には、トレイ位置検出センサー59が位置検出マーク834aに対向する位置までトレイ83を搬送し、再度位置検出マーク834aの検出を実行する。このとき位置検出マーク834aが検出されない場合にはエラー状態と判断しトレイ83を排出する処理を行う。
【0078】
トレイ83位置が検出された後に、図17(f)のように、トレイ83搬送方向に、キャリッジ50のトレイ位置検出センサー59位置とトレイ83のメディア有無検出マーク838位置が一致するようにトレイ83を搬送する。この時に、メディア有無検出マーク838の検出穴のエッジを検出し、所定穴幅と一致すると、CDが搭載されていないと判断し、記録作業を中断し、トレイ83を所定位置まで排出し、エラーを表示する。ここで、上記メディア有無検出マーク838が検出できなければ、CDが搭載されていると判断し、記録作業を継続する。
【0079】
以上の一連の初期動作が終了したところで、記録装置本体1に設定されたCD全体を記録できる所定位置までトレイ83を搬送する。その後、ホストからの送られる画像データーに応じて、記録動作を開始する。画像の記録動作は、複数走査で画像を形成するいわゆるマルチパス記録を行うことで、搬送精度、ヘッド7の着弾精度等に起因するバンドムラ等の発生を軽減することができる。
【0080】
記録動作が終了した後、トレイ83は初期位置、すなわち、前述の記録動作前にユーザがトレイガイド82にトレイ83をセットした位置まで搬送される。この状態で、ユーザーは記録動作が行われたCDが搭載されたトレイ83を取り出すことができる。さらに、スライドカバー81を手前に引くことで、アーム85が拍車ホルダー43から解除され、フック84が下ケース99から解除される。これにより、CD搬送部8は本体記録装置から解除され、取り外すことが可能になる。
【0081】
(キャリッジ昇降機構)
次に本例にかかるキャリッジ50の昇降機構(ギャップ変更機構)について図18〜図32を参照しつつ説明する。ここで、図18(a)及び図19(a)はガイドシャフト52を昇降させるためのガイドシャフト昇降機構の左側の部分を示す部分斜視図、図18(b)及び図19(b)はガイドシャフト昇降機構の右側の部分を示す部分斜視図、図20はキャリッジまたはキャリッジに搭載される記録ヘッドと用紙等の記録媒体とのギャップを調整するギャップ調整機構の一部を示す側面図、図21ないし図24は通常の厚さの記録媒体に対するキャリッジの支持状態を示す図、図25ないし図28は厚紙を記録媒体として用いる場合のキャリッジの支持状態を示す図、図29ないし図32はCD等を記録媒体として用いる場合のキャリッジの支持状態を示す図である。
【0082】
まず、図18〜図20に基づきキャリッジ50及びガイドシャフト52の昇降機構について説明する。なお、図18〜図20ではキャリッジ50やガイドシャフト52は約0.3mm以下程度の通常の記録用紙等の記録媒体に記録を行う場合(通常記録時)のキャリッジ50の支持状態を示している。
【0083】
キャリッジ50のガイドシャフト52は、ギャップ調整板L(紙間調整板Lとも言う)503とギャップ調整板R(紙間調整板Rとも言う)504とによって位置決めされている。また、ガイドシャフト52の用紙搬送方向における位置は、ガイドシャフトばね506の付勢力により、図20に示したシャーシ11の鉛直面505にガイドシャフト52を当接させることによって位置決めされている。そのため、ガイドシャフト52の高さが変化しても、ガイドシャフト52の用紙搬送方向における位置は変化せず、常にシャーシ11の鉛直面505により一定の位置に位置決めされるように構成されている。
【0084】
なお、ギャップ調整板L503のガイドシャフト支持部503a及びギャップ調整板R504のガイドシャフト支持部504aは、いずれも傾斜面となっており、ギャップ調整板L503及びR504をそれらの傾斜面に沿って前後にスライドさせることにより、通常記録時のガイドシャフト52の高さを微調整できる構成となっている。さらに、ギャップ調整板L503及びギャップ調整板R504には、ガイドシャフト支持部503a及び504aに平行する偏心カム突き当て面503b、504bが一体的に設けられている。
【0085】
一方、ガイドシャフト52に左端には、図19(b)に示したように、シャーシ11の左側面11bの内側に偏心カムL522が備えられ、ガイドシャフト52の右端には偏心カムR521が設けられている。偏心カムL522、偏心カムR521はガイドシャフト52に対しその円周方向の回転について一体的に回転するように固定されている。さらに偏心カムR521はカム面とギア部とを有し、ギア部に対して図7に示すようにキャリッジ昇降モータ58から駆動ギア列581を介して駆動(回動)が伝達されるようになっており、キャリッジ昇降モータ58により偏心カムR521の回動位置を制御することにより、ガイドシャフト52の高さ位置すなわちギャップ位置を調整できるように構成されている。
【0086】
また、ガイドシャフト52の左端部のシャーシ11の内側の位置には偏心カムL522が設けられており、さらにこの偏心カムL522にはキャリッジ50に突き当てて偏心カムL522の回転を規制するための回転規制部L522aが設けられている。
なお、図18〜図20に示した通常記録時においては、ガイドシャフト52は、偏心カムR521、L522のカム面によって位置決めされておらず、ギャップ調整板L503、ギャップ調整板R504によって位置決めされている。
【0087】
次に、図21〜図32を参照してキャリッジ昇降機構を駆動してキャリッジ50のギャップを調整する場合について説明する。
図21(a)は偏心カムL522の通常記録時の状態を示す側面図、図21(b)は偏心カムR521の通常記録時の状態を示す側面図であり、図22ないし図24は、偏心カムL522と偏心カムR521とが通常記録時の状態である場合にキャリッジ50が図3及び図4において最も左側に移動した場合の偏心カムL522の位置関係などを示す図、図25(a)は偏心カムL522の約1mm程度の厚紙を記録する時の状態を示す側面図、図25(b)は偏心カムR521の厚紙記録時の状態を示す側面図であり、図26ないし図28は偏心カムL522と偏心カムR521とが厚紙記録時の状態である場合にキャリッジ50が図3及び図4において最も左側に移動した場合の偏心カムL522の位置関係を示す図、図29(a)は偏心カムL522のCD記録時の状態を示す側面図、図29(b)は偏心カムR521のCD記録の状態を示す側面図、図30ないし図32は、偏心カムL522と偏心カムR521とがCD記録時の状態である場合にキャリッジ50が図3及び図4において最も左側に移動した場合の偏心カムL522の位置関係を説明した図である。
【0088】
まず通常記録時について説明する。
図21に示すように、通常記録時の状態では、偏心カムL522及び偏心カムR521のカム面は、いずれもギャップ調整部材L503及びギャップ調整部材R504の偏心カム突き当て部503b、504bに対して非接触状態にある。この際、ガイドシャフト52は両端部が通常記録時状態でのギャップ位置としてガイドシャフト支持部503a及び504aで支持されており、これによって高さ方向における位置決めがなされている。
【0089】
また、偏心カムR521の回転位置は、回転規制部521aをシャーシ11のシャーシ突き当て部525に突き当てることで位置決めされている。またこの状態でキャリッジ50の左側(図3及び図4における左側)への移動可能な位置Aは、シャーシ11のガイドレール111に設けられたガイドレールの突き当て部11c(図24参照)にキャリッジ50の上部に設けられたガイドレールとの摺動部50aが突き当たる位置であり、この位置Aは、図22に示したように偏心カムL522にキャリッジ50が突き当たらない位置となっている。
【0090】
次に厚紙記録動作は、図25に示すように、図21に示した通常記録時の状態からリフトモータ58を駆動し偏心カムR521を図中矢印方向(反時計方向)に駆動することによって行う。この状態を設定するため、偏心カムR521の回転に先立ってキャリッジ50を図26及び図28に示す位置A、すなわちキャリッジ50のガイドレール111との摺動部50aがガイドレール111の突き当て部11cに突き当たる位置まで移動させる。この位置Aは、ガイドシャフト52の左端に設けられた偏心カムL522を図25の矢印方向に回転させた場合に、偏心カムL522に備えられた回転規制部L522aが図25(a)に示したような鉛直に位置した状態でキャリッジ50に突き当たる構成となっている。従って、偏心カムL522の図29に示す矢印方向の回転が規制される。その結果、ガイドシャフト52及び、偏心カムR521の回転も規制される。そしてこの場合には、偏心カムL522及び偏心カムR522のカム面が、それぞれギャップ調整部材L503、ギャップ調整部材L504に設けられたカム突き当て部503b、504bに当接し、図21及び図22に示した通常記録時の高さよりも高い位置にガイドシャフト52の高さが位置決めされる。
【0091】
次にCD記録においては、図29に示すように、先の厚紙記録時よりもさらにリフトモータ58を駆動して回転させることにより行う。ここで偏心カムR521の矢印方向の回転は、偏心カムR521の回転規制部521bがギャップ調整部材R504に設けられたシャーシ突き当て部525に当接することで規制される。その結果ガイドシャフト52の回転方向における位置は、偏心カムR521、L522のカム面が、それぞれギャップ調整部材L503、ギャップ調整部材L504に設けられたカム突き当て部503b、504bに当接された状態で決定され、その結果、先の図23及び図26に示した高さよりもさらに高い状態に保持される。
【0092】
このCD記録時の状態において、キャリッジ50は、図26のX方向(図3,4における左方)への移動を偏心カムL522の回転規制部Lによって規制される。その結果、CD記録時には、先の通常記録時及び厚紙記録時よりもX方向への移動が距離Lだけ短縮される。この位置を位置Bとして示した。このように、偏心カムL522の回転規制部522aは、カム自身の回転をキャリッジ50との当接によって規制する機能を有すると共に、キャリッジ50のX方向への移動を規制する規制部材としての機能をも兼ね備えたものとなっている。
【0093】
(制御系)
図33は、上記構成を有するインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示す図である。
図において、600は上記インクジェット記録装置の各部の制御を司る制御部であり、この制御部は、種々の演算、制御、判別などを行う手段として機能するCPU601と、所定の制御プログラム及びデータなどを格納してなるROM602、所定のデータを一時的に格納すると共に前記CPU601によって行う演算処理などにおけるワークエリアとして機能するRAM603等を備える。
【0094】
また、この制御部600は、インターフェース611を介して外部機器としてのホストコンピュータ610に接続されると共に、入力操作などを行う操作パネル604、記録ヘッドに設けられている各ノズル内のヒータを駆動するヘッドドライバ605、上記各機構を駆動する駆動部607、及び装置の各部の状態を検出する前述の各種センサからなるセンサー部608などが接続されている。
【0095】
操作パネル604には、各電源キースイッチ983a等をはじめとして各種の指令や種々のデータ入力を行うキースイッチを備えた入力部604a、及び装置の状態表示などを行う表示部604bなどを有するものとなっている。
【0096】
また、駆動部605には、給紙動作の駆動源として作用する給紙モータ273、キャリッジ50による走査の駆動源として作用するキャリッジモータ54、前記搬送ローラ36の駆動源として作用する搬送モータ35、前述のクリーニング動作の駆動源として作用するクリーニングモータ69、キャリッジ50の昇降動作の駆動源として作用するキャリッジ昇降モータ58などの各種モータと、これらモータを駆動するモータドライバ607a〜607eとを有する。
【0097】
そして、制御部600は、ホストコンピュータなどの外部機器から送信されるデータ、及びセンサ群などから入力される信号に基づき、前記ROM602に格納された駆動プログラムなどに従って、前記ドライバ607a〜607eなどの各部の制御を行い、後述の記録動作制御を実行するようになっている。
【0098】
(記録動作制御)
次に、上記構成を有するインクジェット記録装置の記録動作制御を図34及び図35を参照して説明する。
【0099】
インクジェット記録装置がAC電源に接続されると、まず、ステップS101では装置の第1の初期化処理を行う。この初期化処理では、本装置のROMおよびRAMのチェックなど電気回路系のチェックを行い、電気的に本装置が正常に動作可能であるかを確認する。なお、この第1の初期化処理では記録装置本体1の駆動機構に対する処理動作は行わない。
【0100】
次にステップS102では、装置本体上ケース98に設けられた電源キースイッチ983aがONされたかどうかの判断を行い、電源キースイッチ983aが押された場合には、次のステップS103へと移行し、ここで第2の初期化処理を行う。
【0101】
このステップS103での第2の初期化処理では、装置本体内の各種駆動機構及びヘッド系のチェックを行う。また後述する本実施形態に係るキャリッジ昇降機構のチェックもここで実施される。すなわち、各種モータやモータに接続された各種機構の初期化、及びヘッド情報の読み込みを行う際に本装置が正常に動作可能であるか否かの確認も行う。
【0102】
次に、ステップS104では記録装置の各種イベント待ちを行う。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令イベント、ユーザー操作によるパネルキーイベントおよび内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベントが発生するとそのイベントに対応した処理を実行する。ここでユーザー操作によるパネルキーイベントとしては、電源キースイッチ983aによる電源OFF動作、レジュームスイッチ983bによるヘッドクリーニング動作、記録動作のキャンセル動作などがある。
【0103】
ステップS104において、外部I/Fからの記録指令イベントを受信した場合には、ステップS105へと移行し、また同ステップS104でユーザー操作による電源キーイベントが発生した場合には、ステップS121へと移行してプリンタ終了処理を行い、同ステップS104でその他のイベントが発生した場合にはステップS122へと移行してその他のイベント処理を行う。
イベントとして記録指令を受信しステップS105に移行した場合には、外部I/Fからの記録指令を解析し、指定された紙種別、用紙サイズ、記録品位、給紙方法などを判断し、その判断結果を表すデータを本装置内のRAMに記憶し、図35に示すステップS106へと進む。
【0104】
図35に示すステップS106〜ステップS115では、指定された給紙方法に対し記録装置本体1が適する状態となっているか否かをチェックする処理を行う。ここで本実施形態の場合、CD記録時は図8に示したCD搬送部8が記録装置に装着されCD搬送部8からトレイ83を給紙し、厚紙記録及び通常記録の場合には自動給紙装置(ASF)より給紙を行っている。さらに本来の場合ステップS106へ移行するのに先立ってキャリッジ50は図21に示した通常記録状態にある。
【0105】
ステップS106では、まず指定された記録がCD記録か、それ以外の記録であるかの判断を行う。ステップS106でCD記録であると判断された場合には、ステップS107へ進み、記録装置本体1に図8に示したCD搬送部8が装着されているかどうかを図11に記載のトレイガイドセンサー344の検出結果により判断する。ここでCD搬送部8が記録装置本体1に装着されていなければステップS108へ移行し、エラー状態を報知し、CD搬送部8が装着されるまで待機する。
【0106】
一方ステップS107においてCD搬送部8が装着されていると判断されれば、ステップS109に移行してリフトモータ58を駆動し、図25に示したようなCD記録の状態になるようキャリッジ50を上昇(リフトアップ)させる。このときリフトモータ58の駆動に先立って、キャリッジ50を移動させることより、キャリッジ50に装着された記録ヘッド7を図3及び図4に示すキャップ61と対向する位置まで移動させ、その後にリフトモータ58を駆動する。ここで、記録ヘッド7がキャップ61に対向した位置では、キャリッジ50は偏心カムL522や、シャーシ右側板11aには当接していない状態となっている。キャリッジ50を上昇させた後、次にステップS117に進みCD搬送部8からの給送動作が選択され実行される。
【0107】
一方、先のステップS106において、受信された記録指令がCD記録でないと判断された場合にはステップ110へ進み、ここで指定された記録動作が厚紙記録かどうかを判断する。厚紙記録であると判断された場合にはステップS111へ進み、記録装置本体1にCD搬送部8が装着されているか否かを判断する。そして、CD搬送部8が装着されている場合には、ここで実行しようとしている厚紙記録には適しない状態であるので、ステップS112へ移行してエラーを報知し、その後、CD搬送部8が取り外されて未装着状態となるまで待機する。また、ステップS111においてCD搬送部8が装着されていないと判断されればステップS113へ移行し、図25に示すような厚紙記録状態となるようにリフトモータ58を駆動してキャリッジ50を上昇(リフトアップ)させる。このステップS113におけるリフトモータ58の駆動に先立って、キャリッジ50を図24に示した最も左側の位置Aまで移動させ、その後にリフトモータ58を駆動する。このとき、キャリッジシャフト52の左端に設けられた偏心カムL522の回転規制部L522aにキャリッジ50が突き当たるため、リフトモータ58の回転はこの位置で規制され、これによって厚紙記録状態になる。このようにして記録装置本体1が厚紙記録に適した状態になると、次にステップS117へ移行し指定されたASFより厚紙の給送を開始する。
【0108】
一方、ステップS110において指定されている記録動作が厚紙記録でないと判断された場合には、ステップS114に進む。この場合、本実施形態では通常記録であると判断される。次いでステップS115へ進み、記録装置本体1へのCD搬送部8の装着状態を確認し、CD搬送部8が装着されていればステップS116へ進んでエラー報知を行い、CD搬送部8が取り外されて未装着状態となるまで待機する。ステップS115でCD搬送部8の未装着状態であると判断された場合にはステップS117へ移行し、厚紙記録の場合と同様にASFによって普通紙の給送を開始する。
【0109】
このように、受信された記録指令に応じて、記録装置のCD搬送部8の装着状態をチェックし、またキャリッジ50や記録ヘッド7のギャップ状態を最適な状態とした後、ステップS117へ移行して給紙を開始し、さらにステップS118へ進み記録動作(記録動作)を行う。この記録動作(記録動作)では、外部I/Fから送信された記録データを、一旦記録バッファに格納し、次いでキャリッジモータ54を駆動してキャリッジ50の走査方向への移動を開始すると共に、プリントバッファに格納されている記録データを記録ヘッド7へ供給して1行の記録を行い、1行分の記録データの記録動作が終了すると搬送モータ35を駆動し、搬送ローラ36を回転させて用紙等記録媒体を副走査方向へと送る。この後、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fからの1ページ分の記録データの記録が終了すると、ステップS119へと進む。
【0110】
ステップS119では、搬送モータ35を駆動し、排紙ローラ40、及び排紙ローラ41を駆動し、用紙等記録媒体が完全に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを行い、その結果、終了した時点で用紙等記録媒体は排紙トレイ46上やCD搬送部8のトレイガイド82上に排出された状態となる。次にステップS120では、記録すべき全ページの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきページが残存する場合には、ステップS105へと復帰し、以下、前述のステップS106〜S120までの動作を繰り返し、記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記録動作は終了し、その後ステップS104へと移行し、次のイベントを待つ。
【0111】
次に、図36ないし図40を参照して本実施形態に係るキャリッジ50のリフト機構(昇降機構)初期化処理及びリフト機構が正常に動作するか否かの動作確認処理について説明する。
【0112】
まず、図36のフローチャートに基づき、図34に記載したステップS103における第2の初期化処理をより詳細に説明する。なお、ここでは、特にリフト機構の制御動作を中心としたフローを示した。
【0113】
ステップS101,S102では、図34と同様に、記録装置にAC電源が接続され、ステップS101における第1の初期化処理が行われると、ステップS201以降の第2の初期化処理が実行される。
【0114】
次に、ステップS201においては、電源スイッチがONされる以前の記録装置の終了状態をチェックする。ここでのチェックは、記録装置に搭載された不図示のEEPROMに書き込まれた情報を基に、記録装置が異常な状態で終了されたか、電源コンセントがoffされて終了したか、あるいは正常な状態で終了されたかどうかを判断する。本実施形態の場合、記録動作終了時に不図示のEEPROMないに終了状態を書き込む処理が行われるようになっている。
また本実施形態の場合、異常状態での終了とは、記録装置の動作中にエラー状態が発生し、その状態のまま電源コンセントが外されて終了した場合がこれに該当し、この場合には、キャリッジ50が記録装置内のどの位置にいるかが不定な状態となる。
一方、正常終了状態とは、記録装置にエラー状態が発生しておらず、キャリッジ50が図3及び図4に示したキャップ位置に対向し、キャップ61がキャリッジ50に装着された記録ヘッド7のインク吐出部701を覆うキャッピング状態となっている場合に該当する。
【0115】
ステップS201において、電源キーによって指示されたON動作が、異常状態での終了後または電源コンセントOFF後に行われたON動作であるのか、正常終了後に行われたON動作であるのかを判断する。ここで異常状態での終了後または電源コンセントOFF後のON動作である場合にはステップS202へ進み、記録装置本体1へのCD搬送部8の装着状態をチェックする。
【0116】
ここでCD搬送部8が装着されている場合にはステップS204に進み、まずクリーニング部6の初期化を実施し、その後、キャップ61をキャリッジ50またはキャリッジ50に装着された記録ヘッド7から離脱したキャップオープン状態とするため、その動作を実施する。
【0117】
次にリフトモータ(キャリッジ昇降モータ)58を駆動して図29に示したようなCD記録の状態とするべく、キャリッジ50を上昇させる。ここでキャリッジ50をCD記録状態とする理由は、CD搬送部8から記録装置内にトレイ83が挿入されている可能性があり、この状態ではトレイ83のトレイシート831が搬送ローラ36とピンチローラ37によって狭持されず、トレイ83のトレイシート831が鉛直方向に突出している可能性があるためである。従ってその後の処理でキャリッジ50を主走査方向(X方向)に移動させた場合にもトレイ83に記録ヘッド等が接触することを防止することができる。
【0118】
次いでステップS206においてキャリッジ50を図3に記載のXとは逆の方向に所定量、例えば約5mm移動する。これはキャリッジ50が図3において最も左側に位置した場合(位置Aにいた場合(図26参照))に、偏心カムL522の回転が図25に示したような厚紙記録状態となって規制され、CD記録状態の位置まで偏心カムL522が回転しなくなることを防止している。
【0119】
次いでステップS207に進み、確認のために再度リフトモータ(キャリッジ昇降モータ)58を駆動して図29に示したようなCD記録の状態とし、その後ステップS208でキャリッジ50を図3のシャーシ右側面11aに突き当て、基準位置を仮の基準位置として取得する動作を実施する。この突き当て動作による基準位置の取得は、この処理以降においてキャリッジ50の移動位置を管理するため基準位置が必要になることから行うが、取得した基準位置を仮の基準位置としたのは、本実施形態の場合CD記録状態ではコードストリップ561の両端が固定的に設けられ、キャリッジ50によって持ち上げられる構成となっているため、この状態で得られた基準位置は、通常状態での記録における基準位置とは正確には一致しないことから、仮の基準位置としている。
【0120】
次にステップS209へ進み、仮の基準位置を元にキャリッジ50をキャップ61に対向したキャップ位置まで移動する。次いでステップS210に進み、リフトモータ(キャリッジ昇降モータ)58を駆動し、リフト機構を図21に示した通常記録状態にし、ステップS211においてキャリッジ50の基準位置を再度取得し、この位置を正式なキャリッジ50の基準位置とする。次にステップS212へ進みキャリッジ50をキャップ位置まで移動した後、ステップS213において給送部(ASF)2や搬送部3の初期化を行う。この後、後述のキャリッジ50のリフト機構の動作確認処理をステップS214で実施し、その後ステップS215においてキャリッジ50に装着された記録ヘッド7のインクタンク71のインク量を検出する処理を行い、一連の初期化処理を終了し次のイベントを待つ(ステップS104)。
【0121】
ステップS203でCD搬送部8が装着されていない場合にはステップS216へ進みクリーニング部6の初期化とともにキャップ61をキャップオープン状態にし、その後ステップS217において先のステップS206と同様にキャリッジ50を右方向へ約5mm移動する。その後先のステップS210へ移行し、その後先のステップS210からステップS215までを同様に実施した後、次のイベントを待つ(ステップS104)。
【0122】
一方、ステップS201において指示されたON動作が、正常終了後のON動作の場合には、図38に示すステップS218へと移行する。ここで、前述の正常終了が行われていたと判断された場合には、キャリッジ50はキャップ位置に位置していることが確定的であるため、先に説明したステップS202での異常終了時や電源コンセントOFF後の処理に比べてその処理動作は簡素化されている。
【0123】
すなわち、ステップS218の後、ステップS219においてCD搬送部8の装着状態を判断する。ここでCD搬送部8が装着されていない場合にはステップS220へ移行し、クリーニング部を初期化すると共に、キャップオープン状態とする。次いで、ステップS221へ進み、リフトモータ58を図21に示す通常記録状態にする。その後、ステップS222に移行してキャリッジ50の基準位置を取得し、ステップ223においてキャリッジ50をキャップ位置へ移動する。そしてステップS224においてリフトモータ58を駆動し図25に示したCD記録状態にし、次のイベントを待つ(ステップS104)。
【0124】
また、ステップS219においてCD搬送部8が装着されていないと判断された場合には、ステップS225へ進む。このステップS225からステップS228までの処理は先のステップS220からステップS223までの処理と同様である。但し、この場合には、記録装置本体1にCD搬送部8が装着されていないためリフトモータ58は駆動せずにステップS226において実現された通常記録の状態のまま次のイベントを待つ(ステップS104)。
【0125】
(キャリッジ昇降機構の動作確認)
次に図36ないし図38に示した第2の初期化処理において実施されるキャリッジ50のリフト機構の動作確認処理(ステップS214に記載)の詳細を図39を参照して説明する。
【0126】
このキャリッジ50のリフト機構(昇降機構)の動作確認処理においては、まず、ステップS301において記録装置本体1へのCD搬送部8の装着状態を再度確認する。そして、CD搬送部8が装着されていると判断された場合には、ステップS302に進み、リフトモータ58を駆動してCD記録状態とする。次にステップS303に進み、このCD記録状態(上昇状態)のままキャリッジ50を図3に示したX方向(左側方向)に移動させる。この移動は、キャリッジ50がシャーシ11の左側に設けられたガイドレール突き当て部11cまたは偏心カムL522に突き当って停止するまで行われる。次に、ステップS304においてキャリッジ50の移動をコードストリップ561と不図示のエンコーダーセンサーとによって監視し、キャリッジ50の停止が確認されるとステップS305へ進み、その停止状態となったキャリッジ50の位置を、突き当て位置cとして取得する。ここで、突き当て位置cはCD記録状態でのキャリッジ50の最も左側に移動した場合の位置となる。この突き当て位置cの取得後、ステップS306において現在の状態がCD記録状態であるか否かの判定を行い、ステップS305において取得したキャリッジ50の突き当て位置cと所定の判定値Xとを比較し、突き当て位置cの値が判定値Xがより大なる値となる場合、すなわちキャリッジ50が判定値Xの表す位置よりも左側に位置すると判断された場合には、エラー報知を行う。
【0127】
つまり、リフトモータ58をはじめとするリフト機構が正常に動作していれば、図32に示したようにCD記録状態におけるキャリッジ50の突き当て位置(キャリッジ50が最も左側に移動可能な位置)cは、通常記録状態や厚紙記録状態におけるキャリッジの突き当て位置に比べて、図中のX方向とは逆の方向(右側方向)に移動した位置にある。そこで、図22及び図26に示した通常記録状態や厚紙記録状態でのキャリッジ50の最左端位置である位置Aと、図30に示したCD記録状態での最左端位置である位置Bとを用いて、上記の判定値Xを、X=(位置A+位置B)/2と設定し、関係式:位置c>判定値Xによってこの式が成立するかどうかを判断している。
【0128】
ステップS306においてこの関係式が成立した場合には、偏心カムL522によってキャリッジ50の左方(X方向)への移動が規制されていないことになり、その結果リフト(キャリッジ昇降)モータ58等で構成されるリフト(昇降)機構が正常に動作していないと判断し、ステップS307へ進んでエラー状態を報知する。また、ステップS306において上記関係式が成立しない場合には、偏心カムL522によってキャリッジ50の移動が規制されていることになり、リフト機構が正常に動作していると判断し、次のステップである図37に示したステップS215へと移行する。
【0129】
一方、ステップS301においてCD搬送部8が記録装置本体1に装着されていないと判断された場合には、図40に示すステップS307〜ステップS317の動作を実施する。この制御動作では、先のCD記録状態においてキャリッジ50の移動可能な最左端の位置のチェックに加えて、通常記録状態での最左端の位置のチェックも実施する。
【0130】
すなわち、ステップS307からステップS311及びステップS316については前述のステップS301〜S307と同様にCD記録におけるチェック処理を行う。ここで、ステップS311においてCD記録状態でのキャリッジ50の移動可能な最左端の位置cが判定値Xよりも小さい値となり、リフト機構が正常動作していると判断された場合には、次のステップS312に進む。
【0131】
このステップS312においては、キャリッジ50を一旦、図3に記載のX方向とは逆の方向に5mm移動させる。これは次にリフトモータ58を駆動して偏心カムL522を回転させる場合に、その回転をスムーズに行うためにキャリッジ50を偏心カムL522より離間させるためである。
【0132】
この後、ステップS313にてリフトモータ58を駆動し、図21に示すような通常の記録状態にする。その後ステップS314及びステップS315に移行し、キャリッジ50が左側に突き当たって停止するまでX方向(左方へと)移動する。ここで、ステップS315では、キャリッジ50が停止して突き当て状態となったことが確認されると、そのときのキャリッジ50の位置を通常記録状態でのキャリッジ50の移動可能な最左端位置dとして取得する(ステップS316)。
【0133】
そして、ステップS317においては、取得した位置dについて、関係式:位置d<判定値X、の条件が成立するかどうかを判断する。この関係式が成立した場合には、偏心カムL522によってキャリッジ50の移動が規制されていることになり、その結果、リフト(キャリッジ昇降)モータ58等で構成されるリフト(昇降)機構が正常に動作していないと判断し、ステップS317へ進んでエラー状態を報知する(ステップS317)。
【0134】
一方ステップS316において上記関係式が成立しない場合には、偏心カムL522によってキャリッジ50の移動が規制されていないことになり、リフト機構が正常に動作していると判断し、次のステップである図37のステップS215に移行する。
【0135】
このように、本実施形態においては、キャリッジ50のギャップ変更手段であるリフト機構(昇降機構)を備えたインクジェット記録装置において、記録ヘッドと記録媒体とのギャップを管理するための専用のセンサーを設けずに、ギャップの最適化を実現することができると共に、リフト機構に異常が生じた場合に直ちにその状態を報知することができる。
【0136】
このため、インクジェット記録装置のコスト低減を図ることができると共に、センサーを取り付けるための部材や、センサーに電気的接続を行うためのリード線なども必要とせず、装置内部の構造を簡略化することができ、装置全体の小型化も図ることが可能となる。さらに、本実施形態においては、キャリッジの昇降のための駆動源としてDCモータを使用したため、他のモータや駆動源を用いた場合に比べてより安価な構成を実現することができ、DCモータの回転量や駆動量を検出するためのエンコーダセンサーなどを設けない構成としたのでより安価な構成を実現することができる。
【0137】
また、リフト機構の動作状態のチェックを記録動作毎に行わず、記録装置に電源コンセントを接続した場合のみ行うようにしたので、記録動作全体の所要時間を短縮化することができ、優れた記録性能を得ることができる。
【0138】
なお、本実施形態ではキャリッジの昇降のための駆動源としてDCモータを使用したがパルスモータであっても適用できる。
【0139】
(他の実施形態)
ところで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような構成を採ることも可能である。
【0140】
例えば、上記第1の実施形態においては、先の図36ないし図40の説明において、キャリッジ50のリフト機構における動作状態のチェックを、記録装置に電源コンセントを接続した場合のみに行うように構成したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、記録指令受信後に、図35に示すステップS117で行われる給紙動作に先立ってキャリッジ50をX方向(左側)に突きあて状態となるまで駆動し、その後、給紙前にギャップ変更手段の状態をチェックするように構成しても良い。この場合には、キャリッジ50をX方向に移動させるだけで良いため、最小限の処理で記録動作に移行でき、常に記録に先立ってギャップ変更手段が正常であるか異常であるかという判断を行うことができる。
【0141】
また、上記第1の実施形態では、キャリッジ50のギャップ変更機構は、キャリッジを上下方向に昇降する機構として説明したが、ギャップを変更するためのキャリッジの移動方向は、記録媒体の搬送経路に対して離間、近接するような構成であれば良く、必ずしも上下方向に限定されるものではない。つまり、記録媒体の搬送方向が垂直方向に設定されている場合には、キャリッジを水平方向に沿って離間、近接させるように構成しても本発明を好適に実施することができる。
【0142】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明は、キャリッジのギャップ変更手段を備えたインクジェット記録装置において、キャリッジの昇降位置に応じて、キャリッジの主走査方向における移動範囲を変更する移動範囲変更部を設け、キャリッジの主走査方向への移動範囲を検出することによって、記録ヘッドと記録媒体とのギャップが適当であるか否かを判断するようにしたため、ギャップを検出するための光センサーなどを設けることなく、安価かつ小型な構成によってギャップの適正化を実現することができ、信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置の斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置の斜視図であり、図1に示す状態からフロントカバー及び給紙トレイを開いた状態を示している。
【図3】本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置の機構部を右斜め上方から見た斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置の機構部を左斜め上方から見た斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置の機構部の断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置の記録部であるキャリッジの説明図である。
【図7】図6に示したものの側面図である。
【図8】本発明の第1実施形態におけるCD搬送部を示す斜視図である。
【図9】本発明の第1実施形態におけるCD搬送部の内部構成の説明図である。
【図10】本発明の第1実施形態における記録装置とCD搬送部のセット操作状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の第1実施形態における下ケースのCD搬送部取付け部および取付け検出部の構成を示す斜視図である。
【図12】本発明の第1実施形態における下ケースとCD搬送部の記録装置への装着時の状態を示す説明側面図である。
【図13】本発明の第1実施形態における下ケースとCD搬送部のフック解除状態を示す説明側面である。
【図14】本発明の第1の実施形態におけるトレイの平面図である。
【図15】本発明の第1の実施形態におけるトレイの位置検出部の周囲に形成された凹部形状を示す説明断面図である。
【図16】本発明の第1の実施形態におけるCD搬送部を記録装置に装着し、かつCD搬送部にトレイをセットした状態を示す斜視図である。
【図17】本発明の第1の実施形態におけるトレイと位置検出センサーとの相対位置を示す説明平面図である。
【図18】本発明の第1の実施形態におけるキャリッジシャフトの支持機構を示す説明斜視図である。
【図19】(a)は本発明の第1の実施形態におけるキャリッジ昇降機構の偏心カムL周辺の構成を示す説明斜視図、(b)はキャリッジ昇降機構の偏心カムR周辺の構成を示す説明斜視図である。
【図20】本発明の第1の実施形態におけるキャリッジ昇降機構を示す説明側面図である。
【図21】本発明の第1実施形態におけるキャリッジ昇降機構の通常記録状態を示す説明側面図である。
【図22】本発明の第1実施形態におけるキャリッジ昇降機構の通常記録状態を示す説明斜視図である。
【図23】図22に示したものの側面図である。
【図24】図22に示したものの背面図である。
【図25】本発明の第1実施形態におけるキャリッジ昇降機構の厚紙記録状態を示す説明側面図である。
【図26】本発明の第1実施形態におけるキャリッジ昇降機構の通常記録状態を示す説明斜視図である。
【図27】図26に示したものの側面図である。
【図28】図26に示したものの背面図である。
【図29】本発明の第1実施形態におけるキャリッジ昇降機構のCD記録状態を示す説明側面図である。
【図30】本発明の第1実施形態におけるキャリッジ昇降機構のCD記録状態を示す説明斜視図である。
【図31】図30に示したものの側面図である。
【図32】図30に示したものの背面図である。
【図33】本発明の第1の実施形態における制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図34】本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置の記録動作制御を示すフローチャートである。
【図35】本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置の記録動作制御を示すフローチャートである。
【図36】本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置の初期化処理の一部を示すフローチャートである。
【図37】本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置の初期化処理の一部を示すフローチャートである。
【図38】本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置の初期化処理の一部を示すフローチャートである。
【図39】本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置の初期化処理のうちキャリッジ昇降機構の動作確認処理の一部を示すフローチャートである。
【図40】本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置の初期化処理のうちキャリッジ昇降機構の動作確認処理の一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 記録装置本体
2 給紙装置
3 送紙部
4 排紙部
5 キャリッジ部
6 クリーニング部
7 記録ヘッド
8 CD搬送部
9 電気部
11 シャーシ
11a シャーシ右側面
11b シャーシ左側面
11c ガイドレール突き当て部
111 ガイドレール
20 ベース
21 圧板
214 圧板カム
23 可動サイドガイド
24 分離ローラホルダー
241 分離ローラ
26 給紙トレイ
273 給紙モータ
28 給紙ローラ
30 ピンチローラホルダ
32 PEセンサー
321 PEセンサーレバー
33 ペーパーガイドフラッパー
34 プラテン
344 トレイガイド検出センサー
35 搬送モータ
36 搬送ローラ
361 コードホイール
37 ピンチローラ
38 軸受け
381 ローラテンションバネ
39 エンコーダーセンサー
40 排紙ローラ
41 排紙ローラ
42 拍車
43 拍車ホルダー
44 拍車バネ
46 排紙トレイ
47 インクタンクセンサー
50 キャリッジ
50a 摺動部
502 タンクカバー
503 ギャップ調整部材L
503a ガイドシャフト支持部
503b カム突き当て部
504 ギャップ調整部材R
504a ガイドシャフト支持部
504b カム突き当て部
505 シャーシ鉛直面
506 ガイドシャフトバネ
51 ヘッドセットレバー
52 ガイドシャフト
521 偏心カムR
521a 回転規制部
521b 回転規制部
522 偏心カムL
522a 回転規制部L
525 シャーシ突き当て部
53 摺動シート
54 キャリッジモータ
541 タイミングベルト
542 アイドルプーリー
55 キャリッジダンパー
561 コードストリップ
57 フレキシブル基板
58 キャリッジ昇降モータ(リフトモータ)
581 駆動ギア列
59 トレイ位置検出センサー
60 ポンプ
61 キャップ
711 キャップ吸収体
62 ブレード
63 メインカム
64 位置検出センサー
66 ブレードクリーナー
68 ポンプコロ
69 クリーニングモータ
691 ワンウェイクラッチ
7 記録ヘッド
701 インク吐出部
71 インクタンク
8 CD搬送部
81 スライドカバー
811 押圧コロ
812 コロばね
82 トレイガイド
821 開口部
822 嵌合部
823 基準壁
824 側圧コロ
826 トレイセットマーク
83 トレイ
830 テーパー部
83a トレイシート固着部
83b 段差部
831 トレイシート
832 CD取り付け部
833 操作部
834 位置検出マーク
835 CD取り出し用孔
836 トレイ挿入位置合わせ用マーク
837a 外側面
837b 逃げ部
838 メディア有無検知用マーク
839 位置検出マーク凹部
84 フック
85 アーム
851 傾斜部
91 メイン基板
95 フロントカバー
96 コネクタカバー
97 アクセスカバー
98 上ケース
982 LEDガイド
983a キースイッチ
983b レジュームスイッチ
99 下ケース
993 CD搬送部ガイドレール

Claims (3)

  1. 記録ヘッドを搭載したキャリッジを走査して該記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドと対向する位置で記録媒体をガイドするプラテンと、
    前記キャリッジの走査を案内するガイドシャフトと、
    前記ガイドシャフトに配され該ガイドシャフトと一体的に回転するカムと、
    モータの駆動を前記カムに伝達することにより、前記キャリッジを前記プラテンとの距離が第1の距離である第1の位置と、前記プラテンとの距離が前記第1の距離と異なる第2の距離である第2の位置と、に昇降可能とするキャリッジ昇降機構と、
    前記カムに配され、前記キャリッジが前記第2の位置にあるときに該キャリッジと当接することにより該キャリッジが前記第1の位置にあるときと該キャリッジの移動範囲を変更する規制部と、
    を備え、
    初期化処理において、前記キャリッジを昇降させるために前記モータを駆動し前記キャリッジの移動範囲を検出することにより前記キャリッジ昇降機構が正常に動作するか否かを確認することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記キャリッジに配されたエンコーダセンサでコードストリップを読み取ることにより、前記キャリッジの移動範囲を検出することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 通常記録時は前記キャリッジを第1の位置に移動し、CD記録時は前記キャリッジを第2の位置に移動することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
JP2002255903A 2002-08-30 2002-08-30 インクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP4115207B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002255903A JP4115207B2 (ja) 2002-08-30 2002-08-30 インクジェット記録装置
US10/649,658 US7044570B2 (en) 2002-08-30 2003-08-28 Ink jet printing apparatus and ink jet printing method
CNB031561284A CN1234538C (zh) 2002-08-30 2003-08-29 喷墨记录装置及喷墨记录方法
US11/130,260 US7059697B2 (en) 2002-08-30 2005-05-17 Ink jet printing apparatus and ink jet printing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002255903A JP4115207B2 (ja) 2002-08-30 2002-08-30 インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004090461A JP2004090461A (ja) 2004-03-25
JP4115207B2 true JP4115207B2 (ja) 2008-07-09

Family

ID=31972921

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002255903A Expired - Fee Related JP4115207B2 (ja) 2002-08-30 2002-08-30 インクジェット記録装置

Country Status (3)

Country Link
US (2) US7044570B2 (ja)
JP (1) JP4115207B2 (ja)
CN (1) CN1234538C (ja)

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006110946A (ja) * 2004-10-18 2006-04-27 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US7540237B2 (en) * 2005-01-19 2009-06-02 Kubin Dale K Printer
US20070025794A1 (en) * 2005-06-17 2007-02-01 Kubin Dale K A printer
JP4585927B2 (ja) * 2005-06-24 2010-11-24 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JP4748308B2 (ja) * 2005-08-19 2011-08-17 セイコーエプソン株式会社 被記録媒体スタッカ、記録装置、液体噴射装置
US7645006B2 (en) * 2006-07-28 2010-01-12 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Printhead lift
JP4877500B2 (ja) * 2006-09-25 2012-02-15 セイコーエプソン株式会社 トレイの判別方法、記録装置および液体噴射装置
JP2008168620A (ja) 2006-12-11 2008-07-24 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2008162117A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Brother Ind Ltd 画像記録装置
KR101431778B1 (ko) * 2007-02-09 2014-08-20 어드밴스드 리퀴드 로직, 아이엔씨. 자성 비즈를 이용하는 액적 작동기 장치 및 방법
US20080256565A1 (en) * 2007-03-16 2008-10-16 Xlnt Idea, Inc. Disc transport and method of disc removal
US20080229341A1 (en) * 2007-03-16 2008-09-18 Kubin Dale K Disc transport with an improved disc engagement mechanism
US20080229342A1 (en) * 2007-03-16 2008-09-18 Kubin Dale K Method for picking and placing a disc
US20080244627A1 (en) * 2007-03-26 2008-10-02 Kubin Dale K Disc transport with carousel
US20080267018A1 (en) * 2007-04-03 2008-10-30 Xlnt Idea, Inc. Disc transport auto-calibration
US20080271064A1 (en) * 2007-04-26 2008-10-30 Kubin Dale K Portable integrated disc-publishing device
JP5040663B2 (ja) * 2008-01-04 2012-10-03 セイコーエプソン株式会社 流体吐出装置及びその組付位置判定方法
JP2009196344A (ja) * 2008-01-24 2009-09-03 Seiko Epson Corp 液体吐出装置
JP5327449B2 (ja) * 2009-02-09 2013-10-30 株式会社リコー 画像形成装置
CN101905574B (zh) * 2009-06-08 2013-11-06 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 墨盒座调整机构
JP2011056785A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Toshiba Tec Corp プリンタ装置
JP2011178144A (ja) * 2010-03-04 2011-09-15 Seiko Epson Corp 媒体処理装置のギャップ制御方法および媒体処理装置
JP5327145B2 (ja) * 2010-06-17 2013-10-30 ブラザー工業株式会社 液滴噴射装置
JP2013230569A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Seiko Epson Corp 印刷装置
JP5932473B2 (ja) * 2012-05-08 2016-06-08 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JP6036472B2 (ja) * 2013-03-27 2016-11-30 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP6578647B2 (ja) * 2014-10-31 2019-09-25 株式会社リコー 画像形成装置
JP6743413B2 (ja) * 2016-02-26 2020-08-19 セイコーエプソン株式会社 記録装置
US10093118B2 (en) * 2016-02-26 2018-10-09 Seiko Epson Corporation Recording apparatus
JP6976706B2 (ja) * 2017-04-12 2021-12-08 キヤノン株式会社 記録装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69634884T2 (de) * 1995-04-11 2006-04-27 Canon K.K. Tintenstrahlaufzeichnungsgerät mit einem Bildlesekopf
JP3401205B2 (ja) 1999-01-14 2003-04-28 シャープ株式会社 シリアルプリンタ
JP3595779B2 (ja) * 2000-07-21 2004-12-02 キヤノン株式会社 記録装置
JP2002137487A (ja) 2000-11-02 2002-05-14 Sharp Corp インクジェット記録装置およびそのギャップ識別方法
JP3728280B2 (ja) * 2002-07-10 2005-12-21 キヤノン株式会社 記録装置
JP3768930B2 (ja) * 2002-07-10 2006-04-19 キヤノン株式会社 記録装置
JP3728283B2 (ja) * 2002-08-30 2005-12-21 キヤノン株式会社 記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN1488513A (zh) 2004-04-14
US20050206666A1 (en) 2005-09-22
US7044570B2 (en) 2006-05-16
US20040041860A1 (en) 2004-03-04
CN1234538C (zh) 2006-01-04
US7059697B2 (en) 2006-06-13
JP2004090461A (ja) 2004-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4115207B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3728283B2 (ja) 記録装置
JP3728280B2 (ja) 記録装置
JP3780232B2 (ja) 記録装置
JP3768930B2 (ja) 記録装置
JP3768929B2 (ja) 記録装置
JP3840153B2 (ja) 記録装置
JP4012130B2 (ja) 記録装置及びトレイ
JP4027185B2 (ja) 記録装置
US6945714B2 (en) Recording apparatus
JP2005125675A (ja) 記録装置およびその記録方法
JP2006036516A (ja) 記録装置
JP2005104112A (ja) 記録装置
JP3913136B2 (ja) 記録装置
JP3768928B2 (ja) 記録装置
JP2004042382A (ja) 記録装置
JP2007118437A (ja) 記録装置
JP2006043892A (ja) 記録装置
JP2005335911A (ja) 記録装置
JP2006205568A (ja) 記録装置
JP2005144672A (ja) 記録装置
JP2006043891A (ja) インクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040610

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050708

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050906

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060908

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20061011

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20061011

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061109

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20061116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080415

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140425

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees