JP2005335911A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】CD等の厚紙記録媒体に記録を行う際に搬送ローラ対を抜け出す時の蹴飛ばしを防止することにより、印刷乱れや異音発生を抑えるとともに、厚紙記録媒体がはじき出されて記録手段などに衝突することを防止する。
【解決手段】厚紙記録媒体を搬送するときに搬送ローラ対の圧接離間を制御する制御手段と、厚紙記録媒体を搬送するときに該厚紙記録媒体の搬送方向後端部の位置を検出する後端検出手段と、を有し、前記制御手段は、前記後端検出手段の検出結果に基づき厚紙記録媒体が搬送ローラ対を抜けるときに該搬送ローラ対が離間するように制御する。
【選択図】 図17

Description

本発明は、厚紙ガイド手段を使用することで、厚くて曲げ剛性の高い厚紙記録媒体に記録することが可能な記録装置に関する。
プリンタ、画像形成装置、ファクシミリ、複写機等の記録装置によって記録される記録媒体として様々なものが提案されており、その中には、CD−RやDVDやカードのように厚みが厚く剛性の高い記録メディアがある。このような厚みが厚く剛性の高い記録媒体(以下厚紙記録媒体という)に記録を行うための構成として、いくつかの方式のものが実施あるいは提案されている。厚紙記録媒体に記録する場合は、通常の薄くて剛性が低い記録媒体(以下、薄紙記録媒体又は単に記録媒体ともいう)の搬送経路を同様に利用することが困難であるため、ストレートな形状の搬送パスを設けることで、薄紙記録媒体を搬送する搬送ローラを用いて搬送することを可能にしている。
また、厚紙記録媒体の場合、搬送ローラ及びその従属ローラから成る搬送ローラ対に噛み込ませることが薄紙記録媒体の場合のように容易に行うことが難しい。そのため、搬送ローラ対を手動もしくは自動で離間させることにより厚紙記録媒体を引き込めるような隙間を設ける方法、あるいは、先端部に薄いシート状部材を固着するとともに徐々に厚みを増すテーパ状の先端ガイド部を有するトレイ(厚紙記録媒体を搭載して搬送するための搬送トレイ)を用いることが行われている。上記トレイは、厚紙記録媒体のセット性や記録中の搬送安定性を良好なものとするために使用されるものである。その場合、CD等の厚紙記録媒体をトレイに搭載し、記録装置前面に該トレイを案内するためのトレイガイド等の厚紙ガイド手段を設けることが行われている。前記厚紙ガイド手段としては、記録装置本体に着脱可能なもの、あるいは、記録装置本体に折り畳んだり収納したりして係合したままで形態を変え得るものなどがある。
トレイに搭載した厚くて剛性の高い記録メディア(厚紙記録媒体)の表面に印刷可能な記録装置における記録媒体搬送機構を開示する文献には、特開2002−096514(特許文献1)がある。また、記録を終えた厚紙記録媒体の後端部が搬送ローラ対を抜ける際に、搬送ローラ対による弾性挟持力が瞬間的に解除されるために厚紙記録媒体がはじき出されるという蹴飛ばし(後端蹴飛ばしともいう)が発生することがある。この蹴飛ばしが発生すると、印刷乱れや音が発生するのみならず、はじき出された記録媒体が記録手段などに衝突して損傷や汚染が発生することがある。このような厚紙記録媒体が搬送ローラ対を抜け出る際の蹴飛ばしを抑える蹴飛ばし軽減機構を開示する文献には、特開平10−026851号公報(特許文献2)がある。
特開2002−096514 特開平10−026851号公報
しかしながら、上記の従来例にあっては、厚紙記録媒体に記録する際に次のような課題があった。第1に、搬送ローラ対の離間機構を装着できない場合、様々な厚さや形状の厚紙記録媒体をセット可能な先端テーパ付き搬送トレイを用意するか、それぞれの厚紙記録媒体用に別々に先端テーパ付き搬送トレイを用意するかのいずれかでないと、上記の蹴飛ばしを回避できない。すなわち、1つの搬送トレイで種々の厚紙記録媒体に対応することが困難であり、一方、厚紙記録媒体ごとに搬送トレイを用意するとコストが増大してしまう。第2に、搬送ローラ対の離間機構を内蔵できたとしても、厚紙記録媒体の後端通過と該離間機構の動作のタイミングを制御することができず、上記後端蹴飛ばしを有効に回避することができなかった。
第3に、厚紙記録媒体の後端蹴飛ばしは、薄くて剛性が低い薄紙記録媒体の場合と異なり、厚紙記録媒体の印刷に乱れが生じるだけでなく、厚紙記録媒体が搬送ローラ対の蹴飛ばしにより記録ヘッドなどに衝突して損傷を与える可能性がある。第4に、従来の蹴飛ばし回避手段においては、厚紙記録媒体と薄紙記録媒体が全くの同じ搬送経路を通ることになっているが、厚紙記録媒体の搬送性や印刷品位を損なうことを回避するためには、厚紙記録媒体を考慮したゆるやかで長い搬送経路を用意する必要があり、記録装置の大型化を招く。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、厚紙記録媒体に記録を行う際の蹴飛ばしを防止することにより、印刷乱れや異音発生を抑えるとともに、厚紙記録媒体がはじき出されて記録手段などの構成部品に衝突することを防止できる記録装置を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するため、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体に記録を行う記録手段と、厚紙記録媒体を搬送部下流側から挿入可能にする厚紙ガイド手段と、前記搬送手段の搬送ローラ対を圧接離間するための圧接離間機構と、を備えた記録装置において、厚紙記録媒体を搬送するときに前記圧接離間機構による前記搬送ローラ対の圧接離間のタイミングを制御する制御手段と、厚紙記録媒体を搬送するときに該厚紙記録媒体の搬送方向後端部を検出する後端検出手段と、を有し、前記厚紙記録媒体が前記搬送ローラ対を抜けるときに該搬送ローラ対が離間するように制御することを特徴とする。
上記構成によれば、厚みが厚く剛性が高い厚紙記録媒体を記録する際に、該厚紙記録媒体が搬送ローラ対を抜けるときの蹴飛ばしを防止することができ、印刷乱れや異音発生を抑えるとともに、厚紙記録媒体がはじき出されて記録手段などの構成部品に衝突することを防止できる記録装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明の一実施形態に係る記録装置の非使用時の状態を示す模式的斜視図であり、図2は図1の記録装置で薄紙記録媒体に記録するときの状態を示す模式的斜視図である。図3は本発明の一実施形態に係る記録装置の構成を右前方から見て示す模式的斜視図であり、図4は図3の記録装置の構成を左前方から見て示す模式的斜視図であり、図5は本発明の一実施形態に係る記録装置の模式的縦断面図である。図6は図1の記録装置に厚紙ガイド手段を装着する前後の状態を示す斜視図であり、図7は図1の記録装置に装着可能な厚紙搬送手段を示す斜視図である。
図8は本発明の一実施形態に係る記録装置の下ケースにおける厚紙ガイド手段を取り付ける部位及び取り付け検出部を示す部分斜視図であり、図9は本発明の一実施形態に係る記録装置の下ケースと厚紙ガイド手段のフックの装着状態を示す部分縦断面図である。図10は本発明の一実施形態に係る記録装置に装着可能な厚紙ガイド手段の装着前後においてスライドカバーを移動させたときの状態を示す斜視図であり、図11は本発明の一実施形態に係る記録装置の下ケースから厚紙ガイド手段のフックを解除したときの状態を示す部分縦断面図であり、図12は本発明の一実施形態に係る記録装置における厚紙ガイド手段のスライドカバー移動前後におけるアームの状態を示す部分縦断面図である。
図13は本発明の一実施形態に係る記録装置で使用される厚紙ガイド手段に挿入可能なトレイの一例を示す模式的平面図である。図14は本発明の一実施形態に係る記録装置における搬送ローラの対圧接離間機構を兼ねたキャリッジ昇降機構のキャリッジ下降時の状態を示す縦断面図であり、図15は図14のキャリッジ昇降機構のキャリッジ上昇時の状態を示す縦断面図である。図16は図5に示す記録装置において厚紙記録媒体に記録するための退避搬送パスが形成される状態を示す模式的縦断面図である。図17は本発明の一実施形態に係る記録装置において厚紙記録媒体に記録するときの動作の制御態様を例示するフローチャートである。以下、本発明の一実施形態を図1〜図17に沿って説明する。
本実施形態に係る記録装置は、薄くて剛性が低い普通紙等の薄紙記録媒体に記録する他、様々なサイズ及び形状を有する厚くて剛性が高い厚紙記録媒体にも記録可能な構成を備えている。記録装置は、図1〜図5に示すように、給紙部2、送紙部3、排紙部4、キャリッジ部5、回復機構部(クリーニング部)6、記録手段7、両面搬送部(Uターン搬送部)8、外装・電気部9、CD搬送部10から構成されている。そこで、これらを項目に分けて概略を順次説明していく。なお、本実施形態では、記録装置がインクジェット記録装置である場合を示す。また、本願における薄紙記録媒体及び厚紙記録媒体の材質は、紙に限定されるものではなく、紙、プラスチック、木材、金属、あるいはこれらに表面処理を施したものなど、印刷可能な材質であれば全てを含む概念を有するものである。
給紙部:給紙部2は、普通紙等の薄くて剛性が低い記録媒体(薄紙記録媒体)としてのシート材Pを積載する圧板21、シート材Pを給紙する給紙ローラ28、シート材Pを分離する分離ローラ241、シート材Pを積載位置に戻すための戻しレバー22等、をベース20に取り付けて構成されている。積載されたシート材Pを保持するための給紙トレイ26がベース20又は外装に取り付けられている。給紙トレイ26は、多段式であり、シート材Pを積載するときには引き出して使用される。給紙ローラ28は断面円弧状の棒部材で形成されている。給紙ローラ28の用紙基準寄りの位置に1つのローラゴム281が設けられており、これによってシート材が給紙される。給紙ローラ28の駆動は、給紙部2に設けられたAPモータ273から駆動伝達ギア271及び遊星ギア272を介して伝達される。なお、APモータ273は回復機構部6と共用のモータである。
圧板21には、シート材Pの幅方向の積載位置を規制するための可動サイドガイド23が移動可能に装着されている。圧板21はベース20に設けられた回転軸を中心に回転可能に支持されており、圧板バネ212により給紙ローラ28に付勢される。給紙ローラ28と対向する圧板21の部位には、積載最終近くのシート材Pの重送を防止する人工皮等の摩擦係数の大きい材質から成る分離シート213が設けられている。圧板21は、圧板カム214によって給紙ローラ28に当接及び離間される。
さらに、シート材Pを1枚ずつ分離するための分離ローラ241を保持する分離ローラホルダ24がベース20に設けられた回転軸を中心に回転可能に支持されている。分離ローラ241は分離ローラバネにより給紙ローラ28に付勢されている。分離ローラ241にはクラッチバネが取り付けられており、所定以上の負荷がかかると、分離ローラ241支持部分が回転できる構成になっている。分離ローラ241は、分離ローラリリースシャフト244とコントロールカム25によって給紙ローラ28に当接、離間できるように構成されている。圧板21、戻しレバー22及び分離ローラ241等の位置はASFセンサ29によって検知されている。
シート材Pを積載位置に戻すための戻しレバー22は、回転可能にベース20に取り付けられ、解除方向に戻しレバーバネ221で付勢されている。戻しレバー22は、シート材Pを戻す時、前記コントロールカム25によって回転する。通常の待機状態では、圧板21は圧板カム214でリリースされ、分離ローラ241はコントロールカム25でリリースされる。戻しレバー22は、シート材Pを戻して積載する時にシート材Pが奥に入らないように、積載口を塞ぐような積載位置に設けられている。この状態から給紙が始まる。上記APモータの駆動によって、まず分離ローラ241が給紙ローラ28に当接する。そして、戻しレバー22がリリースされ、圧板21が給紙ローラ28に当接する。この状態でシート材Pの給紙が開始される。
送り出されるシート材Pの枚数はベース20に設けられた前段分離部で制限され、所定枚数のみが給紙ローラ28と分離ローラ241のニップ部(挟持部)に送られる。送られたシート材Pはこのニップ部で分離され、最上位のシート材Pのみが搬送される。送り出されたシート材Pが搬送ローラ36とピンチローラ37の間まで到達すると、圧板21は圧板カムによって、分離ローラ241はコントロールカム25によって、それぞれリリースされる。戻しレバー22はコントロールカム25によって積載位置に戻る。この時、給紙ローラ28と分離ローラ241のニップ部近傍まで送り出された余分のシート材Pは積載位置まで戻される。
送紙部:送紙部3は曲げ起こした板金から成るシャーシ11に取り付けられている。送紙部3はシート材Pを搬送する搬送ローラ36とシート材Pの前後方向の端部を検知するためのPE(紙端)センサ32とを有している。搬送ローラ36は、例えば金属軸の表面にセラミックの微小粒をコーティングした構造をしており、その両端金属部分を軸受38により軸支されている。軸受38はシャーシ11に取り付けられている。安定した搬送を維持するため、軸受38と搬送ローラ36の間に搬送ローラテンションバネが設けられ、該搬送ローラテンションバネにより搬送ローラ36に所定の負荷を与えている。
搬送ローラ36に沿って、該搬送ローラに従動して回転可能な複数のピンチローラ37が配設されている。ピンチローラ37はピンチローラホルダ30に保持され、ピンチローラホルダ30はピンチローラバネ31により搬送ローラ36に向けて付勢されている。つまり、ピンチローラバネ31の付勢力によってピンチローラ37をシート材Pを介して搬送ローラ36に圧接するすることにより、該シート材Pの搬送力を生み出している。本実施形態では、搬送ローラ36とその従属ローラであるピンチローラ37とによって搬送ローラ対が構成されている。
ピンチローラホルダ30は、その軸部をシャーシ11の軸受で軸支することにより回転可能に支持されている。シート材Pが搬送されてくる送紙部3の入口にはシート材Pをガイドするガイドフラッパー33及びプラテン34が配設されている。ピンチローラホルダ30にはシート材Pの先端及び後端の検出をPEセンサ32に伝えるPEセンサレバー321が設けられている。プラテン34はシャーシ11に取り付けられ、位置決めされている。ガイドフラッパー33は、搬送ローラ36の軸部と回転自在に嵌合する軸受を中心として回転可能であり、シャーシ11に当接することで位置決めされる。
送紙部3に送られたシート材Pは、ピンチローラホルダ30及びガイドフラッパー33に案内されて搬送ローラ36とピンチローラ37の間、すなわち搬送ローラ対36、37の間へ送られる。その際、搬送されてきたシート材Pの先端がPEセンサレバー321により検知され、シート材Pの記録位置が算出される。シート材Pは、搬送モータ35により駆動される搬送ローラ36及びこれに従動回転するピンチローラ37が回転することで、プラテン34に沿って搬送される。プラテン34上には搬送基準面を成すリブが形成されており、記録手段7とシート材Pとの隙間(紙間距離)を管理するとともに、排紙部4と共にシート材Pの浪打を抑制し浪打が大きくならないように構成されている。
搬送ローラ36の駆動は、DCモータから成る搬送モータ35の回転力をタイミングベルト351を介して搬送ローラ36の軸に固定されたプーリ361に伝達することで行われる。搬送ローラ36の軸上には、搬送ローラ36による搬送量を検出するために150〜300lpiのピッチで形成されたマーキングを有するコードホイール362が取り付けられている。シャーシ11には、コードホイール362を読み取るためのエンゴーダーセンサ363が取り付けられている。
搬送ローラ36のシート材搬送方向下流側には、画像情報に基づいて画像を記録するための記録手段(記録ヘッド)7が配設されている。本実施形態では、記録手段7として、それぞれが異なる種類(例えば色)のインクを貯留した複数の独立したインクタンク71を交換可能に搭載したインクジェット記録手段が使用されている。記録手段7は、吐出口内に配置されたヒータ等によりインクに吐出エネルギーを与える構成のものが使用されている。すなわち、記録手段7は、ヒータ等によりインクを膜沸騰させ、この膜沸騰による気泡の成長又は収縮によって生じる圧力変化によって記録手段7の吐出口(ノズル)から記録媒体へインクを吐出することで該記録媒体上に画像を記録するように構成されている。
キャリッジ部:キャリッジ部5は記録手段7を搭載したキャリッジ50を備えている。キャリッジ50は、互いに平行に設置されたガイドシャフト52及びガイドレール111に沿って往復移動可能に案内支持されている。ガイドシャフト52はシート材Pの搬送方向と交差する方向(主走査方向)に設置されている。ガイドレール111は、キャリッジ50の後端部を保持することで、記録手段7とシート材Pとの隙間を所定の値に維持する機能を有している。ガイドシャフト52はシャーシ11に取り付けられており、ガイドレール111はシャーシ11に一体に形成されている。
キャリッジ50はシャーシ11に取り付けられたキャリッジモータ54によりタイミングベルト541を介して駆動される。タイミングベルト541は、アイドルプーリ542によって所定の張力を付与された状態で張架されている。タイミングベルト541はキャリッジ50に対しゴム等のダンパーを介して連結されており、キャリッジモータ54等の振動を減衰することで画像ムラを低減している。キャリッジ50の位置を検出するためのコードストリップ561がタイミングベルト541と平行に配置されている。コードストリップ561には150〜300lpiのピッチでマーキングが形成されており、キャリッジ50上のキャリッジ基板に設けられたエンコーダセンサによりコードストリップ561のマーキングを読み取ることでキャリッジ50の位置が検出される。
キャリッジ基板92には、記録手段7と電気的な接続を行うためのコンタクトが設けられている。キャリッジ50には、記録装置の電気基板から記録手段7へヘッド信号を伝えるためのフレキシブル基板57が接続されている。記録手段7をキャリッジ50上に位置決め固定するため、キャリッジ50には、位置決めのための突き当て部501と押し付け固定するための押圧手段511が設けられている。押圧手段511はヘッドセットレバー51に搭載されている。ヘッドセットレバー51は、セットする際に回転支点を中心に回動することにより記録手段7に作用するように構成されている。ガイドシャフト52の両端には偏心カム521が固定されている。回復機構部6のメインカムによりギア列を介して偏心カム521を回転させることによりガイドシャフト52を上下に昇降させることができる。このことによって、キャリッジ50を昇降させ、厚みの異なる記録媒体(シート材P)に対しても最適な紙間距離(ギャップ)を形成することができる。
キャリッジ50には、記録手段7からの吐出インクの記録シートP上での着弾ズレを自動で補正するためのレジ調整センサ59が取り付けられている。センサ59は反射型の光センサであり、発光素子からの光で記録媒体上の記録パターンを照射し、所定の画像パターンからの反射光を受光することで最適なレジ調整値を求めることができる。レジ調整センサ59は、後述の厚紙記録媒体印刷としてのCD印刷用のトレイ103の位置検出用マーク1034を検知するためのセンサとしても使用される。つまり、発光素子よりトレイ103上のマークを照射し、その反射光を受光することで厚紙記録媒体としてのトレイ103の位置(中心位置、前端位置、後端位置等を含む)を検出するように構成されている。
薄紙記録媒体としてのシート材Pに画像形成する時は、ローラ対36、37によりシート材Pを画像形成する行位置(シート材Pの搬送方向の位置)へ搬送するととともに、キャリッジモータ54によりキャリッジ50を画像形成する列位置(シート材Pの搬送方向と垂直な位置)に移動させて、記録手段7を画像形成位置に対向させる。次いで、電気基板9からの画像信号により記録手段7がシート材Pに向けてインクを吐出することで、シート材P上に画像が記録される。
排紙部:排紙部4は、2本の排紙ローラ40、41と、排紙ローラ40、41に所定圧で付勢されて従動回転可能に支持された拍車42と、搬送ローラ36の駆動を排紙ローラ40、41に伝達するためのギア列と、を備えている。排紙ローラ40、41はプラテン34に装着されている。記録シートP搬送方向上流側の排紙ローラ40は金属軸に複数のゴム部401を設けた構造を有する。搬送ローラ36からの駆動がアイドラギアを介して排紙ローラ40に伝達されることで、両排紙ローラ40、41が同時に回転駆動される。排紙ローラ40の下流側に設けられた排紙ローラ41は樹脂の軸にエラストマーの弾性体411を複数取り付けた構成となっている。排紙ローラ41への駆動力伝達は、排紙ローラ40からアイドラギアを介して行われる。
拍車42は周囲に複数の凸形状を設けた星形のSUS等の薄板部材と樹脂部とを一体化成形して構成され、拍車ホルダ43に回動可能に軸支されている。拍車42は、コイルバネを棒状に設けた拍車バネを回転軸とすることで、拍車ホルダ43へ取り付けられるとともに、排紙ローラ40、41へ押圧されている。拍車42には2種類あり、排紙ローラ40、41のゴム部及び弾性体部に対応する位置に配置されることで主に記録媒体Pの搬送力を生み出すものと、その間の前記ゴム部及び弾性体部が無い位置に配置されることで主に記録されるときの記録媒体Pの浮き上がりを抑えるものがある。キャリッジ部5で画像形成されたシート材Pは、排紙ローラ41と拍車42とのニップに挟まれて搬送され、記録装置本体外へ排紙される。
排紙ローラ40、41の間には紙端サポート45が設けられている。この紙端サポートは、シート材Pの両端を持ち上げて排紙ローラ40、41の先で該シート材Pを保持し、先出しのシート材Pの記録画像を擦ることによる画像のダメージを防止するためのものである。上記紙端サポートは、先端にコロ451が設けられた樹脂部材をサポートバネ452によって付勢することにより、該コロを所定圧でシート材Pに押し付けるように構成されている。このような構成によれば、シート材Pの両端を持ち上げて腰を作ることにより該シート材Pを保持することができる。
以上説明した排紙部4によれば、キャリッジ部5で画像形成されたシート材Pは、排紙ローラ41と拍車42の間のニップに挟まれて搬送されることで、排紙トレイ46に排出される。排紙トレイ46はフロントカバー95に収納可能な構成になっており、記録するときに引き出して使用する。排紙トレイ46は先端に向けて高くなるとともに、両側端縁が高くなるような形態をしており、排出されたシート材Pの積載性の向上並びに記録面の擦れ防止が図られている。
両面搬送部(Uターン搬送部):両面搬送部8には、裏面印刷を可能にするためのUターン搬送路が設けられている。記録装置本体の下部の前寄りの位置に、シート材Pを収納したカセット81が装着されている。この両面搬送部8には、カセット81内のシート材Pを分離給紙するための給紙ローラ821が設けられている。また、カセット81には、積載されたシート材Pを給紙ローラ821に当接させるための圧板822が設けられている。両面搬送部8のベース84には、上記給紙ローラ821、シート材Pを分離する分離ローラ831、最上位以外のシート材Pを積載位置に戻すための戻しレバー824、給紙ローラ821に対する圧板822の付勢、離間を制御するための制御手段などが取り付けられている。カセット81は2段の収縮構造になっており、記録媒体Pのサイズにより使い分けることができる。小サイズ積載時あるいはカセット不使用時には、カセット81を収縮させて本体外装部9の内部に収納することができる。
給紙ローラ821は断面円弧の棒状をしている。用紙基準寄りの位置に1つのローラゴムが設けられており、このローラゴムによってシート材Pを分離給紙する。給紙ローラ821の駆動は、両面搬送部8に設けられた両面搬送モータにより伝動ギアを介して行われる。圧板822には可動サイドガイド827が移動可能に装着されており、カセット81内におけるシート材Pの積載位置が規制されている。圧板822は、カセット81に結合された回転軸を中心に回転可能に支持され、ベース84との間に設けられた圧板バネなどから成る加圧制御手段によって給紙ローラ821に向けて付勢されている。給紙ローラ821と対向する圧板822の部位には、最上位近くの複数枚のシート材Pが送り出される重送を防止するための分離シートが設けられている。この分離シートは、人工皮等の摩擦係数の大きい材質で形成されている。また、圧板822は圧板カムによって給紙ローラ821に対して当接、離間できるように構成されている。
両面搬送部8のベース84には、シート材Pを1枚ずつ分離するための分離ローラ831を軸支した分離ローラホルダが回転可能に取り付けられている。前記分離ローラホルダは、分離ローラバネにより分離ローラ831を給紙ローラ821に当接させる方向に付勢されている。分離ローラ831は、クラッチバネに取り付けられ、所定以上の負荷が作用すると回転するように構成されている。さらに、分離ローラ831は、分離ローラリリースシャフトとコントロールカムによって、給紙ローラ821に当接、離間するように構成されている。圧板822、上記戻しレバー824及び分離ローラ831の位置は、両面搬送部8に設けられたUターンセンサによって検知されている。また、シート材Pを積載位置に戻すための上記戻しレバー824は、両面搬送部8のベース84に回転可能に取り付けられ、戻しレバーバネによって解除方向に付勢されている。シート材Pを戻すときには、戻しレバー824を上記コントロールカムによって回転させる。
通常の待機状態では、圧板822は圧板カムによりリリースされ、分離ローラ831はコントロールカムでリリースされ、戻しレバー824はシート材Pを積載位置に戻している。この戻しレバー824は、積載されたシート材Pが奥に入らないように、積載口を塞ぐような積載位置に設けられている。この待機状態から給紙が始まると、まず、モータ駆動によって分離ローラ831が給紙ローラ821に当接する。そして、戻しレバー824がリリースされ、圧板822が給紙ローラ821に当接する。この状態で、シート材Pの給紙が開始される。シート材Pの移動はベース84に設けられた前段規制手段で制限され、シート材Pの最上位の数枚のみが給紙ローラ821と分離ローラ831の間のニップ部へ送られる。送られたシート材Pはこのニップ部で分離され、最上位の1枚のシート材Pのみが給紙ローラ821により給送される。
給送されたシート材Pが第1の中間ローラ86と第1のピンチローラ861(第1の中間ローラ対86、861)の間まで到達すると、圧板822は圧板カムによってリリースされ、分離ローラ831はコントロールカムによってリリースされる。戻しレバー824は前記コントロールカムによって積載位置に戻され、それによって、給紙ローラ821と分離ローラ831の間のニップ部に到達していたその他のシート材Pは積載位置まで戻される。上記第1の中間ローラ対86、861の下流側には第2の中間ローラ87と第2のピンチローラ871から成る第2の中間ローラ対が配置されている。すなわち、給紙搬送されたシート材Pの搬送方向を反転(Uターン)させるために、両面搬送部8の2箇所に中間ローラ(第1の中間ローラ及び第2の中間ローラ)86、87が配置されており、それぞれの中間ローラに対し従属ローラとしてのピンチローラ861、871が付勢状態で配設されることで、第1及び第2の中間ローラ対が構成されている。
これらの中間ローラ86、87は、金属軸の芯金の4〜6箇所にゴム硬度40〜80度のEPDMを取り付けた構造を有する。このゴム部に対応した位置に、シート材Pを挟持するためのピンチローラ861、871が配設されている。各ピンチローラ861、871は、ばね軸に取り付けられることで、それぞれの中間ローラ86、87に向けて付勢されている。搬送パスを形成するために、内側面を形成するインナーガイド881と外側面を形成するアウターガイド882が配置されている。
給紙部2の搬送パスと両面搬送部8の搬送パスとの合流点は切替えフラッパー883で形成され、両者からのパスの合流がスムーズに行われるように構成されている。給紙部2もしくは両面搬送部8から送られたシート材Pの先端が搬送ローラ36とピンチローラ37の間に到達すると、停止したこれらのローラの間のニップ部に該先端が当接することで、シート材Pのレジ取り(頭出し)作業が実施される。搬送ローラ対36及ピンチローラ37により搬送されるシート材Pに対して、記録手段7によって記録が行われる。記録されたシート材Pは搬送ローラ36及びその従属ローラとしてのピンチローラ37から成る搬送ローラ対の間を抜ける。両面記録を行う場合は、記録されたシート材Pの後端が再度搬送ローラ36とピンチローラ37との間に挟み込まれ、搬送ローラ36の逆転により逆方向へ搬送される。
この際、ピンチローラ37は搬送ローラ対36、37の圧接離間機構としての昇降機構884により上昇して搬送ローラ36から離間しており、その間を通してシート材Pが送り込まれるので、スムーズに搬送することができる。昇降機構884は、両面記録のときの他、CD−RやDVD等の記録メディアを含む厚くて剛性の高い厚紙記録媒体に記録する際に、当該厚紙記録媒体もしくはCD等の厚紙記録媒体が搭載されるトレイを引き込んだり、排送するためにも使用される。再度送り込まれたシート材Pは、両面ローラ891とピンチローラ892に挟持されて搬送される。そして、シート材Pはガイド部材893等に案内されながら搬送される。両面記録用の搬送パスは、所定量の搬送を過ぎると前述の中間ローラ86、87によるUターン搬送用の搬送パスに合流するように構成されている。従って、その後の搬送パスの構成及び作用は前述の内容と同じである。
回復機構部(クリーニング部):回復機構部6は、記録手段7のインク吐出性能を維持回復するためのものであり、記録手段7の吐出口(ノズル)からのインク吸引などを行うためのポンプ60と、記録手段7の吐出口の乾燥を抑えるためのキャップ61と、記録手段7の吐出口周辺を拭き取り清掃するためのワイパー62などを備えている。本実施形態では、回復機構部6の主な駆動は給紙部の駆動源でもある前述のAPモータ273を併用して行われる。そこで、回復機構部6には、APモータ273の一方向回転でポンプ60を駆動し、反対方向の回転でキャップ61の密着離間及びワイパー62のワイピング動作を駆動するための、ワンウエイクラッチが設けられている。
ポンプ60は2本のチューブをポンプコロでしごくことで負圧を発生させるチューブポンプで構成され、ポンプ60とキャップ61とは開閉弁を有する吸引チューブで接続されている。キャップ61を記録手段7に密着させた状態(キャッピング状態)でポンプ60を作動させると、該記録手段の吐出口からインクと共に固着インクや気泡等を吸引するように構成されている。キャップ61の内部には、吸引後の吐出口面(吐出口が配置された面)上のインク残りを消滅させるためのキャップ吸収体が装填されている。そして、このキャップ吸収体に吸収された廃インクは、キャップ61を開放した状態で、ポンプ60を作動することにより吸引(空吸引)される。これによって、キャップ61内でのインク固着に起因する弊害を防止することができる。ポンプ60で吸引されたインクは下ケース99に装着された廃インク吸収体991に吸収されて保持される。
ワイパー62のワイピング動作やキャップ61の密着離間動作などの一連の動作(タイミングも)は、複数のカムを有する前記メインカムによって制御される。つまり、回復機構部6のメインカムがそれぞれの部位のカムやアームに作用することにより、所定の動作が所定のタイミングで実行される。前記メインカムの位置は、フォトインタラプタ等の位置検出センサで検出される。キャップ61が吐出口面から離間したときに、ワイパー62を吐出口面に摺擦させることにより、該吐出口面のワイピング(拭き取り清掃)が行われる。
また、本実施形態では、ワイパー62は、1つ又は複数の吐出口面の吐出口近傍をワイピングする1つ又は複数のワイパーと、吐出口周辺部を含むフェイス面(吐出口面)全体をワイピングするワイパーとから成る複数のワイパーで構成されている。各ワイパー62は、ワイピング方向へ最も奥まで移動した際に、ワイパークリーナ66に当接することで、該ワイパー自体に付着したインク等を除去される。なお、本実施形態では、キャップ61と吸引ポンプ60との間に設けられた前記開閉弁の開閉駆動の伝達及び制御は排紙ローラ40で行っている。また、複数設けられた前記開閉弁のうちで駆動する開閉弁を選択することで、全色の一括吸引と色別の個別吸引を必要に応じて対応することができるように構成されている。各開閉弁の位置(開閉)は弁位置検出センサで行われる。
外装部:以上説明した各動作機構部はシャーシ11に組み込まれ、記録装置の機構部分を構成している。そして、外装・電気部9の外装部は、この機構部分の周りを覆うようにして取り付けられている。記録装置の外装部は、主に、下ケース99、上ケース98、アクセスカバー97、コネクタカバー96、フロントカバー95、及びサイドカバー93から構成されている。フロントカバー95には排紙トレイ46が収納可能に取り付けられ、非使用時には排紙口を塞ぐことができる。フロントカバー95の開閉状態は不図示のセンサにより検出される。上ケース98にはアクセスカバー97が回動可能に取り付けられている。上ケース98の上面の一部に開口部が形成され、この開口部を通して記録手段7やインクタンク71を交換することができる。
また、上ケース98には、アクセスカバー97の開閉を検知するためのドアスイッチレバー、LEDの光を伝達・表示するLEDガイド982、並びに、制御基板のSWに作用するキースイッチ983等が設けられている。さらに、上ケース98には、回動可能でかつ伸縮可能な給紙トレイ26が取り付けられている。給紙部2を使用しないときには給紙トレイ26を収納することで給紙部2を覆うカバーとなる。上ケース98と下ケース99は弾性を持った嵌合爪で組み付けられている。その間の電気コネクタ部分が設けられている部分は、コネクタカバー96により覆われている。サイドカバー93は、左右から上ケース98と下ケース99を覆うように取り付けられている。
本実施形態に係る記録装置において、厚紙ガイド手段としてのCD搬送部10を用いて厚紙記録媒体の一種であるトレイ(搬送トレイ)103に装填されたCDに対して記録する場合について、以下に説明する。本実施形態に係る記録装置は、CD等を搭載したトレイ103を挿入することにより該CD等の記録メディアに記録可能な記録装置であり、そのためのCD搬送部10が着脱自在に装着されるように構成されている。なお、本実施形態においては、CDが装填されたトレイ103から成る厚紙記録媒体に印刷する場合を説明するが、トレイ等に装填されない状態の厚紙記録媒体に対する記録(印刷)も上記CD搬送部10を用いて同様に実施することができ、本発明は、このような厚紙記録媒体をトレイ等に装填した状態で記録する場合、並びにトレイ等を用いずに厚紙記録媒体自身を搬送しながら記録する場合の両方に同様に適用可能なものであり、従って、本発明は、トレイの有無に関係なく、これら双方を厚紙記録媒体に対する記録(印刷)としてその範囲内に含むものである。
図6に示すように、厚紙ガイド手段としてのCD搬送部10を図示の矢印Y方向に真っ直ぐにスライドさせると、該CD搬送部10は記録装置の下ケース99に装着される。この時、図8及び図9に示すように、下ケース99の両側に設けられたガイドレール993に沿って、トレイガイド102の両端の嵌合部1022が挿入されることによって、CD搬送部10の位置決めが行われる。トレイガイド102の左右両側の端部には回動軸106を中心に回動可能なフック104が設けられ、該フック104は一方向(係止方向)に付勢されている。CD搬送部10は、スライドさせて所定位置まで挿入されると、ある部位に突き当たり、それ以上挿入されなくなる。そして、フック104がガイドレール993のストッパーに作用し、CD搬送部10がスライドしてきた方向にも戻らないようにロックがかかる。
トレイガイド102(CD搬送部10)が記録装置の所定位置に装着された状態を機械的に検出するためのトレイガイド検出センサ344がプラテン34に設けられており、トレイガイド102が記録記録装置本体に装着されると、トレイガイド102の一部がトレイガイド検出センサ344を押すことで、CD搬送部10(トレイガイド102)が装着されたことを検知できるように構成されている。
次に、図10及び図12に示すように、スライドカバー101を記録装置の本体方向へ(本体側へ向けて)移動させると、該スライドカバー101と連動してアーム105が記録装置の本体方向へ突出する。拍車42を搭載した拍車ホルダ43はプラテン34に対し上下方向にスライド可能に装着されており、所定圧のばね力で下方向に付勢されている。従って、アーム105が拍車ホルダ43とプラテン34との間に入り込むことで、拍車ホルダ43は上方へ所定量だけ持ち上げられる。この際、アーム105の先端に形成された傾斜部によって該アーム105はスムーズにプラテン34と拍車ホルダ43との間に入り込むことができる。このことにより、プラテン34と拍車ホルダ43との間に、厚紙記録媒体としてのCD(CD−R等)が搭載されたトレイ103を通過させるためのスペースを形成することができる。
また、前記アーム105は、プラテン34と拍車ホルダ43との間に挿入された状態で位置決めされるようになっており、突出する(前進する)前のトレイガイド102内に収納された状態では該トレイガイド102に対しガタを持った状態で収納されている。また、当初、スライドカバー101を記録装置の本体方向へ移動させない状態では、CD搬送部10の開口部1021が閉じられているため、トレイ103を挿入することはできない。そして、スライドカバー101を記録装置の本体方向へ移動させると、スライドカバー101が斜め上方向に移動する構成になっているので、該スライドカバー101とトレイガイド102との間にトレイ挿入用の開口部1021が形成される。この状態にすれば、CDを装填したトレイ103を開口部1021から挿入し、所定位置にセットすることができる。このような構成にする理由は、前記拍車ホルダ43が上昇されていない状態でトレイ103が挿入された場合に、該トレイ103と拍車42とが干渉して該トレイ103の先端や拍車42が破損することを防止するためである。
図11に示すように、トレイガイド102がスライドカバー101を本体から引き出すと、スライドカバー101と連動してアーム105が拍車ホルダ43から外れ、拍車ホルダ43及び拍車44が元の所定位置に下降する。この時、トレイ103が装着されたままであると、スライドカバー101とトレイガイド102との間の開口部1021にトレイ103が挟まり、スライドカバー101をそれ以上引出せない構成になっている。これによって、CD−R等の記録メディアが装填されたトレイなどの厚紙記録媒体が記録記録装置本体内に残されたまま拍車44が下がって該CD−R等の記録メディアにダメージを与えるという不具合発生を防いでいる。さらに、スライドカバー101を引くと、図11に示すように、スライドカバー101がフック104に作用することで、該フック104が下ケース99のガイドレール993から外れることにより、CD搬送部10の記録記録装置本体への装着が解除される。
本実施形態に係るトレイ103は、板厚2〜3mm程度の樹脂板で構成され、該樹脂板には、図13に示すように、CD取り付け部1032、トレイの出し入れに操作者が掴む操作部1033、位置検出マーク1034(図13では、1034a、1034bの2箇所)、CD取り出し用穴1035、挿入位置合わせマーク1036、メディア有無検知マーク1038が設けられている。上記位置検出マーク1034はトレイ103のCD取り付け部分の先端側に2個設けられている。位置検出マーク1034は3〜10mm程度の正方形に反射性能が高い部材を設けて形成されている。本実施形態では、ホットスタンプを用いて形成されている。
CD取り付け部1032には複数のモールド爪が設けられており、これによって、CD等の記録メディアを取り付けた場合の位置決めとがた取りを行っている。操作者は、CDの中央部の穴をCD取り付け部1032に合わせて取り付ける。取り外す時は、CD取り出し用穴1035を利用し、操作者がCDの外周エッジを持って取り外すことができる。また、CD取り付け部1032は、それ以外のトレイ103の面より一段低くなっている。その低い面にメディア有無検知マーク1038が設けられている。このメディア有無検知マーク1038は、所定幅のホットスタンプの中に所定幅の穴を設け、この穴幅が検知された場合にメディア無しと判断するように構成されている。
スライドカバー101の左右2箇所に押圧コロ1011(不図示)が設けられており、コロばね1012(不図示)によってトレイ103を所定圧で排紙ローラ40、41に押し付けることで、トレイ103の搬送力を生じさせている。排紙ローラ40、41の逆転時のこの搬送力によって、記録開始時にトレイ103をセット位置から搬送ローラ36とピンチローラ37のニップ部まで搬送できる。そして、搬送ローラ36を逆回転駆動することにより、厚紙記録媒体としてのトレイ103を記録装置本体内に形成されるストレートな搬送パス(退避搬送パス)に沿って内部の所定位置、すなわち厚紙記録媒体の全体に記録可能な位置まで搬送する。
次いで、搬送ローラ対36、37を正転方向に駆動して搬送方向を反転させ、該搬送ローラ対によってトレイ103を排出部に向けて搬送しながら、該トレイ103にセットされたCD等に対する印刷(厚紙記録媒体の印刷)を行う。図16は、厚紙記録媒体であるトレイ103を上記退避搬送パスに沿って記録装置本体内へ搬送した状態を示す。厚紙記録媒体に対する記録が終了すると、更に搬送ローラ36を正転させることにより、操作者が取り出す所定位置までトレイ103を搬送することができる。そして、所定位置まで搬送されたトレイ103を引き出すことで、トレイガイド102からトレイ103を取り出すことができる。
図17は本実施形態に係る記録装置において厚紙記録媒体に記録するときの制御態様を示すフローチャートであり、次に、以上説明した構成においてCDが装填されたトレイ103などの厚紙記録媒体に印刷する場合の制御動作を説明する。厚紙ガイド手段としてのCD搬送部10を記録装置本体に向けて真っ直ぐにスライドさせると、該CD搬送部10は下ケース99に装着される。この時、トレイガイド検出センサ344(図8)によりトレイガイド102が記録装置本体に装着されたことを検知できる。さらに、スライドカバー101を記録装置本体方向へ移動(スライド)させると、該スライドカバー101と連動してアーム105が記録装置本体方向へ突出する。
そして、アーム105が拍車ホルダ43とプラテン34との間に入り込む(進入する)ことで、拍車ホルダ43は所定量だけ上方へ持ち上げられる。図12は、本発明の一実施形態に係る記録装置における厚紙ガイド手段のスライドカバー移動前後におけるアームの状態を示す部分縦断面図である。図12に示すようにスライドカバー101を記録装置本体の方向へ移動させると、スライドカバー101は斜め上方向に移動する構成になっているため、スライドカバー101とトレイガイド102との間に開口部1021が形成される。この状態にすると、CDを搭載したトレイ103から成る厚紙記録媒体を開口部1021から挿入してCD搬送部10の所定位置にセットできる状態になる。
そこで、CD等をトレイ103のCD取り付け部1032に装着する。次いで、操作者は、操作部1033を持って、挿入位置合わせマーク1036がトレイガイド102のトレイセットマーク1026(図6)と一致するところまでトレイ103を挿入する。この状態でホストから記録信号を送ると、記録動作が開始される。先ず、前述の両面搬送部8の説明のところで説明したように、搬送ローラ対の圧接離間機構884(図14、図15)を動作させてピンチローラ37の圧接解除を行い、厚くて剛性が高いトレイ103が搬送ローラ対36に噛み込めるように搬送ローラ36とピンチローラ37との間に隙間を設ける(図17のステップS1)。
次に、搬送ローラ36及び排紙ローラ40、41を逆転駆動する(図17のステップS2)。この際、スライドカバー101の左右2箇所に設けられた前記押圧コロ1011がコロばね1012の作用を受けてトレイ103を所定圧で排紙ローラ40、41に押し付けているので、該排紙ローラの回転によりトレイ103の搬送力が生み出されている。従って、排紙ローラ40、41の逆転に応じて、トレイ103は記録装置本体内部へ搬送される。トレイ103が所定量引き込まれたところで、離間していたピンチローラ37をトレイ103に圧接させ、トレイ103を搬送ローラ36とピンチローラ37の間に挟持させる(図17のステップS3)。
次に、キャリッジ50がトレイ103の位置を検出するためにホームポジションから記録領域へ移動する。このとき、前述のキャリッジ部5の欄で説明したように、キャリッジ昇降機構884の作動でガイドシャフト52を上昇させることによりキャリッジ50を上昇させ、記録手段7とトレイ103との隙間(紙間距離)を適正な値に調整する。図15はこのときの状態を示すものであり、図14はキャリッジ50及びガイドシャフト52が下降してピンチローラ37が搬送ローラ36に圧接された状態を示し、図15はキャリッジ50及びガイドシャフト52が上昇してピンチローラ37が搬送ローラ36から離間された状態を示す。
ピンチローラ37が搬送ローラ36に当接している状態は図14に示すとおりであり、ピンチローラ37が搬送ローラ36から離間している状態は図15に示すとおりである。図14及び図15に示すピンチローラ昇降機構において、ピンチローラ37は揺動可能に支持されたピンチローラホルダ30の一端部に軸支されており、このピンチローラホルダ30の他端部には回転可能なピンチローラカム885が当接している。ピンチローラホルダ30はピンチローラ圧接方向にバネ付勢されている。また、ピンチローラカム885は不図示のモータにより所定のタイミングで回転駆動されるピンチローラカム軸886に固定されている。
前記キャリッジ昇降機構884は、回復ユニット6のメインカム63によりガイドシャフト52の両端部に固定された偏心カム521の回動位置を制御するように構成されており、所定のタイミングで記録手段7及びキャリッジ50を上昇させるように制御される。すなわち、キャリッジ昇降機構884によりガイドシャフト52を上昇させることにより、記録手段7とトレイ103の間に最適なギャップを設けたり、厚紙記録媒体が搬送ローラ対36、37を抜け出る際の蹴飛ばしの現象を回避するために該搬送ローラ対36、37を離間させるための制御が行われる。
続いて、キャリッジ50を移動させ、該キャリッジ50上のトレイ位置検出センサ59がトレイ103の位置検出マーク1034aの位置に整合したところでキャリッジ50を停止させる。そこで、トレイ103を搬送して(キャリッジ50の移動方向と交差する方向に移動させて)、位置検出マーク1034aの上端エッジの位置を検出する。さらに、そのまま搬送を続けて、マーク1034aの下端エッジを検出する。次に、トレイ位置検出センサ59が位置検出マーク1034aの略中央にくるまでトレイ103を戻す。そして、キャリッジ50を左右に移動させ、位置検出マーク1034aの右端のエッジ位置及び左端のエッジ位置を検出する。以上により、位置検出マーク1034aの中心位置1034acを算出することができる。
その後、キャリッジ50を移動させ、該キャリッジ50上のトレイ位置検出センサ59がトレイ103のもう一方の位置検出マーク1034bの位置に整合したところでキャリッジ50を停止させ、上述の位置検出マーク1034aの場合と同様の手順で、位置検出マーク1034bの中心位置1034bcを算出する。中心位置1034acと中心位置1034bcより、トレイ103に搭載した記録メディア(CD)の中心の位置を計算によって算出し、印刷(記録)位置を求める。以上のように、トレイ103自身の位置検出を行うので、検出を行わずにメカ的な精度のみで印刷を行う場合に比べて、部品精度のバラツキやトレイ103の状態などに起因する印刷ずれ(記録位置ずれ)を防止又は軽減することができる。
トレイ103の位置が検出された後に、トレイ103の搬送方向に、キャリッジ50のトレイ位置検出センサ59の位置とトレイ103のメディア有無検出マーク1038の位置が一致するようにトレイ103を搬送する。このときに、メディア有無検出マーク1038の検出穴のエッジを検出し、所定幅と一致するとCD等のメディアが搭載されていないと判断する。メディアが搭載されていない場合は、印刷作業を中断し、トレイ103を排出方向に所定位置まで搬送し、エラーを表示する。ここで、上記メディア有無検出マーク1038が検出されない場合には、CD等のメディアが搭載されていると判断し、印刷作業を継続する。
以上の一連の初期動作が終了したところで、トレイ103を記録装置の奥の記録メディア全体(CD全体)に印刷できる所定位置まで搬送する(図17のステップS4)。その後、搬送ローラ36を正転駆動してトレイ103を排紙部へ向けて搬送しながら、ホストから送られてくる画像データに基づいて厚紙記録媒体に対する記録動作を開始する(図17のステップS5)。記録画像は、複数走査で画像を形成するいわゆるマルチパス記録を用いることで、搬送精度や記録手段7からのインク滴の着弾精度に起因するバンドムラ等を軽減することができる。
キャリッジ50上の前記インク位置検出センサ59とトレイ103上の前記位置検出マーク1034は、CDの中心位置を算出するために使用するだけでなく、トレイ103のサイズを把握するためにも利用される。さらに、トレイ103の外形に対して位置検出マーク1034は常に一定の位置にあるため、CDの中心位置を求めるために検出した位置検出マークの中心からトレイ103の後端位置を算出することも可能である。つまり、本実施形態では、インク位置検出センサ59及び位置検出マーク1034(1034a又は1034b)は、厚紙記録媒体を搬送するときに該厚紙記録媒体の搬送方向後端部を検出する後端検出手段をも構成している。
印刷が終了した後、トレイ103の端部(後端)が搬送ローラ対36、37のニップ部を抜け出る直前までトレイ103を搬送し(図17のステップS6)、トレイ103を記録装置本体内部へ導入する際にピンチローラ37を搬送ローラから離間させるために用いた圧接離間機構(図14に示すキャリッジ昇降機構を兼ねたピンチローラ圧接離間機構)884により搬送ローラ対36、37を離間させる(図17のステップS7)。その後、一旦搬送動作を停止させる。上記のピンチローラ37の当接解除の後(搬送ローラ36から離間した後)、搬送ローラ36を正方向に回転させる。この際、トレイ103は、前述のスライドカバー101におけるコロばね1012で付勢された押圧コロ1011によって排紙ローラ41へ押圧されている。こうして、トレイ103を、前述の印刷前に操作者が該トレイ103を厚紙ガイド手段としてのトレイガイド102にセットした位置まで搬送する(図17のステップS8)。
その後、搬送ローラ対の圧接離間機構884を動作させることにより、再度ピンチローラ37を搬送ローラ36に圧接させる(図17のステップS9)。この状態で、操作者は印刷が行われたCDが搭載されたトレイ103を取り出すことができる(図17のステップS10)。さらに、スライドカバー101を手前に引き戻すことで、アーム105が拍車ホルダ43とプラテン34との間から引き出され、該スライドカバー101の引き出しに連動してフック104の先端係止部を上向きに回動させることで該フック104の下ケース99に対する係止を解除する。これにより、厚紙ガイド手段としてのCD搬送部10が記録装置本体から解除され、該CD搬送部10を取り外すことができる(図17のステップS11)。また、この状態では、記録装置は普通紙等の薄紙記録媒体に記録するときの状態に戻されている。
以上説明した実施形態では、ピンチローラ37の離間及び圧接と搬送ローラ36の駆動を別々に行う場合について説明したが、これは、ピンチローラ37の離間及び圧接の動作と搬送ローラ36の駆動を同時に行うように構成しても良い。このような駆動を同時に行う構成によれば、厚紙記録媒体の搬送方向後端が通過するときの蹴飛ばしを、スループットを何ら落とすことなく防止することができる。
なお、以上の説明では、CD−RやDVD等の厚紙記録媒体に記録する態様として、記録媒体をトレイ103に搭載して記録する場合を説明したが、本発明は、トレイを使用せずに厚くて剛性が高い厚紙記録媒体に記録する場合にも同様に適用することができ、同様の作用効果を奏するものであり、これも当然その範囲内に含むものである。例えば、適当な厚さや剛性を有する所定形状の厚紙記録媒体に記録する場合は、トレイを使用せずに、CD搬送部10等の厚紙ガイド手段から挿入される厚紙記録媒体に対して同様の印刷を行うことができる。そのため、本願におけるトレイ印刷、トレイ搬送あるいはトレイガイド等の用語は、トレイを使用しないで搬送する場合も含む概念を有するものである。また、本実施形態では、厚紙記録媒体の後端検知手段としてトレイ位置検出センサ59を利用したが、これに代えて、前述のPE(ペーパーエンド)センサ32を利用して厚紙記録媒体の後端を検知するように構成しても良い。
以上説明した実施形態によれば、記録媒体を搬送する搬送手段と、記録媒体に記録を行う記録手段7と、厚紙記録媒体を搬送部下流側から挿入可能にする厚紙ガイド手段10と、搬送手段の搬送ローラ対36、37を圧接離間するための圧接離間機構884と、を備えた記録装置において、厚紙記録媒体を搬送するときに圧接離間機構884による搬送ローラ対36、37の圧接離間を制御する制御手段と、厚紙記録媒体を搬送するときに該厚紙記録媒体の搬送方向後端部の位置を検出する後端検出手段59、1034と、を有し、前記制御手段は、前記後端検出手段の検出結果に基づき厚紙記録媒体が搬送ローラ対36、37を抜けるときに該搬送ローラ対が離間するように制御するように構成されている。
従来構成の記録装置においては、厚くて剛性が高い厚紙記録媒体に記録する場合には、記録を終えた厚紙記録媒体の後端部が搬送ローラ対を抜ける際に、搬送ローラ対による弾性挟持力が瞬間的に解除されるために厚紙記録媒体がはじき出されるという蹴飛ばし(後端蹴飛ばしともいう)が発生し、この蹴飛ばしが発生すると、印刷乱れや音が発生するのみならず、はじき出された記録媒体が記録手段などに衝突して損傷や汚染が発生することがあるという不都合があった。これに対し、以上説明した実施形態によれば、厚紙記録媒体を搬送するときに圧接離間機構884による搬送ローラ対36、37の圧接離間のタイミングを制御する制御手段を設け、厚紙記録媒体が搬送ローラ対36、37を抜けるときに該搬送ローラ対が離間するように制御するので、厚紙記録媒体が搬送ローラ対を抜けるときの蹴飛ばしを防止することができ、印刷乱れや異音発生を抑えるとともに、厚紙記録媒体がはじき出されて記録手段などの構成部品に衝突することを防止することが可能になる。
なお、以上説明した実施形態においては、CD−RやDVDなどの記録メディアへの印刷の際に、専用の搬送用トレイ103を用いて印刷する場合を説明したが、これは、トレイガイド102内の搬送トレイ通過部のサイズを様々なサイズの厚紙記録媒体が通過できるような大きさとし、ASF(Auto Sheet Feeder)やカセットで採用されているような幅規制手段としての可動サイドガイドをトレイガイド102に設けるような構成を採用しても良い。こうすることにより、様々なサイズの厚紙記録媒体への印刷を可能にしながら、後端蹴飛ばしを無くすことができる。この際も、厚紙記録媒体の後端部を検知する後端検知手段としては、前述の実施形態の場合と同様に、キャリッジ50上のセンサ(例えばトレイ位置検出センサ59)を使用し、厚紙記録媒体からの反射光とプラテン34からの反射光との差から厚紙記録媒体の端部を検知する方法、あるいは、前述のPEセンサ32を用いて検知する方法を実施することができる。
また、以上説明した実施形態では、厚紙ガイド手段としてのCD搬送部10を記録装置本体に着脱可能に分離する構成としたが、これに代えて、厚紙ガイド手段を、通常は排紙トレイとして使用し、厚紙記録媒体印刷時に所定の位置まで引き上げてセットする構成を採用しても良い。あるいは、前記厚紙ガイド手段は、記録装置本体正面部に別の形態で収納可能にしておき、開閉することにより厚紙ガイド手段がセットされるように構成しても良い。
以上説明した実施形態並びにその変更構成例によれば、圧接離間機構884の駆動と搬送ローラ対36、37の駆動がそれぞれ独立に駆動可能である構成、厚紙ガイド手段10は記録装置に対して着脱可能である構成、圧接離間機構884は、厚紙ガイド手段10から厚紙記録媒体を挿入する動作に連動して、搬送ローラ対36、37を離間させる構成、厚紙ガイド手段10は、挿入された厚紙記録媒体に搬送力を発生させるために該厚紙記録媒体を排紙ローラ40、41に圧接する圧接手段(押圧コロ1011、コロばね1012)を有する構成、厚紙ガイド手段10は、記録装置本体に装着され、厚紙記録媒体に記録するときと厚紙記録媒体以外の記録媒体に記録するときとで形態を変える構成が開示されている。
以上説明した実施形態並びにその変更構成例によれば、さらに、記録媒体の両面に記録するために該記録媒体を表裏反転させるためのUターン搬送部8を備えている構成、厚紙ガイド手段10から挿入される厚紙記録媒体を記録部を通して搬送するときに、厚紙記録媒体以外の記録媒体に記録する場合とは異なる退避搬送パスが形成される構成、厚紙ガイド手段10に、幅が異なる厚紙記録媒体の幅方向を規制するための幅規制手段を設ける構成、往復移動可能なキャリッジ50に記録手段7を搭載するとともに、後端検知手段59がキャリッジ50に設けられている構成、が開示されている。
なお、以上の実施形態では、記録装置がインクジェット記録装置である場合を例に挙げて説明したが、本発明は、ワイヤドット式、感熱式、レーザービーム式の記録装置など、他の記録方式を用いる記録装置に対しても同様に適用することができ、同様の作用効果を達成できるものである。また、本発明は、単色記録を行う記録装置、1個または複数個の記録ヘッドを用いて複数の異なる色で記録するカラー記録装置、同一色彩で異なる濃度の複数濃度で記録する階調記録装置、さらには、これらを組み合わせた記録装置などの場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成しうるものである。
また、以上の実施形態では、記録手段を主走査方向に移動させながら記録するシリアル型記録装置の場合を例に挙げて説明したが、本発明は、記録媒体の全幅または一部をカバーする長さのラインタイプの記録手段を用いて副走査のみで記録するライン型記録装置など、他の記録方式の記録装置の場合にも同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。また、本発明は、インクジェット記録装置の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録手段を使用するものにも適用できるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
本発明の一実施形態に係る記録装置の非使用時の状態を示す模式的斜視図である。 図1の記録装置で薄紙記録媒体に記録するときの状態を示す模式的斜視図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の構成を右前方から見て示す模式的斜視図である。 図3の記録装置の構成を左前方から見て示す模式的斜視図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の模式的縦断面図である。 図1の記録装置に厚紙ガイド手段を装着する前後の状態を示す斜視図である。 図1の記録装置に装着可能な厚紙搬送手段を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の下ケースにおける厚紙ガイド手段を取り付ける部位及び取り付け検出部を示す部分斜視図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の下ケースと厚紙ガイド手段のフックの装着状態を示す部分縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置に装着可能な厚紙ガイド手段の装着前後においてスライドカバーを移動させたときの状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の下ケースから厚紙ガイド手段のフックを解除したときの状態を示す部分縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置における厚紙ガイド手段のスライドカバー移動前後におけるアームの状態を示す部分縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置で使用される厚紙ガイド手段に挿入可能なトレイの一例を示す模式的平面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置における搬送ローラの対圧接離間機構を兼ねたキャリッジ昇降機構のキャリッジ下降時の状態を示す縦断面図である。 図14のキャリッジ昇降機構のキャリッジ上昇時の状態を示す縦断面図である。 図5に示す記録装置において厚紙記録媒体に記録するための退避搬送パスが形成される状態を示す模式的縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置において厚紙記録媒体に記録するときの動作の制御態様を例示するフローチャートである。
符号の説明
1 記録装置
2 給紙部
3 送紙部
4 排紙部
5 キャリッジ部
6 回復機構部(クリーニング部)
7 記録手段(記録ヘッド)
8 両面搬送部(Uターン搬送部)
9 外装・電気部(外装部)
10 厚紙ガイド手段(トレイ搬送部)
11 シャーシ
111 ガイドレール
20 ベース
21 圧板
22 戻しレバー
23 可動サイドガイド(幅規制手段)
24 分離ローラホルダ
241 分離ローラ
26 給紙トレイ
273 APモータ
28 給紙ローラ
281 ローラゴム
30 ピンチローラホルダ
32 PEセンサ(後端検知手段)
321 PEセンサレバー
33 ガイドフラッパー
34 プラテン
344 厚紙ガイド手段検出センサ
35 搬送モータ
36 搬送ローラ
361 プーリ
362 コードホイール
37 ピンチローラ
39 エンコーダセンサ
40、41 排紙ローラ
42 拍車
43 拍車ホルダ
46 排紙トレイ
50 キャリッジ
52 ガイドシャフト
521 カム
54 キャリッジモータ
57 フレキシブル基板
59 後端検知手段(トレイ位置検出センサ)
60 ポンプ
61 キャップ
62 ワイパー
63 メインカム
66 ワイパークリーナ
71 インクタンク
81 カセット
821 給紙ローラ
822 圧板
824 戻しレバー
831 分離ローラ
84 ベース
86、87 中間ローラ
861、871 ピンチローラ
881 インナーガイド
882 アウターガイド
883 切替えフラッパー
884 搬送ローラ対の圧接離間機構(キャリッジ昇降機構)
885 ピンチローラカム
886 ピンチローラカム軸
891 両面ローラ
892 ピンチローラ
95 フロントカバー
96 コネクタカバー
97 アクセスカバー
98 上カバー
99 下カバー
991 廃インク吸収体
993 ガイドレール
101 スライドカバー
1011 押圧コロ(圧接手段)
1012 コロばね(圧接手段)
102 トレイガイド(厚紙ガイド手段)
1021 開口部
1022 嵌合部
1026 トレイセットマーク
103 トレイ
1032 記録メディア(CD)取り付け部
1034a、1034b 位置検出マーク
1034ac 位置検出マークの中心位置
1036 位置合わせマーク
1038 記録メディア(CD)有無検出マーク
106 回動軸

Claims (10)

  1. 記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体に記録を行う記録手段と、厚紙記録媒体を搬送部下流側から挿入可能にする厚紙ガイド手段と、前記搬送手段の搬送ローラ対を圧接離間するための圧接離間機構と、を備えた記録装置において、
    厚紙記録媒体を搬送するときに前記圧接離間機構による前記搬送ローラ対の圧接離間を制御する制御手段と、厚紙記録媒体を搬送するときに該厚紙記録媒体の搬送方向後端部の位置を検出する後端検出手段と、を有し、前記制御手段は、前記後端検出手段の検出結果に基づき前記厚紙記録媒体が前記搬送ローラ対を抜けるときに該搬送ローラ対が離間するように制御することを特徴とする記録装置。
  2. 前記圧接離間機構の駆動と前記搬送ローラ対の駆動がそれぞれ独立に駆動可能であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記厚紙ガイド手段は記録装置に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
  4. 前記圧接離間機構は、前記厚紙ガイド手段から厚紙記録媒体を挿入する動作に連動して、前記搬送ローラ対を離間させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記厚紙ガイド手段は、挿入された厚紙記録媒体に搬送力を発生させるために該厚紙記録媒体を排紙ローラに圧接する圧接手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記厚紙ガイド手段は、記録装置本体に装着され、厚紙記録媒体に記録するときと厚紙記録媒体以外の記録媒体に記録するときとで形態を変えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記記録媒体の両面に記録するために該記録媒体を表裏反転させるためのUターン搬送部を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 前記厚紙ガイド手段から挿入される厚紙記録媒体を記録部を通して搬送するときに、厚紙記録媒体以外の記録媒体に記録する場合とは異なる退避搬送パスが形成されることを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  9. 前記厚紙ガイド手段に、幅が異なる厚紙記録媒体の幅方向を規制するための幅規制手段を設けることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 往復移動可能なキャリッジに前記記録手段を搭載するとともに、前記後端検知手段が前記キャリッジに設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の記録装置。
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