JP2007055095A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 記録媒体の先端部や後端部における画像品位をより一層向上させ、記録媒体の全面に対して高品位な画像記録を可能にすることを目的とする。
【解決手段】 インクジェット記録装置は、記録紙Pを挟持・搬送する搬送ローラ対および排紙ローラ対を備える。インクジェット記録装置では、記録紙Pの先端部及び後端部に画像を記録する際に、双方向レジ調整値を補正する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、記録媒体を挟持・搬送するローラ対を含む搬送手段を備えたインクジェット記録装置、およびインクジェット記録方法に関する。
一般に、インクジェット記録装置は、記録媒体(記録紙)を搬送する送り機構として、記録ヘッドの上流側と下流側とに配置される2組のローラ対を含む。これらのローラ対を動作させることにより、記録ヘッドの記録動作に対応するように所定量、記録媒体を搬送することができる。記録ヘッドの上流側にあるローラ対(搬送ローラ対)は、駆動手段により回転駆動される搬送ローラおよび記録媒体を搬送ローラに押圧して搬送力を生じさせるピンチローラを含む。また、記録ヘッドの下流側にあるローラ対(排紙ローラ対)は、駆動手段によって回転駆動される排紙ローラおよび記録媒体を排紙ローラに押圧する拍車を含む。
ここで、通常の記録動作を行なう場合、記録媒体は、搬送ローラ対と排紙ローラ対とにより挟持・搬送される。これに対して、記録媒体の先端部や後端部に画像を記録する場合、記録媒体は、搬送ローラ対および排紙ローラ対の何れか一方のみによって挟持・搬送される。このため、記録媒体の先端部や後端部への記録に際して、記録媒体に浮きや沈みが発生し、記録ヘッドと記録媒体の距離が変化するためにのインク滴が所望の位置に配置されずに、媒体に形成される画像に乱れを生じてしまうということがあった。このような問題を防止する対策としては、例えば、特許文献1に記載されているように、記録媒体の端部に対する記録時に、記録に用いるノズルの数を通常の記録時よりも少なくするという手法が知られている。
特開2002−144637号公報
しかしながら、特開2002−144637号公報に記載の手法によって記録媒体の端部に画像を記録したとしても、媒体に形成される画像の乱れが多少目立たなくなるだけであり、そのような画像の乱れが直接に低減されるわけではない。その一方で、近年、デジタルカメラの急速な普及等により、銀縁写真並みの品位をもった画像を記録媒体の全面への記録、すなわち余白無し(縁無し)で記録することへのニーズがますます高まっている。このようなニーズに応えるためには、余白無し記録により記録媒体の先端部および後端部に形成された画像の品位をより一層向上させる必要がある。
そこで、本発明は、記録媒体の先端部や後端部における画像品位をより一層向上させ、記録媒体の全面に対して高品位な画像記録を可能にするインクジェット記録装置、インクジェット記録方法、プログラムおよび記憶媒体の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を有する。
すなわち、本発明の第1の形態は、記録媒体を挟持・搬送するローラ対を含む搬送手段を備え、複数のノズルを含む記録ヘッドを前記ローラ対による記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動させつつ前記ノズルよりインク滴を吐出させることにより、前記記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、前記ノズルから吐出するインク滴の前記記録媒体上での着弾位置を調整するための調整値を設定する調整値設定手段を備え、前記調整値設定手段は、前記記録媒体上に設定される領域に応じて、前記調整値を変更可能とすることを特徴とする。
また、本発明の第2の形態は、記録媒体を挟持・搬送するローラ対を含む搬送手段を備え、複数のノズルを含む記録ヘッドを前記ローラ対による記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動させつつ前記ノズルよりインク滴を吐出させることにより、前記記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、前記ノズルから吐出するインク滴の前記記録媒体上での着弾位置を調整するための調整値を設定する調整値設定手段を備え、前記調整値設定手段は、前記記録媒体の先端領域もしくは後端領域の少なくとも一方に記録を行うときと、前記先端領域と前記後端領域の間の中間領域に記録を行うときとで、前記調整値を変更可能とすることを特徴とする。
また、本発明の第3の形態は、記録媒体を挟持・搬送するローラ対を含む搬送手段を備え、複数のノズルを含む記録ヘッドを前記ローラ対による記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動させつつ前記ノズルよりインク滴を吐出させることにより、前記記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法であって、前記ノズルから前記記録媒体上に着弾させるインク滴の着弾位置を調整するための調整値を設定すると共に、前記調整値を前記記録媒体上に設定される領域に応じて変更可能としたことを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体の先端部および後端部におけるインク滴の着弾位置の乱れを低減することが可能となり、記録媒体の先端部や後端部における画像品位をより一層向上させることが可能となる。その結果、記録媒体の全面に対して高品位な画像記録を実行することができる。
以下、図面と共に本発明によるインクジェット記録装置、インクジェット記録方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明によるインクジェット記録装置を示す斜視図である。同図に示されるインクジェット記録装置1は、いわゆる余白無し記録を実行可能なものであり、上ケース2と下ケース3とを含む筐体4を備えている。上ケース2と下ケース3とは、弾性を有する嵌合爪(図示せず)を介して互いに連結固定される。上ケース2には、アクセスカバー5が開閉自在に取り付けられている。このアクセスカバー5を開くことにより、筐体4内に配置されている後述のインクタンク等の部品にアクセス可能となり、消耗品であるこれらの部品の交換が可能となる。
さらに、上ケース2は、アクセスカバー5の開閉を検知するためのLEDガイド2a、キースイッチ2b、ドアスイッチレバー等をその上部に含んでいる。また、上ケース2の上部後方には、多段式の開閉自在な給紙トレイ6が配置されている。給紙トレイ6は、図1に示されるように閉じられている際、内部の露出を防止するカバーとしての役割をも果たす。一方、給紙トレイ6を開くと共に引き出すことにより、図2に示されるように、記録媒体としての記録紙をセットすることが可能となる。
図1に示されるように、下ケース3には、フロントカバー7が開閉自在に取り付けられている。フロントカバー7は、インクジェット記録装置1の排紙口を開閉するものである。このフロントカバー7を開くと、図2に示されるように、伸縮構造を有する排紙トレイ8を外部に引き出すことができる。上述のように構成されている筐体4の内部には、図3〜図5に示されるプリント機構9が収容されている。
図3に示されるように、プリント機構9は、折り曲げ加工されたシャーシ9aを含み、このシャーシ9aには、給紙機構10、送紙機構20、キャリッジ駆動機構30、排紙機構40、および、クリーニング機構45等が組み付けられている。以下、これらのユニットについて詳細に説明する。
〔給紙機構〕
給紙機構10は、ベース11を有している。このベース11には、記録媒体としての記録紙を支持する圧板12、記録紙を給紙するための給紙ローラ14、記録紙を1枚づつ分離する分離ローラ15、記録紙を積載位置に戻すための戻しレバー16等が取り付けられている。上述の給紙トレイ6は、ベース11または上ケース2に取り付けられており、使用時には、記録紙を積載するために引き出される。また、給紙機構10は、給紙専用モータ17(図4)を有し、このモータ17の駆動力は、駆動伝達ギア、遊星ギア等によって給紙ローラ14に伝達される。
圧板12は、可動サイドガイド18を有しており、この可動サイドガイド18により記録紙の積載位置が設定される。また、圧板12は、ベース11に対して回動自在に連結されており、スプリング19によって給紙ローラ14に向けて付勢されている。給紙ローラ14と対向する圧板12の部分には、積載枚数が少なくなった際に記録紙の重送を防止するために、人工皮等の比較的大きな摩擦係数を有する材料からなる分離シート(図示省略)が装着されている。圧板12は、図示されない圧板カムによって、給紙ローラ14に対して当接または離間するように駆動される。
さらに、記録紙を1枚ずつ分離するための分離ローラ15は、分離ローラホルダ13により支持されている。分離ローラホルダ13は、ベース11に回動自在に連結されており、図示しないスプリングにより給紙ローラ14に対して付勢されている。さらに、分離ローラ15には、図示されないクラッチバネが取り付けられ、分離ローラ15に所定以上の負荷がかかると、分離ローラホルダ13が回動する。分離ローラ15は、図示されないリリースシャフトおよびコントロールカム等により、給紙ローラ14に対して当接または離間するように駆動される。
また、記録紙を積載位置に戻すための戻しレバー16は、ベース11に回動自在に連結されると共に、解除方向にスプリング(図示省略)によって付勢されている。そして、記録紙を元の位置に戻す際、戻しレバー16は、分離ローラ15用のコントロールカムによって駆動される。上述の圧板12、戻しレバー16、分離ローラ15の位置は図示されないASFセンサによって検知されている。
このように構成される給紙機構10が待機状態にある際、圧板12は圧板カムによりリリースされ、分離ローラ15はコントロールカムによりリリースされる。さらに、戻しレバー16は、記録紙積載時に記録紙が奥に入り込まないように積載口を塞ぐ積載位置に位置決めされる。この状態から、給紙が開始されると、モータ17の駆動力によって、まず、分離ローラ15が給紙ローラ14と当接する。さらに、戻しレバー16がリリースされ、圧板12が給紙ローラ14と当接する。そして、記録紙はベース11に設けられた前段分離部(図示省略)にて規制され、所定枚数の記録紙のみが給紙ローラ14と分離ローラ15により形成されるローラニップに送られる。このローラニップで記録紙は分離され、最上段にある1枚の記録紙のみが給紙ローラ14および分離ローラ15によって搬送される。
記録紙が後述の搬送ローラ21に達すると、圧板12は圧板カムによって、分離ローラ15はコントロールカムによってそれぞれリリースされ、戻しレバー16はコントロールカムによって積載位置に戻される。この際、給紙ローラ14と分離ローラ15とにより形成されるローラニップに達していた記録紙は、積載位置まで戻される。
〔送紙機構〕
送紙機構20は、記録紙を搬送するための搬送ローラ21を有している。搬送ローラ21は、表面にセラミックの微小粒をコーティングした金属製の軸からなり、その両端の金属部分は、シャーシ9aに取り付けられた軸受により支持されている。また、搬送ローラ21と軸受との間には、搬送の安定化を図るためにローラ回転時に負荷を与えるように、搬送ローラ21を付勢する引張バネが設けられている。
また、送紙機構20は、搬送ローラ21と当接してそれに従動する複数のピンチローラ22を含む。各ピンチローラ22は、シャーシ9aに回動自在に連結されているピンチローラホルダ22a(図4、図5)によって保持されると共にスプリングによって搬送ローラ21に圧接させられる。これらの搬送ローラ21とピンチローラ22とは、記録紙を搬送するための搬送ローラ対を構成する。
さらに、送紙機構20の入口付近には、記録紙をガイドするガイドフラッパ23およびプラテン24が配置されている。ガイドフラッパ23は、搬送ローラ21と嵌り合うと共に、軸受を中心に回転自在であり、シャーシ9aに当接することにより位置決めされる。プラテン24は、シャーシ9aに位置決め・固定されている。また、プラテン24の記録紙基準側には記録紙の端部を覆えて浮き上がりを防止する紙押え部材が設けられている。また、ピンチローラホルダ22aには、記録紙の先端および後端を検出するPEセンサ25を構成するPEセンサレバー25aが装着されている。
搬送ローラ21は、DCモータである搬送モータ26により回転駆動される。搬送モータ26の駆動力は、タイミングベルトおよびプーリー27(図5)により搬送ローラ21に伝達される。また、搬送ローラ21には、記録紙搬送量を検出するためのコードホイール28(図5)が装着されている。コードホイール28には、例えば150〜300lpiのピッチでマーキングが形成されており、コードホイール28のマーキングは、コードホイール28の近傍に位置するようにシャーシ9aに取り付けられたエンコーダセンサ29によって読み取られる。
上述の給紙機構10から記録紙が送紙機構20に送られると、記録紙は、ピンチローラホルダ22aおよびガイドフラッパ23により案内されて、搬送ローラ21と各ピンチローラ22とからなる搬送ローラ対へと送られる。この際、PEセンサレバー25aは、記録紙の記録位置を求めるために、搬送されてきた記録紙の先端を検出する。記録紙は、搬送モータ26により回転させられる搬送ローラ21およびピンチローラ22によってプラテン24上を搬送される。プラテン24上には、搬送基準面になるリブが形成されており、当該リブによって、後述される記録ヘッド31とのギャップが管理されると共に、記録紙の波打ちが抑制される。
〔キャリッジ駆動機構〕
キャリッジ駆動機構30は、記録ヘッド31を支持するキャリッジ32を含む。記録ヘッド31には、複数のインクタンク31a(本実施形態では、C,M,YおよびKの4色)が交換自在に装着される。記録ヘッド31は、いわゆるインクジェット記録ヘッドであり、複数のノズルおよびインクに熱を与えるヒータを有し、ヒータが発生する熱によってインクを膜沸騰させる。この膜沸騰による気泡の成長または収縮によって生じる圧力変化により、記録ヘッド31のノズルからインクが吐出され、記録紙上に画像が形成されることになる。
一方、キャリッジ32は、それを記録紙の搬送方向(Y方向)に対して直交する方向に往復走査させるためのガイドシャフト33と、キャリッジ32の後端を保持して記録ヘッド31と記録紙との隙間を維持するガイドレール34とによって支持されている。ガイドシャフト33は、シャーシ9aに取り付けられており、ガイドレール34はシャーシ9aと一体に形成されている。ガイドレール34には、SUS等の薄板の摺動シート35が取り付けられており、この摺動シート35によって摺動音の低減が図られる。
キャリッジ32は、シャーシ9aに取り付けられたキャリッジモータCRMによりタイミングベルト36を介して駆動される。タイミングベルト36は、アイドルプーリ37によって張設・支持されている。タイミングベルト36は、ゴム等からなるダンパを介してキャリッジ32と連結されており、このダンパによりキャリッジモータCRM等の振動が減衰され、それに起因する画像ムラ等が低減される。また、キャリッジ駆動機構30は、キャリッジ32の位置を検出するためのコードストリップ38を含む。コードストリップ38は、タイミングベルト36と平行に張設されており、例えば150〜300lpiのピッチで形成されたマーキングを有する。コードストリップ38のマーキングは、キャリッジ32に搭載されたキャリッジ基板に設けられているエンコーダーセンサによって読み取られる。なお、キャリッジ基板は、記録ヘッド31との電気的な接続を達成するためのコンタクトを含み、キャリッジ32は、記録ヘッド信号を伝えるためのフレキシブル基板を含む。
さらに、キャリッジ駆動機構は、ガイドシャフト33の両端に取り付けられた偏心カム33aを有する。偏心カム33aには、キャリッジ昇降モータ39の駆動力が所定のギア列を介して伝達され、これにより、ガイドシャフト33を上下に昇降させることができる。従って、インクジェット記録装置1では、キャリッジ32を昇降させて、厚さの異なる記録紙に対して常に最適なギャップを提供することができる。
記録紙に画像を形成するに際しては、搬送ローラ21およびピンチローラ22(搬送ローラ対)によって画像を形成すべき行位置に記録紙が搬送される。また、キャリッジ32が、キャリッジモータCRMによって画像を形成すべき列位置(記録紙搬送方向と直交する方向の位置)に移動される。これにより、記録ヘッド31が記録紙の画像形成位置と対向する。そして、記録ヘッド31が駆動され、記録ヘッド31の複数のノズルから記録紙に向けてインクを吐出される。
〔排紙機構〕
排紙機構40は、2本の排紙ローラ41a,41bと、これらに所定圧で当接させられて従動回転するように構成された拍車42、および、搬送モータ26の駆動力を排紙ローラ41a,41bに伝達するためのギア列(図示省略)等を含む。互いに対向し合う排紙ローラ41aまたは41bと拍車42とは、排紙ローラ対を構成する。従って、インクジェット記録装置1は、複数(2組)の排紙ローラ対を備えることになる。
上流側の排紙ローラ41aは、金属製の軸に複数のゴム車輪を装着したものであり、プラテン24に取り付けられている。上流側の排紙ローラ41aには、アイドラギア等を介して搬送モータ26の駆動力が伝達される。一方、下流側の排紙ローラ41bは、樹脂製の軸にエラストマ等の弾性体からなる車輪を複数取り付けたものである。下流側の排紙ローラ41bには、上流側の排紙ローラ41aからアイドラギア等を介して駆動力が伝達される。
各拍車42は、周囲に凸形状部が複数設けられたSUSの薄板を樹脂部と一体に成型したものであり、拍車ベース43に取り付けられている。各拍車42は、コイルバネ等の拍車バネを介して拍車ベース43に取り付けられ、拍車バネによって対応する排紙ローラ41a,41bに対して押圧される。各拍車42のうち、排紙ローラ41aのゴム部または排紙ローラ41bの弾性部に対応する部分は、主に記録紙の搬送力を生み出す役割を果す。また、排紙ローラ41aのゴム部または排紙ローラ41bの弾性部以外の位置に対応する部分は、主に画像記録の際に記録紙の浮き上がりを抑制する役割を果たす。
キャリッジ32に搭載された記録ヘッド31によって画像が形成された記録紙は、排紙ローラ41a,41bと拍車42とにより挟持・搬送され、排紙トレイ8に排出される。排紙ローラ41aおよび41bの間には、記録紙の両端を持ち上げると共に各排紙ローラ41a,41bの先で記録紙を保持し、先に送り出された記録紙上の画像にダメージを与えないための紙端サポートが配置されている。
〔クリ−ニング機構〕
クリーニング機構45は、ポンプ46、記録ヘッド31の乾燥を抑制するためのキャップ47、記録ヘッド31のノズル周辺におけるフェイス面をクリーニングするためのブレード48、および、クリーニングモータ49等を含む。クリーニングモータ49には、ワンウェイクラッチが備えられており、モータ49は、一方向に回転するとポンプ46を駆動する一方、他方向に回転するとブレード48を作動させると共にキャップ47を昇降させる。また、ブレード48には、記録ヘッド31のノズル近傍をクリーニングするものと、フェース面全体をクリーニングするものとが含まれる。そして、ブレード48とブレードクリーナー48aとを接触させることにより、ブレード48に付着したインク等を除去することができる。
[制御系]
図6は、上述したインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。同図に示されるように、インクジェット記録装置1は、装置全体の制御手段として機能するMPU60を含む。このMPU60には、バスラインを介してRAM61およびROM62が接続されている。RAM61は、後述のレジストレーション調整値などをはじめとする各種データを一時的に保持等する受信バッファRB、プリントバッファPB、および、各種制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる作業用RAMであるWRを有する。また、ROM62には、各種制御用プログラム等が記憶されている。
さらに、MPU60には、バスラインを介して入出力インターフェース63が接続されており、この入出力インターフェース63には、外部のホストコンピュータHCが接続される。また、上述の記録ヘッド31は、ヘッド駆動回路64を介して入出力インターフェース63に接続されており、MPU60によって制御される。同様に、キャリッジ駆動機構30のキャリッジモータCRMは、CRドライバ65を介して、給紙用の給紙専用モータ17は、給紙ドライバ66を介して、入出力インターフェース63に接続されている。同様に、搬送ローラ対および排紙ローラ対を駆動する搬送モータ26も、搬送/排紙ドライバ67を介して入出力インターフェース63に接続されている。さらに、上述のASFセンサ、PEセンサ25、エンコーダセンサ29等や他のスイッチ類は、制御回路68を介して入出力インターフェース63に接続されている。
次に、図7〜図12を参照しながら、本発明に係わるインクジェット記録装置の動作について説明する。ここでは、記録媒体である記録紙Pに対して余白無し記録を実行する場合について詳細に説明する。
図7は記録紙上におけるレジストレーション調整値(以下、レジ調整値と称す)の適用範囲を表している。また、図8は、本インクジェット記録装置によって記録する際の双方向レジ調整値を選択する手順を示すフローチャートである。
本実施形態では、記録ヘッドの双方向の走査で記録を行う場合に、往方向で吐出したインクの着弾位置と復方向で吐出したインクの着弾位置の調整値を双方向レジ調整値としている。双方向レジ調整値は後述する計算値で決定しても良いが、実際に記録装置によって画像を記録し、その画像に基づいてレジ調整値を決定しても良い。例えば、インク滴の着弾位置のバラツキ等を考慮して、何通りかに振った双方向レジ調整値のそれぞれに基づき、実際に複数の画像を記録紙に記録する。そして、その記録された画像の中から目視によって最適な画像を選択し、その最適な画像に使用したレジ調整値を記録装置のメモリに書き込んでも良い。また、レジ調整値を何通りかに振って形成した複数の画像をキャリッジに搭載したセンサで読み取り、最も画像の良いレジ調整値を記録装置側で自動的に選択してメモリに書き込んでも良い。 さらに、本実施形態では、記録媒体に対して記録を行う領域が、図7に示す領域先端部領域Ps、通常領域Pt、および後端領域Pkの中のいずれの領域に属するかに応じて、適用するレジ調整値を変更するようになっている。
すなわち、記録紙の通常領域Ptを記録する場合には、双方向基本レジ調整値である通常レジ調整値を適用する。これに対し、記録紙先端領域Psを記録する場合には、通常レジ調整値に対して所定の補正を行った先端用レジ調整値を適用する。また、後端領域Pkを記録する場合には、通常レジ調整値に対して所定の補正を行った後端用レジ調整値を適用する。なお、紙種や記録方法によっては先端用レジ調整値および後端用レジ調整値を求める際の補正値が0である場合もあり、その場合には、記録紙全域が、通常レジ調整値で記録される。また、先端領域Psに対応するレジ調整値もしくは後端領域Pkに対応するレジ調整値のいずれか一方のみが適用される場合もある。
また、記録する領域が、前記3種類の領域のいずれに属するかの判断は、図8のフローチャートに示すようにして行う。すなわち、記録紙Pの先端が排紙ローラ対に達するまでは、記録する領域が先端領域Psであると判断し、先端用レジ調整値を適用する。(ステップS1,S2)。また、記録紙Pの先端が排紙ローラ対に達し、かつ後端が搬送ローラ対に挟持されている場合には、記録する領域は通常領域Ptに属していると判断し、通常レジ値を適用する(ステップS3)。さらに、記録紙Pの後端が搬送ローラ対を抜け、排紙ローラ対にのみ挟持されている場合には、後端用レジ調整値を適用する(ステップS4,S5)。なお、上記各領域Ps,Pt,Pkは、部品のバラツキを考慮して多少前後に微調整しても良い。
次に、図9〜図11を参照して本実施形態により双方向レジ調整を補正することによる効果と必要性を説明する。図9〜図11は記録紙Pを記録中の記録装置の断面を模式的に示す図である。図9は記録紙Pの搬送方向中央部に記録している状態で、記録紙Pは両端部を排紙ローラ41a,41bと拍車42a,42b、及び搬送ローラ21とピンチローラ22によって挟持されて搬送されている。この状態ではプラテン24上の記録紙Pはほぼ水平状態でプラテン24に沿って搬送される。通常の双方向レジ調整値は、この記録紙の状態において最適になるように設定している。設定方法は前述したように計算値で求めても良いが、実際に記録紙上に何通りかレジ調整値を振って、各レジ調整値に基づきパターンを記録して、その中から最も画質の良いパターンが形成されたレジ調整値を選択するようにしても良い。選択したレジ調整値はホストコンピューターを介してプリンタ側の内部メモリに書き込む。またはプリンタ側のキー操作により入力する方法もある。
図10は記録紙Pの先端部に記録している状態、すなわち、記録紙Pの先端が廃止ローラ41aの先端が廃止ローラ41aと拍車42aとに挟持されていない段階で記録されている状態を示している。記録動作は、キャリッジに搭載された記録ヘッド31からインク滴を紙面上に吐出して記録を行う。このため、記録後に紙面上のインクが乾燥することによって記録紙Pの先端部に浮きが発生し、この状態が記録紙先端部が排紙ローラ対に挟持されるまで継続することがある。このとき記録紙Pは、通常の記録紙位置(図9参照)から距離h1だけ記録ヘッド31に近づくこととなる。
また、図11は記録紙後端部に記録している状態、すなわち、記録紙Pの後端が搬送ローラ21とピンチローラ22との間から抜けた状態を示している。また、図11において、24aはプラテン24上に形成した余白無し記録時に使用する溝を示している。この溝24aは、余白無し記録を実施する際に記録紙Pの端部から外側に吐出された余分なインクを受けるための溝である。このような溝24aを有する記録装置では、記録紙後端部がこの溝に落ち込むことがある。この状態では、通常の記録位置から距離h2だけ記録紙Pが記録ヘッド31から離れることとなる。
上述のような図10、図11に示す状態では、記録紙Pが通常の記録位置にあるときに記録動作で使用する基準の双方向レジ調整値を補正することによって、紙面上の画像乱れを回避し、高品位な画像を提供することが可能になる。その原理について図12を用いて説明する。
図12はキャリッジに搭載された記録ヘッド31が往復移動して記録する際の記録ヘッド31とここから吐出されたインク滴の着弾位置とを示す模式図である。ここで、Pnは記録媒体Pに対する通常の記録紙位置を示している。また、この時の記録ヘッド31と記録紙Pの距離はh、記録ヘッド31の移動速度はVc1、記録ヘッド31から吐出されるインク滴の速度はVi1とした。従って、目標とする位置に正確にインク滴を着弾させるためには、目標とするインク滴の着弾位置より水平方向の距離X1だけ手前を記録ヘッド31が通過したときにインク滴を吐出する必要がある。この距離X1は、以下の式1によって求めることができる。
X1=Vc1×h/Vi1 式1
ここで、記録ヘッドの移動速度およびインク吐出速度が、往路と復路とで同一であるとすると、往路と復路のいずれにおいても距離X1だけ手前でインクを吐出すれば、記録媒体上の目標とする位置へとインク滴を着弾させることができる。
また、図10,図11において、Puは記録紙Pが浮いた位置、Pdは沈んだ位置を示しており、これらの位置と、Pnとの差分をそれぞれh1、h2とした。この場合、それぞれの吐出補正位置X2、X3は、次の式2、式3に示すようになる。
X2=Vc1×(h−h1)/Vi1 式2
X3=Vc1×(h+h2)/Vi1 式3
双方向レジ調整値とは、この往復記録時の着弾ずれを最適に設定するものであるため、記録紙位置が変化した場合には、上記計算式2,式3で導かれる値X2,X3と式1で求められる値X1との差分を補正する必要がある。記録紙位置が変化(浮き、沈み)したのに対して何も対策をせずに記録を行うと、双方向レジ調整値がずれたまま記録することになり、双方向でインクの着弾位置が一致せずに画像に乱れが生じてしまう。このため本実施形態においてはこの問題を解決するために記録紙Pの先端部および後端部においてレジ調整値の補正を実施している。
このレジ調整値の補正値は、上記計算式1に基づいて得られた通常のレジ調整値に基づいて記録装置内部で、自動的に算出して決定しても良いし、実験によって得られた結果から最適な補正値を記録装置内部のメモリに記憶させておいても良い。また、実際に記録紙Pの浮いた状態および沈んだ状態のそれぞれにおいて、複数通りにレジ調整値を振ったパターンを記録し、そのパターンの中から画像上好ましい補正値を記録装置の使用者が選択しても良い。
なお、上記実施形態においては、レジ調整値を補正する領域を、先端領域Psと後端領域Pkとし、各領域毎にそれぞれ一つずつ補正値を設定した場合を例に採り説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、先端領域Psを複数箇所に分割すると共に、各分割領域に対応して多段階に補正値を設定し、その補正値を用いてレジ調整値を多段階に補正するようにしてもよい。
また、後端部領域Pkにおいても、記録紙の後端が搬送ローラを抜けた後の領域を多段階に分割すると共に、各分割領域に対応して多段階にレジ調整値を補正してもよい。例えば、記録紙先端部が余白無し記録用の溝24aに落ち込む領域(図13参照)に対する補正値を先端補正値1とし、その後、溝24aから脱して拍車42に到達するまでの領域に対する補正値を先端補正値2とする。また、記録紙後端が搬送ローラ21とピンチローラ22との間を通過してから溝24aに落ち込む前までの領域に対する補正値を後端補正値1とし、さらに記録紙Pの後端が溝24aに落ち込む領域に対する補正値を後端補正値2としても良い。なお、記録紙Pに記録される領域が、どの領域に属するかの判断は、PEセンサ25によって記録紙Pの端部位置を検出すると共に、その後の記録紙の搬送量を検出することにより行うことができる。このように、多段階できめ細かくレジ調整値を補正することにより、さらに高精細な記録画像を得ることができる。
また、使用する記録紙によっては、その後端が搬送ローラ21とピンチローラ22の間を抜けた直後から記録されたインクによってカールが発生し、記録紙Pが浮いた状態が記録終了まで継続する場合もある。そのため、使用する記録紙毎にレジ補正値を設定することが望ましい。さらに同じ記録紙であっても、マルチパス数やインク滴によるドットの配置によって記録ヘッドと記録紙との距離が変化する場合もあるため、記録方法に応じてレジ補正値を変化させるようにしてもよい。この結果、より最適な補正値を得ることが可能になり、画像品質のさらなる向上が見込める。
図14および図15は、前述した双方向レジ調整値の切替部を示す図であり、ここでは、マルチパス記録の各走査時にどのレジ調整値を使用しているかを表している。なお、各図では、記録紙を搬送させる代わりに擬似的に記録ヘッドを移動させた図で各走査の記録状態を表している。また、ここに示すマルチパス記録は、6回の記録走査で同一の記録領域内の画像を完成させる、いわゆる6パス記録となっている。図中の数値は、記録紙の先端からの走査数を示している。また、灰色の升目からなる領域が先端用レジ調値を用いて記録される領域を示しており、白抜きの領域が通常レジ調補正値を用いて記録する領域を示している。
図14は、基本的なレジ調整値切替方式を示している。すなわち、記録紙先端部に適用した先端レジ調整値を使用する領域から通常レジ使用領域への切替は、6パス目と7パス目の間で一気に切り替えている。特に画像ムラに敏感でない記録紙であれば、この切替方式で問題はない。しかしながら、画像ムラに敏感なインクジェット用特殊紙を使用する場合は、図15に示す交互切替方式を用いたほうがレジ切替部の境界部がスムーズにつながり、より高画質な画像を得ることが可能な場合がある。
図15においては、記録紙先端部に適用した先端レジ調整値を使用する領域(1パス〜6パス目)から通常レジ調整値を使用する領域(13パス〜18パス目)へと切り替えるための切替領域(7パス〜12パス目)を設けている。そして、この切替領域においては、先端レジ調整値と通常レジ調整値とを記録ヘッドスキャン毎に交互に入替えて記録している。ここでは、6パス記録を例としているので、6スキャン分を切替領域にあて、その間は交互にレジ調整値を入替えて記録している。この方法によって、より一層高品位な画像を提供することが可能になる。
また、レジ調整値の設定方法としては、記録紙の浮き、沈み状態を記録装置で自動的に検知して、記録紙の位置に合わせて自動設定してもよい。この場合は、例えばキャリッジ上に反射型センサを搭載し、反射光で記録紙と記録ヘッドとの距離を検出することにより実施することが可能である。レジ調整値を自動検出することにより、記録紙に想定していない浮きや沈みが生じた場合にも、それらに臨機応変に対応でき、結果としてより高品位な画像が提供可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、往復記録時の着弾ズレを最適に補正することにより、記録紙の先端部及び後端部における画像の乱れを低減することが可能となり、記録紙の全面に対して高品位な画像記録を実行することができる。
なお、以上の説明では、記録ヘッドの往路、復路のいずれにおいても記録紙に対して記録を行う、双方向記録を行う場合を例にとり説明した。しかし本発明は、往路と復路のいずれか一方でのみ記録を行う、いわゆる片方向記録を行う場合にも適用可能であり、この場合にも双方向記録時と同様に記録紙全域に対して良好な記録を行うことも可能になる。
また、本実施形態において記載した数値等はあくまでも一例であり、何ら本発明の範囲を限定するものではない。
本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示すインクジェット記録装置の給紙トレイおよびフロントカバーを開いた状態を示す斜視図である。 図1に示すインクジェット記録装置のプリント機構を示す側面図である。 図1に示すインクジェット記録装置のプリント機構を右斜め上方から見た状態を示す斜視図である。 図1に示すインクジェット記録装置のプリント機構を左斜め上方から見た状態を示す斜視図である。 本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態における制御系の概略構成を示すブロック図である。 本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態において、記録紙上におけるレジストレーション調整値の適用範囲を表す模式図である。 本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態において双方向レジ調整値を選択する手順を示すフローチャートである。 図3に示すプリント機構によって記録動作中の断面を模式的に示す図であり、記録紙の搬送方向中央部に記録している状態を示している。 図3に示すプリント機構によって記録動作中の断面を模式的に示す図であり、記録紙の先端領域に記録している状態を示している。 図3に示すプリント機構によって記録動作中の断面を模式的に示す図であり、記録紙の後端領域に記録している状態を示している。 本発明の一実施形態において、キャリッジに搭載された記録ヘッドが往復移動して記録する際の記録ヘッドとインク滴の着弾位置とを示す模式図である。 本発明の一実施形態において、記録紙の先端部が余白無し記録用の溝に落ち込んだ状態を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態において行われる基本的なレジ調整値切替方式を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態において行われるレジ調整値の交互切替方式を模式的に示す図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
9 プリント機構
10 給紙機構
20 送紙機構
21 搬送ローラ
22 ピンチローラ
24 プラテン
24a 余白無し記録用の溝
25 PEセンサ
25a センサレバー
26 搬送モータ
30 キャリッジ駆動機構
31 記録ヘッド
32 キャリッジ
40 排紙機構
41a,41b 排紙ローラ
42a,42b 拍車
60 MPU
61 RAM
62 ROM
63 入出力インターフェース
64 ヘッド駆動回路
65,65,66,67 ドライバ
68 制御回路
HC ホストコンピュータ
P 記録紙
PD プリンタドライバ

Claims (13)

  1. 記録媒体を挟持・搬送するローラ対を含む搬送手段を備え、複数のノズルを含む記録ヘッドを前記ローラ対による記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動させつつ前記ノズルよりインク滴を吐出させることにより、前記記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記ノズルから吐出するインク滴の前記記録媒体上での着弾位置を調整するための調整値を設定する調整値設定手段を備え、
    前記調整値設定手段は、前記記録媒体上に設定される領域に応じて、前記調整値を変更可能とすることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 記録媒体を挟持・搬送するローラ対を含む搬送手段を備え、複数のノズルを含む記録ヘッドを前記ローラ対による記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動させつつ前記ノズルよりインク滴を吐出させることにより、前記記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記ノズルから吐出するインク滴の前記記録媒体上での着弾位置を調整するための調整値を設定する調整値設定手段を備え、
    前記調整値設定手段は、前記記録媒体の先端領域もしくは後端領域の少なくとも一方に記録を行うときと、前記先端領域と前記後端領域の間の中間領域に記録を行うときとで、前記調整値を変更可能とすることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 前記記録ヘッドは、前記搬送方向と交差する方法に沿って往復移動を行うと共に、前記往復移動における往路と復路の双方においてインクを吐出させて記録を行い、
    前記調整値設定手段は、前記往路と前記復路とに応じてそれぞれ前記調整値を設定することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記調整値設定手段は、前記先端領域、前記中間領域、および前記後端領域の各領域に記録を行う際に、前記調整値を異ならせることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記調整値設定手段は、前記記録ヘッドの走査によって記録される領域が、前記先端領域、前記中間領域、前記後端領域のうち、いずれの領域に属するかを判断する判別手段と、前記判別手段の判別結果に応じて、前記調整値を選択することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記搬送手段は、前記記録ヘッドより前記搬送方向上流側に配置された搬送ローラ対と、前記記録ヘッドより前記搬送方向下流側に配置された排紙ローラとを有し、
    前記先端領域は、前記記録媒体の先端が排紙ローラに挟持される以前に前記記録ヘッドによって記録される領域であり、前記後端領域は、前記記録媒体の後端が前記搬送ローラを抜けた後に前記記録ヘッドによって記録される領域であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記調整値設定手段は、前記中間領域への記録に用いる前記調整値を基準調整値とし、前記先端領域と前記後端領域の各領域への記録に用いる調整値は、前記基準調整値に対し前記各領域に応じた所定の補正を行って設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記調整値設定手段には、前記記録媒体が通常の位置に対して浮いた場合もしくは沈んだ場合のそれぞれにおいて前記調整値が最適になるような補正値が予め設定されており、前記各場合に応じて前記補正値が設定されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記調整値設定手段は、前記記録媒体が通常の状態に対しての浮き上がり量と沈み量とを検出し、その検出された各々の量に応じて自動的に前記調整値を補正することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記調整値設定手段は、前記先端領域もしくは前記後端領域のいずれか一方もしくは両方と前記中間領域との境界部において前記調整値の切替を行い、前記境界部における前記調整値の切替は、前記基準調整値と前記補正後の調整値とを交互に使用して行うことを特徴とする請求項8または9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記調整値設定手段は、前記先端領域もしくは後端領域を複数の分割領域に分け、各分割領域において前記調整値を設定することを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記調整値設定手段は、記録媒体の種類、記録方法の少なくとも一つに応じて前記調整値を設定することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 記録媒体を挟持・搬送するローラ対を含む搬送手段を備え、複数のノズルを含む記録ヘッドを前記ローラ対による記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動させつつ前記ノズルよりインク滴を吐出させることにより、前記記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法であって、
    前記ノズルから前記記録媒体上に着弾させるインク滴の着弾位置を調整するための調整値を設定すると共に、前記調整値を前記記録媒体上に設定される領域に応じて変更可能としたことを特徴とするインクジェット記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008290382A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Seiko Epson Corp 液体噴射装置及び液体噴射方法
US7914100B2 (en) 2007-12-05 2011-03-29 Seiko Epson Corporation Recording apparatus and transport amount correcting method
JP2011218625A (ja) * 2010-04-07 2011-11-04 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2013039772A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Seiko Epson Corp 液体噴射装置

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