JP2008213290A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 搬送ローラとピンチローラの圧接位置、並びにピンチローラの圧接位置とプラテンの距離を、異なる記録条件に対応して適正に設定することができ、異なる記録条件においても高品質な画像を記録することが可能な記録装置を提供する。
【解決手段】 ピンチローラホルダ30を移動させることによりピンチローラ37の搬送ローラに対する圧接位置を移動させる圧接位置の移動と、記録ヘッド7と対向するプラテン34の位置をピンチローラの圧接位置に対して移動させるプラテンの移動と、を連動して行う。
【選択図】 図10
【解決手段】 ピンチローラホルダ30を移動させることによりピンチローラ37の搬送ローラに対する圧接位置を移動させる圧接位置の移動と、記録ヘッド7と対向するプラテン34の位置をピンチローラの圧接位置に対して移動させるプラテンの移動と、を連動して行う。
【選択図】 図10
Description
本発明は、記録ヘッドにより記録シートに画像を記録する記録装置に関する。
記録装置は、画像情報に基づいて用紙やプラスチックシート等の記録シートに画像を記録するように構成されている。記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。記録シートの幅方向に移動する記録ヘッドを用いるシリアルタイプの記録装置では、1ライン分の記録と所定ピッチの搬送を交互に繰り返しながら記録シート全体に記録が行われる。一方、記録シートの搬送方向の走査のみで記録するラインタイプの記録装置においては、一括して1ライン分の記録を連続的に行いながら所定ピッチの搬送を行うことで記録シート全体の記録が行われる。
図16は従来の記録装置の部分縦断面図である。図16において、1301は記録シートS1にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、1302は記録ヘッド1301と対向する位置で記録シートS1を支持するプラテンである。1303は記録シートの搬送方向において記録ヘッド1301の上流側で記録シートS1を搬送する搬送ローラ、1304は搬送ローラ1303に圧接されることで搬送力を生じるピンチローラである。1305は記録された記録シートS1を装置本体外に排出する排紙ローラ、1306は排紙ローラ1305に圧接されることで搬送力を生じる拍車等の従動ローラである。記録装置では、搬送ローラ1303に対するピンチローラ1304の圧接点を記録シートの搬送方向において下流側にずらすことにより、記録シートS1をプラテン1302に押し付けるように構成されている。1308は、排紙ローラ1305と従動ローラ1306とのニップ部を示す。
特開2005−074745号公報
ピンチローラの圧接点を移動させることにより記録シートをプラテンに押し付ける場合、高画質で記録するためのピンチローラの最適位置は、記録シートの種類、搬送条件、環境条件、インクの種類、画像形成領域などにより諸条件によって異なる。また、これらの各種の条件のうちには移動量や移動方向に対して相反するものもある。そこで、相反する最適値を有する条件の各記録シートに対応するためには、最適値の中間値で設計したり、各記録コンディションに重みを付けて設計値を決定したりして、記録品位に対してある程度の割り切りをする必要がある。このように、従来の記録装置では、ピンチローラの圧接点を各記録条件に対応して適正位置に移動させることが困難であり、諸条件に対応して高品位の画像を記録することが困難であった。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、搬送ローラとピンチローラの圧接位置と、ピンチローラの圧接位置とプラテンの距離とを、異なる記録条件に対応して適正に設定することができ、異なる記録条件においても高品位の記録が可能な記録装置を提供することである。
本発明は、搬送される記録シートに記録ヘッドにより記録を行う記録装置において、記録ヘッドと対向する位置で記録シートを案内するプラテンと、記録シートの搬送方向において前記プラテンの上流側で記録シートを搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラに圧接されることで記録シートの搬送力を発生するピンチローラと、前記ピンチローラを回転可能に保持するピンチローラホルダと、を備え、前記ピンチローラホルダを移動させることにより前記搬送ローラに対する前記ピンチローラの圧接位置を移動させるとともに、前記ピンチローラの移動と連動して前記ピンチローラの圧接位置に対する前記プラテンの位置を移動させることを特徴とする。
本発明によれば、搬送ローラとピンチローラの圧接位置と、ピンチローラの圧接位置とプラテンの距離とを、異なる記録条件に対応して適正に設定することができ、異なる記録条件においても高品位の記録が可能な記録装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明の一実施形態に係る記録装置を右前方から見た斜視図である。図2は図1の記録装置を左前方から見た斜視図である。図3は図1の記録装置の縦断面図である。なお、図1〜図3は、記録装置がインクジェット記録装置である場合を示す。図1〜図3において、記録装置は、給送部2、搬送部3、排紙部4、キャリッジ部5、回復処理部6、及びUターン搬送部8を備えている。キャリッジ部5は、記録ヘッド7を搭載したキャリッジ50により記録シートを走査しながら画像を記録していく。不図示の外装部には、開閉可能な給送トレイ及び排紙トレイが設けられている。
給送部2は、記録シートを積載する圧板21、記録シートを給送する給送ローラ28、記録シートを分離する分離ローラ241などをベース20に取り付けて構成されている。装置後部の外装部には、圧板21上に積載された記録シートを保持するための給送トレイが取り付けられている。給送ローラ28は、円形の一部を切欠いた円弧状のローラである。圧板21には、記録シートの積載位置を規制するための可動サイドガイド23がスライド可能に取り付けられている。圧板21は、ベース20に設けられた軸心を中心に揺動可能であり、圧板バネ212により給送ローラ28へ付勢されている。給送ローラ28と対向する圧板21の部位には、記録シートの重送を防ぐための分離シート213が設けられている。この分離シートは摩擦係数の大きい材質で形成されている。圧板21は、不図示の圧板カムによって、給送ローラ28に対して所定のタイミングで当接及び離間される。
記録シートを1枚ずつ分離するための分離ローラ241は、ベース20に取り付けられた分離ローラホルダ24に回転可能に軸支されている。分離ローラホルダ24をバネ付勢することにより、分離ローラ241は給送ローラ28へ付勢されている。分離ローラ241は、トルクリミッタを介して軸支されており、一定値以上の負荷トルクが作用すると回転する。また、分離ローラ241は、給送ローラ28に対して当接、離間することができる。圧板21及び分離ローラ241等の位置はASFセンサ29によって検知される。
搬送部3には、記録シートを搬送する搬送ローラ36とPE(紙端)センサ32が設けられている。搬送ローラ36は、金属軸の表面にセラミックの微小粒をコーティングしたローラであり、シャーシ11に設けられた軸受38により両端金属軸部分で軸支されている。搬送ローラ36の周面に対し、複数のピンチローラ37が圧接されている。ピンチローラ37は、ピンチローラホルダ30に保持され、ピンチローラバネ31により搬送ローラ36に圧接されることで搬送力を生み出している。搬送ローラ36の軸にはプーリ361が設けられている。搬送ローラ36の駆動は、搬送モータ35の回転をタイミングベルト351によりプーリ361に伝達して行われる。搬送ローラ36の軸には、搬送量を検出するためのコードホイール362が設けられ、このコードホイールのマーキングをエンコーダセンサ363で読み取ることにより搬送量が検出される。
次に、キャリッジ部5について説明する。記録シートの搬送方向において搬送ローラ36の下流側には記録ヘッド7による画像形成部が構成されている。画像形成部では、プラテン34に支持された記録シートに対し記録ヘッド7により画像が形成される。記録ヘッド7は、往復移動可能なキャリッジ50に搭載されている。記録ヘッド7は、画像情報に基づいてインク滴を吐出する複数の吐出口を有するインク吐出部を有する。インク吐出部としては、例えば、吐出口内部のインクをヒータで加熱し、熱エネルギーによりインクを膜沸騰させる電気熱変換式のものが使用される。この膜沸騰による気泡の成長または収縮によって生じる圧力変化によって、記録ヘッド7の吐出口からインク滴が吐出される。各吐出口から選択的にインク滴を吐出することにより記録シートに画像が記録される。
キャリッジ50はガイドシャフト52及びガイドレール53に沿って左右方向に往復移動可能に案内支持されている。ガイドシャフト52はシャーシ11に取り付けられ、ガイドレール53はシャーシ11に一体に形成されている。キャリッジ50は、キャリッジモータ54により、アイドルプーリ542との間に張設されたタイミングベルト541を介して駆動される。ガイドシャフト52と平行にコードストリップ561が設けられている。キャリッジ50に搭載されたエンコーダセンサによって、コードストリップ561のマーキングを読み取ることにより、キャリッジ50の位置や速度を検出することができる。キャリッジ50には、記録ヘッド7へヘッド信号を伝えるためのフレキシブル基板57が接続されている。搬送ローラ36及びピンチローラ37により搬送される記録シートに対し、キャリッジ50の移動で記録ヘッド7の主走査を行うことで1ライン分の記録が行われる。この1ライン分の記録と記録シートの紙送りを交互に繰り返すことにより、記録シート全体の記録が行われる。
次に、排紙部4について説明する。排紙部4には2本の排紙ローラ40、41が配されている。第1排紙ローラ40はギア列等を介して搬送ローラ36の回転によって駆動され、第2排紙ローラ41は第1排紙ローラ40の回転によって駆動される。各排紙ローラには拍車42が圧接されている。第1排紙ローラ40、第2排紙ローラ41はプラテン34に取り付けられている。拍車42は、周囲に複数の凸形状を有するSUS等の薄板を樹脂部と一体成型した構造をしている。この拍車は、コイルバネからなる軸により拍車ホルダ43に回転可能に支持されている。このコイルバネの付勢力により、拍車42は排紙ローラ40、41へ押圧されている。記録された記録シートは、排紙ローラ40、41と拍車42とで挟持して搬送され、装置本体から排出される。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドの吐出口の目詰まりを防止するとともにインク吐出性能を維持回復するための回復処理部6が設けられている。回復処理部6は、吸引ポンプ60、キャップ61及びワイパー62を備えている。キャップ61は記録ヘッド7の吐出口を覆うことでインクの乾燥及びほこり等の付着を防止する。吸引ポンプ60は、キャップ61に接続されており、キャップ61で吐出口を密閉した状態で吐出口からインクを吸引する。ワイパー62は記録ヘッドの吐出面を拭き取り清掃する。吸引ポンプ60としては、ピストン・シリンダ式のポンプの他に、キャップ61に接続されたチューブをしごくことにより、該チューブ内に発生する負圧を吐出口に作用させるチューブポンプなどが使用される。
次に、Uターン搬送部8について説明する。Uターン搬送部8には、裏面印刷や両面印刷を可能にするためのUターン搬送路が設けられている。装置本体の下部の前寄りの位置に、記録シートを収納した給送カセット81が装着されている。給送カセット81内には、積載された記録シートを給送ローラ821に押圧するための圧板822が設けられている。積載された記録シートは、給送ローラ821と分離ローラ831及び分離シートとの協働によって、最上位の1枚が分離されてUターン搬送路へ給送される。分離された記録シートは、Uターン搬送路の2箇所に設けられた第1及び第2の中間ローラ86、87及びそれらに圧接されているピンチローラ861、871によって、画像形成部へ向けて搬送される。給送部2の搬送パスとUターン搬送部8の搬送パスとの合流点に切替えフラッパー883が配されている。Uターン搬送路から搬送されてくる記録シートは搬送ローラ36とピンチローラ37のニップ部へ給送される。そして、搬送ローラ36によりプラテン34上を搬送される間に記録ヘッド7により画像を形成される。
次に、Uターン搬送部8を用いて両面記録を行う場合を説明する。給送部2から給送される記録シート、給送カセット81から給送される記録シート、さらには、後述する水平給送部10から給送される記録シートは、まず、搬送ローラ36によりプラテン34上を搬送され、記録ヘッド7により第1の面に記録される。第1の面は最初に記録される記録面であり、一方の面だけ記録する場合は、そのまま排紙ローラ40、41により装置本体外へ排出される。両面記録を行う場合は、第1の面の記録を完了した後、切替えフラッパー883をUターン搬送路側へ切り替えるとともに搬送ローラ36を逆転駆動する。
すると、第1の面を記録された記録シートは、Uターン搬送部8へ送り込まれる。Uターン搬送部へ送り込まれた記録シートは、両面ローラ891とピンチローラ892のニッブ部へ給送される。この両面ローラ891は記録シートの搬送方向において給送ローラ821の上流側に配されている。記録シートは、両面ローラ891とピンチローラ892により、第1及び第2の中間ローラ86、87が配されたUターン搬送路部分へ搬送される。次いで、第1及び第2の中間ローラ86、87の部分で反転された後、再び搬送ローラ36へ搬送される。このとき、切替えフラッパー883は第1の面に記録するときの位置に戻されている。搬送ローラ36の正転駆動により記録シートを搬送しながら、記録ヘッド7により第2の面に画像を記録する。第2の面の記録を完了した記録シートは、排紙ローラ40、41で搬送されることにより装置本体外へ排出される。
図4は図1の記録装置に水平給送部を装着したときの縦断面図である。図4において、水平給送部10は、記録シートを給送する水平ユニット1101と、Uターン搬送部8配されたUターン中間ローラ87と、を有する。さらに、水平ユニット1101に取付けられた水平ピンチローラ1102と、両面記録時に使用する給送パス1103と、を有する。水平ユニット1101は、着脱式であり、Uターン搬送部8のカバー1105を開いて装置本体に装着される。この水平給送部10は、特に、剛性が高く湾曲しにくい記録シートに記録する場合に好適である。水平給送部10は、プラテン34と略平行に構成されている。また、水平給送部10には分離ローラがないため、記録シートSはユーザーにより1枚ずつ水平トレイ1104に手差しで装填される。Uターン中間ローラ87は水平給送部10における給送ローラの役目を果たしており、セットされる記録シートSの先端部がUターン中間ローラ87と水平ピンチローラ1102のニップに噛み込むようになっている。こうしてセットされた記録シートは、Uターン搬送の場合と同様に搬送され、搬送ローラ36とピンチローラ37のニップへ給送される。
次に、以上の構成において記録するときの諸条件に対する、搬送ローラ36とピンチローラ37の圧接位置、並びにこの圧接位置とプラテン34の距離の最適条件について説明する。図5は本発明の一実施形態に係る記録装置において記録シートのプラテンへの押し付け力を小さくするときのピンチローラ及びプラテンの状態を示す部分縦断面図である。図6は図5の状態からピンチローラの圧接位置を移動させて記録シートの押し付け力を強くするとともにプラテンを下降させてプラテンまでの距離を大きくした状態を示す部分断面図である。図7は図6の状態で搬送された記録シートの後端が搬送ローラとピンチローラのニップを抜けたときの状態を示す部分縦断面図である。図8は図5の状態で剛性の低い記録シートを搬送するときの記録シートの不安定な挙動を示す部分縦断面図である。図9は図8の状態からピンチローラの圧接位置を移動させて記録シートの押し付け力を強くするとともにプラテンを下降させてプラテンまでの距離を大きくした状態を示す部分断面図である。図5〜図9中の矢印Fdは記録シートの搬送方向を示す。
図5〜図9において、搬送ローラ36に対するピンチローラ37の圧接位置は、記録シートをプラテン34に押し付けるような位置に設定される。その理由は次の3点にある。第1点は、記録シートSに記録するときに、記録ヘッドと記録シートの距離を所望の距離に安定させることにより画像記録の品位を向上させるためである。第2点は、記録ヘッド7及びプラテン34で構成される画像形成部において、該プラテンからの反発力によって記録シートを軽く浮かせた状態で安定させる。これは、記録中の記録シートSがプラテン34の上面に形成された溝に進入することを防止するためである。第3点は、排紙ローラ40と拍車42のニップ部へ記録シートを進入させる際に、記録シートが排紙ローラ又は拍車に衝突して損傷したり、記録シートの搬送不良が生じることを防止するために、記録シートを安定してニップ部に噛み込ませるためである。
しかし、記録シートの種類、搬送ローラに至るまでの搬送路の形態、第2の面を記録するときの第1の面の記録状況、記録装置の周辺環境などによって、記録シートのコシ、反り方向、反り具合などが変化する。このため、記録シートのプラテンへの押し付け力の最適値は、各種の記録条件においてそれぞれ異なってくる。
例えば、写真印刷用の高品位紙などのように高い剛性の記録シートに記録する場合は、図5に示すように、記録シートのプラテンへ押し付け力を小さくすることで、記録シートがプラテンにならい記録ヘッド7と記録シートの距離が安定する。これにより、高品位な画像記録を行うことができる。ピンチローラ37の圧接位置を前方へ移動させて逆に強く押し付けてしまうと、図6に示すように、記録シートの先端がプラテン34に到達したときに該プラテンから受ける反発力によって、記録シートが跳ね返ることになる。従って、記録シートの記録ヘッド7に対する距離が安定しないばかりか、記録ヘッドに近づく方向に跳ね返り、記録シートと記録ヘッドが接触するなど、記録シートの汚れなどが発生することがある。このため、剛性の高い記録シートに記録する場合は、ピンチローラ37の圧接位置(ニップ位置)からプラテン34の搬送面までの距離を大きくして、跳ね返ることを抑える必要がある。
例えば、写真印刷用の高品位紙などのように高い剛性の記録シートに記録する場合は、図5に示すように、記録シートのプラテンへ押し付け力を小さくすることで、記録シートがプラテンにならい記録ヘッド7と記録シートの距離が安定する。これにより、高品位な画像記録を行うことができる。ピンチローラ37の圧接位置を前方へ移動させて逆に強く押し付けてしまうと、図6に示すように、記録シートの先端がプラテン34に到達したときに該プラテンから受ける反発力によって、記録シートが跳ね返ることになる。従って、記録シートの記録ヘッド7に対する距離が安定しないばかりか、記録ヘッドに近づく方向に跳ね返り、記録シートと記録ヘッドが接触するなど、記録シートの汚れなどが発生することがある。このため、剛性の高い記録シートに記録する場合は、ピンチローラ37の圧接位置(ニップ位置)からプラテン34の搬送面までの距離を大きくして、跳ね返ることを抑える必要がある。
ただし、搬送ローラ36のニップ位置からプラテン34の搬送面までの距離を大きくすると、図7に示すように、記録シートSの後端が搬送ローラ36との圧接点を抜けたときに、この後端部が搬送ローラ36からプラテン34に落ちる動作をする。このため、記録ヘッド7に対する距離が大きく変動し、記録品位に悪影響を及ぼすことがある。従って、高品位な画像記録のためには、搬送ローラ36とピンチローラ37の圧接点からプラテン34までの距離は小さい方が良い。一般的な文書印刷に使われる普通紙など、剛性の低い記録シートに記録する場合は、記録シートのコシがないため、図8に示すようにプラテン34に軽く押し付けても記録シートSの挙動が安定しない。これに対処する方法として、記録シートSをプラテン34に強く押し付けて該記録シートの挙動を安定させることが望ましい。しかし、この方法では、記録シートが強く押し付けられているため、図9に示すように、剛性の高い記録シートの場合(図6)と同様の跳ね返りが起こってしまう。従って、剛性の低い記録シートの場合は、記録ヘッド7とプラテン34の間を抜けるまで記録シートSがAに示す状態となって記録ヘッドに衝突しないように、プラテン34を下降させるか、記録ヘッド7を上昇させてやる必要がある。
また、記録シートSの種類によっては、記録した後にプラテン34側へカールする傾向がある。この場合は、記録シートがプラテン34の上面に形成された溝部に突入しないように配慮する必要がある。そのために、プラテン34の溝部の上面で該プラテン34へ向かう押し付け力が強く作用しないように、記録シートSを浮かせる方向に制御する必要がある。また、両面記録の場合は、第2の面に記録する際に、第1の面の記録によって変化した記録シートSの状態により、第2の面の記録画質に大きな影響が及ぶことがある。この場合は、第2の面に記録するための搬送条件による影響もある。
これに対処する方法として、第1の面に記録した後に、記録シートが乾燥するまで第2の面の記録を保留して待機する方法が考えられる。また、屈曲した搬送路で待機させることにより記録シートSにカール癖をつけたり、記録シートSのカール傾向を方向付けるなどの方法も考えられる。しかし、これらの方法では、両面記録の記録速度を著しく低下させてしまう。また、記録装置を取り巻く気温や湿度などの環境によっても、記録シートSの剛性やカール状況(方向、量)などが大きく変化することがあり、通紙ジャムの発生や記録ヘッド7との擦れなどの搬送不良が発生することがある。このような状況下では、記録シートSと記録ヘッド7の距離が安定せず、記録品位の低下の原因となる。
図10及び図11は本発明の一実施形態に係る記録装置のピンチローラ及びプラテンの移動機構200を示す縦断面図である。図10はプラテンに対する記録シートの押し付け力が比較的小さい場合を示し、図11はプラテンに対する記録シートの押し付け力が比較的大きい場合を示す。次に、図10及び図11を用いて、本発明の一実施形態に係る記録装置のピンチローラ及びプラテンの移動機構200について説明する。
図10及び図11において、ピンチローラ37は、ピンチローラホルダ30の先端部に回転自在に軸支されている。ピンチローラホルダ30は移動可能な支点202を中心に揺動可能に支持されている。また、シャーシ11に設けられた固定支点204には、該支点204を中心に揺動可能なレバー部材206が軸支されている。複数のピンチローラ37はそれぞれピンチローラバネ31(図1)の付勢力により搬送ローラ36へ圧接されている。ピンチローラホルダ30の支点(回転中心軸)202はレバー部材206の孔に嵌合されており、ピンチローラホルダ30は不図示のホルダバネにより矢印Q方向へ付勢されている。従って、ピンチローラホルダ30は、レバー部材206により、不図示のホルダバネに抗して所定位置に保持されている。つまり、レバー部材206が固定支点204を中心に回転することにより、可動支点202を介してピンチローラホルダ30を移動させることができ、それにより搬送ローラ36に対するピンチローラ37の圧接位置を移動させることができる。
プラテン34は、不図示の離間バネにより矢印P方向に付勢されている。プラテン34は、カム部208により、離間バネに抗して所定高さ位置に支持されている。レバー部材206はカム部210により、ホルダバネの付勢力に抗して所定の回転位置(揺動位置)に支持されている。そこで、ピンチローラホルダ30とプラテン34は、ギア212、214、220、216、218からなるギア列とカム部208、210により、カム部208、210を介して、連動するように連結されている。図示の例では、プラテン34に当接するカム部208はギア212と一体に回転し、レバー部材206に当接するカム部210はギア218と一体に回転する。
そこで、ギア220をモータにより回転駆動すると、各ギアは矢印C方向に回転する。すると、カム部208、210を介して、ピンチローラホルダ30とプラテン34が連動して移動され、図10の状態から図11の状態へ移行する。すなわち、図11に示すように、プラテン34は矢印P方向のバネ付勢力により下降し、ピンチローラホルダ30は、レバー部材206の図示反時計回りの揺動により、矢印Q方向のバネ付勢力に抗して矢印R方向へ移動させられる。一方、各ギア212、214、220、216、218がモータの駆動により矢印D方向に回転すると、プラテン34及びピンチローラホルダ30は図10の状態に戻される。すなわち、プラテン34はカム部208により矢印P方向のバネ付勢力に抗して上昇されて図10の状態に戻される。一方、ピンチローラホルダ30は、カム部210が待避することで、ホルダバネの付勢力によるレバー部材206の時計回りの揺動により、図示右方向へ移動して図10の状態に戻される。
ピンチローラホルダ30が図示左方向へ移動し図11の位置にくると、ピンチローラ37も同様に図示左方向へ移動する。このとき、ピンチローラ37は、ピンチローラバネ31により直接又はピンチローラホルダを介して搬送ローラ36へ付勢されているため、搬送ローラに圧接したまま移動する。これによって、搬送ローラ36とピンチローラ37の圧接位置が図示左方向へ移動する。このピンチローラ37の移動により、搬送ローラとピンチローラの共通接線はプラテン34の搬送面に対する角度が大きくなるように変化する。このため、搬送ローラとピンチローラに挟持されて搬送される記録シートSの進行方向も共通接線と同じ方向に変化し、記録シートがプラテン34により強く押し付けられる。
また、上述のようにピンチローラ37の圧接位置は搬送ローラ36の上部で略水平に移動するため、プラテン34が図11の位置へ下降すると、ピンチローラ37の圧接位置とプラテン34との上下方向の距離が大きくなる。このため、搬送ローラ36によりプラテン34へ向かう方向へ偏向して搬送される記録シートSは、該プラテンに到達するまでの距離を大きくすることができる。従って、記録シートSがプラテン34に接触するときの、搬送方向とプラテン34の搬送面との間の角度を、より大きくすることができる。同時に、プラテン34に到達した記録シートSが該プラテンの反力により跳ね返るポイントを搬送下流側へずらすことができる。これらの作用によって、記録シートSが跳ね返っても記録ヘッド7に接触することなく搬送できる。
逆にピンチローラ37が図示右方向へ移動し図10の位置にくると、ピンチローラ37も同様に図示右方向へ移動する。これにより、搬送ローラ36とピンチローラ37の圧接位置も図示右方向へ移動し、圧接点における共通接線と記録ヘッド7及びプラテン34との間の角度は小さくなる。このため、搬送ローラ36により搬送される記録シートSは、プラテン34に対して平行に近い角度で接触することになる。その結果、記録シートSのプラテン34に対する押し付け力が小さくなり、プラテン34による摩擦負荷も小さくなる。また、プラテン34が図10の上昇位置へ移動すると、ピンチローラ37の圧接位置は上述のように搬送ローラ36の上部でほぼ水平に移動するので、該ピンチローラの圧接位置とプラテン34との間の上下方向の距離は小さくなる。このため、ピンチローラ37の圧接点を抜けた記録シートSの後端がプラテン34上に落下しても、記録ヘッド7に対する上下方向の距離はあまり変化しない。その結果、記録ヘッド7と記録シートSの間の距離の変動に起因する記録画像の品位低下を防ぐことができる。
以上図10及び図11で説明したピンチローラ及びプラテンの移動機構200は、図示以外の種々の態様でも実施することができる。すなわち、図示の例では、プラテン34とピンチローラ37をカム部208、210及びギア212〜220で連結したが、プラテンとピンチローラをそれぞれ別の駆動源で駆動する構成でも良い。プラテン34及びピンチローラ37の位置制御におけるバネ付勢も必須ではなく、駆動源からの駆動でプラテン及びピンチローラの動きを制御する構成でも良い。
図12は図10及び図11の移動機構200におけるピンチローラ及びプラテンの移動量の第1の設定例を示すグラフであり、図13は第2の設定例を示すグラフである。第1の設定例では、モータの回転量に対するプラテン34及びピンチローラ37の移動量が該モータの位相によって変動するように構成されている。このような設定は、カム部208、210及びレバー部材206の形状構造及び制御方法によって実現することができる。第2の設定例では、モータの回転量に対するプラテン34及びピンチローラ37の移動量が該モータのある位相領域では移動せず、その領域では一方しか移動しないように構成されている。このような設定も、カム部208、210及びレバー部材206の形状構造及び制御方法によって実現することができる。
次に、本発明を適用した記録装置におけるプラテン及びピンチローラの位置制御の一例について説明する。オペレータの操作によって、もしくはパソコンなどの制御機器から、記録命令があったときに次のような手順で制御する。すなわち、記録シートSの種類の情報、あるいは不図示のセンサなどで検知した記録シートSの剛性の情報をあらかじめ記憶させておく。記録命令があったとき、記録装置又は制御機器に保存されている最適なピンチローラ37のオフセット量についてのパラメータを選択する。また、搬送ローラ36とピンチローラ37との最適な圧接位置、及びこの圧接位置とプラテン34との距離についてのパラメータを選択する。この選択に基づいて駆動源に命令を出す。そこで、図10及び図11の移動機構を使用し、駆動源によりギア列を介して、プラテン34及びピンチローラ37の位置を変更する。
図14は搬送路の屈曲量や屈曲の方向が異なる場合のピンチローラ37の圧接位置における記録シートのカールの状態を示す部分図である。給送ローラにより給送される記録シートが記録ヘッド7に対して強い屈曲をもって搬送されてくると、プラテン34上の水平な搬送路を通る記録シートは、屈曲による反力のため、搬送ローラ36を抜けた後もいずれかの方向に屈曲する傾向がある。図14において、Lは、装置本体の後上部に配置される給送装置から給送される場合の記録シートの屈曲状態を示す。Lのように、記録ヘッド7に対して上方から強い屈曲をもって搬送された後、画像形成部で水平方向に搬送される場合は、記録シートが図示のLのように下方へ向かう傾向がある。つまり、Lで示す記録シートの場合、屈曲の反力のため、搬送ローラ36を抜けた後に水平に搬送されるべきところ、プラテン34側へ屈曲しながら搬送される傾向がある。このため、水平給送のようなMの水平搬送に比べて、ピンチローラ37のオフセット量を小さく設定し、プラテン34との衝突を和らげることが好ましい。同時に、記録シートの後端の落下による画質低下を防ぐため、ピンチローラ37の圧接位置とプラテン34との距離を小さくすることが好ましい。
図14において、Nは、カセット給送や両面記録など、装置本体の下方から給送される場合の記録シートの屈曲状態を示す。Nのように、記録ヘッド7に対して下方から強い屈曲をもって搬送された後、画像形成部で水平方向に搬送される場合(Uターン搬送など)は、記録シートが図示のNのように上方へ向かう傾向がある。つまり、Nで示す記録シートの場合、屈曲の反力のため、搬送ローラ36を抜けた後に水平に搬送されるべきところ、記録ヘッド7側へ屈曲しながら搬送される傾向がある。このため、Mのような水平搬送に比べて、ピンチローラ37のオフセット量を大きくするとともに、ピンチローラ37の圧接点とプラテン34との距離を大きくすることが好ましい。この構成により、記録シートが大きい角度でプラテン34に衝突することによる跳ね返りを防ぐことができ、記録シートが記録ヘッド7に接近する度合いを軽減することができる。
次に、本実施形態に係る記録装置において、Uターン搬送部8を用いる場合のピンチローラ37及びプラテン34の位置制御について説明する。第1に、第2の面に記録する際のパラメータの選択は、第1の面に記録したインクなどの付着物の量によって予想されるカールの量、カールの方向、あるいは紙の剛度の変化などに基づいて行われる。第2に、上記パラメータの選択は、第1の面に記録した記録シートのインクの付着領域の分布によって予想されるカールの量及びカールの方向などに基づいて行われる。第3に、上記パラメータの選択は、第1の面に記録したインクの種類、例えば顔料インクと染料インクの違いなどによって予想されるカールの量及びカールの方向の変化などに基づいて行われる。第4として、上記パラメータの選択は、第1の面に記録した時点からの経過時間によって予想されるカールの量及びカールの方向の変化などに基づいて行われる。こうして、あらかじめ保存しておいたパラメータから、ピンチローラ37及びプラテン34の最適な移動量又は位置のパラメータを選択し、選択したパラメータにより駆動源に命令を出す。これにより、図10の移動機構を駆動し、ピンチローラ及びプラテンの位置を変更する。
記録したインク量による記録シートのコンディションは、記録シートの種類やインクの種類の組合せにも左右される。つまり、記録後に記録シートに発生しやすいカールの度合や方向は条件にもよるが、カールの量は付着インクの総量が増加するにつれて増加する傾向にある。また、特殊な薬品を用いていない普通紙に関しては、インクの量が増加するにつれて記録直後の剛度が低下する傾向がある。また、第1の面のインクの総量に関わらず、例えば第1の面の後端又は先端の部分に集中して記録されたような場合には、第2の面に記録する際に記録された部分の裏側にカールが発生しやすい。また、記録に用いるインクと記録シートの種類の組合せなどによっては、記録シートのカールの方向やカールの量も変化する。
さらには、第1の面に記録した後の経過時間によって、記録シートのカールの量やカールの方向が変化する場合もある。図15は記録した後の記録シートSのカールの状態を示す模式図である。図15中の矢印Tは搬送方向を示す。図15の(a)は記録面が凹になる方向のカールを示し、(b)はカールが無い状態を示し、(c)は記録した後の記録面が凸になる方向のカールを示す。図15において、例えば記録シートSが一般的な普通紙の場合、記録直後から時間が経過するにつれ、(c)に示すように、徐々に記録面が凹になる方向にカールする。この傾向は記録に使用したインクの量が多いほど顕著である。このような第1の面の記録のコンディション(インク量など)を考慮して、プラテン34に対する記録シートの押し付け力や、ピンチローラ37の搬送ローラ36に対する圧接点とプラテン34との距離についての最適のパラメータ値が保存される。
プラテン34及びピンチローラ37の位置制御のさらに別の例においては、気温や湿度等の記録装置の環境情報に基づいて、ピンチローラ37の移動量及びプラテン34の移動量についての最適値のパラメータが選定される。この場合の環境情報としては、あらかじめ設定されたもの、日付から推測して設定されたもの、あるいは不図示のセンサなどで検知したものがある。そして、図10の移動機構200の位置制御において、ユーザーの操作によって、もしくは記録装置に接続したパソコンなどの制御機器から記録命令があったとき、適合するパラメータを選択して上記移動機構の駆動源に命令を出す。この命令に基づいて、駆動源から図10の移動機構を介してピンチローラ37及びプラテン34の位置を変更する。
例えば、高品位記録用の記録シートの中には、気温5度で湿度10%などの低温で低湿度の環境下で図15の(a)又は(c)のようにカールする傾向を有するものがある。このような記録シートの場合、それ自体に含まれている水分も減少するため、記録シートの剛度が高くなる。また、剛度が小さい普通紙においても、記録シート自体に含まれている水分量によって剛度が変化する。そこで、このような環境のコンディションによる記録シートの性質の変化を考慮して、パラメータが設定され、保存されている。つまり、プラテン34に対する記録シートの押し付け量、並びに搬送ローラ36に対するピンチローラ37の圧接点とプラテン34との上下方向の距離の最適値についてのパラメータが設定され保存されている。
また、プラテン34及びピンチローラ37の位置制御のさらに別の例においては、記録シートの種類、シート積載部の種類、記録装置が置かれている記録環境、もしくは両面記録における第1の面の記録状況などに基づいて、移動量の制御が行われる。本例では、これら搬送路内の記録シートの挙動に影響する要因の内から複数の要因の組み合わせに基づいて移動量の制御が行われる。本例においても、あらかじめ、最適なピンチローラ37のオフセット量、及び搬送ローラ36に対するピンチローラ37の圧接位置とプラテン34との段差のパラメータを記録装置もしくは制御機器に保存しておく。そして、上記の各要因の中で記録シートの挙動に最も影響するものを選択し、この要因に対して最適値を有するパラメータを選択する。あるいは、各要因の影響度に応じて重みを設定し、この重みを考慮して記録シートのコンディションを算定し、このコンディションに対してパラメータを選択する。さらには、場合によっては、各要因に最適なパラメータの平均値を求め、これを位置制御用のパラメータとしても良い。
こうして求めたパラメータに基づいて図10の移動機構200の制御を行う。すなわち、本例においても、ユーザーの操作によって、もしくは記録装置に接続したパソコンなどの制御機器から記録命令があったとき、このパラメータに基づいて、図10の移動機構の駆動源に命令を出す。この命令に基づいて、駆動源から移動機構200を介してピンチローラ37及びプラテン34の位置を変更する。ただし、本実施形態において説明した各要因に対するパラメータの選択方法は一例として挙げたものであり、この方法に限定されるものではなく、適宜複数の要因を考慮して制御しても良い。
以上説明した実施形態によれば、種々の記録シートや種々の記録条件を用いて記録する場合でも、画像形成部において最適な搬送状態を実現することができ、高品質な記録画像を得ることができる。種々の記録シートや種々の記録条件としては、例えば搬送ローラ36とピンチローラ37の圧接位置、並びに圧接位置とプラテン34の距離に関して異なる最適値を持つ場合がある。また、搬送中の記録シートの挙動を安定させるための待機動作をなくしたり、待機時間を減らすことができ、記録動作の全体的なスループットの向上を図ることができる。さらに、簡単な構成で記録装置の大型化を招くことなく、上記の効果を達成することができる。
なお、本発明は、記録ヘッド種類や数に関係なく適用できるものである。また、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化したカートリッジタイプのもの、記録ヘッドとインクタンクを別体としたものなど、記録ヘッドやインクタンクの構成に関わらず同様に適用することができる。また、以上の実施形態では、キャリッジに搭載した記録ヘッドを用いるシリアルタイプの記録装置を例に挙げた。本発明は、記録シートの幅に対応した長さを有する記録ヘッドを用いて副走査のみで記録するラインタイプの記録装置にも同様に適用することができる。
3 送紙部
7 記録ヘッド
8 Uターン搬送部
10 水平搬送部
30 ピンチローラホルダ
34 プラテン
36 搬送ローラ
37 ピンチローラ
50 キャリッジ
200 移動機構
821 給送ローラ
86、87 Uターン中間ローラ
891 両面ローラ
S 記録シート
7 記録ヘッド
8 Uターン搬送部
10 水平搬送部
30 ピンチローラホルダ
34 プラテン
36 搬送ローラ
37 ピンチローラ
50 キャリッジ
200 移動機構
821 給送ローラ
86、87 Uターン中間ローラ
891 両面ローラ
S 記録シート
Claims (10)
- 搬送される記録シートに記録ヘッドにより記録を行う記録装置において、
記録ヘッドと対向する位置で記録シートを案内するプラテンと、
記録シートの搬送方向において前記プラテンの上流側で記録シートを搬送する搬送ローラと、
前記搬送ローラに圧接されることで記録シートの搬送力を発生するピンチローラと、
前記ピンチローラを回転可能に保持するピンチローラホルダと、
を備え、
前記ピンチローラホルダを移動させることにより前記搬送ローラに対する前記ピンチローラの圧接位置を移動させるとともに、前記ピンチローラの移動と連動して前記ピンチローラの圧接位置に対する前記プラテンの位置を移動させることを特徴とする記録装置。 - 搬送する記録シートの種類に応じて、前記ピンチローラ及び前記プラテンの位置を変更することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
- 剛性の高い記録シートを搬送する際に、前記搬送ローラと前記ピンチローラの圧接位置における接線の前記プラテンに対する角度が小さくなるように前記ピンチローラを移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
- 前記剛性の高い記録シートを搬送する際に、前記搬送ローラと前記ピンチローラの圧接位置と前記プラテンとの位置が接近する方向に前記プラテンを移動させることを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
- 剛性の低い記録シートを搬送する際に、前記搬送ローラと前記ピンチローラの圧接位置における接線の前記プラテンに対する角度が大きくなるように前記ピンチローラを移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
- 前記剛性の低い記録シートを搬送する際に、前記搬送ローラと前記ピンチローラの圧接位置と前記プラテンの位置が離間する方向に前記プラテンを移動させることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
- 記録シートを給送する給送手段を複数有し、記録シートを給送する給送手段に応じて前記ピンチローラ及び前記プラテンを移動させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記録装置。
- 記録シートが前記記録ヘッド側へ屈曲する搬送路から給送される場合は、前記搬送ローラと前記ピンチローラの圧接位置における接線の前記プラテンに対する角度が小さくなるように前記ピンチローラを移動させ、前記搬送ローラと前記ピンチローラの圧接位置と前記プラテンの位置が接近する方向に前記プラテンを移動させることを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
- 記録シートが前記プラテン側へ屈曲する搬送路から給送される場合は、前記搬送ローラと前記ピンチローラの圧接位置における接線の前記プラテンに対する角度が大きくなるように前記ピンチローラを移動させ、前記搬送ローラと前記ピンチローラの圧接位置と前記プラテンの位置が離間する方向に前記プラテンを移動させることを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
- 記録シートの反転搬送路を備え、前記記録ヘッドにより記録シートの第1の面に記録した後に該記録シートを前記反転搬送路で搬送し、表裏を反転させた記録シートの第2の面に前記記録ヘッドで記録を行うことで両面記録を行うように構成され、前記第2の面に記録を行う際に前記ピンチローラ及び前記プラテンの位置を前記第1の面に記録するときの位置から移動させることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の記録装置。
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