JP3809401B2 - インクタンク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタなどに用いられるインクジェットヘッドに対して供給されるインクを貯留する吸収体を内蔵したインクタンクに関し、特にインクとして顔料インクを良好に使用することを可能にする改善されたインクタンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットヘッドにインクを供給するインクタンクは、インクジェットヘッドのインク吐出特性上必要な供給圧カを発生するために、インクタンク内に内蔵されたインクを保持する部材のインク保持力を利用する構成と、インクタンク液面位置とインクジェットヘッドに設けられた吐出口位置との水頭差により発生する圧力を供給チューブを介して供給圧力として利用する場合とがある。
【0003】
近年のパソコンの普及により、プリンタも広く普及している。このようなプリンタに対してはサイズの小型化が求められており、多くのプリンタは前者のインク保持部材の保持力を利用したインクタンクを採用している。ここで、このようなインクタンクに用いられているインク保持部材としては、コストやインク接液性の観点より、多くは発泡ポリウレタンやpp繊維を用いており、これらの材料中に無数に設けられた微細穴や微小隙間により発生する毛細管カが保持力を発生する。そして、このように構成されるインク保持部材に充填されるインクは、発色性や吐出安定性及び長期不使用の場合発生する吐出口近傍の乾燥固着対策等の観点から、染料インクが使われてきた。
【0004】
ところで、近年、インクジェットによる印字物に対してLBP並みの印字濃度や発色性あるいは耐侯性の向上が要求されてきている。その中でも、特にブラックインクは普通紙に文字を記録したときの光学濃度(OD:Optical Density)の向上が望まれている。
【0005】
従来の着色剤として染料を使用したインクは染料の特性から光学濃度の向上は難しく、耐水性や耐光性についても十分なインクを提供するには至っていなかった。そこで、染料インクによる上述の課題を解決するために、記録媒体にインク受容層を設けた専用紙(コート紙)を使用することが提案されているが、一般的に普通紙よりも価格が高いため、低価格な普通紙での高画質化が求められていた。
【0006】
また、インク処理剤をインクと同時に吐出する手段をとることで紙面上でのインク濃度を向上させて高画質を達成させる方法もあるが、記録装置自体が大型化し、処理剤のコストが余計にかかるなど、特殊な用途に限られていた。
【0007】
そこで、現在ではインクの着色剤に顔料を用いることが提案されている。インクの着色剤として使用される顔料は、その特性により光学濃度を向上させることが比較的容易であり、また耐水性についても染料に比べて高いため、文章などの出力を主体とする記録装置においてはブテックインクに顔料を採用する場合が増えている。
【0008】
また、最近では、カラーインクも、記録物の耐侯性向上のために、染料インクから顔料インクヘ移行する動きもでてきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、顔料インクの場合、以下に記載するような課題が存在する。インクタンク内に収容されたインクが顔料である色材とこれを分散させる液媒体とを含有するインクである場合には、インクタンクが長期間同一姿勢で静置されると、顔料は染料等に比べ分子量が大きいため、色材が重力の影響を受けて沈降し、インクタンク内の色材濃度が不均一になる現象が生じる。ここで、沈降とは微細な粒子が重力の作用によって沈む現象であり、その度合いは、粒子同士の凝集が基本的に起こらない場合、下記に示すstokesの式により与えられる重力方向への沈降速度、及びブラウン運動の関係によって決まる。
−Stokesの式−
Vs=2a(ρ−ρo)g/9η‥‥‥(1)
Vs:沈降速度
a:粒子半径
ρ:粒子密度
ρo:溶媒密度
g:重力加速度
η:溶媒粘度
−ブラウン運動−
X=(RTt/3πNAρa)‥・‥・(2)
X:時間tで動く粒子の平均距離
R:気体定数
T:絶対温度
NA:アボガドロ数
η:溶媒粘度
a:粒子半径
上記の2つの式の関係において、粒子の沈降速度がブラウン運動による拡散よりも支配的な場合に、粒子の沈降が生じる。
【0010】
また、インクタンク内の空間を大気中に連通させるための大気連通口がインクタンクに設けられている場合には、インク蒸発成分がこの大気連通口を通して蒸発するため、これによってもインクタンク内の色材濃度が経時的に濃縮され不均一になる。特に、インクタンクのインク供給口が設けられている面に対向する面以外の面に大気連通口が設けられている場合には、色材の沈降とインク成分の蒸発によるインク供給口近傍の色材濃度の上昇がより顕著に現れる。
【0011】
このような顔料の沈降現象は、顔料インクを吸収体などに含浸させずに直接袋状収納体内に収容し、板バネなどが利用されて負圧を付加する形態のインクタンクでは、記録動作によるキャリッジの移動走査が利用されて袋内の顔料インクを容易に携帯することができるため大きな問題となっていなかった。
【0012】
ところが、インクタンク全体に発泡ポリウレタンやPP繊維等の吸収体を収納したインクタンクの場合、吸収体の保持力が色材の分散抑制力を発生させるため、長期間同一方向に放置され、一度濃度勾配が生じた場合には、色材を直ちに再拡散させることができない。すなわち、例えば、インクジェット記録装置にインクタンクが長期にわたって搭載されたまま、使用されない状態が継続した場合、顔料が沈降し、重力方向下方の底面に設けられたインク導出部付近は顔料濃度の高いインクが集中し、重力方向上方部分は顔料濃度の低い状態となってしまう。この状態で記録を行うと、記録ヘッドはインク消費の初期には濃度の高いインクを吐出することとなり、インク消費の後半は濃度の低いインクを吐出することとなる。
【0013】
図25は、プリンタ内で印字可能な姿勢で長期にわたり放置された結果、不均一になってしまった顔料濃度分布を模式的に示した図である。ここでは濃度分布を簡易的にK、L、M、Nの4段階で投階的に表現しているが、実際は濃度分布は連続的なものである。本発明者の知見によれば、インク中の初期の顔料濃度が4%のとき、印字しないで重力方向で静置された場合、すなわちインクタンク内でのインク流動がない場合、インク中での顔料濃度は、
【0014】
【表1】
【0015】
といった濃度分布が発生した。
【0016】
この状態で印字を行うと、初期印字においてはN部のインクを使用するため非常に濃い印字となってしまう。また、インクタンクの使用インク後半においては、K部のインクを使用するため非常に薄い印字になってしまう。また、初期のN部のインクを用いてdutyの非常に低い印字を行った後にまた長期印字を行わない場合、非常に濃い顔料インクが吐出口近傍に充填されるため吐出口での固着が促進されプリンタに装着された回復機構では回復不能になってしまった。この2つの現象は、近年の印字濃度要求に対し解決すべき大きな課題である。
【0017】
また、インクタンクは、単独で物流されるものであり、物流姿勢や店頭での販売姿勢において長期間同じ姿勢で放置された場合には同様に濃度分布を生じることになり、特に重力方向とインク吐出方向が同じ方向で静置され続けた場合には、購入直後の使用において上述したような現象が発生することになる。例えば、物流姿勢や店頭での販売姿勢において重力方向とインク吐出方向とが一致しないように横置きもしくは一定時間ごとに姿勢を変更するなどの規制を付与することで対応することも可能であるが、そのような操作を販売員に強制することは現実的ではない。
【0018】
このような吸収体を内蔵したインクタンクにおける顔料インクの沈降の問題に対してなされた対策の例として、例えば、特開2001−030513号公報があげられる。この件は、インクタンクとヘッドとを連結するインク経路中に複数の突起を配置し、インクタンクから供給されたインクを撹拌しながらヘッドに至らしめインク濃度の均一化を図ろうとするものである。インクタンク内部におけるインク濃度差の分布が大きくない場合には有効に作用するが、長期保存や、長期未使用になどによってインクタンク内部においてインクの濃度差が発生してしまった状況では十分な対策とはいえない。
【0019】
また、特開2001−260337号公報、特開2001−260378号公報、特開2001−260379号公報(特許明細書200102606号)は、インクタンクの供給口近傍に沈降する顔料インクの供給を制御する構成を配置する技術を開示する。特に特開2001−260378号公報にはインク供給口近傍において、しきり壁をインクタンクの右半分と左半分と交互に配置して顔料インクの色材の沈降を防ぐ構成が開示されている。この構成によって、顔料の沈降の空間を小さくして、濃度変化の状態を少なくするとともに、しきり壁によってインクが迂回しながら流動して供給されるため、インクの撹拌供給がなされて濃度の均一化効果が得られる点が開示されている。
【0020】
しかし、しきり壁をインクタンクの右半分と左半分と交互に配置しても、しきり壁はインクタンクの半分しかないので、しきり壁のないインクタンクの半分の領域はしきり壁の効果を享受できていない。また、インク供給に伴うインク流動による撹拌効果も開口部分がインクタンクの半分と大きいために開口領域のインクに対して撹拌効果が十分に享受されない場合がある。
【0021】
そこで本発明は、上記従来技術の有する改善すべき課題点に鑑み、顔料インクの沈降を抑制して、高品位の記録を行えるインクジェット記録装置に使用されるインクタンクを提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、インクジェットヘッドに供給される顔料インクが充填される負圧発生部材を収納した負圧発生部材収納部と、前記インクジェットヘッドにインクを供給するためのインク供給口と、前記負圧発生部材収納部を大気に連通させる大気連通部と、を有するインクタンクにおいて、前記インク供給口に向かうインクの流れを遮る方向に前記負圧発生部材の一部を区切る複数のインク非透過部を備えているとともに、該複数のインク非透過部以外は前記負圧発生部材が連通部を介して連通しており、前記インク非連通部は前記インク供給口に向かうインクの流れを遮る方向を横切る断面に対して50%以上の面積を占めており、前記複数のインク非透過部は、前記連通部が前記インク供給口に向かうインクの流れる方向に関して重なることがないように、前記インク供給口に向かうインクの流れを遮る方向に関してずれて配置されていることを特徴とする。
【0023】
また、インクジェットヘッドに供給される顔料インクが充填される負圧発生部材を収納した負圧発生部材収納部と、前記インクジェットヘッドにインクを供給するためのインク供給口と、前記負圧発生部材収納部を大気に連通させる大気連通部と、を有しており、使用状態の重力方向下部に前記インク供給口が配置されたインクタンクにおいて、前記重力方向を横切る方向に前記負圧発生部材を区分する、連通部を備えた遮蔽面を備えており、前記遮蔽面は前記重力方向を横切る方向に対して50%以上の面積が遮蔽部であり、前記複数の遮蔽面は、前記連通部は前記重力方向に関して重なることがないようにずれて設けられていることを特徴とする。
【0024】
負圧発生部材を収納する負圧発生部材収納室がインク非透過部あるいは遮蔽面によって複数に分割されているため、インクタンク内に配置された負庄発生部材の高さをインク非透過部あるいは遮蔽面によって分割されていない場合に比べて小さくできる。これにより、顔料を含有するインクが負圧発生部材に含浸保持されている場合において、長期間の放置などにより顔料が沈降しても、その上下濃度差を小さくすることができる。
【0025】
なお、負圧発生部材が、各連通部で連通した単一の負圧発生部材により構成されるものであってもよい。この場合非連通部で確実に負圧発生部材がつながっているため連通部でのインク途切れがなく安定したインク供給が可能となる。また、負圧発生部材は、インク非透過部あるいは遮蔽面によって分断された複数のブロックの組み合わせによって構成されてもよい。この場合、連通部に向かって負圧発生部材の毛管力が高くなるように構成することはインクの連続的な流れを良好に維持する点で好ましい。
【0026】
また、本発明のインクタンクは、インク非透過部あるいは遮蔽面を複数は位置した構成に関して、隣り合う各インク非透過部あるいは遮蔽面によって構成された連通部が、インク供給方向あるいは重力方向と交差する平面上への投影が重ならない位置に形成されているため、例えば、2つのインク非透過部あるいは遮蔽面によって負圧発生部材収納室が上下方向に3分割されているとすると、中間の負圧発生部材収納室と一番下の負圧発生部材収納室とを連通する連通部では、中間の負圧発生部材収納室内の負圧発生部材の水頭のみがかかり、一番上の負圧発生部材収納室内の負圧発生部材の水頭がかからないようにすることができるため、この分この連通部における濃度差を小さくすることができる。
【0027】
さらに、インク非透過部あるいは遮蔽面は、インク供給方向あるいは重力方向に対して直交する構成であってもよく、また所定の角度を有した傾斜した構成であってもよい。
【0028】
なお、本発明のインクタンクは、インクジェットヘッドに対してユーザ交換可能な分離型インクタンクであっても良いし、インクジェットヘッドに一体化されたカートリッジ形態でも良いことは言うまでもない。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態の詳細を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)に本発明における第1の実施形態のインクタンクの断面図を示す。
【0030】
本実施形態のインクタンクは、タンク容器101と、インクを含浸保持可能、かつ、負圧を発生する負圧発生部材102と、インクを負圧発生部材102から不図示の記録ヘッドに導出するためのインク導出部材103およびインク供給口104と、インクの消費に伴って大気をタンク容器101内に導入するための大気連通口105と、負圧発生部材102を保持し、かつ、タンク容器101内にエアバッファ室を形成するためのリブ106とで構成されている。
【0031】
タンク容器101内には、重力方向gと交差する方向に配置されているしきり壁107が形成されている。このしきり壁107によって負圧発生部材102は、第1の負圧発生部材102aおよび第2の負圧発生部材102bに、また、負圧発生部材102を収納している負圧発生部材収納室110は、第1の収納室110aおよび第2の収納室110bに、それぞれ実質的に上下2つに分割された構成となっているが、このしきり壁107は、負圧発生部材収納室110を完全に分断するものではなく、連通部108を介して、上下の第1の収納室110aおよび第2の収納室110bが連通している。しきり壁107はタンク容器101の断面積の50%以上を仕切るように構成されており、連通部108を構成する開口はわずかであることが好ましい。
【0032】
図1(b)は図1(a)に示すインクタンクの負圧発生部材102に、顔料インク109を含浸させてインクタンクが完成した状態の断面図であり、長期放置後の顔料インク109の顔料濃度勾配をハッチングの密度により3段階に模式的に示している。実際には濃度分布は3段階に区分されるものではなく、連続的な勾配であることは言うまでもない。
【0033】
図1(b)からわかるとおり、上下の第1の収納室110aおよび第2の収納室110bに含浸された顔料インクは連通部108により連通しているため、第1の負圧発生部材102aに含浸されたインクも記録ヘッドに供給される。
【0034】
ところで、インクタンク内に顔料インクが収納された場合、インクタンクが同一姿勢で長期間放置されると顔料インクは分子量の大きな顔料が底部に沈降してきて、底部へいくほど顔料濃度が高くなることは上述した通りであり、図1に示した従来例では、上部と底部のインクの顔料濃度の差は非常に大きくなっている。
【0035】
これに対して、図1(b)に示す本実施形態でのインクタンクでは、しきり壁107により、負圧発生部材102が第1の負圧発生部材102aおよび第2の負圧発生部材102bの上下に分割されることで第1および第2の負圧発生部材102a、102bの高さh1、h2が、それぞれ負圧発生部材収納室110の高さhの約半分となっている。このように負圧発生部材102の高さが半分になれば、負圧発生部材102における顔料が沈降する方向のインクの水頭が半分になり、各負圧発生部材内の上下間の顔料濃度差を小さくすることができる。これにより、インクタンクが長期間放置された後にインクを使用しても、使い始めと使い終わりで顔料濃度差の小さい高品位な記録が可能となる。この効果を良好に発揮するためには、しきり壁107が上述したようにタンク容器の50%以上の部分を仕切り、実質的には連通部108の開口はわずかであるほうが上述の効果がより期待できる。但し、インクの供給のために移動するインクの流動性を阻害するようなことはない範囲であることは言うまでもない。
【0036】
なお、本実施形態においては、しきり壁107は、タンク容器101の一部となっているが、これに限る必要はなく、例えば、上下の負圧発生部材の間にタンク容器とは独立した板やシート体を挟むことで分割してもよく、さらには負圧発生部材として繊錐体を用いた場合には、樹脂製シートを熱溶着したり、繊維体自体を熱加工して表面に膜を構成するようにしてしきり壁107を構成することも可能である。
【0037】
次に上述した本実施形態のインクタンクの組立て・製造方法の一例を、図2〜図5を用いて説明する。
【0038】
まず、図2の構成のインクタンクの場合、負圧発生部材102は、第1の負圧発生部材102aおよび第2の負圧発生部材102bの2つに完全に分割されていて、さらにタンク容器は、大気連通口105が形成されている上面部材112、インク供給口104が形成されている底面部材113、タンク容器の側面となる第1の側面部材111a、およびしきり壁107と側面とが一体的に形成されてなる第2の側面部材111bの4つの部材に分割されている。
【0039】
図2に示す、このような構成のインクタンクの組立て順序について説明する。
【0040】
第1の側面部材111aと第2の側面部材111bを、連通部108が形成されるように接合することで第1の収納室110aおよび第2の収納室110bを形成した後、上下から第1の負圧発生部材102aおよび第2の負圧発生部材102bを、それぞれ第1の収納室110aおよび第2の収納室110bに収納する。その後、上面部材112および底面部材113を、第1の側面部材111aと第2の側面部材111bに溶着することでインクタンクが完成する。
【0041】
図3に示すインクタンクは、負圧発生部材102は図3と同様に2つに分割されているが、タンク容器の分割方式が図2に示したインクタンクとは異なる、本実施形態のインクタンクの別の例を示したものである。すなわち、タンク容器は、大気連通口105が形成されている上面130、インク供給口104が形成されている底面131およびインクタンクの側面とが一体的に形成されてなる第1の部材121と、しきり壁107と側面とが一体的に形成されてなる第2の部材122の2つの部材に分割されている。
【0042】
図3に示す、このような構成のインクタンクの組立て順序について説明する。
【0043】
図3に示すインクタンクの場合、互いに独立している第1の負圧発生部材102aおよび第2の負圧発生部材102bを、第1の部材121に挿入しておいてから、第1の負圧発生部材102aおよび第2の負圧発生部材102bとの間にしきり壁107が差し込まれるようにして第2の部材122を第1の部材121に接合するものであってもよいし、あるいは、第2の部材122に第1の負圧発生部材102aおよび第2の負圧発生部材102bを保持させた後、第1の部材121に挿入するものであってもよい。
【0044】
図4に示すインクタンクは、タンク容器の分割の仕方は図2と同様であるが、負圧発生部材102は単一の部材からなっている、本実施形態のインクタンクのまた別の例を示したものである。図4に示す負圧発生部材102は単一の部材からなっているが切れ込み102cが入っており、この切れ込み102cにしきり壁107が入ることで、上下に負圧発生部材102が分割された図1のインクタンクとなる。
【0045】
図4に示す、このような構成のインクタンクの組立て順序について説明する。
【0046】
図4に示すインクタンクの場合、負圧発生部材102を、第1の部材121に挿入しておいてから、負圧発生部材102の切り込み102cにしきり壁107を挿入した後、第2の部材122を第1の部材121に接合するものであってもよいし、あるいは、負圧発生部材102の切り込み102cにしきり壁107を挿入しておき、第2の部材122に負圧発生部材102を保持させておいてから第1の部材121に挿入するものであってもよい。
【0047】
このように単一の負圧発生部材102を用いることの効果としては、部品点数が減ることで製造コストが低減できる。また、連通部で確実に負圧発生部材がつながっているため連通部でのインク途切れがなく安定したインク供給が可能となる。
【0048】
図5に示すインクタンクは、本実施形態のインクタンクのさらに別の例を示したものであり、タンク容器は図1に示した上面部材112、底面部材113、第1の側面部材111aおよび第2の側面部材bの4つの部品からなり、負圧発生部材102は、図4に示した切り込み102cが入った単一の部材からなるものである。
【0049】
このような構成の図5に示すインクタンクの組立て順序について説明する。
【0050】
まず、第1の側面部材111aに上面部材112および底面部材113を溶着しておく。
【0051】
次に、これに負圧発生部材102を挿入し、最後に負圧発生部材102の切り込み102cに第2の側面部材111bのしきり壁107を挿入しながら、第1の側面部材111aと第2の側面部材111bを溶着させるものであってもよいし、あるいは、第1の側面部材111aに上面部材112および底面部材113を溶着した状態の容器に、第2の側面部材111bのしきり壁107を負圧発生部材102の切り込み102cに挿入することで第2の側面部材111bに負圧発生部材102を保持させたものを挿入するものであってもよい。
【0052】
このように、タンク容器を4つに分割すると部品点数は増えるものの、タンク容器や負圧発生部材102の形状・大きさ等によっては、うまく負圧発生部材102をタンク容器内に挿入できないことがあり、このような場合にタンク容器を分割することで組立てが比較的容易になる。
【0053】
以上、タンク容器および負圧発生部材102の構成が異なる本実施形態のインクタンクの組立て方法例を述べたが、これらのどの方法を用いるかは、インクタンクの構成・形状・大きさ・部品精度・インクタンクに要求されるインク供給性能などによって、好適なものを選択すればよい。
(第2の実施形態)
図6(a)に本発明における第2の実施形態のインクタンクの断面図を示す。
【0054】
本実施形態のインクタンクは、図6(a)に示すように、連通部208がインク供給口204の上部付近、すなわち、連通部208とインク供給口204との間の直線距離が短くなるような位置に連通部208が形成されている。
【0055】
このように連通部208とインク供給口204との間の直線距離を短くすることで、上方の第1の負圧発生部材202aから連通部208を介して下方の負圧発生部材202bに流れ込んだインクの、下方の負圧発生部材202b内における、連通部208からインク供給口204までに流れるインクの流路を短くすることができるため、この流れ過程での圧力損失を低減できる。このため、図6(a)および図6(b)に示す構成のインクタンクは、例えばインク流量を大きく必要とされる場合に好適となる。
【0056】
本実施形態のインクタンクも第1の実施形態のインクタンクと同様に、しきり壁207により、負圧発生部材202が第1の負圧発生部材202aおよび第2の負圧発生部材202bに上下に分割されていることで、第1および第2の負圧発生部材202a、202bの高さは半分となっている。このように負圧発生部材302の高さが半分になれば、負圧発生部材302における顔料が沈降する方向のインクの水頭が半分になり、各負圧発生部材内の上下間の顔料濃度差を小さくすることができる。これにより、インクタンクが長期間放置された後に、インクを使用しても、使い始めと使い終わりで顔料濃度差の小さい高品位な記録が可能となる。
(第3の実施形態)
図7(a)に本発明における第3の実施形態のインクタンクの断面図を示す。
【0057】
本実施形態でのインクタンクは、負圧発生部材収納室310が2枚のしきり壁307である第1および第2のしきり壁307a、307bで仕切られており、これにより、第1、第2および第3の収納室310a、310b、310cが形成されている。第1の収納室310aと第2の収納室310bとは第1の連通部308aで、第2の収納室310bと第3の収納室310cとは第2の連通部308bで連通している。
【0058】
各収納室310a、310b、310cに収納されている負圧発生部材302は、第1、第2および第3の負圧発生部材302a、302b、302cの3つに独立したものであってもよいし、あるいは、第1の連通部308aと第2の連通部308bの部分でつながっており、第1および第2のしきり壁307a、307bに対応する箇所に2箇所切り込みが形成されているものであってもよい。
【0059】
本実施形態のインクタンクの場合、重力方向gと交差する方向に配置されている第1および第2のしきり壁307a、307bにより負圧発生部材収納室310が第1、第2および第3の収納室310a、310b、310cの3つに分割されているため、これらの内部に収納される第1、第2および第3の負圧発生部材302a、302b、302c内における顔料が沈降する方向のインクの水頭は、各しきり壁307a、307bが無い場合に比べて約1/3になり、図7(b)に示すように、各負圧発生部材302a、302b、302c内の上下間の顔料濃度差を小さくすることができる。これにより、インクタンクが長期間放置された後に、インクを使用しても、使い始めと使い終わりで、さらに顔料濃度差の小さい高品位な記録が可能となる。
【0060】
なお、本実施形態は、インクタンクの高さが比較的高い場合に特に有効となる。本実施形態では、しきり壁が2つで負圧発生部材が3つに分割された形態を一例としたが、しきり壁の数は2つに限ることはなく、これより多くしても問題ない。しきり壁の数をいくつにするかは、インクタンクの高さ、初期の顔料インクの顔料濃度、要求される記録の品位のレベル、要求されるインクの容積効率(インクタンク内容積に対するインクの容積の割合)などによって設定すればよい。(第4の実施形態)
図8に本発明における第4の実施形態のインクタンクの断面図を示す。
【0061】
本実施形態のインクタンクは、第3の実施形態で示したインクタンクと同様に、2つのしきり壁407a、407bを有する構成となっているが、第1の収納室410aと第2の収納室410bとを連通する第1の連通部408aと、第2の収納室410bと第4の収納室310cとを連通する第2の連通部408bとの配置が重力方向gと交差する平面に投影した場合、第1の連通部408aと第2の連通部408bとは重ならない位置に形成されている。
【0062】
このように、隣り合う2つのしきり壁407a、407bに形成された第1の連通部408aと第2の連通部408bとが上下方向で重ならない位置にすることで、連通部の部分でも上下隣り合う負圧発生部材を足した高さでの顔料の沈降を考えればよいこととなる。
【0063】
すなわち、第3の負圧発生部材402cの第2の連通領域440bでは、第1の連通部408aと第2の連通部408bとが上下方向で重ならない位置に配置されているため、第1の負圧発生部材402a内の圧カはかからず、第3の負圧発生部材402cの水頭に第2の負圧発生部材402bの高さを加えた水頭のみによる顔料の沈降を考えればよい。第2の負圧発生部材402bの第1の連通領域440aには第1の負圧発生部材402aの高さを加えた水頭のみがかかる。
【0064】
また、図9のように、第1の連通部408aと第2の連通部408bとが上下方向で重ならない位置に配置されているが、それぞれをインク供給口404の上部付近に位置するように第1および第2のしきり壁407a、407bに形成するものであってもよい。
【0065】
これにより、第1および第2の連通部408a、408bと、連通部208とインク供給口404との間の距離が短くなるため、圧力損失が低減できる。よって、このような構成のインクタンクは、インク流量を大きく必要とされる場合に好適となる。
(第5の実施形態)
さらに、第5の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0066】
図10は、本発明における第5の実施形態を示す破断面図である。ここで、ケース501には遮蔽部分507a〜507dが設けられており、ケース501の一部分として一体成型されている。また、インクの導通のための連通流路として遮蔽部分507は、O、P、Q、R(連通部分508a〜508d)の4箇所では設けられていない。ケース501に設けられた遮蔽部分507は、図11に示されるように、吸収体に切り欠き509a〜509dをあらかじめ設けることによって挿入組み立てを良好に行うことが可能である。
【0067】
また、図12(a)に示すように502a〜502eの5つの分割吸収体を組み合わせて吸収体502を構成し、ケース501に設けられた遮蔽部分507a〜507dを間に位置するように組み合わせることで構成することも可能である。なお、吸収体502a〜502eの厚みS1〜S5は吸収体502a〜502eに設けられた切り欠き509の間隔と遮蔽部分507間での圧縮率に合せて決められている。間隔は、等間隔でよいが、特に、インク供給口近傍の空間の高さを小さくする構成とすることで、当該空間内における濃度差が他の空間より小さくなり、顔料インクの沈降による濃度差の対策として良好な結果が期待できるとともに、インク供給により発生するインク流動による撹拌効果の影響も空間全体で良好に受けやすく、これらが相乗して、一層濃度差のないインク供給を可能にする。
【0068】
図12(b)は、本実施形態における吸収体502を複数で構成した別の例であるが、図12(a)と異なる点は、インク供給口に最も近い吸収体502e以外に吸収体の一部に凸部T1〜T4を設けており、この凸部T1〜T4は、図10に記載される連通流路O、P、Q、R(連通部分508a〜508d)に相当する部分であり、インクタンク内に組み上げた状態で、O、P、Q、R(連通部分508a〜508d)部分の毛管力が高くなり、インクの供給性能の改善効果が期待できる。
【0069】
図12(c)は、吸収体502を複数で構成したさらに別の変形例であるが、図12(b)に示した例と異なる点は、インク供給口に最も近い吸収体502e以外にテーパ部U1〜U4を設けている点である。このテーパ部は、図10に示されている連通流路O、P、Q、R(連通部分508a〜508d)に相当する部分であり、インクタンク内に組み上げた状態で、O、P、Q、R(連通部分508a〜508d)部分の毛管力が高くなり、本構成においてもインクの供給性能の改善効果が期待できる。
【0070】
以上のように第5の実施形態は、インクタンクケースにインク透過性のないインク遮蔽部分を設けたもので、吸収体は単体に切り欠きを設けたものでも良いし、生産方法・装置に合せて吸収体形状を変化させ複数にしても達成可能である。
【0071】
図13(a)、(b)は、図10に示される構成のインクタンクに対して顔料を色材としたインクを充填し、そのインクタンクを長期間静置放置した場合の顔料濃度変化を模式的に表した図である。なお、静置放置の姿勢は、図13(a)はインク供給口が重力gに対して下向きに静置放置された状態である。この状態は、物流時や販売時などの放置形態やプリンタに搭載され放置された状態が想定されるが、図示のものはインク供給口にキャップを被覆した物流保存状態を示している。この姿勢によって長期間静置放置された結果、吸収体内部は図中に示すように、大きく領域V、W、Xの3濃度領域に変化する(濃度領域は状態を理解しやすくする目的で模式的に3領域に区分して表示しているもので、実際は連続的な変化をしている。)。すなわち重力方向gに対して一番下側が最も濃度の高い領域:X、そして一番上側が最も濃度の低い領域:V、そしてその中間濃度となる領域:Wの3領域になる。なお、図面上各領域が分断されて濃度分布が示されているが、濃度分布のイメージを模式的に表しているもので、実際の濃度分布は全領域にわたって、連続的な変化である。
【0072】
図13(b)は、インク供給口が横向きに静置放置された状態を模式的に表わしているものである。この姿勢静置放置の結果も、図13(a)と同様に吸収体内部は図中に示すように、大きく領域V、W、Xの3濃度領域に変化する。すなわち重力方向gに対して一番下側が最も濃度の高い領域:X、そして一番上側が最も濃度の低い領域:V、そしてその中間濃度となる領域:Wの3領域になる。
【0073】
図14(a)は、図13(a)のインクタンクをプリンタに搭載されたインクジェットヘッドに装着し、印字を行った時のインクの流れを示す図である。ここで、インクの流れJは静置放置されて発生したV、W、Xに対しV→W→X→V→W→Xを繰り返し通過するために、顔料濃度は平均化されることになり初期の濃度に近づいていく。この濃度平均化効果により、静置放置され発生した濃度変化がインク使用に応じて初期状態に復元されることになり、従来例において問題であったインクタンク使い始めと使い終わりの画像濃度差の発生を抑制できる。
【0074】
図14(b)は、図13(b)のインクタンクをプリンタ搭載されたインクジェットヘッドに装着し、印字を行った時のインクの流れを示す図である。ここで、インクの流れJは静置放置されて発生したV、W、Xに対しV→W→X→X→W→V→V→W→Xを操り返し通過する。この流れも上述と同様に、顔料濃度は平均化されることになり初期の濃度に近づいていく。この濃度平均化効果により、静置放置され発生した濃度変化がインク使用に応じて初期状態に復元されることになり、従来例において問題であったインクタンク使い始めと使い終わりの画像濃度差の発生を抑制できる。
【0075】
これらの例において、遮蔽部分507a〜507dの間隔は、インク供給口に近接した領域ほど遮蔽部分の間隔を狭くするで本発明の効果をより一層期待することのできる構成となる。すなわち、間隔が狭いほど、その空間内におけるインク濃度の差が少なくなるからである。遮蔽部分の数や、間隔の寸法などはインクタンクの大きさによって適切な範囲が存在するものであり、特定された数値は規定できないが、傾向としてインク供給口側に遮蔽部分の間隔の狭い部分を配置することは好ましい構成例の1つである。
【0076】
また、連通部分508が重力方向に関して、互いに重なりあわないように配置されていることによって、インク消費の際のインクの流れが、例えば、連通部508aから吸収体502bを経由して、反対の領域に設けられた連通部508bにいたるように、インク供給口までこの流れが繰り返され、区分された空間全体に渡るため、顔料濃度の平均化を一層良好に達成し、初期の濃度に近づいていくことを可能にする。
(第6の実施形態)
図15は、第6の実施形態を示す模式断面図である。本実施形態は、図10に示されたインクタンクの構成に対して、遮蔽部分607を斜めに構成した点が相違している。
【0077】
ここで、ケース601には遮蔽部分607a〜607cが設けられており、ケース601の一部分として一体成型されている。また、インクの導通のための流路として遮蔽部分607a〜607cは、連通部分608a、608b、608cの3箇所では設けられていない。
【0078】
図16に、本発明における吸収体602の模式図を示す。ここで切り欠き609a〜609cは、遮蔽部分607a〜607cに相当する部分にあらかじめ設けられている。
【0079】
図17(a)は、本発明における吸収体602を複数で構成した例である。本実施形態においては、602a〜602dの4つの分割吸収体を組み合わせることで吸収体602と同様の機能を持つ。なお、吸収体602a〜602dの厚み・形状は吸収体602に設けられた切り欠き609の間隔と遮蔽部分607間での圧縮率に合せて決められている。
【0080】
図17(b)は、本実施形態における吸収体602を複数で構成した構成例であるが、図17(a)と異なる点は、全て立方体で構成されている点である。なお、図17(b)の吸収体の厚み・形状も吸収体602に設けられた切り欠き609の間隔と遮蔽部分609間での圧縮率に合せられて決められている。
【0081】
図17(c)は、図17(b)に示される吸収体602をケース601に挿入した状態における粗密の分布状態を模式的に示す図である。本密度分布状態において疎・中・密の大きく3密度に分割されるが、この密度勾配は上記圧縮率最適化を図れば、インク使用に応じてインクの流れをよりスムーズにすることを可能にし、顔料濃度平均化効果によい影響を与える。
【0082】
図18(a)は、図15に示されるインクタンクに対して顔料を色材としたインクを充填し、そのインクタンクを長期間静置放置した場合の顔料濃度変化を模式的に表した図である。模式的な意味は、図13の説明におけるものと同様である。なお、静置放置姿勢は、図17(a)はインク供給口が下向きに静置放置された向きである。また、図17(b)は、インク供給口が横向きに静置放置された向きである。この姿勢静置放置の結果、吸収体内部は図中に示すように、大きく領域V、W、Xの3濃度領域に変化する(この濃度領域に関しての表記も図13での説明と同様に模式的なものでしかない。)。すなわち重力方向gに対して一番下側が最も濃度の高い額域:X、そして一番上側が最も濃度の低い領域:V、そしてその中間濃度となる領域:Wの3領域になる。
【0083】
図19(a)は、図18(a)に示されたインクタンクをプリンタ搭載されたインクジェットヘッドに装着し、印字を行った時のインクの流れを示す図である。ここで、インクの流れJは静置放置されて発生したV、W、Xに対しV→W→X→V→W→Xを繰り返し通過するために、顔料濃度は平均化されることになり初期の濃度に近づいていく。この濃度平均化効果により、静置放置され発生した濃度変化がインク使用に応じて初期状態に復元されることになり、従来例において問題であったインクタンク使い始めと使い終わりの画像濃度差の発生を抑制できる。
【0084】
図19(b)は、図18(b)に示されたインクタンクをプリンタ搭載されたインクジェットヘッドに装着し、印字を行った時のインクの流れを示す図である。ここで、インクの流れJは静置放置されて発生したV、W、Xに対しV→W→X→X→W→V→V→W→Xを繰り返し通過する。この流れも図19(a)と同様に、顔料濃度は平均化されることになり初期の濃度に近づいていく。この濃度平均化効果により、静置放置され発生した濃度変化がインク使用に応じて初期状態に復元されることになり、従来例において問題であったインクタンク使い始めと使い終わりの画像濃度差の発生を抑制できる。
(第7の実施形態)
図20は、本発明における第7の実施形態を示す模式的破断面図である。
【0085】
ここで、ケースは従来のケースと同様であるが、第5、第6の実施形態と異なる点は、インク透過性を持たない遮蔽部材710をケースを利用して構成するのではなく、あらかじめ吸収体702に挿入している点である。また、インクの導通のための流路O、P、Q、R(連通部分708a〜708d)が4箇所設けられており、それ以外の部分が遮蔽部材710によって閉鎖されている。
【0086】
図21は、本発明における吸収体702の斜視図である。ここで切り欠き709a〜709dには、4つの遮蔽部材710a〜701dそれぞれが挿入されており図11に示されたケースによって形成されたインク透過性のない遮蔽部分と同様の効果を奏する。
【0087】
なお、図21に示された4つの遮蔽部材710a〜710dを一体遮蔽部品810で構成した例を図22に示す。つまり、図22の吸収体は、図23に示されるように1つの吸収体802の両面に対して熱溶着によりシート状体を密着取り付けしたものを蛇行して折り曲げることで遮蔽部分810a〜810dと、連通部分808a〜808dとが配置された吸収体802が構成される。これをケースに収納することで遮蔽部分と、連通部分とが配置されたインクタンクが構成される。なお、図22中Y部はインク供給口のため遮蔽部材は設けられていない。
【0088】
このシート状体を吸収体の両面に熱溶着により取り付けて吸収体を構成するのに好適な構成は、吸収体がPP繊維の時であり、遮蔽シートをPP繊維と同じ融点のPPとより高い融点のPPの2層構成にすることで簡単に溶着可能である。また、剛性を発生しないシート厚みに調整することで図22に示すように折り返し挿入することが可能となる。
【0089】
また、図24に示すように、吸収体902がPP繊維の場合、適当な熱を加えることで、PP繊維を形成しているPE部分が溶解し、毛管力を発生する隙間を埋めることになるため、吸収体の表面部分に図23の遮蔽シートと同様の効果を有した膜層が形成される。
【0090】
なお、熱溶解にて構成された表面層は、比較的強い剛性を発生してしまうため、図24に示すように切り欠き910a〜910dを設ける交互に両面に設けることで、蛇行した折り曲げを可能にする。切り欠きは、途中で止めることで、連通部を構成することになる。
【0091】
また、インク供給口に接する部分Yには熱を加えないでインク導通性を確保する。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、インク供給方向あるいは重力方向と交差するインク遮蔽部によって負圧発生部材収納室を分割することで各負圧発生部材の高さを小さくしているため、本発明のインクタンクは長期間放置した後にインクジェット記録装置による記録に用いたとしても顔料の沈降が抑制されているので、インクの使い始めから使い終わりまで、顔料濃度差の小さい高品位な記録を行うことができる。インクジェットヘッドに顔料インクを供給するインクタンクにおいて、インクタンク内部が、インク保持部材とインク透過性を持たない面で構成され、インク透過性を持たない面は、インク保持部材中に存在し重力方向に対して角度をもって複数配置されかつインク透過性を持たない面はインクタンク断面に対し50%以上の面積を占め、これらインク透過性を持たない面が、インク保持部材中で重力方向に対して位相がずれて配置されることで、インクタンク単体での物流パッケージ及びインクジェットヘッド付きインクタンク物流パッケージが重力方向とインク供給方向が一致した状態で物流保存・放置されても、プリンタ搭載印字を行ないインク使用することで初期の一定の顔料濃度に復帰可能なインクタンクを提供することを可能とした。よって、インクタンク使い始めと使い切りの印字画像濃度ムラは非常に小さく抑えることが可能となる。また、プリンタ搭載状態での長期未使用放置を行っても、インク吐出口に濃い顔料濃度のインクが充填されないため吐出口固着を抑制可能となる。そして、インクジェットヘッド付きインクタンク物流パッケージを可能とする。
【0093】
また、インク透過性を持たない面は、あらかじめインクタンク筐体で構成することができ、この場合部品点数は従来のインクタンクと同様のためコストアップもほとんどない。この場合、インク保持部材には筐体で構成されたインク透過性を持たない面に合せた切り込みが必要であり、アセンブリ上横方向からの挿入が必要である。
【0094】
しかし、インク透過性を持たない面はインク保持部材中にあらかじめ設けられた切り込みにインク透過性を持たない部品を挟んでおくことでも同様の効果を得ることが可能であり、この場合アセンブリは従来のインクタンクと同様に行うことが可能である。
【0095】
また、インク透過性を持たない面はインク保持部材に熱溶着された樹脂で構成することも可能であり、この場合インク保持部材への切り込み工程、インク透過性を持たない部品挟み込み工程の2つの工程を、インク透過性を持たない樹脂の熱溶着という1つの工程で済ませことが可能となる。
【0096】
そして、インク保持部材の所望の面に熱加工することによって、インク保持力を発生する隙間を埋めてしまうことでも上記の如き、インク透過性を持たない面を形成した場合と同様の効果を得ることが可能である。
【0097】
以上、述べた構成においてインク保持部材を複数で形成することで、アセンブリ上の工程簡略化は可能であり、またインクタンクの形状が複雑な場合にも対応可能となる。
【0098】
また、インク透過性を持たない面が2面以上配置され、インク透過性を持たない面が、インク保持部材中で重力方向に対して位相がずれて配置されることで、長期放置後に濃度変化してしまった顔料インクを初期の一定の顔料濃度への復帰をより効果的に行うことが可能となる。
【0099】
また、インク透過性を持たない面が、インク保持部材中で重力方向に対して位相がずれて、かつ平行に配置されることで、インク保持部材の複数化やアセンブリを行いやすくすることも可能である。
【0100】
なお、本発明のインクタンクは、顔料を色材として用いるインクタンク全てに適用可能であり、インクジェットヘッドに対してユーザ交換可能な分離型インクタンクであっても良いし、インクジェットヘッドに一体化されたカートリッジ形態でも十分な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるインクタンクの構造および顔料インクの濃度勾配を概略的に示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に示したインクタンクの組立て方法の一例を示す分解図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に示したインクタンクの組立て方法の他の例を示す分解図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に示したインクタンクの組立て方法の、さらに他の例を示す分解図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に示したインクタンクの組立て方法の、またさらに他の例を示す分解図である。
【図6】本発明の第2の実施形態におけるインクタンクの構造および顔料インクの濃度勾配を概略的に示す図である。
【図7】本発明の第3の実施形態におけるインクタンクの構造および顔料インクの濃度勾配を概略的に示す図である。
【図8】本発明の第4の実施形態におけるインクタンクの構造を示す図である。
【図9】本発明の第4の実施形態におけるインクタンクの構造の、さらに他の例を示す図である。
【図10】本発明の第5の実施形態におけるインクタンクの構造を示す図である。
【図11】本発明の第5の実施形態に用いられる吸収体の構成を模式的に示す図である。
【図12】(a)は第5の実施形態に用いられる吸収体を複数のブロックで構成する場合の一例を示す図、(b)は第5の実施形態に用いられる吸収体を複数のブロックで構成する場合の他の例を示す図、(c)は第5の実施形態に用いられる吸収体を複数のブロックで構成する場合の別の例を示す図である。
【図13】(a)は第5の実施形態で示されたインクタンクをインク供給口を重力方向下向きに長期放置した際の顔料インクの濃度勾配を模式的に示す図、(b)は第5の実施形態で示されたインクタンクをインク供給口を横向きにして長期放置した際の顔料インクの濃度勾配を模式的に示す図である。
【図14】(a)は図13(a)に示されたインクタンクを装置に搭載し使用した際のインクの流れを模式的に示す図、(b)は図13(b)に示されたインクタンクを装置に搭載し使用した際のインクの流れを模式的に示す図である。
【図15】本発明の第6の実施形態におけるインクタンクの構造を示す図である。
【図16】本発明の第6の実施形態に用いられる吸収体の構成を模式的に示す図である。
【図17】(a)は第6の実施形態に用いられる吸収体を複数のブロックで構成する場合の一例を示す図、(b)は第6の実施形態に用いられる吸収体を複数のブロックで構成する場合の他の例を示す図、(c)は図16(b)に示す複数の吸収体ブロックをタンク内に収納した際の吸収体の粗密分布を模式的に示す図である。
【図18】(a)は第6の実施形態で示されたインクタンクをインク供給口を重力方向下向きに長期放置した際の顔料インクの濃度勾配を模式的に示す図、(b)は第6の実施形態で示されたインクタンクをインク供給口を横向きにして長期放置した際の顔料インクの濃度勾配を模式的に示す図である。
【図19】(a)は図18(a)に示されたインクタンクを装置に搭載し使用した際のインクの流れを模式的に示す図、(b)は図18(b)に示されたインクタンクを装置に搭載し使用した際のインクの流れを模式的に示す図である。
【図20】本発明の第7の実施形態におけるインクタンクの構造を示す図である。
【図21】本発明の第7の実施形態に用いられる吸収体の構成の一例を摸式的に示す図である。
【図22】本発明の第7の実施形態に用いられる吸収体の構成の他の例を模式的に示す図である。
【図23】図22に示される吸収体を構成するために用いられる吸収体の一構成例を示す図である。
【図24】図22に示される吸収体を構成するために用いられる吸収体の他の構成例を示す図である。
【図25】吸収体を内蔵したインクタンクの一従来例において、顔料インクが沈降した様子を模式的に示す図である。
【符号の説明】
101 タンク容器
102、202、302 負圧発生部材
102a、202a、302a、402a 第1の負圧発生部材
102b、202b、302b、402b 第2の負圧発生部材
102c 切り込み
103 インク導出部材
104、204、404 インク供給口
105 大気連通口
106 リブ
107、207、307、407 しきり壁
108、208、 連通部
109 顔料インク
110、310 負圧発生部材収納室
110a、310a、410a 第1の収納室
110b、310b、410b 第2の収納室
111a 第1の側面部材
111b 第2の側面部材
112 上面部材
113 底面部材
121 第1の部材
122 第2の部材
130 上面
131 底面
302c、402c 第3の負圧発生部材
307a、407a 第1のしきり壁
307b、407b 第2のしきり壁
308a、408a 第1の連通部
308b、408b 第2の連通部
310c、410c 第3の収納室
440a 第1の連通領域
440b 第2の連通領域
501、601、701 ケース
502、502a〜502e、602、602a〜602d、702、802、902 吸収体
507a〜507d、607a〜607c、710a〜710d、810a〜810d 遮蔽部分
508a〜508d、608a〜608c、708a〜708d 連通部分
509、509a〜509d、609、609a〜609d、910a〜910d 切り欠き
808a〜808d 連通部分
810 一体遮蔽部品
T1〜T4 凸部
U1〜U4 テーパ部
g 重力方向
Claims (14)
- インクジェットヘッドに供給される顔料インクが充填される負圧発生部材を収納した負圧発生部材収納部と、前記インクジェットヘッドにインクを供給するためのインク供給口と、前記負圧発生部材収納部を大気に連通させる大気連通部と、を有するインクタンクにおいて、
前記インク供給口に向かうインクの流れを遮る方向に前記負圧発生部材の一部を区切る複数のインク非透過部を備えているとともに、該インク非透過部以外は前記負圧発生部材が連通部を介して連通しており、前記複数のインク非連通部は前記インク供給口に向かうインクの流れを遮る方向を横切る断面に対して50%以上の面積を占めており、
前記複数のインク非透過部は、前記連通部が前記インク供給口に向かうインクの流れる方向に関して重なることがないように、前記インク供給口に向かうインクの流れを遮る方向に関してずれて配置されていることを特徴とするインクタンク。 - 前記インク非透過部は、インクタンクを構成する筐体の一部が利用されて構成されている、請求項1記載のインクタンク。
- 前記インク非透過部は、前記負圧発生部材内に挟まれたシート状体である、請求項1記載のインクタンク。
- 前記インク非透過部は、前記負圧発生部材の表面に樹脂膜が溶着されて構成されている、請求項1記載のインクタンク。
- 前記インク非透過部は、前記負圧発生部材の表面を熱加工して構成された膜である、請求項1記載のインクタンク。
- 前記負圧発生部材は、前記インク非連通部で分断された複数のブロックの組み合わせで横成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクタンク。
- 前記複数のブロック負圧発生部材は、前記連通部に向かって毛管力が高くなるように加工されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクタンク。
- インクジェットヘッドに供給される顔料インクが充填される負圧発生部材を収納した負圧発生部材収納部と、前記インクジェットヘッドにインクを供給するためのインク供給口と、前記負圧発生部材収納部を大気に連通させる大気連通部と、を有しており、使用状態の重力方向下部に前記インク供給口が配置されたインクタンクにおいて、
前記重力方向を横切る方向に前記負圧発生部材を区分する、連通部を備えた遮蔽面を複数備えており、前記遮蔽面は前記重力方向を横切る方向に対して50%以上の面積が遮蔽部であり、前記複数の遮蔽面は、前記連通部は前記重力方向に関して重なることがないようにずれて設けられていることを特徴とするインクタンク。 - 前記遮蔽面は、インクタンクを構成する筐体の一部が利用されて構成されている、請求項8に記載のインクタンク。
- 前記遮蔽面は、前記負圧発生部材内にシート状体を挟むことで構成される、請求項8に記載のインクタンク。
- 前記遮蔽面は、前記負圧発生部材の表面に樹脂膜が溶着されて構成されている、請求項8に記載のインクタンク。
- 前記遮蔽面は、前記負圧発生部材の表面を熱加工した膜で構成されている、請求項8に記載のインクタンク。
- 前記負圧発生部材は、前記インク非連通部で分断された複数のブロックの組み合わせで構成され、各ブロックの境界が前記遮蔽面とされている、請求項8〜12のいずれか1項に記載のインクタンク。
- 前記複数のブロック負圧発生部材は、前記連通部に向かって毛管力が高くなるように加工されている、請求項8〜13のいずれか1項に記載のインクタンク。
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