JP4137010B2 - インクジェット記録装置に用いる液体収納容器 - Google Patents

インクジェット記録装置に用いる液体収納容器 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録ヘッドへ供給するインクを貯留する液体収容容器であるインクカートリッジに関するものである。
一般に、インクジェット記録分野で使用される液体収納容器としてのインクカートリッジは、インクを吐出するための記録ヘッドに対してインク供給を良好に行なうために、インクカートリッジ内に貯溜されているインクの保持力を調整するための構成が設けられている。この保持力は、記録ヘッドのインク吐出部の圧力を大気に対して負とするためのものであることから、負圧、と呼ばれている。
本出願人は、特許文献1などにおいて、インク負圧発生部材を利用しつつも、インクカートリッジの単位体積あたりのインク収容量を増加させ、且つ安定したインク供給を実現できる、液体収納室を備えたインクカートリッジを提案している。
図18(a)に上述の構成を利用したインクカートリッジの概略断面構成図を示す。インクカートリッジ10の内部は連通孔(連通部)40を有する仕切り壁(隔壁)38で2つの空間に仕切られている。一方の空間は仕切り壁38の連通孔40を除いて密閉されるとともにインク25を直接保持する液体収納室36、他方の空間は負圧発生部材32を収納する負圧発生部材収納室34になっている。この負圧発生部材収納室34を形成する壁面には、インク消費に伴うインクカートリッジ10内への大気の導入を行うための大気連通部(大気連通口)12と、記録ヘッド部(不図示)へインクを供給するための供給口14とが形成されている。図18において、負圧発生部材32がインクを保持している領域については斜線部で示す。また、空間内に収納されているインクを網線部で示す。
上述の構造では、不図示の記録ヘッドにより負圧発生部材32のインクが消費され、図18(a)に示したインク界面61に達すると、以後のインク消費に伴って大気連通口12から負圧発生部材収納室34に空気が導入され、仕切り壁38の連通孔40を通じて液体収納室36に入る。これに替わって、液体収納室36からインクが仕切り壁の連通孔40を通じて負圧発生部材収納室34の負圧発生部材32に充填される(以下、気液交換動作と称する)。従って、記録ヘッドによりインクが消費されてもその消費量に応じてインクが負圧発生部材32に充填され、負圧発生部材32は一定量のインクを保持(界面61を維持)し、それによって、記録ヘッドに対する負圧をほぼ一定に保つので、記録ヘッドへのインク供給が安定する。このような小型化と高使用効率とを兼ね備えたインクカートリッジは本出願人により製品化されており、現在も実用に供されている。
なお、図18(a)に示す例においては、負圧発生部材収納室とインク収納室の連通部の近傍に大気導入を促進するための構造としての大気導入溝50が設けられており、大気連通部近傍にはリブ42により負圧発生部材32がない空間(バッファ室)44が設けられている。
また、本出願人は、特許文献2において、上述のインクカートリッジの負圧発生部材として、熱可塑性を有するオレフィン系樹脂からなる繊維を用いたインクカートリッジを提案している。このインクカートリッジはインクの貯蔵安定性に優れるとともに、インクカートリッジ筐体と繊維体材料とが同種の材料からなるためリサイクル性にも優れている。
特許第2951818号公報 特開平8-20115号公報
近年のインクジェット記録装置は、記録速度の高速化が進み、インクカートリッジからインクジェットヘッドへの単位時間当たりのインク供給量が増え上述の構成のインクカートリッジではインクの供給量が増大した状態で供給し続けた場合に、それに見合った液体収納室への空気の供給が追いつかず吸収体内の液面(界面)が低下し、インクの供給が間に合わず液体収納室内のインクを残したまま、インク供給が途絶えてしまうことがあった。(以後、インク切れと呼ぶ。)
ここで、従来のインクカートリッジのインク切れのメカニズムについて図18を参照して説明する。図18(a)は、従来のインクジェット記録装置におけるインクタンクから比較的インクジェット記録ヘッドへのインク供給量の少ない時の気液交換の状態を、図18(b)は、インクジェット記録ヘッドへのインク供給量が増大した状態で、図18(c)は、更にインクジェット記録ヘッドへのインク供給量が増大し続けた場合の気液交換時の状態を示したものである。
図18(a)は比較的インクジェット記録ヘッド(不図示)へのインク供給量が少ないので、液体収納室36から導出されるインク量とそれに伴って液体収納室36へ導入されるの空気の量が釣り合っている状態である。すなわち、負圧発生部材32内の気液界面61が、大気導入溝50の上端と負圧発生部材32の当接した点51の近傍で略一定の位置にて保たれている状態である。
しかしながら、さらにインクジェット記録ヘッド(不図示)へのインク供給量が増えた場合を考える。図18(a)のように気液交換を行う空気の通り道は、大気導入溝50の上端(図18(a)断面図の幅方向線分)と負圧発生部材32の当接した線分(断面図上は点51で示される)の一部領域あるいは全域のみであるため、増大したインク供給量に見合う空気の、インク収容室への導入が追いつかない。そのため、前記空気の通り道が導入可能な空気量に見合うインクの導出に加えて、負圧発生部材に保持されたインクをも導出するように動作する。(動作A)すなわち、図18(b)で示すように負圧発生部材32内の気液界面61が低下していくことになる。
この気液界面61の低下に伴って、大気導入溝50に当接している負圧発生部材32の気体導入面33の面積が広がり、空気の通り道がより多く確保され、液体収納室36へより多くの空気を導入するように動作する。(動作B)
こうした動作A・動作Bが組み合わさり、インク供給量に見合った空気量を液体収納室へ導入出来るようなるまで、気液界面61が低下し気体導入面33の面積が拡大される。最終的には、インク収容室からのインク導出量とインク供給口からのインク供給量がバランスした時点で、低下してきた気液界面はその位置で安定化し、増大したインク供給量を供給しつづけられるようになる。
しかしながら、この場合、気液界面61の低下による負圧の増大も引き起こされ、インクジェット記録ヘッドへの安定した負圧でのインク供給ができなくなり、印字の乱れ等を引き起こすこととなる。また、インク供給量が3倍や5倍といった、従来想定しえなかったインク供給量にまで増大した場合には、気液界面61が低下し続けても、前記バランス点に到達できず、図18(c)に示すように上記の気体導入面33の面積が広がる効果以上に負圧発生部材32内の気液界面61がさらに低下し続け、ついにはインク供給口14に達し、インク切れを引き起こすことがあった。
従来のインクカートリッジは、これまでに述べてきたように、気体導入面が負圧発生部材中の気液界面に対して略垂直であった。すなわち、負圧発生部材32の毛管力勾配方向(略垂直方向)に気体導入面が開口していくため、開口面積に見合った気液交換効果(空気導入量の増加)が、十分に得られていなかった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、より高速化したインクジェット記録においても、インク切れを起こすことなく、安定したインク供給を行い、印字の乱れ等を起こすことの無い信頼性の高いインクカートリッジおよび、インクジェット記録装置を提供することである。
なお、気液交換時に液体収容室へ空気を導入する部分を、気体導入面と定義したが、この気体導入面が垂直方向に広がりながらインク供給性を高めるように動作することは、本出願人らが前記課題を解決するために検討する過程で初めて明らかにしたことであることを付け加えておく。
上記諸目的を達成するための本発明は、インクジェット記録ヘッドへ液体を供給する供給口および、大気と連通する大気連通口を有し、液体を吸収保持する負圧発生部材を収容した負圧発生部材収容室と、
前記負圧発生部材収容室と連通し、この連通部を除き実質的に密閉された、液体を収容する液体収容室と、
前記連通部を除いて前記負圧発生部材収容室と前記液体収容室とを仕切る仕切り壁と、を備え、
前記供給口を重力方向に対して下向きにした状態において、前記供給口から前記インクジェット記録ヘッドに液体を供給する液体収納容器であって、
前記負圧発生部材には、前記液体収容室に収容された前記液体と前記連通部を介して連通する部分に、前記液体が直接接する空間を形成する切り欠き部が設けられており、
前記状態において前記切り欠き部の天井部が略水平となる気体導入面になっていることを特徴とする。
上記の構成のとおり本発明では、前記負圧発生部材内のインクが消費されると、前記大気連通口から負圧発生部材収納室に空気が導入され、前記連通部を通じ前記インク収納室に入る。これに替わりインクが前記連通部を通じて前記負圧発生部材収納室の負圧発生部材に充填される。この際、前記負圧発生部材収容室からの空気の排出が、使用状態において略水平な面で行われる。
つまり、本発明では、前記供給口を重力方向に対して下向きにした状態において前記供給口から前記インクジェット記録ヘッドに液体を供給する液体収納容器において、前記負圧発生部材の、前記液体収容室に収容された前記液体と前記連通部を介して連通する部分に、前記液体が直接接する空間を形成する切り欠き部が設けられるとともに、前記供給口を重力方向に対して下向きにした状態において前記切り欠き部の天井部が略水平となる気体導入面になっている。これはすなわち気液交換開始直前の負圧発生部材内の気液界面と略平行に設けていることにもなり、インクジェット記録ヘッドへの単位時間当たりのインク供給が増えた場合でも、前記負圧発生部材内の気液界面が前記気体導入面に達すると一気に広い気体導入面が確保され、インクの導出に見合った空気を液体収容室内へ速やかに導入することができるので、前記負圧発生部材内の気液界面を不用意に低下させること無く、従来のようなインク切れを引き起こすことなくインクジェット記録ヘッドへ、安定したインクの供給を行うことができる。これにより、高速化に対応した信頼性の高いインクカートリッジおよび、インクジェット記録装置を得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、気液交換動作時の気体導入部分を、インク供給口を重力方向に対して下向きにした状態において略水平となる面(気体導入面)にすることで、インク供給口からのインク消費によって負圧発生部材内の気液界面が気体導入面に達すると、インク収容室内へ導入される空気の通り道が一気に広い面積となるので、前記負圧発生部材内の気液界面をほとんど低下させること無く、インクの導出量に見合った量の空気をインク収容室内へ速やかに導入することができる。したがって、従来のようなインク切れを引き起こすことなくインクジェット記録ヘッドへ安定したインクの供給を行うことができる。これにより、高速化に対応した信頼性の高いインクカートリッジおよび、インクジェット記録装置を得ることができる。
以下に、本発明の実施例の詳細を図面に基づいて説明する。
なお、本発明の液体供給方法、液体供給システムに用いられる液体として、以下の実施例ではインクを例にとって説明を行なっているが、適用可能な液体としてはインクに限ることなく、例えばインクジェット記録分野にあっては記録媒体に対する処理液などを含むことは言うまでもない。
また、各断面図において、負圧発生部材がインクを保持している領域については斜線部で、空間内に収納されているインクを網線部で示す。
また、すべての断面図は、インクカートリッジからの負圧発生部材内のインクの消費が進み、液体収容室からのインクを消費している(気液交換している)状態を示したものである。
各図面の符号は、基本的には同一で異なる部分のみ、説明中に符号を明記してある。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態のインクカートリッジの概略断面図であり、(a)は比較的単位時間当たりのインク消費量の少ない状態を、(b)は、単位時間当たりのインク消費量の多い状態を示したものである。
インクカートリッジ(液体収納容器)の構成について説明する。
図1(a)において、液体収納容器(インクカートリッジ)100は、上部で大気連通口112を介して大気に連通し下部でインク供給口114に連通し内部に負圧発生部材132を収容する負圧発生部材収納室134と、液体のインク125を収容する実質的に密閉された液体収納室136とに隔壁138でもって仕切られている。そして、負圧発生部材収納室134と液体収納室136とはインクカートリッジ100の底部付近で隔壁138に形成された連通部140を介してのみ連通されている。負圧発生部材収納室134を画成するインクカートリッジ100の上壁には、内部に突出する形態で複数個のリブ142が一体に成形され、負圧発生部材収納室134に圧縮状態で収容される負圧発生部材132と当接している。このリブにより、上壁と負圧発生部材の上面との間にエアバッファ室144が形成されている。
また、供給口114を備えたインク供給筒には、負圧発生部材より毛管力が高くかつ物理的強度の強い圧接体146が設けられており、負圧発生部材132と圧接している。
気体導入面について述べる。
負圧発生部材132の一部には、本発明であるところの、気体導入面200を負圧発生部材の一部をV字型に切り欠くことで、略水平に設けている。したがって、液体収納室内のインク125の液面高さが、気体導入面200より高い位置にある場合には、液体収納室内のインク125が気体導入面200に直接接する構成となっている。
また、液体収納室内のインク125の液面高さが、気体導入面200より低くなった場合には、液体収納室内のインク125は、負圧発生部材132を介して気体導入面200に達する構成となっている。
負圧発生部材の材質について説明する。
負圧発生部材の材質としては、発泡ポリウレタン等の多孔質体や繊維材料等様々な毛管体を用いることができる。繊維材料を用いることは、ウレタン等の多孔質体等に比べ、材料の選択自由度が大きいので、よりインク接液性に優れた材料を選択することができ、インクの接液安定性に優れたインクカートリッジを提供できる。また、繊維材料に熱可塑性の樹脂やインクカートリッジ本体と同材質の材料を選択することで、リサイクル性にも優れたインクカートリッジを提供できる。この他、繊維材料に芯鞘構成の繊維材料を選択することで、繊維同士の交点を確実に固定できるので、インク保持力(毛管力)が安定し、インク保持特性すなわち、負圧特性の安定したインクカートリッジを提供することができる。本実施形態では、負圧発生部材として、芯部がポリプロピレン、鞘部がポリエチレンからなるオレフィン系樹脂からなる繊維材料を熱成形したものを使用している。これは、ポリプロピレンとポリエチレンの融点の違いを利用し、熱成形する時の温度を、融点の低い材料の融点と融点の高い材料の融点との間に設定する(例えばポリエチレンの融点より高く、ポリプロピレンの融点より低く設定する)ことで、融点の低い繊維材料を接着剤として利用することができ、繊維同士の交点を、相対的に融点の低い鞘部のポリエチレンを溶融させ固定することが容易にでき、上述の優れたインクカーリッジを容易に得る事ができるのでより好ましい構成である。
そしてまた、本発明においては、所定の毛管力を発生する繊維交絡体、特にポリエチレンやポリプロピレンに代表されるポリオレフィン樹脂を素材とした繊維交絡体は同じ毛管力を発生する発泡体に比し、吸収速度が速いため、液体収容室136内のインク液面高さが気体導入面200より下方に位置するようにインクの消費が進んでいたとしても、負圧発生部材132を介して気体導入面200にインクが速やかに達し、破壊(気液交換の気体導入路が開状態)状態となっていた気体導入面200のメニスカスが速やかに再生(気液交換の気体導入路が閉状態)される構成となっている。
気液交換動作について説明する。
負圧発生部材収納室134に収容されている負圧発生部材(負圧発生部材)132には多数の毛細管が形成されているとみなすことができ、そのメニスカス力により負圧を発生させる。通常、液体収納容器には、その使用開始直後では負圧発生部材である負圧発生部材中に充分なインクが含浸されているので、各々のみなし毛細管の水頭高さは充分高いところに位置している。
インク供給口114を介してインクが消費されると、負圧発生部材収納室134の底部の圧力が低下し、各みなし毛細管の水頭も低下する。すなわち、インク消費に従って、負圧発生部材132の気液界面161が低下していく。
さらにインクが消費されると、気液界面161が低下し、図1(a)に示す状態となる。さらなるインクの消費により、負圧発生部材内に設けた本発明であるところの、気体導入面200のメニスカスが破られ、図1(a)に示す位置から、気液界面161がほとんど低下することなく、大気が液体収納室136に導入される。
液体収納室136に大気が導入されると、その分、液体収納室136の圧力が負圧発生部材収納室底部の圧力よりも高くなり、その圧力差をなくす分、インクが液体収納室136から負圧発生部材収納室134に供給される。
次に、さらに単位時間当たりのインク消費量が増加すると、本発明であるところの気体導入面を上述のように、略水平に設けているので、これはすなわち気液界面と略平行に設けていることにもなるので、この大気挿入面200内のメニスカス力は略一定であり、図1(b)に示すように次々と、該メニスカスが破壊し、一気に広い面積の気体導入面200が確保される。すなわち、導入される空気の通り道が数多く確保できるので、前記負圧発生部材内の気液界面を低下させること無く、インクの導出に見合った大量の空気をインク収容室内へ速やかに導入することができる。また、インク供給口114を介してのインク消費量が減少したり中断されたりすると、気液界面が上昇し気体導入面のメニスカスが再生し保持されることにより、気液交換動作が停止する。
したがって、先に述べたように気液交換動作が開始されてから、気液界面がほとんど低下せず気液交換動作が行えるようになったことにより、従来のようなインク切れを引き起こすことなくインクジェット記録ヘッドへ安定したインクの供給を行うことができる。これにより、高速化に対応した信頼性の高いインクカートリッジおよび、インクジェット記録装置を得ることができる。
インクジェット記録ヘッドへのインク供給時の流抵抗について説明する。
図2のグラフはインクジェット記録ヘッドへのインク供給時の流抵抗を表したもので、縦軸にインク供給時の流抵抗を含めた動的負圧(全負圧)、横軸にインクカートリッジから供給されるインクのトータル消費量を示し、従来のインクカートリッジの全負圧と、本構成でのインクカートリッジの使い初めから使いきりまでの全負圧と、従来のインクカートリッジの気液交換が間に合ったと予想したときの全負圧と、従来と本来のインクカートリッジの静負圧の推移を折れ線グラフにて表したものである。全て単位時間当たりのインク供給流量は同じである。
従来のインクカートリッジの全負圧に着目すると、インクの消費量が増えるにつれ全負圧も高くなっている。これは単位時間当たりのインク供給流量に対し、気液交換が間に合わず安定したインク供給ができていないためである。
ここで仮に、従来のインクカートリッジで気液交換が間に合ったと仮定したときの負圧のグラフが図中の予想される全負圧である。これに対し、本構成のインクカートリッジの全負圧を比べると、本構成のインクカートリッジの方が従来のインクカートリッジよりも低い負圧でインクを供給できている。
これは第1の実施の形態で前述した通り、本構成のインクカートリッジは気体導入面を一気に広げることができるので従来のインクカートリッジと比べ、負圧発生部材内の気液界面を低下させること無く、インクの導出に見合った大量の空気をインク収容室内へ速やかに導入することができる。そのため、従来のインクカートリッジの方が本構成のインクカートリッジに比べ、気液交換に必要な気体導入面積を得るまで時間がかかる。つまり本構成のインクカートリッジは、従来のインクカートリッジが安定した気液交換をするのに必要な気体導入面積を得る前にすでに安定した気液交換動作を開始する為、従来のインクカートリッジよりも早い時間(少ないインク消費量)で流抵抗が安定し、その結果低い負圧で安定したインク供給ができることになる。
気体導入面よりインク収容室内の液面が低下した場合について説明する。
気体導入面200よりインク収容室136内の液面が低下した状態で、インクの消費が停止した場合は、液体収納室136内の圧力と負圧発生部材収納室底部の圧力の差をなくす様、インクが液体収納室136から負圧発生部材収納室134に供給される。
負圧発生部材収納室134に供給されたインク収容室136内のインクは負圧発生部材の毛細管力により、インクを吸い上げるので、前記破壊したメニスカスを再生し、インク収容室への空気の導入を停止する。すなわち、インク収容室内からのインクの導出を停止するので、インクカートリッジからインクが漏れ出し、インクジェット記録ヘッドに対して加圧になることはない。
またインクは、気体導入面となっている切り欠き部の上方、さらには第1の負圧発生部材132a第2の負圧発生部材132bとの界面全体にまで保持されるように充填されている、また充填することが望ましい。このように充填することで、インク収納容器製造後、使用されるまでの流通過程において、大気連通口112近傍の空気が、負圧発生部材132aないしは132bを介してインク収納室136に入り込んだり、代わりにインクが大気連通口部に流れ出したりしてくることを防止できる。
(第2の実施の形態)
図3は本発明の第2の実施の形態の液体収納容器の概略断面図であり、図1と同様、(a)は比較的単位時間当たりのインク消費量の少ない状態を、(b)は、単位時間当たりのインク消費量の多い状態を示したものである。
基本的な構成、動作は第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
第1の実施の形態と異なる点は、本発明であるところの気体導入面200を形成するための負圧発生部材の切り欠き形状が異なる点である。第1の実施の形態ではV字型に切り欠きを行ったが、本実施形態では図3に示すように、四角く切り欠いた。
本構成によれば、第1の実施の形態の効果に加えて、負圧発生部材のインクと接している部分210からインク供給口114までの長さが、第1の実施の形態に比べて短く構成されているので、インクジェット記録ヘッドへのインク供給時の流抵抗が第1の実施の形態より小さくなるのでより好ましい構成である。
(第3の実施の形態)
図4は本発明の第3の実施の形態の液体収納容器の概略断面図であり、(a)は、切り欠き量を増やし気体導入面を横に長く形成した状態を、(b)は、図4(a)をA方向から見たときのX-X断面図で、(c)は、図4(a)で考えられる問題の対応例の断面図で、(d)は、図4(c)をA方向から見たときのX-X断面図で、(e)・(f)は、図4(c)の対応例の変形例を示したものである。
基本的な構成、動作は第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
図4(a)の、前述の実施の形態と異なる点は、本発明であるところの気体導入面200を横に長く形成するように負圧発生部材を切り欠きしたものである。
本構成では、切り欠き部上方の負圧発生部材が、リブ142により押され下方(気体導入面側)へと垂れ下がるなどの問題が発生する可能性があるため、その対策案の一例を次に述べる。
図4(c)で示すように、Y部に負圧発生部材が保持出来るように、切り欠き量(高さ方向)・位置(高さ方向)に合わせて、負圧発生部材収納室の内壁に凸部を形成することにより、負圧発生部材を所望の位置に保持出来る。このことにより負圧発生部材の垂れ下がりを防止することが出来る。ここでは、図4(d)のX-X断面図で示しているように、インクカートリッジの壁と一体成形にて構成されているが、図4(e)・(f)のような別部材を負圧発生部材の切り欠き内に設けても、同様の効果が得られることは言うまでもない。また、図4(c)のY部の凸部の長さは短いが、切り欠き量の長さに合わせて構成してもよい。
本構成によれば、負圧発生部材のインクと接している部分230がインク供給口114と対面していることにより、前述の実施の形態の効果に加えて、負圧発生部材のインクと接している部分230からインク供給口114までの長さが、上述の実施の形態に比べてさらに短く構成されているので、インクジェット記録ヘッドへのインク供給時の流抵抗がより小さくなるのでより好ましい構成である。
(仕切り壁と気体導入面の関係)
図5は、本発明における気体導入面200よりも、仕切り壁138の下端部138aの位置が高い場合の、本発明を適用した液体収納容器の概略断面図であり、図1と同様、(a)は比較的単位時間当たりのインク消費量の少ない状態を、(b)は、単位時間当たりのインク消費量の多い状態を示したものである。基本的な構成、動作は第2の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
本構成によれば、図5(a)に示すように、単位時間当たりのインク消費量の少ない状態では、気液界面161が仕切り壁138の下端部138aに達した時点で、負圧発生部材と仕切り壁138の下端部138aのインクと接している部分240から気体が導入される。さらに単位時間当たりのインク消費量が増えると、前述の通り、空気の通り道が不足し気液界面161は本発明であるところの気体導入面200まで低下し、その後、前述の実施の形態と同様に、一気に気体導入面積が確保され、それ以上気液界面をほとんど低下させることなく、インクの気液交換を行うことができる。
図6(a)は、本発明における気体導入面200よりも、仕切り壁138の下端部の位置138aが低い場合の、本発明を適用した液体収納容器の概略断面図である。本構成によれば、気体導入面200を介して導入された空気が仕切り壁138の下端部138aに達すると空気が液体収容室136に導入されることとなるが、実質的には、前述の実施の形態と同様の効果が得られることは言うまでも無い。ただし、あまり下端部の位置138aを低くし、連通部140の開口が狭くなると、気体導入面200を介して出てきた空気が、その部分に引っかかり液体収容室136への速やかな空気の導入ができなくなる場合があるので、連通部140はある程度大きくすることが望ましい。つまり、下端部138aが気体導入面200より低い場合、下端部138aと、負圧発生部材の、切り欠き部によって形成される空間との間に空気が引っかかってしまう恐れがある。そのため、図6(b)に示すように、仕切り壁の下端部138aと気体導入面200との位置が近い方が、より速やかな気液交換を行え安定したインク供給をすることができ、より望ましい構成であるといえる。
(第4の実施の形態)
図7は本発明の第4の実施の形態の液体収納容器の概略断面図であり、図1と同様、(a)は比較的単位時間当たりのインク消費量の少ない状態を、(b)は、単位時間当たりのインク消費量の多い状態を示したものである。
基本的な構成、動作は第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
第1の実施の形態と異なる点は、負圧発生部材を2つに分けた点である。
負圧発生部材収容室134には、互いに圧接する第一及び第二の負圧発生部材132a、132bを収納するとともに、第一の負圧発生部材132aの毛管力は第二の負圧発生部材132bの毛管力よりも高く、第一及び第二の負圧発生部材132a、132bの圧接部160の界面は仕切り壁138と交差し、第一の負圧発生部材132aは連通部140と連通するとともに圧接部160の界面を介してのみ大気連通孔112と連通可能であると共に、第二の負圧発生部材132bは圧接部160の界面を介してのみ連通部140と連通可能であり、該二つの負圧発生部材の圧接部160の界面よりも下方に気体導入面200を有する構成となっている。
本構成によれば、インクの消費に伴って負圧発生部材内の気液界面が低下する過程で、第一の負圧発生部材132aの毛管力は第二の負圧発生部材132bの毛管力よりも高く設定しているので、確実に上方の第二の負圧発生部材132bのインクが消費された後に第一の負圧発生部材132a中のインクが消費される。このため、気液界面が第一の負圧発生部材132aと第二の負圧発生部材132bの圧接部160の界面で一度略水平となった後、気体導入面200の位置まで気液界面が低下するので、上述の実施の形態に比べて、気液交換開始時の気液界面がより図中の破線で示した気液界面300のように水平に近い状態で気液交換がなされるので、より望ましい構成である。加えて、インクカートリッジの姿勢が変わる物流時においてインク漏れなどを引き起こさないため、信頼性も確保できる。また、上述のいずれの実施形態を組み合わせても、本発明の目的を達成できることは言うまでもない。
(その他の実施の形態)
また第1から第4の実施の形態において特殊な場合として、面パスが発生するケースがあるが、それに対する本発明の構成を以下に説明する。
まず初めに面パスについて説明すると、この面パスとは負圧発生部材の一部が座屈することによって負圧発生部材収容室の内壁表面部と負圧発生部材表面部との間にすき間が生じ、そのすき間をエアが進入することで所望しない気液交換動作を起こすことをいう。(以後この不具合を面パスと呼ぶ)
上記のすき間について図8を用いて説明する。
図8(a)は負圧発生部材収容室に負圧発生部材132が収容されたときの概略断面図である。このとき、負圧発生部材収容室に挿入される負圧発生部材132は、インク漏れ等の観点から、負圧発生部材132と負圧発生部材収容室の内壁の間にすき間が発生せず、かつ負圧発生部材収容室内壁に良好な状態で当接するよう、負圧発生部材収容室に収容される前の負圧発生部材の寸法は対応する負圧発生部材収容室の寸法よりも大きく構成しなければならない。
しかしながら、先に説明したように負圧発生部材の寸法が前負圧発生部材収容室の寸法より大きいと、当然のことながら負圧発生部材には負圧発生部材収容室内壁から負圧発生部材を収縮させようとする力が加えられる。この負圧発生部材収容室より受ける圧縮される力を図8に示すように負圧発生部材132の面A、面Bが受けることになり、負圧発生部材132内に生じる応力が一部分(負圧発生部材の断面が急激に変化するところ)に集中したとき、図8(b)に示すように負圧発生部材132内に生じる応力が集中した部分が負圧発生部材内部に向かってたわむ場合がある。(以後、このたわみを、座屈150aに伴って生じるくぼみ150bと呼ぶ)
ここで問題となるのは、座屈150aによって上述した面パスが生じるため、負圧発生部材の、切り欠き部によって形成される空間内に存在するインクと大気とが容易に連通し液体収納容器からインクが漏れることである。
以上の課題を受け、座屈150aに伴うくぼみ150bが存在しても安定した気液交換動作をするインクタンクの構成が望まれる。
この課題の解決手段の一例を図9を用いて解説する。
図9(a)は上記の課題解決手段の一例として挙げる第2の実施の形態のインクカートリッジの概略断面図であり、第2の実施の形態の負圧発生部材132が負圧発生部材収容室に収容された状態を示している。図9(b)は図9(a)の負圧発生部材のみの概略斜視図であり、図のようなくぼみ150bが負圧発生部材の表面に生じた場合を表している。
この負圧発生部材表面に生じるくぼみ150bとその部位に対応した負圧発生部材収容室内壁との間に生じるすき間の端部に、図9(c)で示すように負圧発生部材収容室内壁に密着して形成される凸部151の突き出し側面を配置することで、前記空間内に存在するインクの、すき間への流れ込みを遮断することによって、前記空間内に存在するインクと大気との連通を防止することができる。
このときの負圧発生部材表面と内壁面間に生じるすき間と負圧発生部材収容室内壁に密着して形成される凸部151との関係を示した概略拡大図が図9(d)であり、負圧発生部材表面と内壁面間に生じたすき間の端部に負圧発生部材収容室内壁に密着して形成される凸部151が密着している様子を示している。
このように、負圧発生部材の、切り欠き部によって形成される空間内に存在するインクと大気とが連通し所望しない気液交換動作を起こす恐れのあるすき間が生じる場合、負圧発生部材収容室内壁に密着して形成される凸部を負圧発生部材表面に生じたすき間の端部に密着するよう配置し、負圧発生部材の切り欠き部によって形成される空間内に存在するインクと大気との連通を遮断することで、面パスを防止し、座屈に伴うすき間によるインク漏れを防止することができる。
図10及び図11は図9と同様、上記の課題解決手段の一例として挙げる第2の実施の形態のインクカートリッジの概略断面図と該インクカートリッジの負圧発生部材収容室内の負圧発生部材のみの概略斜視図であるが、負圧発生部材表面に生じるくぼみ150b(内壁面間とで生じるすき間)の位置が異なる場合である。
これらの場合も図9と同様の思想、すなわち負圧発生部材表面と内壁面に生じるすき間の端部を負圧発生部材収容室内壁に密着して形成される凸部151によって、負圧発生部材の切り欠き部によって形成される空間内に存在するインクと大気との連通を遮断するようにシールすることで面パスの発生を防止し、インク漏れを防ぐこと、により同様の効果が得られるのは言うまでも無い。
以上のように図9、図10、図11と本発明の実施形態の例を挙げたが、要するに負圧発生部材表面と内壁間に生じるすき間を介して所望する気液界面位置よりも上方の負圧発生部材内の大気と、負圧発生部材側の空間内に存在するインクとが連通すると不用意な気液交換が発生し(面パス発生状態)、液体収納容器の大気連通孔からインクが漏れてしまうため、負圧発生部材表面と内壁面に生じたすき間の端部を負圧発生部材収容室内壁に密着して形成される凸部151によってシールし、負圧発生部材の切り欠き部によって形成される空間内に存在するインクへの面パスによるエアの進入を遮断することが重要である。
また、あらかじめ前記すき間が生じ、所望する気液界面位置よりも上方の負圧発生部材内の大気と、負圧発生部材側の空間内に存在するインクとが連通し不用意な気液交換(面パス)が発生することが予想される場合には、予想されるすき間端部をシールできるように凸部151を配置することで、たとえすき間が生じた場合でも面パスの発生を防止することができる。
その一例として図12を用いて説明する。
図12(a)に示すように負圧発生部材132を切り欠いた場合に負圧発生部材表面と負圧発生部材収容室内壁面との間に生じると予想されるすき間に対して、その端部をシールできるように図12(b)のように負圧発生部材収容室内壁に密着した凸部151を形成し配置することで、くぼみ150bによる面パス発生を防止する。
また、所望する気液界面位置よりも上方の負圧発生部材内の大気と、負圧発生部材側の空間内に存在するインクとが連通し不用意な気液交換が発生すると考えられる場合を想定して、図12(b)のように負圧発生部材収容室内壁に密着した凸部151を形成してくぼみ150bの影響を防止するように配置することで、たとえ負圧発生部材表面に座屈に伴うくぼみが生じても安定した気液交換動作を行うことができインク漏れを防止することができる。
この構成は、図12(b)を参照しながら改めて簡単に説明すると、負圧発生部材132のうち、液体収容室136に対向している面、すなわち切り欠き水平天井面(気体導入面200)および切り欠き垂直部面210の両面に対して、たとえば厚さdの額縁状の突起151を当接させた構成として説明できる。
また負圧発生部材の材質についてであるが、座屈現象によるくぼみ150bの発生、ひいては面パスの発生は、負圧発生部材の材質や構造によるが、代表的に実用に供されている、発泡体であるポリウレタンフォームよりも、ポリエステルやポリプロピレン等の繊維体、特に方向性を持たせた場合に繊維体の方が生じやすい。
これは方向性を持たせた繊維体部材のある方向がウレタンフォーム等の発泡体より、追従性と等方性に乏しい場合があり、そのために応力が集中しやすいからだといえる。
次に、負圧発生部材の材質が座屈の発生しやすい方向性をそろえた繊維部材の場合に特化して、前述した第2の実施の形態のインクカートリッジを例にとって説明する。
図13(a)、(b)は第2の実施の形態のインクカートリッジ内の負圧発生部材のみの斜視図である。
また、液体収納容器を構成する最大面積面は、複数のタンクの配列方向に2面対向しているため、内部に収容する負圧発生部材132には、その面に垂直な方向に対する圧縮柔軟性および反発弾性があると望ましいことから、(a),(b)の例のような繊維方向で構成されている場合が考えられる。
このように繊維方向が異なる場合、座屈現象、すなわちくぼみ150bの生じやすい場所が異なる。主に繊維配向方向に伸縮性が乏しいため、繊維方向に直交する方向にくぼみ150bを生じやすい。
例として(a)の場合の繊維方向のときは図9(b)のようなくぼみ150bが、(b)の場合の繊維方向のときは図10(b)や図11(b)のようなくぼみ150bが生じると予想される。しかしながら、いずれの場合も図12(b)のように上述した思想、すなわち負圧発生部材表面と内壁面間に生じるすき間150cの端部を、負圧発生部材収容室内壁に密着して形成される凸部151によって、負圧発生部材の切り欠き部によって形成される空間内に存在するインクと大気との連通を遮断するようにシールすることで面パスの発生を抑え、すき間によるインク漏れを防ぐという思想から、あらかじめ予想される座屈現象に対応することができる。
また、第4の実施の形態のように負圧発生部材を2つに分けた場合について図14を用いて説明する。
図14(a)は第一の負圧発生部材132aと第二の負圧発生部材132bが負圧発生部材収容室に収容された状態のインクカートリッジの概略断面図である。図14(b)は負圧発生部材の切り欠き部によって形成される空間内に存在するインクと第二の負圧発生部材132bが連通するようなすき間150c(くぼみ150b)が生じた場合を示した一例である。
この場合(負圧発生部材が2部材の場合)にも負圧発生部材が1つの場合と同様、負圧発生部材の切り欠き部によって形成される空間内に存在するインクと大気とが連通するような、第一および第二の負圧発生部材で連続したすき間が生じると面パスが発生し、液体収納容器からインクが漏れるという問題が発生する。また、それとは別に図14(b)にて示すような、負圧発生部材の切り欠き部によって形成される空間内に存在するインクと、第二の負圧発生部材132bが連通するようなすき間150cが生じた場合にも問題が生じてしまう。
その問題は二つあり、どちらもある程度インクを消費した状態のインクカートリッジにおいて発生する。ひとつめの問題は、気液交換によりインク収容室内に空気が存在する状態になったとき、そのインク収容室内の空気が温度変化により、膨張・収縮を引き起こし、この繰り返しによりインク漏れが発生してしまうことがある。そのメカニズムは次のようなことである。インクカートリッジ使用時の環境温度が高いと、インク収容室内の空気が膨張し、その膨張した体積分だけインク収容室からインクが負圧発生部材収容室に押し出される。ここで第一の負圧発生部材132aに図14(b)のようなくぼみ150bが存在するとインク収容室から押し出されたインクの一部は、くぼみ150bと内壁面とで形成されるすき間150cを通り第2の負圧発生部材132bに吸収される。次にインクカートリッジ使用時の環境温度が低くなると、インク収容室内の空気が収縮し、その収縮した体積分、負圧発生部材が吸収しているインクをインク収容室に引き戻そうとするが、負圧発生部材に吸収されたインクより、負圧発生部材内に含まれる空気を引き戻す方が抵抗が少ないためインク発生部材からインクと一緒に空気をインク収容室に引き戻してしまう。以上の現象(膨張・収縮)を繰り返すと、空気を引き戻した分、負圧発生部材収容室内にはインクが取り残されるため、インク収容室内から負圧発生部材収容室に移動保持されるインクが少しずつ増え、最終的にインクが漏れる恐れがある。
もう1つの問題は、第二の負圧発生部材132bに図14(b)のようなすき間150cがある場合である。このとき、気液界面が気体導入面200まで低下する前にすき間150cと、第一および第二の負圧発生部材の圧接部160の界面とで気液交換が開始される。それによって気体導入面200の位置があたかも圧接部160の位置に設定されたかのように気液交換動作を開始するため、インクカートリッジのインクを使い切ったと残量検知した後、負圧発生部材132a内に保持されているインク量が多い方向にずれ、通常よりもインク残りが増えるといった問題が起こる。
このすきま150cによる気体導入量は、大きなインク供給流量下での気液交換追従には不十分なため、大きなインク供給流量になると気液界面は一旦下がるが、インク供給が停止した後にも、すきま150cを介してエアが液体収容室に導入される。それに対応してインクが負圧発生部材に移動し、すきま150cの上端部である圧接部160の界面にまでインク界面が上昇し、前述したとおり、インク供給量によらず、通常よりもインク残りが増えるといった問題が起こる。
第4の実施の形態で説明した通り、第二の負圧発生部材132bは第一の負圧発生部材132aとの圧接部を介してのみ、負圧発生部材の切り欠きによって形成される空間内に存在するインクと連通可能でなければならない。それゆえこの場合も、図12(b)のようにすき間150cの端部を負圧発生部材収容室内壁に密着して形成される凸部151によって、負圧発生部材の切り欠きによって形成される空間内に存在するインクと第2の負圧発生部材との連通を遮断するようにシールすることで、たとえ座屈現象が生じてもその影響を防ぐことができる。
また、面パス発生を防止するために設けられた前記凸部の2次的な効果として、負圧発生部材収容室に収容された負圧発生部材の切り欠き面が前記凸部、と当接することによって、座屈発生の原因である、負圧発生部材が内壁面から受ける圧縮力を受ける面積が増え、座屈現象そのものを起こしにくくすることができる。たとえば、方向性を持った繊維体を負圧発生部材として用いた場合には、特に繊維方向とほぼ直交する切り欠き面が有効に作用する。
尚、負圧発生部材収容室内壁に密着して形成される凸部151によって、負圧発生部材表面に生じるすき間の端部をシールする際には、延在するすき間のどの部位であってもシールすることで面パスの発生を防止することができるが、すき間の端部でどちらか一方または両方をシールするのが簡便な構成であり、望ましい。
また凸部151は液体収納容器と一体成形にて形成しても、別部材により形成し液体収納容器に貼り合わせなどにより組みつけて形成しても良い。
また、前記第1から第4の実施の形態に上記のような構成(負圧発生部材表面に生じたすき間の端部をシールし、負圧発生部材の切り欠きによって形成される空間内に存在するインクへのエアの進入を遮断するよう負圧発生部材収容室内壁に密着して凸部を形成する構成)を組み合わせても面パス防止の目的を達成できることは言うまでもない。
以上、第1から第4の実施の形態において特殊な場合として、面パスが発生するケースの対策例を説明したが、以下では、稜線パスが発生するケースに対する本発明の構成を説明する。
まず初めに、稜線パスについて解説すると、負圧発生部材収納室を構成する内壁稜線部とその部位に対応する負圧発生部材とに隙間が生じ、その隙間にエアが進入することで所望しない気液交換動作を起こすことを言う。(以後稜線パスと呼ぶ。)その現象を本発明の第2の実施の形態を例にとって示したものが図15(b)で、図15(a)と同様に負圧発生部材の一部(側面)の稜線部に隙間170が生じている。これは負圧発生部材が負圧発生部材収納室に挿入される際などに、内壁の稜線部と良好な状態で当接しなかった場合に発生し、その稜線パスが連通部と大気へと通じると、不用意な気液交換を発生させてしまい、これにより液体収納容器からインクが漏れるという問題が発生してしまう。なお、図15(a)は上記の稜線パスの概念図である。
図16は、稜線パス防止用に、負圧発生部材の切り欠き形状に合わせ、負圧発生部材に当接するように凸部を形成した時の液体収納容器の連通部近傍の概略拡大図であり、(a)は負圧発生部材収納室側から見たときの連通部近傍の概略拡大斜視図であり、(b)は側面から見たときの連通部近傍の概略拡大断面図であり、(c)は負圧発生部材挿入時等に負圧発生部材と負圧発生部材室を形成する内壁との稜線部分に隙間(以下稜線パスと称する。)が生じた状態を示したものである。
図16(a)は仕切り壁138の向かって右側に液体収容室があり、仕切り壁138を介して、負圧発生部材収納室が形成されている。また気体導入面を構成する面とその面に接する前記内壁との稜線部、及び連通面を構成する面とその面に接する前記内壁との稜線部に当接するように、凸部151が形成されている。
そのように構成されている負圧発生部材収納室に負圧発生部材132を挿入すると図16(b)のような状態になる。(理想状態)だが、先程から述べているように負圧発生部材が負圧発生部材収納室に挿入される際などに、良好な状態で内壁と当接しなかった場合、図16(c)のように稜線部に稜線パス170が発生してしまう。しかしながら図16(a)で示すような凸部151を形成することにより、図16(c)で示すような稜線パス150が生じても、凸部151に負圧発生部材を当接し、切り欠き部周囲近傍(図17斜線部)をシールすることにより、負圧発生部材の切り欠き部によって形成される空間内に存在するインクと稜線パスを連通することを防ぐことが可能になる。
また説明では負圧発生部材の側面側のみ説明しているが、負圧発生部材底面においても同様のことが言えるのは言うまでも無い。
要するに、図17に示すように負圧発生部材の切り欠き部を形成している面の端部及び近傍(斜線部)がシールでき、もし稜線パスが生じたとしても、負圧発生部材の切り欠き部によって形成される空間内に存在するインクと連通しないように凸部が形成されていることが重要である。
上述の構成によれば、負圧発生部材と負圧発生部材室を形成する内壁との稜線部分に仮にエアパスが生じたとしても、負圧発生部材の切り欠きによって形成される空間内に存在するインクに大気が連通することを防止できる。これにより、不用意な気液交換動作を防止し、かつ液体収納容器からのインク漏れの防止も達成できる。
また、凸部は液体収納容器と一体成形にて形成しても、別部材により形成し液体収納容器に貼り合わせ等により組み付けて形成しても良い。
また、前記のいずれの実施形態に上記のような構成(負圧発生部材の切り欠き形状に合わせ、負圧発生部材に当接するように凸部を形成する構成。)を組み合わせても、稜線パス防止の目的を達成できることは言うまでもない。
以上、各実施の形態で説明したとおり、負圧発生部材132に連通部140に対応するよう切り欠き部を設け、該切り欠き部によって形成される空間の天井部をインクカートリッジ使用状態において略水平になる気液導入面200にしている。これはすなわち気液交換開始直前の負圧発生部材内の気液界面161と略平行に設けていることにもなり、インクジェット記録ヘッドへの単位時間当たりのインク供給が増えた場合でも、負圧発生部材132内の気液界面161が気体導入面200に達すると一気に広い面積の気体導入部分が確保され、インクの導出に見合った空気をインク収容室136内へ速やかに導入することができるので、負圧発生部材132内の気液界面161を不用意に低下させること無く、従来のようなインク切れを引き起こすことなくインクジェット記録ヘッドへ、安定したインクの供給を行うことができる。これにより、高速化に対応した信頼性の高いインクカートリッジおよび、インクジェット記録装置を得ることができる。
また、上述した実施形態のとおり、負圧発生部材収容室134には、互いに圧接された第一及び第二の負圧発生部材132a、132bを収納し、これら二つの負圧発生部材の圧接部160の界面よりも下方に気体導入面200を配置させることが好ましい。この構成によれば、上記効果に加えて、インクカートリッジ気液交換開始前の負圧発生部材内の気液界面が、前記二つの負圧発生部材の圧接部160の界面で一度リセットされるので気液交換開始時の気液界面の位置のばらつきがより小さく抑えられ、気液交換時の負圧絶対値の更なる安定化が期待できる。
本発明の第1の実施の形態の液体収納容器の概略断面図であり、(a)は単位時間当たりのインク消費量が比較的少ない状態を示した図、(b)は単位時間当たりのインク消費量の多い状態を示した図である。 インクジェット記録ヘッドへのインク供給時の流抵抗を表したもので、縦軸にインク供給時の流抵抗を含めた動的負圧(全負圧)、横軸にインクカートリッジから供給されるインクのトータル消費量を示したグラフである。 本発明の第2の実施の形態の液体収納容器の概略断面図であり、(a)は単位時間当たりのインク消費量が比較的少ない状態を示した図、(b)は単位時間当たりのインク消費量の多い状態を示した図である。 本発明の第3の実施の形態の液体収納容器の概略断面図であり、(a)は、切り欠き量を増やし気体導入面を横に長く形成した状態を、(b)は、図4(a)をA方向から見たときのX-X断面図で、(c)は、図4(a)で考えられる問題の対応例の断面図で、(d)は、図4(c)をA方向から見たときのX-X断面図で、(e)・(f)は、図4(c)の対応例の変形例を示したものである。 本発明における気体導入面よりも、仕切り壁の下端部の位置が高い場合の、本発明を適用した液体収納容器の概略断面図であり、(a)は比較的単位時間当たりのインク消費量の少ない状態を、(b)は、単位時間当たりのインク消費量の多い状態を示したものである。 本発明を適用する液体収納容器の概略断面図で、本発明における気体導入面よりも仕切り壁の下端部の位置が低い場合の不具合を説明するための図である。 本発明の第4の実施の形態の液体収納容器の概略断面図であり、(a)は比較的単位時間当たりのインク消費量の少ない状態を、(b)は、単位時間当たりのインク消費量の多い状態を示したものである。 負圧発生部材収容室に負圧発生部材が収容されたときの該負圧発生部材の座屈による課題を説明するための、本発明の液体収納容器の概略断面図である。 本発明の第2の実施の形態を例にとって、面パス防止対策を説明するための液体収納容器の概略拡大図である。 本発明の第2の実施の形態を例にとって、面パス防止対策を説明するための液体収納容器の概略拡大図である。 本発明の第2の実施の形態を例にとって、面パス防止対策を説明するための液体収納容器の概略拡大図である。 本発明の第2の実施の形態を例にとって、面パス防止対策としての凸部を設けた液体収納容器の概略拡大図である。 本発明の第2の実施の形態のインクカートリッジ内に使用する負圧発生部材を示す斜視図で、負圧発生部材を構成する繊維の方向による座屈の生じ方を説明するための図である。 (a)は第一の負圧発生部材と第二の負圧発生部材が負圧発生部材収容室に収容された状態での、本発明の液体収納容器の概略断面図であり、(b)は(a)の液体収納容器において、連通部と負圧発生部材との間の空間内に存在するインクと第二の負圧発生部材とが連通するようなすき間が生じた場合の一例を示した図である。 本発明を適用する液体収納容器における稜線パスの発生を説明する為の図で、(a)は負圧発生部材収納室の稜線パスが発生する場所を示した図、(b)は負圧発生部材を挿入した際、稜線パスが発生した例を示す図である。 本発明を適用する液体収納容器において、(a)は稜線パス防止用に凸部を形成した時の液体収納容器の連通部近傍の概略拡大図、(b)は側面から見たときの連通部近傍の概略拡大断面図、(c)は負圧発生部材挿入時等に負圧発生部材と負圧発生部材室を形成する内壁との稜線部分に稜線パスが生じた状態を示した図である。 図16の例に用いる負圧発生部材の斜視図である。 従来の液体収納容器の構成における課題を説明するための断面図である。
符号の説明
100 液体収納容器(インクカートリッジ)
112 大気連通孔
114 インク供給口
132 負圧発生部材
134 負圧発生部材収納室
136 インク収納室
138 仕切り壁
140 連通部
151 凸部
160 第一及び第二の負圧発生部材の圧接部
161 気液界面
200 気体導入面
210、230、240 負圧発生部材のインクと接する部分

Claims (9)

  1. インクジェット記録ヘッドへ液体を供給する供給口および、大気と連通する大気連通口を有し、液体を吸収保持する負圧発生部材を収容した負圧発生部材収容室と、
    前記負圧発生部材収容室と連通し、この連通部を除き実質的に密閉された、前記液体を収容する液体収容室と、
    前記連通部を除いて前記負圧発生部材収容室と前記液体収容室とを仕切る仕切り壁と、を備え、
    前記供給口を重力方向に対して下向きにした状態において、前記供給口から前記インクジェット記録ヘッドに液体を供給する液体収納容器であって、
    前記負圧発生部材には、前記液体収容室に収容された前記液体と前記連通部を介して連通する部分に、前記液体が直接接する空間を形成する切り欠き部が設けられており、
    前記状態において前記切り欠き部の天井部が略水平となる気体導入面になっていることを特徴とする液体収納容器。
  2. 前記負圧発生部材収容室には、互いに圧接する第一及び第二の負圧発生部材を収納するとともに、
    前記第一の負圧発生部材の毛管力は前記第二の負圧発生部材の毛管力よりも高く、
    前記第一及び第二の負圧発生部材の圧接部の界面は前記仕切り壁と交差し、
    前記第一の負圧発生部材は前記連通部と連通し、かつ、前記供給口と当接しており、
    前記供給口を重力方向に対して下向きにした状態において、前記第一及び第二の負圧発生部材の圧接部の界面が、前記気体導入面の上方にある、請求項1に記載の液体収納容器。
  3. 請求項に記載の液体収納容器であって、いかなる姿勢であっても、前記第一及び第二の負圧発生部材の圧接部の界面の全域にわたって前記液体が保持されていることを特徴とする液体収納容器。
  4. 前記供給口を重力方向に対して下向きにした状態において、前記仕切り壁の下端部が、前記第一及び第二の負圧発生部材の圧接部の界面よりも下方である、請求項3に記載の液体収納容器。
  5. 前記負圧発生部材が、繊維材料からなる請求項1からのいずれかに記載の液体収納容器。
  6. 前記空間には、前記負圧発生部材収容室を形成する内壁表面と前記負圧発生部材の表面との当接面の延長上に、該当接面とほぼ直交する方向で前記負圧発生部材に当接する構造物が構成されている請求項1からのいずれかに記載の液体収納容器。
  7. 前記空間には、前記負圧発生部材収容室を形成する内壁表面と前記負圧発生部材の表面との当接面の延長上に、該負圧発生部材が直接前記液体に触れる面と該当接面との直接の連通を阻害するよう凸部が構成されている請求項1からのいずれかに記載の液体収納容器。
  8. 前記空間には、前記負圧発生部材収容室を形成する内壁が交差する稜線の延長上に、該稜線とほぼ直交する方向で構造物が構成されている請求項1からのいずれかに記載の液体収納容器。
  9. 前記空間には、前記負圧発生部材収容室を形成する内壁が交差する稜線の延長上に、前記負圧発生部材が直接前記液体に触れる面と該稜線との直接の連通を阻害するよう凸部が構成されている請求項1からのいずれかに記載の液体収納容器。
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