JP2007044951A - インクジェット記録ヘッドカートリッジ - Google Patents

インクジェット記録ヘッドカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP2007044951A
JP2007044951A JP2005230560A JP2005230560A JP2007044951A JP 2007044951 A JP2007044951 A JP 2007044951A JP 2005230560 A JP2005230560 A JP 2005230560A JP 2005230560 A JP2005230560 A JP 2005230560A JP 2007044951 A JP2007044951 A JP 2007044951A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording
recording head
pigment
ink jet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005230560A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Inoue
智之 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2005230560A priority Critical patent/JP2007044951A/ja
Publication of JP2007044951A publication Critical patent/JP2007044951A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】 顔料インクの沈降を抑制して、高品位の記録を行えるインクジェット記録装置に使用されるインクジェット記録ヘッドカートリッジの提供。
【解決手段】 インクタンク一体型記録ヘッドはフィルタによって記録液体吸収部材を収納する部分と、記録ヘッドに連通する共通液室部分とに分割されており、前記記録ヘッドのインク吐出口面を鉛直下向きにした時に、前記記録液体吸収部材を収納する部分のフィルタの上方と、前記共通液室部分の記録ヘッドの上方かつフィルタの下方に、それぞれ重力方向を遮るように記録液体遮蔽板が設けられている。
【選択図】 図1(a)

Description

本発明は、インクジェットプリンタなどに用いられるインクジェットヘッドと、このヘッドに対して供給されるインクを貯留する吸収体を内蔵したインクタンクとが一体になったインクジェット記録ヘッドカートリッジに関し、特にインクとして顔料インクを良好に使用することを可能にする改善されたインクジェット記録ヘッドカートリッジに関する。
インクジェットヘッドにインクを供給するインクタンクは、インクジェットヘッドのインク吐出特性上必要な供給圧力を発生するために、インクタンク内に内蔵されたインクを保持する部材のインク保持力を利用する構成と、インクタンク液面位置とインクジェットヘッドに設けられた吐出口位置との水頭差により発生する圧力を供給チューブを介して供給圧力として利用する場合とがある。
近年のパソコンの普及により、プリンタも広く普及している。このようなプリンタに対してはサイズの小型化が求められており、多くのプリンタは前者のインク保持部材の保持力を利用したインクタンクを採用している。ここで、このようなインクタンクに用いられているインク保持部材としては、コストやインク接液性の観点より、多くは発泡ポリウレタンやPP繊維を用いており、これらの材料中に無数に設けられた微細穴や微小隙間により発生する毛細管力が保持力を発生する。そして、このように構成されるインク保持部材に充填されるインクは、発色性や吐出安定性及び長期不使用の場合発生する吐出口近傍の乾燥固着対策等の観点から、染料インクが使われてきた。
ところで、近年、インクジェットによる印字物に対してLBP並みの印字濃度や発色性あるいは耐侯性の向上が要求されてきている。その中でも、特にブラックインクは普通紙に文字を記録したときの光学濃度(OD:Optical Density)の向上が望まれている。
従来の着色剤として染料を使用したインクは染料の特性から光学濃度の向上は難しく、耐水性や耐光性についても十分なインクを提供するには至っていなかった。そこで、染料インクによる上述の課題を解決するために、記録媒体にインク受容層を設けた専用紙(コート紙)を使用することが提案されているが、一般的に普通紙よりも価格が高いため、低価格な普通紙での高画質化が求められていた。
また、インク処理剤をインクと同時に吐出する手段をとることで紙面上でのインク濃度を向上させて高画質を達成させる方法もあるが、記録装置自体が大型化し、処理剤のコストが余計にかかるなど、特殊な用途に限られていた。
そこで、現在ではインクの着色剤に顔料を用いることが提案されている。インクの着色剤として使用される顔料は、その特性により光学濃度を向上させることが比較的容易であり、また耐水性についても染料に比べて高いため、文章などの出力を主体とする記録装置においてはブテックインクに顔料を採用する場合が増えている。
また、最近では、カラーインクも、記録物の耐侯性向上のために、染料インクから顔料インクヘ移行する動きもでてきている。
特開2001−030513号公報 特開2001−260337号公報 特開2001−260378号公報 特許第3384381号公報
しかし、顔料インクの場合、以下に記載するような課題が存在する。
インクタンク内に収容されたインクが顔料である色材とこれを分散させる液媒体とを含有するインクである場合には、インクタンクが長期間同一姿勢で静置されると、顔料は染料等に比べ分子量が大きいため、色材が重力の影響を受けて沈降し、インクタンク内の色材濃度が不均一になる現象が生じる。ここで、沈降とは微細な粒子が重力の作用によって沈む現象であり、その度合いは、粒子同士の凝集が基本的に起こらない場合、下記に示すstokesの式により与えられる重力方向への沈降速度、及びブラウン運動の関係によって決まる。
−Stokesの式−
Vs=2a(ρ−ρo)g/9η‥‥‥(1)
Vs:沈降速度
a:粒子半径
ρ:粒子密度
ρo:溶媒密度
g:重力加速度
η:溶媒粘度
−ブラウン運動−
X=(RTt/3πNAρa)‥・‥・(2)
X:時間tで動く粒子の平均距離
R:気体定数
T:絶対温度
NA:アボガドロ数
η:溶媒粘度
a:粒子半径
上記の2つの式の関係において、粒子の沈降速度がブラウン運動による拡散よりも支配的な場合に、粒子の沈降が生じる。
また、インクタンク内の空間を大気中に連通させるための大気連通口がインクタンクに設けられている場合には、インク蒸発成分がこの大気連通口を通して蒸発するため、これによってもインクタンク内の色材濃度が経時的に濃縮され不均一になる。特に、インクタンクのインク供給口が設けられている面に対向する面以外の面に大気連通口が設けられている場合には、色材の沈降とインク成分の蒸発によるインク供給口近傍の色材濃度の上昇がより顕著に現れる。
このような顔料の沈降現象は、顔料インクを吸収体などに含浸させない場合だけでなく、発泡ポリウレタンやPP繊維等の吸収体を収納したインクタンクの場合、吸収体の保持力が色材の分散抑制力を発生させるため、長期間同一方向に放置され、一度濃度勾配が生じた場合には、色材を直ちに再拡散させることができない。すなわち、例えば、インクジェット記録装置にインクタンクが長期にわたって搭載されたまま、使用されない状態が継続した場合、顔料が沈降し、重力方向下方の底面に設けられたインク導出部付近は顔料濃度の高いインクが集中し、重力方向上方部分は顔料濃度の低い状態となってしまう。この状態で記録を行うと、記録ヘッドはインク消費の初期には濃度の高いインクを吐出することとなり、インク消費の後半は濃度の低いインクを吐出することとなる。
図11は、プリンタ内で印字可能な姿勢で長期にわたり放置された結果、不均一になってしまった顔料濃度分布を模式的に示した図である。
ここでは濃度分布を簡易的にK、L、M、Nの4段階で投階的に表現しているが、実際は濃度分布は連続的なものである。本発明者の知見によれば、インク中の初期の顔料濃度が4%のとき、印字しないで重力方向で静置された場合、すなわちインクタンク内でのインク流動がない場合、インク中での顔料濃度は、
といった濃度分布が発生した。
この状態で印字を行うと、初期印字においてはN部のインクを使用するため非常に濃い印字となってしまう。また、インクタンクの使用インク後半においては、K部のインクを使用するため非常に薄い印字になってしまう。また、初期のN部のインクを用いてdutyの非常に低い印字を行った後にまた長期印字を行わない場合、非常に濃い顔料インクが吐出口近傍に充填されるため吐出口での固着が促進されプリンタに装着された回復機構では回復不能になってしまった。この2つの現象は、近年の印字濃度要求に対し解決すべき大きな課題である。
また、インクタンクは、単独で物流されるものであり、物流姿勢や店頭での販売姿勢において長期間同じ姿勢で放置された場合には同様に濃度分布を生じることになり、特に重力方向とインク吐出方向が同じ方向で静置され続けた場合には、購入直後の使用において上述したような現象が発生することになる。例えば、物流姿勢や店頭での販売姿勢において重力方向とインク吐出方向とが一致しないように横置きもしくは一定時間ごとに姿勢を変更するなどの規制を付与することで対応することも可能であるが、そのような操作を販売員に強制することは現実的ではない。
このような吸収体を内蔵したインクタンクにおける顔料インクの沈降の問題に対してなされた対策の例として、例えば、特許文献1があげられる。この件は、インクタンクとヘッドとを連結するインク経路中に複数の突起を配置し、インクタンクから供給されたインクを撹拌しながらヘッドに至らしめインク濃度の均一化を図ろうとするものである。インクタンク内部におけるインク濃度差の分布が大きくない場合には有効に作用するが、長期保存や、長期未使用になどによってインクタンク内部においてインクの濃度差が発生してしまった状況では十分な対策とはいえない。
また、特許文献2、特許文献3、特許文献4は、インクタンクの供給口近傍に沈降する顔料インクの供給を制御する構成を配置する技術を開示する。特に特許文献3にはインク供給口近傍において、仕切り壁をインクタンクの右半分と左半分と交互に配置して顔料インクの色材の沈降を防ぐ構成が開示されている。この構成によって、顔料の沈降の空間を小さくして、濃度変化の状態を少なくするとともに、仕切り壁によってインクが迂回しながら流動して供給されるため、インクの撹拌供給がなされて濃度の均一化効果が得られる点が開示されている。
しかし、仕切り壁をインクタンクの右半分と左半分と交互に配置しても、仕切り壁はインクタンクの半分しかないので、仕切り壁のないインクタンクの半分の領域は仕切り壁の効果を享受できていない。また、インク供給に伴うインク流動による撹拌効果も開口部分がインクタンクの半分と大きいために開口領域のインクに対して撹拌効果が十分に享受されない場合がある。
そこで本発明は、上記従来技術の有する改善すべき課題点に鑑み、顔料インクの沈降を抑制して、高品位の記録を行えるインクジェット記録装置に使用されるインクタンク一体型記録ヘッドに係るインクジェット記録ヘッドカートリッジを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、記録ヘッドと記録ヘッドへと向かう顔料インクが貯留されるインクタンクとが一体となっているインクジェット記録ヘッドカートリッジにおいて、インクタンクはフィルタによってインク吸収部材を有する部分と、記録ヘッドに連通する共通液室とに分割されており、記録ヘッドのインク吐出口面を鉛直下向きにした時に、フィルタの上方および記録ヘッドの上方に重力方向を遮るようにインク遮蔽部が張り出している構成とする。このような構成によれば、
記録液体吸収部材を収納する記録液体吸収部材収納室がインク非透過部あるいは遮蔽面によって複数に分割されているため、インクタンク内に配置された負庄発生部材の高さをインク非透過部あるいは遮蔽面によって分割されていない場合に比べて小さくできる。これにより、顔料を含有するインクが記録液体吸収部材に含浸保持されている場合において、長期間の放置などにより顔料が沈降しても、その上下濃度差を小さくすることができる。
また、本発明のインクタンクは、インク非透過部あるいは遮蔽面を複数は位置した構成に関して、隣り合う各インク非透過部あるいは遮蔽面によって構成された連通部が、インク供給方向あるいは重力方向と交差する平面上への投影が重ならない位置に形成されていることがより好ましい。この場合、例えば、2つのインク非透過部あるいは遮蔽面によって記録液体吸収部材収納室が上下方向に3分割されているとすると、中間の記録液体吸収部材収納室と一番下の記録液体吸収部材収納室とを連通する連通部では、中間の記録液体吸収部材収納室内の記録液体吸収部材の水頭のみがかかり、一番上の記録液体吸収部材収納室内の記録液体吸収部材の水頭がかからないようにすることができるため、この分この連通部における濃度差を小さくすることができる。
さらに、インク非透過部あるいは遮蔽面は、インク供給方向あるいは重力方向に対して直交する構成であってもよく、また所定の角度を有した傾斜した構成であってもよい。
すなわち、本発明の技術内容は以下の構成を備えることにより前記課題を解決できた。
(1)記録ヘッドと記録ヘッドへと向かう記録液体が貯留される容器とが一体となっているインクジェット記録ヘッドカートリッジにおいて、前記容器はフィルタによって記録液体吸収部材を収納する部分と、記録ヘッドに連通する共通液室部分とに分割されており、前記記録ヘッドのインク吐出口面を鉛直下向きにした時に、前記記録液体吸収部材を収納する部分のフィルタの上方と、前記共通液室部分の記録ヘッドの上方かつフィルタの下方に、それぞれ重力方向を遮るように記録液体遮蔽板が設けられていることを特徴とするインクジェット記録ヘッドカートリッジ。
本発明によれば、インク供給方向あるいは重力方向と交差するインク遮蔽部によって、記録液体吸収部材収納室および共通液室を分割することで各記録液体吸収部材の高さを小さくしているため、本発明のインクジェット記録ヘッドカートリッジは長期間放置した後にインクジェット記録装置による記録に用いたとしても顔料の沈降が抑制されているので、フィルタおよび記録ヘッドに顔料沈降物が堆積して目詰まりを起こすようなことが無い。
また、インクを使用しても、使い始めと使い終わりで顔料濃度差の小さい高品位な記録が可能となる。インクジェットヘッドに顔料インクを供給するインクタンクにおいて、インクタンク内部が、インク保持部材とインク透過性を持たない面で構成され、インク透過性を持たない面は、インク保持部材中に存在し重力方向に対して遮蔽するように、少なくとも1面以上配置されることで、インクタンク単体での物流パッケージ及びインクジェットヘッド付きインクタンク物流パッケージが重力方向とインク供給方向が一致した状態で物流保存・放置されても、プリンタ搭載印字を行ないインク使用することで初期の一定の顔料濃度に復帰可能なインクタンクを提供することを可能とした。よって、インクタンク使い始めと使い切りの印字画像濃度ムラは非常に小さく抑えることが可能となる。
また、プリンタ搭載状態での長期未使用放置を行っても、インク吐出口に濃い顔料濃度のインクが充填されないため吐出口固着を抑制可能となる。そして、インクジェットヘッド付きインクタンク物流パッケージを可能とする。
また、インク透過性を持たない面は、あらかじめインクタンク筐体で構成することができ、この場合部品点数は従来のインクタンクと同様のためコストアップもほとんどない。
さらに、インク透過性を持たない面が2面以上配置され、インク透過性を持たない面が、インク保持部材中で重力方向に対して位相がずれて配置されることで、長期放置後に濃度変化してしまった顔料インクを初期の一定の顔料濃度への復帰をより効果的に行うことが可能となる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図3から図10は、本発明が実施または適用される好適な記録ヘッドを説明するための説明図である。以下、これらの図面を参照して各構成要素について説明する。
本発明の記録ヘッドは図3及び図6に示すようにインクタンク一体構成となっており、図3中の第1の記録ヘッドH1000はブラックインクを、図6中の第2の記録ヘッドH1001はカラーインク(シアンインク、マゼンタインク、イエローインク)をそれぞれ搭載している。これら記録ヘッドH1000及びH1001は、インクジェット記録装置本体に載置されているキャリッジの位置決め手段および電気的接点によって固定支持されるとともに、キャリッジに対して着脱可能となっており、搭載したインクが消費されるとそれぞれ交換される。
次にこれら記録ヘッドに関して、さらに詳しく記録ヘッドを構成しているそれぞれの構成要素毎に順を追って説明する。
(1)記録ヘッド
本実施例における第1の記録ヘッドH1000及び第2の記録ヘッドH1001は、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギを生成する電気熱変換体を用いたバブルジェット(登録商標)方式の記録ヘッドであり、電気熱変換体とインク吐出口とが対向するように配置された、いわゆるサイドシュータ型の記録ヘッドである。
(1−1)第1の記録ヘッド
第1の記録ヘッドH1000はブラックインク用として使用されるもので、図4の分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、電気配線テープH1300、インク供給保持部材H1500、フィルタH1700、インク吸収体H1600、蓋部材H1900、およびシール部材H1800から構成されている。
(1−1−1)第1の記録素子基板
図5は第1の記録素子基板H1100の構成を説明するために一部破断して示す斜視図である。
第1の記録素子基板H1100は、例えば、厚さ0.5〜1mmのSi基板H1110にインク流路である長溝状の貫通口のインク供給口H1102がSiの結晶方位を利用した異方性エッチングやサンドブラストなどの方法で形成されている。
インク供給口H1102を挟んだ両側には、電気熱変換素子H1103がそれぞれ1列ずつ並べて配置されて形成されており、さらに電気熱変換素子H1103に電力を供給するAlなどからなる不図示の電気配線が形成されている。これら電気熱変換素子H1103と電気配線とは成膜技術により形成されている。電気熱変換素子H1103は、各列千鳥状に配列されて、すなわち各列の吐出口の位置が、その並び列方向に直交する方向に並ばないように少しずれて配置されている。
さらに、この電気配線に電力を供給したり、電気熱変換素子H1103を駆動するための電気信号を供給したりするための電極部H1104が電気熱変換素子H1103の両外側の側辺に沿って配列して形成されており、電極部H1104上にはAuなどからなるバンプH1105が形成されている。
上記いずれの形態においても、Si基板H1110上のこれらパターンが形成された面上には、電気熱変換素子H1103に対応したインク流路を形成するインク流路壁H1106とその上方を覆う天上部とを有し、天井部に吐出口H1107が開口された、樹脂材料からなる構造体がフォトリソ技術によって形成されている。吐出口1107は、電気熱変換素子H1103に対向して設けられており、吐出口群H1108を形成している。この第1の記録素子H1100において、インク流路H1102から供給されたインクは各電気熱変換素子H1103の発熱によって発生した気泡の圧力によって、各電気熱変換素子H1103に対向する吐出口1107から吐出される。
(1−1−2)電気配線テープ
電気配線テープH1300は、第1の記録素子基板H1100に対してインクを吐出するための電気信号を印加する電気信号経路を形成するものであり、ポリイミドのベース基材上に銅箔の配線パターンを形成することで構成されている。また、記録素子基板を組み込むための開口部H1303が形成されており、この開口部の縁付近には、記録素子基板の電極部H1104に接続される電極端子H1304が形成されている。さらに、電気配線テープH1300には、本体装置からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1302も形成されており、電極端子H1304と外部信号入力端子H1302が連続した銅箔の配線パターンでつながれている。
電気配線テープH1300と第1の記録素子基板1100の電気的接続は、例えば、第1の記録素子基板H1100の電極部H1104に形成されたバンプH1105と、第1の記録素子基板H1100の電極部H1104に対応する電気配線テープH1300の電極端子H1304とが熱超音波圧着法により電気接合されることでなされている。
(1−1−3)インク供給保持部材
インク供給保持部材H1500は、例えば、樹脂成形により形成されている。樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入した樹脂材料を使用することが望ましい。図4に示すように、インク供給保持部材H1500は、内部にインクを保持し負圧を発生するための吸収体H1600を有することでインクタンクの機能と、記録素子基板H1100にそのインクを導くためのインク流路を形成することでインク供給の機能とを備えている。インク吸収体H1600としては、PP繊維を圧縮したものが使われているが、ウレタン繊維を圧縮したものでもよい。インク流路の上流部であるインク吸収体H1600との境界部には、記録素子基板H1100内部にゴミの進入を防ぐためのフィルタH1700が溶着により接合されている。フィルタH1700は、SUS金属メッシュタイプでも良いが、SUS金属繊維焼結タイプのほうが好ましい。
インク流路の下流部には、第1の記録素子基板H1100にブラックのインクを供給するためのインク供給口H1200が形成されており、第1の記録素子基板H1100のインク供給口1102がインク供給保持部材H1500のインク供給口H1200に連通するよう、第1の記録素子基板H1100がインク供給保持部材H1500に対して位置精度良く接着固定される。この接着に用いられる第1の接着剤は、低粘度で硬化温度が低く、短時間で硬化し、硬化後比較的高い硬度を有し、かつ、耐インク性のあるものが望ましい。例えば、第1の接着剤としては、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤が用いられ、その際の接着層の厚みは50μm程度が望ましい。
また、第1の記録素子基板H1100の接着面周囲の平面には、電気配線テープH1300の一部の裏面が第2の接着剤により接着固定される。第1の記録素子基板H1100と電気配線テープH1300との電気接続部分は、第1の封止剤H1307および第2の封止剤H1308(図9参照)により封止され、電気接続部分をインクによる腐食や外的衝撃から保護されている。第1の封止剤H1307は、主に電気配線テープH1300の電極端子H1302と記録素子基板のバンプH1105との接続部の裏面側と記録素子基板の外周部分を封止し、第2の封止剤H1308は、上述の接続部の表側を封止している。そして、電気配線テープH1300の未接着部は折り曲げられ、インク供給保持部材H1500の第1の記録素子基板H1100の接着面にほぼ垂直な側面に熱カシメもしくは接着等で固定される。
(1−1−4)蓋部材
蓋部材H1900は、インク供給保持部材H1500の上部開口部に溶着されることで、インク供給保持部材H1500内部を密閉するものである。但し、蓋部材H1900にはインク供給保持部材H1500内部の圧力変動を逃がすための細口H1910とそれに連通した微細溝H1920を有しており、細口H1910と微細溝H1920のほとんどをシール部材H1800で覆い微細溝H1920の一端部を開口することで大気連通口H1924を形成している。また、第1の記録ヘッドをインクジェット記録装置に固定するための係合部H1930を有している。
(1−2)第2の記録ヘッド
第2の記録ヘッドH1001はシアン、マゼンタ、イエローの3色のインクを吐出させるためのもので、図7の分解斜視図に示すように、記録素子基板H1101、電気配線テープH1301、インク供給保持部材H1501、フィルタH1701、H1702、H1703、インク吸収体H1601、H1602、H1603、蓋部材H1901、およびシール部材H1801から構成されている。
(1−2−1)第2の記録素子基板
図8は第2の記録素子基板H1101の構成を説明するために一部破断して示す斜視図であり、シアン、マゼンタ、イエロー用の3個のインク供給口H1102が並列して形成されている点が第1の記録素子基板H1100と大きく異なる。それぞれのインク供給口H1102を挟んでその両側に電気熱変換素子H1103と吐出口H1107とが一列に並んで千鳥状に配置されて形成されている。
Si基板H1101上には、第1の記録素子基板H1100におけるSi基板H1110同様に、電気配線、ヒューズもしくは抵抗等、電極部H1104などが形成されており、その上に樹脂材料でフォトリソグラフィ技術によってインク流路壁H1106や吐出口H1107が形成されており、電気配線に電力を供給するための電極部H1104にはAu等のバンプH1105が形成されている。
(1−2−2)電気配線テープ
電気配線テープH1301は、ポリイミドのベース基材上に銅箔の配線パターンを形成することで構成されており、第2の記録素子基板H1101に対してインクを吐出するための電気信号を印加する電気信号経路を形成するものであり、記録素子基板を組み込むための開口部が形成されており、この開口部の縁付近には、記録素子基板の電極部H1104に接続される電極端子H1304が形成されている。また、電気配線テープH1301には、本体装置からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1302が形成されており、電極端子H1304と外部信号入力端子H1302は連続した銅箔の配線パターンでつながれている。
電気配線テープH1301と第2の記録素子基板1101の電気的接続は、例えば、第2の記録素子基板H1101の電極部H1104に形成されたバンプH1105と、第2の記録素子基板H1101の電極部H1104に対応する電気配線テープH1301の電極端子H1304とが熱超音波圧着法により電気接合されることでなされている。
(1−2−3)インク供給保持部材
インク供給保持部材H1501は、例えば、樹脂成形により形成されている。樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入した樹脂材料を使用することが望ましい。図7に示すように、インク供給保持部材H1501は、内部にシアン、マゼンタ、イエローのインクを保持するための負圧を発生するための吸収体H1601、H1602、H1603をそれぞれ独立して保持するための空間を有することでインクタンクの機能と、記録素子基板H1100の各インク供給口H1102にそれぞれインクを導くための独立したインク流路を形成することでインク供給機能とを備えている。インク吸収体H1601、H1602、H1603は、PP繊維を圧縮したものが使われているが、ウレタン繊維を圧縮したものでも良い。
各インク流路の上流部のインク吸収体H1601、H1602、H1603との境界部には、記録素子基板H1101内部にゴミの進入を防ぐためのフィルタH1701、H1702、H1703がそれぞれ溶着により接合されている。各フィルタH1701、H1702、H1703は、SUS金属メッシュタイプでも良いが、SUS金属繊維焼結タイプのほうが好ましい。
インク流路の下流部には、第2の記録素子基板H1101にシアン、マゼンタ、イエローの各インクを供給するためのインク供給口H1201が形成されており、第2の記録素子基板H1101の各インク供給口1102がインク供給保持部材H1501の各インク供給口H1201に連通するよう、第2の記録素子基板H1101がインク供給保持部材H1501に対して位置精度良く接着固定される。この接着に用いられる第1の接着剤は、低粘度で硬化温度が低く、短時間で硬化し、硬化後比較的高い硬度を有し、かつ、耐インク性のあるものが望ましい。例えば、第1の接着剤としては、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤が用いられ、その際の接着層の厚みは50μm程度が望ましい。
また、インク供給口H1201付近周囲の平面には、電気配線テープH1301の一部の裏面が第2の接着剤により接着固定される。第2の記録素子基板H1101と電気配線テープH1301との電気接続部分は、第1の封止剤H1307および第2の封止剤H1308(図9参照)により封止され、電気接続部分をインクによる腐食や外的衝撃から保護されている。第1の封止剤H1307は、主に電気配線テープH1300の電極端子H1302と記録素子基板のバンプH1105との接続部の裏面側と記録素子基板の外周部分を封止し、第2の封止剤H1308は、上述の接続部の表側を封止している。
そして、電気配線テープH1301の未接着部は折り曲げられ、インク供給保持部材H1501のインク供給口H1201を有する面にほぼ直交した側面に熱カシメもしくは接着等で固定される。
(1−2−4)蓋部材
蓋部材H1901は、インク供給保持部材H1501の上部開口部に溶着されることで、インク供給保持部材H1501内部の独立した空間をそれぞれ閉塞するものである。但し、蓋部材H1901にはインク供給保持部材H1501内部の各部屋の圧力変動を逃がすための細口H1911、H1912、H1913と、それぞれに連通した微細溝H1921、H1922、H1923を有している。微細溝H1921およびH1922の他端は微細溝H1923の途中に合流している。さらに、細口H1911、H1912、H1913と微細溝H1921、H1922、および微細溝H1923のほとんどをシール部材H1801で覆い、微細溝H1923の他端部を開口することで大気連通口H1925を形成している。また、第2の記録ヘッドをインクジェット記録装置に固定するための係合部H1930を有している。
(1−3)記録ヘッドのインクジェット記録装置への装着
図3及び図6に示したように、第1の記録ヘッドH1000及び第2の記録ヘッドH1001には、インクジェット記録装置本体のキャリッジの装着位置に案内するための装着ガイドH1560、ヘッドセットレバーによりキャリッジに装着固定するための係合部H1930、およびキャリッジの所定の装着位置に位置決めするためのX方向(キャリッジスキャン方向)の突き当て部H1570、Y方向(記録メディア搬送方向)の突き当て部H1580、Z方向(インク吐出方向)の突き当て部H1590を備えている。上記突き当て部により位置決めされることで、電気配線テープH1300およびH1301上の外部信号入力端子H1302がキャリッジ内に設けられた電気接続部のコンタクトピンと正確に電気的接触を行う。
(2)インクジェット記録装置
次に、上述したようなカートリッジタイプの記録ヘッドを搭載可能な液体吐出記録装置について説明する。
図10は、本発明の液体吐出記録ヘッドを搭載可能な記録装置の一例を示す説明図である。
図10に示す記録装置において、図3および図6に示した記録ヘッドH1000およびH1001がキャリッジ1102に位置決めして交換可能に搭載されており、キャリッジ1102には、記録ヘッドH1000およびH1001上の外部信号入力端子を介して各吐出部に駆動信号等を伝達するための電気接続部が設けられている。
キャリッジ1102は、主走査方向に延在して装置本体に設置されたガイドシャフト1103に沿って往復移動可能に案内支持されている。そして、キャリッジ1102は主走査モータ1104によりモータプーリ1105、従動プーリ1106およびタイミングベルト1107等の駆動機構を介して駆動されるとともにその位置および移動が制御される。
また、ホームポジションセンサ130がキャリッジ1102に設けられている。これにより遮蔽板136の位置をキャリッジ1102上のホームポジションセンサ130が通過した際に位置を知ることが可能となる。
印刷用紙やプラスチック薄板等の被記録媒体1108は給紙モータ135からギアを介してピックアップローラ131を回転させることによりオートシートフィーダ(ASF)132から一枚ずつ分離給紙される。更に搬送ローラ1109の回転により、記録ヘッドH1000及びH1001の吐出口面と対向する位置(プリント部)を通って搬送(副走査)される。搬送ローラ1109はLFモータ134の回転によりギアを介して行われる。その際、給紙されたかどうかの判定と給紙時の頭出し位置の確定は、ペーパエンドセンサ133を被記録媒体1108が通過した時点で行われる。さらに、被記録媒体1108の後端が実際にどこに有り、実際の後端から現在の記録位置を最終的に割り出すためにもペーパエンドセンサ133は使用されている。
なお、被記録媒体1108は、プリント部において平坦なプリント面を形成するように、その裏面をプラテン(不図示)により支持されている。この場合、キャリッジ1102に搭載された記録ヘッドH1000及びH1001は、それらの吐出口面がキャリッジ1102から下方へ突出して前記2組の搬送ローラ対の間で被記録媒体1108と平行になるように保持されている。
記録ヘッドH1000およびH1001は、各吐出部における吐出口の並び方向が上述したキャリッジ1102の走査方向に対して交差する方向になるようにキャリッジ1102に搭載され、これらの吐出口列から液体を吐出して記録を行う。
また、記録ヘッドH1001と全く同じ構成で、内部のインクがライトマゼンタ、ライトシアン、ブラックで構成された記録ヘッドを記録ヘッドH1000と交換して使うことで高画質フォトプリンタとして使用することも可能である。
(第1の実施形態)
図1(a)に本発明における第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドカートリッジの断面図を示す。
本実施形態のインクジェット記録ヘッドカートリッジは、フィルタ103によって記録液体吸収部材102を有する部分と、記録ヘッドH1000に連通する共通液室104とに分割されているタンク容器101と、インクの消費に伴って大気をタンク容器101内に導入するための大気連通口105を保持し、かつ、タンク容器101内にエアバッファ室を形成するためのリブ106とで構成されている。
タンク容器101内および共通液室104内には、それぞれ重力方向gと交差する方向に配置されている仕切り壁107a、107bが形成されている。この仕切り壁107aによって記録液体吸収部材102は、第1の記録液体吸収部材102aおよび第2の記録液体吸収部材102bに、また、記録液体吸収部材102を収納している記録液体吸収部材収納室110は、第1の収納室110aおよび第2の収納室110bに、それぞれ実質的に上下2つに分割された構成となっているが、この仕切り壁107aは、記録液体吸収部材収納室110を完全に分断するものではなく、連通部108aを介して、上下の第1の収納室110aおよび第2の収納室110bが連通している。
同様に、仕切り壁107bによって共通液室104は、第1の共通液室104aおよび第2の共通液室104bにそれぞれ実質的に上下2つに分割された構成となっているが、この仕切り壁107bは、共通液室104を完全に分断するものではなく、連通部108bを介して、上下の第1の共通液室104aおよび第2の共通液室104bが連通している。連通部108a、108bを構成する開口はわずかであることが好ましい。
図1(b)は図1(a)に示すインクタンクの記録液体吸収部材102に、顔料インクを含浸させて、長期放置後の顔料インクの沈降物の堆積の様子を模式的に示している。実際には堆積物が明確に区分されるものではなく、連続的な濃度勾配であることは言うまでもない。
図1(b)からわかるとおり、上下の第1の収納室110aおよび第2の収納室110bに含浸された顔料インクは連通部108aにより連通しているため、第1の記録液体吸収部材102aに含浸されたインクも記録ヘッドに供給される。
ところで、インクタンク内に顔料インクが収納された場合、インクタンクが同一姿勢で長期間放置されると顔料インクは分子量の大きな顔料が底部に沈降してきて、底部へいくほど顔料濃度が高くなることは上述した通りであり、図11に示した従来例では、上部と底部のインクの顔料濃度の差は非常に大きくなっている。
これに対して、図1(b)に示す本実施形態でのインクタンク内では、仕切り壁107aにより、記録液体吸収部材102が第1の記録液体吸収部材102aおよび第2の記録液体吸収部材102bの上下に分割されることで第1および第2の記録液体吸収部材102a、102bの高さh1、h2は、それぞれ記録液体吸収部材収納室110の高さhの約半分となっている。
このように記録液体吸収部材102の高さが半分になれば、記録液体吸収部材102における顔料が沈降する方向のインクの水頭が半分になり、各記録液体吸収部材内の上下間および共通液室の上下間の顔料濃度差を小さくすることができる。同様に、共通液室内では、仕切り壁107bにより、共通液室104が第1の共通液室104aおよび第2の共通液室104bの上下に分割されることで第1および第2の共通液室104a、104bそれぞれに含まれる顔料の量は分割されない場合に比べて半減する。
また、仕切り壁の表面にギザをつけたり、先端を厚くすることで、いったん沈降した顔料をその場に留め置くことができる。
さらに、共通液室内における仕切り壁107bの片面だけでなく、両表面にギザをつけることによって、図1(c)に概念図として示すように記録ヘッドを上向きに安定姿勢を保っても、共通液室内の顔料インクがフィルタに詰まることが抑えられる。
これにより、インクタンクが長期間放置された後においても、フィルタ103や記録ヘッドH1000に顔料沈降物が堆積して目詰まりを起こすようなことが無い。また、インクを使用しても、使い始めと使い終わりで顔料濃度差の小さい高品位な記録が可能となる。この効果を良好に発揮するためには、仕切り壁107が上述したように連通部108の開口はわずかであるほうが上述の効果がより期待できる。但し、インクの供給のために移動するインクの流動性を阻害するようなことはない範囲であることは言うまでもない。
なお、本実施形態においては、仕切り壁107a、107bは、タンク容器101の一部となっているが、これに限る必要はなく、例えば、上下の記録液体吸収部材の間にタンク容器とは独立した板やシート体を挟むことで分割してもよく、さらには記録液体吸収部材として繊錐体を用いた場合には、樹脂製シートを熱溶着したり、繊維体自体を熱加工して表面に膜を構成するようにして仕切り壁107を構成することも可能である。
(第2の実施形態)
図2に本発明における第2の実施形態のインクジェット記録ヘッドカートリッジの断面図を示す。
本実施形態のインクジェット記録ヘッドカートリッジは、2つの仕切り壁107a、107bを有する構成となっているが、第1の収納室110aと第2の収納室110bとを連通する第1の連通部108a1と、第2の収納室110bと第3の収納室110cとを連通する第2の連通部108a2との配置が重力方向gと交差する平面に投影した場合、第1の連通部108a1と第2の連通部108a2とは重ならない位置に形成されている。
同様に、第1の共通液室104aと第2の共通液室104bとを連通する第1の連通部108b1と、第2の共通液室104bと第3の共通液室104cとを連通する第2の連通部108b2との配置が重力方向gと交差する平面に投影した場合、第1の連通部108b1と第2の連通部108b2とは重ならない位置に形成されている。
このように、隣り合う2つの仕切り壁107a1、107a2に形成された第1の連通部108a1と第2の連通部108a2とが上下方向で重ならない位置にすること、および隣り合う2つの仕切り壁107b1、107b2に形成された第1の連通部108b1と第2の連通部108b2とが上下方向で重ならない位置にすることで、連通部の部分でも上下隣り合う記録液体吸収部材を足した高さでの顔料の沈降を考えればよいこととなる。
なお、本実施形態は、インクタンクの高さが比較的高い場合に特に有効となる。本実施形態では、仕切り壁が2つで記録液体吸収部材が3つに分割された形態を一例としたが、仕切り壁の数は2つに限ることはなく、これより多くしても問題ない。仕切り壁の数をいくつにするかは、インクタンクの高さ、初期の顔料インクの顔料濃度、要求される記録の品位のレベル、要求されるインクの容積効率(インクタンク内容積に対するインクの容積の割合)などによって設定すればよい。
本発明の第1の実施形態におけるインクタンクの構造を概略的に示す図 本発明の第1の実施形態におけるインクタンクの構造および記録ヘッド下向き安定姿勢での顔料沈降による堆積物の様子を概略的に示す図 本発明の第1の実施形態におけるインクタンクの構造および記録ヘッド上向き安定姿勢での顔料沈降による堆積物の様子を概略的に示す図 本発明の第2の実施形態におけるインクタンクの構造および顔料インクの濃度勾配を概略的に示す図 本発明の第2の実施形態におけるインクタンクの構造および顔料インクの濃度勾配を概略的に示す図 第1の記録ヘッドを示す図 第1の記録ヘッドの分解斜視図 第1の記録素子基板の一部破断がなされた斜視図 第2の記録ヘッドを示す図 第2の記録ヘッドの分解斜視図 第2の記録素子基板の一部破断がなされた斜視図 記録ヘッドの一部断面図 インクジェット記録装置を示す図 吸収体を内蔵したインクタンクの一従来例において、顔料インクが沈降した様子を模式的に示す図
符号の説明
101 タンク容器
102 記録液体吸収部材
102a 第1の記録液体吸収部材
102b 第2の記録液体吸収部材
102c 第3の記録液体吸収部材
103 フィルタ
104a 第1の共通液室
104b 第2の共通液室
104c 第3の共通液液室
105 大気連通口
106 リブ
107 仕切り壁
107a 記録液体吸収部材収納室内の仕切り壁
107b 共通液室内の仕切り壁
108 連通部
108a1 記録液体吸収部材収納室内の第1の連通部
108a2 記録液体吸収部材収納室内の第2の連通部
108b1 共通液室内の第1の連通部
108b2 共通液室内の第2の連通部
109 顔料沈降物
110 記録液体吸収部材収納室
110a 第1の収納室
110b 第2の収納室
130 ホームポジションセンサ
131 ピックアップローラ
132 オートシートフィーダ(ASF)
133 ペーパエンドセンサ
134 LFモータ
135 給紙モータ
136 遮蔽板
1102 キャリッジ
1103 ガイドシャフト
1104 主走査モータ
1105 モータプーリ
1106 従動プーリ
1107 タイミングベルト
1108 被記録媒体
1109 搬送ローラ
g 重力方向
H1000 第1の記録ヘッド
H1001 第2の記録ヘッド
H1100 第1の記録素子基板
H1101 第2の記録素子基板
H1102 インク供給口
H1103 電気熱変換素子
H1104 電極部
H1105 バンプ
H1106 インク流路壁
H1107 吐出口
H1108 吐出口列
H1110 Si基板
H1200 第1のインク供給口
H1201 第2のインク供給口
H1300 電気配線テープ
H1302 外部信号入力端子
H1303 開口部
H1304 電極端子
H1307 第1の封止剤
H1308 第2の封止剤
H1500 第1のインク供給部材
H1501 第2のインク供給部材
H1560 装着ガイド
H1570 X突き当て部
H1580 Y突き当て部
H1590 Z突き当て部
H1600、H1601、H1602、H1603 インク吸収体
H1700、H1701、H1702、H1703 フィルタ
H1800、H1801 シール部材
H1900、H1901 蓋部材
H1910、H1911、H1912、H1913 微細口
H1920、H1921、H1922、H1923 細溝
H1924、H1925 大気連通口

Claims (7)

  1. 記録ヘッドと記録ヘッドへと向かう記録液体が貯留される容器とが一体となっているインクジェット記録ヘッドカートリッジにおいて、
    前記容器はフィルタによって記録液体吸収部材を収納する部分と、記録ヘッドに連通する共通液室部分とに分割されており、前記記録ヘッドのインク吐出口面を鉛直下向きにした時に、
    前記記録液体吸収部材を収納する部分のフィルタの上方と、
    前記共通液室部分の記録ヘッドの上方かつフィルタの下方に、それぞれ重力方向を遮るように記録液体遮蔽板が設けられていることを特徴とするインクジェット記録ヘッドカートリッジ。
  2. 前記記録液体遮蔽板のうち少なくとも前記共通液室部分に設けられた記録液体遮蔽板の両表面は、平滑平面ではないことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドカートリッジ。
  3. 前記記録液体遮蔽板のうち少なくとも前記共通液室部分に設けられた記録液体遮蔽板の端部は、他の部分よりも厚みの大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドカートリッジ。
  4. 前記記録液体遮蔽板を構成する遮蔽部材は、前記容器を構成する筐体の一部であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドカートリッジ。
  5. 前記記録液体遮蔽面は、複数の遮蔽面からなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドカートリッジ。
  6. 前記複数の遮蔽面は、同一平面上になく、隣り合う2つの遮蔽面にそれぞれ形成された連通部は重力方向からみて上下方向で重ならない位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドカートリッジ。
  7. 前記記録液体は、着色剤に顔料を用いているインクであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドカートリッジ。
JP2005230560A 2005-08-09 2005-08-09 インクジェット記録ヘッドカートリッジ Withdrawn JP2007044951A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005230560A JP2007044951A (ja) 2005-08-09 2005-08-09 インクジェット記録ヘッドカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005230560A JP2007044951A (ja) 2005-08-09 2005-08-09 インクジェット記録ヘッドカートリッジ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007044951A true JP2007044951A (ja) 2007-02-22

Family

ID=37848206

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005230560A Withdrawn JP2007044951A (ja) 2005-08-09 2005-08-09 インクジェット記録ヘッドカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007044951A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017081059A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 キヤノン株式会社 液体収容容器及び記録装置
JP2022169753A (ja) * 2020-08-20 2022-11-09 キヤノン株式会社 液体の収容容器及び液体吐出装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017081059A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 キヤノン株式会社 液体収容容器及び記録装置
JP2022169753A (ja) * 2020-08-20 2022-11-09 キヤノン株式会社 液体の収容容器及び液体吐出装置
JP7414915B2 (ja) 2020-08-20 2024-01-16 キヤノン株式会社 液体の収容容器及び液体吐出装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4210057B2 (ja) インクジェットプリントカートリッジおよびその製造方法
JP4115465B2 (ja) インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録ヘッドを備えるインクジェットカートリッジ、及びインクジェット記録装置
JP2007283501A (ja) インクジェット記録ヘッド
KR100940128B1 (ko) 잉크젯 기록 방법
EP0913259B1 (en) Apparatus for generating small volume, high velocity ink droplets in an inkjet printer
JP5288831B2 (ja) インクジェット記録ヘッドの製造方法
EP1177903B1 (en) Liquid discharge recording head and liquid discharge recording apparatus
JP2006281673A (ja) 記録装置、記録ヘッド及びその駆動方法
JP2005219419A (ja) インクジェット記録装置
JP2002079675A (ja) 液体吐出ヘッドおよびその製造方法ならびにヘッドカートリッジ,画像形成装置
JP4823038B2 (ja) インクジェットヘッドカートリッジ、記録ヘッド、インク収納容器及びインクジェットヘッドカートリッジの製造方法
JP2007144879A (ja) インクジェット記録ヘッド
JP2007044951A (ja) インクジェット記録ヘッドカートリッジ
JP2002321369A (ja) インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法
JP2018154067A (ja) 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置
JP2007320250A (ja) インクジェット記録装置およびそのプラテン部回復動作制御方法
JP2007223159A (ja) インク収納容器及び該インク収納容器を用いたインク供給システム
JP4384011B2 (ja) インクジェット記録ヘッドの製造方法
JP2008093989A (ja) インクジェット記録ヘッド
JP3876947B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2007276385A (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
JP2006007498A (ja) 液滴吐出記録ヘッド、液体カートリッジ、液滴吐出装置、およびプリンタ
JP2020059167A (ja) 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
KR100510814B1 (ko) 잉크 제트 기록 장치, 잉크 제트 기록 헤드 및 잉크 제트기록 방법
JPH07290711A (ja) インクジェットヘッド、インクジェットヘッドカートリッジ、インクジェットヘッドキット、インクジェット記録装置、インクジェットヘッドの製造方法およびインクの注入方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081104