JP4148139B2 - 光学フィルタ、この光学フィルタの製造方法およびこの光学フィルタを用いた光学装置ならびにこの光学フィルタの収納構造 - Google Patents

光学フィルタ、この光学フィルタの製造方法およびこの光学フィルタを用いた光学装置ならびにこの光学フィルタの収納構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4148139B2
JP4148139B2 JP2003546147A JP2003546147A JP4148139B2 JP 4148139 B2 JP4148139 B2 JP 4148139B2 JP 2003546147 A JP2003546147 A JP 2003546147A JP 2003546147 A JP2003546147 A JP 2003546147A JP 4148139 B2 JP4148139 B2 JP 4148139B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
optical filter
curvature
chamfering
surface side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003546147A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2003044573A1 (ja
Inventor
秀史 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daishinku Corp filed Critical Daishinku Corp
Publication of JPWO2003044573A1 publication Critical patent/JPWO2003044573A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4148139B2 publication Critical patent/JP4148139B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3083Birefringent or phase retarding elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/28Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for polarising
    • G02B27/288Filters employing polarising elements, e.g. Lyot or Solc filters
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters

Description

本発明は、一つ以上の光学板からなる光学フィルタと、この光学フィルタの製造方法およびこの光学フィルタを用いた光学装置ならびにこの光学フィルタの収納構造に関するものである。
ビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の撮像装置には、光学ローパスフィルタ等の各種光学フィルタが用いられており、この光学フィルタは、赤外線等の不要な波長光を除去したり、光学的疑似信号を濾波する役割を担っている。このような光学フィルタの構成としては、例えば光学ローパスフィルタを例にとると、水晶複屈折板や赤外線カットガラス板等を所望の濾波特性に応じて適宜組み合わせた構成のものが多用されている。さらに、近年においては用途によって単板に光学干渉膜を形成した構成も用いられている。このような光学フィルタの製造は、複数板の組み合わせ構成の場合、従来は組み合わせる光学板を小割りした状態で接着剤により個々に張り合わせていた。
しかし、最近では、例えば、小割り切断する前段階のウェハの状態で、要求される濾波特性に応じた必要な構成部材の張り合わせを行った後、個々の光学フィルタに小割り切断するいわゆる多数個取り工法が発案され(例えば、特許文献1参照)、実用化されている。このような製造方法により、製造コストの低減を実現していた。
一方、このような多数個取り工法による光学フィルタはその切断された稜部分が鋭利な状態である。この稜部分は微視的に見た場合、割れ、欠けが発生した状態となることも多く、光学板の一部がさらに欠けたり、割れたりする可能性もある。こうした場合、この割れ片や欠け片が光学板の主面すなわち光学情報透過面に付着し、光学的な異物となり、このような異物はCCD等の撮像素子に捕捉されてしまい、ビデオ出力した際の画質悪化の原因となる。
また、稜部の鋭利な状態は他の部材を切削することがあり、このような切削くずが光学的な異物となることもある。例えば、光学フィルタは樹脂ケースに収納梱包され顧客に納品されることが多いが、収納ケース内での遊動により稜部分が樹脂ケース内壁を切削し、この切削くずが光学板の主面に付着することもある。このような遊動を防止する観点から、光学フィルタの側面を支持固定したり(例えば、特許文献2参照)、あるいは光学フィルタを粘着シートで固定する(例えば、特許文献3参照)構成が開示されている。しかしながら、ケースから取り出すなど、光学フィルタを個別に移動する際にケースと接触し光学的異物が発生することもある。
こうした光学的異物対策として、光学フィルタに形成される稜に対し直線的な斜面を形成する面取り構成が開示されている(例えば、特許文献4参照)。このような面取り構成においては、鋭利ではないにしろ、依然として稜が形成される構成であるため、この稜部分に割れ、欠けの発生することがあったり、前述のように樹脂ケースからの切削くずが生じることがあった。
近年さらに、ビデオカメラ等撮像装置の小型化が進み、これに伴いCCDの前面に配置される光学フィルタとの距離も短くなっており、このような場合、光学フィルタ主面に付着した光学的異物は画像上の欠陥としてさらに顕在化することになり、ビデオ出力された画質を悪化させる原因となる。
特開平9−43542号公報 特開2000−238877号公報 特開2001−2167号公報 実用新案第2508176号公報
本発明はこうした最近の技術動向に鑑み、光学フィルタに発生する光学的異物をさらに極力抑制できる高品質な光学フィルタおよびこうした光学フィルタを製造する方法を提供するとともに、こうした光学フィルタの品質を維持することのできる収納構造を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、光学フィルタに形成される面取りを曲率面取りとすることにより、稜の形成を少なくし、光学的異物の発生を極力抑制するもので、次の構成により解決できる。
まず、本発明の光学フィルタは、単数または複数の光学板からなる光学フィルタであって、当該光学フィルタの一主面側の稜に曲率面取りが施され、当該光学フィルタの側面側の稜に曲率面取りが施され、上記主面側の稜の曲率面取りにおいて、主面側の面取り量が側面側の面取り量より小さいことを特徴とする。または、単数または複数の光学板からなる光学フィルタであって、当該光学フィルタの両主面側の稜に曲率面取りが施され、当該光学フィルタの側面側の稜に曲率面取りが施され 上記主面側の稜の曲率面取りにおいて、主面側の面取り量が側面側の面取り量より小さいことを特徴とする。または、単数または複数の光学板からなる光学フィルタであって、当該光学フィルタの両主面側の稜に曲率面取りが施され、上記主面側の稜の曲率面取りにおいて、一方の主面側の面取り量が他方の主面側の面取り量より小さいことを特徴とする。
ここで、主面側の稜の面取りとは、主面側に形成されている稜(主面を囲む辺)を面取りすることをいい、この面取りが施された結果、光学フィルタは主面と側面にわたって研削される。また、側面側の稜の面取りとは、隣り合う側面の間に形成されている稜を面取りすることをいい、この面取りが施された結果、光学フィルタは側面が研削される。
また、ここでいう面取り量とは、所定の面取り幅かつ曲率に規定される量であり、これにより研削された光学フィルタの量と定義する。
本発明によれば、主面側の稜の曲率面取りにおいて、主面側の面取り量が側面側の面取り量より小さいので、稜を形成しないことにより光学的異物の発生を極力抑制するとともに、主面側の面取り幅を小さくすることにより、主面の実質的な光学情報透過エリアを広く確保でき、特にビデオカメラ等の撮像装置の小型化が急速に進んでいる最近においては画質低下抑制に大きく寄与する。
また、本発明によれば、一方の主面側の面取り量が他方の主面側の面取り量より小さいので、光学フィルタの表裏の判別が、その曲率の相違によって判断できるので、視覚のみならず、触覚によっての可能となる。また、画面認識装置を用いて行うことも可能である。
また、本発明によれば、光学フィルタの側面側の稜が曲率面取りされているので、従来発生していた光学板の割れ、欠けが大きく抑制され、またケース等の他との接触により発生していた切削クズも抑制でき、全体として光学的異物の発生が抑制される。よって、このような光学的異物が光学フィルタの主面に付着することがなくなる。
また、曲率面取りを一主面にのみ形成する場合は、光学ウェハを所定の濾波特性が得られるように張り付けた状態から、個々の光学フィルタに小割り切断する際に、ダイシングブレードの形状を工夫することにより当該面取りが容易となる。なお、前述のとおり、CCDと光学的異物の距離が短いほど画質悪化が顕在化する。従って、曲率面取りを一主面に施した場合は、光学的異物発生の抑制効果のある曲率面取りが施された主面を撮像素子側に設置することが好ましい。なお、両主面に曲率面取りを施した構成とすれば、このような設置方向の区別をする必要がなくなる。
次に、上記曲率面取りが光学フィルタを構成する各光学板に施されている構成においては、個々の光学板毎に面取り形成をする必要がある。こうした構成としては、上記の光学フィルタの曲率面取り構成と同様である。
すなわち、当該各光学板の少なくとも側面側の稜に曲率面取りが施されていることを特徴とする。この曲率面取りは、各光学板の一主面側の稜に施されていてもよいし、各光学板の両主面側の稜に施されていてもよいし、各光学板の側面側および一主面側の稜に施されていてもよいし、あるいは各光学板の側面側および両主面側の稜に施されていてもよい。
これらの構成においても、光学的異物の発生を極力抑制することができる。
以上の構成からなる光学フィルタの製造方法は、複数の光学板に切断可能な1枚以上の光学ウェハを積層することにより積層光学ウェハを形成した後、その積層光学ウェハを分割面が互いに平行となるダイシングブレードを用いて小割切断する工程と、積層光学ウェハを曲率面取りすべき稜の位置をその曲率に対応する曲面を有する曲面ブレードを用いて曲率面取りする工程とを有することを特徴とする。この構成においては、小割切断する工程と曲率面取りする工程は、その順序は問わず、どちらを先行してもよい。
光学フィルタの両面に対し曲率面取りを形成する場合は、一面側に所定間隔で曲面部を有するブレードで曲率面取りを行い、その後表裏逆転させて固定し、必要な位置合わせの後、曲率部形成と小割り切断を行えばよい。小割り切断に用いるブレードは、例えば円板状のダイシングブレードを用い、高速回転により切断を行う。
また、その他の製造方法は、積層光学ウェハを形成した後、その積層光学ウェハの分割面が互いに平行となるダイシングブレード部と曲率面取りすべき稜の曲率に対応する曲面を有する曲面ブレード部を備えたブレードを用いて、積層光学ウェハをダイシングブレード部で小割切断し、その後小割切断された積層光学ウェハの稜を曲面ブレード部で曲率面取りすることを特徴とする。
このような製造方法において上記ブレードを用いることにより、小割り切断、光学フィルタの稜に対する曲率面取りを施す工程を連続的に行なうことができ、効率的である。
また、別の製造方法は、積層光学ウェハを形成した後、その積層光学ウェハを分割面が互いに平行となるダイシングブレードを用いて小割切断し、この小割切断された積層光学ウェハの稜を、その曲率面取りすべき曲率に対応する研削曲面が対向位置に配置された研削手段によって研削することにより曲率面取りすることを特徴とする。
この対向位置に配置された研削面を同一の曲率にすることも、あるいは、異なる曲率にすることもできる。研削面の間隔も、光学フィルタの厚みに合わせた構成とした場合には、一度の工程で2つの稜を曲率面取りできる。また、研削面の間隔に幅をもたせた構成とした場合には、光学フィルタの厚みは一律でなくてもよく、種々の厚さの光学フィルタに対応できる。
更に、本発明の光学フィルタの収納構造は、上記の光学フィルタを収納する構造であって、光学フィルタを収納する凹部を有するとともに、その凹部内周面にその側面と底面にわたって斜面が形成されてなる収納ケースを備え、この斜面に当該光学フィルタの曲率面取りされた部分が当接した状態で収納されることを特徴とする。
この収納構造によれば、光学フィルタはその曲率面取り部分が収納ケースの斜面部分に当接した状態で保持されるが、この場合、光学フィルタが曲率面取りされているので、光学フィルタの稜部分が接触するような鋭利な状態で当接することがなく、光学的異物の発生を抑制することができる。
更にまた、本発明の光学装置は、撮像素子と、この撮像素子を収容するパッケージを備えているとともに、このパッケージには開口部が形成され、この開口部には、上記した光学フィルタが当該開口部を塞ぐように設けられてなることを特徴とする。
以上の構成の光学装置は、光学フィルタによってパッケージの開口部が塞がれた構成となっており、この光学フィルタは本来の光透過部材の機能をもち、かつパッケージの封止機能も備えることとなる。この光学フィルタは主面側および/または側面側に曲率面取りが施された構成であるから、上記したように、光学フィルタ自体のカケ等が生じにくく、光学フィルタがパッケージを切削することもないので光学的異物の発生が殆どない。
光学フィルタに発生する光学的異物をさらに極力抑制できる高品質な光学フィルタおよびこうした光学フィルタを製造する方法を提供するとともに、こうした光学フィルタの品質を維持することのできる収納構造を提供することが可能となる。
まず、本発明による光学フィルタの実施の形態について、光学ローパスフィルタを例にとり図面を参照して説明する。図1は本発明の光学フィルタの実施の形態を示す側面図である。
図2は、図1における矢符RAが示す部分の拡大図である。
光学ローパスフィルタ10は、水晶複屈折板11と1/4波長板12と水晶複屈折板13とを順に重ね合わせた構成である。水晶複屈折板11、13は、水晶の複屈折効果により入射光を常光線と異常光線に光分離して出射光とするもので、その光分離方向、分離幅は所定のパラメータにより適宜調整することができる。このように、水晶複屈折板等を適宜組み合わせることにより光学ローパスフィルタが構成される。水晶複屈折板11は例えば水平方向に光線分離するよう設定されており、入射した光を水晶の複屈折効果により水平方向に分離する機能を有する。また水晶複屈折板14の光入射面(主面)には、光反射防止コート14が形成されている。光反射防止コート14は、詳細に図示していないが、酸化金属膜等からなる誘電体薄膜を多層積層することにより形成される。一方、水晶複屈折板13は例えば90度方向に光線分離するよう設定されており、入射した光を水晶の複屈折効果により90度方向に分離する機能を有する。また水晶複屈折板13の光出射面(主面)には、赤外線カットコート15が形成されており、この赤外線カットコート15についても、詳細に図示していないが誘電体薄膜の多層積層することにより形成される。
この水晶複屈折板13の光出射面(主面)の周囲には、曲率面取り部13a,13bが形成されている。この曲率面取りは、図1,図2に示すように稜部分が曲率を持った状態で面取りされた構成であり、主面側の稜の面取りにおいては、所定の曲率のもとで、主面側の面取り量を側面側の面取り量より小さくした構成としている。すなわち、図2に示すように主面側の面取り幅t2は側面側の面取り幅t1より小さくなる。このような構成により、通常の直線的な面取りに比較して稜を形成しない構成であるので、光学フィルタが割れたり、欠けたりすることによる光学的異物の発生が少なくなるとともに、稜部分が梱包ケース等を切削することによる光学的異物の発生を極力抑制することができる。そしてさらに主面側の面取り幅を小さくすることにより、主面の実質的な光学情報透過エリアが広く確保できるので光学情報の損失を減少させることができる。特に最近においてはビデオカメラ等の撮像装置の小型化が急速に進んでいる状況に対応でき、本発明は画質低下を抑制することができる。
以上の本実施の形態は、一主面にのみ曲率面取りした構成を説明したが、図3に示す光学ローパスフィルタ30のように、両主面を曲率面取りした構成も含む。この光学ローパスフィルタ30は、複屈折板31、赤外線カットフィルタ板32、位相差板33、複屈折板34を順に重ね合わせ、この光学ローパスフィルタ30の両主面に位置する複屈折板31、34に曲率面取りを施し、曲率面取り部31a,31b,34a,34bが形成された構成である。
また、図4および図5に示す光学ローパスフィルタ40、50は、それぞれ単数の光学板41、51からなる。光学ローパスフィルタ40は、一主面側に曲率面取り部41a,41bが形成された構成であり、光学ローパスフィルタ50は、両主面側に曲率面取り部51a,51b,51c,51dが形成された構成である。
さらに、図6に示すように、光学板61、62を2枚重ね合わせることにより、光学ローパスフィルタ60が形成されており、両主面側に曲率面取り部61a,61b,62a,62bが形成された構成としてもよい。
また、図7に示すように、光学板71、72、73を3枚重ね合わせることにより、光学ローパスフィルタ70が形成されており、各光学板71、72、73の両主面側に曲率面取り部71a…71d、72a…72d、73a…73dが形成された構成としてもよい。
さらにまた、図8に示す光学ローパスフィルタ80は、図4、図5同様、単数の光学板81からなり、側面側に曲率面取りが施されており、曲率面取り部81a…81dが構成されている。主面側は糸面取り部82a…82aが形成されている。
このように側面側に曲率面取り施された構成として、図9に示すように、主面側にもさらに曲率面取りが施された構成がある。この光学ローパスフィルタ90は、単数の光学板91からなり、側面側には曲率面取り部91a…91d、主面側には曲率面取り部91e…91hがそれぞれ施されることにより、光学ローパスフィルタ90は全面にわたっていかなる稜も存在しない構成となり、接触によるダメージが最も少ない構成といえる。
なお、本発明の単数または複数の光学板からなる光学フィルタの構成では、図示はしていないが、側面および一主面側に曲率面取りが施された構成であってもよい。
また、本発明の光学フィルタは、いずれの構成においても、必要に応じて光学板の主面に赤外線カットコートや光反射防止コート等を形成してもよい。
さらに、本発明の光学フィルタは、光学的異物の発生を抑制するために、接触時の衝撃を少なくするよう、光学フィルタをその形状の観点から創案したものであるが、さらに、光学的異物の発生が起りにくいような面とされるようその素性も光学的異物の発生要因として考えられるので、必要に応じて適宜こうした面の素性を考慮して適用されることが好ましい。
また、図1乃至図11に示す光学フィルタの構成に示されているように、曲率面取りを行なった際、側面に平坦部が形成されるか、あるいは残存させるようにすることが望ましい。この根拠について、側面全面をラウンド形状とした場合との比較において説明する。まず、外形寸法の測定時にはマイクロメータ等が用いられるが、この測定において、側面全面をラウンド形状とした場合、その外形寸法の測定がしにくいが、側面に平坦部がある形状では測定がしやすいという利点がある。さらに、側面全面をラウンド形状とした場合には、曲率面取り工程や研削工程において用いるダイヤモンドホイールは、ワーク(光学板)の厚みに応じてR寸法の異なるものを準備する必要がある。これに対し平坦部がある形状では、ワーク(光学板)の厚みに差があっても、これらに用いることができるR寸法のダイヤモンドホイールを一つ用意することで流用でき、製造に用いるツールに幅をもたせることができる。
また、曲率面取り幅を変化させることによって、複屈折板に入射した光線が分離する方向を明示する形態とすることも可能である。
例えば、図10に示すように光学フィルタ100では、対向する辺の稜を曲率面取りした曲率面取り部104、105を曲率面取り部103より大きくすることにより(t4=t5,t4>t3)、分離する方向を明示することができる。さらに、図11に示すように光学フィルタ110では、一辺の稜を大きく曲率面取りした曲率面取り部114を曲率面取り部113より大きくすることにより(t6<t8<t7)、分離する方向を明示することができる。
このように曲率面取り幅を変化させる構成として、図12に示すように、主面側の稜の曲率面取りにおいて、一方の主面側の面取り量が他方の主面側の面取り量より小さい光学フィルタ120とすることも可能である。本実施形態では、各主面を囲む四方の稜がそれぞれ曲率面取りされている。以下、図面に基づいて本実施形態を説明する。
この光学フィルタ120は、光学板121の主面121Aの稜の曲率面取り部121a、121bは互いに等しい曲率で面取りされている。一方、主面121Bの稜の曲率面取り部121c、121dも互いに等しい曲率で、かつ、主面121Aの稜の曲率面取り部121a、121bとは異なる曲率で面取りされている。この実施形態では、主面121Aの稜の面取り幅s2は主面121Bの稜の面取り幅s1より小さい(s2<s1)。
この光学フィルタ120では、光学フィルタ120の表裏の判別が、視覚のみならず、触覚によって可能となる。また、画面認識装置を用いて行うことも可能である。後述するコーティング工程では、一方の主面にのみコーティングを行う必要があり、この場合、表裏の判別を正確かつ容易に行うことは非常に重要となる。特に厚みの小さい光学フィルタの場合にはその判別が難しいことから、本構成のように、面取り量を一方の主面と他方の主面とで異なる量とすれば、つまり、各主面に施される曲率面取りの曲率を異なるようにすることで表裏の判断が容易な光学フィルタとなる。
次に、本発明の光学フィルタの製造方法について説明する。
最近では上記したように製造コスト引き下げの観点から多数個取り工法が多く用いられている。図13はこのような多数個取り工法において、本発明の製造方法を適用した実施の形態を示す。
多数個取り工法においては小割り前のウェハの段階で、要求される濾波特性に応じた必要な構成部材の貼り合わせを行う。すなわち、例えば水平方向に光分離する複屈折板ウェハ8a上に、1/4波長板ウェハ8b、垂直方向に光分離する複屈折板ウェハ8cを順に接着することにより、光学フィルタウェハ8を得ることができる。
次に、この光学フィルタウェハ8を支持台9上に例えば接着剤により仮固定した状態で、ブレード140によって所定の小割り切断を行う。この小割り切断に用いるブレード140は円板状のダイシングブレードである。このブレード140は、図13に示すように断面で見て細幅をなし、平面形状を円環状とする平行切断部141と、その円環内側部分に形成された曲面部142aを有する面取りブレード部142を備える。この曲面部142aは上記光学フィルタの稜部分を所定の曲率で面取りするために当該曲率に対応した曲面が形成されている。このようなブレード140を高速回転(矢符R1)させながら、曲面部142aの端部近傍深さまで切り込み(矢符Y1)、光学フィルタウェハ8をマトリクス状に切断する。これによりウェハの切断面が光学フィルタ10の側面となり、さらに光学フィルタ10の一方の主面側に曲率面取り部13aが形成される。その後、接着剤を溶解し、個々の光学フィルタ10に分離する。なお、この曲率面取り形状はブレード140の曲面部142aの形状により制御することができる。
また、例えば図2に示すように、主面側の稜の面取りにおいて、主面側の面取り幅を側面側の面取り幅より小さくする場合は、曲面部142aの形状において、ブレード140の径方向の寸法を相対的に長くし、全体として曲面部142aを平行切断部141に沿って鋭利な形状とする。
図14は、本発明の光学フィルタの製造方法の他の実施形態を説明するための図である。
この実施形態では、図14に示すように2種類のブレードを用いることによる段階的な切断方法が適用されている。
まず、先の実施形態と同様に、小割り前のウェハの段階で、要求される濾波特性に応じた必要な構成部材の張り合わせを行う。すなわち、水平方向に光分離する複屈折板ウェハ8a上に、1/4波長板ウェハ8b、垂直方向に光分離する複屈折板ウェハ8cを順に接着することにより、光学フィルタウェハ8を得ることができる。
次に、この光学フィルタウェハ8を支持台9上に接着剤により接着した状態で、平板ブレード132によって所定の小割り切断を行う。小割り切断に用いるブレードは円板状のダイシングブレードであり、図14に示すように、断面で見て細幅の平行切断部のみからなる構成である。さらに、光学フィルタ10の稜部分を面取り用ブレード131により所定の曲率で面取りする。この工程で用いる面取り用ブレード131は当該曲率に対応した曲面が形成されている。その後、接着剤を溶解して支持台9から各光学フィルタ10を分離する。
この製造方法では、小割り切断後、曲率面取りを行ったが、先に面取り用ブレード131により曲率面取りを行い、その後平板ブレード132によって小割り切断を行ってもよい。
また、これらブレードの間隔を予め固定しておき、必要な高さ調整(切り込み深さ調整)を行った後、所定の間隔で平行切断することも可能である。
さらにまた、同種類のブレードが平行に配置されたマルチブレードにより切断を行ってもよい。
本実施形態では、光学フィルタの一面にのみ曲率面取りする場合を説明したが、図3、5、6、7、9に示すような光学フィルタあるいは光学板の両主面に面取り部が形成された構成の光学フィルタを製造する場合、例えば図14に示す製造方法で用いた面取り用ブレード131で光学フィルタウェハ8を一部切断することにより一主面に対し曲率面取りを行い、その後光学フィルタウェハ8の表裏を反転させて接着固定し、必要な位置決めを行った後、図13で用いたブレード120にて切断並びに曲率面取りを行う方法が実施できる。
以上の製造方法において、光学フィルタの稜の曲率面取りを行う場合、図15に示す研削ツール5を使用することもできる。この研削ツール5は、光学フィルタ1の稜を曲率面取りするためのダイヤモンドホイールが断面形状をU字型とする溝面を形成しており、対向する曲面5a,5bが研削すべき所定の曲率とされた構成となっている。この研削ツール5では、同一の曲率を有する研削面とされている。
研削工程においては、光学フィルタ1の所定の面をこの曲面5aあるいは5bに当接させて研削を行う。光学フィルタ1を矢符X1の方向に移動することが可能であり、光学フィルタ1の厚さはこの移動可能な距離までの種々の幅に対応でき、曲率面取りすべき光学フィルタ1の厚さに幅bを持たせることができる点で汎用性がある。
また、対向する曲面の曲率を変化させたい場合は、図16に示すように、曲面6a,6bの曲率を異なるものとする研削ツール6を用いればよい。この場合も、図15と同様な方法で研削を行うことができる。
また、図15あるいは図16に示すように、光学フィルタを移動させて、一つの稜を順に曲率面取りを行うのではなく、両主面の稜を同時に曲率面取りする場合は、例えば、図17に示す研削ツール7を用いることができる。この研削ツール7は、図15あるいは図16同様、断面形状をU字型とする溝面を形成するダイヤモンドホイールによって形成されている。この研削ツール7は、曲率面取りすべき光学フィルタを嵌め込み可能な幅とされる点が研削ツール5,6と異なる。光学フィルタ1にこのU字型の研削曲面が矢符Y2の方向に移動して嵌め込まれ、曲率面取りが施されるようになっている。この研削ツール7を用いた場合、両主面の曲率面取りが同時にでき、作業効率がよい点で優れている。
以上、図13乃至図17に示した方法により、小割り切断、外周の加工(曲率面取り)の工程を終了した光学フィルタは、洗浄後ウェットエッチングにより、光学フィルタ側面の粗くなった部分を平滑にする。この工程で用いられるエッチング溶液はフッ化アンモニウム、フッ化水素酸などの混合溶液である。この工程後、洗浄を行い、2次研磨工程によって主面の厚みを所定の厚さに調整する。その後さらに洗浄を行った後、ポリッシュ研磨工程によって光学フィルタの主面に鏡面を形成する。そして、さらに洗浄を行った後、光学面とされる一方の主面にコーティング膜を形成する。この工程では、例えば図12に示すように、光学フィルタの両主面側において互いに異なる曲率で曲率面取りがなされている場合、コーティングすべき主面の識別が容易であり、この点でも面取りする曲率を変化させる構成が生かされ、利点をもつ。
次に、以上説明した製造方法によって製造された本発明の光学フィルタを収納する構成について説明する。
光学フィルタは光学情報入射面が露出した状態でケースに収納されるので、光学的異物を極力排除する必要がある。図18は光学フィルタ15,16が収納ケース17に収納された収納構造を示す断面図である。
収納ケース17には光学フィルタ15,16を収納すべき複数の収納凹部171,174が形成され、各収納凹部171(174)の底部周囲には斜面部172,173(175,176)が連続的に一体形成されている。光学フィルタ15(16)は、その一方の主面側にそれぞれ形成された曲率面取り部151,152(161,162)が、斜面部172,173(175,176)にそれぞれ当接した状態で、水平に載置されて収納ケース17に収納される。この収納構造により、光学フィルタ15(16)の曲率面取り部151,152(161,162)と収納ケース17の斜面部172,173(175,176)とは、鋭利な角を接した状態で収納されることが無く、収納ケース17との接触による光学的異物の発生を抑制することができる。
この収納構造は、光学フィルタをその主面を上方に向けた状態とする平置きとした実施形態であるが、さらに他の構造として、図19に示すような側面部分で立てた状態とする実施形態について説明する。
この収納構造では、上述した実施形態と同様、収納ケース20には光学フィルタ15を収納すべき収納凹部210が形成され、収納凹部210の底部周囲には斜面部201,202が形成されている。収納凹部210には、側面の稜が面取りされ、曲率面取り部153,154,155,156が形成された光学フィルタ15が、その側面部分で立てた状態で収納される。すなわち、曲率面取り部153,154をそれぞれ収納ケース20の斜面部201,202に当接した状態で保持する構造となっている。この収納構造においても、光学フィルタ15の曲率面取り部153,154と収納ケース20の斜面部201,202とは、鋭利な角を接した状態で収納されることが無く、収納ケース20との接触による光学的異物の発生を抑制することができる。
さらに、光学フィルタ15を安定に保持するために、押さえ板25を収納ケース20に係止させて固定してもよい。この押さえ板25には、固定時に光学フィルタ15の上部側面15aを押圧する押圧部25aが設けられている。この押圧部25aは曲面をなす緩衝機能を有する部材からなり、曲面形状をなす構造である。従って、押さえ板25を収納ケース20に固定する時に、この押圧部25aが光学フィルタ15を損傷させることがない。
以上の収納構造においては、収納ケースの斜面部の構成は一定の傾きをもつ斜面でなくてもよく、例えば凹型あるいは凸型といった曲率を有する形状であってもよい。
なお、本実施の形態においては2つの収納凹部孔を有する収納ケースについて説明したが、多数の収納凹部がマトリクス状に形成された収納ケースを用いてもよいし、このような収納ケースを多段に重ね合わせた構成としてもよい。
本発明の光学フィルタは、撮像装置に適用される場合、光学フィルタは上記したように曲率面取りが施されており、稜が形成されていないことから、光学フィルタのカケ等が生じないので光学フィルタそのものからの光学的異物の発生が殆どなく、また、光学フィルタがCCD用パッケージを切削することによる光学的異物の発生を防ぐことができる。図20および図21はこうした本発明の光学フィルタが適用された撮像装置の実施例の概略構成図を示す。
図20に示す撮像装置180は、セラミックからなるCCD用パッケージ185を備え、このCCD用パッケージ185に設けられた凹部内にはCCD182が搭載され、光学フィルタ181によって、この凹部の開口部が塞がれた構成となっている。この光学フィルタ181は、凹部の内側面に形成された段差183に載置されている。光学フィルタ181は、両主面側および側面側に曲率面取りが施された構成である。従って、上記したように、光学フィルタ181自体のカケ等が生じにくく、光学フィルタ181がCCD用パッケージ185を切削することもないので光学的異物の発生が殆どない。しかもこの光学フィルタ181によって凹部の開口部が塞がれた構造であるので、CCD用パッケージ185の封止機能も兼ね備えた構成となっている。
また、図21に示す撮像装置190の構造は、CCD用パッケージ195の構造が図20の構造とは異なる。このCCD用パッケージ195は、底部を構成する部材95bに側壁を構成する部材95aが固着されて形成されており、部材95aの上端部がCCD用パッケージ195の開口部を囲むように内側に突出した突出部951が形成された構造となっている。光学フィルタ181は、この突出部951の内側かつ部材95aの側面952に接着剤を介して固着されており、CCD用パッケージ195の封止機能も兼ね備えた構成となっている。
以上のように、ビデオカメラ等の撮像装置において、近年さらに小型化が促進されることに伴いCCDと光学フィルタとの距離が短縮されるにつれ、光学フィルタに付着する光学的異物は画像上の欠陥としてさらに顕在化する。本発明の光学フィルタは、この問題を解消できる点ですぐれており、光学的異物の発生を極力排除できる構造として有益である。このような構造の光学フィルタを製造できる方法についても有益であり、またこのように製造された光学フィルタを収納する構造についても、こうした高品質の光学フィルタを品質維持できる観点から優れた構造として提供できるものである。
図1は、本発明の光学フィルタの実施の形態を示す側面図である。 図2は、図1における矢符RAが示す部分の拡大図である。 図3は、本発明の光学フィルタの他の実施形態を示す側面図である。 図4は、本発明の光学フィルタの別の実施形態を示す側面図である。 図5は、本発明の光学フィルタの更に別の実施形態を示す側面図である。 図6は、本発明の光学フィルタの更に別の実施形態を示す側面図である。 図7は、本発明の光学フィルタの更に別の実施形態を示す側面図である。 図8は、本発明の光学フィルタの更に別の実施形態を示し、(a)図は主面を示す平面図であり、(b)図はその側面図である。 図9は、本発明の光学フィルタの更に別の実施形態を示し、(a)図は主面を示す平面図であり、(b)図はその側面図である。 図10は、本発明の光学フィルタの更に別の実施形態の主面側を示す平面図である。 図11は、本発明の光学フィルタの更に別の実施形態の主面側を示す平面図である。 図12は、本発明の光学フィルタの更に別の実施形態を示す側面図である。 図13は、本発明の光学フィルタの製造方法の実施形態を説明するための図である。 図14は、本発明の光学フィルタの他の製造方法の実施形態を説明するための図である。 図15は、本発明の光学フィルタの製造方法に用いられる研削装置を説明するための図である。 図16は、本発明の光学フィルタの製造方法に用いられる他の研削装置を説明するための図である。 図17は、本発明の光学フィルタの製造方法に用いられる別の研削装置を説明するための図である。 図18は、本発明の光学フィルタの収納構造を示す断面図である。 図19は、本発明の光学フィルタの別の収納構造を示す断面図である。 図20は、本発明の光学フィルタが用いられた撮像装置の概略構成図である。 図21は、本発明の光学フィルタが用いられた他の撮像装置の概略構成図である。
符号の説明
10、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120 光学ローパスフィルタ
11 水晶複屈折板
12 1/4波長板
13 水晶複屈折板
13a〜b、31a〜b,34a〜b,41a〜b、51a〜d、61a〜b,62a〜b、71a〜d、72a〜d、73a〜d、81a〜d、91a〜h、103、104、105、113、114、121a〜d、151,152、153,154,155,156、161、162 曲率面取り部
14 光反射防止コート
15 赤外線カットコート
31、34 複屈折板
32 赤外線カットフィルタ板
33 位相差板
41、51、61、62、71、72、73、81、91、121 光学板
5、6、7 研削ツール
5a〜b、6a〜b 曲面
82a 糸面取り部
8a 複屈折板ウェハ
8b 1/4波長板ウェハ
8c 複屈折板ウェハ
8 光学フィルタウェハ
9 支持台
120 ブレード
121 平行切断部
122a 曲面部
122 面取りブレード部
132 平板ブレード
131 面取り用ブレード
15,16、181 光学フィルタ
17、20 収納ケース
171,174、210 収納凹部
172,173、175,176、201,202 斜面部
180、190 撮像装置
182 CCD
183 段差
185、195 CCD用パッケージ
25 押さえ板
25a 押圧部

Claims (13)

  1. 単数または複数の光学板からなる光学フィルタであって、
    当該光学フィルタの一主面側の稜に曲率面取りが施され、
    当該光学フィルタの側面側の稜に曲率面取りが施され、
    上記主面側の稜の曲率面取りにおいて、主面側の面取り量が側面側の面取り量より小さいことを特徴とする光学フィルタ。
  2. 単数または複数の光学板からなる光学フィルタであって、
    当該光学フィルタの両主面側の稜に曲率面取りが施され、
    当該光学フィルタの側面側の稜に曲率面取りが施され、
    上記主面側の稜の曲率面取りにおいて、主面側の面取り量が側面側の面取り量より小さいことを特徴とする光学フィルタ。
  3. 単数または複数の光学板からなる光学フィルタであって、
    当該光学フィルタの両主面側の稜に曲率面取りが施され、
    上記主面側の稜の曲率面取りにおいて、一方の主面側の面取り量が他方の主面側の面取り量より小さいことを特徴とする光学フィルタ。
  4. 請求項3に記載の光学フィルタにおいて、
    当該光学フィルタの少なくとも側面側の稜に曲率面取りが施されていることを特徴とする光学フィルタ。
  5. 複数の光学板からなる光学フィルタであって、
    当該各光学板の一主面側の稜に曲率面取りが施され、
    当該各光学板の側面側の稜に曲率面取りが施され、
    上記主面側の稜の曲率面取りにおいて、主面側の面取り量が側面側の面取り量より小さいことを特徴とする光学フィルタ。
  6. 複数の光学板からなる光学フィルタであって、
    当該各光学板の両主面側の稜に曲率面取りが施され、
    当該各光学板の側面側の稜に曲率面取りが施され、
    上記主面側の稜の曲率面取りにおいて、主面側の面取り量が側面側の面取り量より小さいことを特徴とする光学フィルタ。
  7. 複数の光学板からなる光学フィルタであって、
    当該各光学板の両主面側の稜に曲率面取りが施され、
    上記主面側の稜の曲率面取りにおいて、一方の主面側の面取り量が他方の主面側の面取り量より小さいことを特徴とする光学フィルタ。
  8. 請求項7に記載の光学フィルタにおいて、
    当該各光学板の少なくとも側面側の稜に曲率面取りが施されていることを特徴とする光学フィルタ。
  9. 請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の光学フィルタを製造する方法であって、
    複数の光学板に切断可能な1枚の光学ウェハまたは複数の光学ウェハが積層された光学ウェハを形成した後、その光学ウェハを分割面が互いに平行となるダイシングブレードを用いて小割切断する工程と、
    光学ウェハを曲率面取りすべき稜の位置をその曲率に対応する曲面を有する曲面ブレードを用いて曲率面取りする工程とを有することを特徴とする光学フィルタの製造方法。
  10. 請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の光学フィルタを製造する方法であって、
    複数の光学板に切断可能な1枚の光学ウェハまたは複数の光学ウェハが積層された光学ウェハを形成した後、その光学ウェハの分割面が互いに平行となるダイシングブレード部と曲率面取りすべき稜の曲率に対応する曲面を有する曲面ブレード部を備えたブレードを用いて、光学ウェハをダイシングブレード部で小割切断し、その後小割切断された光学ウェハの稜を曲面ブレード部で曲率面取りすることを特徴とする光学フィルタの製造方法。
  11. 請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の光学フィルタを製造する方法であって、
    複数の光学板に切断可能な1枚以上の光学ウェハを積層することにより光学ウェハを形成した後、その光学ウェハを分割面が互いに平行となるダイシングブレードを用いて小割切断し、この小割切断された光学ウェハの稜を、その曲率面取りすべき曲率に対応する研削曲面が対向位置に配置された研削手段によって研削することにより曲率面取りすることを特徴とする光学フィルタの製造方法。
  12. 請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の光学フィルタを収納する構造であって、
    光学フィルタを収納する凹部を有するとともに、その凹部内周面に当該側面と底面にわたって斜面が形成された収納ケースを備え、
    上記光学フィルタは上記斜面に当該光学フィルタの曲率面取りされた部分が当接した状態で収納されることを特徴とする光学フィルタの収納構造。
  13. 撮像素子と、この撮像素子を収容するパッケージを備えているとともに、このパッケージには開口部が形成され、この開口部には、請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の光学フィルタが当該開口部を塞ぐように設けられたことを特徴とする光学装置。
JP2003546147A 2001-11-21 2002-11-21 光学フィルタ、この光学フィルタの製造方法およびこの光学フィルタを用いた光学装置ならびにこの光学フィルタの収納構造 Expired - Fee Related JP4148139B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001356550 2001-11-21
JP2001356550 2001-11-21
PCT/JP2002/012209 WO2003044573A1 (fr) 2001-11-21 2002-11-21 Filtre optique, procede de production de celui-ci, dispositif optique utilisant ce filtre et structure de logement pour ce filtre optique

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2003044573A1 JPWO2003044573A1 (ja) 2005-03-24
JP4148139B2 true JP4148139B2 (ja) 2008-09-10

Family

ID=19168057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003546147A Expired - Fee Related JP4148139B2 (ja) 2001-11-21 2002-11-21 光学フィルタ、この光学フィルタの製造方法およびこの光学フィルタを用いた光学装置ならびにこの光学フィルタの収納構造

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7488237B2 (ja)
JP (1) JP4148139B2 (ja)
CN (2) CN100419472C (ja)
AU (1) AU2002349445A1 (ja)
WO (1) WO2003044573A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8437097B2 (en) 2009-07-23 2013-05-07 Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. Optical filter

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006309151A (ja) * 2005-03-28 2006-11-09 Seiko Epson Corp 光学ローパスフィルタ
CN100403068C (zh) * 2005-03-28 2008-07-16 精工爱普生株式会社 光学低通滤波器
JP4741280B2 (ja) * 2005-04-28 2011-08-03 京セラキンセキ株式会社 光学ローパスフィルタの製造方法
JP2007181044A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Mitsumi Electric Co Ltd カメラモジュール
US7312434B1 (en) * 2006-12-26 2007-12-25 Eaton Corporation Method of filtering spectral energy
JP5428132B2 (ja) * 2007-02-09 2014-02-26 株式会社島津製作所 光学素子の製造方法および光学素子
JP2009015074A (ja) * 2007-07-05 2009-01-22 Sanyo Electric Co Ltd カラーフィルタ及びカラーフィルタを搭載した光学センサ並びにそれらの製造方法
JP2009086783A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujitsu Microelectronics Ltd フィルタ回路、フィルタ処理方法、撮像素子回路およびカメラ
JP5005570B2 (ja) * 2008-02-04 2012-08-22 株式会社リコー 画像処理装置およびプログラム
CN102236234A (zh) * 2010-05-05 2011-11-09 黄珀慧 数字光学镜头的遮光片与载体结构及其制法
CN102749694A (zh) * 2011-04-19 2012-10-24 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 镜头结构
JP2016057384A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 株式会社ケンコー・トキナー フィルターユニット
JPWO2017026079A1 (ja) * 2015-08-07 2017-08-10 住友化学株式会社 偏光板及び画像表示装置
CN111266934B (zh) * 2020-02-29 2021-06-25 湖南大学 一种离子束抛光单片集成Fabry-Pérot腔全彩滤光片大批量制造方法

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6023801A (ja) * 1983-07-19 1985-02-06 Victor Co Of Japan Ltd 撮像装置
US4911743A (en) * 1986-05-29 1990-03-27 Hughes Aircraft Company Glass structure strengthening by etching
JP2508176B2 (ja) 1988-02-22 1996-06-19 トヨタ自動車株式会社 表面平滑度自動検査装置
US5040880A (en) * 1989-09-15 1991-08-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Quartz optical filter
IT1241093B (it) 1990-03-30 1993-12-29 Himont Inc Componenti e catalizzatori per la polimerizzazione di olefine
JPH04247658A (ja) * 1991-02-04 1992-09-03 Matsushita Electron Corp 固体撮像装置
JPH0543557A (ja) 1991-08-19 1993-02-23 Mitsubishi Petrochem Co Ltd ハロゲン化スルホニルカルバモイルトリアゾール誘導体
JP2640194B2 (ja) * 1991-11-13 1997-08-13 ホーヤ株式会社 光学素子の製造方法
JPH0543557U (ja) * 1991-11-13 1993-06-11 ソニー株式会社 固体撮像装置封止用透明板
JP2508176Y2 (ja) * 1992-03-12 1996-08-21 株式会社大真空 光学フィルタ
JPH05326695A (ja) * 1992-05-22 1993-12-10 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置
JP3483670B2 (ja) * 1995-04-14 2004-01-06 シャープ株式会社 表示装置
JPH0943542A (ja) 1995-07-28 1997-02-14 Daishinku Co 光学ローパスフィルタの製造方法
JP3622800B2 (ja) * 1995-11-17 2005-02-23 リコープリンティングシステムズ株式会社 光記録装置
JPH1054960A (ja) * 1996-05-10 1998-02-24 Daishinku Co 光学ローパスフィルタ
JPH10125565A (ja) * 1996-10-18 1998-05-15 Taiyo Yuden Co Ltd セラミック積層体の切断分割方法と切断分割装置
JP3918320B2 (ja) * 1998-09-29 2007-05-23 富士フイルム株式会社 固体撮像素子
JP2000238879A (ja) * 1999-02-17 2000-09-05 Yayoi Kk 部品包装体
JP2000238877A (ja) 1999-02-19 2000-09-05 Daishinku Corp 光学デバイス用梱包ケース
JP2001002167A (ja) 1999-06-16 2001-01-09 Daishinku Corp 光学デバイス用梱包ケース
WO2001007941A1 (fr) * 1999-07-28 2001-02-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Procede de fabrication d'un filtre colore, filtre colore et dispositif a cristaux liquides
JP2001053036A (ja) * 1999-08-16 2001-02-23 Toyo Commun Equip Co Ltd ダイシングブレード及び圧電素板
CN1207607C (zh) * 2000-02-29 2005-06-22 株式会社大真空 光学装置
JP4247658B2 (ja) * 2001-07-12 2009-04-02 Dic株式会社 新規エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2004173139A (ja) * 2002-11-22 2004-06-17 Pentax Corp 撮像素子ユニット

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8437097B2 (en) 2009-07-23 2013-05-07 Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. Optical filter

Also Published As

Publication number Publication date
CN100498383C (zh) 2009-06-10
JPWO2003044573A1 (ja) 2005-03-24
AU2002349445A1 (en) 2003-06-10
CN1589411A (zh) 2005-03-02
CN100419472C (zh) 2008-09-17
US20050013025A1 (en) 2005-01-20
WO2003044573A1 (fr) 2003-05-30
US7488237B2 (en) 2009-02-10
CN1847888A (zh) 2006-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4148139B2 (ja) 光学フィルタ、この光学フィルタの製造方法およびこの光学フィルタを用いた光学装置ならびにこの光学フィルタの収納構造
JP4585409B2 (ja) 小型カメラモジュール
US20030129809A1 (en) Wafer splitting method using cleavage
JP5096425B2 (ja) 光学フィルタの製造方法
US20100311223A1 (en) Method Of Dicing Wafer Using Plasma
KR101645634B1 (ko) 접합 웨이퍼의 제조 방법
CN104952895A (zh) 半导体晶片、受光传感器制造方法及受光传感器
US7508604B2 (en) Optical lens and optical lens manufacturing method
JP2000031099A (ja) 半導体ウエーハの製造方法
WO2005059610A1 (ja) 光学フィルタ
US20040166654A1 (en) Panel, liquid crystal projector, image pickup device, and digital image recognition device
JP2008058427A (ja) 積層光学部材および光学フィルタ
JP3931332B2 (ja) 光学フィルタの製造方法、および当該製造方法による光学フィルタ
JP4935230B2 (ja) 透光性基板の製造方法
US10933610B2 (en) Display screen and screen body cutting method
JP4741280B2 (ja) 光学ローパスフィルタの製造方法
JP4776907B2 (ja) 光学フィルタの製造方法
JP4578939B2 (ja) 小型ガラス製品の製造方法
JP2004177832A (ja) 光学フィルタ
JPH11139840A (ja) 電子部品用板ガラスの製造方法
US20200270174A1 (en) Method for manufacturing disk-shaped glass substrate, method for manufacturing thin glass substrate, method for manufacturing light-guiding plate, and disk-shaped glass substrate
JP4628173B2 (ja) 光学ローパスフィルタの製造方法
JPS6360401A (ja) 光学膜部品の製造方法
JP2007034139A (ja) 光学素子およびその製造方法
JP2004077717A (ja) 誘電体多層膜フィルタ素子の製造方法及び誘電体多層膜フィルタ素子を有する光部品

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080311

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080603

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080616

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4148139

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120704

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120704

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130704

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees