JP4935230B2 - 透光性基板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、光学基板の製造方法に関し、特に、光学基板に面取り加工や研磨加工を施す光学基板の製造方法に関する。
上記した光学基板は、例えば水晶基板であり、固体撮像素子を保護するカバーなどとして用いられる。水晶基板は、水晶原石から切断され、更に寸法を得るために研削加工される。この切断加工や研削加工の際、水晶基板の加工面が比較的荒くなり、マイクロクラックなどが発生する場合がある。マイクロクラックが発生することによって粉塵が発生したり欠けたりすることがあり、水晶基板をカバーとして用いた際に、この粉塵や欠けた部分が固体撮像素子に接触することによって、固体撮像素子に悪影響を及ぼすという問題があった。
また、固体撮像素子をパッケージと水晶基板とによって封止する際、マイクロクラックの発生により、水晶基板が封止する力に耐えられずに破損するという問題がある。加えて、水晶基板の稜線部が角になっていることにより水晶基板の強度が比較的に弱く、封止する際に水晶基板が破損するという問題もある。なお、水晶基板の主面は、ポリッシュ研磨などにより仕上げられる。
そこで、水晶基板の側面(端面)に、手作業によって、例えば特許文献1に記載のように、稜線部に面取り加工を施した後、面取り部を含む側面を円弧状(曲面形状)に研磨加工することにより、マイクロクラックを除去している。
特開2004−148460号公報
しかしながら、面取り加工や研磨加工が手作業により行われるので、面取り量や研磨量のバラツキが大きいという問題があった。例えば、研磨量が少ないとマイクロクラックが除去しきれずに残る場合があり、面取り量が多いと水晶基板の側面(端面)が鋭角になり欠け易くなる場合がある。以上のようなことから、水晶基板の強度が低下するという問題があった。加えて、面取り加工及び研磨加工を手作業で行うことにより、生産性が悪いという問題があった。
本発明は、光学基板の強度を向上させることができるとともに、光学基板を製造する際の生産性を向上させることができる光学基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る透光性基板の製造方法は、複数の矩形の透光性基板の互いの主面を接着剤により固定する第1の積層工程と、前記第1の積層工程により固定された複数の透光性基板の側面を平板状の砥石で研磨する研磨工程と、前記固定された複数の透光性基板のコーナーを平板状の砥石で研磨することにより面取り加工する第1の面取り加工工程と、前記複数の透光性基板を固定している前記接着剤を加熱することにより固定を解除する解除工程と、複数の前記透光性基板の前記側面の何れか一方の稜線部を互いに結んでなる平面と、前記一方の稜線部と交わる主面とのなす角度が鋭角となるように、複数の前記透光性基板の互いの主面を接着剤により固定する第2の積層工程と、前記平面が平板状の砥石と平行となるように、前記一方の稜線部を前記平板状の砥石に接触させ、前記一方の稜線部を研磨することにより面取り加工する第2の面取り加工工程と、を含むことを特徴とする。
この方法によれば、固定された複数の透光性基板の側面に研磨加工を施すので、透光性基板の側面にマイクロクラックが存在していたとしても、マイクロクラックを除去することができる。よって、マイクロクラックに起因して、透光性基板の側面に欠けなどが発生することを抑えることが可能となる。更に、透光性基板に外部からの力(例えば、封止力)が加わったとしても、マイクロクラックの発生が抑えられていることから、透光性基板の強度が低下することを抑えることができる。加えて、複数枚の透光性基板を重ね合わせて、透光性基板の側面を同時に研磨するので、手作業によって研磨加工を行うことと比較して、研磨加工を行う生産性を向上させることができる。
また、第1の面取り加工工程によって、透光性基板のコーナーにマイクロクラックを除去することが可能なコーナー面取り部を形成するので、透光性基板のコーナーに面取り加工を施さない場合と比較して、透光性基板の強度を向上させることができる。
加えて、第2の面取り加工工程によって、透光性基板の稜線部にマイクロクラックを除去することが可能な稜線面取り部を形成するので、透光性基板の側面(端面)に曲面形状の研磨加工を行うことと比較して、特殊な治具(専用の治具)を用いて加工制御することなく、比較的容易に面取り加工(研磨加工)を行うことができる。
また、複数枚の透光性基板の稜線部を同時に面取り加工するので、手作業によって面取り加工を行うことと比較して、面取り量のバラツキを少なくすることができるとともに、面取り加工を行う生産性を向上させることができる。
本発明に係る透光性基板の製造方法では、前記第2の面取り加工工程は、前記一方の稜線部の面取り加工の後、前記側面の他方の稜線部を互いに結んでなる平面と、前記他方の稜線部と交わる主面とのなす角度が鋭角となるように、複数の前記透光性基板の互いの主面を接着剤により固定する第2の積層工程を行い、前記平面が平板状の砥石と平行となるように、前記他方の稜線部を前記平板状の砥石に接触させ、前記他方の稜線部を研磨することを特徴とする。
本発明に係る透光性基板の製造方法では、前記第1の面取り加工工程において面取り加工された前記透光性基板のコーナー面取り部と表裏の主面とが夫々交わる一対の稜線部の何れか一方の稜線部を互いに結んでなる平面と前記コーナー面取り部とのなす角度が鋭角となるように、複数の前記透光性基板の互いの主面を接着剤により固定する第3の積層工程と、前記平面が平板状の砥石と平行となるように、前記一方の稜線部を前記平板状の砥石に接触させ、前記一方の稜線部を研磨することにより面取り加工する第3の面取り加工工程と、を含むことを特徴とする。
この方法によれば、第3の面取り加工工程によって、複数枚の透光性基板の稜線部を同時に面取り加工するので、手作業によって面取り加工を行うことと比較して、面取り量のバラツキを少なくすることができるとともに、面取り加工を行う生産性を向上させることができる。
また、本発明に係る透光性基板の製造方法では、前記第1の面取り加工工程は、前記透光性基板の4つのコーナーの何れか1つのコーナーの面取り量を、他の3つのコーナーの面取り量よりも大きくすることを特徴とする。
この方法によれば、第1の面取り加工工程において、1つのコーナーの面取り量をそれ以外の他の3つのコーナーの面取り量よりも大きくすることによって、透光性基板に方向付けを行うことが出来るので、後工程等において、透光性基板の光学的方向を認識及び判定することが可能になる。
本発明に係る透光性基板の製造方法では、前記研磨工程は、前記第1の積層工程により固定された複数の透光性基板を一対の平板状の砥石で挟み、前記透光性基板の2つの側面を同時に研磨することを特徴とする。
本発明に係る透光性基板の製造方法では、前記第2の面取り加工工程は、第2の積層工程で積層された前記複数の透光性基板を一対の平板状の砥石で挟み、前記透光性基板の2つの稜線部を同時に研磨することを特徴とする。
本発明に係る透光性基板の製造方法では、前記平板状の砥石は、スライドする、又は回転することにより前記透光性基板を研磨することを特徴とする。
本発明に係る透光性基板の製造方法では、前記研磨工程で研磨された前記側面の表面粗さRaは、0.1(μm)≦Ra≦0.2(μm)を満足することを特徴とする。
本発明に係る透光性基板の製造方法では、前記コーナー面取り部の表面粗さRaは、0.1(μm)≦Ra≦0.2(μm)を満足することを特徴とする。
本発明に係る透光性基板の製造方法では、前記接着剤がワックス系接着剤であることを特徴とする。
本発明に係る透光性基板の製造方法では、前記透光性基板は水晶基板であることを特徴とする。
以下、本発明を具体化した実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、光学基板としての水晶基板の構造を模式的に示す斜視図である。以下、水晶基板の構造を、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、水晶基板(ウエハ)11は、例えば、パッケージの中に収納された固体撮像素子(いずれも図示せず)を封止するためのカバーとして用いられる。水晶基板11は、矩形の平板状(略立方体)であり、主面11aにおける平面サイズが、例えば、32mm×22mmである。また、水晶基板11の厚みHは、例えば、0.7mmである。
水晶基板11は、主面11aと側面11bとを有して構成される。主面11aは、光が透過する面である。水晶基板11における4つのコーナーには、水晶基板11の強度を向上させるための側面11bの一部であるコーナー面取り部12が形成されている。コーナー面取り部12は、例えば、C面(45°の斜面)である。コーナー面取り部12の面取り寸法は、例えば、1個所がC1.5mmであり、残りの3箇所がC0.5mmである。このように、1箇所の面取り量を、それ以外の3箇所の面取り量より大きくすることによって、水晶基板11に方向付けを行うことができるので、後工程等において水晶基板11の光学的方向を認識及び判定することが可能となる。
水晶基板11の稜線部は、水晶基板11の強度を向上させるための面取り加工が施されている。なお、面取り加工が施された部分を稜線面取り部13とする。稜線面取り部13は、例えば、コーナー面取り部12と同様にC面(45°の斜面)である。稜線面取り部13の面取り寸法は、例えば、C0.2mmである。
また、水晶基板11の側面11b、コーナー面取り部12、稜線面取り部13には、水晶基板11を切断加工及び研削加工した際に発生したマイクロクラックを除去するための研磨加工としてのラップ研磨が施されている。また、水晶基板11における主面11aは、ポリッシュ研磨によって鏡面に仕上げられている。
図2〜図10は、水晶基板の製造方法を工程順に示す模式図である。(a)は水晶基板の製造方法を模式的に示す斜視図であり、(b)は水晶基板を側方からみた模式側面図である。以下、水晶基板の製造方法を、図2〜図10を参照しながら説明する。
図2に示す工程では、水晶基板11の基である水晶原石から水晶ブロック14にするためにランバード加工を行う。ランバード加工とは、水晶原石のX軸、Y軸、Z軸を明確にするための表面研削加工である。ランバード加工を行う方法として、例えば、ロータリー平面研削盤が用いられる。ロータリー平面研削盤の砥石の粒度は、例えば、♯80である。以上のような加工により、水晶ブロック14のX軸、Y軸、Z軸に対応するX面14a、Y面14b、Z面14cがそれぞれ決められる。なお、このランバード加工によって、研削された研削面にマイクロクラックが発生する場合がある。
図3に示す工程では、所望の特性の水晶基板11を得るために、所望の角度に沿って水晶ブロック14を切断する。水晶ブロック14の切断には、例えば、ワイヤーソー切断加工法が用いられる。まず、例えば、鉄板にダミーガラス(いずれも図示せず)を介して水晶ブロック14を固定する。水晶ブロックは、例えば、シフトワックス系の接着剤を用いてダミーガラスに貼り付けられる。次に、水晶ブロック14から所望の特性の水晶基板11を得るために、例えば、水晶ブロック14を45°の角度に切断する。この切断された広域面が、水晶基板11における主面11aとなる。
図4に示す工程では、水晶基板11の高さ方向の寸法(図5におけるB寸法)と幅方向の寸法(図5におけるA寸法)とを所望の寸法に加工するための準備を行う。まず、前工程において45°の角度に切断した水晶基板11をダミーガラスから分離する。分離する方法として、ホットプレート等を用いて、例えば、80℃に接着剤を加熱することにより、ダミーガラスから水晶基板11を剥がす。次に、図4に示すように、分離されたそれぞれの水晶基板11の主面11aを合わせて固定する。複数の水晶基板11を固定する方法として、例えば、上記したようなシフトワックス系の接着剤を用いる。なお、水晶基板11の光学軸(Y軸、Z軸)は、図4(b)に示すような方向になっている。
図5に示す工程では、水晶基板11の高さ方向の寸法(B寸法)と幅方向の寸法(A寸法)とを所望の寸法になるように水晶基板11を研削する。研削する方法として、例えば、ロータリー平面研削盤が用いられる。ロータリー平面研削盤の砥石の粒度は、例えば、♯270である。
詳述すると、図2における水晶ブロック14の形成において、例えば、幅方向の寸法(A寸法)が既に所望の寸法に完成している場合、高さ方向(B寸法)に係る側面11bのみを研削してB寸法に仕上げる。また、図2における水晶ブロック14の形成において、幅方向の寸法(A寸法)が完成していない場合、水晶基板11の側面11bを研削して、A寸法及びB寸法の両方を所望の寸法に仕上げる。なお、研削された研削面(側面11b)に、マイクロクラックが発生している場合がある。
図6に示す工程では、水晶基板11の側面11bにラップ研磨を施す。ラップ研磨を行う方法として、例えば、ラップ研磨装置が用いられる。ラップ研磨装置の砥石の粒度は、♯3000である。詳しくは、切断加工や研削加工などによって、水晶基板11の側面11bに発生したマイクロクラックを除去することができるとともに、ラップ研磨した際に、新たなマイクロクラックが発生しないことが、砥石の粒度を選定する条件となる。加えて、マイクロクラックを除去するためのラップ研磨の加工スピードが速いことが望ましい。
まず、水晶基板11におけるB寸法に係る側面11bのうち一側面をラップ研磨する。次に、残りの他側面にラップ研磨を施してB寸法に仕上げる。そのあと、上記した方法と同様に、A寸法に係る一側面及び他側面にラップ研磨を施して、A寸法に仕上げる。♯3000の粒度の砥石を用いてラップ研磨された研磨面(側面11b)の表面粗さは、例えば、Ra(中心線平均粗さ)で0.1μm〜0.2μmである。以上により、水晶基板11における側面11bの4面が、♯3000の粒度の砥石で研磨された研磨面に仕上げられる。
図7に示す工程では、水晶基板11の強度を高めるために、水晶基板11のコーナー(四隅)にコーナー面取り加工を行う。コーナー面取り加工を行う装置として、例えば、ラップ研磨装置が用いられる。また、このラップ研磨装置に用いられる砥石の粒度は、♯3000である。なお、図7に示す水晶基板11は、コーナー面取り部12を形成したあとの状態を示す。
詳述すると、コーナー面取り加工は、複数の水晶基板11を密着固定した状態で、複数枚同時に加工する。コーナー面取り加工によって形成されたコーナー面取り部12は、例えば、45°のC面である。コーナー面取り部12の寸法は、上記したように、例えば四隅のうち1箇所がC1.5mmで、残りの3箇所がC0.5mmである。また、コーナー面取り部12の表面粗さは、例えば、Ra(中心線平均粗さ)で0.1μm〜0.2μmである。
図8に示す工程では、水晶基板11の稜線部15に稜線面取り部13(図1、図9、図10参照)を形成するための準備をする。まず、コーナー面取り部12を形成した際に密着固定した複数の水晶基板11を、ホットプレート等を用いて、例えば80℃に接着剤を加熱することによりそれぞれを剥がす。次に、水晶基板11における面取り加工したい稜線部15が、ラップ研磨装置の砥石と接触することが可能な状態に、複数の水晶基板11を密着固定する。
詳しくは、傾斜壁21を有する傾斜ブロック22を利用する。傾斜壁21は、例えば、底面22aに対して45°に傾斜している。この傾斜壁21の角度に倣って複数の水晶基板11の主面11a同士を合わせて密着固定する。密着固定する方法として、上記したような、シフトワックス系の接着剤が用いられる。1回に面取り加工することが可能な水晶基板11の枚数は、例えば、70枚である。
また、複数枚の水晶基板11を並べて、図8に示すような、広い範囲におけるポイントPを基準点として高さ測定することにより、XとYとの平行度(幅方向、奥行き方向、高さ方向)を向上させることが可能となり、稜線面取り部13の面取り量のバラツキを抑えることが可能となる。以上により、稜線部15に稜線面取り部13を形成することが可能な状態となる。
図9に示す工程では、水晶基板11における複数の稜線部15のうち1個所の稜線部15の面取り加工を行う。なお、図9及び図10に示す水晶基板11は、コーナー面取り部12の図示が省略されている。稜線部15の面取り加工を行う装置として、例えば、ラップ研磨装置が用いられる。このラップ研磨装置に用いられる砥石の粒度は、♯3000である。また、稜線面取り部13を形成するラップ研磨装置は、例えば、被加工物(水晶基板11)における上下方向を同時に研磨することが可能に構成されている。
詳述すると、ラップ研磨装置には、複数枚の水晶基板11が密着固定された水晶基板ブロック23を支持するためのキャリア(図示せず)が設けられている。更に、ラップ研磨装置には、支持された水晶基板ブロック23の上方及び下方に上研磨砥石24aと下研磨砥石24bとが配置されている。これらの砥石が、例えば水平にスライドすることによって、水晶基板ブロック23の上下を同時にラップ研磨(面取り加工)することができる。稜線面取り部13の面取り量は、例えば、C0.2mmである。なお、稜線面取り部13は、面取り量がC0.2mmと比較的小さいことから、ラップ研磨のみで形成される。
図10に示す工程では、他の稜線部15の面取り加工を行う。まず、密着固定された複数枚の水晶基板11を、上記したように、ホットプレート等を用いてそれぞれを剥がす。次に、前工程で面取り加工を行った稜線部15と異なる稜線部15の面取り加工が可能な状態に、水晶基板11を傾斜させて密着固定する。なお、所定の角度(例えば、45°)に傾斜させる際、上記したような、傾斜ブロック22(図8参照)を用いて、水晶基板11の主面11a同士を合わせて密着固定する。また、複数の水晶基板11を固定する方法として、上記したような接着剤を用いる。加えて、図8に示すように、複数の水晶基板11のポイントPを基準点として平行出しを行う。
このあと、水晶基板11における総ての稜線部15の面取り加工を行う。例えば、水晶基板11の稜線部15の総てに稜線面取り部13を形成するのに、コーナー面取り部12の稜線部を含めて8回行う。以上により、水晶基板11における側面11b、コーナー面取り部12、稜線面取り部13が、♯3000の粒度でラップ研磨された研磨面として仕上げられる。また、ラップ研磨装置を用いて複数の水晶基板11を同時に研磨することにより、1枚の水晶基板11及び複数枚の水晶基板11において、コーナー面取り部12や稜線面取り部13の面取り量のバラツキを抑えることができる。なお、水晶基板11における主面11aは、ポリッシュ研磨が施されて鏡面に仕上げられることで完成する。
以上詳述したように、本実施形態の水晶基板11の製造方法によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)本実施形態の水晶基板11の製造方法によれば、水晶基板11の側面11bの研磨加工、コーナーの面取り加工、稜線部15の面取り加工を、マイクロクラックを除去することが可能な砥石を用いてラップ研磨を行うので、水晶基板11の切断加工や研削加工の際に、水晶基板11の側面11bにマイクロクラックが発生していたとしても、マイクロクラックを除去することができる。よって、マイクロクラックに起因して、水晶基板11の側面11bに欠けなどが発生することを抑えることができる。更に、水晶基板11に外部からの力(例えば、封止力)が加わったとしても、マイクロクラックの発生が抑えられていることから、水晶基板11の強度が低下することを抑えることができる。加えて、ラップ研磨装置を用いて、複数枚の水晶基板11を同時に面取り加工するので、手作業によって1枚ずつ面取り加工(研磨加工)を行うことと比較して、面取り量のバラツキを少なくすることができるとともに、面取り加工(研磨加工)を行う生産性を向上させることができる。
(2)本実施形態の水晶基板11の製造方法によれば、♯3000の粒度の砥石を用いてラップ研磨を行うので、既に存在しているマイクロクラックを除去することができるとともに、ラップ研磨を行った際、新たなマイクロクラックを発生させることを抑えることができる。よって、水晶基板11の強度が低下することを抑えることができ、その結果、封止力などに対して耐え得ることが可能な水晶基板11を製造することができる。
(3)本実施形態の水晶基板11の製造方法によれば、矩形の水晶基板11の側面(端面)に稜線面取り部13を形成するので、水晶基板の側面を円弧状(曲面形状)に研磨加工を行うことと比較して、特殊な治具(専用の治具)を用いて加工制御することなく、比較的容易にラップ研磨を行うことができる。
(4)本実施形態の水晶基板11の製造方法によれば、水晶基板11における1箇所のコーナー面取り部12の面取り量を、それ以外の3箇所のコーナー面取り部12の面取り量よりも大きくすることによって、水晶基板11に方向付けを行うことができるので、後工程等において水晶基板11の光学的方向を認識及び判定することができる。
なお、本実施形態は上記に限定されず、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)上記したように、ラップ研磨装置を用いて稜線部15に稜線面取り部13を形成するのに、上研磨砥石24a及び下研磨砥石24bによって水晶基板11における上下方向の稜線部15を同時に形成することに代えて、例えば、他のラップ研磨装置を用いて、水晶基板11の一方の稜線部15に稜線面取り部13を形成したあと、水晶基板11の上下を反転して、他方の稜線部15に稜線面取り部13を形成するなどして、別々に形成するようにしてもよい。
(変形例2)上記したように、ラップ研磨のみでコーナー面取り部12及び稜線面取り部13を形成することに代えて、他の研削方法(研磨方法)によってコーナー面取り部や稜線面取り部を形成したあと、♯3000の粒度のラップ研磨によって、コーナー面取り部12及び稜線面取り部13を仕上げるようにしてもよい。
(変形例3)上記したように、水晶基板11の側面11bのラップ研磨(♯3000)を1面ずつ行ったことに限定されず、例えば、側面11bにおける上下面同時にラップ研磨を行って仕上げるようにしてもよい。
(変形例4)上記したように、ラップ研磨装置の上研磨砥石24a及び下研磨砥石24bがスライドすることによってラップ研磨を行うことに限定されず、例えば、上研磨砥石や下研磨砥石が回転するような回転タイプのラップ研磨装置を用いるようにしてもよい。
(変形例5)上記したように、ラップ研磨装置に用いる砥石の粒度は、♯3000に限定されず、例えば、ラップ研磨を行う加工時間を考慮した上で、水晶基板11に発生しているマイクロクラックを除去することができるとともに、ラップ研磨した際に、新たなマイクロクラックが発生しない粒度の砥石であってもよい。
(変形例6)上記したように、水晶基板11のコーナー面取り部12に稜線面取り加工を施していることに代えて、稜線面取り加工を行わずコーナー面取り部12のみで完成させてもよい。
本発明の実施形態に係る水晶基板の構造を模式的に示す斜視図。 水晶基板の製造方法を工程順に示す模式図であり、(a)は水晶基板の製造方法を模式的に示す斜視図であり、(b)は水晶基板を側方からみた模式側面図。 水晶基板の製造方法を工程順に示す模式図であり、(a)は水晶基板の製造方法を模式的に示す斜視図であり、(b)は水晶基板を側方からみた模式側面図。 水晶基板の製造方法を工程順に示す模式図であり、(a)は水晶基板の製造方法を模式的に示す斜視図であり、(b)は水晶基板を側方からみた模式側面図。 水晶基板の製造方法を工程順に示す模式図であり、(a)は水晶基板の製造方法を模式的に示す斜視図であり、(b)は水晶基板を側方からみた模式側面図。 水晶基板の製造方法を工程順に示す模式図であり、(a)は水晶基板の製造方法を模式的に示す斜視図であり、(b)は水晶基板を側方からみた模式側面図。 水晶基板の製造方法を工程順に示す模式図であり、(a)は水晶基板の製造方法を模式的に示す斜視図であり、(b)は水晶基板を側方からみた模式側面図。 水晶基板の製造方法を工程順に示す模式図であり、(a)は水晶基板の製造方法を模式的に示す斜視図であり、(b)は水晶基板を側方からみた模式側面図。 水晶基板の製造方法を工程順に示す模式図であり、(a)は水晶基板の製造方法を模式的に示す斜視図であり、(b)は水晶基板を側方からみた模式側面図。 水晶基板の製造方法を工程順に示す模式図であり、(a)は水晶基板の製造方法を模式的に示す斜視図であり、(b)は水晶基板を側方からみた模式側面図。
符号の説明
11…光学基板としての水晶基板、11a…主面、11b…側面、12…コーナー面取り部、13…稜線面取り部、14…水晶ブロック、14a…X面、14b…Y面、14c…Z面、15…稜線部、21…傾斜壁、22…傾斜ブロック、22a…底面、23…水晶基板ブロック、24a…上研磨砥石、24b…下研磨砥石。

Claims (11)

  1. 複数の矩形の透光性基板の互いの主面を接着剤により固定する第1の積層工程と、
    前記第1の積層工程により固定された複数の透光性基板の側面を平板状の砥石で磨する研磨工程と、
    前記固定された複数の透光性基板のコーナーを平板状の砥石で研磨することにより面取り加工する第1の面取り加工工程と、
    前記複数の透光性基板を固定している前記接着剤を加熱することにより固定を解除する解除工程と、
    複数の前記透光性基板の前記側面の何れか一方の稜線部を互いに結んでなる平面と、前記一方の稜線部と交わる主面とのなす角度が鋭角となるように、複数の前記透光性基板の互いの主面を接着剤により固定する第2の積層工程と、
    前記平面が平板状の砥石と平行となるように、前記一方の稜線部を前記平板状の砥石に接触させ、前記一方の稜線部を研磨することにより面取り加工する第2の面取り加工工程と、
    を含むことを特徴とする透光性基板の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記第2の面取り加工工程は、
    前記一方の稜線部の面取り加工の後、前記側面の他方の稜線部を互いに結んでなる平面と、前記他方の稜線部と交わる主面とのなす角度が鋭角となるように、複数の前記透光性基板の互いの主面を接着剤により固定する第2の積層工程を行い、
    前記平面が平板状の砥石と平行となるように、前記他方の稜線部を前記平板状の砥石に接触させ、前記他方の稜線部を研磨することにより面取り加工することを特徴とする透光性基板の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記第1の面取り加工工程において面取り加工された前記透光性基板のコーナー面取り部と表裏の主面とが夫々交わる一対の稜線部の何れか一方の稜線部を互いに結んでなる平面と前記コーナー面取り部とのなす角度が鋭角となるように、複数の前記透光性基板の互いの主面を接着剤により固定する第3の積層工程と、
    前記平面が平板状の砥石と平行となるように、前記一方の稜線部を前記平板状の砥石に接触させ、前記一方の稜線部を研磨することにより面取り加工する第3の面取り加工工程と、
    を含むことを特徴とする透光性基板の製造方法。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項において、
    前記第1の面取り加工工程は、前記透光性基板の4つのコーナーの何れか1つのコーナーの面取り量を、他の3つのコーナーの面取り量よりも大きくすることを特徴とする透光性基板の製造方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項において、
    前記研磨工程は、
    前記第1の積層工程により固定された複数の透光性基板を一対の平板状の砥石で挟み、前記透光性基板の2つの側面を同時に研磨することを特徴とする透光性基板の製造方法。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項において、
    前記第2の面取り加工工程は、
    第2の積層工程で積層された前記複数の透光性基板を一対の平板状の砥石で挟み、前記透光性基板の2つの稜線部を同時に研磨することを特徴とする透光性基板の製造方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項において、
    前記平板状の砥石は、スライドする、又は回転することにより前記透光性基板を研磨することを特徴とする透光性基板の製造方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項において、
    前記研磨工程で研磨された前記側面の表面粗さRaは、
    0.1(μm)≦Ra≦0.2(μm)
    を満足することを特徴とする透光性基板の製造方法。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項において、
    前記コーナー面取り部の表面粗さRaは、
    0.1(μm)≦Ra≦0.2(μm)
    を満足することを特徴とする透光性基板の製造方法。
  10. 請求項1乃至9の何れか一項において、
    前記接着剤がワックス系接着剤であることを特徴とする透光性基板の製造方法。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項において、
    前記透光性基板は水晶基板であることを特徴とする透光性基板の製造方法。
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