JP2012101327A - ウェーハの面取り方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェーハの周縁部における欠けの発生を抑制できるウェーハの面取り方法を提供すること。
【解決手段】円板状のウェーハWにおける一方の面である下面WAのみを保持した状態で、ウェーハWの面取りを行う面取り方法であって、ウェーハWにおける他方の面である上面WBの周縁部WCおよびウェーハWの側面WDを、粗研削用の研削材を用いて研削する粗研削工程と、前記粗研削工程の後に、ウェーハW1の上面WBの周縁部WC1およびウェーハW1の側面WD1を、精研削用の研削材を用いて研削する非保持面精研削段階、並びに、ウェーハW1の下面WAの周縁部WE1およびウェーハW1の側面WD1のうちの少なくとも周縁部WE1を、精研削用の研削材を用いて研削する保持面精研削段階を備える精研削工程とを備えることを特徴とするウェーハの面取り方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、ウェーハの面取り方法に関し、詳しくは、結晶性インゴットから円板状に切り出してウェーハを製造する場合におけるウェーハの面取り方法に関する。
従来、半導体ウェーハ(以下、ウェーハと称す)を製造する際には、まず、結晶性インゴット(以下、インゴットと称す)をスライスしてウェーハを得て、このウェーハに対して粗面取り加工を施している。粗面取り加工後には、ラップ加工、仕上げ面取り加工を施している。また、仕上げ面取り加工後には、エッチング加工、ミラー面取り加工、ウェーハの表面の鏡面研磨加工を施している。
ウェーハの仕上げ面取り方法としては、例えば、ウェーハの外周部を回転中の砥石に押し当て、この押し当て面に沿って、ウェーハおよび砥石を相対的に移動させながら面取りする方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、仕上げ面取り加工における取り代がある程度大きい場合には、粗研削と精研削との二段階に分けて研削する方法が提案されており、例えば、メタルボンド砥石でウェーハの面取り面を粗加工する粗面取り工程と、この粗面取り工程後に、メタルボンド砥石よりも粒度が細かいレジンボンド砥石で面取り面を精密加工する精密面取り工程とを備える方法が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、粗研削後に精研削する際に、ウェーハの周縁部の先端部とテーパー部との取り代を均一にするような方法が提案されている(特許文献3参照)。
特開平11−207585号公報 特開2001−71244号公報 特開2001−334448号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の方法により、ウェーハの仕上げ面取りをする場合には、ウェーハの周縁部における欠け(以下、チップと称す)が発生するという問題があった。
本発明の目的は、ウェーハの周縁部における欠けの発生を抑制できるウェーハの面取り方法を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、次の知見を見出した。
すなわち、例えば、精研削工程後のウェーハにおける保持面の周縁部の形状および非保持面の周縁部の形状が非対称となるように、ウェーハの面取りを行う場合、以下のような傾向が特に強いことを見出した。
ウェーハのチップは、吸着などで保持される保持面の周縁部に発生しやすく、保持面と反対側の非保持面の周縁部には発生しにくい。
また、このチップは、ウェーハにおける研削材との接触部分と非接触部分との境界(以下、接触境界と称す)の近傍にて発生する。
さらに、このチップは、粗研削工程の際に発生しやすく、精研削工程の際には発生しにくい。
そして、粗研削工程の際に発生したチップは精研削工程においても研削されずに残ってしまう。
本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
本発明のウェーハの面取り方法は、円板状のウェーハにおける一方の面である保持面のみを保持した状態で、前記ウェーハの面取りを行う面取り方法であって、前記ウェーハにおける他方の面である非保持面の周縁部および前記ウェーハの側面を、粗研削用の研削材を用いて研削する粗研削工程と、前記粗研削工程の後に、前記ウェーハの非保持面の周縁部および前記ウェーハの側面を、精研削用の研削材を用いて研削する非保持面精研削段階、並びに、前記ウェーハの保持面の周縁部および前記ウェーハの側面のうちの少なくとも保持面の周縁部を、精研削用の研削材を用いて研削する保持面精研削段階を備える精研削工程とを備えることを特徴とする。
本発明によりウェーハの周縁部におけるチップの発生を抑制できる理由については、必ずしも定かではないが、本発明者は以下のように推察する。
すなわち、従来の仕上げ面取り方法では、粗研削工程が、ウェーハにおける非保持面の周縁部と側面とを研削する非保持面粗研削段階と、ウェーハにおける保持面の周縁部および側面のうちの少なくとも保持面の周縁部を研削する保持面粗研削段階とを備える。このような場合において、非保持面粗研削段階では、保持面を保持する保持手段と研削材との間にウェーハが挟み込まれることとなるため、ウェーハのばたつきを抑制することができ、結果として、チップの発生を抑制できる。一方、保持面粗研削段階では、保持手段と研削材との間にウェーハが挟み込まれないので、研削中にウェーハがばたついてしまい、結果として、ウェーハの保持面の周縁部にチップが発生しやすくなる。
また、このようなチップは、ウェーハにおける研削材の接触境界の近傍に発生しやすい。ここで、保持面粗研削段階では、保持面の周縁部を研削するので、接触境界は、側面と同一面上に位置せずに、ウェーハの中心側に位置することとなる。このため、精研削工程において、ウェーハにおける保持面の周縁部と側面とを研削しても(保持面精研削段階を行っても)、粗研削工程で発生したチップが研削されずに残ってしまう。
これに対して、本発明においては、粗研削工程で、非保持面粗研削段階のみを行っており、保持面粗研削段階を行っていないので、粗研削工程の際のウェーハのばたつきによる保持面の周縁部でのチップの発生を抑制できる。
また、粗研削工程で、非保持面粗研削段階のみを行う場合でも、保持面の周縁部における接触境界の近傍にチップが発生することがある。しかし、非保持面粗研削段階のみを行う場合は、接触境界は、側面と同一面上に位置することとなる。このため、精研削工程において、ウェーハにおける保持面の周縁部と側面とを研削することで、チップを研削できる。
さらに、保持面の周縁部は保持面精研削段階のみで研削されることとなるが、精研削工程の際には、研削材の粒度の影響により粗研削工程と比べてチップが発生しにくい。
以上のようにして、本発明によれば、ウェーハの周縁部におけるチップの発生を抑制できるものと本発明者は推察する。
本発明のウェーハの面取り方法では、前記精研削工程後のウェーハにおける保持面の周縁部の形状および非保持面の周縁部の形状が非対称となるように、前記ウェーハの面取りを行うことが好ましい。
この発明によれば、ユーザーのニーズに対応したウェーハを提供できる。
本発明のウェーハの面取り方法では、前記精研削工程では、当該精研削工程における取り代が、前記粗研削工程における取り代よりも大きくなるように、前記粗研削工程後のウェーハを研削することが好ましい。
粗研削工程では、研削材の粒度が粗いため、研削材とウェーハを相対移動させたときに研削部分に線状の傷(以下、加工層と称す)が発生する場合がある。そして、粗研削工程の取り代が精研削工程における取り代よりも大きい場合、精研削工程を行っても加工層が残ってしまう場合がある。
これに対して、この発明によれば、精研削工程における取り代を粗研削工程における取り代よりも大きくするために、粗研削工程の際に発生する加工層を後の精研削工程により研削でき、結果として、加工層の発生を抑制できる。
本発明の一実施形態に用いる面取り装置を示す摸式図である。 前記一実施形態における粗研削工程において、ウェーハの非保持面の周縁部を研削した状態を示す側面図である。 前記一実施形態における精研削工程において、ウェーハの非保持面の周縁部を研削した状態を示す側面図である。 前記一実施形態における精研削工程において、ウェーハの保持面の周縁部を研削した状態を示す側面図である。 本発明の実施形態におけるウェーハの断面形状の変化を示す説明図である。 従来の仕上げ面取り方法における粗研削工程において、ウェーハの一方の面の周縁部を研削した状態を示す側面図である。 従来の仕上げ面取り方法における粗研削工程において、ウェーハの他方の面の周縁部を研削した状態を示す側面図である。 従来の仕上げ面取り方法におけるウェーハの断面形状の変化を示す説明図である。
本発明のウェーハの面取り方法の一実施形態を、図面を参照して説明する。
なお、本実施形態では、特に明示しない限り、「上」、「下」、「左」、「右」といった方位を示す用語は、図1を基準として用いる。
[面取り装置の構成]
まず、本実施形態に用いる面取り装置について説明する。
図1に示すように、面取り装置1は、ウェーハWの保持面としての下面WAを保持し、下面WAの周縁部(以下、下周縁部と称す)およびウェーハWの側面に対して粗研削工程を行い、下周縁部、側面、および、ウェーハWの非保持面としての上面WBの周縁部(以下、上周縁部と称す)に対して精研削工程を行う。この面取り装置1は、下面WAを吸着するウェーハ吸着部2と、このウェーハ吸着部2で吸着されたウェーハWを研削する研削部3とを備える。
ウェーハ吸着部2は、ウェーハWの下面WAを吸着により保持する、保持手段としての吸着ステージ21と、この吸着ステージ21を回転させる回転手段(図示せず)とを備える。
研削部3は、ウェーハWを研削する研削ホイール31と、この研削ホイール31を保持するホイール保持部材32と、研削ホイール31およびホイール保持部材32を回転させたり、上下方向に昇降させたり、左右方向に移動させる駆動手段(図示せず)とを備える。
研削ホイール31は、粗研削用の研削材としての粗研削ホイール311と、この粗研削ホイール311の下側に設けられた、精研削用の研削材としての精研削ホイール312とを備える。
粗研削ホイール311は、粒度が400番〜800番(より好ましくは、粒度が600番〜800番)の研削材を備えることが好ましい。前記粒度が前記下限未満では、チップや加工層が発生しやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、面取り加工における生産性が低下する傾向にある。この粗研削ホイール311の外周面には、図2に示すように、ウェーハWの上周縁部WCを研削可能な上面粗研削部311Cと、側面WDを研削可能な側面粗研削部311Dと、下周縁部WEを研削可能な保持面粗研削部311Eとを備える溝部が形成されている。
精研削ホイール312は、粒度が1000番以上(より好ましくは、1000番〜4000番、特に好ましくは、1000番〜2000番)の研削材を備えることが好ましい。前記粒度が前記下限未満では、チップや加工層が発生しやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、面取り加工における生産性が低下する傾向にある。この精研削ホイール312の外周面には、図3および図4に示すように、上周縁部WCを研削可能な非保持面精研削部312Cと、側面WDを研削可能な側面精研削部312Dと、下周縁部WEを研削可能な下面精研削部312Eとを備える溝部が形成されている。
ここで、粗研削ホイール311および精研削ホイール312の数は、特に限定されない。また、粗研削ホイール311および精研削ホイール312に用いる接着剤の種類は特に限定されないが、メタルボンドを用いることが好ましい。
[面取り方法の説明]
次に、本実施形態のウェーハの面取り方法について説明する。
通常、ウェーハを製造する場合には、インゴットをスライスして得られるウェーハに対して粗面取り加工を施す。そして、粗面取り加工後に、ラップ加工を施し、さらに仕上げ面取り加工を施す。また、仕上げ面取り加工後には、エッチング加工、ミラー面取り加工、ウェーハの表面の鏡面研磨加工を施す。
本実施形態においては、上記面取り装置1を用いた面取り方法を、このような仕上げ面取り加工のときに採用した。また、本実施形態においては、ウェーハWの保持面に生じる傷を後工程において除去できるという観点から、ウェーハWの保持面に対し鏡面研磨加工が施されるようにしている。
なお、以下において、粗研削工程前、粗研削工程後、精研削工程のうちの非保持面精研削段階後、精研削工程後のウェーハを、それぞれ、研削前ウェーハW、粗研ウェーハW1、精研中ウェーハW1a、精研ウェーハW2と称す。また、粗研削工程前の上周縁部、側面、下周縁部を、研削前上周縁部WC、研削前側面WD、研削前下周縁部WEと称し、粗研削工程後の上周縁部、側面、下周縁部を、粗研上周縁部WC1、粗研側面WD1、粗研下周縁部WE1と称し(図2参照)、非保持面精研削段階後の上周縁部、側面、下周縁部を、精研中上周縁部WC1a、精研中側面WD1a、精研中下周縁部WE1aと称し(図3参照)、精研削工程後の上周縁部、側面、下周縁部を、精研上周縁部WC2、精研側面WD2、精研下周縁部WE2と称す(図4参照)。
本実施形態においては、以下に説明する粗研削工程および精研削工程を行う。
粗研削工程においては、研削前ウェーハWの研削前上周縁部WCおよび研削前側面WDを、粗研削ホイール311を用いて研削する。
具体的には、面取り装置1において、吸着ステージ21に保持された研削前ウェーハWの研削前上周縁部WCが、粗研削ホイール311の上面粗研削部311Cと接触するような上下位置となるように、研削部3を移動させる。その後、吸着ステージ21を研削前ウェーハWとともに所定回転速度(好ましくは、10mm/sec〜50mm/sec)で回転させるとともに、研削ホイール31も同様に回転させる。この状態で、研削部3を右方向に(研削前ウェーハWに向けて)移動させ、粗研削ホイール311を研削前上周縁部WCおよび研削前側面WDに当接させて、ウェーハWを研削する。
このような粗研削工程により、粗研上周縁部WC1、粗研側面WD1、粗研下周縁部WE1を有する粗研ウェーハW1が形成される。
なお、図2に示すT1は、粗研削工程における取り代を示す。
精研削工程は、前記粗研削工程の後に行われ、以下に説明する非保持面精研削段階としての上面精研削段階および保持面精研削段階としての下面精研削段階を備える。これら上面精研削段階および下面精研削段階の順序は特に限定されないが、本実施形態では、上面精研削段階の後に下面精研削段階を行う。
上面精研削段階においては、粗研ウェーハW1の粗研上周縁部WC1および粗研側面WD1を、精研削ホイール312を用いて研削する。
具体的には、面取り装置1において、図3に示すように、粗研上周縁部WC1が精研削ホイール312の非保持面精研削部312Cと接触するような上下位置となるように、研削部3を移動させる。その後、吸着ステージ21を研削後ウェーハW1とともに所定回転速度(好ましくは、10mm/sec〜50mm/sec)で回転させるとともに、研削ホイール31も同様に回転させる。この状態で、研削部3を右方向に(研削後ウェーハW1に向けて)移動させ、精研削ホイール312を研削後上周縁部WC1および研削後側面WD1に当接させて、ウェーハW1を研削する。
このような上面精研削段階により、精研中上周縁部WC1a、精研中側面WD1a、精研中下周縁部WE1aを有する精研中ウェーハW1aが形成される。
なお、図3に示すT21は、上面精研削段階における取り代を示す。
下面精研削段階においては、精研中ウェーハW1aの精研中下周縁部WE1aおよび精研中側面WD1aのうちの少なくとも精研中下周縁部WE1aを、精研削ホイール312を用いて研削する。ここでは、精研中下周縁部WE1aと精研中側面WD1aとを、精研削ホイール312を用いて研削する場合について説明する。
具体的には、面取り装置1において、図4に示すように、精研中下周縁部WE1aが精研削ホイール312の下面精研削部312Eと接触するような上下位置となるように、研削部3を移動させる。その後、吸着ステージ21を精研中ウェーハW1aとともに所定回転速度(好ましくは、10mm/sec〜50mm/sec)で回転させるとともに、研削ホイール31も同様に回転させる。この状態で、研削部3を右方向に(精研中ウェーハW1aに向けて)移動させ、精研削ホイール312を精研中下周縁部WE1aおよび精研中側面WD1aに当接させて、ウェーハW1aを研削する。
このような下面精研削段階により、精研上周縁部WC2、精研側面WD2、精研下周縁部WE2を有する精研ウェーハW2が形成される。
なお、図4に示すT22は、下面精研削段階における取り代を示す。
本実施形態においては、以上のようにして、図5に示すように、精研ウェーハW2における精研下周縁部WE2の形状および精研上周縁部WC2の形状が非対称となるように、ウェーハWの面取りを行っている。
また、精研削工程における取り代T2は、上面精研削段階における取り代T21および下面精研削段階における取り代T22の合計値であるが、本実施形態においては、このような取り代T2が、粗研削工程における取り代T1よりも大きくなるように、研削している。
ここで、従来の仕上げ面取り方法では、まず、図6に示すような非保持面粗研削段階と、図7に示すような保持面粗研削段階とを備える粗研削工程を行う。
非保持面粗研削段階では、研削前ウェーハWの研削前上周縁部WCおよび研削前側面WDを研削し(図6参照)、保持面粗研削段階では、研削前側面WDおよび研削前下周縁部WEを研削することで(図7参照)、粗研上周縁部WC3、粗研側面WD3、および、粗研下周縁部WE3を有する粗研ウェーハW3が形成される。
そして、粗研ウェーハW3に対して、本実施形態と同様に、非保持面精研削段階および保持面精研削段階を有する精研削工程を行い、図8に示すように、精研上周縁部WC4、精研側面WD4、および、精研下周縁部WE4を有する精研ウェーハW4を得ることができる。
ここで、一般的に、精研削工程における取り代T4は、粗研削工程における取り代T3よりも小さくなるように、ウェーハWを研削している。
そして、非保持面粗研削段階では、下面WAを保持する吸着ステージ21と粗研削ホイール311との間に研削前ウェーハWが挟み込まれることとなるため、研削前ウェーハWのばたつきを抑制することができ、結果として、チップの発生を抑制できる。
一方、保持面粗研削段階では、吸着ステージ21と粗研削ホイール311との間に研削前ウェーハWが挟み込まれないので、研削中に研削前ウェーハWがばたついてしまい、結果として、図8に示すように、粗研ウェーハW3の粗研下周縁部WE3にチップが発生しやすくなる。
このようなチップは、粗研ウェーハW3における粗研削ホイール311との接触境界L3の近傍に発生しやすい。
また、保持面粗研削段階では、研削前周縁部WEも研削するので、接触境界L3は、粗研側面WD3と同一面上に位置せずに、粗研ウェーハW3の中心側に位置することとなる。そして、チップが発生する領域(チップ発生領域CR3)は、粗研ウェーハW3の粗研下周縁部WE3のうち、粗研側面WD3から比較的に遠い位置に存在することとなる。このため、精研削工程において、粗研ウェーハW3における粗研下周縁部WE3と粗研側面WD3とを研削しても(保持面精研削段階を行っても)、粗研削工程で発生したチップが研削されず、精研下周縁部WE4に残ってしまう(図8参照)。
さらに、粗研削工程では、粗研削ホイール311の粒度が粗いため、粗研削ホイール311と研削前ウェーハWを相対移動させたときに、研削部分に線状の傷(以下、加工層Sと称す)が発生する場合がある。そして、粗研削工程の取り代T3が精研削工程における取り代T4よりも大きい場合、精研削工程を行っても、加工層Sが精研上周縁部WC4に残ってしまう場合がある(図8参照)。
これに対して、本実施形態では、粗研削工程において、研削前上周縁部WCと研削前側面WDのみの研削を行い、研削前下周縁部WEの研削を行っていない。つまり、上述した従来の非保持面粗研削段階のみを行い、研削前ウェーハWのばたつきによるチップが発生しやすい保持面粗研削段階を行っていないため、粗研削工程におけるチップの発生を抑制できる。
仮に、図5に示すように、チップが発生したとしても、接触境界L1は、粗研側面WD1と同一面上に位置することとなる。そして、チップ発生領域CR1は、従来のチップ発生領域CR3と比べて、粗研側面WD1に近い位置に存在することとなる。このため、精研削工程において、粗研下周縁部WE1と粗研側面WD1とを研削することで、粗研削工程で発生したチップが研削され、精研下周縁部WE2に残ってしまうことがない。
また、本実施形態では、精研削工程での取り代T2を粗研削工程での取り代T1よりも大きくしているため、粗研削工程で加工層Sが発生した場合でも、精研削工程において加工層Sを除去できる。
[実施形態の作用効果]
上述したような本実施形態では、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)上述のように、粗研削工程の際のウェーハWのばたつきによる下面WAの周縁部WEでのチップの発生を抑制できる。また、上述のように、精研削工程において、ウェーハにおける保持面の周縁部と側面とを研削することで、チップを研削できる。さらに、上述のように、精研削工程の際には、研削材の粒度の影響により粗研削工程と比べてチップが発生しにくい。このようにして、本実施形態によれば、ウェーハの周縁部におけるチップの発生を抑制できる。
(2)ウェーハの下面の周縁部の形状および上面の周縁部の形状を非対称とすることができ、ユーザーのニーズに対応したウェーハを提供できる。
(3)精研削工程における取り代T2を粗研削工程における取り代T1よりも大きくするために、粗研削工程の際に発生する加工層Sを後の精研削工程により研削でき、結果として、加工層Sの発生を抑制できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良および設計の変更などが可能である。
すなわち、上記実施形態においては、粗面取り加工が施されているウェーハに対して、本発明のウェーハの面取り方法を実施したが、粗面取り加工が施されていないウェーハに対して、本発明のウェーハの面取り方法を実施してもよい。
また、前記精研削工程においては、非保持面精研削段階の前に保持面精研削段階を行ってもよい。
さらに、上記実施形態においては、面取り装置1の保持手段としてウェーハWを吸着により保持する吸着ステージ21を用いたが、この保持手段は、粘着材などによりウェーハWを保持する手段であってもよい。
また、前記下面精研削段階においては、精研中ウェーハW1aの精研中下周縁部WE1aと精研中側面WD1aとを、精研削ホイール312を用いて研削したが、精研中下周縁部WE1aのみを、精研削ホイール312を用いて研削してもよい。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[実施例]
まず、上記実施形態に用いる面取り装置1と同様の構成を有する以下の仕様の面取り装置を準備した。
面取り装置:東精エンジニアリング社製、「W−GM−4200A」および「W−GM−3200」
粗研削ホイール:メタルボンド(形状:T型ホイール、粒度:600番)
精研削ホイール:メタルボンド(形状:T型ホイール、粒度:1000番)
また、粗面取り加工およびラップ加工が施されたウェーハ(直径:200mm+取り代)200〜400枚を1ロットとして準備した。
そして、この1ロットのウェーハについて、粗研削工程として、ウェーハWの上面WBの周縁部WCおよびウェーハWの側面WDを、粗研削ホイール311を用いて研削した。次いで、精研削工程として、粗研削工程後のウェーハW1の上面WBの周縁部WC1およびウェーハW1の側面WD1を、精研削ホイール312を用いて研削した(非保持面精研削段階)。その後、非保持面精研削段階後のウェーハW1aの下面WAの周縁部WE1aおよびウェーハW1aの側面WD1aを、精研削ホイール312を用いて研削して(保持面精研削段階)、仕上げ面取り加工を施した。
なお、精研削工程における取り代T2は、粗研削工程における取り代T1よりも大きい。また、仕上げ面取り加工後のウェーハの直径は200mmである。
実施例においては、合計14ロットのウェーハ(合計枚数:3235枚)について、上記の仕上げ面取り加工を施し、その後、ミラー面取り加工を施した。そして、ミラー面取り加工後のウェーハについて、1ロットごとに外観不良検査を行ったところ、チップおよび加工層は見られなかった。そのため、ミラー面取り加工を再度施す必要がなかった。
得られた結果を表1に示す。なお、外観不良検査は、ミラー面取り加工後のウェーハの加工部分に対し、集束光を照射し、その透過光を目視にて観察することにより評価した。
[比較例]
粗研削工程において、ウェーハWの下面WAの周縁部WEおよびウェーハの側面WDをさらに研削するとともに、精研削工程における取り代T2を実施例よりも0.05mm大きくし、粗研削工程における取り代T1を実施例よりも0.05mm小さくしたこと以外は実施例と同様にして、仕上げ面取り加工を施した。
なお、精研削工程における取り代T2は、粗研削工程における取り代T1よりも小さい。また、仕上げ面取り加工後のウェーハの直径は200mmである。
比較例においては、合計51ロットのウェーハ(合計枚数:11785枚)について、上記の仕上げ面取り加工を施し、その後、ミラー面取り加工を施した。そして、ミラー面取り加工後のウェーハについて、実施例と同様にして1ロットごとに外観不良検査を行ったところ、11785枚中に13枚のウェーハにチップまたは加工層が見られた。不良率は、0.11%であった。また、チップまたは加工層が見られたウェーハを含むロットの数は6であり、これらのロットについてはミラー面取り加工を再度施した。ミラー面取り直し率[(ミラー面取り加工を再度施したロット数/全ロット数)×100]は、11.76%であった。得られた結果を表1に示す。
Figure 2012101327
表1に示す結果からも明らかなように、前記実施形態(実施例)においては、ウェーハの周縁部におけるチップおよび加工層の発生を抑制できることが確認された。
1…面取り装置
2…ウェーハ吸着部
21…吸着ステージ
3…研削部
31…研削ホイール
311…粗研削ホイール
312…精研削ホイール
32…ホイール保持部材
CR1、CR3…チップ発生領域
L1、L3…接触境界
S…加工層
W、W1、W2、W3、W4…ウェーハ

Claims (3)

  1. 円板状のウェーハにおける一方の面である保持面のみを保持した状態で、前記ウェーハの面取りを行う面取り方法であって、
    前記ウェーハにおける他方の面である非保持面の周縁部および前記ウェーハの側面を、粗研削用の研削材を用いて研削する粗研削工程と、
    前記粗研削工程の後に、前記ウェーハの非保持面の周縁部および前記ウェーハの側面を、精研削用の研削材を用いて研削する非保持面精研削段階、並びに、前記ウェーハの保持面の周縁部および前記ウェーハの側面のうちの少なくとも保持面の周縁部を、精研削用の研削材を用いて研削する保持面精研削段階を備える精研削工程とを備える
    ことを特徴とするウェーハの面取り方法。
  2. 請求項1に記載のウェーハの面取り方法において、
    前記精研削工程後のウェーハにおける保持面の周縁部の形状および非保持面の周縁部の形状が非対称となるように、前記ウェーハの面取りを行う
    ことを特徴とするウェーハの面取り方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のウェーハの面取り方法において、
    前記精研削工程では、当該精研削工程における取り代が、前記粗研削工程における取り代よりも大きくなるように、前記粗研削工程後のウェーハを研削する
    ことを特徴とするウェーハの面取り方法。
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