JPH1054960A - 光学ローパスフィルタ - Google Patents

光学ローパスフィルタ

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JPH1054960A
JPH1054960A JP9106201A JP10620197A JPH1054960A JP H1054960 A JPH1054960 A JP H1054960A JP 9106201 A JP9106201 A JP 9106201A JP 10620197 A JP10620197 A JP 10620197A JP H1054960 A JPH1054960 A JP H1054960A
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birefringent
pass filter
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horizontal
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JP9106201A
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Inventor
Hideshi Saito
秀史 斉藤
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Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも少ない種類の光学要素を用いて、
安価な構成のもとに従来と同等の光束分離能力を発揮し
得る光学ローパスフィルタを提供する。 【解決手段】 画素が正方格子状に配列された撮像デバ
イスに用いる光学ローパスフィルタにおいて、水平分離
複屈折板1aと垂直分離複屈折板1bを少なくとも1枚
ずつ備え、その各複屈折板1a,1bを、厚さが互いに
等しく、かつ、その水平方向寸法と垂直方向寸法とを互
いに等しくした構成を採用することにより、実質的に同
一の部材を互いに90°回転させて積層することで水平
分離複屈折板1aと垂直分離複屈折板1bに使い分ける
こどを可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複屈折板を用いた光
学ローパスフィルタに関し、更に詳しくは、画素が正方
格子状に配列された撮像デバイスに用いるための光学ロ
ーパスフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】CCD等の撮像デバイスにおいては、一
般に、疑似信号の発生を防止することを目的として、撮
像デバイスの前段に光学ローパスフィルタが設けられ
る。このような光学ローパスフィルタには、通常、水晶
板等の複屈折板が主として用いられ、複屈折板と偏光解
消板としての1/4波長板等を併用したものもあるが、
基本的には、撮像デバイスへの入射光である一つの単位
光束を複数本の光束に分離して複数の画素に入射させる
ことによって、高い空間周波数成分を持つ輝度信号によ
る色ビードを除去する。
【0003】撮像デバイスとしてCCDを用いる場合に
は、一つの単位光束を水平方向および垂直方向に分離す
る必要があり、また、分離された各光束がそれぞれに対
応する個々の画素に入射する必要があるため、このよう
な撮像デバイスに用いる光学ローパスフィルタは、CC
Dの画素のピッチに合わせて設計される。
【0004】家庭用ビデオカメラ等に用いられるCCD
は、画素のピッチが水平方向と垂直方向で相違し、従っ
て、光学ローパスフィルタによる分離パターンは、水平
方向と垂直方向とで分離距離(ピッチ)を相違させる必
要がある。このような水平方向と垂直方向への分離距離
が異なる2次元の光学ローパスフィルタを得るための光
学要素の組み合わせとしては、例えば図10に示すよう
に、水平方向への分離距離を決定する厚さTの水平分離
複屈折板71と、厚さT/2の水平分離複屈折板72、
および垂直方向への分離距離を決定する厚さt(≠T)
の垂直分離複屈折板73のそれぞれの間に1/4波長板
74を介在させて積層する構成等が実用化されている。
【0005】一方、パーソナルコンピュータの映像取り
込みやテレビ電話等、静止画取り込み用のCCDは水平
・垂直の画素ピッチが互いに等しく、いわゆる正方格子
状に各画素が配列されており、従ってこれらの撮像デバ
イスに用いられる光学ローパスフィルタによる分離パタ
ーンは、水平・垂直の分離距離を一致させる必要があ
る。このような静止画取り込み用CCDに用いられる2
次元の光学ローパスフィルタを得るための光学要素の組
み合わせとしては、図11に例示するように、厚さTが
互いに等しい水平分離複屈折板81と垂直分離複屈折板
82の間に1/4波長板83を介在させる構成(A)の
ほか、厚さTの水平分離複屈折板84の両側に、分離方
向が互いに90°相違し、かつ、厚さがそれぞれT×√
2の2枚の45°分離複屈折板85,86を設ける構成
(B)等が実用化されている。
【0006】ここで、以上のような各光学ローパスフィ
ルタに用いられる各複屈折板は、積層時等において縦・
横の方向を間違えると分離方向が設計とは相違してしま
う関係上、その縦・横のサイズを異ならしめており、1
/3インチCCD用では縦×横のサイズは8.4×8.
9mmもしくは8.2×8.8mm、1/4インチCC
D用では縦×横のサイズが7.3×7.8mmとなって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な従来の各光学ローパスフィルタにおいては、水平方向
および垂直方向に単位光束を分離させるためには、少な
くとも3種類の光学要素を要し、より具体的には、2種
類以上の複屈折板と1種類以上の偏光要素、もしくは3
種類以上の複屈折板が必要となる。
【0008】本発明の目的は、従来よりも少ない種類の
光学要素を用いて、従って安価な構成のもとに、従来と
同等の光束分離能力を発揮し得る光学ローパスフィルタ
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明の光学ローパスフィルタは、画
素が正方格子状に配列された撮像デバイスに用いる光学
ローパスフィルタであって、撮像デバイスに対する入射
光を水平方向に分離するための水平分離複屈折板と、同
入射光を垂直方向に分離するための垂直分離複屈折板と
をそれぞれ少なくとも1枚ずつ備えるとともに、その各
複屈折板の厚さは互いに等しく、かつ、これらの各複屈
折板は、その水平方向寸法と垂直方向寸法を互いに等し
くしていることによって特徴づけられる。
【0010】また、同じ目的を達成するため、請求項2
に係る発明の光学ローパスフィルタでは、撮像デバイス
に対する入射光をそれぞれ45°方向に分離し、かつ、
その分離方向が互いに90°相違する第1と第2の45
°分離複屈折板を備えるとともに、その各複屈折板の厚
さは互いに等しく、かつ、これらの各複屈折板は、その
水平方向寸法と垂直方向寸法を互いに等しくしているこ
とによって特徴づけられる。
【0011】ここで、本発明における水平分離複屈折板
と垂直分離複屈折板の形状、もしくは第1と第2の45
°分離複屈折板の形状は特に限定されるものではない
が、それぞれ略正方形とすることがウェハからの切りだ
し工程の簡便さの点において好ましい。ここで言う略正
方形とは、基本形状が正方形であり、必要に応じてその
各コーナー部分や各辺に面取りないしは切欠等を設けた
形状を言う。
【0012】本発明における水平分離複屈折板および垂
直分離複屈折板、もしくは第1と第2の45°分離複屈
折板には、それぞれ、積層工程において各複屈折板の方
向を誤らないように、光束分離方向識別のための切欠を
形成することが望ましい。
【0013】そして、本発明の好ましい実施の形態で
は、水平分離複屈折板と垂直分離複屈折板が、もしくは
第1と第2の45°分離複屈折板が、互いに同一の部
材、つまり厚さ並びにその平面形状が全く同一とされ、
それぞれの光束分離方向が得られるように相互に90°
回転させた状態で積層される。
【0014】また、請求項1に係る発明の構成を適用し
た光学ローパスフィルタにおいて、各光学要素の好まし
い組み合わせとしては、1枚の水平分離複屈折板と1枚
の垂直分離複屈折板とを、45°分離複屈折板を介して
相互に積層したものを挙げることができる。
【0015】本発明は、画素が正方格子状に配列された
CCDでは、光束の分離距離が水平方向と垂直方向とで
一致するが故に、水平分離複屈折板と垂直分離複屈折板
とを用いて光学ローパスフィルタを構築する場合には、
これらの複屈折板の厚さが同一とされることに着目し、
これらの平面視における形状・寸法を工夫することによ
って、水晶ウェハ等の基体から同一のカットアングルの
もとに切りだした部材をこれらに兼用し得るようにした
ものである。
【0016】すなわち、複屈折板の形状を、例えば略正
方形等、水平・垂直方向の寸法、つまり横と縦の寸法を
等しくすると、90°回転させてもその横と縦の寸法は
変わらず、従って、同じ部材を相互に90°回転させて
積層することで、水平分離複屈折板と垂直分離複屈折板
が積層された状態とすることができ、結局、実質的に1
種類の複屈折板の積層の向きを変えるだけで水平分離複
屈折板と垂直分離複屈折板の双方に使い分けることがで
き、よって、このような水平分離複屈折板および垂直分
離複屈折板を少なくとも1枚ずつ用いて光学ローパスフ
ィルタを構築することで、従来の各構成に比して1種類
少ない光学要素の組み合わせによって同等の光束分解能
力を持つ光学ローパスフィルタを得ることが可能とな
る。
【0017】また、同じことは、分離方向が互いに90
°相違する第1と第2の45°分離複屈折板を設ける場
合についても言え、45°分離複屈折板の横と縦の寸法
を等しくすることにより、同じ部材を相互に90°回転
させて積層することで、分離方向が互いに90°相違し
た2枚の45°分離複屈折板が積層された状態とするこ
とができ、1種類の複屈折板の積層の向きを変えるだけ
で分離方向が90°相違した第1と第2の45°分離複
屈折板の双方に使い分けることができる。
【0018】ここで、実質的に1種類の複屈折板を積層
時における向きを変更することによって、水平分離複屈
折板と垂直分離複屈折板、あるいは分離方向が互いに9
0°相違する第1と第2の45°分離複屈折板に使い分
けるためには、その複屈折板の光軸方向、つまり光束分
離方向の識別のための何らかの指標が必要となるが、例
えば光束分離方向に沿った2つのコーナーに切欠を入れ
るか(水平分離複屈折板と垂直分離複屈折板の場合)、
あるいは光束分離方向を指すコーナーに切欠を入れる
(第1と第2の45°分離複屈折板の場合)等によって
対処可能である。
【0019】そして、水平方向と垂直方向の寸法とが等
しい実質的に1種類の複屈折板の2枚を、水平分離複屈
折板と垂直分離複屈折板とに使い分け、これらの間に4
5°分離複屈折板を介在させて相互に積層した請求項5
に記載の光学ローパスフィルタによれば、実質的に2種
類の複屈折板を用いて、図5(B)に示すように一つの
単位光束を7点に分離することが可能となり、安価で光
束分離能力の高い光学ローパスフィルタを得ることがで
きる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は請求項1に係る発明の実施
の形態の構成を示す図で、(A)は模式的側面図、
(B)は模式的正面図であり、また、図2(A),
(B)にはその水平分離複屈折板1aと垂直分離複屈折
板1bとを抽出したそれぞれの模式的正面図を示す。
【0021】この例における光学ローパスフィルタは、
1枚の水平分離複屈折板1aと、1枚の垂直分離複屈折
板1bの間に1/4波長板2を介在させた状態で相互に
積層した構造を持つ。
【0022】水平分離複屈折板1a、垂直分離複屈折板
1b、および1/4波長板2はそれぞれ同サイズの正方
形状であり、また、水平分離複屈折板1aと垂直分離複
屈折板1bの厚さTは互いに等しい。
【0023】そして、水平分離複屈折板1aと垂直分離
複屈折板1bは、同じ水晶ウェハから同じカットアング
ルのもとに切りだされた全く同一の部材であり、これら
には光束分離方向に沿う一辺の両側の2つのコーナーに
それぞれ切欠u1 およびu2が形成されている。すなわ
ち、図2に矢印で示すように、全く同じ水晶板を、切欠
1 ,u2 の位置を90°相違させた状態で積層するこ
とにより、水平分離複屈折板1aおよび垂直分離複屈折
板1bとして用いている。
【0024】図3は以上の本発明の実施の形態の作用説
明図で、(A)は以上の本発明の実施の形態の光学ロー
パスフィルタにおける各光学要素の光束分離方向等の機
能を表す図であり、同図(B)はこの光学ローパスフィ
ルタに入射した一つの単位光束の分離状況を表す図であ
る。
【0025】この図3から明らかなように、この実施の
形態によれば、例えばP1点に入射した一つの単位光束
は水平分離複屈折板1aによって互いに距離aを隔てた
P1点とP2点を通る二つの光束に分離された後、1/
4波長板2を経て垂直分離複屈折板1bに入射すること
によって、これらの各光束は垂直方向に距離aだけ分離
され、最終的にP1点〜P4点を通る合計四つの光束に
分離される。
【0026】この本発明の実施の形態では、1種類の複
屈折板と1枚の1/4波長板により一つの単位光束を四
つに分離しているのに対し、これと同等の光束分離能力
を持つ、図11(A)に示した従来の光学ローパスフィ
ルタでは、2種類の複屈折板と1枚の1/4波長板を用
いる必要があり、従って本発明の実施の形態によれば、
複屈折板の種類を少なくした分だけ、その複屈折板の量
産効果に伴うコストダウンを達成することができる。
【0027】ここで、一般的な光学ローパスフィルタの
サイズは、前記した通りCCDのサイズによって決ま
り、例えば1/3インチ用のものでは7.3×7.8m
mであるが、本発明の実施の形態においては、有効エリ
アを確保するためにそのサイズは7.8×7.8mmの
正方形とされるが、この程度の面積の増大は材料コスト
を殆ど上昇させることがない。
【0028】図4は請求項1に係る発明の他の実施の形
態に相当する、請求項5に係る発明の実施の形態の模式
的側面図(A)と模式的正面図(B)であり、また、図
5はその作用説明図であって、(A)はその各光学要素
の光束分離方向等の機能を表す図で、(B)はこの実施
の形態に入射した一つの単位光束の分離状況を表す図で
ある。
【0029】この実施の形態における特徴は、先の実施
の形態における1/4波長板2に代えて45°分離複屈
折板3を用いた点にある。すなわち、この実施の形態に
おいては、それぞれ正方形状をした厚さTの先の実施の
形態と全く同様の水平分離複屈折板1aおよび垂直分離
複屈折板1bの間に、同じく正方形状をした厚さT×√
2の45°分離複屈折板3を介在させ、全体を積層した
構造を持つ。
【0030】この実施の形態によれば、P1点に入射し
た一つの単位光束は、水平分離複屈折板1aによってP
1点およびP2点を通る二つの光束に分離された後、4
5°分離複屈折板3によってP1点〜P4点を通る四つ
の光束に分離され、更に垂直分離複屈折板1bによって
これらの四つの光束が垂直方向に分離され、結局、水平
方向および垂直方向に互いに距離aを隔てたP1点〜P
7点を通る七つの光束に分離される(なお、P3点にお
いて二つの光束が重複する)。
【0031】このような七つの光束への分離を、この実
施の形態では2種類の複屈折板を3枚用いることによっ
て実現している。この実施の形態と、図11に示した従
来の光学ローパスフィルタのうち、3枚の複屈折板を用
いた(B)に示すものとを比較したとき、この実施の形
態では以下に示すような効果を奏することができる。
【0032】すなわち、45°分離複屈折板は、水平お
よび垂直分離複屈折板に比し、√2倍の厚さを必要とす
るとともに、その加工がより困難であるため、コストが
高くなる。図11(B)に示した従来の光学ローパスフ
ィルタでは、2種類の45°分離複屈折板を要するとと
もに、加えて水平分離複屈折板が必要であるのに対し、
本発明の実施の形態では1枚の45°複屈折板と1種類
の水平分離複屈折板を用いることから、コストを大幅に
低減することができる。また、光束分離能力について
は、図4に示した実施の形態は、図11(B)の従来の
ものに比して水平方向にはやや劣るものの、垂直方向に
はほぼ同等であり、前記したコスト低減効果との関連に
おいて、図4の実施の形態はコストパフォーマンスの点
で優れた光学ローパスフィルタとなり得る。
【0033】次に、請求項2に係る発明の実施の形態に
ついて述べる。図6はその模式的側面図(A)と模式的
正面図(B)であり、また、図7はその第1と第2の4
5°分離複屈折板3aと3bとを抽出したそれぞれの模
式的正面図であり、更に図8はその作用説明図であっ
て、(A)はその各光学要素の光束分離方向等の機能を
表す図で、(B)はこの実施の形態に入射した一つの単
位光束の分離状況を表す図である。
【0034】この実施の形態の光学ローパスフィルタ
は、光束分離方向が互いに90°相違する第1と第2の
45°分離複屈折板3aと3bの間に、1/4波長板2
を介在させた状態で相互に積層した構造を持つ。
【0035】第1と第2の45°分離複屈折板3aと3
b、および1/4波長板2はそれぞれ同サイズの正方形
状であり、また、第1と第2の45°分離複屈折板3a
と3bの厚さは互いに等しい。
【0036】また、第1と第2の45°分離複屈折板3
aと3bは、同じ水晶ウェハから同じカットアングルの
もとに切りだされた全く同一の部材であり、これらには
光束分離方向を指す1つのコーナーに切欠uが形成され
ている。すなわち、図7に矢印で示すように、全く同じ
水晶板を、切欠uの位置を90°相違させた状態で積層
することにより、互いに光束分離方向が90°相違する
第1と第2の45°分離複屈折板3aと3bとして用い
ている。
【0037】このような実施の形態によれば、図8に示
すように、P1点に入射した一つの単位光束は、第1の
45°分離複屈折板3aによってP1点およびそこから
45°方向に距離bだけ離れたP2点を通る二つの光束
に分離された後、1/4波長板2を経て第2の45°分
離複屈折板3bに入射することにより、P1点〜P4点
を通る合計四つの光束に分離される。ここで、この実施
の形態においては、光束を45°方向にのみ分離するか
ら、各複屈折板3a,3bによる分離距離bに対して、
その√2倍の距離aが画素ピッチに対応する距離とな
り、各45°分離複屈折板3a,3bの厚さはこの点を
考慮して決定される。
【0038】以上の実施の態によっても、1種類の複屈
折板と1枚の1/4波長板により一つの単位光束を四つ
に分離することができ、図1に示した実施の形態とほぼ
同等の効果を奏することができる。
【0039】なお、本発明における水平および垂直分離
複屈折板の形状、および、第1と第2の45°分離複屈
折板の形状は、以上の各実施の形態のように正方形状に
限られることなく、例えば図9に正面図を示すように略
八角形等とすることができ、要は切欠等を除いた基本形
状における水平方向と垂直方向の寸法が互いに等しく、
もって90°回転させても同じ形状となるような基本形
状を有していれば足りる。また、光束分離方向識別用の
切欠についても、前記した各実施の形態における切欠形
状および位置に限られることなく、任意とすることがで
きることは言うまでもない。
【0040】また、本発明における光学要素の組み合わ
せは前記した各実施の形態のものに限られることなく、
画素が正方格子状に配列されたCCD用光学ローパスフ
ィルタにおいて、水平分離および垂直分離のための複屈
折板を少なくとも1枚ずつ備えるか、もしくは分離方向
が互いに90°相違する第1と第2の45°分離複屈折
板を少なくとも備えていれば、任意の組み合わせを採用
し得ることは勿論である。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、水平分
離複屈折板と垂直分離複屈折板を少なくとも1枚ずつ備
えるか、あるいは分離方向が互いに90°相違する第1
と第2の45°分離複屈折板を備えるとともに、その各
複屈折板を、例えば正方形等のように、水平方向寸法と
垂直方向寸法とを同一としているから、全く同じ部材を
単に90°回転させて積層することによって、水平分離
複屈折板と垂直分離複屈折板とに使い分けること、もし
くは第1と第2の45°分離複屈折板に使い分けること
が可能となり、実質的に複屈折板の種類を減少させても
従来と同等の光束分離能力を持つ光学ローパスフィルタ
を得ることができる。その結果、複屈折板の量産効果に
伴うコスト低減を達成することができる。
【0042】また、本発明の光学ローパスフィルタで
は、縦と横の寸法が同一となるため、撮像デバイスへの
組み込み時にその方向性を考慮する必要がなくなる、と
いう利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の実施の形態の構成を示す
図で、(A)は模式的側面図、(B)は模式的正面図
【図2】図1の水平分離複屈折板1aと垂直分離複屈折
板1bとを抽出して示すそれぞれの模式的正面図
【図3】図1の実施の形態の作用説明図で、(A)はそ
の各光学要素の光束分離方向等の機能を表す図であり、
(B)はこの光学ローパスフィルタに入射した一つの単
位光束の分離状況を表す図
【図4】請求項1に係る発明の他の実施の形態の構成を
示す図で、(A)は模式的側面図、(B)は模式的正面
【図5】図4の実施の形態の作用説明図で、(A)はそ
の各光学要素の光束分離方向等の機能を表す図であり、
(B)はこの光学ローパスフィルタに入射した一つの単
位光束の分離状況を表す図
【図6】請求項2に係る発明の実施の形態の構成を示す
図で、(A)は模式的側面図、(B)は模式的正面図
【図7】図1の第1と第2の45°分離複屈折板3aと
3bとを抽出して示すそれぞれの模式的正面図
【図8】図6の実施の形態の作用説明図で、(A)はそ
の各光学要素の光束分離方向等の機能を表す図であり、
(B)はこの光学ローパスフィルタに入射した一つの単
位光束の分離状況を表す図
【図9】本発明において用いることのできる水平分離複
屈折板と垂直分離複屈折板、および第1と第2の45°
分離複屈折板の形状を示す模式的正面図
【図10】ビデオムービー等の動画用撮像デバイスに用
いられる従来の光学ローパスフィルタの光学要素の組み
合わせの例とそれによる光束分離状況の説明図
【図11】静止画取り込み用撮像デバイスに用いられる
従来の光学ローパスフィルタの光学要素の組み合わせ例
とその光束分離状況の説明図
【符号の説明】
1a 水平分離複屈折板 1b 垂直分離複屈折板 2 1/4波長板 3 45°分離複屈折板 3a 第1の45°分離複屈折板 3b 第2の45°分離複屈折板 u1 ,u2 ,u 切欠

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画素が正方格子状に配列された撮像デバ
    イスに用いる光学ローパスフィルタであって、撮像デバ
    イスに対する入射光を水平方向に分離するための水平分
    離複屈折板と、同入射光を垂直方向に分離するための垂
    直分離複屈折板とをそれぞれ少なくとも1枚ずつ備える
    とともに、その各複屈折板の厚さは互いに等しく、か
    つ、これらの各複屈折板は、その水平方向寸法と垂直方
    向寸法が互いに等しいことを特徴とする光学ローパスフ
    ィルタ。
  2. 【請求項2】 画素が正方格子状に配列された撮像デバ
    イスに用いる光学ローパスフィルタであって、撮像デバ
    イスに対する入射光をそれぞれ45°方向に分離し、か
    つ、その分離方向が互いに90°相違する第1と第2の
    45°分離複屈折板を備えるとともに、その各複屈折板
    の厚さは互いに等しく、かつ、これらの各複屈折板は、
    その水平方向寸法と垂直方向寸法とが互いに等しいこと
    を特徴とする光学ローパスフィルタ。
  3. 【請求項3】 上記各複屈折板が、それぞれ略正方形で
    あることを特徴とする、請求項1または2に記載の光学
    ローパスフィルタ。
  4. 【請求項4】 上記各複屈折板に、光束分離方向識別の
    ための切欠が形成されていることを特徴とする、請求項
    1、2または3に記載の光学ローパスフィルタ。
  5. 【請求項5】 上記水平分離複屈折板と垂直分離複屈折
    板、もしくは、第1と第2の45°分離複屈折板は、互
    いに同一の部材であり、それぞれの光束分離方向が得ら
    れるように相互に90°回転させた状態で積層されてい
    ることを特徴とする、請求項1、2、3または4に記載
    の光学ローパスフィルタ。
  6. 【請求項6】 1枚の水平分離複屈折板と1枚の垂直分
    離複屈折板とが、45°分離複屈折板を介して相互に積
    層されていることを特徴とする、請求項1、3、4また
    は5に記載の光学ローパスフィルタ。
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