JP2006309151A - 光学ローパスフィルタ - Google Patents

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健彦 上原
Kazuhiro Hara
和弘 原
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    • A23N17/00Apparatus specially adapted for preparing animal feeding-stuffs
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    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3083Birefringent or phase retarding elements

Abstract

【課題】位相差フィルムを粘着剤によって貼り合わせてなる光学ローパスフィルタを使用
する場合でも、耐湿性を向上した光学ローパスフィルタを提供する。
【解決手段】複屈折板としての水晶板2,3の間に粘着剤4,5とともに1/4波長板と
しての高分子フィルムからなる位相差フィルム10が貼り合わされ、少なくとも粘着剤層
4の全ての外周縁4a、粘着剤層5の全ての外周縁5a及び位相差フィルム10の全ての
外周縁10aとを含む領域に、封止部20が形成されている。封止部20は物理的成膜層
、化学的成膜層、粘着テープ、樹脂組成物で構成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空間周波数の高域成分を抑制する光学ローパスフィルタに関する。
デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどの撮像装置は、CCDやCMOS等
の撮像素子を含んで構成され、所定ピッチで配列される有限個の画素によって光学像を電
気信号に変換し、映像を撮影する。このような撮像装置では、光学像の空間周波数が画素
の配列ピッチにより決まるサンプリング周波数の1/2以下であれば、モアレなどの擬似
信号を発生することがないが、光学像の空間周波数がサンプリング周波数の1/2を超え
ると、擬似信号を発生して画質を低下させる。
上述したモアレ等の擬似信号の発生を抑制するために、従来の撮像装置では、撮像素子
の前面に、光学像の空間周波数の高域成分を抑制する光学フィルタ(いわゆる光学ローパ
スフィルタ)が配置されている。
この光学ローパスフィルタの構造として、一般的には複屈折板3枚タイプと複屈折板2
枚の間に位相板を挟むタイプがあり、2枚の複屈折板の間に位相板として1/4波長板を
挟んだ構造の垂直付加タイプの高性能なものが知られている。
近年、1/4波長板として一軸延伸法によって形成した高分子フィルムを用いることが
提案されている(例えば、特許文献1参照)。高分子フィルムを用いることによって、薄
型化と製造コストの低減を図ることができる。複屈折板としては一般的に水晶板が用いら
れる。
特開平7−152035号公報
しかしながら、2枚の複屈折板としての水晶板との間に高分子フィルムを挟んで接着剤
層又は粘着剤層を介して貼り合わされた光学ローパスフィルタは、高温・高湿度下に長時
間曝される耐久性試験で、高分子フィルムと水晶板との間で外周部から中心部に向かって
剥がれる現象(以降、剥がれ現象という)が生じ、品質上問題があることが判明した。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、高温・高湿度下においても剥がれ現象が
生じ難い高品質の光学ローパスフィルタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、第1に、2枚の複屈折板の間に高分子フィルムの
位相板を接着剤層又は粘着剤層を介して接合してなる光学ローパスフィルタの外周面全周
に封止部を設けたことを特徴とする光学ローパスフィルタを提供する。
本発明者は、複屈折板と高分子フィルムの位相板とを接合するために用いられている接
着剤層又は粘着剤層が、高温・高湿度下において水分を吸湿するために、接着力又は粘着
力が減少し、剥がれ現象の原因となっていることを知見し、水分が接着剤層又は粘着剤層
の外周縁から内部に入り込むことを防止すること、そのために接着剤層又は粘着剤層の全
ての外周縁を含む光学ローパスフィルタの外周面に内部を外部と遮断する封止部を設ける
ことが有効であることを見い出した。
本発明は、第2に、上記第1の光学ローパスフィルタにおいて、前記封止部が、物理的
成膜法により形成される成膜層又は化学的成膜法により形成される成膜層で構成されてい
ることを特徴とする光学ローパスフィルタを提供する。
蒸着などの物理的成膜法又はCVD法などの化学的成膜法によって形成された成膜層は
、材質、成膜法を適切にすることにより、外部から内部への水分の透過を遮断する封止部
として構成することができる。
本発明は、第3に、上記第1の光学ローパスフィルタにおいて、前記封止部が、粘着テ
ープで構成されていることを特徴とする光学ローパスフィルタを提供する。
湿度を通過させ難い樹脂フィルム又は金属フィルムを用いた粘着テープを外周面に巻き
付けて接着剤層又は粘着剤層の外周縁を被覆する封止部を形成することにより、外部から
水分を遮断して剥がれ現象を有効に防止することができる。
本発明は、第4に、上記第1の光学ローパスフィルタにおいて、前記封止部が、樹脂組
成物で構成されていることを特徴とする光学ローパスフィルタを提供する。
例えば、接着剤や塗膜を形成できる樹脂組成物で接着剤層又は粘着剤層の全ての外周縁
を被覆して外部から水分を遮断する封止部を形成することにより、剥がれ現象を有効に防
止することができる。
本発明は、第5に、上記第1の光学ローパスフィルタにおいて、赤外線吸収フィルタ板
が前記2枚の複屈折板のうち、光の入射側に位置する複屈折板の光の入射側に接着剤層又
は粘着剤層を介して接合され、前記封止部が前記赤外線吸収フィルタ板と前記接着剤層又
は粘着剤層の全ての外周面を被覆していることを特徴とする光学ローパスフィルタを提供
する。
赤外線吸収フィルタ板は経験上吸湿しやすいことが認められ、剥がれ現象の一つの要因
であると考えられる。また、複屈折板と赤外線吸収フィルタ板とを接合するために用いら
れている接着剤層又は粘着剤層が、高温・高湿度下において水分を吸湿するために、接着
力又は粘着力が減少し、剥がれ現象の原因となっていることを知見した。そのため、赤外
線吸収フィルタ板及び接着剤層又は粘着剤層の全ての外周縁を含む光学ローパスフィルタ
の外周面を封止部で外部からの水分を遮断することにより剥がれ現象を有効に防止するこ
とができる。
本発明は、第6に、上記第1の光学ローパスフィルタにおいて、前記位相板の外周縁の
少なくとも一部が前記2枚の複屈折板の少なくとも一方の複屈折板の外周縁の内側に位置
して段差乃至凹部が形成され、前記段差乃至凹部に前記封止部が形成されていることを特
徴とする光学ローパスフィルタを提供する。
段差乃至凹部を利用して厚みのある封止部を容易に形成することが可能であり、接着剤
層又は粘着剤層の外周縁を外部から確実に遮断することができる。
本発明は、第7に、2枚の複屈折板の間に高分子フィルムの位相板を接着剤層又は粘着
剤層を介して接合してなる光学ローパスフィルタの外周面全周を撥水処理剤で処理してな
ることを特徴とする光学ローパスフィルタを提供する。
接着剤層又は粘着剤層の外部に露出している外周縁を撥水処理剤で処理することにより
、接着剤層又は粘着剤層と複屈折板及び高分子フィルムの位相板との接着力が向上するか
又は水分が接着剤層又は粘着剤層の外周縁から内部へ浸透し難くなり、剥がれ現象を防止
することができる。
本発明は、第8に、上記第7の光学ローパスフィルタにおいて、前記撥水処理剤が、シ
ランカップリング剤であることを特徴とする光学ローパスフィルタを提供する。
シランカップリング剤は、接着剤層又は粘着剤層と複屈折板及び位相板との接着力を向
上させることができ、接着剤層又は粘着剤層がある程度吸湿しても、剥がれ現象を有効に
阻止することができる。
以下、本発明の光学ローパスフィルタの実施の形態について説明するが、本発明は以下
の実施の形態に限定されるものではない。
[第1実施形態]
図1(a)は、第1実施形態における光学ローパスフィルタ1の平面図であり、同図(
b)は、光学ローパスフィルタ1の断面図である。
複屈折板としての水晶板2,3の間に粘着剤層4,5とともに1/4波長板としての高
分子フィルムからなる位相差フィルム10が貼り合わされ、少なくとも粘着剤層4の外周
縁4a、粘着剤層5の外周縁5a及び位相差フィルム10の外周縁10aとを含む全ての
領域を被覆して封止部20が設けられている。
複屈折板としての水晶板2及び水晶板3は、水晶の他に、ニオブ酸リチウム(LiNb
)等の複屈折性を有する結晶板であればよく、水晶板のみを双方に用いる場合や、水
晶とニオブ酸リチウムの組み合わせ、あるいは他の素材で構成される複屈折板を組み合わ
せて用いてもよい。複屈折とは、入射した光が、互いに垂直な振動方向を持つ常光線と異
常光線の二つの光に分離する現象をいう。水晶とニオブ酸リチウム以外に複屈折性を有す
る結晶としては、チリ硝石、方解石、ルチル、KPD(KHPO)、APD(NH
PO)等を例示することができる。
位相差フィルム10は、位相差を与えるために光学系に入れる透明板であり、互いに垂
直な主軸方向に振動する直線偏光成分を通過させ、この二成分間に必要な位相差を与える
高分子フィルムで、1/2波長板、1/4波長板などがある。光学ローパスフィルタ1に
おける位相差フィルム10としては、1/2波長板と1/4波長板の組み合わせ、又は1
/4波長板単独で用いられる。
本発明の光学ローパスフィルタ1においては、1/4波長板として、入射する光の波長
が大きくなるにしたがって位相差が大きくなる波長分散特性を有する高分子フィルムを用
いることが好ましい。このような四分の一波長板として機能する高分子フィルムは市販さ
れている。市販されている高分子フィルムは、一軸延伸されたガラス転移点温度が200
℃以上のポリカーボネート製である。
位相板を高分子フィルム10とすることによって、光学ローパスフィルタ1を薄く構成
することができると共に、入射する光の波長が大きくなるに従って位相差が大きくなる波
長分散特性を有し、広い波長範囲に亘って入射光の偏光状態を直線偏光から円偏光に変換
することができるため、広い波長範囲の入射光に対して四分の一波長板としての機能を有
する、高性能な光学ローパスフィルタ1を構成することができる。
また、図2の断面図に示す光学ローパスフィルタ1は、基本的な構成は図1に示した光
学ローパスフィルタ1と同様であるが、複屈折板2又は複屈折板3と位相差フィルム10
との間に粘着剤層5及び粘着剤層6を介して赤外線吸収フィルタ板7が挟まれている構造
を有する。赤外線吸収フィルタ板7は、ガラス基板の中に赤外線を吸収する成分が練り込
まれ、赤外線成分をカットし、赤外線にも感度を有する固体撮像素子が赤外線で露光する
のを防ぐためのフィルタである。赤外線吸収フィルタ板7は、2枚の複屈折板2、3のう
ち、光の入射側に位置する複屈折板2又は複屈折板3と高分子フィルム10との間に接着
剤層又は粘着剤層を介して接合されている配置構造とすることが好ましい。
赤外線吸収フィルタ板7は経験上吸湿し易いことが認められ、剥がれ現象の一つの要因
であると考えられる。そのため、図2に示すように、封止部20が、赤外線吸収フィルタ
板7の全ての外周面も水分を外部から遮断するように被覆することが好ましい。
封止部20としては、物理的成膜法により形成される成膜層、化学的成膜法により形成
される成膜層、粘着テープ又は樹脂組成物で構成することができる。物理的成膜法は、真
空蒸着法、イオンアシスト蒸着、イオンプレーティング法、スパッタ法を採用することが
できる。真空蒸着法は、高真空中で薄膜材料を加熱蒸発させ、この蒸発粒子を基板上に堆
積させて薄膜を形成する方法である。イオンプレーティング法は、蒸着粒子をイオン化し
、電界により加速して基板に付着させる方法であり、APS(Advanced
Plasma Source)、EBEP(Electron Beam
Excited Plasma)法、RF(Radio Frequency)直接基板印加法(成膜室内に高周波ガス
プラズマを発生させた状態で反応性の真空蒸着を行う方法)などの方式がある。スパッタ
法は、電界により加速したイオンを薄膜材料に衝突させて薄膜材料を叩き出すスパッタリ
ングにより薄膜材料を蒸発させ、蒸発粒子を基板上に堆積させる薄膜形成方法である。化
学的成膜法は、CVD(化学的気相成長法)、無電解メッキ法などを採用することができ
る。
物理的成膜法又は化学的成膜法により成膜される材料としては、アルミニウム、ニッケ
ル、銅、クロム、銀、金などの金属、金属の炭化物、窒化物、酸化物、ホウ化物等が例示
される。膜厚は、内部に水分が浸透することを防止できれば特に制限されないが、50n
m〜1μm程度である。
例えば、真空蒸着法で金属酸化物として酸化シリコンを成膜する場合は次のような方法
により行うことができる。光学ローパスフィルタを何枚かに重ね合わせ、表面となる部分
はキズ付きを防止及び不純物の付着を防止するために蒸着による堆積層を設ける。キズや
、不純物の付着は、吸湿防止の妨げとなる。例えば、真空蒸着装置で重ね合わせた光学ロ
ーパスフィルタの側面にSiO層を堆積させる。SiOの膜厚は、50nm〜1μm
程度であることが好ましい。膜厚が厚すぎると、生産性が悪くなり、膜厚が少なすぎると
十分な水分遮断効果を得ることができない。蒸着方法は側面ごとに行なってもよいし、蒸
着装置内に、重ね合わせた光学ローパスフィルタを回転させる機構を設けて、各側面に連
続的に、あるいは同時に蒸着しても良い。
粘着テープにより封止部20を構成する場合は、テープの基材としてガスバリアー性に
優れたPEN(ポリエチレンナフタレート)等の樹脂フィルム、金属箔を用いて、片面を
シリコーン系粘着剤が接着するように処理した面にシリコーン系粘着剤を塗布し、基材及
び粘着剤に不透水性を与えたテープを用いて光学ローパスフィルタの外周面に少なくとも
1周以上巻き付ける方法を採用することができる。
具体的な粘着テープの巻き付け方法としては、例えば、PENフィルムの片面にシリコ
ーン系粘着剤を(10μm)塗工し、テープ状にしたものを光学ローパスフィルタの側面
に最低でも1周巻きつける。巻きつけ方法は、光学ローパスフィルタを真空チャックのつ
いた回転テーブルに固定して、テープの先端を光学ローパスフィルタの側面に貼る。回転
テーブルを1周以上させた後にテープをカットすることで巻きつけることができる。これ
により、粘着剤が吸湿することを防止するテープを均一に、隙間がなく巻きつけることが
可能になる
封止部20を構成する樹脂組成物としては、例えば接着剤、封止材として用いられる封
止用樹脂を挙げることができる。接着剤としては、耐湿性に優れたエポキシ系接着剤、ア
クリル系接着剤、ホットメルト系接着剤、シリコーン系接着剤を例示することができる。
封止用樹脂としては、水分を透し難い、例えば半導体の封止に用いられるようなエポキシ
樹脂、シリコーン樹脂、ポリプロピレン、メタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート
、ポリブチレンテレフタレート、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド、フ
ッ素樹脂等を例示することができる。
接着剤は、刷毛塗り、スタンプ方式,スプレー方式,ブレード方式,ローラー方式等の
接着剤の種類による所定の塗布方法で光学ローパスフィルタの外周面に塗布し、硬化させ
る方法で封止部20を形成することができる。エポキシ系接着剤として、2液混合型の商
品名CS2340−5(セメダイン(株))を例示することができる。また、アクリル系
紫外線硬化型接着剤として、耐水耐湿性に優れた株式会社アーデルのオプトクレーブUT
20を例示することができる。このUT20は、光学ローパスフィルタの外周面に塗布し
た後、窒素雰囲気中でUV照射をして硬化させる。
封止用樹脂で封止部20を形成する場合、樹脂を適宜溶剤に希釈して溶液として用い、
この溶液を例えば刷毛で光学ローパスフィルタの外周面に塗って、例えば100℃のオー
ブンで1時間の乾燥を行なって溶剤を蒸発させて封止部20を形成することができる。塗
布方法は、刷毛でなくともスタンプ方式,スプレー方式,ブレード方式,ローラー方式等
でも良い。
樹脂組成物による封止部20の厚さは、特に限定しないが0.001μm〜50μmの
範囲であることが好ましい。薄すぎると十分な水分遮断効果が得られず、厚すぎると生産
性が良くない。
第1実施形態の光学ローパスフィルタによれば、光学ローパスフィルタ1の少なくとも
粘着剤4の全ての外周縁4a、粘着剤5の全ての外周縁5a及び位相差フィルム10の全
ての外周縁10aとを含む外周面の領域に封止部20を形成することにより、粘着剤4,
5又は位相差フィルム10、更には赤外線吸収フィルタ板7が吸湿することを防止して、
水晶板2,3、位相差フィルム10と粘着剤層4,5との間の剥がれ現象を防止すること
ができる。
[第2実施形態]
図3は第2実施形態の光学ローパスフィルタの概略構成を示す断面図である。光学ロー
パスフィルタの基本的な構成は図2とほぼ同じであるため、同じ部材には同じ符号を付し
てその説明は省略する。図2に示す光学ローパスフィルタと異なるのは、封止部20の代
わりに粘着剤層4、5、6の外周縁が露出している光学ローパスフィルタの外周面をこれ
らの粘着剤層4、5、6及び位相差フィルム10の全ての外周縁、更に赤外線吸収フィル
タ板7の全ての外周面を覆って撥水処理剤で処理した撥水処理部21が設けられているこ
とである。この撥水処理部21が粘着剤層4、5、6及び位相差フィルム10の全ての外
周縁並びに赤外線吸収フィルタ7の全ての外周面を被覆していることにより、これらの粘
着剤層4、5、6及び位相差フィルム10外周縁並びに赤外線吸収フィルタ板7の外周面
が撥水処理されている。
粘着剤層4、5、6の外部に露出している外周縁及び位相差フィルム10の外周縁及び
赤外線吸収フィルタ板7の外周面を撥水処理剤で処理することにより、粘着剤層4、5、
6に対する複屈折板2、3及び位相差フィルム10並びに赤外線吸収フィルタ板7との接
着力が向上するか又は撥水処理による撥水性のために水分が粘着剤層4、5、6あるいは
位相差フィルム10又は赤外線吸収フィルタ板7の外周面から内部へ浸透し難くなり、剥
がれ現象を有効に防止することができる。
撥水処理剤としては、シランカップリング剤、含フッ素シラン化合物、フッ素含有樹脂
、含フッ素界面活性剤等を例示することができる。
ここで、シランカップリング剤とは、同一分子中に有機材料と結合する置換基をもつ有
機官能性基と無機材料と反応する加水分解性基を有するカーボファンクショナルシランで
ある。具体的には、RSiX (3−m)で表される化合物であり、Rは有機
基を表し、Xは−OR、−Cl、Xは−Rを表し、Rは炭素数1〜4のアルキ
ル基を表し、mは2又は3である。
シランカップリング剤は水晶板2,3、粘着剤4,5,6及び位相差フィルム10の表
面における水酸基に対して化学的に吸着し、粘着剤に対する位相差フィルム10及び水晶
板2、3の粘着力を向上させると共に、撥水性を有するため、粘着剤4,5,6が多少吸
湿しても剥がれ現象を防止することができる。これらシランカップリング剤の中で、特に
がパーフルオロアルキル構造C2n+1やパーフルオロアルキルエーテル構造C
2p+1O(C2pO)を有するような含フッ素シランカップリング剤の場合
、固体表面の表面自由エネルギーは25mJ/mよりも低くなり、極性を持った材料と
の親和性が小さくなり、撥水性が更に向上するため、好適に用いられる。
より具体的には、シランカップリング剤としてはCF−CHCH−Si(OCH
、CF(CF−CHCH−Si(OCH、CF(CF
−CHCH−Si(OCH、CF(CF−CHCH−Si(OC
、CF(CF−CHCH−Si(OCH、CF(CF
11−CHCH−Si(OC、CF(CF−CHCH−S
i(CH)(OCH、CF(CF−CHCH−Si(CH)(O
CH、CF(CF−CHCH−Si(CH)(OC、C
(CF−CHCH−Si(C)(OC、CFO(CF
O)−CHCH−Si(OC、CFO(CO)−CH
−Si(OCH、CFO(CO)(CFO)−CHCH
Si(OCH、CFO(CO)−CHCH−Si(OCH
CFO(CO)−CHCH−Si(OCH、CFO(C
−CHCH−Si(CH)(OC、CFO(CO)−C
CH−Si(C)(OCH等が挙げられる。ただし、これらの構造に
限定されるものではない。
シランカップリング剤の塗布方法としては、刷毛塗り、スタンプ方式,スプレー方式,
ブレード方式,ローラー方式等を例示することができる。塗布する膜厚は、特に限定しな
いが0.001〜50μmの範囲であることが好ましい。薄すぎると十分な撥水性が得ら
れず、厚すぎると生産性が良くない。
実施例として、シランカップリング剤を用いて光学ローパスフィルタの撥水処理を行っ
た。例えばシランカップリング剤として信越化学工業(株)製商品名KBM603を用い
、これをエタノールで濃度が3w%となるように希釈をした。この溶液を刷毛で光学ロー
パスフィルタの外周に塗って、100℃のオーブンで1時間の乾燥を行なった。これによ
り、粘着剤が吸湿することを防止する撥水処理剤を均一に、隙間がなく設けることが可能
になる。また、光学ローパスフィルタを1枚ずつに塗布しても良いが、量産性を考慮した
場合、何枚かを束ねて上記方法によって同時に塗布した方が効率的で好ましい。
含フッ素シラン化合物としては、下記一般式(1)で示される化合物を例示することが
できる。
Figure 2006309151
一般式(1)中のRは炭素数1〜16の直鎖状または分岐状パーフルオロアルキル基
であるが、好ましくはCF−,C−,C−である。Xはヨウ素または水素
、Yは水素または低級アルキル基、Zはフッ素またはトリフルオロメチル基である。R
は加水分解可能な基であり、例えばハロゲン、−OR、−OCOR、−OC(R
=C(R)2、−ON=C(R、−ON=CRが好ましい。さらに好ましくは
、塩素、−OCH、−OCである。ここで、Rは脂肪族炭化水素基または芳香
族炭化水素基、Rは水素または低級脂肪族炭化水素基、Rは炭素数3〜6の二価の脂
肪族炭化水素基である。Rは水素または不活性な一価の有機基であるが、好ましくは、
炭素数1〜4の一価の炭化水素基である。a、b、c、dは0〜200の整数であるが、
好ましくは1〜50であり、eは0または1である。mおよびnは0〜2の整数であるが
、好ましくは0である。pは1以上の整数であり、好ましくは1〜10の整数である。ま
た、分子量は5×10〜1×10であるが、好ましくは5×10〜1×10であ
る。
この一般式(1)で示される含フッ素シラン化合物は、眼鏡レンズの防汚層の形成に用
いられ、極めて撥水撥油性に優れている。含フッ素シラン化合物の市販品としては、例え
ば、ダイキン工業株式会社製商品名オプツールDSX、信越化学工業株式会社製商品名K
Y−130が挙げられる。
フッ素系樹脂としては、分子内にフッ素原子を含有するオリゴマー又はポリマーを用い
ることができ、具体例を挙げるならば、ポリ4フッ化エチレン(PTFE)、エチレン−
4フッ化エチレン共重合体、6フッ化プロピレン−4フッ化エチレン共重合体、ポリフッ
化ビニリデン(PVdF)、ポリ(ペンタデカフルオロヘプチルエチルメタクリレート)
(PPFMA)、ポリ(パーフルオロオクチルエチルアクリレート)等の長鎖パーフルオ
ロアルキル構造を有するエチレン、エステル、アクリレート、メタクリレート、ビニル、
ウレタン、シリコン、イミド、カーボネート系ポリマーである。撥水処理に適したフッ素
系樹脂として、具体的には、ハーベス株式会社から市販されている商品名デュラサーフD
S−3300THシリーズを例示することができる。この商品名デュラサーフDS−33
00THシリーズは、フッ素系樹脂を不燃性のフッ素系溶剤に溶解し溶液化したフッ素コ
ーティング剤で、撥水撥油処理剤、反射低減コート、防汚性の付与などの用途に用いられ
る。
含フッ素シラン化合物及びフッ素系樹脂の塗布方法は、有機溶剤に溶解して光学ローパ
スフィルタの外周面に塗布した後乾燥を行って溶剤を除去する方法を採用することができ
る。塗布方法としては、ディッピング法、スピンコート法、スプレー法、フロー法、ドク
ターブレード法、ロールコート塗装、グラビアコート塗装、カーテンフロー塗装等が用い
られる。有機溶剤としては、パーフルオロヘキサン、パーフルオロシクロブタン、パーフ
ルオロオクタン、パーフルオロデカン、パーフルオロメチルシクロヘキサン、パーフルオ
ロ−1,3−ジメチルシクロヘキサン、パーフルオロ−4−メトキシブタン、パーフルオ
ロ−4−エトキシブタン、メタキシレンヘキサフロライド等が挙げられる。また、パーフ
ルオロエーテル油、クロロトリフルオロエチレンオリゴマー油を使用することができる。
その他に、フロン225(CFCFCHClとCClFCFCHClFの混合
物)を例示することができる。これらの有機溶剤の1種を単独で又は2種以上を混合して
用いることができる。
有機溶剤で希釈するときの濃度は、0.03〜1wt%の範囲が好ましい。濃度が低す
ぎると十分な厚さの撥水処理層21の形成が困難であり、十分な撥水効果が得られない場
合があり、一方、濃すぎると撥水処理層が厚くなり過ぎるおそれがあり、塗布の効果が向
上せず、経済的でない場合がある。
含フッ素シラン化合物及びフッ素系樹脂による撥水処理層21の膜厚は、特に限定され
ないが、0.001〜0.5μm、好ましくは0.001〜0.03μmである。撥水処
理層の膜厚が薄すぎると撥水効果が乏しくなり、厚すぎると表面がべたつくので好ましく
ない。
実施例として、商品名デュラサーフDS−3300THシリーズを用いて光学ローパス
フィルタの外周面に撥水処理層を形成した。フッ素系樹脂をフッ素系溶剤で希釈して固形
分濃度0.2%溶液としたものを用い、塗布溶液とした。刷毛によって光学ローパスフィ
ルタの外周に塗って、20℃のオーブンで1時間の乾燥を行なった。
得られた撥水処理層を形成した光学ローパスフィルタと撥水処理層を形成しない光学ロ
ーパスフィルタを60℃、90%RHの雰囲気下に1000時間曝し、光学ローパスフィ
ルタの外周部における剥離の状態を顕微鏡で観察した。その結果、撥水処理層を形成しな
い光学ローパスフィルタの外周部には、外周縁から中心部側へ向かってくねった水路状に
伸びる剥離が観察された。一方、撥水処理層を形成した光学ローパスフィルタの外周部に
は剥離は観察されなかった。
また、界面活性剤とはRで表される化合物であり、Yは親水性の極性基、−O
H、−(CHCHO)H、−COOH、−COOK、−COONa、−CONH
、−SOH、−SONa、−OSOH、−OSONa、−PO、−PO
Na、−PO、−NO、−NH、−NHCl(アンモニウム塩)、−NH
Br(アンモニウム塩)、≡NHCl(ピリジニウム塩)、≡NHBr(ピリジニウム
塩)等である。
界面活性剤の具体例としては、CF−CHCH−COONa、CF(CF
−CHCH−COONa、CF(CF−CHCH−NHBr、CF
(CF−CHCH−NHBr、CF(CF−CHCH−NH
Br、CF(CF−CHCH−OSONa、CF(CF11−C
CH−NHBr、CF(CF−CHCH−OSONa、CF
(CFO)−CHCH−OSONa、CFO(CO)(CFO)
−CHCH−OSONa、CFO(CO)−CHCH−OSO
Na、CFO(CO)−CHCH−OSONa、CFO(C
−CHCH−OSONa等が挙げられる。ただし、これらの構造に限定される
ものではない。
[第3実施形態]
第3実施形態の光学ローパスフィルタは、位相板の外周縁の少なくとも一部が2枚の複
屈折板の少なくとも一方の複屈折板の外周縁の内側に位置して段差乃至凹部が形成され、
この段差乃至凹部を利用して封止部が形成されているものである。
図4(a)は、第3実施形態の実施例1における光学ローパスフィルタ1の平面図であ
り、同図(b)は、光学ローパスフィルタ1の断面図である。
複屈折板としての水晶板2は、複屈折板としての水晶板3より小さく形成されている。
粘着剤4,5とともに1/4波長板としての高分子フィルムからなる位相差フィルム10
を貼り合わす際に、水晶板2と水晶板3との大きさの違いによる段差3a,3b,3c,
3dがあるように、水晶板2を水晶板3の内側に位置して貼り合わせる。段差3a,3b
,3c,3dはそれぞれ等しくなくてもよい。2枚の水晶板の外周部が一致していない段
差の部位としての、この段差3a,3b,3c,3dに前述した封止部20を形成する。
水晶板2と水晶板3との大きさの大小は逆でもよい。
この第3実施形態の実施例1によれば、2枚の水晶板2,3の大きさを違えたことによ
り、2枚の水晶板2,3のそれぞれの外周面の間に段差3a,3b,3c,3dが生じ、
2枚の水晶板の外周部が一致していない段差の部位としての、この段差3a,3b,3c
,3dを利用して厚みのある封止部20を容易に形成することが可能であり、更に安定し
た耐湿性が備わり剥がれ現象を防止することができる。
次に、第3実施形態の実施例2について説明するが、実施例1と異なる事項について説
明し、説明されていない事項は実施例1と同様である。
図5(a)は、実施例2における光学ローパスフィルタ1の平面図であり、同図(b)
は、光学ローパスフィルタ1の断面図である。
複屈折板としての水晶板2,3は同じ大きさである。水晶板2と水晶板3を斜め方向に
位置を違えて粘着剤4,5とともに1/4波長板としての高分子フィルムからなる位相差
フィルム10を貼り合わすことによって、水晶板2と水晶板3との間に段差3a,3b,
3c,3dを備えることができる。段差3a,3dと段差3b,3cとが同じ向きの段差
となる。2枚の水晶板の外周部が一致していない段差の部位としての、この段差3a,3
b,3c,3dに前述した封止部20を形成する。水晶板2,3の位置を違える方法とし
ては、相対的に回転してもよいし、四方の斜め方向に位置を違えるか、回転と斜め方向と
を同時に行ってもよい。
この第3実施形態の実施例2によれば、水晶板2と水晶板3とを同じ大きさで形成でき
るため、製造工程上区分けをすることなく製造でき、水晶板2と水晶板3とを貼り合わせ
る際に、水晶板2と水晶板3とを相対的に位置を違えることにより、段差3a,3b,3
c,3dを備えることができ、この段差3a,3b,3c,3dを利用して厚みのある封
止部20を容易に形成することが可能であり、更に安定した耐湿性が備わり剥がれ現象を
防止することができる。
次に、第3実施形態の実施例3について説明するが、実施例1と異なる事項について説
明し、説明されていない事項は実施例1と同様である。
図6(a)は、実施例3における光学ローパスフィルタ1の平面図であり、同図(b)
は、光学ローパスフィルタ1の断面図である。
複屈折板としての水晶板2,3は同じ大きさである。粘着剤4,5及び1/4波長板と
しての高分子フィルムからなる位相差フィルム10の大きさは2枚の水晶板2,3より小
さく、位相差フィルム10の全ての外周縁は2枚の水晶板2,3の外周縁の内側に位置し
、位相差フィルム10の外周縁と2枚の水晶板2,3の外周部との間に凹部(隙間)2a
,2b,2c,2dが形成され、この凹部2a,2b,2c,2dを埋めるように前述し
た封止部20が形成されている。凹部2a,2b,2c,2dは、それぞれ等しくなくて
もよいし相対的に傾いていてもよい。
この第3実施形態の実施例3によれば、水晶板2と水晶板3とを同じ大きさで成形でき
るため、製造工程上区分けをすることなく製造でき、水晶板2と水晶板3とを貼り合わせ
る際に、位相差フィルム10を水晶板2又は水晶板3より小さく形成して位相差フィルム
10の外周縁が水晶板2又は水晶板3の外周縁の内側に位置するようにして、位相差フィ
ルム10の外周縁と水晶板2,3の外周部との凹部2a,2b,2c,2dを利用して厚
みのある封止部20を容易に形成することが可能であり、更に安定した耐湿性が備わり剥
がれ現象を防止することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の光学ローパスフィルタを撮像装置に適用した実施形態について説明する
。図7は、撮像装置における光学ローパスフィルタ1と固体撮像素子130の断面図であ
る。
この撮像装置100は、撮影レンズ(図示せず)を通過した光は、矢印Aの方向から入
射し、反射防止膜110及び赤外線吸収フィルタ120を通過する。この赤外線吸収フィ
ルタ120を通過した光は、光学ローパスフィルタ1によって高い空間周波数成分が抑制
され、反射防止膜111を出た光は、固体撮像素子130に至る。固体撮像素子130で
感知された光は、電気信号に変換されて、他の接続している電気回路に送られる。
この光学ローパスフィルタ1は、水晶板2と、粘着剤4,5と、位相差フィルム10及
び水晶板3とを備え、反射防止膜110及び赤外線吸収フィルタ120と一体となってい
る。
固体撮像素子130は、複数の画素からなり、画素が一定のピッチで規則正しく配列さ
れた構造を有する。固体撮像素子130は、例えばCCD(Charge Coupled Device)、
CMOS(Complementary MOS)から構成され、受光した光を電気信号に変換する機能を
有する。
固体撮像素子130は、固定部材としての凹型のパッケージ140の中に封入されてい
る。このパッケージ140は少なくとも光学ローパスフィルタ1を収容する開口部140
aを備えている。また、パッケージ140の内部と外部を接続する外部接続配線131が
パッケージ140の側壁を貫通して設けられ、固体撮像素子130と外部接続配線131
とはボンディングワイヤ132を介して電気的に接続されている。
固定部材としての開口部140aと少なくとも光学ローパスフィルタ1とは、フッ素系
樹脂、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂等の樹脂組成物である封止部20によって、固着さ
れている。この撮像装置100では、光学ローパスフィルタ1が固体撮像素子130を密
封するパッケージの防塵ガラスを兼用している。封止部20は、少なくとも粘着剤層4,
5と、位相差フィルム10とを含む領域に塗布されている。そのため、この撮像装置10
0においては、封止部20が、粘着剤層4,5と位相差フィルム10の全ての外周縁を覆
って水分の透過を阻止していると共に、光学ローパスフィルタ1を固定するための接合材
として機能している。
この撮像装置100によれば、光学ローパスフィルタ1を固定部材としての開口部14
0aに接着剤又は樹脂組成物で構成される封止部20によって固着するとともに、光学ロ
ーパスフィルタ1の位相差フィルム10の耐湿性を向上することができる。
なお、上記説明では、光学ローパスフィルタを構成する各部材の接合に粘着剤層を用い
ていたが、接着剤層を用いても同様の効果が得られる。
本発明の光学ローパスフィルタは、撮像素子の前面に配置されて空間周波数の高域成分
を抑制することによって撮像素子から出力される画質を向上させる分野に利用可能である
(a)は、第1実施形態における光学ローパスフィルタ1の平面図であり、同図(b)は、光学ローパスフィルタ1の断面図。 第1実施形態の光学ローパスフィルタの他の実施例を示す断面図。 第2実施形態の光学ローパスフィルタの概略構造を示す断面図。 (a)は、第3実施形態の実施例1における光学ローパスフィルタ1の平面図であり、同図(b)は、光学ローパスフィルタ1の断面図。 (a)は、第3実施形態の実施例2における光学ローパスフィルタ1の平面図であり、同図(b)は、光学ローパスフィルタ1の断面図。 (a)は、第3実施形態の実施例3における光学ローパスフィルタ1の平面図であり、同図(b)は、光学ローパスフィルタ1の断面図。 撮像装置における光学ローパスフィルタ1と固体撮像素子130の断面図。
符号の説明
1…光学ローパスフィルタ、2,3…水晶板、2a,2b,2c,2d…凹部(隙間)
、3a,3b,3c,3d…段差、4,5,6…粘着剤層、7…赤外線吸収フィルタ板、
4a,5a,10a…外周縁、10…位相差フィルム、20…封止部、21…撥水処理部
、100…撮像装置、110,111…反射防止膜、120…赤外線吸収フィルタ、13
0…固体撮像素子、131…外部接続配線、132…ボンディングワイヤ、140…パッ
ケージ、140a…開口部、A…矢印。

Claims (8)

  1. 2枚の複屈折板の間に高分子フィルムの位相板を接着剤層又は粘着剤層を介して接合し
    てなる光学ローパスフィルタの外周面全周に封止部を設けたことを特徴とする光学ローパ
    スフィルタ。
  2. 請求項1記載の光学ローパスフィルタにおいて、
    前記封止部が、物理的成膜法により形成される成膜層又は化学的成膜法により形成され
    る成膜層で構成されていることを特徴とする光学ローパスフィルタ。
  3. 請求項1記載の光学ローパスフィルタにおいて、
    前記封止部が、粘着テープで構成されていることを特徴とする光学ローパスフィルタ。
  4. 請求項1記載の光学ローパスフィルタにおいて、
    前記封止部が、樹脂組成物で構成されていることを特徴とする光学ローパスフィルタ。
  5. 請求項1記載の光学ローパスフィルタにおいて、
    赤外線吸収フィルタ板が前記2枚の複屈折板のうち、光の入射側に位置する複屈折板の
    光の入射側に接着剤層又は粘着剤層を介して接合され、
    前記封止部が前記赤外線吸収フィルタ板と前記接着剤層又は粘着剤層の全ての外周面を
    被覆していることを特徴とする光学ローパスフィルタ。
  6. 請求項1記載の光学ローパスフィルタにおいて、
    前記位相板の外周縁の少なくとも一部が前記2枚の複屈折板の少なくとも一方の複屈折
    板の外周縁の内側に位置して段差乃至凹部が形成され、前記段差乃至凹部に前記封止部が
    形成されていることを特徴とする光学ローパスフィルタ。
  7. 2枚の複屈折板の間に高分子フィルムの位相板を接着剤層又は粘着剤層を介して接合し
    てなる光学ローパスフィルタの外周面全周を撥水処理剤で処理してなることを特徴とする
    光学ローパスフィルタ。
  8. 請求項7記載の光学ローパスフィルタにおいて、
    前記撥水処理剤が、シランカップリング剤であることを特徴とする光学ローパスフィル
    タ。
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