JP4084384B2 - ポリクロロプレンラテックス、製造方法、及び水系接着剤組成物 - Google Patents

ポリクロロプレンラテックス、製造方法、及び水系接着剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、接着剤として有効なポリクロロプレンラテックス、その製造方法、及びそれを用いた水系接着剤組成物に関するものである。さらに詳しくは初期接着力や常態接着力、接着耐水性等の接着性能に優れた、水系コンタクト型接着剤、及び2液型水系接着剤として好適なポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、更にそれを用いた水系接着剤組成物に関するものである。
従来、ポリクロロプレンをベースとした接着剤は溶剤型が主流であった。しかし、近年溶剤型接着剤を製造または使用する際に、有機溶剤による衛生性、火気危険性、環境汚染などの問題があり、脱溶剤化の要求が高まっている。
脱溶剤化の手法としては、溶剤型接着剤をラテックス接着剤に代替する方法が有効と考えられ、各種ポリマーを使用したラテックス接着剤の検討が盛んに行われている。
なかでもポリクロロプレンラテックス接着剤は、接合する被着体の双方に塗布し、これらの接着剤層を乾燥した後に貼り合わせることにより、貼り合わせ直後から高い接着力を発現する。こうした特徴から、水系コンタクト型接着性としての利用を期待されている反面、溶剤型接着剤と比較して初期接着強度、耐水性等の接着性能が劣り、この改良が課題とされてきた。
従来、クロロプレンを乳化重合する技術としては、不均化アビエチン酸の金属塩またはアルキルスルフォネート系化合物を乳化剤主成分として、ノニルフェノール等のノニオン系乳化剤を副成分に使用する製造方法等が示されている(例えば、特開昭52−992号公報、特開昭52−27494号公報、特開昭51−136773号公報、特開昭52−91050号公報、特開平7−90031号公報参照)。このような乳化系ではポリクロロプレンラテックスを安定的に製造することは難しく、製造したラテックスを接着剤に用いても性能が不十分である。なおかつノニルフェノール系乳化剤は環境ホルモン物質に指定されており、好ましくない。
また、クロロプレンを不飽和カルボン酸、ポリビニルアルコール、連鎖移動剤の存在下で重合するポリクロロプレンラテックス接着剤の製造方法が示されているが、このようなポリクロロプレンラテックスでは接着耐水性が不十分であった(例えば、特開平06−287360号公報参照)。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決し、初期接着力や常態接着力、耐水性に優れ、かつ機械的安定性と貯蔵安定性の良好な水系接着剤用のポリクロロプレンラテックスとその製造方法、それを用いた水系接着剤組成物を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、クロロプレンまたはクロロプレン及びクロロプレンと共重合可能な単量体を、特定のノニオン系乳化剤の特定量と特定のアニオン系乳化剤の特定量の存在下に乳化重合したポリクロロプレンラテックスを含む水系接着剤組成物が接着特性に優れることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、以下を特徴とする要旨を有するものである。
1.クロロプレンの単独重合体、またはクロロプレン単量体及びクロロプレンと共重合可能な単量体の共重合体であり、全単量体100質量部あたり、式(1)を有し、HLB値が11以上16未満のノニオン系乳化剤Aを1〜10質量部と、式(1)を有し、HLB値が16以上であり、上記ノニオン系乳化剤AのHLB値との差が2.5〜5である芳香環を有しないノニオン系乳化剤Bを0.1〜2質量部と、式(2)を有するアニオン系乳化剤0.05〜2質量部との存在下での乳化重合によるクロロプレン単独重合体又は共重合体を含むことを特徴とするポリクロロプレンラテックス。
Figure 0004084384
(ここに R:ベンゼン環及び/またはナフタレン環を1個以上含む疎水基、
n=1〜200、R:水素または炭素数1〜5のアルキル基である。)
Figure 0004084384
(ここに R:ベンゼン環及び/またはナフタレン環を1個以上含む置換基、
n:1〜200、R:水素または炭素数1〜5のアルキル基、M:1価
のカチオンである。)
2.アニオン系乳化剤が、芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物であり、かつ全単量体100質量部あたり0.05〜0.5質量部存在させた上記1に記載のポリクロロプレンラテックス。
3.式(1)における置換基R中にスチレン構造を一つ以上含む上記1〜3のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックス。
4.クロロプレンと共重合可能な単量体としてエチレン性不飽和カルボン酸が、共重合体100質量部あたり、0.3〜10質量%含まれる上記1〜3のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックス。
5.エチレン性不飽和カルボン酸が、メタクリル酸、アクリル酸またはその混合物である上記4に記載のポリクロロプレンラテックス。
6.ゲル含有率が20質量%以上60重量%以下である上記1〜5のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックス。
7.上記1〜6のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックスに粘着付与樹脂を添加して得られる水系接着剤組成物。
8.上記1〜6のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックスに粘着付与樹脂と金属酸化物を添加して得られる水系接着剤組成物。
9.上記1〜6のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックスを主成分とする主剤と、硬化剤とを組み合わせる2液型水系接着剤組成物。
10.主剤中に金属酸化物を含む上記9に記載の2液型水系接着剤組成物。
11.硬化剤が水分散型イソシアネート系化合物である上記9または10に記載の2液型水系接着剤組成物。
12.クロロプレンの単独重合体、またはクロロプレン単量体及びクロロプレンと共重合可能な単量体の共重合体であり、全単量体100質量部あたり、式(1)を有し、HLB値が11以上16未満のノニオン系乳化剤Aを1〜10質量部と、式(1)を有し、HLB値が16以上であり、上記ノニオン系乳化剤AのHLB値との差が2.5〜5である芳香環を有しないノニオン系乳化剤Bを0.1〜2質量部と、式(2)を有するアニオン系乳化剤0.05〜2質量部との存在下に乳化重合することを特徴とするポリクロロプレンラテックスの製造方法。
Figure 0004084384
(ここに R:ベンゼン環及び/またはナフタレン環を1個以上含む疎水基、
n=1〜200、R:水素または炭素数1〜5のアルキル基である。)
Figure 0004084384
(ここに R:ベンゼン環及び/またはナフタレン環を1個以上含む置換基、
n:1〜200、R:水素または炭素数1〜5のアルキル基、M:1価の
カチオンである。)
本発明の製造方法により得られたポリクロロプレンラテックスを含む水系接着剤組成物及び2液型水系接着剤組成物は、初期接着強度や耐水性に優れており、合板などの木材接着、紙材、布、ジャージ、皮製品、靴部品、合成樹脂、発泡樹脂シート、鋼板、セメント基質等の接着に特に好適である。
本発明においてクロロプレン共重合体が使用される場合、該共重合体に含まれるクロロプレンと共重合が可能な単量体としては、エチレン性不飽和カルボン酸が用いられる。エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸等が挙げられ、必要に応じて2種類以上用いてもかまわない。なかでも、アクリル酸、メタクリル酸を使用することが好ましく、特にメタクリル酸を使用することが好ましい。
クロロプレン共重合体におけるエチレン性不飽和カルボン酸の含有量は、共重合体100質量部当り0.3〜10質量部含まれることが好ましく、より好ましくは1〜5質量部である。エチレン性不飽和カルボン酸の含有量が10質量部を越える場合には、水系接着剤組成物の接着耐水性が悪くなり、0.3質量部未満の場合はラテックスの機械的安定性が悪化する。
本発明のクロロプレンと共重合可能な単量体としては、上記のエチレン性不飽和カルボン酸の他にアクリル酸のエステル類、メタクリル酸のエステル類、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル等が挙げられ、必要に応じて2種類以上使用することも可能である。
本発明におけるノニオン系乳化剤は、式(1)を有するものである。
Figure 0004084384
式(1)において、R:ベンゼン環及び/またはナフタレン環を1個以上含む置換基、n=1〜200、R:水素または炭素数1〜5のアルキル基である。
置換基Rの具体例としては例えば次の(I)〜(XIII)のような構造が挙げられる。また、これらの基は2種以上であっても構わない。
Figure 0004084384
ここに R:水素または炭素数1〜6のアルキル基である。
Figure 0004084384
ここに R2、3:水素または炭素数1〜6のアルキル基である。
Figure 0004084384
ここに R:水素または炭素数1〜6のアルキル基である。
Figure 0004084384
ここに R、R、R:水素または炭素数1〜6のアルキル基である。
Figure 0004084384
ここに R、R:水素または炭素数1〜6のアルキル基である。
Figure 0004084384
ここに R、R、R:水素または炭素数1〜6のアルキル基である。
Figure 0004084384
ここに R、R:水素または炭素数1〜6のアルキル基、R:炭素数1〜6のアルキル基または水酸基である。
Figure 0004084384
ここに R、R:水素または炭素数1〜6のアルキル基、R:炭素数1〜6のアルキル基または水酸基である。
Figure 0004084384
ここに R、R:水素または炭素数1〜6のアルキル基である。
Figure 0004084384
ここに R、R:水素または炭素数1〜6のアルキル基である。
Figure 0004084384
Figure 0004084384
ここに R:水素または炭素数1〜6のアルキル基である。
Figure 0004084384
ここに R:水素または炭素数1〜6のアルキル基、R:炭素数1〜6のアルキル基または水酸基である。
上記式(1)を有するノニオン系乳化剤としては、例えばポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルクレジルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルクレジルエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルクレジルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルヒドロキシフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルヒドロキシフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルヒドロキシフェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、ポリオキシエチレンヒドロキシナフチルエーテル、ポリオキシエチレンクレジルナフチルエーテル等を挙げることができる。なかでも、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルまたはポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルなどのスチレン構造を1つ以上もつのが好ましい。これらは混合物として使用されても構わない。
本発明の式(1)のノニオン系乳化剤の添加量は、クロロプレン単量体、またはクロロプレン単量体及びクロロプレンと共重合可能な単量体を含む全単量体(以下全単量体ともいう)100質量部に対して0.5〜15質量部である。更に好ましくは、1〜7質量部である。0.5質量部に満たない場合は、ポリクロロプレンラテックスの重合が困難になる。15質量部を越えると、水系接着剤組成物の接着耐水性が悪くなる。
本発明で使用される式(1)のノニオン系乳化剤のHLB値は好ましくは9以上であるが、特に好ましくは12以上19以下の範囲である。この範囲を外れるとクロロプレン単量体の安定な重合が困難になる。
なお、ノニオン系乳化剤の上記HLB値は、米国ICI社のグリフィン氏により考案された親水性、疎水性のバランスを示す指標であり、下記の式に従って算出される1〜20の数値である。HLB値が高いほど親水性が高く、HLB値が低いほど親油性が高い。

HLB=(親水基部分の分子量)/(界面活性剤の分子量)×(100/5)
本発明において、式(1)を有するノニオン系乳化剤としては、HLB値が好ましくは2単位以上、特に好ましくは2.5〜5単位異なる複数のノニオン系乳化剤が使用するのが好ましい。なかでも、HLB値が11以上16未満、好ましくは11〜15.5のノニオン系乳化剤(以下、ノニオン系乳化剤Aと称す)と、HLB値が16以上、好ましくは17以上であり、上記ノニオン系乳化剤AのHLB値との差が2.5〜5である芳香環を有しないノニオン系乳化剤(以下、ノニオン系乳化剤Bと称す)とを併用するのが好ましい。上記ノニオン系乳化剤Bは、ポリクロロプレンラテックスの重合挙動をより安定化させるために使用される。ノニオン系乳化剤Bは芳香環を有しない構造であり、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタンエーテル、ポリオキシエチレンひまし油エーテル等のポリオキシエチレン誘導体、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウリレート、ソルビタンモノパルミテート等のソルビタン脂肪酸エステル類、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエレート等のグリセロールの脂肪酸エステル類、脂肪族アルカノールアミン類等の中から1種類以上を選択して用いることができる。
本発明のノニオン系乳化剤Aの使用量は、全単量体100質量部に対して1〜10質量部であることが必要であり、好ましくは2〜7質量部である。1質量部未満では、ポリクロロプレンラテックスの機械的安定性が不十分であり、10質量部を越えると水系接着剤組成物の接着耐水性が悪くなる。
一方、本発明のノニオン系乳化剤Bの添加量は、全単量体100質量部に対して0.1〜2質量部であることが必要であり、好ましくは0.2〜1.5質量部である。0.1質量部未満では、ポリクロロプレンラテックスの機械的安定性が不十分であり、2質量部を越えると水系接着剤組成物の接着耐水性が悪くなる。
本発明で使用されるアニオン系乳化剤は、下記の式(2)を有するものである。
Figure 0004084384
上記式(2)において、R:ベンゼン環及び/またはナフタレン環を1個以上含む置換基、n=1〜200、R:水素または炭素数1〜5のアルキル基、M:一価のカチオンである。
置換基Rの具体例としては、例えば前記の(I)〜(XIII)の構造が挙げられる。これらの基は2種類以上のものが使用されたものであっても構わない。
置換基Mの具体例としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等のアルカリ金属イオン、アンモニア、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン等の各種アミン基が挙げられる。
本発明においてアニオン系乳化剤の使用量は、全単量体100質量部に対して0.05〜2質量部使用され、好ましくは0.1〜2質量部、特に好ましくは0.2〜1.5質量部の使用である。使用量が0.05質量部未満ではポリクロロプレンラテックスの機械的安定性が不十分であり、2質量部を越えると水系接着剤組成物の接着耐水性が悪くなる。
上記アニオン系乳化剤としては、芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物の金属塩が用いられ、特にβ−ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム塩等が挙げられる。そのうちで好ましいのはナトリウム塩またはカリウム塩である。芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物の金属塩は、ポリクロロプレンラテックスの貯蔵安定性をよくする目的で使用される。
アニオン系乳化剤として芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物の金属塩が使用される場合、その量は、全単量体100質量部に対して0.05〜1質量部が好ましく、更に好ましくは0.05〜0.5質量部、最も好ましくは0.08〜0.4質量部である。使用量が0.05質量部に満たない場合は、ポリクロロプレンラテックスの貯蔵安定性の改良効果が小さい。0.5質量部を越えると、ポリクロロプレンラテックスの機械的安定性が悪くなる。
本発明でクロロプレンの単独重合または共重合に使用される触媒としては、過硫酸カリウム等の無機過酸化物、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類等の有機過酸化物等を挙げることができる。触媒としては、過硫酸カリウムの使用が安定した重合を行う上で好ましい。また、過硫酸カリウムは0.1〜5質量%の水溶液で使用することが好ましい。
本発明でクロロプレンの単独重合または共重合に使用される触媒の活性を高める上で、亜硫酸ソーダ、亜硫酸カリウム、酸化鉄(II)、アントラキノンβスルフォン酸ソーダ、フォルムアミジンスルフォン酸、L−アスコルビン酸等を添加することができる。
本発明におけるポリクロロプレンラテックス中のトルエン不溶のゲル分含有率は特に制限されるものではなく、要求特性に応じて任意に変えることができる。しかし、水系接着剤組成物の初期接着強度がより重視される場合は、ゲル含有率を好ましくは60質量%以下、特には、50質量%以下に抑えることが好ましい。また、水系接着剤組成物の耐熱性能が重視される場合は、ゲル含有率を20質量%以上とすることが好ましい。
本発明のポリクロロプレンラテックスのゲル分含有率の制御に関しては、(1)連鎖移動剤の使用とその使用量、(2)重合温度及び(3)重合率の制御によって任意に行うことができる。
上記連鎖移動剤としては、クロロプレン重合体の製造に一般的に用いられるものであれば特に制限はなく、例えばn−ドデシルメルカプタンやtert−ドデシルメルカプタン等の長鎖アルキルメルカプタン類、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドやジエチルキサントゲンジスルフィド等のジアルキルキサントゲンジスルフィド類、ヨードホルム等の公知の連鎖移動剤を使用することができる。
上記重合温度については、0〜55℃の範囲であることが重合制御上好ましい。なお重合反応をより円滑かつ安全に行うには、重合温度を10〜45℃とすることが好ましい。
また、上記最終重合率については、60質量%以上とすることが好ましく、90質量%以上とすることがより好ましい。
本発明において、ポリクロロプレンラテックス中の固形分濃度は40〜65質量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは45〜60質量%の範囲である。より高い固形分濃度とすることにより、乾燥速度が速く、初期接着性により優れたラテックスとなる。なお、固形分濃度については、重合時のモノマーと水の比率によっても調整できるが、重合後に濃縮を行い調整することも可能である。濃縮の方法としては、減圧濃縮等を挙げることができるが、特に限定されるものではない。
本発明におけるポリクロロプレンラテックスには、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の塩基性物質、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、りん酸3ナトリウム、りん酸水素2ナトリウム、りん酸3カリウム、りん酸水素2カリウム、クエン酸3カリウム、クエン酸水素2カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、4硼酸ナトリウム等の弱酸塩類を添加することにより、PHを自由に調整することができる。
本発明におけるPH調整剤の添加方法は特に制限を受けるものではなく、PH調整剤の粉末を直接添加または水で任意の割合に希釈して添加することができる。PH調整剤の添加するタイミングとしては特に限定するものでは無く、重合開始前や重合終了後に添加することができる。
本発明におけるポリクロロプレンラテックスには、アニオン系乳化剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルまたは1:2モル型脂肪族アルカノールアミド等のノニオン系乳化剤、ポバール等の分散助剤を添加することができる。添加するタイミングとしては特に限定するものでは無く、重合開始前、途中または終了後に添加することが可能である。
また、本発明のクロロプレンの単独または共重合において重合を停止させる目的で、重合系に対して、チオジフェニルアミン、ジエチルハイドロキシルアミン、ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、ハイドロキノンメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2−メチレンビス(6−t−4−メチルフェノール)、4,4−ブチレンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等の重合禁止剤を添加することができる。
本発明のポリクロロプレンラテックスを含む水系接着剤組成物に含有される粘着付与樹脂としては、ロジン酸エステル樹脂、テルペンフェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族樹脂等を挙げることができる。特にテルペンフェノール樹脂やロジン酸エステル樹脂のエマルジョンが、水系接着剤組成物の初期接着力や耐水性を発現させる上で好ましい。
水系接着剤組成物における粘着付与樹脂の含有量(固形分換算)は、ポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して、10〜100質量部が好ましく、20〜70質量部が特に好ましい。10質量部未満では初期接着力が劣る場合があり、100質量部を越えると接着剤皮膜の形成が阻害され易い。
本発明の水系接着剤組成物に好ましくは含有される金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムまたは酸化鉄等を挙げることができる。酸化亜鉛、酸化チタンが接着剤組成物の耐水性を向上させる上で好ましく、特に酸化亜鉛の使用が好ましい。
水系接着剤組成物における金属酸化物の含有量は、ポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して、0.2〜6質量部が好ましく、特に0.5〜3質量部が好ましい。0.2質量部未満では接着剤組成物の耐水性が不十分となる場合があり、6質量部を越えると初期接着力が悪くなり易い。
本発明の水系接着剤組成物及び2液型水系接着剤組成物は炭酸カルシウム、シリカ、タルクまたはクレー等の無機充填剤、ジブチルフタレート又はプロセスオイルなどの可塑剤・軟化剤、ポリアクリル酸ナトリウム、水溶性ポリウレタン、メチルセルロース等の増粘剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、1:2モル型脂肪族アルカノールアミド、1:1モル型ジエタノールアミン、ポリオキシエチレンステアレート、ポバール等の乳化剤、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、エチレンチオウレア、テトラチウラムジスルフィド等の加硫促進剤、防腐剤、各種老化防止剤、紫外線吸収剤又は酸化防止剤等を必要に応じて任意に配合することができる。
本発明の水系接着剤組成物はポリクロロプレンラテックス、粘着付与樹脂及び金属酸化物等を混合して調製されるが、混合手段は特に限定されるものではなく、スリーワンモーター、ホモジナイザーメディアミル、コロイドミル等の公知の装置を使用できる。
本発明の2液型水系接着剤組成物は主剤及び硬化剤等を混合して調製されるが、混合手段は特に限定されるものではなく、スリーワンモーター、ホモジナイザーメディアミル、コロイドミル等の公知の装置を使用できる。
本発明の2液型水系接着剤組成物の主剤及び硬化剤の混合比は、主剤中のポリクロロプレンラテックス(固形分)100質量部に対して、硬化剤が固形分で0.5〜15質量部となるように混合することが好ましい。前記の混合範囲以外では、添加効果が小さい。
本発明の2液型水系接着剤の粘度は、主剤と硬化剤を混合した後、24時間の間、好ましくは、10000[mPas・s](B型粘度計、25℃、30rpm)以下を保持できることが好ましい。粘度が10000[mPas・s]より高くなると、均一な塗布が難しくなる。
2液型水系接着剤組成物の主剤は、ポリクロロプレンラテックスを主成分に含むが、粘着付与樹脂を必要に応じて任意に配合することができる。
本発明の2液型水系接着剤組成物における硬化剤は、主に水系接着剤の接着性能を向上させる目的で添加される。例えばエポキシ系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物等を挙げることができる。硬化剤としては特にイソシアネート系化合物が好ましい。
上記イソシアネート化合物のうち、特に水分散型イソシアネート化合物を使用することが好ましい。水分散型イソシアネート化合物とは、脂肪族及び/または脂環族ジイソシアネートから得られる分子内にビウレット、イソシアヌレート、ウレタン、ウレトジオン、アロファネート等の構造を有するポリイソシアネートポリマーに親水基を導入したものである。かかるイソシアネート化合物は、水中に添加・撹拌すると、微粒子として分散することが可能な自己乳化型イソシアネート化合物である。
本発明により得られた水系接着剤組成物及び2液型接着剤組成物は、紙、木材、布、皮、ジャージ、革、レザー、ゴム、プラスチック、フォーム、陶器、ガラス、モルタル、セメント系材料、セラミック、金属などの同種、あるいは異種の接合接着用として好適である。
接着時の施工方法に関しては、刷毛塗り、コテ塗り、スプレー塗布、ロールコーター塗布などが可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものでない。なお、下記の実施例において部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
比較例1]
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部及びノニオン系乳化剤(1)(Newcol714:日本乳化剤社製)5.0部、βナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩の固体(デモールN:花王社製)0.3部を仕込み、溶解させた後、攪拌しながらクロロプレン単量体97部、メタクリル酸3部、及びオクチルメルカプタン0.3部を加えた。これを40℃に保持しながら過硫酸カリウムと亜硫酸ナトリウムとを開始剤として用い、最終重合率が95%に達したところで、チオジフェニルアミンの乳濁液を加えて重合を停止した。
「重合挙動の安定性」
重合中の暴走や重合終了直後の析出物の有無を観察評価した。
評価結果を、下記の◎○×に基づき表1に示す。
◎:重合の制御が簡単で、重合後の析出物が極めて少ない
○:重合の制御がし易く、重合後の析出物が少ない
×:重合の制御が困難で、重合後に析出物が発生する
次に、このポリクロロプレンラテックスに、20%ジエタノールアミンを12部添加してPHを中性になるように調整した後、更に減圧下で水分を蒸発させて濃縮を行い、固形分濃度が50%となるように調整し、ポリクロロプレンラテックスを得た。
次に、このポリクロロプレンラテックスについて、以下の測定を行い、その結果を表1に示す。
「機械的安定性測定」
JISK6828に準拠し、マロン式試験装置を使用し、50gのラテックスに荷重10kg、回転数1000rpmのせん断力を加えて測定した。生成した凝固物を乾燥計量し、下記の式により評価した。
機械的安定性(%)=凝固物乾燥重量g/ラテックス量50g中の固形分×100
「ゲル分測定」
ラテックス試料を凍結乾燥後精秤し、Aとした。これをトルエンに溶解(0.6%に調製)し、遠心分離機を使用した後、200メッシュの金網を用いてゲル分を分離した。ゲル分を風乾後110℃雰囲気下で、1時間乾燥し、精秤してBとした。
ゲル分は下式に従がって算出した。
ゲル分=B/A×100 (%)
結果を表1に示した。
「貯蔵安定性」
ラテックスをガラス瓶に23℃で2ヶ月間、密閉状態で保管し、外観変化を目視観察した。異常が無い場合は○、凝固や沈降等異常の有る場合は×とした。
結果を表1に示す。
次に表1に示した処方で水系接着剤組成物を調製した。
帆布(25×150mm)2枚各々に、300g(固形分)/mの接着剤組成物を刷毛で塗布し、80℃雰囲気下9分間乾燥し、室温で1分間放置後に塗布面を張り合わせハンドローラーで圧着した。これについて、以下の接着力評価試験を行った。
結果を表1に示す。
「初期剥離強度」
圧締10分間後、引張り試験機を用い、引張り速度200mm/minで180°剥離強度を測定した。
「常態剥離強度」
圧締7日後、引張り試験機を用い、引張り速度200mm/minで180°剥離強度を測定した。
「耐水強度」
圧締7日後、水中に2日間浸漬し、引張り試験機を用い、引張り速度200mm/minで180°剥離強度を測定した。
次に表1で示した処方で2液型水系接着剤組成物を調製した。
最初に、硬化剤と混合後の2液型水系接着剤について、粘度測定を実施した。
「粘度測定」
主剤と硬化剤の混合直後及び混合してから24時間後に、B型粘度計(トキメック社製)で25℃、30rpmの粘度を測定した。
結果を表1に示す。
24時間後の粘度が10000mPas・s以下である接着剤について、ポットライフ良好と判断した。
主剤と硬化剤を混合した2液型水系接着剤を、発泡ポリクロロプレン(厚さ3mm)に80g/m塗布した後、直ちにナイロンジャージ布を重ね、110℃に加熱されたプレス装置で1分間圧着し、接着構造体を得た(糊代部のサイズは幅2cm×長さ7cm)。これについて、上記の接着力評価試験をおこなった。
結果を表1に示す。
比較例2]
比較例1において、βナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩を液状品(デモールNL:花王社製)0.3質量部(固形分換算)に変更した以外は、比較例1と同様にしてポリクロロプレンラテックスを作成した。
比較例3]
比較例1において、βナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩をアニオン系乳化剤(1)(ニューコール707SN:日本乳化剤社製)に変更した以外は、比較例1と同様にしてポリクロロプレンラテックスを作成した。
[実施例
比較例1において、ノニオン系乳化剤(1)をノニオン系乳化剤(2)(ニューコール710:日本乳化剤社製)4.5質量部とノニオン系乳化剤(3)(ノイゲンEA197:第一工業製薬社製)1.0質量部に、βナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩(デモールN:花王社製)の添加量を0.1質量部に変更した以外は、比較例1と同様にしてポリクロロプレンラテックスを作成した。
[実施例
実施例において、ノニオン系乳化剤(3)をノニオン系乳化剤(4)(エマルゲン1135S−70:花王社製)に変更した以外は、実施例と同様にしてポリクロロプレンラテックスを作成した。
比較例4]
比較例1において、ノニオン系乳化剤(1)をノニオン系乳化剤(5)(パイオニンD6115:竹本油脂化学社製)、βナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩(デモールN:花王社製)の添加量を0.6質量部及び終重合率を90%に変更した以外は、比較例1と同様にしてポリクロロプレンラテックスを作成した。
[比較例
比較例1において乳化剤をポリビニルアルコール(PVA−405:クラレ社製)にした以外は、比較例1同様にしてポリクロロプレンラテックスを作成した。
[比較例
比較例3において、ノニオン系乳化剤(1)をノニオン系乳化剤(5)(ニューコール568:日本乳化剤社製)1.0質量部に、アニオン系乳化剤(1)をアニオン系乳化剤(2)(ラテムルPS:花王社製)4.0質量部に変更した以外は、比較例3と同様にしてポリクロロプレンラテックスを作成した。
実施例、実施例及び比較例1〜6で得たラテックスの性状及びその接着剤組成物の配合処方と接着剥離試験結果を、表1に示す。
Figure 0004084384
Figure 0004084384
*注釈
1)ノニオン系乳化剤(1);ニューコール714
(ポリオキシアルキレンジスチリルフェニルエーテル系、HLB=15.0 日本乳化剤社製)
2)ノニオン系乳化剤(2);ニューコール710
(ポリオキシアルキレンジスチリルフェニルエーテル系、HLB=13.6 日本乳化剤社製)
3)ノニオン系乳化剤(3);ノイゲンEA197
(ポリオキシアルキレンジスチリルフェニルエーテル系、HLB=17.5 第一工業製薬社製)
4)ノニオン系乳化剤(4);エマルゲン1135S−70
(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系、HLB=17.9 花王社製)
5)ノニオン系乳化剤(5);パイオニンD6115
(ポリオキシアルキレントリスチリルフェニルエーテル系、HLB=12.0 竹本油脂化学社製)
6)アニオン系乳化剤(1);ニューコール707SN
(ポリオキシアルキレンジスチリルフェニルエーテルスルフォン酸ソーダ系 日本乳化剤社製)
7)βナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩(固形);デモールN(花王社製)
8)βナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩(液状);デモールNL(花王社製)、固形分40%
9)アニオン系乳化剤(2);ラテムルPS(アルカンスルフォン酸ソーダ系、花王社製)
10)ノニオン系乳化剤(6);ニューコール568
(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル系、HLB=15.2、日本乳化剤社製)
11)テルペンフェノール系樹脂エマルジョン;タマノールE−100(固形分50%、荒川化学工業社製)
12)酸化亜鉛エマルジョン;AZ−SW(固形分50%、大崎工業社製)
13)増粘剤;UH−450(水溶性ポリウレタン系増粘剤、固形分30%、アデカ株式会社製)
14)水分散型イソシアネート化合物;タケネートWD−730(武田薬品工業社製)
15)材料破壊(接着試験2);被着体である発泡ポリクロロプレンが破壊(好ましい破壊モード)
16)凝固(比較例2);硬化剤を入れると凝固し、接着強度の測定が不可能であった。

Claims (12)

  1. クロロプレンの単独重合体、またはクロロプレン単量体及びクロロプレンと共重合可能な単量体の共重合体であり、全単量体100質量部あたり、式(1)を有し、HLB値が11以上16未満のノニオン系乳化剤Aを1〜10質量部と、式(1)を有し、HLB値が16以上であり、上記ノニオン系乳化剤AのHLB値との差が2.5〜5である芳香環を有しないノニオン系乳化剤Bを0.1〜2質量部と、式(2)を有するアニオン系乳化剤0.05〜2質量部との存在下での乳化重合によるクロロプレン単独重合体又は共重合体を含むことを特徴とするポリクロロプレンラテックス。
    Figure 0004084384
    (ここに R:ベンゼン環及び/またはナフタレン環を1個以上含む疎水基、
    n=1〜200、R:水素または炭素数1〜5のアルキル基である。)
    Figure 0004084384
    (ここに R:ベンゼン環及び/またはナフタレン環を1個以上含む置換基、
    n:1〜200、R:水素または炭素数1〜5のアルキル基、M:1価の
    カチオンである。)
  2. アニオン系乳化剤が、芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物であり、かつ全単量体100質量部あたり0.05〜0.5質量部存在させた請求項1に記載のポリクロロプレンラテックス。
  3. 式(1)における置換基R中にスチレン構造を一つ以上含む請求項1または2に記載のポリクロロプレンラテックス。
  4. クロロプレンと共重合可能な単量体としてエチレン性不飽和カルボン酸が、共重合体100質量部あたり、0.3〜10質量%含まれる請求項1〜のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックス。
  5. エチレン性不飽和カルボン酸が、メタクリル酸、アクリル酸またはその混合物である請求項に記載のポリクロロプレンラテックス。
  6. ゲル含有率が20質量%以上60重量%以下である請求項1〜のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックス。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックスに粘着付与樹脂を添加して得られる水系接着剤組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックスに粘着付与樹脂と金属酸化物を添加して得られる水系接着剤組成物。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックスを主成分とする主剤と、硬化剤とを組み合わせる2液型水系接着剤組成物。
  10. 主剤中に金属酸化物を含む請求項に記載の2液型水系接着剤組成物。
  11. 硬化剤が水分散型イソシアネート系化合物である請求項または10に記載の2液型水系接着剤組成物
  12. クロロプレンの単独重合体、またはクロロプレン単量体及びクロロプレンと共重合可能な単量体の共重合体であり、全単量体100質量部あたり、式(1)を有し、HLB値が11以上16未満のノニオン系乳化剤Aを1〜10質量部と、式(1)を有し、HLB値が16以上であり、上記ノニオン系乳化剤AのHLB値との差が2.5〜5である芳香環を有しないノニオン系乳化剤Bを0.1〜2質量部と、式(2)を有するアニオン系乳化剤0.05〜2質量部との存在下に乳化重合することを特徴とするポリクロロプレンラテックスの製造方法。
    Figure 0004084384
    (ここに R:ベンゼン環及び/またはナフタレン環を1個以上含む疎水基、
    n=1〜200、R:水素または炭素数1〜5のアルキル基である。)
    Figure 0004084384
    (ここに R:ベンゼン環及び/またはナフタレン環を1個以上含む置換基、
    n:1〜200、R:水素または炭素数1〜5のアルキル基、M:1価の
    カチオンである。)
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