JP5551380B2 - ポリクロロプレン2液型接着剤、及びそれを用いた積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリクロロプレン2液型水性接着剤に関するものである。また、該ポリクロロプレン2液型水性接着剤を用いて、スポンジ類と布類を貼り合わせてなるスポンジ積層体に関するものである。
ポリクロロプレン溶剤形接着剤は、作業性や接着強度に優れることから、種々の用途で使用されてきた。しかしながら、脱溶剤化の要求が年々高まって来ている。そのため、ポリクロロプレン水性接着剤の開発が進められてきており、幾つかの提案がなされている。
ウェットスーツ用生地の原料として使用されるスポンジ類と布類の積層体の貼り合わせ用接着剤においても、ポリクロロプレンラテックスを原料とした水接着剤が検討されており、種々の考案がなされている(例えば特許文献1〜2参照)。
特開2003−27024号公報(第2頁;請求項1、第7頁;実施例1) 特開2003−80807号公報(第2頁;請求項1、第4頁;実施例1)
本発明は、被着体への良好な濡れ性を示し、かつ接着強度にも優れるポリクロロプレン水性接着剤を提供することを課題とする。
ポリクロロプレン2液型接着剤の主剤としてのポリクロロプレンラテックスに、特定の化合物を含有させることにより、上記課題を解決できる。
すなわち、本発明は、ポリクロロプレンラテックス100質量部とアセチレンジアルコールのポリエーテル化物0.1〜4質量部配合させた主剤と、ポリイソシアネート化合物を主成分とする硬化剤と、からなるポリクロロプレン2液型水性接着剤であって、アセチレンジアルコールのポリエーテル化物HLB値が5〜14であるポリクロロプレン2液型水性接着剤である。ポリクロロプレンラテックスは、クロロプレンとカルボキシル基含有エチレン単量体の共重合体よりなるものが好ましい。ポリクロロプレンラテックスの乳化重合に用いる乳化/分散剤としては、ポリビニルアルコール単独、ポリビニルアルコール及びHLB値が14〜19であるポリオキシエチレンアルキルエーテルの混合物が好ましい。
さらに本発明は、これらの2液型水性接着剤組成物を用いて、スポンジ類と布類を貼り合わせて得られるスポンジ積層体である。スポンジ積層体は、ウェットスーツの生地の原料として好適に使用されるものである。
本発明によって得られたポリクロロプレン2液型水性接着剤は、被着体に対する良好な濡れ性を有し、かつ接着強度にも優れるものであり、種々の用途に好適に使用することが出来る。特にダイビング用のウェットスーツ等の材料として使用されるスポンジ類とジャージ等の布類とを貼り合わせる際の接着剤として好適なものである。
ポリクロロプレンラテックスとは、クロロプレン単独、またはクロロプレン及びクロロプレンと共重合可能な単量体を乳化/分散剤の存在下で乳化重合して得られた乳濁液のことである。ここで、クロロプレンとは、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下クロロプレン)のことである。
クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸又はそのエステル類、メタクリル酸又はそのエステル類等が挙げられ、必要に応じて2種類以上用いても構わない。
特にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸に代表される不飽和カルボン酸を共重合させることは接着力を向上できるため好ましい。クロロプレンとの共重合性の観点からは特にメタクリル酸の共重合がより好ましい。
ポリクロロプレンの構造は、特に限定されるものではないが、重合温度、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤、最終重合率等を適切に選定、制御することで、分子量、分子量分布、ゲル含有量、分子末端構造、結晶化速度等を調整することが可能である。
乳化/分散剤は、特に限定されるものではなく、通常のクロロプレンの乳化重合に使用されているアニオン型、ノニオン型、カチオン型など各種のものが使用できる。
アニオン型の乳化剤としては、カルボン酸型、硫酸エステル型等があり、例えば、ロジン酸のアルカリ金属塩、炭素数が8〜20個のアルキルスルホネート、アルキルアリールサルフェート、ナフタリンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
上述の通り、接着力を向上させるためには、ポリクロロプレンラテックスに不飽和カルボン酸を共重合させることが好ましい。この不飽和カルボン酸を充分に共重合させるためには、乳化重合を酸性雰囲気下で行なうことが望ましい。これは、酸性雰囲気下でないと不飽和カルボン酸が塩となってしまうためである。
酸性雰囲気下で乳化重合を安定に行なうためには、ノニオン乳化/分散剤を用いることが好ましい。
この際に用いられるノニオン乳化/分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール(以下PVA)またはその共重合体(例えば、アクリルアミドとの共重合体)、ポリビニルエーテルまたはその共重合体(例えば、マレイン酸との共重合体)、ポリビニルピロリドンまたはその共重合体(例えば、酢酸ビニルとの共重合体)、あるいは、これら(共)重合体を化学修飾したもの、あるいはセルロース誘導体(ヒドロキシエチルセルロース)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルクレジルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルクレジルエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルクレジルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルヒドロキシフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルヒドロキシフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルヒドロキシフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル,ポリオキシアルキレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレン−アセチレングリコールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンナフトールエーテル、ポリオキシエチレンヒドロキシナフトールエーテル、ポリオキシエチレンクレジルナフトールエーテルを挙げることができる。これらは2種類以上使用しても構わない。
この際、ラテックスの乳化安定性を改良する目的で、少量のアニオン乳化/分散剤を併用することもできる。特に化学式2の構造を有しかつHLBが14〜18の化合物を用いる際には、アニオン乳化/分散剤を併用することが好ましい。
アニオン乳化剤としては、スルホン酸型、硫酸エステル型等があり、例えば、炭素数が8〜20個のアルキルスルホネート、アルキルアリールサルフェート、ナフタリンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
アセチレンジアルコールのポリエーテル化物は、一般式(化3)で表される構造を有しかつHLB値が5〜14である化合物である。アセチレンジアルコールのポリエーテル化物は、主剤の被着体への濡れ性を改良させるために配合するものである。アセチレンジアルコールのポリエーテル化物のHLB値は、5〜14であることが好ましい。HLB値がこの範囲から外れると、濡れ性の改良効果が不充分となる場合があり、ポリクロロプレン水性接着剤を塗工した際、被着体表面で弾かれてしまい、いわゆる塗り斑が生じる場合がある。
Figure 0005551380
(式中、R1〜R4は、水素、アルキル基、アリール基のいずれかを表す。m、nは整数である。)
尚、HLB値とは、米国ICI社のグリフィン氏により考案された親水性、疎水性のバランスを示す指標であり、下記の式に従って算出される1〜20の数値である。HLB値が高いほど、乳化剤の親水性が高く、HLB値が低いほど親油性が高いことを表す。
HLB=
(親水基部分の分子量)/(界面活性剤の分子量)×(100/5)
アセチレンジアルコールのポリエーテル化物の添加量は特に限定するものではないが、充分な濡れ性改良効果を得るためには、ポリクロロプレンラテックス100質量部に対し、0.1〜4質量部、好ましくは0.5〜2質量部が好ましい。
ポリクロロプレン2液型水性接着剤の主剤には、必要に応じて粘着付与樹脂、金属酸化物、充填剤、造膜助剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、消泡剤、増粘剤等を任意に添加することができる。
粘着付与樹脂を配合する場合、その種類は特に限定されるものではなく、ロジン樹脂、ロジン酸エステル樹脂、重合ロジン樹脂、α−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、テルペンフェノール樹脂、C5留分系石油樹脂、C9留分系石油樹脂、C5/C9留分系石油樹脂、DCPD系石油樹脂、アルキルフェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロン樹脂、クマロンインデン樹脂などが使用可能である。
接着力のバランスの点からは、軟化点温度が50〜160℃の樹脂が好ましく、特にテルペンフェノール樹脂やロジン酸エステル樹脂の使用が初期強度や耐水性の観点から推奨される。これらの粘着付与樹脂は、水性分散体として使用することが簡便であり、市販品も種々上市されている。
粘着付与樹脂の添加量(固形分換算)は、ポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して、10〜100質量部が好ましく、20〜70質量部の範囲がより好ましい。
スポンジ類と布類の貼り合わせに使用する場合、耐有機溶剤性が必要となることが多く、その際には粘着付与樹脂を添加しない方が好ましい。多くの粘着付与樹脂は有機溶剤に可溶であり耐有機溶剤性が悪化するためである。
金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄等を例示することが出来るがこれらに限定するものではない。酸化亜鉛、酸化チタンの使用が接着物性の点から好ましく、特に酸化亜鉛の使用が好ましい。
特に不飽和カルボン酸を共重合したラテックスの場合には、酸化亜鉛を使用することで耐熱強度が向上することから、酸化亜鉛の使用が推奨される。
金属酸化物の添加量は、ポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対し0.1〜10質量部が好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。0.1質量部未満では接着特性の改良効果が不充分であり、10質量部を超えると粘着性が損なわれる可能性がある。
硬化剤は、ポリイソシアネート化合物を主成分とするものであり、ポリクロロプレン2液型水性接着剤の主剤を硬化させて充分な接着強度を発現させるために混合するものである。
ポリイソシアネート化合物としては、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(MDI)系、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系、イソホロンジイソシアネート等、種々のポリイソシアネート化合物が使用可能であり、これらの中でも、水分散型プレポリマータイプのポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。硬化剤の市販品としては、タケネートWD−720、WD−725やWD−730(三井化学ポリウレタン株式会社)が知られている。
硬化剤の添加量は特に限定するものではないが、接着剤として充分な接着強度を得るために、主剤中のポリクロロプレンラテックス100質量部に対し、0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部、更に好ましくは0.5〜3質量部である。
尚、主剤へ硬化剤を添加する際には、出来るだけ使用する直前に添加し、充分に混合することが望ましい。
本発明のクロロプレン2液型水性接着剤は、その優れた接着特性と被着体に対する濡れ性の良さから種々の用途に使用可能であり、例えばセメント、モルタル、スレート、布類、木材、合成ゴム素材、ポリウレタン素材、ポリ塩化ビニル素材、ポリオレフィン素材等の種々の材料を接着する際に使用できる。
特にスポンジ類とジャージ等の布類とを貼り合わせる際の接着剤として好適である。スポンジ類としては、天然ゴムやクロロプレンゴム、EPDM、SBR、NBR、TPE、TPR、イソプレンゴム等からなるゴムスポンジがある。布類としては、綿、ナイロン、ポリエステル等がある。
以下、表1〜表4を用いて実施例と比較例を示す。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以下の説明において特に断りのない限り部および%は質量基準で表す。
Figure 0005551380
材料破壊:CR/SBRスポンジ面が破壊切断
凝集破壊:接着剤層(接着剤凝集層)より剥離、材料破壊無し
〈添加剤〉
サーフィノール440:アセチレンジオールのポリエーテル化物(HLB=8)
サーフィノール465:アセチレンジオールのポリエーテル化物(HLB=13
ダイノール604 :アセチレンジオールのポリエーテル化物(HLB=8)
サーフィノール485:アセチレンジオールのポリエーテル化物(HLB=17)
Figure 0005551380
材料破壊:CR/SBRスポンジ面が破壊切断
凝集破壊:接着剤層(接着剤凝集層)より剥離、材料破壊無し
〈添加剤〉
エマルゲン109P: ポリオキシエチレンラウリルエーテル(HLB=13.6)
エマルゲン709 : ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル(HLB=13.3)
エマルゲン1108:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB=13.5)
エマルゲンMS−110 :ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル(HLB=12.7)
Figure 0005551380
材料破壊:CR/SBRスポンジ面が破壊切断
凝集破壊:接着剤層(接着剤凝集層)より剥離、材料破壊無し
〈添加剤〉
サーフィノール440:アセチレンジオールのポリエーテル化物(HLB=8)
サーフィノール465:アセチレンジオールのポリエーテル化物(HLB=13
ダイノール604 :アセチレンジオールのポリエーテル化物(HLB=8)
サーフィノール485:アセチレンジオールのポリエーテル化物(HLB=17)
Figure 0005551380
材料破壊:CR/SBRスポンジ面が破壊切断
材料一部破壊::CR/SBRスポンジ表面の一部が破壊
凝集破壊:接着剤層(接着剤凝集層)より剥離、材料破壊無し
〈添加剤〉
エマルゲン109P: ポリオキシエチレンラウリルエーテル(HLB=13.6)
エマルゲン709 : ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル(HLB=13.3)
エマルゲン1108:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB=13.5)
エマルゲンMS−110 :ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル(HLB=12.7)
重合例1
内容積3リットルの反応器を用いて、窒素雰囲気中で、水95部にポリビニルアルコール(PVA 203:クラレ社製)0.6部とノニオン型乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル(エマルゲン1118S−70:花王社製、HLB値16.4)3.0部を60℃で溶解させた。この乳化/分散剤水溶液を室温近くまで冷却した後、この中にクロロプレン単量体97部、メタクリル酸3部、オクチルメルカプタン0.3部を加えた。これを45℃に保持しながら亜硫酸ナトリウムと過硫酸カリウムを開始剤として用い重合した。重合は重合熱の発生が無くなってから更に1時間放置し重合の終点とした。得られたポリクロロプレンラテックスに20%ジエタノールアミン水溶液を添加してpHを7に調製し、減圧加熱により濃縮し、固形分を50%に調整した。これをポリクロロプレンラテックスAとした。
重合例2
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部及びノニオン乳化剤A(Newcol714:日本乳化剤社製)5.0部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物のナトリウム塩0.2部を仕込み溶解後、攪拌しながらクロロプレン単量体97部、メタクリル酸3部、及びオクチルメルカプタン0.3部を加えた。これを40℃に保持しながら亜硫酸ナトリウムと過硫酸カリウムを開始剤として用い、最終重合率が、90%に達したところでチオジフェニルアミンの乳濁液を加えて重合を停止した。
次に、このポリクロロプレンラテックスに、20%ジエタノールアミンを添加してpHを中性になるよう調整した後、更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が50%となるように調整した。これをポリクロロプレンラテックスBとした。
加硫促進剤分散体の調製
加硫促進剤ノクセラーZIX(イソプロピルキサントゲン酸亜鉛:大内新興化学工業社製)50部、純水97部、ペレックスSS−H(花王社製)2部(乾燥質量基準)をボールミルに入れ、一昼夜粉砕混合し、水性分散体を調製した。
接着剤組成物の調製−1
重合例1で得られたポリクロロプレンラテックスA100部に、界面活性剤0.6部(花王株式会社製ノニオンK−220)、サーフィノール465(日信化学工業社製、HLB値13)を0.5部、酸化亜鉛分散体(大崎工業社製AZ−SW)5部、ノクセラーZIX分散体2部を何れも固形分換算比率で加え、スリーワンモータで攪拌混合した。更に増粘剤(ローム&ハース製プライマルRM−8W)を適量加え25℃、30rpmでの粘度を約2000mPa・sに調整し、接着剤組成物を得た。これを接着剤Aとした。
接着剤組成物の調製−2
重合例2で得られたポリクロロプレンラテックスB100部に、サーフィノール465(日信化学工業社製、HLB値13)を0.5部、酸化亜鉛分散体(大崎工業社製AZ−SW)5部、ノクセラーZIX分散体2部を何れも固形分換算比率で加え、スリーワンモータで攪拌混合した。更に増粘剤(ローム&ハース製プライマルRM−8W)を適量加え、25℃、30rpmでの粘度を約3000mPa・sに調整し、接着剤組成物を得た。これを接着剤Bとした。
実施例1
接着剤A100部に、硬化剤としてタケネートWD−725(三井ポリウレタン工業社製)3部を添加、撹拌した後、各種接着物性試験に供した。
濡れ性試験
硬化剤を加えた接着剤組成物について、硬化剤添加後にNo.30のバーコーターにて接着剤をゴムスポンジ表面に塗布し、塗布後の被着体表面の接着剤の弾き度合いを観察した。判定は、10cm×10cm範囲で接着剤が魚の目状に弾いた数を目視にて確認し、弾きがなかったものを◎、僅かに弾きがあったものを○、多数の弾きが合ったものを△、塗布斑が激しかったものを?とした。
接着試験1
厚さ3mmのCR/SBR製スポンジシートに接着剤組成物を80wet−g/m2の比率で塗布した。塗布後、直ちにジャージを貼り合わせ、130℃で50秒間、1.5mm厚のスペーサーを設置したプレス機でプレスした。積層シートは室温で24時間放置した後、幅20mmの短冊状試験片を切り出し引張り試験に供した。
常態接着強度の試験は、引っ張り試験機を用い、200mm/minの引張り速度でT型剥離試験を実施した。
耐水強度試験は、得られた試験片を2日間純水中に浸漬し、取り出した試験片表面の水分を拭き取った後、直ぐに引っ張り試験機でT型剥離試験を実施した。引張り速度は常態接着強度試験と同様に200mm/minとした。
耐溶剤性試験は、得られた試験片をトルエン中に2秒間浸漬後、表面のトルエンを拭き取り、直ちに引張り試験を実施した。引張り試験の条件は常態強度試験に準じた。
実施例2
試験に用いたアセチレンジオール化合物をサーフィノール440(日信化学工業社製、HLB値が8)に変更した以外は、実施例1と同様に試験を実施し、実施例2とした。
実施例3
試験に用いたアセチレンジオール化合物をダイノール604(日信化学工業社製、HLB値が8)に変更した以外は、実施例1と同様に試験を実施し、実施例3とした。
比較例1
アセチレンジオール化合物を用いなかった以外は実施例1と同様に試験を実施し、比較例1とした。
比較例2
試験に用いたアセチレンジオール化合物をサーフィノール485(日信化学工業社製、HLB値が17)に変更した以外は、実施例1と同様に試験を実施し、比較例2とした。
比較例3〜6
アセチレンジオール化合物の代わり表4に記載する化合物を用いた以外は、実施例1と同様に試験を実施し、比較例3とした。
実施例4〜6
ポリクロロプレンラテックスを重合例2で得られたポリクロロプレンラテックスBに変更した以外は、実施例1〜3と同様に試験を実施し、それぞれ実施例4〜6とした。
比較例7〜12
ポリクロロプレンラテックスを重合例2で得られたポリクロロプレンラテックスBに変更した以外は、比較例1〜6と同様に試験を実施し、それぞれ比較例7〜12とした。
実施例と比較例の結果をまとめて表1〜表4に示した。表1〜表4の結果から判る通り、HLB値が8〜14の範囲にあるアセチレンジオールのポリエーテル化物を用いることで、接着剤の被着体表面の塗工性(濡れ性)が良好で、かつ接着強度も優れるポリクロロプレン2液型水接着剤組成物とすることが出来る。

Claims (7)

  1. ポリクロロプレンラテックス100質量部とアセチレンジアルコールのポリエーテル化物0.1〜4質量部配合させた主剤と、ポリイソシアネート化合物を主成分とする硬化剤と、からなるポリクロロプレン2液型水性接着剤であって、アセチレンジアルコールのポリエーテル化物のHLB値が5〜14であるポリクロロプレン2液型水性接着剤。
  2. ポリクロロプレンラテックスが、クロロプレンとカルボキシル基含有エチレン単量体の共重合体よりなることを特徴とする請求項1に記載のポリクロロプレン2液型水性接着剤。
  3. ポリクロロプレンラテックスの乳化重合に用いる乳化/分散剤が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のポリクロロプレン2液型水性接着剤。
  4. ポリクロロプレンラテックスの乳化重合に用いる乳化/分散剤が、ポリビニルアルコール及びHLB値が14〜19であるポリオキシエチレンアルキルエーテルであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のポリクロロプレン2液型水性接着剤。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の2液型水性接着剤組成物を用いて、スポンジ類と布類を貼り合わせて得られるスポンジ積層体。
  6. 請求項1〜4の何れか一項に記載の2液型水性接着剤組成物を用いて、スポンジ類と布類を貼り合わせることを特徴とするスポンジ積層体の製造方法。
  7. 請求項5に記載のスポンジ積層体を用いて縫製して得られるウェットスーツ。
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