JP5485923B2 - 水系接着剤組成物及びウェットスーツ素材の製造方法 - Google Patents

水系接着剤組成物及びウェットスーツ素材の製造方法 Download PDF

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本発明は、ポリクロロプレンラテックスを用いた水系接着剤組成物及びこの水系接着剤組成物を使用したウェットスーツ素材の製造方法に関する。より詳しくは発泡ゴムシートと布とを接着する際に使用される水系接着剤組成物に関する。
ウェットスーツ素材は、一般に、発泡ゴムシートの片面又は両面に、伸縮性の布を接着して製造される。従来、発泡ゴムシートと布の接着剤として、ポリクロロプレンゴムを有機溶剤に溶解して製造された溶剤系接着剤が使用されていた。しかしながら、接着剤を使用する工場での作業環境改善を目的として、近年、ポリクロロプレンラテックスを用いた水系接着剤の開発が検討されている。
このような水系接着剤としては、例えば、B型粘度計により、No.4ローター、60rpm、60秒、23℃の条件で測定された粘度が1500〜9000mPa・sであるものが提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1に記載の接着剤組成物では、クロロホルム不溶部を含まず、特定のクロロホルム溶液粘度をもつポリクロロプレンラテックスを使用し、増粘剤にはポリアルキレンオキサイド、疎水化セルロース、会合型ノニオン界面活性剤又はシリケート化合物を、架橋剤にはポリイソシアネート化合物をそれぞれ使用している。
また、ポリクロロプレンラテックスを用いた水系接着剤では、乳化剤や共重合変性による接着性能改良についても検討されている(例えば、特許文献2〜6参照)。例えば、特許文献2,3には、ロジン酸アルカリ金属塩を乳化剤として使用して重合した2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン変性のポリクロロプレンラテックスを用いた水系接着剤が提案されている。
また、特許文献4,5には、乳化剤としてポリビニルアルコールを用いて重合したカルボキシル変性ポリクロロプレンラテックスを用いた水系接着剤が提案されている。更に、これら特許文献2〜6には、接着性能向上にポリイソシアネート化合物が有効であることが開示されている。
一方、塗工性を改善するために、23℃でBM型粘度計を用いた12rpmでの粘度を500〜10000mPa・sとした水系接着剤組成物も提案されている(特許文献7参照)。この特許文献7に記載の水系接着剤組成物では、ポリクロロプレンラテックスに、他種のポリマーエマルジョンと水溶性高分子を加え、更に、弱酸を使用してpHを7〜9の範囲にすることによって、その粘度が前述した範囲になるよう調節している。
また、クロロプレンゴムラテックスとキサンタンガムを含有し、TI値(BM型粘度計を用いて、No.3ローター、20℃の条件で測定した6rpmにおける粘度60rpmにおける粘度との比)が3.5〜3.7である接着剤組成物も提案されている(特許文献8参照)。
特開2000−104028号公報(特許第4491853号) 特開2001−89727号公報 特開2001−89737号公報 特開2001−288448号公報 特開2002−60711号公報 特開2001−270003号公報 特開2008−156540号公報 特開2008−74950号公報
しかしながら、前述した従来の技術には、以下に示す問題点がある。特許文献1〜6に記載されているような既存技術によって、水系接着剤の接着性能は、溶剤系接着剤に近づいているが、耐水性の点では更なる改良が求められている。また、従来の水系接着剤は、ロール塗布機で塗布する場合に、塗布機の運転条件によっては、時折、塗布ムラや糊飛びが発生し、塗工性が問題となることがある。
ここで、「塗布ムラ」とは、接着剤がロールから発泡ゴムシートに転写される時に、接着剤が波模様(縞模様)になる現象である。著しい波模様が生じると、塗布量の多い部分では接着剤が布から染み出しやすく、塗布量の少ない部分では接着不良が起こりやすい。一方、「糊飛び」とはロールが回転する遠心力で接着剤が塗布面以外の場所に付着してしまう現象である。この糊飛びが発生すると、接着剤のロスを生じるだけでなく、製品を汚してしまうため、塗布速度を落とす必要があり、生産速度が低下につながる。
また、特許文献1では、接着剤の粘度が1500〜9000mPa・sとなるように、特定の増粘剤を指定しているが、このような方法で製造された水系接着剤は、チクソトロピック性が高く、粘度の高低を調節するだけでは塗工性を改良することはできない。また、増粘剤の多くは水溶性物質であるため、増粘剤の配合量が多いと、耐水性が低下する弊害が生じる可能性がある。
一方、特許文献7に記載の水系接着剤組成物は、塗工性向上を目的としているが、粘度を高めるためには、水溶性高分子を多量に配合する必要があり、接着剤組成物が乾燥しにくくなるという問題点がある。加えて、この水系接着剤組成物は、ウェットスーツで多く使用されているポリエステル製やナイロン製の撥水性織布に浸透しにくいため、これらに使用すると、接着不良を起こす可能性もある。
また、特許文献8に記載の接着剤組成物は、増粘剤のキサンタンガムを配合することでチクソトロピック性を低くしているが、実施例に記載されているTI値は2.7〜3.5であり、この程度のレベルでは、ロール塗布における塗布ムラや糊飛びを解決することはできない。更に、キサンタンガムも水溶性物質であるため、その配合量が多くなると、接着剤組成物の耐水性が低下するという問題点もある。
以上のような事情から、ポリクロロプレンラテックスを用いた水系接着剤組成物においては、耐水性と塗工性の双方の改良が求められている。つまり、耐水性を改良し、なおかつ、一定範囲の粘度でありながら、チクソトロピック性が低い水系接着剤を開発する必要がある。
そこで、本発明は、耐水性及び塗工性に優れた水系接着剤組成物及びウェットスーツ素材の製造方法を提供することを主目的とする。
本発明に係る水系接着剤組成物は、ポリクロロプレンラテックスとシリカとを少なくとも含有し、シリカの含有量がポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して5〜30質量部であり、B型粘度計を用いて、No.4ローター、60秒、25℃の条件で測定した6rpmにおける粘度ηと60rpmにおける粘度η60との比(η/η60)が1.5〜2.5である。
本発明においては、B型粘度計を用いて、No.4ローター、60秒、25℃の条件で測定した6rpmにおける粘度ηと60rpmにおける粘度η60との比(η/η60:TI値)を1.5〜2.5にしているため、塗工性が向上する。また、水に不溶なシリカが増粘効果を発揮するため、水溶性の増粘剤を多量に配合する必要がなく、耐水性が向上する。
この水系接着剤組成物では、ポリクロロプレンラテックスに含まれるクロロプレン重合体のトルエン不溶分を20〜99質量%とすることができる。
また、ポリクロロプレンラテックスに含まれるクロロプレン重合体は、例えばカルボキシル変性クロロプレン重合体でもよい。
更に、ポリクロロプレンラテックスには、ポリビニルアルコールを乳化剤として、クロロプレンとカルボキシル基含有単量体とを共重合して得たものを使用することもできる。
本発明に係るウェットスーツ素材の製造方法は、ロール塗布機を使用して、発泡ゴムシートの片面又は両面に、ポリクロロプレンラテックスと、シリカとを少なくとも含有し、シリカの含有量が、ポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して、5〜30質量部であり、B型粘度計を用いて、No.4ローター、60秒、25℃の条件で測定した6rpmにおける粘度ηと60rpmにおける粘度η60との比(η/η60)が1.5〜2.5である水系接着剤組成物又は該水系接着物組成物と硬化剤との混合物を塗布して接着剤層を形成する工程と、前記接着剤層の水分が80%減少するまでの間に、前記発泡ゴムシートの接着剤層が形成された面に、布類を貼り合わせる工程と、を有する。
本発明においては、TI値が1.5〜2.5である水系接着剤組成物により接着剤層を形成しているため、その成分が、発泡ゴムシートや布類の空隙部分にも浸透し、乾燥後には被着体へのアンカー効果が発揮される。このため、従来の接着剤組成物を使用した場合に比べて、強固な接着力が得られる。
本発明によれば、ポリクロロプレンに特定量のシリカを配合し、そのTI値を特定の範囲にしているため、水系接着剤組成物における耐水性及び塗工性の両方を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る水系接着剤組成物は、必須成分としてポリクロロプレンラテックスとシリカとを含有しており、シリカの含有量がポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して5〜30質量部となっている。また、この水系接着剤組成物は、B型粘度計を用いて、No.4ローター、60秒、25℃の条件で測定した6rpmにおける粘度ηと60rpmにおける粘度η60との比(η/η60)が1.5〜2.5である。
[ポリクロロプレンラテックス]
ポリクロロプレンラテックスとは、クロロプレン重合体を、乳化剤を介して水中に乳化させたラテックス(エマルジョン)のことである。ここで、クロロプレン重合体とは、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下、クロロプレンと記す。)の単独重合体、又はクロロプレンと他の単量体との共重合体をいう。また、クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、硫黄、メタクリル酸及びそのエステル類、アクリル酸及びそのエステル類が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
ポリクロロプレンラテックスに含まれるクロロプレン重合体としては、クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体の共重合体(カルボキシル変性クロロプレン重合体)であることが好ましく、カルボキシル基含有ビニル単量体としてメタクリル酸を共重合したものが特に好ましい。また、クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体を共重合する際は、単量体の合計100質量部のうち、カルボキシル基含有ビニル単量体の仕込み量を0.01〜5質量部とすることが望ましい。
このように、カルボキシル変性クロロプレン重合体を使用すると、接着剤組成物に酸化亜鉛や酸化マグネシウム等の金属酸化物を配合することにより、2価金属イオンとカルボキシル基の架橋が起こり、耐熱性及び耐溶剤性等の接着性能を向上させることができる。
また、ポリクロロプレンラテックスに含まれるクロロプレン重合体は、乳化剤を用いて、水中でラジカル乳化重合によって製造することができる。その際の重合温度は、特に限定されるものではないが、重合反応を円滑におこなうために、5〜50℃とすることが好ましい。
また、乳化重合に使用される乳化剤及び/又は分散剤は、特に限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。具体的には、アニオン性乳化剤としては、カルボン酸型及び硫酸エステル型等があり、例えば、ロジン酸のアルカリ金属塩、炭素数が8〜20個のアルキルスルホネート、アルキルアリールサルフェート及びナフタリンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物等が挙げられる。
ノニオン性乳化剤の具体例としては、ポリビニルアルコール又はその共重合体(例えばアクリルアミドとの共重合体)、ポリビニルーテル又はその共重合体(例えば、マレイン酸との共重合体)、ポリオキシエチレアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンアシルエステル等が挙げられる。カチオン性乳化剤の具体例としては、脂肪族アミン塩及び脂肪族4級アンモニウム塩等があり、例えば、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド及びジラウリルジメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
これらの乳化剤の中でも、特に、ポリビニルアルコールが好ましい。ポリビニルアルコールは、トルエン等の有機溶剤に溶解しない性質があるため、接着剤層の耐溶剤性を高めることができる。なお、耐溶剤性は、ウェットスーツの生地に付いた汚れを有機溶剤で拭き取る場合に、布が剥がれないようにするため必要とされる性能である。
乳化剤として使用するポリビニルアルコールは、鹸化度が70〜95モル%、重合度が200〜700のものが好ましい。本実施形態の水系接着剤組成物は、シリカを必須成分としているが、乳化剤にこのようなポリビニルアルコールを使用すると、接着剤を長期保存した場合でもシリカの沈降を防止することができる。
また、乳化重合時のポリビニルアルコールの仕込み量は、初期仕込み単量体の合計100質量部に対して0.5〜10質量部とすることが望ましい。ポリビニルアルコールの仕込み量が0.5質量部未満の場合、十分な乳化力が得られないことがあり、また、仕込み量が10質量部を超えると接着剤の耐水性を低下させてしまうことがある。
一方、乳化重合に使用する開始剤は、特に限定されるものではないが、例えば、過硫酸カリウム等の過硫酸塩や第3−ブチルヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物等を使用することができる。
また、連鎖移動剤の種類も特に限定されるものではなく、通常クロロプレンの乳化重合に使用されるものが使用できるが、例えばn−ドデシルメルカプタンやtert−ドデシルメルカプタン等の長鎖アルキルメルカプタン類、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドやジエチルキサントゲンジスルフィド等のジアルキルキサントゲンジスルフィド類、ヨードホルム等の公知の連鎖移動剤を使用することができる。
更に、重合停止剤(重合禁止剤)も特に限定されるものではなく、例えば、2,6−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール、フェノチアジン、ヒドロキシアミン等を使用することができる。
最終重合率は、特に限定するものではないが、70〜100%で任意に調節することができる。そして、未反応単量体の除去(脱モノマー)は、減圧加熱等の公知の方法によって行えばよい。なお、クロロプレン重合体のポリマー構造は、特に限定されるものではないが、重合温度、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤及び重合率等を任意に選択することで、得られるクロロプレン重合体の分子量、分子量分布、ゲル含有量、分子末端構造及び結晶化速度等を制御することが可能である。
前述した方法により得られるクロロプレン重合体は、トルエン不溶分(ゲル含有率)が、20〜99%であることが好ましい。これにより、初期接着力と常態接着力のバランス優れた水系接着剤組成物を得ることができる。
[シリカ]
本実施形態の水系接着剤組成物に配合されるシリカは、湿式法、即ち、ケイ酸ナトリウムと硫酸等の酸の中和反応によって製造された球状シリカであり、水系接着剤組成物に配合すると、増粘効果を発揮すると共に、適度なチクソトロピック性が得られる。これにより、塗布ムラ及び糊飛びが改善され、更に、水溶性の増粘剤を多量に配合する必要がなくなるため、耐水性も向上する。
ただし、シリカの配合量が、ポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して5質量部未満であると、粘度やチクソトロピック性を調節する効果が不十分となり、また、30質量部を超えると、水系接着剤組成物の布類への浸透性が低下し、接着不良の原因となる。よって、シリカ配合量は、ポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して5〜30質量部とする。
また、球状シリカの中でも、特に、粒子径が10〜100μm、BET比表面積が20〜400m/gであるものが好ましく、これにより、良好な塗工性を得ることができる。なお、シリカは、ポリクロロプレンラテックスに粉末のまま直接添加しても良いが、ボールミルやビーズミル等の湿式粉砕機中を使用して、乳化剤及び水と混合して30〜80質量%の水分散液とした後、ポリクロロプレンラテックスに添加すると、脱泡することができるため望ましい。
[チクソトロピックインデックス(TI)値:1.5〜2.5]
チクソトロピックインデックス(TI)値とは、B型粘度計を用いて、No.4ローター、60秒、25℃の条件で測定した6rpmにおける粘度ηと60rpmにおける粘度η60との比(η/η60)である。そして、本実施形態の水系接着剤組成物においては、チクソトロピックインデックス(TI)値が1.5〜2.5となるように、チクソトロピック性を制御する。
具体的には、水系接着剤組成物に配合するシリカの粒子径やBET比表面積を選定したり、配合量を加減したりする。例えば、粒径が小さく、BET比表面積が高いシリカを選択した場合には、少ない配合量で粘度を上昇させることができる反面、チクソトロピック性が高くなる。逆に、粒径が大きく、BET比表面積が小さいシリカを選択した場合には、シリカの配合量は多くなるが、チクソトロピック性を低く抑えることができる。
しかしながら、水系接着剤組成物のTI値が1.5未満の場合、塗工時に糊飛びが起こりやすくなったり、布類に対する浸透性が高くなりすぎて、表面から接着剤組成物が漏出し、ウェットスーツの製品価値を低下させたりすることがある。また、水系接着剤組成物のTI値が2.5を超えると、発泡ゴム上に接着剤層を形成する際に、塗布ムラが発生しやすくなる。
つまり、水系接着剤組成物のTI値を、1.5〜2.5の範囲にすることにより、ロール塗布機で接着剤を塗布する時の塗布ムラと糊飛びを防止することができる。なお、硬化剤として、イソシアネート化合物を使用する2液型接着剤の場合には、硬化剤を混合する前の主剤のTI値を、この範囲に制御すればよい。
また、B型粘度計を用いて、No.4ローター、60秒、25℃の条件で測定した60rpmにおける粘度η60は、2000〜8000mPa・sであることが望ましい。これにより、塗布ムラと糊飛びを防止して、布類に対して、接着剤組成物を適度に浸透させることができる。なお、一般的に、水溶性ポリマーのような有機増粘剤、或いはヘクトライトやモンモリロナイト等のシリケート化合物からなる無機増粘剤のみを使用して、ポリクロロプレンラテックスの60rpmにおける粘度をこの範囲まで増粘させた場合、TI値は3.0〜5.5程度になる。
[加硫促進剤]
本実施形態の水系接着剤組成物には、前述したポリクロロプレンラテックス及びシリカに加えて、加硫促進剤を配合することもできる。加硫促進剤は、発泡ゴムシートと布類を張り合わせた後に接着剤層を架橋させて、常態接着力、耐水性、耐溶剤性を高める効果がある。
加硫促進剤には、下記化学式1で表されるジチオカルバミン酸塩、又は下記化学式2で表されるキサントゲン酸塩を使用することが望ましい。ジチオカルバミン酸塩の例としては、ジメチルカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅(II)、ジメチルジチオカルバミン酸鉄(III)、ジメチルジチオカルバミン酸テルル(IV)等が挙げられる。また、キサントゲン酸塩の例としては、ブチルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、エチルキサントゲン酸ガリウム(III)等が挙げられる。
Figure 0005485923
上記化学式1におけるR及びRは、炭素数1〜8のアルキル基又はアリール基を表す。Mは、亜鉛、銅、鉄、テルル及びガリウムから選択される金属原子を表す。nは、2〜4の整数を表す。
Figure 0005485923
上記化学式2におけるRは、炭素数1〜8のアルキル基又はアリール基を表す。Mは、亜鉛、銅、鉄、テルル及びガリウムから選択される金属原子を表す。nは2〜4の整数を表す。
これらの加硫剤の中でも、特に、キサントゲン酸塩が好ましく、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛がより好ましい。これにより、常態接着力、耐水性及び耐溶剤性をより高めることができる。また、加硫促進剤の添加量は、ポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して、0.5〜5質量部とすることが望ましい。なお、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛のように水に不溶な加硫促進剤を使用する場合は、ボールミルやビーズミル等の湿式粉砕機を使用して乳化剤及び水と混合し、30〜60質量%の水分散液としたものを、ポリクロロプレンラテックスに添加すればよい。これにより、水に不溶な加硫促進剤でも、組成物中に均一に分散させることができる。
[硬化剤]
本実施形態の水系接着剤組成物には、更に、硬化剤が配合されていてもよい。硬化剤を配合することにより、水系接着剤組成物の耐水性や耐溶剤性を、更に向上させることができる。本実施形態の水系接着剤組成物に配合される硬化剤としては、水分散型イソシアネート化合物が好ましい。
ここで、水分散型イソシアネート化合物とは、脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネートから得られ、分子内にビュウレット、イソシアヌレート、ウレタン、ウレトジオン、アロファネート等の構造を有するポリイソシアネートポリマーに、親水基を導入したものである。即ち、水分散型イソシアネート化合物は、水中に添加・撹拌すると、水中で微粒子として分散することが可能な自己乳化型イソシアネート化合物である。
水分散型イソシアネート化合物を形成する脂肪族及び/又は脂環族イソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート(LDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート(水添XDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、重合MDI、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(IPC)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHPI)、トリジンジイソシアネート(TODI)等が挙げられる。
これらの化合物の中でも、特に、HDI、MDI、IPDI、水添XDIは、工業的に入手しやすく、特性も良好である。また、親水基は、前述した脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネートから得られる重合物の分子鎖の一部に、エチレンオキサドの繰り返し単位を有する乳化剤を反応させることにより、導入される。このエチレンオキサイドの繰り返し単位を有する乳化剤としては、水に対する分散性の観点から、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルが特に好適である。
硬化剤としての効果は、原料化合物よりもむしろ、JIS K−7301で規定される方法によって算出したイソシアネート基含有率によって左右される。良好な接着力を得るためには、使用するイソシアネート化合物のイソシアネート基含有率が、17〜25質量%であることが好ましい。
また、硬化剤に水分散型イソシアネート化合物使用して2液型の接着剤とする場合、主剤中のポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して、硬化剤中の水分散型イソシアネート化合物が固形分で0.5〜15質量部となるように混合することが好ましい。水分散型イソシアネート化合物の量が0.5質量部未満の場合、接着力が不足することがあり、また、15質量部よりも多く配合すると、主剤と硬化剤を混合した後のポットライフ(使用可能時間)が短くなる虞がある。
[固形分]
なお、本実施形態の水系接着剤組成物(2液型の場合は主剤)の固形分は、45〜60質量%であることが好ましい。この範囲であれば、チクソトロピック性を低く制御することができ、塗工性が良好な水系接着剤が得られる。
[使用方法]
本実施形態の水系接着剤組成物を使用して、ウェットスーツ素材を製造する場合は、発泡ゴムシートに塗布された接着剤が乾燥する前に、布類を重ねなければならない。具体的には、ロール塗布機を使用して、発泡ゴムシートの片面又は両面に、本実施形態の水系接着剤組成物を塗布して接着剤層を形成し、この接着剤層の水分が80%減少するまでの間に布類を貼り合わせて、ウェットスーツ素材とする。
なお、水分散型イソシアネート化合物を硬化剤に用いた2液型接着剤の場合には、主剤と硬化剤を混合した時点での接着剤中の水分を100%とし、これが80%減少するまでの間に布類を貼り合わせればよい。このように、接着剤層がウェット状態の時に布類を重ねることにより、接着剤組成物が布類の繊維内部に浸透するため、布側に接着剤を塗布しなくても十分な投錨効果が得られる。
一方、布類を貼り合わせる際の圧着装置の仕様、圧着温度及びプレス圧力は、特に限定されるものではなく、加熱プレス又は常温プレスのいずれでもよい。ただし、十分な初期接着力を得るためには、プレスと同時又はプレス操作の後に、50〜150℃で10秒〜10分間加熱することが望ましい。
以上詳述したように、本実施形態の水系接着剤組成物においては、ポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して、シリカを5〜30質量部配合しているため、その粘度及びチクソトロピック性を良好な範囲に調節することができる。これにより、接着剤組成物を、発泡ゴムや布類の空隙部分に浸透しやすく、かつ、布類の表面に染み出さないようにすることができるため、製品価値を低下させることなく、接着強度を高めることができる。
また、TI値を1.5〜2.5の範囲にしているため、塗工性が向上し、ロール塗布機を使用して発泡ゴムシートに接着剤を塗布する際に、糊飛びが抑制され、接着剤層を均一に形成することができる。更に、水に不溶なシリカが増粘効果を発揮するため、水溶性の増粘剤を多量に配合する必要がなく、耐水性も向上する。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明する。本実施例においては、下記に示す方法で製造したポリクロロプレンラテックスA〜Cを用いて、本発明の範囲内の実施例1〜8及び本発明の範囲から外れる比較例1〜10の接着剤組成物を製造し、その特性を評価した。
<ポリビニルアルコールの製造>
先ず、乳化剤として使用するポリビニルアルコールを製造した。具体的には、重合反応缶に、酢酸ビニル:120g、メタノール:560g、アゾビスイソブチロニトリルの1%メタノール溶液:1.6gを仕込み、窒素置換後加熱して沸点まで昇温した。引き続き、酢酸メチル:1720g、メタノール:607g、アゾビスイソブチロニトリルの1%メタノール溶液:406gを、14時間かけて連続添加し、連続添加終了から1時間後に、酢酸ビニルの重合率99%に達したことを確認して、重合反応を停止した。
そして、常法により未反応の酢酸ビニルを除去し、得られた重合体を水酸化ナトリウムで常法により鹸化した後、90℃で90分熱風乾燥してポリビニルアルコールを得た。得られたポリビニルアルコールを、JIS K 6726に準拠して分析した結果、平均重合度は280、鹸化度は79.4mol%であった。
<ポリクロロプレンラテックスAの製造>
次に、前述した方法で製造したポリビニルアルコールを乳化剤として使用し、ポリクロロプレンラテックスAを製造した。具体的には、内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、水:86質量部、ポリビニルアルコール:3.2質量部を60℃で溶解させた。このポリビニルアルコール水溶液を室温まで冷却した後、その中にクロロプレン単量体:97質量部、メタクリル酸:3質量部、オクチルメルカプタン0.3質量部を加えた。
これを40℃に保ちながら、過硫酸カリウムを開始剤として用いて重合した。そして、その反応終了液に、20質量%ジエタノールアミン水溶液を添加してpHを7に調整し、減圧下で未反応の単量体を除去した後、更に減圧下で水分を蒸発させて濃縮を行い、固形分濃度50%のポリクロロプレンラテックスAを得た。このポリクロロプレンラテックスAのゲル含有量(トルエン不溶分)は45%であった。なお、ポリクロロプレンラテックスの固形分濃度及びゲル含有量は、以下の方法で測定した。
(固形分濃度)
固形分濃度は、アルミニウム製の皿の質量をA、この皿にポリクロロプレンラテックスを2ml入れたときの質量をB、更に、125℃で1時間乾燥させた後の質量をCとして、下記数式1により求めた。
Figure 0005485923
(ゲル含有量)
先ず、凍結乾燥したポリクロロプレンラテックスを、23℃で20時間、トルエンで溶解(0.6%に調整)した後、遠心分離機を使用し、更に200メッシュの金網を用いてゲルを分離した。次に、分離したゲルを、風乾後、110℃雰囲気下で1時間乾燥した。そして、ゲル含有量(トルエン不溶分)は、凍結乾燥したポリクロロプレンラテックスの質量をa、分離したゲルの乾燥後の質量をbとし、下記数式2に基づいて算出した。
Figure 0005485923
<ポリクロロプレンラテックスBの製造>
次に、前述した方法で製造したポリビニルアルコールを乳化剤として使用し、ポリクロロプレンラテックスBを製造した。具体的には、内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、水:100質量部、不均化ロジン酸:4質量部、水酸化カリウム:1.0質量部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物のナトリウム塩:0.8部を仕込み、溶解後、撹拌しながら、クロロプレン:100質量部とn−ドデシルメルカプタン:1質量部を加えた。
そして、過硫酸カリウムを開始剤として用い、窒素雰囲気下、30℃で重合し、重合率が82%に達したところで、フェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。その後、減圧下で未反応の単量体を除去し、更に減圧下で水分を蒸発させて濃縮を行い、固形分濃度50%のポリクロロプレンラテックスBを得た。このラテックスのゲル含有量は2%であった。
<ポリクロロプレンラテックスCの製造>
次に、前述した方法で製造したポリビニルアルコールを乳化剤として使用し、ポリクロロプレンラテックスCを製造した。具体的には、内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、水:100質量部、不均化ロジン酸:4質量部、水酸化カリウム:1.0質量部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物のナトリウム塩:0.8部を仕込み、溶解後、撹拌しながら、クロロプレン:100質量部とn−ドデシルメルカプタン:0.3質量部を加えた。
そして、過硫酸カリウムを開始剤として用い、窒素雰囲気下、40℃で重合し、重合率が90%に達したところで、フェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。その後、減圧下で未反応の単量体を除去し、更に減圧下で水分を蒸発させて濃縮を行い、固形分濃度50%のポリクロロプレンラテックスCを得た。このラテックスのゲル含有量は13%であった。
<接着剤組成物の調整>
次に、前述した方法で製造したポリクロロプレンラテックスA,B,Cを使用して、下記表1及び表2に示す配合で、実施例及び比較例の各接着剤組成物を調整した。具体的には、ポリクロロプレンラテックスA〜Cの固形分100質量部に対して、酸化亜鉛エマルジョン(AZ−SW/大崎工業株式会社製)を固形分換算で5質量部、シリカを1〜35質量部配合し、更に、必要に応じて、水分散液にしたイソプロピルキサントゲン酸亜鉛(ノクセラーZIX/大内新興化学工業株式会社製)を固形分換算で2質量部配合して、主剤とした。
また、前述した方法で調整した各主剤について、B型粘度計を用いて、No.4ローター、60秒、25℃の条件で、6rpmにおける粘度η及び60rpmにおける粘度η60を測定し、TI値(η/η60)を求めた。
一方、硬化剤には、イソシアネート基含有率が18.6質量%の水分散型イソシアネート化合物(タケネートWD−730/三井化学株式会社製)を単独で使用し、これを、主剤中のポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して、5質量部混合した。
<評価方法>
実施例1〜8及び比較例1〜10の各接着剤組成物の評価は、以下に示す方法で行った。先ず、前述した方法で調整した接着剤組成物(主剤)に、硬化剤を混合したものを、ロール塗布機を用いて、発泡ポリクロロプレン(厚さ3mm)に80g/m塗布し、接着剤層を形成した。その後、直ちにナイロンジャージ布を重ね、110℃に加熱されたプレス装置で1分間圧着し、評価用試料とした。
(塗工性)
塗工性は、目視により、発泡ポリクロロプレン上に形成された接着剤層の波模様の状態を観察することにより、評価した。その際、波模様が細かく、接着剤を均一に塗布できていた場合は○、波模様が粗く、接着剤層が厚い部分と薄い部分ができていた場合は×とした。
(初期接着力)
各評価用試料について、圧着してから1日後に、引張試験機を用いて、引張速度:200mm/分の条件で、各180°剥離強度を測定した。
(常態接着力)
各評価用試料について、圧着してから7日後に、引張試験機を用いて、引張速度:200mm/分の条件で、180°剥離強度を測定した。
(耐水性接着力)
各評価用試料を、圧着してから1日後に、純水に7日間浸し、その後、引張試験機を用いて、引張速度:200mm/分の条件で、180°剥離強度を測定した。
(耐溶剤性接着力)
各評価用試料を、圧着してから7日後に、トルエンに2秒間浸し、その後、引張試験機を用いて、引張速度:200mm/分の条件で、180°剥離強度を測定した。
以上の結果を下記表1及び表2にまとめて示す。なお、下記表1及び表2に示す増粘剤Aは、水溶性ポリエチレンオキシドの両末端を疎水基でエンドキャップしたポリマー(ロームアンドハースジャパン株式会社製 プライマルRM−825)であり、増粘剤Bは、高分子型特殊ノニオン性界面活性剤(株式会社アデカ製 アデカノールUH−426)である。
Figure 0005485923
Figure 0005485923
上記表2に示すように、シリカを含有せず、TI値が本発明の範囲を超えている比較例1〜4の接着剤組成物では、塗工性が劣り、耐溶剤性及び耐水性も低かった。また、シリカ含有量が5質量部未満の比較例5,6の接着剤組成物では、TI値が本発明の範囲よりも低く、塗工性が劣っていた。
更に、シリカ含有量は本発明の範囲であるが、TI値が高い比較例7,8の接着剤組成物は、塗工性、耐水性及び耐溶剤性のいずれも劣っていた。更にまた、シリカ含有量及びTI値が本発明の範囲を超えている比較例9,10の接着剤組成物は、接着力が著しく低く、塗工性も劣っていた。
これに対して、上記表1に示すように、シリカを特定量含有し、TI値が1.5〜2.5の範囲内の実施例1〜8の接着剤組成物は、接着力が高く、塗工性及び耐水性も優れていた。以上の結果から、本発明によれば、耐水性及び塗工性に優れた水系接着剤組成物が得られることが確認された。

Claims (4)

  1. ポリクロロプレンラテックスと、シリカとを少なくとも含有し、
    シリカの含有量が、ポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して、5〜30質量部であり、
    B型粘度計を用いて、No.4ローター、60秒、25℃の条件で測定した6rpmにおける粘度ηと60rpmにおける粘度η60との比(η/η60)が1.5〜2.5である水系接着剤組成物。
  2. ポリクロロプレンラテックスに含まれるクロロプレン重合体が、カルボキシル変性クロロプレン重合体であることを特徴とする請求項に記載の水系接着剤組成物。
  3. ポリクロロプレンラテックスが、乳化剤としてポリビニルアルコールを使用し、クロロプレンとカルボキシル基含有単量体とを共重合して得たものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の水系接着剤組成物。
  4. ロール塗布機を使用して、発泡ゴムシートの片面又は両面に、ポリクロロプレンラテックスと、シリカとを少なくとも含有し、シリカの含有量が、ポリクロロプレンラテックスの固形分100質量部に対して、5〜30質量部であり、B型粘度計を用いて、No.4ローター、60秒、25℃の条件で測定した6rpmにおける粘度ηと60rpmにおける粘度η60との比(η/η60)が1.5〜2.5である水系接着剤組成物又は該水系接着物組成物と硬化剤との混合物を塗布して接着剤層を形成する工程と、
    前記接着剤層の水分が80%減少するまでの間に、前記発泡ゴムシートの接着剤層が形成された面に、布類を貼り合わせる工程と、
    を有するウェットスーツ素材の製造方法。
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