JP2013028773A - ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤 - Google Patents
ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013028773A JP2013028773A JP2011167613A JP2011167613A JP2013028773A JP 2013028773 A JP2013028773 A JP 2013028773A JP 2011167613 A JP2011167613 A JP 2011167613A JP 2011167613 A JP2011167613 A JP 2011167613A JP 2013028773 A JP2013028773 A JP 2013028773A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polychloroprene latex
- water
- pva
- carboxyl group
- chloroprene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【課題】耐水性に優れ、高い耐水接着力が要求される水系接着剤に好適なポリビニルアルコール乳化型ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤を提供する。
【解決手段】分子内にカルボキシル基を有するポリビニルアルコールの存在下で、クロロプレン単独又はクロロプレンと他の単量体とを乳化重合して、クロロプレンラテックスとする。そして、このクロロプレンラテックスに、硬化剤や金属酸化物などを配合して、水系接着剤とする。
【選択図】なし
【解決手段】分子内にカルボキシル基を有するポリビニルアルコールの存在下で、クロロプレン単独又はクロロプレンと他の単量体とを乳化重合して、クロロプレンラテックスとする。そして、このクロロプレンラテックスに、硬化剤や金属酸化物などを配合して、水系接着剤とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びにこのポリクロロプレンラテックスを使用した水系接着剤に関する。より詳しくは、乳化重合法で製造されるポリクロロプレンラテックスの品質改良技術に関する。
ポリビニルアルコールを乳化剤に用いたポリクロロプレンラテックス(PVA乳化型ポリクロロプレンラテックス)は、粘着付与樹脂エマルジョンや増粘剤などの各種配合剤との相溶性に優れ、配合設計の自由度が高く、各種被着体に塗布した後のタック性に優れるという特徴がある。PVA乳化型ポリクロロプレンラテックスは、このような特徴を活かして、合板などの木材同士や、発泡断熱材とコンクリートなどとを接着するための水系接着剤に利用されている。
ところが、これらの水系接着剤は、乾燥した時に、接着剤層の表面にポリビニルアルコールがブリードすることがあり、湿度が高い場所や水に濡れやすい場所で使用すると、接着不良を起こす可能性がある。このため、ポリクロロプレンラテックスを用いた水系接着剤では、様々な方法で、耐水接着力の改良が検討されている。
水系接着剤における従来の耐水接着力の改良技術は、(1)ポリクロロプレンラテックスにポリビニルアルコール以外の添加剤を含有させる方法(例えば、特許文献1〜3参照)、(2)ポリクロロプレンの構造を改良する方法(例えば、特許文献4参照)、(3)ポリビニルアルコールの構造を改良する方法(例えば、特許文献5,6参照)に大別することができる。
これらの改良技術のうち、(1)の例としては、特許文献1に記載されているように、特定構造のノニオン系乳化剤の存在下において、0〜20℃の温度範囲で、クロロプレンを乳化重合する方法が提案されている。この方法では、初期接着力、常態接着力、耐水接着力に優れた水系接着剤用のポリクロロプレンラテックスを得ることができる。
また、特許文献2には、ポリビニルアルコール存在下で、クロロプレンと特定量のエチレン性不飽和カルボン酸を乳化共重合した後、pH調整剤(弱酸塩)とラジカル捕捉剤とを加える方法が提案されている。この特許文献2に記載の製造方法では、ポリクロロプレンラテックス組成物の耐水接着力向上に加えて、貯蔵安定性を良好にすることを目的としている。更に、特許文献3に記載の接着剤組成物では、ポリクロロプレンラテックスに、チオウレア化合物を配合することにより、耐水接着力向上を図っている。
(2)の改良技術の例としては、特許文献4に記載のポリクロロプレンラテックス組成物の製造方法のように、ポリビニルアルコール及びノニオン系乳化剤が特定量存在する条件下で、クロロプレンとエチレン性不飽和カルボン酸とを乳化共重合する方法がある。この方法では、ゲル含有量10〜70質量%、pHが6〜9のポリクロロプレンラテックスが得られる。
(3)の改良技術の例としては、特許文献5に記載のポリクロロプレン系ラテックスの製造方法のように、分子内にエチレン単位を1〜15モル%含有するポリビニルアルコールを乳化剤として使用する方法がある。また、特許文献6には、1,2−グリコール結合を1.9モル%以上有するポリビニルアルコールを乳化剤として使用するポリクロロプレンラテックスの製造方法も提案されている。これら特許文献5,6に記載の方法では、耐水接着力に加えて、コンタクト性や耐熱クリープ性などの接着性能の向上も図っている。
しかしながら、前述した改良技術によって、PVA乳化型ポリクロロプレンラテックスを用いた水系接着剤の耐水接着力は向上しているが、未だ十分とは言えない。具体的には、靴のゴム部材の接着や、ウェットスーツ生地の発泡ゴムと布の接着など、高い耐水接着力が要求される分野において、更なる改良が求められている。
そこで、本発明は、耐水性に優れ、高い耐水接着力が要求される水系接着剤に好適なポリビニルアルコール乳化型ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤を提供することを主目的とする。
本発明者は、前述した問題を解決すべく鋭意検討を行った結果、以下に示す知見を得た。前述した従来のPVA乳化型ポリクロロプレンラテックスにおいて、耐水性の改良が難しかった理由は、ラテックスを乾燥させたときに、乾燥皮膜の表面に水溶性のPVAがブリードして、水に弱いPVA層を形成してしまうためと考えられる。特に、このようなポリクロロプレンラテックスを接着剤に使用した場合には、被着材との界面に、水が浸入しやすい水溶性のPVA層が形成されるため、耐水接着力の低下を招きやすい。
そこで、本発明者は、この点について検討を行い、PVA分子鎖中にカルボキシル基を導入し、金属酸化物や各種硬化剤と架橋可能にすることによって、ラテックスを乾燥させた際のPVAのブリードを低減できることを見出した。そして、このPVAを乳化剤として使用することにより、ポリクロロプレンラテックスの耐水性が向上し、水系接着剤としたときに優れた耐水接着性が得られることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明に係るポリクロロプレンラテックスは、クロロプレンの単独重合体又はクロロプレンと他の単量体との共重合体を含有し、分子内にカルボキシル基を有するポリビニルアルコールの存在下で乳化重合して得たものである。
本発明においては、カルボキシル基を有するポリビニルアルコールを使用して乳化重合したものであるため、金属酸化物、ヒドラジド化合物、アミノ基含有化合物及びイソシアネート化合物などのカルボキシル基と反応可能な化合物を配合することで、ポリビニルアルコールを架橋させることができる。その結果、ポリクロロプレンラテックスの乾燥皮膜の耐水性が向上する。
このポリクロロプレンラテックスでは、ポリビニルアルコールが、例えば、イタコン酸又はマレイン酸の共重合単位を有し、鹸化度が65〜95mol%であり、かつJIS K 6726に規定される方法で測定した粘度が3〜60mPa・sのものでもよい。
また、前記ポリビニルアルコールにおけるカルボキシル基含有ビニル単量体に基づく単位の割合は、例えば0.1〜2モル%とすることができる。
更に、クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体との共重合体を含有していてもよい。
本発明においては、カルボキシル基を有するポリビニルアルコールを使用して乳化重合したものであるため、金属酸化物、ヒドラジド化合物、アミノ基含有化合物及びイソシアネート化合物などのカルボキシル基と反応可能な化合物を配合することで、ポリビニルアルコールを架橋させることができる。その結果、ポリクロロプレンラテックスの乾燥皮膜の耐水性が向上する。
このポリクロロプレンラテックスでは、ポリビニルアルコールが、例えば、イタコン酸又はマレイン酸の共重合単位を有し、鹸化度が65〜95mol%であり、かつJIS K 6726に規定される方法で測定した粘度が3〜60mPa・sのものでもよい。
また、前記ポリビニルアルコールにおけるカルボキシル基含有ビニル単量体に基づく単位の割合は、例えば0.1〜2モル%とすることができる。
更に、クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体との共重合体を含有していてもよい。
本発明に係るポリクロロプレンラテックスの製造方法では、分子内にカルボキシル基を有するポリビニルアルコールの存在下で、クロロプレン単独又はクロロプレンと他の単量体とを乳化重合する。
この製造方法では、鹸化度が65〜95mol%、かつJIS K 6726に規定される方法で測定した粘度が3〜60mPa・sであり、イタコン酸又はマレイン酸の共重合単位を有するポリビニルアルコールを使用することができる。
また、カルボキシル基含有ビニル単量体に基づく単位を0.1〜2モル%含むポリビニルアルコールを使用してもよい。
更に、例えば、クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体とを乳化重合することもできる。
この製造方法では、鹸化度が65〜95mol%、かつJIS K 6726に規定される方法で測定した粘度が3〜60mPa・sであり、イタコン酸又はマレイン酸の共重合単位を有するポリビニルアルコールを使用することができる。
また、カルボキシル基含有ビニル単量体に基づく単位を0.1〜2モル%含むポリビニルアルコールを使用してもよい。
更に、例えば、クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体とを乳化重合することもできる。
本発明に係る水系接着剤は、前述したポリクロロプレンラテックスを含有するものである。
この接着剤は、分子内にカルボキシル基を有するポリビニルアルコールの存在下で乳化重合した耐水性に優れたポリクロロプレンラテックスを使用しているため、耐水接着性が向上する。
この接着剤は、分子内にカルボキシル基を有するポリビニルアルコールの存在下で乳化重合した耐水性に優れたポリクロロプレンラテックスを使用しているため、耐水接着性が向上する。
本発明によれば、特定構造のポリビニルアルコールを用いて乳化重合しているため、耐水性が向上し、水系接着剤としたときに優れた耐水接着性が得られるポリクロロプレンラテックスが得られる。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態に係るポリクロロプレンラテックスについて説明する。本実施形態のポリクロロプレンラテックスは、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下、クロロプレンという。)の重合体を、ポリビニルアルコール(以下、PVAともいう。)を介して乳化したラテックス(エマルジョン)である。
先ず、本発明の第1の実施形態に係るポリクロロプレンラテックスについて説明する。本実施形態のポリクロロプレンラテックスは、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下、クロロプレンという。)の重合体を、ポリビニルアルコール(以下、PVAともいう。)を介して乳化したラテックス(エマルジョン)である。
そして、本実施形態のポリクロロプレンラテックスは、乳化剤として分子内にカルボキシル基を有するPVAを用いて、クロロプレン単独又はクロロプレンと他の単量体とを、水中で、ラジカル乳化重合することにより得られる。
[クロロプレン重合体]
本実施形態のクロロプレンラテックスに含有されるクロロプレン重合体は、クロロプレンの単独重合体又はクロロプレンと他の単量体との共重合体である。ここで、クロロプレンと共重合可能な他の単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、硫黄、メタクリル酸及びそのエステル類、アクリル酸及びそのエステル類が挙げられ、必要に応じて2種類以上用いてもよい。
本実施形態のクロロプレンラテックスに含有されるクロロプレン重合体は、クロロプレンの単独重合体又はクロロプレンと他の単量体との共重合体である。ここで、クロロプレンと共重合可能な他の単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、硫黄、メタクリル酸及びそのエステル類、アクリル酸及びそのエステル類が挙げられ、必要に応じて2種類以上用いてもよい。
また、本実施形態のポリクロロプレンラテックスに含有されるクロロプレン重合体は、クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体の共重合体であることが好ましい。カルボキシル基含有ビニル単量体を共重合させると、接着剤に酸化亜鉛や酸化マグネシウムといった金属酸化物を配合した時に、2価金属イオンとカルボキシル基の架橋が起こり、耐熱性や耐溶剤性といった接着性能を向上させることができるからである。
また、乳化剤で使用するPVAのカルボキシル基と、クロロプレン重合体のカルボキシル基とで架橋が起これば、ラテックスを乾燥させた時のPVAのブリードが起こりにくくなる。これにより、ポリクロロプレンラテックスの耐水性が向上し、水系接着剤としたときに優れた耐水接着性が得られる。
なお、カルボキシル基含有ビニル単量体としては、メタクリル酸が最も好ましく、その仕込み量は、単量体の合計100質量部のうち、カルボキシル基含有ビニル単量体が0.01〜5質量部が好ましい。これにより、接着剤としたときの接着性能を、更に向上させることができる。
[PVA]
本実施形態のポリクロロプレンラテックスを製造する際に使用するPVAは、分子内にカルボキシル基を有する。分子内にカルボキシル基を有するPVAとしては、例えば下記化学式1〜3に示す構造のものがあり、特に、ポリクロロプレンラテックスの貯蔵安定性を長期間維持する観点から、イタコン酸又はマレイン酸の共重合単位を有するものが好適である。なお、下記化学式1〜3におけるRは水素又は飽和炭化水素基であり、Xは水素、ナトリウム又はカリウムである。
本実施形態のポリクロロプレンラテックスを製造する際に使用するPVAは、分子内にカルボキシル基を有する。分子内にカルボキシル基を有するPVAとしては、例えば下記化学式1〜3に示す構造のものがあり、特に、ポリクロロプレンラテックスの貯蔵安定性を長期間維持する観点から、イタコン酸又はマレイン酸の共重合単位を有するものが好適である。なお、下記化学式1〜3におけるRは水素又は飽和炭化水素基であり、Xは水素、ナトリウム又はカリウムである。
このようなPVAは、金属酸化物、ヒドラジド化合物、アミノ基含有化合物及びイソシアネート化合物などに対しては反応性があるが、クロロプレンとは反応しない。従って、カルボキシル基を有するPVAは、重合時にはクロロプレンとは反応せず、カルボキシル基と反応可能な化合物を配合したときにのみ反応が生じる。このため、カルボキシル基を有するPVAを乳化剤に使用すると、ポリクロロプレンラテックスを乾燥させたときのPVAのブリードを低減することができ、皮膜の耐水性を向上させることができる。
分子内にカルボキシル基を有するPVAは、ビニルエステル単量体と、カルボキシル基含有ビニル単量体を共重合させた後に、鹸化し、更に必要に応じて洗浄や乾燥を行うことにより得られる。
その際使用するビニルエステル単量体としては、特に限定するものではないが、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル及びバーサティック酸ビニルなどが挙げられる。また、これらの中でも特に、酢酸ビニルは、重合時の安定性に優れ、かつ、沸点が低いため、重合終了後に未反応モノマーを除去しやすい。このため、ビニルエステル単量体には、酢酸ビニルを使用することが望ましい。
そして、前述したビニルエステル単量体に、カルボキシル基含有ビニル単量体を共重合することで、PVAの主鎖に、反応性のカルボキシル基を導入することができる。共重合するカルボキシル基含有ビニル単量体は、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸などの不飽和酸類又はその塩類などが挙げられる。
また、PVA中のカルボキシル基含有ビニル単量体に基づく単位の割合(共重合量)は、特に限定されるものではないが、カルボキシル基含有ビニル単量体に基づく単位が多いほど、得られるPVAは分子内の水溶性基の量が増加して、水溶性が向上する。ただし、カルボキシル基含有ビニル単量体に基づく単位が過剰になると、大部分のカルボキシル基が、酸化亜鉛や硬化剤と反応することができずに残り、接着剤層の耐水性が低下する虞がある。このため、カルボキシル基含有ビニル単量体に基づく単位を0.1〜2モル%含むPVAを使用することが好ましい。
一方、PVAの製造時には、必要に応じて、前述した各単量体と、その他の単量体とを共重合してもよい。その際、共重合可能な他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテンなどのオレフィン類、アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩又はその4級塩などのアクリルアミド類、メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩又はその4級塩などのメタクリルアミド類、炭素数1〜18のアルキル鎖長を有するアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどのN−ビニルアミド類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル類、トリメトキシビニルシランなどのビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコールなどのアリル化合物、ビニルトリメトキシシランなどのビニルシリル化合物及び酢酸イソプロペニルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、これらの共重合可能な他の単量体の使用量は、特に限定されるものではないが、単量体全量に対して1.0×10−3mol%以上で、かつ20mol%未満であることが好ましい。
これらの単量体の重合方法は、特に限定するものではなく、公知のラジカル重合方法を採用することができる。一般には、メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコールなどのアルコールを溶媒とする溶液重合により製造されるが、バルク重合や乳化重合や懸濁重合などで製造してもよい。また、バルク重合又は溶液重合を行う場合には、連続重合でもよいし、バッチ重合でもよい。更に、単量体は一括して仕込んでもよいし、分割して仕込んでもよく、あるいは連続的又は断続的に添加してもよい。
ラジカル重合において使用する重合開始剤は、特に限定するものではないが、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルパレロニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルパレロニトリル)などのアゾ化合物、アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテートなどの過酸化物、ジイソプピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネートなどのパーカーボネート化合物、t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシネオデカネートなどのパーエステル化合物、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシバレロニトリルなどの公知のラジカル重合開始剤を使用することができる。
重合反応温度は、特に限定するものではないが、通常30〜90℃程度の範囲で設定することができる。
一方、PVAを製造する際の鹸化条件も特に限定されるものではなく、前述した方法で得られた重合体を、公知の方法で鹸化すればよい。一般的には、アルカリ触媒又は酸触媒の存在下で、分子中のエステル部を加水分解することで行うことができる。このとき、重合溶媒であるアルコール中の共重合体の濃度は、特に限定されないが、10〜80質量%であることが望ましい。
その際使用されるアルカリ触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート及びカリウムメチラートなどのアルカリ金属の水酸化物や、アルコラートなどを用いることができる。また、酸触媒としては、例えば、塩酸及び硫酸などの無機酸水溶液、p−トルエンスルホン酸などの有機酸を用いることができるが、特に水酸化ナトリウムを用いることが望ましい。
更に、鹸化反応の温度も、特に限定されないが、好ましくは10〜70℃、より好ましくは30〜40℃の範囲であることが望ましい。反応時間は、特に限定されないが、30分〜3時間の範囲で行なうことが望ましい。
PVAの鹸化度は、65〜95mol%が好ましい。鹸化度が65mol%未満の場合、PVAの水に対する溶解速度が遅くなり、生産性が低下する。また鹸化度が95mol%を超える場合には、PVAの乳化性能が低下するため、安定した乳化重合がおこなえない恐れがある。なお、ここで規定する鹸化度は、JIS K 6726に規定される方法で測定した値である。
PVAは、JIS K 6726に規定される方法で測定した水溶液粘度(濃度4質量%の水溶液の20℃における粘度)が、3〜60mPa・sであることが好ましい。この水溶液粘度が3mPa・s未満の場合、水溶液が飛散しやすくなる。また、水溶液粘度が60mPa・sを超える場合、PVAの水に対する溶解速度が遅くなったり、溶解タンクの内壁への付着量が増加したりする。
なお、分子内に変性基を有するPVAの場合、JIS K 6726で定められている方法で重合度を測定しようとすると、未鹸化の酢酸ビニル単位を完全に鹸化する前処理の段階で架橋・不溶化して、正確な重合度を求めることができないことがある。そこで、本実施形態のポリクロロプレンラテックスにおいては、重合度に代えて、JIS K 6726に規定されている水溶液粘度の好適な範囲を規定しる。具体的には、前処理で不溶化しない場合の好適な重合度範囲は、200〜2500である。
本実施形態のポリクロロプレンラテックスを製造する際、PVAの仕込み量は、初期仕込み単量体の合計100質量部に対して0.5〜10質量部とすることが望ましい。PVAの仕込み量が0.5質量部未満では、乳化力が十分得られないことがあり、また、10質量部を超えると、接着剤の耐水性を低下させてしまうことがあるからである。
[その他の乳化剤]
なお、本実施形態のポリクロロプレンラテックスにおいては、貯蔵安定性を改良したり、冬期の凍結を防止したりする目的で、PVA以外の乳化剤を併用することも可能である。この場合、併用する乳化剤の種類は特に限定されず、アニオン性、ノニオン性、カチオン性のいずれを選択してもよい。
なお、本実施形態のポリクロロプレンラテックスにおいては、貯蔵安定性を改良したり、冬期の凍結を防止したりする目的で、PVA以外の乳化剤を併用することも可能である。この場合、併用する乳化剤の種類は特に限定されず、アニオン性、ノニオン性、カチオン性のいずれを選択してもよい。
例えば、アニオン性乳化剤としては、カルボン酸型、硫酸エステル型などがあり、例えば、ロジン酸のアルカリ金属塩、炭素数が8〜20個のアルキルスルホネート、アルキルアリールサルフェート、ナフタリンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物などが挙げられる。
ノニオン性乳化剤の具体例としては、ポリビニルアルコール又はその共重合体(例えばアクリルアミドとの共重合体)、ポリビニルーテル又はその共重合体(例えば、マレイン酸との共重合体)、ポリオキシエチレアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシルエステルなどが挙げられる。
カチオン性乳化剤の具体例としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩などがあり、例えば、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
なお、PVA以外の乳化剤を使用する場合、その仕込み量は、単量体の合計100質量部に対して0.1〜2.0質量部とすることが好ましい。PVA以外の乳化剤の仕込み量が0.1質量部未満の場合、その添加効果が得られず、また、2.0質量部を超えると、ポリクロロプレンラテックスの乾燥皮膜の耐水性を低下させてしまうからである。
[クロロプレンの重合条件]
本実施形態のポリクロロプレンラテックスを製造する際は、分子内にカルボキシル基を有するPVAの存在下で、クロロプレン単独又はクロロプレンと他の単量体とを、水中で、ラジカル乳化重合する。その際、重合温度、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤、重合率などを任意に選択することで、分子量、分子量分布、ゲル含有量、分子末端構造、結晶化速度を制御することが可能である。
本実施形態のポリクロロプレンラテックスを製造する際は、分子内にカルボキシル基を有するPVAの存在下で、クロロプレン単独又はクロロプレンと他の単量体とを、水中で、ラジカル乳化重合する。その際、重合温度、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤、重合率などを任意に選択することで、分子量、分子量分布、ゲル含有量、分子末端構造、結晶化速度を制御することが可能である。
これらの重合条件は、特に限定されるものではないが、例えば、重合温度は、重合反応を円滑に行う観点から、5〜50℃とすることが好ましい。また、開始剤には、例えば、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩、第3−ブチルヒドロパーオキサイドなどの有機過酸化物などを使用することができる。
連鎖移動剤は、通常クロロプレンの乳化重合に使用されるものが使用でき、例えば、n−ドデシルメルカプタンやtert−ドデシルメルカプタンなどの長鎖アルキルメルカプタン類、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドやジエチルキサントゲンジスルフィドなどのジアルキルキサントゲンジスルフィド類、ヨードホルムなどの公知の連鎖移動剤を使用することができる。また、重合停止剤(重合禁止剤)としては、例えば、2,6−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール、フェノチアジン及びヒドロキシアミンなどを使用することができる。
最終重合率も、特に限定するものではないが、70〜100%で任意に調節することができる。なお、未反応単量体の除去(脱モノマー)は、減圧加熱などの公知の方法によって行えばよい。
本実施形態のポリクロロプレンラテックスに含有されるクロロプレン(共)重合体は、トルエン不溶分が20〜99%であることが好ましい。この範囲であれば、初期接着力と常態接着力のバランス優れた接着剤を作ることができる。
以上詳述したように、本実施形態のポリクロロプレンラテックスは、乳化剤として、分子内にカルボキシル基を有するPVAを使用しているため、金属酸化物、ヒドラジド化合物、アミノ基含有化合物及びイソシアネート化合物などのカルボキシル基と反応可能な化合物を配合することで、PVAを架橋させることができる。これにより、ポリクロロプレンラテックスの乾燥皮膜の耐水性が向上し、水系接着剤としたときに優れた耐水接着性が得られる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る水系接着剤について説明する。本実施形態の水系接着剤は、主成分として、前述した第1の実施形態に係るポリクロロプレンラテックスを含有するものである。
次に、本発明の第2の実施形態に係る水系接着剤について説明する。本実施形態の水系接着剤は、主成分として、前述した第1の実施形態に係るポリクロロプレンラテックスを含有するものである。
本実施形態の水系接着剤では、用途及び要求性能に応じて、ポリクロロプレンラテックスに加えて、金属酸化物、粘着付与樹脂、増粘剤、加硫促進剤、充填剤(補強剤)、顔料、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防黴剤、防腐剤、抗菌剤、可塑剤、pH調節剤、消泡剤、防錆剤、ポリクロロプレン以外のポリマーラテックスなどを、配合することができる。また、硬化剤を組み合わせて、2液型接着剤とすることも可能である。
金属酸化物の具体的な例としては、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化マグネシウムなどが挙げられる。この金属酸化物は、ラテックスの粘度が高い場合には、粉末状態のまま添加することができるが、乳化剤を用いて水中に乳化/分散させてエマルジョンとしてから配合することが好ましい。
粘着付与樹脂の具体例としては、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジン樹脂、重合ロジン樹脂、α−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、テルペンフェノール樹脂、C5留分系石油樹脂、C9留分系石油樹脂、C5/C9留分系石油樹脂、DCPD系石油樹脂、アルキルフェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロン樹脂、クマロンインデン樹脂などが挙げられる。
また、粘着付与樹脂の添加方法は、特に限定されるものではないが、接着剤中に均一に配合させるために、エマルジョンとしてから添加することが好ましい。この粘着付与樹脂エマルジョンの製造方法としては、例えば、トルエンなどの有機溶剤に溶解ものを、乳化剤を用いて水中に乳化/分散させた後、有機溶剤を加熱減圧しながら除去する方法、及び微粒子に粉砕して乳化/分散させる方法などがある。なお、より微粒子のエマルジョンが作製できる前者の方法が好ましい。
増粘剤の具体例としては、ポリアクリル酸系、ポリアクリルアミド系、HEUR系(ポリエチレンオキシドの両末端を疎水基でエンドキャップしたポリマー)などの有機系増粘剤、ヘクトライトやモンモリロナイトなどシリケート化合物のような無機系増粘剤が挙げられる。これらのうち、HEUR系が、少ない添加量で大きな増粘効果が得られ、配合後の粘度安定性が優れているため、好適である。
加硫促進剤としては、チオウレア系、ジチオカルバミン酸塩、キサントゲン酸塩などが挙げられる。チオウレア系化合物の具体例としては、エチレンチオ尿素、ジブチルチオ尿素、ジラウリルチオ尿素、N,N‘−ジフェニルチオ尿素、トリメチルチオ尿素(TMU)、N,N’−ジエチルチオ尿素(EUR)などが挙げられる。
ジチオカルバミン酸塩の例としては、ジメチルカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅(II)、ジメチルジチオカルバミン酸鉄(III)、ジメチルジチオカルバミン酸テルル(IV)などが挙げられる。キサントゲン酸塩の例としては、ブチルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、エチルキサントゲン酸ガリウム(III)などが挙げられる。
一方、硬化剤を使用する2液型接着剤とする場合には、硬化剤として、水分散型イソシアネート化合物を使用することが望ましい。水分散型イソシアネート化合物は、そのイソシアネート基がラテックス中の水分やPVAの水酸基及びカルボキシル基などと反応するため、接着剤の耐水性を更に向上させることができる。低分子のイソシアネート化合物は、ポリクロロプレンラテックスに添加するとすぐに、ラテックス中の水と反応してしまうため、PVA分子内のカルボキシル基との反応性に乏しい。これに対して、水分散型イソシアネート化合物は、イソシアネート基が親水基で保護されているため、ラテックス中の水との反応が進行しにくく、PVA分子内のカルボキシル基を確実に架橋させることができることから、硬化剤として好適である。
ここで、水分散型イソシアネート化合物とは、脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネートから得られ、分子内にビュウレット、イソシアヌレート、ウレタン、ウレトジオン、アロファネートなどの構造を有するポリイソシアネートポリマーに親水基を導入したものである。即ち、水中に添加・撹拌すると、水中で微粒子として分散することが可能な自己乳化型イソシアネート化合物である。
ここで、脂肪族及び/又は脂環族イソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート(LDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート(水添XDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、重合MDI、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(IPC)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHPI)、トリジンジイソシアネート(TODI)などが挙げられる。これらの中でも、HDI、MDI、IPDI、水添XDIは、工業的に入手しやすく良好である。
また、親水基は、エチレンオキサドの繰り返し単位を有する乳化剤を、前述した脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネートから得られる重合物の分子鎖の一部と、反応させることにより導入される。エチレンオキサイドの繰り返し単位を有する乳化剤としては、水に対する分散性を考慮すれば、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルが特に好ましい。
硬化剤としての効果は、原料化合物よりもむしろ、JIS K−7301で規定される方法によって算出したイソシアネート基含有率によって左右される。良好な接着力を得るためには、使用するイソシアネート化合物のイソシアネート基含有率が、17〜25質量%であることが好ましい。
更に、水分散型イソシアネート化合物を硬化剤として使用して2液型接着剤とする場合、主剤中のポリクロロプレンラテックスが固形分で100質量部に対して、硬化剤中の水分散型イソシアネート化合物が固形分で0.5〜15質量部となるように混合することが好ましい。水分散型イソシアネート化合物が0.5質量部未満では、接着力が不足し、また、15質量部よりも多く添加すると、主剤と硬化剤を混合した後のポットライフ(使用可能時間)が短くなる虞がある。
以上詳述したように、本実施形態の水系接着剤では、分子内にカルボキシル基を有するPVAを乳化剤として製造されたポリクロロプレンラテックスを使用しているため、耐水接着力に優れる。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明する。本実施例においては、分子内にカルボキシル基を有するPVA−(A)〜(E)と、カルボキシル基を有しない汎用のPVA−(F)〜(I)とを製造した。そして、これら実施例及び比較例の各PVAを乳化剤として使用して、ポリクロロプレンの乳化重合を行い、得られたPVA乳化型ポリクロロプレンラテックスに、粘着付与樹脂などを配合して接着剤を作製して、その接着力を評価した。
<PVA−(A)の製造>
還流冷却管を取り付けた反応器に、酢酸ビニル:175g、メタノール:780g、酢酸:1.0g及びアゾビスイソブチロニトリル:0.83gを仕込み、反応器内を窒素で置換した後、沸点まで昇温した。その後、反応器内に、酢酸ビニル:2100g、メタノール:445g、イタコン酸:7gの混合液を、14時間かけて連続的に添加して重合させ、重合率が95%に達した時点で重合を停止した。
還流冷却管を取り付けた反応器に、酢酸ビニル:175g、メタノール:780g、酢酸:1.0g及びアゾビスイソブチロニトリル:0.83gを仕込み、反応器内を窒素で置換した後、沸点まで昇温した。その後、反応器内に、酢酸ビニル:2100g、メタノール:445g、イタコン酸:7gの混合液を、14時間かけて連続的に添加して重合させ、重合率が95%に達した時点で重合を停止した。
引き続き、メタノール蒸気を吹き込みながら反応器を加熱して、未反応の酢酸ビニルを除去した。次に、得られた重合体のメタノール溶液に、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を混合し、反応温度35℃で、鹸化反応を進行させた。そして、固化した鹸化反応液をメタノール中で湿式粉砕した後、スラリーを濾過し、90℃のギアオーブンで90分間乾燥して、PVA−(A)を作製した。
<PVA−(B)の製造>
還流冷却管を取り付けた反応器に、酢酸ビニル:2900g、メタノール:620g、イタコン酸:22g及びアゾビスイソブチロニトリル:2.5gを仕込み、反応器内を窒素で置換した後、沸点まで昇温し、重合率が75%に達した時点で重合を停止した。
還流冷却管を取り付けた反応器に、酢酸ビニル:2900g、メタノール:620g、イタコン酸:22g及びアゾビスイソブチロニトリル:2.5gを仕込み、反応器内を窒素で置換した後、沸点まで昇温し、重合率が75%に達した時点で重合を停止した。
引き続き、メタノール蒸気を吹き込みながら反応器を加熱して、未反応の酢酸ビニルを除去した。次に、得られた重合体のメタノール溶液に、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を混合し、反応温度35℃で、鹸化反応を進行させた。そして、固化した鹸化反応液をメタノール中で湿式粉砕した後、スラリーを濾過し、90℃のギアオーブンで2時間乾燥して、PVA−(B)を作製した。
<PVA−(C)の製造>
還流冷却管を取り付けた反応器に、酢酸ビニル:2900g、メタノール:620g、マレイン酸:39.5g及びアゾビスイソブチロニトリル:2.5gを仕込み、反応器内を窒素で置換した後、沸点まで昇温し、重合率が75%に達した時点で重合を停止した。
還流冷却管を取り付けた反応器に、酢酸ビニル:2900g、メタノール:620g、マレイン酸:39.5g及びアゾビスイソブチロニトリル:2.5gを仕込み、反応器内を窒素で置換した後、沸点まで昇温し、重合率が75%に達した時点で重合を停止した。
引き続き、メタノール蒸気を吹き込みながら反応器を加熱して、未反応の酢酸ビニルを除去した。次に、得られた重合体のメタノール溶液に、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を混合し、反応温度35℃で、鹸化反応を進行させた。そして、固化した鹸化反応液をメタノール中で湿式粉砕した後、スラリーを濾過し、90℃のギアオーブンで2時間乾燥して、PVA−(B)を作製した。
<PVA−(D)の製造>
還流冷却管を取り付けた反応器に、酢酸ビニル:1640g、メタノール:500g、マレイン酸:7.6g及びアゾビスイソブチロニトリル:2.0gを込み、反応器内を窒素で置換した後、沸点まで昇温した。還流が始まったら、反応器の上部から、酢酸ビニル:510g、メタノール:230g及びマレイン酸:30.6gの混合液を、8時間かけて少しずつ連続的に滴下して、重合率が60%に達した時点で重合を停止した。
還流冷却管を取り付けた反応器に、酢酸ビニル:1640g、メタノール:500g、マレイン酸:7.6g及びアゾビスイソブチロニトリル:2.0gを込み、反応器内を窒素で置換した後、沸点まで昇温した。還流が始まったら、反応器の上部から、酢酸ビニル:510g、メタノール:230g及びマレイン酸:30.6gの混合液を、8時間かけて少しずつ連続的に滴下して、重合率が60%に達した時点で重合を停止した。
引き続き、メタノール蒸気を吹き込みながら反応器を加熱して、未反応の酢酸ビニルを除去した。得られた重合体のメタノール溶液に、水酸化ナトリウムメタノール溶液を混合し、反応温度35℃で、鹸化反応を進行させた。そして、固化した鹸化反応液をメタノール中で湿式粉砕した後、スラリーを濾過し、90℃のギアオーブンで1時間乾燥して、PVA−(D)を作製した。
<PVA−(E)の製造>
還流冷却管を取り付けた反応器に、酢酸ビニル:1670g、メタノール:1300g、フマル酸:30g及びアゾビスイソブチロニトリル:2.0gを仕込み、反応器内を窒素で置換した後、沸点まで昇温した。還流が始まったら、反応器の上部から、酢酸ビニル:520g、メタノール:270g及びフマル酸:24.1gの混合液を、5時間かけて少しずつ連続的に滴下して、重合率が65%に達した時点で重合を停止した。
還流冷却管を取り付けた反応器に、酢酸ビニル:1670g、メタノール:1300g、フマル酸:30g及びアゾビスイソブチロニトリル:2.0gを仕込み、反応器内を窒素で置換した後、沸点まで昇温した。還流が始まったら、反応器の上部から、酢酸ビニル:520g、メタノール:270g及びフマル酸:24.1gの混合液を、5時間かけて少しずつ連続的に滴下して、重合率が65%に達した時点で重合を停止した。
引き続き、メタノール蒸気を吹き込みながら反応器を加熱して、未反応の酢酸ビニルを除去した。次に、得られた重合体のメタノール溶液に、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を混合し、反応温度35℃で、鹸化反応を進行させた。そして、固化した鹸化反応液をメタノール中で湿式粉砕した後、スラリーを濾過し、90℃のギアオーブンで90分間乾燥して、PVA−(E)を作製した。
<PVA−(F)〜(I)の製造>
重合反応缶に、酢酸ビニル:120g、メタノール:560g、アゾビスイソブチロニトリルの1質量%メタノール溶液:1.6gを仕込み、缶内を窒素で置換した後加熱して、沸点まで昇温した。次に、酢酸メチル:1720g、メタノール:607g、アゾビスイソブチロニトリルの1質量%メタノール溶液:406gを、14時間かけて連続添加した。そして、連続添加終了から1時間後に、酢酸ビニルの重合率99%に達したことを確認して、重合反応を停止した。
重合反応缶に、酢酸ビニル:120g、メタノール:560g、アゾビスイソブチロニトリルの1質量%メタノール溶液:1.6gを仕込み、缶内を窒素で置換した後加熱して、沸点まで昇温した。次に、酢酸メチル:1720g、メタノール:607g、アゾビスイソブチロニトリルの1質量%メタノール溶液:406gを、14時間かけて連続添加した。そして、連続添加終了から1時間後に、酢酸ビニルの重合率99%に達したことを確認して、重合反応を停止した。
引き続き、常法により未反応の酢酸ビニルを除去し、得られた重合体を、水酸化ナトリウムを使用して常法により鹸化した後、90℃で90分間ギアオーブン内にて乾燥した。その際、水酸化ナトリウム量、鹸化反応の温度及び時間を調節して、鹸化度が異なるPVA−(F)〜(I)を作製した。これらPVA−(F)〜(I)は、分子内にカルボキシル基を有しない従来のPVAである。
<PVAの特性分析>
前述した方法で製造された変性ポリビニルアルコール(PVA−(A)〜(I))について、以下に示す方法で、(a)鹸化度、(b)酢酸ナトリウム含有量、(c)重合度、(d)水溶液粘度を測定した。
前述した方法で製造された変性ポリビニルアルコール(PVA−(A)〜(I))について、以下に示す方法で、(a)鹸化度、(b)酢酸ナトリウム含有量、(c)重合度、(d)水溶液粘度を測定した。
(a)鹸化度:JIS K6726に準拠して測定した。
(b)酢酸ナトリウム含有量:JIS K6726に準拠して測定した。
(c)重合度:JIS K6726に準拠して測定した。
(d)水溶液粘度:JIS K6726に準拠して測定した。
(b)酢酸ナトリウム含有量:JIS K6726に準拠して測定した。
(c)重合度:JIS K6726に準拠して測定した。
(d)水溶液粘度:JIS K6726に準拠して測定した。
<ポリクロロプレンラテックスの製造>
次に、前述したPVA−(A)〜(I)を使用して、実施例1〜5及び比較例1〜4のポリクロロプレンラテックスを製造した。具体的には、内容積3リットルの反応器を用いて、窒素気流下、60℃の温度条件下で、水:86質量部に、PVA:3.2質量部を溶解させた。このポリビニルアルコール水溶液を室温まで冷却した後、その中にクロロプレン単量体:97質量部、メタクリル酸:3質量部、オクチルメルカプタン:0.3質量部を加えた。これを40℃に保ちながら、過硫酸カリウムを開始剤として用いて重合を行った。
次に、前述したPVA−(A)〜(I)を使用して、実施例1〜5及び比較例1〜4のポリクロロプレンラテックスを製造した。具体的には、内容積3リットルの反応器を用いて、窒素気流下、60℃の温度条件下で、水:86質量部に、PVA:3.2質量部を溶解させた。このポリビニルアルコール水溶液を室温まで冷却した後、その中にクロロプレン単量体:97質量部、メタクリル酸:3質量部、オクチルメルカプタン:0.3質量部を加えた。これを40℃に保ちながら、過硫酸カリウムを開始剤として用いて重合を行った。
重合終了後の反応液に、20質量%ジエタノールアミン水溶液を添加し、溶液のpHを7に調整した後、減圧下で未反応の単量体を除去し、更に、減圧下で水分を蒸発させて濃縮を行って、固形分濃度が50質量%のポリクロロプレンラテックスを得た。そして、本実施例においては、PVAの種類(PVA−(A)〜(I))を変えると共に、オクチルメルカプタンの添加量を調節し、ゲル含有量が異なる実施例1〜5及び比較例1〜4のポリクロロプレンラテックスを作製した。
そして、前述した方法で作製した実施例及び比較例の各ポリクロロプレンラテックスについて、以下に示す方法で、固形分濃度及びゲル含有量を測定した。
<固形分濃度>
アルミ皿だけの質量をα、ポリクロロプレンラテックス試料を2ml入れたアルミ皿の質量をβ、ラテックス試料を入れたアルミ皿を125℃で1時間乾燥させた後の質量をγとし、下記数式1により算出した。
アルミ皿だけの質量をα、ポリクロロプレンラテックス試料を2ml入れたアルミ皿の質量をβ、ラテックス試料を入れたアルミ皿を125℃で1時間乾燥させた後の質量をγとし、下記数式1により算出した。
<ゲル含有量(トルエン不溶分)>
実施例及び比較例の各ポリクロロプレンラテックスにおけるゲル含有量(質量%)は、下記数式2により求めた。ここで、下記数式2におけるMallは、ポリクロロプレンラテックス試料を、凍結乾燥した後、秤量して求めた質量である。また、Mgelは、この凍結乾燥後の試料を、23℃で20時間、トルエンで溶解(0.6質量%に調整)した後、遠心分離機、更に200メッシュの金網を使用して分離したゲル分を、風乾後、110℃雰囲気下で1時間乾燥したものを秤量して求めた質量である。
実施例及び比較例の各ポリクロロプレンラテックスにおけるゲル含有量(質量%)は、下記数式2により求めた。ここで、下記数式2におけるMallは、ポリクロロプレンラテックス試料を、凍結乾燥した後、秤量して求めた質量である。また、Mgelは、この凍結乾燥後の試料を、23℃で20時間、トルエンで溶解(0.6質量%に調整)した後、遠心分離機、更に200メッシュの金網を使用して分離したゲル分を、風乾後、110℃雰囲気下で1時間乾燥したものを秤量して求めた質量である。
次に、実施例及び比較例の各ポリクロロプレンを使用して、接着試験を行った。具体的には、ポリクロロプレンラテックス:固形分換算で100質量部に対して、酸化亜鉛エマルジョン(大崎工業株式会社製 AZ−SW)を固形分換算で5質量部、テルペンフェノール樹脂エマルジョン(荒川化学工業株式会社製 タマノルE−100)を固形分換算で40質量部、水分散液にしたイソプロピルキサントゲン酸亜鉛(大内新興化学工業株式会社製 ノクセラーZIX)を固形分換算で2質量部、平均粒径:10μm、比表面積:191m2/gの湿式シリカ(株式会社トクヤマ製 トクシールU)を5質量部、HEUR系増粘剤(ロームアンドハースジャパン株式会社製 RM−8W)を固形分換算で0.1質量部配合して、接着剤の主剤を作製した。この主剤100質量部(wet)に対して、硬化剤として、水分散型イソシアネート(旭化成ケミカルズ株式会社 WB40−100)3質量部を混合して2液型接着剤とした。
次に、2枚の帆布(糊代部のサイズ:幅25mm×長さ70mm)各々に、150g(wet)/m2の接着剤を刷毛で塗布し、23℃雰囲気中で3時間乾燥させた後、その上から300g(wet)/m2の接着剤を刷毛で塗布した。これを、70℃雰囲気で、5分間乾燥させた後、張り合わせてハンドローラーで圧着した。
<初期接着力>
圧着してから1日後に、引張試験機で、引張速度を200mm/分にして、180°剥離強度を測定した。
圧着してから1日後に、引張試験機で、引張速度を200mm/分にして、180°剥離強度を測定した。
<常態接着力>
圧着してから7日後に、引張試験機で、引張速度を200mm/分にして、180°剥離強度を測定した。
圧着してから7日後に、引張試験機で、引張速度を200mm/分にして、180°剥離強度を測定した。
<耐水性接着力>
圧着してから1日後に、純水に7日間浸した後、引張試験機で、引張速度200mm/分にして、180°剥離強度を測定した。
圧着してから1日後に、純水に7日間浸した後、引張試験機で、引張速度200mm/分にして、180°剥離強度を測定した。
以上の評価結果を、下記表1にまとめて示す。
上記表1に示すように、分子内にカルボキシル基を有するPVA−(A)〜(I)を使用して重合した実施例1〜5のポリクロロプレンラテックスは、分子内にカルボキシル基を有しないPVA−(F)〜(I)を使用した比較例1〜4のポリクロロプレンラテックスに比べて、接着剤にしたときの接着力が高く、特に耐水接着力が優れていることが確認された。
ノニオン性乳化剤の具体例としては、ポリビニルアルコール又はその共重合体(例えばアクリルアミドとの共重合体)、ポリビニルエーテル又はその共重合体(例えば、マレイン酸との共重合体)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシルエステルなどが挙げられる。
ジチオカルバミン酸塩の例としては、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅(II)、ジメチルジチオカルバミン酸鉄(III)、ジメチルジチオカルバミン酸テルル(IV)などが挙げられる。キサントゲン酸塩の例としては、ブチルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、エチルキサントゲン酸ガリウム(III)などが挙げられる。
引き続き、メタノール蒸気を吹き込みながら反応器を加熱して、未反応の酢酸ビニルを除去した。次に、得られた重合体のメタノール溶液に、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を混合し、反応温度35℃で、鹸化反応を進行させた。そして、固化した鹸化反応液をメタノール中で湿式粉砕した後、スラリーを濾過し、90℃のギアオーブンで2時間乾燥して、PVA−(C)を作製した。
Claims (9)
- クロロプレンの単独重合体又はクロロプレンと他の単量体との共重合体を含有し、
分子内にカルボキシル基を有するポリビニルアルコールの存在下で、乳化重合して得たポリクロロプレンラテックス。 - 前記ポリビニルアルコールは、イタコン酸又はマレイン酸の共重合単位を有し、鹸化度が65〜95mol%であり、かつJIS K 6726に規定される方法で測定した粘度が3〜60mPa・sであることを特徴とする請求項1に記載のポリクロロプレンラテックス。
- 前記ポリビニルアルコールは、カルボキシル基含有ビニル単量体に基づく単位の割合が0.1〜2モル%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリクロロプレンラテックス。
- クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体との共重合体を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックス。
- 分子内にカルボキシル基含有ポリビニルアルコールの存在下で、クロロプレン単独又はクロロプレンと他の単量体とを乳化重合するポリクロロプレンラテックスの製造方法。
- 鹸化度が65〜95mol%、かつJIS K 6726に規定される方法で測定した粘度が3〜60mPa・sであり、イタコン酸又はマレイン酸の共重合単位を有するポリビニルアルコールを使用することを特徴とする請求項5に記載のポリクロロプレンラテックスの製造方法。
- カルボキシル基含有ビニル単量体に基づく単位を0.1〜2モル%含むポリビニルアルコールを使用することを特徴とする請求項5又は6に記載のポリクロロプレンラテックスの製造方法。
- クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体とを乳化重合することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックスの製造方法。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックスを含有する水系接着剤。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011167613A JP2013028773A (ja) | 2011-07-29 | 2011-07-29 | ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤 |
CN201210265536.7A CN102898568B (zh) | 2011-07-29 | 2012-07-27 | 聚氯丁二烯胶乳及其制造方法、以及水系粘接剂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011167613A JP2013028773A (ja) | 2011-07-29 | 2011-07-29 | ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013028773A true JP2013028773A (ja) | 2013-02-07 |
Family
ID=47571081
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011167613A Pending JP2013028773A (ja) | 2011-07-29 | 2011-07-29 | ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013028773A (ja) |
CN (1) | CN102898568B (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2015159587A1 (ja) * | 2014-04-18 | 2017-04-13 | デンカ株式会社 | ゴムラテックス、ゴムラテックス組成物及び成形品 |
CN110799599A (zh) * | 2017-07-04 | 2020-02-14 | 电化株式会社 | 聚合物胶乳组合物及其用途 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107674150B (zh) * | 2017-10-12 | 2019-07-26 | 山纳合成橡胶有限责任公司 | 一种高稳定性羧基氯丁胶乳的制备方法 |
CN110669160B (zh) * | 2019-10-31 | 2022-05-20 | 重庆化医长寿化工集团有限公司 | 一种工程防水用氯丁胶乳的制备方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0559106A (ja) * | 1991-09-03 | 1993-03-09 | Kuraray Co Ltd | 乳化重合用分散安定剤 |
JPH07165804A (ja) * | 1993-10-19 | 1995-06-27 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ポリクロロプレンラテックスの製造方法 |
JP2001139611A (ja) * | 1999-11-17 | 2001-05-22 | Kuraray Co Ltd | ポリクロロプレン系ラテックスおよびその製造方法 |
JP2004076015A (ja) * | 1993-10-19 | 2004-03-11 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ポリクロロプレンラテックスの製造方法 |
JP2004346183A (ja) * | 2003-05-22 | 2004-12-09 | Kuraray Co Ltd | ポリクロロプレンラテックスおよびその製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06287360A (ja) * | 1993-03-30 | 1994-10-11 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ポリクロロプレンラテックス及びその組成物 |
JP4342706B2 (ja) * | 2000-08-08 | 2009-10-14 | 電気化学工業株式会社 | ポリクロロプレンラテックス組成物およびその製造方法、それを用いた接着剤組成物 |
EP1632509B1 (en) * | 2003-05-21 | 2011-04-06 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Method for producing polychloroprene latex and composition |
-
2011
- 2011-07-29 JP JP2011167613A patent/JP2013028773A/ja active Pending
-
2012
- 2012-07-27 CN CN201210265536.7A patent/CN102898568B/zh active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0559106A (ja) * | 1991-09-03 | 1993-03-09 | Kuraray Co Ltd | 乳化重合用分散安定剤 |
JPH07165804A (ja) * | 1993-10-19 | 1995-06-27 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ポリクロロプレンラテックスの製造方法 |
JP2004076015A (ja) * | 1993-10-19 | 2004-03-11 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ポリクロロプレンラテックスの製造方法 |
JP2001139611A (ja) * | 1999-11-17 | 2001-05-22 | Kuraray Co Ltd | ポリクロロプレン系ラテックスおよびその製造方法 |
JP2004346183A (ja) * | 2003-05-22 | 2004-12-09 | Kuraray Co Ltd | ポリクロロプレンラテックスおよびその製造方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2015159587A1 (ja) * | 2014-04-18 | 2017-04-13 | デンカ株式会社 | ゴムラテックス、ゴムラテックス組成物及び成形品 |
CN110799599A (zh) * | 2017-07-04 | 2020-02-14 | 电化株式会社 | 聚合物胶乳组合物及其用途 |
EP3650502A4 (en) * | 2017-07-04 | 2020-07-22 | Denka Company Limited | COMPOSITION OF POLYMERIC LATEX AND ITS USE |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN102898568B (zh) | 2017-07-21 |
CN102898568A (zh) | 2013-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5485923B2 (ja) | 水系接着剤組成物及びウェットスーツ素材の製造方法 | |
KR102404115B1 (ko) | 클로로프렌계 중합체 라텍스 조성물, 상기 조성물을 사용한 혼합 라텍스 조성물, 및 그 용도 | |
WO2008026671A1 (fr) | Latex de polymère de chloroprène et son procédé de fabrication | |
JP2021038407A (ja) | 重合体ラテックス組成物及びその用途 | |
JP2013028773A (ja) | ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤 | |
JP5307175B2 (ja) | ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤 | |
CN109476877B (zh) | 胶乳组合物和包含该胶乳组合物的单液型水性粘接剂 | |
JP2012180437A (ja) | ポリクロロプレンラテックス組成物 | |
KR20180073333A (ko) | Pet필름용 수성 아크릴계 점착제 및 이의 제조 방법 | |
JP5468629B2 (ja) | ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤 | |
JP5499059B2 (ja) | 接着剤組成物 | |
JP2012188501A (ja) | ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤 | |
JP3701034B2 (ja) | 耐水性接着剤 | |
JP2003027024A (ja) | スポンジ及びジャージ接着用クロロプレンゴムラテックス接着剤組成物 | |
JP2012176999A (ja) | 水系接着剤 | |
JP2001288448A (ja) | 発泡ゴム材、ウェットスーツの接着方法及び接着構造体 | |
JP3888965B2 (ja) | ポリクロロプレン系接着剤組成物及び接着剤構造物 | |
JP2002060711A (ja) | 水系接着剤及びそれを用いた接着方法及び接着構造体 | |
JP4139692B2 (ja) | ポリクロロプレン系接着剤組成物及び接着剤構造物 | |
JPH1135912A (ja) | 接着剤組成物の製造方法 | |
JP2004182794A (ja) | 耐水接着剤用ラテックスおよび水性高分子イソシアネート系耐水接着剤 | |
JP2013028655A (ja) | 接着剤組成物 | |
JP2004359787A (ja) | 水系接着剤組成物および接着構造体 | |
JP2002356664A (ja) | 2液型接着剤 | |
WO2022138183A1 (ja) | 水性樹脂組成物、コーティング剤、接着剤、塗膜、接着層及び積層体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130418 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130430 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130910 |