JP5468629B2 - ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法、並びに水系接着剤 - Google Patents
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Description
先ず、本発明の第1の実施形態に係るポリクロロプレンラテックスについて説明する。本実施形態のポリクロロプレンラテックスは、分子内にシリル基を有するPVAを乳化剤に用いて、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下、クロロプレンという。)単独又はクロロプレンと他の単量体とを、水中で、ラジカル乳化重合させることにより得られるものである。他の単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、硫黄、メタクリル酸及びそのエステル類、アクリル酸及びそのエステル類が挙げられ、必要に応じて2種類以上用いても良い。
本実施形態のポリクロロプレンラテックスにおいては、貯蔵安定性を改良したり、冬期の凍結を防止したりする目的で、シリル基含有PVA以外の乳化剤を併用することも可能である。この場合、併用する乳化剤の種類は特に限定されず、アニオン性、ノニオン性、カチオン性のいずれを選択しても良い。
本実施形態のポリクロロプレンを製造する際は、重合温度、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤、重合率などを任意に選択することで、分子量、分子量分布、ゲル含有量、分子末端構造、結晶化速度を制御することが可能である。
ポリクロロプレンラテックスの固形分中のシリル基含有PVAの量は、下式により算出した。
シリル基含有PVAの量=仕込んだシリル基含有PVA量÷(単量体量×重合率+シリル基含有PVA量)
次に、本発明の第2の実施形態に係る水系接着剤について説明する。本実施形態の水系接着剤は、必須成分として、ポリクロロプレンラテックスと、金属酸化物と、粘着付与樹脂を含有するものである。
重合反応缶に、酢酸ビニル:120g、メタノール:560g、アゾビスイソブチロニトリルの1質量%メタノール溶液:1.6gを仕込み、缶内を窒素で置換した後加熱して、沸点まで昇温した。次に、酢酸メチル:1720g、メタノール:607g、アゾビスイソブチロニトリルの1質量%メタノール溶液:406gを、14時間かけて連続添加した。そして、連続添加終了から1時間後に、酢酸ビニルの重合率99%に達したことを確認して、重合反応を停止した。
前述した方法で製造されたPVA(PVA−(A)〜(C))について、JIS K6726に準拠した方法で、鹸化度と重合度を測定した。
<ポリクロロプレンラテックスの製造>
内容積3リットルの反応器を用いて、窒素気流下、60℃の温度条件下で、水:86質量部に、シリル基含有PVA((株)クラレ製、商品名:R−1130、重合度1750、鹸化度98.1mol%、シリル基変性0.2mol%):2.0質量部、及び非変性PVAのPVA−(B):2.0質量部を溶解させた。このPVAの水溶液を室温まで冷却した後、その中にクロロプレン単量体:97質量部、メタクリル酸:3質量部、オクチルメルカプタン:0.3質量部を加えた。これを40℃に保ちながら、過硫酸カリウムを開始剤として用いて重合を行った。
重合終了後の反応液に、20質量%ジエタノールアミン水溶液を添加し、溶液のpHを7に調整した後、減圧下で未反応の単量体を除去し、更に、減圧下で水分を蒸発させて濃縮を行って、固形分濃度が50質量%のポリクロロプレンラテックスを得た。
アルミ皿だけの質量をα、ポリクロロプレンラテックス試料を2ml入れたアルミ皿の質量をβ、ラテックス試料を入れたアルミ皿を125℃で1時間乾燥させた後の質量をγとし、下式により算出した。
固形分濃度(質量%)={(γ−α)/(β−α)}×100
ラテックス試料を凍結乾燥し秤量してAとした。23℃で20時間、トルエンで溶解(0.6%に調整)し、遠心分離機を使用し、更に200メッシュの金網を用いてゲルを分離した。ゲル分を風乾後110℃雰囲気下で、1時間乾燥し、秤量してBとした。ゲル含有量(%)は下式に従って算出した。
ゲル含有量=(B/A)×100
次に、接着剤を調製した。ポリクロロプレンラテックス:固形分換算で100質量部に対して、酸化亜鉛エマルジョン(大崎工業株式会社製 AZ−SW)を固形分換算で5質量部、テルペンフェノール樹脂エマルジョン(荒川化学工業株式会社製 タマノルE−100)を固形分換算で40質量部、水分散液にしたイソプロピルキサントゲン酸亜鉛(大内新興化学工業株式会社製 ノクセラーZIX)を固形分換算で2質量部、平均粒径:10μm、比表面積:191m2/gの湿式シリカ(株式会社トクヤマ製 トクシールU)を5質量部、HEUR系増粘剤(ロームアンドハースジャパン株式会社製 RM−8W)を固形分換算で0.1質量部配合して、接着剤の主剤を作製した。この主剤100質量部(wet)に対して、硬化剤として、水分散型イソシアネート(旭化成ケミカルズ株式会社 WB40−100)3質量部を混合して2液型接着剤とした。
繊維強化セメント板(JIS A 5430、(株)エーアンドエーマテリアル製、商品名:セルフレックス、非アスベストスレート)(糊代部のサイズ:幅25mm×長さ70mm)に、ポリクロロプレンラテックスを純水で固形分濃度10%まで希釈したものを塗布して、23℃で1時間乾燥した。更に、その上に、200g(wet)/m2の接着剤を刷毛で塗布した。また、繊維強化セメント板とは別に、EPDM加硫シート(糊代部のサイズ:幅25mm×長さ70mm)に、200g(wet)/m2の接着剤を刷毛で塗布した。接着剤を塗布した繊維強化セメント板と、EPDM加硫シートを、70℃雰囲気で、5分間乾燥させた後、張り合わせてハンドローラーで圧着した。
圧着してから1日後に、引張試験機で、引張速度を200mm/分にして、180°剥離強度を測定した。
圧着してから7日後に、引張試験機で、引張速度を200mm/分にして、180°剥離強度を測定した。
圧着してから1日後に、純水に7日間浸した後、引張試験機で、引張速度200mm/分にして、180°剥離強度を測定した。
シリル基含有PVAを、商品名:R−2130((株)クラレ製、重合度1750、鹸化度98.4mol%、シリル基変性0.6mol%)に変更したこと以外は、すべて実施例1と同じ手順で、ポリクロロプレンラテックス及び接着剤を調製して、接着力を評価した。
シリル基含有PVAを、商品名:R−2105((株)クラレ製、重合度550、鹸化度98.3mol%、シリル基変性0.6mol%)に変更したこと以外は、すべて実施例1と同じ手順で、ポリクロロプレンラテックス及び接着剤を調製して、接着力を評価した。
シリル基含有PVA:2.0質量部とPVA−(B):2.0質量部を、PVA−(A):4.0質量部のみに変更したこと以外は、すべて実施例1と同じ手順で、ポリクロロプレンラテックス及び接着剤を調製して、接着力を評価した。
シリル基含有PVA:2.0質量部とPVA−(B):2.0質量部を、PVA−(B):4.0質量部のみに変更したこと以外は、すべて実施例1と同じ手順で、ポリクロロプレンラテックス及び接着剤を調製して、接着力を評価した。
シリル基含有PVA:2.0質量部とPVA−(B):2.0質量部を、PVA−(C):4.0質量部のみに変更したこと以外は、すべて実施例1と同じ手順で、ポリクロロプレンラテックス及び接着剤を調製して、接着力を評価した。
Claims (5)
- 分子内にシリル基を有するポリビニルアルコールの存在下で、クロロプレン単独又はクロロプレンと他の単量体とを乳化重合させて得られたポリクロロプレンラテックス。
- クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体との共重合体を含有することを特徴とする請求項1に記載のポリクロロプレンラテックス。
- 分子内にシリル基を有するポリビニルアルコールの存在下で、クロロプレン単独又はクロロプレンと他の単量体とを乳化重合することを特徴とするポリクロロプレンラテックスの製造方法。
- クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体とを乳化重合することを特徴とする請求項3に記載のポリクロロプレンラテックスの製造方法。
- 請求項1乃至2のいずれか1項に記載のポリクロロプレンラテックスと、金属酸化物と、粘着付与樹脂を含有する水系接着剤。
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