JP2013028655A - 接着剤組成物 - Google Patents

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潔 砂田
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Abstract

【課題】接着力に優れたポリクロロプレン溶剤系接着剤を提供することを目的とする。
接着力と貯蔵安定性に優れたポリクロロプレン溶剤系接着剤組成物を提供する。
【解決手段】クロロプレン重合体100質量部に対して、繊維長0.5〜100μmの酸化亜鉛を固形分換算で0.05〜10質量部、有機溶剤を150〜1900質量部含有することによって、接着力と貯蔵安定性に優れたポリクロロプレン溶剤系接着剤組成物が得られることを見いだし、上記課題を解決した。ポリクロロプレン溶剤系接着剤組成物は、更に、クロロプレン重合体100質量部に対して、粘着付与樹脂を5〜100質量部含有したものであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸化亜鉛を含有するポリクロロプレン溶剤系接着剤に関する。
ポリクロロプレンは、日光や高温に長期間曝されると脱塩酸反応を起こしてpHが変化してしまう性質がある。このため、従来から、ポリクロロプレン溶剤系接着剤に、塩酸の受酸剤として酸化亜鉛を配合させて製品を安定化させる技術が知られている。また、酸化亜鉛は、ポリクロロプレン分子鎖中のアリル位塩素に作用して架橋効果を発現するため、接着力を向上させる目的でも配合されている。このような酸化亜鉛の配合効果を向上させたり、あるいは耐光変色性などの新たな機能を付与させたりするために、酸化亜鉛の表面積や粒子径を改良したり、シリカやマグネシウム化合物など他の無機化合物と併用させたりするなど、様々な発明がされている。
特許文献1には、超遠心法によって測定した平均粒度が150nm未満の酸化亜鉛を配合することによって、ポリクロロプレン溶剤系接着剤の貯蔵安定性を向上させる手段が記載されている。
特許文献2には、カルボキシル基変性ポリクロロプレンラテックスに、活性亜鉛華と呼ばれる表面積が大きな酸化亜鉛を配合して、ポリクロロプレン水系接着剤の耐水接着力を向上させる手段が記載されている。
特許文献3や特許文献4には、ポリクロロプレンラテックスに、粒径200nm未満の微粒子酸化亜鉛を配合して、ラテックス組成物や水系接着剤の、接着力や耐光変色性を向上させる手段が記載されている。
特許文献5には、ポリクロロプレンラテックスに、酸化亜鉛微粒子を担持させた鱗片状シリカを配合して、ラテックス組成物及び水系接着剤の耐光変色性を向上させる手段が記載されている。
特許文献6には、ポリクロロプレンラテックスに、酸化亜鉛と同時に、水酸化マグネシウムまたは酸化マグネシウムを配合して、ラテックス組成物及び水系接着剤の耐光変色性を向上させる手段が記載されている。
WO2004/106423(特許第4339357号) 特開昭58−113224 特開平11−209523(特許第3957384号) WO2004/106422(特表2007−506851) 特開2002−47377 特開2002−155167
これらの手段により、ポリクロロプレンラテックス組成物の性能は進歩しているが、それぞれの技術には欠点もある。
例えば、特許文献1、特許文献3及び特許文献4の技術は、粒子径200nm未満の微粒子状の酸化亜鉛の価格が高く、得られる接着剤の価格も高くなってしまうため、その利用分野が限定されている。特許文献2の技術は、表面積が大きい活性亜鉛華を使用するが、活性亜鉛華の粒子同士が凝集しやすいため、接着剤中に微細かつ均一に配合しなければ十分な接着力が得られない。
特許文献5の技術は、シリカ粒子やマグネシウム化合物粒子が沈降しやすく、増粘剤の種類の選定や配合量が不適切な場合には、貯蔵安定性が問題となることがあった。
本発明は、使用用途が限定されずに、接着力に優れたポリクロロプレン溶剤系接着剤を提供することを課題とする。
クロロプレン重合体100質量部に対して、繊維長0.5〜100μmの酸化亜鉛を固形分換算で0.05〜10質量部、有機溶剤を150〜1900質量部含有することによって、接着力と貯蔵安定性に優れたポリクロロプレン溶剤系接着剤組成物が得られることを見いだし、上記課題を解決した。ポリクロロプレン溶剤系接着剤組成物は、更に、クロロプレン重合体100質量部に対して、粘着付与樹脂を5〜100質量部含有したものであることが好ましい。
本発明によれば、接着力に優れたポリクロロプレン溶剤系接着剤組成物が得られる。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。クロロプレン重合体とは、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下、クロロプレンと記す)の単独重合体、または、クロロプレンと、クロロプレンと共重合可能な単量体の共重合体である。
クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、硫黄、メタクリル酸及びそのエステル類、アクリル酸及びそのエステル類が挙げられ、必要に応じて2種類以上用いても良い。本発明のクロロプレン重合体は、クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル単量体の共重合体であることが好ましい。カルボキシル基含有ビニル単量体としては、メタクリル酸が最も好ましく、その仕込み量は、単量体の合計100質量部のうち、カルボキシル基含有ビニル単量体が0.01〜5質量部が好ましい。
本発明において用いるクロロプレン重合体は、上記した単量体を水中で乳化剤及び/または分散剤の存在下において乳化重合させることによって得る。乳化重合に使用される乳化剤及び/または分散剤は特に限定されない。アニオン性乳化剤の具体例としては、カルボン酸型、硫酸エステル型などがあり、例えば、ロジン酸のアルカリ金属塩、炭素数が8〜20個のアルキルスルホネート、アルキルアリールサルフェート、ナフタリンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物等が挙げられる。ノニオン性乳化剤の具体例としては、ポリビニルアルコールまたはその共重合体(例えばアクリルアミドとの共重合体)、ポリビニルーテルまたはその共重合体(例えば、マレイン酸との共重合体)、ポリオキシエチレアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシルエステルなどが挙げられる。カチオン性乳化剤の具体例としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩等があり、例えば、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
この中では、ロジン酸のアルカリ金属塩が最も好ましい。乳化重合時のロジン酸のアルカリ金属塩の仕込み量は、初期仕込み単量体の合計100質量部に対して0.5〜20質量部が好ましい。0.5質量部未満では、乳化力が十分ではなく、20質量部を超えると重合中の発泡が問題となったり、最終的なゴム製品の物性に悪影響したりする可能性が考えられる。
乳化重合の条件は、特に限定されるものではなく、重合温度、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤、重合率などを任意に選択することで、分子量、分子量分布、分子末端構造、結晶化速度を制御することが可能である。
乳化重合時の重合温度は、特に限定されるものではないが、重合反応を円滑におこなうために、5〜50℃とすることが好ましい。開始剤は、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、第3−ブチルヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物等であり、特に限定されるものではない。
連鎖移動剤の種類は特に限定されるものではなく、通常クロロプレンの乳化重合に使用されるものが使用できるが、例えばn−ドデシルメルカプタンやtert−ドデシルメルカプタン等の長鎖アルキルメルカプタン類、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドやジエチルキサントゲンジスルフィド等のジアルキルキサントゲンジスルフィド類、ヨードホルム等の公知の連鎖移動剤を使用することができる。
重合停止剤(重合禁止剤)は特に限定するものではなく、例えば、2,6−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール、フェノチアジン、ヒドロキシアミン等が使用できる。
最終重合率は、特に限定するものではないが、70〜100%で任意に調節することができる。未反応単量体の除去(脱モノマー)は、減圧加熱等の公知の方法によっておこなう。
本発明の酸化亜鉛とは、針状先端を有する酸化亜鉛結晶粒子であり、電子顕微鏡で観察される繊維長が0.5〜100μmのものである。繊維長が0.5μmよりも短いと、粒子同士が凝集しやすくなり接着剤溶液中に均一分散させることが難しく、100μmよりも長いと、ポリマー同士の粘着を阻害してしまい接着不良を起こす可能性がある。酸化亜鉛は、3〜4本の針状結晶が1端で結合されて、それぞれが3〜4軸の異なる方向に伸びたテトラポット形状となっていても良い。
酸化亜鉛の含有量は、クロロプレン重合体100質量部に対して、0.05〜10質量部である。0.05質量部未満では、接着力向上効果が得られず、10質量部を超えると、ポリマー同士の粘着を阻害してしまい接着不良を起こす可能性がある。
また、酸化亜鉛は、接着剤に配合する前に、シランカプリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤で表面処理しておき、接着力向上を図ることも可能である。
本発明で使用する有機溶剤は、特に限定されず、クロロプレン重合体の溶解性を考慮して船底すればよい。
有機溶剤の具体例として、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン(THF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などが挙げられ、二種類以上の有機溶剤を混合しても良い。
有機溶剤の添加量は、クロロプレン重合体100質量部に対して、150〜1900質量部が好ましい。更に好ましくは、200〜1000質量部以下である。150質量部よりも少ないと、固形分濃度及び粘度が高すぎて塗工性に問題が生じる可能性がある。また1900質量部を超えると、接着剤組成物の固形分濃度が低くなり過ぎ接着性能が低下する恐れがある。
本発明の接着剤組成物には、用途及び要求性能に応じて、粘着付与樹脂、増粘剤、加硫促進剤、充填剤(補強剤)、顔料、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防黴剤、防腐剤、抗菌剤、可塑剤、防錆剤、ポリクロロプレン以外のポリマーなどを任意に配合することができる。また、硬化剤を組み合わせて、2液型接着剤とすることも可能である。
本発明の接着剤組成物は、粘着付与樹脂を配合することによって、接着力を向上させることができる。粘着付与樹脂は、溶剤系接着剤の分野において一般的に使用されているものであり、その種類は限定されない。粘着付与樹脂の具体例としては、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジン樹脂、重合ロジン樹脂、α−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、テルペンフェノール樹脂、C留分系石油樹脂、C留分系石油樹脂、C/C留分系石油樹脂、DCPD系石油樹脂、アルキルフェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロン樹脂、クマロンインデン樹脂などが挙げられる。例えば、履き物の靴底や部品の接着に使用する場合には、耐熱接着力を考慮して、軟化点が80〜150℃のものが好ましい。
粘着付与樹脂の添加量は、クロロプレン重合体100質量部に対して、5〜100質量部、好ましくは20〜80質量部が適切である。粘着付与樹脂は、5質量部以上用いると初期接着力及び常態接着力の向上が認められるが、100質量部を超えると、接着剤皮膜の可撓性を損なう可能性がある。
硬化剤を使用する場合には、公知の各種硬化剤を、クロロプレン重合体100質量部に対して、0.5〜20質量部の範囲で好適に添加することができる。複数の硬化剤を併用しても良く、また、主剤と硬化剤を分離して保管しておき、使用時に二液を混合する、いわゆる二液型接着剤としても良い。
具体的には、メラミン樹脂等のメチロール基を有する化合物、エポキシ樹脂等のエポキシ基を有する化合物、イソシアネート化合物、オキサゾリン化合物、イミン化合物等が挙げられる。これらの中でも、イソシアネート化合物は、クロロプレン重合体が有する水酸基などと容易に結合するため、大きな耐熱接着力の向上を期待することができ、最も好ましい。
イソシアネート化合物としては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート(LDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート(水添XDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、重合MDI、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(IPC)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHPI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、トリス(フェニルイソシアネートチオホスフェート)等が挙げられる。
本発明の接着剤組成物の使用条件は特に限定されない。
被着体としては、金属、木材、コンクリート、ゴム、繊維布、陶器などが挙げられ、例えば履き物では、布類(ナイロン、ポリエステル、綿などの編布、織布、不織布)、天然皮革(牛皮、カンガルー皮など)、人工皮革(ポリウレタン、ポリ塩化ビニル樹脂など)、加硫ゴム(SBR、CR、IR、IIR、NBR、BR)、樹脂(ポリウレタン、EVAなどの発泡体または非発泡体)などの同種または異種の接着に用いることができる。
塗布する方法及び装置仕様は特に限定されない。具体的には、カーテンフローコーター法、バーコーター法、ロールコーター法、スプレー法などが挙げられ、更にロールコーター法には、グラビアロールコーター法、リバースグラビアコーター法などがある。用途に合った塗布方法を選択すれば良いが、例えば、連続的に均一に塗布する用途ではロールコーター法が好ましく、靴底や小型部品のように塗布面積が小さい用途では刷毛による手作業が好ましい。
圧着装置や圧着条件、プレス圧力は特に限定されず、2つの被着体を重ねた後の圧着操作は、加熱プレスまたは常温プレスのいずれであっても良い。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明する。
[実施例1]
内容積10リットルの反応器に、窒素雰囲気中で、水100質量部、ロジン酸のナトリウム塩5質量部、水酸化ナトリウム0.3質量部、ホルムアルデヒドナフタエンスルホン酸縮合物のナトリウム塩0.6質量部、亜硫酸ナトリウム0.5質量部を仕込み、これらを溶解させた後に、撹拌しながらクロロプレン単量体100質量部、n−ドデシルメルカプタン0.12質量部を加えた。過硫酸カリウム0.1質量部を重合開始剤として用い、窒素雰囲気下10℃で重合し、最終重合率が70%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去し、ポリクロロプレンラテックスを得た。このラテックスを凍結乾燥させてクロロプレン重合体を作製した。
<接着剤の調製>
酸化マグネシウム(MgO)は、Kyowamag150(協和化学工業株式会社製)を、酸化亜鉛は、パナテトラWZ−0501/株式会社アムテック製)を、酸化防止剤の2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)は、Nocrac200(大内新興化学工業株式会社製)、粘着付与樹脂は、軟化点115〜130℃のアルキルフェノール樹脂のタマノル526(荒川化学工業株式会社製)を使用した。
最初に、トルエン140質量部、タマノル526=140質量部、酸化マグネシウム3質量部を、ボールミルで2日間撹拌して、粘着付与樹脂のトルエン溶液を作製した。次に、この粘着付与樹脂のトルエン溶液に、クロロプレン重合体100質量部、酸化防止剤(BHT)2質量部、酸化マグネシウム(MgO)3質量部、酸化亜鉛3質量部、トルエン373質量部を加えて、ボールミルで2日間撹拌し、接着剤Aを作製した。
接着剤の一部をテトラヒドロフランで希釈して、沈降した無機粒子を濾過回収した後、それを125℃で乾燥した。乾燥した無機粒子を電子顕微鏡で観察することによって、接着剤中の酸化亜鉛の繊維長を確認した。その結果、酸化亜鉛の繊維長は1〜8μmであった。接着剤中には、酸化マグネシウムと酸化亜鉛の2種類の無機粒子が混在しているが、形状の違い(酸化マグネシウムは繊維形状ではない)と、EDS分析から、酸化マグネシウムと酸化亜鉛を識別することができる。
<接着力の評価試験>
2枚の綿帆布を用意した。糊代部の大きさは、幅25mm×長さ50mmである。この2枚の被着体の両方に、塗布量が2400wet−g/mとなるように、接着剤を塗布した。25℃で30分間のオープンタイムをおいた後、両者を張り合わせて、10ポンドロールを5往復させて接着した。
常態接着力は、張り合わせてから10日間養生後のT型剥離強度である。耐熱接着力は、張り合わせてから10日間養生後に60℃雰囲気中で剥離した時のT型剥離強度である。常態接着力と耐熱接着力の引張速度は50mm/minである。
<軟化点の評価試験>
オーブンの天井に、圧着から5日間経過した試験片(糊代部のサイズは幅25mm×長さ25mm)の片方の掴み代を固定して、オーブン内を38℃に維持した。180°剥離試験の要領で、もう片方の掴み代に、500gの分銅を取り付け、38℃のまま、15分間加熱した後、5分毎に2℃昇温させて、分銅が落下した時のオーブン内温度を記録した。軟化点が高いほど、耐熱接着力が高いことを意味する。
[実施例2]
粘着付与樹脂、及び接着剤を溶解させる時に、ボールミルを使用せずに、密閉容器回転式撹拌機を使用したこと以外は、全て実施例と同じ条件で接着剤Bを作製して、その接着力を評価した。酸化亜鉛の繊維長は、2〜40μmであった。
密閉容器回転式撹拌機は、接着剤の原材料を入れた密閉容器を、回転させて溶解させる機械であり、撹拌翼やセラミック球を使用しないため、無機粒子が粉砕されることなく分散される。実施例1では、溶解段階でボールミルによって無機粒子が粉砕されるので、接着剤中の酸化亜鉛の繊維長さが短くなる。一方、実施例2では、溶解段階で無機粒子が粉砕されないため、実施例1と同じ酸化亜鉛を使用しているにもかかわらず、接着剤中の繊維長が長い。
[実施例3]
実施例1で調製した接着剤A=100質量部に対して、トリス(4−イソシアネートフェニル)チオホスフェートの27%酢酸エチル溶液(デスモジュールRFE(バイエル社製))3質量部加えて、実施例1と同様の手順で接着力を評価した。
[実施例4]
実施例2で調製した接着剤B=100質量部に対して、トリス(4−イソシアネートフェニル)チオホスフェートの27%酢酸エチル溶液(デスモジュールRFE(バイエル社製))3質量部加えて、実施例1と同様の手順で接着力を評価した。
[比較例1]
酸化亜鉛として、従来の酸化亜鉛(酸化亜鉛2種(ハクスイテック株式会社製))を用いたこと以外は、実施例2と同じ手順で、接着剤Cを作製した。酸化亜鉛2種の平均粒径は1.0μmである。
[比較例2]
比較例1で調製した接着剤C=100質量部に対して、トリス(4−イソシアネートフェニル)チオホスフェートの27%酢酸エチル溶液(デスモジュールRFE(バイエル社製))3質量部加えて、実施例1と同様の手順で接着力を評価した。
評価結果を表1にまとめた。
Figure 2013028655
表1からわかるように、実施例1〜4のポリクロロプレン溶剤系接着剤組成物は、比較例1〜2のものよりも、接着剤の接着力に優れていることが示された。

Claims (2)

  1. クロロプレン重合体と酸化亜鉛と有機溶剤を含み、クロロプレン重合体100質量部に対して、繊維長0.5〜100μmの酸化亜鉛を固形分換算で0.05〜10質量部、有機溶剤を150〜1900質量部含有することを特徴とするポリクロロプレン溶剤系接着剤組成物。
  2. 粘着付与樹脂を、クロロプレン重合体100質量部に対して、5〜100質量部含有することを特徴とする請求項1記載のポリクロロプレン溶剤系接着剤組成物。
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