JP4013497B2 - フィルム用ポリプロピレン系組成物およびそのフィルム - Google Patents

フィルム用ポリプロピレン系組成物およびそのフィルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物およびその系樹脂組成物を用いて得られるポリプロピレン系フィルムに関するものであり、さらに詳しくは、フィルムにした場合、透明性が優れ、透明性の製膜条件依存性が少なく、製膜時の滑りが良好なフィルム用ポリプロピレン系組成物およびその樹脂組成物を用いて得られるポリプロピレン系フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレン系フィルムは光学的性質、機械的性質および耐熱性が優れていることから包装分野で広く使用されている。
例えば、特開平6−16884号公報には、メルトフローレート3.0g/10分以上、分子量分布5.0未満の結晶性プロピレン重合体100重量部とメルトフローレート0.5〜300g/10分、密度0.910g/cm3以上で、結晶化温度が85℃以上であって前記結晶性ポリプロピレン重合体の結晶化温度よりも1℃以上高い結晶性エチレン重合体0.01重量部以上、4.0重量部未満からなり、透明性が良好で、かつ透明性の製膜条件依存性やフィルムの厚み依存性の小さいポリプロピレン組成物、および、そのポリプロピレン組成物を溶融押出してなるポリプロピレンフィルムが記載されている。
【0003】
しかし、上記公報に記載のポリプロピレン組成物を用いて得られたフィルムは表面が平滑でフィルム同士の摩擦が大きくなるために製膜時の滑りが悪く、巻きにしわが入る等の問題を起こすことがあり、製膜時の滑りの改良が望まれている。また、近年では、大型加工機が導入され、製膜速度が向上しているため、フィルムの製膜時の条件、特に冷却条件に関わらず、透明性が良好なフィルムが得られるように、さらなる透明性の製膜条件依存性の改良も望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、フィルムにした場合、透明性が優れ、透明性の製膜条件依存性が少なく、製膜時の滑りが良好なフィルム用ポリプロピレン系組成物およびその樹脂組成物を用いて得られるポリプロピレン系フィルムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、かかる実状に鑑み、鋭意検討の結果、重量割合が特定の範囲であるポリプロピレンと、密度が特定の範囲で、メルトフローレートが特定の範囲で、重量割合が特定の範囲であるポリエチレンと、密度が特定の範囲で、メルトフローレートが特定の範囲で、重量割合が特定の範囲である高圧法低密度ポリエチレンを含むフィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物およびその樹脂組成物を用いて得られるポリプロピレン系フィルムが上記の課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
【0006】
すなわち、本発明は、
ポリプロピレン(A)97〜99.89重量%、密度が0.940g/cm3以上で、メルトフローレートが5〜30g/10分であるポリエチレン(B)0.01〜1重量%、密度が0.910〜0.935g/cm3で、メルトフローレートが3〜20g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(C)0.1〜2重量%を含むことを特徴とするフィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物、およびその樹脂組成物を用いて得られるポリプロピレン系フィルムに係るものである。(尚、ポリプロピレン(A)とポリエチレン(B)と高圧法低密度ポリエチレン(C)を含むフィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物の全重量を100重量%とする。)
以下、本発明について詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるポリプロピレン(A)とは、プロピレン単独重合体またはプロピレン系ランダム共重合体である。好ましくは、透明性の観点から、プロピレン系ランダム共重合体である。
【0008】
プロピレン系ランダム共重合体とは、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体およびプロピレン−エチレン−α−オレフィンランダム共重合体から選ばれるランダム共重合体である。
プロピレン系ランダム共重合体のコモノマーであるエチレンおよび/またはα−オレフィンの含有量は、通常は0.1〜20モル%であり、好ましくは、滑り性の観点から、0.1モル%以上15モル%未満である。
【0009】
プロピレン−エチレンランダム共重合体とは、プロピレンとエチレンを共重合して得られるランダム共重合体であり、プロピレン連鎖にエチレンがランダムに結合したものである。
【0010】
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体とは、プロピレンと少なくとも1種のα−オレフィンを共重合して得られるランダム共重合体であり、プロピレン連鎖に少なくとも1種のα−オレフィンがランダムに結合したものである。
【0011】
プロピレン−エチレン−α−オレフィンランダム共重合体とは、プロピレンとエチレンと少なくとも1種のα−オレフィンを共重合して得られるランダム共重合体であり、プロピレン連鎖にエチレンと少なくとも1種のα−オレフィンがランダムに結合したものである。
【0012】
本発明で用いられるα−オレフィンは、炭素原子数4〜12個からなるα−オレフィンであり、例えば、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、1−オクテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプテン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−ペンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等が挙げられる。
好ましくは、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンであり、さらに好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセンである。
また、これらのα−オレフィンは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0013】
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体としては、例えば、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−1−ペンテンランダム共重合体、プロピレン−1−ヘキセンランダム共重合体等が挙げられ、好ましくはプロピレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−1−ヘキセンランダム共重合体である。
【0014】
プロピレン−エチレン−α−オレフィンランダム共重合体としては、例えば、プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ペンテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体等が挙げられ、好ましくはプロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体である。
【0015】
本発明で用いられるポリプロピレン(A)のメルトフローレートは、加工性または透明性の観点から、好ましくは2〜20g/10分であり、より好ましくは5〜15g/10分である。
【0016】
本発明で用いられるポリプロピレン(A)の分子量分布は、透明性の観点から、好ましくは2以上5未満である。
【0017】
ポリプロピレン(A)の製造方法は、特に限定されるものではなく、一般に公知の重合触媒と公知の重合方法を用いる製造方法が挙げられる。公知の重合触媒としては、例えば、公知のプロピレンの立体規則性重合用触媒が挙げられる。
【0018】
プロピレンの立体規則性重合用触媒としては、例えば、マグネシウム化合物にTi化合物を複合化させた固体触媒成分等からなるTi−Mg系触媒、このマグネシウム化合物にTi化合物を複合化させた固体触媒成分に有機アルミニウム化合物および必要に応じて電子供与性化合物等の第3成分を組み合わせた触媒等が挙げられる。好ましくは、例えば、特開昭61−218606号公報、特開昭61−287904号公報、特開平7−216017号公報等に記載されたマグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成分とする固体触媒成分、有機アルミニウム化合物および電子供与性化合物からなる触媒である。
【0019】
ポリプロピレン(A)の重合方法としては、特に限定されるものではなく、不活性溶媒の存在下で行われる溶媒重合法、液状のモノマーの存在下で行われる塊状重合法、実質上液状の媒体の不存在下で行われる気相重合法等が挙げられ、好ましくは気相重合法である。また、1段の重合方法や2段以上の多段重合の方法が挙げられ、好ましくは、多段重合の方法である。
【0020】
本発明で用いられるポリエチレン(B)とは、エチレン単独重合体またはエチレン−α−オレフィン共重合体である。
エチレン−α−オレフィン共重合体に用いられるα−オレフィンとしては、プロピレンおよび前述のポリプロピレン(A)として用いられるプロピレン系ランダム共重合体で用いられる炭素原子数4〜12個からなるα−オレフィンと同様のものが用いられる。
【0021】
エチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体等が挙げられ、好ましくは、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体である。
エチレン−α−オレフィン共重合体のα−オレフィン含有量は、通常、0.1〜10モル%であり、好ましくは0.1〜5モル%である。
【0022】
本発明で用いられるポリエチレン(B)の密度は0.940g/cm3以上であり、通常は0.970g/cm3以下である。好ましくは0.950g/cm3以上であり、密度が0.950g/cm3以上であるポリエチレンは、通常、高密度ポリエチレンと呼ばれている。密度が0.940g/cm3未満の場合、透明性の製膜条件依存性が大きくなることがある。
【0023】
本発明で用いられるポリエチレン(B)のメルトフローレートは5〜30g/10分であり、好ましくは10〜25g/分である。メルトフローレートが5g/10分未満の場合、透明性が悪化することがあり、30g/10分を超えた場合、透明性の製膜条件依存性が大きくなることがある。
【0024】
ポリエチレン(B)の製造方法は、特に限定されるものではなく、一般に公知の重合触媒と公知の重合方法を用いる製造方法が挙げられる。
公知の重合触媒としては、例えば、チーグラー・ナッタ系触媒やメタロセン系触媒等が挙げられ、公知の重合方法としては、例えば、溶液重合法、スラリー重合法、高圧イオン重合法、気相重合法等が挙げられる。
【0025】
本発明で用いられる高圧法低密度ポリエチレン(C)の密度は0.910〜0.935g/cm3であり、好ましくは0.910〜0.930g/cm3である。密度が0.910g/cm3未満の場合、製膜時の滑りが劣ることがあり、0.935g/cm3を超えた場合、透明性が悪くなることがある。
【0026】
本発明で用いられる高圧法低密度ポリエチレン(C)のメルトフローレートは3〜20g/10分であり、好ましくは3〜15g/10分である。メルトフローレートが3g/10分未満の場合、透明性が悪くなることがあり、20g/10分を超えた場合、製膜時の滑りが劣ることがある。
【0027】
本発明で用いられる高圧法低密度ポリエチレン(C)の製造方法としては、高圧法であり、その他は特に制限されるものではない。
高圧法低密度ポリエチレン(C)の製造方法である高圧法としては、例えば、槽型反応器または管型反応器を用いて、ラジカル発生剤の存在下、重合圧力140〜300MPa、重合温度200〜300℃の条件下でエチレンを重合する方法が挙げられる。メルトフローレートを調節する方法としては、例えば、分子量調節剤として水素やメタン、エタンなどの炭化水素を用いる方法等が挙げられる。
【0028】
本発明のフィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物におけるポリプロピレン(A)、ポリエチレン(B)および高圧法低密度ポリエチレン(C)の重量割合は、ポリロピレン(A)が93〜99.89重量%であり、ポリエチレン(B)が0.01〜2重量%であり、高圧法低密度ポリエチレン(C)が0.1〜5重量%であり、好ましくはポリプロピレン(A)が97〜99.8重量%であり、ポリエチレン(B)が0.01〜1重量%であり、高圧法低密度ポリエチレン(C)が0.1〜3重量%である。(尚、ポリプロピレン(A)とポリエチレン(B)と高圧法低密度ポリエチレン(C)を含むフィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物の全重量を100重量%とする。)
【0029】
ポリエチレン(B)が0.01重量%未満の場合、透明性の製膜条件依存性が大きくなることがあり、2重量%を超えた場合、透明性が悪化することがある。高圧法低密度ポリエチレン(C)が0.1重量%未満の場合、製膜時の滑りが劣ることがあり、5重量%を超えた場合、透明性が悪化することがある。
【0030】
本発明のフィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物の製造におけるポリプロピレン(A)とポリエチレン(B)と高圧法低密度ポリエチレン(C)をブレンドする方法としては、例えば、ポリプロピレン(A)とポリエチレン(B)と高圧法低密度ポリエチレン(C)を溶融ブレンドする方法、ポリプロピレン(A)、ポリエチレン(B)および高圧法低密度ポリエチレン(C)のそれぞれのペレットを製膜時にペレットブレンドする方法等が挙げられる。
【0031】
また、本発明のフィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物の製造における混練方法としては、公知の混練機を使用する方法が挙げられ、例えば、単軸混練押出機、多軸混練押出機やバンバリーミキサーを使用する方法等が挙げられる。
【0032】
本発明のフィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物には、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、その他の添加剤やその他の樹脂を添加しても良い。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、粘着剤、防曇剤、アンチブロッキング剤等が挙げられる。
その他の樹脂としては、本発明で用いられるポリエチレン(B)および高圧法低密度ポリエチレン(C)以外のオレフィン系樹脂、エチレンとα−オレフィンの共重合体であるエラストマー等が挙げられ、これらは不均一系触媒で製造されたものであっても、均一系触媒(例えば、メタロセン触媒等)で製造されたものであっても良い。さらに、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体やスチレン−イソプレン−スチレン共重合体を水添したスチレン系共重合体ゴムやその他のエラストマーが挙げられる。
【0033】
本発明のポリプロピレン系フィルムは、本発明のフィルム用ポリプロピレンを用いて得られるポリプロピレン系フィルムであり、単層フィルムでもあってもよく、本発明のポリプロピレン系フィルムからなる層を少なくとも1層含む多層フィルムであってもよい。また、未延伸フィルムであってもよく、本発明のポリプロピレン系フィルムを延伸した延伸フィルムであってもよく、好ましくは、未延伸フィルムである。
【0034】
本発明のポリプロピレン系フィルムの製造方法としては、特に制限されるものではなく、例えば、通常用いられるインフレーション法、Tダイ法、カレンダー法等を用いて単独で製膜する方法や多層フィルムの少なくとも1層として製膜する方法が挙げられる。多層フィルムの製造方法としては、例えば、共押し出し加工法、押出ラミネート法、熱ラミネート法、ドライラミネート法等が挙げられる。
【0035】
本発明のポリプロピレン系フィルムの延伸方法としては、特に制限されるものではなく、例えば、ロール延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法等を用いて一軸または二軸に延伸する方法が挙げられる。
【0036】
本発明のポリプロピレン系フィルムの用途としては、特に制限されるものではなく、包装用途等が挙げられ、例えば、食品、繊維、雑貨等の包装用途が挙げられる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例および比較例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例に用いたポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレン系樹脂組成物およびポリプロピレン系フィルムの物性は以下の方法に従って測定した。
【0038】
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
ポリプロピレンのメルトフローレートはJIS K7210に従って、温度230℃、荷重21.18Nで測定した。
ポリエチレンのメルトフローレートはJIS K6730に従って測定した。
【0039】
(2)ポリプロピレンのエチレン含量(単位:モル%)
エチレン含量はIRスペクトル測定を行い、高分子ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行)の616ページに記載されている(i)ランダム共重合体に関する方法に従って求めた。
【0040】
(3)密度(単位:g/cm3
ポリエチレンの密度はJIS K7112に従って測定した。
(6)ヘイズ(単位:%)
JIS K7105に従って測定した。
【0041】
(7)静止摩擦係数(単位:μs)および動摩擦係数(単位:μk)
製膜時の滑りの評価として、製膜直後(製膜後30分以内)のフィルムを用い、また、製品であるフィルムの滑りの評価として、製膜後、エアーオーブン中35℃で24時間処理(エージング)したフィルムを用いて、次の方法に従って測定した。
室温 23℃、湿度 50%の下、MD100mm×75mmのフィルムサンプル2枚の測定面同士を重ね合わせて、設置面積63.5mm×63.5mmで重量200gの重りを用いてトーレ・スリップ・テスター F110型で移動速度15cm/分で測定した。
【0042】
比較例1
住友ノーブレンRW150XG(エチレン−プロピレン共重合体、エチレン含量:3.2モル%)100重量部にステアリン酸カルシウム0.05重量部、イルガノックス1010(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)0.10重量部、イルガノックスB220(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)0.10重量部、エルカ酸アミド0.065重量部、サイリシア550(富士シリシア化学社製)0.10重量部、京葉ポリエチレンG1900(高密度ポリエチレン、メルトフローレート:15.0g/10分、密度:0.956g/cm3)0.10重量部をあらかじめ混合し、溶融混連してペレットを得た。
得られたペレットを幅400mmのコートハンガー式Tダイを備えたφ50mm押出機を用いて、樹脂温度250℃、吐出量12Kg/hrで押出し、チルロール温度40℃、ライン速度20m/min、エアーチャンバー冷却方式で冷却し厚み30μmのフィルムを作成した。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0043】
実施例1
比較例1で得られたペレット99.5重量%とスミカセンL705(高圧法低密度ポリエチレン、密度:0.919g/cm3、MFR:6.1g/10分)0.5重量%をドライブレンドして得られた樹脂組成物から比較例1と同様にしてフィルムを得た。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0044】
実施例2
実施例1において、比較例1で得られたペレットの重量割合を99.0重量%に、スミカセンL705の重量割合を1.0重量%に変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0045】
実施例3
実施例2において、スミカセンL705をスミカセンL708(高圧法低密度ポリエチレン、密度:0.919g/cm3、MFR:9.2g/10分)に変更した以外は、実施例2と同様に実施した。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0046】
実施例4
実施例3において用いた比較例1で得られたペレットの重量割合を98.0重量%に、スミカセンL708の重量割合を2.0重量%に変更した以外は、実施例3と同様に実施した。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0047】
実施例5
実施例2において、スミカセンL705をスミカセンF411−0(高圧法低密度ポリエチレン、密度:0.925g/cm3、MFR:4.8g/10分)に変更した以外は、実施例2と同様に実施した。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0048】
実施例6
実施例2において用いた比較例1で得られたペレットに混合した京葉ポリエチレンG1900の混合量を1.0重量部に変更した以外は、実施例2と同様に実施した。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0049】
実施例7
実施例6において、チルロール温度を70℃に変更した以外は、実施例6と同様に実施した。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0050】
比較例2
実施例2において、スミカセンL705をスミカセンF200−0(高圧法低密度ポリエチレン、密度:0.923g/cm3、MFR:2.0g/10分)に変更した以外は、実施例2と同様に実施した。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0051】
比較例3
実施例2において、スミカセンL705をスミカセン−L GA701(線状低密度ポリエチレン、密度:0.920g/cm3、MFR:8.0g/10分)に変更した以外は、実施例2と同様に実施した。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0052】
比較例4
実施例6において京葉ポリエチレン社製G1900を添加しなかった以外は、実施例1と同様に実施した。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0053】
比較例5
実施例7において京葉ポリエチレン社製G1900を添加しなかった以外は、実施例7と同様に実施した。
得られた組成物における各成分の重量割合を表1に示し、得られたフィルムの物性を表2に示した。
【0054】
【表1】
Figure 0004013497
【0055】
【表2】
Figure 0004013497
【0056】
本発明の要件を満足する実施例1〜6は、透明性が優れ、製膜時の滑りが良好なフィルム用ポリプロピレン系組成物およびその樹脂組成物を用いて得られるポリプロピレン系フィルムであり、実施例7から透明性の製膜条件依存性が少ないことが分かる。
これに対して、本発明の要件である高圧法低密度ポリエチレン(C)を用いなかった比較例1は製膜時の滑りが不充分であり、本発明の要件である高圧法低密度ポリエチレン(C)のメルトフローレートを満足しない比較例2は透明性が不充分であり、本発明の要件であるポリエチレン(B)を用いなかった比較例4は製膜時の滑りが不充分であることが分かる。さらに、本発明の要件であるポリエチレン(B)を用いなかった比較例5から透明性の製膜条件依存性が不充分であることが分かる。
【0057】
【発明の効果】
以上、詳述したとおり、本発明により、フィルムにした場合、透明性が優れ、透明性の製膜条件依存性が少なく、製膜時の滑りが良好なフィルム用ポリプロピレン系組成物およびその樹脂組成物を用いて得られるポリプロピレン系フィルムを得ることができる。

Claims (3)

  1. ポリプロピレン(A)97〜99.89重量%、密度が0.940g/cm3以上で、メルトフローレートが5〜30g/10分であるポリエチレン(B)0.01〜1重量%、密度が0.910〜0.935g/cm3で、メルトフローレートが3〜20g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(C)0.1〜2重量%を含むことを特徴とするフィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物。
  2. 請求項1記載のフィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物を用いて得られることを特徴とするポリプロピレン系フィルム。
  3. ポリプロピレン系フィルムが未延伸ポリプロピレン系フィルムであることを特徴とする請求項2記載のポリプロピレン系フィルム。
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