JP5331281B2 - 写像性の改良されたポリプロピレン系樹脂フィルム - Google Patents

写像性の改良されたポリプロピレン系樹脂フィルム Download PDF

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Description

本発明はポリプロピレン系樹脂フィルムに関する。さらに詳しくは、透明性に優れ、写像性の改良されたポリプロピレン系樹脂フィルムに関する。
結晶性ポリプロピレンからなるフィルムは、その優れた剛性などの機械物性、光沢などの光学的特性を生かして、食品や一般雑貨の包装用フィルム等として広く利用されている。しかしながら、ポリプロピレンは高い結晶性をもつために、ポリスチレンやポリ塩化ビニルなどの樹脂と比べて一般的に透明性・写像性が劣る。フィルムの厚さが厚くなると、特に写像性の悪化が顕著であり、書類フォルダなどの使用には制限があった。
ポリプロピレン系フィルムの透明性・写像性を改良する試みとして、ポリプロピレン重合体の改良、すなわち、プロピレンに他のα−オレフィンを共重合させ結晶性を低下させる方法や、ポリプロピレン重合体にソルビトール誘導体、芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩、アルミナあるいは分岐α−オレフィン重合体、ビニルシクロアルカン重合体など造核作用のある成分を添加して結晶核を生成させ球晶の大きさを小さくする方法(例えば、特開昭58−80392号、特開平9−111054号、特公平3−42298号)が提案されている。
前者の方法では透明性、写像性の改良が充分でないだけでなく、フィルムにべたつきが生じたりする問題があった。後者の方法では透明性は改良されるものの、従来のチーグラー系触媒で製造される樹脂では、その結晶性分布が広いため核剤を用いても球晶のサイズが不均一になる等の理由により、写像性の向上は充分でなかった。すなわちフィルムを通して内容物を見る場合、くっきりとは見えず、輪郭がぼやけてしまう問題があった。
近年、ポリプロピレン樹脂の製造触媒としてメタロセン系触媒が提案され、このものより得られるポリプロピレン樹脂を使用することによって、透明性は向上した(特開平09−296084号、特開平11−1584号)。しかし、この場合ではポリプロピレン樹脂の物性値が適正ではなく、造核剤の添加によっても写像性の向上は不十分もしくは成形性が不十分であることが判明した。特に厚物のフィルムを用いる場合や、被包装物とフィルムが離れた場合では、内容物は見えるものの、輪郭がぼやけてしまうといった実用上の問題点があった。
発明が解決すべき課題
本発明は、透明性に優れ、写像性の改良されたポリプロピレン系樹脂フィルムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
【課題を解決するための手段】
特定の性状を有するプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体に特定のポリエチレ
ンを配合し、更に造核作用のある成分を添加したポリプロピレン系樹脂組成物をフィルム
とした際には、極めて高い写像性が得られることを見いだし、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明は、メタロセン触媒によって重合され、下記特性(A1)〜(A5)を有する
プロピレン・エチレンランダム共重合体(A)100重量部と、下記特性(B1)〜(B
2)を有するポリエチレン(B)0.001〜5重量部と、結晶核剤(C)0.001〜
0.5重量部とを含有するプロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂組成物の、キャス
ト法により製膜して成る無延伸フィルムであって、該フィルムの像鮮明度が80%以上か
つヘイズが3.5%以下であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂フィルムにある。
特性(A1) MFRが0.5〜50g/10分
特性(A2) Tpが110〜150℃
特性(A3) T80−T20が10℃以下
特性(A4) エチレン含有量が2.5モル%
特性(A5) Q≧0.11×[E]+2.0を満たし、当該Q値が3.2以下である

特性(B1) 密度が0.94〜0.98g/cm
特性(B2) MIが10g/10分以上
(但し、MFRはJIS−K6921による230℃、21.18Nでのメルトフローレ
ート、Tpは示差走査熱量計(DSC)によって得られる融解曲線のピーク温度、T80
は温度上昇溶離分離(TREF)によって得られる溶出曲線において80重量%が溶出す
る温度、T20は20重量%が溶出する温度、Qは重量平均分子量Mwと数平均分子量M
nとの比(Mw/Mn)、[E]はエチレン含有量、MIはJIS−K6922による1
90℃、21.18Nでのメルトインデックスをそれぞれ示す。)
実施の形態
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体はメタロセン触媒を使用して重合したものである。メタロセン触媒としては、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の周期律表第4〜6族遷移金属化合物と、シクロペンタジエニル基あるいはシクロペンタジエニル誘導体の基を有する有機化合物との錯体を使用することができる。
シクロペンタジエニル誘導体の基としては、ペンタメチルシクロペンタジエニル等のアルキル置換体基、あるいは2以上の置換基が結合して飽和もしくは不飽和の環状置換基を構成した基を使用することができ、代表的にはインデニル基、フルオレニル基、アズレニル基、あるいはこれらの部分水素添加物を挙げることができる。また、複数のシクロペンタジエニル基がアルキレン基、シリレン基、ゲルミレン基等で結合したものも好ましく用いられる。
具体的な化合物を例示すると、ジメチルシリレンビス{1,1’−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−アズレニル}]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス{1,1’−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス{1,1’−(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリドなどが挙げられる。
また、水素添加物としては、メチレンビス{1,1’−(2−メチル−4−フェニルヘキサヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリド、メチレンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)ヘキサヒドロアズレニル}]ジルコニウムジクロリド、メチレンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)ヘキサヒドロアズレニル}]ジルコニウムジクロリド、メチレンビス{1,1’−(2−エチル−4−フェニルヘキサヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリド、メチレンビス[1,1’−{2−エチル−4−(4−クロロフェニル)ヘキサヒドロアズレニル}]ジルコニウムジクロリドなどが挙げられる。
また、これらの化合物のクロリドの一方あるいは両方が臭素、ヨウ素、水素、メチルフェニル、ベンジル、アルコキシ、ジメチルアミド、ジエチルアミド等に代わった化合物も例示することができる。さらに、上記のジルコニウムの代わりに、チタン、ハフニウム等に代わった化合物も例示することができる。
助触媒としては、アルミニウムオキシ化合物、メタロセン化合物と反応してメタロセン化合物成分をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物もしくはルイス酸、固体酸、あるいは、イオン交換性層状珪酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が用いられる。また、必要に応じてこれら化合物と共に有機アルミニウム化合物を添加することができる。
アルミニウムオキシ化合物としては、メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、プロピルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、メチルエチルアルモキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサン等が例示される。また、トリアルキルアルミニウムとアルキルボロン酸との反応物を使用することもできる。例えば、トリメチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1の反応物、トリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1反応物、トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の1:1:1反応物、トリエチルアルミニウムとブチルボロン酸の2:1反応物などである。
イオン交換性層状珪酸塩としては、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ベントナイト、テニオライト等のスメクタイト族、バーミキュライト族、雲母族などの珪酸酸塩が用いられる。
これらのケイ酸塩は化学処理を施したものであることが好ましい。ここで化学処理とは、表面に付着している不純物を除去する表面処理と層状ケイ酸塩の結晶構造、化学組成に影響を与える処理のいずれをも用いることができる。具体的には、(イ)酸処理、(ロ)アルカリ処理、(ハ)塩類処理、(ニ)有機物処理等が挙げられる。これらの処理は、表面の不純物を取り除く、層間の陽イオンを交換する、結晶構造中のAl、Fe、Mg等の陽イオンを溶出させ、その結果、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体等を形成し、表面積や層間距離、固体酸性度等を変えることができる。これらの処理は単独で行ってもよいし、2つ以上の処理を組み合わせてもよい。
また、必要に応じてこれら化合物と共にトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド等の有機アルミニウム化合物が使用してもよい。
本発明においては、上記メタロセン触媒を使用してプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体を得る。α−オレフィンとしては、プロピレンを除く炭素数2〜20のα−オレフィンがあげられ、例えばエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチル−1−ブテン、ヘキセン−1、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコセン−1等を例示できる。プロピレンと共重合されるα−オレフィンは一種類でも二種類以上併用してもよい。このうちエチレン、ブテン−1が好適である。
重合法としては、これらの触媒の存在下、不活性溶媒を用いたスラリー法、実質的に溶媒を用いない気相法や溶液法、あるいは重合モノマーを溶媒とするバルク重合法等が挙げられる。
本発明が規定する特性(A1)〜(A5)を有するプロピレン・α−オレフィン共重合体を得る方法としては、例えば、上記したコモノマーの種類の選択、重合方法の選択の他に、重合温度やコモノマー量を調節して、分子量および結晶性の分布を適宜制御することにより、所望のポリマーを得ることができる。以下、各特性について説明する。
特性(A1) MFRが0.5〜50g/10分
MFRは、JIS−K6921による230℃、21.18Nでのメルトフローレートを表わす。本発明においては、MFRは0.5〜50g/10分に調節することが必要である。MFRは好ましくは1〜30g/10分、より好ましくは1.5〜10g/10分である。MFRが上記範囲より低い場合、表面性状に不良を生じるため好適な生産性が得られず、上記範囲より高い場合連続的なフィルムの生産が困難となる。ポリマーのMFRを調節するには、例えば、重合温度、触媒量、分子量調節剤としての水素の供給量など適宜調節する方法がとられる。
特性(A2) Tpが110〜150℃
Tpは示差走査熱量計(DSC)によって得られる融解曲線のピーク温度を表わす。本発明においては、Tpは110〜150℃に調節することが必要である。Tpは好ましくは115〜145℃、より好ましくは120〜140℃である。Tpが上記範囲より低い場合、好適な耐ブロッキング性が得られず、上記範囲より高い場合好適な透明性が得られない。ポリマーのTpを調節するには、通常コモノマー含量を適宜調節する方法がとられる。コモノマーのα−オレフィン含有量が多くなるとTpは低下する方向となる。
特性(A3) T80−T20 が10℃以下
80は温度上昇溶離分離(TREF)によって得られる溶出曲線において80重量%が溶出する温度、T20は20重量%が溶出する温度を表わす。本発明においては、T80−T20 を10℃以下に調節することが必要である。T80−T20 は、好ましくは2〜8℃、より好ましくは3〜6℃である。T80−T20 が上記範囲より大きい場合は写像性が悪化する。
ポリマーのT80−T20 が上記のように特定の狭い範囲にあることは、ポリマーの分子量分布がより均一であることを意味している。これはメタロセン触媒を使用して重合したことに起因しており、チーグラーナッタ触媒ではこのようなポリマーを製造することは困難である。
特性(A4) α−オレフィン含有量が2〜23モル%
本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体中のα−オレフィン(コモノマー)含有量[E]は2〜23モル%に調節することが必要である。コモノマー含有量は、好ましくは2.5〜10モル%、より好ましくは3〜8モル%である。特にコモノマーがエチレンの場合は、2〜15モル%が好ましい。コモノマー含有量が上記範囲よりも少量であると造核剤を用いても好適な透明性を得ることは困難であり、一方多すぎると所定のTpを維持することが難しい。ポリマー中のα−オレフィン含有量は重合反応系へ供給するα−オレフィンの量を制御することにより容易に調節することができる。なお、本発明において、α−オレフィン含有量は、フーリエ変換赤外分光光度計により定量されるものである。
特性(A5) Q≧0.11×[E]+2.0を満たすこと
上記不等式において、Qは重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)を、[E]はα−オレフィン含有量を表わす。メタロセン触媒を使用して重合したプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のQ値は、通常1.5〜3.5、好ましくは1.8〜3.2の狭い範囲にあるが、本発明ではα−オレフィン含有量[E]との関係で上記式を満足することが必要である。メタロセン触媒を使用して重合したプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体であっても、上記式を満足しないポリマーは、配合工程における押出機のモータ負荷が大きく生産性が悪い。また成形性に劣り、像鮮明度に劣るフィルムしか与えない。
以上説明した特性(A1)〜(A5)を満足するプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体であれば、後述する造核作用を有する成分の配合により、個々の球晶の大きさを小さくすることができるだけでなく、球晶の大きさの分布をも狭くすることが可能であり、フィルムの写像性が著しく向上する。
本発明においては、造核作用を有する成分として特性(B1)〜(B2)を有するポリエチレン(B)と結晶核剤(C)が組み合わされて使用される。次に、特性(B1)〜(B2)について説明する。
特性(B1) 密度が0.94〜0.98g/cm3
本発明で配合されるポリエチレンは、エチレンの実質的単独重合体であって、その密度は0.94〜0.98g/cm3 、好ましくは0.95〜0.97g/cm3 のものである。上記範囲未満では配合しても結晶性を十分変えることができず、ヘイズや像鮮明度に劣る。また上記範囲を超えるポリエチレンは商業的に入手し難く、成形性にも劣る。かかるポリエチレンの重合方法や触媒について特に制限はないが、中低圧法プロセスによって得られるポリエチレンが好適である。例えば、ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化チタン及び電子供与体化合物を成分とする固体触媒成分と有機アルミニウム化合物とを組み合わせたチーグラー型触媒、又はメタロセン触媒を使用して製造することができる。上記ポリエチレンは、実質的にエチレン単独重合体であるが、本発明の効果を損なわない程度の少量、例えば2モル%以下の他のα−オレフィンを共重合したものでもよい。
特性(B2) MIが10g/10分以上
MIは、JIS−K6922による190℃、21.18Nでのメルトインデックスを表わす。本発明で配合されるポリエチレンのMIは10g/10分以上、好ましくは15〜500g/10分のものである。上記範囲未満では配合工程での分散が不良であり、一方上記範囲を超えるものは成形の際、ダイ直下での発煙・冷却ロール汚れが問題となる。微分散するためには、ポリエチレンのMIがプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のMFRより大きい方が好ましい。
次に、結晶核剤(C)について説明する。
結晶核剤(C)としては、有機リン酸金属塩、ソルビトール誘導体、芳香族カルボン酸金属塩、ロジン酸金属塩、アミド系核剤、高分子系結晶核剤、無機系結晶核剤などが挙げられる。
有機リン酸金属塩としては、例えば、下記一般式(I)
Figure 0005331281
(式中、R1 は酸素、イオウまたは炭素数1〜10の炭化水素基であり、R2、R3 は水素または炭素数1〜10の炭化水素基であり、R2、R3 は同種であっても異種であってもよく、R2 同士、R3 同士またはR2 とR3 が結合して環状となっていてもよく、Mは1〜3価の金属原子であり、pは1〜3の整数である。)で表される化合物を挙げることができる。好ましくは、R1 は酸素、イオウ又はメチレン基、R2 、R3 はプロピル基、ブチル基、Mはアルミニウムである。
上記一般式(I)で表される化合物の具体的なものとしては、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、リチウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、リチウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4−i−プロピル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート、
カルシウム−ビス[2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート]、カルシウム−ビス[2,2’−チオビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート]、カルシウム−ビス[2,2’−チオビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート]、マグネシウム−ビス[2,2’−チオビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート]、マグネシウム−ビス[2,2’−チオビス−(4−t−オクチルフェニル)ホスフェート]、ナトリウム−2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニルホスフェート、ナトリウム−2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフエート、カルシウム−ビス−(2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート)、マグネシウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート]、バリウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート]、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム(4,4’−ジメチル−5,6’−ジ−t−ブチル−2,2’−ビフェニル)ホスフェート、カルシウム−ビス[(4,4’−ジメチル−6,6’−ジ−t−ブチル−2,2’−ビフェニル)ホスフェート]、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4−m−ブチル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−エチルフェニル)ホスフェート、カリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、カルシウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート]、マグネシウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート]、バリウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート]、アルミニウム−トリス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート]およびアルミニウム−トリス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート]およびこれらの二種以上の混合物等を挙げることができる。
また、有機リン酸系核剤としては、下記一般式(II)
Figure 0005331281
(式中、R4 は水素または炭素数1〜10の炭化水素基であり、Mは1〜3価の金属原子であり、qは1〜3の整数である。)で表される化合物を挙げることができる。好ましくはR4 は水素、プロピル基またはブチル基、Mはアルミニウムである。
上記一般式(II)で表される化合物の具体的なものとしては、ナトリウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−ビス(4−メチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−ビス(4−エチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−ビス(4−i−プロピルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−ビス(4−t−オクチルフェニル)ホスフェート、カリウム−ビス(4−t−ブチルフエニル)ホスフェート、カルシウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)ホスフェート、マグネシウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)ホスフェート、リチウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)ホスフェート、アルミニウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)ホスフェートおよびこれらの二種以上の混合物等を挙げることができる。
ソルビトール誘導体としては、ジベンジリデンソルビトール、ジメチルべンジリデンソルビトール、エチルベンジリデンソルビトール、クロロベンジリデンソルビトール等が挙げられる。
芳香族カルボン酸金属塩としては、p-tert−ブチル安息香酸ナトリウム、β−ナフトエン酸ナトリウム、ジ安息香酸アルミニウム、塩基性ジ-p-tert-ブチル安息香酸アルミニウム、安息香酸カルシウム、安息香酸マグネシウム、安息香酸バリウム等が挙げられる。
ロジン酸金属塩としては、ロジン酸カルシウム、ロジン酸マグネシウム、ロジン酸アルミニウム、ロジン酸亜鉛等が挙げられる。
アミド系核剤としては、アジピン酸ジアニリド、スペリン酸ジアニリド等があげられる。
高分子系結晶核剤としては、環状オレフィン重合体、炭素数5以上の分岐α−オレフィン重合体、ビニルシクロアルカン重合体等を挙げることができる。
環状オレフィン重合体は、重合性二重結合を環内に有するモノマーのその環構造を保持した重合体であり、炭素数4〜20の環状オレフィンモノマーの単独重合体、上記環状オレフィンモノマー同士の共重合体、上記環状オレフィンモノマー50モル%以上と他のモノマー50モル%以下との共重合体が好適に使用できる。上記モノマーとして、例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、4−メチルシクロペンテン、4,4−ジメチルシクロペンテン、シクロヘキセン、4,4−ジメチルシクロヘキセン、1,3−シクロヘキサジエン、シクロヘプテン、1,3−シクロヘプタジエン、1,3,5−シクロヘプタトリエン、シクロオクテン、1,5−シクロオクタジエン、シクロドデセン等を挙げることができる。
分岐α−オレフィン重合体は、重合性二重結合を有する分岐α−オレフィンモノマーの重合体であり、炭素数5以上の分岐α−オレフィンモノマーの単独重合体、上記分岐α−オレフィンモノマー同士の共重合体、上記分岐α−オレフィンモノマー50モル%以上と他のモノマー50モル%以下との共重合体が好適に使用できる。好適な分岐α−オレフィンモノマーは炭素数5〜10のものであり、具体的には、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン等を挙げることができる。
ビニルシクロアルカン重合体は、重合性二重結合を有するビニルシクロアルカンモノマーの重合体であり、シクロアルカン構造が主鎖からペンダント状に結合している重合体である。ビニルシクロアルカンモノマーの単独重合体、上記ビニルシクロアルカンモノマー同士の共重合体、上記ビニルシクロアルカンモノマー50モル%以上と他のモノマー50モル%以下との共重合体が好適に使用できる。好適なビニルシクロアルカンモノマーとしては、具体的には、ビニルシクロブタン、ビニルシクロペンタン、ビニル−3−メチルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニル−3−メチルシクロヘキサン、ビニルノルボルナン等を挙げることができる。
無機系結晶核剤としては、タルク、クレー、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、酸化チタン、無水珪酸、沈降性炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、アルミナ、フッ化黒鉛等が挙げられる。
本発明においては、特性(A1)〜(A5)を有するプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)に、特性(B1)〜(B2)を有するポリエチレンと、結晶核剤(C)を配合してプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体組成物とする。
ポリエチレン(B)の配合量は、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)100重量部に対して、0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜3重量部、更に好ましくは0.1〜2重量部である。上記範囲未満では透明性、写像性の改良効果が不充分であり、逆に上記範囲を超える場合は、ポリエチレンが連続層となり透明性が悪化ずる。
同様に結晶核剤(C)の配合量は、0.001〜0.5重量部である。結晶核剤(C)の配合量の好ましい範囲は結晶核剤の種類により大きく異なるため、後に示すように、それぞれの結晶核剤毎に決定することが好ましい。
有機リン酸金属塩は、好ましくは0.01〜0.4重量部、より好ましくは0.03〜0.2重量部、ソルビトール誘導体は、好ましくは0.01〜0.4重量部、より好ましくは0.03〜0.2重量部、芳香族カルボン酸金属塩は、好ましくは0.01〜0.4重量部、より好ましくは0.03〜0.2重量部、ロジン酸金属塩は、好ましくは0.01〜0.4重量部、より好ましくは0.03〜0.2重量部、アミド系核剤は、好ましくは0.01〜0.4重量部、より好ましくは0.03〜0.2重量部、高分子系結晶核剤は、好ましくは0.0015〜0.05重量部、より好ましくは0.002〜0.01重量部、無機系結晶核剤は好ましくは0.002〜0.1重量部、より好ましくは0.005〜0.05重量部の範囲から選択される。
本発明のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体樹脂組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、各種添加剤、例えば、耐熱安定剤、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、抗ブロッキング剤、防曇剤、着色剤、充填剤、エラストマーなどを配合することができる。
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)と、ポリエチレン(B)と、結晶核剤(C)と、必要に応じて各種添加剤とを、ドライブレンドの状態あるいは溶融混練機を用いて190〜350℃で加熱溶融混練し、粒状に裁断されたペレットの状態でフィルム成形材料として提供される。
本発明のフィルムは、上述のフィルム成形材料をキャスト法、インフレーション成形法などの溶融押出成形法により製膜される。製膜されたフィルムは無延伸フィルムである。該フィルムの厚みは通常5〜500μm程度である。またフィルムは単層での使用だけでなく、共押出し製膜法による複層フィルムにも好適に使用できる。フィルムの厚さが5〜120μmの薄物の場合には、アンチブロッキング剤など併用することが好ましい。
上記の方法で製造されるポリプロピレン樹脂フィルムの像鮮明度は80%以上、好ましくは82%以上、より好ましくは85%以上となるように調節される。像鮮明度が上記より低い場合、当該フィルムの透明性が良くても写像性が悪化する。すなわち被包装物を鮮明に見ることはできない。
また、本発明によるとヘイズは3.5%以下、好ましくは3.0%以下であって、透明性に優れたフィルムを得ることができ、該フィルム単独で使う包装袋、例えば文具・食品包装等の用途に好適に使用できる。
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り下記の実施例に限定されるものではない。物性等の測定は下記の通りである。
(1)MFRの測定法
ポリプロピレン重合体のMFRはJIS−K6921−2附属書に準拠し測定した。(条件:温度/230℃、荷重21.18N)
(2)メルトインデックスの測定法
ポリエチレンのメルトインデックスはJIS−K6922−2附属書に準拠し測定した。(条件:温度/190℃、荷重21.18N)
(3)Tpの測定法
セイコー社製の示差走査熱量計(DSC)を用い、サンプル量5mgを採り、200℃で5分間保持した後、40℃まで10℃/分の降温速度で結晶化させ、更に10℃/分の昇温速度で融解させたときに描かれる曲線のピーク位置を、融解曲線ピーク温度Tp(℃)とした。
(4)温度上昇溶離分別(TREF)
温度上昇溶離分別(TREF)によって溶出曲線を得るには、カラムを装着したクロス分別装置に、ポリマーを溶媒に完全溶解させて供給した後に所定の冷却速度で0℃まで冷却し、不活性担体表面に薄いポリマー層を形成させた後に、所定の速度で昇温して、その温度までに溶出したポリマー量を連続的に測定し、その溶出量と溶出温度との関係を表す曲線を画く。不活性担体表面に形成させた薄いポリマー層からの全溶出成分に対しの20重量%が溶出される温度をT20、80重量%が溶出される温度をT80とした。測定条件は次の通り。
装置:三菱化学(株)製 CFC T150A型
溶媒:オルソジクロルベンゼン
測定濃度:4mg/ml
カラム:昭和電工(株)製 AD80M/S
カラムサイズ 0.46mm径×15cm
不活性担体 ガラスビーズ(0.1mm径)
冷却速度:100℃/120分
(5)Q値の測定法
ゲル・パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)をQ値とした。測定条件は次の通りである。
装置:ウオーターズ社製GPC 150C型
カラム:昭和電工社製AD80M/S 3本
測定温度:140℃
濃度:20mg/10ml
溶媒:オルソジクロロベンゼン
(6)フィルムの像鮮明度
JIS−K7105に準拠して(光学くしの幅は0.125mm)、TD方向の透過の像鮮明度を測定した。この値が大きいほど写像性が優れる。
(7)フィルムの透明性(ヘイズ)
ASTM−D1003に準拠して得られたフィルムをヘーズメータにて測定した(単位%)。この値が小さいほど透明性が優れていることを意味する。
<ポリプロピレンの重合1>
(1)触媒の調整
3つ口フラスコ(容積1L)中に硫酸及び硫酸リチウムで逐次的に処理されたスメクタイト族ケイ酸塩(水沢化学社製ベンクレイSL)20g、トリノルマルオクチルアルミニウム50mmol、ヘプタン200mLを仕込みスラリー1とした。
また別のフラスコ(容積200mL)中に、トルエンを3wt%含有するヘプタン90mL、〔(r)−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム〕0.3mmol、トリイソブチルアルミニウム1.5mmolを仕込みスラリー2とした。スラリー2を、上記スラリー1に加えて、室温で60分攪拌した。その後ヘプタンを210mL追加し、このスラリーを1Lオートクレーブに導入した。
オートクレーブの内部温度を40℃にしたのちプロピレンを10g/時の速度でフィードし2時間40℃を保ちつつ予備重合を行い予備重合触媒73gを得た。
(2)プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体の製造
内容積400Lの反応器に液状プロピレン、エチレン、水素、およびトリイソブチルアルミニウム(TIBA)のヘキサン希釈溶液を連続的に供給し、内温を70℃に保持した。プロピレンの供給量は、106kg/hrであり、エチレンの供給量は1.7kg/hrであり、水素の供給量は0.03g/hrであり、TIBAの供給量は25g/hrであった。前記予備重合触媒を流動パラフィンによりスラリー状とし、4.5g/hrでフィードした。
その結果、26kg/hrのプロピレン・エチレンランダム共重合体Iを得た。得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体Iは、MFR=6.0、エチレン含量=3.4mol%、Tp=134℃、Q値=2.8であった。
<ポリプロピレンの重合2>
ポリプロピレンの重合1で調整した、固体触媒を用い、内温を60℃に保持し、プロピレンの供給量を123kg/hrに、エチレンの供給量を3.5kg/hrに、水素の供給量を0.21g/hrに変更し、予備重合触媒供給量を、3.0g/hrでフィードした以外はポリプロピレンの重合1と同様にして重合を行った。
その結果、19kg/hrのプロピレン・エチレンランダム共重合体IIを得た。得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体IIは、MFR=9.4、エチレン含量=5.6mol%、Tp=125℃、Q値=2.7であった。
<ポリプロピレンの重合3>
内容積200リットルの攪拌式オートクレーブをプロピレンで十分に置換した後、脱水・脱酸素処理したn―ヘプタン60Lを導入し、ジエチルアルミニウムクロリド16g、三塩化チタン触媒(エム・アンド・エム社製)4.1gを50℃でプロピレン雰囲気下で導入した。更に気相水素濃度を6.0容量%に保ちながら、50℃の温度で、プロピレン5.7kg/時及びエチレン0.28kg/時の速度で4時間フィードした後、更に1時間重合を継続した。その結果、12kgのプロピレン・エチレンランダム共重合体IIIを得た。
得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体IIIは、MFR=6.4、エチレン含量=5.9mol%、Tp=140℃、Q値=4.4であった。
<ポリプロピレンの重合4>
(1)触媒調製
十分に窒素置換したフラスコにn−ヘプタン200ミリリットル、MgCl20.4モル、Ti(O−n−C4940.8モルを仕込み、95℃に保ちながら2時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメチルハイドロジェンポリシロキサン(20センチストークス)を48ミリリットル導入し、3時間反応させ固体成分を得た。
フラスコにn−ヘプタン50ミリリットル、上記で合成した固体成分をMg原子換算で0.24モル、n−ヘプタン25ミリリットル、SiCl4 0.4モルを仕込み、90℃で3時間反応させた。さらにn−ヘプタン25ミリリットル、フタル酸クロライド0.016モルを導入し、90℃で1時間反応させた。次いでこれらにSiCl4を0.24ミリモルを導入して、100℃で3時間反応させた。
十分に窒素置換したフラスコに十分精製したn−ヘプタン50ミリリットルを導入し、次いで上記で得た固体成分を5グラム導入し、さらに(CH33CSi(CH3)(OCH32を0.81ミリリットル、30℃で2時間接触させた。接触終了後、n−ヘプタンで洗浄した。さらに、プロピレンをフローさせて予備重合を実施し、固体触媒を得た。
(2)プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体の製造
内容積200リットルの撹拌式オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、精製したn−ヘプタン60リットルを導入し、これにトリエチルアルミニウム15g、上述の固体触媒2.0g(予備重合ポリマーを除いた量として)を55℃でプロピレン雰囲気下に導入した。その後、60℃に昇温し、ここで気相部の水素濃度を5.8容量%に保ちながらプロピレンを5.8kg/時のフィード速度で導入した。さらに10分後、エチレンを240g/時の速度で導入して6時間重合を実施した。その後、全モノマーの供給を停止し1時間重合を継続した。その結果、30kgのプロピレン・エチレンランダム共重合体IVを得た。得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体IVは、MFR=8.3、エチレン含量=6.0mol%、Tp=138℃、Q値=3.6であった。
<ポリプロピレンの重合5>
内容積10リットルのステンレス製オートクレーブにトルエン4リットル、トリイソブチルアルミニウム8mmol、テトラキスペンタフルオロフェニルボレートジメチルアニリニウム塩20μmolを仕込み、50℃に昇温し、全圧で7.0kg/cm2-Gまでエチレン/プロピレン混合ガス(ガス組成比:エチレン/プロピレン=2/100)を導入した。ここで、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(インデニル)ハフニウムジクロリドを5μmol加え、重合を開始した。圧力が一定になるように調圧器によりプロピレンを供給し、2時間重合を行った。その結果、700gのプロピレン・エチレンランダム共重合体Vを得た。得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体Vは、MFR=9.0、エチレン含量=2.7mol%、Tp=140℃、Q値=2.2であった。
上記のプロピレンの重合1〜5で製造したプロピレン・エチレンランダム共重合体I〜Vの各物性を表1にまとめた。表1から明らかな通り、重合体I及び重合体IIは、特性(A1)〜(A5)を有する本発明のプロピレン・エチレンランダム共重合体であり、重合体III、重合体IV及び重合体Vは本発明外の共重合体である。
Figure 0005331281
[実施例1〜10]
重合体と添加剤の配合は、ヘンシェルミキサーで750rpm、1分間高速混合した後、2軸押出機(池貝社製PCM30)を使用し、押出温度230℃の条件で実施した。表1に示す重合体I又は重合体II 100重量部に対して、各種のポリエチレン、結晶核剤及び酸化防止剤としてテトラキス[メチレン−3−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、商品名イルガノックス1010)を0.05重量部、トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、商品名イルガホス168)を0.05重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウム(耕正製、商品名Ca−St)を0.05重量部を溶融、混練、冷却、カットしてペレット状のプロピレン共重合体組成物を調製した。次に得られた組成物を原料として、口径35mmφ、幅300mmTダイ、エアナイフおよび冷却ロールを具備したTダイフィルム押出機(プラコー社製Tダイ成形装置)を使用して押出樹脂温度230℃、冷却ロール温度35℃、製膜引取速度はフィルム厚み50μmで10m/min、150μmで3.4m/minの条件で単層フィルムを製造した。該組成物の配合処方を表2に、該フィルム物性を表3に示した。
尚、表中、NA21は有機リン酸アルミニウム塩(旭電化社製)、P3MBはポリ−3−メチルブテン−1(自社製造品、特開平1−126306に記載の方法に準じて製造)、NA11は有機リン酸ナトリウム塩(旭電化社製)、GMDはソルビトール誘導体(新日本理化(株)製、商品名ゲルオールMD)、AB剤はアンチブロッキング剤として用いた合成シリカ(富士シリシア化学(株)製、サイリシア550、平均粒径2.7μm)、SL剤はスリップ剤として用いたエルカ酸アマイド(日本精化(株)社製、商品名ニュートロンS)、BLはフィルムのブロッキング値をそれぞれ表わす。
[比較例1〜12]
実施例1と同様にして重合体と添加剤を配合して組成物を調製し、次いでフィルムの製造を行なった。該組成物の配合処方を表4に、該フィルム物性を表5に示した。
[実施例11]及び[比較例13〜14]
表6に示すポリプロピレン系組成物を使用し、エアナイフ側表層用押出機口径20mmφ、冷却ロール側表層用押出機口径20mmφ、中間層用押出機口径35mmφ、幅300mmTダイ、エアナイフおよび冷却ロールを具備したTダイフィルム押出機(プラコー社製Tダイ成形装置)を使用して、各押出機の押出樹脂温度230℃、冷却ロール温度35℃、製膜引取速度はフィルム厚み50μmで10m/minの条件で、各表層5μm、中間層40μm、全体厚み50μmの2種3層の複合フィルムを製造した。該組成物の配合処方を表6に、該フィルム物性を表7に示した。
上記に示した各実施例によれば、いずれも透明性に優れ像鮮明性に優れたポリプロピレン系樹脂フイルムが得られる。なお、アンチブロッキング剤(AB剤・合成シリカ)はフィルム厚さが50μmの薄いもののみに使用した。150μmのフィルムは腰が強く、AB剤なしでもブロッキングしにくいからである。
一方、各比較例のフィルムは本発明の効果を発揮しない。概要を下記に示す。
比較例1:メタロセン樹脂だが、核剤を入れないために像鮮明性が劣る

比較例2:メタロセン樹脂だが、PEのMFRが低いために像鮮明性が劣る。
比較例3:メタロセン樹脂だが、PEの密度が低いためにヘイズ・像鮮明性が劣る。
比較例4:メタロセン樹脂だが、高密度PEを入れないために像鮮明性が劣る。
比較例5:メタロセン樹脂だが、核剤の添加量が少ないため像鮮明性が劣る。
比較例6:メタロセン樹脂だが、核剤の添加量が多いため核剤の分散悪く、フィルムとしての評価に値しない。
比較例7:メタロセン樹脂だが、高密度PEを入れないために像鮮明性が劣る。
比較例8:メタロセン樹脂だが、核剤を入れないために像鮮明性が劣る。
比較例9:メタロセン樹脂だが、核剤を入れないために像鮮明性が劣る。
比較例10:T80−T20が10℃より大きいので、像鮮明度が劣る。
比較例11:T80−T20が10℃より大きいので、像鮮明度が劣る。
比較例12:分子量分布とコモノマー含量の関係が規定以下なので像鮮明性が劣る。
比較例13:メタロセン樹脂だが、核剤を入れないために像鮮明性が劣る。
比較例14:T80−T20が10℃より大きいので、像鮮明度が劣る。
[表2][表2の1]
Figure 0005331281
[表3][表2の2]
Figure 0005331281
[表4][表3の1]
Figure 0005331281
[表5][表3の2]
Figure 0005331281
[表6][表4の1]
Figure 0005331281
[表7][表4の2]
Figure 0005331281
[表8][表5の1]
Figure 0005331281
[表9][表5の2]
Figure 0005331281
Figure 0005331281
[表11][表7]
Figure 0005331281
発明の効果
本発明によれば、透明性に優れ、写像性の改良されたポリプロピレン系樹脂フィルム
が提供され、食品や一般雑貨の包装用フィルム等として有用である。

Claims (8)

  1. メタロセン触媒によって重合され、下記特性(A1)〜(A5)を有するプロピレン・
    エチレンランダム共重合体(A)100重量部と、下記特性(B1)〜(B2)を有する
    ポリエチレン(B)0.001〜5重量部と、結晶核剤(C)0.001〜0.5重量部
    とを含有するプロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂組成物の、キャスト法により製
    膜して成る無延伸フィルムであって、該フィルムの像鮮明度が80%以上かつヘイズが3
    .5%以下であることを特徴とする写像性の改良されたポリプロピレン系樹脂フィルム。
    特性(A1) MFRが0.5〜50g/10分
    特性(A2) Tpが110〜150℃
    特性(A3) T80−T20が10℃以下
    特性(A4) エチレン含有量が2.5〜モル%
    特性(A5) Q≧0.11×[E]+2.0を満たし、当該Q値が3.2以下であるこ

    特性(B1) 密度が0.94〜0.98g/cm
    特性(B2) MIが10g/10分以上
    (但し、MFRはJIS−K6921による230℃、21.18Nでのメルトフローレ
    ート、Tpは示差走査熱量計(DSC)によって得られる融解曲線のピーク温度、T80
    は温度上昇溶離分離(TREF)によって得られる溶出曲線において80重量%が溶出す
    る温度、T20は20重量%が溶出する温度、Qは重量平均分子量Mwと数平均分子量M
    nとの比(Mw/Mn)、[E]はエチレン含有量、MIはJIS−K6922による1
    90℃、21.18Nでのメルトインデックスをそれぞれ示す。)
  2. 結晶核剤(C)が有機リン酸アルミニウム塩である請求項1記載のポリプロピレン系樹
    脂フィルム。
  3. 特性(A3)T80−T20が2〜8℃である請求項1又は2記載のポリプロピレン系
    樹脂フィルム。
  4. 特性(B2)MIが10〜500g/10分である請求項1〜3いずれか1項記載のポ
    リプロピレン系樹脂フィルム。
  5. フィルムの厚さが5〜500μmである請求項1〜4いずれか1項記載のポリプロピレ
    ン系樹脂フィルム。
  6. フィルムの厚さが5〜120μmであり、アンチブロッキング剤を含有する請求項1〜
    5いずれか1項記載のポリプロピレン系樹脂フィルム。
  7. 像鮮明度が85%以上である請求項1〜6いずれか1項記載のポリプロピレン系樹脂フ
    ィルム。
  8. ヘイズが3%以下である請求項1〜7いずれか1項記載のポリプロピレン系樹脂フィル
    ム。
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