JP6764754B2 - 延伸ポリプロピレンフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、延伸ポリプロピレンフィルムに関するものである。
ポリプロピレン系樹脂からなる二軸延伸フィルムのような延伸ポリプロピレンフィルムは、食品の包装用として広く用いられている。このような食品の包装用途のフィルムには、内部が十分に透視できる透明性が求められる。
上記フィルムを構成するポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレンを主として、低密度ポリエチレンを添加してなる混合樹脂を使用することがあるが、この混合樹脂の使用は、専らフィルムに不透明性を付与することを目的とするものである。即ち、一般に低密度ポリエチレンの添加量を増やしていくと、透明性が下がっていく。例えば、特許文献1に開示されているように低密度ポリエチレンの添加量を10重量%以上とすることで、内部が透視できないフィルムとなる。特許文献1のフィルムは、おむすびの包装用途であって、低密度ポリエチレンを所定量添加することにより、おむすびとフィルムの接触箇所が濡れたように透視されることがないように、また、おにぎりから発生した水蒸気による水滴が透視されることがないような不透明度を付与している。また、低密度ポリエチレンの添加量が10重量%未満であっても不透明度は残り、内部の透視を十分に行うことができない。実施例では、低密度エチレンの添加量が13重量%〜20重量%ではヘイズが27〜33%であり、低密度ポリエチレンを添加しないとヘイズが2%であるので、内部が十分に透視できる透明性は、低密度ポリエチレンの添加量がほぼ0に近くないと得られないと考えられる。
また、ポリプロピレンフィルムにおいては、その透明性を高めるために、結晶核剤として高密度ポリエチレンを添加する場合があるが、その場合の添加量は高々1%程度である。
ところで、近年、植物由来のポリエチレンが開発されている。植物由来のポリエチレンは、石油由来のポリエチレンと物性等は同じである。しかし、石油を消費せず、空気中の二酸化炭素を固定した植物から製造されることから、石油消費量を減らし、COの排出量を減らすものとして使用が推奨されている。そのため、ポリプロピレンフィルムにおいても、上記植物由来のポリエチレンを添加することが検討されている。この場合、植物由来のポリエチレンをより多く添加することが好ましい。
特開平8−252893号公報
前記ポリプロピレンにポリエチレンをできるだけ多く入れたいという課題に対して、特許文献1に記載されているような、内部が透視できないフィルムを得る場合は問題ないが、透明性を目的とした延伸ポリプロピレンフィルムにおいて、ポリエチレンを添加することは常識的ではなく、それ故、ポリエチレンの添加量を多くして且つ内部を十分に透視できる延伸ポリプロピレンフィルムは、これまでには知られていなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ポリプロピレンに所定量のポリエチレンが添加された透明性の高い延伸ポリプロピレンフィルムを提供することにある。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、少なくとも1層からなる基材層と、該基材層の片面又は両面に積層されたスキン層とを有し、前記基材層は、ポリプロピレン100質量部に対して、メルトフローレート(以下、MFRともいう)が190℃において1.5g/10分以上15g/10分以下であり且つ密度が0.910g/cm以上0.935g/cm以下であるポリエチレンを1質量部以上23質量部以下含んでいるポリプロピレン系樹脂からなっており、像鮮明度が65%以上、ヘイズ値が8%以下である構成を有している。ここで、ポリプロピレン系樹脂とは、少なくとも上記ポリエチレンを含むと共に、ポリプロピレンを50質量%以上含む樹脂のことである。
上記延伸ポリプロピレンフィルムは、TD方向(製膜時におけるフィルムの幅方向)の弾性率が、2000MPa以上、3800MPa以下であることが好ましい。
前記ポリエチレンは植物由来のポリエチレンを含んでいることが好ましい。ここで植物由来とは、植物を原料として得られるアルコールから製造される、植物原料に由来する炭素を含むことを意味する。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレンに比較的多量のポリエチレンを添加することと高い透明性との両立を達成している。
従って、上記ポリエチレンとして植物由来のポリエチレンを用いることにより、環境に優しい延伸ポリプロピレンフィルムを実現することが可能となった。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、少なくとも1層からなる基材層と、該基材層の片面又は両面に積層されたスキン層とを有し、該基材層は、ポリプロピレン100質量部に対して、メルトフローレートが190℃において1.5g/10分以上15g/10分以下であり且つ密度が0.910g/cm以上0.935g/cm以下であるポリエチレンを1質量部以上23質量部以下含んでいるポリプロピレン系樹脂からなる。
<基材層>
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムにおいて、基材層を構成するポリプロピレンは、特に制限されることなく公知のものが使用できる。具体的には、プロピレンの単独重合体の他、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のプロピレンと他の共重合可能なモノマーとの共重合体であっても良い。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムにおいて、基材層を構成するポリエチレンは、メルトフローレートの値が、190℃において1.5g/10分以上15g/10分以下である。このようなメルトフローレートの値を示すポリエチレンを使用することにより、得られる延伸ポリプロピレンフィルムにおいて、透明性を損なうことなく、製膜を安定して行うことができる。即ち、上記ポリエチレンについて、上記メルトフローレートの値が1.5g/10分よりも小さい場合、製膜性が低下し、また、透明性を損なう。一方で、上記メルトフローレートの値が15g/10分を超えるものは、製造上困難である。上記メルトフローレートの値は、好ましくは2g/10分以上10g/10分以下、より好ましくは2g/10分以上8g/10分以下である。
また、上記ポリエチレンは、前記メルトフローレートの値が前記範囲であると共に、密度の値が、0.910g/cm以上0.935g/cm以下であることが重要である。即ち、上記ポリエチレンについて、上記密度の値が0.935g/cmよりも大きい場合は、製膜性が著しく低下し、一方、上記密度の値が0.910g/cmよりも小さい場合、得られる延伸ポリプロピレンフィルムの強度、具体的には弾性率が著しく低下する。
上記ポリエチレンは植物由来であることが好ましく、そのようなポリエチレンとしてはブラスケム社(Braskem S.A.)製のグリーンポリエチレンを例示することができる。
植物由来のポリエチレンの場合、大気中にC14が一定の濃度で含まれているため、一定濃度のC14が含まれている。しかし、地中に閉じ込められた石油中にはC14がほとんど存在しない。したがって、C14の濃度を加速器質量分析により測定することにより、植物由来の原料の含有割合の指標とすることができる。
例えば、樹脂フィルム中のC14の濃度の測定は、次のように行うことができる。すなわち、測定対象試料を燃焼させて二酸化炭素を発生させ、真空ラインで精製した二酸化炭素を、鉄を触媒として水素で還元し、グラファイトを精製させる。そして、このグラファイトを、タンデム加速器をベースとしたC14−AMS専用装置(NEC社製)に装着して、C14の計数、C13の濃度(C13/C12)、C14の濃度(C14/C12)の測定を行い、この測定値から標準現代炭素に対する試料炭素のC14濃度の割合を算出する。標準試料としては、米国国立標準局(NIST)から提供されるシュウ酸(HOXII)を使用する。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの基材層におけるポリプロピレン系樹脂は、上記のようなポリプロピレン及びポリエチレンを必須の成分として含有するが、本発明の効果を阻害しない範囲で、これら以外にその他の重合体、例えば、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、石油樹脂等を含有していてもよい。その他の重合体の含有割合は、上記ポリプロピレン100質量部に対して、好ましくは15質量部以下であり、より好ましくは10質量部以下である。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの基材層は、上記のようなポリプロピレン系樹脂以外に、任意的な添加剤として、プラスチックフィルムに通常添加することが知られている種々の添加剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、結晶核剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、抗菌剤、鮮度保持剤等を、本発明の効果を阻害しない範囲で添加してもよい。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの基材層におけるポリプロピレン系樹脂は、上記ポリプロピレン100質量部に対して、上記ポリエチレンを1質量部以上23質量部以下の割合で含有する。好ましくは、上記ポリプロピレン100質量部に対して、上記ポリエチレンを2質量部以上17質量部以下の割合で含有する。上記ポリエチレンについて、上記ポリプロピレン100質量部に対する割合が1質量部よりも小さい場合、ポリエチレンをできるだけ多く入れたいという本発明の課題を達成することが困難である。一方で、23質量部を超えると、透明性が低下すると共に、製膜性が低下する。
また、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの基材層は、前記条件を満足する範囲内で、1層であってもよいし、2層以上であってもよく、2層以上の場合は各層の構成物質が同じであってもよいし、異なっていてもよい。
なお、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの基材層の厚みは、好ましくは10μm以上100μm以下であり、より好ましくは12μm以上90μm以下である。
<スキン層>
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムにおけるスキン層は、前記基材層の片面又は両面に積層された層であり、好ましくは、ヒートシール性を備えていることが好ましい。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムにおけるスキン層を構成する重合体は、ポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。具体的には、スキン層にヒートシール性を付与する場合は、エチレン−プロピレンランダム共重合体および/又はエチレン−プロピレン−ブテン共重合体と、エチレン−プロピレンおよび/又はエチレン−ブテン−1および/又はプロピレン-ブテン−1および/またはエチレン-プロピレン−ブテン−1のエラストマー樹脂との混合物などを使用することが好ましい。上記樹脂以外にも、プロピレンの単独重合体、数%のポリエチレンを含むポリプロピレンなどを使用することができる。
また、スキン層においてもポリエチレンを含有していてもよいが、スキン層は本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの最外層であり、ポリエチレンを多量に添加すると表面が荒れてヘイズの値が大きくなってしまうため、スキン層におけるポリエチレン含有量は、ポリプロピレン100質量部に対して10質量部以下であることが好ましい。なお、上記ポリエチレンは、前記基材層に含まれるポリエチレンと同じ物性のものであってもよいし、異なっていてもよい。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムのスキン層は、上記のような重合体以外に、任意的な添加剤として、プラスチックフィルムに通常添加することが知られている種々の添加剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、結晶核剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、抗菌剤、鮮度保持剤等を、本発明の効果を阻害しない範囲で添加してもよい。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムのスキン層は、前記基材層の片面又は両面に積層された層であり、その厚みは、スキン層と基材層との厚みの比率を用いて表すと、1:100から1:2(スキン層は基材層の一方の面に設けられたもの)であることが好ましい。このように、基材層の厚みをスキン層の厚みよりも厚くすることにより、得られる延伸ポリプロピレンフィルムに含有させる前記ポリエチレンの量をより一層増大させることができる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、前記構成により、ポリプロピレンに比較的多量のポリエチレンを添加することと高い透明性との両立を達成している。即ち、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、像鮮明度が65%以上、ヘイズ値が8%以下を達成できる。像鮮明度およびヘイズ値が上記の範囲内であることにより、上記延伸ポリプロピレンフィルムにおける優れた透明性を有する。前記像鮮明度は70%以上が好ましく、75%以上がより好ましい。同様に、ヘイズは7%以下が好ましく、6%以下がより好ましい。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの全体の厚みは、150μm以下が好ましく、13μm以上70μm以下がより好ましい。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムのTD方向の弾性率は、2000MPa以上3800MPa以下であることが好ましい。この範囲のTD方向の弾性率を有する延伸ポリプロピレンフィルムは、適度な柔軟性を有するため好ましい。
<延伸ポリプロピレンフィルムの製造方法>
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、前記樹脂を使用して、公知の延伸フィルムの製造方法によって製造することができる。例えば、基材層およびスキン層を構成する前記樹脂を共押出した後、テンター法による同時二軸延伸法あるいは逐次二軸延伸法、チューブラー法により二軸延伸により延伸する方法を採用することができる。また基材層を構成する前記樹脂を溶融押出して基材層となるフィルムを成形した後、MD方向(製膜時におけるフィルムの流れ方向)に延伸し、次いで、その上にスキン層を構成する重合体を溶融押出して、TD方向に延伸する方法を採用することもできる。上記延伸する方法における延伸倍率は、120〜170℃の温度下でMD方向に4〜10倍、130〜180℃の温度下でTD方向に4〜15倍延伸するのが好ましい。なお、上記TD方向に延伸後、必要に応じて、80〜180℃の温度で熱処理し、0〜25%の緩和をさせてもよい。
<実施例>
以下に実施例および比較例を挙げて本発明について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下の実施例および比較例における各評価は、それぞれ以下の手順によった。
<延伸ポリプロピレンフィルムの評価>
(1)ヘイズ
透明性の指標として、日本電色工業(株)製、ヘイズメーター(型番:NDH5000)を用い、JIS K 7136に準拠してヘイズの測定を行った。
(2)像鮮明度
写像性の指標として、スガ試験機(株)製、写像性測定器(型番:ICM−1DP)を用い、JIS K 7105に準拠し、光学櫛(くし)のスリット幅を0.125mmとして像鮮明度の測定を行った。
(3)TD方向における弾性率
(株)島津製作所製、オートグラフ(型番1AG−500D)を用い、JIS K 7127に準拠して、JIS−5号試験片を使用して引張速度300mm/minにてTD方向における引張弾性率の測定を行った。
<用いた樹脂>
PP1:
ポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製 FL6LSG、融点 158℃、MFR (230℃)2.6g/10分)
PE1:
ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン株式会社製 2040FC、石油由来ポリエチレン、密度 0.919g/cm、MFR(190℃) 5g/10分)
PE2:
ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン株式会社製 Z372、石油由来ポリエチレン、密度 0.934g/cm、MFR(190℃) 5.3g/10分)
PE3:
ポリエチレン(住友化学株式会社製 GA701、石油由来ポリエチレン、密度 0.92g/cm、MFR(190℃) 8g/10分)
PE4:
ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製 UE320、石油由来ポリエチレン、密度 0.922g/cm、MFR(190℃) 1.0g/10分)
PE5:
ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製 HC460R、石油由来ポリエチレン、密度 0.956g/cm、MFR(190℃) 6.5g/10分)
PE6:
ポリエチレン(Braskem S.A.製 SLH218、植物由来ポリエチレン、密度 0.916g/cm、MFR(190℃) 2.3g/10分)
PE7:
ポリエチレン(Braskem S.A.製 SPB681、植物由来ポリエチレン、密度 0.922g/cm、MFR(190℃) 3.8g/10分)
PE8:
ポリエチレン(Braskem S.A.製 SLH118、植物由来ポリエチレン、密度 0.916g/cm、MFR(190℃) 1.0g/10分)
PE9:
ポリエチレン(Braskem S.A.製 SGF4960、植物由来ポリエチレン、密度 0.961g/cm、MFR(190℃) 0.34g/10分)
<基材層を構成する原料樹脂組成物>
前記ポリプロピレン(PP1)と、ポリエチレン(PE1〜PE9)とを、表1および表2に示す割合にてドライブレンドして基材層の原料とした。
<スキン層を構成する原料樹脂組成物>
(原料α1)
ランダムポリプロピレンとして住友化学株式会社製FS3611(融点132℃、MFR(230℃)3.5g/10分)を85質量部と、エラストマーとして三井化学株式会社製XM7070(プロピレン−ブテン共重合体、融点75℃、MFR(230℃)7.9g/10分、滑剤配合量25000ppm、アンチブロッキング剤配合量50000ppm)5質量部とをドライブレンドして原料α1とした。なお、原料α1からなるスキン層は、ヒートシール可能なスキン層である。
(原料α2)
上記原料α1 100質量部に対して、さらに上記PE6を5質量部含む樹脂組成物を原料α2とした。なお、原料α2からなるスキン層は、ヒートシール可能なスキン層である。
(原料α3)
上記原料α1 100質量部に対して、上記PE6を15質量部含む樹脂組成物を原料α3とした。なお、原料α3からなるスキン層は、ヒートシール可能なスキン層である。
(原料β1)
ポリプロピレンとして日本ポリプロ株式会社製FY6(融点161℃、MFR(230℃)3.0g/10分)を95質量部と、アンチブロッキング剤マスターバッチとして、サンアロマー株式会社製KD583D(樹脂成分:ランダムポリプロピレン、融点140℃、MFR6.2g/10分、アンチブロッキング剤47200ppm)5質量部とをドライブレンドして原料β1とした。なお、原料β1からなるスキン層は、ヒートシールができないスキン層である。
(原料β2)
上記原料β1 100質量部に対して、さらに上記PE6を5質量部含む樹脂組成物を原料β2とした。なお、原料β2からなるスキン層は、ヒートシールができないスキン層である。
実施例1
<延伸ポリプロピレンフィルムの製造>
表1に記載の基材層の原料およびスキン層の原料を用い、基材層の原料はスクリュー径75mmφの押出機により、スキン層の原料はスクリュー径50mmφの押出機により、それぞれ230℃にて溶融混練を行い、基材層の両面にスキン層が、厚み比率1:13:1となるようにフィードブロック法によって積層し、Tダイを用いて30℃の金属ロール上に3層共押出をして厚みが1.3mmのシートを得た。
得られたシートを縦延伸機にて130℃に加熱後、縦方向に4.7倍に延伸した。引き続き、横延伸機にて194℃に加熱後、横方向に10倍に延伸して厚みが30μmの3層二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。得られたフィルムのヘイズと像鮮明度を表1に示す。
実施例2〜9および比較例1〜6
上記実施例1において、各層用の押出機に供給する樹脂の種類および配合量を、それぞれ、表1,2に記載のとおりとしたほかは、実施例1と同様にして延伸ポリプロピレンフィルムを製造し、それぞれ評価した。
評価結果は表1,2に示した。
実施例10
<延伸ポリプロピレンフィルムの製造>
表1に記載の基材層の原料を用い、スクリュー径75mmφの押出機により230℃にて溶融混練を行い、Tダイを用いて30℃の金属ロール上に押出をして厚みが1.1mmのシートを得た。
得られたシートを縦延伸機にて130℃に加熱後、縦方向に4.7倍に延伸した。その後、縦延伸したフィルム上に、スクリュー径50mmφの押出機により230℃にて溶融混練を行ったスキン層の原料を、基材層厚み:スキン層厚み=14:1となるように押出をした。引き続き、横延伸機にて194℃に加熱後、横方向に10倍に延伸して厚みが30μmの2層二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。得られたフィルムのヘイズと像鮮明度を表1に示す。
実施例11、12および比較例7〜10
上記実施例10において、各層用の押出機に供給する樹脂の種類および配合量を、それぞれ、表1,2に記載のとおりとしたほかは、実施例1と同様にして延伸ポリプロピレンフィルムを製造し、それぞれ評価した。
評価結果は表1,2に示した。
Figure 0006764754
Figure 0006764754

Claims (4)

  1. 少なくとも1層からなる基材層と、該基材層の片面又は両面に積層されたスキン層とを有し、
    前記基材層は、ポリプロピレン100質量部に対して、メルトフローレートが190℃において1.5g/10分以上15g/10分以下であり且つ密度が0.910g/cm以上0.935g/cm以下であるポリエチレンを1質量部以上23質量部以下含んでいるポリプロピレン系樹脂からなっており、
    前記スキン層は、ポリプロピレン、ポリプロピレン100質量部に対してポリチレン10質量部以下を含んでいる混合物又はプロピレンをモノマーとする共重合体を含むポリプロピレン系樹脂からなっており、
    プロピレンをモノマーとする共重合体を含む前記ポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレン、ポリプロピレン100質量部に対してポリチレン10質量部以下を含んでいる混合物、エチレン−プロピレンランダム共重合体及びエチレン−プロピレン−ブテン共重合体のうちの少なくとも1つと、エチレン−プロピレン−エラストマー樹脂、エチレン−ブテン−1−エラストマー樹脂、プロピレン-ブテン−1−エラストマー樹脂およびエチレン-プロピレン−ブテン−1−エラストマー樹脂のうちの少なくとも1つを含む混合物であり、
    像鮮明度が65%以上、ヘイズ値が8%以下である、延伸ポリプロピレンフィルム。
  2. TD方向の弾性率が、2000MPa以上、3800MPa以下である、請求項1に記載の延伸ポリプロピレンフィルム。
  3. 前記ポリエチレンは植物由来のポリエチレンを含んでいる、請求項1または2に記載の延伸ポリプロピレンフィルム。
  4. 前記スキン層には、熱安定剤、酸化防止剤、結晶核剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、抗菌剤及び鮮度保持剤 のうちの少なくとも一つが含まれている、請求項1から3のいずれか一つに記載の延伸ポリプロピレンフィルム。
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