JP2002086555A - 二軸延伸ポリアミド樹脂フィルム - Google Patents

二軸延伸ポリアミド樹脂フィルム

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JP2002086555A
JP2002086555A JP2000276837A JP2000276837A JP2002086555A JP 2002086555 A JP2002086555 A JP 2002086555A JP 2000276837 A JP2000276837 A JP 2000276837A JP 2000276837 A JP2000276837 A JP 2000276837A JP 2002086555 A JP2002086555 A JP 2002086555A
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film
nylon
polyamide resin
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biaxially stretched
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Masanori Sugimoto
正規 杉本
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた作業性が得られる滑り性を有し、かつ透
明性も良好な二軸延伸ポリアミドフィルムを提供するこ
と。 【解決手段】本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムは、
無機粒子を含有し、および前記フィルムの厚み方向断面
観察による前記無機粒子の平均偏平度(L/D)が5〜
13であり、かつ前記フィルムの全反射FT−IR法に
よる表面結晶性指標が3.3〜4.2であることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な二軸延伸ポ
リアミドフィルム、特に滑り性が良好で湿度の高い環境
下でも作業性に優れた二軸延伸ポリアミドフィルムに関
する。更に透明性も良好で包装用途などに好適な二軸延
伸ポリアミドフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリアミド系樹脂フィルムは靭
性、耐衝撃性などの力学特性およびガスバリア性などに
優れているため、包装用途を始めとして様々な用途に広
く用いられている。主用途が包装用途であるため、滑り
性が良好で、印刷、蒸着、ラミネート、製袋などにおけ
る作業性に優れていることが要求される。しかし、ポリ
アミドフィルムは、高い湿度の環境では、吸湿とともに
軟化し滑り性が悪化する。そのため、梅雨時期などには
加工作業などで滑り性不足のための問題が生じやすい。
【0003】 従来、滑り性を改善する方法として、
(1)シリカやカオリンなどの微粒子樹脂に添加し、フ
ィルム表面に微細な突起を形成して、フィルム同士の接
触面積を減らす方法、(2)フィルムに球晶を形成し
て、フィルム同士の接触面積を減らす方法、(3)高級
脂肪酸のビスアミド化合物などの有機滑剤を樹脂に添加
して、フィルムの表面を疎水性な低い表面エネルギーに
してフィルム同士の接触した部分の相互作用を減らす方
法、(4)コーティング、ラミネート、共押出しなどの
方法でフィルムを多層にして表面層に(1)から(3)
の方法で得られる滑り性の改善された層を積層する方法
が提案されている。
【0004】しかしながら、(1)や(2)の方法で
は、高湿度下でも作業性が良好な滑り性を得るために
は、フィルムの表面突起を形成するため微粒子の添加量
や球晶の量を増やす必要があり、そうした場合フィルム
の透明性が悪くなり、美麗さの要求される包装用途には
適さなくなるという欠点があった。一方、(3)の方法
は(1)や(2)と比較してわずかな透明性の悪化で目
的の滑り性が得られるが、添加量を増やすと、フィルム
を他の材料と積層する場合には、他の材料との接着性や
濡れ性が悪くなり、印刷や蒸着やラミネーションなどの
加工に適さなくなる場合があるという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の二
軸延伸ポリアミドフィルムが有する欠点を克服し、優れ
た作業性が得られる滑り性を有し、かつ透明性も良好な
二軸延伸ポリアミドフィルムを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムは、無機粒子
を含有し、および前記フィルムの厚み方向断面観察によ
る前記無機粒子の平均偏平度(L/D)が5〜13であ
り、かつ前記フィルムの全反射FT−IR法による表面
結晶性指標が3.3〜4.2であることを特徴とする二
軸延伸ポリアミド樹脂フィルムである。
【0007】この場合において、前記ニ軸延伸ポリアミ
ドフィルム表面に2光束干渉顕微鏡で測定した0.27
〜2.7μmの高さの表面突起が1平方mm当たり15
0〜350個存在することが好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明で用いるポリアミド樹脂とは、分子
鎖中にアミド基を有する高分子であり、具体例として
は、ナイロン6、ナイロン7、ナイロン11、ナイロン
12、ナイロン66、ナイロン69、ナイロン46、ナ
イロン610、ナイロン612、ナイロン6T、ナイロ
ン6I、ナイロンMXD6などのポリアミド樹脂および
それらの共重合体およびブレンド、アロイが挙げられ
る。
【0010】本発明で使用される無機粒子とは多孔質シ
リカ微粒子である。前記多孔質シリカ微粒子は、一般に
は合成シリカを粉砕し、分級することによって得られる
が、合成時に球状粒子として得られる多孔質シリカ微粒
子も含まれる。これらシリカ微粒子は、一次粒子が凝集
してできた二次凝集体であり、一次粒子同士の空隙が細
孔容積を形成する。
【0011】一般に、本発明で使用される無機粒子をポ
リアミド系樹脂に添加する方法としては、ポリアミド樹
脂の重合工程で添加する方法や重合後の樹脂に溶融混練
りによって分散させる方法が用いられるが、他の添加方
法を採用しても構わない。
【0012】本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムの厚
み方向断面観察による前記無機粒子の平均偏平度(L/
D)が5〜13であることが好適である。平均偏平度の
測定は、フィルムの断面出し後、染色処理をしてポリア
ミド樹脂を染色した後、透過型電子顕微鏡を使用した観
察で無機粒子の縦横の長さ比を算出した指標である。本
発明で使用される多孔質シリカ微粒子は、フィルムの延
伸工程における延伸応力によって変形するという知見を
別検討によって得ている。すなわち、延伸応力が増加す
るにつれ、無機粒子が変形し偏平度が増加して行くが、
表面突起形成には偏平度が小さい方が有利である。逆に
偏平度が大きいと突起形成能力が小さいことを示してい
る。
【0013】本発明の無機粒子の偏平度において、偏平
度5未満では突起形成に有利で滑り性は良好であるが、
同時に延伸時に粒子の周りで発生するボイドの発生が多
くなることおよび表面凹凸による光散乱の増加のため、
フィルムの透明性が悪化し外観不良につながる。一方、
偏平度が13以上の場合は、透明性は良好であるが、突
起形成能が劣り、滑り性を満たすことができない。無機
粒子の偏平度を左右する因子として最も重要なのが、延
伸応力を発現する延伸倍率である。縦延伸倍率を2.4
〜3.3倍の範囲で縦延伸するのが好ましい。縦延伸倍
率2.4倍以下では、無機粒子の偏平度が5以下にな
り、一方、縦延伸倍率3.3倍以上では偏平度が13以
上となり好ましくない。
【0014】本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムの全
反射FT−IR法による表面結晶性指標が3.3〜4.
2であることを満足する二軸延伸ポリアミド樹脂フィル
ムである。ポリアミドの表面突起形成は、フィルム表面
の結晶性の影響を大きく受けることを本発明で見い出し
た。
【0015】従来は、前述の表面突起個数は無機粒子の
フィルム中の偏平度で制御できるとされていた。しかし
ながら、フィルム表面の結晶性によって偏平度が同じで
も突起個数が変化する現象を発見し、本発明でフィルム
表面の結晶性をも規定することで滑り性のコントロール
が可能となった。表面の結晶性は、押出し温度、延伸温
度や熱固定温度などに代表される製膜条件および製膜設
備を取り巻く雰囲気の温度、湿度などの製膜環境によっ
て決定される。
【0016】本発明の特許では、熱固定温度と製膜湿度
雰囲気をコントロールすることでフィルム表面の結晶性
を制御するに至った。これにより、滑り性と透明性のバ
ランスを保つ領域を確保し、以前よりも増して更に優れ
た品質を保持する二軸延伸ポリアミド系フィルムを得る
ことに成功した。詳細には、熱固定温度は195℃以
上、220℃以下が好ましい。195℃以下では、表面
の結晶性が低下し過ぎてしまい、透明性の悪化につなが
る。また、220℃以上では熱による結晶性が起こり、
突起形成能の低下、フィルムの結晶白化およびフィルム
破断などによる操業性の低下が発生し不適切である。
【0017】また、製膜湿度雰囲気は相対湿度45〜6
5RH%の範囲に制御することが好ましい。相対湿度4
5RH%以下では表面の結晶性が低下し過ぎる。逆に、
相対湿度65RH%以上では表面の結晶性が大きくな
り、滑り性を満足しにくくなる。
【0018】本発明において、上述のように、延伸条件
により、無機粒子偏平と度表面結晶性指標を制御するこ
とにより、滑りに適するように表面突起形成を行うこと
ができる。このとき、好ましい表面突起個数は150〜
350個/mm2である。
【0019】本発明において、表面結晶性指標が3.3
未満の場合は表面突起形成が容易で、多くの表面突起が
形成されるが、無機粒子の偏平度が13でも表面突起個
数が350個/mm2超となる。それゆえ、表面が粗す
ぎて透明性が不良となる。表面結晶性指標が4.2以上
の場合は、無機粒子偏平度が5でも表面突起個数が15
0個/mm2未満となり、滑り性が未達成となる。
【0020】本発明の二軸延伸ポリアミド系樹脂フィル
ムは、公知の方法で製膜し、延伸され製造されるもので
ある。例えば、(1)Tダイより溶融押出しした未延伸
のシートをロール式延伸機で縦方向に延伸した後、テン
ター式延伸機で横方向に延伸する方法(逐次二軸延伸
法)、(2)未延伸シートをテンター式同時二軸延伸機
で縦横同時に延伸する方法(同時二軸延伸法)や(3)
チューブ状に溶融押出ししたシートを気体の圧力で膨張
させ延伸する方法(インフレーション法)などによって
製造される。
【0021】本発明の二軸延伸ポリアミド樹脂フィルム
は、製造工程において、共押出し法、押出しラミネート
法、コーティング法によって複層化されても良い。
【0022】本発明の二軸延伸ポリアミド系樹脂フィル
ムの厚さは、用途により異なるが、一般的な食品包装用
途の場合、10〜50μmのものが使用される。
【0023】本発明の二軸延伸ポリアミド系樹脂フィル
ムは、用途によっては寸法安定性を良くするために更に
熱処理や調湿処理が行われても良い。
【0024】本発明の二軸延伸ポリアミド系樹脂フィル
ムは、用途によっては接着性や濡れ性を良くするために
コロナ処理やコーティング処理や火炎処理が行われても
良い。
【0025】本発明の二軸延伸ポリアミド系樹脂フィル
ムは、更に用途によっては、印刷、蒸着、ラミネートな
どの加工が行われるのが一般的である。
【0026】本発明で使用されるポリアミド系樹脂は、
本発明で使用される無機粒子の他にも公知の添加剤を必
要に応じて含有させることができる。例えば、その他の
有機ポリマー微粒子、ブロッキング防止剤、熱安定剤、
酸化防止剤、帯電防止剤、耐光剤、耐衝撃性改良剤など
を含有させても良い。特に、表面エネルギーを下げる効
果がある有機滑剤を、接着性や濡れ性に問題が生じない
程度に添加することは、フィルムに良好な滑り性と透明
性を得るという目的に有効である。
【0027】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの例に
何ら制約されない。本発明で用いた測定法を以下に示
す。
【0028】(1)フィルムの滑り性試験 23℃、65RH%における動摩擦係数を、ASTM−
D1894に準拠して測定した。動摩擦係数が1.0以
下のフィルムは、滑り性が良好で、作業性に優れる。
【0029】(2)フィルムの透明性試験 JIS−K6714に準拠して、東洋精機製作所ヘイズ
メーターにてヘイズ値を測定した。ヘイズは小さい方が
透明性に優れており、ヘイズ値が3以下のフィルムは品
質上問題のないレベルである。
【0030】(3)2光束干渉顕微鏡によるフィルム表
面の突起数評価 フィルム表面にアルミニウムを約400(オングストロ
ーム)の厚さで均一に蒸着し、日本光学社製2光束干渉
顕微鏡を用いて、写真倍率約300倍の干渉写真を作成
した。この干渉写真は合計観察面積1.3mm2撮影し
た。干渉リングの数は、単一のリングから十重のリング
までその平面径にかかわらず写真中に確認できるものを
全て数え、1.0mm2当たりに換算して表面突起数と
した。なお、光源の波長は、546nm、写真用フィル
ムはISO400の規格のものを使用し、写真中に基準
面を示す干渉縞の本数は、5〜6本に調整した。
【0031】(4)フィルムの表面結晶性の評価 パーキンエルマー社製FT−IR測定装置(FT−IR
Spectrometer PARAGON1000)を使用し、全反射FT−
IR法でフィルムの表面結晶性を評価した。ポリアミド
樹脂の場合、1200cm-1付近に結晶のピークが存在
し、1170cm-1付近に非晶のピークが存在する。表
面結晶性の指標として、この結晶のピーク強度と非晶の
ピーク強度との比で表した(次式)。 表面結晶性=結晶のピーク強度/非晶のピーク強度
【0032】(5)無機粒子の偏平度 二軸延伸フィルムから流れ方向に5mm、幅方向に1m
m大の長方形の試験片を切り出し、四酸化オスミウムで
ポリアミド樹脂を染色して無機粒子とコントラストを付
けた後、エポキシ樹脂でフィルム表面を包埋して、ミク
ロトームで試験片の1mm切片側を厚み方向に割断処理
した。このフィルム割断面を日本電子株式会社製透過型
電子顕微鏡(JEM−2010型)を用いて倍率10,000
倍で観察した。無機粒子の縦方向(厚み方向)(D)、
横方向(幅方向)(L)の長さおよび無機粒子の個数を
測定した。無機粒子の偏平度=L/Dとした。観察面積
8μm×8μmの顕微鏡写真を5枚撮影し、その中に存
在する全無機粒子についてこの測定を行い、無機粒子の
平均偏平度を算出した。L/Dが大きいほど無機粒子の
変形が大きく、突起形成に寄与する確率が低くなる。
【0033】(6)相対粘度 96%硫酸溶液 25mlに対し、0.25gのナイロンレ
ジンを溶解し、20℃にて相対粘度を測定した。
【0034】(実施例1)ポリアミド樹脂としてナイロ
ン6を使用した。使用したナイロン6は、乾燥して水分
率を0.1重量%にして使用した。原料ナイロン6の相
対粘度は、96%硫酸溶液を用い、測定温度20℃にお
いて約2.9であった。無機粒子は、上記ナイロン6に
まず5重量%になるように2軸押出機を用いて溶融混練
分散し、マスターチップとし、それを所望の含有量にな
るようナイロン6と配合した。また、ナイロン6チップ
にはエチレンビスステアリン酸アミドを0.15重量%
添加し、Tダイより260℃で溶融押出し、20℃の冷
却ロールで冷却固化せしめて厚さ200μmの未配向ポ
リアミドシートを得た。23℃、50%RHの雰囲気下
で、このシートを50℃の温度で予熱処理を行い、つい
で、延伸温度55℃で3.0倍に縦延伸を行い、引続き
このシートを連続的にテンターに導き、130℃で4.
0倍に横延伸し、210℃で熱固定および6%の横弛緩
処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去して、厚さ
15μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。こ
のときのフィルム物性を表1に示す。
【0035】(比較例1)ポリアミド樹脂としてナイロ
ン6を使用した。使用したナイロン6は、乾燥して水分
率を0.1重量%にして使用した。原料ナイロン6の相
対粘度は、96%硫酸溶液を用い、測定温度20℃にお
いて約2.9であった。無機粒子は、上記ナイロン6に
まず5重量%になるように2軸押出機を用いて溶融混練
分散し、マスターチップとし、それを所望の含有量にな
るようナイロン6と配合した。また、ナイロン6チップ
にはエチレンビスステアリン酸アミドを0.15重量%
添加し、Tダイより260℃で溶融押出し、20℃の冷
却ロールで冷却固化せしめて厚さ200μmの未配向ポ
リアミドシートを得た。23℃、50%RHの雰囲気下
で、このシートをまず50℃の温度で予熱処理を行い、
ついで、延伸温度55℃で3.0倍に縦延伸を行い、引
続きこのシートを連続的にテンターに導き、130℃で
4.0倍に横延伸し、180℃で熱固定および6%の横
弛緩処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去して、
厚さ15μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得
た。このときのフィルム物性を表1に示す。
【0036】(比較例2)ポリアミド樹脂としてナイロ
ン6を使用した。使用したナイロン6は、乾燥して水分
率を0.1重量%にして使用した。原料ナイロン6の相
対粘度は、96%硫酸溶液を用い、測定温度20℃にお
いて約2.9であった。無機粒子は、上記ナイロン6に
まず5重量%になるように2軸押出機を用いて溶融混練
分散し、マスターチップとし、それを所望の含有量にな
るようナイロン6と配合した。また、ナイロン6チップ
にはエチレンビスステアリン酸アミドを0.15重量%
添加し、Tダイより260℃で溶融押出し、20℃の冷
却ロールで冷却固化せしめて厚さ200μmの未配向ポ
リアミドシートを得た。23℃、50%RHの雰囲気下
で、このシートを50℃の温度で予熱処理を行い、つい
で、延伸温度55℃で3.4倍に縦延伸を行い、引続き
このシートを連続的にテンターに導き、130℃で4.
0倍に横延伸し、210℃で熱固定および6%の横弛緩
処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去して、厚さ
15μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。こ
のときのフィルム物性を表1に示す。
【0037】(比較例3)ポリアミド樹脂としてナイロ
ン6を使用した。使用したナイロン6は、乾燥して水分
率を0.1重量%にして使用した。原料ナイロン6の相
対粘度は、96%硫酸溶液を用い、測定温度20℃にお
いて約2.9であった。無機粒子は、上記ナイロン6に
まず5重量%になるように2軸押出機を用いて溶融混練
分散し、マスターチップとし、それを所望の含有量にな
るようナイロン6と配合した。また、ナイロン6チップ
にはエチレンビスステアリン酸アミドを0.15重量%
添加し、Tダイより260℃で溶融押出し、20℃の冷
却ロールで冷却固化せしめて厚さ200μmの未配向ポ
リアミドシートを得た。23℃、50%RHの雰囲気下
で、このシートを50℃の温度で予熱処理を行い、つい
で、延伸温度55℃で2.2倍に縦延伸を行い、引続き
このシートを連続的にテンターに導き、130℃で4.
0倍に横延伸し、210℃で熱固定および6%の横弛緩
処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去して、厚さ
15μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。こ
のときのフィルム物性を表1に示す。
【0038】(比較例4)ポリアミド樹脂としてナイロ
ン6を使用した。使用したナイロン6は、乾燥して水分
率を0.1重量%にして使用した。原料ナイロン6の相
対粘度は、96%硫酸溶液を用い、測定温度20℃にお
いて約2.9であった。無機粒子は、上記ナイロン6に
まず5重量%になるように2軸押出機を用いて溶融混練
分散し、マスターチップとし、それを所望の含有量にな
るようナイロン6と配合した。また、ナイロン6チップ
にはエチレンビスステアリン酸アミドを0.15重量%
添加し、Tダイより260℃で溶融押出し、20℃の冷
却ロールで冷却固化せしめて厚さ200μmの未配向ポ
リアミドシートを得た。23℃、75%RHの雰囲気下
で、このシートを50℃の温度で予熱処理を行い、つい
で、延伸温度55℃で3.2倍に縦延伸を行い、引続き
このシートを連続的にテンターに導き、130℃で4.
0倍に横延伸し、210℃で熱固定および6%の横弛緩
処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去して、厚さ
15μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。こ
のときのフィルム物性を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明により、透明性と滑り性の良好な
ニ軸延伸ポリアミドフィルムが得られ、高湿度下での作
業性に優れた包装用途において使用することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機粒子を含有し、かつ、フィルムの厚
    み方向断面観察による前記無機粒子の平均偏平度(L/
    D)が5〜13であり、かつ前記フィルムの全反射FT
    −IR法による表面結晶性指標が3.3〜4.2である
    ことを満足する二軸延伸ポリアミド樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の二軸延伸ポリアミド樹脂
    フィルムであって、フィルム表面に2光束干渉顕微鏡で
    測定した0.27〜2.7μmの高さの表面突起が1平
    方mm当たり150〜350個存在することを特徴とす
    る二軸延伸ポリアミド樹脂フィルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006022139A1 (ja) * 2004-08-25 2006-03-02 Toyo Boseki Kabushiki Kaisaha 二軸配向ポリアミド系樹脂フィルムおよびその製造方法
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JP2020187976A (ja) * 2019-05-17 2020-11-19 大日本印刷株式会社 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、蓄電デバイス、及びポリアミドフィルム

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