JP2008169316A - プロピレン重合体組成物、該組成物からなるペレット、樹脂用改質剤、熱可塑性樹脂組成物の製造方法、プロピレン系重合体組成物からなる成形体の製造方法、プロピレン系重合体組成物からなる成形体 - Google Patents
プロピレン重合体組成物、該組成物からなるペレット、樹脂用改質剤、熱可塑性樹脂組成物の製造方法、プロピレン系重合体組成物からなる成形体の製造方法、プロピレン系重合体組成物からなる成形体 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】特定のプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)99〜50重量部と
特定のアイソタクティックプロピレン重合体(B)1〜50重量部(ただし、(A)と(B)との合計を100重量部とする)と、(A)と(B)との合計100重量部に対し、特定のシンジオタクティックプロピレン重合体(C)1〜15重量部を含んでなるプロピレン系重合体組成物(X)。
【選択図】なし
Description
プロピレン・α−オレフィン共重合体(A) 99〜50重量部と
アイソタクティックプロピレン重合体(B) 1〜50重量部(ただし、(A)と(B)との合計を100重量部とする)と、
(A)と(B)との合計100重量部に対して
シンジオタクティックポリプロピレン重合体(C) 1〜15重量部
を含んでなり、該共重合体(A)が下記要件(a)を、該共重合体(B)が下記要件(b)を、ポリプロピレン重合体(C)が下記用件(c)をそれぞれ充足するプロピレン系重合体組成物(X)から構成される。
(a−1):13C−NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率)が60%以上である、
(a−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす、
1.50×MFR(−0.20)≦[η]≦2.65×MFR(−0.20)
(b):13C−NMRにより測定されるアイソタクティックペンタッド分率(mmmm分率)が90%以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該重合体(B)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する、
(c):13C−NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率)が75%以上でありプロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該重合体(C)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する。
本発明の樹脂用改質剤は、前記ペレットからなる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法においては、前記樹脂用改質剤と熱可塑性樹脂(D)とを溶融混練する。
本発明の成形体の製造方法においては、前記ペレットをホッパーを通じて溶融成形機に供給し、次いで溶融成形する。
本発明の成形体は、前記プロピレン系重合体組成物(X)からなる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法においては、前記樹脂用改質剤と熱可塑性樹脂(D)とを溶融混練するため、柔軟性などの改質効果が高く、また改質剤と例えば熱可塑性樹脂とを溶融混練する際に、改質剤がブロッキングを起こしにくいため、作業性および生産性が特に優れる。
[プロピレン−α−オレフィン共重合体(A)]
本発明で用いられるプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)は
(a):プロピレンから導かれる構成単位を30〜90モル%の量で含有し、炭素原子数2〜20のα−オレフィン(プロピレンを除く)から選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれる構成単位を10〜70モル%(ただし、プロピレンから導かれる構成単位と炭素数2〜20のα−オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位との合計を100モル%とする)の量で含有し、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、かつ下記要件(a−1)または(a−2)のいずれか一つ以上を満たす;
(a−1):13C−NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率)が60%以上である、
(a−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす。
1.50×MFR(−0.20)≦[η]≦2.65×MFR(−0.20)
(a−1)13C−NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率、トライアッドシンジオタクティシテー)が60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上であるものであり、rr分率がこの範囲にあるプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)は、シンジオタクティックプロピレン重合体(C)との相溶性が良好であるため好ましい。
な触媒の存在下でプロピレンとα−オレフィンとを共重合して得ることができ、また例え
ば後述するような触媒を用いて製造しても良い。
ここで、mr由来の吸収(プロピレン単位が3単位の内、少なくともシンジオタクティック結合とアイソタクティック結合の両方から由来する吸収、Pmr(吸収強度)の決定に用いる)、rr由来の吸収(プロピレン単位が3単位連続してシンジオタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収、Prr(吸収強度)の決定に用いる)、またはmm由来の吸収(プロピレン単位が3単位連続してアイソタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収、Pmm(吸収強度)の決定に用いる)と、コモノマーに由来する吸収とが重なる場合には、コモノマー成分の寄与を差し引かずそのまま算出する。
(a−2):本発明で使用するプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)は、135
℃デカリン中で測定した極限粘度[η]とJIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFRとが下記の関係式を満たす。
より好ましくは
1.80×MFR(−0.20)≦[η]≦2.50×MFR(−0.19)
この関係式を充足するプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)は、シンジオタクティックプロピレン重合体(C)との相溶性が良好であるため好ましい。
クプロピレン系共重合体に比べて同一[η]で大きなMFRを示す。
上記式は、特許文献WO2006/123759号の図3により、アイソタクチック構造のものと区別出来ることがわかる。
レン・α−オレフィン共重合体は、アイソタクティック構造を有するプロピレン・α−オ
レフィン共重合体とは異なった立体規則性を有したポリマーであり、シンジオタクティッ
ク構造を有するものと考えられる。
なおプロピレンから導かれる構成単位とエチレンから導かれる構成単位と炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計を100モル%とする。本発明では炭素数4〜20のα−オレフィンは2種以上使用されても良い。
本発明で用いられるアイソタクティックプロピレン系重合体(B)は、NMR法により測定したアイソタクティックペンタッド分率が90%以上、好ましくは95%以上のポリプロピレンである。アイソタクティックペンタッド分率の上限はとくにはないが、例えば100%以下、通常99%以下である。
NMR測定は、例えば次のようにして行われる。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子製GX−500型NMR測定装置を用い、120℃で13C−NMR測定を行なう。積算回数は、10,000回以上とする。
用いるアイソタクティックプロピレン系重合体(B)は、DSCのピーク温度から求めた融点(2つ以上のピーク温度が観測される場合、最も低いピーク温度を融点とする)が130℃以上、さらに好ましくは、150℃以上であれば、組成物の耐熱性を低下させることがないため、好ましい。融点の上限はとくにはないが、通常170℃以下である。
シンジオタクティックポリプロピレンとは、13CNMRにより測定されるシンジオタックティックペンタッド分率(rrrr、ペンタッドシンジオタクティシテー)が75%以上であるものであり、好ましくは85%以上であり、より好ましくは90%以上である。また上限は特にないが例えば100%以下、通常は99%以下である。この範囲にあるものは耐熱性、成形性に優れ、結晶性のポリプロピレンとしての特性が良好で好ましい。
NMR測定は、たとえば次のようにして行われる。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子製GX−500型NMR測定装置を用い、120℃で13C−NMR測定を行なう。積算回数は、10,000回以上とする。
このようなシンジオタクティックポリプロピレン(C)の製造法としては、特に制限はないが、例えば例えば国際公開2006−123759号パンフレットに記載の方法、例えば同号パンフレットの[0111](24ページ)〜[0234](54ページ)に記載してある製造法を例示することができる。
プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)と アイソタクティックプロピレン重合体(B)の合計100重量部に対して1〜15重量部、好ましくは3〜10重量部、より好ましくは5〜10重量部含まれる。シンジオタクティックプロピレン系重合体(C)がこの範囲にあると、ペレットのブロッキングを抑制することが出来、また柔軟性を保つことができる。
また、用いるシンジオタクティックプロピレン系重合体(C)は、DSCのピーク温度から求めた融点(2つ以上のピーク温度が観測される場合、最も低いピーク温度を融点とする)が125℃以上、さらに好ましくは、145℃以上であれば、組成物の耐熱性を低下させることがないため、好ましい。融点の上限はとくにはないが、通常165℃以下である。
本発明のプロピレン系共重合体組成物(X)は、プロピレン・α−オレフィン共重合体(A) 99〜50重量部、好ましくは、90〜60重量部、より好ましくは85〜70重量部とアイソタクティックプロピレン重合体(B) 1〜50重量部、好ましくは、10〜40重量部、より好ましくは、15〜30重量部(ただし、(A)と(B)との合計を100重量部とする)と、シンジオタクティックプロピレン重合体(C) 1〜15重量部、好ましくは、3〜12重量部、より好ましくは、5〜10重量部から構成される。
本発明のペレットは、プロピレン系重合体組成物(X)からなる。
本発明のペレットの形状としては、球状、円柱状、レンズ状、立方体状を例示することが出来る。これらは、既知のペレット化の方法により製造でき、たとえば、プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)とアイソタクティックプロピレン重合体(B)、シンジオタクティックプロピレン重合体(C)を均一に溶融混合し、押出機にて押出した後、ホットカットやストランドカットすることで、球状、円柱状、レンズ状のペレットが得られる。この場合、カットは水中、空気などの気流中いずれで実施しても良い。立方体状のペレットは例えば均一混合した後ロール等でシート状に成形し、シートペレタイズ機を使用することで得られる。大きさとしては、ペレットの最長部分の長さが3cm以下が好ましい。これを超える大きさのペレットの場合、軽量誤差が大きくなる場合がある。
本発明の改質剤と熱可塑性樹脂(D)とを混練する際、本発明の改質剤を用いることで、べたつき(粘着性)が抑制され、ペレットの扱い、改質操作が容易になるため好ましい。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(D)は、その目的によって、熱可塑性樹脂として弾性率が高い樹脂(熱可塑性樹脂(D−a))と低い樹脂(熱可塑性樹脂(D−b))とを適宜使い分けることができる。
本発明に係る熱可塑性樹脂(D)としては、弾性率が800MPa以上、好ましくは1000MPa以上である熱可塑性樹脂(D−a)を用いることができる。前記熱可塑性樹脂(D−a)の弾性率の上限は特に制限はないが例えば5000MPa以下である。、このような熱可塑性樹脂としてはたとえばポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルおよびポリアセタールなどの結晶性熱可塑性樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイドなどの非熱可塑性樹脂が用いられる。
本発明に係る熱可塑性樹脂(D)としては、弾性率が0.5MPa以上、800MPa未満、好ましくは700MPa未満である熱可塑性樹脂(D−b)を用いることもでき、たとえばポリオレフィン、軟質塩ビ、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマーが用いられる。
以下に数例挙げて成形体を説明する。
以下に数例挙げて成形体を説明する。
(A)成分中のエチレン、プロピレン、α−オレフィン含量は以下のようにして測定される。すなわち、試料50mgをo−ジクロロベンゼン/重水素化ベンゼン=5/1の混合溶媒約0.5mlに溶解したものを日本電子製EX−400型NMR測定装置を用い、シングルプロトンパルスデカップリングの測定モードで、パルス幅4.7μs、パルス間隔5.5s、180ppmの観測範囲で、120℃で13C−NMR測定を行なう。積算回数は、10,000回以上とする。
得られた13C−NMRスペクトルにより、エチレン、プロピレン、α−オレフィンの組成を定量化した。また(B)成分については、前記mmmm値の測定方法と同じ方法で測定した。また(C)成分については、前記rrrr値の測定方法と同じ方法で測定した。
デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。すなわち重合パウダー、ペレットまたは樹脂塊約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/0の値を極限粘度として求めた(下式参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
各成分のMFRは、JIS K−6721に準拠して、230℃で2.16kgの荷重にて測定した。
パーキンエルマー社製DSC Pyris1またはDSC7を用い、以下のように測定した。すなわち窒素雰囲気下(20ml/min)、約5mgの試料を(i)200℃まで昇温し、10分間200℃で保持した後、(ii)10℃/分で30℃まで冷却した。次いで(iii)30℃で5分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温させた。この(iii)の時の結晶溶融ピークのピーク頂点から融点を算出した。
1mm厚プレスシートより、JIS K6301に準拠して、JIS3号ダンベル用オーダーンベルにより打ち抜き、評価試料に供した。試料は、スパン間:30mm、引張り速度30mm/minで23℃にて測定した。
厚さ1mmの試験片を用いて、日本電色工業(株)製のデジタル濁度計「NDH−20D」にて測定した。
JIS K7196に準拠し、厚さ1mmの試験片を用いて、昇温速度5℃/minで1.8mmφの平面圧子に2Kgf/cm2の圧力をかけ、TMA曲線より、軟化温度(℃)を求めた。
140mm×100mmのポリエチレン袋に120gのサンプルを入れ、荷重5kg、50℃で7日間、40℃で7日間置いた時の、ペレットのほぐれ性を確認。容易にほぐすことが出来れば、ブロッキングなし、簡単にほぐすことが出来なければ、ブロッキングあり、として評価を行なった。
(プロピレン・ブテン・エチレン共重合体の合成)(A−1)
充分に窒素置換した2000mlの重合装置に、500mlの乾燥ヘキサン、1−ブテン240gとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を35℃に昇温し、プロピレンで0.6MPaに加圧し、次いでエチレンで0.62MPaに加圧した。
(プロピレン・ブテン・エチレン共重合体の合成)(A−2)
プロピレンで5.4MPaに加圧した以外は合成例2と同様の方法で重合を行った。得られたポリマーは、82.6gであった。また、ポリマーの組成は、プロピレン含量が61.3mol%、エチレン含量が10.3mol%、1−ブテン含量が28.4mol%であり、極限粘度[η]が2.3dl/gであった。
(シンジオタクティックポリプロピレンの合成)(C−1)
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン250mlを装入し、プロピレンを150リットル/時間の量で流通させ、25℃で20分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーを入れ、これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53mol/l)を5.00mmol、次いでジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液5.0μmolを加え、20分間攪拌した。この溶液を、プロピレンを流通させておいたガラス製オートクレーブのトルエンに加え、重合を開始した。プロピレンガスを150リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、25℃で45分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー2.38gが得られた。重合活性は0.63kg−PP/mmol−Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.9dl/g、Tm1=152℃、Tm2=158℃であり、rrrr=93.5%であった。
他の成分の詳細は以下のとおりである。
プロピレン系重合体(B−1)
プライムポリマー社製アイソタクティックポリプロピレン(商品名F102W、MFR=2.1g/10分、mmmm=96%以上)
プロピレン系重合体(B−2)
プライムポリマー社製アイソタクティックポリプロピレン(商品名B205、MFR=1.2g/10分、mmmm=96%以上)
プロピレン系重合体(C−2)
Total社製シンジオタクティックポリプロピレン(商品名:Finaplas1471、MFR=5.0g/10分、rrrr=75%)
上記合成例1で得られたシンジオタクチックプロピレン・ブテン・エチレン共重合体(A−1)80重量部にアイソタクティックプロピレン系重合体(B−1)20重量部と上記合成例3で得られたシンジオタクチックホモポリプロピレン(C−1)5重量部、チバスペシャリティーケミカル社製Irganox 1010;テトラキス(メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン0.002重量部とを添加し、押出機による溶融混練によりプロピレン系重合体組成物のペレットを得た。
所定の方法でブロッキング試験を行なった。ブロッキングしなかった。また、各種物性を測定した。結果を表2に示す。
上記実施例1で、シンジオタクティックプロピレン系重合体(C−1)の添加量を10重量部とした以外は、実施例1と同様に、ペレタイズした。また、ブロッキング試験、および各種物性測定を行った。結果を表2に示す。
上記実施例1で、シンジオタクティックプロピレン系重合体を(C−2)に変更した以外は、実施例1と同様に、ペレタイズした。また、ブロッキング試験、および各種物性測定を行った。結果を表2に示す。
上記実施例2で、シンジオタクティックプロピレン系重合体を(C−2)に変更した以外は、実施例2と同様に、ペレタイズした。また、ブロッキング試験、および各種物性測定を行った。結果を表2に示す。
上記実施例3で、アイソタクティックプロピレン系重合体を(B−2)に変更した以外は、実施例3と同様に、ペレタイズした。また、ブロッキング試験、および各種物性測定を行った。結果を表2に示す。
上記実施例5で、シンジオタクティックプロピレン系重合体(C−2)の添加量を10重量部とした以外は、実施例5と同様に、ペレタイズした。また、ブロッキング試験、および各種物性測定を行った。結果を表2に示す。
上記実施例1で、合成例3で得られたシンジオタクティックプロピレン系重合体(C−1)5重量部を添加しなかった以外は、実施例1と同様に行なった。ブロッキングした。また、各種物性測定を行った。結果を表2に示す。
上記実施例5で加えたシンジオタクティックプロピレン系重合体(C−2)5重量部を添加しなかった以外は、実施例5と同様に行なった。ブロッキングした。また、各種物性測定を行った。結果を表2に示す。
上記実施例5において、添加したシンジオタクティックプロピレン重合体(C−2)をアイソタクティックポリプロピレン重合体(B−2)に変えた以外は、実施例1と同様にペレタイズした。ブロッキングが発生した。また、各種物性測定を行った。結果を表2に示す。
実施例5で得られたペレット62.5重量部と、アイソタクティックポリプロピレン(B−1)37.5重量部と耐熱安定剤として、Irganox 1010;テトラキス(メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン(チバスペシャリティーケミカル社製)を0.004重量部ドライブレンドし、30mmφニ軸押出機(プラスチック工学研究所製)のホッパーから供給し、シリンダ温度200℃の条件で混合し、ペレットを得た。ホッパーでのブロッキングは発生しなかった。得られたペレットをプレスシート化して以下の物性測定を行なった。
引張弾性率は、100MPa、内部ヘイズは、22%、TMAによる軟化温度は、159℃であった。
Claims (6)
- プロピレン・α−オレフィン共重合体(A) 99〜50重量部と
アイソタクティックプロピレン重合体(B) 1〜50重量部(ただし、(A)と(B)との合計を100重量部とする)と、(A)と(B)との合計100重量部に対し、
シンジオタクティックプロピレン重合体(C) 1〜15重量部
を含んでなり、該共重合体(A)が下記要件(a)を、該共重合体(B)が下記要件(b)を、ポリプロピレン重合体(C)が下記用件(c)をそれぞれ充足するプロピレン系重合体組成物(X);
(a):プロピレンから導かれる構成単位を30〜90モル%の量で含有し、炭素原子数2〜20のα−オレフィン(プロピレンを除く)から選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれる構成単位を10〜70モル%(ただし、プロピレンから導かれる構成単位と炭素数2〜20のα−オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位との合計を100モル%とする)の量で含有し、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、かつ下記要件(a−1)または(a−2)のいずれか一つ以上を満たす;
(a−1):13C−NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率)が60%以上である、
(a−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす、
1.50×MFR(−0.20)≦[η]≦2.65×MFR(−0.20)
(b):13C−NMRにより測定されるアイソタクティックペンタッド分率(mmmm分率)が90%以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該重合体(B)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する、
(c):13C−NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率)が75%以上でありプロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該重合体(C)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する。 - 請求項1記載のプロピレン系重合体組成物(X)からなるペレット。
- 請求項1に記載のペレットからなる樹脂用改質剤。
- 請求項3に記載の樹脂用改質剤と熱可塑性樹脂(D)とを溶融混練する熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 請求項2のペレットをホッパーを通じて溶融成形機に供給し、次いで溶融成形する成形体の製造方法。
- 請求項1記載のプロピレン系重合体組成物(X)からなる成形体。
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