JP4011266B2 - 玄米成分強化加工もち米 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、もち米精米を加工して、栄養価をもち米玄米に類似せしめた玄米成分強化加工もち米に関するものである。換言すれば、本発明は、イノシトール、γ−アミノ酪酸及びγ−オリザノールの三者を強化した従来未知の強化もち米およびその利用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
玄米は、その栄養価の面から非常に好ましいものであるが、食感、色調、炊飯技術、消化等の面で必ずしも満足できるものではない。そこで、現在、お米(白飯)は、食味などの追及から、搗精度つまり精白度の高いものが主に好まれ、食されている。この点は、うるち米に限らず、もち米においても同様である。
【0003】
一方、搗精により、飼料などに使われる糠、胚芽部分には人体にとって非常に有効な物質が多く含まれている事が近年の諸研究により明らかになってきた。例えば、γ−アミノ酪酸は神経の主要な伝達物質として脳の血流を活発にし頭痛、意欲低下などの症状を改善する作用や血圧の上昇を抑制する作用、中性脂肪を抑えて肝臓機能を改善する作用、BUN低下させるなどの腎臓機能の改善作用がある。さらに、イノシトール、γ−オリザノールにはラジカルを抑える抗酸化作用や動物実験レベルで抗腫瘍効果なども認められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した技術の現状に鑑み、搗精度の高いもち米(もち米飯)でありながら、もち米玄米と同じように、糠・胚芽部分に含まれている機能性物質を多く含み、食べやすい加工もち米、つまり食べやすく且つ調理もしやすい玄米成分を強化した加工もち米を新たに開発する目的でなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであって、玄米成分として、イノシトール、γ−アミノ酪酸、γ−オリザノールに着目し、これら玄米抽出エキス3種類(イノシトール、γ−アミノ酪酸、γ−オリザノール)を各々単品、あるいは2種類の組み合わせでもち米に添加して加工した場合、もち米玄米含有量近くまで添加すると、食味が悪くとても食べれる状態ではなかった。ところが、3種類を一定の配合で、もち米に混合し加工したところ、食味が改善され、もち米玄米を調理したものの食味より明らかにすぐれ、もち米精白米を炊いたものに遜色のないものができ、更に添加範囲も大きく広がるという有用な新知見が得られ、また、おこわやもちに適用できることも確認され、これらの有用新知見に基づき更に研究の結果、遂に完成されたものである。
以下、本発明について詳述する。
【0006】
本発明を実施するには、後記する比較例、実施例からも明らかなように、イノシトール、γ−アミノ酪酸(GABAということもある)及びγ−オリザノールの3者をもち米に混合、加工する必要がある。3者の添加は、同時でもよいし、同種のものを複数回に分けてもよいし、異種のものを適宜分けて行ってもよい。また、もち米を蒸煮、炊飯、電子レンジ加熱等加熱処理する場合も、そして更に、もち等の食品に加工する場合も、3者の添加は上記のとおりに行えばよい。
【0007】
もち米としては、各種搗精度のものが適宜使用でき、精白米、7分づき米、胚芽米その他精白程度の異なる各種精米を適宜使用することができる。
【0008】
玄米成分(イノシトール、γ−アミノ酪酸、γ−オリザノール)は、もち米の玄米、うるち米の玄米、米糠、米胚芽、米糠油、米胚芽油、その他天然物から抽出したものが使用できるほか、合成したものも使用可能であり、これらの玄米成分含有物も、本発明においては、玄米成分に包含される。いずれも、市販品が適宜単用又は2種又は3種併用可能である。なお、玄米成分、玄米成分含有物としては、もち米のほか、うるち米由来のものも、単用又はもち米由来のものと混合使用できる。以下米由来のものを例にとって説明する。
【0009】
玄米成分含有物としては、玄米成分を含有するものがすべて包含され、例えば、玄米成分を含有する天然物のもち米玄米成分含有画分、その濃縮物、ペースト化物等が例示され、また、玄米成分の水溶液、アルコール溶液、乳化液、そ(れら)の濃縮物、ペースト化物等も例示される。
【0010】
玄米成分、例えばγ−オリザノールのように非水溶性成分の場合、乳化液としてもよい。その際、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、大豆レシチン、卵黄レシチン、プロピレングリコール脂肪酸エステルその他食品に使用可能な乳化剤を用いて、玄米成分を乳化してもよい。
【0011】
玄米成分でもち米精米を強化する方法は、強化米製造の常法にしたがって行えばよく、もち米精米と玄米成分を混合したり、もち米精米を玄米成分溶液に浸漬したり、もち米精米に玄米成分溶液をスプレーしたり、糊化したもち米精米表面に玄米成分を付着せしめたり、各種常法が適宜利用できる。また、もち米精米と玄米成分を別々に用意しておき、炊飯(あるいは蒸煮)前に、炊飯(あるいは蒸煮)時に、又は、炊飯(あるいは蒸煮)中に玄米成分を添加して両者を混合してもよい。
【0012】
本発明は、玄米成分強化加工もち米のほか、上記したようにこれを炊飯(蒸煮)したもち米白飯といったもち米玄米成分強化加工もち米食品の製造も包含するものである。本発明に係る該加工もち米食品としては、もち米白飯のほか、おこわ、具入りおこわ(山菜おこわや粟おこわ等;あずきにかえて、ささげ、大豆、エンドウ等を入れたもち米白飯;山菜、栗、アサリ等の貝類その他各種の具材を入れたもち米白飯);具材を入れてもよいせいろ飯;これらは更にダシ汁、スープ、調味料、香辛料等を調味してもよい)、もち、もち類(ヨモギを入れたり、中にあんを入れたもち等、もちの加工品)、もちやもち類を入れた食品(ぜんざい、雑煮等;即席食品も含む)等、もち米や蒸煮(炊飯)したもち米を各種加工処理した食品が広く包含される。したがって本発明においては、もちには、もちのほかに、もち類、もちやもち類を入れた食品が包含される。
【0013】
また本発明は、玄米成分の存在下、該加工もち米食品原料を、蒸煮(蒸し)、炊飯、電子レンジ処理その他加熱処理することにより実施することができる。その態様としては、上記した強化加工もち米を加熱処理したり、炊飯(又は蒸煮)前〜炊飯(又は蒸煮)中のいずれかの工程において玄米成分を存在せしめておいたり、場合によっては炊飯(又は蒸煮)後の飯に玄米成分を添加混合してもよい。おこわ、具入りおこわやせいろ飯等の場合も同様である。
【0014】
また本発明は、玄米成分強化加工もち米食品として、玄米成分で強化したもちを包含するものである。その製造方法としては、上記によって製造した強化もち米白飯をついてもちに加工したり、強化していない通常のもち米白飯をついてもちにする工程中あるいはもち製品に玄米成分を添加混合してもよい。
【0015】
本発明に係る玄米成分強化加工もち米としては、粉砕加工処理等をすることなく通常の粒状のままのもののほか、これを粉砕したり、粉末化したりしたものも包含され、例えば、寒ざらし粉、道明寺粉、早みじん粉タイプのものも包含される。
【0016】
本発明によれば、後記するところからも明らかなように、玄米成分を3種類併用することによって、従来のように風味、食感等を劣化させることなく、玄米成分を玄米と同等に強化できるだけでなく、玄米以上に強化できるという著効が奏される。玄米成分強化加工もち米食品の場合も同様である。
【0017】
すなわち本発明においては、玄米成分はもち米精米に対して重量比で下記の添加量でもち米精米に添加することができる。
イノシトール:0.05〜0.5〜0.75%
γ−アミノ酪酸:0.0002〜0.003〜0.0045%
γ−オリザノール:0.005〜0.05〜0.075%
【0018】
これに対して、もち米玄米における各成分の含有量(一般値)は、下記のとおりである。
イノシトール:0.1〜0.12%
γ−アミノ酪酸:0.00075〜0.0015%
γ−オリザノール:0.03〜0.04%
【0019】
したがって両者を比較すれば明らかなように、本発明においては、もち米玄米と同程度に玄米成分を強化することができるだけでなく、きわめて特徴的なことに、もち米玄米よりも多量に玄米成分を強化できるという著効が特に奏される。具体的には、上記した各添加範囲において、本発明においては、中央〜右側の範囲という非常に多量の玄米成分を強化することが可能となった点で特徴的である。なおこの場合、添加量を多くすると、米が薄く着色し、玄米臭が多少認められ、厳密な意味で白米とはいえないが、これを炊飯又は蒸煮した場合、おいしく食べられ、目的とする玄米成分強化加工もち米及びもち米食品を充分に得ることができる。
【0020】
なお、もち米の精米における玄米成分含有量は、下記のとおりであって、本発明に係る加工もち米における玄米成分の強化割合がきわめて卓越していることが明らかに認められる。
精米の含有量(島根県産もち米(ヒメノモチ)の測定値)
イノシトール:0.04%
γ−アミノ酪酸:0.0006%
γ−オリザノール:0.017%
【0021】
以下、本発明の比較例及び実施例について述べる。
【0022】
(比較例1)
玄米成分について、その種類、組合わせ、配合割合をかえて、もち米精白米と共に蒸し器で蒸煮し、得られた加工もち米飯について、下記により評価試験(パネルテスト)を行った。
(評価試験)
もち米精白米との比較試験とした。
評価試験は官能評価とし、パネラーは20代から50代の男女各5名ずつ計10名で5点評価法で行った。
1点(まずい)、2点(ややまずい)、3点(変わらない)、4点(ややうまい)、5点(うまい)
【0023】
(1)もち米にイノシトール添加(配合比を変えたもの3種)
a.玄米含有と同程度の添加(もち米精米に対する重量比0.1%・以下同じ)
甘みがあり、後味が悪い。食べれなくはないがまずい。
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
5人 5人 0人 0人 0人 1.5点
【0024】
b.玄米含有の2倍程度の添加(0.2%)
甘みがあり、後味がかなり悪い。食べれる限界
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
10人 0人 0人 0人 0人 1.0点
【0025】
c.玄米含有の1/2程度の添加(0.05%)
やや甘みがあり後味悪い、食べれなくはないがまずい
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
5人 5人 0人 0人 0人 1.5点
【0026】
(2)もち米にγ−アミノ酪酸添加(配合比を変えたもの2種)
a.玄米含有と同程度の添加(0.001%)
生臭みが強くまずい。食べれる限界
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
9人 1人 0人 0人 0人 1.1点
【0027】
b.玄米含有の1/2程度の添加(0.0005%)
やや生臭みがありまずい。
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
7人 3人 0人 0人 0人 1.3点
【0028】
(3)もち米にγ−オリザノール添加(配合比を変えたもの3種)
a.玄米含有と同程度の添加(0.035%)
舌にまとわりつくようなエグミを感じ、とても食べられるものではない。
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
10人 0人 0人 0人 0人 1.0点
【0029】
b.玄米含有の1/2程度の添加(0.0175%)
舌にまとわりつくようなエグミを感じる。食べれる限界。
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
10人 0人 0人 0人 0人 1.0点
【0030】
c.玄米含有の1/5程度の添加(0.007%)
甘みを感じる。舌にまとわりつくような感じはなくなる。
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
0人 7人 3人 0人 0人 2.3点
【0031】
以上の結果から明らかなように、各もち米玄米成分は、いずれも単用の場合には食味、食感の面で満足できるものではなかった。
【0032】
(比較例2)
(1)〜(3)の単品添加のデータを元に2種類ずつ可食限界量と思われる添加量の組み合わせで添加し、上記と同様にパネルテストを行った。
イノシトール 玄米含有の2倍程度(0.2%)
γ−アミノ酪酸 玄米含有の1倍程度(0.001%)
γ−オリザノール 玄米含有の1/2倍程度(0.0175%)
【0033】
(4)もち米にイノシトールとγ−アミノ酪酸2種類を添加
(イノシトール 0.2%、γ−アミノ酪酸 0.001%)
もち米精白米に比べてまずく、何か口の中に残るような感じがする。
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
0人 5人 5人 0人 0人 2.5点
【0034】
(5)もち米にイノシトールとγ−オリザノール2種類を添加
(イノシトール 0.2%、γ−オリザノール 0.0175%)
もち米精白米に比べてまずく、炊きあげ時の臭いと、口の中に違和感が残る。
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
0人 8人 2人 0人 0人 2.2点
【0035】
(6)もち米にγ−アミノ酪酸とγ−オリザノール2種類を添加
(γ−アミノ酪酸 0.001%、γ−オリザノール 0.0175%)
舌にまとわりつく感じが残りまずい。
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
1人 9人 0人 0人 0人 1.9点
【0036】
以上の結果から明らかなように、各玄米成分は、これを2種類併用しても、食味、食感の面で未だ満足できるものではなかった。
【0037】
【実施例1】
玄米成分3種類を添加して得た玄米成分強化加工もち米飯について、上記と同様にパネルテストを行った。
【0038】
(A)3種類を玄米含有量と同等量(イノシトール 0.1%、γ−アミノ酪酸 0.001%、γ−オリザノール 0.035%)を混合添加した場合、やや味、臭いが気になるものの、単品添加、2種混合添加に比べ大幅に味の改善が見られた。
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
0人 1人 9人 0人 0人 2.9点
【0039】
(B)単品添加で可食限界と見られた配合で添加(イノシトール 0.2%、γ−アミノ酪酸 0.001%、γ−オリザノール 0.0175%)した場合、もち米精白米を蒸し器で蒸煮したものと遜色の無いものが得られた。
(蒸煮テスト)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
0人 1人 2人 7人 0人 3.6点
【0040】
(B)の結果よりγ−オリザノールの添加量の変化が味の変化に1番多く影響されると思われる。
【0041】
3種類の添加物を(A)、(B)のデータを参考に配合率を変化させ、3種混合で添加テストを実施した結果、下記配合範囲であれば、色調、食味等に問題はなく、もち米ご飯として食されると判断された。
(添加範囲)
イノシトール (0.05〜0.5%〜0.75)
γ−アミノ酪酸 (0.0002〜0.003%〜0.0045)
γ−オリザノール (0.005〜0.05%〜0.075)
【0042】
【実施例2】
上記と同様にして、各玄米成分の配合率を変化させ、3種混合で添加テストを行った。その結果を下記するが、その結果から明らかなように、3種混合添加によって卓越した効果が奏されることが明らかにされた。
(蒸煮テスト)
▲1▼ 3種混合添加(イノシトール 0.05%、γ−アミノ酪酸 0.0002%、γ−オリザノール 0.005%)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
0人 2人 8人 0人 0人 2.8点
▲2▼ 3種混合添加(イノシトール 0.5%、γ−アミノ酪酸 0.003%、γ−オリザノール 0.05%)
1点 2点 3点 4点 5点 平 均
0人 3人 7人 0人 0人 2.7点
【0043】
【実施例3】
原料もち米3000Kg(1000Kg×3)を洗米(60分)、浸漬(90分)、水切り(20分)した後、蒸煮した(蒸煮時間12分、蒸気圧力0.15Kg/cm2、米流量約750Kg/時間)。
【0044】
蒸煮工程中、次により玄米成分溶液をもち米にスプレーした。すなわち、水100Kgを70℃に加温し、これにイノシトール3.3Kg、含有量としてGABA 1.3g、乳化処理したγ−オリザノールをオリザノールとして25gをそれぞれ溶解し、この溶液を1.5Kg/分の噴霧量で噴霧添加した。次いでこれを乾燥して(乾燥温度50〜75℃)、水分含量15±1%の玄米成分強化加工もち米を得た。
【0045】
【実施例4】
(1)あずき300gに水2Lを加えて20分間沸とう加熱処理した後、あずきと煮汁とを分離した。実施例3で得た玄米成分強化加工もち米3kgにあずきとあずき煮汁を加え、食塩10gを添加した後、蒸し器で50分間蒸して、おこわを製造した。
【0046】
(2)実施例3で得た玄米成分強化もち米280g(2合分)を洗米することなくそのまま電気炊飯器の内釜に入れ、食塩1g、あずき30gと水250mlの20分間加熱処理物を加え、軽く撹拌し、スイッチを入れた。そしてスイッチが切れた後、10分間蒸らして、おこわを製造した。
何れの方法で製造したおこわも、常法にしたがって精白したもち米を使用して製造したおこわと、風味、食感ともにそん色のないものであった。
【0047】
【実施例5】
もち米10kg、水1.5kg、更にイノシトール33g、γ−アミノ酪酸0.1g、乳化処理したγ−オリザノール0.75gを加え、市販の自動もちつき器(商品名:自動餅搗機(中井機械工業(株)))で処理して、玄米もちを製造した。このようにして得た玄米成分強化加工もち米食品の1例である玄米もちは、常法にしたがい、通常のもち米を用いて、しかも臼と杵でついたもちと、風味、食感ともに全くそん色のないすぐれたものであった。
【0048】
【発明の効果】
本発明によって得たもち米玄米成分を強化した加工もち米(飯)は、もち米精白米でありながらもち米玄米と同等、更にはそれ以上のもち米玄米成分を含有しており、しかもその風味、食感はもち米玄米の場合よりもきわめてすぐれており、もち米精白米の場合と何らそん色のないものであった。したがって、本発明によれば、もち米玄米よりも更にすぐれたもち米精白米を得ることができる。
【0049】
本発明によって製造された、玄米成分強化加工もち米の栄養成分の分析例は、下記のとおりであって、玄米(四訂 日本食品成分表)と何らそん色のないものであった。玄米成分としては、もち米由来のほかウルチ米由来の玄米成分も使用可能であり、それらの混合物も使用可能である。
【0050】
【0051】
本発明によれば、玄米成分を強化したすぐれたもち米精白米といった加工もち米が得られるだけでなく、すぐれた玄米成分強化加工もち米食品も得ることができる。該加工もち米食品としては、飯、おこわ、具入りおこわ、せいろごはん、具入りせいろごはん、もち、もち類その他加工もち米に由来する食品が広く包含される。
Claims (6)
- イノシトール、γ−アミノ酪酸及びγ−オリザノールの三者をもち米精米に添加してなること、を特徴とする玄米成分強化加工もち米。
- もち米精米に対する重量比で、イノシトールを0.05〜0.5〜0.75%、γ−アミノ酪酸を0.0002〜0.003〜0.0045%、及びγ−オリザノールを0.005〜0.05〜0.075%をもち米精米に添加してなること、を特徴とする玄米成分強化加工もち米。
- イノシトール、γ−アミノ酪酸及びγ−オリザノールの存在下、もち米精米を加熱処理してなること、を特徴とする玄米成分強化加工もち米食品。
- 請求項1又は2に記載の加工もち米を蒸煮または炊飯してなること、を特徴とする請求項3に記載の玄米成分強化加工もち米食品。
- もち米精米を蒸煮又は炊飯する工程あるいはそれを更に加工処理する工程の少なくともひとつの工程において、イノシトール、γ−アミノ酪酸、γ−オリザノールを同時にまたは複数回に分けて存在せしめてなること、を特徴とする請求項3に記載の玄米成分強化加工もち米食品。
- 該もち米食品が、飯、おこわ、具入りおこわ、せいろごはん、もちの少なくともひとつであること、を特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の玄米成分強化加工もち米食品。
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