JP3990053B2 - 無鉛ガソリン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な無鉛ガソリンに関し、詳しくは自動車の燃料油として求められる各種性能をバランス良く満たす無鉛ガソリンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大気環境保全の観点から、自動車排出ガスに含まれる有害物質の低減が求まれている。ガソリン乗用車の排出ガスについては、平成12年に排出ガス中の一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物を昭和53年規制値の68%減とする新たな規制値の導入が見込まれている。この規制に対応するには、自動車側で排出ガス浄化触媒の能力を増強し、燃料噴射時期や燃料噴射量等をより精密に電子制御する必要がある。こうした自動車において、排出ガス浄化能力とともに燃費特性、運転性能を、最高レベルまでバランス良く引き出すためには、その燃料であるガソリンについてもバランスに優れた品質が要求される。しかしながら、これら各種性能をバランス良く満たすように最適化されたガソリンは現在まで得られていないなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況を鑑み、主として精密な電子制御化を行うガソリン自動車において、排出ガス浄化能力、燃費特性、運転性能を最高レベルまでバランス良く引き出す無鉛ガソリンを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明に係る無鉛ガソリンは、下記の(1)〜(17)の条件をすべて満たす無鉛ガソリンであって、
(1)リサーチ法オクタン価が89以上96未満
(2)モータ法オクタン価が79.5以上
(3)密度(15℃)が0.70〜0.77g/cm3
(4)蒸気圧が44〜93kPa
(5)蒸留初留点が20〜37℃
(6)10%留出温度が35〜70℃
(7)30%留出温度が50〜77℃
(8)50%留出温度が75〜105℃
(9)70%留出温度が95〜130℃
(10)90%留出温度が115〜180℃
(11)蒸留終点が150〜220℃
(12)芳香族分10〜45容量%
(13)オレフィン分0〜32容量%
(14)硫黄含有量0〜100ppm
(15)ベンゼン含有量0〜5容量%
(16)メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)含有量0〜15容量%
(17)含酸素化合物含有量0〜2.7質量%(酸素元素換算)
かつ、無鉛ガソリン中の各成分を下記の通りA〜Gにグループ分けし、
【0005】
グループA:プロパン、2−メチルプロパン(イソブタン)、1−ブテン、2−メチルプロペン(イソブチレン)、n−ブタン、t−2−ブテン、2,2−ジメチルプロパン、c−2−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチルブタン(イソペンタン)
【0006】
グループB:1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、n−ペンタン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、t−2−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、c−2−ペンテン、2−メチル−2−ブテン、1−t,3−ペンタジエン、シクロペンタジエン、2,2−ジメチルブタン、シクロペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、シクロペンタン、2,3−ジメチルブタン、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)、2,3−ジメチル−1−ブテン、4−メチル−c−2−ペンテン、2−メチルペンタン
【0007】
グループC:4−メチル−t−2−ペンテン、3−メチルペンタン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、n−ヘキサン、t−3−ヘキセン、c−3−ヘキセン、t−2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン、3−メチル−c−2−ペンテン、3−メチルシクロペンテン、c−2−ヘキセン、3−メチル−t−2−ペンテン、2,2−ジメチルペンタン、メチルシクロペンタン、2,4−ジメチルペンタン、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、2,2,3−トリメチルブタン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−c−2−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ペンテン、1−メチルシクロペンテン、ベンゼン、2−メチル−c−3−ヘキセン、3,3−ジメチルペンタン、5−メチル−1−ヘキセン、シクロヘキサン、2−メチル−t−3−ヘキセン、2−メチル−3−エチル−1−ブテン、4−メチル−1−ヘキセン
【0008】
グループD:4−メチル−c−2−ヘキセン、2−メチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、1,1−ジメチルシクロペンタン、シクロヘキセン、3−メチルヘキサン、3,4−ジメチル−c−2−ペンテン、1−c,3−ジメチルシクロペンタン、1−t,3−ジメチルシクロペンタン、3−エチルペンタン、1−t,2−ジメチルシクロペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、1−ヘプテン、2−エチル−1−ペンテン、3−メチル−c−3−ヘキセン、t−3−ヘプテン、n−ヘプタン、2−メチル−2−ヘキセン、3−メチル−c−2−ヘキセン、t−2−ヘプテン、3−エチル−2−ペンテン、3−メチル−t−2−ヘキセン、c−2−ヘプテン、1−c,2−ジメチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、2,2−ジメチルヘキサン、エチルシクロペンタン、2,5−ジメチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,4−ジメチルヘキサン
【0009】
グループE:1−c,2−t,4−トリメチルシクロペンタン、3,3−ジメチルヘキサン、1−t,2−c,3−トリメチルシクロペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、トルエン、2,3−ジメチルヘキサン、1,1,2−トリメチルシクロペンタン、2−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、3,4−ジメチルヘキサン、1−c,3−ジメチルシクロヘキサン、3−メチルヘプタン、3−エチルヘキサン、1−t,4−ジメチルシクロヘキサン、1,3−オクタジエン、1,1−ジメチルシクロヘキサン、2,2,5−トリメチルヘキサン、3−c−エチルメチルシクロペンタン、3−t−エチルメチルシクロペンタン、2−t−エチルメチルシクロペンタン、1,1−エチルメチルシクロペンタン、2,2,4−トリメチルヘキサン、1−t,2−ジメチルシクロヘキサン、t−4−オクテン、1−c,2−c,3−トリメチルシクロペンタン、1−t,3−ジメチルシクロヘキサン、n−オクタン、2−オクテン、2,3,5−トリメチルヘキサン、2,2−ジメチルヘプタン、エチルシクロヘキサン、2,6−ジメチルヘプタン、2,4−ジメチルヘプタン、4,4−ジメチルヘプタン、n−プロピルシクロペンタン、1−c,3−c,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘプタン、3,5−ジメチルヘプタン、3,3−ジメチルヘプタン、1,1,3−トリメチルシクロヘキサン
【0010】
グループF:2,4−ジメチル−1−ヘプテン、エチルベンゼン、1−c,2−t,4−トリメチルシクロヘキサン、2−メチル−1−オクテン、2−メチル−2−オクテン、1,3−ジメチルベンゼン(m−キシレン)、1,4−ジメチルベンゼン(p−キシレン)、3,4−ジメチルヘプタン、4−エチルヘプタン、4−メチルオクタン、2−メチルオクタン、3−エチルヘプタン、3−メチルオクタン、1−c,2−t,4−c−トリメチルシクロヘキサン、1,2−ジメチルベンゼン(o−キシレン)、1−ノネン、イソブチルシクロペンタン、c−2−ノネン、t−3−ノネン、n−ノナン、1,1−メチルエチルシクロヘキサン、t−2,2,5,5−テトラメチル−3−ヘキセン、イソプロピルベンゼン、c−3−ノネン、2,2−ジメチルオクタン、2,4−ジメチルオクタン、2,6−ジメチルオクタン、2,5−ジメチルオクタン、n−ブチルシクロペンタン、3,3−ジメチルオクタン、n−プロピルベンゼン、3−メチル−5−エチルヘプタン、1,3−メチルエチルベンゼン、1,4−メチルエチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、5−メチルノナン、1,2−メチルエチルベンゼン、2−メチルノナン、3−メチルノナン、3−エチル−2−メチル−2−ヘプテン、1,2,4−トリメチルベンゼン、イソブチルシクロヘキサン、1−デセン、イソブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、n−デカン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,3−メチルイソプロピルベンゼン、1,4−メチルイソプロピルベンゼン、2,3−ジヒドロインデン(インダン)
【0011】
グループG:sec−ブチルシクロヘキサン、1,2−メチルイソプロピルベンゼン、3−エチルノナン、1,3−ジエチルベンゼン、1,3−メチル−n−プロピルベンゼン、1,4−メチル−n−プロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、1,3−ジメチル−5−エチルベンゼン、1,2−ジエチルベンゼン、1,2−メチル−n−プロピルベンゼン、1,4−ジメチル−2−エチルベンゼン、1,3−ジメチル−4−エチルベンゼン、1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン、1,3−ジメチル−2−エチルベンゼン、1−ウンデセン、1,4−メチル−t−ブチルベンゼン、1,2−ジメチル−3−エチルベンゼン、n−ウンデカン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、5−メチルインダン、4−メチルインダン、1,2−エチル−n−プロピルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、1,2−ジイソプロピルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン、テトラヒドロナフタレン、ナフタレン、1,4−エチル−t−ブチルベンゼン、1,3−ジ−n−プロピルベンゼン、n−ドデカン、2−メチルナフタレン、n−トリデカン、1−メチルナフタレン、n−テトラデカン
各グループの含有量が無鉛ガソリン全量基準で下記の条件を満たすものである。
【0012】
グループA:5〜25質量%
グループB:11〜27質量%
グループC:8〜23質量%
グループD:2〜18質量%
グループE:5〜30質量%
グループF:5〜30質量%
グループG:0〜7質量%
グループA〜Gの合計量:85〜100質量%
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の無鉛ガソリンに課せられる諸条件に関して詳述する。
【0014】
本発明の無鉛ガソリンは、四エチル鉛などのアルキル鉛化合物を実質的に含有しないガソリンであり、たとえ極微量の鉛化合物を含有する場合でも、その含有量はJIS K 2255「ガソリン中の鉛分試験方法」の適用区分下限値以下である。
【0015】
本発明においては、上記条件を満たせば各種性能に対する要求をバランス良く満たす無鉛ガソリンが得られるが、気温の変化と共に無鉛ガソリンに要求される品質が異なる場合がある。特に冬期および夏期では無鉛ガソリンは作り分けられることが多い。従って、以下では冬期用無鉛ガソリンと夏期用無鉛ガソリンとに分けて詳述する。
【0016】
<冬期用無鉛ガソリン>
まず、冬期用無鉛ガソリンについて詳述する。ここで言う冬期用無鉛ガソリンとは、−30℃〜25℃程度の気温範囲で使用可能であり、特に気温−25〜10℃の範囲での使用に適したものである。
【0017】
(1)本発明の無鉛ガソリンは、リサーチ法オクタン価(RON)が89以上96未満、好ましくは90以上96未満である。本発明の無鉛ガソリンにおいて、RONが89に満たない場合は、ノッキングを生じる恐れがある。
【0018】
(2)本発明の無鉛ガソリンは、モーター法オクタン価(MON)が79.5以上、好ましくは80以上、より好ましくは80.5以上である。モーター法オクタン価が79.5に満たない場合は、高速走行中のノッキングを生じる恐れがある。
【0019】
ここで、リサーチ法オクタン価およびモ−タ−法オクタン価とは、それぞれ、JIS K 2280「オクタン価及びセタン価試験方法」により測定されるリサーチ法オクタン価およびモ−タ−法オクタン価を意味する。
【0020】
(3)本発明の無鉛ガソリンの密度(15℃)は、0.70〜0.77g/cm3である。燃費が悪化する可能性があることから、密度は0.70g/cm3以上、好ましくは0.71g/cm3以上、より好ましくは0.715g/cm3以上であることが必要である。一方、加速性の悪化や点火プラグのくすぶりが生じる可能性があることなどから、0.77g/cm3以下、好ましくは0.755g/cm3以下、より好ましくは0.75g/cm3以下、最も好ましくは0.74g/cm3以下であることが必要である。
【0021】
ここで、密度とは、JIS K 2249「原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表」により測定される密度を意味する。
【0022】
(4)本発明の無鉛ガソリンの蒸気圧は、44〜93kPaである。排出ガス中の炭化水素が増加する可能性があり、またベーパーロックによる運転性の不具合が生じる可能性があることから、蒸気圧が93kPa以下、好ましくは83kPa以下であることが必要である。また、低温始動性に不具合が生じる可能性があることから、44kPa以上、好ましくは50kPa以上、より好ましくは55kPa以上、さらにより好ましくは60kPa以上であることが必要である。ここで言う蒸気圧とは、JIS K 2258「原油及び燃料油蒸気圧試験方法(リ−ド法)」により測定される蒸気圧(リード蒸気圧(RVP))を意味する。
【0023】
(5)〜(11)本発明の無鉛ガソリンは、JIS K 2254「石油製品−蒸留試験方法」によって測定される蒸留性状が、
(5)蒸留初留点(初留点)が20〜37℃
(6)10%留出温度(T10)が35〜70℃
(7)30%留出温度(T30)が50〜77℃
(8)50%留出温度が(T50)75〜105℃
(9)70%留出温度が(T70)95〜130℃
(10)90%留出温度が(T90)115〜180℃
(11)蒸留終点(終点)が150〜220℃
であることが必要である。
【0024】
初留点は、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性があることから、20℃以上、好ましくは23℃以上であることが必要である。一方、低温運転性に不具合が生じる可能性があることから、37℃以下、好ましくは35℃以下、より好ましくは34℃以下であることが必要である。
【0025】
T10は、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性があり、またベーパーロックによる運転性の不具合が生じる可能性があることから、35℃以上、好ましくは38℃以上であることが必要である。一方、低温始動性に不具合が生じる可能性があることから、70℃以下、好ましくは60℃以下、より好ましくは55℃以下であることが必要である。
【0026】
T30は、燃費が悪化することから、50℃以上、好ましくは55℃以上であることが必要である。一方、中低温運転性に不具合が生じる可能性があることから、77℃以下、好ましくは75℃以下、より好ましくは70℃以下であることが必要である。
【0027】
T50は、燃費が悪化する可能性があり、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性があることから、75℃以上、好ましくは77℃以上、より好ましくは78℃以上であることが必要である。一方、中低温運転性に不具合が生じる可能性があり、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性があることから、105℃以下、好ましくは100℃以下、より好ましくは95℃以下であることが必要である。
【0028】
T70は、燃費が悪化する可能性があることから、95℃以上、好ましくは100℃以上であることが必要である。一方、冷機時の中低温運転性に不具合が生じる可能性がある、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性がある、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性がある、点火プラグのくすぶりを生じる可能性があることなどから、130℃以下、好ましくは125℃以下であることが必要である。
【0029】
T90は、燃費が悪化する可能性があることから、115℃以上、好ましくは120℃以上であることが必要である。一方、冷機時の中低温運転性に不具合が生じる可能性がある、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性がある、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性がある、点火プラグのくすぶりを生じる可能性があることなどから、180℃以下、好ましくは170℃以下、より好ましくは165℃以下であることが必要である。
【0030】
終点は、燃費が悪化する可能性があることから、150℃以上、好ましくは155℃以上であることが必要である。一方、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性があり、点火プラグのくすぶりを生じる可能性があることから、220℃以下、好ましくは210℃以下、より好ましくは200℃以下であることが必要である。
【0031】
(12)本発明の無鉛ガソリンの芳香族分含有量は、燃費が悪化する可能性があることから、10容量%以上、好ましくは15容量%以上であることが必要である。また、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性がある、点火プラグのくすぶりが生じる可能性がある、排出ガス中のベンゼンが増加する可能性があることなどから、45容量%以下、好ましくは42容量%以下、より好ましくは30容量%以下であることが必要である。
【0032】
(13)本発明の無鉛ガソリンのオレフィン分含有量は、0容量%以上、好ましくは5容量%以上である。また、オレフィン分含有量は、無鉛ガソリンの酸化安定性が悪くなる場合がある、排出ガス中の窒素酸化物が増加する場合があることなどから、32容量%以下、好ましくは30容量%以下、より好ましくは25容量%以下であることが必要である。
【0033】
なお、ここでいう芳香族分含有量およびオレフィン分含有量とは、JIS K2536「石油製品−成分試験方法」の蛍光指示薬吸着法で測定された値である。
【0034】
(14)本発明の無鉛ガソリンは、排出ガス中の一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物が増加する可能性があることから、硫黄分含有量が無鉛ガソリン全量基準で、100ppm以下、好ましくは80ppm以下、より好ましくは50ppm以下、最も好ましくは30ppm以下であることが必要である。
【0035】
ここで、硫黄分とは、JIS K 2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」により測定される硫黄分を意味している。
【0036】
(15)本発明の無鉛ガソリンは、排出ガス中のベンゼンが増加する可能性があることから、ベンゼン含有量が無鉛ガソリン全量基準で0〜5容量%、好ましくは0〜3容量%、より好ましくは0〜1容量%、さらにより好ましくは0〜0.5容量%であることが必要である。
【0037】
(16)本発明の無鉛ガソリンは、排出ガス中の窒素酸化物が増加する可能性があることから、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)含有量が無鉛ガソリン全量基準で0〜15容量%、好ましくは0〜7容量%、より好ましくは0〜1容量%、さらにより好ましくは0〜0.5容量%であることが必要である。
【0038】
ここで、ベンゼン、MTBEの含有量は、JIS k 2536「石油製品−成分試験方法」の「ガスクロによる全成分試験方法」により測定される含有量を意味している。
【0039】
本発明の無鉛ガソリンは、上記の各条件を満たすと共に、無鉛ガソリン中に含まれる各成分をグループA〜グループGに分け、各グループの含有量が無鉛ガソリン全量基準で下記の条件を満たすことが必要である。
【0040】
グループA:5〜25質量%
グループB:11〜27質量%
グループC:8〜23質量%
グループD:2〜18質量%
グループE:5〜30質量%
グループF:5〜30質量%
グループG:0〜7質量%
グループA〜Gの合計量:85〜100質量%
【0041】
グループAは、プロパン、2−メチルプロパン(イソブタン)、1−ブテン、2−メチルプロペン(イソブチレン)、n−ブタン、t−2−ブテン、2,2−ジメチルプロパン、c−2−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチルブタン(イソペンタン)である。低温始動性に不具合が生じる可能性があることから、グループAの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は5質量%以上、好ましくは8質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらにより好ましくは12質量%以上、最も好ましくは14質量%以上であることが必要である。また、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性がある、ベーパーロックによる運転性の不具合が生じる可能性があることなどから、グループAの含有量は25質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは18質量%以下であることが必要である。
【0042】
また、グループAの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0043】
プロパン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0.5質量%以下
2−メチルプロパン(イソブタン):0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、最も好ましくは1質量%以上、5質量%以下、好ましくは4質量%以下
1−ブテン:0〜4質量%、好ましくは0〜3質量%
2−メチルプロペン(イソブチレン):0〜5質量%、好ましくは0〜2質量%、より好ましくは0〜1.5質量%
n−ブタン:0質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、さらにより好ましくは2質量%以上、10質量%、好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下
t−2−ブテン:0〜4質量%、好ましくは0〜3質量%
2,2−ジメチルプロパン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
c−2−ブテン:0〜4質量%、好ましくは0〜3質量%
3−メチル−1−ブテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチルブタン(イソペンタン):0質量%以上、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらにより好ましくは7質量%以上、25質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは12質量%以下
【0044】
グループBは、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、n−ペンタン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、t−2−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、c−2−ペンテン、2−メチル−2−ブテン、1−t,3−ペンタジエン、シクロペンタジエン、2,2−ジメチルブタン、シクロペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、シクロペンタン、2,3−ジメチルブタン、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)、2,3−ジメチル−1−ブテン、4−メチル−c−2−ペンテン、2−メチルペンタンである。中低温運転性に不具合が生じる可能性があることから、グループBの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は11質量%以上、好ましくは12質量%以上、より好ましくは14質量%以上、さらにより好ましくは15質量%以上であることが必要である。また、燃費が悪化する可能性がある、排出ガス中の窒素酸化物が増加する可能性があることなどから、グループBの含有量は27質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは22質量%以下、さらにより好ましくは21質量%以下であることが必要である。
【0045】
また、グループBの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0046】
1−ペンテン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
2−メチル−1−ブテン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、3質量%以下、好ましくは2.5質量%以下
n−ペンタン:0質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下
2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン):0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.1質量%
t−2−ペンテン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5%以上、最も好ましくは0.8質量%以上、5質量%以下、好ましくは4質量%以下
3,3−ジメチル−1−ブテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
c−2−ペンテン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
2−メチル−2−ブテン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは1質量%以上、5質量%以下、好ましくは4質量%以下
1−t,3−ペンタジエン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.2質量%
シクロペンタジエン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0〜0.1質量%
2,2−ジメチルブタン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、3質量%以下、好ましくは2.5質量%以下
シクロペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
4−メチル−1−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチル−1−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
シクロペンタン:0〜4質量%、好ましくは0〜3質量%
2,3−ジメチルブタン:0質量%以上、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは0.7質量%以上、4質量%以下、好ましくは3質量%以下
メチル−t−ブチルエーテル(MTBE):0〜15質量%、好ましくは0〜7質量%、より好ましくは0〜6質量%、さらにより好ましくは0〜1質量%、最も好ましくは0〜0.5質量%
2,3−ジメチル−1−ブテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
4−メチル−c−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチルペンタン:0質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、さらにより好ましくは3質量%以上、最も好ましくは4質量%以上、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下
【0047】
グループCは、4−メチル−t−2−ペンテン、3−メチルペンタン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、n−ヘキサン、t−3−ヘキセン、c−3−ヘキセン、t−2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン、3−メチル−c−2−ペンテン、3−メチルシクロペンテン、c−2−ヘキセン、3−メチル−t−2−ペンテン、2,2−ジメチルペンタン、メチルシクロペンタン、2,4−ジメチルペンタン、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、2,2,3−トリメチルブタン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−c−2−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ペンテン、1−メチルシクロペンテン、ベンゼン、2−メチル−c−3−ヘキセン、3,3−ジメチルペンタン、5−メチル−1−ヘキセン、シクロヘキサン、2−メチル−t−3−ヘキセン、2−メチル−3−エチル−1−ブテン、4−メチル−1−ヘキセンである。中低温運転性に不具合が生じる可能性があることから、グループCの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は8質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは11質量%以上、さらにより好ましくは12質量%以上であることが必要である。また、燃費が悪化する可能性があることから、グループCの含有量は23質量%以下、好ましくは21質量%以下、より好ましくは20質量%以下であることが必要である。
【0048】
また、グループCの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0049】
4−メチル−t−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチルペンタン:0質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらにより好ましくは2質量%以上、最も好ましくは3質量%以上、10質量%以下、好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下
2−メチル−1−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
1−ヘキセン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
n−ヘキサン:0質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらにより好ましくは2質量%以上、最も好ましくは3質量%以上、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、さらに好ましくは7質量%以下
t−3−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
c−3−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
t−2−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2−メチル−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−メチル−c−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−メチルシクロペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
c−2−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−メチル−t−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2,2−ジメチルペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
メチルシクロペンタン:0質量%以上、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは0.8質量%以上、最も好ましくは1質量%以上、6質量%以下、好ましくは5質量%以下
2,4−ジメチルペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2,3,3−トリメチル−1−ブテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,2,3−トリメチルブタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
3,4−ジメチル−1−ペンテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
4,4−ジメチル−c−2−ペンテン:0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%
2,4−ジメチル−1−ペンテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1−メチルシクロペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
ベンゼン:0〜1質量%
2−メチル−c−3−ヘキセン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
3,3−ジメチルペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
5−メチル−1−ヘキセン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
シクロヘキサン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
2−メチル−t−3−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチル−3−エチル−1−ブテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
4−メチル−1−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
【0050】
グループDは、4−メチル−c−2−ヘキセン、2−メチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、1,1−ジメチルシクロペンタン、シクロヘキセン、3−メチルヘキサン、3,4−ジメチル−c−2−ペンテン、1−c,3−ジメチルシクロペンタン、1−t,3−ジメチルシクロペンタン、3−エチルペンタン、1−t,2−ジメチルシクロペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、1−ヘプテン、2−エチル−1−ペンテン、3−メチル−c−3−ヘキセン、t−3−ヘプテン、n−ヘプタン、2−メチル−2−ヘキセン、3−メチル−c−2−ヘキセン、t−2−ヘプテン、3−エチル−2−ペンテン、3−メチル−t−2−ヘキセン、c−2−ヘプテン、1−c,2−ジメチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、2,2−ジメチルヘキサン、エチルシクロペンタン、2,5−ジメチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,4−ジメチルヘキサンである。運転性が悪化する可能性があることから、グループDの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は2質量%以上、好ましくは3質量%以上、より好ましくは7質量%以上、さらにより好ましくは9質量%以上であることが必要である。また、燃費が悪化する可能性があることから、グループDの含有量は18質量%以下、好ましくは16質量%以下であることが必要である。
【0051】
また、グループDの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0052】
4−メチル−c−2−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチルヘキサン:0質量%以上、0.5質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上、さらにより好ましくは1質量%以上、最も好ましくは1.5質量%以上、6質量%以下、好ましくは5質量%以下
2,3−ジメチルペンタン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、3質量%以下、好ましくは2.5質量%以下
1,1−ジメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
シクロヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチルヘキサン:0質量%以上、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは1質量%以上、最も好ましくは1.5質量%以上、6質量%以下、好ましくは5質量%以下
3,4−ジメチル−c−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−c,3−ジメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
1−t,3−ジメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−エチルペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−t,2−ジメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2,2,4−トリメチルペンタン:0〜5質量%、好ましくは0〜4質量%
1−ヘプテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−エチル−1−ペンテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
3−メチル−c−3−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
t−3−ヘプテン:0〜2質量%、より好ましくは0〜1.5質量%
n−ヘプタン:0質量%以上、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、5質量%以下、好ましくは4質量%以下
2−メチル−2−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−メチル−c−2−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
t−2−ヘプテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−エチル−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチル−t−2−ヘキセン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
c−2−ヘプテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−c,2−ジメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
メチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2,2−ジメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
エチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2,5−ジメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,2,3−トリメチルペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,4−ジメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
【0053】
グループEは、1−c,2−t,4−トリメチルシクロペンタン、3,3−ジメチルヘキサン、1−t,2−c,3−トリメチルシクロペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、トルエン、2,3−ジメチルヘキサン、1,1,2−トリメチルシクロペンタン、2−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、3,4−ジメチルヘキサン、1−c,3−ジメチルシクロヘキサン、3−メチルヘプタン、3−エチルヘキサン、1−t,4−ジメチルシクロヘキサン、1,3−オクタジエン、1,1−ジメチルシクロヘキサン、2,2,5−トリメチルヘキサン、3−c−エチルメチルシクロペンタン、3−t−エチルメチルシクロペンタン、2−t−エチルメチルシクロペンタン、1,1−エチルメチルシクロペンタン、2,2,4−トリメチルヘキサン、1−t,2−ジメチルシクロヘキサン、t−4−オクテン、1−c,2−c,3−トリメチルシクロペンタン、1−t,3−ジメチルシクロヘキサン、n−オクタン、2−オクテン、2,3,5−トリメチルヘキサン、2,2−ジメチルヘプタン、エチルシクロヘキサン、2,6−ジメチルヘプタン、2,4−ジメチルヘプタン、4,4−ジメチルヘプタン、n−プロピルシクロペンタン、1−c,3−c,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘプタン、3,5−ジメチルヘプタン、3,3−ジメチルヘプタン、1,1,3−トリメチルシクロヘキサンである。運転性、燃費、排出ガスが悪化する可能性があることから、グループEの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は5質量%以上、好ましくは7質量%以上、最も好ましくは10質量%以上、さらにより好ましくは12質量%以上であることが必要である。また、運転性、燃費、排出ガスが悪化する可能性があることなどから、グループEの含有量は30質量%以下、好ましくは25質量%以下であることが必要である。
【0054】
また、グループEの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0055】
1−c,2−t,4−トリメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3,3−ジメチルヘキサン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1−t,2−c,3−トリメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,3,4−トリメチルペンタン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
トルエン:0質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらにより好ましくは5質量%以上、最も好ましくは7質量%以上、30質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは23質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下
2,3−ジメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,1,2−トリメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチルヘプタン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
4−メチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3,4−ジメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−c,3−ジメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチルヘプタン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
3−エチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−t,4−ジメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,3−オクタジエン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0.1質量%以下
1,1−ジメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,2,5−トリメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−c−エチルメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−t−エチルメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−t−エチルメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,1−エチルメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,2,4−トリメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−t,2−ジメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
t−4−オクテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−c,2−c,3−トリメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−t,3−ジメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−オクタン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
2−オクテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,3,5−トリメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,2−ジメチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
エチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,6−ジメチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,4−ジメチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
4,4−ジメチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
n−プロピルシクロペンタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1−c,3−c,5−トリメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,5−ジメチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3,5−ジメチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
3,3−ジメチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,1,3−トリメチルシクロヘキサン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
【0056】
グループFは、2,4−ジメチル−1−ヘプテン、エチルベンゼン、1−c,2−t,4−トリメチルシクロヘキサン、2−メチル−1−オクテン、2−メチル−2−オクテン、1,3−ジメチルベンゼン(m−キシレン)、1,4−ジメチルベンゼン(p−キシレン)、3,4−ジメチルヘプタン、4−エチルヘプタン、4−メチルオクタン、2−メチルオクタン、3−エチルヘプタン、3−メチルオクタン、1−c,2−t,4−c−トリメチルシクロヘキサン、1,2−ジメチルベンゼン(o−キシレン)、1−ノネン、イソブチルシクロペンタン、c−2−ノネン、t−3−ノネン、n−ノナン、1,1−メチルエチルシクロヘキサン、t−2,2,5,5−テトラメチル−3−ヘキセン、イソプロピルベンゼン、c−3−ノネン、2,2−ジメチルオクタン、2,4−ジメチルオクタン、2,6−ジメチルオクタン、2,5−ジメチルオクタン、n−ブチルシクロペンタン、3,3−ジメチルオクタン、n−プロピルベンゼン、3−メチル−5−エチルヘプタン、1,3−メチルエチルベンゼン、1,4−メチルエチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、5−メチルノナン、1,2−メチルエチルベンゼン、2−メチルノナン、3−メチルノナン、3−エチル−2−メチル−2−ヘプテン、1,2,4−トリメチルベンゼン、イソブチルシクロヘキサン、1−デセン、イソブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、n−デカン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,3−メチルイソプロピルベンゼン、1,4−メチルイソプロピルベンゼン、2,3−ジヒドロインデン(インダン)である。燃費が悪化する可能性があることから、グループFの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は5質量%以上、好ましくは8質量%以上であることが必要である。また、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性がある、冷機時の中低温運転性に不具合が生じる可能性がある、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性がある、点火プラグのくすぶりが生じる可能性があることなどから、グループFの含有量は30質量%以下、好ましくは28質量%以下、より好ましくは23質量%以下、さらにより好ましくは20質量%以下であることが必要である。
【0057】
また、グループFの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0058】
2,4−ジメチル−1−ヘプテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
エチルベンゼン:0〜6質量%、好ましくは0〜5質量%
1−c,2−t,4−トリメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチル−1−オクテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2−メチル−2−オクテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,3−ジメチルベンゼン(m−キシレン):0質量%以上、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、12質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下
1,4−ジメチルベンゼン(p−キシレン):0〜6質量%、好ましくは0〜5質量%
3,4−ジメチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
4−エチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
4−メチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−エチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
1−c,2−t,4−c−トリメチルシクロヘキサン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,2−ジメチルベンゼン(o−キシレン):0〜8質量%、好ましくは0〜6質量%、より好ましくは0〜5質量%、さらに好ましくは0〜4質量%
1−ノネン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
イソブチルシクロペンタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
c−2−ノネン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
t−3−ノネン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−ノナン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,1−メチルエチルシクロヘキサン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
t−2,2,5,5−テトラメチル−3−ヘキセン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
イソプロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
c−3−ノネン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,2−ジメチルオクタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,4−ジメチルオクタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,6−ジメチルオクタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,5−ジメチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−ブチルシクロペンタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
3,3−ジメチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−メチル−5−エチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,3−メチルエチルベンゼン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは1質量%以上、5質量%以下、好ましくは4質量%以下
1,4−メチルエチルベンゼン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%、最も好ましくは〜質量%
1,3,5−トリメチルベンゼン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、3質量%以下、好ましくは2.5質量%以下
5−メチルノナン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2−メチルエチルベンゼン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
2−メチルノナン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
3−メチルノナン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−エチル−2−メチル−2−ヘプテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,2,4−トリメチルベンゼン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは1質量%以上、最も好ましくは1.5質量%以上、10質量%以下、好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは4質量%以下
イソブチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−デセン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
イソブチルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
sec−ブチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−デカン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2,3−トリメチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
1,3−メチルイソプロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,4−メチルイソプロピルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,3−ジヒドロインデン(インダン):0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
【0059】
グループGは、sec−ブチルシクロヘキサン、1,2−メチルイソプロピルベンゼン、3−エチルノナン、1,3−ジエチルベンゼン、1,3−メチル−n−プロピルベンゼン、1,4−メチル−n−プロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、1,3−ジメチル−5−エチルベンゼン、1,2−ジエチルベンゼン、1,2−メチル−n−プロピルベンゼン、1,4−ジメチル−2−エチルベンゼン、1,3−ジメチル−4−エチルベンゼン、1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン、1,3−ジメチル−2−エチルベンゼン、1−ウンデセン、1,4−メチル−t−ブチルベンゼン、1,2−ジメチル−3−エチルベンゼン、n−ウンデカン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、5−メチルインダン、4−メチルインダン、1,2−エチル−n−プロピルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、1,2−ジイソプロピルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン、テトラヒドロナフタレン、ナフタレン、1,4−エチル−t−ブチルベンゼン、1,3−ジ−n−プロピルベンゼン、n−ドデカン、2−メチルナフタレン、n−トリデカン、1−メチルナフタレン、n−テトラデカンである。点火プラグのくすぶりが生じる可能性がある、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性があることなどの点から、グループGの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は0〜7質量%、好ましくは0〜6質量%、より好ましくは0〜4質量%、さらにより好ましくは0〜3質量%、最も好ましくは0〜2質量%であることが必要である。
【0060】
また、グループGの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0061】
sec−ブチルシクロヘキサン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,2−メチルイソプロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−エチルノナン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,3−ジエチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,3−メチル−n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,4−メチル−n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−ブチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,3−ジメチル−5−エチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2−ジエチルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,2−メチル−n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,4−ジメチル−2−エチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,3−ジメチル−4−エチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,3−ジメチル−2−エチルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1−ウンデセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,4−メチル−t−ブチルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0〜0.1質量%
1,2−ジメチル−3−エチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−ウンデカン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2,4,5−テトラメチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2,3,5−テトラメチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
5−メチルインダン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
4−メチルインダン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,2−エチル−n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.2質量%
1,3−ジイソプロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.3質量%
1,2−ジイソプロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.2質量%
1,4−ジイソプロピルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0〜0.1質量%
テトラヒドロナフタレン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
ナフタレン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.3質量%
1,4−エチル−t−ブチルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0〜0.1質量%
1,3−ジ−n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.2質量%
n−ドデカン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2−メチルナフタレン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.2質量%
n−トリデカン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1−メチルナフタレン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0〜0.1質量%
n−テトラデカン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
【0062】
また、上記したグループA〜グループGの各グループの合計含有量(無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は、運転性、燃費、排出ガスが悪化する可能性があることから、85質量%〜100質量%、好ましくは90〜100質量%、より好ましくは95〜100質量%であることが必要である。
【0063】
上記した各グループの合計含有量および各グループの成分の個々の含有量は、全てJIS K 2536「石油製品−成分試験方法」の「ガスクロによる全成分試験方法」に準じて測定される含有量を意味している。
【0064】
<夏期用無鉛ガソリン>
続いて、夏期用無鉛ガソリンについて詳述する。ここで言う夏期用無鉛ガソリンとは、0℃〜40℃程度の気温範囲で使用可能であり、特に気温10〜35℃の範囲での使用に適したものである。
【0065】
(1)本発明の無鉛ガソリンは、リサーチ法オクタン価(RON)が89以上96未満、好ましくは90以上96未満である。本発明の無鉛ガソリンにおいて、RONが89に満たない場合は、ノッキングを生じる恐れがある。
【0066】
(2)本発明の無鉛ガソリンは、モーター法オクタン価(MON)が79.5以上、好ましくは80以上、より好ましくは80.5以上である。モーター法オクタン価が79.5に満たない場合は、高速走行中のノッキングを生じる恐れがある。
【0067】
ここで、リサーチ法オクタン価およびモ−タ−法オクタン価とは、それぞれ、JIS K 2280「オクタン価及びセタン価試験方法」により測定されるリサーチ法オクタン価およびモ−タ−法オクタン価を意味する。
【0068】
(3)本発明の無鉛ガソリンの密度(15℃)は、0.70〜0.77g/cm3である。燃費が悪化する可能性があることから、密度は0.70g/cm3以上、好ましくは0.715g/cm3以上、より好ましくは0.72g/cm3以上であることが必要である。一方、加速性の悪化や点火プラグのくすぶりが生じる可能性があることなどから、0.77g/cm3以下、好ましくは0.755g/cm3以下、より好ましくは0.75g/cm3以下、最も好ましくは0.745g/cm3以下であることが必要である。
【0069】
ここで、密度とは、JIS K 2249「原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表」により測定される密度を意味する。
【0070】
(4)本発明の無鉛ガソリンの蒸気圧は、44〜93kPaである。ベーパーロックによる高温運転性の不具合や高温再始動性の不具合が生じる可能性がある、燃料蒸発ガスが増加する可能性があることなどから、蒸気圧が93kPa以下、好ましくは78kPa以下、より好ましくは75kPa以下、さらにより好ましくは70kPa以下であることが必要である。また、冷機状態での始動性に不具合が生じる可能性があることから、44kPa以上、好ましくは50kPa以上、より好ましくは55kPa以上であることが必要である。ここで言う蒸気圧とは、JIS K 2258「原油及び燃料油蒸気圧試験方法(リ−ド法)」により測定される蒸気圧(リード蒸気圧(RVP))を意味する。
【0071】
(5)〜(11)本発明の無鉛ガソリンは、JIS K 2254「石油製品−蒸留試験方法」によって測定される蒸留性状が、
(5)蒸留初留点(初留点)が20〜37℃
(6)10%留出温度(T10)が35〜70℃
(7)30%留出温度(T30)が50〜77℃
(8)50%留出温度が(T50)75〜105℃
(9)70%留出温度が(T70)95〜130℃
(10)90%留出温度が(T90)115〜180℃
(11)蒸留終点(終点)が150〜220℃
であることが必要である。
【0072】
初留点は、高温運転性に不具合が生じる可能性があることから、20℃以上、好ましくは24℃以上であることが必要である。一方、冷機状態での始動性に不具合が生じる可能性があることから、37℃以下、好ましくは36℃以下であることが必要である。
【0073】
T10は、ベーパーロックによる高温運転性の不具合や高温再始動性の不具合が生じる可能性がある、燃料蒸発ガスが増加する必要があることなどから、35℃以上、好ましくは40℃以上であることが必要である。一方、冷機状態での始動性に不具合が生じる可能性があることから、70℃以下、好ましくは60℃以下であることが必要である。
【0074】
T30は、高温運転性に不具合が生じる可能性がある、燃費が悪化する可能性があることなどから、50℃以上、好ましくは55℃以上、より好ましくは58℃以上であることが必要である。一方、冷機時の運転性に不具合が生じる可能性があることから、77℃以下、好ましくは75℃以下、より好ましくは72℃以下であることが必要である。
【0075】
T50は、高温運転性に不具合が生じる可能性がある、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性がある、燃費が悪化する可能性があることなどから、75℃以上、好ましくは80℃以上であることが必要である。一方、冷機時の運転性に不具合が生じる可能性がある、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性があることなどから、105℃以下、好ましくは100℃以下、より好ましくは97℃以下、さらにより好ましくは95℃以下であることが必要である。
【0076】
T70は、燃費が悪化する可能性があることから、95℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは105℃以上であることが必要である。一方、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性がある、冷機時の運転性に不具合が生じる可能性がある、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性がある、点火プラグのくすぶりが生じる可能性があることなどから、130℃以下、好ましくは128℃以下であることが必要である。
【0077】
T90は、燃費が悪化する可能性があることから、115℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは125℃以上であることが必要である。一方、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性がある、冷機時の運転性に不具合が生じる可能性がある、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性がある、点火プラグのくすぶりが生じる可能性があることなどから、180℃以下、好ましくは175℃以下、より好ましくは170℃以下であることが必要である。
【0078】
終点は、燃費が悪化する可能性があることから、150℃以上、好ましくは155℃以上、より好ましくは160℃以上であることが必要である。一方、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性があり、点火プラグのくすぶりを生じる可能性があることから、220℃以下、好ましくは210℃以下、より好ましくは205℃以下であることが必要である。
【0079】
(12)本発明の無鉛ガソリンの芳香族分含有量は、燃費が悪化する可能性があることから、10容量%以上、好ましくは15容量%以上であることが必要である。また、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性がある、点火プラグのくすぶりが生じる可能性がある、排出ガス中のベンゼンが増加する可能性があることなどから、45容量%以下、好ましくは42容量%以下、より好ましくは35容量%以下であることが必要である。
【0080】
(13)本発明の無鉛ガソリンのオレフィン分含有量は、0容量%以上、好ましくは5容量%以上である。また、オレフィン分含有量は、無鉛ガソリンの酸化安定性が悪くなる場合がある、排出ガス中の窒素酸化物が増加する場合があることなどから、32容量%以下、好ましくは30容量%以下であることが必要である。
【0081】
なお、ここでいう芳香族分含有量およびオレフィン分含有量とは、JIS K2536「石油製品−成分試験方法」の蛍光指示薬吸着法で測定された値である。
【0082】
(14)本発明の無鉛ガソリンは、排出ガス中の一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物が増加する可能性があることから、硫黄分含有量が無鉛ガソリン全量基準で、100ppm以下、好ましくは80ppm以下、より好ましくは50ppm以下、最も好ましくは30ppm以下であることが必要である。
【0083】
ここで、硫黄分とは、JIS K 2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」により測定される硫黄分を意味している。
【0084】
(15)本発明の無鉛ガソリンは、排出ガス中のベンゼンが増加する可能性があることから、ベンゼン含有量が無鉛ガソリン全量基準で0〜5容量%、好ましくは0〜3容量%、より好ましくは0〜1容量%、さらにより好ましくは0〜0.5容量%であることが必要である。
【0085】
(16)本発明の無鉛ガソリンは、排出ガス中の窒素酸化物が増加する可能性があることから、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)含有量が無鉛ガソリン全量基準で0〜15容量%、好ましくは0〜7容量%、より好ましくは0〜1容量%、さらにより好ましくは0〜0.5容量%であることが必要である。
【0086】
ここで、ベンゼン、MTBEの含有量は、JIS k 2536「石油製品−成分試験方法」の「ガスクロによる全成分試験方法」により測定される含有量を意味している。
【0087】
本発明の無鉛ガソリンは、上記の各条件を満たすと共に、無鉛ガソリン中に含まれる各成分をグループA〜グループGに分け、各グループの含有量が無鉛ガソリン全量基準で下記の条件を満たすことが必要である。
【0088】
グループA:5〜25質量%
グループB:11〜27質量%
グループC:8〜23質量%
グループD:2〜18質量%
グループE:5〜30質量%
グループF:5〜30質量%
グループG:0〜7質量%
グループA〜Gの合計量:85〜100質量%
【0089】
グループAは、プロパン、2−メチルプロパン(イソブタン)、1−ブテン、2−メチルプロペン(イソブチレン)、n−ブタン、t−2−ブテン、2,2−ジメチルプロパン、c−2−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチルブタン(イソペンタン)である。冷機状態での始動性始動性に不具合が生じる可能性があることから、グループAの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は、5質量%以上、好ましくは7質量%以上、より好ましくは8質量%以上であることが必要である。また、ベーパーロックによる高温運転性の不具合や高温再始動性の不具合が生じる可能性がある、燃料蒸発ガスが増加する可能性があることなどから、グループAの含有量は25質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは17質量%以下、さらにより好ましくは16質量%以下、最も好ましくは15質量%以下であることが必要である。
【0090】
また、グループAの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0091】
プロパン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.2質量%
2−メチルプロパン(イソブタン):0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、さらにより好ましくは0.3質量%以上、最も好ましくは0.5質量%以上、4質量%以下、好ましくは3質量%以下
1−ブテン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
2−メチルプロペン(イソブチレン):0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−ブタン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは1質量%以上、最も好ましくは1.5質量%以上、10質量%以下、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは4質量%以下
t−2−ブテン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
2,2−ジメチルプロパン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
c−2−ブテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−メチル−1−ブテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチルブタン(イソペンタン):0質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらにより好ましくは5質量%以上、最も好ましくは6質量%以上、25質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは12質量%以下
【0092】
グループBは、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、n−ペンタン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、t−2−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、c−2−ペンテン、2−メチル−2−ブテン、1−t,3−ペンタジエン、シクロペンタジエン、2,2−ジメチルブタン、シクロペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、シクロペンタン、2,3−ジメチルブタン、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)、2,3−ジメチル−1−ブテン、4−メチル−c−2−ペンテン、2−メチルペンタンである。冷機時の運転性に不具合が生じる可能性があることから、グループBの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は11質量%以上、好ましくは13質量%以上、より好ましくは14質量%以上、さらにより好ましくは15質量%以上であることが必要である。また、高温運転性に不具合が生じる可能性がある、燃費が悪化する可能性がある、排出ガス中の窒素酸化物が増加する可能性があることなどから、グループBの含有量は27質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは22質量%以下、さらにより好ましくは20質量%以下であることが必要である。
【0093】
また、グループBの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0094】
1−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2−メチル−1−ブテン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
n−ペンタン:0質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、さらにより好ましくは3質量%以上、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン):0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0〜0.1質量%
t−2−ペンテン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、4質量%以下、好ましくは3質量%以下
3,3−ジメチル−1−ブテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
c−2−ペンテン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
2−メチル−2−ブテン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは1質量%以上、5質量%以下、好ましくは4質量%以下
1−t,3−ペンタジエン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0〜0.1質量%
シクロペンタジエン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0〜0.1質量%
2,2−ジメチルブタン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
シクロペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
4−メチル−1−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチル−1−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
シクロペンタン:0〜4質量%、好ましくは0〜3質量%
2,3−ジメチルブタン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、3質量%以下、好ましくは2.5質量%以下
メチル−t−ブチルエーテル(MTBE):0〜15質量%、好ましくは0〜7質量%、より好ましくは0〜6質量%、さらにより好ましくは0〜1質量%、最も好ましくは0〜0.5質量%
2,3−ジメチル−1−ブテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
4−メチル−c−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチルペンタン:0質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、さらにより好ましくは3質量%以上、最も好ましくは4質量%以上、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下
【0095】
グループCは、4−メチル−t−2−ペンテン、3−メチルペンタン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、n−ヘキサン、t−3−ヘキセン、c−3−ヘキセン、t−2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン、3−メチル−c−2−ペンテン、3−メチルシクロペンテン、c−2−ヘキセン、3−メチル−t−2−ペンテン、2,2−ジメチルペンタン、メチルシクロペンタン、2,4−ジメチルペンタン、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、2,2,3−トリメチルブタン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−c−2−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ペンテン、1−メチルシクロペンテン、ベンゼン、2−メチル−c−3−ヘキセン、3,3−ジメチルペンタン、5−メチル−1−ヘキセン、シクロヘキサン、2−メチル−t−3−ヘキセン、2−メチル−3−エチル−1−ブテン、4−メチル−1−ヘキセンである。冷機時の運転性に不具合が生じる可能性があることから、グループCの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は8質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは11質量%以上、さらにより好ましくは12質量%以上であることが必要である。また、高温運転性に不具合が生じる可能性がある、燃費が悪化する可能性があることなどから、グループCの含有量は23質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは19質量%以下であることが必要である。
【0096】
また、グループCの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0097】
4−メチル−t−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチルペンタン:0質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、さらにより好ましくは2.5質量%以上、最も好ましくは3質量%以上、10質量%以下、好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下
2−メチル−1−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
1−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−ヘキサン:0質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、さらにより好ましくは2質量%以上、最も好ましくは3質量%以上、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、さらに好ましくは7質量%以下
t−3−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
c−3−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
t−2−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2−メチル−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−メチル−c−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−メチルシクロペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
c−2−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチル−t−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2,2−ジメチルペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
メチルシクロペンタン:0質量%以上、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは0.8質量%以上、最も好ましくは1質量%以上
2,4−ジメチルペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2,3,3−トリメチル−1−ブテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,2,3−トリメチルブタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
3,4−ジメチル−1−ペンテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
4,4−ジメチル−c−2−ペンテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,4−ジメチル−1−ペンテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1−メチルシクロペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
ベンゼン:0〜1質量%
2−メチル−c−3−ヘキセン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
3,3−ジメチルペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
5−メチル−1−ヘキセン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
シクロヘキサン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
2−メチル−t−3−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチル−3−エチル−1−ブテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
4−メチル−1−ヘキセン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
【0098】
グループDは、4−メチル−c−2−ヘキセン、2−メチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、1,1−ジメチルシクロペンタン、シクロヘキセン、3−メチルヘキサン、3,4−ジメチル−c−2−ペンテン、1−c,3−ジメチルシクロペンタン、1−t,3−ジメチルシクロペンタン、3−エチルペンタン、1−t,2−ジメチルシクロペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、1−ヘプテン、2−エチル−1−ペンテン、3−メチル−c−3−ヘキセン、t−3−ヘプテン、n−ヘプタン、2−メチル−2−ヘキセン、3−メチル−c−2−ヘキセン、t−2−ヘプテン、3−エチル−2−ペンテン、3−メチル−t−2−ヘキセン、c−2−ヘプテン、1−c,2−ジメチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、2,2−ジメチルヘキサン、エチルシクロペンタン、2,5−ジメチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,4−ジメチルヘキサンである。運転性が悪化する可能性があることから、グループDの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は2質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらにより好ましくは7質量%以上、最も好ましくは8質量%以上であることが必要である。また、燃費が悪化する可能性があることから、グループDの含有量は18質量%以下、好ましくは17質量%以下、より好ましくは16質量%以下、さらにより好ましくは15質量%以下であることが必要である。
【0099】
また、グループDの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0100】
4−メチル−c−2−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチルヘキサン:0質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらにより好ましくは1.5質量%以上、6質量%以下、好ましくは5質量%以下
2,3−ジメチルペンタン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、3質量%以下、好ましくは2.5質量%以下
1,1−ジメチルシクロペンタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
シクロヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチルヘキサン:0質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらにより好ましくは1.5質量%以上、6質量%以下、好ましくは5質量%以下
3,4−ジメチル−c−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−c,3−ジメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
1−t,3−ジメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−エチルペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
1−t,2−ジメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,2,4−トリメチルペンタン:0〜4質量%、好ましくは0〜3質量%
1−ヘプテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2−エチル−1−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチル−c−3−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
t−3−ヘプテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
n−ヘプタン:0質量%以上、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは1質量%以上、5質量%以下、好ましくは4質量%以下
2−メチル−2−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−メチル−c−2−ヘキセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
t−2−ヘプテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−エチル−2−ペンテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチル−t−2−ヘキセン:0〜3質量%、好ましくは0〜2.5質量%
c−2−ヘプテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−c,2−ジメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
メチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2,2−ジメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
エチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,5−ジメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,2,3−トリメチルペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2,4−ジメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
【0101】
グループEは、1−c,2−t,4−トリメチルシクロペンタン、3,3−ジメチルヘキサン、1−t,2−c,3−トリメチルシクロペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、トルエン、2,3−ジメチルヘキサン、1,1,2−トリメチルシクロペンタン、2−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、3,4−ジメチルヘキサン、1−c,3−ジメチルシクロヘキサン、3−メチルヘプタン、3−エチルヘキサン、1−t,4−ジメチルシクロヘキサン、1,3−オクタジエン、1,1−ジメチルシクロヘキサン、2,2,5−トリメチルヘキサン、3−c−エチルメチルシクロペンタン、3−t−エチルメチルシクロペンタン、2−t−エチルメチルシクロペンタン、1,1−エチルメチルシクロペンタン、2,2,4−トリメチルヘキサン、1−t,2−ジメチルシクロヘキサン、t−4−オクテン、1−c,2−c,3−トリメチルシクロペンタン、1−t,3−ジメチルシクロヘキサン、n−オクタン、2−オクテン、2,3,5−トリメチルヘキサン、2,2−ジメチルヘプタン、エチルシクロヘキサン、2,6−ジメチルヘプタン、2,4−ジメチルヘプタン、4,4−ジメチルヘプタン、n−プロピルシクロペンタン、1−c,3−c,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘプタン、3,5−ジメチルヘプタン、3,3−ジメチルヘプタン、1,1,3−トリメチルシクロヘキサンである。運転性、燃費、排出ガスが悪化する可能性があることから、グループEの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は5質量%以上、好ましくは6質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらにより好ましくは11質量%以上であることが必要である。また、運転性、燃費、排出ガスが悪化する可能性があることから、グループEの含有量は30質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは22質量%以下、さらにより好ましくは21質量%以下であることが必要である。
【0102】
また、グループEの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0103】
1−c,2−t,4−トリメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3,3−ジメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−t,2−c,3−トリメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,3,4−トリメチルペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
トルエン:0質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらにより好ましくは3質量%以上、最も好ましくは4質量%以上、30質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは23質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下
2,3−ジメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,1,2−トリメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
4−メチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3,4−ジメチルヘキサン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1−c,3−ジメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−エチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−t,4−ジメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,3−オクタジエン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0〜0.1質量%
1,1−ジメチルシクロヘキサン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,2,5−トリメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−c−エチルメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−t−エチルメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−t−エチルメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,1−エチルメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,2,4−トリメチルヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−t,2−ジメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
t−4−オクテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−c,2−c,3−トリメチルシクロペンタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−t,3−ジメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
n−オクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
2−オクテン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,3,5−トリメチルヘキサン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,2−ジメチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
エチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,6−ジメチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,4−ジメチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
4,4−ジメチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
n−プロピルシクロペンタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1−c,3−c,5−トリメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,5−ジメチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3,5−ジメチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
3,3−ジメチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,1,3−トリメチルシクロヘキサン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
【0104】
グループFは、2,4−ジメチル−1−ヘプテン、エチルベンゼン、1−c,2−t,4−トリメチルシクロヘキサン、2−メチル−1−オクテン、2−メチル−2−オクテン、1,3−ジメチルベンゼン(m−キシレン)、1,4−ジメチルベンゼン(p−キシレン)、3,4−ジメチルヘプタン、4−エチルヘプタン、4−メチルオクタン、2−メチルオクタン、3−エチルヘプタン、3−メチルオクタン、1−c,2−t,4−c−トリメチルシクロヘキサン、1,2−ジメチルベンゼン(o−キシレン)、1−ノネン、イソブチルシクロペンタン、c−2−ノネン、t−3−ノネン、n−ノナン、1,1−メチルエチルシクロヘキサン、t−2,2,5,5−テトラメチル−3−ヘキセン、イソプロピルベンゼン、c−3−ノネン、2,2−ジメチルオクタン、2,4−ジメチルオクタン、2,6−ジメチルオクタン、2,5−ジメチルオクタン、n−ブチルシクロペンタン、3,3−ジメチルオクタン、n−プロピルベンゼン、3−メチル−5−エチルヘプタン、1,3−メチルエチルベンゼン、1,4−メチルエチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、5−メチルノナン、1,2−メチルエチルベンゼン、2−メチルノナン、3−メチルノナン、3−エチル−2−メチル−2−ヘプテン、1,2,4−トリメチルベンゼン、イソブチルシクロヘキサン、1−デセン、イソブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、n−デカン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,3−メチルイソプロピルベンゼン、1,4−メチルイソプロピルベンゼン、2,3−ジヒドロインデン(インダン)である。燃費が悪化する可能性があることから、グループFの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は5質量%以上、好ましくは10質量%、より好ましくは14質量%以上であることが必要である。また、排出ガス中の炭化水素が増加する可能性がある、冷機時の運転性に不具合が生じる可能性がある、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性がある、点火プラグのくすぶりが生じる可能性があることなどから、グループFの含有量は30質量%以下、好ましくは27質量%以下、より好ましくは24質量%以下であることが必要である。
【0105】
また、グループFの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0106】
2,4−ジメチル−1−ヘプテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
エチルベンゼン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、8質量%以下、好ましくは6質量%以下、より好ましくは5質量%以下
1−c,2−t,4−トリメチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチル−1−オクテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2−メチル−2−オクテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,3−ジメチルベンゼン(m−キシレン):0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、最も好ましくは1質量%以上、12質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下
1,4−ジメチルベンゼン(p−キシレン):0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、6質量%以下、好ましくは5質量%以下
3,4−ジメチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
4−エチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
4−メチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−エチルヘプタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−メチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−c,2−t,4−c−トリメチルシクロヘキサン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,2−ジメチルベンゼン(o−キシレン):0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、8質量%以下、好ましくは6質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは4質量%以下
1−ノネン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
イソブチルシクロペンタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
c−2−ノネン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
t−3−ノネン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−ノナン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,1−メチルエチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
t−2,2,5,5−テトラメチル−3−ヘキセン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
イソプロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
c−3−ノネン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,2−ジメチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,4−ジメチルオクタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,6−ジメチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2,5−ジメチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−ブチルシクロペンタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
3,3−ジメチルオクタン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
3−メチル−5−エチルヘプタン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,3−メチルエチルベンゼン:0質量%以上、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは1質量%以上、最も好ましくは1.2質量%以上、6質量%以下、好ましくは5質量%以下
1,4−メチルエチルベンゼン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらにより好ましくは0.5質量%以上、4質量%以下、好ましくは3質量%以下
1,3,5−トリメチルベンゼン:0質量%以上、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは0.7質量%以上、4質量%以下、好ましくは3質量%以下
5−メチルノナン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2−メチルエチルベンゼン:0〜4質量%、好ましくは0〜3質量%
2−メチルノナン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
3−メチルノナン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−エチル−2−メチル−2−ヘプテン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,2,4−トリメチルベンゼン:0質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらにより好ましくは1.5質量%以上、最も好ましくは2質量%以上、10質量%以下、好ましくは8質量%、より好ましくは6質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下
イソブチルシクロヘキサン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−デセン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
イソブチルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
sec−ブチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−デカン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2,3−トリメチルベンゼン:0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、さらにより好ましくは0.3質量%以上、最も好ましくは0.5質量%以上、4質量%以下、好ましくは3質量%以下
1,3−メチルイソプロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,4−メチルイソプロピルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
2,3−ジヒドロインデン(インダン):0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
【0107】
グループGは、sec−ブチルシクロヘキサン、1,2−メチルイソプロピルベンゼン、3−エチルノナン、1,3−ジエチルベンゼン、1,3−メチル−n−プロピルベンゼン、1,4−メチル−n−プロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、1,3−ジメチル−5−エチルベンゼン、1,2−ジエチルベンゼン、1,2−メチル−n−プロピルベンゼン、1,4−ジメチル−2−エチルベンゼン、1,3−ジメチル−4−エチルベンゼン、1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン、1,3−ジメチル−2−エチルベンゼン、1−ウンデセン、1,4−メチル−t−ブチルベンゼン、1,2−ジメチル−3−エチルベンゼン、n−ウンデカン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、5−メチルインダン、4−メチルインダン、1,2−エチル−n−プロピルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、1,2−ジイソプロピルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン、テトラヒドロナフタレン、ナフタレン、1,4−エチル−t−ブチルベンゼン、1,3−ジ−n−プロピルベンゼン、n−ドデカン、2−メチルナフタレン、n−トリデカン、1−メチルナフタレン、n−テトラデカンである。点火プラグのくすぶりが生じる可能性がある、吸気弁デポジットおよび燃焼室デポジットが増加する可能性があることなどから、グループGの含有量(合計量、無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は0〜7質量%、好ましくは0〜6質量%、より好ましくは0〜5.5質量%、さらにより好ましくは0〜5質量%であることが必要である。
【0108】
また、グループGの個々の成分の含有量については特に制限はないが、以下の通りとなることが望ましい。
【0109】
sec−ブチルシクロヘキサン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,2−メチルイソプロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
3−エチルノナン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,3−ジエチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,3−メチル−n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,4−メチル−n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−ブチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,3−ジメチル−5−エチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2−ジエチルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1,2−メチル−n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,4−ジメチル−2−エチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,3−ジメチル−4−エチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
1,3−ジメチル−2−エチルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
1−ウンデセン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,4−メチル−t−ブチルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0〜0.1質量%
1,2−ジメチル−3−エチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
n−ウンデカン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2,4,5−テトラメチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2,3,5−テトラメチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
5−メチルインダン:0〜2質量%、好ましくは0〜1.5質量%
4−メチルインダン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1,2−エチル−n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.3質量%
1,3−ジイソプロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.3質量%
1,2−ジイソプロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.2質量%
1,4−ジイソプロピルベンゼン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%、より好ましくは0〜0.1質量%
テトラヒドロナフタレン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
ナフタレン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.4質量%
1,4−エチル−t−ブチルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%
1,3−ジ−n−プロピルベンゼン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.2質量%
n−ドデカン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
2−メチルナフタレン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.4質量%
n−トリデカン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%
1−メチルナフタレン:0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0〜0.5質量%、さらに好ましくは0〜0.2質量%
n−テトラデカン:0〜1質量%、好ましくは0〜0.5質量%
【0110】
また、上記したグループA〜グループGの各グループの合計含有量(無鉛ガソリン全量基準;以下同じ)は、運転性、燃費、排出ガスが悪化する可能性があることから、85質量%〜100質量%、好ましくは90〜100質量%、より好ましくは95〜100質量%であることが必要である。
【0111】
上記した各グループの合計含有量および各グループの成分の個々の含有量は、全てJIS K 2536「石油製品−成分試験方法」の「ガスクロによる全成分試験方法」に準じて測定される含有量を意味している。
【0112】
<その他の性状>
本発明の無鉛ガソリンは、上記した各条件を上記各条件を満たしていれば、自動車の燃料油として求められる各種性能をバランス良く満たすものが得られるが、さらにその性能を向上させることができることから、JIS K 2261「石油製品−自動車ガソリン及び航空燃料油−実在ガム試験方法−噴射蒸発法」により測定した未洗実在ガムが、20mg/100ml以下であることが好ましく、また洗浄実在ガムが3mg/100ml以下であることが好ましく、1mg/100ml以下であることがより好ましい。これらの値が上記の値を超えた場合は、燃料導入系統において析出物が生成したり、吸入弁が膠着する心配がある。
【0113】
(17)本発明の無鉛ガソリンにおいて、含酸素化合物の含有量は無鉛ガソリン全量基準で酸素元素換算で0〜2.7質量%、好ましくは0〜2.0質量%であることが必要である。2.7質量%を越える場合は、無鉛ガソリンの燃費が悪化し、また排出ガス中のNOxが増加する可能性がある。
【0114】
ここで含酸素化合物とは、炭素数2〜4のアルコール類、炭素数4〜8のエーテル類などを指す。本発明の無鉛ガソリンに配合可能な含酸素化合物としては、エタノール、メチルターシャリーブチルエーテル(MTBE)、エチルターシャリーブチルエーテル、ターシャリーアミルメチルエーテル(TAME)、ターシャリーアミルエチルエーテルなどがあり、なかでもMTBE、TAMEが好ましく、最も好ましくはMTBEである。なお、メタノールは排出ガス中のアルデヒド濃度が高くなる可能性があり、腐食性もあるので好ましくない。
【0115】
また、本発明の無鉛ガソリンの、JIS K 2279「原油及び石油製品−発熱量試験方法及び計算による推定方法」により測定した総発熱量は、40000J/g以上、好ましくは45000J/g以上であることが必要である。
【0116】
また、本発明の無鉛ガソリンの、JIS K 2287「ガソリン酸化安定度試験方法(誘導期間法)」によって測定した酸化安定度は、480分以上、好ましくは1440分以上であることが必要である。酸化安定度が480分に満たない場合は、貯蔵中にガムが生成する可能性がある。
【0117】
また、本発明の無鉛ガソリンは、銅板腐食(50℃、3h)が1、好ましくは1aであることが望ましい。銅板腐食が1を越える場合は、燃料系統の導管が腐食する可能性がある。
【0118】
ここで、銅板腐食とは、JIS K 2513「石油製品−銅板腐食試験方法」(試験温度50℃、試験時間3時間)に準拠して測定されるものである。
【0119】
<製造方法>
本発明の無鉛ガソリンは任意の方法で製造することができる。この際用いられるガソリン基材としては、例えば、任意の性状を有する、原油を常圧蒸留して得られる軽質ナフサ;接触分解法、水素化分解法などで得られる分解ガソリン;接触改質法で得られる改質ガソリン;オレフィンの重合によって得られる重合ガソリン;イソブタンなどの炭化水素に低級オレフィンを付加(アルキル化)することによって得られるアルキレート;軽質ナフサを異性化装置でイソパラフィンに転化して得られる異性化ガソリン;脱n−パラフィン油;ブタン;芳香族炭化水素化合物;プロピレンを二量化し、続いてこれを水素化して得られるパラフィン留分などが挙げられる。
【0120】
典型的な配合例を説明すると、本発明の無鉛ガソリンは、例えば
(1)改質ガソリン、0〜70質量%
(2)改質ガソリンの軽質留分(沸点範囲、25〜120℃程度)、0〜35質量%
(3)改質ガソリンの重質留分(沸点範囲、110℃〜200℃程度)、0〜45質量%
(4)分解ガソリン、0〜50質量%
(5)分解ガソリンの軽質留分(沸点範囲、25〜90℃程度)、0〜45質量%
(6)アルキレート、0〜40質量%
(7)プロピレンを二量化し、続いてこれを水素化して得られるパラフィン留分、0〜30質量%
(8)異性化ガソリン、0〜30質量%
(9)MTBE、0〜15質量%
(10)軽質ナフサ、0〜10質量%
(11)ブタン、0〜10質量%
を調合することによって得られる。この場合、各調合基材の個々の配合量は、最終的に得られる無鉛ガソリンが、本発明の規定を満足するように、上に示した範囲から選択されることはもちろんである。
【0121】
また、本発明の無鉛ガソリンを製造するにあたって、ベンゼンの含有量を低減させる場合、その低減方法は任意であるが、特にベンゼンは改質ガソリン中に多く含まれていることから、改質ガソリンの配合割合を少なくすること、および
(1)改質ガソリンを蒸留してベンゼン留分を除去する
(2)改質ガソリン中のベンゼンをスルホラン等の溶剤を用いて抽出する
(3)改質ガソリン中のベンゼンを他の化合物に転化する
(3−1)ベンゼンを水素化しシクロヘキサン、メチルシクロペンタン等に転化する
(3−2)ベンゼンおよび炭素数9以上の芳香族炭化水素化合物とを反応させ、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等に転化する
(3−3)ベンゼンを低級オレフィン(エチレン、プロピレン等)または低級アルコール(メタノール、エタノール等)を用いてアルキル化する
(4)接触改質装置の原料として、炭素数6の炭化水素化合物を蒸留して除去した脱硫重質ナフサを用いる
(5)接触改質装置の運転条件を変更する
などの方法によって、改質ガソリン中のベンゼン濃度を低下させる処理を行い、これをガソリン基材として用いることなどが、好適なものとして挙げられる。
【0122】
本発明の無鉛ガソリンには、コハク酸イミド、ポリアルキルアミン、ポリエーテルアミンなどの清浄分散剤を添加することが望ましいが、その清浄分散剤は空気中300℃熱分解をした場合に、残分が無いものが好ましい。
【0123】
また、本発明の無鉛ガソリンには、必要に応じて、その他の公知の燃料油添加剤を添加することができる。この様な添加剤としては、具体的には例えばフェノール系、アミン系などの酸化防止剤;シッフ型化合物やチオアミド型化合物などの金属不活性化剤;有機リン系化合物などの表面着火防止剤;多価アルコールおよびそのエーテルなどの氷結防止剤;有機酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、高級アルコール硫酸エステルなどの助燃剤;アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤などの帯電防止剤;アゾ染料などの着色剤;アルケニルコハク酸エステルなどのさび止め剤;キリザニン、クマリンなどの識別剤;天然精油合成香料などの着臭剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種または2種以上を添加することができ、その合計添加量はガソリン全量基準で0.1質量%以下とすることが好ましい。
【0124】
【実施例】
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
【0125】
<実施例1〜4>
まず、実施例で用いた無鉛ガソリンの性状、組成を表1〜表8に示す。
【0126】
【表1】
Figure 0003990053
【表2】
Figure 0003990053
【表3】
Figure 0003990053
【表4】
Figure 0003990053
【表5】
Figure 0003990053
【表6】
Figure 0003990053
【表7】
Figure 0003990053
【表8】
Figure 0003990053
【0127】
上記した各無鉛ガソリンを用いて、下記の試験を行った。
【0128】
<10・15モード試験>
排気量1.5L、燃料噴射方式の車両を用いて、TRIAS 23−4−1991「ガソリン自動車アイドリング及び10・15モード排出ガス試験方法」に準拠して、10・15モードの排気ガスを採取し、NOx、CO、HCの量を測定した。結果を表9に示す。
【0129】
また、排気量1.5L、燃料噴射方式の車両を用いて、TRIAS 5−3−1991「ガソリン自動車10・15モード燃料消費試験方法」に準拠して、10・15モードの燃費を測定した。結果を表9に示す。
【0130】
<低温運転性試験>
外気温−20℃で、CRC法(CRC Report No.483)に準拠した走行パターンに従って運転した際の運転性を評価した。
【0131】
内容としては、サージ、もたつき、息つき、バックファイア、ストール、アイドル安定性、始動性を評価した。評価方法としては、発生した現象の程度によって与えられるデメリット評価点数と、評価内容に対応した係数とから、(評価点数)×(係数)を計算し、最後に全項目について集計した。集計した結果を表9に示す。
【0132】
評価点数
トレース:1
モデレート:2
ヘビー:3
係数
ラファイドル、始動時間:1
サージ:4
もたつき、息つき、バックファイア:6
アイドル時ストール:8
走行中ストール:32
【0133】
<常温運転性試験>
外気温10℃で、JSAE Review Vol.11 No.4に記載の運転モードで運転した際の運転性を評価した。始動性については始動時間を測定した。また、サグ、ヘジテーション、バックファイアをトレース1点、モデレート2点、ヘビー4点として算出した。結果を表9に示す。
【0134】
<高温運転性試験>
外気温35℃で、CRC法(CRC Report No.490)に準拠した走行パターンに従って運転した際の運転性を評価した。評価内容は、オフソーク後加速(30km/h→120km/h)時間増加率、アイドルソーク後加速(30km/h→120km/h)時間増加率、再始動時間を測定した。結果を表9に示す。
【0135】
【表9】
Figure 0003990053
【0136】
【発明の効果】
表9の結果から明らかなように、本発明に係る無鉛ガソリンはを用いた場合には、排出ガス中のNOx、CO、HCの量が少なく、平成12年に導入が予定されている排気ガス規制値と比較しても半分以下である。また、燃費性にも優れていることが分かる。
【0137】
さらに、実施例1および実施例2の無鉛ガソリンは、低温及び常温において運転性に優れていることが分かる。また、実施例3および4の無鉛ガソリンは、高温及び常温において運転性に優れていることが分かる。

Claims (1)

  1. 下記の(1)〜(17)の条件をすべて満たす無鉛ガソリンであって、
    (1)リサーチ法オクタン価が89以上96未満
    (2)モータ法オクタン価が79.5以上
    (3)密度(15℃)が0.70〜0.77g/cm3
    (4)蒸気圧が44〜93kPa
    (5)蒸留初留点が20〜37℃
    (6)10%留出温度が35〜70℃
    (7)30%留出温度が50〜77℃
    (8)50%留出温度が75〜105℃
    (9)70%留出温度が95〜130℃
    (10)90%留出温度が115〜180℃
    (11)蒸留終点が150〜220℃
    (12)芳香族分10〜45容量%
    (13)オレフィン分0〜32容量%
    (14)硫黄含有量0〜100ppm
    (15)ベンゼン含有量0〜5容量%
    (16)メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)含有量0〜15容量%
    (17)含酸素化合物含有量0〜2.7質量%(酸素元素換算)
    かつ、無鉛ガソリン中の各成分を下記の通りA〜Gにグループ分けし、
    グループA:プロパン、2−メチルプロパン(イソブタン)、1−ブテン、2−メチルプロペン(イソブチレン)、n−ブタン、t−2−ブテン、2,2−ジメチルプロパン、c−2−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチルブタン(イソペンタン)
    グループB:1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、n−ペンタン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、t−2−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、c−2−ペンテン、2−メチル−2−ブテン、1−t,3−ペンタジエン、シクロペンタジエン、2,2−ジメチルブタン、シクロペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、シクロペンタン、2,3−ジメチルブタン、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)、2,3−ジメチル−1−ブテン、4−メチル−c−2−ペンテン、2−メチルペンタン
    グループC:4−メチル−t−2−ペンテン、3−メチルペンタン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、n−ヘキサン、t−3−ヘキセン、c−3−ヘキセン、t−2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン、3−メチル−c−2−ペンテン、3−メチルシクロペンテン、c−2−ヘキセン、3−メチル−t−2−ペンテン、2,2−ジメチルペンタン、メチルシクロペンタン、2,4−ジメチルペンタン、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、2,2,3−トリメチルブタン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−c−2−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ペンテン、1−メチルシクロペンテン、ベンゼン、2−メチル−c−3−ヘキセン、3,3−ジメチルペンタン、5−メチル−1−ヘキセン、シクロヘキサン、2−メチル−t−3−ヘキセン、2−メチル−3−エチル−1−ブテン、4−メチル−1−ヘキセン
    グループD:4−メチル−c−2−ヘキセン、2−メチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、1,1−ジメチルシクロペンタン、シクロヘキセン、3−メチルヘキサン、3,4−ジメチル−c−2−ペンテン、1−c,3−ジメチルシクロペンタン、1−t,3−ジメチルシクロペンタン、3−エチルペンタン、1−t,2−ジメチルシクロペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、1−ヘプテン、2−エチル−1−ペンテン、3−メチル−c−3−ヘキセン、t−3−ヘプテン、n−ヘプタン、2−メチル−2−ヘキセン、3−メチル−c−2−ヘキセン、t−2−ヘプテン、3−エチル−2−ペンテン、3−メチル−t−2−ヘキセン、c−2−ヘプテン、1−c,2−ジメチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、2,2−ジメチルヘキサン、エチルシクロペンタン、2,5−ジメチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,4−ジメチルヘキサン、グループE:1−c,2−t,4−トリメチルシクロペンタン、3,3−ジメチルヘキサン、1−t,2−c,3−トリメチルシクロペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、トルエン、2,3−ジメチルヘキサン、1,1,2−トリメチルシクロペンタン、2−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、3,4−ジメチルヘキサン、1−c,3−ジメチルシクロヘキサン、3−メチルヘプタン、3−エチルヘキサン、1−t,4−ジメチルシクロヘキサン、1,3−オクタジエン、1,1−ジメチルシクロヘキサン、2,2,5−トリメチルヘキサン、3−c−エチルメチルシクロペンタン、3−t−エチルメチルシクロペンタン、2−t−エチルメチルシクロペンタン、1,1−エチルメチルシクロペンタン、2,2,4−トリメチルヘキサン、1−t,2−ジメチルシクロヘキサン、t−4−オクテン、1−c,2−c,3−トリメチルシクロペンタン、1−t,3−ジメチルシクロヘキサン、n−オクタン、2−オクテン、2,3,5−トリメチルヘキサン、2,2−ジメチルヘプタン、エチルシクロヘキサン、2,6−ジメチルヘプタン、2,4−ジメチルヘプタン、4,4−ジメチルヘプタン、n−プロピルシクロペンタン、1−c,3−c,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘプタン、3,5−ジメチルヘプタン、3,3−ジメチルヘプタン、1,1,3−トリメチルシクロヘキサン
    グループF:2,4−ジメチル−1−ヘプテン、エチルベンゼン、1−c,2−t,4−トリメチルシクロヘキサン、2−メチル−1−オクテン、2−メチル−2−オクテン、1,3−ジメチルベンゼン(m−キシレン)、1,4−ジメチルベンゼン(p−キシレン)、3,4−ジメチルヘプタン、4−エチルヘプタン、4−メチルオクタン、2−メチルオクタン、3−エチルヘプタン、3−メチルオクタン、1−c,2−t,4−c−トリメチルシクロヘキサン、1,2−ジメチルベンゼン(o−キシレン)、1−ノネン、イソブチルシクロペンタン、c−2−ノネン、t−3−ノネン、n−ノナン、1,1−メチルエチルシクロヘキサン、t−2,2,5,5−テトラメチル−3−ヘキセン、イソプロピルベンゼン、c−3−ノネン、2,2−ジメチルオクタン、2,4−ジメチルオクタン、2,6−ジメチルオクタン、2,5−ジメチルオクタン、n−ブチルシクロペンタン、3,3−ジメチルオクタン、n−プロピルベンゼン、3−メチル−5−エチルヘプタン、1,3−メチルエチルベンゼン、1,4−メチルエチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、5−メチルノナン、1,2−メチルエチルベンゼン、2−メチルノナン、3−メチルノナン、3−エチル−2−メチル−2−ヘプテン、1,2,4−トリメチルベンゼン、イソブチルシクロヘキサン、1−デセン、イソブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、n−デカン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,3−メチルイソプロピルベンゼン、1,4−メチルイソプロピルベンゼン、2,3−ジヒドロインデン(インダン)
    グループG:sec−ブチルシクロヘキサン、1,2−メチルイソプロピルベンゼン、3−エチルノナン、1,3−ジエチルベンゼン、1,3−メチル−n−プロピルベンゼン、1,4−メチル−n−プロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、1,3−ジメチル−5−エチルベンゼン、1,2−ジエチルベンゼン、1,2−メチル−n−プロピルベンゼン、1,4−ジメチル−2−エチルベンゼン、1,3−ジメチル−4−エチルベンゼン、1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン、1,3−ジメチル−2−エチルベンゼン、1−ウンデセン、1,4−メチル−t−ブチルベンゼン、1,2−ジメチル−3−エチルベンゼン、n−ウンデカン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、5−メチルインダン、4−メチルインダン、1,2−エチル−n−プロピルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、1,2−ジイソプロピルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン、テトラヒドロナフタレン、ナフタレン、1,4−エチル−t−ブチルベンゼン、1,3−ジ−n−プロピルベンゼン、n−ドデカン、2−メチルナフタレン、n−トリデカン、1−メチルナフタレン、n−テトラデカン
    そして各グループの含有量が無鉛ガソリン全量基準で下記の条件を満たすことを特徴とする無鉛ガソリン。
    グループA:5〜25質量%
    グループB:11〜27質量%
    グループC:8〜23質量%
    グループD:2〜18質量%
    グループE:5〜30質量%
    グループF:5〜30質量%
    グループG:0〜7質量%
    グループA〜Gの合計量:85〜100質量%
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