JP5367143B2 - ガソリン組成物 - Google Patents

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本発明はガソリン組成物に関し、さらに詳しくは、特定されたガソリン組成及び特定された蒸留性状を有する、水濁り防止性能及び環境性能に優れたガソリン組成物に関する。
ガソリンエンジン用燃料油などの炭化水素成分は、水分の溶解度が数十〜数百ppmと小さく、その飽和溶解度は温度によって変化する。
ガソリンは輸送、貯蔵などの間に水分と接触する可能性があり、そのような場合は、飽和溶解度に近い水分を溶解していることがある。
仮に、飽和溶解度に近い水分を含有しているガソリンを輸送した場合、輸送時等の環境温度の変化により、ガソリン中の水分が分離し始め、その結果、ガソリンに濁りが発生してしまうことも考えられる。
水による濁り発生の改善を認識した、水濁り防止性能に優れたガソリンとして、エタノールの含有量、オレフィン含有量を規定したもの(特許文献1参照)、エチル ターシャリー ブチル エーテル(ETBE)の含有量、炭素数2以上のアルコールとETBE以外のエーテルの合計含有量を規定したもの(特許文献2参照)、ETBEの含有量、芳香族含有量を規定したもの(特許文献3参照)が提案されている。
特開2007-91922号公報 特開2007-45858号公報 特開2007-23164号公報
しかしながら、特許文献1〜3はいずれも、エタノールやETBEといった含酸素系基材を配合したガソリンに関するものであり、含酸素系基材を配合しないガソリンでは、水濁り防止性能を良好にするといった課題を認識し、それに着目した提案は従来されていない。
しかし、含酸素系基材を配合しないガソリンにあっても、環境温度の変化に対して影響を受け難く、もし飽和溶解度に近い水分を溶解している場合に環境温度が変化したとしても、水濁りが発生し難い、水濁り防止性能に優れたガソリンが望まれる。
本発明は、上記のような状況に鑑み、含酸素系基材を配合しないガソリン組成物において、水濁り防止性能に優れ、かつ、環境問題の重要性を考慮して環境性能にも優れたガソリン組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ガソリン組成物の主要基材である接触改質ガソリンと接触分解ガソリンの性状を最適化させ、それによりガソリン組成物の性状を最適化させることによって、水濁り防止性能に優れ、かつ環境性能も優れたガソリン組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。ここで性状の最適化とは、芳香族分とオレフィン分の各炭素数に応じた水濁り防止性能の向上への度合いが高くなり、それらの環境性能への悪影響の度合が低く抑えられる、組成、蒸留性状その他の諸性状にすることである。
即ち、本発明は、上記目的を達成するために、以下のガソリン組成物を提供する。
(イ)炭素数7の芳香族含有量が5〜30容量%、炭素数8の芳香族含有量が5〜35容量%、そして、炭素数9以上の芳香族含有量が3〜20容量%であり、接触改質装置から留出する10容量%留出温度(T10)が40℃以上、90容量%留出温度(T90)が160℃以下の性状を有する接触改質由来ガソリン基材(I)を10〜50容量%、または
炭素数7の芳香族含有量が10〜65容量%、炭素数8の芳香族含有量が0.1〜50容量%、そして、炭素数9以上の芳香族含有量が3〜25容量%であり、接触改質装置から留出する10容量%留出温度(T10)が100℃以上、90容量%留出温度(T90)が160以下の性状を有する接触改質由来ガソリン基材(II)を10〜50容量%配合し、かつ、
(ロ)炭素数5の不飽和炭化水素含有量が1〜20容量%、炭素数6の不飽和炭化水素含有量が3〜20容量%、炭素数7の不飽和炭化水素含有量が3〜25容量%であり、流動接触分解装置から留出する10容量%留出温度(T10)が45℃以上、90容量%留出温度(T90)が190℃以下の性状を有する接触分解由来ガソリン基材を10〜60容量%配合したガソリン組成物であって、
(ハ)以下の性状を満足することを特徴とするガソリン組成物。
(1)リード蒸気圧(RVP)が45〜90kPa
(2)リサーチオクタン価(RON)が89以上96未満
(3)50%留出温度(T50)が75〜110℃
(4)70℃留出量(E70)が18〜40容量%
(5)芳香族分含有量が20〜40容量%
(6)オレフィン分含有量が10〜30容量%
(7)ベンゼン含有量が1容量%以下
(8)硫黄分含有量が10質量ppm以下
(9)飽和温度5℃における飽和水分量が81〜103ppm、飽和温度35℃における飽和水分量が224〜280ppmであり、かつ下記式(a)に飽和温度5、15、25および35℃における各飽和水分量を代入したときに算出される指数Yが、4.8〜5.9
Y=(4ΣTsSw−(ΣTs)(ΣSw))/(4Σ(Ts)−(ΣTs))・・(a)
(式中Tsは飽和温度(℃)、Swは飽和水分量(質量ppm)を示す。)
本発明のガソリン組成物は、上記特定の構成にすることにより、環境性能に優れ、車両の運転性能を後退させることなく、優れた水濁り防止性能を発揮するものである。
以下、本発明の内容をさらに詳しく説明する。
本発明のガソリン組成物は基材として、以下の性状の接触改質由来ガソリン基材(I)を10〜50容量%、好ましくは15〜50容量%、または、接触改質由来ガソリン基材(II)を10〜50容量%、好ましくは15〜50容量%配合する。
接触改質由来ガソリン基材(I):炭素数7の芳香族含有量が5〜30容量%、好ましくは7〜30容量%、炭素数8の芳香族含有量が5〜35容量%、好ましくは7〜35容量%、そして、炭素数9以上の芳香族含有量が3〜20容量%、好ましくは3〜18容量%、であり、接触改質装置から留出する10容量%留出温度(T10)が40℃以上、好ましくは45℃以上、90容量%留出温度(T90)が160℃以下、好ましくは155℃以下である。
接触改質由来ガソリン基材(II):炭素数7の芳香族含有量が10〜65容量%、好ましくは10〜62容量%、炭素数8の芳香族含有量が0.1〜50容量%、好ましくは0.1〜48容量%、そして、炭素数9以上の芳香族含有量が3〜25容量%、好ましくは3〜23容量%であり、接触改質装置から留出する10容量%留出温度(T10)が100℃以上、好ましくは105℃以上、90容量%留出温度(T90)が160℃以下、好ましくは158℃以下である。
接触改質由来ガソリン基材(I)または(II)の芳香族含有量及び蒸留性状が上記の範囲内であれば、運転性能に優れ、かつ、水濁り防止性能に優れたガソリン組成物を調製することができる。
また、芳香族分に対する水の溶解は、炭素数が小さい芳香族分ほど溶解量が多くなる傾向があるため、接触改質由来ガソリン基材(I)または(II)の芳香族分含有量が上記の範囲内であれば、ガソリン組成物の水濁り防止性を改善することができる。
本発明のガソリン組成物は基材として、以下の性状の接触分解由来ガソリン基材を10〜60容量%、好ましくは15〜60容量%配合する。
接触分解由来ガソリン基材:炭素数5の不飽和炭化水素含有量が1〜20容量%、好ましくは1〜15容量%、炭素数6の不飽和炭化水素含有量が3〜20容量%、好ましくは3〜15容量%、炭素数7の不飽和炭化水素含有量が3〜25容量%、好ましくは3〜23容量%であり、流動接触分解装置から留出する10容量%留出温度(T10)が45℃以上、好ましくは47℃以上、90容量%留出温度(T90)が190℃以下、好ましくは187℃以下である。
接触分解由来ガソリン基材の不飽和炭化水素含有量及び蒸留性状が上記の範囲内であれば、水濁り防止性に優れたガソリンを調製することができる。
また、不飽和炭化水素に対する水の溶解は、芳香族分ほどではないものの、炭素数が小さい不飽和炭化水素ほど溶解量が多くなる傾向があるため、接触分解由来ガソリン基材の不飽和炭化水素分含有量が上記の範囲内にあれば、ガソリン組成物の水濁り防止性を改善することができる。
本発明のガソリン組成物は、下式で表される指数Yが、好ましくは4.0以上6.0未満、より好ましくは4.0〜5.8となる。
Figure 0005367143
ここで、指数Yは、温度5、15、25及び35℃におけるガソリン組成物の飽和水分量を測定し、その温度と飽和水分量の関係から求めた式である。
該指数Yが上記範囲内であれば、環境温度の変化に対しても濁りの発生を抑えることができ好ましい。
ガソリン組成物の飽和水分量は次のように測定する。
常温下で110mlの有栓スクリュー瓶に、ガソリン80ml、水20ml採取し、予め飽和温度に設定した恒温槽内にセットする。液温が飽和温度になった後(約2時間後)、スクリュー瓶を取り出し2分間激しく振とうする。その後、再び恒温槽内にスクリュー瓶をセットし一晩放置する。翌日、上層と下層を分離し、上層の水分量をカールフィッシャーで測定し、その水分量を飽和水分量とする。
例えば、飽和温度5℃で92質量ppm、15℃で129質量ppm、25℃で181質量ppm、そして、35℃で243質量ppmの飽和水分量であるガソリンの指数Yは5.0となる。
本発明のガソリン組成物のリード蒸気圧(RVP)は、45〜90kPa、好ましくは50〜90kPaである。RVPを90kPa以下にすることによって蒸発ガスの量を少なくすることができ、45kPa以上とすることで低温始動性、暖気性の低下を防ぐことができる。なお、このリード蒸気圧(RVP)は、JIS K 2258に準拠して測定した値である。
本発明のガソリン組成物のリサーチ法オクタン価(RON)は、89以上96未満、好ましくは89以上95以下である。RONが89以上ならば、高い運転性能を維持することが可能であり、96未満とすることで芳香族系高オクタン価基材の配合量が抑えられ、清浄性の低下を防ぐことができ好ましい。なお、このRONは、JIS K 2280に準拠して測定した値である。
本発明のガソリン組成物の蒸留性状は、50%留出温度(T50)が、75〜110℃、好ましくは75〜105℃、70℃留出量(E70)が、18〜40容量%、好ましくは20〜40容量%である。T50、E70がこの範囲内であれば、始動性、運転性、加速性に不具合が生じる場合を防ぐことができる。なお、これらの蒸留性状はJIS K 2254に準拠して測定した値である。
本発明のガソリン組成物の芳香族分含有量は、15〜40容量%、好ましくは20〜40容量%である。この芳香族分含有量を15容量%以上とすることで水濁り防止性が改善され、40容量%以下とすることで、排出ガス中の有害成分の増加を防ぐことができる。なお、この芳香族分含有量は、石油学会法JPI-5S-33-90(ガスクロマトグラフ法)に準拠して測定した値である。
本発明のガソリン組成物のオレフィン分含有量は、10〜30容量%、好ましくは15〜27容量%である。このオレフィン分含有量を10容量%以上とすることで、水濁り防止性が改善され、30容量%以下とすることで、酸化安定性の低下を防ぐことができる。なお、このオレフィン分含有量は、石油学会法JPI-5S-33-90(ガスクロマトグラフ法)に準拠して測定した値である。
本発明のガソリン組成物のベンゼン含有量は、1容量%以下、好ましくは0.8容量%以下である。このベンゼン含有量が1容量%以下であれば、大気中のベンゼン濃度の増加を防止し、環境汚染を低減できる可能性がある。なお、このベンゼン含有量は、石油学会法JPI-5S-33-90(ガスクロマトグラフ法)に準拠して測定した値である。
本発明のガソリン組成物の硫黄分含有量は、10質量ppm以下、好ましくは8質量ppm以下である。この硫黄分含有量が10質量ppm以下であれば、排出ガス浄化触媒の能力低下を防止し、排出ガス中の窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、全炭化水素(THC)の濃度上昇を防止できる可能性がある。なお、この硫黄分含有量は、JIS K 2541に準拠して測定した値である。
本発明のガソリン組成物に用いる接触改質由来ガソリン基材(I)や(II)の調製方法としては、特に制限はないが、一般に、重質の直留ナフサなどを従来から知られている接触改質法(プラットフォーミング法、マグナフォーミング法、アロマイジング法、レニフォーミング法、フードリフォーミング法、ウルトラフォーミング法、パワーフォーミング法等)により、水素気流中で高温・加圧下で触媒(例えば、アルミナ担体に白金やロジウムと塩素とを担持したもの等)と接触処理して得られた接触改質ガソリンから、蒸留により、軽質留分(脱ベンゼン軽質接触改質ガソリン)、ベンゼン留分、及び重質留分(脱ベンゼン重質接触改質ガソリン)に分留し、その軽質留分と重質留分を混合することによって、但し、その混合割合を得られる混合物の性状が上記接触改質由来ガソリン基材(I)や(II)の規定を満足するようにして、調製することができる。
本発明のガソリン組成物に用いる接触分解由来ガソリン基材の調製方法としては、一般に、灯・軽油から常圧残油に至る石油留分、好ましくは重質軽油や減圧軽油を、従来から知られている流動接触分解法(UOP法、シェル二段式法、フレキシクラッキング法、ウルトラオルソフロー法、テキサコ法、ガルフ法、ウルトラキャットクラッキング法、RCC法、HOC法等)により、固体酸触媒(例えば、シリカ・アルミナにゼオライトを配合したもの等)で分解して得られる接触分解ガソリンを、その性状が上記接触分解由来ガソリン基材の規定を満足するように適宜調製して、用いることができる。
本発明のガソリン組成物は、上記接触改質由来ガソリン基材(I)または(II)と、上記接触分解由来ガソリン基材を必須の基材として規定量配合し、その他の基材として、従来からガソリンの基材に用いられている各種基材を適宜用い、その配合量をその性状に応じて、得られるガソリン組成物の性状が上記本発明のガソリン組成物のリード蒸気圧(RVP)、リサーチ法オクタン価(RON)、50%留出温度(T50)、70℃留出量(E70)、芳香族分含有量、オレフィン分含有量、ベンゼン含有量、硫黄分含有量などの規定を満たすように適宜選択して配合し、調製することができる。
本発明のガソリン組成物のこの他の基材としては、例えば、以下の(a)〜(f)の成分等が挙げられる。
(a)接触分解ガソリンを蒸留により、軽質留分、重質留分に分けた内の軽質留分(軽質接触分解ガソリン)
(b)原油を常圧蒸留した直留ナフサを脱硫処理して得られた脱硫直留ナフサを蒸留により、軽質留分と重質留分に分けた内の軽質留分である脱硫軽質ナフサ
(c)イソブタンと低級オレフィン(ブテン、プロピレン等)を原料として、酸触媒(硫酸、フッ化水素、塩化アルミニウム等)の存在下で反応させて得られるアルキレート
(d)原油や粗油等の常圧蒸留時、改質ガソリン製造時または分解ガソリン製造時等に蒸留して得られるブタン、ブテン類を主成分としたC4留分
(e)直鎖の低級パラフィン系炭化水素の異性化によって得られるアイソメレートまたはアイソメレートを精密蒸留して得られるイソペンタン
(f)接触改質ガソリンから得られるトルエン、キシレンまたは炭素数9以上の芳香族を主体とする成分。
本発明のガソリン組成物には、必要に応じて、各種の燃料添加剤を適宜配合することができる。燃料添加剤としては、例えば、フェノール系、アミン系等の酸化防止剤、チオアミド化合物等の金属不活性剤、有機リン系化合物等の表面着火防止剤、コハク酸イミド、ポリアルキルアミン、ポリエーテルアミンおよびポリイソブチレンアミン等の清浄分散剤、多価アルコールエステルやアミド化合物等の摩擦調整剤、多価アルコールおよびそのエーテル等の氷結防止剤、有機酸のアルカリ金属やアルカリ土類金属塩、高級アルコールの硫酸エステル等の助燃剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤等の帯電防止剤、アルケニル琥珀酸エステル等の錆止め剤、及びアゾ染料等の着色剤等並びに公知の燃料添加剤が挙げられる。これらを1種又は数種組み合わせて添加することができる。これら燃料添加剤の添加量は任意であるが、通常、その合計添加量は0.1質量%以下とすることが好ましい。
以下に本発明の内容を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
実施例1、2
接触分解装置、接触改質装置又は常圧蒸留装置から生成するC4留分(ブタン、ブテン類)、表1に示す性状の脱ベンゼン軽質接触改質ガソリン、脱ベンゼン重質接触改質ガソリンから調製した接触改質由来ガソリン基材(I)または(II)、接触分解ガソリンからなる接触分解由来ガソリン基材、及び脱硫軽質ナフサを表2に示す配合比で配合することにより、表2に示す性状のガソリン組成物を得た。この際の接触改質由来ガソリン基材(I)または(II)の性状、及び接触分解由来ガソリン基材の性状は表2に示すとおりであった。
実施例3
実施例1、2記載のC4留分(ブタン、ブテン類)、脱ベンゼン軽質接触改質ガソリン、脱ベンゼン重質接触改質ガソリンから調製した接触改質由来ガソリン基材(II)、接触分解ガソリンからなる接触分解由来ガソリン基材、脱硫軽質ナフサ、及び表1に示す性状を有するアルキレートを表2に示す配合比で配合することにより、表2に示す性状のガソリン組成物を得た。この際の接触改質由来ガソリン基材(II)の性状、及び接触分解由来ガソリン基材の性状は表2に示すとおりであった。
比較例1、2
実施例1〜3記載のC4留分(ブタン、ブテン類)、脱ベンゼン軽質接触改質ガソリン、脱ベンゼン重質接触改質ガソリンから調製した接触改質由来ガソリン基材(I)または(II)、接触分解ガソリンからなる接触分解由来ガソリン基材、脱硫軽質ナフサ、及びアルキレートを表2に示す配合比で配合することにより、表2に示す性状のガソリン組成物を得た。得られたガソリン組成物の性状は、本発明で規定するガソリン組成物の性状を逸脱したものであった。この際の接触改質由来ガソリン基材(I)または(II)の性状、及び接触分解由来ガソリン基材の性状は表2に示すとおりであった。
比較例3
実施例1〜3記載のC4留分(ブタン、ブテン類)、脱ベンゼン軽質接触改質ガソリン、脱ベンゼン重質接触改質ガソリンから調製した接触改質由来ガソリン基材(II)、及び軽質接触分解ガソリンを表2に示す配合比で配合することにより、表2に示す性状のガソリン組成物を得た。得られたガソリン組成物の性状は、本発明で規定するガソリン組成物の性状を逸脱したものであった。この際の接触改質由来ガソリン基材(II)の性状は表2に示すとおりであった。
上記実施例と比較例で得られたガソリン組成物を用いて、以下に述べる性能評価試験を行った。
(水濁り試験)
室温下で、100mlの有栓サンプル瓶に50mlの試料を採取し、0℃の恒温槽内にセットする。試料温度が1℃降下する毎に目視で試料の状態を観察し、試料に濁りが感知された時の温度を測定し、これを濁り温度とした。この濁り温度を表2に示した。
なお、濁り温度の測定は、各試料とも水分量を100質量ppmに調整して行った。
(排出ガス試験)
国産乗用車(総排気量2.5L、MPI方式、オートマチックトランスミッション(AT)、三元触媒装着)を用いて、10・15モードでの排出ガス試験を行い、一酸化炭素(CO)、全炭化水素(THC)、窒素酸化物(NOx)を測定した。この測定結果を表2に示した。
Figure 0005367143
Figure 0005367143
表2に示した試験結果から、実施例で得られたガソリン組成物が、比較例で得られたガソリン組成物に比較して、優れた環境性能を維持しつつ、水濁り防止性能が向上して優れたものとなっていることは明らかである。

Claims (1)

  1. (イ)炭素数7の芳香族含有量が5〜30容量%、炭素数8の芳香族含有量が5〜35容量%、そして、炭素数9以上の芳香族含有量が3〜20容量%であり、接触改質装置から留出する10容量%留出温度(T10)が40℃以上、90容量%留出温度(T90)が160℃以下の性状を有する接触改質由来ガソリン基材(I)を10〜50容量%、または
    炭素数7の芳香族含有量が10〜65容量%、炭素数8の芳香族含有量が0.1〜50容量%、そして、炭素数9以上の芳香族含有量が3〜25容量%であり、接触改質装置から留出する10容量%留出温度(T10)が100℃以上、90容量%留出温度(T90)が160以下の性状を有する接触改質由来ガソリン基材(II)を10〜50容量%配合し、かつ、
    (ロ)炭素数5の不飽和炭化水素含有量が1〜20容量%、炭素数6の不飽和炭化水素含有量が3〜20容量%、炭素数7の不飽和炭化水素含有量が3〜25容量%であり、流動接触分解装置から留出する10容量%留出温度(T10)が45℃以上、90容量%留出温度(T90)が190℃以下の性状を有する接触分解由来ガソリン基材を10〜60容量%配合したガソリン組成物であって、
    (ハ)以下の性状を満足することを特徴とするガソリン組成物。
    (1)リード蒸気圧(RVP)が45〜90kPa
    (2)リサーチオクタン価(RON)が89以上96未満
    (3)50%留出温度(T50)が75〜110℃
    (4)70℃留出量(E70)が18〜40容量%
    (5)芳香族分含有量が20〜40容量%
    (6)オレフィン分含有量が10〜30容量%
    (7)ベンゼン含有量が1容量%以下
    (8)硫黄分含有量が10質量ppm以下
    (9)飽和温度5℃における飽和水分量が81〜103ppm、飽和温度35℃における飽和水分量が224〜280ppmであり、かつ下記式(a)に飽和温度5、15、25および35℃における各飽和水分量を代入したときに算出される指数Yが、4.8〜5.9
    Y=(4ΣTsSw−(ΣTs)(ΣSw))/(4Σ(Ts)−(ΣTs))・・(a)
    (式中Tsは飽和温度(℃)、Swは飽和水分量(質量ppm)を示す。)
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