JP3981162B2 - ポリエーテルの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエーテル製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば複合金属シアン化物錯体化合物やアルミニウムポルフィリン錯体化合物を触媒としてイニシエータにモノエポキシドを反応させて製造した水酸基含有ポリエーテルでは、使用した触媒に起因する金属塩の残存がその後のポリエーテル自体の安定性に悪影響を及ぼすことがあり、このような塩を除去する方法が提案されている(特開平3−88823号公報、特開平3−88824号公報)。
【0003】
また、塩の残存が該水酸基含有ポリエーテルを変して製造した2次製品の安定性や該ポリエーテルを用いたその後の化学反応にも悪影響を及ぼすことがあり、やはり塩の除去は必要となる。変の方法としては水酸基含有ポリエーテルの水酸基OHをOM(Mはアルカリ金属)とした後、有機ハロゲン化物を反応させることにより、水酸基含有ポリエーテルを変し変物を得る方法がある。具体的には、たとえば、塩化アリルを反応させて末端をアリル基に変する方法、塩化メチレンと反応させてポリエーテルを多量化する方法、などがある。
【0004】
その際に副生するアルカリ金属ハロゲン化物は後に充分に除去する必要があるが、複合金属シアン化物錯体化合物触媒を用いて製造したポリエーテルは水と非常に乳化しやすいため、抽出法での除去はきわめて困難である。
【0005】
以下、例として、アルケニル基等の不飽和基を末端に有する不飽和基含有ポリエーテルの製造の場合について具体的に説明する。
【0006】
不飽和基含有ポリエーテルは、その不飽和基を利用してさらに付加反応等の化学修飾により種々の官能基を導入できるので、官能基含有ポリエーテルの有用な中間体となっており、その合成法および精製法がこれまでに検討がなされてきている(特開平5−97996号公報、特開平3−72527号公報)。
【0007】
たとえば水酸基含有ポリエーテルをアルカリ触媒存在下に、塩化アリルや塩化メタリルのような塩化アルケニルと反応させて末端アルケニル基とする方法はよく知られた方法である。
【0008】
この方法において、反応時にたとえばアルカリ金属水酸化物や金属ナトリウムなどのアルカリ触媒を使用した場合、塩化ナトリウムのような無機塩が副生する。このような副生無機塩および過剰のアルカリ触媒を使用した場合には残存するアルカリ触媒を除去することが必要となる。この除去は、一般には、適当な吸着剤で処理し濾過する方法、各種酸で中和した後に生成する塩を濾過する方法、および抽出する方法(抽出法)などが知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ポリエーテルが高分子量である場合、高粘度であるために濾過が困難である。さらに、ポリエーテルが高分子量である場合、中和により生成する塩が微分散してしまい容易に濾過できない。また、抽出法にしても複合金属シアン化物錯体化合物触媒を用いて製造した高分子量のポリエーテルにあっては単純な水洗方法ではポリマー層と水層が全く分離できない状態のクリーム状の混合物になってしまい、たとえ溶剤を使用した場合でもエマルジョン状となり容易に分液できない。
【0010】
非水溶性の有機溶剤で希釈し、水層のpHのコントロールと界面活性剤の併用により分液する方法も提案されたが、実質的には親水性の高いポリエーテルでは使用しにくいなど制約が大きい。
【0011】
したがって、不飽和基含有ポリエーテルに限らず、上記のような性質を有する高分子量のポリエーテルについての汎用性の高い精製方法を確立することが望まれている。
【0012】
本発明は、前述の課題を解決すべくなされた下記の発明である。
(1) 複合金属シアン化物錯体化合物触媒の存在下イニシエータにモノエポキシドを反応させて水酸基含有ポリエーテルを得た後、該水酸基含有ポリエーテルをアルカリ金属アルコキシドとし、次いで不飽和基含有ハロゲン化炭化水素を反応させて得られる、第1の塩を含有する不飽和基含有ポリエーテル(A−1)に、水(B)、および酸性ピロリン酸塩(C)を添加した後、水分を除去し、ポリエーテル(A−1)に本質的に不溶な第2の塩を形成させ、次いで第2の塩をポリエーテル(A−1)から除去した後、さらに、第8族金属またはその化合物からなる触媒の存在下、水素原子および加水分解性基が直接結合したケイ素原子を含有するケイ素化合物(E)を反応させることを特徴とする、加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテルの製造方法である。
(2) 水(B)、および、ピロリン酸二水素二ナトリウム(C)とともに界面活性剤(D)を添加する、前記(1)に記載の製造方法である。
(3) 第1の塩が、亜鉛塩およびアルカリ金属塩を含有する、前記(1)または(2)に記載の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
(ポリエーテル(A−1)
本発明におけるポリエーテル(A−1)複合金属シアン化物錯体化合物触媒の存在下イニシエータにモノエポキシドを反応させて得られる水酸基含有ポリエーテルの物である。
【0014】
(水酸基含有ポリエーテル)
水酸基含有ポリエーテルは、イニシエータに複合金属シアン化物錯体化合物触媒の存在下モノエポキシドを反応させて得られるものである
【0015】
水酸基含有ポリエーテルの水酸基数は1以上であり、1〜6が適当で、1〜4が好ましく、2〜4が特に好ましい。
【0016】
イニシエータは上記水酸基数に対応する活性水素原子(水酸基やアミノ基の水素原子)数を有する化合物であり、たとえば1価以上のアルコール類やフェノール類がある。
【0017】
イニシエータとしては、特に1〜6価のアルコールやそのアルキレンオキシド付加物(目的物に比較して低分子量のポリオキシアルキレンポリオール)が好ましいが、これらに限定されず、たとえば1〜6価のカルボン酸、アミン、チオールなども使用できる。不飽和基含有ポリエーテルを製造する場合、アルケニルアルコール(たとえば、アリルアルコール、メタリルアルコール)などの不飽和基を有する1価イニシエータが好ましい。2価以上のイニシエータとしては、たとえば、以下の化合物がある。
【0018】
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、その他のポリオキシプロピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールAおよびこれらのアルキレンオキシド付加物。
【0019】
モノエポキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ヘキシレンオキシド、スチレンオキシドなどのアルキレンオキシドがある。オキセタン、テトラヒドロフラン等も使用できる。炭素数2〜6のアルキレンオキシドが好ましく、プロピレンオキシド単独、プロピレンオキシドと少量の他の炭素数3以上のアルキレンオキシドの併用、またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドの併用が特に好ましい。
【0020】
水酸基含有ポリエーテルの水酸基価換算分子量は、1000以上が適当である。3000〜50000が好ましく、5000〜30000が特に好ましい。もっとも好ましくは8000〜30000である。ここで、水酸基価換算分子量は水酸基含有ポリエーテルを製造するときに使用したイニシエータの活性水素数と水酸基含有ポリエーテルの水酸基当りの分子量の積で計算した分子量のことをさす。
【0021
【0022】
水酸基含有ポリエーテルの製造において使用される触媒として、ナトリウム系触媒やカリウム系触媒等のアルカリ触媒はよく知られている。アルカリ触媒は通常アルカリ金属やアルカリ金属化合物からなり、事実上水酸基OHをOM(Mはアルカリ金属)とし、触媒作用を発揮していると考えられている。しかし、アルカリ触媒としてナトリウム系触媒やカリウム系触媒を使用した場合は、副反応のため、得られる水酸基含有ポリエーテルの分子量の上限は限られ、たとえばジオールの場合たかだか4000程度である。
【0023】
より高分子量のものを製造するためには、アルカリ触媒のうちでも、セシウム系触媒を使用するか、複合金属シアン化物錯体化合物触媒またはポルフィリン金属錯体化合物触媒などの錯体触媒の使用が好ましい。本発明では複合金属シアン化物錯体化合物触媒を使用する
【0024】
複合金属シアン化物錯体化合物とは、亜鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体化合物が好ましく、そのエーテルおよび/またはアルコール錯体化合物が特に好ましい。その組成は本質的に特公昭46−27250号公報に記載されているものが使用できる。エーテルとしてはエチレングリコールジメチルエーテル(グライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)等が好ましく、錯体化合物の製造時の取扱いの容易さからグライムが特に好ましい。アルコールとしてはt−ブタノールが好ましい。
【0025】
本発明はイニシエータに複合金属シアン化物錯体化合物触媒の存在下モノエポキシドを反応させて得られる、複合金属シアン化物錯体化合物触媒に起因する塩を含む水酸基含有ポリエーテルを使用する
【0026】
合金属シアン化物錯体化合物を使用した場合には、亜鉛、コバルト、鉄のような金属の塩がポリエーテル中に残存する
【0027】
(水酸基含有ポリエーテルの変物)
本発明の方法は、水酸基含有ポリエーテルの変性物を使用する。本発明の方法では、水酸基含有ポリエーテルを製造する際に使用した触媒に起因する塩や水酸基含有ポリエーテルを変する際に使用した触媒やその他の化合物に起因する塩を除去できる。
【0028】
水酸基含有ポリエーテルの変物には、末端変物や多量化物がある。末端変物としては、水酸基含有ポリエーテルをアルカリ金属アルコキシドとした後、ハロゲン化炭化水素を反応させて得られるポリエーテル等がある。
多量化物としては、水酸基含有ポリエーテルをアルカリ金属アルコキシドとした後、ポリハロゲン化炭化水素を反応させて得られる多量化ポリエーテルなどがある。
【0029】
ここで、「水酸基含有ポリエーテルをアルカリ金属アルコキシドとする」とは「水酸基含有ポリエーテルの水酸基OHをOM(Mはアルカリ金属)とする」ことをさす(以下、同様)。
【0030】
本発明で用いるのは、末端変物のひとつである不飽和基含有ポリエーテルであり、水酸基含有ポリエーテルをアルカリ金属アルコキシドとし、次いで不飽和基含有ハロゲン化炭化水素を反応させて得られる。
【0031】
すなわち、水酸基含有ポリエーテルをアルカリ金属、アルカリ金属水素化物、金属アルコキシド、またはアルカリ金属水酸化物と反応させ、OHをOM(Mはアルカリ金属)とした後、不飽和基含有ハロゲン化炭化水素と反応させることにより、不飽和基含有ポリエーテルが得られる。
または、アルカリ触媒の存在下に水酸基含有ポリエーテルを不飽和基含有ハロゲン化炭化水素と反応させる方法により、不飽和基含有ポリエーテルが得られる。
【0032】
上記の方法により、アルカリ金属ハロゲン化物、すなわち金属塩、を含有する不飽和基含有ポリエーテルが得られる。本発明は該金属塩を除去する。
【0033】
アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、セシウムが、アルカリ金属水素化物としては水素化ナトリウムが、金属アルコキシドとしてはNaOR、LiOR(Rはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基のようなアルキル基を示す)が、アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウムなどが挙げられる。
【0034】
不飽和基含有ハロゲン化炭化水素としては、炭素数4以下のポリハロゲン化不飽和炭化水素、または炭素数10以下のモノハロゲン化不飽和炭化水素が適当である。
【0035】
ハロゲンとしては、塩素または臭素が適当である。特に、炭素数1〜2のジクロロ不飽和炭化水素、または炭素数6以下のモノクロロ不飽和炭化水素が好ましい。前記のように、もっとも好ましくはハロゲン化アルケニル、特に塩化アルケニルまたは臭化アルケニルが好ましい。ハロゲン化アルケニルとしては特に塩化アリル、塩化メタリルまたは臭化アリルが好ましい。その他にはクロロメチルスチレンが挙げられる。
【0036】
不飽和基含有ハロゲン化炭化水素の使用量を変えることにより、水酸基含有ポリエーテルの水酸基に対する不飽和基への変換率を任意に変えることができる。水酸基含有ポリエーテルの水酸基に対し任意の当量を使用できるが、すべての水酸基を不飽和基に変換する場合は一般には水酸基に対して過剰当量使用される。その当量の上限は1.3倍当量程度が適当である。
【0037】
得られる不飽和基含有ポリエーテルにおける1分子当りの不飽和基の数は、1.6〜6、特に1.8〜3が好ましい。なお、得られる不飽和基含有ポリエーテルは不飽和基に変換されていない水酸基を有していてもよい。
【0038】
また、ポリエーテルモノオールの製造において、アリルアルコール、メタリルアルコールのような不飽和基を有する1価のイニシエータを使用してポリエーテルモノオールを製造し、その水酸基を上記の方法により不飽和基化して、不飽和基の数が1を超える高分子量のポリエーテルも製造できる。
【0039
【0040】
上記アルカリ金属ハロゲン化物の量は、通常、生成するポリエーテルが高分子量であるほど少量となる。通常その量は、生成する高分子量のポリエーテルに対して5重量%以下であり、多くの場合2重量%以下である。下限は精製の必要性に応じて変わりうるものであるが、通常の場合、0.1重量%程度である。
【0041】
なお、変に用いる水酸基含有ポリエーテルは、上記した複合金属シアン化物錯体化合物触媒を使用して製造され未精製のポリエーテルである
【0042
【0043】
合金属シアン化物錯体化合物を触媒として使用して製造したポリエーテルを未精製のまま使用するので、得られる変物は、複合金属シアン化物錯体化合物触媒に起因する塩、すなわち、亜鉛、コバルト、鉄のような金属の塩とアルカリ金属ハロゲン化物を含むことになる
【0044
【0045
【0046】
本発明は特に、ポリエーテル(A−1)として、複合金属シアン化物錯体化合物触媒の存在下イニシエータにモノエポキシドを反応させて水酸基含有ポリエーテルを得た後、該水酸基含有ポリエーテルをアルカリ金属アルコキシドとし、次いで不飽和基含有ハロゲン化炭化水素を反応させて得られる不飽和基含有ポリエーテルを用いるものであり、該ポリエーテル(A−1)は、亜鉛塩およびアルカリ金属ハロゲン化物に代表されるアルカリ金属塩(以下、第1の塩)を含有する。
【0047】
(精製方法)
本発明では、亜鉛塩およびアルカリ金属塩(第1の塩を含有するポリエーテル(A−1)に水(B)、および、第1の塩を構成するイオンと反応してポリエーテル(A−1)に本質的に不溶な塩を形成しうる化合物(C)、を添加した後、水分を除去し、次いで該形成された塩(第2の塩をポリエーテル(A−1)から除去する。
【0048
【0049
【0050】
化合物(C)として、本発明では、酸性ピロリン酸塩を使用する。
【0051
【0052
【0053】
なお、酸性ピロリン酸塩のうち、ピロリン酸二水素二ナトリウム(Na2227)が特に好ましい。
【0054】
(水(B))
本発明では水(B)を使用する。水(B)の使用は、精製しようとするポリエーテル(A−1)中に含まれる第1の塩の含有量やポリエーテル(A−1)の極性によって第1の塩が部分的に析出するおそれがある場合に特に有効である。
【0055】
水(B)の添加量はポリエーテル(A−1)に含まれる第1の塩の量に依存ずるが、一般的にはポリエーテル(A−1)の0.05〜50重量%程度、好ましくは1〜10重量%である。0.05重量%より少ないと、脱水後に析出する第2の塩が充分大きくならないため、第2の塩の除去がしにくい。50重量%より多いと、脱水工程に必要な時間と熱量が多く経済的ではない。なお、水(B)によってポリエーテル(A−1)中の第1の塩を完全に溶解する必要はなく、第1の塩を溶解する量より少ない量の水でも充分である。過剰に水を添加してもよい。
【0056】
本発明においては水(B)を添加した後に、撹拌を1〜24時間、好ましくは6〜10時間程度行うことが精製度向上および後の濾過等による第2の塩の除去を容易にするために有効である。
【0057】
水(B)の添加は酸性ピロリン酸塩の添加の前後いずれでもよい。酸性ピロリン酸塩の添加の後に添加することが特に好ましい。
【0058
【0059】
(界面活性剤の添加)
本発明においては、水(B)、および、酸性ピロリン酸塩とともに界面活性剤(D)を添加することもできる。界面活性剤としてはノニオン系界面活性剤が好ましい。精製しようとするポリエーテル(A−1)がポリオキシエチレン鎖を含まない場合にはノニオン系界面活性剤を使用することが望ましい。
【0060】
ノニオン系界面活性剤としては一般に知られているものが使用できる。ノニオン系界面活性剤としては分子内にオキシエチレン鎖を5重量%以上有する化合物が好ましいが、その他の界面活性剤も使用できる。ノニオン系界面活性剤の添加量はポリエーテル(A−1)に対して0.01〜10重量%である。
【0061】
ポリエーテル(A−1)がオキシエチレン鎖を含まない場合、ノニオン系界面活性剤の量が0.01重量%より少ないと、後で析出した第2の塩を除去しても、ポリエーテル(A−1)中に第2の塩が残ることがあったり、また、第2の塩が微分散した状態となり、ポリエーテル(A−1)から第2の塩を除去することが非常に困難となる。また、ノニオン系界面活性剤の量が10重量%より多いと、精製後のポリエーテル(A−1)に多量のノニオン系界面活性剤が残ることとなり、好ましくない。
【0062】
精製しようとするポリエーテル(A−1)自体がポリオキシエチレン鎖を0.01重量%以上含むポリエーテルである場合は、このような界面活性効果をポリエーテル自身がもっているためにノニオン系界面活性剤の添加は必須ではないが、ノニオン系界面活性剤を添加しても精製は可能である。該ノニオン系界面活性剤を使用しないか、または、より少量のノニオン系界面活性剤を使用することにより、好ましい結果が得られることがある。
【0063】
本発明で使用できるノニオン系界面活性剤としては、具体的には以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
ポリオキシエチレン脂肪族アルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪族アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノ脂肪族カルボン酸エステル、ソルビタンモノまたはポリ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪族カルボン酸エステル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、オキシエチレンまたはポリオキシエチレン脂肪族アミン、脂肪酸ジアルカノールアミド、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルなど。
【0064】
(第2の塩の除去方法)
第2の塩の除去方法としては、一般的に知られる方法が使用できる。そのような方法として、具体的には、濾過法、遠心分離法、静置沈降法などが挙げられる。
【0065】
ポリエーテル(A−1)の分子量が大きく、したがって粘度が大きい場合に、第2の塩の除去が容易でない場合には、溶媒により希釈する方法や加熱する方法が採用できる。
【0066】
溶媒により希釈する方法において、使用できる溶媒としては、第2の塩を溶解しないことが必須であるが、その他には特に制限はない。具体的には以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0067】
ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒。シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素系溶媒。ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒。ジクロロメタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒。クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素系溶剤。
【0068】
加熱する方法とは、第2の塩を含むポリエーテル(A−1)の液温を50〜140℃に加熱することにより液粘度を低下させる方法である。
【0069】
(吸着剤の使用)
本発明では、精製するポリエーテル(A−1)に含まれる第1の塩を本質的にポリエーテル(A−1)に溶解しない第2の塩にしたのちに除去することによって純度の高いポリエーテルとするが、精製工程で極微量のイオン、酸、塩基等の残存があることを防止するために、一般によく知られている吸着剤を使用できる。
【0070】
そのような吸着剤としては、活性白土、マグネシウムシリケート、アルミノシリケート、酸化マグネシウムアルミニウム、ヒドロタルサイト等の固体イオン交換体としても知られる天然およびまたは合成の吸着剤やイオン交換樹脂等が例示できるが、これらに限定されない。これらの固体吸着剤の除去はポリエーテル(A−1)から第2の塩を除去する方法と同様の方法が使用できる。
【0071】
上記の吸着剤は、第2の塩を取り除いた後のポリエーテル(A−1)に対して添加してもよく、第2の塩を含んでいるポリエーテル(A−1)に添加してもよい。後者の場合、第2の塩と吸着剤の両方を一度の操作で同時に除去できるのでより好ましい。その場合吸着剤を添加するのは脱水を開始する前、ある程度脱水が進行した時点または脱水が終了した時点のいずれでもよい。好ましくはある程度脱水が進行した時点から脱水が終了する直前までのいずれかの時点である。
【0072】
(加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテル)
本発明で得られた不飽和基末端ポリエーテルは、末端不飽和基をさらに他の基に変することにより、種々の用途に使用できるので、有用である。
【0073】
特に不飽和基末端ポリエーテルに水素原子および加水分解性基が直接結合したケイ素原子を含有するケイ素化合物(E)を反応させて得られた加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテルは硬化触媒と湿分とによって架橋、硬化し弾性体を与えるため、シーリング材や接着剤の原料として有用な化合物である。
【0074
【0075
【0076】
水素原子および加水分解性基が直接結合したケイ素原子を含有するケイ素化合物(E)としては化1で表される化合物が使用できる。
【0077】
【化1】
Figure 0003981162
【0078】
ただし、aは0〜3の整数、bは0〜2の整数、qは0以上の整数、ただし1≦a+qbである。R1、R2は同種または異種の炭素数1〜20の1価の炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基、Xは水酸基または加水分解性基。
【0079】
aは2または3が好ましく、qは0が好ましい。R1 は好ましくは炭素数8以下のアルキル基、フェニル基やフルオロアルキル基である。特に好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基である。
【0080】
Xは水酸基または加水分解性基であり、加水分解性基としてはたとえばハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオキシ基、ケトキシメート基またはヒドリド基がある。これらのうち炭素原子を有する加水分解性基の炭素数は6以下、特には4以下、が好ましい。好ましいXは炭素数4以下の低級アルコキシ基であり、特にメトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基が好ましい。
【0081】
このようなケイ素化合物(E)としては、具体的には以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロペニルオキシシラン、トリアセトキシシラン、トリフェノキシシラン、トリクロロシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジイソプロペニルオキシシラン、メチルジフェノキシシラン、メチルジアセトキシシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルイソプロペニルオキシシラン、ジメチルアセトキシシラン、ジメチルフェノキシシラン、ジメチルクロロシランなど。
【0082】
またケイ素原子に直接結合した加水分解性基は公知の方法で他の加水分解性基に変換することもできる。
【0083】
第8族金属またはその化合物からなる触媒は、公知の第8族金属またはその化合物からなる触媒が使用できる。好ましい触媒は白金族金属の化合物であり、具体的には塩化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯体などが挙げられる。
【0084】
上記の付加反応は不飽和基含有ポリエーテルと触媒とケイ素化合物(E)とを混合して加熱することで容易に進行する。反応温度としては反応が進行する任意の温度を選択できる。一般的には50℃〜120℃の範囲が反応速度および操作上の観点から好ましい。
【0085】
この付加反応においては溶剤を使用しなくてもよいが、必要に応じて溶媒を使用してもよい。そのような溶媒としては、反応を阻害しないかぎり特に制限はない。使用できる溶媒としては、具体的には、ヘキサン、トルエン等の炭化水素系の溶媒や、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。
【0086】
本発明の加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテルは化2で示される加水分解性基含有ケイ素基を有する。
【0087】
【化2】
Figure 0003981162
【0088】
ただし、a、b、q、R1 、R2 、Xは前記に同じ、R3 は2価の有機基。
【0089】
(硬化性組成物)
本発明加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテルはそれを含有する硬化性組成物として使用できる。
【0090】
本発明の製造方法によって製造した不飽和基含有ポリエーテルから製造される加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテル(以下、ポリエーテル(A−2)とする)は金属塩等の不純物が少ないという特徴を有する。
【0091】
本発明加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテルはイオン性不純物の総量が50ppm以下であることが好ましい。
【0092】
イオン性不純物の総量は30ppm以下、さらには20ppm以下であることが好ましい。
【0093】
なお、ここでいうイオン性不純物とは、金属系触媒に起因する、亜鉛イオン、コバルトイオン、シアンイオン、塩素イオン等のカチオンおよびアニオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンのようなアルカリ金属イオン、ハロゲンイオン;ポリエーテルが酸化をうけて生成したカルボキシレートイオンなどのすべてのアニオン、カチオンを含む。
【0094】
本発明における硬化性組成物は、上述のように不純物が少ないポリエーテルを使用するため、長期の貯蔵によっても粘度の上昇がないなど優れた性質を有する。
【0095】
本発明における硬化性組成物は下記の添加剤を含むことも可能である。以下、添加剤について説明する。
【0096】
(充填剤)
充填剤としては公知の充填剤が使用できる。充填剤の使用量はポリエーテル(A−2)に対して0〜1000重量%、特に50〜250重量%が好ましい。充填剤の具体例としては以下のものが挙げられる。これらの充填剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0097】
表面を脂肪酸または樹脂酸系有機物で表面処理した炭酸カルシウム、さらにこれを微粉末化した平均粒径1μm以下の膠質炭酸カルシウム、沈降法により製造した平均粒径1〜3μmの軽質炭酸カルシウム、平均粒径1〜20μmの重質炭酸カルシウム等の炭酸カルシウム、フュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラック、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、シラスバルーン、木粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、くるみ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、アルミニウム微粉末、フリント粉末等の粉体状充填剤。ガラス繊維、ガラスフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレンファイバー等の繊維状充填剤。
【0098】
(可塑剤)
可塑剤としては、公知の可塑剤が使用できる。可塑剤の使用量はポリエーテル(A−2)に対して0〜100重量%が好ましい。可塑剤の具体例としては以下のものが挙げられる。
【0099】
フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類。アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル。ペンタエリスリトールエステルなど。リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類。エポキシ化大豆油、4,5−エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤。塩素化パラフィン。2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類などのポリエステル系可塑剤。ポリオキシプロピレングリコールやその誘導体等のポリエーテル類、ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレン等のポリスチレンのオリゴマー類、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、水添ポリブテン、エポキシ化ポリブタジエン等のオリゴマー類等の高分子可塑剤。
【0100】
(硬化促進触媒)
本発明における硬化性組成物を硬化させるに当っては加水分解性基含有ケイ素基の硬化反応を促進する硬化促進触媒を使用してもよい。具体的な例としては下記の化合物が挙げられる。それらの1種または2種以上が使用される。硬化促進触媒はポリエーテル(A−2)に対して0〜10重量%使用することが好ましい。
【0101】
アルキルチタン酸塩、有機ケイ素チタン酸塩、ビスマストリス−2−エチルヘキソエート等の金属塩、リン酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸等の酸性化合物、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン等の脂肪族モノアミン、エチレンジアミン、ヘキサンジアミン等の脂肪族ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族ポリアミン類、ピペリジン、ピペラジン等の複素環式アミン類、メタフェニレンジアミン等の芳香族アミン類、エタノールアミン類、トリエチルアミン、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる各種変性アミン等のアミン化合物。
【0102】
ジオクチル酸錫、ジナフテン酸錫、ジステアリン酸錫等の2価の錫と上記アミン類の混合物。
【0103】
ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレートおよび下記のカルボン酸型有機錫化合物およびこれらのカルボン酸型有機錫化合物と上記のアミン類との混合物。
(n-C4H9)2Sn(OCOCH=CHCOOCH3)2
(n-C4H9)2Sn(OCOCH=CHCOOC4H9-n)2
(n-C8H17)2Sn(OCOCH=CHCOOCH3)2
(n-C8H17)2Sn(OCOCH=CHCOOC4H9-n)2
(n-C8H17)2Sn(OCOCH=CHCOOC8H17-iso)2
【0104】
下記の含硫黄型有機錫化合物。
(n-C4H9)2Sn(SCH2COO)、
(n-C8H17)2Sn(SCH2COO)、
(n-C8H17)2Sn(SCH2CH2COO)、
(n-C8H17)2Sn(SCH2COOCH2CH2OCOCH2S)、
(n-C4H9)2Sn(SCH2COOC8H17-iso)2
(n-C8H17)2Sn(SCH2COOC8H17-iso)2
(n-C8H17)2Sn(SCH2COOC8H17-n)2
(n-C4H9)2SnS。
【0105】
(n-C4H9)2SnO、(n-C8H17)2SnO等の有機錫オキシド、およびこれらの有機錫オキシドとエチルシリケート、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジオクチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル等のエステル化合物との反応生成物。
【0106】
下記等のキレート錫化合物およびこれらの錫化合物とアルコキシシランとの反応生成物(ただし、acacはアセチルアセトナト配位子)。
(n-C4H9)2Sn(acac)2
(n-C8H17)2Sn(acac)2
(n-C4H9)2(C8H17O)Sn(acac)。
【0107】
下記の錫化合物。
(n-C4H9)2(CH3COO)SnOSn(OCOCH3)(n-C4H9)2
(n-C4H9)2(CH3O)SnOSn(OCH3)(n-C4H9)2
【0108】
(接着性付与剤)
さらに接着性を改良する目的で接着性付与剤が用いられる。これらの接着性付与剤としては(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン類、アミノ基含有シラン類、メルカプト基含有シラン類、エポキシ基含有シラン類、カルボキシル基含有シラン類等のシランカップリング剤がある。
【0109】
(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン類としては、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等がある。
【0110】
アミノ基含有シラン類としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−(N−ビニルベンジル−β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン等がある。
【0111】
メルカプト基含有シラン類としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等がある。
【0112】
エポキシ基含有シラン類としては、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン等がある。
【0113】
カルボキシル基含有シラン類としては、β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(β−メトキシエトキシ)シラン、N−(N−カルボキシルメチル−β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等がある。
【0114】
また2種以上のシランカップリング剤を反応させて得られる反応物を用いてもよい。反応物の例としてはアミノ基含有シラン類とエポキシ基含有シラン類との反応物、アミノ基含有シラン類と(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン類との反応物、エポキシ基含有シラン類とメルカプト基含有シラン類の反応物、メルカプト基含有シラン類どうしの反応物等が挙げられる。これらの反応物は該シランカップリング剤を混合し室温〜150℃の温度範囲で1〜8時間撹拌することによって容易に得られる。
【0115】
上記の化合物は単独で使用してもよく、2種類以上併用してもよい。シランカップリング剤の使用量はポリエーテル(A−2)に対して0〜30重量%が好ましい。
【0116】
接着性付与剤として、エポキシ樹脂を添加してもよい。また必要に応じてエポキシ樹脂硬化剤と併用してもよい。本発明の組成物に添加しうるエポキシ樹脂としては、一般のエポキシ樹脂が挙げられる。具体的には以下のものが例示できる。使用量はポリエーテル(A−2)に対して0〜100重量%が好ましい。
【0117】
エピクロロヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピクロロヒドリン−ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテルなどの難燃型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、4−グリシジルオキシ安息香酸グリシジル、フタル酸ジグリシジル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルなどのジグリシジルエステル系エポキシ樹脂、m−アミノフェノール系エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、各種脂環式エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンなどの多価アルコールのグリシジルエーテル、ヒダントイン型エポキシ樹脂、石油樹脂などの不飽和重合体のエポキシ化物等の一般に使用されているエポキシ樹脂やエポキシ基を含有するビニル系重合体等。
【0118】
また本発明組成物に上記エポキシ樹脂の硬化剤(または硬化触媒)を併用してもよい。このような硬化剤としては一般に用いられるエポキシ樹脂用硬化剤が挙げられる。具体的には以下のものが例示できる。使用量はエポキシ樹脂に対して0.1〜300重量%が好ましい。
【0119】
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、m−キシリレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等のアミン類またはそれらの塩類、ポリアミド樹脂、イミダゾール類、ジシアンジアミド類、三フッ化ホウ素錯化合物類、無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、ピロメリット酸無水物等のカルボン酸無水物、フェノキシ樹脂、カルボン酸類、アルコール類等、エポキシ基と反応しうる基を平均して分子内に少なくとも1個有するポリアルキレンオキシド系重合体(末端アミノ化ポリオキシプロピレングリコール、末端カルボキシル化ポリオキシプロピレングリコール等) 、末端が水酸基、カルボキシル基、アミノ基等で修飾されたポリブタジエン、水添ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル系重合体等の液状末端官能基含有重合体等。
【0120】
(溶剤)
また本発明の組成物を硬化性組成物として用いる場合、粘度の調整、組成物の保存安定性向上を目的として、溶剤を添加することもできる。溶剤の使用量はポリエーテル(A−2)に対して0〜500重量%が好ましい。
【0121】
かかる溶剤としては脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、エステルアルコール類、ケトンアルコール類、エーテルアルコール類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類、エステルエーテル類を使用できる。特にアルコール類を用いた場合、特に本発明組成物を長期に保存する場合、保存安定性が向上するので好ましい。アルコール類としては、炭素数1〜10のアルキルアルコールが好ましく、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソアミルアルコール、ヘキシルアルコール等が特に好ましい。
【0122】
(脱水剤)
また本発明の硬化性組成物の貯蔵安定性をさらに改良するために、硬化性や柔軟性に悪影響を及ぼさない範囲で少量の脱水剤を添加できる。脱水剤の使用量はポリエーテル(A−2)に対して0〜30重量%が好ましい。
【0123】
具体的には、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチル等のオルトギ酸アルキル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチル等のオルト酢酸アルキル、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等の加水分解性有機シリコン化合物、加水分解性有機チタン化合物等を使用しうる。ビニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシランがコスト、効果の点から特に好ましい。
【0124】
(チキソ性付与剤)
また垂れ性の改善のためチキソ性付与剤を使用してもよい。このようなチキソ性付与剤としては水添ひまし油、脂肪酸アミド等が用いられる。
【0125】
(老化防止剤)
また、老化防止剤としては、一般に用いられている酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤が適宜用いられる。ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系、アクリレート系、ヒンダードフェノール系、リン系、硫黄系の各化合物を適宜使用できる。
【0126】
また塗料の密着性や表面タックを長期にわたり改善する目的で、空気酸化硬化性化合物や光硬化性化合物を添加することもある。空気酸化硬化性化合物の使用量はポリエーテル(A−2)に対して0〜50重量%、光硬化性化合物の使用量はポリエーテル(A−2)に対して0〜50重量%が好ましい。
【0127】
このような空気酸化硬化性化合物としては桐油、あまに油等に代表される乾性油や、該化合物を変して得られる各種アルキッド樹脂、乾性油により変性されたアクリル系重合体、シリコーン樹脂、ポリブタジエン、炭素数5〜8のジエンの重合体や共重合体などのジエン系重合体、さらには該重合体や共重合体の各種変性物(マレイン化変性、ボイル油変性等)などが挙げられる。光硬化性化合物としては、多官能アクリレート類が通常用いられる。
【0128】
【実施例】
以下、具体的に例をあげて説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、分子量は水酸基価換算分子量をいう。
参考例1〜11により、アルケニル基含有ポリエーテルの製造例を示す。
【0129】
[参考例1]
グリセリンおよびエチレングリコールの混合物を開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒存在下プロピレンオキシドを重合して得た分子量20000のポリオキシプロピレンポリオールに、そのOH基に対して1倍当量のナトリウムメトキシドを添加し、加熱減圧下メタノールを留去してOH基をONa基とした。
【0130】
次いで塩化アリルをONa基に対して1.05倍当量加え、60℃で反応させた後、未反応の塩化アリルを減圧下で留去して、若干のアルカリとともに塩化ナトリウムを含むアルケニル基含有ポリエーテル(以下、未精製ポリエーテルaという)を製造した。この中には亜鉛イオン130ppmおよびコバルトイオン60ppmが含まれていた。
【0131】
[参考例2]
エチレングリコールを開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒存在下プロピレンオキシドを重合して分子量18000とした後、OH基に対して1.0倍当量の水素化ナトリウムを添加し、次いで80℃に加熱してOH基をONa基とした。さらに100℃でエチレンオキシドを少量ずつ添加しながら反応させて分子量18200とした。窒素雰囲気下でOH基に対して1倍当量のナトリウムメトキシドを添加し、加熱減圧下でメタノールを留去してOH基をONa基とした。
【0132】
70℃に降温し、塩化アリルをONa基に対して1.05倍当量加えて反応させた。未反応の塩化アリルを減圧下で留去して、若干のアルカリとともに塩化ナトリウムを含むアルケニル基含有ポリエーテル(以下、未精製ポリエーテルbという)を製造した。この中には亜鉛イオンが125ppmおよびコバルトイオンが55ppm含まれていた。
【0133】
[参考例3]
ブタノールを開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒存在下プロピレンオキシドを重合して分子量4000とした後、窒素雰囲気下、OH基に対して、金属ナトリウム1.05倍当量を加え、120℃で3時間反応させてOH基をONa基とした。
【0134】
次いで塩化アリルをONa基に対して1.1倍当量加え、60℃で反応させた後、未反応の塩化アリルを減圧下で留去して、若干のアルカリとともに塩化ナトリウムを含むアルケニル基含有ポリエーテル(以下、未精製ポリエーテルcという)を製造した。この中には亜鉛イオンが130ppmおよびコバルトイオンが60ppm含まれていた。
【0135】
[参考例4]
精製された分子量30000のポリオキシプロピレントリオール(亜鉛イオン、コバルトイオンそれぞれ2ppm以下)に、そのOH基に対して1倍当量の水素化ナトリウムを窒素雰囲気下60℃で反応させてOH基をONa基とした。次いで塩化アリルをONa基に対して1.05倍当量加え、60℃で反応させた後、未反応の塩化アリルを減圧下で留去して、塩化ナトリウムを含むアルケニル基含有ポリエーテル(以下、未精製ポリエーテルdという)を製造した。
【0136】
[参考例5]
末端部分に2重量%のポリオキシエチレンを含有する精製された分子量18000のポリオキシプロピレンオキシエチレンジオール(亜鉛イオン、コバルトイオンそれぞれ2ppm以下)に窒素雰囲気下、粉末水酸化ナトリウムをOH基に対して1.5倍当量加え、さらに塩化メタリル1.05倍当量を加え、60℃で反応させた。未反応の塩化メタリルを減圧下で留去して、塩化ナトリウムと水酸化ナトリウムを含むアルケニル基含有ポリエーテル(以下、未精製ポリエーテルeという)を製造した。
【0137】
[参考例6]
精製された分子量4000ポリオキシプロピレンモノオール(亜鉛イオン、コバルトイオンそれぞれ2ppm以下)に窒素雰囲気下、OH基に対して1.0倍当量の金属ナトリウムを加え、120℃で3時間反応させた。さらに塩化アリルを1.1倍当量加え、60℃で反応させた後、未反応の塩化アリルを減圧下で留去して、塩化ナトリウムを含むアルケニル基含有ポリエーテル(以下、未精製ポリエーテルfという)を製造した。
【0138】
[参考例7]
分子量1000のグリセリン−プロピレンオキシド付加物を開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒の存在下プロピレンオキシドの重合を行い、分子量15000のポリオキシプロピレントリオールを得た。
続いて参考例1と同様の方法で末端を変し、若干のアルカリとともに、亜鉛イオン65ppm、コバルトイオン30ppmを含むアルケニル基含有ポリエーテルgを得た。
【0139】
[参考例8]
エチレングリコールを開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒の存在下プロピレンオキシドの重合を行い、分子量12000のポリオキシプロピレンジオールを得た。
続いて参考例1と同様の方法で末端を変し、若干のアルカリとともに、亜鉛イオン65ppm、コバルトイオン30ppmを含むアルケニル基含有ポリエーテルhを得た。
【0140】
[参考例9]
分子量1000のペンタエリスリトール−プロピレンオキシド付加物を開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒の存在下プロピレンオキシドの重合を行い、分子量17000のポリオキシプロピレンテトラオールを得た。
続いて参考例1と同様の方法で末端を変し、若干のアルカリとともに、亜鉛イオン65ppm、コバルトイオン30ppmを含むアルケニル基含有ポリエーテルiを得た。
【0141】
[参考例10]
参考例8で得たポリオキシプロピレンジオールと参考例7で得たポリオキシプロピレントリオールを重量比2対1で混合して混合ポリオールを得た。
続いて参考例1と同様の方法で末端を変し、若干のアルカリとともに、亜鉛イオン65ppm、コバルトイオン30ppmを含むアルケニル基含有ポリエーテルjを得た。
【0142】
[参考例11]
参考例8で得たポリオキシプロピレンジオールと参考例9で得たポリオキシプロピレンテトラオールを重量比4対1で混合して混合ポリオールを得た。
続いて参考例1と同様の方法で末端を変し、若干のアルカリとともに、亜鉛イオン65ppm、コバルトイオン30ppmを含むアルケニル基含有ポリエーテルkを得た。
【0143】
参考例1〜11により得た未精製ポリエーテルa〜kを用いて、精製した。なお、未精製ポリエーテルcのpHは12を超えていたが、それ以外はいずれもpHは10〜12の範囲内であった。
【0144】
[実施例1]
未精製ポリエーテルaを100g撹拌機付きガラス製反応器に入れ、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー(分子量10000、オキシエチレン鎖5重量%含有)0.5gと、未精製ポリエーテルaに含まれるアルカリ化合物に対し1.2倍当量および亜鉛イオンに対して1.2倍当量の合計量のピロリン酸二水素二ナトリウム(Na2227)と、水5g、を添加して90℃で2時間撹拌した。混合物を80℃に維持し、窒素ガスを通して水を除去した。
【0145】
水が2000ppm残存している時点で吸着剤(酸化マグネシウムアルミニウム系合成吸着剤、協和化学工業製、KW−500SN)0.24gを加え、100℃で1時間撹拌し、さらに減圧下で脱水した。常温にしてヘキサン100gを加え30分間撹拌した後、ケイソウ土(セライト)をプレコートした濾紙を使用して濾過した。濾液から減圧下で溶媒を留去し、淡黄色透明の油状物(ポリエーテルa1)を得た。
【0146】
[実施例2]
未精製ポリエーテルbを100g撹拌機付きガラス製反応器に入れ、未精製ポリエーテルbに含まれるアルカリ化合物に対し1.1倍当量および亜鉛イオンに対して1.5倍当量の合計量のピロリン酸二水素二ナトリウムと、水3gを加え、80℃で2時間撹拌した。混合物を80℃に維持し、窒素ガスを通して水を除去した。
【0147】
水が2000ppm残存している時点で吸着剤(KW−500SN)0.24gを加え、100℃で1時間撹拌し、さらに減圧下で脱水した。常温にしてヘキサン100gを加え30分間撹拌した後、セライトをプレコートした濾紙を使用して濾過した。濾液から減圧下で溶媒を留去し、淡黄色透明の油状物(ポリエーテルb1)を得た。なお濾過工程において、500kgm-2処理時の濾過速度は1150kgm-2hr-1であった。
【0148】
[実施例3]
未精製ポリエーテルc(pH=12.7)を100g撹拌機付きガラス製反応器に入れ、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー(分子量10000、オキシエチレン鎖12重量%含有)1gと未精製ポリエーテルcに含まれるアルカリ化合物に対し0.9倍当量の塩酸を添加し、pHを調節した後、未精製ポリエーテルcに含まれるアルカリ化合物に対して0.2倍当量および亜鉛イオンに対して1.8倍当量の合計量のピロリン酸二水素二ナトリウムと、水5gを添加し、80℃で2時間撹拌した。混合物を80℃に維持し、窒素ガスを通して水を除去した。
【0149】
水が1000ppm残存している時点で吸着剤(マグネシウムシリケート系合成吸着剤、協和化学工業製、KW−600)0.24gを加え、100℃で1時間撹拌した。常温にしてヘキサン40gを加え30分間撹拌した後、セライトをプレコートした濾紙を使用して濾過した。濾液から減圧下で溶媒を留去し、淡黄色透明の油状物(ポリエーテルc1)を得た。
【0150】
[実施例4〜6]
未精製ポリエーテルd〜fそれぞれを100g撹拌機付きガラス製反応器に入れ、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー(分子量10000、オキシエチレン鎖12重量%含有)1gと未精製ポリエーテルd〜fそれぞれに含まれるアルカリ化合物に対し1.8倍当量のピロリン酸二水素二ナトリウム0.12gと水5gを加え、80℃で2時間撹拌した。混合物を80℃に維持し、窒素ガスを通して水を除去した。吸着剤(KW−500SN)0.24gを加え、100℃で1時間撹拌した。常温にしてヘキサン100gを加え30分間撹拌した後、セライトをプレコートした濾紙を使用して濾過した。濾液から減圧下で溶媒を留去し、淡黄色透明の油状物(ポリエーテルd1〜f1)を得た。
【0151】
[実施例7〜11]
未精製ポリエーテルaにかえて、未精製ポリエーテルg〜kをそれぞれ使用する以外は実施例1と同様に精製を行い、淡黄色透明の油状物(ポリエーテルg1〜k1)を得た。
【0152】
[実施例12]
未精製ポリエーテルbを100g撹拌機付きガラス製反応器に入れ、未精製ポリエーテルbに含まれるアルカリ化合物に対し1.1倍当量および亜鉛イオンに対して1.5倍当量の合計量のピロリン酸二水素二ナトリウムと、水3gを加え、80℃で8時間撹拌した。混合物を80℃に維持し、窒素ガスを通して水を除去した。
【0153】
水が2000ppm残存している時点で吸着剤(KW−500SN)0.24gを加え、100℃で1時間撹拌し、さらに減圧下で脱水した。常温にしてヘキサン100gを加え30分間撹拌した後、セライトをプレコートした濾紙を使用して濾過して淡黄色透明の油状物を得た。なお濾過工程において、500kgm-2処理時の濾過速度は7500kgm-2hr-1であった。
【0154】
[実施例13]
未精製ポリエーテルbを100g撹拌機付きガラス製反応器に入れ、未精製ポリエーテルbに含まれるアルカリ化合物に対し1.1倍当量および亜鉛イオンに対して1.5倍当量の合計量のピロリン酸二水素二ナトリウムと、水3gを加え、80℃で8時間撹拌した。混合物を80℃に維持し、窒素ガスを通して水を除去した。
【0155】
水が2000ppm残存している時点で吸着剤(KW−500SN)0.24gを加え、100℃で1時間撹拌し、さらに減圧下で脱水した。液温が高温のままセライトをプレコートした濾紙を使用して濾過して淡黄色透明の油状物を得た。なお濾過工程において、500kgm-2処理時の濾過速度は600kgm-2hr-1であった。
【0156】
[比較例14]
未精製ポリエーテルdを100g撹拌機付きガラス製反応器に入れ、未精製ポリエーテルdに含まれるアルカリ化合物に対し1.05倍当量の塩化水素を含む塩酸水溶液20gを加え、60℃で2時間撹拌した。混合物を80℃に昇温し、窒素ガスを通して水を除去した。常温にしてヘキサン100gを加え30分間撹拌した後、セライトをプレコートした濾紙を使用して濾過したが濾過性は著しく悪く全量を濾過することはできなかった。濾過できた溶液については、減圧下で溶媒を留去して、白濁油状物を得た(ポリエーテルd2)。
【0157】
[比較例15]
未精製ポリエーテルc(pH=12.7)を100g撹拌機付きガラス製反応器に入れ、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー(分子量10000、オキシエチレン鎖12重量%含有)1gに未精製ポリエーテルcに含まれるアルカリ化合物に対し1.1倍当量および亜鉛イオンに対して1.8倍当量の合計量のピロリン酸二水素二ナトリウムと、水5gを添加し、80℃で2時間撹拌した。混合物を80℃に維持し、窒素ガスを通して水を除去した。
【0158】
水が2000ppm残存している時点で吸着剤(KW−500SN)0.24gを加え、100℃で1時間撹拌し、さらに減圧下で脱水した。常温にしてヘキサン100gを加え30分間撹拌した後、セライトをプレコートした濾紙を使用して濾過したが、濾過性が著しく悪く全量を濾過することができなかった。濾過できた溶液については減圧下で溶媒を留去し、淡黄色微濁油状物(ポリエーテルg2)を得た。
【0159】
以上の例について、得られた精製物を分析した結果を表1〜2にまとめた。表1〜2の各測定値はそれぞれ次の方法で求めた。
pH値:ポリエーテル10gをpH=7に調整したイソプロパノール−イオン交換水(容積比60/40)の混合溶媒60cm3に溶解したときのpH値。
Naイオン:原子吸光光度法による分析値。
Znイオン:ICP分光法による分析値。
Coイオン:ICP分光法による分析値。
Clイオン:クロム酸カリウムを指示薬として硝酸銀水溶液で滴定して求めた。
【0160】
上記精製されたアルケニル基含有ポリエーテル(表3〜4参照)それぞれをイソプロパノールの10%溶液とした塩化白金酸(ポリエーテルに対して重量で5ppmの塩化白金酸となる量)を添加し、混合した後、アルケニル基に対して80モル%のメチルジメトキシシランを加えて70℃で反応させ、加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテルとした。
【0161】
70℃での貯蔵安定性を評価した。その結果を表3〜4にまとめた。粘度(単位:cP)はいずれもBH型粘度計、6号ローター、10回転、温度25℃で測定した。貯蔵後粘度は70℃に14日貯蔵したのち室温に12時間から24時間置いて放冷したサンプルを測定したものである。
【0162】
[実施例16]
精製ポリエーテルb1から得た加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテル100重量部に対し、粒径0.1μmの膠質炭酸カルシウム100重量部、粒径2μmの重質炭酸カルシウム20重量部、ルチル型酸化チタン20重量部、フタル酸エステル系可塑剤50重量部、脂肪酸アミド系チクソ性付与剤5重量部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤1重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤1重量部およびヒンダードアミン系光安定剤1重量部、を加えて混練しながら加熱脱水し、ビニルトリメトキシシラン3重量部、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン1重量部およびγ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン0.5重量部を加え窒素雰囲気下で混練した後、アセチルアセトナト型スズ触媒2重量部を加えてさらに混練して、硬化性組成物を得た。
【0163】
該組成物を20℃、湿度60%で7日および50℃、湿度60%で7日養生した。硬化物の50%モジュラスは3.0kg/cm2、引張強度は9.0kg/cm2、伸びは600%であった。
【0164】
[実施例17]
精製ポリエーテルb1から得た加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテル100重量部に対し、粒径0.1μmの膠質炭酸カルシウム120重量部、粒径2μmの重質炭酸カルシウム20重量部、フタル酸エステル系可塑剤50重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂5重量部、水添ヒマシ油系チクソ性付与剤3重量部、アクリル酸エステル系光硬化性樹脂3重量部、脂肪酸エポキシ系可塑剤3重量部、乾性油3重量部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤1重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤1重量部、ヒンダードアミン系光安定剤1重量部およびフェノキシトリメチルシラン3重量部を加え窒素雰囲気下で混練して、主剤組成物を得た。
【0165】
一方、オクチル酸錫3重量部、ラウリルアミン0.5重量部、フタル酸エステル系可塑剤20重量部およびカオリン20重量部を混合し、硬化剤組成物を得た。
【0166】
主剤組成物と硬化剤組成物を混合し、20℃、湿度60%で7日および50℃、湿度60%で7日養生し、硬化物を得た。硬化物の50%モジュラスは1.8kg/cm2、引張強度は6.0kg/cm2、伸びは600%であった。
【0167】
【表1】
Figure 0003981162
【0168】
【表2】
Figure 0003981162
【0169】
【表3】
Figure 0003981162
【0170】
【表4】
Figure 0003981162
【0171】
【発明の効果】
実施例で示すように、本発明によって残存塩(アルカリ金属塩、コバルト塩、亜鉛塩等)のほとんどないポリエーテルが得られる。本発明の方法により得られる残存塩のきわめて少ない不飽和基含有ポリエーテルから製造される加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテルは残存塩がきわめて少ないため、該加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテルを使用した硬化性組成物はきわめて良好な貯蔵安定性を有する。

Claims (3)

  1. 複合金属シアン化物錯体化合物触媒の存在下イニシエータにモノエポキシドを反応させて水酸基含有ポリエーテルを得た後、該水酸基含有ポリエーテルをアルカリ金属アルコキシドとし、次いで不飽和基含有ハロゲン化炭化水素を反応させて得られる、第1の塩を含有する不飽和基含有ポリエーテル(A−1)に、水(B)、および酸性ピロリン酸塩(C)を添加した後、水分を除去し、ポリエーテル(A−1)に本質的に不な第2の塩を形成させ、次いで第2の塩をポリエーテル(A−1)から除去した後、さらに、第8族金属またはその化合物からなる触媒の存在下、水素原子および加水分解性基が直接結合したケイ素原子を含有するケイ素化合物(E)を反応させることを特徴とする、加水分解性基含有ケイ素基含有ポリエーテルの製造方法。
  2. 水(B)、および、ピロリン酸二水素二ナトリウム(C)とともに界面活性剤(D)を添加する、請求項1に記載の製造方法。
  3. 第1の塩が、亜鉛塩およびアルカリ金属塩を含有する、請求項1または2に記載の製造方法。
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