JP3977954B2 - 吐出ヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定された一対のエアゾール缶の頭頂部に取り付けられて2剤吐出容器を構成し、一対のエアゾール缶に収納された内容物を、一つのノズルから同時に排出する吐出ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、固定された一対のエアゾール缶の頭頂部に、各エアゾール缶に収納された2つの内容物を、一つのノズルから同時に排出する吐出ヘッドを取り付けた2剤吐出容器として、例えば、特願平9−215158号公報に記載された2剤吐出容器がある。
【0003】
ここで図10は2剤吐出容器の全体斜視図、図11はその吐出ヘッドの分解斜視図である。
この2剤吐出容器100を構成する吐出ヘッド200は、図10に示すように、並列に固定されたエアゾール缶110,120の頭頂部に取り付けられ、主に、エアゾール缶110,120から排出された内容物を外部に排出するノズル130及び、ノズル130を収納した吐出ヘッド本体140からなる。
【0004】
尚、吐出ヘッド200が取り付けられるエアゾール缶110,120は、図11に示すように、その頭頂部上面に、押下すると内容物を排出することができるステム111,121が突設されている。そしてこのエアゾール缶110,120は、頭頂部側面を覆うようにして取り付けられた固定具150により並列に固定されている。
【0005】
以下吐出ヘッド200について説明する。
まず、吐出ヘッド本体140は、図11に示すように、断面略楕円型の中空状に形成された筒状体であり、その中空部内の下部部分に、固定具150を収納して固定し、その上部部分に、ノズル130をステム111,121の押下方向に沿って摺動自在に収納することができるよう構成されている。また、固定具150とノズル130とを収納する部分のほぼ中間には、ノズル130の摺動量を制限するための制限壁141が設けられ、この制限壁141には、ノズル130の後述する係合部を摺動自在に挿入することができる摺動孔142が設けられている。
【0006】
このうちノズル130を収納するノズル収納部の前方側面には、ノズル130の後述するノーズ部133を貫通させ、このノーズ部133が、ノズル130のステム111,121の押下方向への摺動に伴って移動することができる大きさのノーズ部摺動孔143が形成されている。そしてノズル収納部の天井面には、ノーズ部摺動孔143の両脇であって前方側面の上部を支点(以下「操作部支点144」という)に、ステム111,121の押下方向に沿って揺動自在な操作部160を備えている。また、ノズル収納部の後方側面には、操作部160を操作者が指で押下するのに邪魔にならないよう、切欠部145が形成されている。このうち、操作部160の下面には、ステム111,121の押下線上でノズル130に当接する、三角錐状の突起161,162が一対備えられている。
【0007】
尚、押下線とは、ステム111,121の押下方向に沿った、ステム111,121を通る線である。
次に、ノズル130は、略箱状に形成されたノズル基部131と、このノズル基部131の下面に設けられ、ステム111,121に水密に係合することができる一対の係合部132と、ノズル基部131の前方側面に突設され、エアゾール缶110,120から排出された内容物を外部に排出するためのノーズ部133とからなり、ノズル基部131の上面は、ステム111,121の押下方向に対して垂直な平面状に形成されている。
【0008】
このノズル130には、ノズル基部131及びノーズ部133内に、ステム111,121の配列方向に垂直な面に平行な仕切板134を、ステム111,121の中央に備えることにより2つの流通路が形成されている。そのため、このノズル130は、それぞれのエアゾール缶110,120から排出される内容物を、係合部132からノーズ部133の先端まで隔離して送り出すことができる。
【0009】
以上のように構成された吐出ヘッド200は、操作部160を押下するだけで、一対のエアゾール缶110,120から内容物を排出することができる。
つまり、操作部160を押下すると、突起161,162を介してノズル130が押下され、それに伴ってステム111,121も押下される。すると各エアゾール缶110,120からステム111,121を介して内容物がノズル130に排出され、ノーズ部133の先端から排出されるからである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の吐出ヘッド200では、操作部160が、ノーズ部摺動孔143を挟んで、2カ所に分かれて操作部支点144に揺動自在に支持されているため、一方の操作部支点144に対し他方の操作部支点144が完全に連動して揺動しないので、いずれか一方の側の操作部支点144の側に偏って押下した場合、操作部160の押下量が不均一になることがあった。また、従来の吐出ヘッド200では、突起161,162の配置間隔が開いている場合、仮に突起161,162の中間地点付近で操作部160を押下しても、操作部160がたわんで、突起161,162とステム111,112の押下線上からはずれ、操作部160の押下量が不均一になることがあった。その結果押圧力が両ステム111,121に均一に作用せず、内容物が不均一な割合で排出される恐れがあるという問題があった。
【0011】
また、仮にステム111,121に均等に押圧力をかけたとしても、従来の吐出ヘッド200では、突起161,162が三角錐状に形成されているので、操作部160の押下を始める前、押下線上でノズル基部131の上面に当接していた突起161,162の先端が、操作部160の押下を始めると、操作部160が操作部支点144を支点に円弧状に揺動するため、ステム111,112の押下線上からはずれ、ノズル基部131上面の前方方向を押すようになり、ノズル130をまっすぐ押下方向に押すことができなかった。そのため、ノズル130が傾いて操作者の意図する方向と違う方向に内容物が排出される恐れがあるという問題があった。
【0012】
次に、エアゾール缶110,120に収納されていた内容物がなくなったとき、省資源のためにはエアゾール缶110,120のみを取り替えることが望ましいが、吐出ヘッド200は固定具150に取り外すことが困難なように固定されるので、取り替えることができないという問題もあった。
【0013】
ところで、2剤吐出容器100はクリーム状の染毛剤を収納する場合に用いられることが多いので、染毛剤を排出する場合について説明する。
ここで、図12は、2剤吐出容器100を用いて、櫛上に内容物を排出する様子を説明するための模式図である。
【0014】
この2剤吐出容器100を用いて染毛剤を吐出する場合、図12(a)に示すように、ノーズ部133の染毛剤を排出する開口部を櫛αの髪梳き面に対向させ、かつ、2剤吐出容器100を櫛αの長手方向に対して略垂直になるように配置し、2剤吐出容器100を櫛αの長手方向に平行移動しながら操作部160を操作すると、染毛剤βを吐出し易い。
【0015】
しかし、このように染毛剤βを吐出すると、仕切板134により形成された流通路がステム111,121の配列方向に沿って設けられているので、図12(b)に示すように、染毛剤βが重なって、上に重なった染毛剤βが櫛αから落ちてしまうという問題があった。
【0016】
そのため、2剤吐出容器を櫛αの長手方向に対し平行になるように配置し、2剤吐出容器を櫛αの長手方向に沿って引きながら、操作部160を操作すれば、染毛剤βは重ならないが、この場合、図12(c)に示すように、仕切板134がノーズ部133の先端まで設けられているので染毛剤βが離れて排出され、混合し難いという問題があった。
【0017】
そこで、本発明では、上記問題を解決するため、操作部からノズルに作用される押圧力を均一にステムに伝えることができ、かつ、ノズルを押下方向に沿って押下することができる吐出ヘッドを提供することを第1の目的とし、次に、エアゾール缶から取り外し自在に構成された吐出ヘッドを提供することを第2の目的とし、内容物を一体化して排出することができる吐出ヘッドを提供することを第3の目的とし、さらに、ノズルの吐出口を櫛の髪梳き面に対向させ、2剤吐出容器を櫛の長手方向に対して垂直になるように配置して、2剤吐出容器を櫛の長手方向に平行移動しながら内容物を排出したとき、内容物が重ならないように排出することができる吐出ヘッドを提供することを第4の目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するための請求項1記載の発明は、頭頂部にステムを有する一対のエアゾール缶を並列に固定することにより並列に配置されたステムに取り付けられ、該ステムを押下することにより前記エアゾール缶から排出される内容物を通過させ、予め定められた排出方向に排出するノズルと、該ノズルを、前記ステムの押下方向に沿って摺動自在に収納する収納部と、前記押下方向に押下されると、前記ノズルに当接して該ノズルを押下する操作部とを備え、固定された前記一対のエアゾール缶の頭頂部に取り付けられ、該一対のエアゾール缶と共に2剤吐出容器を構成する吐出ヘッドにおいて、前記操作部は、前記ステムの配列方向に沿って長尺かつ、前記両ステムから均等な位置に設けられたヒンジ部を支点に揺動自在に前記収納部に取り付けられ、前記ノズルに当接する前記操作部のノズル当接面には、前記一対のステムの各押下線上に突設され、前記ステムの配列方向に平行に投影した投影輪郭が互いに一致し、且つ、該投影輪郭がノズルに向けて凸な曲線を有する形状に形成された一対の押下部を備え、前記押下部に当接する前記ノズルの操作部当接面は、前記ステムの押下方向に対し垂直な平面状に形成されていることを特徴とする。
【0019】
この請求項1記載の発明によれば、まず、操作部が、ステムの配列方向に沿って長尺なヒンジ部を支点に揺動自在に収納部に取り付けられているので、操作部上のある点が押下されると、この点を通りヒンジ部に平行な線上の操作部上のすべての点が、押下された部分の点と共にヒンジ部を中心として円弧状に同じ距離同じ方向に揺動する。そして、ヒンジ部が、ステムの配列方向に沿って長尺かつ、両ステムから均等な位置に設けられ、一方、押下部が、操作部のノズル当接面上の、ステムの押下線上に位置する場所にいずれも設けられているので、操作部が操作されたとき、押下部は、ヒンジ部を中心として円弧状に同じ距離同じ方向に揺動するのである。尚、ステムの押下線とは、ステムの押下方向に沿いかつ、ステムを通る線である。
【0020】
一方、押下部は、操作部が操作されると、ヒンジ部を中心とした円弧上を移動することになるため、全体的にステムの押下線上から離れる方向(ヒンジ部方向)に移動する。しかし、押下部は、ノズルへの当接部分の投影輪郭がノズルに向けて凸な曲線(好ましくは円の弧状)を有し、しかもその押下部が当接するノズルの操作部当接面が、ステムの押下方向に対し垂直な平面状に形成されているので、押下部の操作部当接面に対する接点が、押下部が移動した方向と反対方向すなわち押下線方向に押下部の円弧に沿って移動する。そのため、押下部と操作部当接面とは、常に、ほぼステムの押下線上で当接する。
【0021】
しかも、押下部から操作部当接面に作用する押圧力は、押下部が同一形状且つ同じ大きさに形成されており、また、ノズルの操作部当接面がステムの押下方向に対し垂直な平面状に形成されているので、押下方向に沿って作用する。
すなわち、この請求項1の吐出ヘッドは、操作部が操作されたとき、一対の押下部がヒンジ部を中心として円弧状に同じ距離同じ方向に揺動し、またこのように揺動しても、押下部が常に押下線上でノズルの操作部当接面と接触し、さらに押下線に沿って押圧力をノズルひいてはステムに作用させているので、ステムをまっすぐしかも均等な押圧力で押下することができるのである。
【0022】
従って、この請求項1記載の吐出ヘッドを用いると、操作部からノズルに作用される押圧力を均一にステムに伝えることができるので、常に、均等な量の内容物を排出することができる。
さらに、この請求項1記載の吐出ヘッドを用いると、操作部を操作したとき、ステムの押下方向に沿ってノズルを平行に押し下げ、ノズルの先端を常に同じ方向に向けておくことができるので、内容物が排出される方向を一定に保ち、操作者の意図する方向に内容物を排出することができるのである。
【0023】
尚、操作部は、収納部に一体に取り付けられていてもよいし、組立の段階で固定するようにしてもよく、内容物を排出する操作を行うとき以外は、取り外せるよう、取り外し自在に構成されていてもよい。
また、押下部は、例えば球や円筒のように、ノズルへの当接部分の輪郭が凸な曲線状(好ましくは半円あるいは楕円の弧状)に形成されていれているものであればよい。また、押下部は、押下線上でノズルに当接する部分が上述したような凸な曲面状に少なくとも形成されていればよいので、ステムの配列方向に沿って長い、断面半円状のものあるいは当接面が半円状の略三角形のものを操作部のノズル当接面に取り付けてもよい。
【0024】
次に、第2の目的を達成するための請求項2記載の吐出ヘッドは、請求項1記載の吐出ヘッドにおいて、前記ノズル当接面には、前記押下部と同一形状に形成された補助押下部が、該補助押下部及び前記押下部の前記各投影輪郭が互いに一致するよう設けられていることを特徴とする。
【0025】
この請求項2記載の吐出ヘッドのように、補助押下部を備えていると、例えば押下部同士の配置間隔が離れていても、操作部が押下されたとき補助押下部がノズル当接面に当接するため、補助押下部が設けられた部分での操作部のたわみが防止される。その結果、押下部とノズル当接面との接点が押下線上からずれることが防止されるため、操作部に作用した押下力が、押下部、ひいてはステムに常に均等に伝達される。
【0026】
従って、この請求項2記載の吐出ヘッドを用いると、操作部に作用された押圧力が常にステムに均等に伝達されるので、常に、均等な量の内容物をエアゾール缶から確実に排出することができる。
特に、請求項3記載の吐出ヘッドのように、請求項2記載の吐出ヘッドにおいて、前記補助押下部は、前記一対の押下部の中間位置に取り付けられているとよい。
【0027】
このように、補助押下部が押下部の取付位置の中間に取り付けられていれば、通常操作者は、操作部の中央、すなわち、押下部の取付位置のほぼ中央部分を押下するので、操作部のたわみをより効果的に防止することができるのである。
次に、第2の目的を達成するための請求項4記載の発明は、請求項1記載の吐出ヘッドにおいて、この吐出ヘッドが、前記2剤吐出容器から取り外し自在に構成されていることを特徴とする。
【0028】
この請求項4記載の吐出ヘッドのように構成すると、吐出ヘッドを取り外してエアゾール缶を取り替えることができるので、資源を節約することができる。また、吐出ヘッドを取り外してノズルに水を通して水洗いができるので、ノズルにおける内容物による目詰まりを防止することができる。
【0029】
尚、具体的には、請求項5記載の発明のように、請求項1〜3いずれか記載の吐出ヘッドにおいて、前記収納部が、前記一対のエアゾール缶を並列に固定するために、前記一対のエアゾール缶の前記頭頂部に取り付けられた固定具を収納するための固定具収納部と、該固定具収納部から前記固定具を着脱自在に保持する着脱具とを備えるとよい。
【0030】
次に、第3の目的を達成するための請求項6記載の発明は、請求項1〜5いずれか記載の吐出ヘッドにおいて、前記ノズルは、前記各ステムから排出された前記内容物を夫々前記排出方向に導く一対の流通路と、該両流通路の排出口から排出された前記内容物を合流させ、合流した前記内容物を前記ノズルの吐出口まで導く導出路とを備えることを特徴とする。
【0031】
この請求項6記載の発明によれば、ステムから流通路の排出孔まで、別々に送られてきた内容物が、導出路を通過する間に合流して互いに接触し、内容物が一体化した状態で吐出口から排出される。
従って、この請求項6記載の吐出ヘッドを用いれば、内容物を混合しやすい。
【0032】
次に、第4の目的を達成するための請求項7記載の発明は、請求項1〜6いずれか記載の吐出ヘッドにおいて、前記ノズルは、前記各ステムから排出された前記内容物を夫々前記排出方向に導く一対の流通路を備え、前記ノズルの吐出口近傍では、前記両流通路の排出口が前記操作部の押下方向に沿って並ぶよう配置されていることを特徴とする。
【0033】
この請求項7記載の発明によれば、流通路の排出口が操作部の押下方向に対して垂直方向に並ぶように配置されているので、ノズルの吐出口を櫛の髪梳き面に対向させ、2剤吐出容器を櫛の長手方向に対して垂直になるように配置して、2剤吐出容器を櫛の長手方向に平行移動しながら内容物を排出したとき、櫛の髪梳き面に対し平行に内容物を排出することができる。
【0034】
従って、この請求項7記載の吐出ヘッドを用いれば、内容物を重ねることなく排出することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
[第1実施例]
本発明の第1実施例について説明する。
ここで図1は2剤吐出容器の正面斜視図である。
【0036】
本第1実施例の2剤吐出容器の吐出ヘッド1(以下「ヘッド1」と呼ぶ。)は、図1に示すように、固定具7により並列に固定された一対のエアゾール缶5の頭頂部に取り付けられ、2つのエアゾール缶5のそれぞれから排出された内容物を1つのノズル20から排出するものである。
【0037】
ここでエアゾール缶5は、頭頂部52に設けられたステム50が押下されるとエアゾール缶5内に収納された内容物がこのステム50を通じて排出可能な、断面円状に形成された公知のエアゾール缶である。このステム50は、頭頂部52に、エアゾール缶5の断面の中心軸に沿って、エアゾール缶5の外部方向に向かって突設された円筒状の管であって、通常外部方向に向かって付勢されており、エアゾール缶5の内部方向に押し込まれるとエアゾール缶5内の内容物が排出されるよう構成されている。尚、エアゾール缶5及びステム50は、公知の物であり、本発明の要旨とは関係がないので、その詳細は説明を省略する。
【0038】
一方、固定具7は、エアゾール缶5を並列に並べて固定するために、エアゾール缶5の頭頂部を挿入可能な固定孔70が2箇所設けられている。また、この固定具7は、固定孔70の配列方向に沿った方向であり、かつ、固定孔70の中心を通る線上の外側側面に、外方に向かって突設された、ヘッド1を固定するためのヘッド固定用突起72を備えている。
【0039】
尚、この固定具7にエアゾール缶5を固定したとき、ステム50は並列に並んだ状態で配置されるので、以下配列方向とは、並列に並んだステム50の配列方向を示す。また、押下方向とは、エアゾール缶5から内容物を排出するためステム50を押下する方向、また、押下線とは、押下方向に沿った線のうち、ステム50を通る線を示すものとする。
【0040】
次に、ヘッド1について詳述する。
ここで図2は、ヘッド1の分解斜視図である。
このヘッド1は、断面略楕円状に形成された筒状のヘッド本体10と、ヘッド本体10の中空部に、押下方向に沿って摺動自在に収納され、エアゾール缶5から排出された内容物を予め定められた外部に排出するノズル20と、ヘッド本体10の中空部に収納されて固定され、外部から操作されるとノズル20を押下方向に押下することができる操作部30とを備えている。
【0041】
このうち、ヘッド本体10は、その下部に固定具7を収納することができ、その上部にノズル20を押下方向に沿って摺動できるように収納することができる。
以下固定具7を収納する空間を固定具収納空間、ノズル20を収納する空間をノズル収納空間と呼ぶ。
【0042】
このヘッド本体10には、ノズル収納空間を構成する側壁であって、配列方向に沿った前方壁、後方壁のうち、前方壁の中央に、略V字状の第1切欠部11が設けられ、一方、後方壁の中央に、コ字状の第2切欠部12が設けられている。また、ヘッド本体10の側壁の内側側面であって、第1切欠部11と第2切欠部12の下方には、ノズル20の摺動範囲を限定するための摺動限定帯体13が周設されている。さらに、この摺動限定帯体13の上方であって、第1切欠部11及び第2切欠部12の両脇には、ノズル収納空間に収納されたノズル20を押下方向に沿ってスムーズに摺動させるため、押下方向に沿って長尺で、断面正方形状に形成されたノズル摺動片14が設けられている。
【0043】
また、ノズル収納空間の配列方向の両端で対向する側方壁には、操作部30の後述する第1突設片に係合して、操作部30を固定するための第1係合部15が設けられ、一方、第1切欠部11の切欠面には、後述する第2突設片に係合して、操作部30を固定するための第2係合部16が穿設されている。
【0044】
さらに、ヘッド本体10の側方壁の外側面には、上方及び下方の両端部が配列方向に沿って揺動自在に取り付けられ、ヘッド本体10の外側側面に沿った形状の一対の揺動片17が設けられている。この揺動片17は、両端部の中央で軸支され、その下部に、ヘッド固定用突起72に係合可能なヘッド固定用孔171が穿孔されている。
【0045】
次に、ノズル20は、押下方向に平行な平面に対し、断面トラック状に形成された中空状のノズル本体21と、このノズル本体21の前方側面に突設され、ノズル本体21の長手方向に横長な断面トラック状に形成され、エアゾール缶5から排出された内容物を外部に排出するノーズ部22と、ノズル本体21の下面に設けられ、ステム50に水密に係合して、エアゾール缶5から排出された内容物をノズル本体21に送出する断面円筒状の一対のステム係合部23とからなる。
【0046】
尚、トラック状とは、陸上競技などに使われるトラックのように、長手方向両端が円弧状で、その長手方向に垂直な両端が直線状に形成されている形状をいう。
このうち、ノズル本体21とノーズ部22の内部空間には、配列方向に対し左右両側を隔離する仕切板25が設けられている。そして、仕切板25により隔離された左右のそれぞれの空間に、筒状に形成されたステム係合部23が連通している。
【0047】
尚、ノーズ部22の先端には、仕切板25が設けられていない導出路が形成されている。
また、ノズル本体21の上面(以下「操作部当接面210」と呼ぶ)は、押下方向に対して垂直な平面状に形成されている。
【0048】
次に、操作部30は、主に、操作部本体33と、この操作部本体33にヒンジ部32により揺動自在に取り付けられた操作部揺動部31とからなる。
このうち操作部揺動部31は、押下方向に垂直な平面に沿って、配列方向に沿った方向に長尺なトラック状に形成され、配列方向に沿った前方の一辺が、ヒンジ部32を介して操作部本体33に接続されることによって、操作部本体33に対して揺動自在に取り付けられている。
【0049】
次に、ヒンジ部32は、配列方向に沿って長尺状に形成され、操作部揺動部31と操作部本体33とを接続している。
次に、操作部本体33は、操作部揺動部31の前方の直線部分と、配列方向両端の円弧上の部分とに沿って、押下方向に垂直な平面に沿った帯状の周囲部330と、周囲部330の外周端部に、押下方向に沿って平面状に形成され、下方に向かって立設された壁部332とからなる。また、この壁部332には、前方側の外側壁面に前方に向かって立設され、その周囲側面の形状が、第1切欠部11と同一形状に形成された切欠部嵌合部35を備えており、この切欠部嵌合部35の下端には、ヘッド本体10に収納されたノーズ部22が押下方向に移動できる大きさであって、下方に開口したコ字状のノズル摺動切欠部34が形成されている。
【0050】
また、操作部揺動部31には、ヒンジ部32が設けられた側と反対側の一辺側に、操作部揺動部31を揺動するための揺動突設部36が設けられている。
さらに、壁部332には、配列方向に沿って対象な外側外壁の上端部に、外方に向かって突設された、第1係合部15に係合して、操作部30をヘッド本体10の中空部内に固定するための一対の第1突設片37を備えており、また、切欠部嵌合部35には、その厚さ方向側面に、第2係合部16に係合する第2突設片38が一対設けられている。
【0051】
また、さらに、操作部揺動部31には、押下方向下方側の裏面(以下「ノズル当接面310」とよぶ)に、押下線上に配置され、配列方向に垂直な面に沿った断面が半円状に形成された同じ大きさの一対の押下部39を備えている。
以上のように構成されたヘッド本体10とノズル20と操作部30とは次のように組み合わされ動作する。
【0052】
ここで図3(a)は、組み立てたヘッド1を、固定具7に固定されたエアゾール缶5に取り付けたときの側面側から見た透過断面図、図3(b)は、正面側から見た一部透過断面図である。
尚、図3において、ノズル20は左下がりの斜線、操作部30は散点模様、固定具7は右下がりの斜線で表すものとする。
【0053】
このヘッド1は、ヘッド本体10の上部の開口部からノズル20、操作部30の順に挿入され、ヘッド本体10の第1係合部15,第2係合部16のそれぞれと操作部30の第1突設片37,第2突設片38とを係合することによって組み立てられる(図2参照)。
【0054】
そしてこのように組み立てられたヘッド1を、固定具7に固定されたエアゾール缶5に取り付ける。すると、ノズル20のステム係合部23がステム50に水密に係合して、ノズル20が持ち上げられ、ノズル20が摺動限定帯体13から浮き、ノズル20の上面に押下部39が当接した状態になる。このとき、押下部39は、押下線上でノズル本体21と接触する。
【0055】
また、このとき固定具7のヘッド固定用突起72が揺動片17のヘッド固定用孔171に係合することによって、ヘッド1が固定具7に固定されたエアゾール缶5の頭頂部に固定される。
尚、エアゾール缶5に固定されたヘッド1は、揺動片17の上方を押下し、揺動片17を揺動させると、その下方が外方に揺動し、ヘッド固定用孔171とヘッド固定用突起72との係合が解かれ、エアゾール缶5の頭頂部から取り外ずすことができる。
【0056】
このようにエアゾール缶5の頭頂部に固定されたヘッド1の操作部30の揺動突設部36を操作すると、操作部揺動部31がヒンジ部32を支点に揺動する。このとき、まず、操作部揺動部31が、ステムの配列方向に沿って長尺なヒンジ部32を支点として揺動自在に、ヘッド本体10に固定された操作部本体33に取り付けられているので、仮に、操作部揺動部31上のある点が押下されると、この点を通りヒンジ部32に平行な線上の操作部揺動部31上のすべての点が、押下された部分の点と共にヒンジ部32を中心として円弧状に同じ距離同じ方向に揺動する。そして、ヒンジ部32が、ステム50の配列方向に沿って長尺かつ、両ステム50から均等な位置に設けられ、一方、押下部39が、操作部揺動部31のノズル20に対向するノズル当接面上の、押下線上に位置する場所にいずれも設けられているので、揺動突設部36が操作されたとき、押下部39は、ヒンジ部32を中心として円弧状に同じ距離同じ方向に揺動する。
【0057】
一方、押下部39は、揺動突設部36が操作されると、ヒンジ部32を中心とした円弧上を移動することになるため、全体的にステム50の押下線上から離れる方向(ヒンジ部32方向)に移動する。しかし、押下部39が、ステム50の配列方向に垂直な面に沿った断面が同じ大きさの半円状に形成され、しかもその押下部39が当接する操作部当接面210が、押下方向に対し垂直な平面状に形成されているので、押下部39の操作部当接面210に対する接点が、押下部39が移動した方向と反対方向すなわち押下線方向に押下部39の円弧に沿って移動する。そのため、押下部39と操作部当接面210とは、常に、ほぼステム50の押下線上で当接する。
【0058】
しかも、押下部39から操作部当接面210に作用する押圧力は、押下部39が同じ大きさの半円状に形成されており、また、ノズル20の操作部当接面210がステム50の押下方向に対し垂直な平面状に形成されているので、押下方向に沿って作用する。
【0059】
すなわち、本実施例のヘッド1は、揺動突設部36が操作されたとき、一対の押下部39がヒンジ部32を中心として円弧状に同じ距離同じ方向に揺動し、またこのように揺動しても、押下部39が常に押下線上でノズル20の操作部当接面210と接触し、さらに押下線に沿って押圧力をノズル20ひいてはステム50に作用させているので、ステム50をまっすぐしかも均等な押圧力で押下することができるのである。
【0060】
そして、エアゾール缶5から排出された内容物が、ステム係合部23、ノズル本体21及びノーズ部22を介して外部に排出されるのである。
一方、揺動突設部36の操作を止めると、ステム50が上方に向かって付勢されているので、このステム50の付勢力によりノズル20及び操作部揺動部31を押し上げられ、ヘッド1をエアゾール缶5に取付けたときと同じ場所に戻される。
【0061】
以上説明したヘッド1を用いると以下のような効果がある。
まず、本実施例のヘッド1を用いると、揺動突設部36を押下することによって操作部揺動部31に伝達された押圧力は、押下線に沿ってまっすぐ均等に一対のステム50に伝えられるので、常に、均等な量の内容物を排出することができる。特に内容物が染毛剤(以下必要に応じ、各エアゾール缶5から排出される染毛剤を第1剤及び第2剤と記す)である場合、第1剤と第2剤との吐出比率が一定でなければ、期待する染毛効果が得られないが、本実施例のヘッド1を用いれば、一対のステム50に均等に押圧力が加わり、一定の吐出比率で排出されるので好ましい。本実施例の場合、第1剤と第2剤とは吐出量が0.9〜1.1の比率で吐出される。一方、図10の従来の2剤吐出容器の場合は、吐出比率から外れる場合がある。
【0062】
また、操作部30を操作すると、ノズル20を押下方向に沿って押し下げることができるので、内容物を排出するノズル20のノーズ部22を、常に、操作者の意図する方向に向けることができる。
尚、押下部39は、球状に形成されていてもよい。
【0063】
次に、揺動片17を操作し、ヘッド固定用孔171とヘッド固定用突起72との係合を解けば、ヘッド1を取り外してエアゾール缶5を取り替えることができるので、資源を節約することができる。また、ヘッド1を取り外してノズルに水を通して水洗いができるので、ノズル20における内容物による目詰まりを防止することができる。内容物が泡状の染毛剤の場合は、ノズル20内で詰まることはほとんどないが、内容物がクリーム状の染毛剤の場合、ノズル20内に残った染毛剤が詰まる恐れがあるため、水洗いできるように取り外しができる本実施例のヘッド1は、内容物がクリーム状の染毛剤において特に好ましい。
【0064】
次に、ノズル20のノーズ部22の先端に仕切板25が設けられていない導出路が設けられている。
ここで、図4はヘッド1の平面図である。
解決しようとする課題の欄で説明したように、仮に、仕切板25が、図4(a)に示すように、ノーズ部22の先端部まで設けられている場合は、クリーム状の内容物を外部に排出されるときに離れて排出されることがあるが、本実施例の発明によれば、図4(b)に示すように、ノーズ部22の先端に仕切板25が設けられていない導出路が設けられているので、ステム50から導出路まで、別々に送られてきた内容物が、導出路を通過するときに互いに接触し、内容物が一体になって排出される。従って、本実施例のヘッド1を用いれば、内容物が一体になった混合しやすい状態で吐出することができる。導出路の長さは、内容物を排出するためには、2〜10mmの範囲が好ましい。本実施例では4mmである。
【0065】
尚、本実施例のヘッド本体10は、本発明の収納部に相当し、揺動片17は、着脱具に相当する。また、ステム係合部23から仕切板25で区切られたノズル本体21とノーズ部22を介して、導出路に至るまでの経路は、本発明の流通路に相当する。さらに、その流通路と導出路との境界部分が、本発明の排出孔に相当し、ノーズ部22の先端の、内容物を排出する開口部が、本発明の吐出口に相当する。また、本実施例の操作部揺動部31と揺動突設部36とは、本発明の操作部に相当する。
【0066】
エアゾール缶5は、その内部にマウンティンカップに固着された内袋を有する。その構造は、特願平9−215158号公報に開示されているような公知の物を用いる。
一方のエアゾール缶5はその内面をエポキシフェノール樹脂、エポキシユリア樹脂、エポキシアミノ樹脂、エポキシアミン樹脂のシングルコート、ダブルコートあるいはトリプルコートで塗装したブリキ缶あるいはアルミニウム缶であり、内袋にはクリーム状染毛剤の第1剤が収納され、エアゾール缶5と内袋の間に窒素ガスなどの噴射剤が充填される。クリーム状染毛剤の第1剤としては、パラフェニレンジアミン、パラトルイレンジアミン等の酸化染料中間体、高級アルコール、界面活性剤、アルカリ剤等からなり、公知の製法により調製される。クリーム状染毛剤の第1剤を収容する内袋は、変形可能な材質であり、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)の他、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン・酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)、ポリアクリルニトリル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ビニール、ナイロン等の単層の合成樹脂製、及びこれらの積層体、あるいは内面をエポキシフェノール樹脂、エポキシユリア樹脂、エポキシアミノ樹脂あるいはエポキシアミン樹脂でコートしたアルミニウム製(以下、内面コートアルミニウムという)が挙げられるが、PE/EVOH/PE等の積層体、LDPE、LLDPEおよび内面コートアルミニウムが噴射剤の透過および内容物の変質を防ぐ点から好ましい。またその厚さは0.1〜1.0mmが内容物の保持性および収縮性の点から好ましい。
【0067】
他方のエアゾール缶5の内面は、ポリアミドイミド系樹脂で塗装したブリキ缶あるいはアルミニウム缶であり、内袋にはクリーム状染毛剤の第2剤が収納され、エアゾール缶5と内袋の間に窒素ガスなどの噴射物が充填される。クリーム状染毛剤の第2剤としては、過酸化水素水、安定化剤、高級アルコール、界面活性剤等からなり、公知の製法により調製される。クリーム状染毛剤の第2剤を収容する内袋は、変形可能な材質であり、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)の他、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン・酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)、ポリアクリルニトリル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ビニール、ナイロン等の単層の合成樹脂製、及びこれらの積層体が挙げられるが、PE/EVOH/PE等の積層体LLDPEが噴射剤の透過および内容物の変質を防ぐ点から好ましい。またその厚さは0.1〜1.0mmが内容物の保持性および収縮性の点から好ましい。なお、クリーム状染毛剤の第1剤の酸化染料中間体を除いた場合は、毛髪脱色剤として使用でき、酸化染料中間体の代わりに直接染料を用いた場合は、脱色効果を有する半永久染毛剤としても使用できる。
[第2実施例]
次に、本件発明が適用された第2実施例について説明する。
【0068】
ここで図5は本実施例の2剤吐出容器の吐出ヘッド(以下「ヘッド1a」と呼ぶ)の分解斜視図、図6はヘッド1aを用いて内容物を排出したときの、内容物の排出形態の模式図である。このうち図6(a)はヘッド1aの側面図、図6(b)は櫛の平面図である。
【0069】
このヘッド1aは、ヘッド本体10a、ノズル20a及び操作部30aとを備え、このうちノズル20aのノーズ部22aが縦長に形成されている。このノーズ20a以外の部分は、第1実施例と同じ構成をしているので、構成の同じ部分については説明を省略する。
本実施例の発明によれば、ステム係合部から仕切板で区切られたノズル本体とノーズ部22aを介して、導出路に至るまでの経路である流通路と、導出路との境界で、各流通路が導出路に対して開口する排出口が操作部の押下方向に沿って並ぶように配置されている。
【0070】
従って、このヘッド1aを用いて、染毛剤のようなクリーム状の内容物を吐出する場合であって、図6(a)に示すように、ノーズ部22aの吐出口を櫛の髪梳き面に対向させ、2剤吐出容器を櫛の長手方向に対して垂直になるように配置して、2剤吐出容器を櫛の長手方向に平行移動しながら内容物を排出する場合、解決しようとする課題の欄で示したように、従来の2剤吐出容器の吐出ヘッドを用いると内容剤が重なってしまうが、図6(b)に示すように、内容物を横並びに並ぶようにして排出することができる。
[第3実施例]
次に、本件発明が適用された第3実施例について説明する。
【0071】
ここで図7は本実施例の吐出ヘッド1(以下「ヘッド1」とよぶ)の操作部30の裏面図である。
本実施例のヘッド1は、操作部揺動部31のノズル当接面310に、押下部39の取付位置のほぼ中間に押下部39と同一形状の補助押下部390を設けたもので、その他の構成は、上記第1実施例と全く同様である。
【0072】
このように、操作部30が補助押下部390を備えていると、ノズル20(図2参照)は、例えば押下部39同士の配置間隔が離れていても、操作部揺動部31が押下されたとき補助押下部390が操作部当接面210に当接するため、補助押下部390が設けられた部分での操作部揺動部31のたわみが防止される。その結果、押下部39と操作部当接面210との接点が押下線上からずれることが防止されるため、操作部揺動部31に作用した押下力が、押下部39、ひいてはステム50(図1参照)に常に均等に伝達される。
【0073】
従って、本実施例のヘッド1を用いると、操作部揺動部31に作用された押圧力が常にステム50に均等に伝達されるので、常に、均等な量の内容物をエアゾール缶5から確実に排出することができる。
特に、本実施例のように、補助押下部390は、一対の押下部39がノズル当接面310に取り付けられる取付位置のほぼ中間位置に取り付けられているとよい。
【0074】
このように、補助押下部390が押下部39の取付位置のほぼ中間に取り付けられていれば、通常操作者は、操作部揺動部31の中央、すなわち、押下部39の取付位置のほぼ中央部分を押下するので、操作部揺動部31のたわみをより効果的に防止することができるのである。
【0075】
尚、本実施例では、補助押下部390が押下部39のほぼ中央に1つ取り付けたものについて説明したが、図8のヘッド1の操作部30の裏面図に示すように、押下部39の取付位置のほぼ中央から等距離の位置に、2つの補助押下部390を取り付けてもよい。
【0076】
また、この補助押下部390は、押下部39が取り付けられている間に複数設けてもよい。
次に、図9は、第1〜第3実施例で説明した2剤吐出容器1の押下部39や補助押下部390(以下「押下部39等」とよぶ)の他の例を説明するため、ステム50(図1参照)の配列方向に沿った方向に垂直な平面で操作部30を切断した断面図である。
【0077】
この図9に示すように、押下部39等は、少なくとも、操作部当接面210に当接する部分が、ステム50の配列方向に平行に投影した投影輪郭が互いに一致し、且つ、その投影輪郭がノズルに向けて凸な曲線を有する形状に形成されていればよく、特に、図9に示すように当接面が半円状の略三角形状、半円状、あるいは楕円状又は弓状に形成されていることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本第1実施例の2剤吐出容器の正面斜視図である。
【図2】 本第1実施例の2剤吐出容器の吐出ヘッドの分解斜視図である。
【図3】 本第1実施例の2剤吐出容器の断面図である。
【図4】 本第1実施例の2剤吐出容器の吐出ヘッドの上面図である。
【図5】 本第2実施例の2剤吐出容器の吐出ヘッドの分解斜視図である。
【図6】 本第2実施例の2剤吐出容器の吐出ヘッドを用いて内容物を排出する様子を説明するための模式図である。
【図7】 本第3実施例の2剤吐出容器の操作部の裏面図である。
【図8】 本第3実施例の2剤吐出容器の操作部の裏面図である。
【図9】 本実施例の2剤吐出容器の操作部の側部断面図である。
【図10】 従来の2剤吐出容器の全体斜視図である。
【図11】 従来の2剤吐出容器の吐出ヘッドの分解斜視図である。
【図12】 従来の2剤吐出容器を用いて内容物を排出する様子を説明する模式図である。
【符号の説明】
1,1a…ヘッド、5…エアゾール缶、7…固定具、10,10a…ヘッド本体、11…第1切欠部、12…第2切欠部、13…摺動限定帯体、14…ノズル摺動片、15…第1係合部、16…第2係合部、17…揺動片、20,20a…ノズル、21…ノズル本体、22,22a…ノーズ部、23…ステム係合部、25…仕切板、30…操作部、31…操作部揺動部、32…ヒンジ部、33…操作部本体、34…ノズル摺動切欠部、35…切欠部嵌合部、36…揺動突設部、37…第1突設片、38…第2突設片、39…押下部、50…ステム、52…頭頂部、70…固定孔、72…ヘッド固定用突起、171…ヘッド固定用孔、210…操作部当接面、310…ノズル当接面、390…補助押下部
Claims (7)
- 頭頂部にステムを有する一対のエアゾール缶を並列に固定することにより並列に配置されたステムに取り付けられ、該ステムを押下することにより前記エアゾール缶から排出される内容物を通過させ、予め定められた排出方向に排出するノズルと、
該ノズルを、前記ステムの押下方向に沿って摺動自在に収納する収納部と、
前記押下方向に押下されると、前記ノズルに当接して該ノズルを押下する操作部と
を備え、
固定された前記一対のエアゾール缶の頭頂部に取り付けられ、該一対のエアゾール缶と共に2剤吐出容器を構成する吐出ヘッドにおいて、
前記操作部は、
前記ステムの配列方向に沿って長尺かつ、前記両ステムから均等な位置に設けられたヒンジ部を支点に揺動自在に前記収納部に取り付けられ、
前記ノズルに当接する前記操作部のノズル当接面には、
前記一対のステムの各押下線上に突設され、前記ステムの配列方向に平行に投影した投影輪郭が互いに一致し、且つ、該投影輪郭がノズルに向けて凸な曲線を有する形状に形成された一対の押下部を備え、
前記押下部に当接する前記ノズルの操作部当接面は、
前記ステムの押下方向に対し垂直な平面状に形成されていることを特徴とする吐出ヘッド。 - 請求項1記載の吐出ヘッドにおいて、
前記ノズル当接面には、
前記押下部と同一形状に形成された補助押下部が、該補助押下部及び前記押下部の前記各投影輪郭が互いに一致するよう設けられていることを特徴とする吐出ヘッド。 - 請求項2記載の吐出ヘッドにおいて、
前記補助押下部は、
前記一対の押下部の中間位置に取り付けられていることを特徴とする吐出ヘッド。 - 前記2剤吐出容器から取り外し自在に構成されていることを特徴とする請求項1〜3何れか記載の吐出ヘッド。
- 請求項4記載の吐出ヘッドにおいて、
前記収納部は、
前記一対のエアゾール缶を並列に固定するために、前記一対のエアゾール缶の前記頭頂部に取り付けられた固定具を収納するための固定具収納部と、
該固定具収納部から前記固定具を着脱自在に保持する着脱具と
を備えることを特徴とする吐出ヘッド。 - 請求項1〜5いずれか記載の吐出ヘッドにおいて、
前記ノズルは、
前記各ステムから排出された前記内容物を夫々前記排出方向に導く一対の流通路と、
該両流通路の排出口から排出された前記内容物を合流させ、合流した前記内容物を前記ノズルの吐出口まで導く導出路と
を備えることを特徴とする吐出ヘッド。 - 請求項1〜6いずれか記載の吐出ヘッドにおいて、
前記ノズルは、
前記各ステムから排出された前記内容物を夫々前記排出方向に導く一対の流通路を備え、前記ノズルの吐出口近傍では、前記両流通路の排出口が前記操作部の押下方向に沿って並ぶよう配置されていることを特徴とする吐出ヘッド。
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